JPH11308022A - 線路変換分岐回路およびアンテナ共用装置 - Google Patents

線路変換分岐回路およびアンテナ共用装置

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JPH11308022A
JPH11308022A JP10113294A JP11329498A JPH11308022A JP H11308022 A JPH11308022 A JP H11308022A JP 10113294 A JP10113294 A JP 10113294A JP 11329498 A JP11329498 A JP 11329498A JP H11308022 A JPH11308022 A JP H11308022A
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JP
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line
waveguide
electrode
dielectric plate
filter
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Application number
JP10113294A
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English (en)
Inventor
Shigeyuki Mikami
重幸 三上
Toshiro Hiratsuka
敏朗 平塚
Tomiya Sonoda
富哉 園田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分岐された後の導波管部分の寸法の小型化を
図り、分岐特性の調整を容易にし、かつ機械加工を容易
にした線路変換分岐回路およびそれを用いたアンテナ共
用装置を提供する。 【解決手段】 導波管1aの電磁波と結合する線路変換
用電極3aと、この線路変換用電極3aから2方向へマ
イクロストリップ線路4,5を引き出した誘電体板2
を、導波管1aに対して垂直方向に配置することによっ
て、導波管とマイクロストリップ線路との線路変換と同
時にマイクロストリップ線路の分岐を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はマイクロ波帯やミ
リ波帯で用いられる線路変換分岐回路およびその線路変
換分岐回路を備えたアンテナ共用装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ミリ波帯やマイクロ波帯にお
けるアンテナ共用装置には導波管T分岐器(「分岐器」
を以下単に「分岐」という。)が用いられている。その
例を斜視図として図13に示す。この例では導波管をた
とえばTE10モードの電磁波が伝搬し、導波管の短辺
方向に平行な向きに電界が分布し、この電界に垂直な面
に沿って磁界が分布する。この磁界分布に平行な導波管
の面をH面と呼び、電界の向きに平行な導波管の側面
(H面に垂直な面)をE面と呼ぶ。図12の例ではE面
で分岐させている。
【0003】図14は上記導波管T分岐を用い、送信フ
ィルタ(Txフィルタ)と受信フィルタ(Rxフィル
タ)を設けたアンテナ共用装置の構成を示す図である。
この例では図12に示したポート#1をアンテナ端子と
し、ポート#2およびポート#3にそれぞれ導波管コー
ナーを設けるとともに、その端部をTx端子およびRx
端子としている。また、導波管T分岐と2つの導波管コ
ーナーの間に、それぞれTxフィルタとRxフィルタを
設けている。これらのフィルタには、TE01δモード
の誘電体共振器を用いた誘電体フィルタ、または導波管
フィルタが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図13に示
したような従来の導波管T分岐を用いた3端子回路にお
いては、分岐後の導波管部分の寸法が大きくなるという
問題があった。また、導波管を用いて分岐を構成する
と、分岐特性の調整が困難で、かつ機械加工に高い精度
が要求されるために量産性の面で問題があった。
【0005】また、図14に示したような従来の導波管
