JP2007169528A - インク、インクセット、記録方法、インクカートリッジ、及び記録装置 - Google Patents

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    • C09D11/40Ink-sets specially adapted for multi-colour inkjet printing

Abstract

【課題】長期保管時の噴射性に優れたインク、インクセット、記録方法、インクカートリッジ、及び記録装置を提供する。
【解決手段】少なくとも、顔料と、水と、水溶性有機溶媒と、リチウムイオンを含む2種類以上の陽イオンと、を含むインクであり、このインクは、インクジェット方式に特に好適に用いられる。インクセットは、このインクと及び/又は少なくとも凝集剤を含有する処理液を少なくとも含むインクセットである。このインクセットを用いた記録方法及び装置は、インク及び処理液を互いに接触するように記録媒体上に付与し、画像を形成する記録方法及び装置である。
【選択図】なし

Description

本発明は、インク、インクセット、記録方法、インクカートリッジ、及び記録装置に関し、特にインクジェット記録方式に用いるのに好適なインク、インクセット、記録方法、インクカートリッジ、及び記録装置に関するものである。
ノズル、スリット、多孔質フィルム等により形成されるインク吐出口からインクを吐出するインクジェット方式は、小型で安価である等の理由から多くのプリンターに用いられている。これらインクジェット方式の中でも、圧電素子の変形を利用しインクを吐出させるピエゾインクジェット方式、及び、熱エネルギーによるインクの沸騰現象を利用しインクを吐出する熱インクジェット方式は高解像度、高速印字性に優れるという特徴を有する。
インクとしては、一般的に、溶媒主成分が水である水性インク、又は、溶媒主成分が有機溶媒である油性インクなどが知られている。この水性インク溶媒として用いられる水は、蒸気圧が大きいため、経時とともに蒸発し、インク中の色材が固化するという不具合が生じることが知られている。
特にインクジェット用のインクの場合、インクを噴射するノズル径が小さく、インクの状態変化がインクの噴射性に対して大きく影響する傾向にある。そのため、インクをヘッドに充填した状態で、長期間放置しておくと、ノズル先端から水分が蒸発し、ノズルを目詰まりさせるという不具合が生じる。その結果、インクが噴射されない不吐出や、インクの噴射方向性が曲がる方向性不良などの画質劣化が生じる場合が存在する。
これらの不具合に対して、特定のカウンターイオンを含有するアニオン性化合物を添加して、耐水性の高い染料の凝集を防ぎ、ノズルの目詰まりを抑える方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、アルカリ金属イオンを添加して、溶媒が蒸発してpHが変動したときに染料が凝集することを防ぐ方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
これらの方法は主に色材として染料を用いる場合のものであるが、固体である顔料を色材として用いると、上記不具合がより顕著化するため、目詰まりに対する更なる改善が必要である。
顔料を含むインクを用いた際のノズルの目詰まりを抑制する方法としては、例えば、カルボキシル基を有する高分子分散剤と、アルカリ金属の水酸化物と、水酸基を1以上有するアルコールアミンとを含有するインクが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
また、インクに含まれる陰イオンの含有量を特定の範囲とする方法が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
しかし、特に、顔料濃度が高いインクについて、長期間保管した場合であってもノズルの目詰まりを起こさないという観点からは、これまでの方法では充分に満足できるものは得られていなかった。
特開平5−339532号公報 特開2003−206421号公報 特開平8−253719号公報 特開2001−89686号公報
従って、本発明は、インク充填初期状態における噴射性に優れ、且つ長期保管時のノズルの目詰まり、及び、方向性などの噴射不良を防止するインク、インクセット、インクカートリッジ、記録方法、及び記録装置を提供することを目的とする。
本発明に係る課題を解決するため鋭意検討を行った結果、本発明の構成を満たすことにより、初期噴射時の吐出性能に優れ、且つ長期間保持した場合にもインク特性が安定し、その結果、初期噴射性と長期保管時の噴射性を同時に満足するという結論に至った。即ち、本発明は以下の通りである。
<1> 少なくとも、顔料と、水と、水溶性有機溶媒と、リチウムイオンを含む2種類以上の陽イオンと、を含むインクである。
<2> リチウムイオン以外の前記陽イオンが、アルカリ金属イオン、又は有機陽イオンであることを特徴とする前記<1>に記載のインクである。
<3> 前記アルカリ金属イオンが、ナトリウムイオン又はカリウムイオンであることを特徴とする前記<2>に記載のインクである。
<4> 前記有機陽イオンが、一価のイオンであることを特徴とする前記<2>に記載のインクである。
<5> 前記リチウムイオンとその他の陽イオンの含有モル比が、1:50〜15:1であることを特徴とする前記<1>乃至<4>のいずれか1項に記載のインクである。
<6> 前記顔料に対するリチウムイオンの含有量が、0.001〜5質量%であることを特徴とする前記<1>乃至<5>のいずれか1項に記載のインクである。
<7> 前記顔料の含有率が、1〜25質量%であることを特徴とする前記<1>乃至<6>のいずれか1項に記載のインクである。
<8> 前記水の含有率が、30〜80質量%であることを特徴とする前記<1>乃至<7>のいずれか1項に記載のインクである。
<9> 表面張力が、20〜40mNmであることを特徴とする前記<1>乃至<8>のいずれか1項に記載のインクである。
<10> 更に、重量平均分子量が3,000〜50,000で、酸価が50〜400、且つ中和度が20〜100質量%のポリマーを含むことを特徴とする前記<1>乃至<9>のいずれか1項に記載のインクである。
<11> 前記水溶性有機溶媒を単一種で用いる場合には該水溶性有機溶媒のSP値、又は前記水溶性有機溶媒を複数種混合して用いる場合には混合した水溶性有機溶媒のSP値が、13〜25であることを特徴とする前記<1>乃至<10>のいずれか1項に記載のインクである。
