JPH10173407A - 導波管形分波器、および導波管形分波器の製造方法 - Google Patents

導波管形分波器、および導波管形分波器の製造方法

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JPH10173407A
JPH10173407A JP33559896A JP33559896A JPH10173407A JP H10173407 A JPH10173407 A JP H10173407A JP 33559896 A JP33559896 A JP 33559896A JP 33559896 A JP33559896 A JP 33559896A JP H10173407 A JPH10173407 A JP H10173407A
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waveguide
filters
common
dielectric block
type duplexer
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JP33559896A
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English (en)
Inventor
Satoru Owada
哲 大和田
Hisafumi Yoneda
尚史 米田
Hidemasa Ohashi
英征 大橋
Moriyasu Miyazaki
守▲泰▼ 宮▲崎▼
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導体のつなぎ目による損失がなく良好な特性
を有し、かつ、低コストで小型にする。 【解決手段】 共通導波管1と、その共通導波管1と高
さが同一な2つの導波管フィルタ2,3とを共通導波管
1のTE10モードの偏波方向と直交する面内において
接続した形状に導電体ブロック19が構成されており、
2つの導波管フィルタ2,3には、それぞれ、その側面
に複数の溝を形成する。そして、その導電体ブロック1
9の全面に金属膜1を被覆することにより、その複数の
溝部に誘導性アイリス7〜12を形成して、2つの導波
管フィルタ2,3に縦続接続された複数のTE101モ
ード共振器14,15を設けるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主としてマイク
ロ波帯、その他の周波数帯としては、VHF帯、UHF
帯、ミリ波帯等の信号を分波する導波管形分波器、及び
導波管形分波器の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の導波管形分波器の構成について説
明する。図15は、電子情報通信学会マイクロ波研究会
資料・MW72−73(1972年9月)に示された導
波管形分波器の斜視図である
【0003】図15において、101は共通導波管、1
02は第1の導波管フィルタ、103は第2の導波管フ
ィルタである。また、104,105は方形導波管、1
06a〜106c、107a〜107cはアイリス、1
08,109は結合孔、110,111は導波管フラン
ジ、112は短絡端である。ここで、第1及び第2の導
波管フィルタ102および103は、方形導波管10
4,105、アイリス106a〜106c、107a〜
107cおよび結合孔108,109から構成され、導
波管フランジ110,111により共通導波管101に
固定されている。第1の導波管フィルタ102における
114a,114b、および第2の導波管フィルタ10
3における115a,115bは、TE101モード共
振器となっており、113は各共振器の共振周波数調整
ネジである。
【0004】次に、従来の導波管形分波器の動作につい
て説明する。第1の導波管フィルタ102が周波数f1
を中心周波数として通過するよう共振器114a,11
4bの共振周波数及びアイリス106a〜106cの大
きさが調整され、また、第2の導波管フィルタ103が
周波数f2を中心周波数として通過するよう共振器11
5a,115bの共振周波数およびアイリス107a〜
107cの大きさが調整されている。さらに、結合孔1
08,109と短絡端112の距離が、それぞれ中心周
波数f1,f2における管内波長λg1,λg2の1/
2の整数倍に選ばれている。
【0005】中心周波数f1,f2から離れた周波数の
マイクロ波が共通導波管101へ入射する場合には、第
1及び第2の導波管フィルタ102,103における共
振器114a,114bおよび共振器115a,115
bが共振しないため、入射したマイクロ波は反射され
る。一方、入射するマイクロ波の周波数がf1,f2、
もしくはその近傍の周波数である場合には、第1及び第
2の導波管フィルタ102,103における共振器11
4a,114bおよび共振器115a,115bが共振
し、さらに、短絡端112から結合孔108,109ま
での距離が管内波長λg1,λg2の1/2の整数倍と
なるため、共通導波管101内の結合孔108,109
の位置における長手方向の磁界強度が大となる。このた
め、共通導波管101に入射したマイクロ波は、結合孔
108,109を介して第1および第2の導波管フィル
タ102,103に効率よく結合し、この結果、周波数
f1もしくはその近傍の周波数のマイクロ波は導波管フ
ィルタ102へ、周波数f2もしくはその近傍の周波数
のマイクロ波は導波管フィルタ103へと伝搬、分波さ
れる。すなわち、図15の装置は、f1およびf2を中
心周波数とする2つの通過帯域(チャンネル)を有する
分波器として動作する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の従来
の導波管形分波器は、他の分波器より低損失、高アイソ
レーション、および高耐電力等の優れた特徴を有するた
