JP6559410B2 - 研磨用組成物 - Google Patents
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Description
また、特許文献2〜4は、上記一次研磨における砥粒としてシリカ砥粒を用いる技術に関する。しかし、シリカ砥粒はアルミナ砥粒に比べて研磨効率(典型的には研磨レート)に劣る傾向があり、例えばNi−P基板の一次研磨のように、高い研磨レートが要求される研磨において使用される場合に、かかる要求に充分に応えることができない虞があった。
上記製造方法は、上記研磨工程Aの後に、コロイダルシリカ砥粒を含む研磨用組成物を上記研磨対象物に供給して該研磨対象物を研磨する仕上げ研磨工程をさらに含み得る。かかる製造方法によると、より高品位な表面を有する基板を生産性よく製造することができる。
ここに開示される技術におけるシリカ砥粒Aは、シリカが主体となって構成されたシリカ粒子(ただし、コロイダルシリカ以外)からなる。ここに開示される技術におけるシリカ砥粒Aの好適な具体例としては、沈降シリカ、ゲル法シリカ、フュームドシリカ、乾燥シリカ、爆発法シリカ等が挙げられる。あるいは、上記シリカ砥粒Aは、沈降シリカ、ゲル法シリカ、フュームドシリカ、乾燥シリカ、爆発法シリカ等を原材料とするシリカ粒子からなる砥粒であってもよい。シリカ砥粒Aとして、上記シリカのうちの1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ここに開示される技術においては、シリカ砥粒Aとして、沈降シリカ、ゲル法シリカ、フュームドシリカ、またはこれらのシリカを原材料とするシリカ粒子を用いることが好ましく、沈降シリカ、ゲル法シリカ、またはこれらのシリカを原材料とするシリカ粒子を用いることがより好ましい。かかるシリカ砥粒Aは、研磨レート向上に寄与し得る。
例えば、ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様によると、上記シリカ砥粒Aの比表面積は、10m2/g以上60m2/g以下(より好ましくは12m2/g以上50m2/g以下、さらに好ましくは15m2/g以上45m2/g以下)である。かかるシリカ砥粒Aを含む研磨用組成物によると、より高い研磨レートが実現され、さらに研磨対象面においてより高い面精度が達成され得る。
例えば、ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様によると、上記シリカ砥粒Aの平均粒子径は、100nm以上5000nm以下(より好ましくは120nm以上1000nm以下、さらに好ましくは130nm以上700nm以下、例えば150nm以上600nm以下)である。かかる平均粒子径を有するシリカ砥粒Aを含む研磨用組成物によると、高い研磨レートと、研磨対象面の面精度の向上(例えば、表面の長波長うねりの低減または表面粗さの低減)とが高いレベルで両立して達成されやすい。
また、ここに開示される研磨用組成物の好ましい他の一態様によると、上記シリカ砥粒Aの平均粒子径は、2000nm以上10000nm以下(より好ましくは3000nm以上7000nm以下)である。かかる平均粒子径を有するシリカ砥粒Aを含む研磨用組成物は、高い研磨レートを示す傾向がある。
上記焼成するときの焼成温度は、シリカ砥粒Aの融点より低ければよく、特に限定されない。上記焼成温度は、シリカ砥粒Aが大きく成長しすぎるのを抑制する観点から、1200℃以下であることが好ましく、より好ましくは1100℃以下(例えば1000℃以下)である。また、上記焼成温度は、通常は500℃以上であることが適当であり、好ましくは600℃以上、より好ましくは750℃以上、さらに好ましくは850℃以上(例えば950℃以上)である。上述した範囲の焼成温度で焼成してなるシリカ砥粒Aによると、該シリカ砥粒Aの比表面積が好適な範囲となる傾向がある。かかるシリカ砥粒Aを含む研磨用組成物によると、高い研磨レートが達成されやすい。
焼成されたシリカ(焼成シリカ)を解砕する方法は、従来この種の分野で通常用いられている公知の方法を用いればよく、特に限定されない。例えば、上記解砕は、ビーズミル、ボールミル、ローラーミル、ハンマーミル、ジェットミル、乳鉢等の解砕機(解砕機は粉砕機としても認識され得る。)を用いて行われ得る。なかでも、好適な平均粒子径をもつシリカ砥粒Aが得られやすいという観点から、ビーズミル、ボールミルまたはジェットミルによる解砕が好ましい。このようにして解砕されたシリカ砥粒Aを含む研磨用組成物は、高い研磨レートを実現しつつ、研磨対象面の面精度を向上させる効果(例えば、長波長うねりの抑制効果、表面粗さの低減効果等)を好適に発揮する傾向がある。
