JP4792767B2 - インクジェット用インク、インクジェット用インクセット、インクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法、及び、インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット用インク、インクジェット用インクセット、インクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法、及び、インクジェット記録装置 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット用インク、インクジェット用インクセット、インクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法、及び、インクジェット記録装置に関するものである。
ノズル、スリット、多孔質フィルム等により形成されるインク吐出口からインクを吐出するインクジェット方式は、小型で安価である等の理由から多くのプリンターに用いられている。これらインクジェット方式の中でも、圧電素子の変形を利用しインクを吐出させるピエゾインクジェット方式、及び、熱エネルギーによるインクの沸騰現象を利用しインクを吐出する熱インクジェット方式は高解像度、高速印字性に優れるという特徴を有する。
従来より、高画質、高密度な画像を得ることを目的に、界面活性剤を添加したインクジェットインクが提案されている(例えば特許文献1参照)。但し、この方法では、色材として顔料を使用し、ノニオン界面活性剤を添加した場合、この組合せにより、高温保存性が不十分となる場合が存在した。
近年、インクジェットプリンターでは普通紙における高速化及び高画質化が重要な課題の一つとして挙げられている。この目標達成に向けて、カチオン性基を有する化合物を含む液体を記録媒体上に付着させた後、その液体が記録媒体に浸透し、媒体中に存在し、かつ、媒体表面から無くなった直後に、アニオン染料を含むインクを付着させて画像を形成する画像形成方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。但し、この方法では、インクの乾燥時間を短くした場合に、画像濃度が不十分となる場合があり、また、少ないドロップ量で印字した場合に、長期噴射性が不十分となる場合が存在した。
上記のように、従来の方法では、滲み、色間滲み、乾燥時間、高温保存安定性を同時に満足することはできなかった。
特開昭63−183855号公報 特許2667401号明細書
従って、本発明は、高温保存安定性に優れたインクジェット用インク及びインクジェット用インクセットを提供することが目的である。また、これらインクジェット用インク及びインクジェット用インクセットを利用したインクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法、及び、インクジェット記録装置を提供することが目的である。
本発明に係る課題を解決するため鋭意検討を行った結果、本発明の請求範囲を満たすことにより、高温保存安定性を満足するという結論に至った。即ち、
本発明のインクジェット用インクは、少なくとも、顔料、水溶性溶媒、少なくとも2種類以上の界面活性剤、及び水を含有し、
(I)前記界面活性剤として、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物であるノニオン性界面活性剤と、ジアルキルスルホコハク酸、アルケニルコハク酸、アルケニルスルホコハク酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、及びこれら誘導体であるアニオン性界面活性剤、並びにベタイン型界面活性剤、アミドアミンオキシド型界面活性剤、イミダゾリン型、アラニン型界面活性剤、及びこれら誘導体である両性界面活性剤から選択される少なくとも1種類以上と、をさらに含有し、
(II)前記ノニオン性界面活性剤の分子量が1000以下であり、SP値が9.2〜13であり、かつ、親水基部を構成するユニット中の炭素原子数と酸素原子数の和が10以上であり、
(III)前記アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の重量平均分子量が175以上1500以下である、
ことを特徴としている。
本発明のインクジェット用インクにおいて、前記インクのζ電位が−60mV以上−10mV以下であることが好適である。
本発明のインクジェット用インクにおいて、前記ノニオン性界面活性剤の添加量に対する前記アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の添加量が質量比で1:0.01〜1:0.75の範囲であることが好適である。
本発明のインクジェット用インクにおいて、前記ノニオン性界面活性剤の親水基部ユニットを構成する炭素原子数と酸素原子数の和が70以下であることが好適である。
本発明のインクジェット用インクにおいて、前記ノニオン性界面活性剤の水溶液中における曇点が30℃以上90℃以下であることが好適である。
また、本発明のインクジェット用インクセットは、上記本発明のインクジェット用インクと、少なくとも凝集剤を含有する処理液と、を有することを特徴としている。
本発明のインクジェット用インクセットにおいて、前記インクジェット用インクは、前記界面活性剤として重量平均分子量が2000以上の界面活性剤をさらに含有することが好適である。
本発明のインクジェット用インクセットにおいて、前記処理液は、染料、表面にスルホン酸又はスルホン酸塩を有する顔料、自己分散顔料からなる群から選択される少なくとも1種の色材をさらに含有することが好適である。
また、本発明のインクジェット用インクタンクは、上記本発明のインクジェット用インク、又は上記本発明のインクジェット用インクセットを収納したことを特徴としている。
また、本発明のインクジェット記録方法は、上記本発明のインクジェット用インク、又は、上記本発明のインクジェット用インクセットの各液体を、記録媒体上へ吐出して画像を形成することを特徴としている。
本発明のインクジェット記録方法において、前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インクと前記処理液とが互いに接触するように記録媒体上に吐出して、画像を形成することが好適である。
本発明のインクジェット記録方法において、前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インク及び前記処理液を1ドロップ当たり25ng以下で記録媒体に吐出することが好適である。
本発明のインクジェット記録方法において、前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インク及び前記処理液の吐出量が質量比で1:10〜10:1であることが好適である。
本発明のインクジェット記録方法において、前記インクジェット用インク又は前記インクジェット用インクセットを収納したインクジェット用インクタンクから供給された液体を、記録媒体上に吐出することが好適である。
本発明のインクジェット記録装置は、上記本発明のインクジェット用インク、又は、上記本発明のインクジェット用インクセットの各液体を、記録媒体に吐出するための記録ヘッドを備えたことを特徴としている。
本発明のインクジェット記録装置において、前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インクと前記処理液とが互いに接触するように記録媒体上に吐出することが好適である。
本発明のインクジェット記録装置において、前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インク及び前記処理液を1ドロップ当たり25ng以下で記録媒体に吐出することが好適である。
本発明のインクジェット記録装置において、前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インク及び前記処理液の吐出量が質量比で1:10〜10:1であることが好適である。
本発明のインクジェット記録装置において、前記インクジェット用インク又は前記インクジェット用インクセットを収納すると共に、収納した液体を前記記録ヘッドへ供給するためのインクジェット用インクタンクを、さらに備えることが好適である。
本発明によれば、高温保存安定性に優れたインクジェット用インク及びインクジェット用インクセットを提供することができる。また、これらインクジェット用インク及びインクジェット用インクセットを利用したインクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法、及び、インクジェット記録装置を提供することができる。
以下、本発明について、詳細に説明する。
(インクジェット用インク、インクジェット用インクセット)
本発明のインクジェット用インク(以下、単にインクと称する場合がある)は、少なくとも、顔料、水溶性溶媒、少なくとも2種類以上の界面活性剤、及び水を含有し、(I)前記界面活性剤として、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物であるノニオン性界面活性剤と、ジアルキルスルホコハク酸、アルケニルコハク酸、アルケニルスルホコハク酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、及びこれら誘導体であるアニオン性界面活性剤、並びにベタイン型界面活性剤、アミドアミンオキシド型界面活性剤、イミダゾリン型、アラニン型界面活性剤、及びこれら誘導体である両性界面活性剤から選択される少なくとも1種類以上と、をさらに含有し、(II)前記ノニオン性界面活性剤の分子量が1000以下であり、SP値が9.2〜13であり、かつ、親水基部を構成するユニット中の炭素原子数と酸素原子数の和が10以上であり、(III)前記アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の重量平均分子量が175以上1500以下である、ことを特徴としている。
一般的に、インクジェット用インクは表面張力を調整することで、記録媒体の浸透性を制御している。そのために、主に界面活性剤などが用いられており、ノニオン性界面活性剤などが主に用いられる。疎水性の高いノニオン性界面活性剤は、浸透性を高める効果を有するが、その反面、水への溶解性が低下するため、インクの信頼性が低下する傾向にある。一方、親水性の高いノニオン性界面活性剤は、水への溶解性が改善され、インクの信頼性が向上するが、その反面、浸透性が低下し、乾燥時間が長くなる傾向にあることが知られている。
