JP2004525031A - 自動車シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は自動車シートに関し、該自動車シートは、シートフレーム(G)と、回動可能に取付けられたシートフレーム(G)の背もたれ(R)であって、一方において2つの異なる使用位置間の使用領域内において移動可能であり、他方においてシートフレーム(G)のシート表面(F)に向けて回動によって前方に傾斜可能である背もたれ(R)と、シートの長手方向における位置を調整するためのシートの長手方向ガイド(SLF)と、以前に調整されたシートの長手方向位置をロックするための固定デバイスと、カップリング機構であってこれによってシート後部(R)が固定デバイスに結合し、これによりシート後部(R)をシート表面(F)に向けて傾斜させる際に固定デバイスが解除されるカップリング機構とを備える。本発明によれば、シート後部(R)が使用領域の少なくとも一部を越えて回動する際に固定デバイスが解除されるのを防止するための補償手段が提供される。
Description
【0001】
説明
本発明は、請求項1の前文による自動車シートに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の自動車シートは、シートフレームと、回動可能に取り付けられたシートフレームの背もたれであって、一方において(回動により)、異なる有用位置間の使用領域における調整が可能であり、他方において、例えばこのために背もたれに設けられた解除レバーによって背もたれを解除した後に、シートフレームのシート表面に向けて無段階に前方に折り曲げられる(回動により)背もたれと、シートフレームのシートの長手方向における位置を調整するためのシートの長手方向ガイドと、以前にセットされたシートの長手方向における位置をロックするための固定デバイスと、カップリング機構であって、背もたれがシート表面に向けて前方に折り曲げられる際に、固定デバイスがカップリング機構の出力側によって解除可能となるように、このカップリング機構を介して背もたれが固定デバイスに結合するカップリング機構と、背もたれのタンブラ金具であって、背もたれを回動する際にタンブラ軸の回りを回動し、かつ、カップリング機構の出力側が接続されるタンブラ金具とを備える。
【0003】
シート後部が使用領域に占めることができる異なる有用位置は、シートに座る人の背中を支持する役割を果たす。更に、有用位置はシートにもたれる人の背中を支持する役割も果たす。
【0004】
他方で、シート表面に背もたれを折り曲げることは、カップリング機構を介してシートの長手方向ガイドの固定デバイスを解除する役割を果たし、このカップリング機構は、入力側においてタンブラ金具に、出力側において固定デバイスに接続される。背もたれを前方に折り曲げることは、通常、この目的のために背もたれに設けられたレバーを作動することによって行われ、このレバーによって、以前の自動車シートの有用位置を同時に解除しつつ、背もたれがシート表面に向けて前方に容易に折り曲げられる。
【0005】
背もたれを前方に折り曲げることによって固定デバイスを解除した後に、シートは前方に容易に移動でき、例えば2つ(ツー)ドアーのキャブリオレ型自動車の後部への入り込みを容易にする。これは、所謂入り込み容易機能であり、ツードアー自動車の後部シートへの出入りを容易にするためのものである。この入り込み容易機能は、しばしばメモリデバイスに結合され、その後に自動車シートを後ろに滑動させると、メモリデバイスによって元のシート位置が自動的に再配置される。
【0006】
最初に述べたタイプの公知の自動車シートでは、カップリング機構はボーデンケーブルを備え、ボーデンケーブル10のコアは一方でタンブラ金具に、他方で(必要ならば、更なるカップリング要素を介して)シートの長手方向ガイドの固定デバイスに接続される。ここで問題は、シートを回動する際におけるタンブラ金具のタンブラ運動の結果として、シートが既に配置されている有用位置に依存してボーデンケーブルの延びが異なること、すなわち、ボーデンケーブルによって固定デバイスを解除するのに異なる操作路が発生することである。この問題を解決するために、引っ張りバネの形態の弾性要素をボーデンケーブルのコア内に一体化することが知られており、このバネのバネ定数は、ボーデンケーブルによる固定デバイスの作動を損なわない程度に大きいものである。このバネの作用は、固定デバイス内に通常一体化されて固定デバイスをその配置状態に付勢するバネ要素の作用に勝るものでなければならない。(このような固定デバイスをその配置状態に付勢することにより、占有者が固定デバイスの解除を働きかけて作動しなければシートの長手方向ガイドが常に自動的にロックされていることが安全面から保障される。)固定デバイスのロックが完全に解除され、カップリング機構による固定デバイスの更なる作動が可能でない場合にのみ、シート後部の位置に依存して、すなわち、背もたれを前方に折り曲げる開始時点でのタンブラ金具の位置に依存して、引っ張りバネが伸張され、固定デバイスを解除する前述の異なる操作路の結果として起こる超過移動分の補償が許容される。
【0007】
入り込み容易機能における公知のカップリング機構は大きなバネ定数を必要とする結果、このためにボーデンケーブルに一体化されるバネが構造的な空間とアセンブリの重量のかなりな増加を必要とする欠点を有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、タンブラ金具とカップリング機構を介してシートの長手方向ガイドの固定デバイスに背もたれを結合することを簡単な手段で可能にするように、既に述べたタイプの自動車シートを改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これは、請求項1の特徴を備えた自動車シートを提供する本発明によって達成される。
【発明の効果】
【0010】
これにより、背もたれを回動する際に(背もたれの有用位置の調整の目的又は背もたれを前方に折り曲げるために)少なくとも使用領域の一部を越えて固定デバイスの解除を防止する補償手段が提供される。
【0011】
従来技術ではなく本発明による解決方法では、解除後に生じる超過移動分は簡単に補償されるものではなく、タンブラ金具のタンブラ運動による公差の補償が固定デバイスの解除前にすでに起こるものである。このためには、補償手段は、背もたれが前方に折り曲げられる間にその使用領域内に依然として位置しているか又はこの使用領域のある所定部分に少なくとも位置しつつ、解除が既に起こることを防止するものである。
【0012】
使用領域部分は、一方で上記所定部分より狭くすることができるが、シート後部が前方に折り曲げられる際にその使用領域にまだ位置している限りは固定デバイスの解除ができないように、これら2つの領域を一致させることもできる。
【0013】
補償手段は特に、使用領域の前記部分において背もたれを回動する際に、例えばカップリング機構への背もたれの作用を補償するように形成することができる。換言すれば、固定デバイスへのカップリング機構のこのような作用であって固定デバイスの解除に繋がる作用が全く起こらないように、補償手段はカップリング機構への背もたれの作用(タンブラ金具を介して)を補償するものである。
【0014】
更に、補償領域の少なくとも一部における背もたれの回動中に、固定デバイスへのカップリング機構のあらゆる作用が防止されるように補償手段が形成され提供されることが提案される。
【0015】
