JP2004363129A - 光学結晶ホルダ、固体レーザ装置、及び光学結晶の固定方法固体レーザ結晶位置決め構造とその方法 - Google Patents

光学結晶ホルダ、固体レーザ装置、及び光学結晶の固定方法固体レーザ結晶位置決め構造とその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光学結晶を均一な押圧力で保持した状態に固定できる光学結晶ホルダ等を提供する。
【解決手段】第1の押圧面を備える第1の押圧板と、第2の押圧面を備える第2の押圧板と、第1の押圧板との間で第2の押圧板を狭着して保持する保持板85とを備える光学結晶ホルダに光学結晶80を固定する方法であって、光学結晶80を第1、第2の押圧面で、緩衝材を介して狭持する工程と、第1、第2の押圧面で狭持する第1の方向、および第1、第2の押圧面で狭持する方向であって、第1の方向と直交する第2の方向から、それぞれ保持具にて所定の圧力で押圧した状態に第1、第2の押圧板を保持する工程と、第1、第2の方向と直交する第3の方向から、第1の押圧板及び保持板85とを固定具で固定する工程と、保持部による第1、第2の押圧板との押圧状態を解除する工程とを備える。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体レーザ結晶や非線形光学材料などの光学結晶を保持する光学結晶ホルダやこれを利用する固体レーザ装置、および光学結晶を保持した状態で固定する固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、レーザ加工装置などのレーザ応用機器においては、固体レーザ結晶や非線形光学材料等の光学結晶を利用した光増幅や波長変換が行われている。例えば固体レーザ媒質を用いたレーザ加工装置や、非線形光学結晶を用いて波長変換を行う波長変換装置等が利用されている。これら光学結晶は、一般に両端面でレーザ光を通過させ、光増幅や波長変換を行い、側面をヒートシンク等に接触させて放熱、冷却し、光学結晶で発生する熱を除去する。これらの光学結晶においては温度管理が重要であり、放熱・加熱によって所定の温度に維持する必要がある。例えばレーザ加工装置においては、励起光を固体レーザ結晶に照射して共振させる共振器で激しい発熱を伴うため、これを効果的に冷却する機構が必要となる。特に高精度な加工を行うためには、レーザ光の出力を一定に制御する必要があり、そのためには固体レーザ媒質の温度が一定となるよう管理する必要がある。固体レーザ媒質を固定する方法としては、例えば特許文献1や特許文献2、特許文献3に示す構造が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−22244号公報
【特許文献2】
特開平5−190940号公報
【特許文献2】
特開平9−293919号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
光学結晶の冷却を効果的に行うためには、光学結晶の側面をヒートシンクなどの放熱部と接触熱抵抗の少ない状態で接触させて保持するように固定する必要がある。一般に光学結晶を熱伝導状態でヒートシンクと固定する方法としては、光学結晶とヒートシンクとの接触熱抵抗を減らすために銀ペーストなどの接着剤を用いる方法、インジウムのような低融点はんだを用いて光学結晶とヒートシンクをはんだ接合する方法、インジウム等の熱伝導シートを緩衝材としてヒートシンクと光学結晶との間に挿入し、両者に圧力をかけて接触熱抵抗が小さくなるように圧接する方法等がある。
【0005】
しかしながら、銀ペーストなどの接着剤を用いる方法では、接着剤の揮発性が問題になる。特に光学結晶の両端面は一般にコーティングが施されており、揮発性の物質が付着することで著しく光学的な特性を悪化させ、装置の性能を損なうことになる。また、組み立て工程では接着剤の量の管理や乾燥工程が必要になり、乾燥後も光学結晶によって発生した熱のために凝固した接着剤がストレス(応力)を受け、光学結晶の位置ずれなどの問題も発生させる。接着層の厚みによって光学結晶の冷却状態が変わり、光学的な性能にも影響を及ぼすことになるといった問題があった。
【0006】
また、低融点はんだを用いて光学結晶とヒートシンクをはんだ接合する方法では、はんだ接合をさせるために一度高温状態に光学結晶を置く必要性があるため、工程が複雑であることと、あらかじめ光学結晶の表面にAu等の金属蒸着を施す必要があるため高コストになる。また、光学結晶が破損した場合の交換も不可能であることからヒートシンクと一体として扱わねばならないという欠点を有している。さらに、広い面に渡って接合するため、均一にはんだ接合をするためには素子やヒートシンクの機械精度を管理する必要があり、接合時に加える圧力も管理する必要があるといった問題があった。
【0007】
さらに、熱伝導シートを緩衝材として圧接する方法では、光学結晶にかけるストレスが問題となる。一般にヒートシンクは精度良く大量生産することが可能であるが、これに対して光学結晶の寸法精度は通常±100μm程度のばらつきがある。仮にこのばらつきを±50μm程度に抑えようとすれば歩留まりが悪くなるなどコスト高となる。一方でばらつきにより厚みの異なる光学結晶を各々均一な圧力でヒートシンクに接触させることは極めて困難である。例えば図1のように2個のヒートシンク77A、77Bで光学結晶80を光軸と垂直な側面、図において上下面から熱伝導シート81を介して狭着するようにネジ78を締結する方法では、ネジ78のトルク管理が難しく、締め付け状態によって光学結晶80がヒートシンク77A、77Bと接触する状態が不均一になる。接触状態が不均一では、接触熱抵抗が大きくなって冷却状態が制御できないのみならず、場合によっては光学結晶80に過度のストレスを掛け、破損を引き起こすおそれもある。また、2個のヒートシンクが熱的に分離されることも問題となる。
【0008】
これを防ぐために、図2のように2個のヒートシンク79A、79Bを接触させることも考えられるが、上記と同様に光学結晶80の厚みのばらつきがあるため、光学結晶80とヒートシンク79A、79Bとの接触面を均一にすることができない。特にヒートシンクの加工精度に対して光学結晶の加工精度が著しく悪いために、2個のヒートシンクを熱的に接触させるためには光学結晶に相当のストレスを与えることになる。
【0009】