T分岐を用いたアンテナ共用装置においては、フィルタ
部分に導波管フィルタやTE01δモードの誘電体共振
器フィルタを用いるため、その寸法が大きく、量産性に
も問題があった。フィルタを小型化するために、平面回
路型のフィルタを使用する構成も考えられるが、その場
合には、平面回路型フィルタの実装性を上げるために、
導波管を分岐させた後に、導波管とマイクロストリップ
線路との線路変換を行う必要があった。したがって、平
面回路型フィルタを用いても装置を小型化できず、量産
性も改善されない。
【0006】この発明の目的は、分岐された後の導波管
部分の寸法の小型化を図り、分岐特性の調整を容易に
し、かつ機械加工を容易にした線路変換分岐回路および
それを用いたアンテナ共用装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】従来のT分岐の分岐後の
導波管による大型化を避けるため、また導波管を分岐さ
せた後にマイクロストリップ線路に変換することによる
問題を解消するために、この発明では、導波管を伝搬す
る電磁波と結合する線路変換用電極から2方向へストリ
ップ線路が延びる電極パターンを有する誘電体板を、一
端を短絡した導波管に、当該導波管のE面とH面にそれ
ぞれ垂直となる向きに挿入し、前記ストリップ線路を前
記導波管のH面からそれぞれ取り出す。
【0008】この構造によれば、誘電体板に形成した線
路変換用電極が導波管のE面とH面にそれぞれ垂直とな
る向きに配置されて、この線路変換用電極が導波管内の
電磁波と結合することにより、導波管とストリップ線路
との間の伝送モードの変換が行われる。これと同時に、
線路変換用電極から延びるストリップ線路により線路の
分岐が行われる。
【0009】このように分岐後は直ちにストリップ線路
のモードで伝送するので、導波管T分岐の場合に比較し
て全体に大幅に小型化される。
【0010】また、ストリップ線路に位相調整用回路を
設けることは容易であるので、その構造によって位相調
整用回路を備えた線路変換分岐回路が容易に得られる。
同様に誘電体板に平面回路型フィルタを設けることも容
易であるので、その構造によってフィルタを備えた線路
変換分岐回路が容易に得られる。
【0011】また、この発明では、前記線路変換用電極
に、当該線路変換用電極と前記ストリップ線路との間で
のインピーダンス、位相またはその両方の特性を調整す
る特性調整用パターンを設ける。このことにより、特性
調整用パターンを部分的に削除することなどによる分岐
特性の調整が容易となる。
【0012】また、分岐先に繋がる2つの回路のインピ
ーダンスに応じて2つのストリップ線路の特性インピー
ダンスを異ならせれば、ストリップ線路と分岐先の回路
とのインピーダンスマッチングを容易に行えるようにな
る。
【0013】またこの発明は、前記線路変換分岐回路の
導波管をアンテナポートとし、2つのストリップ線路を
それぞれ送信信号入力ポートおよび受信信号出力ポート
としてアンテナ共用装置を構成する。この構造によれ
ば、従来の導波管T分岐を使用したアンテナ共用装置に
比べて全体に大幅に小型化され、送信フィルタおよび受
信フィルタをストリップ線路の途中に容易に設けられる
ので、その製造も容易となる。
【0014】なお、上記ストリップ線路としてはマイク
ロストリップ線路やサスペンデッド線路として設ければ
よい。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施形態である
線路変換分岐回路の構成を図1および図2を参照して説
明する。
【0016】図1の(A)は主要部の斜視図、(B)は
(A)における上面部分となる導波管の端面を取り除い
た状態での上面図である。また(C)は(A)における
A−A部分の部分断面図である。但し(A)の斜視図に
おいては導波管の管壁厚みの描画を省略している。(以
降の各斜視図においても同様である。)図1において1
で示す部分が矩形導波管であり、導波管の短辺方向に平
行な向きに電界が分布し、この電界に垂直な面に沿って
(図中のH面に平行に)磁界が分布するTE10モード
の電磁波を伝搬させる。この導波管1の図における上部
には2つのH面からそれぞれ垂直方向に誘電体板配置部
6を突出させている。この部分に導波管1のE面とH面
にそれぞれ垂直となる向きに誘電体板2を配置してい