好適な実施態様では、入り込み容易機能を解除する目的で背もたれが前方に折り曲げる際において所定の角度の相違を除いて背もたれが完全に前方に折り曲げられた位置(シート表面にもたれる背もたれに対応する)に達する場合に、固定デバイスへのカップリング機構の作用が許容されるのみであるように補償手段が形成され提供される。この場合、入り込み容易機能の解除の間に自動車シートが位置する有用位置に関係なく、背もたれの同じ前方への傾斜角で固定デバイスへのカップリング機構の作用が常に始まることが確保される。
【0016】
本発明の変形によれば、補償手段はカップリング機構の内部に又はその上に取り付けられる。これによって、出力側におけるカップリング機構が固定デバイスに作用しないように、補償領域の少なくとも一部における背もたれの回動中に、カップリング機構への背もたれ又はタンブラ金具の作用を補償手段が補償することが提案される。
【0017】
本発明による解決方法は、特に、背もたれの回動中又はそれに備えられる金具のタンブラ運動中にカップリング機構が固定デバイスに作用するようにカップリング機構の出力側に力を伝える牽引手段を有するカップリング機構に適用される。これによって、ボーデンケーブルのコアは牽引手段として特に好適である。
【0018】
本発明の実施態様によれば、牽引手段は、使用領域で又はその少なくとも一部で背もたれが回動される際に弛むような寸法とされる。次いで、前方に折り曲げられる際に背もたれが使用領域又は使用領域の一部に未だ位置している限り、牽引手段を介して力が全く作用しないようになっている。したがって、入り込み容易機能の解除の目的で前方に折り曲げられる際に背もたれが回動範囲(使用領域又はその一部)内に未だ存在する限り、対応する運動は固定デバイスの解除ではなくケーブルの弛みの中断を導くだけである。これは、ケーブルの弛みが完全に中断される際に、すなわち、使用領域又はその一部の後方における背もたれの限定された回動位置においてのみ始まる。
【0019】
本発明では更に、カップリング機構のガタツキを防止するのに十分であるところの僅かな付勢力の下に使用領域又はその一部における背もたれの回動中に牽引手段を保持するために、弾性要素がカップリング機構に更に作用する。この付勢力は固定デバイスを付勢するのに用いられるバネ要素のものより相当弱くてよいので、このためには、非常に小さなコスト効果をもたらす軽量バネが適切である。このバネは一方で牽引手段に直接作用し、他方で牽引手段上の少なくとも1つの更なる構成要素を介して作用する。
【0020】
本発明の更なる実施態様によれば、牽引手段は、軸回り、より詳細にはタンブラ軸回りに回動するように取り付けられたホルダーに固定され、これにより、入り込み容易機能を解除する目的で前方に折り曲げられる際に使用領域又はその少なくとも一部に背もたれが位置するときに、このホルダーはタンブラ金具によって引っ張られない。したがって、使用領域又はその少なくとも一部における背もたれの回動中に、タンブラ金具を介して牽引手段への作用が全く起こらない。これは、背もたれがシート表面に向かってその使用領域を越えて回動した(前方に折り曲げられる)後にのみ生じる。
【0021】
本発明におけるこの実施態様では更に、タンブラ金具側にボーデンケーブルのスリーブを固定するためのカップリング機構の構成要素として、一方においてボーデンケーブルを用い他方においてコアを用いる際に2つの相対回転可能なホルダーが提供され、これらホルダーは、軸(より詳細にはタンブラ軸)の回りに回転可能であり、使用領域又は少なくともその所定の一部分の外側に背もたれが位置する際において背もたれを前方に折り曲げるときに互いに相対的に回動するだけである。ボーデンケーブルを一方で回動させスリーブを他方で回動させることによって、固定デバイスの作用を導くコアが伸張状態になる。
【0022】
これにより、使用領域又は少なくともその一部分の外側で背もたれを前方に折り曲げる際に、一方のホルダーがタンブラ金具と一致して同時に移動し、他方のホルダーが背もたれと共に回動できないシートフレームの構造グループに阻止されることが更に提案される。
【0023】
本発明の更なる実施態様ではカップリング機構はカップリングレバーを備え、背もたれが回動する際に入力側においてカップリング機構に及ぼされる力が固定デバイスに向けて伝わらないように、すなわち、固定デバイスのロックが生じることができないように、カップリングレバーは、使用領域又は少なくともその一部分において背もたれが回動する際に固定デバイスに向かって出力側に取り付けられたカップリング機構の要素に作用しない。このように、背もたれが使用領域又は少なくともその規定された一部分を越えて前方に折り曲げられるときに、固定デバイスの解除が起こるだけである。
【0024】
更に、カップリングレバーの出力側におけるカップリング機構の要素は外側への湾曲部を有し、背もたれが出力側においてこの要素に作用することなく回動する際に、この湾曲部においてカップリングレバーの一端部が移動可能である。固定デバイスの解除が終了し超過移動分を補償するように作用する際に、カップリングレバーの一端部が湾曲部に移動する。
【0025】
超過移動分を補償する請求項19によれば、固定デバイスの解除が終了する位置を越えて背もたれが前方に折り曲げられる際に、固定デバイスへのカップリング機構の更なる作用が回避されるように、カップリング機構の2つの要素における相互作用を妨げる補償手段が提供される。固定デバイスが完全に解除される位置を越えて背もたれを前方に折り曲げる際に、固定デバイスの作動要素への更なる作用が及ぼされる(固定デバイスのロックを解除するためにずらされる)ことが防止されるべきである。すなわち、固定デバイスの完全な解除後に作動要素が更に(追加的に)ずらされることが防止される。固定デバイスの損傷、例えば背もたれを前方に折り曲げる結果として伸張し過ぎによりバネをリセットすることによる損傷が、これにより防止されるべきである。
【0026】
補償手段は、カップリング機構の要素の一つの外側への湾曲部によって、例えば出力側におけるカップリング機構の第2の要素であって、入力側に接続された要素の一部が出力側の要素に作用することなく移動可能である湾曲部を有する要素によって形成される。このために、湾曲部の外形は、湾曲のような部分、より詳細には、入力側の要素であってより詳細にはカップリングレバーの形態の一部が入力側の要素に作用することなくその中に移動できる半径部のような部分を少なくとも有し、これにより、固定デバイスの解除が完了した際にカップリングレバーの一部が湾曲部内に移動する。
【0027】
本発明の他の変形では、補償手段はカップリング機構に一体化されておらず、シートの長手方向ガイドの固定デバイスに一体化されている。このために、例えば固定デバイスに通常設けられるロッキング歯は長くなり、カップリング機構が固定デバイスに作用する際に、タンブラ金具の異なる位置と解除効果の結果として、ロッキング歯が動く第1部分が公差を補償するためにのみ作用し、すなわち、シートの長手方向ガイドの連結されたラチェット開口から歯を持ち上げることが次いで起こる。
【0028】
更に、本発明の特徴及び利点は、図面に示される実施態様に関して説明されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図11において側面が示されるシートフレームG(シートの下方フレーム)は、自動車本体に固定された下方レールに取付けられシートの長手方向Lにおいて移動可能なシートレール付きシート長手ガイドSLFと、前側及び後側の結合レバーによってシートレール上で垂直方向において調整可能なシート側部8とを備える。図11では見えない他の長手側において、シートフレームGは対応する配置を有する。シートフレームGの2つのシート側部間には、自動車の所有者がその上に座るシートクッションを支えるシート表面Fが延出する。