め、特に、衛星搭載用分波器として、または衛星通信基
地局用分波器等として使用されている。
【0007】しかし、上記従来の導波管形分波器は、中
空の導波管を用いて構成されているため、波長の長くな
る低い周波数帯では外形寸法が大きくなり、機器の小型
化に対する要求が厳しいシステム、例えば移動体通信基
地局等では、上記の導波管形分波器は適用範囲が制限さ
れる、という問題がある。
【0008】また、上記の導波管形分波器は、通常、機
械加工によって部品を作製した後、それらを組み立てる
ことによって完成させているため、部品点数が多くな
り、その組立に時間とコストがかかると共に、部品点数
が多いことにより必然的に完成した分波器においては導
体のつなぎ目が多くなり、導体のつなぎ目が導体上の電
流の流れを妨げることによる損失がある、という問題も
ある。
【0009】そこで、この発明は、かかる問題点を解決
するためになされたもので、導体のつなぎ目による損失
がなく良好な特性を有し、かつ、低コストで小型である
導波管形分波器、及び導波管形分波器の製造方法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る導波管形分波器では、共通導波管を介
し複数の導波管フィルタが接続された形状に誘電体ブロ
ックを形成すると共に、その誘電体ブロック側面に複数
の溝を所定間隔で形成し、その誘電体ブロックの表面に
金属膜を被覆してなるものである。
【0011】また、次の発明では、誘電体ブロックは一
体成形されているものである。
【0012】また、次の発明では、誘電体ブロックは、
さらに、共通導波管と複数の導波管フィルタとが上記共
通導波管の基本モードの偏波方向と直交する面内におい
て接続された形状に形成され、且つ、上記共通導波管と
上記複数の導波管フィルタとの高さが同じになるように
形成されているものである。
【0013】また、次の発明では、誘電体ブロックに
は、一方の側面にのみ複数の溝が形成されているもので
ある。
【0014】また、次の発明では、誘電体ブロックは、
さらに、共通導波管の両側で2つの導波管フィルタが対
向し、且つ、上記共通導波管の短絡端面と上記2つの導
波管フィルタの一方の側面とが面一になるように形成さ
れているものである。
【0015】また、次の発明では、誘電体ブロックは、
さらに、共通導波管の両側で2つの導波管フィルタが対
向し、且つ、上記共通導波管および上記2つの導波管フ
ィルタの両側面がそれぞれ面一になるように形成されて
いるものである。
【0016】また、次の発明では、誘電体ブロックは、
さらに、共通導波管の短絡端面と導波管フィルタの底面
とが面一になるように形成されているものである。
【0017】また、次の発明では、共通導波管および導
波管フィルタには、誘電体ブロック表面が露出された縦
穴が設けられ、その縦穴には同軸コネクタの中心導体を
延長して挿入し、且つ、上記同軸コネクタと上記縦穴周
囲の金属膜とが電気的に接続されているものである。
【0018】また、次の発明では、延長した同軸コネク
タの中心導体を、さらに折返してその先端を上記同軸コ
ネクタのフランジ面に短絡させるものである。
【0019】また、次の発明では、縦穴が基本モードの
偏波方向と平行な面に設けられた場合には、中心導体先
端を折り返して同軸コネクタのフランジ面に短絡させる
とともに折り返した中心導体の形状を略半円ループ状と
し、かつ、ループ面を上記偏波方向と略平行にする一
方、縦穴が基本モードの偏波方向と直交する面に設けら
れた場合には、中心導体先端を折り返して同軸コネクタ
のフランジ面に短絡させるとともに折り返した中心導体
の形状を略U字形状にするものである。
【0020】また、次の発明に係る導波管形分波器の製
造方法では、共通導波管を介し複数の導波管フィルタが
接続された形状に誘電体ブロックを形成すると共に、そ
の誘電体ブロック側面に複数の溝を所定間隔で形成し、
その誘電体ブロックの表面に金属膜を被覆するものであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.まず、この発明に係る導波管形分波器の
実施の形態1を説明する。
【0022】図1はこの実施の形態1の導波管形分波器
の斜視図、図2はこの実施の形態1の導波管形分波器を
横から見た図である。この実施の形態1の導波管形分波
器は、共通導波管と、複数のTE101モード共振器を
縦続接続すると共に上記共通導波管と高さが同一な2つ
の導波管フィルタと、同じく上記共通導波管と高さが同
一な同軸導波管変換部とを、上記共通導波管のTE10
モードの偏波方向と直交する面内、すなわち図中の水平
面内において接続して構成されている。
【0023】つまり、この実施の形態1の導波管形分波
器の各構成を図を参照して具体的に説明すると、図1お
よび図2において、1は外部回路との接続を図る同軸導
波管変換部4を一端に備えると共に他端を短絡壁13と
した共通導波管、2,3は中心周波数f1,f2の導波
管フィルタ、5,6は導波管フィルタ2,3の一端に構
成された同軸導波管変換部である。また、7,8は導波
管フィルタ2,3における誘導性アイリス、9,10は
導波管フィルタ2,3を共通導波管1と結合させると共
に導波管フィルタ2,3の端部の共振器を形成する誘導
性アイリス、11,12は導波管フィルタ2,3と同軸
導波管変換部5,6を結合させる誘導性アイリスであ
る。
【0024】また、19は本分波器の基本形状をなす、
すなわち共通導波管1を介し導波管フィルタ2,3が接
続された形状に一体形成された誘電体ブロックであり、
20は誘電体ブロック19のほぼ全面にわたってメッキ
等により被覆された金属膜である。7〜12の誘導性ア
イリスは、いずれも、誘電体ブロック19の側面に所定
間隔、幅および深さをもって作製された溝を、金属膜2
0で被覆することにより形成されている。また、14,
15は、上記誘導性アイリスによって区切られて形成さ
れたTE101モード共振器である。16〜18は誘電
