JP2004352856A - インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間、長期信頼性に優れるインクジェット用インクセット、インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法を提供することである。
【解決手段】少なくとも2種類以上のインクを用いたインクジェット用インクセットであって、第1のインクは少なくとも顔料、水溶性溶媒、水を含み、第2のインクは少なくとも顔料、凝集剤、水溶性溶媒、水を含み、前記第2のインクのζ電位の絶対値が10mV以上であることを特徴とするインクジェット用インクセット、及び該インクジェット用インクセットを用いたインクジェット記録方法であって、第1のインク及び第2のインクが接するように記録媒体上に付与され、画像が形成されることを特徴とするインクジェット記録方法、更に、少なくとも前記1のインク及び第2のインクを噴射するための記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット用インクセット、インクジェット記録方法、及び、インクジェット記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ノズル、スリットあるいは多孔質フィルム等のインク吐出口から液体あるいは溶融固体等のインクを吐出する、いわゆるインクジェット方式は、小型で、安価である等の特徴から、多くのプリンターに用いられている。これらインクジェット方式の中でも、圧電素子の変形を利用しインクを吐出させるピエゾインクジェット方式、あるいは、熱エネルギーによるインクの沸騰現象を利用した熱インクジェット方式等が高解像度、高速印字性などの観点から多く利用されている。また、インクジェットプリンターは、普通紙、インクジェット専用紙等のいわゆる紙に印字されるだけでなく、OHPシート等のフィルムあるいは布等に対しても印字することができる。
【0003】
現在、インクジェットプリンターでは高速化及び高画質化が重要な課題の一つとして挙げられている。高速化、高画質化の両立を目的として、カチオン性基を有する化合物を含む液体を記録媒体上に付着させた後、その液体が記録媒体に浸透し、媒体中に存在し、かつ、媒体表面から無くなった直後に、アニオン染料を含むインクを付着させて画像を形成するが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。但し、この方法では、インクの乾燥時間を短くした場合に、画像濃度が不十分となる場合があり、また、少ないドロップ量で印字した場合に、長期信頼性が不十分となる場合が存在した。
【0004】
また、高速乾燥性、高光学濃度、高画質化を目的として、ブラックインクが水と水溶性溶媒を含み、普通紙における乾燥時間が5秒以下であり、カラーインクは、色剤、水、水溶性溶媒、ブラックインクの成分を凝集させる凝集剤を含み、普通紙における浸透時間が5秒以下であることを特徴とするカラーインクセットが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この方式を用いた場合、カラーインクの色剤に顔料を用いた場合には、光学濃度、滲み、色間滲みでは優れるものの、凝集剤を含むため、長期保存安定性が充分でない場合が存在した。
【0005】
更に、安定で、耐水性に優れ、カラーブリードの無い画像を提供することを目的に、カルボキシル基を有する化学染料材を含むインク組成物と、多価金属溶液とを使用し、多価金属溶液を適用した後にインク組成物を適用する画像作成方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。但し、この方法において多価金属溶液中に顔料を添加した場合、インクの長期保存安定性が悪化する場合が存在した。
【0006】
上記のように、従来の方法では、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間、長期信頼性を同時に満足することはできなかった。
【0007】
【特許文献1】
特許2667401号明細書
【特許文献2】
特開2001−294788号公報
【特許文献3】
特開平5−202328号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間、長期信頼性に優れたインクジェット用インクセット、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る課題を解決するため鋭意検討を行った結果、本発明の請求範囲を満たすことにより、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間、長期信頼性を同時に満足するという結論に至った。
即ち、本発明の要旨は、少なくとも2種類以上のインクを用いたインクジェット用インクセットであって、第1のインクは、少なくとも顔料、水溶性溶媒、及び水を含み、第2のインクは、少なくとも顔料、凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含み、前記第2のインクのζ電位の絶対値が、10mV以上であることを特徴とするインクジェット用インクセット、
及び、少なくとも顔料、水溶性溶媒、及び水を含有する第1のインク、並びに、少なくとも顔料、凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、ζ電位の絶対値が10mV以上である第2のインクを用いたインクジェット記録方法であって、前記第1のインクと前記第2のインクとが接するように記録媒体上に付与され、画像が形成されることを特徴とするインクジェット記録方法、
更に、インクジェット用インクセットにおける各インクを噴射するための記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であって、前記インクジェット用インクセットが、少なくとも2種類以上のインクを有し、第1のインクが、少なくとも顔料、水溶性溶媒、及び水を含有し、第2のインクが、少なくとも顔料、凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、前記第2のインクのζ電位の絶対値が、10mV以上であることを特徴とするインクジェット記録装置にある。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、上記のように、
<1> 少なくとも2種類以上のインクを用いたインクジェット用インクセットであって、第1のインクは、少なくとも顔料、水溶性溶媒、及び水を含み、第2のインクは、少なくとも顔料、凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含み、前記第2のインクのζ電位の絶対値が、10mV以上であることを特徴とするインクジェット用インクセット、
<2> 少なくとも顔料、水溶性溶媒、及び水を含有する第1のインク、並びに、少なくとも顔料、凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、ζ電位の絶対値が10mV以上である第2のインクを用いたインクジェット記録方法であって、前記第1のインクと前記第2のインクとが接するように記録媒体上に付与され、画像が形成されることを特徴とするインクジェット記録方法、
<3> インクジェット用インクセットにおける各インクを噴射するための記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であって、前記インクジェット用インクセットが、少なくとも2種類以上のインクを有し、第1のインクが、少なくとも顔料、水溶性溶媒、及び水を含有し、第2のインクが、少なくとも顔料、凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、前記第2のインクのζ電位の絶対値が、10mV以上であることを特徴とするインクジェット記録装置にある。
【0011】
さらに、態様の1つとして、<4>〜<32>を示す。
<4> 前記第2のインクにおける顔料が、該顔料の表面に官能基として少なくともスルホン酸又はスルホン酸塩を有する自己分散顔料、及び、スルホン酸基を有する分散剤を用いて分散された顔料、からなる群から選択される少なくとも1種であり、前記凝集剤が、電解質であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット用インクセット。
<5> 前記凝集剤が、多価金属塩であることを特徴とする前記<4>に記載のインクジェット用インクセット。
<6> 前記第2のインクにおける顔料が、該顔料の表面に官能基として少なくともカルボン酸又はカルボン酸塩を有する自己分散顔料、及び、カルボン酸基を有する分散剤を用いて分散された顔料、からなる群から選択される少なくとも1種であり、前記凝集剤が、一価電解質であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット用インクセット。
