JP6815257B2 - 研磨用組成物および磁気ディスク基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨用組成物、該研磨用組成物を用いた磁気ディスク基板の製造方法に関する。
従来、金属や半金属、非金属、その酸化物等の材料表面に対して、研磨用組成物を用いた研磨加工が行われている。この種の研磨加工においては、一般に、最終製品の表面精度に仕上げる最終研磨工程の前に、より研磨効率を重視した予備研磨が行われている。このような研磨プロセスでは、上記予備研磨のように最終研磨工程より前に行われる研磨においても、最終研磨工程における表面精度向上に寄与するため、良好な表面状態を実現することが望ましい。砥粒を用いる研磨技術に関する技術文献として特許文献1、2が挙げられる。
特開2014−116057号公報 特開2015−204127号公報
研磨対象物の表面精度を左右する要素の一つとして、研磨液に含まれる砥粒の材質や性状が挙げられる。例えば、砥粒としてシリカを用いる研磨用組成物によると、より硬度が高いアルミナ等の砥粒を用いる研磨用組成物に比べて、研磨対象面の表面品質が改善する傾向がある。しかし、シリカ等の砥粒を用いた研磨用組成物は、一般に研磨レートに劣る傾向があり、例えばニッケルリンめっきが施された磁気ディスク基板(以下「ニッケルリン基板」ともいう。)の一次研磨のように高い研磨レートが要求される研磨において使用される場合に、かかる要求に充分に応えることができないおそれがあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、高い研磨レートと面精度とを両立し得る研磨用組成物を提供することを目的とする。関連する他の目的は、上記研磨用組成物を用いた磁気ディスク基板の製造方法を提供することである。
本発明によると、砥粒を含む研磨用組成物が提供される。窒素ガス吸着法で測定される前記砥粒の体積基準の細孔径分布において、小径側からの累積90%径に相当する細孔直径PV90と累積10%径に相当する細孔直径PV10との差が、50Å以上760Å以下であり、前記砥粒のBET法による比表面積換算粒子径が、35nm以上100nm以下である。上記の特性を満足する砥粒を含む研磨用組成物によると、高い研磨レートと優れた面精度とが高レベルで両立され得る。
ここで開示される研磨用組成物の好ましい一態様では、前記砥粒は、シリカ粒子を含む。砥粒としてシリカを使用することにより、本発明による効果がより好ましく発揮され得る。
ここで開示される研磨用組成物は、磁気ディスク基板の研磨に用いられる。なかでも好ましい研磨対象物として、ニッケルリン基板が挙げられる。上記研磨用組成物を上記磁気ディスク基板に適用すると、研磨後の上記磁気ディスク基板表面の面精度が改善され、かつ高い研磨レートが達成され得る。
ここで開示される研磨用組成物は、仕上げ研磨工程の前工程で用いられる研磨用組成物として好適である。例えば、前記研磨用組成物は、磁気ディスク基板の一次研磨に好適に用いられる。ここに開示される研磨用組成物は、高い研磨レートを示し得るため、前記一次研磨のような高い研磨効率が要求される研磨プロセスにおいて用いられることが特に有用である。
また、本発明によると、磁気ディスク基板の製造方法が提供される。その製造方法は、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を用いて磁気ディスク基板を研磨する工程を包含する。かかる製造方法によると、高品位な表面を有する磁気ディスク基板が生産性よく製造され得る。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
<砥粒>
(細孔径分布、比表面積換算粒子径)
ここに開示される研磨用組成物は砥粒を含む。この砥粒は、窒素ガス吸着法により測定される体積累積細孔径分布曲線における、小径側からの累積90%径に相当する細孔直径PV90と累積10%径に相当する細孔直径PV10との差であるPV90−PV10が50Å以上760Å以下であり、かつ、比表面積換算粒子径Dsaが35nm以上100nm以下である。ここで「細孔直径PV90」とは、上記体積累積細孔径分布曲線において、細孔径が小さい側からの累積細孔体積が90%となる点の細孔直径をいう。また、「細孔直径PV10」とは、上記体積累積細孔径分布曲線において、細孔径が小さい側からの累積細孔体積が10%となる点の細孔直径をいう。上記体積累積細孔径分布曲線は、窒素ガス吸着法より測定される10〜1000Åの細孔径を有する細孔の合計体積を100%として、横軸を細孔直径とし、縦軸を細孔径が小さい側からの累積細孔体積(%)とするグラフによって表される。上記細孔直径は、典型的には孔の形状を円筒形と仮定したときの細孔直径である。また、比表面積換算粒子径Dsaとは、BET法により測定される比表面積から、Dsa[nm]=6000/(真密度[g/cm]×比表面積[m/g])の式により算出される粒子径をいい、典型的には砥粒の平均一次粒子径であり得る。例えば、砥粒がシリカ粒子の場合、Dsa=2727/比表面積[m/g]により比表面積換算粒子径を算出することができる。上記差PV90−PV10が50Å以上760Å以下であり、かつ、上記比表面積換算粒子径Dsaが35nm以上100nm以下である砥粒は、研磨対象基板の研磨において高い研磨レートとうねり低減との両立に効果的に寄与し得る。
上記のような効果が得られる理由としては、例えば以下のように考えられる。すなわち、窒素ガス吸着法で測定された砥粒の細孔径分布は、後述するスラリー乾固物から得られる粉末の細孔径分布より得られ、上記粉末中の一次粒子や複数の一次粒子が会合した二次粒子内部に存在する空孔、すなわち一次粒子の表面細孔や一次粒子の間隙に起因するが、特に一次粒子の間隙の影響が大きい。傾向としては、一次粒子が大径であるほど、また歪んだ形状の粒子が多いほど、上記間隙は大きくなると考えられる。一方、間隙を埋める微小粒子が多いと、上記間隙は小さくなると考えられる。上記細孔径分布は、スラリー中の砥粒の加工への寄与モデルを代用しうる指標となり得る。すなわち、研磨における細孔径分布は、ミクロな視点で、砥粒と被研磨面との接触面における作用点分布と局所圧力分布を反映した一つの指標として捉えられる。具体的には、大きな細孔径を形成するような砥粒の存在エリアでは、少ない作用点で高い局所圧力にて加工されるため、高研磨レートへの寄与が期待できる。一方、小さな細孔径を形成するような砥粒の存在エリアでは、多数の作用点で低い局所圧力にて加工されるため、研磨基板のうねり低減への寄与が期待できる。そのため、研磨レートとうねりに適切な細孔径分布があるものと考えられる。また、Dsaは平均一次粒子径の代用として平均的な砥粒の作用点密度と砥粒の作用深さを示す指標となり得る。具体的には、Dsaが低いほど平均作用点密度は高いが平均作用深さは浅くなり、Dsaが高いほど平均作用点密度は低いが平均作用深さは深くなる傾向がある。そのため、Dsaについても、研磨レートとうねりに適切な領域があるものと考えられる。上記差PV90−PV10の値が50Å以上760Å以下であり、かつ、上記比表面積換算粒子径Dsaが35nm以上100nm以下の砥粒を用いることにより、作用点分布や局所圧力分布、砥粒の平均作用点密度や作用深さの最適化が図られて、高い研磨レートとうねり低減とを高レベルで両立することができると推定される。ただし、この理由のみに限定解釈されるものではない。