体29を介し中心導体21を有する金属製の同軸コネク
タである。
【0025】図3は、図1の導波管形分波器における同
軸導波管変換部の断面図である。図3において、21は
同軸コネクタ17の中心導体、22は中心導体21に接
続されたプローブ、23は誘電体ブロック19にプロー
ブ22を挿入するために設けられた縦穴、29は同軸コ
ネクタの誘電体dである。
【0026】次に、上記の実施の形態1の導波管形分波
器の動作について説明する。導波管フィルタ2は、周波
数f1を中心周波数として電波が通過するよう、誘導性
アイリス7、9、11の間隔、大きさが調整されてい
る。また、共通導波管1においては、誘導性アイリス9
と短絡端13の距離が、周波数f1における管内波長λ
g1の略4分の1、またはその奇数倍に選ばれている。
同軸導波管変換部4を介して共通導波管1へ入射した電
波の周波数がf1から離れていると、導波管フィルタ2
の共振器14が共振しないため電波は反射される。一
方,f1近傍の周波数の電波では、誘導性アイリス9の
位置で共通導波管1内の導波管長さ方向の磁界が大きく
なり、さらに、導波管フィルタ2内の共振器14が共振
するため、誘導性アイリス9を介して共通導波管1と導
波管フィルタ2が効率よく結合し、その結果、f1近傍
の周波数の電波はフィルタ2に分波される。分波された
電波は導波管フィルタ2を通過し、誘導性アイリス11
を介して同軸導波管変換部5に結合し、同軸コネクタ1
7から外部回路へと導かれる。導波管フィルタ3につい
ても、周波数f2を中心周波数として同様に動作する。
さらに,導波管フィルタ2,3と共通導波管1の接続位
置は,導波管フィルタ2,3の通過帯域内においてイン
ピーダンス整合が得られるように調整されている。
【0027】ここで、この実施の形態1の導波管形分波
器の製造方法を説明しておくと、導波管形分波器のおよ
その外形形状をなす、すなわち共通導波管1と2つの導
波管フィルタ2,3とが共通導波管1の基本モードの偏
波方向と直交する面内において接続された形状に一体成
形された誘電体ブロック19に複数の溝を所定間隔にて
加工および形成し、その加工および形成後の誘電体ブロ
ック19の上記溝を含む表面を金属膜20で被覆するこ
とにより形成する。
【0028】このため、この導波管形分波器は、中空で
はなく、誘電体ブロック19の誘電体により内部が満た
された導波管形分波器が構成されることとなる。これに
より、誘電体の比誘電率をerとしたとき、本分波器の
容積Vdは、中空の導波管で構成された導波管形分波器
の容積をVとしたとき、次式で表されるように小さくな
り、分波器が小型化されることがわかる。
【0029】Vd=V/(er3/2)
【0030】また、共通導波管1と2つの導波管フィル
タ2,3、および同軸導波管変換部5,6の高さを一致
させているだけでなく、分波器内の結合部が、いずれも
誘導性アイリス7〜12のみで形成されているので、誘
電体ブロック19の作製、加工が容易となる。
【0031】また、共通導波管1と2つの導波管フィル
タ2,3とが接続された状態に誘電体ブロック19が一
体成形されて、分波器の基本形状が形成されるので、部
品点数が大幅に削減されると共に、分波器の作製コスト
が低減されるという効果がある。
【0032】さらに、誘電体ブロック19の表面を金属
膜20で覆う構造なので、導体のつなぎ目が存在しない
ことにより、分波器内で放電等を発生しにくい耐電力性
に優れた分波器が得られる。
【0033】なお、誘電体ブロック19を用いることに
より、誘電体損が共振器に生じるが、近年では、低損失
な誘電性セラミックス等が得られるようになっているだ
けでなく、一般に、誘電体損と周波数の積は一定となる
関係があり、小型化が必要となる低い周波数帯域におい
ては誘電体損は小さくなる。また,本分波器では誘電体
ブロック19の表面を金属膜20で覆う構造なので導体
のつなぎ目が存在せず、導体損については,通常管壁に
つなぎ目を有する従来の共振器構造よりも低減される。
これらの要因によって、共振器内の損失として誘電体損
が加わっても、共振器の無負荷Q値は大きな値に維持さ
れ、低損失な分波器を得ることが可能である。
【0034】また、上記の実施の形態1においては、導
波管フィルタ2,3端部を同軸導波管変換部5,6とし
て構成し、誘導性アイリス11,12により、TE10
nモード共振器14,15との結合を図る構造を示した
が、上記の同軸導波管変換部5,6における導波管部分
を上記導波管フィルタのTE10nモード共振器として
設計することも可能である。この場合には、導波管形分
波器のさらなる小型化が可能となる。
【0035】また、上記の実施の形態1においては,導
波管フィルタ2,3として,共振器14,15が、それ
ぞれ4段,5段の場合について示したが,2〜3段,若
しくは6段以上でも,同様の動作原理および効果を有す
ることはいうまでもない。
【0036】実施の形態2.次に、この発明に係る導波
管形分波器の実施の形態2を説明する。この実施の形態
2の導波管形分波器は、共通導波管と、複数のTE10
1モード共振器を縦続接続すると共に上記共通導波管と
高さが同一な2つの導波管フィルタと、同じく上記共通
導波管と高さが同一な同軸導波管変換部とが、上記共通
導波管のTE10モードの偏波方向と直交する面内、す
なわち図中の水平面内において接続されて構成されてお
り、上記共通導波管の側面に上記2つの導波管フィルタ
を対向させて接続すると共に、上記2つの導波管フィル
タの一方の側面(なお、図4では、左側面)と、共通導
波管の一端に設けられた短絡端側面とが面一になる構造
となっている。この点を除けば、本分波器の構造は実施
の形態1ものと同様である。
【0037】図4は、実施の形態2の導波管形分波器の
斜視図を示している。図において、1は外部回路との接
続を図る同軸導波管変換部4を一端に備えると共に他端
を短絡端13とした共通導波管、2,3は中心周波数f
1,f2の導波管フィルタ、5,6は導波管フィルタ