ここに開示される研磨用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、砥粒として、シリカ砥粒Aとは異なる他の成分(以下、砥粒Bともいう。)を含有していてもよい。上記砥粒Bの例としては、シリカ以外の材質からなる粒子(以下、非シリカ粒子ともいう。)およびシリカ砥粒Aと異なるシリカ粒子が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
非シリカ粒子としては、α−アルミナ粒子よりも低硬度の粒子が好適である。そのような非シリカ粒子の例として、中間アルミナ、チタニア粒子、ポリアクリル酸等の樹脂粒子が挙げられる。
シリカ砥粒Aと異なるシリカ粒子の例として、コロイダルシリカが挙げられる。シリカ砥粒Aと異なるシリカ粒子の他の例として、コロイダルシリカ以外であって比表面積および平均粒子径の一方または両方がシリカ砥粒Aの要件を満たさないシリカ粒子が挙げられる。
ここに開示される研磨用組成物は、砥粒の他に水を含有する。水としては、イオン交換水(脱イオン水)、蒸留水、純水等を用いることができる。
ここに開示される研磨用組成物(典型的にはスラリー状の組成物)は、例えば、その固形分含量(non−volatile content;NV)が5g/L〜300g/Lである形態で好ましく実施され得る。上記NVが10g/L〜200g/Lである形態がより好ましい。
ここに開示される研磨用組成物は、砥粒と水の他に、研磨促進剤として酸を含む。酸の例としては、無機酸(硝酸、硫酸、塩酸、リン酸、スルファミン酸等)や有機酸(炭素原子数が1〜10程度の有機カルボン酸、有機ホスホン酸、有機スルホン酸等)が挙げられるが、これらに限定されない。有機酸の具体例としては、クエン酸、マレイン酸、リンゴ酸、グリコール酸、コハク酸、イタコン酸、マロン酸、イミノ二酢酸、グルコン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸、クロトン酸、ニコチン酸、酢酸、アジピン酸、ギ酸、シュウ酸、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、エチルグリコールアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、フィチン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、メタンスルホン酸、等が挙げられる。このような酸は、典型的には後述の酸化剤と合わせて用いられることにより、研磨促進剤として効果的に作用し得る。研磨効率の観点から好ましい酸として、メタンスルホン酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、フィチン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸等が例示される。なかでも硝酸、硫酸、リン酸、スルファミン酸、メタンスルホン酸が好ましい。
ここに開示される研磨用組成物は、必要に応じてさらに酸化剤を含んでもよい。酸化剤の例としては、過酸化物、硝酸またはその塩、ペルオキソ酸またはその塩、過マンガン酸またはその塩、クロム酸またはその塩等が挙げられるが、これらに限定されない。このような酸化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、硝酸、硝酸鉄、硝酸アルミニウム、ペルオキソ二硫酸、過ヨウ素酸、過塩素酸、次亜塩素酸、等が挙げられる。好ましい酸化剤として、過酸化水素、硝酸鉄、ペルオキソ二硫酸および硝酸が例示される。ここに開示される研磨用組成物は、酸化剤として少なくとも過酸化水素水を含む態様で特に好ましく実施され得る。
また、研磨用組成物中に酸化剤を含む場合、その含有量は、有効成分量基準で30g/L以下であることが好ましく、より好ましくは15g/L以下である。酸化剤の含有量が多すぎると、研磨対象物の表面精度が悪くなり、実用上好ましくない場合がある。
研磨用組成物には、塩基性化合物を含有させることができる。ここで塩基性化合物とは、研磨用組成物に添加されることによって該組成物のpHを上昇させる機能を有する化合物を指す。例えば、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩や炭酸水素塩、第四級アンモニウムまたはその塩、アンモニア、アミン、リン酸塩やリン酸水素塩、有機酸塩等が挙げられる。塩基性化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
