JP2014202902A - ホルダ、レーザ発振装置及びレーザ加工機 - Google Patents

ホルダ、レーザ発振装置及びレーザ加工機 Download PDF

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眞輔 柴田
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譲 佐々木
悠一郎 安保
Yuichiro Ambo
悠一郎 安保
高橋 彰
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高橋  彰
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光洋 工藤
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Abstract

【課題】波長変換時に生じる非線形光学結晶の熱変形や不均一な温度分布を抑制しつつ、非線形光学結晶の取り付け及び交換が容易で、かつ小型化を図ることができるホルダを提供する。【解決手段】 ホルダは、非線形光学結晶15を保持し、第1ホルダブロック31、第2ホルダブロック32、第3ホルダブロック33、温度センサ35、ペルチェ素子36、第4ホルダブロック37などを有している。非線形光学結晶15は、−X側の側面が第1ホルダブロック31の第1の面上に載置され、−Y側の側面及び+Y側の側面が第2ホルダブロック32の第2の面と第3ホルダブロック33の第3の面とで挟まれている。第3ホルダブロック33は、第1ホルダブロック31にねじ止めされている。【選択図】図15

Description

本発明は、ホルダ、レーザ発振装置及びレーザ加工機に係り、更に詳しくは、非線形光学結晶を保持するホルダ、該ホルダに保持された非線形光学結晶を有するレーザ発振装置、及び該レーザ発振装置を備えるレーザ加工機に関する。
近年、レーザ光を利用した装置として、レーザ加工機やレーザ計測器などが実用化されている。そして、レーザ光を射出するレーザ発振装置として、固体レーザ結晶を励起用レーザ光で励起し、特定波長のレーザ光を射出するレーザ発振装置が検討されている。この場合、レーザ光の波長を上記特定波長に変換するための非線形光学結晶(「非線形結晶」とも呼ばれている。)がホルダに保持されて共振器内に配置されている。
ところで、非線形光学結晶は、波長変換時に生じる熱変形や不均一な温度分布に起因して、波長変換後のレーザ光の出力やビーム品質が不安定になったり、破損するおそれがあった。そのため、非線形光学結晶の温度制御や排熱機構に関して種々の検討がなされている。
例えば、特許文献1には、非線形結晶の非光学系の相対する2面を挟持する2つのホルダーブロックと、このホルダーブロックの同一方向端面に取り付けられたヒートシンクとを備え、上記ホルダーブロックは、少なくとも上記非線形結晶に相対する部分から上記ヒートシンクと接する部分までは良熱伝導性を有する材料からなることを特徴とする非線形結晶ホルダーが開示されている。
また、特許文献2には、非線形結晶の保持方向のうち、熱膨張率の絶対値が小さい方向で非線形結晶を保持するようにしたことを特徴とする非線形結晶ホルダが開示されている。
また、特許文献3には、波長変換用非線形結晶における波長変換光による結晶の加熱に起因する温度位相整合のずれを検出する検出手段と、上記検出手段による検出出力に基づいて、上記波長変換用非線形結晶の結晶全体の温度を平均した平均温度を第1のペルチェ素子により制御する第1の温度制御手段と、上記波長変換用非線形結晶の出射端面から出射された高調波光の光量を検出する光量検出手段と、上記光量検出手段による検出出力に基づいて、上記波長変換用非線形結晶の出射端面側から入射端面側に向かう当該波長変換用非線形結晶内の温度勾配を相殺する熱流を第2のペルチェ素子により生じさせて上記温度勾配を制御する第2の温度制御手段とを備え、上記第1の温度制御手段と第2の温度制御手段により、上記波長変換用非線形結晶の平均温度と当該波長変換用非線形結晶内の温度勾配を制御して、上記波長変換用非線形結晶の温度位相整合を最適に保つことを特徴とするレーザ波長変換装置が開示されている。
レーザ加工機やレーザ計測器などの小型化への要求が年々高まっている。そして、その要求に応えるためには、レーザ発振装置の小型化が必須である。しかしながら、従来のレーザ発振装置に用いられている非線形光学結晶のホルダでは、波長変換時に生じる非線形光学結晶の熱変形や不均一な温度分布を抑制しつつ、非線形光学結晶の取り付け及び交換が容易で、かつ小型化を図ることは困難であった。