【0012】
<7> 第2のインクにおける顔料の表面官能基量が、0.3mmol/g以上であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット用インクセット。
<8> 前記第1のインク及び第2のインクにおける顔料が、高分子分散剤により分散されている顔料、自己分散可能な顔料、及び樹脂により被覆された顔料からなる群から選択される少なくとも1種であり、且つ、前記第1のインクにおける顔料が、カーボンブラックであり、第2のインクにおける顔料が、有機顔料である、又は、第1のインクにおける顔料が、有機顔料であり、第2のインクにおける顔料が、カーボンブラックであることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット用インクセット。
<9> 前記カーボンブラックを含むインクの表面張力が、20mN/m以上60mN/m以下、及び/又は、前記有機顔料を含むインクの表面張力が、20mN/m以上45mN/m以下であるであることを特徴とする前記<8>に記載のインクジェット用インクセット。
【0013】
<10> 前記第1のインクが、更にカルボン酸又はカルボン酸塩を有する樹脂を含有することを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット用インクセット。
<11> 前記第1及び第2のインク中における顔料の粒子の体積平均粒子径が、30nm以上250nm以下であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット用インクセット。
<12> 前記第1のインク及び第2の粘度が、1.2mPa・s以上8.0mPa・s以下であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット用インクセット。
<13> 前記第1のインクと第2のインクとの混合液における5μm以上の粒子数が、1,000個/μL以上であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット用インクセット。
<14> 前記第1のインクのζ電位の絶対値が、5mV以上であり、及び/又は、前記第2のインクにおける顔料が、水分散液中において、ζ電位の絶対値が30mV以上であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット用インクセット。
<15> 前記第1のインクが、高分子分散剤により分散されている顔料、自己分散可能な顔料、及び樹脂により被覆された顔料からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、更に、水溶性溶媒、水、カルボン酸又はカルボン酸塩を有する樹脂を含有し、前記第2のインクが、表面官能基としてスルホン酸又はその塩を有する顔料、多価金属塩、水溶性溶媒、及び水を含むインクジェット用インクセットであって、
第1のインクが
(i)表面張力が20mN/m以上60mN/m以下
(ii)インクのζ電位が5mV以上
(iii)粘度が1.2mPa・s以上8.0mPa・s以下
(iv)体積平均粒子径が30nm以上250nm以下、
であり、
第2のインクが、
(v)表面張力が20mN/m以上45mN/m以下
(vi)インクのζ電位が10mV以上
(vii)インク中の顔料のζ電位が30mV以上
(viii)粘度が1.2mPa・s以上8.0mPa・s以下
(ix)体積平均粒子径が30nm以上250nm以下
であることを特徴とするインクジェット用インクセット。
【0014】
<16> 前記第2のインクにおける顔料が、該顔料の表面に官能基として少なくともスルホン酸又はスルホン酸塩を有する自己分散顔料、及び、スルホン酸基を有する分散剤を用いて分散された顔料、からなる群から選択される少なくとも1種であり、前記凝集剤が、多価金属塩であることを特徴とする前記<2>に記載のインクジェット記録方法。
<17> 前記第2のインクにおける顔料が、該顔料の表面に官能基として少なくともカルボン酸又はカルボン酸塩を有する自己分散顔料、及び、カルボン酸基を有する分散剤を用いて分散された顔料、からなる群から選択される少なくとも1種であり、前記凝集剤が、一価電解質であることを特徴とする前記<2>に記載のインクジェット記録方法。
<18> 前記第1のインク及び第2のインクを1ドロップ当たり25ng以下の重量で記録媒体に付与し、且つ、記録媒体に対する1画素を形成するための第1のインク付与量が、第2のインク付与量に対して、0.1以上10以下であるすることを特徴とする前記<2>に記載のインクジェット記録方法。
【0015】
<19> 前記第1のインクと前記第2のインクとが接するように記録媒体上に付与し、画像を形成することを特徴とする前記<3>に記載のインクジェット記録装置。
<20> 前記第1のインク及び第2のインクを1ドロップ当たり25ng以下の重量で記録媒体に付与し、且つ、記録媒体に対する1画素を形成するための第1のインク付与量が、第2のインク付与量に対して、0.1以上10以下であることを特徴とする前記<3>に記載のインクジェット記録装置。
【0016】
<21> 記録媒体に対して前記第2のインクを付与した後に前記第1のインクを付与することを特徴とする前記<2>に記載のインクジェット記録方法。
<22> 記録媒体に対して前記第1のインクを付与した後に前記第2のインクを付与することを特徴とする前記<2>に記載のインクジェット記録方法。
【0017】
<23> 前記第2のインクにおける顔料が、該顔料の表面に官能基として少なくともスルホン酸又はスルホン酸塩を有する自己分散顔料、及び、スルホン酸基を有する分散剤を用いて分散された顔料、からなる群より選択される少なくとも1種であり、前記凝集剤が、電解質であることを特徴とする前記<3>に記載のインクジェット記録装置。
<24> 前記凝集剤が、多価金属塩であることを特徴とする前記<3>に記載のインクジェット記録装置。
<25> 前記第2のインクにおける顔料が、該顔料の表面に官能基として少なくともカルボン酸又はカルボン酸塩を有する自己分散顔料、及び、カルボン酸基を有する分散剤を用いて分散された顔料、からなる群より選択される少なくとも1種であり、前記凝集剤が、一価電解質であることを特徴とする前記<3>に記載のインクジェット記録装置。
【0018】
<26> 記録媒体に対して前記第2のインクを付与した後に前記第1のインクを付与することを特徴とする前記<3>に記載のインクジェット記録装置。
<32> 記録媒体に対して前記第1のインクを付与した後に前記第2のインクを付与することを特徴とする前記<3>に記載のインクジェット記録装置。
【0019】
本発明において使用される顔料としては、有機顔料、無機顔料のいずれも使用でき、黒色顔料では、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられる。黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色又は淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等を使用しても良い。また、本発明のために、新規に合成した顔料でも構わない。
更に、本発明において、シリカ、アルミナ、又は、ポリマービード等をコアとして、その表面に染料又は顔料を固着させた粒子、染料の不溶レーキ化物、着色エマルション、着色ラテックス等も顔料として使用することも可能である。
具体例としてRaven7000,Raven5750,Raven5250,Raven5000 ULTRAII,Raven 3500,Raven2000,Raven1500,Raven1250,Raven1200,Raven1190 ULTRAII,Raven1170,Raven1255,Raven1080,Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R,Regal330R,Regal660R,MogulL,Black Pearls L,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch 900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1,Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,ColorBlack S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex140U,Printex140V,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25,No.33,No.40,No.47,No.52,No.900,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