本発明は、従来のこのような問題点を解決するためになされたものである。本発明の主な目的は、光学結晶を均一な押圧力で保持した状態に固定できる光学結晶ホルダ、固体レーザ装置、及び光学結晶の固定方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載される光学結晶ホルダは、光学結晶80を所定の押圧力に保持した状態で固定する光学結晶ホルダであって、熱伝導性を有し、光学結晶80を押圧する第1の押圧面を備える第1の押圧板と、熱伝導性を有し、光学結晶80を押圧する第2の押圧面を備える第2の押圧板と、熱伝導性を有し、前記第1の押圧板との間で前記第2の押圧板を狭着して保持する保持板85と、前記第1の押圧面と前記第2の押圧面とで構成される押圧空間において光学結晶80の少なくとも2面を所定の圧力に押圧する状態で、前記第1の押圧板と前記保持板85で前記第2の押圧板を狭持して、前記第1の押圧面と前記第2の押圧面を固定し、この状態で第1の押圧板と保持板85を固定する固定具86とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2の光学結晶ホルダは、請求項1に記載の光学結晶ホルダであって、前記第1の押圧面と前記第2の押圧面が、光学結晶80との間で熱伝導性を備える緩衝材を狭持することを特徴とする。
【0012】
さらに、請求項3の光学結晶ホルダは、請求項1または2に記載の光学結晶ホルダであって、前記第1の押圧板と前記第2の押圧板とが、前記第1の押圧面と前記第2の押圧面で光学結晶80を押圧する圧力を所定値に設定するための押圧具を連結可能に構成してなることを特徴とする。
【0013】
さらにまた、請求項4の光学結晶ホルダは、請求項3に記載の光学結晶ホルダであって、前記押圧具が複数の仮止めネジ88であり、第1の押圧板と前記第2の押圧板とが、前記仮止めネジ88を挿通するための複数のネジ孔をそれぞれ設けてなることを特徴とする。
【0014】
さらにまた、請求項5の光学結晶ホルダは、請求項4に記載の光学結晶ホルダであって、前記仮止めネジ88が、それぞれスプリング89を挿通して前記第1の押圧板と前記第2の押圧板とを所定の圧力で押圧状態に保持してなることを特徴とする。
【0015】
さらにまた、請求項6の光学結晶ホルダは、請求項1から5のいずれかに記載の光学結晶ホルダであって、前記固定具86が、前記第1の押圧板と前記保持板85とをネジ止めする複数の固定ネジであることを特徴とする。
【0016】
さらにまた、請求項7の光学結晶ホルダは、請求項1から5のいずれかに記載の光学結晶ホルダであって、前記第1の押圧面および前記第2の押圧面がそれぞれ、略直角に交差する2面で構成されてなり、前記交差する2面で光学結晶80の周囲4面すべてを押圧するよう構成されてなることを特徴とする。
【0017】
さらにまた、請求項8の光学結晶ホルダは、請求項7に記載の光学結晶ホルダであって、前記交差する2面の内の一方の面が延長されて、前記第1の押圧板と前記第2の押圧板とが直接接合する接合面91を構成してなることを特徴とする。
【0018】
さらにまた、請求項9の光学結晶ホルダは、請求項8に記載の光学結晶ホルダであって、前記接合面91と略直交し、前記第1の押圧板と前記第2の押圧板とが直接接合する第2の接合面91Bを設けてなることを特徴とする。
【0019】
また、請求項10の固体レーザ装置は、固体レーザ結晶を励起して励起光を放出させる固体レーザ装置であって、熱伝導性を有し、固体レーザ結晶を押圧する第1の押圧面を備える第1の押圧板と、熱伝導性を有し、固体レーザ結晶を押圧する第2の押圧面を備える第2の押圧板と、熱伝導性を有し、前記第1の押圧板との間で前記第2の押圧板を狭着して保持する保持板85と、前記第1の押圧面と前記第2の押圧面とで構成される押圧空間において固体レーザ結晶の少なくとも2面を所定の圧力に押圧する状態で、前記第1の押圧板と前記保持板85で前記第2の押圧板を狭持して、前記第1の押圧面と前記第2の押圧面を固定し、この状態で第1の押圧板と保持板85を固定する固定具86とを備え、固体レーザ結晶を所定の押圧力に保持した状態で固定することを特徴とする。
【0020】
さらに、請求項11の光学結晶の固定方法は、熱伝導性を有し、光学結晶80を押圧する第1の押圧面を備える第1の押圧板と、熱伝導性を有し、光学結晶80を押圧する第2の押圧面を備える第2の押圧板と、熱伝導性を有し、前記第1の押圧板との間で前記第2の押圧板を狭着して保持する保持板85とを備える光学結晶ホルダに、光学結晶80を固定する光学結晶の固定方法であって、光学結晶80を前記第1の押圧面および前記第2の押圧面で、熱伝導性を備える緩衝材を介して狭持する工程と、前記第1の押圧面および前記第2の押圧面で狭持する第1の方向、および前記第1の押圧面および前記第2の押圧面で狭持する方向であって、前記第1の方向と直交する第2の方向から、それぞれ保持具にて所定の圧力で押圧した状態に前記第1の押圧板と前記第2の押圧板を保持する工程と、前記第1の方向および第2の方向と直交する第3の方向から、前記第1の押圧板及び前記保持板85とを固定具86で固定する工程と、前記保持部による前記第1の押圧板と前記第2の押圧板との押圧状態を解除する工程とを備えることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための光学結晶ホルダ、固体レーザ装置、及び光学結晶の固定方法を例示するものであって、本発明は光学結晶ホルダ、固体レーザ装置、及び光学結晶の固定方法を以下のものに特定しない。
【0022】
さらに、本明細書は、特許請求の範囲を理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
【0023】
[光学結晶80]
本明細書において光学結晶80とは、励起されて誘導光を放出する固体レーザ結晶や波長変換を行う非線形光学材料等を指す。以下の例では、光学結晶80としてロッド状のNd:YVOの固体レーザ媒質を用いた。また固体レーザ媒質の励起用半導体レーザの波長は、このNd:YVOの吸収スペクトルの中心波長である809nmに設定した。ただ、この例に限られず他の固体レーザ媒質として、例えば希土類をドープしたYAG、LiSrF、LiCaF、YLF、NAB、KNP、LNP、NYAB、NPP、GGG等も用いることもできる。また、固体レーザ媒質に波長変換素子を組み合わせて、出力されるレーザ光の波長を任意の波長に変換できる。