<12> 前記有機陽イオンが、水酸化テトラメチルアンモニウム及びアルカノールアミンの少なくとも1種であることを特徴とする前記<2>乃至<11>のいずれか1項に記載のインクである。
<13> 前記顔料が、自己分散顔料、高分子分散剤を用いて分散させた顔料、及び着色した樹脂を分散させた着色微粒子からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする前記<1>乃至<12>のいずれか1項に記載のインクである。
<14> 少なくとも前記<1>乃至<13>のいずれか1項に記載のインクを含むインクセットである。
<15> 凝集剤を含有する処理液を含むことを特徴とする前記<14>に記載のインクセットである。
<16> 前記凝集剤が、有機酸、無機電解質、及び有機アミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする前記<15>に記載のインクセットである。
<17> 前記<1>乃至<13>のいずれか1項に記載のインクを、インクジェット方式を用いて記録媒体に付与する記録方法である。
<18> 前記<14>乃至<16>のいずれか1項に記載のインクセットのインク及び処理液の少なくとも1つの液体を、インクジェット方式を用いて記録媒体に付与する記録方法である。
<19> 前記<15>又は<16>に記載のインクセットを用いた記録方法であって、インク及び処理液を互いに接触するように記録媒体上に付与し、パターン又は画像を形成する記録方法である。
<20> 1画素を形成する前記インクと前記処理液の記録媒体に対する付与量が、質量比で1:20〜20:1の範囲であることを特徴とする前記<18>乃至<19>のいずれかに1項に記載の記録方法である。
<21> 前記<1>乃至<13>のいずれか1項に記載のインク、又は前記<14>乃至<16>のいずれか1項に記載のインクセットを収納するインクカートリッジである。
<22> 前記<1>乃至<13>のいずれか1項に記載のインクを吐出するインク吐出手段を備えた記録装置である。
<23> 前記<14>乃至<16>のいずれか1項に記載のインクセットのインク及び処理液を吐出するインク吐出手段を備えた記録装置である。
<24> 前記インク吐出手段が、インクジェット方式であることを特徴とする前記<22>又は<23>に記載の記録装置である。
<25> 記録媒体に、前記インクを1ドロップ当たり0.01ng以上25ng以下で付与することを特徴とする前記<24>に記載の記録装置である。
<26> 1画素を形成するために付与される前記インク、及び、前記処理液の付与量が、質量比で1:20〜20:1であることを特徴とする前記<24>又は<25>に記載の記録装置である。
本発明によれば、インク調製後初期からの噴射性に優れ、且つ長期間保持後のインクの噴射性に優れるインク、インクセット、記録方法、インクカートリッジ、及び記録装置を提供することができる。
以下、本発明について、詳細に説明する。
[インク]
本発明のインクは、長期保管による顔料の凝集を抑えるため、カウンターイオンとしてリチウムイオンを含む。リチウムイオンは顔料分散剤の溶解性を向上させるため、顔料の凝集を防ぐことができる。さらに、リチウムイオンは、水和する水の量が多いため保水能力が高く、長期保管によって水が蒸発するような場合であっても、インク中の水の量を一定量保つことができる。
しかし、カウンターイオンとしてリチウムイオンのみを用いると、初期印字におけるインク吐出が不安定となることが判明した。これは、リチウムイオンは水分保水量が多いために、インク中に存在する自由な水の量が少なくなるためであると推測している。
一方で、リチウムイオンの量を減らした場合、長期保存後のインク噴射性が低下する場合があることが判明した。リチウムイオン量が少なくなると、インク水分蒸発時に保持される水分量が減少し、顔料が凝集するためであると推測している。
この問題を解消するために鋭意検討を重ねた結果、カウンターイオンとして、リチウムイオン以外に少なくとも1種の陽イオンを併用することが有効であることが判明した。すなわち、リチウムイオンの存在によってインク中の水分量を一定量確保することで、長期保存後のインクの凝集を抑えノズルからの噴射性を向上させるとともに、リチウムイオン以外の少なくとも1種の陽イオンを併用することで、インク調製後初期におけるインクの吐出状態の安定化を図っている。なお、リチウムイオン以外の陽イオンは、顔料の凝集を抑えるために必要なカウンターイオンの絶対量を補う役割も担っていると考えられるため、長期保存後のインクの噴射性の向上にも役立っていると推測する。
リチウムイオン及びリチウムイオン以外の陽イオンの本発明における作用について、推測を記載したが、このような作用については必ずしも明らかとなっておらず、したがって本発明は上記作用に限定されない。いずれにせよ、本発明のインクは、少なくとも、顔料と、水と、水溶性有機溶媒と、リチウムイオンを含む2種類以上の陽イオンと、を含めばよい。
続いて、本発明について詳しく説明する。
本発明のインクは、少なくとも、顔料と、水と、水溶性有機溶媒と、リチウムイオンを含む2種類以上の陽イオンと、を含む。
<陽イオン>
本発明のインクは、2種類以上の陽イオンを含み、陽イオンのうち少なくともリチウムイオンを含有する。
−リチウムイオン−
インク中において、リチウムイオンとして存在すれば、添加する際の構造はどのようなものであってもよく、例えば、水酸化リチウム、水酸化リチウムの水和物(水和する水分子の数は特に問わない。)、酢酸リチウム、安息香酸リチウム、塩化リチウム、臭化リチウム、クエン酸リチウム、リン酸二水素リチウム、乳酸リチウム、硝酸リチウム、蓚酸リチウム、サリチル酸リチウム、酒石酸などを挙げることができる。
顔料に対するリチウムイオンの含有量は、0.001〜5質量%であることが好ましく、0.002〜2.5質量%であることがより好ましく、0.005〜1質量%であることが更に好ましい。該含有量が、0.001質量%未満の場合には、リチウムイオンによる保水効果を確保することができず、長期保管時に目詰まりを起こす場合がある。一方、2質量%を超える場合には、保水量が多くなりすぎ、作製したばかりのインクや保管初期時のインクにおいて、顔料の分散性が安定しない場合がある。
−その他の陽イオン−
リチウム以外のその他の陽イオンとしては特に限定されないが、1価の陽イオンであることが好ましく、アルカリ金属イオン、1価の有機陽イオンであることがより好ましい。