また、信頼性と浸透性を両立させる界面活性剤として、適度な親水性・疎水性バランスを有する界面活性剤を使用した場合、高温保管時に顔料が凝集するという不具合が発生することが明らかとなった。この原因は明らかとなっていないが、以下の二つの原因を推定している。
A)一般的に、ノニオン界面活性剤の親水性/疎水性バランスは、曇点と相関することが知られており、上述した信頼性と浸透性を両立する界面活性剤では、曇点が室温より高い温度となる傾向にある。従って、このような界面活性剤を含むインクを、界面活性剤の曇点以上にまで加熱した場合、界面活性剤が不溶化、又は、ミセル化し、局所的に界面活性剤の濃度が高まる領域が発生する。その結果として、顔料濃度の高くなった箇所で顔料の凝集が生じ、インクの高温保存性が悪化する。
B)通常、ノニオン界面活性剤は、顔料表面と適度な親和性を有している。従って、高温保管時など顔料のインク中での顔料と界面活性剤の会合確立が高くなった場合、顔料間を架橋する作用が生じる。そのため、顔料が凝集し、インクの高温保存性が低下する。
そこで、鋭意検討を行った結果、本発明のインクジェット用インクは上記構成とすることで、インク信頼性、浸透性と共に、高温保存性を向上させることを見出した。そのメカニズムは明らかとなっていないが、以下のように推測している。
即ち、ノニオン性界面活性剤水溶液中にアニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の少なくとも1種を添加した場合、ノニオン性界面活性剤の曇点が高くなる、又は、確認できなくなる傾向にある。これは、曇点以上に加温したノニオン性界面活性剤水溶液においては、複数の界面活性剤が集合し、疎水基部分を内側に、親水基部分を外側に向けたミセルが形成される。一方、アニオン性界面活性剤又は両性界面活性剤が存在することで、ノニオン性界面活性剤の疎水基部分にアニオン性界面活性剤が吸着し、ノニオン性界面活性剤を溶解させる効果を発揮する。この結果、高温保存時においても、ノニオン性界面活性剤の曇点を超えなくなり、結果として、顔料凝集が抑制され、高温保存性を高めることが可能となる。このように、アニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤の組合せが重要である。
また、ノニオン性界面活性剤のSP値は9.2以上13以下であることも重要であり、好ましくは9.5以上12.5以下、より好ましくは10.0以上12.0以下である。ノニオン性界面活性剤のSP値が9未満の場合、水への溶解性が低下し、インク保存安定性が低下する。一方、ノニオン性界面活性剤のSP値が13を超える場合には、インクの浸透性が低下し、充分な乾燥性が得られない。なお、SP値は、Fedorsの方法で算出した値を指す。
また、ノニオン性界面活性剤の親水基部を構成するユニット中の炭素原子数と酸素原子数の和は10以上であることが必要であり、好ましくは10以上70以下であり、より好ましくは15以上45以下である。親水基部ユニット中の炭素原子数と酸素原子数の和が10未満の場合、界面活性能が低下する。そのため、充分なインク浸透性を得るためには、添加する界面活性剤量を増やす必要が生じ、インク保存性が低下する。親水基部ユニット中の炭素原子数と酸素原子数の和が70を超える場合には、インク高温保存性が低下する場合が生じた。これは、高温保管時に、顔料と界面活性剤の会合確率が高まり、顔料間の架橋作用が生じるためであると推測している。
また、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の重量平均分子量は175以上1500以下であることが重要であり、好ましくは175以上1000以下であり、より好ましくは200以上800以下である。アニオン性界面活性剤の分子量が175未満の場合には、ノニオン性界面活性剤の曇点を高める効果が働かず、インクの高温保存性が改善されない。一方、アニオン性又は両性界面活性剤の分子量が1500を超える場合には、アニオン性界面活性剤又は両性界面活性剤の溶解性が低下し、インクの保存安定性が低下する。
さらに、ノニオン性界面活性剤の疎水部とアニオン性界面活性剤又は両性界面活性剤の疎水部の親和性は高いものほど好ましい。また、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤には、顔料表面に吸着し、顔料の分散安定性を改善する効果を有する他、電解質として作用し、顔料間の静電的反発力を低下させる効果も有する。
一方で、ノニオン性界面活性剤の高温時の架橋効果を低減させるためには、界面活性剤の分子の大きさが重要であり、ノニオン性界面活性剤の重量平均分子量を1000以下とすることで高温保存性を改善可能であることが判明した。このノニオン性界面活性剤の重量平均分子量は、好ましくは100以上1000以下であり、より好ましくは200以上750以下である。
さらに、ノニオン性界面活性剤における親水基部を構成する炭素原子数と酸素原子数の和を70以下とすることも好ましく、これにより高い効果があることも明らかとなった。これは、インク中で界面活性剤はミセル構造を取っており、インク中での界面活性剤の分子鎖の広がりが親水基鎖長に依存するためであると考えている。即ち、親水基部の分子鎖長が長くなることで、分子鎖の広がりが大きくなり、顔料間の架橋作用が大きくなるためであると考えている。
ところで、本発明のインクジェット用インクは、単独で用いることもできるが、少なくとも凝集剤を含有する処理液と併用するインクジェット用インクセットとしても用いことができる。インクジェット用インクセットとして用いる場合、インクと処理液とを互いに接触するように記録媒体上に吐出することで、光学濃度も改善することが可能となる。これは、記録媒体上で互いに接触させることで、顔料が凝集した顔料凝集体が生じ、更に、顔料凝集体と溶媒との分離も生じる。この顔料凝集体を記録媒体繊維空隙に対して充分に大きくなるようにインク及び処理液を設計することで、顔料凝集体を記録媒体表面に高密度で留めることが可能となり、光学濃度を高くすることができる。一方で、顔料凝集体を溶媒から分離することで、記録媒体表面方向への広がりも抑制することが可能となり、滲み、色間滲みが改善される。同時に、分離された溶媒のみを記録媒体中に浸透させることで、乾燥時間を改善することも可能となる。
このように、本発明のインクジェット用インクをインクセットとして用いる場合、インクと処理液接触時に充分な大きさの顔料凝集体を形成するためには、インク中に重量平均分子量が2000以上の界面活性剤をさらに含有させることが好ましい。これは、顔料と界面活性剤が架橋構造体を形成することで、充分な大きさの顔料凝集体を形成することが可能となると考えており、顔料表面の親水性・疎水性バランスと、重量平均分子量が2000以上の界面活性剤の親水性・疎水性バランスが近いことが必要となる。更に、架橋構造を形成する上で、界面活性剤の分子構造の大きさも重要となる。そのため、界面活性剤の重量平均分子量としては2000以上が好ましく、より好ましくは3500以上、更に好ましくは4000以上であるが、その上限は500000であることがよい。重量平均分子量が2000未満の場合には、凝集体の形成が不十分となり、充分な光学濃度が得られない場合が存在した。
以上説明したように、インクにおいては顔料、ノニオン性界面活性剤、及び、アニオン性界面活性剤又は両性界面活性剤のバランスが重要であり、また、処理液と併用するインクセットにおいても画質、インク信頼性、乾燥性、高温保存性を両立させるためには同様であり、本発明のインクジェット用インクは上記構成とすることで、高温保存安定性が向上し、また、滲み、色間滲み、乾燥時間、高温保存安定性を同時に満足することもできる。
以下、本発明のインクジェット用インクについてさらに詳細に説明する。本発明のインクジェット用インクには、顔料、水溶性溶媒、少なくとも2種類以上の界面活性剤、水を含有する。また、本発明のインクジェット用インクを、処理液と併用するインクジェット用インクセットとして用いる場合、上述したように当該界面活性剤は、少なくとも3種類以上を含むことが好ましい。
まず、色材としての顔料について説明する。顔料としては、有機顔料、無機顔料のいずれも使用でき、黒色顔料では、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられる。黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料を使用することも可能である。更には、本発明のために、新規に合成した顔料でも構わない。
顔料の具体例としては、Raven7000,Raven5750,Raven5250,Raven5000 ULTRAII,Raven 3500,Raven2000,Raven1500,Raven1250,Raven1200,Raven1190 ULTRAII,Raven1170,Raven1255,Raven1080,Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Black Pearls L,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch 900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1, Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex140U,Printex140V,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25,No.33,No.40,No.47,No.52,No.900,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
シアン色にはC.I.Pigment Blue−1,−2,−3,−15,−15:1,−15:2,−15:3,−15:4,−16,−22,−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ色は、C.I.Pigment Red−5,−7,−12,−48,−48:1,−57,−112,−122,−123,−146,−168,−184,−202等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
