JP2005007920A - 車両用調光ガラス制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】調光ガラスからなるウィンドウを配設した車両において、乗員の快適性と車両の安全性とを両立するような調光ガラスの遮光率を制御するための判断および操作は、運転者に負担を強いる。
【解決手段】乗降口ドアに配設された乗降口ウィンドウが調光ガラスから構成される車両用調光ガラス制御システムにおいて、調光ガラスの遮光率切換を乗降口ドアの開閉情報、乗降口ドアのスイッチの情報に応じて自動的に制御することとした。
【選択図】 図1
【解決手段】乗降口ドアに配設された乗降口ウィンドウが調光ガラスから構成される車両用調光ガラス制御システムにおいて、調光ガラスの遮光率切換を乗降口ドアの開閉情報、乗降口ドアのスイッチの情報に応じて自動的に制御することとした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウィンドウに調光ガラスを採用した車両の安全性と快適性
を両立させる調光ガラスの自動制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のウィンドウガラスには、車内の空調効率の向上や強すぎる日光を浴びることによる不快感の低減など、車両乗員の快適性を向上させるために、通常の透明ガラスより遮光率を高くしたスモークガラスが採用されることがある。
しかし、スモークガラスは車両乗員の快適性を向上させることができる反面、車内から車外への視認性の面で透明ガラスに劣るため、比較的安全確認の支障となりにくい箇所に配設するウィンドウにはスモークガラスが積極的に採用されるが、比較的安全確認の支障となりやすい箇所に配設するウィンドウにはスモークガラスは採用されにくく、透明ガラスが採用されることが多い。
【0003】
例えば、図6に示す小型バスでは、乗客席サイドウィンドウ9にはスモークガラスが採用されることが多いが、乗降口ドア1に配設される乗降口ウィンドウ1aには透明ガラスが採用されることが多い。なぜなら、小型バスでは、運転者が運転席に座ったまま手の届く範囲内の位置にあるスイッチやボタンなどを操作することで運転席から手の届く範囲外の位置にある乗降口ドア1を開閉するが、例えば図4に示すような乗降口ドア1が車両外側に迫り出すようにしてドア開閉される方式が採用された場合、運転者は車両外側の乗降口ドア1付近に歩行者がいないか等の安全を、乗降口ウィンドウ1aを介して十分に確認する必要があるため、乗降口ウィンドウ1aがスモークガラスであると安全確認がしにくい場合があるからである。また、リヤウィンドウ6にも透明ガラスが採用されることが多い。なぜなら、車両後退時にはリヤウィンドウ6を介して車外後方の安全を十分に確認する必要があるため、リヤウィンドウ6がスモークガラスであると、安全確認がしにくい場合があるからである。
一方、車両のウィンドウに、遮光率をコントロール可能な調光ガラスを採用し、遮光率の高い状態(スモーク状態)と遮光率の低い状態(透明状態)とを切り換える装置が提案されている(特開平6−297947)。このような調光ガラスを車両ウィンドウに採用することで、普段はスモーク状態を維持して車両乗員の快適性を優先し、特に安全確認が必要と判断されたときだけ必要なウィンドウをスモーク状態から透明状態に切り換え、安全確認完了後は再度透明状態からスモーク状態に戻す操作をすることで、車両乗員の快適性と安全性を両立させることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−297947号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、車両の運転中にこのような判断および操作を運転者に課すことは、運転者に新たな負担を強いることとなり、好ましくない。例えば、バスの乗降口ウィンドウに調光ガラスを採用した場合は、停留所に停車してドア開閉を行う度に調光ガラス遮光状態の切り換え操作を行う必要が生じ、また、車両のリヤウィンドウに調光ガラスを採用した場合も、車両を後退させる度に前記切り替え操作が必要となり、運転者にとって大きな負担となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明では、従来運転者が行ってきた調光ガラスの遮光率切り換え操作を自動的に行うことで前記問題を解消する。請求項1に記載の発明では、乗降口ドア1の開閉状態と乗降口ドア1のドア開閉スイッチ2の操作状態を自動検出し、その自動検出した情報に基づいて、乗降口ドア1に配設された調光ガラスからなる乗降口ウィンドウ1aの遮光率をスモーク状態若しくは透明状態に自動的に切り換えることができる。請求項2に記載の発明では、乗降口ドア1の開閉操作の開始から、実際に乗降口ドア1の開閉動作が開始するまでに所定の時間差を設け、運転者による安全確認に十全を期している。請求項3に記載の発明では、ギアのシフト位置がリバースかリバース以外かを検出し、その検出情報に応じて、乗降口ウィンドウ1aの遮光率をスモーク状態若しくは透明状態に切り換えることができる。請求項4に記載の発明では、ギアのシフト位置の検出情報に応じて、調光ガラスからなるリヤウィンドウ6の遮光率をスモーク状態若しくは透明状態に切り換えることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の要部をなす構成要素の関係を表す。図1に示すバスの運転席から手の届く範囲内には、乗降口ドア1の開閉を操作するための手段としてドア開閉スイッチ2(ドア開閉操作手段)が設けられており、前記バスの運転者Aは、車両外側の乗降口ドア1付近の安全を運転席から目視により確認し、前記ドア開閉スイッチ2を操作することでドア開閉駆動装置4を介して、乗降口ドア1の開閉を間接的に操作できる。
