JP2004534396A - シリカベーススラリー - Google Patents

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Abstract

本発明は、スラリー組成物およびその調製方法に関する。特に、本発明のスラリー組成物は、シリカを含み、このシリカは、表面修飾体を含む。本発明のシリカベーススラリーは、物品を研磨するために適切であり、そして半導体および他の超小型電気基材の化学機械的平坦化(「CMP」)のために特に有用である。本明細書中に記載されるようなシリカ調製プロセスは、反応混合物のゲル化を防止するために十分に高い温度で実施される。従って、この温度は代表的には、少なくとも70℃である。さらに、調製プロセスを実施する温度は、このプロセスが非加圧容器中で行われる場合に、反応混合物の沸騰を回避し、そして結晶化へと相転移するのを回避するために、十分に低い。

Description

【技術分野】
【0001】
(発明の説明)
本発明は、スラリー組成物およびその調製方法に関する。特に、本発明のスラリー組成物は、シリカを含み、このシリカは、表面修飾体を含む。本発明のシリカベーススラリーは、物品を研磨するために適切であり、そして半導体および他の超小型電気基材の化学機械的平坦化(「CMP」)のために特に有用である。
【背景技術】
【0002】
一般に、複数の集積回路は、半導体ウェハを製造する場合に、半導体基材上に形成される。この集積回路は、代表的に、物質(例えば、伝導性物質、絶縁性物質および半導体)のパターン化された層が、基材上に形成される、一連のプロセス工程によって形成される。半導体基材上で相互接続する銅およびタンタル金属の使用は、当該分野で公知である。一般に、銅は、絶縁内部層誘電体(ILD)によって囲まれた電導性の内部接続として役立ち、この絶縁内部層誘電体(ILD)(例えば、二酸化ケイ素、およびタンタル)は、銅がILDに移動するのを防止するために、銅とILDとの間の障壁として役立つ。CMPは、半導体ウェハからこのような金属材料を除去するための公知の技術である。例えば、金属の除去速度の制御、銅とタンタルとILDとの間の選択性は、平坦化の要求を達成するために所望される。
【0003】
物品(例えば、半導体基材)の粗表面の平滑表面への平坦化は、一般に、制御運動および反復運動を使用して、パッドの加工表面で粗表面を擦る工程を包含する。従って、このプロセスは、代表的に、流体の存在下で、パッドと半導体ウェハ基材とを互いに回転させる工程を包含する。この流体は、粒状材料(例えば、アルミナ、セリア、もしくはシリカ、またはそれらの混合物)を含み得る。このパッドおよび粒状材料は、半導体基材を機械的に平坦化する傾向にあるのに対し、この流体および粒状材料は、この基材を化学的に平坦化し、そして物品の粗表面からの擦過材料の除去および輸送を容易にする傾向にある。この粒状材料は、この物品を平坦化する際に、化学的役割および機械的役割の両方を有する。
【0004】
一枚のウェハ当たりの集積回路の密度を最大化にするために、半導体ウェハ製造プロセス全体の種々の段階において、極度な平坦基材を有することが必要である。このように、半導体ウェハ製造プロセスは、代表的に、少なくとも1つ、および代表的に複数のCMP工程を含む。一つのこのような半導体プロセスは、ダマスク模様または関連する二重ダマスク模様のプロセスであって、銅内部接続を使用する集積回路のためのプロセスである。別の例は、浅薄溝隔離プロセス(shallow trench isolation process)である。別の例は、シリコンウェハを介したタングステンの製造である。
【0005】
CMPプロセスにおいてアルミナおよびシリカを使用することが、当該分野で公知である。米国特許第5,980,775号は、酸化剤、少なくとも1種の触媒、少なくとも1種の安定剤および金属酸化物研磨剤(例えば、アルミナまたはシリカ)を含む、CMP組成物を開示する。さらに、この特許は、基材の少なくとも1つの金属層を研磨するためのCMP組成物を使用する方法を開示する。米国特許第6,136,711号は、タングステンをエッチングし得る化合物、タングステンのエッチングの少なくとも1種の阻害剤、および金属酸化物研磨剤(例えば、アルミナまたはシリカ)を含む、CMP組成物を開示する。さらに、この特許は、タングステン含有基材を研磨するためにCMP組成物を使用する方法を開示する。米国特許第5,904,159号は、水性溶媒中にヒュームドシリカ粒子を分散することによって得られたシリカ分散溶液を含む研磨スラリーを開示し、ここで、平均の一次粒径は、5〜30nmであり、この粒子は、3〜6の光散乱指数および1.5重量%のシリカ濃度、ならびに重量ベースで30〜100nmである平均の二次粒径を、有する。
【0006】
さらに、シリカの表面改変は、当該分野で公知である。Synthesis 1990、1027に記載されるようにKavatsの方法に従って、水和シリカ粉末は、ジアルキルアミノシランとともに加熱することによって、表面改変され得る。米国特許第3,334,062号;同第4,143,027号;同第4,849,022号;同第5,008,305号;および同第5,902,635号はまた、乾燥したか、または部分的に水和したシリカをシランと混合することによって、表面改変シリカの方法を開示する。米国特許第1,110,331号;同第5,789,514号;同第5,9908,660号;同第5,919,298号は、反応性有機シランの水相濃縮により表面改変シリカを生成する方法を開示する。さらに、表面改変コロイドシリカの調製は、米国特許第2,786,042号に開示されている。米国特許第3,720,532号;同第4,068,024号および同第4,443,357号は、アルコールの濃縮による無機酸化物の表面改変の方法を開示する。さらに、有機シランとの気相濃縮によるシリカ粉末の改変は、米国特許第4,015,031号;同第4,554,147号;および同第5,902,636号に開示されている。溶媒相中での有機シランとの濃縮によるシリカの改変は、米国特許第3,634,288号;同第3,768,537号および同第5,647,962号に開示されている。
【0007】
一般に、アルミナ研磨剤の使用は、当該分野で望ましいと考えられている。なぜならば、アルミナ粒子は、二酸化ケイ素上のシリカ粒子よりも低い化学反応性を有し、このように、アルミナ粒子は、シリカ粒子よりも高い金属選択性を示すからである。高い選択性なしでは、二酸化ケイ素層の所望されない量が、金属で研磨され得る。しかし、アルミナスラリーは、一般に、より費用がかかり、そしてシリカスラリーによも欠損し易い傾向がある。一般に、アルミナ粒子は、シリカ粒子よりも、分散し難い。従って、制御された除去速度および種々の金属材料に対する高い選択性を示すシリカ含有スラリーを開発することが、所望される。本明細書中で「選択性」とは、CMPの間での、2種以上の材料の除去速度の比をいう。例えば、タンタルに対する銅の選択性は、タンタルの除去速度に対する銅の除去速度の比を表す。
【0008】
先行技術に基づいて、当業者は、以下のPreston式:
RR=KP+C
に従って記述される、CMPのための金属除去速度を予測する。
【0009】
ここで、RRは、除去速度を表し、Kは、Preston定数として引用される定数であり、Pは、一定の速度における圧力を表し、そしてCは、0圧における除去速度を表す。本明細書中で使用される場合、用語「Prestonian」は、上記Preston式によって記述される除去速度と圧力との間の関係(すなわち、除去速度は、一定の速度において圧力と共に単調に増加する)をいう。
【0010】
Preston式の改変は、データの良好な「適合」を得る目的のために、先行技術文献において議論されている(Luo,Q.;Ramarajan,S.およびBabu,S.V.,Thin Solid Films 1998,335,160およびRamarajan,S.およびBabu,S.V.,Proc.MRS Spring Meeting,San Francisco,CA,1999年4月)。しかし、これらの改変されたPreston式はまた、Prestonian挙動を記述する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
先行技術のスラリー(これは、Preston式によって記述されている)は、CMPプロセスの間、所望しない量のディッシングおよび侵食を生じる。従って、ディッシングおよび侵食を最小化するスラリーを開発することもまた所望される。
【課題を解決するための手段】
【0012】
ここで、本発明の規定の特性を有するスラリー組成物が、金属除去速度および選択性に関する性能利点を提供することが、見出された。さらに、本発明のスラリー組成物が、Preston式によって記述されない性能(非Prestonian挙動)を示すことが見出された。
【0013】
本発明に従って、表面改変シリカを含む、CMPのためのスラリー組成物が提供される。本発明はまた、スラリーを調製する方法を含む。
【0014】
本発明を特徴付ける特性が、この開示の一部である特許請求の範囲に詳細に示される。本発明のこれらの性質および他の特性は、その使用によって得られる操作の利点および特定の目的が、以下の詳細な説明および操作例から、より完全に理解される。
【0015】
操作例における以外、または他に示されない限り、明細書および特許請求の範囲に使用される、全ての数値または表現(例えば、構造的な寸法、圧力、流速などを表現する数値または表現)は、全ての場合において、用語「約」によって修飾されるものと理解されるべきである。
【0016】
(発明の詳細な説明)
本発明のスラリー組成物は、表面改変シリカを含む。本発明のスラリー組成物において使用するためのシリカは、当該分野で公知の方法(例えば、米国特許第5,353,999号;同第5,739,197号;同第5,888,467号;同第5,911,963号;および同第6,086,669号に開示される方法)によって調製され得る。1つの実施形態では、このシリカは、単分散コロイドシリカ、シリカゲル、ヒュームドシリカ(fumed silica)、または沈殿シリカであり得る。1つの実施形態では、このシリカは、沈殿シリカである。一般的に、シリカは、当該分野で公知の任意の方法(例えば、以下の出願番号:09/636,308;09/636,309;09/636,310;09/636,311;09/636,312;および09/636,711を有する米国特許出願(これらは、本明細書中で参考として援用される);ならびに上記に同定されるような他の特許および刊行物、に開示される方法)によって、表面を改変され得る。
【0017】
本明細書中および特許請求の範囲において使用される場合、用語「スラリー」は、シリカと液体との混合物をいい、そして用語「表面改変シリカ」は、改変部分に共有結合されたシリカをいう。改変部分は、有機基、有機金属基、またはそれらの組み合わせを含み得る。1つの実施形態では、この改変部分は、オルガノシランである。別の実施形態では、シリカの表面は、ジメチルジクロロシランとシリカとの反応によって改変される。
【0018】
一般的に、シリカは、可溶性金属ケイ酸塩の水溶液と酸とを組み合わせることによって調製され得る。可溶性金属ケイ酸塩は、代表的には、ケイ酸ナトリウムまたはケイ酸カリウムのようなアルカリ金属ケイ酸塩である。酸は、無機酸、有機酸、および二酸化炭素からなる群より選択され得る。次いで、ケイ酸塩/酸スラリーは熟成(aged)され得る。酸または塩基が、このケイ酸塩/酸スラリーに添加される。生じるシリカ粒子は、混合物の液体部分から分離される。従来の洗浄方法、乾燥方法および分離方法を使用して、この分離されたシリカを水で洗浄し、その湿潤シリカ生成物を乾燥させ、次いで、その乾燥シリカを、他の反応生成物の残渣から分離する。
【0019】
本発明の1つの実施形態では、スラリー組成物の表面改変シリカは、一次粒子(primary particle)を含み得る。ポリマーサイズが約1ナノメートルを超えるように十分な分子量までケイ酸塩を重合化する場合、個別のシリカ粒子が形成されることが当該分野で公知である。これらの粒子を、本明細書中では「一次」粒子という。一次粒子を特徴付けるための方法は、先行技術の文献(例えば、「The Chemistry of Silica」、Ralph K.Iler、1979 John Wiley & Sons、New York、第5章)に記載されている。
【0020】
本明細書中で使用される場合、シリカにおける一次粒子の平均直径は、CTAB比表面積を使用して計算される。この計算は、1gあたりのCTAB比表面積(平方メートル)で2720を除算することを含む。この方法は、1立方センチメートルあたり2.2gの骨格密度を有するアモルファスシリカについてIlerの文献(同書、第465頁)により記載された方法と類似している。本発明の1つの実施形態では、一次粒子は、少なくとも7ナノメートル、または少なくとも10ナノメートル、または少なくとも15ナノメートルの平均直径を有する。