炭酸塩または炭酸水素塩の具体例としては、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。
第四級アンモニウムまたはその塩の具体例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の水酸化第四級アンモニウムが挙げられる。
アミンの具体例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、無水ピペラジン、ピペラジン六水和物、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、グアニジン、イミダゾールやトリアゾール等のアゾール類、等が挙げられる。
リン酸塩やリン酸水素塩の具体例としては、リン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等のアルカリ金属塩が挙げられる。
研磨用組成物は、研磨後の研磨対象面に親水性を付与することにより研磨後の洗浄効率を良くし、汚れの付着等を防ぐ目的で、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤または非イオン性界面活性剤のいずれであってもよい。
陰イオン性界面活性剤の他の具体例としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ベンゼンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のポリアルキルアリールスルホン酸系化合物;メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のメラミンホルマリン樹脂スルホン酸系化合物;リグニンスルホン酸、変成リグニンスルホン酸等のリグニンスルホン酸系化合物;アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等の芳香族アミノスルホン酸系化合物;その他、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリイソアミレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸;およびこれらの塩等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
ここに開示される研磨用組成物は、本発明の効果が著しく妨げられない範囲で、分散剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、防カビ剤等の、この種の研磨用組成物(典型的には、磁気ディスク基板(例えばNi−P基板)の一次研磨に用いられる研磨用組成物)に用いられ得る公知の添加剤を、必要に応じてさらに含有してもよい。
ここに開示される研磨用組成物は、仕上げ研磨工程の前工程で用いられる研磨用組成物として好適に使用され得る。特に、研磨対象物の一次研磨で好適に用いられ得る。
また、ここに開示される研磨用組成物は、例えば、基材ディスクの表面にニッケルリンめっき層を有するディスク基板(Ni−P基板)の研磨に好ましく適用され得る。特に、かかるディスク基板の一次研磨用の研磨用組成物として好適である。上記基材ディスクは、例えば、アルミニウム合金製、ガラス製、ガラス状カーボン製等であり得る。このような基材ディスクの表面にニッケルリンめっき層以外の金属層または金属化合物層を備えたディスク基板であってもよい。なかでも、アルミニウム合金製の基材ディスク上にニッケルリンめっき層を有するNi−P基板の一次研磨用の研磨用組成物として好適である。かかる用途では、ここに開示される技術を適用することが特に有意義である。
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には該研磨用組成物を含む研磨液の形態で研磨対象物(例えば磁気ディスク基板)に供給されて、該研磨対象物の研磨に用いられる。上記研磨液は、例えば、研磨用組成物を希釈して調製されたものであり得る。あるいは、研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。すなわち、ここに開示される技術における研磨用組成物の概念には、研磨液と、希釈して研磨液として用いられる濃縮液との双方が包含される。