本発明は、非線形光学結晶を保持するホルダであって、前記非線形光学結晶が載置される第1の面を有する第1部材と、前記第1の面に直交する第2の面を有し、前記第1部材に固定されている第2部材と、前記第2の面に対向する第3の面を有し、該第3の面と前記第2の面との間隔が調整可能な状態で前記第1部材に取り付けられている第3部材とを備えるホルダである。
本発明のホルダによれば、波長変換時に生じる非線形光学結晶の熱変形や不均一な温度分布を抑制しつつ、非線形光学結晶の取り付け及び交換が容易で、かつ小型化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るレーザ加工機の概略構成を説明するための図である。 図1におけるレーザ発振装置の構成を説明するための図である。 励起用光源装置を説明するための図である。 ホルダを説明するための図(その1)である。 ホルダを説明するための図(その2)である。 第4ホルダブロックを説明するための図である。 第1ホルダブロックを説明するための図である。 第2ホルダブロックを説明するための図である。 第3ホルダブロックを説明するための図である。 非線形光学結晶の取り付け作業を説明するための図(その1)である。 非線形光学結晶の取り付け作業を説明するための図(その2)である。 非線形光学結晶の取り付け作業を説明するための図(その3)である。 非線形光学結晶の取り付け作業を説明するための図(その4)である。 非線形光学結晶の取り付け作業を説明するための図(その5)である。 非線形光学結晶の取り付け作業を説明するための図(その6)である。 比較例のホルダを説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図16に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るレーザ加工機2000の概略構成が示されている。
レーザ加工機2000は、レーザ発振装置10、光学系100、被加工物Pが載置されるテーブル150、テーブル駆動装置160、操作パネル180及び制御装置200などを備えている。
なお、以下では、XYZ3次元直交座標系において、レーザ発振装置10から射出されるレーザ光の進行方向を+Z方向とする。
レーザ発振装置10は、波長が457nmのレーザ光を射出する。光学系100は、レーザ発振装置10から射出されたレーザ光を被加工物Pの表面近傍で集光させる。テーブル駆動装置160は、テーブル150をX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向に移動させる。操作パネル180は、作業者が各種設定を行うための複数のキー、及び各種情報を表示するための表示器を有している。
制御装置200は、操作パネル180からの各種設定情報に基づいて、レーザ発振装置10及びテーブル駆動装置160を制御する。
レーザ発振装置10は、一例として図2に示されるように、固体レーザ結晶11、ヒートシンク13、非線形光学結晶15、ホルダ30、ミラー素子17、励起用光源装置20、及び温度コントローラ50などを有している。なお、以下では、説明を分かりやすくするため、励起用光源装置20から固体レーザ結晶11に向かう方向をa方向、該a方向及びX軸方向のいずれにも直交する方向をb方向とする。
固体レーザ結晶11は、Nd(ネオジム)の濃度が5at%のNd:YVO結晶が、いわゆるc軸カットされた板状部材である。一例として、この板状部材は、3mm×3mm×0.5mm(板厚)である。以下では、便宜上、固体レーザ結晶11の−Z側の面を「A面」と表記し、+Z側の面を「B面」と表記する。
固体レーザ結晶11のA面には、波長が808nmの光に対して98.0%以上の反射率を有し、波長が914nmの光に対して99.0%以上の反射率を有する誘電体多層膜がコーティングされている。
また、固体レーザ結晶11のB面には、波長が808nmの光に対して95.0%以上の透過率を有し、波長が914nmの光に対して99.0%以上の透過率を有し、波長が457nmの光に対して99.0%以上の反射率を有する誘電体多層膜がコーティングされている。
ヒートシンク13は、熱伝導率の高い材料で構成され、内部に水路となる空洞を有している。熱伝導率の高い材料として、Cu、CuW、CuMo、SiC、SiN、ダイヤモンド、及びそれらを組合せたものを用いることができる。