【0021】
1つの実施形態では、一次粒子は、ほぼ球形であり得る。
【0022】
さらに、約100ナノメートル未満のサイズを有する一次粒子は、その一次粒子内でのシロキサン結合に加えて、その粒子間で共に群をなし、そしてシロキサン共有結合を形成する傾向を示すことが当該分野で公知である(例えば、「Iler」)。共有結合した一次粒子のこれらの群を、本明細書中では、凝集体という。凝集体を特徴付けるための方法もまた、先行技術(例えば、「Iler」)に記載されている。一次粒子の凝集は、調製工程においてシリカおよび水酸化物の濃縮を制御することによって、単分散コロイドシリカにおいて最小化または排除される。
【0023】
シリカにおいて凝集体化された一次粒子の間の結合は十分に弱く、その結果、従来のホモジナイザー、Nanomiser(tm)またはMicrofluidizer(tm)のような市販の装置を使用して機械的剪断を適用する場合に、その結合は破裂し得る。1つの実施形態では、シリカにおける凝集体の一次粒子間の結合が破裂することにより、本発明のスラリーが提供される。ここで、この凝集体のサイズは、5ミクロン以下、または1ミクロン以下、または0.5ミクロン以下である。
【0024】
凝集体のサイズは、当業者に公知の方法(例えば、Coulter LS粒子サイズ分析器のような光散乱技術を使用する)によって決定され得る。本明細書中および特許請求の範囲において使用される場合、「凝集体サイズ」は、Coulter LS粒子サイズ分析器を使用する光散乱によって決定されるような、容量パーセントに基づいた凝集体の直径として規定される。この光散乱技術では、直径は、凝集体の実際の形状とは無関係に、流体力学的な回転半径から決定される。「平均凝集体サイズ」は、容量パーセントに基づいた凝集体の平均直径である。1つの実施形態では、平均凝集体サイズは、75〜250nmである。
【0025】
本発明のスラリー組成物を調製するために使用されるシリカは、その一次粒子の凝集体が、粒子サイズ低減化技術に供された場合に一次粒子をより小さな凝集体へと「分解」され得るようなシリカである。シリカを製造するための処理条件は、より小さな凝集体へと分解し易い傾向がある凝集体の形成に有利であるような条件である。分解し易い傾向がある凝集体は、その一次粒子間により少数のシロキサン結合を有するシリカ凝集体に起因すると考えられる。
【0026】
油吸収は、シリカ構造の開口度についての尺度となり、そしてシリカが粒子サイズ低減化を受ける感受性の指標となることがさらに考えられる。1つの実施形態では、少なくとも50%の凝集体化一次粒子が、1ミクロン未満の凝集体サイズへと低減される。1つの実施形態では、少なくとも80%、そして好ましくは100%の凝集体化一次粒子が、1ミクロン未満の凝集体サイズへと低減される。本明細書中および特許請求の範囲において使用される場合、アモルファス沈殿シリカのフタル酸ジブチル(DBP)油吸収は、吸収体(absorbate)としてフタル酸ジブチルを使用して、ASTM D 2414−93に従って決定される。本発明のシリカは代表的に、100gのシリカ当たりで少なくとも150mlの油吸収を有する。1つの実施形態では、この油吸収は、100gのシリカ当たりで少なくとも220mlである。
【0027】
しかし、油吸収は単独では、シリカが粒子サイズ低減化を受ける感受性の指標として信用され得ない。いくつかの場合では、粒子間架橋がシリカ凝集体を強化し得、そして油吸収が高度であり得る場合であっても、シリカが分解されるのを妨げ得る。代替法として、顕微鏡検査法が、一次粒子間の実質的な架橋の程度に関する物理的測定を提供するために使用され得る。
【0028】
1つの実施形態では、本発明のスラリーは、表面改変沈殿シリカを含む。
【0029】
本発明のスラリーに使用するための表面改変されるシリカは、CTAB比表面積に対するBET−窒素(5点)表面積の比によって規定される場合に、少なくとも1.0の「表面粗度」を有する。本明細書中で使用される場合、用語「BET表面積」は、ASTM D1993−91に従うBrunauer、EmmettおよびTeller(BET)方法によって決定される。本明細書中および特許請求の範囲で使用される場合、用語「表面粗度」は、電子顕微鏡写真で決定された表面積に対するBET窒素表面積の比として、AndersonおよびEmmettにより記載された「粗度因子」と類似の様式で規定される(R.B.AndersonおよびP.H.Emmett Journal of Applied Physics 1939、19、367を参照のこと)。電子顕微鏡写真による表面積は、本明細書中では、CTAB比表面積によって置き換えられる。
【0030】
BET表面積は、Micromeritics TriStar 3000TM機器で作成された窒素吸着等温測定からの5つの相対応力点を当てはめる(fitting)ことによって決定された。FlowPrep−060TMステーションは、分析用サンプルを調製するための、熱および持続的な気体流動を与えた。窒素吸着前に、シリカサンプルを、最少で1時間にわたって流動窒素(P5グレード)中で160℃の温度まで加熱することにより乾燥させた。
【0031】
CTAB比表面積は、シリカの外部表面積の尺度である。French Standard Method(French Standard NFT 45−007、Primary Materials for the Rubber Industry:Precipitated Hydrated Silica、第5.12章、方法A、第64−71頁、1987年11月)は、滴定液としてアニオン性界面活性剤Aerosol OT溶液を使用して、9.0〜9.5のpHでの吸収前および吸収後におけるCTAB(臭化セチルトリメチルアンモニウム)量を決定することによって、外部の比表面積を測定する。シリカを分離するために濾過を使用する他のCTAB方法とは異なり、このFrench Standard Methodは、遠心分離を使用する。所定の重量のシリカに吸収されたCTABの量およびCTAB分子によって占められる領域を使用して、シリカの外部比表面積を算出する。外部比表面積の値は、1g当たりの平方メートルとしての値である。CTABを決定するために使用される詳細な手順は、実施例において記載される。
【0032】
シリカの表面積および表面粗度は、シリカを調製するために使用された方法に依存し得る。1つの実施形態では、本発明のスラリーにおいて使用されたシリカは、沈殿プロセスを使用して調製された。一般に、沈殿工程の間に、より低い温度およびより高い水酸化物含量であることが、高いCTAB比表面積を有するシリカを生じさせる。沈殿工程後の熟成がより高温でありかつより長い期間であることは、代表的に、表面粗度を最少化する。
【0033】
1つの実施形態では、シリカの表面粗度は、沈殿条件を変更することによって、所定の一次粒子サイズについて増加され得る。例えば、水酸化物濃度は、「熟成」工程(例えば、下記の処理工程I.e.)の間に、塩基(例えば、水酸化物)を混合物に添加することによって増加され得る。添加される水酸化物の量は、水酸化物に対するシリカのモル比が2.9より上であるような量であり得る。1つの実施形態では、水酸化物に対するシリカのモル比は、3.3〜10であり;そして別の実施形態では、4.0〜6.6を形成する。水酸化物は、広範な種々の既知の水酸化物(例えば、水酸化カリウム)から選択され得る。水酸化物濃度が増加することにより、有意により高いBET表面積が生じるが、CTAB比表面積は、変化しないかまたはわずかに減少する。この方法は一般的に、低いCTAB表面積を有するシリカの表面粗度を増加させるために使用され得る。「低い」CTAB表面積は代表的に、100m/g未満である。
【0034】
別の実施形態では、ケイ酸塩および酸の流速を、ケイ酸塩および酸の添加工程(例えば、下記の処理工程I.c.)を通して平衡化し、より高いケイ酸塩 対 酸の流速比を維持する。この実施形態において、より高い水酸化物濃度は、添加工程の間のケイ酸塩中和レベルを減少させる。この方法は一般に、高いCTAB表面積を有するシリカの表面粗度を増加させるために使用され得る。「高い」CTAB表面積は代表的に、100m/gより高い。
【0035】
さらに、熟成工程の期間を変化させることもまた、反応混合物が8.5以下のpHを有する場合にシリカの表面粗度を改変するために使用され得る(例えば、下記の処理工程II.d.)。このpH範囲において、より長い熟成期間は、より低い表面粗度を生じさせる。
【0036】
表面を改変されそして本発明のスラリーに使用される未改変シリカを調製する方法は、水中に固体形態のアルカリ金属ケイ酸塩を溶解して、「付加的」溶液を生じさせることを含み得る。または、水性アルカリ金属ケイ酸塩の濃縮溶液を希釈して、この「付加的」溶液において所望の濃度のアルカリ金属(MO)を獲得し得る。本明細書中では、アルカリ金属の重量は、分析的に、「MO」として報告される。アルカリ金属ケイ酸塩は、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、およびそれらの混合物からなる群より選択され得る。
【0037】
本明細書中に記載されるようなシリカ調製プロセスは、反応混合物のゲル化を防止するために十分に高い温度で実施される。従って、この温度は代表的には、少なくとも70℃である。さらに、調製プロセスを実施する温度は、このプロセスが非加圧容器中で行われる場合に、反応混合物の沸騰を回避し、そして結晶化へと相転移するのを回避するために、十分に低い。従って、この温度は代表的に、100℃以下である。さらに、このプロセスにおいて使用されるSIOおよびMOの量は、ゲル化および結晶化の考慮事項と関連して選択される。
【0038】
生じる「付加的」溶液は、1〜30重量%のSiOを含み、そして0.1〜3.9のSiO:MOのモル比を有する。1つの実施形態では、この「付加的」溶液は、10〜25重量%のSiOを含み;そして別の実施形態では、15〜20重量%のSiOを含む。さらに、SiO:MOのモル比は、2.9〜3.5である。さらに、SiO:MOのモル比は、3.0〜3.4であり;そして別の実施形態では、3.1〜3.4である。
【0039】
低いCTAB比表面積を有する、本発明のスラリーにおいて使用するために表面を改変される未改変シリカを調製する方法は、以下の工程を含み得る。前述のように、用語「低いCTAB比表面積」は代表的に、1g当たりで約100平方メートル以下の値をいう。
【0040】
(I.a.) 「付加的」水性アルカリ金属ケイ酸塩溶液の一部を水で希釈して、「最初」の水性アルカリ金属ケイ酸塩溶液を調製する。
【0041】
この「最初」の溶液は、0.1〜2.0重量%のSiOを含み、そして0.1〜3.9のSiO:MOのモル比を有する。この「最初」の水性アルカリ金属ケイ酸塩溶液は、0.2〜1.5重量%のSiO;または0.3〜1.0重量%のSiOを含む。さらに、このSiO:MOのモル比は、1.6〜3.9;または2.9〜3.5、または3.1〜3.4である。
【0042】
(I.b.) 酸を、この「最初」の水性アルカリ金属ケイ酸塩溶液に添加して、存在するMOを中和し、第1反応混合物を形成する。1つの実施形態では、最初の水性アルカリ金属ケイ酸塩溶液中に存在する少なくとも90%のMOが中和される。事実上100%程度の高いMOが中和され得る。1つの実施形態では、95〜100%のMOが中和される。
【0043】
中和%は、1当量の強酸が1当量のMOを中和すると仮定して算出され得る。例えば、1モル(2当量)の硫酸は、1モル(2当量)のMOを中和する。1つの実施形態では、pHを、9.5未満、または9.0未満、または8.5以下に調整する。この中和プロセス工程に使用するために適切な酸は、広範に変動し得る。一般に、酸は、アルカリ金属ケイ酸塩を中和するために十分な強度であるべきである。このような酸の例としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸およびそれらの混合物が挙げられる。1つの実施形態では、硫酸、塩酸、硝酸またはリン酸が使用される。別の実施形態では、硫酸が使用される。
【0044】