ここに開示される研磨用組成物は、例えば以下の操作を含む態様で、研磨対象物(例えば磁気ディスク基板の原材料である基板)の研磨に好適に使用することができる。以下、ここに開示される研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨する方法の好適な一態様につき説明する。
すなわち、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を含む研磨液(典型的にはスラリー状の研磨液であり、研磨スラリーと称されることもある。)を用意する。上記研磨液を用意することには、研磨用組成物に濃度調整(例えば希釈)やpH調整等の操作を加えて研磨液を調製することが含まれ得る。あるいは、研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。
ここに開示される研磨用組成物は、研磨対象物に供給される前には濃縮された形態(すなわち、研磨液の濃縮液の形態)であってもよい。このように濃縮された形態の研磨用組成物は、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から有利である。濃縮倍率は、例えば1.5倍〜50倍程度とすることができる。濃縮液の貯蔵安定性等の観点から、通常は、2倍〜20倍(典型的には2倍〜10倍)程度の濃縮倍率が適当である。
以下の各例で使用したシリカ砥粒Aの原材料は、以下に示す通りである。
シリカS1:沈降シリカ(比表面積18.7m2/g、平均粒子径16200nm)
シリカS2:ゲル法シリカ(比表面積49.41m2/g、平均粒子径3800nm)
シリカS3:ゲル法シリカ(比表面積296m2/g、平均粒子径6400nm)
シリカ砥粒Aの原材料として、シリカS1を使用した。シリカS1は、表1の「焼成温度」の欄に示すように、600〜1000℃の温度に保った加熱炉の中で、2時間程度保持することにより焼成した。このようにして得られた焼成シリカを実施例6〜8に係るシリカ砥粒Aとした。さらに実施例1〜5では、上記焼成されたシリカS1をボールミルに投入し、所望の粒子径になるまで解砕した。このようにして得られた解砕シリカを実施例1〜5に係るシリカ砥粒Aとした。
シリカ砥粒Aの原材料として、シリカS2を使用した。シリカS2は、表1の「焼成温度」の欄に示すように、600〜1000℃の温度に保った加熱炉の中で、2時間程度保持することにより焼成した。このようにして得られた焼成シリカを実施例9〜11に係るシリカ砥粒Aとした。
シリカ砥粒Aの原材料として、シリカS3を使用した。シリカS3は、表1の「焼成温度」の欄に示すように1000℃の温度に保った加熱炉の中で、2時間程度保持することにより焼成した。このようにして得られた焼成シリカを実施例10に係るシリカ砥粒Aとした。
比較例1に係るシリカ砥粒Aとして、シリカS1をそのまま使用した。
比較例2に係るシリカ砥粒Aとして、シリカS3をそのまま使用した。
実施例1〜12および比較例1、2では、砥粒Bとして比表面積が80m2/gであり、平均粒子径(50%体積平均粒子径)が110nmであるコロイダルシリカを使用した。また、参考例では、砥粒Bとして比表面積が70m2/gであり、平均粒子径(50%体積平均粒子径)が95nmであるコロイダルシリカを使用した。
(実施例1〜12、比較例1、2)
上記シリカ砥粒Aと、上記砥粒Bと、硝酸と、31%過酸化水素水と、脱イオン水とを混合して、シリカ砥粒Aを30g/L、砥粒Bを30g/L、硝酸を8g/L、31%過酸化水素水を40g/L含む研磨用組成物を調製した。これらの研磨用組成物を実施例1〜12および比較例1、2に係る研磨用組成物とした。
参考例として、上記シリカ砥粒Aを含まない研磨用組成物を作製した。具体的には、上記参考例に係る砥粒Bと、硝酸と、31%過酸化水素水と、脱イオン水とを混合して、砥粒Bを60g/L、硝酸を20g/L、31%過酸化水素水を20g/L含む研磨用組成物を調製した。このようにして作製した研磨用組成物を参考例に係る研磨用組成物とした。
各例に係る研磨用組成物を用いて、下記の条件で、研磨対象基板の研磨を行った。研磨対象基板としては、表面に無電解ニッケルリンめっき層を備えたハードディスク用アルミニウム基板を使用した。上記研磨対象基板(以下「Ni−P基板」ともいう。)の直径は3.5インチ(外径約95mm、内径約25mmのドーナツ型)、厚さは1.75mmであり、表面粗さRa(Schmitt Measurement System Inc.社製レーザースキャン式表面粗さ計「TMS−3000WRC」により測定したニッケルリンめっき層の算術平均粗さ)は130Åであった。
