JP2004527077A - プラズマ表面処理方法およびその方法を実現する装置 - Google Patents

プラズマ表面処理方法およびその方法を実現する装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004527077A
JP2004527077A JP2002575023A JP2002575023A JP2004527077A JP 2004527077 A JP2004527077 A JP 2004527077A JP 2002575023 A JP2002575023 A JP 2002575023A JP 2002575023 A JP2002575023 A JP 2002575023A JP 2004527077 A JP2004527077 A JP 2004527077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
treated
vibration
generated
process gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002575023A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004527077A5 (ja
Inventor
コウリク,パヴェル
サムソノヴ,ミカイル
チェレパノヴ,アレキサンダー
ペトロヴ,エヴゲニー
Original Assignee
アピト コープ.エス.アー.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アピト コープ.エス.アー. filed Critical アピト コープ.エス.アー.
Publication of JP2004527077A publication Critical patent/JP2004527077A/ja
Publication of JP2004527077A5 publication Critical patent/JP2004527077A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32431Constructional details of the reactor
    • H01J37/32623Mechanical discharge control means
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32009Arrangements for generation of plasma specially adapted for examination or treatment of objects, e.g. plasma sources
    • H01J37/32321Discharge generated by other radiation

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Plasma Technology (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

本発明は、処理される物体または粒子の表面のためのプラズマ表面処理方法であって、プラズマを生成して、処理される表面に対してプラズマを適用することからなる方法に関する。本発明は、プラズマと処理される表面との間の相対的な波動を生成するため、処理される表面を励起しまたはプラズマを音響的に振動させることを特徴とする。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ表面処理方法および本方法を実現する装置に関する。この処理は、バリヤ膜または複数の薄膜の堆積、殺菌、クリーニング、エッチング、または表面合金の生成であることができる。また、本発明はプラズマによる粉末の処理方法または生成方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
当技術分野の現状において、真空中および大気圧におけるプラズマ堆積が提供されている。真空技術により、PETボトルの内側表面などの複雑な表面の均一な処理が提供されるが、真空チャンバを作り、その中で作業する必要があるので、処理が遅く、かつ比較的費用がかかる。対応する装置は複雑であり、極めて高価であり、また異なった型の容器に適合させるのが非常に困難である。装置を完全に気密にするという要件を満たすのは非常に困難であり、プロセスの信頼性、および結果の均一性にはね返ってくる。
【0003】
大気圧におけるプラズマによるプロセス作業は、いくつかの刊行物、例えば、英国特許第1098693号、国際公開第WO97/22369号、および国際公開第WO99/46964号で論じられている。
【0004】
英国特許第1098693号には、プラスチックボトル内部表面を殺菌するように設計された処理装置が記載されている。装置は、ボトル内に導入される中央電極と、ボトルを取り囲む外部電極とを含み、両電極は、高周波電流源に接続された同軸系を形成する。プラズマを生成させるのに必要な電位を低下させるため、中央電極内の穴を通ってボトル内にアルゴン(Ar)が導入される。この特許に記載される装置は、450V/cm程度の高電界と、数ミリアンペア程度の非常に弱い電流とを特徴とする。この方法が、工業的用途を見出し、かつ真空プラズマ技術と競合するには、処理時間が長過ぎ、また電力が低過ぎる。
【0005】
プラスチック容器の殺菌に関する国際公開第WO97/22369号において、高振幅電流をもたらす高周波(RF)電流源によるプラズマ形成が提案されている。さらに、中央電極をボトルから取り出すことが提案され、それにより工業上の必要性に合ったPETボトル殺菌のリズムが可能である。処理される表面を均一に処理できないであろう点が、この出願に記載される方法と装置の欠点である。プラズマが、この表面の一部にしか行き渡らないと考えられる。これにより、プラズマと接触していない表面部分では、殺菌が不十分になる。同じ理由で、このような方法は、容器の内壁全体にわたる均一なバリヤを提供することができないであろう。
【0006】
国際公開第WO99/46964号において、パルス状のプラズマ列(plasma string)が、大気圧において形成され、処理される表面の相対的な動きによって、処理される表面を掃引するという表面処理方法、およびプラズマ列を生成させかつ画定する装置が記載されている。このような方法では、プラズマ列が全ての処理しようとする表面を掃引するので、処理される表面を、例えば不透過性とし、または均一に殺菌することができる層を生成し得ると期待できるであろう。実際には、満足される品質を有する表面処理、より具体的には膜の堆積または殺菌が得られるのは困難であることが見出されている。
【0007】
局部的加熱のため、処理される表面に対してプラズマカラムは動かさなければならない。処理される表面の材料を過熱させてはならないという必要性によって規定される速度は、多くの用途における最適な処理速度よりも速い。その結果の一つとして、対象物によりもたらされる低温ガスの境界層が、放電内に吹き込まれ、放電が処理される表面から離れてしまう。この除去によって、処理される表面への拡散性活性プラズマ粒子束が減少する。この問題は、パルスにより、放電を新しいものにすることにより、一部解決される。しかし、このパルスの周波数も、処理される表面の材料を過熱させない必要性によって決まり、したがって、異なる用途について最適化することができない。
【0008】
知られている大気プラズマ処理方法により生成されるプラズマの体積は大きく、また、周囲のガスおよび処理される物体を加熱するのに、その大部分のエネルギー入力が費やされるので、歩留まりが悪くなる。他方、バリヤ膜の堆積を含む用途については、プラズマ列の内部に粉末が形成され(例えば、SiO粉末)、処理される表面上に堆積される。この粉末は表面に接着するが、弱く接着し、高品質膜の生成の障害になっている。
【0009】
知られているプラズマ処理方法の欠点および限界は、上述の点にとどまらない。例えば、国際公開第WO99/46964号に記載される方法から得られるであろうプラズマのような、熱力学的平衡状態に近いプラズマの場合、一般に、処理される表面の弾性的相互作用に関する電子の平均行程(≦10−4cm)がプラズマ境界層の厚さ(≧10−2cm)よりも短いので、処理される表面に電子衝撃を加えるのが困難である。このような方法では、例えば、良好な接着を確実にするように、膜堆積の前に処理され表面を活性化することによって、基板/膜の界面を所望の品質を有する処理に適合させるのは困難であるということになる。組成が異なるいくつかの層であり、各層が次層を堆積させる前に活性化される層からなる膜を生成させるのは、同様に困難であろうということになる。
【0010】
経験によれば、知られている方法において、プラズマおよび処理される物体の相対的な動きがあっても、局所的に過熱されることは避けられず、かつ放電絶縁破壊を誘発し、それにより処理される表面の欠陥および局所的破壊を生じることが示される。この欠点は、本明細書において以後、例として説明するように、ある用途では特に重要である。
【0011】
PET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)などの重合可能な材料が、詳細にはこれらの材料が低価格および低重量であるという理由で、種々の業界で、飲料および食品用容器、薬剤および香水ボトルおよびチューブ、ガソリンタンク、化学製品用容器、ならびに夜間広告向けネオン管などの製品に使用されている。さらに、ポリマー材料の欠点の1つは、それらがガス透過性である点である。例えば、食品業界で使用されるPETボトルの透過性は、ボトルを通って酸素を拡散させ、食品または飲料を酸化させ、食品または飲料は、この理由によりそれらの風味、匂い、または色などの性状を徐々に損なう。反対に、炭酸飲料は、それらの二酸化炭素を失う。プラスチック容器の過度の透過性により、食品の保存期間が短縮される。プラスチック壁を通るガス拡散は、医薬品、化粧品、衛生および日用製品などの多数の他の製品に悪影響を及ぼす可能性がある。ガソリンタンクまたは他の薬品保持容器の場合、プラスチック材料の透過性により、これらの薬品がプラスチック材料に侵入することができ、そのためこのプラスチック材料はもはや容易にリサイクルすることができず、火災の危険を与える恐れがある。プラスチックの透過性により、プラスチックのネオン管は、販売可能な寿命が短過ぎることが示唆される。
【0012】
プラスチック材料の他の問題は、バルク材料中に生成し、次いで表面に拡散し、そこで容器により保持される液体に入るアセトアルデヒドなどの芳香性分子から発生する。このような分子は、飲料または食料商品の風味および匂いを変化させる。
【0013】
1つの解決策は、「バリヤ」とよばれる不透過性の膜により容器の内部を被覆することにある。炭素、酸化アルミニウム、および酸化ケイ素(SiO)などの異なる組成物が、ポリマー上にバリヤを形成することができる。バリヤ膜の堆積は、表面に接触するプラズマにより、層を形成する分子を供給するガスの存在下で行うことができる。しかし、上述のプラスチック材料は、60から70℃前後を超える温度に耐えられず、したがって知られているプラズマ処理方法では、局部的過熱を避けること、または十分に高品質の処理が得られることは困難である。例えば、従来の工業的プラズマ処理方法によりPETボトル上に堆積されるバリヤ膜は、未処理材料に対して、酸素について20から30程度、COについては5から6程度の不透過性促進ファクタ(RIF)を生じる。このようなバリヤ層の典型的な欠陥は、不透過性の損失を招く接着性およびたわみ性の不足ならびにき裂の発生である。これらの欠陥は、消費者にとって危険となる恐れもある。
【0014】
多くの他の材料が、プラズマ表面処理方法を最適化するのに必要となるであろう温度上昇に耐えられない。例えば、半導体産業において使用されるシリコンウェハがこの場合である。シリコンウェハ上に堆積される異なった層の界面を通る粒子拡散を促進するため、回路の表面にある半導体構造が、高い処理温度により実際に変質しまたは損傷される可能性がある。
【0015】
粉末については、具体的には、複合粒で形成される粉末については、芯部および周辺層または領域を含む粒を生成させる粉末生成の物理的、化学的方法が知られている。周辺領域または外側層の組成は、芯部の組成と異なることができる。知られている方法は、比較的遅くかつ費用がかかるという欠点を有し、さらに非常に薄い均一な外側層の形成が可能ではない。
【0016】
プラズマ処理により、ガスから非複合粉末を生成させることが知られている。知られている粉末生成方法は、多量のエネルギーを消費し、また比較的遅くかつ費用がかかる。
【0017】
【特許文献1】
英国特許第1098693号
【特許文献2】
国際公開第WO97/22369号
【特許文献3】
国際公開第WO99/46964号
【非特許文献1】
R.F.Baddour and R.S.Timmins in“The Applications of Plasmas to Chemical Process”,MIT Press,17頁
【非特許文献2】
S.Krapivina,Plasmachemical processes in engineering,Chemistry Publ.,Leningrad(1981),27頁