黄色は、C.I.Pigment Yellow−1,−2,−3,−12,−13,−14,−16,−17,−73,−74,−75,−83,−93,−95,−97,−98,−114,−128,−129,−138,−151,−154,−155,−180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、顔料としては、水に自己分散可能な顔料を用いることも可能である。水に自己分散可能な顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、高分子分散剤が存在しなくとも水中で安定に分散する顔料のことを指す。具体的には、通常のいわゆる顔料に対して酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことにより、水に自己分散可能な顔料が得られる。
水に自己分散可能な顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−250、Cab−o−jet−260、Cab−o−jet−270、Cab−o−jet−300、IJX−444、IJX−55、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も使用できる。
また、顔料としては、として樹脂により被覆された顔料等を使用することもできる。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、大日本インキ化学工業社製、東洋インキ社製などの市販のイクロカプセル顔料だけでなく、本発明のために試作されたマイクロカプセル顔料等を使用することもできる。
顔料は、インク全質量に対し0.1質量%以上50質量%以下、好ましくは1質量%以上10質量%以下の範囲で使用される。インク中の顔料量が0.1質量%未満の場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、顔料量が50質量%よりも多い場合には、液体の噴射特性が不安定となる場合が存在した。
顔料を分散させるために分散剤を用いても構わない。分散剤としては、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物等が使用できる。
例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独若しくは複数を共重合して得られる共重合体が高分子分散剤として使用される。具体的には、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
分散剤は、重量平均分子量で2,000〜50,000のものが好ましい。分散剤の分子量が2,000未満の場合、顔料が安定に分散しない場合が存在し、一方、分子量が50,000を超える場合には、インクの粘度が高くなり、吐出性が悪化する場合が存在した。より好ましい重量平均分子量は、3,500〜20,000である。
分散剤は、0.01質量%以上3質量%以下の範囲で使用される。添加量が3質量%を超える場合には、インク粘度が高くなり、インクの噴射特性が不安定となる場合が存在した。一方、添加量が0.01質量%未満の場合には、顔料の分散安定性が低下する場合が存在した。分散剤添加量としては、0.05質量%以上2.5質量%以下がより好ましく、更に好ましくは、0.1質量%以上2質量%以下である。
顔料の体積平均粒子径は30nm以上250nm以下であることが好ましい。顔料の粒子の体積平均粒子径とは、顔料そのものの粒子径、又は色材に分散剤等の添加物が付着している場合には、添加物が付着した粒子径をいう。本発明において、体積平均粒子径の測定装置には、マイクロトラックUPA粒度分析計9340(Leeds&Northrup社製)を用いた。その測定は、インク4mlを測定セルに入れ、所定の測定方法に従って行った。尚、即提示に入力するパラメーターとしては、粘度にはインク粘度を、分散粒子の密度には顔料の密度を用いた。より好ましい体積平均粒子径は、60nm以上250nm以下であり、更に好ましくは150nm以上230nm以下である。インク中の粒子の体積平均粒子径が30nm未満である場合には、光学濃度が低くなる場合が存在し、一方、250nmを超える場合には、保存安定性が確保できない場合が存在した。
次に、水溶性有機溶媒について説明する。水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が使用される。具体例としては、多価アルコール類では、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン等が挙げられる。多価アルコール誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。含窒素溶媒としては、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が、アルコール類としてはエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類が、含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を用いることもできる。
水溶性有機溶媒は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用しても構わない。水溶性有機溶媒の含有量としては、1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。インク中の水溶性有機溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、逆に、60質量%よりも多い場合には、インクの粘度が大きくなり、インクの噴射特性が不安定になる場合が存在した。
次に、界面活性剤について説明する。界面活性剤としては、以下に示す分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する界面活性剤の中から、上述した本発明に必要な特性を持つ界面活性剤が適宜選択され、使用される。以下に、界面活性剤の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、又は、両性界面活性剤が挙げられ、上記分散剤を使用することも可能である。上記分散剤は、上述した重量平均分子量2000以上の界面活性剤として有効に使用可能である。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、脂肪族アルカノールアミド、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、高級アルキルリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩等が使用でき、例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ケリルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等も有効に使用される。
両性界面活性剤としては、アラニン型、アミドプロピルベタイン型、スルホベタイン型、アミドアミンオキシド型、イミダゾリン型などが存在し、具体的には、アルキルベタイン、スルホベタイン、サルフェートベタイン、イミダゾリドンベタイン、アミドプロピルベタイン、アミノジプロピオン酸塩等を用いることができる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
その他、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用できる。
ノニオン性界面活性剤の水溶液中における曇点は30℃以上90℃以下であることが好ましく、より好ましくは35℃以上85℃以下、更に好ましくは35℃以上80℃以下である。ノニオン性界面活性剤の水溶液中における曇点が30℃未満、又は、曇点が90℃を超える場合には、インクの信頼性と浸透性が両立できない場合が存在した。
ここで、曇点は、ノニオン性界面活性剤を2%添加した水溶液を作成し、これを所望の温度まで加温した。加温状態にて水溶液の白濁の有無を目視で確認し、白濁が発生したものは、曇点を超えたものと判断した。
特に、高温保存安定性をより向上させる観点から、アニオン性界面活性剤としては、ジアルキルスルホコハク酸、アルケニルコハク酸、アルケニルスルホコハク酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、及びこれら誘導体の群の中から選択されることが好ましい。また、両性界面活性剤としては、ベタイン型界面活性剤(例えば、アミドプロピルベタイン型界面活性剤、スルホベタイン型界面活性剤など)、アミドアミンオキシド型界面活性剤、イミダゾリン型、アラニン型界面活性剤、及びこれら誘導体の群の中から選択されることが好ましい。これら、アニオン性界面活性剤及び両面活性剤の中でも、より好ましくは、アルケニルコハク酸、アルケニルスルホコハク酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、アミドプロピルベタイン型界面活性剤、スルホベタイン型界面活性剤であり、更に好ましくは、アルケニルコハク酸、アルケニルスルホコハク酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩である。
ノニオン性界面活性剤の添加量に対するアニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の添加量は、質量比で1:0.01〜1:0.75の範囲が好ましく、より好ましくは、1:0.05〜1:0.75であり、更に好ましくは、1:0.1〜1:0.5である。ノニオン性界面活性剤添加量に対するアニオン性界面活性剤添加量が質量比で1:0.01未満の場合、高温保存性が悪化する場合が存在し、1:0.75を超える場合には、顔料分散安定性が低下する場合が存在した。
界面活性剤の総量は、インク全質量に対して5質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.01〜4質量%、更に好ましくは0.1〜3質量%の範囲で使用される。添加量が10質量%以上の場合には、光学濃度、及び、顔料インクの保存安定性が悪化する場合が存在した。
次に、水について説明する。水は、後述するインクの表面張力及び粘度となる範囲で添加される。水の添加量は特に制限は無いが、好ましくは、インク全体に対して、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。