シアン色にはC.I.Pigment Blue−1,−2,−3,−15,−15:1,−15:2,−15:3,−15:4,−16,−22,−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ色は、C.I.Pigment Red−5,−7,−12,−48,−48:1,−57,−112,−122,−123,−146,−168,−184,−202等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
黄色は、C.I.Pigment Yellow−1,−2,−3,−12,−13,−14,−16,−17,−73,−74,−75,−83,−93,−95,−97,−98,−114,−128,−129,−138,−151,−154,−180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明において使用される水に自己分散可能な顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、高分子分散剤が存在しなくとも水中で安定に分散する顔料のことを指す。具体的には、通常のいわゆる顔料に対して酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことにより、水に自己分散可能な顔料が得られる。
また、水に自己分散可能な顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−300、IJX−253、IJX−266、IJX−273、IJX−444、IJX−55、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も使用できる。
顔料として水に自己分散可能な顔料を使用する場合には、液体中に高分子物質を含有することもできる。
本発明に使用される自己分散顔料としては、その表面に官能基として少なくともスルホン酸、スルホン酸塩、カルボン酸、又はカルボン酸塩を有する顔料であることが好ましい。より好ましくは、表面に官能基として少なくともスルホン酸、又はスルホン酸塩を有する顔料である。
【0020】
更に、樹脂により被覆された顔料等を使用することもできる。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、大日本インキ化学工業社製、東洋インキ社製などの市販のマイクロカプセル顔料だけでなく、本発明のために試作されたマイクロカプセル顔料等を使用することもできる。
【0021】
本発明に用いられる顔料は、第1のインク、第2のインクいずれにおいても、インク質量に対し0.1質量%以上20質量%以下、好ましくは1質量%以上10質量%以下の範囲で使用される。インクの顔料量が0.1質量%未満の場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、顔料量が20質量%よりも多い場合には、インクの噴射特性が不安定となる場合が存在した。
【0022】
本発明においては、顔料を分散させるために高分子分散剤を使用することもできる。一方、水に自己分散可能な顔料を用いた場合には高分子物質として、高分子分散剤を添加することもできる。高分子分散剤としては、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物等が使用でき、例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が使用できる。この共重合体は、ランダム、ブロック、グラフト共重合体等のいずれの構造であっても構わない。
具体的には、アニオン性化合物として、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
上記α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独若しくは複数を共重合して得られる共重合体が高分子分散剤として使用される。具体的には、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0023】
ノニオン性化合物の高分子分散剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等が挙げられる。
カチオン性化合物の高分子分散剤としては、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノメタアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノアクリルアミド、N−ビニルピロール、N−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール等の共重合体、更には、モノアルキルアミン、モノアルキルジメチルアミン、アルキルプロピルジアミン、アルキルジプロピルトリアミン、アルキルトリプロピルテトラミン、ポリオキシエチレンアルキルメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルアミンアセテート、テトラアルキルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
両性化合物の高分子分散剤としては、ベタイン型化合物等が挙げられる。
【0024】
本発明において使用される高分子分散剤は質量平均分子量で2000以上15000以下のものが好ましい。高分子分散剤の分子量が2000未満の場合、顔料が安定に分散しない場合が存在し、一方、分子量が15000を超える場合には、液体の粘度が高くなり、吐出性が悪化する場合が存在した。より好ましい質量平均分子量は、3500〜10000である。
本発明における第2のインクにおいて、高分子分散剤を用いる場合には、高分子分散剤の官能基としてスルホン酸、スルホン酸基、カルボン酸、又はカルボン酸基を有する分散剤を用いることが好ましい。より好ましくは、スルホン酸、スルホン酸基を官能基として有する高分子分散剤である。これは、高分子分散剤にカルボン酸又はカルボン酸塩を官能基として有する分散剤を用いた場合、長期保存安定性が悪化する場合が存在したためである。
【0025】
液体中に添加する高分子分散剤は、第1のインク、第2のインクいずれにおいても、0.1質量%以上3質量%以下の範囲で使用される。添加量が3質量%を超える場合には、液体粘度が高くなり、液体の噴射特性が不安定となる場合が存在した。一方、添加量が0.1質量%未満の場合には、顔料の分散安定性が低下する場合が存在した。高分子分散剤添加量としては、0.15質量%以上2.5質量%以下がより好ましく、更に好ましくは、0.2質量%以上2質量%以下である。
【0026】
第2のインクにおける顔料の表面官能基量が0.3mmol/g以上であることが好ましく、より好ましくは、0.45mmol/g以上、更に好ましくは0.65mmol/g以上である。表面官能基量が0.3mmol/g未満の場合には、長期信頼性が低下する場合が存在した。
本発明において、表面官能基量は、以下の測定方法に従って求めた。顔料が分散剤を用いて分散させている場合には、分散に必要な分散剤量を測定し、その添加量から表面官能基量を算出した。一方、顔料がアニオン性自己分散顔料の場合には、顔料分散液のpHを下げ、顔料を凝集させる。その後、沈殿物を純水で洗浄し、更に、既知濃度の水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ溶液で滴定を行いながら、高圧ホモジナイザーによる分散及び攪拌を行うことで、顔料を分散させる。この時の分散液中の顔料濃度、及び、水酸化ナトリウム添加量から顔料の表面官能基量を算出した。
【0027】
第1のインクにおける顔料の表面官能基量は、特に制限はないが、0.1mmol/g以上1.5mmol/g以下であることが好ましく、より好ましくは、0.2mmol/g以上1.0mmol/g以下である。第1のインクにおける顔料の表面官能基量が0.1mmol/g未満の場合、インクの長期信頼性が低下する場合が存在し、一方、1.5mmol/gを超える場合には、光学濃度、滲み、色間滲みが悪化する場合が存在した。
【0028】
第1のインク及び第2のインクに含有される顔料は、同一のものを使用することも可能である。好ましくは、異なる顔料を使用する場合であり、一方をカーボンブラックとし、他方を有機顔料とすることである。
また、第1のインク及び第2のインクの各々において、顔料を2種類以上併用することも可能であるが、各インクで単一の顔料を使用することがより好ましい。
【0029】