【0024】
さらに、固体レーザ媒質を使用せず、言い換えるとレーザ光を発振させる共振器を構成せず、波長変換のみを行う波長変換素子を使用することもできる。この場合は、半導体レーザの出力光に対して波長変換を行う。波長変換素子としては、例えばKTP(KTiPO)、有機非線形光学材料や他の無機非線形光学材料、例えばKN(KNbO)、KAP(KAsPO)、BBO、LBOや、バルク型の分極反転素子(LiNbO(Periodically Polled Lithium Niobate :PPLN)、LiTaO等)が利用できる。また、Ho、Er、Tm、Sm、Nd等の希土類をドープしたフッ化物ファイバを用いたアップコンバージョンによるレーザの励起光源用半導体レーザを用いることもできる。このように、本実施の形態は、様々なタイプの光学結晶に利用できる。これら光学結晶は、一般に長手方向における両端面が、研磨、コーティングされており、これらの面を光学的に利用する。一方、光学結晶の側面を冷却面として利用することが多い。
【0025】
[上ヒートシンク84、下ヒートシンク83]
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態に係る光学結晶ホルダ、固体レーザ装置、及び光学結晶の固定方法を説明する。図3は本発明の一実施例に係る光学結晶ホルダの構成を示す。この図に示す光学結晶ホルダ82は、第1の押圧板として下ヒートシンク83と、第2の押圧板として上ヒートシンク84と、保持板85とを備える。下ヒートシンク83と上ヒートシンク84は、それぞれが組み合わさってブロック状となるように、組み合わせ部分が略一致する形状に構成される。また上ヒートシンク84と下ヒートシンク83が組み合わさった状態で、下ヒートシンク83と保持板85で上ヒートシンク84を狭持できるように、これらの保持面92が略平面状に構成される。下ヒートシンク83および保持板85には、光学結晶ホルダ82からのレーザ光や変換光等が出射される光取り出し口が開口される。この光学結晶ホルダ82は、略直方体状の光学結晶80の長手方向の側面を、所定の圧力で押圧する状態で、固定具86により固定する。固定具86は固定ネジが使用でき、下ヒートシンク83と保持板85に設けられた固定ネジ孔を挿通して締結する。
【0026】
[熱伝導シート81]
下ヒートシンク83、上ヒートシンク84は光学結晶80の側面に緩衝材を介して接触される。緩衝材は、熱伝導性を有する熱伝導シート81が利用でき、インジウムなどで構成される。熱伝導シート81を挿入して押圧することで、押圧面から光学結晶80に印加されるストレスが分散され、均一化することができる。図3において、熱伝導シート81はL字状に折曲されており、2枚のL字状熱伝導シート81で光学結晶80を覆うようにして上ヒートシンク84と下ヒートシンク83との間に配置される。また緩衝材は、下ヒートシンク83と保持板85との間に介在させることもできる。
【0027】
このとき、上ヒートシンク84と下ヒートシンク83が光学結晶80を狭持する押圧力は、図3の上方から矢印で示す方向に押圧力を印加する押圧具で調整される。図4に、押圧具で押圧力を調整する状態を示す。図4は、図3のIV−IV面における断面図を示している。上ヒートシンク84と下ヒートシンク83は、それぞれ光学結晶80を押圧する押圧面87を備える。押圧面87は、図4に示すように上ヒートシンク84、下ヒートシンク83のいずれも2面設けられる。それぞれのヒートシンクに構成された押圧面87は、2面を略直交させて断面がL字状となるよう交差させている。これによって、図4に示すように下ヒートシンク83が光学結晶80の下面と左面を、上ヒートシンク84が上面と右面を、それぞれ押圧し、光学結晶80の周囲4面がすべて押圧面87によって押圧される。また、押圧面87の左右では、ヒートシンク同士が接合するための接合面91が構成される。接合面91は、L字状の押圧面87の一方をそのまま延長させる形で構成される。したがって、例えば図5に示すようにヒートシンクの断面自体をL字状に形成することもできる。ただ、図5の例ではヒートシンク同士の接合面91が同一平面のみとなってしまう。よって好ましくは、図4や図6に示すように、ヒートシンクの断面形状は、少なくとも一方のヒートシンクをL字状の交差部にさらに階段状の段差を設けた形状とすることが好ましい。図6は、上ヒートシンク84を図4と同じくL字状に段差を設けたの断面形状とし、下ヒートシンク83を断面L字状とした変形例である。これによって、後述するように接合面を同一平面のみならず、これと直交する接合面91Bも加えて、光学結晶80の押圧面を直交面で調整可能とできる。
【0028】
[仮止め]
各押圧面での押圧力を、接触面で位置ずれすることなく、接触熱抵抗が少ないように押圧すると共に、光学結晶80に過度のストレスを印加して損傷することのないように、押圧具で最適値に調整する。図4に示す押圧具は、弾性体を備える仮止めネジ88である。仮止めネジ88は、スプリング89などの弾性体を通じて上ヒートシンク84と下ヒートシンク83を仮止めする。仮止めとは、上ヒートシンク84と下ヒートシンク83のそれぞれの押圧面で光学結晶80を好ましい圧力で押圧する位置に、上ヒートシンク84と下ヒートシンク83を一時的に維持することを意味する。いいかえると、仮止めの段階では上ヒートシンク84と下ヒートシンク83は最終的な固定状態とされない。また保持板85は仮止めの段階では使用されない。仮止めネジ88は、上ヒートシンク84および下ヒートシンク83に設けられた仮止めネジ孔90にネジ止めされる。仮止めネジ88は、ネジ頭と仮止めネジ孔90を設けたヒートシンク表面との間にスプリング89を挿通しており、これによってネジの進行方向に所定の圧力が加えられ、ネジのトルク管理を容易としている。したがって仮止めネジ88を締結し過ぎて光学結晶80を破損することなく、かつ押圧面で光学結晶80を押圧状態に保持するよう、押圧力を調整することができる。
【0029】