ヒートシンク13は、固体レーザ結晶11の−Z側に配置されている。ヒートシンク13と固体レーザ結晶11は、AuSnはんだなどによって接合されている。そこで、固体レーザ結晶11で発生した熱は、A面を介してヒートシンク13に移行することができる。なお、ヒートシンク13と固体レーザ結晶11の接合は、これに限定されるものではなく、要するに、固体レーザ結晶11で発生した熱がヒートシンク13に移行することができれば良い。
この励起用光源装置20は、一例として図3に示されるように、半導体レーザ素子21、コリメートレンズ系22、集光レンズ系23を有している。これらは、所定の位置関係で不図示のホルダに保持されている。
半導体レーザ素子21は、外部から電力が供給されると、波長が808nmのレーザ光を射出する。半導体レーザ素子21の出力は45Wである。
コリメートレンズ系22は、半導体レーザ素子21から射出されたレーザ光を略平行光にする。
集光レンズ系23は、コリメートレンズ系22を介したレーザ光を集束光にする。この集光レンズ系23を介した波長が808nmのレーザ光が、励起用レーザ光として励起用光源装置20から固体レーザ結晶11のB面に向けて射出される。
図2に戻り、非線形光学結晶15は、固体レーザ結晶11の+Z側に配置され、固体レーザ結晶11から射出されたレーザ光の波長を変換する。
ここでは、非線形光学結晶15として、LiB結晶、いわゆるLBO結晶が用いられている。
非線形光学結晶15のZ軸方向に関する両端面には、波長が914nmの光及び波長が457nmの光に対して99.0%以上の透過率を有する誘電体多層膜がコーティングされている。
非線形光学結晶15の熱膨張率は、X軸方向における値が−8.8×10−5/Kであり、X軸方向における値が3.4×10−5/Kであり、Z軸方向における値が10.8×10−5/Kである。そこで、ここでは、Z軸に直交する面内では、X軸方向が、熱膨張率の絶対値が相対的に最も大きい方向である。
ミラー素子17は、非線形光学結晶15の+Z側に配置されている。ミラー素子17の−Z側の面は曲面であり、+Z側の面は平面である。ここでは、ミラー素子17の−Z側の面の曲率半径は、100mmである。
ミラー素子17の−Z側の面には、波長が914nmの光に対して99.5%以上の反射率を有し、波長が457nmの光に対して99.0%以上の透過率を有する誘電体多層膜がコーティングされている。
そこで、固体レーザ結晶11のA面にコーティングされている誘電体多層膜とミラー素子17の−Z側の面にコーティングされている誘電体多層膜とによって、いわゆる共振器が構成されている。
また、ミラー素子17の+Z側の面には、波長が457nmの光に対して99.5%以上の透過率を有する誘電体多層膜がコーティングされている。
励起用光源装置20から波長が808nmの励起用レーザ光が射出されると、該励起用レーザ光は固体レーザ結晶11に吸収される。そして、該吸収によって固体レーザ結晶11は発光し、上記共振器によって波長が914nmのレーザが共振される。以下では、共振器によって共振されるレーザ光を「共振レーザ光」ともいう。
非線形光学結晶15は、波長が914nmのレーザ光を波長が457nmのレーザ光に変換する。非線形光学結晶15から射出された波長が457nmのレーザ光は、ミラー素子17を透過し、レーザ発振装置10から外部に射出される。以下では、ミラー素子17を透過したレーザ光を「発振レーザ光」ともいう。
ホルダ30は、非線形光学結晶15を保持する部材である。このホルダ30は、一例として図4及び図5に示されるように、第1ホルダブロック31、第2ホルダブロック32、第3ホルダブロック33、温度センサ35、ペルチェ素子36、第4ホルダブロック37などを有している。ここでは、ホルダ30のY軸方向に関する長さLyは20mmであり、Z軸方向に関する長さLzは20mmである。
各ホルダブロックは、熱伝導率の大きい材料で形成されている。熱伝導率の大きい材料として、Cu、CuW、CuMo、SiC、SiN、ダイヤモンド、及びそれらを組み合わせたものを用いることができる。
第4ホルダブロック37は、+X側及び−X側にYZ面に平行な面を有するブロック状部材(図6参照)である。この第4ホルダブロック37には、冷却水の流路となる貫通孔38が設けられている。
第1ホルダブロック31は、+X側及び−X側にYZ面に平行な面を有するブロック状部材(図7参照)であり、ペルチェ素子36を介して第4ホルダブロック37の+X側の面上に固定されている。第1ホルダブロック31の+X側の面が第1の面である。この第1の面には、第3ホルダブロック33を固定するためのねじ穴が設けられている。
温度センサ35は、第1ホルダブロック31の一の側面に取り付けられている。温度センサ35の出力信号は、温度コントローラ50に送られる。また、ペルチェ素子36は、温度コントローラ50によって制御される。