上記のような観点から、上記差PV90−PV10は、好ましくは60Å以上、より好ましくは70Å以上、さらに好ましくは80Å以上、特に好ましくは85Å以上である。また、上記差PV90−PV10は、好ましくは745Å以下、より好ましくは740Å以下である。例えば、上記差PV90−PV10は、例えば700Å以下であってもよく、典型的には650Å以下であってもよい。
砥粒の細孔直径PV90は、上記差PV90−PV10を満足する範囲において特に限定されない。好ましい一態様では、研磨レート等の観点から、細孔直径PV90は80Å以上であり、より好ましくは100Å以上、さらに好ましくは140Å以上、特に好ましくは160Å以上である。上記細孔直径PV90は、例えば180Å以上であってもよく、典型的には195Å以上であってもよい。また上記細孔直径PV90は、表面品質等の観点から、通常は950Å以下であることが適当であり、より好ましくは900Å以下、さらに好ましくは850Å以下、特に好ましくは830Å以下である。例えば、細孔直径PV90が195Å以上830Å以下である砥粒を含む研磨用組成物が好適である。
砥粒の細孔直径PV10は、上記差PV90−PV10を満足する範囲において特に限定されない。好ましい一態様では、研磨レート等の観点から、細孔直径PV10は30Å以上であり、より好ましくは40Å以上、さらに好ましくは50Å以上、特に好ましくは60Å以上である。また、上記細孔直径PV10は、表面品質等の観点から、通常は600Å以下であることが適当であり、好ましくは550Å以下、より好ましくは500Å以下、さらに好ましくは480Å以下、特に好ましくは445Å以下である。例えば、細孔直径PV10が60Å以上445Å以下である砥粒を含む研磨用組成物が好適である。
また、ここに開示される窒素ガス吸着法より測定される体積累積細孔径分布曲線における小径側からの累積50%径に相当する細孔直径PV50は、特に限定されない。ここで「細孔直径PV50」とは、体積累積細孔径分布曲線において、細孔径が小さい小径側からの累積細孔体積が50%となる点の細孔直径をいう。好ましい一態様に係る砥粒は、細孔直径PV50が50Å以上である。このような砥粒を使用することによって、高い研磨レートが実現される。上記細孔直径PV50は、研磨レート等の観点から、より好ましくは60Å以上、さらに好ましくは70Å以上、特に好ましくは80Å以上、例えば90Å以上である。また、上記砥粒の細孔直径PV50は、該砥粒の耐久性(例えば、応力により崩れにくいこと)や研磨の安定性等の観点から、通常は900Å以下であることが適当であり、800Å以下が好ましく、700Å以下がより好ましく、630Å以下がさらに好ましい。例えば、細孔直径PV50が90Å以上630Å以下である砥粒を含む研磨用組成物が好適である。
また、前記差PV90−PV10を細孔直径PV50で除した値、すなわち(PV90−PV10)/PV50の値は、研磨レート等の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、さらに好ましくは0.45以上、特に好ましくは0.52以上である。また、上記(PV90−PV10)/PV50の値は、より高品質な表面を得るという観点から、好ましくは15以下、より好ましくは12以下、さらに好ましくは9以下、特に好ましくは8.3以下である。
上記砥粒の細孔径分布は、使用する砥粒粒子の選択やその組み合わせによって調整することができる。例えば、各種粒子径や粒子形状を有する粒子を複数選択して適切な重量比で混合したり、市販の砥粒粒子を適当な条件で加温、乾燥、焼成等の熱処理したり、オートクレーブ処理などの加圧処理したり、解砕、粉砕等の機械的処理をしたり、化学的修飾等の表面改質することによって、上述した細孔径分布における細孔直径PV90、細孔直径PV10および細孔直径PV50をここに開示される適切な範囲に調整することができる。
本明細書において、上記細孔直径PV90、細孔直径PV10および細孔直径PV50の基準となる細孔径分布は、研磨用組成物に含まれる砥粒の総体的な特性として把握される細孔径分布を意味する。したがって、研磨用組成物に含まれる砥粒が例えば2種類の砥粒粒子X,Yの混合物である場合、上記細孔径分布は、該砥粒すなわち砥粒粒子X,Yの混合物を測定サンプルとして、該砥粒について細孔径分布を測定することにより求めることができる。上記砥粒の細孔径分布は、研磨用組成物(スラリー)の乾固物から得られる粉末の細孔径分布より把握することができる。具体的には、前処理として砥粒を含有するスラリーパーツをイオン交換樹脂によりpH4に調整したのちに105℃で24時間乾燥する。得られた粉体を、さらに105℃にて90分間真空排気を施して測定試料とする。窒素ガス吸着法にて、窒素ガスを吸着ガスとし、液体窒素を冷媒に用いて、平衡インターバル10秒として、相対圧力を0から1の間で変化させることで得られる等温線をBJH法により解析して、窒素脱着時の細孔径分布を10−1000Åのレンジで採取する。ここで測定された結果より得られる体積累積細孔径分布曲線から、細孔直径PV90、細孔直径PV10および細孔直径PV50の値を得ることができる。かかる細孔分布の測定は、例えば、マイクロメリテックス社製の細孔分布測定装置、商品名「TriStar II 3020」を用いて行うことができる。後述の実施例についても同様である。
ここに開示される砥粒の比表面積換算粒子径Dsaは、通常は100nm以下である。上記比表面積換算粒子径Dsaは90nm以下、例えば85nm以下、典型的には80nm以下であることが適当である。好ましい一態様では、砥粒の比表面積換算粒子径Dsaは78nm以下である。Dsaが所定値以下である砥粒は、微小粒子を所定以上の割合で含む。そのような砥粒を使用することで、高い研磨レートを得つつ、微小粒子の作用、具体的には基板表面における加工ポイントの微細化によって、うねりを好ましく低減することができる。また、砥粒の比表面積換算粒子径Dsaは、凡そ35nm以上であり、好ましくは38nm以上、より好ましくは40nm以上、さらに好ましくは42nm以上、例えば45nm以上である。