仮止めネジ88は、光学結晶80を貫通しない位置に挿通されるよう、仮止めネジ孔90が上ヒートシンク84および下ヒートシンク83に設けられる。このため仮止めネジ孔90は、光学結晶80の押圧面を除くヒートシンク同士の接合面91に設けられる。仮止めネジ88は、ネジの進行方向での押圧力を調整できるので、光学結晶80の4面の押圧力を調整するには、上下面と左右面の2方向に仮止めネジ88を設ける必要がある。図4の例では、仮止めネジ88は上面に2本、右面に1本の計3本設けられる。上面の仮止めネジ88を調整して、光学結晶80の上下面での押圧力を調整し、側面の仮止めネジ88で左右面での押圧力を調整する。上下面のみならず側面にも仮止めネジ88を挿通するために、図4のヒートシンクはヒートシンク同士の接合面91を水平方向のみならず、垂直方向にも第2の接合面91B設けている。仮止めネジ88を略直交させて固定することで、光学結晶80を図において上下、左右から適切な押圧力で押圧する状態に維持することができる。このようにヒートシンク同士の接合面を直交する2面とすることで、光学結晶80の4面の押圧力を調整することが可能となる。ただ、押圧面を設ける構成や仮止めネジの本数、位置などの条件は、この例に限られず、使用態様や条件に応じて適宜変更できることはいうまでもない。
【0030】
例えば、図5に示す構成では、上下面のみに仮止めネジ88を設けており、光学結晶80を押圧する押圧面の内上下面の圧力のみを最適値に調整できる。この構成は、光学結晶80の4面を均等な押圧力に維持する必要のない、2面のみを最適に狭持する必要のある場合に好適に利用できる。
【0031】
このように、組立工程において上ヒートシンク84を下ヒートシンク83および光学結晶80に押圧する力を、仮止めネジ88のスプリング89を利用して常に一定に保たれる。これによって光学結晶80に過度なストレスを印加することがなく、光学結晶80が破損する事態が回避される。同時に、光学結晶80と光学結晶ホルダ82との適切な接触を実現することで接触熱抵抗の少ない、均一な冷却・加熱等の温度制御が得られ、これによって冷却の不均一に起因してレーザ出力が不安定になるといった問題が解消される。さらにスプリング89によって常に一定の圧力が光学結晶80に加わるように制御されるため、作業者は押圧力の微調整などの面倒な作業を行う必要がなく、組み立てや取り外し作業を簡単にでき、製造やメンテナンス面においてもメリットもある。
【0032】
[保持板85]
以上のように、光学結晶80の押圧面が適切な圧力に調整された状態で、図7に示すように保持板85と固定具86を使って、上ヒートシンク84を下ヒートシンク83と保持板85で狭持する状態で固定する。図7は、図4のVII−VII面での断面図を示している。この図に示すように、下ヒートシンク83と保持板85はそれぞれ保持面92を設けており、保持面92で上ヒートシンク84を狭持して固定する。固定具86は固定ネジであり、下ヒートシンク83および保持板85に設けられた固定ネジ孔に締結し、強固に固定する。固定ネジは、光学結晶80の上下で離間して複数ネジ止めされる。
【0033】
ここで、図7中においてAで示す下ヒートシンク83の押圧面を設けた部分の長さ、言い換えると保持面92から表面(保持板85との接触面)までの厚みは、図中Bで示す上ヒートシンク84の厚さよりも若干小さく形成する。例えば上ヒートシンク84の厚さBを数十〜数百μm、下ヒートシンク83の段差部分の厚みAよりも厚く形成する。これによって、下ヒートシンク83と保持板85で上ヒートシンク84を狭持する際、上ヒートシンク84が保持面92で突出するので、突出部分を狭持することによって上ヒートシンク84を固定することができる。
【0034】
以上のようにして、上ヒートシンク84と下ヒートシンク83が、所定の圧力で緩衝材を介して光学結晶80を押圧する状態に保持したまま、下ヒートシンク83と保持板85は固定ネジで固定される。これによって上ヒートシンク84と下ヒートシンク83の位置関係が維持されたまま固定され、その結果押圧面での押圧力が一定に維持される。
【0035】
上ヒートシンク84と下ヒートシンク83が固定されると、最早仮止めの必要はないので、仮止めネジ88は外される。外された仮止めネジ88は、別の光学結晶ホルダ82の固定の際に再利用できる。ただ、仮止めネジ88をそのままにしておくこともできる。
【0036】
図3に示した光学結晶ホルダ82に光学結晶80として固体レーザ結晶をセットして共振器を構成する場合、励起光は結晶の長手方向の端面から照射する端面励起(エンドポンプ)方式を用いている。このため図3の下ヒートシンク83は、固体レーザ結晶の端面から励起光を照射するための窓部が設けられている。
【0037】
さらに、光学結晶ホルダは、図3に示す構成に限られず、図8や図9のような構成も適用できる。図8のように、光学結晶80の側面方向から励起光を照射する窓部を設けることにより、側面励起(サイドポンプ)方式を適用することができる。図8において、熱伝導シート81は一枚のシート状であり、2枚の熱伝導シート81で光学結晶80の上下面を覆うようにして上ヒートシンク84と下ヒートシンク83との間に配置される。また図9は、下ヒートシンク83をユニットに一体成型した構成を示している。
【0038】
[一体型]
図3の光学結晶ホルダ82は、3以上の部材で構成することもできる。また、一部の部材をケースなどに一体成型することもできる。例えば図11に示す発振器ユニット34に光学結晶ホルダを適用する場合、図12に示すように発振器ユニットに下ヒートシンク83を一体成型して、これに上ヒートシンク84と押圧板を組み合わせて光学結晶ホルダを構成することができる。図9は、図12の下ヒートシンクをユニット一体型とした例をより詳細に示した分解斜視図である。この図に示すように、上ヒートシンク84をユニットに一体成型された下ヒートシンク83と保持板85とで、緩衝材として熱伝導シート81を介在させて狭持し固定する。この構成によって、予め下ヒートシンク83を発振器ユニット34に位置決めして固定する必要がなく、かつ下ヒートシンク83と発振器ユニット34との接触熱抵抗の問題が生じず、さらに部品点数も減らせるので組み立ての工数も少なくなるなどの利点がある。もちろん、図12においても下ヒートシンク83を別部材として構成することも可能であることはいうまでもない。
【0039】
[熱伝導]
図10に、上記の構成の光学結晶ホルダにおいて熱が伝導される流れを示す。光学結晶80で発生した熱は、下ヒートシンク83および上ヒートシンク84に伝導されるが、上ヒートシンク84の熱は光学結晶80の長手方向に移動し、一方は下ヒートシンク83に伝えられ、もう一方は保持板85を介して同じく下ヒートシンク83に伝えられる。また、下ヒートシンク83と上ヒートシンク84、下ヒートシンク83と保持板85、上ヒートシンク84と保持板85との間に、それぞれ熱伝導シート81を挿入することで、接触熱抵抗を低減させ、効率よく熱を伝導して光学結晶80の冷却を促進することができる。