本発明に用いられる水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。具体例としては、多価アルコール類では、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等が挙げられる。多価アルコール誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。含窒素溶媒としては、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が、アルコール類としてはエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類が、含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を用いることもできる。
本発明に使用される水溶性有機溶媒は、少なくとも1種類以上使用することが好ましい。水溶性有機溶媒の含有量としては、1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。液体中の水溶性有機溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、液体の噴射特性が不安定になる場合が存在した。
【0030】
本発明において、界面活性剤を用いることもできる。本発明における界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれも使用することができる。更には、上記高分子分散剤を使用することもできる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩およびスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、高級アルキルリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩等が使用でき、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ケリルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等も有効に使用される。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、脂肪族アルカノールアミド、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
その他、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用できる。
本発明のインクに添加する界面活性剤量は、10質量%未満であることが好ましく、より好ましくは0.01質量%以上5質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以上3質量%以下の範囲で使用される。添加量が10質量%以上の場合には、光学濃度、及び、顔料インクの保存安定性が悪化する場合が存在した。
【0031】
本発明における凝集剤としては、第1のインクの構成成分と水難溶性の化合物を形成する化合物であれば有効に使用できる。
例えば、第1のインクに表面にアニオン性基を有する顔料が含有される場合、第2の液体中には電解質又はカチオン性化合物等を含有することが好ましい。表面にアニオン性基を有する顔料とは、自己分散型の色材であって表面にアニオン性基を有する場合のほか、アニオン性の高分子分散剤が顔料の表面に吸着している場合も含む。
電解質の凝集剤としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等の一価金属イオン及び、アルミニウムイオン、バリウムイオン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、スズイオン、チタンイオン、亜鉛イオン等の多価金属イオンと、塩酸、臭酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、チオシアン酸、および、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等の有機カルボン酸及び、有機スルホン酸の塩等が挙げられる。
具体例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸カリウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸カリウム等の一価電解質、および、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、酸化バリウム、硝酸バリウム、チオアン酸バリウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩化銅、臭化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、蓚酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸鉄、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛等の多価金属類の塩等が挙げられる。
一方、カチオン性化合物としては、1級、2級、3級および4級アミンおよびそれらの塩等が挙げられる。具体例としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩、ポリアミン等が挙げられ、例えば、イソプロピルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、ジプロピルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体等が挙げられる。
好ましい電解質としては、多価金属塩であり、例えば、硫酸アルミニウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸スズ、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、硝酸アルミニウムであり、好ましいカチオン性化合物としては、モノアリルアミン重合体、ジアリルアミン重合体、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体等が挙げられる。
【0032】
一方、第1のインク中に表面にカチオン性基を有する顔料を含有する場合には、第2の液体中にはアニオン性化合物等を含有することが好ましい。表面にカチオン性基を有する顔料とは、自己分散型の色材であって表面にカチオン性基を有する場合のほか、カチオン性の高分子分散剤が顔料の表面に吸着している場合も含む。
本発明において有効に用いられるアニオン化合物の凝集剤は、有機カルボン酸又は有機スルホン酸、およびそれらの塩等が挙げられる。具体的には、有機カルボン酸としては、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等が挙げられ、これらの基本構造を複数個有するオリゴマー、ポリマーでも構わない。また、有機スルホン酸としては、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の化合物が挙げられ、これら基本構造を複数個有するオリゴマー、ポリマーでも構わない。
【0033】
本発明において、凝集剤は単独で使用しても、あるいは2種類以上を混合して使用しても構わない。また、第2のインク中における凝集剤の含有量としては、0.01質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは、0.1質量%以上10質量%以下で使用される。
【0034】
さらに、第1のインクには、凝集性を向上させるため、カルボン酸、又はカルボン酸塩を有する樹脂を用いることができる。当該樹脂は、水溶性であっても水不溶性であってもよい。
【0035】
その他、吐出性改善等の特性制御を目的とし、第1のインク及び第2のインク各々に、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類及びその誘導体、その他水溶性ポリマー、アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン系エマルション、親水性ラテックス等のポリマーエマルション、親水性ポリマーゲル、シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素及びその誘導体、アセトアミド、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等を用いることができる。また、導電率、pHを調整するため、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物、硫酸、塩酸、硝酸等の酸、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩等を使用することができる。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、等も添加することができる。