(比表面積)
ここに開示される砥粒の比表面積は特に限定されない。通常は、比表面積が27m/g以上の砥粒が用いられる。上記比表面積は30m/g以上、例えば32m/g以上、典型的には34m/g以上であることが適当である。また、砥粒の比表面積は、凡そ78m/g以下であることが適当であり、好ましくは72m/g以下、より好ましくは68m/g以下、さらに好ましくは65m/g以下である。なお、比表面積の測定は、例えば、マイクロメリテックス社製の表面積測定装置、商品名「Flow Sorb II 2300」を用いて行うことができる。後述の実施例についても同様である。
(砥粒種)
ここに開示される砥粒は、前記差PV90−PV10が所定の範囲内である限りにおいて、その材質や性状は特に限定されず、研磨用組成物の使用目的や使用態様等に応じて適宜選択することができる。砥粒の例としては、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子のいずれも利用可能である。無機粒子の具体例としては、シリカ粒子、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、酸化クロム粒子、二酸化チタン粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化マグネシウム粒子、二酸化マンガン粒子、酸化亜鉛粒子、ベンガラ粒子等の酸化物粒子;窒化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等の窒化物粒子;炭化ケイ素粒子、炭化ホウ素粒子等の炭化物粒子;ダイヤモンド粒子;炭酸カルシウムや炭酸バリウム等の炭酸塩;等が挙げられる。上記アルミナ粒子としては、α−アルミナ、α−アルミナ以外の中間アルミナおよびこれらの複合物が挙げられる。中間アルミナとは、α−アルミナ以外のアルミナ粒子の総称であり、具体例としてはγ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ、η−アルミナ、κ−アルミナおよびこれらの複合物が挙げられる。有機粒子の具体例としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子やポリ(メタ)アクリル酸粒子、ポリアクリロニトリル粒子等が挙げられる。ここで(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸を包括的に指す意味である。上記砥粒は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(シリカ粒子)
好ましい一態様に係る研磨用組成物は、砥粒としてシリカ粒子を含む。上記砥粒に含まれるシリカ粒子は、シリカを主成分とする各種のシリカ粒子であり得る。ここで、シリカを主成分とするシリカ粒子とは、該粒子の90重量%以上、通常は95重量%以上、典型的には98重量%以上がシリカである粒子をいう。使用し得るシリカ粒子の例としては、特に限定されないが、コロイダルシリカ、沈降シリカ、ケイ酸ソーダ法シリカ、アルコキシド法シリカ、フュームドシリカ、乾燥シリカ、爆発法シリカ等が挙げられる。使用し得るシリカ粒子の例には、さらに、上記シリカ粒子を原材料として得られたシリカ粒子が挙げられる。そのようなシリカ粒子の例には、上記原材料のシリカ粒子(以下「原料シリカ」ともいう。)に、加温、乾燥、焼成等の熱処理、オートクレーブ処理等の加圧処理、解砕や粉砕等の機械的処理、表面改質等から選択される1または2以上の処理を適用して得られたシリカ粒子が含まれ得る。表面改質としては、例えば、官能基の導入、金属修飾等の化学的修飾が挙げられる。ここに開示される技術における砥粒は、このようなシリカ粒子の1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて含むものであり得る。
シリカ粒子としては、例えば、原料シリカに対して熱処理を施して得られたシリカ粒子(以下「熱処理シリカ」ともいう。)、具体的には加温されたシリカ粒子、乾燥されたシリカ粒子、焼成されたシリカ粒子等を好ましく利用し得る。ここで、加温されたシリカ粒子とは、典型的には、60℃以上110℃未満の環境下に一定時間以上、例えば15分以上、典型的には30分以上保持する処理を経て得られたシリカ粒子をいう。また、乾燥されたシリカ粒子とは、典型的には、110℃以上500℃未満、好ましくは300℃以上500℃未満の環境下に一定時間以上、例えば15分以上、典型的には30分以上保持する処理を経て得られたシリカ粒子をいう。そして、焼成されたシリカ粒子(以下「焼成シリカ」ともいう。)とは、典型的には500℃以上、好ましくは700℃以上、さらに好ましくは900℃以上の環境下に一定時間以上、例えば15分以上、典型的には30分以上保持する処理を経て得られたシリカ粒子をいう。上述したいずれかの原料シリカ、すなわち、沈降シリカ、ケイ酸ソーダ法シリカ、アルコキシド法シリカ、フュームドシリカ、乾燥シリカ、爆発法シリカ等を熱処理する過程を経て得られたシリカ粒子は、ここでいう熱処理シリカの概念に包含される典型例である。シリカ砥粒が熱処理シリカを含む場合、該シリカ砥粒に含まれる熱処理シリカは、1種であってもよく、製造条件および/または物性の異なる2種以上であってもよい。また、上記シリカ砥粒は、1種または2種以上の熱処理シリカからなる構成であってもよく、熱処理シリカと、他のシリカ粒子すなわち熱処理されていないシリカ粒子とを組み合わせて含む構成であってもよい。
ここに開示される技術におけるシリカ砥粒の構成成分として使用し得るシリカ粒子の他の一好適例として、コロイダルシリカが挙げられる。なかでも、ケイ酸ソーダ法シリカやアルコキシド法シリカのように、水相での粒子成長を経て合成されたコロイダルシリカの使用が好ましい。この種のコロイダルシリカを含むシリカ砥粒によると、高い研磨レートと良好な面精度とが好適に達成され得る。ここに開示されるシリカ砥粒がコロイダルシリカを含む場合、該シリカ砥粒に含まれるコロイダルシリカは、1種であってもよく、製造条件および/または物性の異なる2種以上であってもよい。また、上記シリカ砥粒は、1種または2種以上のコロイダルシリカからなる構成であってもよく、コロイダルシリカと、他のシリカ粒子すなわちコロイダルシリカ以外のシリカ粒子とを組み合わせて含む構成であってもよい。
コロイダルシリカの粒子形状は特に限定されず、例えば球形であってもよく、非球形であってもよい。非球形の具体例としては、ピーナッツ形状、繭形状、突起付き形状、ラグビーボール形状等が挙げられる。ピーナッツ形状は、例えば落花生の殻の形状であり得る。突起付き形状は、例えば金平糖形状であり得る。