次に、本発明のインクジェット用インクの好適な特性について説明する。まず、インクのζ電位は−60mV以上−10mV以下であることが好ましい。より好ましくは、−60mV以上であり、更に好ましくは、−15mV以下−50mV以上−20mV以下である。ζ電位が‐60mV未満の場合、耐水性が低下する場合が存在した。更に、処理液と併用する場合には、顔料の凝集性が確保できずに、画質が改善されない場合が存在した。一方、ζ電位が−10mVを超える場合、インク保存安定性が確保できない場合が存在した。
ここで、ζ電位は、ESA法(Electrokinetic Sonic Amplitude法)により、ESA―8000 (MatecAppliedScience社製 )を測定装置として用いて測定し、以下の計算式を用いてゼータ電位を算出した。
式:ζ電位=[ESA×η×G(α)-1]/[ε×c×△ρ×V]
式中、ESAは単位電場当りの圧力を示しており、これは、測定により得られる値である。ηは、溶媒の粘度、G(α)-1は慣性力による補正項、εは誘電率、cは溶媒中の音速、△ρは溶媒と粒子の密度差、Vは粒子の体積分率を示す。尚、本発明においては、温度22.0℃において、所定の測定方法に従い測定を行った。更に、ゼータ電位算出時に使用するパラメータとしては、ηとしてインクの粘度、εとして水の誘電率、cとして水中の音速、△ρとして顔料と水の密度差、Vとして顔料の体積分率を用いた。インクのゼータ電位は、例えば、以下のようにして調整することができる。ゼータ電位は顔料表面の電荷によって生じるポテンシャル量を表しており、顔料表面の電荷密度、及びインク中の電荷状態によって決定される。この顔料表面の電荷密度については、顔料表面での官能基量、及び、顔料表面官能基の解離状態で決まると考えられる。顔料表面での官能基量が多くなるほど、また、顔料表面官能基は解離するほど、ゼータ電位は高くなる傾向にある。具体的方法としては、水に自己分散可能な顔料を使用する場合と分散剤を用いて分散させる顔料とで方法が異なる。
インクの表面張力は、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、20mN/m以上35mN/m以下である。表面張力が20mN/m未満となるとノズル面にインクが溢れ出し、正常に印字できない場合がある。一方、60mN/mを超えると浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
インクの粘度は、1.2mPa・s以上25.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上10.0mPa・s未満、更に好ましくは1.8mPa・s以上5.0mPa・s未満である。インクの粘度が25.0mPa・sより大きい場合には、吐出性が低下する場合が存在した。一方、1.2mPa・sより小さい場合には、噴射性が悪化する場合が存在した。
以下、本発明のインクジェット用インクセット(以下、単にインクセットと称する場合がある)について詳細に説明する。本発明のインクジェット用インクセットは、本発明のインクジェット用インクセットと、少なくとも凝集剤を含む処理液と、を有してなる。この処理液は、通常、凝集剤、凝集剤、水溶性溶媒、及び水を含有することがよい。
まず、凝集剤について説明する。この凝集剤は、インク構成成分を凝集又は不溶化させる作用を有するものである。凝集剤としては、インクとの混合時に、少なくとも色材(顔料)の粒子径を大きくさせる作用を有する物質、又は、インクジェット用インクの色材(顔料)成分を溶媒から分離する作用を有する物質などが挙げられる。凝集剤としては、無機電解質、有機酸、無機酸、有機アミンなどが挙げられる。
無機電解質としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン及び、アルミニウムイオン、バリウムイオン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、スズイオン、チタンイオン、亜鉛イオン等の多価金属イオンと、塩酸、臭酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、チオシアン酸、及び、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等の有機カルボン酸及び、有機スルホン酸の塩等が挙げられる。
具体例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸カリウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸カリウム等のアルカリ金属類の塩、及び、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、酸化バリウム、硝酸バリウム、チオシアン酸バリウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩化銅、臭化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、蓚酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸鉄、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛等の多価金属類の塩等が挙げられる。
有機酸としては、具体的にはアルギニン酸、クエン酸、グリシン、グルタミン酸、コハク酸、酒石酸、システイン、シュウ酸、フマル酸、フタル酸、マレイン酸、マロン酸、リシン、リンゴ酸、及び、一般式(1)で表される化合物、これら化合物の誘導体などが挙げられる。
ここで、式中、Xは、O、CO、NH、NR1、S、又はSO2を表す。R1はアルキル基を表し、R1として好ましくは、CH2,C25、C24OHである。Rはアルキル基を表し、Rとして好ましくは、CH2,C25、C24OHである。なお、Rは式中に含んでいてもよいし、含んでいなくても構わない。Xとして好ましくは、CO、NH、NR,Oであり、より好ましくは、CO、NH、Oである。Mは、水素原子、アルカリ金属又はアミン類を表す。Mとして好ましくは、H、Li、Na、K、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等であり、より好ましくは、H、Na,Kであり、更に好ましくは、水素原子である。nは、3〜7の整数である。nとして好ましくは、複素環が6員環又は5員環となる場合であり、より好ましくは、5員環の場合である。mは、1又は2である。一般式(1)で表される化合物は、複素環であれば、飽和環であっても不飽和環であってもよい。lは、1〜5の整数である。
一般式(1)で表される化合物としては、具体的には、フラン、ピロール、ピロリン、ピロリドン、ピロン、ピロール、チオフェン、インドール、ピリジン、キノリン構造を有し、更に官能基としてカルボキシル基を有する化合物が挙げられる。具体的には、2−ピロリドン−5−カルボン酸、4−メチル−4−ペンタノリド−3−カルボン酸、フランカルボン酸、2−ベンゾフランカルボン酸、5−メチル−2−フランカルボン酸、2,5−ジメチル−3−フランカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、4−ブタノリド−3−カルボン酸、3−ヒドロキシ−4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、2−ピロン−6−カルボン酸、4−ピロン−2−カルボン酸、5−ヒドロキシ−4−ピロン−5−カルボン酸、4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、3−ヒドロキシ−4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、チオフェンカルボン酸、2−ピロールカルボン酸、2,3−ジメチルピロール−4−カルボン酸、2,4,5−トリメチルピロール−3−プロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−インドールカルボン酸、2,5−ジオキソ−4−メチル−3−ピロリン−3−プロピオン酸、2−ピロリジンカルボン酸、4−ヒドロキシプロリン、1−メチルピロリジン−2−カルボン酸、5−カルボキシ−1−メチルピロリジン−2−酢酸、2−ピリジンカルボン酸、3−ピリジンカルボン酸、4−ピリジンカルボン酸、ピリジンジカルボン酸、ピリジントリカルボン酸、ピリジンペンタカルボン酸、1,2,5,6−テトラヒドロ−1−メチルニコチン酸、2−キノリンカルボン酸、4−キノリンカルボン酸、2−フェニル−4−キノリンカルボン酸、4−ヒドロキシ−2−キノリンカルボン酸、6−メトキシ−4−キノリンカルボン酸等の化合物が挙げられる。
有機酸としては、好ましくは、クエン酸、グリシン、グルタミン酸、コハク酸、酒石酸、フタル酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩である。より好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩である。さらに好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、フランカルボン酸、クマリン酸、若しくは、これらの化合物誘導体、又は、これらの塩である。
有機アミン化合物としては、1級、2級、3級及び4級アミン及びそれらの塩のいずれであっても構わない。具体例としては、テトラアルキルアンモニウム、アルキルアミン、ベンザルコニウム、アルキルピリジウム、イミダゾリウム、ポリアミン、及び、それらの誘導体、又は、塩等が挙げられる。具体的には、アミルアミン、ブチルアミン、プロパノールアミン、プロピルアミン、エタノールアミン、エチルエタノールアミン、2−エチルヘキシルアミン、エチルメチルアミン、エチルベンジルアミン、エチレンジアミン、オクチルアミン、オレイルアミン、シクロオクチルアミン、シクロブチルアミン、シクロプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジ2−エチルヘキシルアミン、ジエチレントリアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジプロピルアミン、ジヘキシルアミン、ジペンチルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルエチレンジアミン、ジメチルオクチルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、ジメチル−1,3−プロパンジアミン、ジメチルヘキシルアミン、アミノ−ブタノール、アミノ−プロパノール、アミノ−プロパンジオール、N−アセチルアミノエタノール、2−(2−アミノエチルアミノ)−エタノール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミン、セチルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリイソペンチルアミン、トリエタノールアミン、トリオクチルアミン、トリチルアミン、ビス(2−アミノエチル)1,3−プロパンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)1,3−プロパンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ビス(2−エチルヘキシル)アミン、ビス(トリメチルシリル)アミン、ブチルアミン、ブチルイソプロピルアミン、プロパンジアミン、プロピルジアミン、ヘキシルアミン、ペンチルアミン、2−メチル−シクロヘキシルアミン、メチル−プロピルアミン、メチルベンジルアミン、モノエタノールアミン、ラウリルアミン、ノニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレシジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムク口ライド、ステアラミドメチルビリジウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体等が挙げられる。