【0030】
更に、シートフレームGの側部8の各々は、図11の点線で示される回動背もたれを支持するタンブラ金具Tを有する。
【0031】
ここでのシートフレームの部品は、本体に固定された下方レール上でシートの長手方向において移動可能なこれら全ての要素を意味し、特に、シートレール、シート側部8及びこれらに結合される他のシート要素を意味する。
【0032】
長手方向Lにおいて調整可能なこの種類の自動車シートが2つドアーの自動車で用いられる場合は、自動車の後部に入るのを容易にするために、シートの長手調整機に背もたれを結合すること、すなわち、背もたれをシート側部8間に延出するシート表面に向けて前方に折り曲げる際に、シート長手ガイドSLFに連結された固定デバイスが解除され、前方に折り曲げられた背もたれと共にシートが前方に押しやられることが知られている。これは、所謂入り込み容易機能である。
【0033】
以下において、所望のシート長手位置を自動的に探すためのプログラム可能なメモリデバイスを用いる際における入り込み容易機能の基本原理がまず、図6〜10に示されるシート配置を参照しつつ説明され、かつ、WO00/55002から知ることができるであろう。更なる詳細のために、本説明の主題と特に関連するWO00/55002に言及する。
【0034】
図6による正面斜視図とその背面図である図6aは、本体に固定されたレール101、ならびに、シートの長手方向Lにおいてレール101上を移動可能にガイドされるシートレール102を示し、シートの長手方向Lに連続して設けられた幾つかのラチェット開口170を有するラチェットレール107が、本体に固定されたレール101に固定されている。シートレール102はシートフレームの残りの構成要素を支持するが、これは図11を参照されたい。
【0035】
シートレール102は、固定デバイス120によって、本体に固定されたレール101に対してロック可能である。固定デバイスは、シートを長手方向に調整するのに用いられる従来の固定デバイスとすることができる。図6及び6aは、ハウジング、作動要素120bに取付けられた回り継手、及び、作動要素120b上にある公知の固定デバイスの捩りバネを示し、そのハウジングはシートレール102に固定されている。捩りバネは、とりわけ、ガタツキを防止するためにアセンブリから遊びをなくす役割を果たす。
【0036】
この固定デバイスは、例えばDE29910720U1に従がって、ハウジング内に設けら、かつ、本体側のレール1に固定されたラチェットデバイス(図6及び6aに示されていない)に向けて弾性的に付勢された多くのロッキング歯を備える。ロッキング歯への付勢作用により、シートレール102に結合されたロッキング歯は、本体に固定されたラチェットデバイスと自動的に係合し、この目的のために提供された作動要素120bによって歯デバイスとの係合からロッキング歯が解除されないかぎりシートの長手方向の調整作用がロックされる。
【0037】
ハウジングの外部に取付けられた捩りバネと同様にロッキング歯に作用するが固定デバイス120を解除するためにこの捩りバネとは逆方向に回転するバネであってハウジングの内部に取付けられたバネから成るバネアセンブリ120aによって、固定デバイス120の作動要素120bが付勢されているので、バネアセンブリ120aの作用に抗して作動要素120bに力が働くときには固定デバイス120は解除される。
【0038】
固定デバイス120を解除するためには、シートフレームに回動可能に取り付けられこの目的のために提供された作動ハンドルとしてのクロスバー190を備えた作動レバー109を直接握りこれを反時計回りに回すことによって(図6及び図6(a)に示されていない)、作動要素120bがシートの使用者によって一方側で作動可能となり、これによって、作動要素120bはバネアセンブリ120aの付勢力に抗して下方に移動する。一方、固定デバイス120は、シート後部を前方に折り曲げることによっても解除され、これによって、シート後部はケーブル121bを有するボーデンケーブルを介して作動レバー109に結合し、ボーデンケーブル(不図示)はボーデンサポート121上で支持される。更に、ガイド122aと、ボーデンケーブルのケーブル121bの取付部122bとを有する伝動部122が、駆動シャフト124によって作動レバー109の回動軸上に取り付けられる。この伝動部122はケーブル121bの伸張度を変えるものであり、背もたれが前方に折り曲げられる際に、作動レバー109の回りにおいて該レバーに係合する伝動部の2つのアーム123によって変転する回動運動が起こる。これにより、背もたれが前方に折り曲げられ、作動要素120bを介して固定デバイス120を解除するる際に、作動レバー109が時計回りに回動する。
【0039】
更に、たとえば、固定プレート121aによってシートレールに固定されたボーデンケーブル・サポートと伝動部122との間でボーデンケーブルのケーブル121b上でつぶされるようにして、ケーブルニップル168が固定される。段付きボルト165aの長手軸を通って形成される軸回りにおける回動運動のための、ベアリングブッシュ165、段付きボルト165a及びネジ166によって取り付けられたスイッチレバー106の形態のスイッチ要素に、ケーブルニップル168が連結され、同時にケーブルニップル168がシートフレーム又はそのシートレール102に固定される。スイッチレバー106は、ケーブルニップル168の直ぐ近くに取り付けられ、かつ、ケーブルニップル168がシートの長手方向において作動する止め162を上方部分161に有し、それによってスイッチレバー106が回動する。
【0040】
ベアリングブッシュ165と段付きボルト165aの下方に取り付けられたスイッチレバー106の第2の端部は、メモリデバイスのロッキングつめ104の作動部に連結された作動部160を形成する。これにより、ロッキングつめ104の作動部は、ロッキングつめの最上部の作動面140によって形成される。
【0041】
作動部160がロッキングつめ104の作動面140に作用する図6及び図6aに示される位置において、作動レバー109の突起191によってスイッチレバー106がロックされるが、これは、突起191上においてスイッチレバー106の上方部161が止め163によって垂直方向(シートの長手方向Lを横切る方向)において支持されるものである。このために必要なトルクは、固定デバイス120のバネアセンブリ120aによって与えられ、作動要素120bと作動レバー109とを介してレバーの突起に作用する。
【0042】
これに代わる又は他の形態として、スイッチレバー106の垂直位置は、スイッチレバー106に直接に取り付けられたバネを介して、或いは、ロッキングつめ104の圧縮バネ400の作用に勝る十分な摩擦力で取り付けられたスイッチレバー106によっても達成される。
【0043】
特に図6aにおいて示されるように、ラチェットレール107のラチェット開口170の隣りにあってシートの長手方向Lにおいて移動可能なベース本体150によってガイドされるスライダ105のベアリングスタッド155に、ロッキングつめ104自体は回動可能に取り付けられている。スライダは、そのベース本体150に凹部152を有し、凹部152内には圧縮バネ400が取り付けられており、ロッキングつめ104の作動部140の下方において圧縮バネ400がロッキングつめ104に作用し、これによって、ロッキングつめ104が付勢力を受け、ロッキングつめ104の他端に取り付けられたラチェットフック141がラチェットレール107と係合する。背もたれが前方に折り曲げられていないでシートがメモリ位置でロックされている図6及び図6aに示される状態では、スイッチレバー106の作動部160がロッキングつめ104の作動面140に支持され、ラチェットフック141がラチェットレール107と係合するようにベアリングスタッド155の回りをロッキングつめ104が回転できないようになっている。