【0008】
ドア開閉駆動装置4は、ドア開閉スイッチ2から伝送される信号に応じて、乗降口ドア1を開く動作(開動作)と、乗降口ドアを閉じる動作(閉動作)と、開動作若しくは閉動作の際中にある乗降口ドアを停止する動作(停止動作)をすることができる。例えば、ドア開閉駆動装置4は、ドア開閉スイッチ2から、ドアを開く信号(開信号)を受信すると開動作を開始し、ドアを停止させる信号(停止信号)を受信するか乗降口ドア1が完全に開くまで開動作を継続する。もし、乗降口ドア1が完全に開く前に停止信号を受信した場合には停止動作をする。また、ドア開閉スイッチ2からドアを閉じる信号(閉信号)を受信すると閉動作を開始し、停止信号を受信するか乗降口ドア1が完全に閉じるまで閉動作を継続する。もし、乗降口ドア1が完全に閉じる前に停止信号を受信した場合には直ちに停止動作をする。
【0009】
ドア開閉スイッチ2は、スイッチ操作、ボタン操作、その他これに類する手操作により操作することができ、乗降口ドア1を開く操作をしている状態(開操作状態)と、乗降口ドア1を閉じる操作をしている状態(閉操作状態)と、全く操作していない状態(非操作状態)の三種類の操作状態を有する。開操作状態若しくは閉操作状態にあったドア開閉スイッチ2から手を離すと、ドア開閉スイッチ2は直ちに非操作状態に自動的に戻る。
【0010】
ドア開閉スイッチ2を非操作状態から開操作状態に切り換えると(開操作)、乗降口ドア1付近に設置した警報装置3はドア開閉操作を知らせるための警報を所定時間鳴らし、その後にドア開閉駆動装置4が乗降口ドア1を開く動作(開動作)を開始する。また、ドア開閉スイッチ2を非操作状態から閉操作状態に切り換えた場合(閉操作)も、警報装置3による所定時間の警報の後、ドア開閉駆動装置4が乗降口ドア1を閉じる動作(閉動作)を開始する。すなわち、本実施の形態において、車両用調光ガラス制御システムは、ドア開閉スイッチ2の開操作若しくは閉操作の開始から乗降口ドア1の開動作若しくは閉動作の開始までに所定の時間差(タイムラグ)を意図的に生じさせる遅延手段を備える。遅延手段は、例えば、スイッチ2の開操作若しくは閉操作を開始してから、ドア開閉駆動装置4への開信号若しくは閉信号を送信するまでにタイムラグを設けても良いし、ドア開閉駆動装置4が開信号若しくは閉信号を受信した後にタイムラグを生じさせてからドアの開動作若しくは閉動作を開始するようにしても良い。本実施の形態においては、図1に記載の通り、スイッチ2に遅延手段を備える前者の方法が採用されている。一方、ドア開閉スイッチ2を開操作状態若しくは閉操作状態から非操作状態に切り換える操作(停止操作)をした場合には、ドア開閉駆動装置4は直ちに乗降口ドア1を停止させる動作(停止動作)をする。すなわち、本実施の形態において、車両用調光ガラス制御システムは、ドア開閉スイッチ2の停止操作から乗降口ドア1の停止動作までには、意図的なタイムラグを生じさせない。
【0011】
本実施の形態では、乗降口ドア1の上部に配設された乗降口ウィンドウ1aおよび乗降口ドア1の下部に配設された乗降口ウィンドウ1b(以下、乗降口ウィンドウ1abと記載する)と、車両のリヤウィンドウ6に調光ガラスを採用する。前記調光ガラスは、車両のフロントガラス等に通常採用される透明ガラスと同等の遮光率(例えば、遮光率3%以下)を有する透明状態と、透明状態よりも遮光率が高く、後部座席のサイドウィンドウ等に採用されるスモークガラスと同等の遮光率(例えば、遮光率30%以上)を有するスモーク状態の少なくとも二つの遮光状態を有する。なお、本発明における透明状態の遮光率とは、運転に支障がない程度に遮光率が低く、かつ目視により確認できる程度にスモーク状態の遮光率よりも遮光率が低ければ、本発明の解決しようとする課題には有効と考えられるため、多少の遮光能力を有する場合も含むものとする。すなわち、前述した透明状態の遮光率(3%以下)およびスモーク状態の遮光率(30%以上)という値はあくまで例示に過ぎず、これらの値に限定するものではない。
【0012】
また、調光ガラス制御装置7は、調光ガラスの遮光状態を透明状態からスモーク状態への切り換えること(スモーク化)および調光ガラスの遮光状態をスモーク状態から透明状態へ切り換えること(透明化)が可能である(ウィンドウ切換手段)。なお、調光ガラス制御装置7は、スモーク化若しくは透明化を自動的に行うオートモードと、常に遮光状態を透明状態に維持する非オートモードの二つの動作モードを備える。