る。この誘電体板2には、その図における上面に線路変
換用電極3とマイクロストリップ線路4,5を形成して
いる。線路変換用電極3はH面に垂直な向きに延びてい
るため、導波管1を伝搬するTE10モードの電磁波に
対して磁界結合する。
【0017】導波管1の図における上面は短絡面であ
り、この短絡面と線路変換用電極3との間隔をGとすれ
ば、0≦G≦λg/2(λg:TE10モードの管内波
長)の関係となるように定める。このことにより、導波
管からマイクロストリップ線路への変換を効率よく行う
ことができる。また、マイクロストリップ線路4,5は
線路変換用電極3から導波管1のH面に対して垂直方向
に引き出している。誘電体板2の図における下面側に
は、線路変換用電極3に対向する部分を除くほぼ全面に
接地電極15を形成している。この接地電極と誘電体板
2の上面の線路とによってマイクロストリップ線路を構
成している。線路変換用電極3の線路幅は、その特性イ
ンピーダンスが導波管1の特性インピーダンスと整合す
るに要する幅とし、マイクロストリップ線路4,5の幅
は、この分岐回路の分岐先に接続される回路のインピー
ダンスに整合する特性インピーダンスとなるように定め
る。
【0018】なお、誘電体板2は誘電体板配置部6の内
面に接しているため、誘電体板2の下面の接地電極は必
須ではない。すなわち誘電体板2の下面に接地電極を設
けない場合には、金属材料からなる誘電体板配置部6が
接地電極として作用し、誘電体板2の上面の線路とによ
ってマイクロストリップ線路を構成する。
【0019】図2は第1の実施形態に係る線路変換分岐
回路の1つの設計例の特性を示す図である。ここでは導
波管をポート#1、マイクロストリップ線路4,5をそ
れぞれポート#2,ポート#3として、S11,S2
2,S21,S32特性をそれぞれ示している。このよ
うにS21は−3dBとなり、等分配特性が得られる。
【0020】上記導波管とマイクロストリップ線路との
線路変換を行う線路変換用電極と、この線路変換用電極
から2方向へ引き出したマイクロストリップ線路の電極
パターンは薄膜微細加工技術等を用いて容易に高精度に
製造できる。この電極パターンが分岐特性を決定するた
め、上記構成により、特性の揃った線路変換分岐回路の
量産性が確保できることになる。
【0021】次に、第2および第3の実施形態である線
路変換分岐回路の構成を図3および図4に示す。図1に
示した例では、導波管1の端面と誘電体板配置部6の端
面(図における上面)とを同一面としたが、図3に示す
ように、導波管1の途中部分から、そのH面に対して垂
直方向に誘電体板配置部6が突出するように形成しても
よい。また、図4に示すように、導波管1の長辺方向の
幅とほぼ同一幅を有する誘電体板配置部6を形成しても
よい。ただし、この図4に示す構造の場合、誘電体板配
置部6の空間が大きく、この部分を導波管モード(TE
10モード)の電磁波が伝搬する場合があるので、この
導波管モードを利用しないアンテナ共用装置などに適用
する場合には、図1または図3に示したものが適してい
る。
【0022】次に第4の実施形態に係る線路変換分岐回
路の例を図5に示す。同図は導波管の端部から、その端
部の導体板を取り除いた状態を示す図である。(A)に
示す例では、マイクロストリップ線路4,5の途中に、
それらのマイクロストリップ線路4,5の線路幅とは異
なる所定幅・所定長の電極パターンを形成している。こ
の線路幅の異なる部分7を位相回路としている。この例
ではマイクロストリップ線路の線路幅を太くすることに
よって、その部分を並列コンデンサとして作用させ、位
相調整を行う。
【0023】また同図の(B)に示すように、マイクロ
ストリップ線路4,5の所定位置にスタブ8を形成すれ
ば、そのスタブ形成位置を等価的に開放端または短絡端
としてマイクロストリップ線路の位相調整を行うことが
できる。この例では、長さがλg/4(λgは管内波
長)のオープンスタブであるので、スタブ8形成位置が
等価的に短絡状態となる。もし長さλg/4のショート
スタブを設ければ、そのスタブ形成位置は等価的に開放
状態となる。
【0024】図5の(C)はマイクロストリップ線路5
の途中にベンド9を設けた例である。このように、マイ
クロストリップ線路の途中に所定のベンドを設ければ、