2,3の一端に構成された同軸導波管変換部である。ま
た、7,8は導波管フィルタ2,3における誘導性アイ
リス、9,10は導波管フィルタ2,3を共通導波管1
と結合させると共に導波管フィルタ2,3の端部の共振
器を形成する誘導性アイリス、11,12は導波管フィ
ルタ2,3と同軸導波管変換部5,6を結合させる誘導
性アイリスである。また、14,15は、上記誘導性ア
イリスによって区切られて形成されたTE101モード
共振器である。16〜18は誘電体29を介し中心導体
21を有する金属製の同軸コネクタである。
【0038】このため、この実施の形態2の導波管形分
波器の構成は、2つの導波管フィルタ2,3の一方の側
面(図4では、左側面)と、共通導波管1の一端に設け
られた短絡端13側面とが面一になるように、共通導波
管1の側面に2つの上記導波管フィルタ2,3を対向さ
せて接続している点を除けば、上記実施の形態1の導波
管形分波器の構成と実質的に同じなので、この実施の形
態2の導波管形分波器は、実施の形態1と同様な動作を
すると共に同様な効果を奏する。
【0039】また、この実施の形態2の導波管形分波器
によれば、共通導波管1の側面に2つの導波管フィルタ
2,3を対向させて接続すると共に、導波管フィルタ
2,3の一方の側面と共通導波管1の一端に設けられた
短絡端13側面とが面一になる構造となっているので、
誘電体ブロック19の作製および加工がより簡易なもの
となり、導波管形分波器の低コスト化が図られる。
【0040】なお、この実施の形態2の導波管形分波器
は、上記実施の形態1のものと同様に製造される。
【0041】実施の形態3.次に、この発明に係る導波
管形分波器の実施の形態3を説明する。この実施の形態
3の導波管形分波器は、共通導波管と、複数のTE10
1モード共振器を縦続接続すると共に上記共通導波管と
高さが同一な2つの導波管フィルタと、同じく上記共通
導波管と高さが同一な同軸導波管変換部とが、上記共通
導波管のTE10モードの偏波方向と直交する面内、す
なわち、図中の水平面内において接続されて構成されて
おり、この実施の形態3では、共通導波管の側面に2つ
の上記2つの導波管形フィルタを対向させて接続すると
共に、上記2つの導波管形フィルタの一方の側面(図
中、左側面)と、共通導波管の一端に設けられた短絡端
側面とが面一になる構造となっていることに加え、誘電
体ブロックの、短絡端13の存在する面内にのみ溝を設
けている。すなわち、この実施の形態2では、非対称な
形状の誘導性アイリスで各結合部を構成しており、この
点を除けば、本導波管形分波器の構造は上記実施の形態
2ものと同様である。
【0042】図5は、実施の形態3の導波管形分波器の
斜視図を示している。図において、1は外部回路との接
続を図る同軸導波管変換部4を一端に備えると共に他端
を短絡端13とした共通導波管、2,3は中心周波数f
1,f2の導波管フィルタ、5,6は導波管フィルタ
2,3の一端に構成された同軸導波管変換部である。ま
た、7,8は導波管フィルタ2,3における誘導性アイ
リス、9,10は導波管フィルタ2,3を共通導波管1
と結合させると共に導波管フィルタ2,3の端部の共振
器を形成する誘導性アイリス、11,12は導波管フィ
ルタ2,3と同軸導波管変換部4,5を結合させる誘導
性アイリスである。また、14,15は、上記誘導性ア
イリス7,8によって区切られて形成されたTE101
モード共振器,16〜18は誘電体29を介し中心導体
21を有する金属製の同軸コネクタである。
【0043】このため、この実施の形態3の導波管形分
波器の構成は、非対称な形状、すなわち一方の側面にの
み設けられた誘導性アイリス7〜12により各結合部を
構成しており、この点を除けば、この実施の形態3の導
波管形分波器の構造は上記実施の形態1,2の導波管形
分波器の構成と実質的に同じなので、この実施の形態3
の導波管形分波器は、実施の形態1,2と同様な動作を
すると共に同様な効果を奏する。
【0044】また、この実施の形態3の導波管形分波器
は、これに加えて、誘導性アイリス7,8となる溝が、
共通導波管1の短絡端13の存在する面にのみ設けられ
ているので、誘電体ブロック19の作製および加工が簡
易なものとなり、さらなる導波管形分波器の低コスト化
が図られる。
【0045】なお、この実施の形態3の導波管形分波器
は、上記実施の形態1等と同様に製造され、導電体ブロ
ックに複数の溝を形成する際、共通導波管1の短絡端1
3の存在する面にのみ複数の溝を形成するようにする。
【0046】実施の形態4.この発明に係る導波管形分
波器の実施の形態4を説明する。この実施の形態4の導
波管形分波器は、外部回路との接続のための同軸導波管
変換部を中央部に備えた共通導波管と、複数のTE10
1モード共振器を縦続接続すると共に上記共通導波管と
高さおよび横幅が同一な2つの導波管フィルタと、同じ
く上記共通導波管と高さおよび横幅が同一な同軸導波管
変換部とが、上記共通導波管のTE10モードの偏波方
向と直交する面内、すなわち図中の水平面内において接
続されて構成されており、特に、この実施の形態4で
は、上記共通導波管の両端に、2つの導波管形フィルタ
の両側面(図中、左右の側面)と、共通導波管の両側面
とがそれぞれ面一になるように接続して構成されてお
り、この点を除けば、基本的な構造は実施の形態2等の
導波管形分波器ものと同様である。
【0047】図6は、実施の形態4の導波管形分波器の
斜視図を示している。図において、1は外部回路との接
続を図る同軸導波管変換部4を中央部に備えた共通導波
管、2,3は中心周波数f1,f2の導波管フィルタ、
5,6は導波管フィルタ2,3の一端に構成された同軸
導波管変換部である。また、7,8は導波管フィルタ
2,3における誘導性アイリス、9,10は導波管フィ
ルタ2,3を共通導波管1と結合させると共に導波管フ
ィルタ2,3の端部の共振器を形成する誘導性アイリ
ス、11,12は導波管フィルタ2,3と同軸導波管変