【0044】
図6及び図6aに示される状態では、ロッキングつめ104の反対側の止め144は、固定ネジ136によってシートレール上で固定される止め要素103と強く接する。更に、最上部において止め144と近接するロッキングつめ104の付随部143は、止め要素103の係合部134と係合するように配置される。
【0045】
メモリ位置にシートがロックされている図6及び図6aに示されるシートの位置では、背もたれが前方に折り曲げられてボーデンケーブルのケーブル121bが引き伸ばされ、ケーブル121bは後方のシート端部(背もたれ側)に向かって移動する。
【0046】
図7では、一方において、伝動部122とアーム123によって作動レバー109が反時計回りに回動され、これにより、作動要素120bに作用して固定デバイス120を解除する。他方においては、ケーブル121bと共につぶされるケーブルニップル168が後部シート端部に向かって移動させられ、これによって、ケーブルニップル168はスイッチレバー106の上方部161において止め162に作用する。これにより、スイッチレバー106は反時計回りに回動し、ロッキングつめ104の連結作動面140から作動部160が持ち上げられる。作動レバー109と共に下方に回動するレバーの突起によってスイッチレバー106は最早阻止されないので、スイッチレバー106のこの回動運動が可能になる。スイッチレバー106がロッキングつめ104を解除するので、圧縮バネ400の作用の結果として、ラチェットフック141がラチェットレール107の開口170と係合するまでロッキングつめ104がスライダ105のベアリングスタッド155の回りを回動する。ロッキングつめ104とメモリデバイスが全体としてロックされる。
【0047】
ロッキングつめ104の回動運動によって、止め要素103の係合部134と同様にロッキングつめ104の付随部143も係合から解除されるという結果が得られる。シートの別の移動はロックされたメモリデバイスによって阻止されるであろうから、このことは、シートフレームが移動できるようにするために必要である。
【0048】
これにより、ケーブルニップル168は、背もたれが前方に折り曲げられる際にスイッチレバー106に作用するロッキング手段としての役割を果たし、ロッキングつめ104はスイッチレバー106によって解除されない。
【0049】
本体に固定されたレール101に対してシートレール102が変位するまでは、背もたれを前方に折り曲げる際に、固定デバイス120が解除される前において圧縮バネ400の作用の下にラチェットフック141が既にラチェット開口170と係合可能であるように、配置が設計される。メモリ位置のようなシートの長手方向における実際の位置の許容される記憶が保証される。しかしながら、ラチェットフック141がラチェット開口170と直ちに係合できない場合は、圧縮バネ400の作用の下にラチェットフック141が2つのラチェット開口170間のウエブ上で停止するので、ラチェットフック141は、シートの長手方向Lにおいてシートフレームが僅かに転位した後に通る次のラチェット開口170と係合する。このような場合、背もたれを前方に折り曲げる際にシートの長手方向位置の間における僅かなズレと、その後に記憶されるメモリ位置が存在する。
【0050】
背もたれを前方に折り曲げることによって達成される図7に示される状態では、乗客が自動車の後部に乗り込むのを容易にし、又は、自動車の後部に物を置くのを容易にするために、背もたれが前方に折り曲げられると共にシートフレームをシートの長手方向の前方に押すことができる。
【0051】
次いで、背もたれが前方に折り曲げられたままでシートが再び後ろへ移動されると、ロッキングつめ104によって規定されるメモリ位置の最も後端でシートが自動的に停止する。メモリ位置に達するために、シートフレームの止め132はメモリデバイスの止め144と接するように移動し、それによって、シートフレームの後方への更なる移動が阻止される。
【0052】
次いで背もたれがその機能位置に再び折り曲げられると、ケーブル121bの伸張が解除され、かつ、スイッチレバー106と突起191が固定された作動レバー109とが、図6及び図6aに示された位置に戻る。次いで、固定デバイス120を解除するために作動レバー109が反時計回りに回動すると、図8に示される位置が自動的にセットされる。
【0053】
この目的で設けられた作動ハンドルによって作動レバー109を手動で回動する場合、固定デバイス120は作動要素120bを介して実際に解除され、シートフレームはシートの長手方向Lにおいて本体に固定されたレール101上を移動可能である、しかしながら、背もたれが前方に折り曲げられない場合は、スイッチレバー106は直立位置のままであり、この直立位置においては作動部160は作動面140に垂直方向に作用する。これにより、ロッキングつめ104が圧縮バネ400の作用の下にロックされるのが防止される。
【0054】
図8に従ってレバーの突起191が下方に回動され、レバーの突起191がスイッチレバー106の連結止め163に係合しない結果、スイッチレバー106の垂直方向における位置は、例えばロッキングつめ104の作動面140の適当な設計によって固定される。ロッキングつめ104の圧縮バネ400の作用下に、スイッチレバー106の反時計回りの回動運動となる、スイッチレバー106の作動部160へのモーメントを作動面140が一切及ぼさないように、作動面140を曲面とすることができる。他の言葉で表現すると、圧縮バネ400によって導かれるロッキングつめ104からの力を介して、スイッチレバー106の反時計回りの回動運動が全く生じないように、ロッキングつめ104の作動面140とスイッチレバー106の作動部160との相互作用が設計されなければならない。しかしながら、スイッチレバー106の反時計回りの回動運動は、ケーブルニップル168を介して妨げられる。
【0055】
これに代わって、既に上述したスイッチレバーの直立位置は、適当なバネ要素又は十分に適切な摩擦力によっても固定される。
【0056】
要するに、シートのメモリ位置(背もたれが前方に折り曲げられていない)における作動レバー109の作動によって、一方において固定デバイス120の解除が導かれ、同時に、ロッキングつめ104とメモリデバイス全体が作動レバー109の回動前に既に存在していた解除状態のままとなる、図6及び図6aを参照されたい。更に、メモリデバイスの付随物143は、シートレール側で止め要素103の係合部134と係合する。
【0057】
この状態では、シートをスライドする際に新たなメモリ位置が同時にセットされるように、シートの長手方向Lにおけるシートフレームの動きによってロッキングつめ104が同時に一緒に引き連れられる。しかしながら、作動レバー109が最終的に動かされる際には、シートフレームをスライドさせることによって新たにセットされたシートの長手方向における位置に対応する新たにセットされたメモリ位置はロックされていない。このために、固定デバイス120がロックされシートレール102が本体に固定されたレール101に対してロックされている図6及び図6aによる結果は、初期にのみを有する。しかしながら、シートの長手方向における新たな位置においてシート後部が前方に折り曲げられる際には、図7によるメモリデバイスのロックが起こるのみである。このように本実施態様では、入り込み容易機能の範囲内で背もたれが前方に折り曲げられつつシートが前方に移動させられる際に、メモリデバイスが常にロックされるのみである。
