JP5232436B2 - インクジェット記録用水系インク - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録用水分散体、及びそれを含有する水系インクに関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて、文字や画像を得る記録方式である。この方式は、フルカラー化が容易で、かつ安価であり、記録部材として普通紙が使用可能、被印字物に対して非接触、という数多くの利点があるため普及が著しい。
特許文献1には、顔料、アルキレンオキシド付加(メタ)アクリル酸誘導体の共重合体からなる高分子分散剤、及びアニオン界面活性剤を含有する水系顔料インクが開示されている。
特許文献2には、ポリマー微粒子に色材を含浸させてなるポリマーエマルジョンからなり、尿素、アルキルグリシン及びグリシルベタインから選ばれる化合物と、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩とを含有し、かつ該ポリマーがビニル系ポリマーであるインクジェット記録用水系インクが開示されている。
特許文献3には、水、自己分散型のカーボンブラック、特定のモノアニオン性界面活性剤、及び特定のノニオン性界面活性剤とを含むインクジェット記録用水性インクが開示されている。
しかしながら、上記の顔料分散液又は水系インクは、吐出信頼性において満足できるものではない。
特開平10−46079号公報 特開2000−53898号公報 特開2004−217920号公報
本発明は、印字濃度を維持しつつ、吐出信頼性に優れたインクジェット記録用水系インク、及びそれに含有される水分散体を提供することを課題とする。
本発明者等は、分子中に2〜4個のアニオン性基を有する界面活性剤を含有させることにより、インクジェット記録におけるプリンターノズル付近の固着物を低減でき、吐出信頼性を向上しうることを見出した。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(2)を提供する。
(1)着色剤、ポリマー粒子、及び分子中に2〜4個のアニオン性基を有する界面活性剤を含有する、インクジェット記録用水分散体。
(2)前記(1)の水分散体を含有するインクジェット記録用水系インク。
本発明のインクジェット記録用水分散体を含有する水系インクは、印字濃度を維持しつつ、吐出信頼性に優れている。
〔着色剤〕
本発明に用いられる着色剤に特に制限はなく、顔料、疎水性染料、水溶性染料(酸性染料、反応染料、直接染料等)等を用いることができる。中でも、耐水性、保存安定性及び耐擦過性の観点から、顔料及び疎水性染料が好ましく、近年要求が強い高耐候性を発現させるためには、顔料を用いることが好ましい。
顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれであってもよい。また、必要に応じて、それらと体質顔料を併用することもできる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられる。これらの中では、特に黒色水系インクにおいては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、ジアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アンソラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
色相は特に限定されず、赤色有機顔料、黄色有機顔料、青色有機顔料、オレンジ有機顔料、グリーンオレンジ有機顔料等の有彩色顔料をいずれも用いることができる。
好ましい有機顔料の具体例としては、C.I.ピグメント・イエロー、C.I.ピグメント・レッド、C.I.ピグメント・バイオレット、C.I.ピグメント・ブルー、及びC.I.ピグメント・グリーンからなる群から選ばれる1種以上の各品番製品が挙げられる。体質顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
これらの中でも、印字濃度、吐出性の観点から自己分散型顔料が好ましい。自己分散型顔料とは、親水性官能基(アニオン性親水基又はカチオン性親水基)の1種以上を直接又は他の原子団を介して顔料の表面に結合することで、界面活性剤や樹脂を用いることなく水系媒体に分散可能である顔料を意味する。ここで、他の原子団としては、炭素原子数1〜24、好ましくは炭素原子数1〜12のアルカンジイル基、置換基を有してもよいフェニレン基又は置換基を有してもよいナフチレン基が挙げられる。なお、親水性官能基は、本発明の目的を阻害しない限り複数存在していてもよく、それらは同一でも異なっていてもよい。
アニオン性親水基としては、顔料粒子を水系媒体に安定に分散しうる程度に十分に親水性が高いものであれば、任意のものを用いることができる。その具体例としては、カルボキシ基(−COOM1)、スルホン酸基(−SO31)、リン酸基(−PO31 2)、−SO2NH2、−SO2NHCOR1、又はそれらの解離したイオン形(−COO-、−SO3 -、−PO3 2-、−PO3 -1)等の酸性基が挙げられる。