【0013】
オートモードでは、次の三つの情報に基づき、遮光状態を制御する。
1)乗降口ドア1の開閉状態が完全に閉まっている全閉状態か、完全には閉まっていない非全閉状態かを示すドア開閉情報、2)ドア開閉スイッチ2が操作状態(開操作状態若しくは閉操作状態)か、非操作状態かを示す操作情報、3)図示しない変速機の変速段を切り換えるギアシフトレバー5の位置がリバースかリバース以外かを示すギアシフト情報である。これら三つの情報を検出する手段(ドア開閉状態検出手段、操作状態検出手段、ギアシフト位置検出手段)は、いかなる方法であっても構わないが、例えば、ドア開閉情報は、ドア開口部の側縁に設置したドアセンサー8が感知して調光ガラス制御装置7に伝達し、操作情報は、ドア開閉スイッチ2が調光ガラス制御装置7に直接伝達し、ギアシフト情報は、ギアシフトレバー5に装着したギアセンサー5aが調光ガラス制御装置7に伝達する。
【0014】
図2および図3は、調光ガラス制御装置7の制御ロジックをフロー図で表したもので、図2は前記操作情報および前記ドア開閉情報に基づく調光ガラスの遮光状態制御を、図3はギアシフト情報に基づく調光ガラスの制御を表す。
【0015】
図2では、まず、調光ガラス制御装置7の動作モードが、オートモードか非オートモードかを判別し(S10)、非オートモードの場合(S10:No)には乗降口ウィンドウ1abを透明化する(S14)。オートモードの場合(S10:Yes)には、ドア開閉情報が全閉状態(S11:Yes)で、かつ、操作情報が非操作状態の場合(S12:No)は、乗降口ウィンドウ1abをスモーク化し(S13)、それ以外、すなわちドア開閉情報が非全閉状態の場合(S11:No)または操作情報が操作状態の場合(S12:Yes)のいずれかを満足する場合は、乗降口ウィンドウ1abを透明化する(S14)。
【0016】
図5では、乗降口ドア1が全閉状態のときに、ドア開閉スイッチ2の開操作を行った際の、乗降口ドア1、警報機3、乗降口ウィンドウ1abの状態を表す。まず、ドア開閉スイッチ2の開操作を開始すると(開操作の開始)、警報機3の警報が鳴ると同時に、乗降口ウィンドウ1abの遮光状態がスモーク状態から透明状態に直ちに切り替わる。所定時間(運転者Aが乗降口ドア1周辺の安全確認を十分にできる時間。例えば2〜3秒)経過後、乗降口ドア1が開き始める(開動作の開始)。すなわち、ドア開閉スイッチ2による開操作の開始から乗降口ドア1の開動作の開始までにタイムラグが生じることになるが(遅延手段)、運転者Aはこのタイムラグの間に透明状態となった乗降口ウィンドウ1abから乗降口ドア1の車両外側の安全確認を行うことができる。仮に運転者Aがタイムラグの間に危険を察知した場合は、即座にドア開閉スイッチ2から手を離すことによりドア開閉スイッチ2が非操作状態となり、乗降口ドア1は全閉状態を維持するため、未然に危険を防止することができる。同様に、乗降口ドア1が非全閉状態の場合でも、開操作若しくは閉操作の開始から開動作若しくは閉動作の開始までに所定のタイムラグを生じさせ、タイムラグの間の運転者Aによる安全確認により、未然に危険を防止することができる。なお、乗降口ウィンドウ1bのように乗降口ドアの下方にも調光ガラスからなるウィンドウを設けることで、乗降口ドアの上方にある乗降口ウィンドウ1aからは発見が困難なもの(背の低い子供や丈の低い障害物など)がある場合でも、確実に安全確認をすることができる。
【0017】
本実施の形態では、ギアシフト位置に応じて、乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6の遮光状態をも制御する。この制御ロジックを図3に示す。図3では、まず、調光ガラス制御装置7の動作モードが、オートモードか非オートモードかを判別し(S20)、非オートモードのとき(S20:No)は乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6を透明化する(S23)。オートモードのとき(S20:Yes)は、ギアシフト位置がリバースにあるとき(S21:Yes)は乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6を透明化し(S23)、リバース以外にあるとき(S21:No)は乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6をスモーク化する(S22)。以上のように、ギアシフト位置がリバースになったときに、乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6が透明状態に自動的に切り換わるため、本発明は後方視界確保の難しい全長の長い車両(バス等)に特に有効である。なお、図3のS22において、リヤウィンドウ6のみスモーク化し、図3のS23において、リヤウィンドウ6のみ透明化する構成としてもよい。
【0018】