【0058】
図9は、背もたれが前方に折り曲げられつつシートの長手方向Lにおいて最初に前方に押された後のシートフレームを示すが、これによって、ロッキングつめ104は最初のシート位置において後方がロックされたままになり、その後、背もたれは後退してその機能位置に折り曲げられる。更に、固定デバイス120がロックされずに、シートフレームがシートの長手方向において前方又は後方に選択的に変位するように、作動レバー109が回動される。シートが到達するシートの各長手方向位置において、シートフレームは、作動レバー109を操作して本体に固定されたレール1に対して固定デバイス120によりロックされる。
【0059】
図10は、背もたれが直立したままでシートフレームがメモリ位置に後退移動する際における、シートフレーム位置を最終的に示すものである。スイッチレバー106は、その作動部160がロッキングつめ104の作動面140から垂直上方に突出する突起140aと係合した状態で停止する。これは、ロッキングつめ104がロックされた状態に位置し、この状態においてロッキングつめ104は、そのラチェットフック141によって(図6a参照)ラチェットレール107のラチェット開口170と係合することによるものである。ロッキングつめ104の作動面140の傾斜位置を介して、シートの長手方向Lに平行な成分を有するトルクがロッキングつめ104によってスイッチレバー106の作動部160に作用する。この結果として、スイッチレバー106が反時計回りに回動し、その作動部160がロッキングつめ104の突起140aと係合して停止するために移動する。これは、シートの下方フレームが図10に示されるメモリ位置に到達する際に、ロッキングつめ104がロックされたままであるという効果を有する。
【0060】
要するに、背もたれが直立した状態でシートがメモリ位置に押される際にスイッチレバー106の作動部160が回動するように、ロッキングつめ104がロックされた状態の作動面140がスイッチレバー106の作動部160と相互作用し、これによって、ロッキングつめ104の解除が防止される。(背もたれが前方に折り曲げられた状態でシートがメモリ位置に押されて後退する場合は、ケーブルニップル168の作用の結果として、スイッチレバー106が直ちに回動し、図7参照、その結果、この場合においてさえ、メモリデバイスの解除が行われない。)一方、ロッキングつめ104の作動面140とスイッチレバー106の作動部160とが、ロッキングつめ104の解除状態において相互作用すると、図6参照、その結果、図6を参照して詳述したようにロッキングつめ104はロックされない状態のままである。
【0061】
ロッキングつめ104がロックされた状態のために、メモリ位置に到達したシートフレームは自動的に停止する。シートフレーム側の止め要素103の止め132が、メモリデバイスの反対側の止め144によって妨げられるようになる(図6a参照)。
【0062】
次いでメモリ位置において作動レバー109が操作され、固定デバイス120のバネアセンブリ120aの作用下に固定デバイス120が再びロックされるまで、作動レバー109が回動される。同時に、スイッチレバー106の上方部161の傾斜した止め163に作用する作動レバー109の突起191を介して、スイッチレバー106はその直立位置に時計回りに回動し、それによって、スイッチレバー106はその作動部160をロッキングつめ104の作動面140に作用させ、これを(圧縮バネ400の作用に対して)解除する。固定デバイス120のロックはバネアセンブリ120aの対応する設計を必要とする。次いでシートは、背もたれがメモリ位置において折り曲げられずに図6及び図6aを参照して説明された位置に再び配置される。
【0063】
異なる実施態様が図1a〜4dを参照しつつ説明されるであろう、図1a〜4dには、本発明によりどのようにして背もたれをシートフレームのシート表面に向けて前方に折り曲げるかが、長手方向ガイドの固定デバイスを解除するカップリング機構を介して示される。
【0064】
図1a〜4dについての下記説明は、カップリング機構の構造及び機能に実質的に制限される。例えばレールの長手方向のガイド、メモリデバイス及びこれらの相互作用のようなシートアセンブリの残りの構造部分については、更に詳細には述べない。これに対しては、図6〜10に関して上記に詳述されている。
【0065】
図1aは図5に示されるシートフレームGを概略的に示し、背もたれRが垂直にセットされた位置にある。これは、背もたれの使用において前部最大位置に対応するものと規定され、すなわち、これは、シートに座る人の異なる要求に適合するように背もたれRの傾斜が調整可能である使用領域における前部最大位置を示すものである。
【0066】
図1bは、背もたれRが垂直位置から約角度αだけ後方に鋭角に傾斜した位置に移動した図1aのシートフレームを示す。
【0067】
本発明による結合では、図2a及び2bを参照して下記に説明するように、入り込み容易機能を生じさせる目的で、図1aに示される位置(背もたれRは実質的に直立している)及び図1bに示される位置(背もたれRは後方に鋭角に傾斜している)の両方から背もたれを前方に折り曲げる際に、背もたれRを同じ前方への傾斜のままで、長手方向のガイドの固定デバイスの解除が起こり、前方への傾斜の例は垂直方向に対する傾斜角度が約20度である。これは、背もたれがシートフレームのシート表面Fから規定角度βだけの回動位置にある度に、背もたれを前方に折り曲げることによる固定デバイスの解除が起こることを意味する。
【0068】
図2aは、シートの長手方向ガイドの固定デバイスに背もたれを結合するためのカップリング機構1の構成部分であるボーデンケーブル10を概略的に示す。ボーデンケーブル10はボーデンスリーブ11とコア15を備える。ボーデンスリーブ11は、その背もたれ側端部12でボーデンケーブル・ブロックによってシートフレームの側部に固定可能である。ボーデンスリーブ11の他端13は解除されるべき固定デバイスに面しており、シートの長手方向ガイドのシート側レール(上方レール)のボーデンケーブル・ブロックに固定される。
【0069】
ボーデンケーブルのコア15は、シート後部Rのタンブラ金具T(図5参照)から図2において符号で示されシートの長手方向ガイドの固定デバイスを解除するための作動レバーHに至るまで延出する。相応してボーデンケーブル10のコア15が、その端部16であってシート後部に連結されカップリング機構の入力側を表わす端部16において、シート後部Rのタンブラ金具T(図5参照)に固定され、カップリング機構の出力側に設けられた他端部17において作動レバーHに固定される。
【0070】
図2aにおけるKは、背もたれの傾斜を調整する際にボーデンケーブル10のコア15の背もたれ側端部16が沿って移動する曲線を示す。この曲線Kは、タンブラ金具のタンブラ運動と、ボーデンケーブル10のコア15の背もたれ側端部で生じる運動とを表わす。
【0071】
図2aに表わされる状態における、カップリング機構1のコア15の背もたれ側端部16は(図1aにおける垂直方向にセットされた背もたれRに対応する)、コア15のこの端部16が曲線Kに沿って移動する際に生じる作動レバーHから離間可能な最大距離を有する。
【0072】
一方、図2bは背もたれRが後方に鋭角に傾斜した位置にセットされた状態におけるカップリング機構を示す。この位置では、ボーデンケーブル10のコア15の背もたれ側端部16は、作動レバーHから離間可能な最小距離を有する。
【0073】