上記化学式中、M1は、同一でも異なってもよく、水素原子;リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;アンモニウム;モノメチルアンモニウム基、ジメチルアンモニウム基、トリメチルアンモニウム基;モノエチルアンモニウム基、ジエチルアンモニウム基、トリエチルアンモニウム基;モノメタノールアンモニウム基、ジメタノールアンモニウム基、トリメタノールアンモニウム基等の有機アンモニウムである。
1は、炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基である。
一方、カチオン性親水基としては、アンモニウム基、アミノ基等が挙げられる。これらの中でも第4級アンモニウム基が好ましい。
これらの親水性官能基の中では、インク中の他の配合物との混合性の観点からアニオン性親水基が好ましく、吐出信頼性を向上させる観点から、特にカルボキシ基(−COOM1)、スルホン酸基(−SO31)が好ましい。
自己分散型顔料に用いられる顔料としては、前記の無機顔料、有機顔料、体質顔料を用いることができる。特に黒色水系インクにおいては、カーボンブラックが好ましい。
顔料を自己分散型顔料とするには、上記の親水性官能基の必要量を、顔料表面に化学結合させればよい。そのような方法としては、任意の公知の方法を用いることができる。例えば、米国特許第5571311号明細書、同第5630868号明細書、同第5707432号明細書、J.E.Johnson,Imaging Science and Technology's50th Annual Coference(1997)、Yuan Yu, Imaging Science and Technology's 53th Annual Conference(2000)、ポリファイル,1248(1996)等に記載されている方法が挙げられる。
より具体的には、硝酸、硫酸、過硫酸、ペルオキソ二硫酸、次亜塩素酸、クロム酸のような酸化性を有する酸類及びそれらの塩等あるいは過酸化水素、窒素酸化物、オゾン等の酸化剤によってカルボキシ基を導入する方法、過硫酸化合物の熱分解によってスルホン基を導入する方法、カルボキシ基、スルホン基、アミノ基等を有するジアゾニウム塩化合物によって上記の親水性官能基を導入する方法等があるが、これらの中では、印字濃度の観点から前記酸化性を有する酸類による液相酸化の方法が好ましい。
親水性官能基の量は特に限定されないが、分散安定性及び印字濃度の観点から、自己分散型顔料1g当たり50〜5,000μmol/gが好ましく、100〜3,000μmol/gがより好ましい。親水性官能基がカルボキシ基の場合は、自己分散型顔料1g当たり好ましくは200〜750μmol/g、より好ましくは200〜700μmol/g、更に好ましくは300〜700μmol/gである。
アニオン性親水基の量は、NaOHやKOH等の強アルカリと反応した量として測定することができ、例えば、京都電子工業株式会社製、電位差自動滴定装置、AT−610を用いて測定することができる。また、カチオン性親水基の量は、アニオン性親水性官能基とは逆に、過剰量の0.01N−HClを添加した後、0.01N−NaOHで同様に中和することで求めることができる。
水分散体及び水系インク中、自己分散型顔料の平均粒子径は、該分散体及び水系インクの安定性の観点から、50〜300nmが好ましく、60〜200nmがより好ましい。なお、平均粒子径の測定は、実施例記載の方法による。
アニオン性自己分散型顔料(カーボンブラック)の市販品としては、CAB−O−JET 200、同300(キャボット社製)やBONJET CW−1、同CW−2(オリヱント化学工業株式会社製)、東海カーボン株式会社のAqua−Black 162(カルボキシル基として約800μmol/g)等が挙げられる。
上記の着色剤は、単独で又は2種以上を任意の割合で混合して用いることができる。
〔分子中に2〜4個のアニオン性基を有する界面活性剤〕
本発明には、吐出信頼性を向上させる観点から、分子中に2〜4のアニオン性基を有する界面活性剤(以下、単に「界面活性剤(A)」という)を用いる。界面活性剤(A)は、ノズル面へのポリマー粒子の吸着を抑制することで吐出信頼性を向上させると考えられる。吐出信頼性を向上させる観点から、界面活性剤(A)の分子量は200〜2000が好ましく、200〜1000が更に好ましい。
アニオン性基としては、吐出信頼性を向上させる観点から、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、硫酸基、ホスホン酸基等が挙げられるが、カルボキシ基又はスルホン酸基が好ましい。
界面活性剤(A)としては、下記一般式(1)で表されるアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、下記一般式(2)で表されるアルケニルコハク酸塩、下記一般式(3)で表されるモノ(ポリオキシアルキレン)アルキルスルホコハク酸塩、N−アルカノイルグルタミン酸塩、モノ(ポリオキシアルキレン)アルキル燐酸塩等が挙げられる。