なお、図2の制御ロジックと図3の制御ロジックにおいて、乗降口ウィンドウ1abに対する遮光率制御が互いに異なった場合は、透明化を優先するものとする。例えば、図2の制御ロジックでは乗降口ウィンドウ1abは透明化することとなるが図3の制御ロジックからは乗降口ウィンドウ1abはスモーク化することとなった場合は、乗降口ウィンドウ1abは透明化する。また、図2の制御ロジックでは乗降口ウィンドウ1abをスモーク化することとなるが図3の制御ロジックからは乗降口ウィンドウ1abは透明化することとなる場合には、乗降口ウィンドウ1abは透明化する。
【0019】
本実施の形態では、車両がバスの場合について記載したが、運転者が運転席に座ったままの姿勢で車両のドアを開閉操作する場合で、開閉動作するドアが車両外部の空間を横切るために車両外部のドア付近の安全確認をする必要のある車両(例えばタクシーなど)にも適用することができる。
【0020】
また、本実施の形態では、乗降口ドア1に配設する調光ガラスからなるウィンドウを、乗降口ドア1の上部に配設する乗降口ウィンドウ1aと、乗降口ドア1の下部に配設する乗降口ウィンドウ1bとの2枚に分ける構成としたが、下部に配設する乗降口ウィンドウ1bを介して得られる視界からでも十分に車両外側の乗降口ドア1付近の安全確認をすることができるとすれば、上部に配設する乗降口ウィンドウ1aには通常のスモークガラスを採用し、下部に配設する乗降口ウィンドウ1bにのみ調光ガラスを採用する構成としてもよい。このような構成とすることで、スモークガラスよりもコストの高い調光ガラスの枚数を減らし、全体のコストを抑えることが可能である。
【0021】
さらに、サイドウィンドウ9の全部若しくは一部にも調光ガラス制御装置7で遮光率を制御可能な調光ガラスを採用し、図3に記載の制御ロジックにより遮光状態を切り換える遮光ガラスを乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6だけでなく調光ガラスからなるサイドウィンドウ9の全部若しくは一部にも拡張することで、車両後方の視認性をさらに向上することができる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、車両の運転席にいる運転者の操作によりドア開閉駆動装置を駆動させることで開閉可能な乗降口ドアのウィンドウに、遮光率を制御可能な調光ガラスを採用した場合、普段はスモーク状態を維持することで車両乗員の快適性を優先し、特に安全確認の必要なタイミングで自動的にスモーク状態から透明状態に切り換えることで安全性を高めている。これにより、運転者に余計な負荷をかけることなく車両乗員(特に乗降口ドア付近にいる乗員)の快適性と、乗降口ドア開閉時の安全性を両立することができる。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、乗降口ドアの開閉操作開始から実際に乗降口ドアが開閉するまでにタイムラグを設けているため、請求項1の発明における運転者による乗降口ドア開閉時の安全確認をより確実なものとしている。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、ギアシフト位置をリバースにした際には乗降口ウィンドウ1abを透明化し、ギアシフト位置をリバース以外にした際には乗降口ウィンドウ1abをスモーク化できるため、車両後退時の車両側方(乗降口ドアを配した側)の安全確認をより確実なものとしている。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、ギアシフト位置により、リヤウィンドウの遮光率も制御することで、車両後退時の車両後方の安全確認をより確実なものとしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部を表す構成要素の関係を表す。
【図2】乗降口ドア開閉スイッチの操作状態と乗降口ドアの開閉状態に基づいて定まる乗降口ウィンドウの遮光率の制御ロジックを表す。
【図3】ギアシフト位置に基づいて定まる乗降口ウィンドウおよびリヤウィンドウの遮光率の制御ロジックを表す。
【図4】車両の上方からドアの開く様子を示した図。
【図5】乗降口ドアが全閉状態のときにドア開閉スイッチを開操作した場合の乗降口ドア、警報器、乗降口ウィンドウの状態の移り変わりを表す。横軸は時間を表す。
【図6】小型バスの斜視図。
【符号の説明】
1 乗降口ドア
1a 乗降口ドアの上部に配設した乗降口ウィンドウ(調光ガラス)
1b 乗降口ドアの下部に配設した乗降口ウィンドウ(調光ガラス)
2 ドア開閉スイッチ
3 警報機
4 ドア開閉駆動装置
5 ギアシフトレバー
6 リヤウィンドウ(調光ガラス)
7 調光ガラス制御装置
8 ドアセンサー
9 乗客席サイドウィンドウ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウィンドウに調光ガラスを採用した車両の安全性と快適性
を両立させる調光ガラスの自動制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のウィンドウガラスには、車内の空調効率の向上や強すぎる日光を浴びることによる不快感の低減など、車両乗員の快適性を向上させるために、通常の透明ガラスより遮光率を高くしたスモークガラスが採用されることがある。