換部4,5を結合させる誘導性アイリスである。また、
14,15は、上記非対称誘導性アイリスによって区切
られて形成されたTE101モード共振器である。16
〜18は誘電体29を介し中心導体21を有する金属製
の同軸コネクタである。
【0048】このため、この実施の形態4の導波管形分
波器の構成は、2つの導波管形フィルタ2,3の両側面
と、共通導波管1の両側面とがそれぞれ面一になるよう
な構造としており、この点を除けば、この実施の形態4
の導波管形分波器は、上記実施の形態2等の導波管形分
波器の構成と実質的に同じなので、実施の形態2等と同
様な動作をすると共に同様な効果を奏する。
【0049】また、この実施の形態4の導波管形分波器
は、これに加えて、共通導波管、導波管フィルタ2,
3、同軸導波管変換部4〜6の高さおよび横幅に一致さ
せると共に、共通導波管1の両端に2つの導波管フィル
タ2,3を接続、すなわち2つの導波管形フィルタ2,
3の両側面と共通導波管1の両側面とがそれぞれ面一に
なるに構成されているので、分波器の外形が概略直方体
となる。このため、誘電体ブロックの作製および加工が
簡易なものとなり、さらなる分波器の低コスト化が図ら
れる。
【0050】なお、この実施の形態4の導波管形分波器
は、上記実施の形態1等と同様に製造される。また、こ
の実施の形態4の導波管形分波器では、誘導性アイリス
7〜12を両側面に設けて説明したが、本発明では、実
施の形態3と同様に誘導性アイリス7〜12を非対称な
形状、すなわち一方の側面にのみ設けるように導電体ブ
ロックの当該一方の側面に複数の溝を形成するようして
も勿論良い。
【0051】実施の形態5.次に、この発明に係る導波
管形分波器の実施の形態5を説明する。
【0052】この実施の形態5の導波管形分波器は、外
部回路との接続のための同軸導波管変換部を一端に備え
ると共に他端を短絡端とした共通導波管と、複数のTE
101モード共振器を縦続接続すると共に上記共通導波
管と横幅が同一な2つの導波管フィルタとが、上記共通
導波管1のTE10モードの偏波方向に結合孔を介して
対向するように接続され、上記2つの導波管フィルタと
高さおよび横幅が同一な同軸導波管変換部が上記2つの
導波管フィルタの端部に構成されており、特に、この実
施の形態5では、結合孔が共通導波管の短絡端の近傍に
設けられており、さらに、共通導波管の短絡端面と2つ
の導波管フィルタの底面とが一致するように接続されて
構成されている。
【0053】図7は、実施の形態5の導波管形分波器の
斜視図であり、図8は、この実施の形態の導波管形分波
器を横から見た側面図である。図において、1は外部回
路との接続を図る同軸導波管変換部4を一端に備えると
共に他端を短絡端13とした共通導波管、2,3は中心
周波数f1,f2の導波管フィルタ、5,6は導波管フ
ィルタ2,3の一端に構成された同軸導波管変換部であ
る。7,8は導波管フィルタ2,3における誘導性アイ
リス、24,25は導波管フィルタ2,3と共通導波管
11とを結合させる結合孔、11,12は導波管フィル
タ2,3と同軸導波管変換部5,6を結合させる誘導性
アイリスである。
【0054】また、19は本分波器の基本形状をなす、
すなわち導波管フィルタ2,3と共通導波管11とを結
合させ、導波管フィルタ2,3の両側面に複数の溝を形
成した誘電体ブロック、20は誘電体ブロック19のほ
ぼ全面にわたってメッキ等により被覆した金属膜であ
る。このため、上記誘導性アイリス7,8,11,12
は、いずれも、誘電体ブロック19に所定の幅、深さお
よび間隔をもって作製された溝を、金属膜20で被覆す
ることにより形成されている。また、上記結合孔24,
25についても同様であり、誘電体ブロック19に所定
の幅および深さをもって作製した溝を金属膜で被覆して
形成している。また、14,15は上記誘導性アイリス
7,8,11,12または結合孔24,25によって区
切られて形成されたTE101モード共振器である。ま
た、16〜18は誘電体29を介し中心導体21を有す
る金属製の同軸コネクタである。
【0055】このため、この実施の形態5の導波管形分
波器は、共通導波管1の短絡端13側面と2つの導波管
フィルタ2,3底面とが面一になるように共通導波管1
と導波管フィルタ2,3とを接続して導電体ブロック1
9を形成している点を除いては上記実施の形態1等のも
のと同じ構成なので、基本的に実施の形態1等の導波管
形分波器と同様な動作をする。
【0056】また、分波器のおよその外形形状をなす誘
電体ブロック19に複数の溝を所定間隔にて加工、形成
し、上記誘電体ブロック19の上記溝を含む表面を金属
膜20で被覆することにより形成しているため、中空で
はなく、誘電体で内部が満たされた導波管形分波器が構
成されることとなり、上記実施の形態1等と同様に分波
器が小型化されることになる。
【0057】また、共通導波管1と2つの導波管フィル
タ2,3、および同軸導波管変換部4,5の高さを一致
させているだけでなく、共通導波管11の短絡端13と
導波管フィルタ2,3の底面を一致させているので、誘
電体ブロック19の加工が容易となる。
【0058】また、誘電体ブロック19により分波器の
基本形状が形成され、共通導波管11と2つの導波管フ
ィルタ2,3が接続して一体化されたことにより部品点
数が大幅に削減されているので、分波器の作製コストが
低減されるという効果がある。
【0059】さらに、誘電体ブロック19の表面を金属
膜20で覆う構造なので導体のつなぎ目が存在しないこ
とにより、分波器内で放電等を発生しにくい耐電力性に
優れた分波器が得られる。
【0060】なお、誘電体ブロック19を用いることに
より、誘電体損が共振器に生じるが、近年では、低損失
な誘電性セラミックス等が得られるようになっているだ
けでなく、一般に、誘電体損と周波数の積は一定となる
関係があり、小型化が必要な低い周波数帯域においては
誘電体損は小さい。また、本分波器では、誘電体ブロッ