本発明によれば、ボーデンケーブル10のコア15は、図2bに示されるカップリング機構1の位置において、図2bに示される後方に鋭角に傾斜した回動位置から図1aに示される垂直位置までの背もたれRの回動運動中に、コア15が持ち上げられるような寸法となる弛みを有し、ケーブルが伸張し始めて垂直位置に達する。カップリング機構1、より詳細にはボーデンケーブル10によるシートの長手方向ガイドの固定デバイスの解除は、固定デバイス上の作動レバーHを通るコア15の伸張度の増加によって始まり、解除されるまで伸張度が増加する。背もたれRが垂直方向に対して約20度だけ前方に折り曲げられたときに、このような解除が完了する。次いで、自動車の後部に人が入るのを容易にするための入り込み容易機能を達成するために、シートを前方に移動することができる。
【0074】
これによりボーデンケーブル10、より詳細にはコア15をガイドするための手段が提供され、この手段は、図1aに示される位置を越えて背もたれRが前方に折り曲げられる際にコア15が実際に更に伸張されるようにコアがガイドされることを保証する。
【0075】
図2a及び2bに示されるカップリング機構は、タンブラ運動による補償がボーデンケーブルのコアの簡単な弛みによって達成されるという利点を有する。これは、ボーデンケーブルは唯一の有用な位置(すなわち、重要な有用位置であって例えば垂直位置)で伸張され、コアの永久的な伸張に含まれる耐性は回避されるので、ボーデンケーブルの耐性が最小となる明らかな副作用を有する。
【0076】
自動車の操作中におけるボーデンケーブルのコアの弛みによるカップリング機構のガタガタというノイズを防止するためには、張力が弱く小さな大きさのバネを、ボーデンケーブル10のコア15に直接係合させるか、或いは、例えば作動レバーHのようなカップリング機構の他の部分に作用させるだけで十分である。
【0077】
図3に示される実施態様では、ボーデンスリーブ11の背もたれ側の端部12とボーデンケーブル10のコア15の背もたれ側の端部16とは、2つの相対回転可能な保持ディスク21、22の1つにそれぞれ固定され、これらの保持ディスク21、22は、例えば背もたれの金具(タンブラ金具)のタンブラ軸Aに緩く取り付けられている。共通軸に2つの保持ディスク21、22が緩く支持される結果として、背もたれの傾斜の調整又は入り込み容易機能を生じさせる目的のために背もたれを前方に折り曲げることは、ボーデンケーブル10のコア15を伸張させることに何らの影響を及ぼさず、その結果、ボーデンケーブルを介して、又は、ボーデンケーブル10のコア15の伸張を介して固定デバイスの解除が起こることはない。
【0078】
しかしながら、入り込み容易機能を生じさせる目的のために背もたれを前方に折り曲げる際に、背もたれの重要な有用位置又は背もたれの使用領域の重要位置を越えると、一方で、ロッキングピン27の形態のロッキング要素が、タンブラ金具からケーブル15の一端16を保持する保持ディスク22まで移動する。これは、更にタンブラ金具によって引っ張られ、その結果、保持ディスク22に固定されたボーデンケーブル10のコア15の端部16が引っ張られる。
【0079】
同時に、ボーデンスリーブ11の背もたれ側の端部12が固定される他方の保持ディスク21は、例えばシート側部に取り付けられた阻止要素16によって阻止される。したがって、保持ディスク21は更なる移動を起こさない。その結果、背もたれの更なる回動運動中に、コア15の背もたれ側の端部16とボーデンケーブル10のスリーブ11の背もたれ側の端部12との間に相対運動が起こる。これにより、コアが次第に伸張し、シートの長手方向ガイドの固定デバイスの解除が生じる。
【0080】
結果として、この実施態様においても、背もたれを前方に折り曲げる際に、従前においてセットされた背もたれの有用位置とは独立して、固定デバイスの解除が背もたれの規定位置で常に始まり、背もたれが前方に折り曲げられる規定の角度に達する。
【0081】
図4a〜4dはカップリング機構1の実施態様を示し、この実施態様では、シートの長手方向ガイドの固定デバイス120又はこの固定デバイスを解除するために設けられた作動レバーに連結されたボーデンケーブル10のコア15の端部17が、レールの長手方向ガイド(上方レール102)のシート側レールに回動可能に取り付けられた解除レバー30の一端31に係合する。この解除レバー30の他端32は、固定デバイスを解除するために、シートの長手方向ガイドの固定デバイスの作動部36に作用する出力側の他のレバー35と相互作用する。この出力側の他のレバー35は、回動運動のためにシート側のレール(上方レール102)に取り付けられる。これにより、解除レバー30は、ボーデンケーブル10のコア15の作用方向においてバネ34によって圧縮される。
【0082】
図4aは、例えば図1bによる背もたれRが後方に傾斜した状態におけるカップリング機構1を示す。解除レバー30の下方端32は、出力側における他のレバーの作動部36との係合にはあずからない。入り込み容易機能を生じさせる目的のために背もたれが前方に折り曲げられる際に、最初は、ボーデンケーブル10に導かれる力によってシートの長手方向ガイドの固定デバイスが解除されない。
【0083】
背もたれを前方に更に折り曲げると、背もたれRがその前側の有用位置に位置すると直ちに(図1a参照)、解除レバー30は、その下方端部32が出力側における他のレバー35の作動部36と接するように移動する。その時に、解除レバー30が作用し始め、出力側に取り付けられた他のレバー35を介して固定デバイスを解除する。この状態は図4bに示される。
【0084】
図4cに示されるように、出力側のレバー35が解除レバー30を介して十分に回動されると、固定デバイスの解除が完了する。
【0085】
背もたれを前方に更に可能なだけ折り曲げると、解除レバー30は、その下方端部32で出力側におけるレバー35の作動部36の湾曲部37と係合する。解除レバー30を回動する際に、出力側におけるレバー35の更なる移動を生じることなく解除レバー30の下方端部32が湾曲部37の丸い部分内に移動するように、この丸い部分が選択される。図4dに示されるように、固定デバイスが完全に解除される位置を越えて背もたれを折り曲げるとき、超過移動分はこれによって補償される。
【0086】
相互作用する2つのレバー30、35によるこの種の超過移動分の補償は、図2a、2bおよび図3による実施態様に組み込まれ、ここに提供される作動レバーHは、レバー30、35によってその都度置き換えられる。本発明によれば、超過移動分を補償するための配置は、固定デバイスを解除する前にタンブラ運動を補償するために補償手段が提供されるかどうかに依らない。したがって、レバー30、35による、超過移動分の補償は、独立した発明概念を表わす。
【0087】
図6〜10に示されるように、図5aに従って、図4aに示されるカップリング機構の実施態様が入り込み容易機能を備えたレールアセンブリと一体化される。この配置は、本体(下方レール)に固定されたレール101、ならびに、本体に固定されたレール101に対してシートの長手方向Lにおいて移動可能にガイドされ、かつ、本体に固定されたレール101の固定デバイス120によってロックされるシートレール102(上方レール)を備える。この固定デバイス120は、背もたれを前方に折り曲げる際に入り込み容易機能を生じさせる固定デバイス120を解除できるようにするために、ボーデンケーブル・サポート121を備えたボーデンケーブル121a、121b及びボーデンスリーブ121aにガイドされるケーブル121a(コアとして)を介して、図6〜10を参照しつつ上述した方法で自動車シートの背もたれに結合される。
【0088】