より好ましくは、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、エタノールアミン、プロパンジアミン、プロピルアミンなどが使用される。
凝集剤の添加量は、上記化合物は単独で使用しても、あるいは2種類以上を混合して使用しても構わない。また、凝集剤の含有量としては、0.01〜15質量%、好ましくは、0.1〜10質量%で使用される。液体全量に対して0.01質量%以上30質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.1質量%以上15質量%以下であり、更に好ましくは、1質量%以上15質量%以下である。処理液中における凝集剤の添加量が0.01質量%未満の場合には、インク接触時において色材の凝集が不充分となり、光学濃度、滲み、色間滲みが悪化する場合が存在し、一方、添加量が30質量%を超える場合には、噴射特性が低下し、処理液が正常に噴射しない場合が存在した。
次に、水溶性有機溶媒について説明する。処理液には、インクジェット用インクと同様の水溶性有機溶媒を使用することができる。水溶性有機溶媒の含有量は、1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。液体中の水溶性有機溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、処理液の噴射特性が不安定になる場合が存在した。
次に、水について説明する。水は、後述する表面張力及び粘度となる範囲で添加される。水の添加量は特に制限は無いが、好ましくは、処理液全体に対して、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。
次に、処理液のその他の添加剤について説明する。
処理液中に色材を含有させることも可能である。処理液に含有させる色材としては、染料、表面にスルホン酸又はスルホン酸塩を有する顔料、自己分散顔料が好ましい。これら色材は、凝集剤との共存時においても色材が凝集しにくいためと考えられる。このような色材を使用することにより、処理液の保存安定性が悪化しない。染料、表面にスルホン酸又はスルホン酸塩を有する顔料、及び自己分散顔料は、インクジェット用インクの顔料として説明したものや、公知の染料と同様のものが使用できる。
処理液に顔料を用いる場合には、顔料粒子の体積平均粒子径は、30nm以上250nm以下であることが好ましい。より好ましくは、50nm以上200nm以下であり、更に好ましくは75nm以上175nm以下である。液体中の粒子の体積平均粒子径が30nm未満である場合には、光学濃度が低くなる場合が存在し、一方、250nmを超える場合には、保存安定性が確保できない場合が存在した。
処理液には、インクジェット用インクと同様の界面活性剤を使用することができる。界面活性剤の添加量はインク全質量に対して10質量%未満であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.01〜3質量%の範囲で使用される。添加量が10質量%以上の場合には、光学濃度、及び、顔料インクの保存安定性が悪化する場合が存在した
次に、処理液の好適な物性について説明する。処理液の表面張力は、20mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上39mN/m以下であり、更に好ましくは、20mN/m以上35mN/m以下である。表面張力が20mN/m未満となるとノズル面に液体が溢れ出し、正常に印字できない場合がある。一方、45mN/mを超えると浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
処理液の粘度は、1.2mPa・s以上25.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上10.0mPa・s未満、更に好ましくは1.8mPa・s以上5.0mPa・s未満である。粘度が25.0mPa・sより大きい場合には、吐出性が低下する場合が存在した。一方、1.2mPa・sより小さい場合には、長期保存安定性が悪化する場合が存在した。
ここで、インクと処理液との混合液における5μm以上の粗粒数は、1,000個/μL以上であることが好ましい。より好ましくは2,500個/μL以上であり、更に好ましくは5,000個/μL以上である。インクジェット用インクと処理液との混合液における5μm以上粗粒数が、1,000個/μL未満の場合には、光学濃度が低下する場合が存在した。
なお、インクと処理液との混合液における5μm以上粗粒数は、二つの液体を質量比で1:1の割合で混合し、撹拌しながら2μLを採取し、Accusizer TM770 Optical Particle Sizer (Particle Sizing Systems社製)を用いて測定した。尚、測定時のパラメーターとして、分散粒子の密度には顔料の密度を入力した。この顔料の密度は、着色微粒子分散液を加熱、乾燥させることによって得られた紛体を比重計、又は比重ビン等を用いて測定することにより求めることができる。
その他、インク及び処理液には、吐出性改善等の特性制御を目的とし、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類及びその誘導体、その他水溶性ポリマー、アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン系エマルション、親水性ラテックス等のポリマーエマルション、親水性ポリマーゲル、シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素及びその誘導体、アセトアミド、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等を用いることができる。また、導電率、pHを調整するため、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物、硫酸、塩酸、硝酸等の酸、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩等を使用することができる。
その他必要に応じ、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤、等も添加することができる。
(インクジェット用インクタンク)
インクジェット用インクタンクは、上記本発明のインクジェット用インク、又は上記本発明のインクジェット用インクセットの各液体を収納するものであり、例えば、特開2001−138541等に記載のインクタンクに適用することができる。この場合、インクタンクにインクを充填し、記録ヘッドからインク吐出する際においてもインクタンクにおけるける長期保管時のインク特性変化が抑制され、特に長期保管時の記録ヘッドからの噴射性において充分満足できるものとなる。
(インクジェット記録方法、インクジェット記録装置)
本発明のインクジェット記録方法は、上記本発明のインクジェット用インク、又は、本発明のインクジェット用インクセットの各液体を、記録媒体上に吐出して画像を形成する方法である。また、上記本発明のインクジェット用インクセットを用いる場合、インクと処理液とを互いに接触させるように記録媒体上に吐出して、画像を形成する。
また、本発明のインクジェット記録装置は、上記本発明のインクジェット用インク、又は、本発明のインクジェット用インクセットの各液体を記録媒体に吐出する記録ヘッドを備えるものである。
これらは、通常のインクジェット記録装置は勿論、インクのドライングを制御するためのヒーター等を搭載した記録装置、又は、中間体転写機構を搭載し、中間体にインク及び処理液を吐出(印字)した後、紙等の記録媒体に転写する記録装置等を適用することができる。
本発明のインクジェット記録方法(装置)において、インク及び処理液ともに、1ドロップ当たりの液体質量は25ng以下であることが好ましい。より好ましくは、0.5ng以上20ng以下であり、更に好ましくは、1ng以上8ng以下である。1ドロップ当たりの液体質量が25ngを超える場合には、滲みが悪化する場合が存在した。これは、インク及び処理液の記録媒体に対する接触角がドロップ量に依存して変化するためであり、ドロップ量が増えるにつれてドロップが紙表面方向に広がりやすい傾向があるためと考えている。
但し、一つのノズルから複数の体積のドロップを噴射することが可能であるインクジェット装置において、上記ドロップ量とは、印字可能な最小ドロップのドロップ量を指すこととする。
また、インクジェット用インクセットを用いる場合、インクと処理液とは互いに接触するように、記録媒体上に吐出されるが、インクジェット用インクと処理液とが互いに接触することで、凝集剤の作用によりインクが凝集し、発色性、ベタ部ムラ、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間に優れる記録方法となるからである。接触していれば、互いに隣接するよう付与されても、覆い被さるように付与されても、どちらでもよい。
また、記録媒体への付与の順番は、処理液を付与した後、インクジェット用インクを付与する。処理液を先に付与することで、インクジェット用インクの構成成分を効果的に凝集させることが可能となるからである。処理液を付与した後であれば、いかなる時期にインクジェット用インクを付与してもかまわない。好ましくは、処理液を付与してから0.1秒以下である。