Figure 0005232436
一般式(1)〜(3)において、Rは炭素数8〜22の炭化水素基を示し、M1及びM2はそれぞれ独立して水素原子、金属、NH4、又は有機アンモニウム示し、Aは炭素数2〜4のアルカンジイル基を示し、nは平均付加モル数を示し1〜20の数である。
Rは、ポリマー粒子への吸着力および水溶性の観点から、好ましくは炭素数8〜22、より好ましくは炭素数8〜18、特に好ましくは炭素数8〜14のアルキル基又はアルケニル基である。アルキル基の具体例としては、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。アルケニル基としては、オクテニル基、ノネニル基、ドセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、オクタデセニル基等が挙げられる。
1及びM2である金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属が挙げられるが、解離性の観点から、ナトリウム及びカリウムがより好ましい。有機アンモニウムとしては、トリエタノールアンモニウム等の好ましくは炭素数2〜9のアルカノールアンモニウム;トリメチルアンモニウム等の好ましくは炭素数1〜9のアルキルアンモニウムが挙げられる。
Aであるアルカンジイル基としては、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等が挙げられるが、エチレン基、プロパン−1,2−ジイル基が好ましい。
nは、好ましくは1〜15、より好ましくは2〜12である。nが2以上の場合はAOは同一でも異なっていてもよく、異なる場合はAOはブロック付加していても、ランダム付加していてもよい。
界面活性剤(A)の好適例としては、一般式(1)で表されるアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩として、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸二ナトリウム、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸二カリウム、一般式(2)で表されるアルケニルコハク酸塩として、ドデセニルコハク酸二ナトリウム、ドデセニルコハク酸二カリウム、テトラデセニルコハク酸二ナトリウム、テトラデセニルコハク酸二カリウム、一般式(3)で表されるモノ(ポリオキシアルキレン)アルキルスルホコハク酸塩として、モノポリオキシエチレンドデシルスルホコハク酸二ナトリウム、モノポリオキシエチレンドデシルスルホコハク酸二カリウム、モノポリオキシエチレンテトラデシルスルホコハク酸二ナトリウム、モノポリオキシエチレンテトラデシルスルホコハク酸二カリウム等を挙げることができる。
これらの中では、吐出信頼性向上の観点から、一般式(1)で表されるアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、一般式(2)で表されるアルケニルコハク酸塩、一般式(3)で表されるモノポリオキシアルキレンアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる一種以上がより好ましく、特にドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸二ナトリウム、炭素数12〜14のアルケニル基を有するコハク酸二カリウム、モノポリオキシエチレンドデシルスルホコハク酸二ナトリウムが好ましい。
〔ポリマー粒子〕
本発明においては、印字濃度を向上させる観点からポリマー粒子が用いられる。ポリマー粒子としては、連続相を水系とする媒体中に、界面活性剤の存在下又は不存在下で、ポリマーエマルジョンとなって分散可能であるポリマー粒子が好ましい。特に、(i)界面活性剤及び/又は反応性界面活性剤を用いて、エチレン性不飽和モノマーを乳化重合してなる乳化重合ポリマー粒子、及び(ii)塩生成基含有モノマー由来の構成単位を含む自己乳化ポリマー粒子が好ましい。
前記(ii)自己乳化ポリマー粒子とは、界面活性剤の不存在下、ポリマー自身の官能基(特に塩基性基又はその塩)によって、水中で乳化状態であるポリマーの粒子をいう。
ここで乳化状態とは、ポリマー30gを70gの有機溶媒(例えば、メチルエチルケトン)に溶解した溶液、該水不溶性ポリマーの塩生成基を100%中和できる中和剤(塩生成基がアニオン性であれば水酸化ナトリウム、カチオン性であれば酢酸)、及び水200gを混合、攪拌(30分間、25℃)した後、該混合液から該有機溶媒を除去した後でも、乳化又は分散状態が、25℃で、少なくとも1週間安定に存在することを目視で確認することができる状態をいう。