第2ホルダブロック32は、YZ面に平行な側面及びXZ面に平行な側面を有し、長手方向がZ軸方向と一致する四角柱状の部材(図8参照)であり、第1ホルダブロック31の+X側の面(第1の面)上に固定されている。第2ホルダブロック32の+Y側の面が第2の面である。
第3ホルダブロック33は、長手方向がZ軸方向と一致し、XY断面がL字形状の部材(図9参照)であり、第2ホルダブロック32の+Y側に、第2ホルダブロック32から離間して配置されている。第3ホルダブロック33は、図9に示されるように、立ち上がり部と固定部を有している。立ち上がり部は、第2ホルダブロック32と略同形状であり、−Y側の面が、Y軸方向に関して、第2ホルダブロック32の第2の面と対向している。第3ホルダブロック33の−Y側の面が第3の面である。
固定部は、立ち上がり部の−X側端部から+Y側に延設された部分であり、Y軸方向を長手方向とする長穴33aが形成されている。第3ホルダブロック33は、長穴33aにねじ34を挿入し、ねじ34を第1ホルダブロック31に形成されているねじ穴にねじ込むことによって、第1ホルダブロック31に固定される。
ここで、ホルダ30への非線形光学結晶15の取り付け手順について説明する。
1.ねじ34をゆるめて、第3ホルダブロック33をY軸方向に関して移動できるようにする(図10参照)。
2.第3ホルダブロック33を+Y方向に移動させ、第2の面と第3の面との間隔を広くする(図11参照)。
3.非線形光学結晶15を第2の面と第3の面との間に挿入し、第1の面上に載置する(図12参照)。このとき、Z軸方向に直交する面内で、熱膨張率が相対的に大きい方向がX軸方向と一致するように非線形光学結晶15を載置する。
4.非線形光学結晶15を−Y方向に移動させ、非線形光学結晶15の−Y側の面を第2の面に押し付ける(図13参照)。
5.第3ホルダブロック33を−Y方向に移動させ、第3の面を非線形光学結晶15の+Y側の面に押し付ける(図14参照)。
6.ねじ34を締めて、第3ホルダブロック33を第1ホルダブロック31に固定する(図15参照)。
このように、ホルダ30に非線形光学結晶15を容易に取り付けることができる。また、非線形光学結晶15におけるZ軸方向に直交する面内で熱膨張率が相対的に大きい方向(ここでは、X軸方向)が、第1の面に直交する方向と一致するようにホルダ30に保持されている。この場合、非線形光学結晶15は、X軸方向に関して自由に膨張及び収縮することができ、非線形光学結晶15の破損を防止することができる。
次に、ホルダ30に保持されている非線形光学結晶15に油等が付着し、該非線形光学結晶15を清浄な非線形光学結晶15と交換する手順について説明する。
A.ねじ34をゆるめて、第3ホルダブロック33をY軸方向に関して移動できるようにする。
B.第3ホルダブロック33を+Y方向に移動させ、第2の面と第3の面との間隔を広くする。
C.非線形光学結晶15を取り出す。
D.新たな非線形光学結晶15を第2の面と第3の面との間に挿入し、第1の面上に載置する。
E.新たな非線形光学結晶15を−Y方向に移動させ、新たな非線形光学結晶15の−Y側の面を第2の面に押し付ける。
F.第3ホルダブロック33を−Y方向に移動させ、第3の面を新たな非線形光学結晶15の+Y側の面に押し付ける。
G.ねじ34を締めて、第3ホルダブロック33を第1ホルダブロック31に固定する。
このように、非線形光学結晶15の交換も容易に行うことができる。
温度コントローラ50は、所定のタイミング毎に、温度センサ35の出力信号に基づいて、第1ホルダブロック31の温度が所定の温度であるか否かを判断し、所定の温度とのずれが許容値を超えると、該ずれが許容値以下となるようにペルチェ素子36を制御する。
また、第4ホルダブロック37の貫通孔38には、冷却水が所定の流量で供給され、ペルチェ素子36からの熱を外部に排出する。
このように、第1ホルダブロック31は、非線形光学結晶15のヒートシンクの機能も有している。
ところで、比較例として、ホルダ30に代えて、図16に示されるように、非線形光学結晶15の4つの側面を保持するホルダを用いたレーザ発振装置のレーザ発振実験を行った。なお、非線形光学結晶15として、4mm×4mm×5mmのLBO結晶を用いた。また、非線形光学結晶15の温度が25℃となるように冷却した。また、固体レーザ結晶11に照射される励起用レーザ光のビーム径(半径)は300μmであり、半導体レーザ素子21の出力は45Wである。
実験の結果、該レーザ発振装置では、5分以内に非線形光学結晶15に亀裂が生じ、発振不可能な状態となった。