ここに開示される技術は、研磨用組成物に含まれる砥粒が、熱処理シリカを単独で含むか、熱処理シリカと他のシリカ粒子とを組み合わせて含む態様で好ましく実施することができる。このようにシリカ砥粒が少なくとも熱処理シリカを含む態様において、シリカ砥粒における熱処理シリカの含有量は、特に限定されない。
ここに開示される技術は、研磨用組成物に含まれるシリカ砥粒が、熱処理シリカとコロイダルシリカとを組み合わせて含む態様でも好ましく実施することができる。熱処理シリカに加えてコロイダルシリカを用いることにより、より高い面精度が実現され得る。
ここに開示される研磨用組成物において、該研磨用組成物に含まれる固形分に占めるシリカ粒子の含有量は、特に限定されない。上記シリカ粒子の含有量は、本発明による効果を発揮しやすくする観点から、上記固形分全体の40重量%以上であることが好ましく、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは60重量%以上、さらにより好ましくは80重量%以上、特に好ましくは90重量%以上、例えば99重量%以上である。なお、本明細書において研磨用組成物に含まれる固形分とは、結合水が除去されない程度の温度、例えば60℃で研磨用組成物から水分を蒸発させた後の残留分すなわち不揮発分をいう。
ここに開示される研磨用組成物は、アルミナ砥粒を実質的に含まない態様で好ましく実施され得る。アルミナ砥粒としては、例えばα−アルミナ砥粒が挙げられる。かかる研磨用組成物によると、アルミナ砥粒の使用に起因する品質低下が防止される。ここでいう品質低下としては、例えば、スクラッチや窪みの発生、アルミナの残留、砥粒の突き刺さり欠陥等が挙げられる。なお、本明細書において、所定の砥粒、例えばアルミナ砥粒を実質的に含まないとは、研磨用組成物に含まれる固形分全量のうち当該砥粒の割合が1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下、典型的には0.1重量%以下であることをいう。アルミナ砥粒の割合が0重量%である研磨用組成物、すなわちアルミナ砥粒を含まない研磨用組成物が特に好ましい。また、ここに開示される研磨用組成物は、α−アルミナ砥粒を実質的に含まない態様で好ましく実施され得る。
ここに開示される研磨用組成物は、シリカ粒子以外の粒子、すなわち非シリカ粒子を実質的に含まない態様でも好ましく実施され得る。ここで、非シリカ粒子を実質的に含まないとは、研磨用組成物に含まれる固形分全量のうち非シリカ粒子の割合が1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下、典型的には0.1重量%以下であることをいう。このような態様において、ここに開示される技術の適用効果が好適に発揮され得る。
<研磨用組成物>
(水)
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には、上述のような砥粒の他に、該砥粒を分散させる水を含有する。水としては、イオン交換水、純水、超純水、蒸留水等を好ましく用いることができる。イオン交換水は、典型的には脱イオン水であり得る。
ここに開示される研磨用組成物は、例えば、その固形分含量が0.5重量%〜30.0重量%である形態で好ましく実施され得る。上記固形分含量が1.0重量%〜20.0重量%である形態がより好ましい。研磨用組成物は、典型的にはスラリー状の組成物であり得る。
(酸)
ここに開示される研磨用組成物は、研磨促進剤として酸を含む態様で好ましく実施され得る。好適に使用され得る酸の例としては、無機酸や有機酸が挙げられるが、これらに限定されない。酸は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。有機酸としては、例えば、炭素原子数が1〜10程度の有機カルボン酸、有機ホスホン酸、有機スルホン酸、アミノ酸等が挙げられる。
無機酸の具体例としては、リン酸、硝酸、硫酸、塩酸、次亜リン酸、ホスホン酸、ホウ酸、スルファミン酸等が挙げられる。
有機酸の具体例としては、クエン酸、マレイン酸、リンゴ酸、グリコール酸、コハク酸、イタコン酸、マロン酸、イミノ二酢酸、グルコン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸、クロトン酸、ニコチン酸、酢酸、アジピン酸、ギ酸、シュウ酸、プロピオン酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、シクロヘキサンカルボン酸、フェニル酢酸、安息香酸、クロトン酸、メタクリル酸、グルタル酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、グリコール酸、タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ酢酸、ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、イソクエン酸、メチレンコハク酸、没食子酸、アスコルビン酸、ニトロ酢酸、オキサロ酢酸、グリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、プロリン、シスチン、グルタミン、アスパラギン、リシン、アルギニン、ニコチン酸、ピコリン酸、メチルアシッドホスフェート、エチルアシッドホスフェート、エチルグリコールアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、フィチン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸、アミノポリ(メチレンホスホン酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、アミノエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。
研磨効率の観点から好ましい酸として、リン酸、硝酸、硫酸、スルファミン酸、フィチン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、メタンスルホン酸等が例示される。なかでも硝酸、硫酸、リン酸、スルファミン酸、メタンスルホン酸が好ましい。
研磨用組成物中に酸を含む場合、その含有量は特に限定されない。酸の含有量は、通常、0.1重量%以上が適当であり、0.3重量%以上が好ましく、0.5重量%以上、例えば1.0重量%以上がより好ましい。酸の含有量が少なすぎると、研磨レートが不足しやすくなり、実用上好ましくない場合がある。酸の含有量は、通常、20.0重量%以下が適当であり、10.0重量%以下が好ましく、5.0重量%以下、例えば3.0重量%以下がより好ましい。酸の含有量が多すぎると、研磨対象物の面精度が低下しやすくなり、実用上好ましくない場合がある。