【0040】
光学結晶ホルダ82を構成する下ヒートシンク83、上ヒートシンク84、保持板85は、熱伝導性の良いアルミニウムや銅、真鍮などの金属製で構成される。また、光学結晶ホルダ82に熱伝導状態で冷却または/および加熱するための温度制御機構が連結される。温度制御機構は、例えばペルチェ素子のような熱電冷却加熱素子を使って、電気的に熱移動を行い、熱移動された熱量をヒートシンクやファンで放熱する空冷式の放熱部とする。放熱部は光学結晶ホルダ82の温度を一定範囲となるように制御する。空冷式とすることで、水冷式に比べて水冷用の設備を不要とでき、省スペース化と装置構成の簡素化が実現され、また水を消費しないことで省資源化、メンテナンス作業の軽減も図られる。ただ、放熱量が多く空冷式では冷却が不十分な場合等、必要に応じて空冷式に代わって、あるいはこれに加えて水冷式を本発明に適用できることは言うまでもない。
【0041】
[レーザ発振器]
次に、図11および図12の発振器ユニットに放熱部を固定したレーザ発振器の縦断面図を図13に、図13のレーザ発振器を下方から見た分解斜視図を図14に、それぞれ示す。これらの図に示すレーザ発振器33は、発熱源である発振器ユニット34と、放熱体として発振器ユニットヒートシンク40と、発振器ユニット34側で発生した熱量を発振器ユニットヒートシンク40側に熱移動させるペルチェ素子37とを備える。ペルチェ素子37は熱伝導材35を介して、発振器ユニット34と発振器ユニットヒートシンク40との間で狭持される。
【0042】
発振器ユニット34は、固体レーザ媒質38であるNd:YVO結晶と、Qスイッチ39を内蔵する。これらの発熱源を効率よく放熱するために、発振器ユニット34は熱伝導製の良いアルミニウムや銅等の金属でブロック状に形成される。さらに発振器ユニット34は、これを固定するための発振器ベース36とネジ止めして固定される。発振器ユニット34はペルチェ素子37と直接接触させて冷却するために、発振器ベース36に設けられた開口部36aを通じてペルチェ素子37と接触させる冷却面を表出させるように、発振器ユニット34の下面を突出させた形状としている。発振器ユニット34を発振器ベース36に固定した状態で、発振器ベース36の下面から発振器ユニット34の下面が表出する。また発振器ユニット34の突出面にはOリング状の密封材44Aが挿入され、発振器ユニット34の下面と発振器ベース36の上面との間を密封する。
【0043】
さらに発振器ユニット34の突出面には第2の熱伝導材35Bを介してペルチェ素子37の吸熱面が固定され、ペルチェ素子37の放熱面は第1の熱伝導材35Aを介して発振器ユニットヒートシンク40が固定される。発振器ユニットヒートシンク40は、複数の放熱フィンを平行に直立姿勢で設けて表面積を大きくし、放熱性を向上させている。図14の発振器ユニットヒートシンク40は、放熱フィンを固定したヒートシンクベース40Aを断面コ字状に開口したヒートシンクカバー40Bで覆うようにネジで固定する。ヒートシンクカバー40Bの開口部には、送風用のファン41が固定される。ファン41は、いずれかの開口部に一設けることも可能であるが、好ましくは発振器ユニットヒートシンク40の開口部にそれぞれ設け、2つのファン41で空気の吸入側と排出側を強制的に送風することによって空気の流れをよくし効率良く放熱する。発振器ユニットヒートシンク40も熱伝導性の良いアルミニウムや真鍮等の金属で構成され、好ましくは発振器ベース36と同じ材質で構成する。発振器ユニットヒートシンク40はネジ止めにより発振器ベース36に固定される。このとき、発振器ユニットヒートシンク40の熱がネジを伝わって発振器ベース36側に伝達され吸熱エネルギーが漏れないように、ネジ頭と発振器ユニットヒートシンク40の間には断熱用の樹脂ワッシャ45が挿入される。また発振器ベース36と発振器ユニットヒートシンク40の間には、同じくOリング状の密封材44Bが3枚のペルチェ素子37を囲むように配置され、さらに密封材44Bの外側には4つのスペーサ42が配置される。これによって発振器ユニットヒートシンク40と発振器ユニット34でペルチェ素子37が熱伝導材35を介して狭着される。
【0044】
[熱伝導材35]
熱伝導材35は、ペルチェ素子37と発熱源、放熱体との実質的な接触面積を大きくし、熱抵抗を低くする状態で熱的に結合される。熱伝導材35は熱伝導性のあるグリースで構成され、シリコーングリースのような熱抵抗の小さい材質が好ましい。これによってペルチェ素子37と発熱源、放熱体との接触熱抵抗を小さく抑えることができる。また熱伝導材35をペルチェ素子37に塗布することによって、接触面での隙間を無くし厚さ方向の熱伝導を促進して、面全体を均一な温度に維持できる。さらに熱伝導材35は、所定の粘性を備えるゲル状のもの、またはペースト状のものが使用できる。これによってペルチェ素子37に発熱源、放熱体の押圧面から押圧力を伝達すると共に、過度の押圧力が印加されるのが緩和される。高い圧力がペルチェ素子37に加わらないようにするためには、熱伝導材35の粘度を低くする。粘度は、使用されるペルチェ素子37の破壊閾値や、発熱源と放熱体との隙間すなわちスペーサ42の高さ等に応じて選択される。
【0045】
熱伝導材35は、図13に示すように発振器ユニットヒートシンク40上に塗布されてペルチェ素子37の放熱面との間に介在する第1の熱伝導材35Aと、ペルチェ素子37の吸熱面に塗布されて発振器ユニット34との間に介在する第2の熱伝導材35Bがある。このように放熱側と吸熱側とで熱伝導材35を分離することにより、放熱エネルギーと吸熱エネルギーの混在による損失を回避して効率よくペルチェ素子37で熱移動を行わせることができる。ただ、熱伝導材を塗布する工程上の理由で一部放熱側と吸熱側の熱伝導材が混在することを妨げない。
【0046】
[ペルチェ素子37]