(I.c.) 別の部分の「付加的」水性アルカリ金属ケイ酸塩溶液および酸を、一定期間の時間にわたり上記第1反応混合物に対して(好ましくは同時に)添加して、第2反応混合物を形成する。1つの実施形態では、この添加は、20〜180分間;または30〜120分間;または45〜90分間の期間で完了する。使用される「付加的」溶液の量は、添加されるSiOの量が、「最初」の水性アルカリ金属ケイ酸塩溶液中に存在するSiO量の0.5〜30倍となるような量である。1つの実施形態では、「最初」の溶液中に存在するSiOの3〜28倍が添加される。別の実施形態では、添加される酸の量は、同時発生的な添加の間に添加される「付加的」溶液中に含まれるMOの少なくとも90%が中和されるような量である。1つの実施形態では、少なくとも95%のMOが中和され;そして別の実施形態では、100%のMOが中和される。1つの実施形態では、pHは、9.5未満、または9.0未満、または8.5以下に維持される。
【0045】
この第二の中和プロセス工程における使用のための適切な酸は、広範に異なり得る。前述のように、この酸は、アルカリ金属ケイ酸塩を中和するのに十分強くあるべきである。このような酸の例としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸、およびこれらの混合物が挙げられる。1実施形態において、硫酸、塩酸、硝酸またはリン酸が使用される。別の実施形態において、硫酸が使用される。
【0046】
(I.d.1.)未改変シリカが、低度の表面粗さを有する本発明のスラリーに使用するために表面を改変されることが所望される場合、酸を、攪拌しながら第二の混合物に加え、第三の反応混合物を形成する。本明細書中で使用する場合、「低度」の表面粗さとは、CTAB比表面積に対するBET表面積の比が1.2未満のシリカのことをいう。使用される酸の量は、第三の反応混合物のpHが9.3以下となるような量である。1実施形態において、このpHは、7.0〜9.3であり;そして別の実施形態において、7.5〜9.0である。広範な種々の酸が、この工程に使用され得る。選択される酸は、上記のpH範囲内の値にpHを下げるのに十分な強さであるべきである。適切な酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸および酢酸が挙げられる。1実施形態において、硫酸、塩酸、硝酸またはリン酸が使用され得る。
【0047】
(I.d2)未改変シリカが、高度の表面粗さを有する本発明のスラリーに使用するために表面を改変されることが所望される場合、水酸化物を、攪拌しながら第二の反応混合物に加え、第三の反応混合物を形成し得る。本明細書中で使用する場合、「高度」の表面粗さとは、CTAB比表面積に対するBET表面積の比が1.2以上のシリカのことをいう。加えられる水酸化物の量は、水酸化物に対するシリカのモル比が、2.9より大きいような量である。1実施形態において、この水酸化物に対するシリカのモル比は、3.3〜10であり;そして別の実施形態において、4.0〜6.6である。この工程に使用される水酸化物は、広範に異なり得る。適切な水酸化物の例としては、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、有機アンモニウム水酸化物、有機アミンの水酸化物、およびこれらの混合物が挙げられる。1実施形態において、水酸化カリウムが使用される。
【0048】
(I.e.)第三の混合物のいずれか(低度の表面粗さ用または高度の表面粗さ用)が、攪拌しながら熟成され得る。1実施形態において、熟成の期間は、10〜100分間であり;そして別の実施形態においては、20〜90分間である。
【0049】
(I.f.)次いで、攪拌しながら、酸を第三の反応混合物に加え、第四の反応混合物を形成する。加えられる酸の量は、第四の反応混合物のpHが7.0未満となるような量である。1実施形態において、このpHは、3.0〜6.0であり;そして別の実施形態においては、3.5〜4.5である。この工程に使用される酸は、広範に異なり得る。前に述べたように、使用される酸は、この混合物のpHを特定の範囲内まで減少させるのに十分強くあるべきである。このような酸の例としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、および酢酸が挙げられる。1実施形態において、硫酸、塩酸、硝酸およびリン酸が使用される。
【0050】
1実施形態において、本発明のスラリーにおける使用のために表面を改変される、高いCTAB比表面積を有する未改変シリカは、以下のプロセスにしたがって調製され得る。
【0051】
(II.a)「添加」アルカリ金属ケイ酸塩水溶液の一部を水で希釈して、0.1重量%〜5.0重量%のSiOを含有し、かつ0.02mol/l〜0.35mol/lの水酸化物含有量を有する、「開始」アルカリ金属ケイ酸塩水溶液を生成し得る。さらなる水酸化物をこの開始アルカリ金属ケイ酸塩水溶液に添加し、その水酸化物含有量を0.02mol/lから0.35mol/lに調整し得る。1実施形態において、この開始アルカリ金属ケイ酸塩水溶液は、0.2重量%から4.0重量%のSiOを含有し;そして別の実施形態においては、0.3重量%から3.0重量%のSiOを含有する。さらに、1実施形態において、この水酸化物含有量は、0.02mol/lから0.26mol/lであり;そして別の実施形態においては、0.03mol/lから0.22mol/lである。
【0052】
反応混合物の水酸化物含有量(mol/l)は、フェノールフタレイン指示薬の存在下で、0.645Nの塩酸を使用して、約100mlの脱イオン水で希釈された反応混合物のサンプルを滴定することによって決定され得る。次いで、この水酸化物含有量(mol/l)は、上記の滴定に使用した0.645NのHClのmlを、滴定液の規定度で乗算し、そして反応混合物の容積(ml)で除算することによって計算される。
【0053】
(II.b.)攪拌している一定の時間にわたって、添加アルカリ金属ケイ酸塩水溶液および酸を、好ましくは同時に第1の反応混合物に加え、それによって、第二の反応混合物を形成する。この第二の反応混合物において、添加アルカリ金属ケイ酸塩水溶液の量は、加えられたSiOの量が、工程(II.a)でもたらされた開始アルカリ金属ケイ酸塩水溶液中に存在するSiOの量の0.5〜30倍であるような量である。酸の量は、工程(II.a)でもたらされた水酸化物含有量が維持されるような量である。1実施形態において、加えられるSiOの量は、工程(II.a)でもたらされた開始アルカリ金属ケイ酸塩水溶液中に存在するSiOの量の3〜28倍である。この添加は、20〜180分間の時間にわたってなされ得る。あるいは、この添加は、30〜120分間の時間にわたってなされ得る。1実施形態において、この添加は、45〜90分間の時間にわたってなされ得る。
【0054】
(II.c.)酸を、攪拌しながら第二の混合物に加え、第三の混合物を形成する。使用される酸の量は、第三の反応混合物のpHが、9.3以下となるような量である。1実施形態において、このpHは、7.0〜9.3であり;そして別の実施形態においては、7.5〜9.0である。広範な種々の酸が、この工程において使用され得る。選択される酸は、前述の特定の範囲内の値に、pHを下げるのに十分強くあるべきである。適切な酸としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、および酢酸が挙げられる。1実施形態において、硫酸、塩酸、硝酸またはリン酸が使用される。
【0055】
(II.d.)第三の反応混合物は、所定の時間、攪拌されながら熟成され得る。1実施形態において、熟成の時間は、10〜120分間であり;そしてさらなる実施形態において、20〜90分で間ある。
【0056】
(II.d.1.)1実施形態において、低度の表面粗さを有するシリカは、30分間よりも長い間熟成することによって生成される。別の実施形態において、この熟成工程は、60分間もより長い。前述のように、本明細書中で使用される場合、「低度」の表面粗さは、1.2未満の、CTAB比表面積に対するBET表面領域の比を有する、シリカを指す。
【0057】
(II.d.2.)1実施形態において、低度の表面粗さを有するシリカは、120分間以下の時間、第三の反応混合物を熟成させることによって生成され得る。別の実施形態において、この熟成工程は、30分間以上の時間、実施される。前述のように、本明細書中で使用される場合、「高度」の表面粗さとは、1.2以上の、CTAB比表面積に対するBET表面領域の比を有する、シリカを指す。
【0058】
(II.e.)次いで、酸を攪拌しながら第三の反応混合物に加えて、第4の反応混合物を形成する。加えられる酸の量は、第四の反応混合物のpHが、7.0未満となるような量である。1実施形態において、このpHは、3.0〜6.0であり;そして別の実施形態においては、3.5〜4.5である。この工程に使用される酸は、広範に異なり得る。先に述べたように、使用される酸は、混合物のpHを特定の範囲内に下げるのに十分強くあるべきである。このような酸の例としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ギ酸、および酢酸が挙げられる。1実施形態において、硫酸、塩酸、硝酸、およびリン酸が使用される。
【0059】
上で議論されたような、高いCTAB比表面積を有するシリカを調製するためのプロセスおよび低いCTAB比表面積を調製するためのプロセスは、以下の工程をさらに包含し得る。
【0060】
(III.a.)第四の反応混合物中で生成されたシリカは、熟成された第四の反応混合物の液体のほとんどから分離される。この分離は、液体から固形物を分離するための当該分野で公知の1つ以上の技術(例えば、濾過、遠心分離、デカンテーションなど)によって達成され得る。
【0061】
(III.b.)次いで、分離されたシリカを、固形物を洗浄するための公知の手順(例えば、濾過ケーキを通して水を通過させる工程、および水中のシリカを再びスラリー状にしてその後液体から固形物を分離する工程)のいずれかを使用して洗浄する。1つの洗浄サイクルまたは連続する洗浄サイクルが、要望に応じて使用され得る。シリカを洗浄する目的は、種々の中性化によって形成される塩を、望ましくは低いレベルまで除去することである。このシリカは、典型的には、乾燥シリカ中の塩の濃度が、2重量%以下になるまで洗浄される。1実施形態において、シリカは、塩の濃度が、1重量%以下になるまで洗浄される。
【0062】
(III.c.)次いで、洗浄されたシリカを、当業者に公知の1つ以上の技術を使用して乾燥する。例えば、シリカを、空気乾燥機中かまたは減圧オーブン中で乾燥し得る。1実施形態において、このシリカは、水中で分散され、そして加熱空気のカラム中で噴霧乾燥される。乾燥を達成する温度は重要ではない。1実施形態において、乾燥温度は、融解温度未満であり;したがって、この乾燥温度は、典型的には、700℃未満である。この乾燥プロセスは、シリカが、粉末の特徴を有するまで続けられ得る。
【0063】
一般に、乾燥したシリカは、完全には無水ではなく、「結合」水(例えば、1〜5重量%)および種々の量の結合していない水である水分(例えば、1〜15重量%)を含む。後者は、使用されている相対湿度および減圧乾燥によるサンプルの重量損失に依存し得る。「結合」水は、本明細書中において、か焼温度(例えば、1000℃〜1200℃)においてシリカをさらに加熱することによって除去される水として定義される。本発明において、結合水の値は、水分を含まない1グラムのシリカあたりのヒドロキシル基の数を計算するために使用される。この計算では、結合水の各モルについて、2つの表面ヒドロキシルが存在することを仮定する。1nmあたりのヒドロキシル基の数は、以下の式によって計算される:
1nmあたりのヒドロキシル=2×10−18×N×結合水×(CTAB比表面積)−1
ここで、結合水は、1グラムのシリカあたりのモル数として与えられ、CTAB比表面積は、1グラムのシリカあたりの平方メートルとして与えられる;そしてNは、アボガドロ数(1モルあたり6.023×1023個のヒドロキシル)である。
【0064】
未改変シリカの表面は、一般的に、シロキサン鎖で終結するシラノール由来のヒドロキシル基を含む。シリカの表面積1単位あたりのヒドロキシル基の数は、その調製方法に従って変動する。発熱工程は、低いヒドロキシル基含有量を有するシリカを生成する傾向があり、典型的には、表面積1nmあたり7個未満のヒドロキシル基である。単分散コロイドシリカまたは沈殿されたシリカに使用されるような熱水工程は、より高いヒドロキシル基含有シリカを生成する傾向があり、典型的には、表面積1nmあたり7個以上のヒドロキシルである。
【0065】