ク19の表面を金属膜20で覆う構造なので導体のつな
ぎ目が存在せず、導体損がさらに低減される。これらの
要因によって、共振器内の損失として誘電体損が付加し
ても、共振器の無負荷Q値は大きな値に維持され、低損
失な分波器を得ることが可能である。
【0061】また、上記の実施の形態5においては、導
波管フィルタ2,3端部を同軸導波管変換部5,6とし
て構成し、誘導性アイリス11,12により、TE10
nモード共振器14,15との結合を図る構造を示した
が、上記の同軸導波管変換部5,6における導波管部分
を上記導波管フィルタ2,3のTE10nモード共振器
として設計することも可能である。この場合には、導波
管形分波器のさらなる小型化が可能となる。
【0062】また、上記の実施の形態5においては,導
波管フィルタ2,3として共振器14,15がそれぞれ
3段,4段の場合について示したが,2段,若しくは5
段以上でも,同様の動作原理および効果を有することは
いうまでもない。さらに、この実施の形態5では、導電
体ブロック19を構成する共通導波管1と導波管フィル
タ2,3とを最初別々に成形しておき、その後結合孔2
4,25を介して接続するように説明したが、本発明で
は、上記実施の形態1〜4と同様に共通導波管1と導波
管フィルタ2,3とを一体成形するようにしても勿論よ
い。
【0063】実施の形態6.次に、この発明の実施の形
態6による導波管形分波器について説明する。
【0064】この実施の形態6の導波管形分波器は、一
端を短絡端とすると共にその反対面に外部回路との接続
のための同軸導波管変換部を備えた共通導波管と、複数
のTE101モード共振器を縦続接続すると共に上記共
通導波管と横幅が同一な2つの導波管フィルタとが、上
記共通導波管1のTE10モードの偏波方向に結合孔を
介して対向するように接続され、上記2つの導波管フィ
ルタと高さおよび横幅が同一な同軸導波管変換部が上記
2つの導波管フィルタの端部に設けられて構成されてお
り、基本的な分波器の構造は実施の形態5と同様である
が、この実施の形態6では、特に、同軸導波管変換部に
先端短絡の半円ループ状プローブまたはU字ループ状プ
ローブを用いていることが実施の形態5とは異なってい
る。
【0065】図9は、この実施の形態6の導波管形分波
器の斜視図であり、図10は、この実施の形態6の導波
管形分波器を横から見た側面図である。図において、1
は外部回路との接続を図る同軸導波管変換部4を一端に
備えると共に他端に短絡端を備えた共通導波管、2,3
は中心周波数f1,f2の導波管フィルタ、5,6は導
波管フィルタ2,3の一端に構成された同軸導波管変換
部である。また、7,8は導波管フィルタ2,3におけ
る誘導性アイリス、24,25は導波管フィルタ2,3
を共通導波管11と結合させる結合孔、10,11は導
波管フィルタ2,3と同軸導波管変換部5,6を結合さ
せる誘導性アイリスである。また、14,15は、上記
誘導性アイリスまたは結合孔によって区切られて形成さ
れたTE101モード共振器である。また、16〜18
は誘電体29を介し中心導体21を有する金属製の同軸
コネクタである。
【0066】図11は、共通導波管1の短絡端13の反
対面に備え付けられた同軸導波管変換部4の構造図であ
り、図12(a),(b)はそれぞれ図11の共通導波
管1の同軸導波管変換部4に使用する同軸コネクタ16
およびプローブ27等の側面および下面図である。図に
おいて、28は同軸コネクタ16のフランジ、27は同
軸コネクタ16のフランジ28下側面から同軸コネクタ
16の中心導体を延長し折曲げてその先端を金属製であ
る同軸コネクタ16のフランジ28下側面に接続するこ
とにより設けられた長さA1の半円ループ状プローブ、
23は誘電体ブロック19に半円ループ状プローブ27
を挿入するために設けられた縦穴、26は同軸コネクタ
16のフランジ28が接触して電気的に接続される金属
膜20上の領域を示している。なお、図12(b)中、
29は同軸コネクタ16の誘電体である。
【0067】図13は、導波管フィルタ2の端部に構成
された同軸導波管変換部5の構造図であり、図14
(a),(b)はそれぞれ図13の導波管フィルタ2の
同軸導波管変換部5に使用する同軸コネクタ17及びプ
ローブ30等の側面および下面図である。図において、
30は同軸コネクタ17のフランジ28下側面から同軸
コネクタ16の中心導体を半円ループ状プローブ27の
場合より長く延長し折曲げてその先端を金属製である同
軸コネクタ16のフランジ28下側面に接続することに
より設けられた長さA2のU字ループ状プローブであ
る。なお、図14(b)中、29は同軸コネクタ16の
誘電体である。また、導波管フィルタ3の同軸導波管変
換部6もこれと同様に構成されている。
【0068】ここで、導波管フィルタ2,3のU字ルー
プ状プローブ30の長さA2を、共通導波管1の半円ル
ープ状プローブ27の長さA1より長くしたのは、共通
導波管1ではその上面に半円ループ状プローブ27の下
に垂直方向の磁界を発生させれば良いので、半円ループ
状プローブ27の円弧部分で磁界を発生できるのに対
し、導波管フィルタ2,3ではそのU字ループ状プロー
ブ30の回りに水平方向の磁界を発生させる必要がある
ので、U字ループ状プローブ30の直線部分を長くして
その部分を中心とする磁界を発生させる必要があるから
である。また、U字ループ状プローブ30においては、
TE10モードとの結合量を考慮して、る寸法A2が略
4分の1波長に調整されている。
【0069】このため、この実施の形態6の導波管形分
波器は、半円ループ状プローブ27やU字ループ状プロ
ーブ30等以外の構成は、ほとんど上記実施の形態5と
同じなので、上記実施の形態5と同様な動作をすると共
に同様な効果を奏する。また、これに加えて、この実施
の形態6の導波管形分波器では、同軸導波管変換部4〜
6に、同軸コネクタ16〜18から延長した中心導体先
端を半円ループ状プローブ27またはU字ループ状プロ