酸は、該酸の塩の形態で用いられてもよい。塩の例としては、上述した無機酸や有機酸の、金属塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。金属塩としては、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。アルカノールアミン塩としては、例えば、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩が挙げられる。
塩の具体例としては、リン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩およびアルカリ金属リン酸水素塩;上記で例示した有機酸のアルカリ金属塩;その他、グルタミン酸二酢酸のアルカリ金属塩、ジエチレントリアミン五酢酸のアルカリ金属塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸のアルカリ金属塩、トリエチレンテトラミン六酢酸のアルカリ金属塩;等が挙げられる。これらのアルカリ金属塩におけるアルカリ金属は、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等であり得る。
ここに開示される研磨用組成物に含まれ得る塩としては、無機酸の塩、例えば、アルカリ金属塩やアンモニウム塩を好ましく採用し得る。例えば、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、リン酸カリウム等を好ましく使用し得る。
酸およびその塩は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。ここに開示される研磨用組成物の好ましい一態様において、酸と、該酸とは異なる酸の塩とを組み合わせて用いることができる。上記酸は、好ましくは無機酸である。上記酸の塩は、好ましくは無機酸の塩である。
(酸化剤)
ここに開示される研磨用組成物には、必要に応じて酸化剤を含有させることができる。酸化剤の例としては、過酸化物、硝酸またはその塩、過ヨウ素酸またはその塩、ペルオキソ酸またはその塩、過マンガン酸またはその塩、クロム酸またはその塩、酸素酸またはその塩、金属塩類、硫酸類等が挙げられるが、これらに限定されない。酸化剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化バリウム、硝酸、硝酸鉄、硝酸アルミニウム、硝酸アンモニウム、ペルオキソ一硫酸、ペルオキソ一硫酸アンモニウム、ペルオキソ一硫酸金属塩、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸金属塩、ペルオキソリン酸、ペルオキソ硫酸、ペルオキソホウ酸ナトリウム、過ギ酸、過酢酸、過安息香酸、過フタル酸、次亜臭素酸、次亜ヨウ素酸、塩素酸、臭素酸、ヨウ素酸、過ヨウ素酸、過塩素酸、次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、過マンガン酸カリウム、クロム酸金属塩、重クロム酸金属塩、塩化鉄、硫酸鉄、クエン酸鉄、硫酸アンモニウム鉄等が挙げられる。好ましい酸化剤として、過酸化水素、硝酸鉄、過ヨウ素酸、ペルオキソ一硫酸、ペルオキソ二硫酸および硝酸が例示される。少なくとも過酸化水素を含むことが好ましく、過酸化水素からなることがより好ましい。
研磨用組成物中に酸化剤を含む場合、その含有量は、有効成分量基準で0.1重量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.3重量%以上、さらに好ましくは0.4重量%以上である。酸化剤の含有量が少なすぎると、研磨対象物を酸化する速度が遅くなり、研磨レートが低下するため、実用上好ましくない場合がある。また、研磨用組成物中に酸化剤を含む場合、その含有量は、有効成分量基準で3.0重量%以下であることが好ましく、より好ましくは1.5重量%以下である。酸化剤の含有量が多すぎると、研磨対象物の面精度が低下しやすくなり、実用上好ましくない場合がある。
(塩基性化合物)
研磨用組成物には、必要に応じて塩基性化合物を含有させることができる。ここで塩基性化合物とは、研磨用組成物に添加されることによって該組成物のpHを上昇させる機能を有する化合物を指す。塩基性化合物の例としては、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩や炭酸水素塩、第四級アンモニウムまたはその塩、アンモニア、アミン、リン酸塩やリン酸水素塩、有機酸塩等が挙げられる。塩基性化合物は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
アルカリ金属水酸化物の具体例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
炭酸塩や炭酸水素塩の具体例としては、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。
第四級アンモニウムまたはその塩の具体例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の水酸化第四級アンモニウム;このような水酸化第四級アンモニウムのアルカリ金属塩;等が挙げられる。上記アルカリ金属塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。
アミンの具体例としては、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、無水ピペラジン、ピペラジン六水和物、1−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、グアニジン、イミダゾールやトリアゾール等のアゾール類、等が挙げられる。
リン酸塩やリン酸水素塩の具体例としては、リン酸三カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等のアルカリ金属塩が挙げられる。
有機酸塩の具体例としては、クエン酸カリウム、シュウ酸カリウム、酒石酸カリウム、酒石酸カリウムナトリウム、酒石酸アンモニウム等が挙げられる。
(その他の成分)
ここに開示される研磨用組成物は、本発明の効果が著しく妨げられない範囲で、界面活性剤、水溶性高分子、分散剤、キレート剤、防腐剤、防カビ剤等の、研磨用組成物に使用され得る公知の添加剤を、必要に応じてさらに含有してもよい。