本発明に用いられるポリマーは水不溶性ポリマーであることが好ましい。水不溶性ポリマーとは、ポリマーを105℃で2時間乾燥させた後、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g以下、好ましくは5g以下、更に好ましくは1g以下であるポリマーをいう。溶解量は、ポリマーが塩生成基を有する場合は、その種類に応じて、ポリマーの塩生成基を酢酸又は水酸化ナトリウムで100%中和した時の溶解量である。
ポリマー粒子を構成するポリマーの具体例としては、(メタ)アクリル系ポリマー、酢酸ビニル系ポリマー、スチレン−ブタジエン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、スチレン−(メタ)アクリル系ポリマー、ブタジエン系ポリマー、スチレン系ポリマー等が挙げられる。特にビニル系モノマーを共重合したポリマーが好ましい。
ビニル系ポリマーとしては、(a)芳香族基含有モノマー(以下「(a)成分」ともいう)と、(b)塩生成基含有モノマー(以下「(b)成分」ともいう)及び/又は(c)アルキル(メタ)アクリレート(以下「(c)成分」ともいう)とを含むモノマー混合物(以下「モノマー混合物」ともいう)を共重合させてなるポリマーが好ましい。
((a)芳香族基含有モノマー)
(a)成分は、印字濃度、吐出信頼性を向上させる観点から用いられる。
(a)成分としては、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数6〜22、好ましくは炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を有するビニルモノマーが好ましく、例えば、スチレン系モノマー(a−1成分)、芳香族基含有(メタ)アクリレート(a−2成分)等が挙げられる。ヘテロ原子を含む置換基としては、ハロゲン原子、エステル基、エーテル基、ヒドロキシ基等が挙げられる。
(a)成分の中ではスチレン系モノマー(a−1成分)が好ましく、具体的には、スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ビニルナフタレン、クロロスチレン等が挙げられるが、特にスチレン及び2−メチルスチレンが好ましい。
また、芳香族基含有(メタ)アクリレート(a−2)成分としては、例えば、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数7〜22、好ましくは炭素数7〜18、更に好ましくは炭素数7〜12のアリールアルキル基、又は、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数6〜22、好ましくは炭素数6〜18、更に好ましくは炭素数6〜12のアリール基を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。具体的には、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート等が挙げられ、これらの中では、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が好ましい。また、(a−1)成分と(a−2)成分を併用することも好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
((b)塩生成基含有モノマー)
(b)成分は、得られるポリマー粒子の分散安定性を高める観点から用いられる。塩生成基としては、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、アミノ基、アンモニウム基等が挙げられる。
(b)成分としては、特開平9−286939号公報段落〔0022〕等に記載されているカチオン性モノマー、アニオン性モノマー等が挙げられる。
カチオン性モノマーの代表例としては、不飽和アミン含有モノマー、不飽和アンモニウム塩含有モノマー等が挙げられる。これらの中では、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−(N',N'−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド及びビニルピロリドンが好ましい。
アニオン性モノマーの代表例としては、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
不飽和カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。不飽和スルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル等が挙げられる。不飽和リン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記アニオン性モノマーの中では、分散安定性、吐出信頼性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
((c)アルキル(メタ)アクリレート)
(c)成分は、ポリマー粒子の分散安定性、印字濃度の観点から用いられる。