ペルチェ素子37は、異種金属または異種半導体の接触面を通電したとき熱が発生または吸収される現象を利用した板状の素子で、吸熱面と放熱面を備える。ペルチェ素子37は可動部が無いので振動を生じず小型軽量である等の利点を備える反面、自己発熱が大きい。そのため、吸熱面を発熱源と接触させる一方、放熱面を放熱体と接触させて放熱している。ペルチェ素子37は、直流電流を流す方向を逆にすることにより、熱の移動方向も逆になるので、放熱面と吸熱面を逆転することが可能である。このためペルチェ素子37は、加熱にも冷却にも利用することが出来、高精度の温度制御に適している。
【0047】
ペルチェ素子には、マスクやスキージ等を使って、所定の厚みの熱伝導材35を塗布する。この状態で、熱伝導材35上にペルチェ素子37を複数配置する。図14の例では、3枚のペルチェ素子37を一直線上に隣接させている。ペルチェ素子37は、吸熱面を上面にして発振器ユニット34側と対向させ、放熱面を下面にして発振器ユニットヒートシンク40に対向させる。ペルチェ素子37同士の間は、熱伝導材35が浸入しないように密着状態に近接させる。さらにペルチェ素子37群の上面、すなわち発振器ユニット34の下面にも、同様にして熱伝導材35が塗布される。好ましくは、図14に示すように発振器ユニット34を上下逆にした状態で、発振器ユニット34の下面に所定厚さの熱伝導材35を塗布する。そして所定厚さの熱伝導材35がそれぞれ塗布された発振器ユニットヒートシンク40および発振器ユニット34でペルチェ素子37を挟み込む。さらに発振器ユニット34、発振器ユニットヒートシンク40との間でペルチェ素子37群の周囲にはスペーサ42を配置し、スペーサ42を挟む状態でネジにて締結する。この方法であればスペーサ42の高さ以上にペルチェ素子37および熱伝導材35が押圧されることがないため、ペルチェ素子37の破壊閾値以上の圧力がかかることがないようにスペーサ42の高さ、熱伝導材35の厚さ及び粘度を調整することで、ペルチェ素子37の破損が防止される。また、この方法ではネジを締結するだけであるので、トルク管理のような微調整が不要で極めて簡単な作業とできる。なおこの例ではネジの締結により発振器ユニット34と発振器ユニットヒートシンク40を固定しているが、固定のための締結具はこれに限られず、クランプやリベット、溶接なども利用できる。
【0048】
また、ペルチェ素子37には通電のためのリード線などのハーネスが接続されており、密封材44Bに形成された切り欠きを介して外部に引き出され、定電流源の電源端子などと接続される。ハーネスを通した密封材44Bの切り欠き部分は、この部分で隙間が生じないように接着剤などで気密にシールされる。なおペルチェ素子の形状は、図示した矩形状の他、冷却・加熱対象に応じて円形やリング状等の形状のものが適宜利用できる。
【0049】
[スペーサ42]
スペーサ42は、ペルチェ素子37の破壊閾値を超える押圧力がかからないように、かつ発振器ユニット34と発振器ユニットヒートシンク40との隙間を一定値とするように設けられる。したがってスペーサ42の高さは、使用するペルチェ素子37の破壊閾値、厚み、ペルチェ素子37の熱抵抗曲線に応じた熱伝導材35の厚み、粘度に基づいて決定される。さらに図13および図14の例では、発振器ユニット34の下面が突出して発振器ベース36の開口を貫通しているため、発振器ベース36の下面から突出する発振器ユニット34の突出分の高さも考慮して決められる。突出分の高さはゲージ等で測定される。これらのパラメータに応じて隙間が決定されると、この隙間に応じたスペーサ42が選択される。このように、使用するペルチェ素子37等に応じてスペーサ42を選別することによって、装置毎に最適なペルチェ素子37の固定が実現される。
【0050】
この例ではスペーサ42はステンレススチール(SUS)製としている。スペーサ42の数は多いほど好ましいが、スペーサ42で熱伝導してペルチェ素子37の熱移動の漏れを防止するために、好ましくはペルチェ素子37群の四隅近傍に4つ配置される。また、スペーサ42を断熱性の材質で構成することが好ましい。例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PSS)等の断熱性に優れた樹脂やセラミック等が利用できる。
【0051】
[密封材44]
さらに、図13に示すように発振器ユニット34と発振器ベース36の間、および発振器ベース36と発振器ユニットヒートシンク40との間の空間をそれぞれ密閉するために、密封材44を使用する。密封材44は略矩形状のOリング型に形成され、押圧されると弾性変形して圧縮され、隙間を気密に閉塞する。密封材44Aは発振器ユニット34の突出面の周囲、密封材44Bはペルチェ素子37群とスペーサ42の間に配置されて狭持される。これらの密封材44は、ペルチェ素子37群を外部と遮断する。これによって、ペルチェ素子37近辺の空気の冷却によって空気中の水分が凝縮して結露し、ペルチェ素子37やその他の回路に損傷を及ぼすおそれを回避し、長期にわたって安定した冷却能力が維持されて信頼性の向上と回路の長寿命化が図られる。密封材44にはブチルゴム等の弾性部材が利用される。図14に示すように密封材44Aは密封材44Bよりも小さく、発振器ユニット34の下面と発振器ベース36の上面に狭持されてこれらをネジ止めする際の隙間を閉塞する。密封材44Aに代わって、発振器ユニット34と発振器ベース36をネジ止めした後に隙間をシール材で封止しても良い。また密封材44Bはペルチェ素子37のハーネスを引き出すための切り欠きを下面に形成すると共に、側面には発振器ユニットヒートシンク40と発振器ベース36を固定するネジの側面が当接するような切り欠きを形成している。
【0052】
[吸湿材43]
さらにまた、密封材44により密封された空間内には、図13に示すように吸湿材43が配置される。吸湿材43は、密閉空間の形成時に既に存在する空気中に含まれる水分を除去して、密閉空間内での結露を確実に防止することができる。吸湿材43にはゼオライト等が使用できる。
【0053】
以上のようにして、熱伝導材35の厚さを薄くして熱抵抗を抑え、ペルチェ素子37の冷却能力を効率よく伝達すると共に、スペーサ42によってペルチェ素子37に破壊閾値以上の圧力がかからないように保護し、熱効率と素子保護を両立させている。また複数のペルチェ素子37に厚みのばらつきがあっても、押圧面とペルチェ素子37の間に介在する熱伝導材35が粘性を備えるため、圧縮、変形して各素子を均一な押圧力で保持することができる。しかも、この方法であればスペーサ42を挟んだ状態でネジを締結するのみでペルチェ素子37を固定できるため、作業も簡単となる。従来のように、ネジの締め具合でトルク管理する方法のような極めて面倒な調整作業がなく、単にネジを締結するのみでペルチェ素子37を破壊することなく確実にかつ熱抵抗の少ない最適な状態でペルチェ素子37を固定できる。