一方、本実施形態のレーザ発振装置10では、2Wの出力で連続80時間の発振を確認した。また、レーザ光の出力変動は±1%であり、非常に安定していた。すなわち、レーザ発振装置10は、安定的に長時間の動作が可能である。
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係るレーザ加工機2000では、テーブル駆動装置160と制御装置200とによって、本発明のレーザ加工機における駆動機構が構成されている。
以上説明したように、本実施形態に係るレーザ発振装置10によると、固体レーザ結晶11、ヒートシンク13、非線形光学結晶15、ホルダ30、ミラー素子17、励起用光源装置20、及び温度コントローラ50などを有している。
励起用光源装置20から波長が808nmの励起用レーザ光が射出されると、該励起用レーザ光は固体レーザ結晶11に吸収される。そして、該吸収によって固体レーザ結晶11は発光し、共振器によって波長が914nmのレーザ光が共振される。非線形光学結晶15は、波長が914nmのレーザ光を波長が457nmのレーザ光に変換する。非線形光学結晶15から射出された波長が457nmのレーザ光は、ミラー素子17を透過し、レーザ発振装置10から外部に射出される。
ホルダ30は、非線形光学結晶15を保持し、第1ホルダブロック31、第2ホルダブロック32、第3ホルダブロック33、温度センサ35、ペルチェ素子36、第4ホルダブロック37などを有している。
非線形光学結晶15は、−X側の側面が第1ホルダブロック31の第1の面上に載置され、−Y側の側面及び+Y側の側面が第2ホルダブロック32の第2の面と第3ホルダブロック33の第3の面とで挟まれている。
第3ホルダブロック33は、第1ホルダブロック31にねじ止めされているので、非線形光学結晶15の取り付け及び交換を容易に行うことができる。
そして、非線形光学結晶15の+X側の側面は何ら拘束されていないため、Z軸方向に直交する面内で、熱膨張率が相対的に大きい方向がX軸方向と一致するように非線形光学結晶15を取り付けると、熱膨張率によって非線形光学結晶15が破損するのを防止することができる。
また、温度センサ35及びペルチェ素子36を備えているため、非線形光学結晶15の温度を精度良く制御することができる。この場合、非線形光学結晶の熱変形や不均一温度分布等に起因する位相不整合を抑制することができる。
また、第4ホルダブロック37に冷却水の流路となる貫通孔38が設けられているため、ペルチェ素子36からの熱を効率的に排出することができる。
そこで、レーザ発振装置10は、長時間のレーザ発振を安定して行うことができる。その結果、レーザ加工機2000は、長時間の加工を安定して行うことができる。
なお、上記実施形態におけるホルダ30の各ホルダブロックの形状は一例であり、これに限定されるものではない。また、上記実施形態では、ホルダ30が4つのホルダブロックから構成される場合について説明したがこれに限定されるものではない。要するに、非線形光学結晶15をその3つの側面で保持するとともに、該3つの側面のうちの1つの側面に対向しているホルダブロックが非線形光学結晶15の保持を開放する方向に移動可能であれば良い。
また、上記実施形態では、コリメートレンズ系22が1つのレンズで構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。コリメートレンズ系22が複数のレンズで構成されても良い。
また、上記実施形態では、集光レンズ系23が1つのレンズで構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。集光レンズ系23が複数のレンズで構成されても良い。
また、上記実施形態では、第3ホルダブロック33をY軸方向に移動させるために長穴33aが形成されている場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、第3ホルダブロック33をY軸方向に移動可能であれば良い。
また、上記実施形態において、第3ホルダブロック33のY軸方向に関する移動量が少なくて良い場合は、前記長穴33aに代えて、ねじ34の外径よりも有る程度大きい丸穴が形成されても良い。
また、上記実施形態では、第3ホルダブロック33が第1ホルダブロック31にねじ止めされる場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、第2の面と第3の面との間隔が調整可能な状態で、第3ホルダブロック33が第1ホルダブロック31に取り付けられていれば良い。