界面活性剤としては、特に限定されず、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用可能である。界面活性剤の使用により、研磨用組成物の分散安定性が向上し得る。界面活性剤は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。上記界面活性剤は、典型的には、分子量1×10未満の水溶性有機化合物であり得る。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル硫酸、アルキル硫酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンスルホコハク酸、アルキルスルホコハク酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ポリアクリル酸、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、およびこれらの塩等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の他の具体例としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、ベンゼンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のポリアルキルアリールスルホン酸系化合物;メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のメラミンホルマリン樹脂スルホン酸系化合物;リグニンスルホン酸、変成リグニンスルホン酸等のリグニンスルホン酸系化合物;アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等の芳香族アミノスルホン酸系化合物;その他、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリイソアミレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸;およびこれらの塩等が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が好ましい。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミン塩等が挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、アルキルベタイン型、脂肪酸アミドプロピルベタイン型、アルキルイミダゾール型、アミノ酸型、アルキルアミンオキシド型等が挙げられる。
界面活性剤を含む態様の研磨用組成物では、界面活性剤の含有量を、例えば0.0005重量%以上とすることが適当である。上記含有量は、研磨後の表面の平滑性等の観点から、好ましくは0.001重量%以上、より好ましくは0.002重量%以上である。また、研磨レート等の観点から、上記含有量は、3.0重量%以下とすることが適当であり、好ましくは0.5重量%以下、例えば0.1重量%以下である。
ここに開示される研磨用組成物には、水溶性高分子を含有させてもよい。水溶性高分子を含有させることにより、研磨後の面精度が向上し得る。水溶性高分子の例としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、メチルナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アントラセンスルホン酸ホルムアルデヒド等のポリアルキルアリールスルホン酸系化合物;メラミンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物等のメラミンホルマリン樹脂スルホン酸系化合物;リグニンスルホン酸、変成リグニンスルホン酸等のリグニンスルホン酸系化合物;アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等の芳香族アミノスルホン酸系化合物;その他、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリイソアミレンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、ポリ酢酸ビニル、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ポリビニルアルコール、ポリグリセリン、ポリビニルピロリドン、イソプレンスルホン酸とアクリル酸の共重合体、ポリビニルピロリドンポリアクリル酸共重合体、ポリビニルピロリドン酢酸ビニル共重合体、ジアリルアミン塩酸塩二酸化硫黄共重合体、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースの塩、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プルラン、キトサン、キトサン塩類等が挙げられる。水溶性高分子は、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
水溶性高分子を含む態様の研磨用組成物では、研磨液中における該水溶性高分子の含有量を、例えば0.001重量%以上とすることが適当である。上記含有量は、複数の水溶性高分子を含む態様では、それらの合計含有量である。上記含有量は、研磨後の研磨対象物の表面平滑性等の観点から、好ましくは0.003重量%以上、より好ましくは0.005重量%以上、さらに好ましくは0.007重量%以上である。また、研磨レート等の観点から、上記含有量は、1.0重量%以下とすることが適当であり、好ましくは0.5重量%以下、例えば0.1重量%以下である。なお、ここに開示される技術は、研磨用組成物が水溶性高分子を実質的に含まない態様でも好ましく実施され得る。
分散剤の例としては、ポリカルボン酸ナトリウム塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩等のポリカルボン酸系分散剤;ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩、ナフタレンスルホン酸アンモニウム塩等のナフタレンスルホン酸系分散剤;アルキルスルホン酸系分散剤;ポリリン酸系分散剤;ポリアルキレンポリアミン系分散剤;第四級アンモニウム系分散剤;アルキルポリアミン系分散剤;アルキレンオキサイド系分散剤;多価アルコールエステル系分散剤;等が挙げられる。