(c)成分としては、炭素数1〜22、好ましくは炭素数6〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するものが好ましく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において、「(イソ又はターシャリー)」及び「(イソ)」は、これらの基が存在する場合としない場合の双方を意味し、これらの基が存在しない場合には、ノルマルを示す。
((d)(メタ)アクリルアミド類)
モノマー混合物には、ポリマー粒子の分散安定性を高めるために、更に(d)(メタ)アクリルアミド類(以下「(d)成分」ともいう)が含有されていてもよい。
(d)成分としては、例えば、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジプロピルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジイソプロピルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジイソブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジt−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミド等が挙げられ、N-メチロールアクリルアミドが好ましい。
上記(a)〜(d)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
((a)〜(d)成分の含有量)
ポリマー製造時における、上記(a)〜(d)成分のモノマー混合物中における含有量(未中和量としての含有量。以下同じ)又はポリマー中における(a)〜(d)成分に由来する構成単位の含有量は、次のとおりである。
(a)成分の含有量は、印字濃度の観点から、好ましくは25〜95重量%、より好ましくは70〜95重量%、更に好ましくは80〜95重量%である。
(b)成分の含有量は、ポリマー粒子の分散安定性の観点から、好ましくは0.5〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%、特に好ましくは1〜3重量%である。
(c)成分の含有量は、ポリマー粒子の分散安定性、印字濃度の観点から、好ましくは1〜50重量%、更に好ましくは1〜30重量%、より好ましくは2〜20重量%である。
ポリマー中の[(a)+(c)]の含有量は、印字濃度の観点から、好ましくは30〜98重量%、より好ましくは60〜90重量%である。
ポリマー中の[(a)/(c)]の重量比は、ポリマー粒子の分散安定性の観点から、好ましくは0.4〜5、より好ましくは0.45〜4、更に好ましくは0.5〜2である。
また、(a)、(b)、(c)成分の重量比((b)/[(a)+(c)])は、長期保存安定性、吐出信頼性等の観点から、好ましくは0.01〜0.3、より好ましくは0.01〜0.2、更に好ましくは0.01〜0.1であり、特に好ましくは0.01〜0.05である。
(d)成分の含有量は、ポリマー粒子の分散安定性の観点から、好ましくは1〜15重量%、より好ましくは2〜10重量%である。
〔ポリマー粒子の製造〕
本発明で用いられるポリマー粒子は、吐出信頼性向上の観点から、アニオン性ポリマー粒子であることが好ましい。アニオン性ポリマー粒子は、1種以上のアニオン性モノマーを重合するか、又はアニオン性界面活性剤存在下で疎水性モノマーを乳化重合することにより得ることができる。
((i)乳化重合ポリマー粒子)
ポリマー粒子が、前記(i)乳化重合ポリマー粒子である場合、公知の乳化重合法により製造することができる。
乳化重合における重合開始剤としては、公知のものを使用でき、例えば過酸化水素、過硫酸カリウム等の無機過酸化物、クメンヒドロペルオキサイド等の有機系過酸化物、アゾビスジイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤等の有機系開始剤、又は過酸化物や酸化剤に亜硫酸水素ナトリウム等の還元剤を併用するレドックス重合開始剤等が挙げられる。
乳化重合に用いる界面活性剤としては特に限定されないが、アニオン系界面活性剤が好適である。アニオン系界面活性剤としては、例えば、サルフェート、スルホネート系としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等のポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、アルキル硫酸塩、スルホコハク酸系、タウレート系、イセチオネート系、α−オレフィンスルホン酸系等の界面活性剤が挙げられる。カルボキシレート系としては、ラウリン酸ナトリウム等の脂肪酸石鹸、エーテルカルボン酸系、アシル化アミノ酸系の界面活性剤等が挙げられ、リン酸エステル系としては、アルキルリン酸塩等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
乳化重合に用いる反応性界面活性剤とは、分子内にラジカル重合可能な不飽和二重結合を1個以上有する界面活性剤である。反応性界面活性剤は優れたモノマー乳化性を有しており、安定性に優れたポリマー粒子の水分散体を製造することができる。