【非特許文献3】
A.Ricard,Plasmas Reaction,SFV,1995
【非特許文献4】
A.Kakliougin,P.Koulik,et al.,“HF Atmospheric Plasma Sterilization of Dielectric Containers Inside Surface”CIP 2001,published by SVF;1st Edition May 2001,28頁
【非特許文献5】
S.Braun,Basic Processes in Gas Discharges.Cambridge,MTI,12,1959
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
上記に述べた欠点に鑑みて、本発明の目的は、工業的環境で実行可能であり、かつ信頼できるプラズマ処理方法、ならびに工業的環境で実行可能でありかつ信頼できるプラズマ処理方法を実行する装置を提供することである。
【0019】
高温に敏感な材料の表面を処理するのに使用することができる方法を実現するプラズマ処理方法ならびに装置を提供するのが有利である。
【0020】
容器(具体的には、食品業界におけるPETボトル、香料製造業におけるポリエチレンチューブ、自動車におけるガソリンタンクなどのプラスチック容器)上に、強く、たわみ性のある、かつ良好な不透過性を有するバリヤを堆積させることができるのが有利である。中空な物体(ボトル、チューブ、タンク)の内側および外側表面を同時に処理することができるのが有利であろう。複合された物体の表面を同時に処理することができるのが有利である。
【0021】
処理される表面に異なった材料のいくつかの層を堆積させるのに使用することができる方法を実現するためのプラズマ処理方法ならびに装置を提供するのが有利である。
【0022】
サブミクロンのまたはナノメートルの芯部または核の表面に、異なった材料の1つまたはいくつかの層を堆積させ、それにより複合粒を有する粉末を生成させるのに使用することができる方法を実現するためのプラズマ処理方法ならびに装置を提供するのが有利である。
【0023】
良好な均一性と特定の厚さを有する、粒の芯部または核を取り囲む外側層または表面層を有する粉末粒を生成させる方法を提供するのが有利である。
【0024】
効率的で低コストである、サブミクロンまたはナノメートルの粒度の複合された粉末粒を生成させる方法を提供するのが有利である。
【0025】
核および核を取り囲む1つまたは複数の外側層で形成される複合された粉末粒であって、粉末が核単独の性状と異なる物理的、化学的性状を有する粉末粒を生成させる方法を提供するのが有利である。
【0026】
本発明の他の目的は、プラズマ処理により、効率的であり、低コストであり、かつ高品質の粉末の生成を可能にする、ガスから粉末を生成させる方法を提供することである。
【0027】
ナノメートルの粒度の単結晶粒で形成される粉末を生成させる方法を提供するのが有利である。
【0028】
クリーニング、エッチング、表面活性化、殺菌、または表面合金の形成などの他の表面処理を実行することができるのも有利である。
【0029】
さらに、多くの用途において、大気圧におけるプラズマ表面処理の方法、ならびにその方法を実現する装置を実現することも有利である。
【課題を解決するための手段】
【0030】
本発明の目的は、請求項1に記載される方法によって実現される。
本発明において、処理される物体の表面のプラズマ処理方法は、プラズマの生成、処理される表面へのプラズマの適用、および処理される表面が振動し波動するように処理される表面を励起することを含む。表面を励起するエネルギーは、プラズマを生成させるプロセスから、外部供給源から、またはこれら2つの供給源を組み合わせたものから得ることができる。処理される表面にプラズマを適用しながら振動を生じさせるのが好ましいが、実行する処理によっては、振動を、適用段階の直前および/または直後に行うことができる。
【0031】
プラズマを生成させるプロセスから来る表面励起のためのエネルギーは、生成中にプラズマ前面に現れる衝撃波から有利に得ることができる。プラズマ発達の前面がプラズマ内に圧力を生成させ、所定のガス媒体中において、その圧力と周囲圧力の比が、衝撃波を形成する臨界値を超えるようにすることにより衝撃波は生成する。このことは、プラズマ発生パラメータ、詳細にはエネルギー密度、およびプラズマ発達前面の寿命、の選択および制御によって得られる。
【0032】
外部供給源から来る表面励起のためのエネルギーは、処理される物体と接触したまたは処理される物体と直接には接触しない振動発生器からであり、音響波、例えば超音波を放射する発生器から得ることができる。多くの用途および多くの処理される物体について、振動周波数は、超音波周波数の範囲内とするのが有利であろう。外部発生器はまた、衝撃波の形のエネルギーをも供給することができる。
【0033】
処理される表面の振動は、エネルギーの突然の跳躍(衝撃)による、および/または、処理される物体に関連した固有周波数またはそれらの高調波に近いまたはそれらに等しいいくつかの周波数の1つを放射する外部発生器の作用による、処理される物体の本体に関連した1つまたはいくつかの固有周波数およびそれらの高調波を励起した結果であるとすることができる。処理される表面の振動は、外部発生器が処理される物体の固有周波数の高調波ではない周波数を放射する場合、強制された周波数から得ることもできる。
【0034】
大抵の用途について、プラズマは、単極性もしくは交流パルスにより、または高周波で、連続的に作動される電気もしくは電磁エネルギー源で生成させるのが好ましい。これは、例えば、コンデンサ型もしくは誘導型、または高周波の放電とすることができる。しかし、プラズマは、例えば、断熱圧縮または衝撃波発生器により供給される断熱圧縮または衝撃波によって生成させることもできる。
【0035】
本発明の有利な実施形態による表面処理方法によって生成されるプラズマは、大部分のプラズマの寿命において、熱力学的平衡にあるものとすることができる。
【0036】
本発明による方法は、低温プラズマの利用を可能にする一方、処理される表面とのプラズマの相互作用を強化するので、したがって、PETおよび半導体などの、非常に僅かな温度上昇にしか耐えられない材料からなる物体の処理を含む、大きな範囲の用途について、プラズマ表面処理を最適化するので、非常に有利である。処理される表面の原子および分子の波動が、処理される表面への活性化されたプラズマ粒子の効果を実際に強める。効果が強められるので、プラズマ発生方式(断熱圧縮、衝撃波、放電)のより大きな選択権が得られ、また、処理される物体および実行される処理の特徴(材料、形状、寸法)に依存して、プロセスを最適化することができる。具体的には、「低温」大気プラズマ(R.F.Baddour and R.S.Timmins in“The Applications of Plasmas to Chemical Process”,MIT Press,17頁により定義されるもの)、すなわち、熱力学的平衡外にあり、したがって処理される絶縁性表面が冷たいままであるが、電子が表面に衝撃を加え、表面を活性化することができるプラズマを使用することが可能である。このプラズマは、例えば、現れ、表面に沿って動き、かつ、処理される表面を加熱しない十分に短い時間以内に消失するフィラメントの網目からなることができる。粉末粒の表面処理に関して、例えば、粉末粒を入れた容器の体積内に、プラズマを形成させることができる。
【0037】
本発明による方法ではまた、一方では、プラズマ粒子の電離および活性化が、放電によるフィラメント分枝から由来する衝撃波の助けにより行われるが、これらの衝撃波が処理される表面から反射されるという点で表面処理の促進が可能であり、また他方では、処理される表面の振動が、物体の温度上昇により行われる原子攪拌と同様に、プラズマとの相互作用として作用するので、なんら処理される物体の重要な温度上昇がなく表面処理の強化が可能である。
【0038】
外部音響周波数または超音波発生器の振動を加えることにより、表面処理をさらに強化することができ、処理される物体の固有周波数を増幅するように調節することが好ましい。低温におけるプラズマと処理される表面との改良された相互作用は、多くの他の有利な結果を有する。例えば、基板によく密着した、異なった物理的、物理化学的、および機械的性状を有する層の連続した堆積によって、良好な品質の複合膜を得ることができる。
【0039】
ガソリンタンクのような対称軸のない複雑な物体の内壁の処理が可能であることも、本発明による方法の他の利点である。
【0040】
本発明による方法において、原子および/または分子の実質的に均一なかつ均斉な膜の堆積から生成される、芯部または核と、周辺領域または1つまたは複数の異なる層の外側層とからなる粒で形成される粉末が得られ、核材料だけからなる粉末の性状と異なる性状、例えば、光学的性状を有する粉末を与えることも可能である。
【0041】
本発明において、大気圧におけるプラズマによって、粒核上に膜を堆積することにより、複合粉末を作製できる。プラズマは、一方では、外側層を形成するのに使用しているガスの原子および/または分子と粒核とが接触するように、粒核の表面を加熱し、活性化する役割を果たす。
【0042】
同一のプラズマ、または、独立なプラズマ発生器によって粒核を活性化するプラズマの下流に発生するプラズマは、過熱されているガスおよび/または蒸気を含むガス状混合物の原子および分子を活性化する。核をガス状原子および分子と接触させると、プラズマは、実質的に均一な分子または原子膜を核の表面上に堆積し、得られる粉末に、核だけからなる粉末と異なる物理化学的性状を与え、例えば光学的性状を変化させることができる。
【0043】
特に、プラズマを制御するパラメータは、膜堆積物が特に均一で、かつ非常に薄くなるように選択する。
【0044】
膜を生成させるプラズマの成分は、膜粒子間の吸引力が、周辺層または膜の構造体が固化するのを助ける求心性成分を有するように選択する。核の寸法が小さいほど、この求心性成分を多くする。したがって、サブミクロンまたはナノメートルの核の場合、それは特に重要である。このような場合、供給されたガス(例えばアルゴン)中を浮遊する粒核を有効に分離するために、また、表面堆積のプロセスに触媒作用する振動の動きを適用するために、外部発生器により発生できる、または、本明細書において下記に記述するような、パルスによるプラズマの発生方式で、プラズマ自体により発生できる、音響振動、特に超音波振動に核をさらすことができる。
【0045】
本発明の他の態様により、粉末を生成させる方法は、ガスを含む容器内におけるパルス状のプラズマの発生を含み、かつ、構造化の度合いがプラズマと音響振動の同時作用により決定されるクラスタおよび粉末粒を形成させるため、容器内において音響振動を同時に発生させることによって、プラズマによりガスを分解させる。音響振動は、外部発生器により、および/または、本明細書において以下に記述するようにプラズマ自体の生成プロセスにより発生させることができる。
【0046】
本発明によるプラズマ表面処理装置は、外部音響振動発生器を有利に備えることができる。
【0047】
本発明によるプラズマ表面処理装置は、振動センサを有利に備えることができる。装置を調節するために、例えば、プラズマを生成させる放電発生の電気回路、処理される特定の物体の処理される表面の振動を発生させるであろう衝撃波を発生させる電気回路、または、工業的プロセスにおけるプロセスの完全な機能発揮、および特に処理される表面の振動の品質を立証する電気回路のパラメータを調節するために、振動センサにより処理される物体の固有周波数を検査し解析することが可能になる。したがって、期待される周波数および振幅スペクトルの変動が存在する場合、実施している表面処理についての障害または品質低下の可能性について知ることができる。
【0048】
本発明によるプラズマ表面処理装置は、放電により、1つまたはいくつかのプラズマジェットを発生させるための1つまたはいくつかのプロセスガス供給ダクトを備えた、1つまたはいくつかの移動電極を有利に含むことができる。移動電極は有利に回転させることができ、したがって移動電極は、静電的および流体力学的効果により、処理される表面に沿ってプラズマを動かすことができる。
【0049】
装置は、処理される物体の壁に対して導電性の液体ジェットを放出して、その結果、壁の他の側にプラズマを発生させるために、処理される物体に対して動くことができる液体ジェットの形の移動電極を備えることができる。
【0050】
本発明の一実施形態によれば、放電によるプラズマ発生用の電極は、電気回路の反対極に接続することができる。これらの電極を利用して、処理される物体の壁の両側にプラズマを発生させ、プラズマ束は2つの側面において逆平行とすることができる。
【0051】
処理される物体の1つの壁のそれぞれの側面を処理し、2つの側面のプラズマ束を平行とし、かつ接地電極に方向付けするために、少なくとも2つの移動電極を有する装置を供給することもできる。
【0052】