キレート剤の例としては、アミノカルボン酸系キレート剤および有機ホスホン酸系キレート剤が挙げられる。アミノカルボン酸系キレート剤の例には、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸アンモニウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸およびトリエチレンテトラミン六酢酸ナトリウムが含まれる。有機ホスホン酸系キレート剤の例には、2−アミノエチルホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸およびα−メチルホスホノコハク酸が含まれる。これらのうち有機ホスホン酸系キレート剤がより好ましく、なかでも好ましいものとしてエチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)およびジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)が挙げられる。特に好ましいキレート剤として、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホン酸)が挙げられる。
防腐剤および防カビ剤の例としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチアゾリン系防腐剤、パラオキシ安息香酸エステル類、フェノキシエタノール等が挙げられる。
(研磨液)
ここに開示される研磨用組成物は、典型的には該研磨用組成物を含む研磨液の形態で研磨対象物に供給されて、該研磨対象物の研磨に用いられる。上記研磨液は、例えば、研磨用組成物を希釈して調製されたものであり得る。ここで希釈とは、典型的には水による希釈である。あるいは、研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。すなわち、ここに開示される技術における研磨用組成物の概念には、研磨対象物に供給されて該研磨対象物の研磨に用いられる研磨液(ワーキングスラリー)と、希釈して研磨液として用いられる濃縮液との双方が包含される。このような濃縮液の形態の研磨用組成物は、製造、流通、保存等の際における利便性やコスト低減等の観点から有利である。濃縮倍率は、例えば1.5倍〜50倍程度とすることができる。濃縮液の貯蔵安定性等の観点から、通常は2倍〜20倍、典型的には2倍〜10倍程度の濃縮倍率が適当である。
研磨液における砥粒の含有量は特に制限されないが、典型的には0.5重量%以上であり、1.0重量%以上であることが好ましく、2.0重量%以上であることがより好ましい。上記含有量は、複数種類の砥粒を含む場合には、それらの合計含有量である。砥粒の含有量の増大によって、より高い研磨レートが実現される傾向にある。研磨後の基板の表面平滑性や研磨の安定性の観点から、通常、上記含有量は、25.0重量%以下が適当であり、好ましくは20.0重量%以下、より好ましくは15.0重量%以下、さらに好ましくは10.0重量%以下である。
(pH)
ここに開示される研磨用組成物のpHは特に制限されない。研磨用組成物のpHは、例えば、12.0以下、典型的には0.5〜12.0とすることができ、10.0以下、典型的には0.5〜10.0としてもよい。研磨レートや面精度等の観点から、研磨用組成物のpHは、7.0以下、例えば0.5〜7.0とすることができ、5.0以下、典型的には1.0〜5.0とすることがより好ましく、4.0以下、例えば1.0〜4.0とすることがさらに好ましい。研磨用組成物のpHは、例えば3.0以下、典型的には1.0〜3.0、好ましくは1.0〜2.0、より好ましくは1.0〜1.8とすることができる。研磨液において上記pHが実現されるように、必要に応じて有機酸、無機酸、塩基性化合物等のpH調整剤を含有させることができる。上記pHは、例えば、ニッケルリン基板等の磁気ディスク基板の研磨用の研磨用組成物に好ましく適用され得る。特に一次研磨用の研磨用組成物に好ましく適用され得る。
(多剤型研磨用組成物)
なお、ここに開示される研磨用組成物は、一剤型であってもよいし、二剤型を始めとする多剤型であってもよい。例えば、該研磨用組成物の構成成分、典型的には、水以外の成分のうち一部の成分を含むA液と、残りの成分を含むB液とが混合されて研磨対象物の研磨に用いられるように構成されていてもよい。好ましい一態様に係る多剤型研磨用組成物は、砥粒を含むA液と、砥粒以外の成分を含むB液とから構成されている。砥粒を含むA液は、さらに分散剤を含んでもよい。B液に含まれる砥粒以外の成分としては、例えば、酸、水溶性高分子その他の添加剤が挙げられる。通常、これらは、使用前は分けて保管されており、使用時に混合され得る。ここでいう使用時とは、典型的には研磨対象基板の研磨時であり得る。混合時には、例えば過酸化水素等の酸化剤がさらに混合され得る。例えば、上記酸化剤が水溶液の形態で供給される場合、当該水溶液は、多剤型研磨用組成物を構成するC液となり得る。
ここに開示される研磨用組成物は、例えば、ニッケルリン基板、ガラス基板、カーボン製基板等の研磨に好ましく適用され得る。また、めっき材質として、基材ディスクの表面にニッケルリンめっき層以外の金属層または金属化合物層を備えたディスク基板であってもよい。なかでも、アルミニウム合金製の基材ディスク上にニッケルリンめっき層を有するニッケルリンめっき基板用の研磨用組成物として好適である。かかる用途では、ここに開示される技術を適用することが特に有意義である。
ここに開示される研磨用組成物は、仕上げ研磨工程後において高精度な表面が要求される磁気ディスク基板の製造プロセスにおける予備研磨工程のように、高い研磨効率が要求される用途において特に有意義に使用され得る。仕上げ研磨工程の前工程として複数の予備研磨工程を有する場合は、いずれの予備研磨工程にも使用可能であり、これらの予備研磨工程において同一のまたは異なる研磨用組成物を用いることができる。ここに開示される研磨用組成物は、例えば、磁気ディスク基板の一次研磨工程すなわち最初のポリシング工程に用いられる研磨用組成物として好適である。なかでも、ニッケルリン基板の製造プロセスにおいて、ニッケルリンめっき後の最初の研磨工程すなわち一次研磨工程において好ましく使用され得る。
ここに開示される研磨用組成物は、例えば、Schmitt Measurement System Inc.社製レーザースキャン式表面粗さ計「TMS−3000WRC」により測定される表面粗さが20Å〜300Å程度の磁気ディスク基板を研磨して、該磁気ディスク基板を10Å以下の表面粗さに調整する用途に好適である。かかる用途では、ここに開示される技術を適用することが特に有意義である。ここでいう表面粗さとは、算術平均粗さ(Ra)のことをいう。
<研磨プロセス>