【0036】
本発明の記録材料は、通常のインクジェット記録装置は勿論、インクのドライングを制御するためのヒーター等を搭載した記録装置、又は、中間体転写機構を搭載し、中間体に記録材料を印字した後、紙等の記録媒体に転写する記録装置等においても用いることもできる。
【0037】
従来から、凝集剤を含有する液体組成物を用い、他のインク成分との凝集反応を用いて光学濃度、滲みなどの画質を改善する方法が提案されている。但し、この液体組成物中に顔料を添加し、顔料インクでのインク間反応系にこの方法を適用した場合、凝集剤の効果で顔料が凝集するため、長期保存安定性を確保できないという問題が存在した。
本発明においては、第2のインクにおける顔料表面官能基、凝集剤、及び、第1のインク組成の組合せを調整することにより、光学濃度、滲み、色間滲み、長期保存安定性等の特性を改善することが可能であることを見出した。
すなわち、第2のインク組成において分散状態を安定化するには、インクのζ電位の絶対値が、10mV以上となる組成に調製することが必要である。第2のインク全体において、ζ電位の絶対値が、10mV以上であれば、インクの組成は特に制限されない。好ましい、組み合わせとしては、表面官能基がスルホン酸又はスルホン酸塩である顔料を用いた場合には、凝集剤として、電解質を用いることが好ましい。更に、電解質の中でも、多価金属塩が特に好ましい。一方、第2のインクにおいて、表面官能基がカルボン酸又はカルボン酸塩を有する顔料を用いた場合には、凝集剤として一価電解質を用いることが好ましい。
また、第1のインク組成は、特に制限されないが、下記に示すように、第1のインクの顔料は第2のインクの凝集剤の作用により、急速に凝集する組合せであることが好ましい。第1のインクは、ζ電位の絶対値として、5mV以上であることが好ましい。
【0038】
このメカニズムは明らかとはなっていないが、以下のように推測している。一般的に、顔料分散液などの分散系において、顔料は主として顔料表面の電荷によって生じる顔料間の静電的反発力によって分散していると考えられている。このような分散系に電解質を添加した場合、顔料の表面電荷による電気的二重層が圧縮され、顔料間の静電的反発力が低下し、結果として、顔料が凝集することとなる。この際、電解質の種類によって電気的二重層の圧縮率が異なり、電解質の電荷の−2乗に比例して電気的二重層が圧縮されることが知られている。即ち、同量の電解質を添加した場合、二価電解質は、一価電解質と比べて、電気的二重層が1/4程度に圧縮される計算となり、凝集が一層促進される。このため、顔料表面官能基の解離の大きさによって、凝集剤との組合せを調整する必要があり、例えば、カルボン酸、又は、カルボン酸塩のような解離度の小さい表面官能基を有する顔料を用いた場合、凝集剤としては凝集力の低い一価電解質を用いることが好ましい。一方、例えばスルホン酸、又は、スルホン酸塩のような解離度の大きい表面官能基を有する顔料を用いた場合、凝集剤として、一価電解質、多価電解質のいずれも使用することが可能となる。
一方、カルボン酸は多価金属塩に対して錯体構造又はキレート構造を取るため、カルボン酸自体の電荷が消失する効果も存在する。更に、多価電解質は、複数のカルボン酸と錯体構造、又はキレート構造を取り、架橋構造を形成するため、顔料間の距離が短くなり、凝集が加速される。このように、表面官能基としてカルボン酸又はカルボン酸塩を有する顔料と、多価金属塩を併用した場合には、電気的二重層の圧縮による凝集効果だけでなく、電荷そのものが消失する作用も存在し、凝集が一層加速されると推測している。
【0039】
このように、長期信頼性を確保する上で凝集剤と顔料の組合せが重要となる。一方で、第1のインクと第2のインクを混合させた時に、第1の顔料が凝集することによって光学濃度、滲み等の特性が改善されると考えられる。従って、第2のインクの凝集剤と第1のインク組成の組合せも重要となる。これらの特性が改善されるメカニズムとしては、記録媒体上で第1のインクの顔料が凝集し、高密度で記録媒体表面に存在するためであると推測している。即ち、第1のインクは第2のインクにおける凝集剤の作用により、急速に凝集する組合せであることが好ましい。前記表面官能基と凝集剤の関係は、第1のインクと第2のインクにおいても成り立つため、より凝集力が大きい組合せとすることで、光学濃度、滲み等の特性が改善されることとなる。
このように、第2のインク中の凝集剤は、第2のインク中の顔料に対して凝集力が小さく、第1のインクの顔料に対しては凝集力が大きくなるようインク組成を調整する必要がある。
【0040】
本発明において、第2のインクにおけるζ電位の絶対値は10mV以上であることが好ましい。より好ましくは、ζ電位の絶対値は15mV以上であり、更に好ましくは、20mV以上60mV以下である。ζ電位の絶対値が10mV未満の場合には、保存安定性が確保できない場合が存在した。
また、本発明において、第2のインクにおける顔料単独の水分散液中でのζ電位の絶対値は30mV以上であることが好ましい。より好ましくは、35mV以上あり、更に好ましくは40mV以上である。第2のインクにおける顔料単独の水分散液中でのζ電位の絶対値が30mV未満である場合には、長期分散安定性を保てない場合が存在した。
更に、第1のインクのζ電位絶対値は5mV以上であることが好ましい。更に好ましくは7.5mV以上60mV以下であり、更に好ましくは10mV以上50mV以下である。第1のインクのζ電位が5mV未満の場合には、長期保存安定性が低下する場合が存在した。
尚、本発明においては、インクなどの濃厚溶液を希釈せずに測定できるESA法を用いてゼータ電位を測定した。
【0041】
【数1】
Figure 2004352856
【0042】
式1において、ESAは単位電場あたりの圧力を表すFactorであり、測定によって求められる値である。ηは溶媒の粘度、G(α)−1は慣性力による作用の補正項、εは溶媒の誘電率、cは溶媒中の音速、Δρは溶媒と粒子の密度差、Vは粒子の体積分率を示す。
本発明においては、ηとしてインクの粘度を、εとして水の誘電率を、Δρには、顔料と水の密度差を、Vとして顔料の体積分率を用いてゼータ電位を求めることとした。なお、ゼータ電位は、測定装置として、ESA−8000(Matec Applied Science社製)を用い、測定はインク100mlを容器に入れ、測定用プローブを規定量インク中に浸漬させた状態で、所定の測定法に従って行った。
【0043】
本発明において、第1及び第2のインク中における顔料の粒子の体積平均粒子径は30nm以上250nm以下であることが好ましい。顔料の粒子の体積平均粒子径とは、顔料そのものの粒子径、又は顔料に分散剤等の添加物が吸着している場合には、添加物が吸着した粒子径をいう。本発明において、体積平均粒子径の測定装置には、マイクロトラックUPA粒度分析計 9340 ( Leeds&Northrup社製 )を用いた。その測定は、インク4mlを測定セルに入れ、所定の測定法に従って行った。なお、測定時に入力するパラメーターとして、粘度にはインクの粘度を、分散粒子の密度には顔料の密度を入力した。より好ましくは、50nm以上200nm以下であり、更に好ましくは75nm以上175nm以下である。インク中の粒子の体積平均粒子径が30nm未満である場合には、光学濃度が低くなる場合が存在し、一方、250nmを超える場合には、保存安定性が確保できない場合が存在した。
【0044】
本発明において、カーボンブラックを含むインクの表面張力は、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、22.5mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上35mN/m以下である。
表面張力が20mN/m未満となるとノズル面に液体が溢れ出し、正常に印字できない場合がある。一方、60mN/mを超えると浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合が存在する。
【0045】
本発明において、有機顔料を含むインクの表面張力は、20mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、22.5mN以上40mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上35mN/m以下である。
表面張力が20mN/m未満となるとノズル面に液体が溢れ出し、正常に印字できない場合がある。一方、45mN/mを超えると浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合が存在する。
【0046】
本発明において第1のインク及び第2のインクの粘度は、1.2mPa・s以上8.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上6.0mPa・s未満、更に好ましくは1.8mPa・s以上5.0mPa・s未満である。第1及び第2の液体の粘度が8.0mPa・sより大きい場合には、吐出性が低下する場合が存在した。一方、1.2mPa・sより小さい場合には、長期信頼性が悪化する場合が存在した。