しかし、スモークガラスは車両乗員の快適性を向上させることができる反面、車内から車外への視認性の面で透明ガラスに劣るため、比較的安全確認の支障となりにくい箇所に配設するウィンドウにはスモークガラスが積極的に採用されるが、比較的安全確認の支障となりやすい箇所に配設するウィンドウにはスモークガラスは採用されにくく、透明ガラスが採用されることが多い。
【0003】
例えば、図6に示す小型バスでは、乗客席サイドウィンドウ9にはスモークガラスが採用されることが多いが、乗降口ドア1に配設される乗降口ウィンドウ1aには透明ガラスが採用されることが多い。なぜなら、小型バスでは、運転者が運転席に座ったまま手の届く範囲内の位置にあるスイッチやボタンなどを操作することで運転席から手の届く範囲外の位置にある乗降口ドア1を開閉するが、例えば図4に示すような乗降口ドア1が車両外側に迫り出すようにしてドア開閉される方式が採用された場合、運転者は車両外側の乗降口ドア1付近に歩行者がいないか等の安全を、乗降口ウィンドウ1aを介して十分に確認する必要があるため、乗降口ウィンドウ1aがスモークガラスであると安全確認がしにくい場合があるからである。また、リヤウィンドウ6にも透明ガラスが採用されることが多い。なぜなら、車両後退時にはリヤウィンドウ6を介して車外後方の安全を十分に確認する必要があるため、リヤウィンドウ6がスモークガラスであると、安全確認がしにくい場合があるからである。
一方、車両のウィンドウに、遮光率をコントロール可能な調光ガラスを採用し、遮光率の高い状態(スモーク状態)と遮光率の低い状態(透明状態)とを切り換える装置が提案されている(特開平6−297947)。このような調光ガラスを車両ウィンドウに採用することで、普段はスモーク状態を維持して車両乗員の快適性を優先し、特に安全確認が必要と判断されたときだけ必要なウィンドウをスモーク状態から透明状態に切り換え、安全確認完了後は再度透明状態からスモーク状態に戻す操作をすることで、車両乗員の快適性と安全性を両立させることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−297947号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、車両の運転中にこのような判断および操作を運転者に課すことは、運転者に新たな負担を強いることとなり、好ましくない。例えば、バスの乗降口ウィンドウに調光ガラスを採用した場合は、停留所に停車してドア開閉を行う度に調光ガラス遮光状態の切り換え操作を行う必要が生じ、また、車両のリヤウィンドウに調光ガラスを採用した場合も、車両を後退させる度に前記切り替え操作が必要となり、運転者にとって大きな負担となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明では、従来運転者が行ってきた調光ガラスの遮光率切り換え操作を自動的に行うことで前記問題を解消する。請求項1に記載の発明では、乗降口ドア1の開閉状態と乗降口ドア1のドア開閉スイッチ2の操作状態を自動検出し、その自動検出した情報に基づいて、乗降口ドア1に配設された調光ガラスからなる乗降口ウィンドウ1aの遮光率をスモーク状態若しくは透明状態に自動的に切り換えることができる。請求項2に記載の発明では、乗降口ドア1の開閉操作の開始から、実際に乗降口ドア1の開閉動作が開始するまでに所定の時間差を設け、運転者による安全確認に十全を期している。請求項3に記載の発明では、ギアのシフト位置がリバースかリバース以外かを検出し、その検出情報に応じて、乗降口ウィンドウ1aの遮光率をスモーク状態若しくは透明状態に切り換えることができる。請求項4に記載の発明では、ギアのシフト位置の検出情報に応じて、調光ガラスからなるリヤウィンドウ6の遮光率をスモーク状態若しくは透明状態に切り換えることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の要部をなす構成要素の関係を表す。図1に示すバスの運転席から手の届く範囲内には、乗降口ドア1の開閉を操作するための手段としてドア開閉スイッチ2(ドア開閉操作手段)が設けられており、前記バスの運転者Aは、車両外側の乗降口ドア1付近の安全を運転席から目視により確認し、前記ドア開閉スイッチ2を操作することでドア開閉駆動装置4を介して、乗降口ドア1の開閉を間接的に操作できる。
【0008】
ドア開閉駆動装置4は、ドア開閉スイッチ2から伝送される信号に応じて、乗降口ドア1を開く動作(開動作)と、乗降口ドアを閉じる動作(閉動作)と、開動作若しくは閉動作の際中にある乗降口ドアを停止する動作(停止動作)をすることができる。例えば、ドア開閉駆動装置4は、ドア開閉スイッチ2から、ドアを開く信号(開信号)を受信すると開動作を開始し、ドアを停止させる信号(停止信号)を受信するか乗降口ドア1が完全に開くまで開動作を継続する。もし、乗降口ドア1が完全に開く前に停止信号を受信した場合には停止動作をする。また、ドア開閉スイッチ2からドアを閉じる信号(閉信号)を受信すると閉動作を開始し、停止信号を受信するか乗降口ドア1が完全に閉じるまで閉動作を継続する。もし、乗降口ドア1が完全に閉じる前に停止信号を受信した場合には直ちに停止動作をする。