アルカリ金属イオンとしては、ナトリウムイオン、又はカリウムイオンが、顔料分散安定性の観点から好ましい。これは、これらイオンが、顔料表面に存在する可溶化基の解離を促進し、顔料分散安定性を向上させる効果を有するためであると推測している。
一価の有機陽イオンとしては、1級、2級、3級及び4級アミンであることが好ましく、例えば、テトラアルキルアンモニウム、アルキルアミン、ベンザルコニウム、アルキルピリジウム、イミダゾリウム、及び、それらの誘導体、又は、塩等が挙げられる。具体的には、アミルアミン、ブチルアミン、プロパノールアミン、プロピルアミン、エタノールアミン、エチルエタノールアミン、2−エチルヘキシルアミン、エチルメチルアミン、エチルベンジルアミン、エチレンジアミン、オクチルアミン、オレイルアミン、シクロオクチルアミン、シクロブチルアミン、シクロプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジ2−エチルヘキシルアミン、ジエチレントリアミン、ジフェニルアミン、ジブチルアミン、ジプロピルアミン、ジヘキシルアミン、ジペンチルアミン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、ジメチルエチルアミン、ジメチルエチレンジアミン、ジメチルオクチルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、ジメチル−1,3−プロパンジアミン、ジメチルヘキシルアミン、アミノ−ブタノール、アミノ−プロパノール、アミノ−プロパンジオール、N−アセチルアミノエタノール、2−(2−アミノエチルアミノ)−エタノール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルアミン、セチルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリイソペンチルアミン、トリエタノールアミン、トリオクチルアミン、トリチルアミン、ビス(2−アミノエチル)1,3−プロパンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)1,3−プロパンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ビス(2−エチルヘキシル)アミン、ビス(トリメチルシリル)アミン、ブチルアミン、ブチルイソプロピルアミン、プロパンジアミン、プロピルジアミン、ヘキシルアミン、ペンチルアミン、2−メチル−シクロヘキシルアミン、メチル−プロピルアミン、メチルベンジルアミン、モノエタノールアミン、ラウリルアミン、ノニルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレシジアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムク口ライド、ステアラミドメチルビリジウムクロライド等が挙げられる。
これらの中でも水酸化テトラメチルアンモニウム、又はアルカノールアミンであることが好ましい。水酸化テトラメチルアンモニウムやアルカノールアミンは、後述するポリマー分散剤との親和性が高いため、ポリマー電離基の解離を促進し、顔料の分散を安定化することができる。
その他の陽イオンとして例示した陽イオンは、単独で用いてもよく、これらの2類以上を併用してもよい。
リチウムイオンとその他の陽イオンの含有モル比は、1:50〜15:1の範囲であることが好ましく、1:25〜12.5:1の範囲であることがより好ましく、1:1〜10:1の範囲であることが更に好ましい。リチウムイオンの前記含有モル比が1:50よりも少なくなると、リチウムイオンによる保水効果を確保することができず、長期保管時に目詰まりを起こす場合がある。一方、リチウムイオンの前記含有比率が15:1を超える場合には、保水量が多くなりすぎ、インク調製後初期のインクにおいて、顔料の分散性が安定しない場合がある。
<顔料>
本発明における顔料としては、有機顔料、無機顔料のいずれも使用できるが、自己分散顔料、高分子分散剤を用いて分散させた顔料、及び着色した樹脂を分散させた着色微粒子であることが好ましい。
黒色顔料では、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料等が挙げられる。黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料を使用することも可能である。更には、本発明のために、新規に合成した顔料でも構わない。
本発明における顔料の具体例としては、Raven7000,Raven5750,Raven5250,Raven5000 ULTRAII,Raven 3500,Raven2000,Raven1500,Raven1250,Raven1200,Raven1190 ULTRAII,Raven1170,Raven1255,Raven1080,Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Black Pearls L,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch 900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1, Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex140U,Printex140V,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25,No.33,No.40,No.47,No.52,No.900,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
シアン色にはC.I.Pigment Blue−1,−2,−3,−15,−15:1,−15:2,−15:3,−15:4,−16,−22,−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ色は、C.I.Pigment Red−5,−7,−12,−48,−48:1,−57,−112,−122,−123,−146,−168,−184,−202、C.I.Pigment Violet−19等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