本発明によるプラズマ表面処理装置は、処理される物体、特に容器を浸漬し、その間処理される内側表面にプラズマを適用する液体浴を有利に備えることができる。これは、例えば、液体浴中に部分的に浸漬され、それらの首部が液体表面の上方にそのまま残っているボトルまたは他の容器とすることができる。したがって、液体は容器の外側と接触し、それにより、非常に効率的に容器壁が冷却され、プラズマをより長時間適用することができる利点を提供する。他方で、外部振動源を使用する場合、液体は、容器壁にわたって、したがって、処理される容器の内側表面上において、振動をより均一にする役割を果たすであろう。
【0053】
本発明によるプラズマ表面処理装置は、処理される表面にわたってレーザビームが通過する間、非線形効果により放射される光子数、または非線形効果に起因する光子の再結合による1次プロトン束の減少のいずれかを記録するレーザビームを有する、処理後または処理中の表面品質管理システムを有利に備えることができる。レーザビームシステムには、処理される表面から反射されるまたは処理される表面を横切るビームを検出し解析する装置が備わっている。
【0054】
本発明によるプラズマ表面処理装置は、断熱圧縮によりプラズマを生成させるように、処理される物体を配置している筐体と、処理される物体を配置している筺体の部分内でプロセスガスを圧縮するピストンとを備えることができる。ピストン上方の筺体の部分内に、圧縮された空気、または他のガスが位置している装置により、ピストンを駆動することができる。
【0055】
本発明によるプラズマ表面処理装置は、処理される物体を配置する一方の部分と、プロセスガスを圧力下に保持する他方の部分であって、処理される物体の方向に動く衝撃波を生成させる目的で瞬間的な圧縮ガスの減圧を可能とするために、取り外し、または破壊することができる壁によって他の部分と分離されている他方の部分とを有する筺体を有利に備えることができる。
本発明の他の有利な態様は、特許請求の範囲、下記の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0056】
図1aおよび1bを参照すると、処理される物体3の表面2を処理する装置1は、ガス供給系および電極5を含むプラズマ発生装置4と、処理される物体を保持する保持装置6とを一般に備えている。処理装置1は、物体に直接接触している発振器によって、または直接接触することなく音波的(音響的)波動を介して、処理される物体の表面2の振動を誘発させることができる外部振動発生器7を備えることもできる。
【0057】
プラズマ発生器4によって、物体3の表面2上に、プラズマ化学的に活性化することができかつガス供給系のダクト9により表面2に導かれるガス中に、プラズマ8が生成される。ガス供給系では、電極5の内部にダクトを形成することができる。
【0058】
処理される表面を、振動するように励起する。すなわち、表面は波状の動きを行う。処理される表面に波状の動きを発生させるのに必要なエネルギーは、プラズマ生成のプロセスで生じる衝撃波から得ることができ、外部発生器により、例えば外部振動発生器7から作り出される衝撃波から得ることができる。衝撃波によって、物体はその固有周波数における遷移モードで振動する。振動の振幅は、処理しようとする物体の1つまたはいくつかの固有周波数で振動を発生させるように調節した外部振動発生器により増強させることができる。物体の振動方式は極めて複雑なので、最適な周波数の選択は、試験により、すなわち、それぞれの一定の数の試料について異なるように周波数を調節することにより、また表面処理品質の特徴を測定することにより、決定できる。
【0059】
本発明による表面処理方法の解析により、処理される表面の粒子の波状の動きを実現することにより、プラズマ粒子と表面粒子との間の物理化学的相互作用を増強できることが示される。その特性および効果により、この増強は、真空プラズマ、大気プラズマ、または高圧プラズマであろうと、プラズマと接触した場合、処理される表面の温度上昇に伴うものと類似している。
【0060】
したがって、本発明の非常に重要な態様は、膜の堆積、エッチング、表面合金の生成、または他の種類の処理であろうと、処理される物体の温度をどんな有意な形でも上昇させることなく、プラズマ化学的相互作用のプロセスを増強することである。この技術的解決は、非常に重要であり、特に耐熱的でない材料で作った物体のプラズマ処理に広い展望を開くものである。他方で、この技術的解決は、設定しようとする表面への低温プラズマの効果を、すなわち、熱力学的および化学的平衡外のプラズマの効果(先に引用しているBaddour and Timminsの本の27頁における定義を参照されたい)を、新規なやり方で可能にする。プラズマと処理される表面との間の相互作用を強く増強しているために、処理される表面が冷たいままで、その表面が機械的振動によって励起される可能性が、低温表面への低温プラズマの使用に固有の欠点を、実際に、決定的に救済できるものである。
【0061】
図2aおよび2bは、処理される表面が励起されることなくプラズマ処理された後の容量0.5リットルPETボトルの表面のSEM(表面電子顕微鏡)写真を示している。この場合、酸化ケイ素膜を堆積させた。この例において使用したプラズマは、ヘキサメチルジシロキサン蒸気およびアルゴンの混合物中で発生させたHF(高周波)パルス放電プラズマである。処理後、ボトルを機械的に折り曲げた。これらの写真において、表面上に形成されたチップ10およびスケール11に気付く。これらのチップおよびスケールははく離し、液体中に組み込まれ、したがって消費者に対して危険となる可能性がある。また、これは表面の透過性を増加させる。これらのボトルを含む試験によって、バリヤ膜の不透過性RIF(相対不透過性ファクタ)が、未処理表面に対して、酸素について約10であることを立証することができた。図2cの場合、同一の表面処理を実施したが、外部超音波発生器の助けにより、約21kHz、すなわち超音波領域にある周波数を有する振動を加えた。処理中、熱電対でボトルのPET壁の温度を測定し、PET壁は温度が約45℃を超えて上昇しないことを示した。この温度は、約60から70℃であるPET処理の最高温度を十分に下回っている。次いで、図2aおよび2bの試料と同一のやり方で、ボトルを機械的に折り曲げた。SEM写真において、チップもスケールも形成されないので、得られたバリヤ膜が健全であり、たわみ性であることに気付くことができる。バリヤ膜の不透過性のレベルは非常に高い。試料の測定によれば、RIFは、未処理表面に対して、酸素について約30である。
【0062】
処理される表面の振動によって、この表面のプラズマとの相互作用について発現される作用が、プラズマが発生する圧力により著しくは変化しないので、本発明による方法が、真空中における、大気圧における、または高圧下におけるプラズマを使用できる点に注目されたい。他方でまた、プラズマが発生される方法が、直流電源または交流電源から供給される、高周波、マイクロ波、またはパルスの連続方法であっても、処理の効果はプラズマが発生される方法によって著しくは変化しない。後者の場合、プラズマと処理される表面の間の接触が起こることを確実にするために、処理される物体がパルスを受ける時間を、振動を受ける時間よりも長くするのが好ましい。
【0063】
プラズマ生成に由来する衝撃波は、プラズマ化学的に活性化することのできるガスの体積の一部の等容加熱によって、直接プロセスガス中に一定のパラメータに従うパルス放電を放射することによって、発生させることができる。問題の体積部分が加熱され、その圧力が、衝撃波が形成される臨界圧力を超えて急速に上昇し、衝撃波がガス混合物全体にわたって伝播し、続いて、加熱され、励起され、かつ電離されたプロセスガスの粒子によってプラズマが形成される。絶縁性材料からなる処理される物体の表面に沿って電流パルスが達成される場合、この手順がとりわけ効率的である。ボトル、チューブ、ガソリンタンクおよび他の容器の内壁などの複雑な表面を処理するのに、十分有利に、この手順を用いることができる。
【0064】
図3aにおいて、処理される物体3、ここではボトルの内部表面2を処理する装置1は、移動電極5としても機能することができるダクト9を有するガス供給系付きのパルス放電によるプラズマ発生装置4と、処理される物体を保持する絶縁性エレメント12を有する保持装置6と、接地電極15とを備えている。処理装置1は、ボトルの内側表面2の振動を起こすことができる外部振動発生器7、ここでは超音波発生器と、振動発生器7のコマンドモジュールに接続することができる振動センサ13と、容器壁の温度をチェックする温度センサ14、例えば熱電対とを含むこともできる。
【0065】
電界またはオート電子場放出モード(S.Krapivina,Plasmachemical processes in engineering,Chemistry Publ.,Leningrad(1981)、27頁のモノグラフ中に定義されているもの)で動作する中央電極5から、接地電極15に流れる電流パルスによって容器2の内部でプラズマ8が生成される。接地電極15は、作用される電界の振幅を持続し、かつ、プラズマフィラメント16の表面網目からなる枝分かれプラズマ放電の生成を受け入れることができるように配置され、また形成されている。作用させる電界の振幅は、絶縁破壊による放電開始を確実にするのに十分に大きな振幅でなければならない。
【0066】
ダクト9を通って容器内にプロセスガスを導入するが、そのダクト9としても機能する電極5は、容器の内側表面2に沿ってプラズマを形成するのに有利であるように、傾斜させ、容器の対称軸に対して角度αを形成することができる。容器の内側表面に沿った放電の局所化を最適とするため、アルゴンなどの弱い電離エネルギーを有するガスを使用する。
【0067】
図5および6を参照すると、持続時間tの上昇側面を有する電流パルス(I)によりプラズマ放電が現れ、その結果として枝分かれ放電のフィラメント内側のプラズマが、形成され始め、かつ等容加熱を開始する。図5においてtとしている時間帯は、プラズマフィラメントの等容加熱の段階に対応する。tについて、関係:t<d/aを有する。ただし、dは、生成される場合のフィラメントの直径であり、aは、フィラメントを囲んでいる非電離媒体における音の速さである。典型的にはd〜1mm、およびa〜3・10m/sであり、したがってt<3・10−6sである。
【0068】
時間tの終わりに、放電が現れる形態に依存する、詳細には電流によりエネルギーを供給されるプラズマの加熱に依存する、フィラメント内側の圧力上昇により、衝撃波が発生して、フィラメント周囲のガスを励起し、電離させる。入射波17が、処理される表面から反射された波18と交差するため、活性化は、とりわけプラズマフィラメント16と処理される表面2との間の領域19において強い。最初このフィラメント内に局在化していた電流は、上述の衝撃波が現れた後、主として、反射波18まで限定されている領域19に移り、領域19内部で、熱力学的平衡外の低温プラズマが現れ、この低温プラズマは処理される表面と非常に良好な接触を有する。
【0069】
電流パルスにより現れるエネルギーの振幅は、入射する衝撃波の一部のエネルギーが、侵入する衝撃波20を介して処理される物体の材料に伝達されるようなものであり、処理される物体の固有周波数における振動の形で放散され、それは、可聴周波数の範囲、または超音波周波数の範囲とすることができる。振動の存在は、処理装置における音響センサ13の助けにより有利に制御することができる。これらの音響振動を、処理される物体の原子が受け、その振動により、それらの原子が静的平衡の部位から離れまた戻るが、それらの原子が離れている間に、プラズマにより電離されかつ活性化されている媒体の粒子と、それらの原子が化学的に結合するのに有利な状況を作り出す。例えば、SiO膜の堆積中におけるケイ素原子および酸素原子との結合である。
【0070】
図7は、本発明による、分岐したプラズマフィラメントのジェットを生成するHFパルス放電による処理中に得られた、PETボトル(0.5リットル)の振動周波数の記録を示している。比較的大きい振幅を有する音響振動列が、より具体的には約6080Hzおよび10,000Hzの周波数を有することが見られる。
【0071】
特に超音波領域では、表面処理中に適用される音響振動は、処理される物体の温度上昇と同様の触媒的役割を発揮する。超音波振動は、局部的にというよりもむしろ、衝撃波と境界を接する体積中に超音波振動のエネルギーが放散されるので、従来のプラズマ処理方法と比べて、処理される物体が比較的冷たいままであるという利点を有する。したがって、超音波の放散により生じる処理される物体の加熱は、比較的僅かであろう。
【0072】
電流パルスは、とにかく時間的に制限されるべきである。プラズマ中電流が流れる間に解放されるエネルギーは、最初に熱力学的平衡外のものであるが、一方で、キャリヤガス粒子(例えば、O、O、Si、おそらくC、H)を活性化するため、また他方で、処理される物体、ならびにプラズマそれ自体を加熱するため消費され、プラズマは体積が増加する。これらの前述した効果は、表面処理のある欠点を構成するものであり、排除すべきである。実際、処理される表面に膜を堆積させる場合、バルクプラズマによる加熱は、粉末の形成に有利に働き、この粉末が処理される表面に堆積し、表面を汚染し、例えば、処理される表面への膜の接着を悪くし、バリヤ品質を悪くする結果となる。
【0073】