シリカベースのスラリーを使用するCMPの間に材料を除去する際のヒドロキシル基の役割が示唆されている。例えば、スラリー中のシリカのヒドロキシル基は、二酸化ケイ素ILDにおけるヒドロキシル基と結合して、ILDの除去を化学的に容易にすることが示唆されている(L.M.Cook,Journal of Non−Crystalline Solids 1990,120,152−171を参照のこと)。ヒュームドシリカを含むスラリーを使用するCMPにおける、銅およびタンタルの除去速度に対するヒドロキシル基の影響もまた、示唆されている(Li,Y.およびBabu,S.V.,「Chemical Mechanisms in CMP of Cu and Ta using Silica Abrasives」、Fifth Annual CMP Symposium 2000,2000年8月14日、Lake Placid,New York,ならびにLi.Y.;Jindal,A;およびBabu,S.V.,Role of Chemicals and Abrasive Particle Properties in Chemical−Mechanical Polishing of Copper and Tantalum,Proc.The Electrochemical Society 198th Meeting,Phoenix,Arizona,2000年10月22〜27日を参照のこと)。
【0066】
1実施形態において、1nmあたりのヒドロキシル基の数は、少なくとも7個、または少なくとも10個、または少なくとも15個である。上に示したように、これらのパラメータは、代表的に、沈澱プロセスによって調製されるシリカをの代表例である。
【0067】
水分重量%の決定は、約105℃での減圧乾燥の結果生じる、サンプル重量の減少を測定するための方法を含む。手順は、ASTM Standards,Method A of D−280,Volume 06.02に記載される。シリカサンプルを、大気圧下の重量計ボトル内で、105±3℃で乾燥させる。約30分後、減圧を適用し、サンプルを、減圧下でさらに30分間、乾燥させる。元のサンプルからの重量低下は、水分の減少とみなされ、水分重量%の決定に用いられる。
【0068】
シリカの1gあたりの結合水は、以下のように決定される。シリカを室温から1150℃で1時間加熱した後、シリカ1g当りの全減少重量を、重力イグニション(gravimetric ignition)によって測定する。(上記で説明したような)水分の減少は、全減少重量から引かれる。さらに、イグニションの間に起こる、塩素および三酸化硫黄1g当りの重量減少もまた、全重量減少から引かれる。塩素および三酸化硫黄の含有量は、各々、シリカ中の塩化物塩および硫酸塩の含有量から算出される。この算出のために用いられる塩化物塩および硫酸塩の濃度は、シリカのx線蛍光測定によって決定される。従って、シリカ1g当りの結合水は、以下の式の:
シリカ1gあたりの結合水 = 1150℃での重量減少 − 105℃での1gあたりの水分 − 1150℃での1gあたりの塩素減少 − 1150℃での1gあたりの三酸化硫黄減少
によって算出される。
【0069】
一般的に、上記に記載されるシリカ調製プロセスについて、多様な工程で用いられる攪拌の程度は、かなり変化し得る。1つ以上の反応物を添加する間に用いられる攪拌は、少なくとも、取るに足らないとは言えないような反応物の局所的高濃度化を避け、そしてシリカの沈殿が実質的に均一に生じることを保証するために、反応物および反応混合物の徹底的な拡散を提供するのに十分であるべきである。熟成の間に用いられる攪拌は、少なくとも、固体の沈殿を避け、粒子の沈殿層の最上層またはその近くのシリカ粒子上だけでなくシリカ粒子の集団全体にわたって、シリカの沈殿が実質的に均一に生じることを保証するのに十分であるべきである。
【0070】
先に述べたように、本発明のスラリーの調製に用いられるシリカは、凝集体1次粒子が粒径減少技術に供される場合、より小さな凝集体の1次粒子に「砕かれ」得るようなシリカである。シリカの表面は、1次粒子の凝集体を「砕く工程」の前またはその工程の後に表面を改変され得る。得られたより小さい凝集体は、5ミクロン未満、または1ミクロン未満、または0.5ミクロン未満の凝集体サイズを有し得る。従って、本発明のスラリーは、5ミクロン未満、または1ミクロン未満、または0.5ミクロン未満の凝集体サイズを有するシリカを含み得る。
【0071】
粒径減少技術は、当該分野で公知であり、そして粉砕および微粉砕により例示され得る。ある実施形態において、湿式ミリングプロセス(例えば、流体エネルギーミリングプロセス)が、凝集した一次粒子のサイズを減少するために使用され得る。このミリングプロセスは、空気流または過熱流を作動流体として使用することを包含する。流体エネルギーミルは、従来技術に記載されている(例えば、Perry’s Chemical Engineers Handbook,第4版,McGraw−Hill Book Company,New York,(1963),Library of Congress Catalog Cord Number 6113168,8−42頁および8−43頁;McCabeおよびSmith,UNIT Operations of Chemical Engineering,第3版、McGraw−Hill Book Company,New York(1976),ISBN 0−07−044825−6,844頁および845頁;F.E Albus,「The Modern Fluid Energy Mill」,Chemical Engineering Progress,第60巻,No.6(June 1964),102−106頁、これらの開示全ては、本明細書中で参考として援用される)。
【0072】
流体エネルギーミリングプロセスにおいて、シリカの凝集した一次粒子は、気体流に懸濁され、そして密閉チャンバ内で、円形通路または楕円形通路中を高速で循環する。凝集物のサイズのいくらかの減少は、これらの粒子がこの密閉チャンバの壁に衝突するかまたは壁に擦られる場合に生じるが、この減少のほとんどは、粒子間摩擦により生じると考えられる。
【0073】
別の実施形態において、シリカと高圧水ジェットとを直接接触させることによって、このシリカは分散される。得られた水性スラリー流は、次いで、キャビテーションチャンバに運ばれ、このチャンバは、一連の狭い穴のセルおよび広い穴のセルを交互に備える。第2の高圧水ジェットは、反対の流れ方向でこのキャビテーションチャンバに方向付けられて、セル内のシリカ粒子の衝突を促進する。
【0074】
別の実施形態において、本発明のスラリーにおいて使用するためのシリカは、ダブルジェットセルプロセス(これはWO00/39056および5,720,551に開示される装置および方法に関連する)を使用して、シリカ凝集物のサイズを減少させることによって、調製される。これらの参考文献に開示されるようなプロセスは、ダブルジェットセルを使用して、水−油混合物中の液滴サイズを減少させることによってエマルジョンを生成する。
【0075】
本発明のある実施形態において、ダブルジェットセルプロセスは、半導体のCMP用のスラリーにおいて使用するためのシリカを生成するために有用である。なぜなら、シリカ中の凝集物は、ウエアの引っ掻きを防止するために、1ミクロン未満のサイズの凝集物サイズを有することが所望されるからである。ある実施形態において、ダブルジェットセルプロセスは、2つのノズルを備える装置を含み、このノズルの各々が、流体ジェットを通路に沿って送達する。これらのノズルは、本質的に互いに反対に方向付けられる。従って、第1の流体ジェットは、第2の流体ジェットの方に方向付けられ、これら2つの流体ジェットは、細長チャンバ中の領域で相互作用する。これらのノズルは、セラミック(例えば、アルミナ、サファイアまたはダイアモンド)であり得、その結果、流体ジェットによる磨耗が低減される。ある実施形態において、この流体は水を含む。細長チャンバは、ジェットの一方の通路の1つとは本質的に反対の方向を有する通路に従う2つのジェットから流体流を形成するように構成される。粒子サイズを減少するために、このチャンバは、1つ以上のリアクタを備え、このリアクタは、異なる特徴(例えば、内径、輪郭および組成)を有し得る。ある実施形態において、12個以下のリアクタ、または4〜8個のリアクタが使用される。シールは、リアクタの間に配置される。このシールは、異なるシール特徴(例えば、内径)を有し得る。このリアクタの内径に対するシールの内径の比は、1より大きいか、または2より大きい。
【0076】
2つの流体ジェットは、2つのノズルオリフィス(異なる直径を有する)から発射される。一方の流体ジェットの速度が優勢であり、そして他方の流体ジェットの速度が劣性である。2つのジェットの速度の比は、細長チャンバ中の任意の所定の粒子の平均滞留時間に影響を与える。劣性の(遅い方の)ジェット速度が優勢の(速い方の)ジェット速度に近づく程、より多くの流体の反転が生じる。この逆流は、粒子の衝突を増大し、それにより、シリカ中の凝集物の粒子サイズの減少を促進する。この細長チャンバ中のリアクタの内径は、劣性のジェットのノズルサイズを概算するために使用され得る。2つのノズルのオリフィス直径の比は、1:1より大きいが、2:1未満である。ある実施形態において、この比は、1.05:1〜1.3:1である。
【0077】
ダブルジェットセル装置はまた、出口ポートを備え、この出口ポートは、低速の方のジェットを排出するノズル付近で構成される。この出口ポートは、細長チャンバから流体流を放出する。入口ポートは、細長チャンバの、高速ジェットを排出するノズルが位置する領域に設けられる。この入口ポートは、第3の流体を収容するために使用され得、この第3の流体を、高速のジェットを排出するノズルに向けて排出する。本発明のある実施形態において、この第3の流体は、シリカを含む、別の実施形態において、このシリカは、沈殿したシリカ、またはスプレー乾燥したシリカである。他の実施形態において、この第3の流体は、気体(例えば、空気)、または液体(例えば、水)をさらに含み得る。ノズルを横切る圧力低下は、この入り口ポートにおいて真空を生成する。
【0078】
シリカは、機械式フィーダー(例えば、スクリューフィーダ−)から入口ポートに供給され得る。または、シリカは、真空によってシリカを供給チューブを通して入口ポートまで吸い込むことによって、入口ポートに添加され得る。2つノズルへの流体圧は、これらのジェットが、シリカの凝集物サイズを減少させるのに十分な速度を得るような圧力である必要がある。一般に、十分な粒子サイズの減少は、0.1〜0.15mmの範囲のオリフィスを有するノズルから生成されるジェットについて、30,000psigを越える圧力、または40,000psigを越える圧力を使用する。
【0079】
流体ジェットは、ノズルの磨耗を軽減し、そして水ジェット技術におけるエネルギー消費を低減することが知られている特定の化学物質(例えば、ポリアクリルアミドコポリマー)を含み得る。この流体のジェットは、粒子凝結を妨げる他の化学物質(例えば、界面活性剤および濃厚剤)を含み得る。他の可溶性処方物の成分は、シリカの粒径減少後の生成物スラリーに添加されるのではなく、流体のジェットに添加され得る。
【0080】
別の実施形態において、シリカは、高圧ホモゲナイザーに液化生成物を通過することによって乾燥することなく、拡散され、凝集物サイズを減少させ得る。複数回のホモゲナイザーの通過が、凝集物サイズの最適化に必要とされ得る。流体中の拡散前シリカはまた、ホモゲナイザーを通した粒径減少に供され得る。本発明の実施形態において、シリカのブレンドが、スラリーの状態で使用され得る。ブレンドは、少なくとも1種の表面改変シリカと少なくとも1種の未改変シリカとの混合物を含み得る。このスラリーはまた、1タイプの表面改変を有する少なくとも1種のシリカ、および異なるタイプの表面改変を有する少なくとも1種のシリカを含み得る。各シリカは、異なる物理特性(例えば、表面積、表面粗さ、形状、間隙率、形態)、および異なる化学特性(例えば、ヒドロキシル含量、表面改変、イオン含量、および少量の無機成分)を有し得る。ブレンドはさらに、1種より多い表面改変シリカを含み得、ここで各シリカは、異なる平均粒径を有する。
【0081】
ある実施形態において、混合物のpHが2を超えるような量で、ナトリウムを含まない酸をスラリーに添加することにより、CPMプロセスにおいて使用するためのスラリーを処方し得る。適切な酸としては、無機酸(例えば、硫酸もしくは塩酸)、または有機酸(例えば、カルボン酸、二酸またはポリ酸)、およびそれらの混合物が挙げられる。CPMプロセスの間、pHのゆらぎを緩和するために、当該分野で公知の多様な緩衝液が、この混合物に添加され得る。他の処方物成分がまた、スラリーに添加され、特定のCPM適用(例えば、特定の金属の除去)の性能を最適化し得る。処方物成分としては、腐食防止剤、静的エッチング制御剤、促進剤、金属ハロゲン化物(例えば、フルオライド)、界面活性剤、金属キレート剤または錯化剤、および酸化剤が挙げられ得る。
【0082】