黄色は、C.I.Pigment Yellow−1,−2,−3,−12,−13,−14,−16,−17,−73,−74,−75,−83,−93,−95,−97,−98,−114,−128,−129,−138,−151,−154,−155,−180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明において、水に自己分散可能な顔料を用いることも可能である。水に自己分散可能な顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を数多く有し、高分子分散剤が存在しなくとも水中で安定に分散する顔料のことを指す。具体的には、通常のいわゆる顔料に対して酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理等を施すことにより、水に自己分散可能な顔料が得られる。
また、水に自己分散可能な顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−250、Cab−o−jet−260、Cab−o−jet−270、Cab−o−jet−300、IJX−444、IJX−55、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も使用できる。
更に、樹脂により被覆された顔料等を使用することもできる。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、大日本インキ化学工業社製、東洋インキ社製などの市販のイクロカプセル顔料だけでなく、本発明のために試作されたマイクロカプセル顔料等を使用することもできる。
また、樹脂を染料・顔料などで着色したものを分散させた所謂着色微粒子を使用することも可能である。
本発明に用いられる顔料は、インク全質量に対し1質量%以上25質量%以下、好ましくは4質量%以上22.5質量%以下、更に好ましくは7.5質量%以上20質量%以下の範囲で使用される。インク中の色材量が1質量%未満の場合には、充分な光学濃度が得られない場合が存在し、色材量が25質量%よりも多い場合には、インクの噴射性が不安定となり、長期保存後にノズルが目詰まりする場合がある。
<分散剤>
本発明においては、顔料を分散させるために分散剤を用いても構わない。分散剤としては、ノニオン性化合物、アニオン性化合物、カチオン性化合物、両性化合物等が使用でき、ポリマー分散剤であることが好ましい。
例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの共重合体等が挙げられる。α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、酢酸ビニル、酢酸アリル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、クロトン酸エステル、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、ビニルアルコール、並びに上記化合物の誘導体等が挙げられる。
上記α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの単独若しくは複数を共重合して得られる共重合体が高分子分散剤として使用される。具体的には、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
本発明においてインクに使用されるポリマー分散剤は、重量平均分子量で3,000〜50,000のものが好ましく、3500〜40,000のものがより好ましく、4,000〜30,000のものがより好ましい。分散剤の分子量が3,000未満の場合、顔料が安定に分散しない場合が存在し、一方、分子量が50,000を超える場合には、インクの粘度が高くなり、吐出性が悪化する場合がある。
なお前記重量平均分子量の測定は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)を用い、以下の条件で行ったものである。GPCは「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムは「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる。測定条件としては、試料濃度0.5%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて行う。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作成する。
本発明においてインクに使用されるポリマー分散剤の酸価は、50〜400であることが好ましく、60〜250であることがより好ましく、70〜200であることが更に好ましい。分散剤の酸価が50未満の場合、顔料が安定に分散しない場合が存在し、一方、酸価が400を超える場合には、インクの粘度が高くなり、吐出性が悪化する場合がある。
ポリマーの酸価の測定方法としては、公知の方法を使用することが可能で、例えば、JIS K 0070に準じた方法により、求めることができる。すなわち、THFやトルエン等の有機溶剤中に溶解させた樹脂を中和剤(KOH)で中和滴定することにより酸価を求めることができる。
また、本発明においてインクに使用されるポリマー分散剤の中和度は、20〜100%であることが好ましく、30〜90%であることがより好ましく、40〜80%であることが更に好ましい。分散剤の中和度が50%未満の場合には、インク調整後初期の顔料が安定に分散しない場合が存在し、一方、中和度が100%を超える場合には、インク調整後初期に加え、長期保存後のインクの吐出性が悪化する場合がある。
中和度は、上記酸価の測定における定量結果から、下記式に基づいて算出することができる。
中和度=中和剤量(g)/樹脂量(g)/中和剤分子量/(酸価/56100)
本発明においてインクに添加する分散剤は、顔料に対する添加量比率が、質量比で1%以上100%以下の範囲で使用することが好ましい。添加量比率が100%を超える場合には、インク粘度が高くなり、インクの噴射特性が不安定となる場合がある。一方、添加量が1%未満の場合には、色材の分散安定性が低下する場合がある。分散剤の添加量としては、2.5%以上75%以下がより好ましく、更に好ましくは、5%以上50%以下である。
本発明においてインクにおける顔料の体積平均粒子径は、30nm以上250nm以下であることが好ましい。顔料粒子の体積平均粒子径とは、顔料そのものの粒子径、又は顔料に分散剤等の添加物が付着している場合には、添加物が付着した粒子径をいう。