反応性界面活性剤としては、炭素数8〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アルケニル基等の疎水性基を少なくとも1個と、イオン性基、オキシアルキレン基等の親水性基を少なくとも1個有し、アニオン性又はノニオン性であるものが好ましい。
アルキル基としては、例えば、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、ベヘニル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、オレイル基、オクテニル基等が挙げられる。
イオン性基としては、カチオン性基(アンモニウム基等)とアニオン性基が挙げられるが、アニオン性のものが好ましく、カルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基等のアニオン性基又はその塩基中和物が更に好ましい。
オキシアルキレン基は、炭素数1〜4のものが好ましく、繰り返し単位の平均重合度は好ましくは1〜100である。なかでもオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基が好ましい。オキシアルキレン基を2種以上、例えばオキシエチレン基とオキシプロピレン基を用いる場合は、ブロック型、ランダム型、交互型等のいずれでもよい。オキシアルキレン基の末端は特に限定されず、水酸基の他、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基でもよい。
反応性界面活性剤の具体例としては、例えばスルホコハク酸エステル系(例えば、花王株式会社製、ラテムルS−120P、S−180A、三洋化成株式会社製、エレミノールJS−2等)、及びアルキルフェノールエーテル系(例えば、第一工業製薬株式会社製、アクアロンHS−10、RN−20等)が挙げられる。
((ii)自己乳化ポリマー粒子)
ポリマー粒子が、前記(ii)自己乳化ポリマー粒子である場合、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法により、前記塩生成基含有モノマーを含むモノマー混合物を共重合させることによって製造することができる。
自己乳化ポリマー粒子は、公知の方法により、自己乳化ポリマー、中和剤、水及び有機溶媒を含有する混合物を分散処理した後、該有機溶媒を除去して、自己乳化ポリマー粒子の水分散体として得ることが好ましい。前記中和剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリブチルアミン等の塩基が挙げられる。
自己乳化ポリマー粒子のポリマーの重量平均分子量は、ポリマー粒子の分散安定性、耐水性、耐擦過性等の観点から1万〜30万が好ましい。ポリマーの重量平均分子量は、溶媒として、60mmol/Lのリン酸と50mmol/Lのリチウムブロマイドを含有するN,N−ジメチルホルムアミドを用いたゲルクロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8120GPC)、東ソー株式会社製カラム(TSK-GEL、α-M×2本)、流速:1mL/min〕により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定することができる。
水系インク中、ポリマー粒子のD50(散乱強度の頻度分布における、小粒子側から計算した累積50%の値)は、インクの保存時に安定に存在すればよく、特に限定されないが、好ましくは5〜300nm、より好ましくは30〜200nmである。なお、ポリマー粒子のD50は、実施例記載の方法により測定することができる。
〔インクジェット記録用水分散体及び水系インク〕
本発明のインクジェット記録用水分散体及び水系インク中の着色剤、ポリマー粒子、界面活性剤、及び水の含有量は、吐出信頼性及び印字濃度を高める観点から、以下のとおりである。
着色剤の含有量は、好ましくは1〜15重量%、より好ましくは2〜10重量%、更に好ましくは3〜8重量%である。
ポリマー粒子の含有量は、好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは0.5〜5重量%、更に好ましくは1〜4重量%である。
界面活性剤の含有量は、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.2〜5重量%、更に好ましくは0.2〜3重量%である。また、界面活性剤の含有量は、ポリマー粒子100重量部に対して、好ましくは5〜50重量部、より好ましくは5〜30重量部、更に好ましくは10〜30重量部である。
水の含有量は、好ましくは30〜90重量%、より好ましくは40〜80重量%である。
また、インクジェット記録用水分散体及び水系インク中における、界面活性剤とポリマー粒子との合計重量に対する着色剤の重量比〔着色剤/界面活性剤とポリマー粒子との合計重量比〕は、印字濃度、吐出信頼性の観点から、好ましくは0.1〜20であり、より好ましくは0.5〜10、更に好ましくは0.5〜5である。