【0047】
本発明において、1ドロップ当たりのインク質量は25ng以下であることが好ましい。より好ましくは、0.5ng以上20ng以下であり、更に好ましくは、1ng以上8ng以下である。1ドロップ当たりの液体質量が25ngを超える場合には、滲みが悪化する場合が存在した。これは、第1の液体及び第2のインクの記録媒体に対する接触角がドロップ量に依存して変化するためであり、ドロップ量が増えるにつれてドロップが紙表面方向に広がりやすい傾向があるためと考えている。
但し、一つのノズルから複数の体積のドロップを噴射することが可能であるインクジェット装置においては、上記ドロップ量とは、印字可能な最小ドロップのドロップ量を用いることとする。
【0048】
記録媒体上にインクを付与する場合、第1のインクと第2のインクとが接することが好ましい。第1のインクと第2のインクが接することで、凝集剤の作用によりインクが凝集し、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間に優れる記録方法となるからである。
また、記録媒体へのインクの付与の順番は、特に制限はない。しかしながら、第2のインクを付与した後に、第1のインクを付与することが好ましい。第2のインクに含まれる凝集剤が、記録媒体上に付着することにより、記録媒体への顔料の浸透が抑えられるからである。
【0049】
本発明において、1画素を形成するために要する第1のインク付与量は第2のインク付与量に対して、0.1以上10以下であることが好ましい。より好ましくは、0.2以上5以下である。第1のインク付与量が第2のインク付与量の0.1未満である場合、又は、10を超える場合には、凝集が不充分となり、光学濃度の低下、滲みの悪化、色間滲みの悪化が生じる場合が存在した。
【0050】
本発明においては、同色のインクで、濃度の異なる所謂濃淡インクを用いることも可能であり、その場合、顔料濃度の低いインクに対して凝集剤を添加し、第2のインクとして使用することが好ましい。これは、顔料濃度を低くすることで、顔料の凝集を抑制することができ、保存安定性を向上させることができるためであると考えている。
【0051】
本発明においては、第2のインクにおける自己分散顔料と凝集剤との相互作用を低減し、保存安定性を改善するために、第2のインクにキレート化剤を添加することも可能である。但し、ここで用いられるキレート化剤として、凝集剤とキレート化剤とのキレート化合物が水易溶性となる化合物を選択することが好ましい。
本発明において用いることができるキレート化剤とは、例えば、エチレンジアミン、エチレンジアミンテトラ酢酸、1,2−プロピレンジアミンテトラ酢酸、1−フェニルエチレンジアミンテトラ酢酸、3,3−ジメチルブタン−1,2−ジアミンテトラ酢酸、1,2,3−トリアミノプロパンヘキサ酢酸、トリメチレンジアミンテトラ酢酸、ニトリロ三酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエチレンジアミン四酢酸、トリエチレンテトラミン六酢酸、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、プロパン−1,2−ジアミン、ブタン−1,2−ジアミン、3,3−ジメチルブタン−1,2−ジアミン、1,2,3−トリアミノプロパン、トリメチレンジアミン、テトラリン−2,3−ジアミンテトラ酢酸、デカリン−2,3−テトラ酢酸、シクロヘキサン−1,2−ジアミンテトラ酢酸、シクロヘキサン−1,3−ジアミンテトラ酢酸、シクロヘキサン−1,4−ジアミンテトラ酢酸、シュウ酸、タイロン、アセチルアセトン等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
特に限定されるわけではないが、凝集剤及びキレート化剤により形成されるキレート化合物の23℃における水に対する溶解度は、0.1g/L以上であることが好ましい。
【0052】
具体的な凝集の度合いの判断として、第1のインク及び第2のインクの混合液中における5μm以上の粒子数は、1,000個/μL以上であることが好ましい。より好ましくは2,500個/μL以上であり、更に好ましくは5,000個/μL以上である。第1のインク及び第2のインクの混合液中における5μm以上の粒子数が1,000個/μL未満の場合には、光学濃度が低下する場合が存在した。
本発明において、第1のインク、及び、第2のインク混合液中の5μm以上の粒子数は、二つのインクを質量比で1:1の割合で混合し、撹拌しながら2μLを採取し、Accusizer TM770 Optical ParticleSizer (Particle Sizing Systems社製)を用いて測定した。尚、測定時のパラメータとして、分散粒子の密度には顔料の密度を入力した。この顔料の密度は、顔料分散液を加熱、乾燥させることによって得られた顔料紛体を比重計、又は比重ビン等を用いて測定することにより求めることができる。
【0053】
また、滲み及び色間滲みの改善効果という観点から熱インクジェット記録方式、又は、ピエゾインクジェット記録方式を採用することが好ましい。この原因は明らかとはなっていないが、熱インクジェット記録方式の場合、吐出時にインクが加熱され、低粘度となっているが、記録媒体上でインクの温度が低下するため、粘度が急激に大きくなる。このため、滲み及び色間滲みに改善効果があると考えられる。一方、ピエゾインクジェット方式の場合、高粘度の液体を吐出することが可能であり、高粘度の液体は記録媒体上での紙表面方向への広がりを抑制することが可能となるため、滲み、及び、色間滲みに改善効果があるものと推測している。
【0054】
上記インクジェット用インクセットを用い、上記記録方法を可能とする記録装置を用いて記録することが好ましい。
以下、図面を参照しながら本発明の画像形成装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は本発明の画像形成装置の好適な一実施形態の外観の構成を示す斜視図である。図2は、図1の画像形成装置における内部の基本構成を示す斜視図である。本実施形態の画像形成装置100は、前述の本発明の画像形成方法(インクジェット記録方法)に基づいて作動し画像を形成する構成を有している。すなわち、図1及び図2に示すように、画像形成装置100は、主として、外部カバー6と、普通紙などの記録媒体1を所定量載置可能なトレイ7と、記録媒体1を画像形成装置100内部に1枚毎に搬送するための搬送ローラ(搬送手段)2と、記録媒体1の面にインク及び液体組成物を吐出して画像を形成する画像形成部8(画像形成手段)とから構成されている。
【0055】
搬送ローラ2は画像形成装置100内に回転可能に配設された一対のローラであり、トレイ7にセットされた記録媒体1を挟持するとともに、所定量の記録媒体1を所定のタイミングで1枚毎に装置100内部に搬送する。
【0056】
画像形成部8は記録媒体1の面上にインクによる画像を形成する。画像形成部8は、主として記録ヘッド3と、インクタンク5と、給電信号ケーブル9と、キャリッジ10と、ガイドロッド11と、タイミングベルト12と、駆動プーリ13と、メンテナンスユニット14とから構成されている。
【0057】
インクタンク5はそれぞれ異なる色のインクおよび液体組成物が吐出可能に格納されたインクタンク52,54,56,58を有している。
これらインクタンクに、本発明に係る第1のインク、及び第2のインクが、納められている。
【0058】
さらに、図2に示すように、記録ヘッド3には給電信号ケーブル9とインクタンク5が接続されており、給電信号ケーブル9から外部の画像記録情報が記録ヘッド3に入力されると、記録ヘッド3はこの画像記録情報に基づき各インクタンクから所定量のインクを吸引して記録媒体の面上に吐出する。なお、給電信号ケーブル9は画像記録情報の他に記録ヘッド3を駆動するために必要な電力を記録ヘッド3に供給する役割も担っている。
【0059】
また、この記録ヘッド3はキャリッジ10上に配置されて保持されており、キャリッジ10はガイドロッド11、駆動プーリ13に接続されたタイミングベルト12が接続されている。このような構成により、記録ヘッド3はガイドロッド11に沿うようにして、記録媒体1の面と平行でありかつ記録媒体1の搬送方向X(副走査方向)に対して垂直な方向Y(主走査方向)にも移動可能となる。
【0060】
画像形成装置100には、画像記録情報に基づいて記録ヘッド3の駆動タイミングとキャリッジ10の駆動タイミングとを調製する制御手段(図示せず)が備えられている。これにより、搬送方向Xにそって、所定の速度で搬送される記録媒体1の面の所定領域に画像記録情報に基づく画像を連続的に形成することができる。
【0061】
【実施例】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
【0062】
<顔料処理方法>