本発明において、体積平均粒子径の測定装置には、マイクロトラックUPA粒度分析計9340(Leeds&Northrup社製)を用いる。その測定は、インク4mlを測定セルに入れ、所定の測定方法に従って行う。尚、即提示に入力するパラメーターとしては、粘度にはインク粘度を、分散粒子の密度には色材の密度を用いる。
より好ましい体積平均粒子径は、60nm以上250nm以下であり、更に好ましくは150nm以上230nm以下である。インク中の粒子の体積平均粒子径が30nm未満である場合には、光学濃度が低くなる場合が存在し、一方、250nmを超える場合には、顔料の分散安定性が確保できない場合が存在する。
<溶媒>
−水−
本発明のインクに用いる水は、水道水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水など何れも使用できるが、インクでの保管安定性や、目詰まり防止の点で、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水が好ましく、特に好ましくはイオン交換水、純水、超純水が用いられる。
本発明において、インク中の水の含有量は、30〜80質量%であることが好ましく、35〜70質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることが好ましい。水分量が30質量%未満の場合には、インク調整後初期のインクの噴射性が悪化する場合があり、一方、水分量が80質量%を超える場合には、長期保存後のノズルの目詰まりが発生する頻度が高くなりやすい。
−水溶性有機溶媒−
本発明においては、インク中に水溶性有機溶媒を含有する。このような水溶性有機溶媒としては特に制限されず用いることができるが、水溶性有機溶媒を単一種で用いる場合には該水溶性有機溶媒の溶解度パラメーター(SP値)、前記水溶性有機溶媒を複数種混合して用いる場合には混合した水溶性有機溶媒のSP値が、13〜25であることが好ましく、より好ましくは13〜20の場合であり、更に好ましくは15〜20の場合である。該SP値が13未満であると、上記ポリマー分散剤が溶解し、インクの年度が上昇してしまい、結果、長期保存時にノズルの目詰まりを発生させやすい。一方、SP値が25を超えるような溶媒は実質的に存在しないが、もしこのようなSP値を有する溶媒が存在したとしても、顔料の分散の安定性が低下する。
水溶性有機溶媒の具体例としては、例えば、多価アルコール類及びそのアルキルエーテル類等の誘導体類が挙げられる。例えば、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジエタノール、ヘキシレングリコール、エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール(例えば、1,2−ヘキサンジオール)、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ジグリセリンエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
更に、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン、ケトアルコール類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の高沸点含窒素溶媒、ジメチルスルフォキシド、ジエチルスルフォキシド、スルフォラン、チオジエタノール等の含硫黄溶媒、グルコース、マルトース、アミロース(デキストリン)、セルロース、アルギン酸ナトリウム等の糖類及びその誘導体、アラビアゴム等も使用できるが、これらに限定されるものではない。これらの水溶性有機溶媒は、1種単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
前記液体組成物に含まれる水溶性有機溶媒の含有量は、全液体組成物重量に対して1〜50重量%が好ましく、3〜30重量%がより好ましい。1質量%未満では、高速乾燥性が損なわれる可能性があり、また、50質量%を超えると、インクの粘度が上昇し、吐出安定性が損なわれる可能性がある。
水溶性有機溶媒の溶解度パラメータ(SP値)の求め方は、蒸発熱からの計算、屈折率からの計算、カウリブタノール価からの計算、表面張力からの計算等の実測値から求める方法や化学組成から計算で求める方法等いずれでもよい。本発明における溶解度パラメータ(SP値)は、化学構造の原子又は原子団の蒸発エネルギー(Δei)とモル体積(Δvi)より求めるFedorsの計算により算出した値である。
[SP値=(ΣΔei/ΣΔvi)1/2
本発明においては、上記水溶性有機溶媒を単独で使用しても、あるいは2種類以上を混合して使用してもよい。
<その他の添加剤>
本発明において、界面活性剤を添加することも可能である。以下に、界面活性剤の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
本発明においてインクには、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、又は、両性界面活性剤などが含まれる。その他、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤のいずれも使用することも出来、更には、上記分散剤を使用することも可能である。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリエチレングリコール型、多価アルコール型など挙げられる。ポリエチレングリコール型としては、高級アルコールアルキレンオキサイド付加物、アルキルフェノールアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アルキレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドアルキレンオキシド付加物、ポリアルキレングリコールアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。一方、多価アルコール型としては、グリセロール脂肪酸エステル、多価アルコールアルキルエーテル、アルカノールアミン類脂肪酸アミドなどが挙げられる。