図5に戻ると、図5においてtにより示している時間帯は、プラズマフィラメントが膨張する段階に対応している。電流パルス持続時間tは、プラズマが冷たいままでありかつ処理される表面に沿って現れるように、また処理される表面の温度が、その表面の破壊温度を超えて上昇しないように選択する。これは、温度センサ、例えば、図3に示すように、処理される物体に近いまたは物体上の位置にあり、プラズマ発生装置4に接続されている熱電対14の温度センサを用いて、処理中または処理直後の物体の温度測定を行うことにより、制御することができる。工業的方法では、センサは立上げの段階で使用して、プラズマ発生パラメータを、詳細にはパルス持続時間tおよびパルス間隔持続時間tを調節し校正することができる。
【0074】
他方で、電流パルス持続時間tは、プラズマ化学的に活性化された媒体から最大数の粒子を活性化し、処理される物体上に析出させるのに十分でなければならない。このことは、一定数の試料について実際の処理結果を評価することにより立証される。
【0075】
上述の機構を誘発するプラズマフィラメントは、比較的遠く離れて空間配置されているので、処理される表面全体を均一に被覆するためには、パルスを反復させなければならない。2つのパルス間の時間間隔tは、新しいパルスを印加する場合、フィラメントが以前のフィラメントの部位に戻さないために、「放電後」プラズマ寿命t(例えば、A.Ricard,Plasmas Reactions,SFV,1995のモノグラフ中に定義されているもの)よりも長く、かつ、処理される表面上に析出して、表面それ自体の粒子と接触する粒子が、処理される表面に要求される性状を決定するであろう、それらの粒子の最終安定(または準安定)状態に到達することができるように十分長くすべきである。
【0076】
例えば、活性化されたC、HおよびCHの混合物をプラズマにより析出させることに基づいて、ポリマー膜を堆積させている間、プラズマパルス間の時間間隔tは、そのプラズマパルス間に、処理される表面上で重合工程が完結するようなものとすべきである。音響振動の存在によって、この完結が有利に促進される。
【0077】
、N、H、Si、およびCなどの化合物を含有するプラズマについては、パルス間の時間間隔は,t≧1から10msが好ましいであろう。
【0078】
プラズマ処理前に、処理される表面上に適用される音響振動、好ましくは超音波周波数領域は、処理される表面の表面層内に吸収されている異質ガスの排除を促進する利点を、有利に提供する。これらの吸収されたガスを排除することにより、プラズマによって材料を局所加熱する間、活性化されたプラズマ粒子束に対抗するこれらのガス束が生成し、処理される表面にプラズマ粒子束が到達するのを妨げることを避けることができる。
【0079】
処理される物体のプラズマ処理後に音響振動を施すことによって、処理中に処理された表面上に吸収されていた恐れのある残留ガスおよび粉末粒子を、有利に放出することができるであろう。
【0080】
本発明のプラズマフィラメントの分岐した網目の生成から発生する音響振動は、超音波振動発生器などの外部振動源からの音響、特に超音波、振動により補足することができる。周波数は、処理される物体の固有周波数の1つに等しくなるように選択することができ、振動センサでそれを測定することができる。この場合、共鳴効果が、施された処理の品質を実質的に向上させるであろう。処理される物体の超音波振動を増幅することができる他の有利な周波数、特に周波数a/Dが存在する。ただし、Dは容器の直径であり、aは音の速さである。
【0081】
図4aおよび4bは、図3、5、および6に関連して記述したものなどの装置で発生させた分岐プラズマ放電の、高速度カメラで撮影した写真を示している。例示している場合で、ボトルは、接地しているプレート上に置き、音響振動発生器と接続している。これらの例に使用しているパラメータは:
図4aおよび4bにおいて、
=2μs、
=300μs、
=2μs、
写真の露出時間:0.5ms、
外部振動発生器の振動周波数:f=120kHz;
図4aにおいて、
しきい値電位U=15kV、
プロセスガス:アルゴン;
図4bにおいて、
しきい値電位U=10kV、
プロセスガス:ヘキサメチルジシロキサン、酸素、およびアルゴンの混合物。
【0082】
生成されている分岐したプラズマフィラメントは、処理される表面上を急速に動き、消失する。それぞれの放電の前に、図5における電圧ピーク53により表されるような絶縁破壊が起こり、それにより前駆体チャネルが生じる。これらの分岐フィラメントの寿命は、それらを生成させる電流源のパルス周波数に対応する。写真によれば、これらのフィラメントの網目は、大部分の処理される表面を覆い、フィラメントは、底部を含む、この表面の表面凹凸の正確な形状に追随している。
【0083】
本発明の発明者は、従来の方法においては、物体または電極の動きが、プラズマと特に容器壁の境界層がもたらす流入空気とを混乱させるガスの動きを生じさせ、それらが、処理される表面からプラズマを反発させる傾向があるので、処理される物体の表面から、プラズマが離される傾向があることを理解している。処理される物体の表面からプラズマが離れてゆく場合、このことにより、処理される表面上の活性粒子の濃度勾配が消失しまたは打ち消され、したがって、膜の堆積などの表面処理を妨げる。本発明では、分岐フィラメントの網目の形にプラズマを生成させる電流パルスの継続時間を、十分に短くして、処理される表面の動きを、網目が占有する場所に対して、確実に非常に小さくして、パルス継続時間tが、フィラメントの幅(d)とプラズマに対する処理される表面の動きの速度(ν)の比(d/ν)よりも小さくなるように選択されることによって、この問題が回避される。この速度を1m/sとし(実際にしばしば実現されている速度である)、また、フィラメントの幅が1mmであると、tについて最大値10−3sが得られる。パルス継続時間tは、実際には一層厳しい条件、すなわち、処理される表面の加熱温度に課せられた制限に従っている。本発明の開発時に実施した試験により、この要求条件がパルス継続時間tを、約3・10−4sを超えない値に限定することを示している。図4aおよび4bの写真などの高周波数の写真では、この時間の間、処理される表面にフィラメントが付いたままであることが示され、流体力学的影響はなんら観察されない。
【0084】
図3aおよび3bに示すものなど、分岐したプラズマの網目により、処理される表面を最適に走査することについては、接地電極15の形状および位置を選択することにより、プラズマフィラメントを一緒にさらに離したりまたは近付けたりする、言い換えると、プラズマフィラメント束の密度を変化させることができる。例えば、図3aにおいて、低密度の分岐した束が見られ、一方図3bでは、表面積の小さい電極15’を外側に置き、かつ、ボトルの対称軸に対して放射状に、絶縁性ホルダ12の下方に配置しているため、高度に濃縮されたプラズマフィラメント束が見られる。
【0085】
全ての容器表面を掃引するプラズマについては、例えば、容器を載せているホルダ12を回転させることにより、または、ホルダを停止させておき移動電極または接地電極を回転させることにより、または磁界もしくは電磁界を動かすことによっても、またはプロセスガス中に流体力学的効果を発生させることにより、接地電極と処理される物体との間の相対的な動きを行わせることができる。
【0086】
装置を簡略化するために、例えば、図3aから3cに示すように、ボトルの軸対称の軸周囲に回転させることによってプロセスガス供給ノズルを動かすことにより、処理される表面に沿ったプラズマ掃引を有利に達成することができる。図3cに示すものなどの処理装置によって、その走査を改良することもできる。図3cに示すものは、ボトルの対称軸と角度αをなし、この対称軸の周りに配置される、複数の傾斜したダクト9a、9b、9cを有する供給ヘッド24を付けた、ガス供給装置5’を有する。同時に、ダクト25が、プラズマ発生装置4と結合した電極の役割を果たすことができる。供給ヘッド24は、容器3のホルダ12に対して回転するように取り付けることができる。装置により、この容器の内側表面の周りに分配された、複数の分岐プラズマジェット8a、8b、8cを発生させることが可能である。プロセスガス供給ダクトを回転させると、流体力学的、および静電的効果により、プラズマの回転がもたらされる。流体力学的効果はまた、処理後における残留ガス排気性を改良する。
【0087】
したがって、接地された電極、または同時にプロセスガス供給ダクトとしての役割を果たす移動電極を動かす場合において、1つまたはいくつかのプラズマ掃引を行うことによって、または、プロセスガス供給ダクトを動かさず、処理される表面全体への反復されるパルスによって、容器の表面全体を処理することができる。
【0088】
本方法を実現するのに、重要な瞬間は、処理される表面へのガス混合物の供給である。膜、例えば不透過性膜を堆積させるための分子をもたらすガスは、プラズマ形成に用いられるガスと混合され、移動電極内のダクト9、9a、9b、9cを通って供給することができ、それらのガスは、表面処理開始の前に、容器3内に存在させることができ、または、それらのガスは、別個の供給源によって容器中に供給することができる。移動電極のノズルは、膜被覆用のガスを、形成されるプラズマの下流に導くことができる。ガス混合物における絶縁破壊電圧を、周囲空気の絶縁破壊電圧よりも低くすることが重要である。この理由のため、ガス混合物は、アルゴンを含有するのが好ましい。供給系は、異なった組成を有するいくつかのガス混合物を連続して使用するように設計し、それにより、例えば異なった化学組成を有するいくつかの層の形でバリヤ膜を生成させることが可能になるであろう。ボトルの内部へのバリヤ膜の堆積は、その後ボトル内に充てんされる炭酸液の発泡を防止するであろう、Cの型の有機層の堆積により有利に終わらせることができる。
【0089】
処理される物体の重要な領域は、特に、ボトル、または容器の(例えば円筒形プラスチックチューブの)開放端に近い内側表面の一部などの狭い首部を有する物体の場合、首部に近い内側表面の傾斜したまたは引っ込んだ部分である。この部分の効率的な表面処理を確実に行うために、容器の対称軸に対して、または少なくとも首26の部分に近い部分に対して、ダクト9a、9b、9cを角度αだけ傾斜させることが有利である。
【0090】
処理される物体がプラスチックチューブである特別な場合、堆積された膜が、チューブを充てんした後に消費者がチューブの端部を良好に溶接することの妨げになるので、例えばバリヤを堆積させる処理の間は、密閉しようとするチューブの端部を処理しないことは重要である。この場合、ダクト9、9a、9b、9cを通って供給されるガス混合物が、処理してはいけない環状表面の下方だけで、処理しようとする壁に接触するように角度αを選択する。ボトルを処理する特別な場合、操作の終わりに、ボトルの下方だけをポリマー層で被覆し、充てん中の飲料の発泡を防止することが可能である。一方、首部にはこの層がなく、したがって発泡させるのに有利である。このことにより、注ぐと飲料が発泡する。ビールの場合、望ましい効果である。
【0091】
角度αの適切な選択によって、容器の開放側、ここでは首部に向かうガスに循環する余地を残すことにより、残留する処理生成物の蓄積を最小限にすることもできる。また、処理しようとする軸対称物体に、同軸円錐体として供給ガスを注入し、その結果処理しようとする全ての表面にわたって供給ガスを均一に分配することができる。この場合、この円錐体の軸に沿った中央排気ダクトにより、残留ガスを排気する。
【0092】
本発明による、プラズマと処理しようとする表面との接触のおかげで、バリヤ層、例えば、安価であり、食品向けを意図している容器によく適合するSiOを含有する層を、下記の効果によって堆積させることができる。最初に、処理しようとする物体の壁に吸収されているガスを、プラズマの生成で発生する衝撃波の音響効果、および/または外部の超音波振動源からくる音響効果で脱離させ、したがって壁の表面層から除去する。プラズマは、いくつかの原子層の表面エッチングを行って、化学結合を開放することもでき、それらの原子層はプラズマ中の励起された粒子、特に、表面処理ガスとともに供給されるケイ素および酸素などのある粒子と反応するであろう。その機構は、完全には知られていないが、SiO分子がポリマー表面で化学結合を占有し、処理される表面上のSiOバリヤ層形成のための結晶化部位として機能するということであろう。
【0093】
壁への良好な接着性を有する、たわみ性のある、破壊しないバリヤ膜を生成させるため、本発明により、異なった化学組成を有する層を連続的に堆積させること、特に、基板および互いにうまく接着するSiO層とCH層とを重ね合わせることが可能である。
【0094】
複雑な形状の容器3の内側表面2を処理する図8の実施形態において、プラズマフィラメント網目の形におけるプラズマのパルス放電が、プロセスガスダクトの役割を同時に果たす移動電極5と接地電極15との間で形成され、このプラズマのパルス放電は、容器の全ての内側表面2にわたって分岐プラズマフィラメントの網目を引き寄せるように、電極15を容器の全ての外側表面にわたって走行させることができる機構(図示されない)により、三次元的に動くことができる。
【0095】
図9の実施形態において、複雑な形状の容器3(例えばガソリンタンク)の表面処理は、次のように実施する。電流源4から供給される移動電極5は、装置の筺体27の外側の位置にある。容器3は、筺体27の内側に置き、筺体は絶縁性材料で作り、空気または他のガス流28により通気される。2つのダクト29、30を使用して、それぞれガス混合物をタンク3中にもたらし、またタンクから残留ガスを排気する。タンクを保持する機構(図示されない)により、タンクを動かし、回転させることができる。