【0054】
[固体レーザ装置]
さらに、本発明の実施の形態を利用した固体レーザ装置の構成を図15に示す。図15は固体レーザ装置を構成するブロック図を示しており、この図に示す固体レーザ装置は、レーザ制御部1とレーザ出力部2と入力部3とを備える。固体レーザ装置は、レーザ応用機器一般に利用でき、例えばレーザ発振器や各種のレーザ加工装置、穴あけ、マーキング、トリミング、スクライビング、表面処理などのレーザ加工や、レーザ光源として他のレーザ応用分野、例えばDVDやBlu−ray等の光ディスクの高密度記録再生用光源や通信用の光源、印刷機器、照明用光源、ディスプレイなどの表示装置用の光源、医療機器等において、好適に利用できる。以下の例では、固体レーザ装置の一例としてレーザマーカに適用する例について説明する。また、本明細書において印字とは文字や記号、図形などのマーキングの他、上述した各種の加工も含む概念で使用する。
【0055】
入力部3はレーザ制御部1に接続され、固体レーザ装置を操作するための必要な設定を入力してレーザ制御部1に送信する。レーザ制御部1は、制御部4とメモリ部5とレーザ励起部6と電源7とを備え、入力部3から入力された設定内容をメモリ部5に記録する。制御部4は必要時にメモリから設定内容を読み込み、印字内容に応じた印字信号に基づいてレーザ励起部6を動作させてレーザ出力部2のレーザ媒質8を励起する。さらに制御部4は、設定された印字を行うようレーザ媒質8で発振されたレーザ光をワークW上で走査させるため、レーザ出力部2の走査部9を動作させる走査信号をスキャナ駆動部52に出力する。電源7は、定電圧電源として、レーザ励起部6へ所定電圧を印加する。
【0056】
レーザ出力部2は、レーザ発振部50を備える。レーザ光を発生させるレーザ発振部50は、光学結晶80としてレーザ媒質8と、レーザ媒質8が放出する誘導放出光の光路に沿って所定の距離を隔てて対向配置された出力ミラー及び全反射ミラーと、これらの間に配されたアパーチャ、Qスイッチ等を備える。レーザ媒質8が放出する誘導放出光を、出力ミラーと全反射ミラーとの間での多重反射により増幅し、Qスイッチの動作により短周期にて通断しつつアパーチャによりモード選別して、出力ミラーを経てレーザ光を出力する。このレーザ発振部50は、レーザ媒質8のロッド状の一方の端面からレーザ励起光を入力して励起され、他方の端面からレーザ光を出射する、いわゆるエンドポンピングによる励起方式を採用している。
【0057】
走査部9は、レーザ光を反射させて所望の方向に出力し、ワークWの表面でレーザ光を走査して印字する。走査部9は、一対のX軸スキャナ14a、Y軸スキャナ14bと、これらをそれぞれ回動するガルバノモータ51a、51bとを備えている。ガルバノモータ51a、51bは、スキャナ駆動部52で駆動される。スキャナ駆動部52は、制御部4から与えられる走査信号に基づいて、ガルバノモータ51a、51bを駆動させることにより、ガルバノモータ51a、51bの出力軸に設けられたX軸スキャナ14a、Y軸スキャナ14bの全反射ミラーを回動させて、レーザ媒質8から発振されたレーザ光を偏向・走査する。偏向・走査されたレーザ光は、略偏向方向に設けられたfθレンズ15を介してワークWの表面に照射されてマーキングする。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明の光学結晶ホルダ、固体レーザ装置、及び光学結晶の固定方法は、光学結晶を均一な押圧力で保持した状態に固定でき、光学結晶と光学結晶ホルダとの間で十分な接触状態を確保して冷却・加熱を確実に効率よく行えると共に、押圧面での押圧力が強すぎて光学結晶を破損する事態も回避できるので、光学結晶を安定して使用することができる。それは、本発明の光学結晶ホルダ、固体レーザ装置、及び光学結晶の固定方法が、第1の押圧板と第2の押圧板との押圧面を適切な圧力に保持した状態で、この姿勢で第1の押圧板と保持板で第2の保持板を狭持し固定する方式としているからである。これによって、最適な圧力の得られる位置関係を保ったまま固定され、光学結晶の固定と接触状態の維持、および光学結晶の保護が図られる。またこの方法では固定を容易に行えるので、製造やメンテナンス作業も簡単で、容易且つ確実で効果の高い光学結晶の固定が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光学結晶を固定する方法を示す断面図である。
【図2】従来の光学結晶を固定する他の方法を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る光学結晶ホルダを示す分解斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線における光学結晶ホルダの断面を示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る光学結晶ホルダを示す断面図である。
【図6】本発明の他の実施の形態に係る光学結晶ホルダを示す断面図である。
【図7】図4のVII−VII線における光学結晶ホルダの断面を示す断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る光学結晶ホルダを示す分解斜視図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係る光学結晶ホルダを示す分解斜視図である。
【図10】図3の光学結晶ホルダにおける熱伝導の流れを示す説明図である。
【図11】光学結晶ホルダの一部を一体成型した発振器ユニットを示す斜視図である。
【図12】図11の発振器ユニットの拡大斜視図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係る光学結晶ホルダをレーザ発振器に適用する例を示す縦断面図である。
【図14】図13のレーザ発振器を下方から見た分解斜視図である。
【図15】本発明の一実施の形態に係る固体レーザ装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1・・・レーザ制御部