例えば、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチレングリコール、アセチレングリコールのオキシエチレン付加物、脂肪族アルカノールアミド、グリセリンエステル、ソルビタンエステル等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩などが挙げられる。具体的にはアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、高級アルキルリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩等が使用でき、例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ケリルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等も有効に使用される。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型及びベタイン型などのカルボン酸塩型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型などが挙げられる。また、アラニン型、アミドプロピルベタイン型、スルホベタイン型、アミドアミンオキシド型、イミダゾリン型なども存在し、具体的には、アルキルベタイン、スルホベタイン、サルフェートベタイン、イミダゾリドンベタイン、アミドプロピルベタイン、アミノジプロピオン酸塩等を用いることができる。
カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
その他、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント等も使用できる。
本発明において、界面活性剤は単独で用いても、2種類以上を混合して使用しても構わない。本発明におけるインクに添加する界面活性剤量は、インク全質量に対して10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.1〜3質量%の範囲で使用される。添加量が5質量%以上の場合には、光学濃度、及び、インクの保存安定性が悪化する場合が存在した。
また、本発明におけるインクには、必要に応じて、酸化防止剤、防カビ剤、導電剤、紫外線吸収剤、およびキレート化剤等を含有させることも可能である。これら添加剤としては、従来公知のものが全て使用できるが、例えば、キレート化剤としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、イミノ二酢酸(IDA)、エチレンジアミン−ジ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン−N,N,N’,N”,N”−五酢酸(DTPA)、グリコールエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(GEDTA)等が挙げられる。
<インクの物性>
本発明のインクは、インクジェット方式によりインクを付与する機構を備えたインクジェット用インクとして用いられることが好ましい。インクジェット方式では、インク粘度が高くなった場合、正常に噴射できない場合が存在する。
インクジェット用インクとして適している粘度は、1mPa・s以上50mPa・s未満であることが好ましく、より好ましくは、1.2mPa・s以上50mPa・s以下であり、更に好ましくは1.5mPa・s以上30mPa・s以下である。粘度が50mPa・sを超える場合、インクが正常に噴射されない場合がある。
本発明のインクは、上記界面活性剤を含有させたり、多価アルコール類、及び、一価アルコール類等を含有させたりすることによって表面張力を調整することが好ましい。
上記の方法により調整されるインクの表面張力は、20〜40mN/mの範囲内に調整することが好ましく、より好ましくは20〜35mN/mの範囲内であり、更に好ましくは25〜35mN/mの範囲内である。表面張力が20mN/mを下回ると、インク調製後初期のインクの噴射性が悪化する場合があり、40mN/mより大きいと記録用紙へのインク浸透性が遅くなるため、乾燥性が悪化し、高速印字に対応できなくなり生産性が低下することがある。
<インクの調製方法>
以下にインクの調製方法の一例を示す。
本発明のインクが、前記の樹脂によって分散された顔料を用いたインクである場合には、例えば、前記樹脂(分散剤)を所定量含む水溶液に所定量の前記顔料を添加し、十分に撹拌した後、分散機を用いて分散を行い、遠心分離等で粗大粒子を除いた後、所定の前記水溶性有機溶媒、前記添加剤等を加えて撹拌混合し、次いで濾過を行って得ることができる。この際、予め顔料の濃厚分散体を作製し、インク調製時に希釈する方法も使用できる。また、分散工程の前に顔料の粉砕工程を設けてもよい。あるいは、所定の水溶性有機溶媒、水、分散剤を混合後、顔料を添加して、分散機を用いて分散させてもよい。
前記分散機は、市販のものを用いることができる。例えば、コロイドミル、フロージェットミル、スラッシャーミル、ハイスピードディスパーザー、ボールミル、アトライター、サンドミル、サンドグラインダー、ウルトラファインミル、アイガーモーターミル、ダイノーミル、パールミル、アジテータミル、コボルミル、3本ロール、2本ロール、エクストリューダー、ニーダー、マイクロフルイダイザー、ラボラトリーホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等が挙げられ、これらを単独で用いても、2種以上を組み合せて用いてもよい。なお、無機不純物の混入を防ぐためには、分散媒体を使用しない分散方法を用いることが好ましく、その場合には、マイクロフルイダイザーや超音波ホモジナイザー等を使用することが好ましい。
一方、顔料として前記自己分散可能な顔料を用いたインクである場合、例えば、顔料に対して表面改質処理を行ない、得られた顔料を水に添加し、十分攪拌した後、必要に応じて前記と同様の分散機による分散を行ない、遠心分離等で粗大粒子を除いた後、所定の溶媒、添加剤等を加えて攪拌、混合、濾過を行なうことにより得ることができる。
[インクセット]
本発明のインクセットは、少なくとも上述のインクを含めば特に制限はなく、複数種のインクからなるインクセットであってもよいし、少なくとも凝集剤を含有する処理液と上述のインクとを含むインクセットであってもよい。
<処理液>
次に、本発明のインクジェット記録方法に用いる処理液の詳細について説明する。
本発明において用いられる処理液は、少なくとも凝集剤を含有する。これらの各成分について詳細に説明する。