図6〜10を参照して説明したように、固定デバイス120を自動車シートの背もたれに結合するように作用するカップリング機構は、コア121bを備えたボーデンケーブルに加えて突起191を備えた作動レバー109を有し、図4a〜4dの詳細な説明に対応して、ここでは湾曲部37を備えた作動部36に設けられたレバー35として作用する。このレバー35の前部に解除レバー30が接続され、解除レバー30は図4a〜4dの解除レバー30に対応するボーデンケーブルのコア121bに結合され、その結果、自動車シートの背もたれが前方に折り曲げられる際に、固定デバイス120を解除するために解除レバー30が回動可能となる。この解除レバー30は図6〜10の伝動部122に対応するが、解除レバー30が作動レバー109と直接に係合せずに、作動レバー109に設けられた突起191の作動部36の一端部32に作用する点で重要な相違がある。
【0089】
図5aは、図4bに示す状態に対応し、背もたれRが、例えば図1aに示されるように実質的に垂直状態にあり、したがって使用の前側位置に配置されている状態に対応する、背もたれを固定デバイス120に結合するカップリング機構を示す。
【0090】
この位置から背もたれが前方に折り曲げられ、次いでボーデンケーブルのケーブル121bが伸張され解除レバー30が反時計回りに回動されると、解除レバー30の一端部32が出力側におけるレバー35の作動部36に支持され、その結果、固定デバイス120を解除するために、レバー35、より詳細にはその作動レバー109が回動する。
【0091】
固定デバイス120のロッキング歯が、本体に固定された連結ラチェットデバイスから完全に持ち上げられるまで、出力側のレバー35とこの構成部分としての作動レバー109とが回動されると、固定デバイスの解除が完了する。
【0092】
背もたれを前方に更に可能なだけ折り曲げると、解除レバー30は、その下方端部32で出力側におけるレバー35の作動部36の湾曲部37と係合する。出力側におけるレバー35の更なる移動を解除することなく作動レバー30の下方端部32が湾曲部37の丸い部分内に移動することができるように、湾曲部37は設計される。固定デバイス120が完全に解除される位置を越えて背もたれを前方に折り曲げるとき、超過移動分はこれによって補償される、図5c参照。より詳細には、固定デバイス120が完全に解除される位置を越えて背もたれを前方に折り曲げるときに、固定デバイス120の作動要素120b(図6参照)への更に他の作用が存在することが防止される、すなわち、固定デバイス120の完全な解除の後における作動要素120bは、更に(追加として)偏移することが防止される。固定デバイス120の損傷、例えばそのバネを再度セットすることによる損傷や背もたれを前方に折り曲げる結果としての過度の伸張による損傷が、これにより防止される。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1a】図1aは、2つの異なる傾斜設定を備えた背もたれを有する自動車シートのシートフレームの概略図である。
【図1b】図1bは、2つの異なる傾斜設定を備えた背もたれを有する自動車シートのシートフレームの概略図である。
【図2a】図2aは、カップリング機構であって、これによって、図1aの背もたれがシートの長手方向ガイドの固定デバイスに結合され、かつ、図1aによる背もたれの傾斜によって形成される状態を示す。
【図2b】図2bは、カップリング機構であって、これによって、図1bの背もたれがシートの長手方向ガイドの固定デバイスに結合され、かつ、図1bによる背もたれの傾斜によって形成される状態を示す。
【図3】図3は、互いに相対回転可能な2つの保持ディスクであって、一方は、背もたれ側のボーデンケーブル・スリーブの端部を保持するように作用し、他方は、背もたれ側のボーデンケーブル・コアの端部を保持するように作用し、これら保持ディスは、シートの長手方向ガイドの固定デバイスにシート後部を結合させるためのカップリング機構の構成成分を形成する。
【図4a】図4aは、4つの異なる設定の背もたれの傾斜における、シートの長手方向ガイドの固定デバイスを解除するための、ボーデンケーブルを介してシートフレームのシート後部に結合されたレバーアセンブリである。
【図4b】図4bは、4つの異なる設定の背もたれの傾斜における、シートの長手方向ガイドの固定デバイスを解除するための、ボーデンケーブルを介してシートフレームのシート後部に結合されたレバーアセンブリである。
【図4c】図4cは、4つの異なる設定の背もたれの傾斜における、シートの長手方向ガイドの固定デバイスを解除するための、ボーデンケーブルを介してシートフレームのシート後部に結合されたレバーアセンブリである。
【図4d】図4dは、4つの異なる設定の背もたれの傾斜における、シートの長手方向ガイドの固定デバイスを解除するための、ボーデンケーブルを介してシートフレームのシート後部に結合されたレバーアセンブリである。
【図5a】図5aは、3つの異なる設定の背もたれの傾斜における、図4aによるアセンブリの詳細な斜視図である。
【図5b】図5bは、3つの異なる設定の背もたれの傾斜における、図4aによるアセンブリの詳細な斜視図である。
【図5c】図5cは、3つの異なる設定の背もたれの傾斜における、図4aによるアセンブリの詳細な斜視図である。
【図6】図6は、シートの長手方向ガイド、ならびに、シートの長手方向ガイドの固定デバイスを備えた従来公知のシートフレームの一部斜視図であって、シート側部分において、シートの長手方向における所定位置を自動的に見つけるためのプログラム可能なメモリデバイスと共に背もたれが回動するように取り付けられているシートフレームの一部斜視図である。
【図6a】図6aは、図6の背面図である。
【図7】図7は、シートが前方に折り曲げられた背もたれと共に移動可能なように、図6において背もたれが前方に折り曲げられた状態を示す図である。
【図8】図8は、図6において、メモリ位置を新たに設定するためにメモリ位置において上げられた背もたれを作動レバーが作動する状態を示す図である。
【図9】図9は、図6において、上げられた背もたれを備えたシートのメモリ位置が近づく状態を示す図である。
【図10】図10は、図6において、上げられた背もたれを備えたシートがメモリ位置に到達した状態を示す図である。
【図11】図11は、自動車シートのフレームの側面図である。
Claims (24)
- シートフレーム(G)と、
回動可能に取り付けられた前記シートフレーム(G)の背もたれ(R)であって、一方において、異なる有用位置間での使用領域における調整が回動によって可能であり、他方において、解除状態においてシートフレーム(G)のシート面(F)の方向における回動によって前方に折り曲げ可能である背もたれ(R)と、
シートの長手方向における位置を設定するシートの長手方向ガイド(101、102)と、
従前に設定されたシートの長手方向における位置をロックするための固定デバイス(120)と、
カップリング機構(1)であって、前記背もたれ(R)を前方に折り曲げる際に前記固定デバイス(120)が解除可能となるように、該カップリング機構(1)を介して前記背もたれ(R)が前記固定デバイス(120)に結合されるカップリング機構(1)と、
前記背もたれ(R)のタンブラ金具(T)であって、前記背もたれ(R)の回動中においてタンブラ軸(A)の回りに回転し、かつ、前記カップリング機構(1)の入力側が取り付けられるタンブラ金具と、を備えた自動車シートであって、