【0096】
接地電極は、ポンプ33により供給されるインジェクタ32からくる導電性液体ジェット31の形をとることができる。筺体の底部35に集まっている導電性液体34は、接地電極系中に連続的に再循環している。前記電極間の放電は、分岐プラズマフィラメントの網目8の形で現れる。
【0097】
図10および11の実施形態において、絶縁性材料製容器3の壁の内側および外側2a、2bの同時処理のための2つの解決策を示している。
【0098】
図10の実施形態において、分岐プラズマフィラメント網目8aおよび8bが壁の両側に交互に形成されるように放電が起こり、一方2つの電極5aおよび5bは、プラズマ発生装置4の電気回路54の反対側の極に接続している。容器は、回転することができる絶縁性材料製ホルダ6上に置いてある。
【0099】
図11の実施形態において、提示されている電気的配列により、平行に供給される、分岐したプラズマフィラメント網目8aおよび8bの形で放電を行うことができる。この場合、タンク3はホルダ12の上に置き、2つの放電が1つの接地電極15を利用する。
【0100】
これらの2つの実施形態において、移動電極5aおよび5bは、ガスダクトの役割を果たしている。放電を持続するガス混合物は、容器壁の2つの側面の間で異なることができ、したがって異なる組成および性状を有する堆積物を形成することができる。
【0101】
図12の実施形態において、容器3aおよび3bの内側表面にプラズマフィラメントの枝分かれ網目8a、8bが、互いに隣接して形成されるように、放電が発生する。2つの電極それぞれ5a、5bはプラズマ発生装置4の電気回路54の反対側の極に接続し、プラズマフィラメント8a、8bが静電力で引き合い、それぞれ容器3a、3bの内側表面に対してそれらのプラズマを適用するのを助けるようになっている。
【0102】
他の実施形態におけるように、容器3a、3bは、接地された電極15をも備えている回転可能な誘電支持体12上に置くことができる。
【0103】
図13に示すように、電気回路54の反対側の極に接続されている電極対5aおよび5bから電力供給される複数対の容器3a、3bは、電子的または電気的スイッチ56によって、相次いで処理できる。
【0104】
図12および13の実施形態において、互いに隣接して置いた容器の内側表面に対してプラズマフィラメントの分岐した網目8a、8bを形成することが、それらのプラズマの相互吸引力により、処理しようとする表面に対するプラズマの良好な適用の点から有利であることは注目できる。したがって、プラズマが容器の内側形状をなぞり、それにより、容器の全ての内側表面にわたる均一なかつ有効な処理を確実にする。
【0105】
特許請求している本方法は、本質的に、処理される物体を供給しまた引き出す2つのコンベヤと、処理される物体を動かす、周辺部にある回転する円形トレーとからなり、それぞれ、本方法の実現を確実にする、ガス混合物の分配系、電流源、測定および検査のための適正な装置、ならびに、1つまたは複数の音響振動源、特に超音波振動源を備えた装置により実行することができる。音響振動源は、容器底部表面上の処理の効率を向上させるように、容器底部ホルダ上に取り付けることができる。電流源は、処理される物体群に役立つように配列することができる。
【0106】
物体を処理する間、それぞれの処理される物体は、物体の未処理壁、例えば処理される容器を取り扱う場合、処理されない側面への強制対流による空気冷却を受けることができる。
【0107】
本発明を実現する一方式において、処理される物体は、液体中に浸漬することができ、液体によりそれらの物体は、それらの表面全体にわたる音響振動、および特に超音波振動の均一な作用を受けるであろう。これは、例えば、液体浴中に部分的に浸漬されているボトルまたは他の容器であり、その首部が液体の外側のままとすることができ、したがって液体は容器の外側表面に接触し、それにより容器壁を非常に効率的に冷却し、より長時間プラズマを適用できる利点がある。他方、外部振動源を使用する場合、液体により、これらの振動が容器壁全体にわたってより均一に分布させることができ、したがって処理される容器の内側表面へのより均一な振動を作り出すことができる。
【0108】
処理装置への電気的接続を単純化するため、装置はコンデンサ系を備えることができ、それを介して移動電極へ直接接触させる必要性がなく高周波(HF)電気エネルギーを伝達させる。
【0109】
透明な無定形材料からなる容器に膜を堆積させる場合、処理装置は堆積される膜の品質管理のためレーザビーム系を有利に含むことができる。このような系では、レーザビームが前記膜を通過するときの非線形効果により放射される光子数、または非線形効果の結果として光子が再結合することに起因する一次光子束の減少のいずれかを記録するであろう。
【0110】
フォトレジスト材料からなるマスクにより一部保護されている、超小型電子構造が堆積されている単結晶シリコンウェハなどの物体への、プラズマによって行われるエッチング処理の場合、異方性エッチングを行うように、ウェハ表面に対し垂直方向になどの特定の方向で処理される物体に対して波の動きを有利に適用することができる。異方性の度合いは、処理される表面に課する波動の振幅および周波数に依存するであろう。
【0111】
処理される物体が金属シート、プラスチックはく、または織物シートである場合、この物体に、この物体の表面を走査するプラズマ束の作用と、プラズマ束がもたらすクリーニング、脱脂、エッチング処理または膜堆積を強める物体の振動作用とを同時に受けさせることができる。
【0112】
処理される物体が金属線、織物繊維、またはポリマーフィラメントである場合、同様なかつ等しく効率的な実現化が有効である。
【0113】
本発明の他の実施形態は、非対称的形状の処理される物体、例えば大容積かつ複雑な形状の容器の表面上の2つの場所に、同時にプラズマを発生させることからなる。その場合、分岐したプラズマフィラメントの網目の形の2つの高周波放電を、処理される物体の外側表面に沿った走査運動を提供する2つのコンデンサ型電極間で発生させる。
大きな実用的興味を占めるプラズマ発生方式は、断熱(等エントロピー)圧縮によりプラズマを発生させることからなる。このようなプラズマの発生による処理装置を、図14に示している。
【0114】
処理装置1は、ピストン室37である部分と、処理される物体のための台座を含む部分38、中実のピストン39、急速膨張のための手段付きガス圧縮装置40、音響振動発生器7、バルブを有するプロセスガス送入ダクト41、およびバルブを有するガス排気ダクト42を備える筺体36を含む。物体のための台座を有する部分38は、側壁の部分43と、真空シールおよび振動緩衝装置45を介して側壁の部分に固定された底壁の部分44とを備える。ピストン39は、筺体36のピストン室37の内側を褶動するように取り付けているが、ピストン上方の室部分には、ダクト46により室のこの部分に接続されたガス圧縮装置40により発生される高圧ガスを急速に充てんさせることができる。バルブ48を有する出口ダクト47により、ピストン39を持ち上げたとき、ピストン上方の筺体の部分からガスを排気することができる。入口および出口ダクト41、42により、プロセスガスが充てんされる物体の台座を有する部分は、処理後にガスを排気し、また再びプロセスガスを充てんすることができる。
【0115】
ピストンが上死点にあるとき、筺体の内部は、最初に出口42に接続されている真空ポンプ(図示されない)で排気され、次いで入口ダクト41から供給されるプロセスガスで満たされる。圧縮装置40は、始動バルブを介してピストン上方の筺体部分と接続された圧縮空気容器を含む。圧縮空気によりピストン39を下方向に押し、下死点50にくると停止するだけである。
【0116】
筺体の寸法(直径および高さ)、初期のプロセスガス圧力、およびピストンにかかる圧力は、上死点49から下死点50までピストンが動く間、ユーゴニオの断熱曲線に沿ってピストンがプロセスガスを圧縮するように計算されている。
【0117】
断熱圧縮によって、プラズマが発生する。プラズマはピストンを押し返し、ピストンはその上死点49に戻り、一方ピストン上方のガスは、ピストンの上昇行程の間にダクト47を介して排気される。この実施形態は、処理空間にわたってプラズマが均一に発生し、したがって筺体内に存在する処理しようとする物体のすべての側面上で、処理が均一な形で実行されるという利点を有する。
【0118】
筺体の処理領域内に所定のパラメータを有するプラズマが形成され、かつ処理される物体の固有周波数の1つで、または固有周波数の1つの倍数で好ましく作動している外部振動源7により振動が発生するように、圧縮過程の動力学が計算されている。
【0119】
実用的に興味があるであろう他のプラズマ発生方式は、衝撃波によるプラズマの発生である。このようなプラズマが発生されるのを可能にする装置を、図15aから15cに概略的に例示する。
【0120】
図15aによる処理装置1は、ダクト46を経てガス圧縮装置40へのバルブと接続している、圧縮されたガスを保持する第1の部分37と、バルブの付いたプロセスガス入口ダクト41およびバルブの付いたプロセスガス排気ダクト42のある、処理される物体を収納する部分38とを有する筺体36を備えている。処理される物体を収納する部分は、振動吸収材として作用する真空シール45を介して結合される側壁部分43と底部部分44とを備えている。装置は、底部部分44の下側に配置している外部超音波振動発生器7をさらに備えている。圧縮されたガスを保持する部分37を、処理される物体を収納する部分38と密封して分離するように、取外し可能な分離壁51を配置することができる。
【0121】
処理工程を開始するとき、排気ダクト42に接続された真空ポンプにより筺体の部分38を空にし、その後入口ダクト41により供給されるプロセスガスで満たす。圧縮装置40により、圧縮されたガスを保持する部分37内のプロセスガスを圧縮する。最後に、2つの筺体部分37、38を接続するために、取外し可能な壁51を、突然取り外す。
【0122】
筺体の寸法(直径および高さ)、初期のプロセスガス圧力、分離壁の位置、圧縮ガスの圧力、および他のパラメータは、衝撃波から遅れて、ポアソンの断熱曲線によりプロセスガスの圧縮が起こるように計算されている。処理される物体の領域内に、所定のパラメータを有するプラズマが形成されるように、入射波および反射波により作り出される圧縮プロセスの動力学が計算されている。物体3は、反射される衝撃波52’に遅れて発生するプラズマのプラズマ化学的作用にさらされる。このプラズマは、入射波52と反射波52’との2重の圧縮から得られるものである。入射衝撃波52のエネルギーの一部は、音の速さで物体内部に伝播する衝撃波52”の形で、処理される物体3により吸収される。この音の速さは、プラズマ中の音の速さよりも幾分速い。物体内部の波は、反対側の壁26で反射され、したがって、前進および後進の動きを行いそれが音響振動の形で放散される。
【0123】
処理される物体の表面のこれらの振動は、プラズマと処理される表面2aの粒子との間のプラズマ化学的反応の強化をもたらす。例えば、その物体の固有周波数の1つ、またはその周波数の倍数に近いまたは等しい周波数を放射する外部振動源7によって、振動の振幅を高めることができる。
【0124】
しかし、この外部振動の周波数を、処理される物体における衝撃波の振動周波数にも、処理される物体の固有周波数にも対応しないように選択することができる。
【0125】
図16を参照すると、入口ポート41によってガスおよび蒸気QおよびQを導入する反応器36内でプラズマを形成する他の実施形態を示している。プラズマ内におけるガスの分解により、クラスタおよび粉末、具体的にはナノ粉末を形成し、それにより、構造化の度合い、形態、および量は、プラズマおよび超音波振動の同時作用により決定される。例えば、振動は、超音波発生器7により反応器に伝達され、または室36内でプラズマの電流パルスにより発生して、前述したように、プラズマの発現の最初の部分が図5に関連して記述した特性を有する。
【0126】
このように、例えば、ばらつき±20%で平均寸法およそ20nmを有する単結晶の形態におけるSiOのナノ粉末が、アルゴン+酸素を含むプロセスガス中のヘキサメチルジシロキサンの分解から生成された。高周波放電(HF)プラズマ(電力45kW、プラズマ束直径:35mm)中に、周波数45kHz(電力2kW)の音響振動を含むことにより、他のパラメータがすべて等しくて、この方法の生産性が35倍に増加した。
【0127】
図16による装置において、超音波発生器7は、超音波発信器58と室36の壁との間の環状の空間で粉末粒子が生成し処理されるように、室36内に同軸的に取り付けた、この例では円筒形を有する超音波発信器58を備えている。装置は、室36の部分の周囲にあり、冷却液を循環させるために入口および出口ポート62、64を有する冷却回路60を、さらに備えることができる。この室の部分66でプラズマ8を発生させるが、部分66の周囲に、コンデンサ的または誘導的効果により、この室の部分66にプラズマを発生させるために、電流源4、例えば高周波電流源に接続されてた電極5を置いている。外部音響発生器を供給する場合、従来の手段により室内でプラズマを発生できる。しかし、外部振動発生器が不在の場合は、図5に関して記述した条件に関連する、パルスによるプラズマ発生方法によって音響振動を発生できる。