−凝集剤−
本発明において使用される凝集剤とは、インク中の成分と反応、又は、相互作用をすることで、増粘又は凝集を起こす効果を有する物質のことを示す。このような物質としては、多価金属イオン又はカチオン性物質が挙げられる。具体的には、下記に示す、無機電解質、有機アミン化合物、及び有機酸などが有効に使用される。
無機電解質としては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン、及び、アルミニウムイオン、バリウムイオン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、スズイオン、チタンイオン、亜鉛イオン等の多価金属イオンと、塩酸、臭酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、チオシアン酸、及び、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等の有機カルボン酸及び、有機スルホン酸の塩等が挙げられる。
具体例としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸カリウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸カリウム等のアルカリ金属類の塩、及び、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ化バリウム、酸化バリウム、硝酸バリウム、チオシアン酸バリウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、サリチル酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩化銅、臭化銅、硫酸銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、硝酸鉄、蓚酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸鉄、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、チオシアン酸亜鉛、酢酸亜鉛等の多価金属類の塩等が挙げられる。
有機アミン化合物としては、1級、2級、3級及び4級アミン及びそれらの塩等が挙げられる。
具体例としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩、ポリアミン等が挙げられ、例えば、イソプロピルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、ジプロピルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルプロピルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体、及び、これら化合物のスルフォニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩、又は、リン酸エステル等が挙げられる。
有機酸として好ましくは、下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2007169528
ここで、式中、Xは、O、CO、NH、NR、S、又はSOを表し、Rは、アルキル基を表す。Rとして好ましくは、CH、C、COHである。Xとして好ましくは、CO、NH、NR,Oであり、より好ましくは、CO、NH、Oである。
Mは、水素原子、アルカリ金属又はアミン類を表す。Mとして好ましくは、H、Li、Na、K、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等であり、より好ましくは、H、Na、Kであり、更に好ましくは、水素原子である。
nは、3〜7の整数である。nとして好ましくは、複素環が6員環又は5員環となる場合であり、より好ましくは、5員環の場合である。mは、1又は2である。
一般式(1)で表される化合物は、複素環であれば、飽和環であっても不飽和環であってもよい。lは、1〜5の整数である。
一般式(1)で表される化合物は、具体的には、フラン、ピロール、ピロリン、ピロリドン、ピロン、ピロール、チオフェン、インドール、ピリジン、キノリン構造を有し、更に官能基としてカルボキシル基を有する化合物を示す。具体的には、2−ピロリドン−5−カルボン酸、4−メチル−4−ペンタノリド−3−カルボン酸、フランカルボン酸、2−ベンゾフランカルボン酸、5−メチル−2−フランカルボン酸、2,5−ジメチル−3−フランカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、4−ブタノリド−3−カルボン酸、3−ヒドロキシ−4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、2−ピロン−6−カルボン酸、4−ピロン−2−カルボン酸、5−ヒドロキシ−4−ピロン−5−カルボン酸、4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、3−ヒドロキシ−4−ピロン−2,6−ジカルボン酸、チオフェンカルボン酸、2−ピロールカルボン酸、2,3−ジメチルピロール−4−カルボン酸、2,4,5−トリメチルピロール−3−プロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−インドールカルボン酸、2,5−ジオキソ−4−メチル−3−ピロリン−3−プロピオン酸、2−ピロリジンカルボン酸、4−ヒドロキシプロリン、1−メチルピロリジン−2−カルボン酸、5−カルボキシ−1−メチルピロリジン−2−酢酸、2−ピリジンカルボン酸、3−ピリジンカルボン酸、4−ピリジンカルボン酸、ピリジンジカルボン酸、ピリジントリカルボン酸、ピリジンペンタカルボン酸、1,2,5,6−テトラヒドロ−1−メチルニコチン酸、2−キノリンカルボン酸、4−キノリンカルボン酸、2−フェニル−4−キノリンカルボン酸、4−ヒドロキシ−2−キノリンカルボン酸、6−メトキシ−4−キノリンカルボン酸、これらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等の化合物が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物として、好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩である。より好ましくは、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、フランカルボン酸、クマリン酸、若しくはこれらの化合物誘導体、又は、これらの塩である。