本発明のスラリー組成物は、表面が化学的に改変されたシリカを含む。この表面改変シリカは、ヒドロキシル基以外の化学部分を含むか、またはヒドロキシル基に加えて他の化学部分を含む。これらの化学部分は、未改変シリカ(すなわち、表面ヒドロキシル基しか有さない)を用いた場合に生じる相互作用と比較して、シリカと基材表面との間の化学的−力学的相互作用を変更する。表面改変シリカを含むスラリーを用いた場合に生じるこれらの相互作用の程度は、CMPプロセスにおけるスラリーの性能を改善する。
【0083】
除去速度および選択性に関する、未改変シリカを含むスラリーの挙動は、Preston式に従って記載される。従って、未改変シリカを含むスラリーについて、材料除去速度は、一定の速度において、圧力と共に単調増加する。本発明に従う表面改変シリカを含むスラリーは、非Prestonian挙動を示す。従って、表面改変シリカを含むスラリーについて、材料除去速度は、Preston式に従って単調に挙動しない。低圧において、表面改変シリカベースのスラリーの除去速度は、未改変シリカベースのスラリーの除去速度と区別され得る。高圧において、本発明で使用されるような表面改変シリカベースのスラリーについて、材料除去速度は、有用な圧力範囲にわたり、予想されるPrestonian挙動ではない。圧力が、最初に、低圧から増加する場合、除去速度は、最初は単調に増加するが、全てにわたってではない。しかし、幾分か上昇した圧力において、この表面改変シリカベースのスラリーの除去速度は、急に増加し、そして未改変シリカベースのスラリーの除去速度に近づき、この除去速度に等しくなり得る。
【0084】
未改変シリカは、シリカに共有結合した1種以上の材料で処理されて、表面改変シリカを生じ得る。この表面改変シリカは、次いで、スラリーを調製するために使用される。さらに、未改変シリカを含むスラリーは、改変部分で処理されて、表面改変シリカを含有するスラリーを生成し得る。広範な種々の材料が、シリカを表面改変するために使用され得る。代表的には、このような材料としては、シリカの表面と反応するのに適切な、有機反応性分子もしくは有機金属反応性分子、またはこれらの混合物が挙げられる。適切な材料の例としては、シラン(例えば、アルコキシシラン、アミノシラン、クロロシラン)、またはアルコールなどが挙げられる。未改変シリカは、凝集物のサイズが減少される前または後のいずれかに、表面改変され得る。一実施形態において、この凝集物のサイズは、シリカ表面が改変された後に、減少される。
【0085】
【化1】
Figure 2004534396
図1
表面改変シリカを用いる、バリア除去のためのCMPプロセスを示す図。バリア−シリカ−パッド界面における局在圧力は、凹型結合部の金属−シリカ−パッド改変における圧力を越える。低圧領域において、金属結合部は、シリカの界面表面と主に相互作用する。高圧領域において、バリアは、シリカの改変表面およびコアと相互作用する(スケールは、以下のように示される:30nm厚のバリア、縁部、250nmのディッシュとの20μmの金属結合部、1nm厚の表面改変を有する直径160nmのシリカ粒子)。
【0086】
図1は、表面改変シリカを使用するCMPプロセスの間の、基材からのタンタルバリアの除去を示す。図1に置いて、バリア−シリカーパッド界面における局在圧力は、凹型結合部の金属−シリカ−パッド界面における圧力を越える。低圧領域において、金属結合部は、シリカの改変表面と主に相互作用する。高圧領域において、バリアは、シリカの改変表面およびコアと相互作用する(スケールは、以下のように示される:30nm厚のバリア、縁部、250nmのディッシュとの20μmの金属結合部、1nm厚の表面改変を有する直径160nmのシリカ粒子)。
【0087】
ある実施形態において、未改変シリカの表面は、化学部分により改変される。この化学部分としては、CMPプロセスの間の基材表面からの材料除去速度を調節する基が挙げられる。この基は、本明細書中で、用語「除去速度調節基」と称される。この除去速度調節基は、未改変シリカの表面に共有結合する。本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、「除去速度」とは、CMPプロセスの間に、基材(例えば、ウェハ)から除去される材料(例えば、金属またはILD)の単位時間あたりの量をいう。CMPは、第1の平坦化プロセスなので、「除去速度」は、単位時間あたりの、基材表面の高さの減少(すなわち、薄くなること)(例えば、nm/分またはÅ/分)として特徴付けられている。ある実施形態において、除去速度調節基は、炭素含有有機部分または有機金属部分であり、そして表面改変シリカは、有機−無機ハイブリッド材料である。
【0088】
表面改変シリカは、除去速度調節基に加えて、シロキサン鎖由来のヒドロキシル基をシリカ中に含み得る。ある実施形態において、1より多いタイプの除去速度調節基が、シリカ表面を改変するために使用され得る。
【0089】
除去速度および選択性は、本発明のスラリー中に表面改変シリカの化学特性および力学的特性に依存する。除去速度は、使用される除去速度調節基のタイプ、この基で被覆された表面の量、残りのヒドロキシル基の数、およびシリカコアの特性と共に変化する。さらに、除去速度は、スラリー中のシリカと基材表面との間の相互作用から生じるので、除去速度はまた、基材表面から除去される材料の化学特性および力学的特性に依存する。これらの基材表面材料としては、シリコン、アルミニウム、酸化ケイ素、タングステン、チタン、窒化チタン、銅、タンタル、窒化タンタルが挙げられる。
【0090】
本発明のスラリーはまた、とりわけ、誘電体材料(例えば、ミクロ電子工学デバイス(例えば、金属酸化膜半導体(MOS)、相補的MOS(CMOS)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)など)に使われる中間層誘電体(ILD))を平坦化するために使用され得る。これらのデバイスを生産するための加工方法としては、ダマスク、デュアルダマスクおよびシャローステッチ分離(shallow trench isolation)が挙げられる。これらのILDは、二酸化ケイ素または金属ドープ二酸化ケイ素(例えば、ボロホスフェートシリカガラス(BPSG)中にホウ素またはリンを有する)であり得る。これらの二酸化ケイ素型ILDは、とりわけ、化学蒸着法(CDV)、またはプラズマ増強CDV、高濃度プラズマCDV、または熱酸化により生産され得る。他のILD材料としては、スピン−オンガラス(SOG)または重合体材料(例えば、ポリイミド)が挙げられる。これらの他のILD物質としては、シリコンベースの物質(例えば、Blach DiamondTM、フッ素ドープ珪酸、キセロゲル、またはシリセスキオキサン(silisesquioxane)(例えば、ハロゲンシリセスキオキサンおよび有機シリセスキオキサン))が挙げられる。炭素ベースのILDとしては、例えば、パラリエン(paralyene)、SILKTM、非結晶炭素もしくは非結晶フッ化炭素、ダイヤモンド様炭素もしくはダイヤモンド様フッ化炭素、またはそれらの混合物が挙げられる。
【0091】
さらに、除去速度は、研磨パッドの物理的特性によって変動し得る。一般に、より硬いパッドは、より低い除去速度を生じる傾向がある。このことは、CMPプロセスの間にこのパッドに埋め込まれる、スラリー中のより少量のシリカに起因し得る。より軟質のパッドは、一般に、皿押し作業および腐食をさらに生じる。この皿押し作業および腐食は、パッド変形の結果であり得、基材の表面において凹部を引き起こし、そしてこの凹部における除去速度は増大すると考えられる。
【0092】
選択された除去速度改変基は、基材の表面との表面改変シリカの強力な接着に起因して、物質除去速度を遅延させ得る。基材表面からの金属除去を阻害し得る除去速度改変基の一例としては、ジメチルシラノールが挙げられる。他の除去速度改変基は、基材物質の表面との表面改変シリカ粒子の接着が弱いかまたは存在しないことに起因して、物質除去速度を遅延させ得る。さらに、除去速度改変基は、非改変シリカと比較して、金属除去速度を増大させ得る。この基の鎖長、コンフォメーションの剛性、立体的な嵩および部位化学的(regiochemial)配向は、除去速度に影響を与え得る。
【0093】
除去速度改変基は、未改変シリカ表面と比較して、CMPプロセスにおいて化学的に不活性であり得、そしてシリカコアと除去速度改変基と基材との間の空間的関係を最適化するように選択され得る。1実施形態において、この除去速度改変基としては、例えば、以下が挙げられる:アルキルまたはアリールの炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピルおよびフェニル)。さらに、除去速度改変基は、化学的反応性を有し得、そして炭化水素以外の官能基(例えば、ヒドロキシル含有炭化水素、アミン含有炭化水素、酸含有炭化水素、エステル含有炭化水素、複素環含有炭化水素、有機シリル基、有機シラノール基またはポリ有機シロキサン)を具体化し得る。
【0094】
適切な除去速度改変基としては、ω置換−1−ジアルキルシリルアルキレノ基(例えば、3−置換−1−ジメチルシリルプロピレノ基)、アリール置換ジアルキルシリルフェニル基(例えば、4−置換−ジメチルシリルベンゼン)または有機ポリシロキサンが挙げられる。これらの例において、これらの基は、有機シリル−酸素結合を介してシリカ表面に共有結合する。1実施形態において、これらの基は、炭素−酸素結合によってシリカ表面に共有結合される二置換アルキル基または二置換アリール基であり得る。除去速度改変基は、CMPの間の条件(例えば、温度およびpH)に従って選択されない場合、加水分解的に不安定であり得る。炭素−酸素結合によってシリカ表面に結合された基は、代表的には、ケイ素−酸素結合によって結合された基よりも、未改変の表面へと戻る切断に対して、加水分解的により不安定である。
【0095】
【化2】
Figure 2004534396
図2は、本発明のスラリーにおいて使用するための、未改変シリカの表面改変を示す。
【0096】
図2において、除去速度改変基は、シリカコアに共有結合したジメチルシラノール基である。個々のジメチルシラノールとして示されているが、この構造は、種々の長さのジメチルシラノール鎖を含み得、そしてこれらの鎖は、架橋され得るか、またはジメチルシラノール終結され得る。
【0097】
本発明の1実施形態において、このスラリーは、ジメチルシラノール表面改変シリカを含む。銅のCMPの間にこのスラリーによって示される性能は、プレストンの式(Preston Equation)に従う(すなわち、プレストン性能)。従って、銅除去速度は、一定の速度で線状関係として記載され得る様式での圧力上昇と共に増大する。しかし、ジメチルシラノール表面改変シリカベースのスラリーによって、タンタルのCMPの間に示される性能は、プレストンの式に従わない(すなわち、非プレストン性能)。
【0098】
ジメチルシラノール基の存在は、基材上のタンタル層と低圧領域の表面改変シリカとの間の相互作用を低減すると考えられる。この影響は、機械的相互作用および化学的相互作用に起因し得る。このように、タンタル除去速度は、低圧領域(例えば、皿押しされた領域または腐食された領域)において最小化され得る。高圧領域において、この相互作用は、低圧領域と比較して有意に増大し得る。結果として、十分な高圧でのタンタル除去速度は、低圧領域よりも有意に高くあり得る。
【0099】
さらに、圧力が十分高い場合、シリカとタンタル表面との間の相互作用は増大し、そして除去速度は、より鋭い傾きで増大すると考えられる。この増大した相互作用は、表面シラノールの曝露、または表面改変シリカ中に存在する表面シラノールの数の増加、または高圧でより硬いシリカコアが係合するにつれた、表面改変シリカ粒子の有効モジュールの変化、に起因し得る。除去速度の増大はまた、パッドと基材との間の圧力がより高い、基材の突出領域におけるタンタル除去速度を向上させると考えられる。これらの要因は、よりよい表面均質性、より低い皿押しおよびより長い基材表面上の平面距離を生じることに寄与する。
【0100】
本発明のスラリーにおける使用のための表面改変シリカは、5ミクロン未満または1ミクロン未満または0.5ミクロン未満の凝集物サイズまでの剪断によって低減され得る、シリカ(例えば、沈降シリカ、フュームドシリカ、シリカゲル、またはこれらの混合物)から調製され得る。さらに、本発明のスラリーにおいて使用される表面改変シリカは、粒子低減剪断を必要とせずに、5ミクロン未満または1ミクロン未満または0.5ミクロン未満の凝集物サイズまで合成される、シリカ供給源(例えば、単分散コロイド状シリカおよび凝集したコロイド状シリカ)から調製され得る。シリカ以外の表面改変金属酸化物(例えば、アルミナ)もまた、本発明のスラリーにおいて使用され得る。
【0101】
1実施形態において、シリカの表面を改変するために適切な部分は、以下の式:
SiX4−m−b
によって記載されるような有機シランであり得る。
ここで、
は、各々、1以上の官能基を含み得る有機基を示し、そしてmは、1〜3の整数を示す。水素原子は、ケイ素に結合し得;bは、2以下の整数である。Xは、シリコンに結合した加水分解可能な基(例えば、ハライド、アセテートまたは他のカルボキシレート、メトキシまたは他のアルコキシ基)を示し、そして(4−m−b)は、1〜3の整数を示す。この式について、mおよびbの合計は、少なくとも1でありかつ4未満の整数を示す。
【0102】
別の実施形態において、以下の式:
(R Si)
の有機シロキサンが、シリカ表面を改変するために使用され得、ここで、
は、各々、1以上の官能基を含み得る有機基を示す。
【0103】
さらなる実施形態において、以下の式:
T−O−(R SiO)−T
の環状シロキサンおよびオリゴマーシロキサンが、シリカ表面を改変するために使用され得、ここで、
は、各々、1以上の官能基を含み得る有機基を示し、xは少なくとも1の整数を示し、そしてTは、鎖終結基(例えば、ヒドロキシル、アルコキシまたはアミノプロピル)である。
【0104】
別の実施形態において、シリカ表面を改変するために適切な部分は、以下の式:
(R Si)NR (3−y−z)
の有機アミノシランまたはシラザン(silazane)であり得、ここで、
は、各々、1以上の官能基を含み得る有機ラジカルを示し、xは1〜3の整数であり、そしてyは、窒素に結合した、最大2つのケイ素原子を示す。Rは、各々、アミンの原子価状態を完全にする、結合した有機基を示し、そしてzは、0〜3の整数を示す。この式について、zおよびyの合計は、少なくとも1かつ4未満の整数である。
【0105】
シリカ表面はまた、アルコールとの縮合によって改変され得る。適切なアルコールは、以下の式:
OH
を有し、ここで、
は、各々、1以上の官能基を含み得る有機基を示す。
【0106】
シリカ表面を改変する際に使用するための化学部分は、構造的に完全にアセンブルされ、次いでシリカと反応して、シリカ表面の改変を完了し得る。このシリカ表面は、モノマー部分で改変され得、このモノマー部分は、オリゴマー化または重合によって、表面改変反応と同時に構造的にアセンブルする。このシリカ表面は、反応性の官能基を含む化学部分との反応によって改変され得、そしてこの官能基は、別の化学部分とさらに反応して、表面改変を完了し得る。
【0107】
このシリカ表面は、除去速度改変基を含む化学部分との反応によって改変され得、そしてさらなる除去速度改変基が、さらなる基と表面改変シリカとの引き続く反応によって結合され得る。
【0108】
反応性官能基を含む化学部分で表面改変されたシリカは、縮合によってさらに改変されて、ポリマー性表面改変シリカを生じ得る。反応性官能基を含む化学部分で表面改変されたシリカは、縮合によってさらに改変されて、ブロックコポリマー性表面改変シリカを生じ得る。さらに、反応性官能基を含む部分で表面改変されたシリカは、原子転移によってさらに改変されて、Chemical Communication 2000、2083に記載されるようなポリマー性表面改変シリカを生じ得る。
【0109】
表面改変シリカを含むスラリーの、CMPのための使用もまた、CMP洗浄後に基材上に残る残渣の量を低減し得ると考えられる。この表面改変は、未改変シリカと比較して、スラリーの表面改変シリカと酸化ILDとの間の相互作用を低減し、それによって、表面改変シリカがより容易に除去されるようにする、と考えれらる。
【実施例】
【0110】
実施例の各々について、追加のシリケート溶液を、市販の濃縮ケイ酸カリウム水溶液を、各々の実施例において特定されたKO濃度まで脱イオン水で希釈することによって、調製した。この濃縮シリケート水溶液を、一般に、30重量%のSiO、および3.25のSiO:KOモル比の組成で受け取った。他に示さない限り、これらの実施例の各々において使用した酸は、硫酸であった。
【0111】
本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、非晶性沈降シリカのCTAB表面積は、以下の手順に従って決定されたCTAB表面積である:
化学天秤を使用して、11.0グラム(g)のセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTABおよびヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド[CAS 57−09−0]としても公知)を、10分の1ミリグラムの位まで計量し、そしてグラムで記録した重量Cを記録した。計量したCTABを、蒸留水中に溶解し、そしてメスフラスコ中で2リットルまで蒸留水で希釈して、標準CTAB溶液を形成し、この溶液を、使用の少なくとも12日前まで暗中で保存した。化学天秤を使用して、3.70グラムのAerosol(登録商標)OT、ナトリウムジ(2−エチルヘキシル)スルホスクシネート[CAS 577−11−7]を計量した。計量したAerosol(登録商標)OTを、蒸留水中に溶解し、そしてメスフラスコ中で2リットルまで蒸留水で希釈して、標準Aerosol(登録商標)OT溶液を形成し、この溶液を、使用の少なくとも12日前まで暗中で保存した。この標準CTAB溶液および標準Aerosol(登録商標)OT溶液の有用な貯蔵期限は、12日間の保存期間後、2ヶ月である。ピペットを使用して、10.0ミリリットル(mL)のCTAB標準溶液を、攪拌棒を含む、250mLのErlenmeyerフラスコへと移した。次に、30mLのクロロホルム、50mLの蒸留水、15滴の0.02%ブロモフェノールブルーの水性指示溶液、および1滴の1N NaOH水溶液を、このフラスコに添加した。液飛びを最小化しつつ激しく攪拌して、Erlenmeyerフラスコの内容物を、50mLビュレットからの標準Aerosol(登録商標)OT溶液で滴定した。この滴定を、速い滴下速度(コックを、最大幅に開く)で開始して、約25〜30mLまで下げ、約37.5mLで生じる終点まで、次いでよりゆっくりと滴下した。終点への接近は、全体的な乳白青色によって最初に特徴付けされる。次いで、終点により接近するにつれ、底部のクロロホルム層は、より強い青になり、そして上部の水層は、ライラックまたは紫の色合いを帯びた。終点の直前には、激しく攪拌した混合物は、目に見えてより透明になり(すなわち、あまり「乳白」でなくなる)、そして底部層は、非常に強い青として見えた。
【0112】
洗浄瓶を使用して、フラスコの内側を、25mL以下の蒸留水で洗浄した。攪拌速度を増加させて、2つの液相の十分な接触のために、激しい攪拌を回復した。少なくとも10秒の時間経過が、終点直前の滴定液の滴下による添加の各々の後に可能であった。攪拌をしばしば停止させて、分析者が色の変化を観察できるように、相を分離させ、次いで激しい攪拌を再開した。終点において、底部相は、全ての色を失い、そして無色または乳白色の概観を呈したが、上部相は、強い紫であった。滴定した容積を、0.01mLの位まで記録した。標準CTAB溶液の滴定を、少なくとも2回実施し(滴定液容積は、0.05mL内で一致しなければならない)、そして1回の滴定当たりで使用した標準Aerosol(登録商標)OT溶液の平均容積(V)を記録した。
【0113】
200mLの広口ガラス瓶の風袋を測り、そして約0.500グラムのシリカサンプル(受け取った状態のまま、未乾燥)をこの瓶中に配置し、そして0.1mgの位まで計量した。このシリカサンプル重量(S)を記録した。100ミリリットルの標準CTAB溶液を、50mLのピペットを使用し、充填し、そして2回送達することによって、この瓶にピペッティングし;そして攪拌棒を注意深く加えた。瓶の口をアルミホイルで覆い、そしてその内容物を、pH調節なしで、15分間穏やかに攪拌した。pH電極を使用して、1NのNaOH水溶液を添加した液滴を用いて、pHを、9.0と9.5との間に調節した。pHが9.0と9.5との間で安定化したところで、瓶の口を再びアルミホイルまたは等価物で覆って、蒸発による損失を遅延させた。この混合物を、pH9.0〜9.5にて、1時間穏やかに攪拌した。シリカ−液体混合物を、遠心管に移し、そしてこの混合物を30分間遠心分離して、透明な遠心分離物を生じた。透明な遠心分離物を、滴下ピペットを使用して注意深く引き出し、そして小さい乾燥ガラス瓶に移した。ピペットを使用して、10.0mLの遠心分離物を、攪拌棒を含む、250mLのErlenmeyerフラスコへと移した。次に、30mLのクロロホルム、50mLの蒸留水および15滴の0.02%ブロモフェノールブルー水性指示溶液を、このフラスコに添加した。Erlenmeyerフラスコの内容物を、標準CTAB溶液を滴定する際に使用したのと同じ手順を使用して、そして同じ終点まで、50mLビュレットからの標準Aerosol(登録商標)OT溶液で滴定した。使用した標準Aerosol(登録商標)OT溶液の容積(V)を、0.01mLの位まで記録した。
【0114】
小さいガラスビンおよびキャップを、真空オーブン中、105℃で、少なくとも30分間加熱した。次いで、このビンおよびキャップを、デシケーター中で冷却した。このビンおよびキャップを、0.1mgの位まで計量し、ここでは自重重量として使用した。約1gのシリカサンプルを、このビンに添加し、キャップをこのビンの上に置き、そしてそれらの合わせた重量を、0.1mgの位まで記録した。このキャップを外し、そしてサンプルの入ったビンおよびキャップを、真空オーブン中、105℃で30分間加熱した。真空を導入した後、加熱を、さらに30分間続けた。次いで、このビンおよびキャップを、デシケーター中で冷却した。サンプルを含むビンの重量を、0.1mgの位まで記録した。自重を、加熱前のシリカの重量(g)Aおよび加熱後のシリカの重量(g)Bから引いた。
【0115】
CTAB表面積(乾燥時基準)ACTAB(m/gで表す)を、以下の式に従って計算する:
CTAB={(V−V)(C)(A)(28.92)}/{(V)(S)(B)}
1インチのディスクに対する全ての実験を、Struers Laboforce 3−labopol 5 bench−top CMPツールで実行した。このツールを、Rodel、IC1400−A3ハードパッドで適合させた。基板は、Kamis Inc.から入手した一成分ディスクであった。ディスクを、直径23.75mmおよび高さ6mmと測定した。6インチのブランクウエハーに対する全ての実験を、IPEC/Westech 372ポリッシャーで実行した。ポリッシャーを、Rodel、IC1400−A2ハードパッドに適合させた。基板は、Montco Silicon Technologies Inc.から入手した6インチのブランクウエハーであり、直径150mmと測定した。全ての実験における流速を、Struers Laboforce 3−labopol 5 bench−top CMPツールで60ml/分にか、またはIPEC/Westech372ポリッシャーで120ml/分に設定した。全ての実験においてスラリーのpHは、6.0であった。ナノメートル/分での材料除去速度(MRR)を、以下に従い、質量損失に基づき算出した:
MRR=ΔM*10−7/(ρ*3.14*r*T)
ΔM―――質量変化(グラム)
r―――ディスクまたはウエハーの半径(センチメートル)
T―――研磨時間(分)
ρ―――基板の密度(グラム/立方センチメートル)
(実施例1)
手順00−SDH−1451。シリカを、150リットルの攪拌タンクリアクタにおけるバッチ沈殿により調製した。水(75リットル)を205°Fまで加熱し、そしてケイ酸カリウム水溶液(1.2リットル、109.5m KO/リットル)を添加した。この撹拌溶液のpHを、8.5まで中和した。5分後、ケイ酸カリウム溶液(31.7リットル)および濃硫酸(1.99リットル)を、45分間かけて同時に添加した。得られたスラリーを、205°Fで、さらに80分間、pH8.5で撹拌した。次いで、硫酸で、このスラリーのpHを4.2に酸性化した。この生成物スラリーを濾過し、そして水で洗浄した。得られたフィルターケークを、ドラム内に入れ、後で、実施例2からの生成物と合わせた。
【0116】
(実施例2)
第二のバッチのフィルターケークを、実施例1に記載される手順に従って調製した。実施例1からのフィルターケーク生成物を、本実施例のフィルターケークと合わせた。
この合わせたフィルターケークの一部を、低剪断ミキサーを用いて、水で12重量%の固体まで液状化した。得られた液状化フィルターケークを、pH6.3に調整し、そして噴霧乾燥して、3.70重量%の水分を有する白色粉末を得た。この粉末の分析により、以下の特性が示された:窒素BET(5点)93m/g;CTAB 93m/g;無水粉末100gmあたり245mlのフタル酸ジブチル。これらのデータから、平均一次粒子直径は、29ナノメートルであると計算される。計算された表面あらさは、1.0である。