ーブ30にして同軸コネクタ16〜18のフランジ28
に短絡させるようにしたため、同軸コネクタ16〜18
に雷等による過大なDCの入力があっても、そのような
過大な電圧が本分波器にかかることがなくなり、本分波
器を介し他の回路を破壊することがなくなる。
【0070】さらに、その他、この実施の形態6の導波
管形分波器では、同軸コネクタ16〜18が同一方向に
向くように取付けられているため、外部回路と接続する
ための同軸線路が接続し易くなる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、共通
導波管を介し複数の導波管フィルタが接続された形状に
誘電体ブロックを形成すると共に、その誘電体ブロック
側面に複数の溝を所定間隔で形成し、その誘電体ブロッ
クの表面に金属膜により被覆して、共通導波管を介して
誘導性アイリスによる複数のTE10nモードの共振器
が縦続接続された導波管フィルタとからなる複数の導波
管形分波器が接続された導波管形分波器を構成するよう
にしたため、誘電体ブロックの表面を金属膜で覆う構造
となり、導体のつなぎ目が存在せず、導体損が低減さ
れ、低損失な分波器が得られると共に、分波器内で放電
等を発生しにくい耐電力性に優れた分波器が得られる。
【0072】また、導波管形分波器の内部は、中空では
なく、誘電体で内部が満たされた導波管形分波器が構成
されることとなり、誘電体の比誘電率をerとしたと
き、導波管形分波器の容積は、中空の導波管で構成され
た導波管形分波器の容積のおよそer(-3/2)倍とな
り、分波器自体の大きさを小型化することができる。
【0073】また、次の発明では、誘電体ブロックは一
体成形するようにしたので、部品点数が大幅に削減され
ると共に、誘電体ブロックの加工が簡易化され、分波器
の作製コストを低減化することができる。
【0074】また、次の発明では、誘電体ブロックは、
さらに、共通導波管と複数の導波管フィルタとが上記共
通導波管の基本モードの偏波方向と直交する面内におい
て接続された形状に形成され、且つ、上記共通導波管と
上記複数の導波管フィルタとの高さが同じになるように
形成されているので、さらに誘電体ブロックの加工が容
易となり、導波管分波器の作製コストを低減することが
できる。
【0075】また、次の発明では、誘電体ブロックに
は、さらに、一方の側面にのみ複数の溝が形成されてい
るので、さらに誘電体ブロックの加工が簡易化されて、
導波管分波器の作製コストを低減化することができる。
【0076】また、次の発明では、誘電体ブロックは、
さらに、共通導波管の両側で2つの導波管フィルタが対
向し、且つ、上記共通導波管の短絡端面と上記2つの導
波管フィルタの一方の側面とが面一になるように形成さ
れているので、さらに誘電体ブロックの加工が簡易化さ
れて、導波管分波器の作製コストを低減化することがで
きる。
【0077】また、次の発明では、誘電体ブロックは、
さらに、共通導波管の両側で2つの導波管フィルタが対
向し、且つ、上記共通導波管および上記2つの導波管フ
ィルタの両側面がそれぞれ面一になるように形成されて
いるので、さらに誘電体ブロックの加工が簡易化され、
分波器の作製コストを低減化することができる。
【0078】また、次の発明では、誘電体ブロックは、
さらに、共通導波管の短絡端面と導波管フィルタの底面
とが面一になるように形成されているので、さらに誘電
体ブロックの加工が簡易化され、分波器の作製コストを
低減化することができる。
【0079】また、次の発明では、共通導波管および導
波管フィルタには、誘電体ブロック表面が露出された縦
穴が設けられ、その縦穴には同軸コネクタの中心導体を
延長して挿入し、且つ、上記同軸コネクタと上記縦穴周
囲の金属膜とが電気的に接続されるようにしたので、同
軸コネクタによって他の外部回路との接続が容易とな
る。
【0080】また、次の発明では、延長した同軸コネク
タの中心導体を、さらに折返してその先端を上記同軸コ
ネクタのフランジ面に短絡させるようにしたので、雷等
による過大な直流電圧(DC)の入力があっても、分波
器を通して他の回路を破壊することがなくなる。
【0081】また、次の発明では、さらに、縦穴が基本
モードの偏波方向と平行な面に設けられた場合、中心導
体先端を折返し同軸コネクタのフランジ面に短絡させる
中心導体先端の形状を略半円ループ状にする一方、縦穴
が基本モードの偏波方向と直交する面に設けられた場
合、中心導体先端を折返し同軸コネクタのフランジ面に
短絡させる中心導体先端の形状を略U字形状にするよう
にしたため、雷等による過大なDCの入力があっても、
分波器を通して他の回路を破壊することがなくなるだけ
でなく、基本モードの偏波方向に応じた最適な磁界を作
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形態
1の斜視図である。
【図2】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形態
1の側面図である。
【図3】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形態
1の断面図である。
【図4】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形態
2の斜視図である。
【図5】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形態
3の斜視図である。
【図6】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形態
4の斜視図である。
【図7】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形態
5の斜視図である。
【図8】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形態