また、1画素を形成するために要するインク吐出量と処理液吐出量との質量比は、1:20〜20:1であることが好ましい。より好ましくは1:10〜10:1であり、さらに好ましくは、1:5〜5:1である。インクジェット用インク付与量が処理液付与量に対して少なすぎたり、多すぎたり場合には、凝集が不充分となり、光学濃度の低下、滲みの悪化、色間滲みの悪化が生じる場合が存在した。ここで、画素とは、所望の画像を主走査方向、及び、副走査方向に対してインクを付与可能な最小距離で分割した際に構成される格子点であり、夫々の画素に対して適切なインクセットを付与することで、色及び画像濃度が調整され、画像が形成される。
本発明のインクジェット記録方法(装置)は、滲み及び色間滲みの改善効果という観点から熱インクジェット記録方式、又は、ピエゾインクジェット記録方式を採用することが好ましい。この原因は明らかとはなっていないが、熱インクジェット記録方式の場合、吐出時にインクが加熱され、低粘度となっているが、記録媒体上でインクの温度が低下するため、粘度が急激に大きくなる。このため、滲み及び色間滲みに改善効果があると考えられる。一方、ピエゾインクジェット方式の場合、高粘度の液体を吐出することが可能であり、高粘度の液体は記録媒体上での紙表面方向への広がりを抑制することが可能となるため、滲み、及び、色間滲みに改善効果があるものと推測している。
本発明のインクジェット記録方法(装置)において、インク及び処理液の記録ヘッドへの補給(供給)は、インク及び処理液の各液体が満たされたインクタンク(処理液タンクを含む)から行われることがよい。このインクタンクは、装置に脱着可能なカートリッジ方式であることがよく、このカートリッジ方式のインクタンクを交換することで、インク及び処理液の補給が簡易に行われる。
以下、図面を参照しながら本発明のインクジェット記録装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、実質的に同様の機能を有する部材については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は本発明のインクジェット記録装置の好適な一実施形態の外観の構成を示す斜視図である。図2は、図1のインクジェット記録装置(以下、画像形成装置と称する)における内部の基本構成を示す斜視図である。
本実施形態の画像形成装置100は、前述の本発明のインクジェット記録方法に基づいて作動し画像を形成する構成を有している。すなわち、図1及び図2に示すように、画像形成装置100は、主として、外部カバー6と、普通紙などの記録媒体1を所定量載置可能なトレイ7と、記録媒体1を画像形成装置100内部に1枚毎に搬送するための搬送ローラ(搬送手段)2と、記録媒体1の面にインク及び処理液を吐出して画像を形成する画像形成部8(画像形成手段)と、画像形成部8のそれぞれのサブインクタンク5へインク及び処理液を補給するメインインクタンク4と、から構成されている。
搬送ローラ2は画像形成装置100内に回転可能に配設された一対のローラで構成された紙送り機構であり、トレイ7にセットされた記録媒体1を挟持するとともに、所定量の記録媒体1を所定のタイミングで1枚毎に装置100内部に搬送する。
画像形成部8は記録媒体1の面上にインクによる画像を形成する。画像形成部8は、主として記録ヘッド3と、サブインクタンク5と、給電信号ケーブル9と、キャリッジ10と、ガイドロッド11と、タイミングベルト12と、駆動プーリ13と、メンテナンスユニット14とから構成されている。
サブインクタンク5はそれぞれ異なる色のインク及び処理液が記録ヘッドから吐出可能に納められたサブインクタンク51、52、53、54、55を有している。これらには、例えば、第1の液体として、ブラックインク(K)、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)が、第2の液体として処理液がメインインクタンク4から補給され納められている。
サブインクタンク5には、それぞれ排気孔56と補給孔57とが設けられている。そして、記録ヘッド3が待機位置(もしくは補給位置)に移動したとき、排気孔56及び補給孔57に補給装置15の排気用ピン151及び補給用ピン152がそれぞれ挿入されることで、サブインクタンク5と補給装置15とが連結可能となっている。また、補給装置15はメインインクタンク4と補給管16を介して連結されており、補給装置15によりメインインクタンク4から補給孔57を通じてサブインクタンク5へとインク又は処理液を補給する。
ここで、メインインクタンク4も、それぞれ異なる色のインク及び処理液が納めされたメインインクタンク41、42、43、44、45を有している。そして、これらには、例えば、第1の液体として、ブラックインク(K)、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)が、第2の液体として処理液が満たされ、それぞれが画像形成装置100に脱着可能に格納されている。
さらに、記録ヘッド3には給電信号ケーブル9とサブインクタンク5が接続されており、給電信号ケーブル9から外部の画像記録情報が記録ヘッド3に入力されると、記録ヘッド3はこの画像記録情報に基づき各インクタンクから所定量のインクを吸引して記録媒体の面上に吐出する。なお、給電信号ケーブル9は画像記録情報の他に記録ヘッド3を駆動するために必要な電力を記録ヘッド3に供給する役割も担っている。
また、この記録ヘッド3はキャリッジ10上に配置されて保持されており、キャリッジ10はガイドロッド11、駆動プーリ13に接続されたタイミングベルト12が接続されている。このような構成により、記録ヘッド3はガイドロッド11に沿うようにして、記録媒体1の面と平行でありかつ記録媒体1の搬送方向X(副走査方向)に対して垂直な方向Y(主走査方向)にも移動可能となる。
画像形成装置100には、画像記録情報に基づいて記録ヘッド3の駆動タイミングとキャリッジ10の駆動タイミングとを調製する制御手段(図示せず)が備えられている。これにより、搬送方向Xにそって、所定の速度で搬送される記録媒体1の面の所定領域に画像記録情報に基づく画像を連続的に形成することができる。
メンテナンスユニット14は、チューブを介して減圧装置(図示せず)に接続されている。更にこのメンテナンスユニット14は、記録ヘッド3のノズル部分に接続し、記録ヘッド3のノズル内を減圧状態にすることにより記録ヘッド3のノズルからインクを吸引する機能を有している。このメンテナンスユニット14を設けておくことにより、必要に応じて画像形成装置100が作動中にノズルに付着した余分なインクを除去したり、作動停止状態のときにノズルからのインクの蒸発を抑制することができる。
図3は本発明のインクジェット記録装置の好適な他の一実施形態の外観の構成を示す斜視図である。図4は、図3のインクジェット記録装置(以下、画像形成装置と称する)における内部の基本構成を示す斜視図である。本実施形態の画像形成装置101は、前述の本発明のインクジェット記録方法に基づいて作動し画像を形成する構成を有している。
図3及び図4に示す画像形成装置101は、記録ヘッド3の幅が記録媒体1幅と同じ又はそれ以上であり、キャリッジ機構を持たず、副走査方向(記録媒体1の搬送方向:矢印X方向)の紙送り機構(本実施形態では搬送ローラ2を示しているが、例えばベルト式の紙送り機構でもよい)で構成されている。
また、図示しないが、サブインクタンク51〜55を副走査方向(記録媒体1の搬送方向:矢印X方向)に順次配列させるのと同様に、各色(処理液も含む)を吐出するノズル群も副走査方向に配列させている。これ以外の構成は、図1及び2に示す画像形成装置100と同様なので説明を省略する。なお、図中、記録ヘッド3は移動しないので、サブインクタンク5は補給装置15と常時連結した構成を示しているが、インク補給時に補給装置15と連結する構成でもよい。
図3及び図4に示す画像形成装置101では、記録媒体1の幅方向(主走査方向)の印字を記録ヘッド3により一括で行うため、キャリッジ機構を持つ方式に比べ、装置の構成が簡易であり、印字速度も速くなる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
<顔料処理方法1>
市販の顔料分散液に対して、超音波ホモジナイザーを掛ける。その後、分散液に遠心分離処理(8000rpm×30分)を施し、残渣部分(初期投入量に対して20%)を除去することで、顔料分散液を得た。
<顔料処理方法2>
所定量のイオン交換水中に、顔料10質量%、分散剤1.5質量%を添加し、攪拌する。この混合液体に超音波ホモジナイザーを掛け、顔料を分散させる。更に、この分散液に遠心分離処理(8000rpm×30分)を施し、残渣部分(初期投入量に対して20%)を除去することで、顔料分散液を得た。
<顔料処理方法3>
スルファニル酸水溶液を加温し、撹拌しながら顔料100gを加えた。この混合物を撹拌しながら室温まで冷やし、14gの濃硝酸を滴下した。この溶液にNaNO2水溶液10gを添加し、反応が終了するまで撹拌した。この顔料に対し、脱塩処理を行なった。得られた表面処理顔料を顔料濃度が12wt%となるようにイオン交換水を加え、pHを7.5に調整した後、超音波ホモジナイザーを用いて分散を行なった。この分散液を遠心分離装置で、遠心分離処理(8000rpm×30分)を施し、残渣部分(全量に対して20%)を除去することで、顔料分散液を得た。
<インク作製方法>
所定の組成となるように色材溶液、水溶性有機溶媒、界面活性剤、イオン交換水等を適量加え、混合液を、混合、攪拌した。得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望の液体を得た
(インクA)
顔料処理方法1に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・Cabojet−300(キャボット社製) : 4質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体 : 1質量%
(重量平均分子量5500)
・ジエチレングリコール : 20質量%
・プロピレングリコール : 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 : 1質量%
(重量平均分子量667、SP値10.3、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数32)
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム : 0.15質量%