全体の線路長を変えて、位相調整を行うことができる。
また、ベンド9を設けてマイクロストリップ線路5が通
る位置を変えることによって、後述する誘電体共振器と
の結合が容易になる。
【0025】図6は他の線路変換分岐回路の構成を示す
図であり、図5の場合と同様に、導波管の端面部分の導
体板を取り除いた状態を示している。この例では、線路
変換用電極3のマイクロストリップ線路4,5の延びる
辺に、これらのマイクロストリップ線路4,5の延びる
方向に平行に所定長だけ突出する複数の特性調整用パタ
ーン10を形成している。このように線路変換用電極3
からマイクロストリップ線路4,5の延びる方向に特性
調整用パターンを設けておき、この特性調整用パターン
を切削工具によって除去していくことによって、線路変
換用電極3からマイクロストリップ線路4,5を見たイ
ンピーダンスと位相を同時に調整することが可能とな
る。すなわち、特性調整用パターン10を削除する程、
変換部のインピーダンスは大きくなり、位相角は小さく
なる。このインピーダンスと位相の調整は、分岐特性を
測定しながら所定の分岐特性が得られるまで特性調整用
パターン10を切削すればよい。または、測定結果に応
じて、所定の分岐特性が得られる量だけ特性調整用パタ
ーンを切削すればよい。
【0026】図7はさらに他の線路変換分岐回路の構成
を示す図である。この場合も導波管の端面の導体板を取
り除いた状態として示している。この例では、線路変換
用電極3から2方向へ引き出す2つのマイクロストリッ
プ線路4,5の線路幅W1,W2を異ならせている。マ
イクロストリップ線路の線路幅を細くするほどその特性
インピーダンスが高くなり、幅を広くするほどその特性
インピーダンスが低くなるので、これらのマイクロスト
リップ線路に接続される回路のインピーダンスに合わせ
てマイクロストリップ線路4,5の線路幅を定めれば、
その回路とのインピーダンス整合がとられることにな
る。
【0027】次にアンテナ共用装置の実施形態を図8を
基に説明する。図8の(A)において1a,1t,1r
はそれぞれ矩形導波管であり、導波管1aの端部付近に
図1に示したものと同様の線路変換用電極3aおよびそ
こから引き出した2つのマイクロストリップ線路4,5
を形成した誘電体板2を配置することによって線路変換
分岐回路を構成している。誘電体板2は導波管1tおよ
び1rの端部付近にまで延びていて、その端部付近に線
路変換用電極3t,3rをそれぞれ形成している。これ
らの線路変換用電極3t,3rはマイクロストリップ線
路4,5の端部を接続した電極パターンとしている。こ
れらの線路変換用電極3t,3rは導波管1t,1rを
伝搬するTE10モードの電磁波と磁界結合し、導波管
とマイクロストリップ線路との線路変換を行う。したが
って、導波管1aをアンテナ端子、導波管1tをTx端
子(送信信号入力端子)、導波管1rをRx端子(受信
信号出力端子)として用いることにより、導波管タイプ
のアンテナ共用装置として用いることができる。しかし
導波管1aとマイクロストリップ線路4,5との線路変
換分岐部および導波管1t,1rとマイクロストリップ
線路4,5との間の線路変換部は導波管の内部で行われ
るので、この線路変換分岐部の構成が非常に小型化さ
れ、全体に小型のアンテナ共用装置が得られる。
【0028】図8の(B)に示す例では、Tx端子とR
x端子をマイクロストリップ線路としたものである。す
なわち線路変換分岐回路から延びるマイクロストリップ
線路4,5をそのままTx端子およびRx端子として用
いるようにしている。この構造のアンテナ共用装置によ
れば、出力部をマイクロストリップ線路とする送信回路
および入力部をマイクロストリップ線路とする受信回路
をそのまま容易に接続できるようになる。
【0029】図9は図8に示したTxフィルタおよびR
xフィルタの構成例を示す図である。(A)は導波管の
端面部分の導体板を取り除いた状態での上面図、(B)
は(A)におけるB−B部分の拡大断面図である。Tx
フィルタ部分の誘電体板11は誘電体板2から所定間隔
隔てた位置に配置している。この誘電体板11の上下面
には、互いに対向する円形の開口部を有する電極12,
13を形成していて、これらの電極の開口部にそれぞれ
TE010モードの誘電体共振器を構成している。誘電
体板2に設けたマイクロストリップ線路4はTxフィル