5の側面図である。
【図9】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形態
6の斜視図である。
【図10】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形
態6の側面図である。
【図11】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形
態6の同軸導波管変換部4の部分拡大造図である。
【図12】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形
態6の同軸導波管変換部4に用いる同軸コネクタおよび
プローブを示す図である。
【図13】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形
態6の同軸導波管変換部5の構造図である。
【図14】 この発明に係る導波管形分波器の実施の形
態6の同軸導波管変換部5に用いる同軸コネクタおよび
プローブを示す図である。
【図15】 従来の導波管形分波器の斜視図である。
【符号の説明】
1 共通導波管、2,3 導波管フィルタ、4〜6 同
軸導波管変換部、7〜11 誘導性アイリス、13 短
絡端、14,15 TE101モード共振器、16〜1
8 同軸コネクタ、19 誘電体ブロック、20 金属
膜、21 中心導体、22 プローブ、23 縦穴また
は縦穴、24,25 結合孔、26 フランジの接触位
置、27 半円ループ状プローブ、28 フランジ、2
9 誘電体、30 U字ループ状プローブ。
フロントページの続き (72)発明者 宮▲崎▼ 守▲泰▼ 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通導波管を介し複数の導波管フィルタ
    が接続された形状に誘電体ブロックを形成すると共に、
    その誘電体ブロック側面に複数の溝を所定間隔で形成
    し、その誘電体ブロックの表面に金属膜を被覆してなる
    ことを特徴とする導波管形分波器。
  2. 【請求項2】 誘電体ブロックは一体成形されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の導波管形分波器。
  3. 【請求項3】 誘電体ブロックは、さらに、共通導波管
    と複数の導波管フィルタとが上記共通導波管の基本モー
    ドの偏波方向と直交する面内において接続された形状に
    形成され、且つ、上記共通導波管と上記複数の導波管フ
    ィルタとの高さが同じになるように形成されている、こ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の導波管形
    分波器。
  4. 【請求項4】 誘電体ブロックには、一方の側面にのみ
    複数の溝が形成されている、ことを特徴とする請求項1
    〜請求項3のいずれかに記載の導波管形分波器。
  5. 【請求項5】 誘電体ブロックは、さらに、共通導波管
    の両側で2つの導波管フィルタが対向し、且つ、上記共
    通導波管の短絡端面と上記2つの導波管フィルタの一方
    の側面とが面一になるように形成されている、ことを特
    徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の導波管
    形分波器。
  6. 【請求項6】 誘電体ブロックは、さらに、共通導波管
    の両側で2つの導波管フィルタが対向し、且つ、上記共
    通導波管および上記2つの導波管フィルタの両側面がそ
    れぞれ面一になるように形成されている、ことを特徴と
    する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の導波管形分
    波器。
  7. 【請求項7】 誘電体ブロックは、さらに、共通導波管
    の短絡端面と導波管フィルタの底面とが面一になるよう
    に形成されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項
    6のいずれかに記載の導波管形分波器。
  8. 【請求項8】 共通導波管および導波管フィルタには、
    誘電体ブロック表面が露出された縦穴が設けられ、その
    縦穴には同軸コネクタの中心導体を延長して挿入し、且
    つ、上記同軸コネクタと上記縦穴周囲の金属膜とが電気
    的に接続されている、ことを特徴とする請求項1〜請求
    項7のいずれかに記載の導波管形分波器。
  9. 【請求項9】 延長した同軸コネクタの中心導体を、さ
    らに折返してその先端を上記同軸コネクタのフランジ面
    に短絡させる、ことを特徴とする請求項8記載の導波管
    形分波器。
  10. 【請求項10】 縦穴が基本モードの偏波方向と平行な
    面に設けられた場合には、中心導体先端を折り返して同
    軸コネクタのフランジ面に短絡させるとともに折り返し
    た中心導体の形状を略半円ループ状とし、かつ、ループ
    面を上記偏波方向と略平行にする一方、縦穴が基本モー
    ドの偏波方向と直交する面に設けられた場合には、中心
    導体先端を折り返して同軸コネクタのフランジ面に短絡
    させるとともに折り返した中心導体の形状を略U字形状
    にする、ことを特徴とする請求項9記載の導波管形分波
    器。
  11. 【請求項11】 共通導波管を介し複数の導波管フィル
    タが接続された形状に誘電体ブロックを形成すると共
    に、その誘電体ブロック側面に複数の溝を所定間隔で形
    成し、その誘電体ブロックの表面に金属膜を被覆するこ
    とを特徴とする導波管形分波器の製造方法。
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