【0009】
ドア開閉スイッチ2は、スイッチ操作、ボタン操作、その他これに類する手操作により操作することができ、乗降口ドア1を開く操作をしている状態(開操作状態)と、乗降口ドア1を閉じる操作をしている状態(閉操作状態)と、全く操作していない状態(非操作状態)の三種類の操作状態を有する。開操作状態若しくは閉操作状態にあったドア開閉スイッチ2から手を離すと、ドア開閉スイッチ2は直ちに非操作状態に自動的に戻る。
【0010】
ドア開閉スイッチ2を非操作状態から開操作状態に切り換えると(開操作)、乗降口ドア1付近に設置した警報装置3はドア開閉操作を知らせるための警報を所定時間鳴らし、その後にドア開閉駆動装置4が乗降口ドア1を開く動作(開動作)を開始する。また、ドア開閉スイッチ2を非操作状態から閉操作状態に切り換えた場合(閉操作)も、警報装置3による所定時間の警報の後、ドア開閉駆動装置4が乗降口ドア1を閉じる動作(閉動作)を開始する。すなわち、本実施の形態において、車両用調光ガラス制御システムは、ドア開閉スイッチ2の開操作若しくは閉操作の開始から乗降口ドア1の開動作若しくは閉動作の開始までに所定の時間差(タイムラグ)を意図的に生じさせる遅延手段を備える。遅延手段は、例えば、スイッチ2の開操作若しくは閉操作を開始してから、ドア開閉駆動装置4への開信号若しくは閉信号を送信するまでにタイムラグを設けても良いし、ドア開閉駆動装置4が開信号若しくは閉信号を受信した後にタイムラグを生じさせてからドアの開動作若しくは閉動作を開始するようにしても良い。本実施の形態においては、図1に記載の通り、スイッチ2に遅延手段を備える前者の方法が採用されている。一方、ドア開閉スイッチ2を開操作状態若しくは閉操作状態から非操作状態に切り換える操作(停止操作)をした場合には、ドア開閉駆動装置4は直ちに乗降口ドア1を停止させる動作(停止動作)をする。すなわち、本実施の形態において、車両用調光ガラス制御システムは、ドア開閉スイッチ2の停止操作から乗降口ドア1の停止動作までには、意図的なタイムラグを生じさせない。
【0011】
本実施の形態では、乗降口ドア1の上部に配設された乗降口ウィンドウ1aおよび乗降口ドア1の下部に配設された乗降口ウィンドウ1b(以下、乗降口ウィンドウ1abと記載する)と、車両のリヤウィンドウ6に調光ガラスを採用する。前記調光ガラスは、車両のフロントガラス等に通常採用される透明ガラスと同等の遮光率(例えば、遮光率3%以下)を有する透明状態と、透明状態よりも遮光率が高く、後部座席のサイドウィンドウ等に採用されるスモークガラスと同等の遮光率(例えば、遮光率30%以上)を有するスモーク状態の少なくとも二つの遮光状態を有する。なお、本発明における透明状態の遮光率とは、運転に支障がない程度に遮光率が低く、かつ目視により確認できる程度にスモーク状態の遮光率よりも遮光率が低ければ、本発明の解決しようとする課題には有効と考えられるため、多少の遮光能力を有する場合も含むものとする。すなわち、前述した透明状態の遮光率(3%以下)およびスモーク状態の遮光率(30%以上)という値はあくまで例示に過ぎず、これらの値に限定するものではない。
【0012】
また、調光ガラス制御装置7は、調光ガラスの遮光状態を透明状態からスモーク状態への切り換えること(スモーク化)および調光ガラスの遮光状態をスモーク状態から透明状態へ切り換えること(透明化)が可能である(ウィンドウ切換手段)。なお、調光ガラス制御装置7は、スモーク化若しくは透明化を自動的に行うオートモードと、常に遮光状態を透明状態に維持する非オートモードの二つの動作モードを備える。
【0013】
オートモードでは、次の三つの情報に基づき、遮光状態を制御する。
1)乗降口ドア1の開閉状態が完全に閉まっている全閉状態か、完全には閉まっていない非全閉状態かを示すドア開閉情報、2)ドア開閉スイッチ2が操作状態(開操作状態若しくは閉操作状態)か、非操作状態かを示す操作情報、3)図示しない変速機の変速段を切り換えるギアシフトレバー5の位置がリバースかリバース以外かを示すギアシフト情報である。これら三つの情報を検出する手段(ドア開閉状態検出手段、操作状態検出手段、ギアシフト位置検出手段)は、いかなる方法であっても構わないが、例えば、ドア開閉情報は、ドア開口部の側縁に設置したドアセンサー8が感知して調光ガラス制御装置7に伝達し、操作情報は、ドア開閉スイッチ2が調光ガラス制御装置7に直接伝達し、ギアシフト情報は、ギアシフトレバー5に装着したギアセンサー5aが調光ガラス制御装置7に伝達する。
【0014】
図2および図3は、調光ガラス制御装置7の制御ロジックをフロー図で表したもので、図2は前記操作情報および前記ドア開閉情報に基づく調光ガラスの遮光状態制御を、図3はギアシフト情報に基づく調光ガラスの制御を表す。
【0015】