【0128】
図16の装置は、粉末核または粒の処理に使用することもできる。粉末核または粒は、複合粉末粒を形成するために、例えばガス混合物Q、Qと共に導入できる。ガス混合物の原子および分子が核の周囲に均一な原子または分子膜または層を形成するために、プラズマが粉末核に接触するガス混合物の原子および分子を活性化する。核表面とプラズマイオンとの間の相対的な波動する動きが堆積プロセスの触媒作用をするように、音響振動が、プラズマイオンまたは粒核、または両者を波動させる。このようにして、生成しまたは処理された粉末70は、出口チューブ36の下に配置したコレクタ68に集められる。
【0129】
本発明の他の変形形態は、プラズマによる表面エッチングのため音響振動を加えることである。処理される物体は、例えば、半導体技術で通常見られるような、マスクを備える構造体で被覆された単結晶ケイ素プラークなどの半導体プラークである。プラズマは大気プラズマが好ましい。ケイ素プラークは支持体上に巻きつけ、大気プラズマジェットにさらされるように配置し、その中に、CFなどのエッチングガスを注入する。支持体は、例えば周波数15kHzで、プラークに垂直な超音波振動にさらされる。
【0130】
実験により、超音波振動を適用すると、振動の動きに平行な(すなわち、ケイ素プラークの表面に垂直な)方向のエッチング速度vIIが、垂直な方向におけるエッチング速度vよりも大きいという意味で、異方性の形でクリーニングを行うことができることが示されている。振動の電力Pを0.1と2kWの間で変動させることにより、1.2と30の間で変動する比vII/vを得ることが可能であった。この比は、周波数を15から45kHzに増加させると1.5倍増加する。
【0131】
本発明のプラズマ処理方法は、金属シートおよび線をクリーニングし、またはエッチングし、またはスケーリングするのに有利に使用できる。例えば、プラズマカーテンを通過するアルミニウムシートは、圧延後残留している油またはグリース層をクリーニングできる。音響振動の適用により、上述の処理が、顕著な形で強化される。例えば、実用実験において、プラズマの線形電力密度1kW/cmについて、プラズマを通るシート速度3m/秒で、ほとんど完全なクリーニングが得られた。アルミニウム箔と接触する支持体またはローラを通して、アルミニウム箔に超音波振動を適用することにより(v=45kHz、P=0.1kW/cm)、電力を半分(すなわち0.5kW/cm)に低減して同一のクリーニング結果を達成することが可能であった。
【0132】
例えば、複雑な形状の大容積容器の形を有する、非対称な形の中空体の内部および外部表面の処理の場合、処理される物体表面の2つの領域で、例えば、物体の外側表面に沿って掃引する2つのコンデンサ型電極間のプラズマフィラメントの分岐した網目の形における2つの高周波放電により、分岐した網目の形のプラズマを発生させることが可能である。
【0133】
例として、実用実験において、単層ポリエチレン製自動車燃料容器の内部表面を、13.56MHzの高周波プラズマ放電によりバリヤ膜で被覆した。フィラメントの分岐した網目の形のプラズマ放電を、アルゴン、酸素、およびヘキサメチルジシロキサン(HMDS)のガス混合物中で発生させた。放電の平均電力は、5kWであった。60秒で、厚さ0.1μmのSiO膜により、容器の内部表面が被覆され、炭化水素分子のバリヤ改善ファクタおよそ1000を示した。
本発明による方法の実現についての非限定的な実施例を、本明細書において以下に示す。
【0134】
実施例1
HF方法による単層PETボトル(0.5リットル)の内側表面への酸化ケイ素膜の堆積
連続かつ反復使用した基本製品:Ar、O、ヘキサメチルジシロキサン(HMDS)、CH
電流源の最大電圧:21kV
放電電流振幅:10A
=3μs
=300μs
=40ms
処理の継続時間:30s
主要バリヤ材料:SiO(x=1.96)
バリヤ厚さ:180〜190Å
酸素についてのバリヤの大きさ(1日当りボトル壁を通り拡散する酸素体積):
処理前:0.06cm/ボトル・日
処理後:0.0001cm/ボトル・日
酸素についての相対バリヤ係数:BIF*〜60
COについての相対バリヤ係数:BIF*〜15
注 *)BIF=バリヤ改善ファクタ
【0135】
実施例2
単層ポリエチレンチューブ(200ml)への酸化ケイ素膜の堆積
連続かつ反復使用した基本製品:Ar、O、HMDS、TEOS、CH
電流源の最大電圧:10kV
放電電流振幅:8A
=2μs
=200μs
=10ms
処理の継続時間:30s
主要バリヤ材料:SiO(x=1.95)
バリヤ厚さ:250Å
酸素についてのバリヤの大きさ:
内側処理前:0.7cm/チューブ・日
内側処理後:0.005cm/チューブ・日
外側処理後:0.1cm/チューブ・日
両側処理後:0.002cm/チューブ・日
酸素についてのバリヤ係数:
内側処理後:BIF〜140
外側処理後:BIF〜7
両側処理後:BIF〜350
【0136】
実施例3
下記条件下での、容器(PETボトル)の内部における大気プラズマ中のHMDSの分解による酸化ケイ素膜(SiO)の堆積:
プラズマ処理の間、容器に適用する波動(異なったエネルギー密度を有する外部超音波源)の周波数(v):
v=310kHz
波動の振幅(l)(高速度カメラで測定:10こま/秒)
l=1/v√(E/ρ)
(式中、ρは処理される材料の密度である。)
大気プラズマ処理後の容器温度の上昇(ΔT)(赤外線温度計で測定):
ΔT=10K
これらの条件において、波動のエネルギー密度(E)は:
und=1/2ρν
プラズマにより物体に伝達されかつ10Kである温度ΔTに対応する熱的エネルギー密度(E)は:
=ρcΔT
(式中、cは材料の熱的キャパシタンスである。)
上記の値の比(R)は:R=Eund/E=1/2lν/cΔT。
【0137】
プロセスに課せられる波動方式(l)に従うと、下記が得られる:
【表1】
Figure 2004527077
【0138】
この実験により得られた結果から、大気プラズマによる膜堆積の場合、波動する動きのエネルギー密度が、プラズマによって処理される物体に伝達される熱的エネルギー密度のおよそ100分の1を超えていると結論することが可能である。一般的には、このことは、波動する動きの強さが、波動する動きのエネルギー密度が処理される物体の熱的エネルギーの増加(その増加は処理前および/または処理中の物体の温度上昇に比例する)に関して有意であるような強さである場合に、波動する動きを適用するだけで有効であることを意味している。熱的エネルギーは、熱源、特にプラズマそれ自体が提供する熱源により、処理される物体に伝達される。
【0139】
この実施例において、波動する動きが有効であるエネルギー密度の最小の比率Rは、およそ100分の1であることが見出されている。一方で波動しており、他方でプラズマにより加熱される表面間の相互作用の複雑な特性を考慮すると、上述の比率は、酸化ケイ素膜を堆積させる特定のプロセスについては、およそ100分の1であるが、例えば表面のエッチング、活性化、または殺菌についての、他のプロセスについては異なることが可能である。したがって、一般的な形では、「有意な」という語は、波動する動きのエネルギー密度が、熱的エネルギー密度の有意な分数、おそらく1,000分の1を超えるものであることを意味すると考えるべきである。実際の比率の値が存在するが、それぞれの特定の状況について決定する必要があることを、この実施例は示している。
【0140】
実施例4
実施例3で述べた膜堆積の間、処理される壁表面への粒子(Si)の拡散に関する境界層の厚さを、A.Kakliougin、P.Koulikらの“HF Atmospheric Plasma Sterilization of Dielectric Containers Inside Surface”CIP 2001、SVFにより発行;1st Edition May 2001、28頁の論文に言及されている分光データに基づくプラズマの平均温度の推算に基づいて概算した。これらの概算により、拡散する粒子の熱的速度(V)を、v〜10m/sと推算した。Siの拡散する粒子の濃度n/nplを流量計で測定し、10−5(プラズマ粒子の全体密度に対するSiの粒子密度の比)に等しく、またBraun(S.Braun、Basic Processes in Gas Discharges.Cambridge、MTI、12、1959)により拡散する粒子の有効断面を、10−18と概算した。
プラズマによる処理の継続時間は、Δτ=30秒であった。
【0141】
これらの条件において、上記の文献において記述した方式についての境界層の厚さδを、式:δ=v・n/npl・Δτ/QΔnsol(式中、nsolは、堆積層の粒子の密度(〜10−28−3)であり、厚さはΔであり、またQは拡散する粒子の有効断面である。)により計算している。
【0142】
そのプロセスに課せられる波動方式に従うと、下記が得られる:
【表2】
Figure 2004527077
【0143】
これらの結果は、波動する動きの振幅がプラズマと処理される物体の間の境界層の厚さよりも大きい場合、これらの実験条件では、測定可能な厚さの酸化ケイ素の層が得られる(言い換えると、本方法は有効である)ことを示している。
【0144】
この結果は、処理される表面に加えられる波動する動きが乱れたプラズマを引き起こすと、波動する動きが有効になり、プラズマが、プラズマと処理される表面の間の分子交換を大幅に強め、例えば、本実施例で述べている膜堆積を伴うことを意味する。
【0145】
実施例5
複合粒を形成するための粒子(核)の表面処理
出発材料: COCa核粉末(直径約300nm)
プロセスガス: アルゴン
処理中の核の温度: 850℃
2次ガス: アルゴン+O+ヘキサメチルジシロキサンの蒸気
プラズマ発生パラメータ:周波数13.56MHz、電力約35kW
得られた結果: COCa核周囲への厚さ約100nmのSiO
の形成
【図面の簡単な説明】
【0146】
【図1a】本発明による、処理される物体の表面処理装置の簡略化した概略図である。
【図1b】本発明による、処理される物体の表面処理装置の簡略化した概略図である。
【図2a】酸化ケイ素系バリヤを有するPETボトルの処理された表面の電子顕微鏡(SEM)表面写真である。
【図2b】酸化ケイ素系バリヤを有するPETボトルの処理された表面の電子顕微鏡(SEM)表面写真である。
【図2c】本発明による大気プラズマ堆積により得られた酸化ケイ素系バリヤを有するPETボトルの処理された表面のSEM写真である。
【図3a】ボトルの内側壁を処理する特定の場合における、本発明の実施形態による表面処理装置を示す簡略化した透視図である。
【図3b】ボトルの内側壁を処理する特定の場合における、本発明の実施形態による表面処理装置を示す簡略化した透視図である。
【図3c】ボトルの内側壁を処理する特定の場合における、本発明の実施形態による表面処理装置を示す簡略化した透視図である。
【図4a】ヘキサメチルジシロキサン、酸素、およびアルゴンの混合物から調製したプロセスガスを使用した、本発明によるプラズマ表面処理中に得られたPETボトルを示す高速度写真である。
【図4b】ヘキサメチルジシロキサン、酸素、およびアルゴンの混合物から調製したプロセスガスを使用した、供給電力によって図4aの処理とは異なる本発明によるプラズマ表面処理中に得られたPETボトルを示す高速度写真である。
【図5】本発明により、単極方式(プロットA1およびA2)、または高周波方式(プロットB)において、パルス放電により発生したプラズマについて、電圧Uおよび電流Iのプロットを時間の関数として示すグラフである。
【図6】本発明によるプラズマ表面処理中における、処理される物体の壁を横切る部分を示す断面図である。
【図7】本発明によるプラズマフィラメントの分岐した網目を生成させる高周波発生器によるパルス放電によって処理中の0.5リットルPETボトルについて示す、本発明によるプラズマ表面処理中に、処理される物体の振動を測定する振動センサに接続しているオシロスコープスクリーンを示す図である。
【図8】本発明による、複雑な形状の容器用のプラズマ表面処理装置を示す簡略化した断面図である。
【図9】接地電極が導電性液体ジェットの形の電極である、複雑な形状の容器のプラズマ処理装置の他の実施形態を示す簡略化した断面図である。
【図10】本発明による、容器壁の2つの側面用のプラズマ表面処理装置の電気回路図を示す簡略化した断面図である。
【図11】本発明による他の変形形態を示す、図10と同様な図である。
【図12】パルス放電によりプラズマを発生する、複数のボトルなどの容器の内側表面用のプラズマ処理装置の電気回路図を示す簡略化した横断面図である。
【図13】パルス放電によりプラズマを発生する、複数のボトルなどの容器の内側表面用のプラズマ処理装置の電気回路図を示す簡略化した横断面図である。
【図14】断熱(等エントロピー)圧縮によりプラズマを生成させる、本発明によるプラズマ処理装置を示す簡略化した断面図である。
【図15a】衝撃波を生成させる圧縮されたガスの膨張によりプラズマを発生する、本発明によるプラズマ処理装置を示す簡略化した断面図である。
【図15b】衝撃波の動きおよびプラズマの生成を例示する、図15aの装置を示す簡略化した図である。
【図15c】衝撃波の動きおよびプラズマの生成を例示する、図15aの装置を示す簡略化した図である。
【図16】本発明による粉末のプラズマ処理装置を示す簡略化した断面図である。