(重量平均分子量394)
・イオン交換水 : 残部
このインクのζ電位は−22mV、粘度は3.3mPa・s、体積平均粒子径は85nm、表面張力は30mN/mであった。
(インクB)
顔料処理方法2に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・Black Perls L(キャボット社製) : 4質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体 : 0.6質量%
(重量平均分子量4500)
・ジエチレングリコール : 20質量%
・エチレングリコール:5質量%
・ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル : 0.75質量%
(重量平均分子量622、SP値9.4、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数25)
・ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム : 0.2質量%
(重量平均分子量445)
・イオン交換水 : 残部
このインクのζ電位は−31mV、粘度は3.1mPa・s、体積平均粒子径は110nm、表面張力は33mN/mであった。
(インクC)
顔料処理方法3に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・C. I. Pigment Blue −15:3 : 5質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体 : 1質量%
(重量平均分子量4000)
・ジエチレングリコール : 20質量%
・グリセリン : 5質量%
・ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル : 0.75質量%
(重量平均分子量306、SP値10.0、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数13)
ジメチルラウリルベタイン : 0.2質量%
(重量平均分子量294)
・イオン交換水 : 残部
このインクのζ電位は−55mV、粘度は3.5mPa・s、体積平均粒子径は75nm、表面張力は30mN/mであった。
(インクD)
顔料処理方法3に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・C. I. Pigment Red −122 : 4質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体 : 1質量%
(重量平均分子量6000)
・ジエチレングリコール : 15質量%
・プロピレングリコール : 5質量%
・ブチルカルビトール : 3質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 : 0.75質量%
(重量平均分子量667、SP値10.3、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数32)
・ジオクチルスルホスルホコハク酸ナトリウム : 0.15質量%
(分子量445)
・イオン交換水 : 残部
このインクのζ電位は−38mV、粘度は2.9mPa・s、体積平均粒子径は96nm、表面張力は31mN/mであった。
(インクE)
顔料処理方法3に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・C. I. Pigment Yellow −128 : 4質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体 : 1質量%
(重量平均分子量6000)
・ジエチレングリコール : 20質量%
・スルホラン : 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 : 0.75質量%
(重量平均分子量667、SP値10.3、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数32)
・ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸 : 0.15質量%
(重量平均分子量445)
・イオン交換水 : 残部
このインクのζ電位は−18mV、粘度は3.3mPa・s、体積平均粒子径は112nm、表面張力は31mN/mであった。
(インクF)
顔料処理方法3に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・C. I. Pigment Red −122 : 4質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体 : 0.75質量%
(重量平均分子量6000)
・ジエチレングリコール : 20質量%
・2−ピロリドン : 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 : 0.75質量%
(重量平均分子量667、SP値10.3、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数32)
・コハク酸ナトリウム : 0.2質量%
(重量平均分子量164)
・イオン交換水:残部
このインクのζ電位は−35mV、粘度は3.0mPa・s、体積平均粒子径は88nm、表面張力は31mN/mであった。
(インクG)
顔料処理方法3に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・C. I. Pigment Red −122:5質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体 : 0.6質量%
(重量平均分子量6000)
・ジエチレングリコール : 20質量%
・プロピレングリコール : 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 : 0.75質量%
(重量平均分子量1550、SP値9.8、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数92)
・ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸 : 0.2質量%
(重量平均分子量445)
・イオン交換水 : 残部
このインクのζ電位は−28mV、粘度は3.8mPa・s、体積平均粒子径は104nm、表面張力は36mN/mであった。
(インクH)
顔料処理方法3に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・C. I. Pigment Red −122 : 3.5質量%
・スチレン−アクリル酸−アクリル酸ナトリウム共重合体 : 0.8質量%
(重量平均分子量6000)
・ジエチレングリコール : 20質量%
・グリセリン : 5質量%
・1,2−ヘキサンジオール : 0.75質量%
(重量平均分子量119、SP値13.4、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数4)
・ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸 : 0.15質量%
(重量平均分子量445)
・イオン交換水 : 残部
このインクのζ電位は−36mV、粘度は3.2mPa・s、体積平均粒子径は91nm、表面張力は38mN/mであった。
(インクI)
顔料処理方法3に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・C. I. Pigment Red −122 : 4質量%
・ジエチレングリコール : 22質量%
・プロピレングリコール : 5質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル : 0.75質量%
(重量平均分子量162、SP値10.5、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数6)
・ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸 : 0.15質量%
(重量平均分子量444.6)
・イオン交換水 : 残部
このインクのζ電位は−34mV、粘度は3.0mPa・s、体積平均粒子径は78nm、表面張力は37mN/mであった。
(インクJ)
顔料処理方法3に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・C. I. Pigment Red −122 : 4質量%
・ジエチレングリコール : 22質量%
・プロピレングリコール : 5質量%
・ポリオキシエチレンユニリンエーテル : 0.75質量%
(重量平均分子量530、SP値9.15、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数10)
・ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸 : 0.15質量%
(重量平均分子量444.6)
・イオン交換水 : 残部

このインクのζ電位は−38mV、粘度は3.3mPa・s、体積平均粒子径は91nm、表面張力は36mN/mであった。
(インクK)
顔料処理方法3に従って処理した顔料を用い、所定の方法により作製した。
―組成―
・C. I. Pigment Red −122 : 4質量%
・ジエチレングリコール : 22質量%
・プロピレングリコール : 5質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 : 0.75質量%
(重量平均分子量667、SP値10.3、親水基ユニット中の炭素及び酸素原子数32)
・n−ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体 : 0.2質量%
(重量平均分子量1700)
・イオン交換水 : 残部
このインクのζ電位は−30mV、粘度は3.5mPa・s、体積平均粒子径は83nm、表面張力は32mN/mであった。
以上、インクの特性については表1にまとめて示す。
(処理液A)
―組成―
・ジエチレングリコール : 30質量%
・2−フランカルボン酸(pKa=2.4) : 8質量%