タの終段の誘電体共振器と結合する。また、誘電体板2
に設けたマイクロストリップ線路17はTxフィルタの
初段の誘電体共振器と結合する。また、隣接する誘電体
共振器同士はそれぞれ磁界結合する。これにより、4段
の共振器から成る帯域通過特性を有するTxフィルタを
構成している。
【0030】同様に、Rxフィルタ部分の誘電体板も誘
電体板2から所定間隔隔てた位置に配置していて、その
上下面には、互いに対向する円形の開口部を有する電極
を形成していて、これらの電極の開口部にそれぞれTE
010モードの誘電体共振器を構成している。誘電体板
2に設けたマイクロストリップ線路5はRxフィルタの
初段の誘電体共振器と結合する。また、誘電体板2に設
けたマイクロストリップ線路18はRxフィルタの終段
の誘電体共振器と結合する。また、隣接する誘電体共振
器同士はそれぞれ磁界結合する。これにより、4段の共
振器から成る帯域通過特性を有するRxフィルタを構成
している。
【0031】図9に示した例では、誘電体板に、互いに
対向する円形の開口部を有する電極を形成したが、この
開口部を矩形とすることによって、スロット線路モード
(平面誘電体線路モード)の誘電体共振器を構成しても
よい。
【0032】図10は図8に示したTxフィルタおよび
Rxフィルタの他の構成例を示す図である。(A)は導
波管の端面部分の導体板を取り除いた状態での上面図、
(B)は(A)におけるB−B部分の拡大断面図であ
る。誘電体板11の上下面には、互いに対向する複数の
矩形の開口部を有する電極12,13を形成していて、
この電極の開口部にそれぞれスロット線路モード(平面
誘電体線路モード)の誘電体共振器を構成している。誘
電体板2には、電極12の各開口部の投影位置内を順次
通るようにマイクロストリップ線路4を設けている。こ
の構造により、マイクロストリップ線路4は上記誘電体
板11に構成されるスロット線路モード(平面誘電体線
路モード)の誘電体共振器とそれぞれ磁界結合する。上
記誘電体共振器はたとえばλg/4(λg:伝送路上の
波長)の奇数倍の間隔で配置している。この構造によ
り、帯域阻止特性を有するTxフィルタを構成してい
る。同様に、マイクロストリップ線路5に対して所定間
隔で誘電体共振器を結合させて、帯域阻止特性を有する
Rxフィルタを構成している。
【0033】以上に示した例では、マイクロストリップ
線路と導波管との線路変換を行ったが、マイクロストリ
ップ線路に代えて、サスペンデッド線路にしてもよい。
その例を図11に示す。(A)は主要部の斜視図、
(B)は(A)における上面部分となる導波管の端面を
取り除いた状態での上面図である。また(C)は(A)
におけるA−A部分の断面図である。図1に示した例と
異なり、誘電体板2を上下の導電体板のほぼ中間位置に
配置している。また、誘電体板2にはその上面にサスペ
ンデッド線路(正確には、サスペンデッド線路を構成す
るストリップ線路)21を形成している。
【0034】図12はストリップ線路を用いた例であ
る。(A)は主要部の斜視図、(B)は(A)における
A−A部分の断面図である。この例では、誘電体板を用
いないで、導電体板による空間を誘電体材で充填すると
ともに、ほぼ中央位置にストリップ線路21を形成して
いる。なお、導電体板による空間を誘電体材で充填しな
いで、ストリップ線路を浮かせた状態で保持してもよ
い。
【0035】以上に示した例では、TE010モードま
たはスロットモードの誘電体共振器を用いたが、マイク
ロストリップ線路共振器やTM010モードの誘電体共
振器を用いてフィルタを構成してもよい。また、どのモ
ードの場合も、帯域通過フィルタまたは帯域阻止フィル
タのいずれのタイプのフィルタを構成してもよい。
【0036】
【発明の効果】この発明によれば、導波管とマイクロス
トリップ線路との線路変換と同時にマイクロストリップ
線路の分岐を行う構造にしたことにより、マイクロ波帯
やミリ波帯で使用される3端子回路を小型化することが
でき、量産性および設計の自由度を高めることができ
る。
【0037】また、マイクロストリップ線路に位相調整
用回路や平面回路型フィルタを設けるだけで、位相調整
用回路やフィルタを備えた線路変換分岐回路が容易に得
られる。
【0038】また、この発明では、前記線路変換用電極