本発明の水分散体は、そのまま水を主媒体とする水系インクとして用いてもよいが、インクジェット記録用水系インクに通常用いられる湿潤剤、浸透剤、分散剤、粘度調整剤、消泡剤、防黴剤、防錆剤等を添加してもよい。
本発明の水分散体及び水系インクの好ましい表面張力(20℃)は、水分散体としては好ましくは30〜65mN/m、より好ましくは35〜60mN/mであり、水系インクとしては、好ましくは23〜50mN/m、より好ましくは23〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mである。
本発明の水分散体の20重量%(固形分)の粘度(20℃)は、水系インクとした際に好ましい粘度とするために、好ましくは1〜12mPa・s、より好ましくは1〜9mPa・s、より好ましくは2〜6mPa・s、更に好ましくは2〜5mPa・sである。
本発明の水系インクの粘度(20℃)は、良好な吐出信頼性を維持するために、好ましくは2〜12mPa・sであり、より好ましくは2.5〜10mPa・s、更に好ましくは2.5〜6mPa・sである。
本発明の水系インクを適用するインクジェットの方式は制限されないが、特にピエゾ方式のインクジェットプリンターに好適である。
以下の製造例、実施例及び比較例において、「部」及び「%」は特記しない限り「重量部」及び「重量%」である。
なお、ポリマーの平均粒子径(D50)の測定は、下記の方法により行った。
(平均粒子径(D50)の測定)
大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000(キュムラント解析)を用いて測定した。測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333)を入力する。測定濃度は、約5×10-3重量%で行った。
製造例1(ポリマー粒子の製造)
ビーカーに、(a)スチレン/(b)アクリル酸/(c)エチルアクリレート/(d)N-メチロールアクリルアミド=86/3/3/8(重量比)のモノマー混合物100gと界面活性剤ラテムルE−118B(花王株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、有効分25%)10g、過硫酸カリウム0.3g、イオン交換水50gを入れ、ホモキクサーで攪拌し、均一な乳白色液を調製する。
次に、攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えたガラス製反応器にイオン交換水167g、前記ラテムルE−118B2.2g、過硫酸カリウム0.1gを仕込み、窒素置換した後、湯浴にて温度を70℃に昇温した。そこに前記の乳白色液を2時間かけて滴下し、その後80℃で2時間熟成した後冷却し、アンモニア水でpHを7〜8に調整して固形分量が30%のポリマー粒子を得た。得られたポリマー粒子のD50は110nmであった。
実施例1〜3及び比較例1〜9
自己分散型カーボンブラック水分散体(CW−2:オリヱント化学工業株式会社製、商品名:BONJET CW−2、固形分濃度15%、カルボキシ基量:470μmol/g、平均粒子径:150nm)(顔料固形分として7部)、製造例1で得られたポリマー粒子を含む水分散体(ポリマー粒子固形分として3部)、グリセリン5部、2−ピロリドン5部、イソプロピルアルコール2部、アセチレノールEH(川研ファインケミカル株式会社製)1部、及び表1に示す界面活性剤(有効分で0.5部)、更に水(残量)を全体が100部になるように、25℃で混合、攪拌して分散液を調製し、この分散液を0.8ミクロンのフィルターによってろ過し、水系インクを得た。
なお、比較例9はアセチレノールEH以外の界面活性剤を配合しなかった以外は他の実施例及び比較例と同様にして水系インクを得た。
実施例1〜3で用いた分子中に2個のアニオン性基を有する界面活性剤は、下記のとおりである。
・ペレックスSS−L:花王株式会社製、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸二ナトリウム
・ラテムルDSK:花王株式会社製、炭素数12〜14のアルケニルを有するコハク酸二カリウムの混合物
・コハクールL−300:東邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレンドデシルスルホコハク酸二ナトリウム
なお、比較例で用いた化合物は、いずれも花王株式会社製である。
得られた水系インクの吐出信頼性を下記の方法により評価した。結果を表1に示す。
(1)吐出信頼性
市販のインクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製、型番:EM−930C、ピエゾ方式)を用いて、高品位専用紙(キヤノン株式会社製)にファインモード(高速印字モード)にA4で10枚ベタ印字し、プリンターを50℃/40%RHの乾燥機中で12時間放置した。その後、再度A4用紙で10枚ベタ印字し、印字後のプリンターヘッドの部分を目視により観察すると同時に、印刷物の印字状態を下記の基準により評価した。