【0117】
粒子のサイズ減少を、ダブルジェットセル(これはアルミナリアクタ(6個のリアクタ,1mm ID)の細長チャンバを備える)および交互のUHMWPEシール(2.6mm ID)を使用して、実施した。水を、加圧(45,000psig)し、そして2つのノズル(0.1mm IDおよび0.13mm ID)に通して、対向する方向からこの細長チャンバに入る水ジェットを生成した。噴霧乾燥した粉末の一部(813〜958)を、優勢な水ジェット(0.13mm IDのノズルから)と細長チャンバとの間のこのダブルジェットセルに導入した。このスラリー流出物を、大気圧で、劣性水ジェット(0.1mmのノズルから)と細長チャンバとの間の開口部を通して、このダブルジェットセルから排出した。この未改変シリカのスラリー(BXR−711、813〜968)は、9.16重量%の固体であり、そして粒子サイズを、レーザー光散乱によって以下のように特徴付けた:平均0.218ミクロン;中央値0.179ミクロン;および0.421ミクロンより大きい粒子 10容量%。
【0118】
(実施例3)
実施例1および実施例2の合わせたフィルターケークからのフィルターケークの別の部分(17.97キログラム)を、実施例2に記載されるように液状化した。この液状化フィルターケークを、反応容器に添加する直前に、インラインミキサー中でジメチルジクロロシラン(0.09キログラム)および96重量%の硫酸(2.22キログラム)と合わせながら、65℃〜85℃の温度範囲まで加熱した。反応容器中で約15分間にわたりエージングした後、pHを、45重量%の水酸化カリウム水溶液で約4.0に調整した。得られた表面改変されたシリカの水性懸濁液を、ろ過し、そして水洗した。得られたフィルターケークを、高剪断で液状化し、pHを水酸化アンモニウムで6.3に調整し、そしてこのスラリーの一部を、噴霧乾燥して、3.10重量%の水分および0.29重量%の炭素を有する白色粉末を得た。
【0119】
粒子のサイズ減少を、ダブルジェットセル(これはアルミナリアクタ(6個のリアクタ,1mm ID)の細長チャンバを備える)および交互のUHMWPEシール(2.6mm ID)を使用して、実施した。水を、加圧(45,000psig)し、そして2つのノズル(0.1mm IDおよび0.13mm ID)に通して、対向する方向からこの細長チャンバに入る水ジェットを生成した。噴霧乾燥した粉末(813〜959)の一部を、優勢な水ジェット(0.13mm IDのノズルから)と細長チャンバとの間のダブルジェットセルに導入した。このスラリー流出物を、大気圧で、劣性な水ジェット(0.1mmのノズルから)と細長チャンバとの間の開口部を通して、このダブルジェットセルから排出した。表面が改変されたシリカのスラリー(BXR−712、813〜971)は、8.43重量%固体であり、そしてその粒子サイズを、レーザー光散乱によって以下のように特徴付けた:平均0.223ミクロン;中央値0.184ミクロン、および0.429ミクロンより大きい粒子 10容量%。
(実施例4)
実施例1および実施例2の合わせたフィルターケークからの、フィルターケークの別の部分(12.42キログラム)を、実施例2に記載されるように液状化した。この液状化フィルターケークを、容器に添加する直前に、インラインミキサー中でジメチルジクロロシラン(0.09キログラム)および96重量%の硫酸(1.48キログラム)と合わせながら、65℃〜85℃の温度範囲まで加熱した。約15分間にわたりエージングした後、pHを、45重量%の水酸化カリウム水溶液で約4.0に調整した。得られた処理されたシリカの水性懸濁液を、ろ過し、そして水洗した。得られたフィルターケークを、高剪断で液状化し、pHを水酸化アンモニウムで6.3に調整し、そしてこのスラリーの一部を、噴霧乾燥して、7.80重量%の水分および0.79重量%の炭素を有する白色粉末(813〜960)を得た。
【0120】
粒子のサイズ減少を、ダブルジェットセル(これはアルミナリアクタ(6個のリアクタ,1mm ID)の細長チャンバを備える)および交互のUHMWPEシール(2.6mm ID)を使用して、実施した。水を、加圧(45,000psig)し、そして2つのノズル(0.1mm IDおよび0.13mm ID)に通して、対向する方向からこの細長チャンバに入る水ジェットを生成した。噴霧乾燥した粉末(813〜960)の一部を、優勢な水ジェット(0.13mm IDのノズルから)と細長チャンバとの間のダブルジェットセルに導入した。このスラリー流出物を、大気圧で、劣性な水ジェット(0.1mmのノズルから)と細長チャンバとの間の開口部を通して、このダブルジェットセルから排出した。このスラリー(BXR−713、813〜972)は、6.86重量%固体であり、そしてその粒子サイズを、レーザー光散乱によって以下のように特徴付けた:平均2.127ミクロン;中央値0.278ミクロン、および6.984ミクロンより大きい粒子 10容量%。
(実施例5)
シリカを、150リットルの撹拌タンクリアクタ中のバッチ沈殿により調製した。水(75リットル)を205°Fまで加熱し、そしてケイ酸カリウム水溶液(1.2リットル、109.5gm KO/リットル)を添加した。この撹拌溶液のpHを、8.5まで中和した。5分後、ケイ酸カリウム溶液(31.7リットル)および濃硫酸(1.99リットル)を、45分間かけて同時に添加した。水酸化カリウム水溶液(45重量%、3000g)を添加した。得られたスラリーを、205°Fで、さらに80分間撹拌した。次いで、硫酸で、このスラリーのpHを4.2に酸性化した。この生成物スラリーを濾過し、そして水で洗浄した。得られたフィルターケークを、ドラム内に入れ、後で、実施例5からの生成物と合わせた。
【0121】
(実施例6)
第二のバッチのフィルターケークを、実施例4に記載される手順に従って調製した。実施例4からのフィルターケーク生成物を、この実施例のフィルターケークと合わせた。
【0122】
この合わせたフィルターケークの一部を、低剪断ミキサーを用いて、水で12重量%の固体まで液状化した。このスラリーの一部を、pH6.3に調整し、そして噴霧乾燥して、7.70重量%の水分を有する白色粉末を得た。この粉末の分析により、以下の特性が示された:窒素BET(5点)98m/g;CTAB 71m/g;無水粉末100gmあたり251mlのフタル酸ジブチル。これらのデータから、平均一次粒子直径は、38ナノメートルであると計算される。計算された表面あらさは、1.4である。
【0123】
粒子のサイズ減少を、ダブルジェットセル(これはアルミナリアクタ(6個のリアクタ,1mm ID)の細長チャンバを備える)および交互のUHMWPEシール(2.6mm ID)を使用して、実施した。水を、加圧(45,000psig)し、そして2つのノズル(0.1mm IDおよび0.13mm ID)に通して、対向する方向からこの細長チャンバに入る水ジェットを生成した。噴霧乾燥した粉末の一部(813〜962)を、優勢な水ジェット(0.13mm IDのノズルから)と細長チャンバとの間のこのダブルジェットセルに導入した。このスラリー流出物を、大気圧で、劣性水ジェット(0.1mmのノズルから)と細長チャンバとの間の開口部を通して、このダブルジェットセルから排出した。この未改変シリカのスラリー(BXR−714、813〜967)は、8.43重量%の固体であり、そして粒子サイズを、レーザー光散乱によって以下のように特徴付けた:平均0.218ミクロン;中央値0.173ミクロン;および0.428ミクロンより大きい粒子 10容量%。
【0124】
(実施例7)
実施例4および実施例5の合わせたフィルターケークからのフィルターケークの別の部分(17.10キログラム)を、実施例5に記載されるように液状化した。この液状化フィルターケークを、反応容器に添加する直前に、インラインミキサー中でジメチルジクロロシラン(0.08キログラム)および96重量%の硫酸(2.23キログラム)と合わせながら、約65℃〜85℃の温度まで加熱した。約15分間にわたりエージングした後、pHを、45重量%の水酸化カリウム水溶液で約4.0に調整した。得られた表面改変されたシリカの水性懸濁液を、ろ過し、そして水洗した。得られたフィルターケークを、Cawles(tm)ブレードを用いて高剪断で液状化し、pHを水酸化アンモニウムで6.3に調整し、そしてこのスラリーの一部を、噴霧乾燥して、8.10重量%の水分、以下の特性:0.29重量%の炭素を有する白色粉末(813〜963)を得た。
【0125】
粒子のサイズ減少を、ダブルジェットセル(これはアルミナリアクタ(6個のリアクタ,1mm ID)の細長チャンバを備える)および交互のUHMWPEシール(2.6mm ID)を使用して、実施した。水を、加圧(45,000psig)し、そして2つのノズル(0.1mm IDおよび0.13mm ID)に通して、対向する方向からこの細長チャンバに入る水ジェットを生成した。噴霧乾燥した粉末(813〜963)の一部を、優勢な水ジェット(0.13mm IDのノズルから)と細長チャンバとの間のダブルジェットセルに導入した。このスラリー流出物を、大気圧で、劣性な水ジェット(0.1mmのノズルから)と細長チャンバとの間の開口部を通して、このダブルジェットセルから排出した。未改変のシリカのスラリー(BXR−715、813〜969)は、8.54重量%固体であり、そしてその粒子サイズを、レーザー光散乱によって以下のように特徴付けた:平均4.152ミクロン;中央値0.462ミクロン、および15.22ミクロンより大きい粒子 10容量%。
【0126】
(実施例8)
実施例4および実施例5の合わせたフィルターケークからの、フィルターケークの別の部分(12.45キログラム)を、実施例5に記載されるように液状化した。この液状化フィルターケークを、反応容器に添加する直前に、インラインミキサー中でジメチルジクロロシラン(0.07キログラム)および96重量%の硫酸(1.59キログラム)と合わせながら、65℃〜85℃の温度まで加熱した。約15分間にわたりエージングした後、pHを、45重量%の水酸化カリウム水溶液で約4.0に調整した。得られた表面が改変されたシリカの水性懸濁液を、ろ過し、そして水洗した。得られたフィルターケークを、高剪断で液状化し、pH6.3に調整し、そしてこのスラリーの一部を、噴霧乾燥して、6.50重量%の水分および以下の特性:0.26重量%の炭素を有する白色粉末を得た。
【0127】
粒子のサイズ減少を、ダブルジェットセル(これはアルミナリアクタ(6個のリアクタ,1mm ID)の細長チャンバを備える)および交互のUHMWPEシール(2.6mm ID)を使用して、実施した。水を、加圧(45,000psig)し、そして2つのノズル(0.1mm IDおよび0.13mm ID)に通して、対向する方向からこの細長チャンバに入る水ジェットを生成した。噴霧乾燥した粉末(813〜964)の一部を、優勢な水ジェット(0.13mm IDのノズルから)と細長チャンバとの間のダブルジェットセルに導入した。このスラリー流出物を、大気圧で、劣性な水ジェット(0.1mmのノズルから)と細長チャンバとの間の開口部を通して、このダブルジェットセルから排出した。このスラリー(BXR−716、813〜970)は、7.98重量%固体であり、そしてその粒子サイズを、レーザー光散乱によって以下のように特徴付けた:平均0.251ミクロン;中央値0.188ミクロン、および0.482ミクロンより大きい粒子 10容量%。
【0128】
(実施例9)
実施例4および5の混ぜ合わせたフィルターケークから、さらに一部のフィルターケーク(16.93kg)を、実施例5に記載されるように、液状化(liquefy)させた。この液状化フィルターケークを、容器に加える直前に、インラインミキサーにおいて、ジメチルジクロロシラン(0.16kg)および96重量%の濃硫酸(2.20kg)と混合しながら、約65℃〜85℃の温度に加熱した。約15分熟成させたのち、45重量%の水酸化カリウム水溶液を用いて、pHをおよそ4.0に調整した。処置されたシリカの得られた水性懸濁物を濾過し、そして水洗した。得られたフィルターケークを高剪断によって液状化し、水酸化アンモニウムでpH6.3に調整し、そしてこのスラリーの一部を噴霧乾燥して、6.20重量%の水分および0.78重量%の炭素を有する白色粉末を作製した。粒子サイズ減少を、アルミナリアクタ(6個のリアクタ、1mmID)の細長チャンバおよび交互のUHMWPEシール(2.6mmID)を備える二重ジェットセルを使用することによって、行った。水を加圧し(45,000psig)、そして2つのノズル(0.1mmIDおよび0.13mmID)を通過させて、対向する向きからこの細長チャンバに入る水ジェットを作製した。噴霧乾燥粉末(813−965)の一部を、優勢水ジェット(0.13mmIDノズルより)と細長チャンバとの間のこの二重ジェットセルに導入した。このスラリー流出液を、劣勢水ジェット(0.1mmIDノズルより)と細長チャンバとの間の開口部を通して大気圧でこの二重ジェットセルから排出した。表面修飾シリカ(BXR−717、813−966)のこのスラリーは、8.17重量%固形分であり、そして粒子径は、レーザー光散乱によって以下のように特徴付けた:平均0.779ミクロン;中央値0.283ミクロン;および2.400ミクロンより大きいもの10容量%