に設けた特性調整用パターンを部分的に削除するだけで
分岐特性の調整を容易に行える。
【0039】また、分岐先に繋がる2つの回路のインピ
ーダンスに応じて2つのマイクロストリップ線路の特性
インピーダンスを異ならせることにより、マイクロスト
リップ線路と分岐先の回路とのインピーダンスマッチン
グを容易に行えるようになる。
【0040】またこの発明は、前記線路変換分岐回路の
導波管をアンテナポートとし、2つのマイクロストリッ
プ線路をそれぞれ送信信号入力ポートおよび受信信号出
力ポートとすることによって、従来の導波管T分岐を使
用したアンテナ共用装置に比べて全体に大幅に小型化さ
れたアンテナ共用装置が構成できる。しかも、送信フィ
ルタおよび受信フィルタをマイクロストリップ線路に対
して設けられるので、その製造も容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】線路変換分岐回路の構成を示す図
【図2】同回路の特性例を示す図
【図3】線路変換分岐回路の構成を示す斜視図
【図4】線路変換分岐回路の構成を示す斜視図
【図5】線路変換分岐回路の構成例を示す図
【図6】他の線路変換分岐回路の構成例を示す図
【図7】更に他の線路変換分岐回路の構成例を示す図
【図8】アンテナ共用装置の構成例を示す斜視図
【図9】アンテナ共用装置に用いられるフィルタ部分の
構成を示す図
【図10】アンテナ共用装置に用いられる他のフィルタ
部分の構成を示す図
【図11】サスペンデッド線路を用いた線路変換分岐回
路の構成を示す図
【図12】ストリップ線路を用いた他の線路変換分岐回
路の構成を示す図
【図13】従来の導波管型分岐回路の構成例を示す斜視
【図14】従来のアンテナ共用装置の構成例を示す斜視
【符号の説明】
1−導波管 2−誘電体板 3−線路変換用電極 4,5−マイクロストリップ線路 6−誘電体板配置部 7−位相回路 8−スタブ 9−ベンド 10−調整用パターン 11−誘電体板 12,13−電極 15,16−電極 17,18−マイクロストリップ線路 19−スペーサ 20−接地電極 21,22−ストリップ線路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導波管を伝搬する電磁波と結合する線路
    変換用電極と、この線路変換用電極から2方向へ延びる
    ストリップ線路を有する誘電体板を、一端を短絡した導
    波管に、当該導波管のE面とH面にそれぞれ垂直となる
    向きに挿入し、前記ストリップ線路を前記導波管のH面
    からそれぞれ取り出したことを特徴とする線路変換分岐
    回路。
  2. 【請求項2】 前記ストリップ線路に位相調整用回路を
    設けたことを特徴とする請求項1に記載の線路変換分岐
    回路。
  3. 【請求項3】 前記ストリップ線路に誘電体フィルタを
    設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の線路
    変換分岐回路。
  4. 【請求項4】 前記線路変換用電極に、当該線路変換用
    電極と前記ストリップ線路との間でのインピーダンス、
    位相またはその両方の特性を調整する特性調整用パター
    ンを設けたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれ
    かに記載の線路変換分岐回路。
  5. 【請求項5】 前記2つのストリップ線路の特性インピ
    ーダンスを異ならせたことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の線路変換分岐回路。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の線路変
    換分岐回路の導波管をアンテナポートとし、2つのスト
    リップ線路を送信信号入力ポート、および受信信号出力
    ポートとしたアンテナ共用装置。
  7. 【請求項7】 前記2つのストリップ線路の途中に、送
    信フィルタおよび受信フィルタを設けたことを特徴とす
    る請求項6に記載のアンテナ共用装置。
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