・水酸化ナトリウム : 0.8質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 : 1質量%
・イオン交換水 : 残部
この液体のpHは3.8、表面張力は31mN/m、粘度は2.7mPa・sであった。
(処理液B)
―組成―
・ジエチレングリコール : 30質量%
・コハク酸(pKa=4.0) : 2質量%
・硝酸マグネシウム・6水和物 : 4質量%
・水酸化ナトリウム : 0.9質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 : 1質量%
・イオン交換水 : 残部
この液体のpHは3.6、表面張力は32mN/m、粘度は2.8mPa・sであった。
参考例1〜3、実施例4〜5、参考例6〜8、実施例9、比較例1〜9)
表2〜表4に従ったインク又はインクセットを用いて、印字を行った。印字は、800dpi、256ノズルの試作プリントヘッド(ドロップ量14ng)を用い、FX−C2紙(富士ゼロックス社製)に対してインク、及び/又は、処理液を印字パターンに従って吐出する方法で行った。印字は一般環境下(温度23±0.5℃、湿度55±5%R.H)で行った。インクと処理液を吐出する場合、1画素を形成するためのインクと処理液との付与量の質量比を1:0.2とした。評価は単色インクの評価においては、図5(A)に示す印字パターンAを用い、一方、複数色インクセットの評価においては、図5(B)に示す印字パターンBを用いた印字サンプルを作成し、印字後24時間一般環境下に放置したサンプルに対して行った(但し、乾燥時間と高温保存安定性は除く)。結果を表2〜表4に示す。
(評価)
《色間滲み》
色間滲みの評価は、異なる色が隣接するパターンを印字し、境界部分の滲み度合いを予め定めておいた限度見本に照合し、官能評価を行なった。
−評価基準−
○…滲みが少ないもの
△…滲みは発生しているが、許容レベルのもの
×…滲みが激しく、許容範囲外のもの
《滲み》
細線パターンを印字し、印字部の滲み度合いを限度見本に照合し、官能評価を行なった。
−評価基準−
○…滲みが少ないもの
△…滲みは発生しているが、許容レベルのもの
×…滲みが激しく、許容範囲外のもの
《乾燥時間》
100%カバレッジパターンを印字してから所定の時間経過後に印字パターン上に別のFX−C2紙を1.9×104N/m2の荷重で押し当てる。この時、押し当てたFX−P紙側に液体が転写されなくなる時間を乾燥時間とした。
−評価基準−
○…乾燥時間が1秒未満
△…乾燥時間が1秒以上5秒未満
×…乾燥時間が5秒以上
《高温保存安定性》
高温保存安定性については、75℃の温度下にインクを1ヶ月保管し、初期と放置後のインク粘度及びインク分散粒径を比較した。
−評価基準−
○…初期特性値に対して放置後特性値の変化率が10%未満
△…初期特性値に対して放置後特性値の変化率が10%以上20%未満
×…初期特性値に対して放置後特性値の変化率が20%以上
これら結果から、特定の条件で2種以上の界面活性剤を含むインクを使用することで、高温保存性が改善されることがわかる。また、滲み、色間滲み、乾燥時間、高温保存安定性を同時に満足可能であることもわかる。
本発明のインクジェット記録装置の好適な一実施形態の外観の構成を示す斜視図である。 図1のインクジェット記録装置における内部の基本構成を示す斜視図である。 本発明のインクジェット記録装置の好適な他の一実施形態の外観構成を示す斜視図である。 図3のインクジェット記録装置における内部の基本構成を示す斜視図である。 実施例の評価で行った印字パターンを示す概略図である。
符号の説明
100、101 画像形成装置
1 記録媒体
2 搬送ローラ
3 記録ヘッド
4 メインインクタンク
5 サブインクタンク
6 外部カバー
7 トレイ
8 画像形成部
9 給電信号ケーブル
10 キャリッジ
11 ガイドロッド
12 タイミングベルト
13 駆動プーリ
14 メンテナンスユニット
15 補給装置

Claims (19)

  1. 少なくとも、顔料、水溶性溶媒、少なくとも2種類以上の界面活性剤、及び水を含有するインクジェット用インクであって、
    (I)前記界面活性剤として、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物であるノニオン性界面活性剤と、ジアルキルスルホコハク酸、アルケニルコハク酸、アルケニルスルホコハク酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、及びこれら誘導体であるアニオン性界面活性剤、並びにベタイン型界面活性剤、アミドアミンオキシド型界面活性剤、イミダゾリン型、アラニン型界面活性剤、及びこれら誘導体である両性界面活性剤から選択される少なくとも1種類以上と、をさらに含有し、
    (II)前記ノニオン性界面活性剤の重量平均分子量が1000以下であり、SP値が9.2〜13であり、かつ、親水基部を構成するユニット中の炭素原子数と酸素原子数の和が10以上であり、
    (III)前記アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の重量平均分子量が175以上1500以下である、
    ことを特徴とするインクジェット用インク。
  2. 前記インクのζ電位が−60mV以上−10mV以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク。
  3. 前記ノニオン性界面活性剤の添加量に対する前記アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の添加量が質量比で1:0.01〜1:0.75の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク。
  4. 前記ノニオン性界面活性剤の親水基部ユニットを構成する炭素原子数と酸素原子数の和が70以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク。
  5. 前記ノニオン性界面活性剤の水溶液中における曇点が30℃以上90℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用インク。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット用インクと、少なくとも凝集剤を含有する処理液と、を有することを特徴とするインクジェット用インクセット。
  7. 前記インクジェット用インクは、前記界面活性剤として重量平均分子量が2000以上の界面活性剤をさらに含有することを特徴とする請求項に記載のインクジェット用インクセット。
  8. 前記処理液は、染料、表面にスルホン酸又はスルホン酸塩を有する顔料、自己分散顔料からなる群から選択される少なくとも1種の色材をさらに含有することを特徴とする請求項に記載のインクジェット用インクセット。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット用インク、又は請求項のいずれか1項に記載のインクジェット用インクセットを収納したことを特徴とするインクジェット用インクタンク。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット用インク、又は、請求項のいずれか1項に記載のインクジェット用インクセットの各液体を、記録媒体上へ吐出して画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
  11. 前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インクと前記処理液とが互いに接触するように記録媒体上に吐出して、画像を形成することを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録方法。
  12. 前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インク及び前記処理液を1ドロップ当たり25ng以下で記録媒体に吐出することを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録方法。
  13. 前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インク及び前記処理液の吐出量が質量比で1:10〜10:1であることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録方法。
  14. 前記インクジェット用インク又は前記インクジェット用インクセットを収納したインクジェット用インクタンクから供給された液体を、記録媒体上に吐出することを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録方法。
  15. 請求項1〜のいずれか1項に記載のインクジェット用インク、又は、請求項のいずれか1項に記載のインクジェット用インクセットの各液体を、記録媒体に吐出するための記録ヘッドを備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  16. 前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インクと前記処理液とが互いに接触するように記録媒体上に吐出することを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録装置。
  17. 前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インク及び前記処理液を1ドロップ当たり25ng以下で記録媒体に吐出することを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録装置。
  18. 前記インクジェット用インクセットを用いる場合、前記インク及び前記処理液の吐出量が質量比で1:10〜10:1であることを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録装置。
  19. 前記インクジェット用インク又は前記インクジェット用インクセットを収納すると共に、収納した液体を前記記録ヘッドへ供給するためのインクジェット用インクタンクを、さらに備えることを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録装置。
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