少なくとも前記使用領域の一部を越えて前記背もたれ(R)が回動される際に、前記固定デバイス(120)の解除を防止する補償手段が提供されることを特徴とする自動車シート。 - 前記使用領域の一部において前記背もたれ(R)を回動する際に前記カップリング機構(1)への前記背もたれ(R)の作用を補償するために、前記補償手段が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の自動車シート。
- 前記使用領域の一部における前記背もたれ(R)の回動運動中に、前記固定デバイス(120)の解除を導くような、前記カップリング機構(1)の前記固定デバイス(120)への作用を防止するように、前記補償手段が形成されかつ、提供されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の自動車シート。
- 前記使用領域の一部における前記背もたれ(R)の回動運動中に、前記カップリング機構(1)の前記固定デバイス(120)への作用を防止するように、前記補償手段が形成されかつ、提供されることを特徴とする、請求項3に記載の自動車シート。
- 所定の角度差を除いて前方に十分に折り曲げられた位置に前記背もたれ(R)が近づく際において、前記カップリング機構(1)の前記固定デバイス(120)への作用が許容されるだけであるように、前記補償手段が形成されかつ、提供されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の自動車シート。
- 前記補償手段が、前記カップリング機構(1)内に又はその上に配置される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動車シート。
- 前記使用領域の一部における前記背もたれ(R)の回動運動中に、前記補償手段が、前記カップリング機構(1)の出力側において前記固定デバイス(120)に対する作用が起こらないように前記背もたれ(R)の前記カップリング機構(1)への作用を補償する、請求項2〜7のいずれか一項に記載の自動車シート。
- 前記カップリング機構(1)が前記固定デバイス(120)に作用可能なように、前記背もたれ(R)の回動運動中に前記カップリング機構(1)の出力側に力を伝える牽引手段(15)を前記カップリング機構(1)が備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の自動車シート。
- 前記カップリング機構(1)がボーデンケーブル(10)を備え、かつ、前記牽引手段(15)が前記ボーデンケーブル(10)のコアを形成する、請求項9に記載の自動車シート。
- 前記使用領域の一部を越えての前記背もたれ(R)の回動運動中における前記牽引手段(15)が、該牽引手段(15)を介して力が伝わらないように弛みを有し、かつ、前記有用領域の一部を越えて前記背もたれ(R)が前方に折り曲げられる際に前記牽引手段(15)が伸張される、請求項9又は10に記載の自動車シート。
- 前記カップリング機構(1)のガタツキを防止する僅かな付勢力下に前記使用領域の一部において前記背もたれ(R)が回動される際に、前記牽引手段(15)を保持するために弾性要素が前記カップリング機構(1)に作用する、請求項11に記載の自動車シート。
- 前記弾性要素が前記牽引手段(15)に直接作用する、請求項12に記載の自動車シート。
- 前記弾性要素が、少なくとも更なる要素(H)を介して前記牽引手段(15)に間接的に作用する、請求項12に記載の自動車シート。
- 前記牽引手段(15)が、軸回りの回動運動のために取り付けられたホルダー(22)に固定され、かつ、前記使用領域の一部内で前記背もたれ(R)が回動される際に、前記ホルダー(22)が前記タンブラー金具(T)によって引っ張られない、請求項9又は10に記載の自動車シート。
- 一方において前記金具側に、かつ、他方においてボーデンケーブル(10)のコア側にボーデンスリーブ(11)を固定するために2つのホルダー(21、22)が設けられ、該2つのホルダー(21、22)は、互いに相対回転可能で、軸(A)の回りに回動するように取り付けられ、前記背もたれ(R)が前記使用領域の一部の外側に配置される際に前方に折り曲げられるとき、互いに相対的に回転するだけである、請求項10又は請求項10及び請求項15に記載の自動車シート。
- 前記使用領域の一部の外側で前記背もたれ(R)を前方に折り曲げる際に、前記一方のホルダー(22)がタンブラー金具(T)と共に回動され、前記背もたれ(R)と共に回動できない前記他方のホルダー(21)が前記シートフレームの構造アセンブリ上で阻止される、請求項16に記載の自動車シート。
- 出力側において前記カップリング機構(1)内に導かれる力が前記固定デバイス(120)に伝わらないように、前記使用領域の一部における前記背もたれ(R)の回動中に前記固定デバイス(120)の外側にある前記カップリング機構(1)の要素に(35)作用しないカップリングレバー(30)を前記カップリング機構(1)が備える、請求項1〜10のいずれか一項に記載の自動車シート。
- 出力側の前記要素(35)が湾曲部(37)を有し、該湾曲部において、カップリングレバー(30)の一端部(32)が出力側の前記要素(35)に作用することなく移動可能である、請求項18に記載の自動車シート。
- シートフレーム(G)と、
回動可能に取り付けられた前記シートフレーム(G)の背もたれ(R)であって、一方において、異なる有用位置間での使用領域における調整が回動によって可能であり、他方において、解除状態においてシートフレーム(G)のシート面(F)に向かう回動によって前方に折り曲げ可能である背もたれ(R)と、
シートの長手方向における位置を設定するシートの長手方向ガイド(101、102)と、
従前に設定されたシートの長手方向における位置をロックするための固定デバイス(120)と、
カップリング機構(1)であって、前記背もたれ(R)を前方に折り曲げる際に前記固定デバイス(120)が解除可能となるように、該カップリング機構(1)を介して前記背もたれ(R)が前記固定デバイス(120)に結合されるカップリング機構(1)と、
前記背もたれ(R)のタンブラ金具(T)であって、前記背もたれ(R)の回動中においてタンブラ軸(A)の回りに回転し、かつ、前記カップリング機構(1)の入力側が結合されるタンブラ金具とを備え、より詳細には前記請求項1〜18の一つによる自動車シートであって、
前記固定デバイス(120)の解除が終了する位置を越えて前記背もたれ(R)を前方に折り曲げる際に、前記固定デバイス(120)の更なる作用が防止されるように、前記カップリング機構(1)の2つの要素(30、35)の相互作用を防止する補償手段が提供されることを特徴とする自動車シート。 - 前記補償手段が、前記要素(30、35)の1つの湾曲部(37)によって形成される、請求項19に記載の自動車シート。
- 出力側の要素(35)が湾曲部(37)を有し、前記入力側の要素(30)の一部(32)が、前記出力側の要素(35)に更に作用することなく移動可能である、請求項20に記載の自動車シート。
- 前記湾曲部(37)の外形が、湾曲のような部分、より詳細には、前記入力側の要素(30)であってより詳細にはカップリングレバーの形態の一部(32)が前記入力側の要素(35)に更に作用することなくその中で移動できる半径部のような部分を少なくとも有する、請求項19又は22に記載の自動車シート。
- 前記固定デバイス(120)の解除が終了する際に、前記カップリングレバー(30)の一端部(32)が前記湾曲部(37)内に移動する、請求項22に記載の自動車シート。
- 前記補償手段が前記固定デバイス(120)に一体化されている。請求項1〜6のいずれか一項に記載の自動車シート。
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