〔評価基準〕
固形物の付着状態
1:プリンターヘッドに水分散体固着物の付着が全く認められない。
2:プリンターヘッドに水分散体固着物が僅かに付着した。
3:プリンターヘッドに水分散体の固着物が付着した。
印字物の印字状態
○:印字物に「よれ」、「ぬけ」がない
△:印字物に「よれ」が少しある
×:印字物に「よれ」、「ぬけ」が目立つ。
ここで、「よれ」とは、インクが吐出していないノズルはないが、細く白い筋が入る場合をいい、「ぬけ」とは、インクが吐出していないノズルがあり、太く白い筋が入る場合をいう。
Figure 0005232436
表1から、比較例1〜8の水系インクは、ノニオン性界面活性剤、1価のアニオン性界面活性剤、又は多価の高分子型アニオン性界面活性剤を含有しているが、吐出信頼性が劣るのに対して、実施例1〜3の水系インクは、分子中に2個のアニオン性基を有する界面活性剤を含有するため、吐出信頼性が優れていることが分かる。
また、実施例1〜3の水系インクは、印字濃度も優れていた。

Claims (14)

  1. 顔料、ポリマー粒子(ポリマー粒子の分散液として遠心処理されたものを除く)、及び分子中に2〜4個のアニオン性基を有する界面活性剤を含有する、インクジェット記録用水分散体。
  2. 自己分散型顔料、ポリマー粒子、及び分子中に2〜4個のアニオン性基を有する界面活性剤を含有する、インクジェット記録用水分散体。
  3. アニオン性基が、カルボキシ基又はスルホン酸基である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用水分散体。
  4. 界面活性剤が、アルケニルコハク酸、アルキルスルホコハク酸、及びアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸から選ばれる一種以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体。
  5. 界面活性剤の含有量が、ポリマー粒子100重量部に対して5〜50重量部である、請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体。
  6. ポリマーが、(a)芳香族基含有モノマーと、(b)塩生成基含有モノマー及び/又は(c)アルキル(メタ)アクリレートとを含むモノマー混合物を共重合して得られるものである、請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体。
  7. 顔料が、自己分散型顔料である、請求項1に記載のインクジェット記録用水分散体。
  8. アニオン性基が、スルホン酸基である、請求項3に記載のインクジェット記録用水分散体。
  9. 界面活性剤が、下記一般式(1)で表されるアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、下記一般式(2)で表されるアルケニルコハク酸塩、及び下記一般式(3)で表されるモノ(ポリオキシアルキレン)アルキルスルホコハク酸塩から選ばれる一種以上である、請求項4に記載のインクジェット記録用水分散体。
    Figure 0005232436
    一般式(1)〜(3)において、Rは炭素数8〜22の炭化水素基を示し、M 1 及びM 2 はそれぞれ独立して水素原子、金属、NH 4 、又は有機アンモニウム示し、Aは炭素数2〜4のアルカンジイル基を示し、nは平均付加モル数を示し1〜20の数である。
  10. 界面活性剤が、前記一般式(1)で表されるアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩及び前記一般式(3)で表されるモノ(ポリオキシアルキレン)アルキルスルホコハク酸塩から選ばれる一種以上である、請求項9に記載のインクジェット記録用水分散体。
  11. 界面活性剤が、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸二ナトリウム、炭素数12〜14のアルケニルを有するコハク酸二カリウムの混合物、及びポリオキシエチレンドデシルスルホコハク酸二ナトリウムから選ばれる一種以上である、請求項9に記載のインクジェット記録用水分散体。
  12. 界面活性剤が、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸二ナトリウム及びポリオキシエチレンドデシルスルホコハク酸二ナトリウムから選ばれる一種以上である、請求項11に記載のインクジェット記録用水分散体。
  13. 顔料が、カーボンブラックである、請求項1〜12のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の水分散体を含有するインクジェット記録用水系インク。
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