図2では、まず、調光ガラス制御装置7の動作モードが、オートモードか非オートモードかを判別し(S10)、非オートモードの場合(S10:No)には乗降口ウィンドウ1abを透明化する(S14)。オートモードの場合(S10:Yes)には、ドア開閉情報が全閉状態(S11:Yes)で、かつ、操作情報が非操作状態の場合(S12:No)は、乗降口ウィンドウ1abをスモーク化し(S13)、それ以外、すなわちドア開閉情報が非全閉状態の場合(S11:No)または操作情報が操作状態の場合(S12:Yes)のいずれかを満足する場合は、乗降口ウィンドウ1abを透明化する(S14)。
【0016】
図5では、乗降口ドア1が全閉状態のときに、ドア開閉スイッチ2の開操作を行った際の、乗降口ドア1、警報機3、乗降口ウィンドウ1abの状態を表す。まず、ドア開閉スイッチ2の開操作を開始すると(開操作の開始)、警報機3の警報が鳴ると同時に、乗降口ウィンドウ1abの遮光状態がスモーク状態から透明状態に直ちに切り替わる。所定時間(運転者Aが乗降口ドア1周辺の安全確認を十分にできる時間。例えば2〜3秒)経過後、乗降口ドア1が開き始める(開動作の開始)。すなわち、ドア開閉スイッチ2による開操作の開始から乗降口ドア1の開動作の開始までにタイムラグが生じることになるが(遅延手段)、運転者Aはこのタイムラグの間に透明状態となった乗降口ウィンドウ1abから乗降口ドア1の車両外側の安全確認を行うことができる。仮に運転者Aがタイムラグの間に危険を察知した場合は、即座にドア開閉スイッチ2から手を離すことによりドア開閉スイッチ2が非操作状態となり、乗降口ドア1は全閉状態を維持するため、未然に危険を防止することができる。同様に、乗降口ドア1が非全閉状態の場合でも、開操作若しくは閉操作の開始から開動作若しくは閉動作の開始までに所定のタイムラグを生じさせ、タイムラグの間の運転者Aによる安全確認により、未然に危険を防止することができる。なお、乗降口ウィンドウ1bのように乗降口ドアの下方にも調光ガラスからなるウィンドウを設けることで、乗降口ドアの上方にある乗降口ウィンドウ1aからは発見が困難なもの(背の低い子供や丈の低い障害物など)がある場合でも、確実に安全確認をすることができる。
【0017】
本実施の形態では、ギアシフト位置に応じて、乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6の遮光状態をも制御する。この制御ロジックを図3に示す。図3では、まず、調光ガラス制御装置7の動作モードが、オートモードか非オートモードかを判別し(S20)、非オートモードのとき(S20:No)は乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6を透明化する(S23)。オートモードのとき(S20:Yes)は、ギアシフト位置がリバースにあるとき(S21:Yes)は乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6を透明化し(S23)、リバース以外にあるとき(S21:No)は乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6をスモーク化する(S22)。以上のように、ギアシフト位置がリバースになったときに、乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6が透明状態に自動的に切り換わるため、本発明は後方視界確保の難しい全長の長い車両(バス等)に特に有効である。なお、図3のS22において、リヤウィンドウ6のみスモーク化し、図3のS23において、リヤウィンドウ6のみ透明化する構成としてもよい。
【0018】
なお、図2の制御ロジックと図3の制御ロジックにおいて、乗降口ウィンドウ1abに対する遮光率制御が互いに異なった場合は、透明化を優先するものとする。例えば、図2の制御ロジックでは乗降口ウィンドウ1abは透明化することとなるが図3の制御ロジックからは乗降口ウィンドウ1abはスモーク化することとなった場合は、乗降口ウィンドウ1abは透明化する。また、図2の制御ロジックでは乗降口ウィンドウ1abをスモーク化することとなるが図3の制御ロジックからは乗降口ウィンドウ1abは透明化することとなる場合には、乗降口ウィンドウ1abは透明化する。
【0019】
本実施の形態では、車両がバスの場合について記載したが、運転者が運転席に座ったままの姿勢で車両のドアを開閉操作する場合で、開閉動作するドアが車両外部の空間を横切るために車両外部のドア付近の安全確認をする必要のある車両(例えばタクシーなど)にも適用することができる。
【0020】
また、本実施の形態では、乗降口ドア1に配設する調光ガラスからなるウィンドウを、乗降口ドア1の上部に配設する乗降口ウィンドウ1aと、乗降口ドア1の下部に配設する乗降口ウィンドウ1bとの2枚に分ける構成としたが、下部に配設する乗降口ウィンドウ1bを介して得られる視界からでも十分に車両外側の乗降口ドア1付近の安全確認をすることができるとすれば、上部に配設する乗降口ウィンドウ1aには通常のスモークガラスを採用し、下部に配設する乗降口ウィンドウ1bにのみ調光ガラスを採用する構成としてもよい。このような構成とすることで、スモークガラスよりもコストの高い調光ガラスの枚数を減らし、全体のコストを抑えることが可能である。