Claims (62)

  1. 処理される物体の表面をプラズマ処理する方法であって、プラズマの生成および処理される表面へのプラズマの適用からなり、処理される表面とプラズマとの間に波動する動きが生じるように、処理される表面が励起されまたはプラズマが音響的に振動されることを特徴とする方法。
  2. 処理される表面が、外部振動発生器によって励起されまたはプラズマが音響的に振動されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 超音波が発生することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記発生器の振動周波数が、処理される物体の固有周波数の1つに近いまたはそれに等しい周波数に調節されることを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
  5. 処理される物体の固有周波数を特定しおよび/または処理される表面の励起を制御するために、処理される物体の振動の周波数および振幅を、振動センサによって測定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 処理される表面が、プラズマが生成している間に生成される衝撃波によって励起されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 処理される表面の励起が、処理される表面へのプラズマの適用直前におよび/またはプラズマの適用中におよび/またはプラズマの適用直後にもたらされることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. プラズマが、プラズマ化学的に活性化することができるプロセスガスを含むガス媒体内で生成され、プロセスガスが処理される表面と接触することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. プラズマがパルスにより発生し、発生したプラズマの寿命が、処理される表面の波動する動きの寿命よりも長いことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. プラズマパルスが、プラズマ化学的に活性化することができるプロセスガスを含むガス媒体の本質的に断熱的なかつ等エントロピー的な圧縮により発生することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. パルスが、入射衝撃波、および処理される表面から反射される衝撃波によって発生することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  12. パルスが、単極性または高周波電流パルスによって発生することを特徴とする請求項9に記載の方法。
  13. パルスの電流振幅の立上り時間(t)が、生成されるプラズマチャネルの直径dのプラズマチャネルを取り巻くガス媒体中における音速νに対する比d/νよりも短いことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. プラズマチャネルまたはフィラメントの生成中に、電気的絶縁破壊により音の衝撃波が発生することを特徴とする請求項12または13に記載の方法。
  15. 材料の不安定の臨界温度を超える、処理される表面の表層的加熱を避けるように、電気的パルスの長さ(t)を調節することを特徴とする請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 大部分の処理される表面の粒子が安定なまたは準安定な状態に到達することを可能とするために、パルス間の間隔(t)を、放電後の時間(t)よりも長くすることを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. プラズマが、衝撃波を発生する分岐したプラズマフィラメントの網目の形で生成されることを特徴とする請求項12〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. プラズマが、電極と処理される物体の相対的な動きによって、および/または、移動する磁界によって、および/または、その中にプラズマが生成するプロセスガスの流体力学的効果によって、処理される表面にわたって移動することを特徴とする請求項12〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. パルスの長さ(t)が、処理される表面に適用されるプラズマフィラメントの幅とプラズマに対する処理される表面の移動速度との比より、小さいことを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 処理される表面にわたって分布される、複数の分岐したプラズマ分枝が、同時に生成されて適用されることを特徴とする請求項12〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 処理される表面の異なる連続処理について、プラズマに異なった組成を有するプロセスガスを連続して供給することを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. プロセスガスが、アルゴンと、ケイ素および酸素の有機金属蒸気などの有機金属蒸気と、炭化水素とを含むことを特徴とする請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. ボトルまたは他の深い容器の場合において、容器底部上における処理効率を向上させるように、首部と反対側の容器底部の下で振動を発生させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
  24. 処理される表面の異方性エッチングが、処理される表面に対して特定方向における振動の発生によって実施されることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の方法。
  25. 半導体表面のエッチング処理の場合において、半導体表面と実質的に垂直な方向に動く振動が実施されることを特徴とする請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
  26. プラズマ処理がエッチング処理であり、超小型電子素子構造が堆積されかつフォトレジスト材料のマスクにより部的に保護されている単結晶シリコンウェハのような処理される物体表面の波動する動きが、ウェハ表面に対し垂直方向のような特定の方向に行われ、それによって異方性エッチング処理が可能になり、異方性の度合いが処理される表面に適用される波動する動きの振幅および周波数に依存していることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  27. 処理される物体が、金属またはプラスチックまたは織物のシートであり、プラズマ束と、プラズマ束に対してシートの位置を固定する支持体の振動との同時作用にさらされることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  28. プラズマの分岐フィラメントの網目の形の2つの高周波放電を、処理される物体の外側表面に沿った走査運動を与えられた2つのコンデンサ型電極間で発生させることにより、大容積かつ複雑な形状の処理される物体の内部表面の2つの位置上で、プラズマが同時に発生されることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  29. 波動する動きにより処理される物体に伝達されるエネルギー密度が、処理前または処理後において、物体に伝達される熱エネルギー密度の増加の、1000分の1を超えていることを特徴とする請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 波動する動きにより処理される物体に伝達されるエネルギー密度が、処理前または処理後において、物体に伝達される熱エネルギー密度の増加の1パーセントを超えていることを特徴とする請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 波動する動きの振幅が、プラズマ処理中にプラズマと物体表面との間に形成される境界層の厚さを実質的に超えており、この効果が乱れたプラズマを伴うことを特徴とする請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。
  32. プラズマ発生装置と振動発生のための外部装置とを備えることを特徴とする、請求項1〜31のいずれか1項に記載の表面処理方法を実現する装置。
  33. プラズマ発生装置と、プラズマ表面処理工程中に処理される物体により放射される振動を測定するために配置された振動センサとを備えることを特徴とする、請求項1〜31のいずれか1項に記載の表面処理方法を実現する装置。
  34. プラズマ発生装置と、処理される物体の壁を横切ってレーザビームを放射するレーザ系と、処理される表面を横切ってレーザビームが通過する間に非線形効果により放射される光子数または非線形効果による再結合に起因する1次光子束の減少を検出するための、反射されるレーザビームまたは壁を横切るレーザビームのセンサとを備えることを特徴とする、請求項1〜31のいずれか1項に記載の表面処理方法を実現する装置。
  35. プラズマ発生装置と、プラズマ表面処理中に処理される物体を浸漬する液体浴とを備えることを特徴とする、請求項1〜31のいずれか1項に記載の表面処理方法を実現する装置。
  36. 処理される物体を収納するための部分とピストン室の部分とを有する筺体を備え、それらの部分が、ピストンによって分離されており、所定のプロセスガスにおけるプラズマ生成の臨界圧力を超えて物体を取り囲むプロセスガスを圧縮するために、処理される物体に向かってピストンが筺体内を急速に動くことができることを特徴とする、請求項10に記載の表面処理方法を実現する装置。
  37. 装置が、処理される物体を収納する部分と、圧縮されたプロセスガスを含む圧縮されている室の部分とを有する筺体を備え、筺体のそれらの部分が、取り外すまたは破壊することができる壁によって分離されていることを特徴とする、請求項11に記載の表面処理方法を実現する装置。
  38. プラズマ表面処理過程中に、処理される物体によって放出される振動を測定するように配置された振動センサを備えることを特徴とする、請求項32および34〜37のいずれか1項に記載の装置。
  39. 処理される物体の壁を横切ってレーザビームを放射することができ、かつ、処理される表面を横切ってレーザビームが通過する間に非線形効果により放射される光子数または非線形効果による再結合に起因する1次光子束の減少を検出するための、反射されるレーザビームまたは壁を横切るレーザビームのセンサを含むレーザ系をさらに備えることを特徴とする請求項33、34および36〜38のいずれか1項に記載の装置。
  40. 処理される物体上に液体を流しまたは発射することにより、処理される物体を冷却する装置を備えることを特徴とする請求項32〜34のいずれか1項に記載の装置。
  41. 冷却装置が、プラズマ適用中に、または適用直後に、処理される物体上に空気または他のガスを吹き付けることを特徴とする請求項32〜40のいずれか1項に記載の装置。
  42. プラズマ表面処理中に、処理される物体を浸漬する液体浴を備えることを特徴とする請求項32に記載の装置。
  43. プラズマ発生装置が、処理される物体に対して移動することができる電極を含むことを特徴とする請求項32、38、39、40、41または42に記載の装置。
  44. プラズマ発生装置が、ガスを供給するダクトを備える電極を含むことを特徴とする請求項32〜35および40〜43のいずれか1項に記載の装置。
  45. 電極が複数のガス供給ダクトを備えることを特徴とする請求項32〜44のいずれか1項に記載の装置。
  46. 電極が回転する供給ヘッドを備え、該ヘッドの上に本質的に軸対称な容器の処理用のプロセスガス供給ダクトを取り付けたことを特徴とする請求項44または45に記載の装置。
  47. プロセスガスの入射角を処理される表面に対して調節することができるように、プロセスガス供給ダクトの傾斜の角度が調節可能であることを特徴とする、請求項43〜45のいずれか1項に記載の装置。
  48. 本質的に軸対称な容器の処理用のプロセスガス供給ダクトが、本質的に軸対称な形でプロセスガスを分配する円錐の形で本質的に配置されていることを特徴とする請求項43〜46のいずれか1項に記載の装置。
  49. 処理される表面の反対側にある処理される物体の一方の壁に対して向けることができる、導電性液体ジェットの形の電極を用いて放電によりプラズマを発生させる装置を備えることを特徴とする請求項1〜31のいずれか1項に記載の表面処理方法を実現する装置。
  50. 請求項32〜34の1項または複数項に記載の補足的特徴を含むことを特徴とする請求項32〜49のいずれか1項に記載の装置。
  51. 処理中に、プラズマパラメータを記録しかつ検査する手段を備えることを特徴とする請求項32〜50のいずれか1項に記載の装置。
  52. パラメータを記録しかつ検査する手段が、電圧および/または電流パルスの立上り側面を記録しおよび/または検査することができることを特徴とする請求項32〜51のいずれか1項に記載の装置。
  53. パラメータを記録しかつ検査する手段が、パルスの振幅および長さならびにパルス間の休止を記録しおよび/または検査することができることを特徴とする請求項51または52に記載の装置。
  54. パラメータを記録しかつ検査する手段が、処理される物体から放射される音響振動の振幅および周波数を記録しおよび/または検査することができることを特徴とする請求項51、52または53に記載の装置。
  55. パラメータを記録しかつ検査する手段が、処理される物体の温度を記録しおよび/または検査することができることを特徴とする請求項51、52、53または54に記載の装置。
  56. 粉末を生成する方法であって、プラズマ化学ガスを含む室内におけるパルス状のプラズマの発生と、室内における音響振動の同時発生とからなり、プラズマによりガスが分解されてクラスタを形成し、クラスタの構造の度合いがプラズマおよび音響振動の同時作用によって決定されることを特徴とする方法。
  57. 音響振動が外部振動発生器によって発生することを特徴とする請求項56に記載の方法。
  58. 超音波が発生することを特徴とする請求項56または57に記載の方法。
  59. 振動の周波数および振幅が、振動センサによって測定されることを特徴とする請求項56、57または58に記載の方法。
  60. プラズマが、プラズマ生成過程中に発生する衝撃波によって振動されることを特徴とする、請求項56〜59のいずれか1項に記載の方法。
  61. 各プラズマパルスの持続時間が、音響振動の振動サイクルの周期を超えることを特徴とする請求項56〜60のいずれか1項に記載の方法。
  62. パルスが、単極性のまたは高周波の電流パルスにより発生することを特徴とする請求項56〜61のいずれか1項に記載の方法。
JP2002575023A 2001-03-27 2002-03-26 プラズマ表面処理方法およびその方法を実現する装置 Pending JP2004527077A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP01810318 2001-03-27
EP01120974 2001-08-31
EP01810915 2001-09-20
PCT/IB2002/001001 WO2002076511A2 (fr) 2001-03-27 2002-03-26 Procédé de traitement de surface par plasma et dispositif pour la mise en oeuvre du procédé