スルファニル酸水溶液を加温し、撹拌しながら顔料100gを加えた。この混合物を撹拌しながら室温まで冷やし、14gの濃硝酸を滴下した。この溶液にNaNO水溶液10gを添加し、反応が終了するまで撹拌した。この顔料に対し、脱塩処理を行なった。得られた表面処理顔料を顔料濃度が12質量%となるようにイオン交換水を加え、pHを7.5に調整した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散を行なった。この分散液を遠心分離装置で、遠心分離処理(8000rpm×30分)を施し、残渣部分(全量に対して20%)を除去した
【0063】
<インク作成方法>
所定の組成となるように色材溶液、水溶性有機溶媒、界面活性剤、イオン交換水等を適量加え、混合液を、混合、攪拌した。得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
【0064】
(インクA)
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−16mV、体積平均粒子径は96nm、粘度は2.5mPa・s、表面張力は32mN/mであった。
【0065】
(インクB)
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−21mV、体積平均粒子径は132nm、粘度は2.5mPa・s、表面張力は30mN/mであった。
【0066】
(インクC)
顔料処理方法に従って処理した顔料を所定の方法によりインク化した。
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−23mV、体積平均粒子径は124nm、粘度は2.4mPa・s、表面張力は31mN/mであった。
【0067】
(インクD)
顔料処理方法に従って処理した顔料を所定の方法によりインク化した。
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−13mV、体積平均粒子径は118nm、粘度は2.6mPa・s、表面張力は31mN/mであった。
【0068】
(インクE)
顔料処理方法に従って処理した顔料を所定の方法によりインク化した。
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−12mV、体積平均粒子径は125nm、粘度は2.5mPa・s、表面張力は33mN/mであった。
【0069】
(インクF)
顔料処理方法に従って処理した顔料を所定の方法によりインク化した。
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−38mV、体積平均粒子径は92nm、粘度は2.0mPa・s、表面張力は32mN/mであった。
【0070】
(インクG)
顔料処理方法に従って処理した顔料を所定の方法によりインク化した。
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−27mV、体積平均粒子径は125nm、粘度は1.8mPa・s、表面張力は31mN/mであった。
【0071】
(インクH)
顔料処理方法に従って処理した顔料を所定の方法によりインク化した。
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−35mV、体積平均粒子径は86nm、粘度は2.4mPa・s、表面張力は33mN/mであった。
【0072】
(インクI)
顔料処理方法に従って処理した顔料を所定の方法によりインク化した。
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−24mV、体積平均粒子径は118nm、粘度は1.9mPa・s、表面張力は32mN/mであった。
【0073】
(インクJ)
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−18mV、体積平均粒子径は148nm、粘度は6.2mPa・s、表面張力は32mN/mであった。
【0074】
(インクK)
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−7mV、体積平均粒子径は354nm、粘度は2.9mPa・s、表面張力は34mN/mであった。
【0075】
(インクL)
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−33mV、体積平均粒子径は85nm、粘度は2.5mPa・s、表面張力は52mN/mであった。
【0076】
(インクM)
Figure 2004352856
このインクのζ電位は−12mV、体積平均粒子径は122nm、粘度は2.3mPa・s、表面張力は32mN/mであった。
【0077】
<評価方法>
印字は、800dpi、256ノズルの試作プリントヘッドを用い、FX−P紙(富士ゼロックス社製)に対して第2のインクを印字し、その上から第1のインクを印字する方法で行った。第2のインクを数種類使用しているサンプルについては、任意の順で第2のインクを印字した後、第1のインクを印字した。印字は一般環境下(温度23±0.5℃、湿度55±5%R.H)で行い、インク付与量の比率は、表1に示すように変更した。
評価は印字後24時間一般環境下に放置したサンプルに対して下記評価を行った。
【0078】
(光学濃度)
印字部分をエックスライト404(エックスライト社製)を用いて光学濃度を測定した。許容レベルは、△以上である。
−評価基準(黒インク)−
○… 光学濃度が1.4以上
△… 光学濃度が1.3以上1.4未満
× … 光学濃度が1.3未満
−評価基準(カラーインク)−
○… 光学濃度が1.1以上
△… 光学濃度が1.0以上1.1未満
× … 光学濃度が1.0未満
【0079】
(色間滲み)
色間滲みの評価は、異なる色が隣接するパターンを印字し、境界部分の滲み度合いを予め定めておいた限度見本に照合し、官能評価を行なった。
−評価基準−
○… 滲みが少ないもの
△… 滲みは発生しているが、許容レベルのもの
× … 滲みが激しく、許容範囲外のもの
(滲み)
細線パターンを印字し、印字部の滲み度合いを限度見本に照合し、官能評価を行なった。
−評価基準−
○… 滲みが少ないもの
△… 滲みは発生しているが、許容レベルのもの
× … 滲みが激しく、許容範囲外のもの
【0080】
(乾燥時間)
100%カバレッジパターンを印字してから所定の時間経過後に印字パターン上に別のFX−P紙を1.9×10N/mの荷重で押し当てる。この時、押し当てたFX−P紙側にインクが転写されなくなる時間を乾燥時間とした。許容レベルは、△以上である。
−評価基準−
○ … 乾燥時間が3秒未満
△ … 乾燥時間が3秒以上10秒未満
× … 乾燥時間が10秒以上
【0081】
(長期信頼性)
長期信頼性についてはインク噴射速度の経時変化を基準に判断した。即ち、初期状態において、インク噴射速度を測定する。その後、1×10pulse印字させた後、インク噴射速度を測定した。初期状態のインク噴射速度に対する1×10pulse印字後のインク噴射速度の比率を算出し、以下の評価基準に従って評価を行った。許容レベルは、△以上である。
−評価基準−
○ …1×10pulse時点噴射速度が初期噴射速度の90%以上
△ …1×10pulse時点噴射速度が初期噴射速度の75%以上90%未満
× …1×10pulse時点噴射速度が初期噴射速度の75%未満
【0082】
(粒子数の測定)
第1のインク、及び、第2のインク混合液中の5μm以上の粒子数は、二つのインクを質量比で1:1の割合で混合し、撹拌しながら2μLを採取し、Accusizer TM770 Optical Particle Sizer (Particle Sizing Systems社製)を用いて測定した。測定時のパラメータとして、分散粒子の密度には顔料の密度を入力した。この顔料の密度は、顔料分散液を加熱、乾燥させることによって得られた顔料紛体を比重計、又は比重ビン等を用いて測定することにより求めた。
【0083】
調製したサンプルを表1及び表2に、評価結果を表3にまとめた。
【0084】
【表1】
Figure 2004352856
【0085】
【表2】
Figure 2004352856
【0086】
【表3】
Figure 2004352856
【0087】
表3に示すように、第2のインクが、顔料、及び凝集剤を含んでいても、前記第2のインクのζ電位絶対値が10mV以上である場合には、長期信頼性に優れたインクセットとなった。特に、第2のインクの顔料の表面官能基をスルホン酸とした場合に安定性が良好であった。また、本発明にかかるインク組成となるように、第1のインク及び第2のインクを調製することで、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間にも優れるインクセットとなった。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るインクジェット用インクセット、インクジェット記録方法、並びに、インクジェット記録装置は、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間、長期信頼性に優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の画像形成装置の好適な一実施形態の外観の構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1の画像形成装置における内部の基本構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 記録媒体