(比較例:)
(実施例10)
実施例2における非修飾シリカからのスラリーを、銅およびタンタルの1インチディスクの研磨について、実施例3および実施例4からの表面修飾シリカと比較した。各実施例からのスラリーを希釈して、脱イオン水中3重量%のシリカからなる評価のためのスラリーを調製した。各サンプルからスラリーに対して、研磨を7.2psig、150RPM、およびスラリー流速60mL/分で実施した。重量の損失を各金属ディスクについて4.5分間の研磨の後に測定し、そしてこれらの結果を表1に表わす:
(表1)
【0129】
【表1】
Figure 2004534396
重量損失を、各金属ディスクに対して9分間研磨した後に測定し、そしてこれらの結果を表2に示す:
(表2)
【0130】
【表2】
Figure 2004534396
これらのデータは、タンタル:銅の除去速度選択性が、水中において、未修飾シリカおよび表面修飾シリカの両方からのスラリーに対して高いことを示す。4.5分間のデータは、銅除去速度が表面修飾のレベルによって影響され得ること示すようである。
【0131】
(実施例11)
銅およびタンタルの1インチディスクを研磨することについて、実施例2における未修飾シリカからのスラリーを、実施例3および実施例4からの表面修飾シリカと比較した。各実施例からのスラリーを希釈して、脱イオン水中3重量%のシリカおよび3重量%の過酸化水素からなる評価のためのスラリーを調製した。各サンプルからのスラリーについて、研磨を7.2psig、150RPM、およびスラリー流速60mL/分で実施した。各金属ディスクについて、4.5分間の研磨後に重量損失を測定し、そしてこの結果を表3に記載する:
(表3)
【0132】
【表3】
Figure 2004534396
各金属ディスクについて、9分間の研磨後に重量損失を測定し、そしてこの結果を表4に記載する:
(表4)
【0133】
【表4】
Figure 2004534396
これらのデータは、タンタル:銅の除去速度選択性が、過酸化水素含有水中では、未修飾シリカおよび表面修飾シリカの両方からのスラリーに対して低いことを示す。これらのデータは、銅除去速度が表面修飾のレベルによって、より短い研磨時間でもたらされ得ることを示す。
【0134】
(実施例12)
実施例3および実施例4からの表面修飾シリカスラリーからのスラリーを、銅、タンタル、および二酸化ケイ素の6インチのブランケットでコーティングされたウェハを研磨することについて比較した。各実施例からのスラリーを希釈して、脱イオン水中3重量%のシリカ、および3重量%の過酸化水素からなるスラリーを評価のために調製した。各実施例からのスラリーに対して、5psig、75RPMおよびスラリー流速120mL/分で研磨を実施した。銅ウェハおよびタンタルウェハの各々に対して3分間の研磨した後、重量損失を測定した。重量損失が非常に低いので、重量損失は各酸化ウェハに対して9分間の研磨の後に測定した。これらの結果を表5に記載する:
(表5)
【0135】
【表5】
Figure 2004534396
これらのデータは、タンタル:銅除去速度選択性が、低いままであり、金属:二酸化ケイ素除去速度は高いままであることを、示す。これらのデータはさらに、スラリーにおけるシリカ成分の表面修飾のレベルを増加することによって、酸化物除去速度が低下することを示す。高い金属:二酸化ケイ素選択性は、タンタルのバリアがパターン形成された相互接続から剥離された後のILDのエロージョンを防止するために所望される。タンタルおよび酸化物ウェハの表面品質は、CMP後の洗浄後、Burleigh Instruments(Victor、NY)からのHorizon非接触光学プロフィルメーター上で形成される画像の目視検査によって、検査した。この装置は、位相干渉法技術を使用して、ナノメートル以下からミクロ規模まで、表面粗さの非接触性3次元測定を提供する。このタンタルウェハは、実施例3および実施例4からのスラリーで研磨される場合、品質においては有意な差異はなかった。しかし、二酸化ケイ素ウェハは、表面品質に有意な差異を実際に示した。実施例3からのシリカからなるスラリーで研磨されるウェハは、実施例4から構成されるスラリーで研磨されたウェハよりも、ずっと粗かった。これらのウェハは、ウェハ上に残る残留シリカの量が、スラリー中のシリカ成分の表面修飾レベルを増加させることによって大いに低減されることを示す。
【0136】
(実施例13)
実施例5における非改変シリカからのスラリーを、銅1インチディスクを研磨することについて、実施例6、7、8からの表面修飾シリカと比較した。各実施例からのスラリーを希釈して、脱イオン水中3重量%シリカ、5重量%過酸化水素および1重量%グリシンからなるスラリーを、評価のために調製した。各実施例のスラリーについて、様々な圧力、150RPMおよびスラリー流速40mL/分で研磨後実行した。それぞれの圧力について、3.0分間の研磨後の重量損失を測定し、そしてこれらの結果を表6に記載する:
(表6)
【0137】
【表6】
Figure 2004534396
これらのデータは、未修飾シリカ(実施例6)からのスラリーおよび表面修飾シリカ(実施例7、8および9)からのスラリーの両方が、Cuに対して本質的に同じPrestonian応答を付与することを示す。これらの結果は、この場合の銅CMPがスラリー処方物に依存し、そしてシリカの表面修飾が比較的重要ではない様に予想される。
【0138】
(実施例14)
実施例6からの未修飾シリカからのスラリー、および実施例6からの表面修飾シリカのスラリーを、6インチのタンタルブランケットウェハを研磨することについて比較した。各実施例からのスラリーを希釈して、脱イオン水中に3重量%のシリカからなるスラリーを、評価のために調製した。各実施例からのスラリーについて、様々な圧力、50RPMおよびスラリー流速120mL/分で研磨を実施した。タンタルフィルム厚さの変化を、各タンタルウェハに対して3分間研磨した後に、4点プローブを使用することにより測定した。
【0139】
薄膜金属フィルムの厚さを、4点プローブを使用することによって測定する。これは4つの同一直線状のプローブからなる。定電流を2つの外側のプローブの間に流し、そして内側の2つのプローブ間の電位を電圧計を使用して測定する。電流(I)および電圧(V)の値から、このフィルムのシート抵抗(R)を、以下の式に従って計算し得る:
=V X/I
ここで、Xはこの公式に組み込まれる補正要素である。なぜなら、プローブ間の距離は、試料の直径(d)よりもずっと小さいからである(すなわち、s<<d)。この場合、s<<dで補正要素は4.532である。従って、このフィルムの圧さtは、以下の式:
T=ρ/R
に従って、計算され得る。
【0140】
フィルムの厚さを、ウェハ上の17個の異なる点(中心点、8つの点(等間隔を空ける;中心から3cmの距離)、および8つの点(等間隔を空ける;中心から6cmの点))で測定した。このフィルム厚さを、これらの17個の異なる点で研磨の前後に測定した。その結果、研磨速度を、全てのこれらの点で計算し得る。報告される研磨速度は、17点にわたる平均だった。
【0141】
これらの結果を、表7に記載する:
(表7)
【0142】
【表7】
Figure 2004534396
これらのデータは、実施例6の未修飾シリカから調製されたスラリーについて、Prestonianの挙動で、タンタル除去速度が圧力と共に上昇することを示す。しかし、実施例7からの表面修飾シリカからのスラリーは、Prestonian挙動には当てはまらない。約5psig未満のタンタル除去速度は、未修飾シリカを含むスラリーの約5psig未満のタンタル除去速度よりもやや遅れる。実施例7のスラリーに関して、約5psigを超えると、タンタル除去速度は急に上昇し、そして6psigまで実施例65からのスラリーの除去速度にほぼ近づく。
【0143】
実施例6および実施例7からのスラリーの相関挙動は、さらに図3の以下の図表に示される。
【0144】
【化3】
Figure 2004534396
(図3)
比例14のデータの図である。実施例6からの未修飾シリカスラリーを用いるタンタル研磨についての物質除去速度(MRR)は、研磨圧力と共に直線的に増加し、そしてPrestonの方程式に当てはまる。実施例7からの表面修飾シリカスラリーを用いたタンタル研磨についてのMRRは、研磨圧力に関して直線的に増加せず、そしてPrestonの方程式にも当てはまらない。実施例7からのスラリーについてのMRRは、低い圧力では遅滞するが、約5psiで急に増加する。

Claims (25)

  1. 表面修飾シリカを含む、基材のCMPのためのシリカベーススラリー組成物。
  2. 前記表面修飾シリカが、一次粒子の凝集体を含む、請求項1に記載のスラリー。
  3. 前記凝集体が、5ミクロン未満の凝集体サイズを有する、請求項2に記載のスラリー。
  4. 前記凝集体が、1ミクロン未満の凝集体サイズを有する、請求項2に記載のスラリー。
  5. 前記凝集体が、0.5ミクロン未満の凝集体サイズを有する、請求項2に記載のスラリー。
  6. 前記表面修飾シリカが、有機基、有機金属基、またはそれらの混合物を含む、請求項1に記載のスラリー。
  7. 前記表面修飾シリカが、オルガノシランを含む、請求項6に記載のスラリー。
  8. 前記表面修飾シリカが、ジメチルジクロロシランを含む、請求項6に記載のスラリー。
  9. 前記基材上に層状化された材料が、非Prestonian速度で前記スラリーによって除去される、請求項1に記載のスラリー。
  10. 前記スラリーが、タンタルおよび二酸化ケイ素を前記基材から除去する、請求項1に記載のスラリー。
  11. 二酸化ケイ素の除去速度に対するタンタルの除去速度が2を超える、請求項10に記載のスラリー。
  12. 前記スラリーが、タンタルおよび銅を前記基板から除去する、請求項1に記載のスラリー。
  13. 銅の除去速度に対するタンタルの除去速度が少なくとも1である、請求項12に記載のスラリー。
  14. 基材のCMPのためのシリカベーススラリー組成物であって、該組成物は、表面修飾シリカを含み、該基材上に層状化された材料は、非Prestonian速度で除去される、組成物。
  15. 基材のCMPのためのシリカベーススラリー組成物であって、該組成物は、表面修飾シリカを含み、二酸化ケイ素の除去速度に対するタンタルの除去速度の比が2を超える、組成物。
  16. 基材のCMPのためのシリカベーススラリー組成物であって、該組成物は、表面修飾シリカを含み、銅の除去速度に対するタンタルの除去速度の比が少なくとも1である、組成物。
  17. 表面修飾シリカベーススラリーを基材に塗布する工程を包含する、基材のCMPの方法。
  18. 基材のCMPのためのシリカベーススラリー組成物であって、該組成物は、表面修飾シリカを含み、該表面修飾シリカは、有機基、有機金属基、およびそれらの混合物からなる群から選択される基を含む、組成物。
  19. CMPのためのシリカベーススラリー組成物であって、該組成物は、表面修飾シリカを含み、該表面修飾シリカは、有機基を含む、組成物。
  20. CMPのためのシリカベーススラリー組成物であって、該組成物は、表面修飾シリカを含み、該表面修飾シリカは、有機金属基を含む、組成物。
  21. 基材のCMPのためのシリカベーススラリー組成物であって、該組成物は、表面修飾シリカを含み、該表面修飾シリカは、沈澱シリカ、ヒュームドシリカ、単分散コロイドシリカ、およびシリカゲルからなる群から選択されるシリカを含む、組成物。
  22. 前記表面修飾シリカが、沈澱シリカを含む、請求項21に記載のスラリー。
  23. 請求項22に記載のスラリーであって、前記沈澱シリカが、湿式ミルプロセスを使用することによって5ミクロン未満のサイズに減少され得る凝集体を含む、請求項22に記載のスラリー。
  24. 前記表面修飾シリカが、ヒュームドシリカを含む、請求項21に記載のスラリー。
  25. 請求項24に記載のスラリーであって、前記ヒュームドシリカが、湿式ミルプロセスを使用することによって5ミクロン未満のサイズに減少され得る凝集体を含む、請求項24に記載のスラリー。
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