また、上記実施形態において、第1ホルダブロック31と第2ホルダブロック32とが一体成形されていても良い。
また、上記実施形態では、発振レーザ光の波長が457nmの場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、レーザ加工機が1つのレーザ発振装置を有している場合について説明したが、これに限定されるものではなく、レーザ加工機が複数のレーザ発振装置を有しても良い。
また、上記実施形態では、レーザ光の照射位置を固定し、被加工物を移動させながら加工を行うレーザ加工機について説明したが、これに限定されるものではなく、被加工物を固定し、レーザ光の照射位置を移動させながら加工を行うレーザ加工機であっても良い。
また、レーザ発振装置10は、レーザ加工機以外のレーザ光を利用する装置にも好適である。この場合であっても、装置の小型化を図ることができる。
10…レーザ発振装置、11…固体レーザ結晶、13…ヒートシンク、15…非線形光学結晶、17…ミラー素子(共振器の一部)、20…励起用光源装置、21…半導体レーザ素子(半導体レーザ)、22…コリメートレンズ系、23…集光レンズ系、30…ホルダ、31…第1ホルダブロック(第1部材)、32…第2ホルダブロック(第2部材)、33…第3ホルダブロック(第3部材)、33a…長穴(貫通孔)、34…ねじ、35…温度センサ、36…ペルチェ素子、37…第4ホルダブロック(第4部材)、38…貫通孔(流路)、50…温度コントローラ、100…光学系、150…テーブル、160…テーブル駆動装置、180…操作パネル、200…制御装置、2000…レーザ加工機、P…被加工物。
特開平11−326970号公報 特開2000−010134号公報 特開2012−042808号公報

Claims (10)

  1. 非線形光学結晶を保持するホルダであって、
    前記非線形光学結晶が載置される第1の面を有する第1部材と、
    前記第1の面に直交する第2の面を有し、前記第1部材に固定されている第2部材と、
    前記第2の面に対向する第3の面を有し、該第3の面と前記第2の面との間隔が調整可能な状態で前記第1部材に取り付けられている第3部材とを備えるホルダ。
  2. 前記第3部材は、前記第1部材にねじ止めされ、
    前記第3部材は、前記ねじの外径よりも大きく、前記ねじが挿入される貫通孔を有することを特徴とする請求項1に記載のホルダ。
  3. 前記第1部材、前記第2部材、及び前記第3部材は、いずれも前記非線形光学結晶よりも熱伝導率が大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載のホルダ。
  4. 前記第1部材と前記第2部材は、一体成形されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のホルダ。
  5. 前記第1部材に取り付けられた温度センサを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のホルダ。
  6. 前記第1部材に取り付けられたペルチェ素子を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のホルダ。
  7. 前記ペルチェ素子を介して前記第1部材に取り付けられ、内部に冷却水の流路が形成されている第4部材を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のホルダ。
  8. 固体レーザ結晶と、
    前記固体レーザ結晶を間に挟む共振器と、
    前記固体レーザ結晶の励起用レーザ光を射出する半導体レーザと、
    前記共振器内に配置された非線形光学結晶と、
    前記非線形光学結晶を保持する請求項1〜7のいずれか一項に記載のホルダとを備え、
    前記非線形光学結晶は、前記ホルダにおける第1の面に載置され、第2の面と第3の面とで挟持されているレーザ発振装置。
  9. 前記非線形光学結晶は、前記共振器での共振レーザ光の光路に直交する面内において、熱膨張率の絶対値が相対的に大きい軸方向が、前記第1の面に交差するように前記ホルダに保持されていることを特徴とする請求項8に記載のレーザ発振装置。
  10. 請求項8又は9に記載のレーザ発振装置と、
    前記レーザ発振装置からのレーザ光を集光するとともに、被加工物に照射する光学系と、
    前記被加工物を少なくとも互いに直交する2軸方向に移動させる駆動機構とを備えるレーザ加工機。
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