2 搬送ローラ
3 記録ヘッド
5 インクタンク
6 外部カバー
7 トレイ
8 画像形成部
9 給電信号ケーブル
10 キャリッジ
11 ガイドロッド
12 タイミングベルト
13 駆動プーリ
14 メンテナンスユニット
15 チューブ

Claims (20)

  1. 少なくとも2種類以上のインクを用いたインクジェット用インクセットであって、
    第1のインクは、少なくとも顔料、水溶性溶媒、及び水を含み、
    第2のインクは、少なくとも顔料、凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含み、
    前記第2のインクのζ電位の絶対値が、10mV以上であることを特徴とするインクジェット用インクセット。
  2. 前記第2のインクにおける顔料が、該顔料の表面に官能基として少なくともスルホン酸又はスルホン酸塩を有する自己分散顔料、及び、スルホン酸基を有する分散剤を用いて分散された顔料、からなる群から選択される少なくとも1種であり、
    前記凝集剤が、電解質であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  3. 前記凝集剤が、多価金属塩であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット用インクセット。
  4. 前記第2のインクにおける顔料が、該顔料の表面に官能基として少なくともカルボン酸又はカルボン酸塩を有する自己分散顔料、及び、カルボン酸基を有する分散剤を用いて分散された顔料、からなる群から選択される少なくとも1種であり、
    前記凝集剤が、一価電解質であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  5. 第2のインクにおける顔料の表面官能基量が、0.3mmol/g以上であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  6. 前記第1のインク及び第2のインクにおける顔料が、高分子分散剤により分散されている顔料、自己分散可能な顔料、及び樹脂により被覆された顔料からなる群から選択される少なくとも1種であり、
    且つ、前記第1のインクにおける顔料が、カーボンブラックであり、第2のインクにおける顔料が、有機顔料である、又は、第1のインクにおける顔料が、有機顔料であり、第2のインクにおける顔料が、カーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  7. 前記カーボンブラックを含むインクの表面張力が、20mN/m以上60mN/m以下、及び/又は、前記有機顔料を含むインクの表面張力が、20mN/m以上45mN/m以下であるであることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット用インクセット。
  8. 前記第1のインクが、更にカルボン酸又はカルボン酸塩を有する樹脂を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  9. 前記第1及び第2のインク中における顔料の粒子の体積平均粒子径が、30nm以上250nm以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  10. 前記第1のインク及び第2のインクの粘度が、1.2mPa・s以上8.0mPa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  11. 前記第1のインクと第2のインクとの混合液における5μm以上の粒子数が、1,000個/μL以上であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  12. 前記第1のインクのζ電位の絶対値が、5mV以上であり、及び/又は、前記第2のインクにおける顔料が、水分散液中において、ζ電位の絶対値が30mV以上であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インクセット。
  13. 前記第1のインクが、高分子分散剤により分散されている顔料、自己分散可能な顔料、及び樹脂により被覆された顔料からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、更に、水溶性溶媒、水、カルボン酸又はカルボン酸塩を有する樹脂を含有し、前記第2のインクが、表面官能基としてスルホン酸又はその塩を有する顔料、多価金属塩、水溶性溶媒、及び水を含むインクジェット用インクセットであって、
    第1のインクが
    (i)表面張力が20mN/m以上60mN/m以下
    (ii)インクのζ電位が5mV以上
    (iii)粘度が1.2mPa・s以上8.0mPa・s以下
    (iv)体積平均粒子径が30nm以上250nm以下、
    であり、
    第2のインクが、
    (v)表面張力が20mN/m以上45mN/m以下
    (vi)インクのζ電位が10mV以上
    (vii)インク中の顔料のζ電位が30mV以上
    (viii)粘度が1.2mPa・s以上8.0mPa・s以下
    (ix)体積平均粒子径が30nm以上250nm以下
    であることを特徴とするインクジェット用インクセット。
  14. 少なくとも顔料、水溶性溶媒、及び水を含有する第1のインク、並びに、少なくとも顔料、凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、ζ電位の絶対値が10mV以上である第2のインクを用いたインクジェット記録方法であって、
    前記第1のインクと前記第2のインクとが接するように記録媒体上に付与され、画像が形成されることを特徴とするインクジェット記録方法。
  15. 前記第2のインクにおける顔料が、該顔料の表面に官能基として少なくともスルホン酸又はスルホン酸塩を有する自己分散顔料、及び、スルホン酸基を有する分散剤を用いて分散された顔料、からなる群から選択される少なくとも1種であり、前記凝集剤が、多価金属塩であることを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録方法。
  16. 前記第2のインクにおける顔料が、該顔料の表面に官能基として少なくともカルボン酸又はカルボン酸塩を有する自己分散顔料、及び、カルボン酸基を有する分散剤を用いて分散された顔料、からなる群から選択される少なくとも1種であり、前記凝集剤が、一価電解質であることを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録方法。
  17. 前記第1のインク及び第2のインクを1ドロップ当たり25ng以下の重量で記録媒体に付与し、
    且つ、記録媒体に対する1画素を形成するための第1のインク付与量が、第2のインク付与量に対して、0.1以上10以下であるすることを特徴とする請求項14に記載のインクジェット記録方法。
  18. インクジェット用インクセットにおける各インクを噴射するための記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置であって、
    前記インクジェット用インクセットが、少なくとも2種類以上のインクを有し、第1のインクが、少なくとも顔料、水溶性溶媒、及び水を含有し、第2のインクが、少なくとも顔料、凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有し、前記第2のインクのζ電位の絶対値が、10mV以上であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  19. 前記第1のインクと前記第2のインクとが接するように記録媒体上に付与し、画像を形成することを特徴とする請求項18に記載のインクジェット記録装置。
  20. 前記第1のインク及び第2のインクを1ドロップ当たり25ng以下の重量で記録媒体に付与し、且つ、記録媒体に対する1画素を形成するための第1のインク付与量が、第2のインク付与量に対して、0.1以上10以下であることを特徴とする請求項18に記載のインクジェット記録装置。
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