ここに開示される研磨用組成物は、例えば以下の操作を含む態様で、磁気ディスク基板を研磨対象物とする研磨に好適に使用することができる。以下、ここに開示される研磨用組成物を用いて研磨対象物を研磨する方法の好適な一態様につき説明する。以下では、研磨対象物を研磨対象基板ともいう。
すなわち、ここに開示されるいずれかの研磨用組成物を含む研磨液(ワーキングスラリー)を用意する。上記研磨液を用意することには、研磨用組成物に濃度調整やpH調整等の操作を加えて研磨液を調製することが含まれ得る。濃度調整としては、例えば希釈が挙げられる。あるいは、研磨用組成物をそのまま研磨液として使用してもよい。
次いで、その研磨液を研磨対象物に供給し、常法により研磨する。例えば、一般的な研磨装置に研磨対象物をセットし、該研磨装置の研磨パッドを通じて上記研磨対象物の表面すなわち研磨対象面に研磨液を供給する。典型的には、上記研磨液を連続的に供給しつつ、研磨対象物の表面に研磨パッドを押しつけて両者を相対的に移動させる。上記移動は、例えば回転移動であり得る。かかる研磨工程を経て研磨対象物の研磨が完了する。
上述のような研磨工程は、磁気ディスク基板、例えばニッケルリン基板の製造プロセスの一部であり得る。したがって、この明細書によると、上記研磨工程を含む磁気ディスク基板の製造方法および研磨方法が提供される。
ここに開示される研磨用組成物は、研磨対象物の予備研磨工程、例えば一次研磨工程に好ましく使用され得る。この明細書によると、上述したいずれかの研磨用組成物を用いて予備研磨を行う工程を含む、磁気ディスク基板の製造方法および研磨方法が提供される。上記方法は、ここに開示される研磨用組成物を磁気ディスク基板に供給して研磨対象物を研磨する工程(1)を含む。上記方法は、上記予備研磨工程の後に仕上げ研磨工程を含み得る。仕上げ研磨工程に使用する研磨用組成物は特に限定されない。したがって、この明細書により開示される事項には、ここに開示される砥粒を含む研磨用組成物で磁気ディスク基板を研磨する工程(1)と、工程(1)で用いられる研磨用組成物とは異なる研磨用組成物で磁気ディスク基板を研磨する工程(2)とをこの順で含む、磁気ディスク基板の製造方法および研磨方法が含まれる。かかる製造方法によると、磁気ディスク基板を効率よく製造することができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<例1〜12>
[研磨用組成物の調製]
細孔直径PV10、細孔直径PV50、細孔直径PV90の異なる複数種類のシリカ粒子を用意した。これらのシリカ粒子と、リン酸と、31%過酸化水素水と、脱イオン水とを混合して、例1〜12の研磨用組成物を調製した。研磨組成物中の砥粒の含有量は4.5重量%、31%過酸化水素水の含有量は4.0重量%とした。研磨組成物中のリン酸の含有量は、研磨組成物のpHが1.5となる量とした。各例で使用した砥粒の細孔直径PV10、細孔直径PV50、細孔直径PV90、PV90−PV10、比表面積および比表面積換算粒子径を表1に示す。
[ディスクの研磨]
各例に係る研磨用組成物をそのまま研磨液に使用して、下記の条件で、研磨対象物の研磨を行った。研磨対象物としては、表面に無電解ニッケルリンめっき層を備えたハードディスク用アルミニウム基板を使用した。上記基板は、直径3.5インチ、外径約95mm、内径約25mmのドーナツ型、厚さは1.75mmであり、研磨前における表面粗さRaは130Åであった。なお、上記表面粗さRaは、Schmitt Measurement System Inc.社製レーザースキャン式表面粗さ計「TMS−3000WRC」により測定したニッケルリンめっき層の算術平均粗さである。
(研磨条件)
研磨装置:システム精工社製の両面研磨機、型式「9.5B−5P」
研磨パッド:FILWEL社製のポリウレタンパッド、商品名「CR200」
研磨対象基板の投入枚数:15枚(3枚/キャリア ×5キャリア)
研磨液の供給レート:135mL/分
研磨荷重:120g/cm
上定盤回転数:27rpm
下定盤回転数:36rpm
サンギヤ(太陽ギヤ)回転数:8rpm
研磨量:各基板の両面の合計で約2.2μmの厚さ
[研磨レート]
各例に係る研磨用組成物を用いて上記研磨条件で研磨対象基板を研磨したときの研磨レートを算出した。研磨レートは、次の計算式に基づいて求めた。
研磨レート[μm/min]=研磨による基板の重量減少量[g]/(基板の面積[cm]×ニッケルリンめっきの密度[g/cm]×研磨時間[min])×10
得られた値を、例2の研磨レートを1としたときの相対値に換算して表1の「研磨レート」の欄に示す。
[長波長うねり]
KLA Tencor社(米国)製の「Optiflat III」を使用して、研磨後の基板の中心から半径20mm〜44mmの範囲についてカットオフ値5mmの条件で測定した算術平均うねり(Wa)の値を測定した。得られた値を、例2の算術平均うねり(Wa)を1としたときの相対値に換算して表1の「うねり」の欄に示す。
Figure 0006815257
表1に示されるように、細孔直径PV90と細孔直径PV10との差が50Å以上760Å以下であり、かつ、比表面積換算粒子径が35nm以上100nm以下である砥粒を使用した例1〜7の研磨用組成物は、例8〜12に比べて、高い研磨レートとうねり低減とを高レベルで両立することができた。この結果から、ここに開示される技術によると、高い研磨レートとうねり低減とが高レベルで両立され得ることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。

Claims (4)

  1. 砥粒を含む研磨用組成物であって、
    前記砥粒の体積基準の細孔径分布において、小径側からの累積90%径に相当する細孔直径PV90と累積10%径に相当する細孔直径PV10との差が、50Å以上760Å以下であり、
    前記細孔直径PV10が、30Å以上600Å以下であり、
    前記細孔直径PV90が、80Å以上950Å以下であり、
    前記砥粒のBET法による比表面積換算粒子径が、35nm以上100nm以下である、磁気ディスク基板の研磨に用いられる研磨用組成物。
  2. 前記砥粒は、シリカ粒子を含む、請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 仕上げ研磨工程の前工程で用いられる、請求項1または2に記載の研磨用組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨用組成物を用いて磁気ディスク基板を研磨する工程を含む、磁気ディスク基板の製造方法。
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