研磨装置:システム精工株式会社製の両面研磨機、型式「9.5B−5P」
研磨パッド:FILWEL社製のポリウレタンパッド、商品名「CR200」
Ni−P基板の投入枚数:15枚(5枚/キャリア ×3キャリア)
研磨液の供給レート:135mL/分
研磨荷重:120g/cm2
上定盤回転数:27rpm
下定盤回転数:36rpm
サンギヤ(太陽ギヤ)回転数:8rpm
研磨量:各基板の両面の合計で約2.2μmの厚さ
表2の「研磨レート」の欄には、各例に係る研磨用組成物を用いて上記Ni−P基板を研磨したときの研磨レートを算出し、これらを参考例の研磨レートを100%となるように換算したときの値を示した。研磨レートは、次の計算式に基づいて求めた。
研磨レート[μm/min]=研磨による基板の重量減少量[g]/(基板の面積[cm2]×ニッケルリンめっきの密度[g/cm3]×研磨時間[min])×104
表2の「長波長うねりの抑制」の欄には、KLA Tencor社(米国)製の「Optiflat III」を使用して、研磨後のNi−P基板の中心から半径20mm〜44mmの範囲についてカットオフ値5mmの条件で測定した算術平均うねり(Wa)の値[Å]を測定し、以下の3段階で評価した結果を記載した。
◎:Waが4Å未満
○:Waが4Å以上5Å未満
×:Waが5Å以上
◎:Raが5Å未満
○:Raが5Å以上10Å未満
×:Raが10Å以上
Claims (9)
- 仕上げ研磨工程の前工程で用いられる研磨用組成物であって、
砥粒、酸および水を含み、
前記砥粒は、以下の条件:
比表面積が2m2/g以上60m2/g以下である;
平均粒子径が150nm以上15000nm以下である;および
沈降シリカ、ゲル法シリカ、乾燥シリカ、爆発法シリカまたはこれらのシリカを原材料とするシリカ粒子である;
を満たすシリカ砥粒Aを含む、研磨用組成物。 - ニッケルリンめっきが施されたディスク基板の研磨に用いられる研磨用組成物であって、
砥粒、酸および水を含み、
前記砥粒は、以下の条件:
比表面積が2m2/g以上60m2/g以下である;
平均粒子径が150nm以上15000nm以下である;および
沈降シリカ、ゲル法シリカ、乾燥シリカ、爆発法シリカまたはこれらのシリカを原材料とするシリカ粒子である;
を満たすシリカ砥粒Aを含む、研磨用組成物。 - 前記シリカ砥粒Aの比表面積は、10m2/g以上60m2/g以下である、請求項1または2に記載の研磨用組成物。
- 前記シリカ砥粒Aの平均粒子径は、150nm以上7000nm以下である、請求項1から3のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
- さらに酸化剤を含有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
- 仕上げ研磨工程の前工程で用いられる研磨用組成物を製造する方法であって、
前記製造方法は、砥粒、酸および水を混合することを包含し、
ここで、前記砥粒は、以下の条件:
比表面積が2m2/g以上60m2/g以下である;
平均粒子径が150nm以上15000nm以下である;および
沈降シリカ、ゲル法シリカ、乾燥シリカ、爆発法シリカまたはこれらのシリカを原材料とするシリカ粒子である;
を満たすシリカ砥粒Aを含む、研磨用組成物の製造方法。 - ニッケルリンめっきが施されたディスク基板の研磨に用いられる研磨用組成物を製造する方法であって、
前記製造方法は、砥粒、酸および水を混合することを包含し、
ここで、前記砥粒は、以下の条件:
比表面積が2m2/g以上60m2/g以下である;
平均粒子径が150nm以上15000nm以下である;および
沈降シリカ、ゲル法シリカ、乾燥シリカ、爆発法シリカまたはこれらのシリカを原材料とするシリカ粒子である;
を満たすシリカ砥粒Aを含む、研磨用組成物の製造方法。 - 基板の製造方法であって、
前記基板の原材料である研磨対象物に請求項1から5のいずれか一項に記載の研磨用組成物を供給して該研磨対象物を研磨する研磨工程Aを包含し、
前記研磨工程Aの後に、コロイダルシリカ砥粒を含む研磨用組成物を前記研磨対象物に供給して該研磨対象物を研磨する仕上げ研磨工程をさらに含む、基板製造方法。 - ニッケルリンめっきが施されたディスク基板の製造方法であって、
前記基板の原材料である研磨対象物に請求項1から5のいずれか一項に記載の研磨用組成物を供給して該研磨対象物を研磨する研磨工程Aを包含する、基板製造方法。
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