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004527077A true JP2004527077A (ja) 2004-09-02
JP2004527077A5 JP2004527077A5 (ja) 2005-12-22

Family

ID=27224223

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002575023A Pending JP2004527077A (ja) 2001-03-27 2002-03-26 プラズマ表面処理方法およびその方法を実現する装置

Country Status (10)

Country Link
EP (1) EP1374276B1 (ja)
JP (1) JP2004527077A (ja)
CN (1) CN100437883C (ja)
AT (1) ATE373314T1 (ja)
AU (1) AU2002242923A1 (ja)
BR (1) BR0208242A (ja)
DE (1) DE60222391T2 (ja)
ES (1) ES2294112T3 (ja)
MX (1) MXPA03008615A (ja)
WO (1) WO2002076511A2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010516850A (ja) * 2007-01-24 2010-05-20 レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード ポリマー基材の表面を処理する方法、それによって得られる基材及び多層材料の製造におけるその使用
JP5795427B1 (ja) * 2014-12-26 2015-10-14 竹本容器株式会社 被膜付き樹脂容器の製造方法及び樹脂容器被覆装置
JP2016087525A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 エア・ウォーター・マッハ株式会社 プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1033408C2 (nl) * 2007-02-16 2008-08-19 Omve Netherlands B V Werkwijze resp. inrichting voor het desinfecteren van micro-organismen etc.
US8399795B2 (en) * 2007-05-11 2013-03-19 Force Technology Enhancing plasma surface modification using high intensity and high power ultrasonic acoustic waves
NL1033958C2 (nl) * 2007-06-11 2008-12-12 Omve Netherlands B V Werkwijze voor het desinfecteren van kunststof flessen etc.
CN101974298A (zh) * 2010-11-11 2011-02-16 复旦大学 用氩等离子体处理金属表面方法
EP2678046B1 (de) * 2011-02-25 2015-01-21 Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Desinfektionseinrichtung, behälter, verwendung eines behälters und desinfektionsverfahren zur desinfektion eines behälters, insbesondere für einen lebensmittelbehälter
DE102012206081A1 (de) * 2012-04-13 2013-10-17 Krones Ag Beschichtung von Behältern mit Plasmadüsen
CN102785376B (zh) * 2012-08-14 2016-03-30 明尼苏达矿业制造特殊材料(上海)有限公司 聚乙烯表面处理方法
CA3020326A1 (en) * 2016-04-08 2017-10-12 Sio2 Medical Products, Inc. Method for applying a pecvd lubricity layer with a moving gas inlet
CN106944419A (zh) * 2017-05-12 2017-07-14 中国工程物理研究院核物理与化学研究所 一种去除表面氚污染的等离子体去污系统

Citations (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63292628A (ja) * 1987-05-11 1988-11-29 イーストマン コダック カンパニー 配向傾斜壁を形成する半導体エッチング方法
JPH04357662A (ja) * 1991-04-19 1992-12-10 Matsushita Electric Works Ltd 無電極放電ランプ
JPH06134296A (ja) * 1992-10-27 1994-05-17 Ii C Kagaku Kk 超微粒子の表面処理方法
JPH07106092A (ja) * 1993-10-04 1995-04-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 衝撃波プラズマ発生装置
JPH07155529A (ja) * 1993-12-01 1995-06-20 Takuma Co Ltd ガス処理装置とそれの運転方法
JPH07155640A (ja) * 1993-12-01 1995-06-20 Takuma Co Ltd ガス処理装置
JPH0855851A (ja) * 1994-08-17 1996-02-27 Sony Corp SiN系絶縁膜の成膜方法
JPH0878390A (ja) * 1994-08-31 1996-03-22 Sony Corp ペロブスカイト型酸化物薄膜のドライエッチング方法
JPH08318590A (ja) * 1994-10-27 1996-12-03 Carl Zeiss:Fa バリヤー皮膜を有するプラスチック容器及びその製造方法
JPH09141087A (ja) * 1995-11-24 1997-06-03 Ii C Kagaku Kk 大気圧グロー放電プラズマによる粉体の処理方法及び装置
JPH09157845A (ja) * 1995-12-06 1997-06-17 Hitachi Ltd カオス処理成膜装置,カオス処理成膜方法及びカオス処理成膜媒体
JPH09229913A (ja) * 1996-02-13 1997-09-05 Alum Pechiney 超音波検査法及び陰極スパッタ標的
JPH1033976A (ja) * 1996-05-24 1998-02-10 Sekisui Chem Co Ltd 放電プラズマ処理方法及びその装置
JPH1187098A (ja) * 1997-09-03 1999-03-30 Toshiba Corp プラズマ処理装置
JPH11333244A (ja) * 1998-05-22 1999-12-07 Nissin Electric Co Ltd 放電ガス処理装置
JP2000077372A (ja) * 1998-08-31 2000-03-14 Sumitomo Metal Ind Ltd 気相成長用半導体ウェーハの製造方法
JP2000169977A (ja) * 1998-12-04 2000-06-20 Seiko Epson Corp 大気圧高周波プラズマによるエッチング方法
WO2000054893A1 (en) * 1999-03-18 2000-09-21 Primaxx, Inc. Method and apparatus for metal oxide chemical vapor deposition on a substrate surface
JP2001035691A (ja) * 1999-07-16 2001-02-09 Japan Atom Energy Res Inst Zピンチ放電によるレーザー光ガイド用プラズマチャンネルの形成法
JP2001077097A (ja) * 1999-06-30 2001-03-23 Matsushita Electric Works Ltd プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01111333A (ja) * 1987-10-26 1989-04-28 Oki Electric Ind Co Ltd ドライエッチング装置
DE3900768C1 (en) * 1989-01-12 1990-02-22 Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung Ev, 8000 Muenchen, De Plasma etching device and method for operating it
US5277740A (en) * 1990-08-31 1994-01-11 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Apparatus and method for forming a fine pattern
JPH04111313A (ja) * 1990-08-31 1992-04-13 Mitsubishi Electric Corp 微細加工装置及び方法
RU2000890C1 (ru) * 1992-01-16 1993-10-15 Совместное межотраслевое и межрегиональное производственно-торговое объединение "Край" Установка дл получени ультрадисперсного порошка
US5569502A (en) * 1992-09-11 1996-10-29 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Film formation apparatus and method for forming a film
JP3428169B2 (ja) * 1994-08-31 2003-07-22 ソニー株式会社 ニオブ系薄膜のドライエッチング方法
US6423924B1 (en) * 1998-03-10 2002-07-23 Tepla Ag Method for treating the surface of a material or an object and implementing device

Patent Citations (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63292628A (ja) * 1987-05-11 1988-11-29 イーストマン コダック カンパニー 配向傾斜壁を形成する半導体エッチング方法
JPH04357662A (ja) * 1991-04-19 1992-12-10 Matsushita Electric Works Ltd 無電極放電ランプ
JPH06134296A (ja) * 1992-10-27 1994-05-17 Ii C Kagaku Kk 超微粒子の表面処理方法
JPH07106092A (ja) * 1993-10-04 1995-04-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 衝撃波プラズマ発生装置
JPH07155529A (ja) * 1993-12-01 1995-06-20 Takuma Co Ltd ガス処理装置とそれの運転方法
JPH07155640A (ja) * 1993-12-01 1995-06-20 Takuma Co Ltd ガス処理装置
JPH0855851A (ja) * 1994-08-17 1996-02-27 Sony Corp SiN系絶縁膜の成膜方法
JPH0878390A (ja) * 1994-08-31 1996-03-22 Sony Corp ペロブスカイト型酸化物薄膜のドライエッチング方法
JPH08318590A (ja) * 1994-10-27 1996-12-03 Carl Zeiss:Fa バリヤー皮膜を有するプラスチック容器及びその製造方法
JPH09141087A (ja) * 1995-11-24 1997-06-03 Ii C Kagaku Kk 大気圧グロー放電プラズマによる粉体の処理方法及び装置
JPH09157845A (ja) * 1995-12-06 1997-06-17 Hitachi Ltd カオス処理成膜装置,カオス処理成膜方法及びカオス処理成膜媒体
JPH09229913A (ja) * 1996-02-13 1997-09-05 Alum Pechiney 超音波検査法及び陰極スパッタ標的
JPH1033976A (ja) * 1996-05-24 1998-02-10 Sekisui Chem Co Ltd 放電プラズマ処理方法及びその装置
JPH1187098A (ja) * 1997-09-03 1999-03-30 Toshiba Corp プラズマ処理装置
JPH11333244A (ja) * 1998-05-22 1999-12-07 Nissin Electric Co Ltd 放電ガス処理装置
JP2000077372A (ja) * 1998-08-31 2000-03-14 Sumitomo Metal Ind Ltd 気相成長用半導体ウェーハの製造方法
JP2000169977A (ja) * 1998-12-04 2000-06-20 Seiko Epson Corp 大気圧高周波プラズマによるエッチング方法
WO2000054893A1 (en) * 1999-03-18 2000-09-21 Primaxx, Inc. Method and apparatus for metal oxide chemical vapor deposition on a substrate surface
JP2002539327A (ja) * 1999-03-18 2002-11-19 プリマックス インコーポレイテッド 基板表面への金属酸化物の化学的気相成長法による成膜方法および装置
JP2001077097A (ja) * 1999-06-30 2001-03-23 Matsushita Electric Works Ltd プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP2001035691A (ja) * 1999-07-16 2001-02-09 Japan Atom Energy Res Inst Zピンチ放電によるレーザー光ガイド用プラズマチャンネルの形成法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010516850A (ja) * 2007-01-24 2010-05-20 レール・リキード−ソシエテ・アノニム・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード ポリマー基材の表面を処理する方法、それによって得られる基材及び多層材料の製造におけるその使用
JP2016087525A (ja) * 2014-10-31 2016-05-23 エア・ウォーター・マッハ株式会社 プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置
JP5795427B1 (ja) * 2014-12-26 2015-10-14 竹本容器株式会社 被膜付き樹脂容器の製造方法及び樹脂容器被覆装置

Also Published As

Publication number Publication date
ATE373314T1 (de) 2007-09-15
EP1374276B1 (fr) 2007-09-12
BR0208242A (pt) 2004-04-13
WO2002076511A3 (fr) 2003-04-17
AU2002242923A1 (en) 2002-10-08
EP1374276A2 (fr) 2004-01-02
MXPA03008615A (es) 2005-03-07
DE60222391T2 (de) 2008-06-05
CN100437883C (zh) 2008-11-26
WO2002076511A2 (fr) 2002-10-03
DE60222391D1 (de) 2007-10-25
ES2294112T3 (es) 2008-04-01
CN1511333A (zh) 2004-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7288293B2 (en) Process for plasma surface treatment and device for realizing the process
RU2283667C2 (ru) Способ плазменной обработки поверхности и устройство для реализации способа
US8399795B2 (en) Enhancing plasma surface modification using high intensity and high power ultrasonic acoustic waves
JP2004527077A (ja) プラズマ表面処理方法およびその方法を実現する装置
US6647088B1 (en) Production of a dense mist of micrometric droplets in particular for extreme UV lithography
US7605385B2 (en) Electro-less discharge extreme ultraviolet light source
JP5453089B2 (ja) プラスチックボトルのコールドプラズマ処理及びそれを行うための装置
WO2007063987A1 (ja) 超純水プラズマ泡による加工・洗浄方法及びその装置
JP2004527077A5 (ja)
JP2004047610A (ja) 基板の表面処理方法
JPH0740336A (ja) ダイヤモンドの加工方法
JP2005166457A (ja) プラズマ放電装置
JP4182213B2 (ja) 液面プラズマ反応による気相−液相混合装置および気相−液相反応方法並びにアンモニアおよび水素の生成と、有機溶媒への窒素固定方法および装置
EP0873144A1 (en) Method and apparatus for treatment of surfaces
JP2003109795A (ja) プラズマジェット発生装置
JP2005036255A (ja) 複合構造物作製方法および作製装置
JPS61166975A (ja) 成膜方法
JPH09181046A (ja) 半導体製造方法および装置
JP2008170305A (ja) 時間分解分光解析装置
JPH08197277A (ja) レーザ処理装置及びレーザ処理方法
JPH07122140B2 (ja) 膜の形成方法
JP2000345195A (ja) 機能水の製造方法
JP4604233B2 (ja) 薄膜形成装置並びに薄膜形成方法
JPH01243428A (ja) 表面処理装置
JPH06226088A (ja) 超微粒子製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050317

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080212

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080512

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080519

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090323

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090623

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090911

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091209

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100428