【0021】
さらに、サイドウィンドウ9の全部若しくは一部にも調光ガラス制御装置7で遮光率を制御可能な調光ガラスを採用し、図3に記載の制御ロジックにより遮光状態を切り換える遮光ガラスを乗降口ウィンドウ1abおよびリヤウィンドウ6だけでなく調光ガラスからなるサイドウィンドウ9の全部若しくは一部にも拡張することで、車両後方の視認性をさらに向上することができる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、車両の運転席にいる運転者の操作によりドア開閉駆動装置を駆動させることで開閉可能な乗降口ドアのウィンドウに、遮光率を制御可能な調光ガラスを採用した場合、普段はスモーク状態を維持することで車両乗員の快適性を優先し、特に安全確認の必要なタイミングで自動的にスモーク状態から透明状態に切り換えることで安全性を高めている。これにより、運転者に余計な負荷をかけることなく車両乗員(特に乗降口ドア付近にいる乗員)の快適性と、乗降口ドア開閉時の安全性を両立することができる。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、乗降口ドアの開閉操作開始から実際に乗降口ドアが開閉するまでにタイムラグを設けているため、請求項1の発明における運転者による乗降口ドア開閉時の安全確認をより確実なものとしている。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、ギアシフト位置をリバースにした際には乗降口ウィンドウ1abを透明化し、ギアシフト位置をリバース以外にした際には乗降口ウィンドウ1abをスモーク化できるため、車両後退時の車両側方(乗降口ドアを配した側)の安全確認をより確実なものとしている。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、ギアシフト位置により、リヤウィンドウの遮光率も制御することで、車両後退時の車両後方の安全確認をより確実なものとしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要部を表す構成要素の関係を表す。
【図2】乗降口ドア開閉スイッチの操作状態と乗降口ドアの開閉状態に基づいて定まる乗降口ウィンドウの遮光率の制御ロジックを表す。
【図3】ギアシフト位置に基づいて定まる乗降口ウィンドウおよびリヤウィンドウの遮光率の制御ロジックを表す。
【図4】車両の上方からドアの開く様子を示した図。
【図5】乗降口ドアが全閉状態のときにドア開閉スイッチを開操作した場合の乗降口ドア、警報器、乗降口ウィンドウの状態の移り変わりを表す。横軸は時間を表す。
【図6】小型バスの斜視図。
【符号の説明】
1 乗降口ドア
1a 乗降口ドアの上部に配設した乗降口ウィンドウ(調光ガラス)
1b 乗降口ドアの下部に配設した乗降口ウィンドウ(調光ガラス)
2 ドア開閉スイッチ
3 警報機
4 ドア開閉駆動装置
5 ギアシフトレバー
6 リヤウィンドウ(調光ガラス)
7 調光ガラス制御装置
8 ドアセンサー
9 乗客席サイドウィンドウ
Claims (4)
- 車両の乗降口ドアと、遮光率の高低によりスモーク状態と透明状態の少なくとも二以上の遮光状態に切り換え可能な調光ガラスからなり前記乗降口ドアに配設された乗降口ウィンドウと、前記乗降口ドアの開閉を操作するドア開閉操作手段と、前記乗降口ドアの開閉状態を検出するドア開閉状態検出手段と、前記ドア開閉状態検出手段および前記操作状態検出手段で検出された前記開閉状態および前記操作状態に基づき前記乗降口ウィンドウの遮光状態を前記透明状態若しくは前記スモーク状態に自動的に切り換えるウィンドウ切換手段を備えたことを特徴とする車両用調光ガラス制御システム。
- 前記ドア開閉操作手段の操作を開始してから、前記乗降口ドアの開閉が実際に開始するまでに所定のタイムラグを生じさせる遅延手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の調光ガラス制御システム。
- 車両のギアシフト位置を検出するギアシフト位置検出手段を備え、前記ウィンドウ切換手段は、前記ギアシフト位置検出手段で検出されたギアシフト位置がリバースのときは前記乗降口ウィンドウを透明状態に切り換え、前記ギアシフト位置検出手段で検出されたギアシフト位置がリバース以外のときは前記乗降口ウィンドウをスモーク状態に切り換える機能を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用調光ガラス制御システム。
- 前記調光ガラスからなるリヤウィンドウを備え、前記ウィンドウ切換手段は、前記ギアシフト位置検出手段で検出されたギアシフト位置がリバースのときは前記リヤウィンドウを透明状態に切り換え、前記ギアシフト位置検出手段で検出されたギアシフト位置がリバース以外のときは前記リヤウィンドウをスモーク状態に切り換える機能を有することを特徴とする請求項3に記載の車両用調光ガラス制御システム。
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