2・・・レーザ出力部
3・・・入力部
4・・・制御部
5・・・メモリ部
6・・・レーザ励起部
7・・・電源
8・・・レーザ媒質
9・・・走査部
14a、14b・・・X・Yスキャナ
15・・・fθレンズ
33・・・レーザ発振器
34・・・発振器ユニット
35・・・熱伝導材
35A・・・第1の熱伝導材
35B・・・第2の熱伝導材
36・・・発振器ベース
36a・・・開口部
37・・・ペルチェ素子
38・・・固体レーザ媒質
39・・・Qスイッチ
40・・・発振器ユニットヒートシンク
40A・・・ヒートシンクベース
40B・・・ヒートシンクカバー
41・・・ファン
42・・・スペーサ
43・・・吸湿材
44、44A、44B・・・密封材
45・・・樹脂ワッシャ
47a・・・開口部
77A、77B・・・ヒートシンク
78・・・ネジ
79A、79B・・・ヒートシンク
80・・・光学結晶
81・・・熱伝導シート
82・・・光学結晶ホルダ
83・・・下ヒートシンク
84・・・上ヒートシンク
85・・・保持板
86・・・固定具
87・・・押圧面
88・・・仮止めネジ
89・・・スプリング
90・・・仮止めネジ孔
91・・・接合面
91B・・・第2の接合面
92・・・保持面

Claims (12)

  1. 光学結晶(80)を所定の押圧力に保持した状態で固定する光学結晶ホルダであって、
    熱伝導性を有し、光学結晶(80)を押圧する第1の押圧面を備える第1の押圧板と、
    熱伝導性を有し、光学結晶(80)を押圧する第2の押圧面を備える第2の押圧板と、
    熱伝導性を有し、前記第1の押圧板との間で前記第2の押圧板を狭着して保持する保持板(85)と、
    前記第1の押圧面と前記第2の押圧面とで構成される押圧空間において光学結晶(80)の少なくとも2面を所定の圧力に押圧する状態で、前記第1の押圧板と前記保持板(85)で前記第2の押圧板を狭持して、前記第1の押圧面と前記第2の押圧面を固定し、この状態で第1の押圧板と保持板(85)を固定する固定具(86)と、を備えることを特徴とする光学結晶ホルダ。
  2. 請求項1に記載の光学結晶ホルダであって、前記第1の押圧面と前記第2の押圧面が、光学結晶(80)との間で熱伝導性を備える緩衝材を狭持することを特徴とする光学結晶ホルダ。
  3. 請求項1または2に記載の光学結晶ホルダであって、前記第1の押圧板と前記第2の押圧板とが、前記第1の押圧面と前記第2の押圧面で光学結晶(80)を押圧する圧力を所定値に設定するための押圧具を連結可能に構成してなることを特徴とする光学結晶ホルダ。
  4. 請求項3に記載の光学結晶ホルダであって、前記押圧具が複数の仮止めネジ(88)であり、第1の押圧板と前記第2の押圧板とが、前記仮止めネジ(88)を挿通するための複数のネジ孔をそれぞれ設けてなることを特徴とする光学結晶ホルダ。
  5. 請求項4に記載の光学結晶ホルダであって、前記仮止めネジ(88)が、それぞれスプリング(89)を挿通して前記第1の押圧板と前記第2の押圧板とを所定の圧力で押圧状態に保持してなることを特徴とする光学結晶ホルダ。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の光学結晶ホルダであって、前記固定具(86)が、前記第1の押圧板と前記保持板(85)とをネジ止めする複数の固定ネジであることを特徴とする光学結晶ホルダ。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の光学結晶ホルダであって、前記第1の押圧面および前記第2の押圧面がそれぞれ、略直角に交差する2面
  8. で構成されてなり、前記交差する2面で光学結晶(80)の周囲4面すべてを押圧するよう構成されてなることを特徴とする光学結晶ホルダ。
  9. 請求項7に記載の光学結晶ホルダであって、前記交差する2面の内の一方の面が延長されて、前記第1の押圧板と前記第2の押圧板とが直接接合する接合面(91)を構成してなることを特徴とする光学結晶ホルダ。
  10. 請求項8に記載の光学結晶ホルダであって、前記接合面(91)と略直交し、前記第1の押圧板と前記第2の押圧板とが直接接合する第2の接合面(91B)を設けてなることを特徴とする光学結晶ホルダ。
  11. 固体レーザ結晶(8)を励起して励起光を放出させる固体レーザ装置であって、
    熱伝導性を有し、固体レーザ結晶を押圧する第1の押圧面を備える第1の押圧板と、
    熱伝導性を有し、固体レーザ結晶を押圧する第2の押圧面を備える第2の押圧板と、
    熱伝導性を有し、前記第1の押圧板との間で前記第2の押圧板を狭着して保持する保持板(85)と、
    前記第1の押圧面と前記第2の押圧面とで構成される押圧空間において固体レーザ結晶の少なくとも2面を所定の圧力に押圧する状態で、前記第1の押圧板と前記保持板(85)で前記第2の押圧板を狭持して、前記第1の押圧面と前記第2の押圧面を固定し、この状態で第1の押圧板と保持板(85)を固定する固定具(86)と、
    を備え、固体レーザ結晶を所定の押圧力に保持した状態で固定することを特徴とする固体レーザ装置。
  12. 熱伝導性を有し、光学結晶(801)を押圧する第1の押圧面を備える第1の押圧板と、熱伝導性を有し、光学結晶(80)を押圧する第2の押圧面を備える第2の押圧板と、熱伝導性を有し、前記第1の押圧板との間で前記第2の押圧板を狭着して保持する保持板(85)とを備える光学結晶ホルダに、光学結晶(80)を固定する光学結晶の固定方法であって、
    光学結晶(80)を前記第1の押圧面および前記第2の押圧面で、熱伝導性を備える緩衝材を介して狭持する工程と、
    前記第1の押圧面および前記第2の押圧面で狭持する第1の方向、および前記第1の押圧面および前記第2の押圧面で狭持する方向であって、前記第1の方向と直交する第2の方向から、それぞれ保持具にて所定の圧力で押圧した状態に前記第1の押圧板と前記第2の押圧板を保持する工程と、
    前記第1の方向および第2の方向と直交する第3の方向から、前記第1の押圧板及び前記保持板(85)とを固定具(86)で固定する工程と、
    前記保持部による前記第1の押圧板と前記第2の押圧板との押圧状態を解除する工程と、
    を備えることを特徴とする光学結晶の固定方法。
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