これらの中でも、好ましくは、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、硝酸カルシウム、リン酸二水素カルシウム、安息香酸カルシウム、酢酸カルシウム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、クエン酸カルシウム、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合体、モノアリルアミン重合体、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、クエン酸二水素カリウム、コハク酸、酒石酸、乳酸、フタル酸水素カリウム、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩である。より好ましくは、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、ジアリルアミン重合体、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、フランカルボン酸、クマリン酸、若しくはこれらの化合物誘導体、又は、これらの塩である。
本発明において、凝集剤は単一の種類を使用しても、或いは2種類以上を混合して使用しても構わない。
処理液中における凝集剤の添加量は、処理液の全質量に対し、0.01質量%以上30質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.1質量%以上15質量%以下であり、更に好ましくは、0.25質量%以上10質量%以下である。処理液中における凝集剤の添加量が0.01質量%未満の場合には、インク接触時において着色剤の凝集が不充分となり、光学濃度、滲み、色間滲みが悪化する場合が存在し、一方、添加量が30質量%を超える場合には、噴射特性が低下し、液体が正常に噴射しない場合がある。
−水溶性有機溶媒−
処理液に用いられる水溶性有機溶媒としては、インクと同様の水溶性有機溶媒を使用することができる。
水溶性有機溶媒の含有量は、処理液の全質量に対し、1質量%以上60質量%以下、好ましくは、5質量%以上40質量%以下で使用される。処理液中の水溶性有機溶媒量が1質量%よりも少ない場合には、十分な光学濃度が得られない場合が存在し、逆に、60質量%よりも多い場合には、液体の粘度が大きくなり、液体の噴射特性が不安定になる場合がある。
−水−
処理液には、上記の表面張力及び粘度となる範囲で、水が添加される。水の添加量は特に制限は無いが、好ましくは、処理液の全質量に対して、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。
−その他の添加剤−
また、処理液には、所望により着色剤を含有させることも可能である。処理液に含有させる着色剤としては、インクの着色剤として説明したものと同様のものが使用できる。好ましくは、染料、表面にスルホン酸又はスルホン酸塩を有する顔料、アニオン性自己分散顔料、カチオン性自己分散顔料が用いられる。これら着色剤は、酸性領域において凝集しにくく、処理液の保存安定性を良化させる効果があるため、好適であると考えられる。
本発明において、上述したインクと、少なくとも凝集剤を含有する処理液とを用いたインクセットを用いることで、光学濃度、滲みなどの画質を改善することも可能である。これは、インクと処理液を記録媒体上で混合することで、インク中の色材を凝集させるためであると考えている。即ち、記録媒体上の色材濃度を高くすることで、光学濃度を高くすることが可能となり、色材がインクとともに拡散しないため、滲みを改善することが可能となると推測している。
処理液はインクと同様の界面活性剤を使用することができる。界面活性剤の添加量はインク全質量に対して10質量%未満であることが好ましく、より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.01〜3質量%の範囲で使用される。添加量が10質量%以上の場合には、光学濃度、及び、処理液の保存安定性が悪化する場合が存在した。
その他、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類及びその誘導体、その他水溶性ポリマー、アクリル系ポリマーエマルション、ポリウレタン系エマルション、親水性ラテックス等のポリマーエマルション、親水性ポリマーゲル、シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素及びその誘導体、アセトアミド、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、水、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の含窒素化合物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属類の化合物、硫酸、塩酸、硝酸等の酸、硫酸アンモニウム等の強酸と弱アルカリの塩、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、紫外線吸収剤等も添加することができる。
−処理液の好ましい物性−
処理液の表面張力は、10mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、15mN/m以上39mN/m以下であり、更に好ましくは、15mN/m以上35mN/m以下である。表面張力が10mN/m未満となるとヘッドノズル面に液体が溢れ出し、インクの噴射性が悪化する場合がある。一方、45mN/mを超えると用紙に対するインクの浸透性が遅くなり、乾燥時間が遅くなる場合がある。
処理液の表面張力は、インクの表面張力よりも小さいことが好ましい。記録媒体上での処理液が拡がる速度が、インクの拡がる速度よりも速い場合に、更にフェザリングが改善される。
処理液の粘度は、1.2mPa・s以上15mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mPa・s以上10mPa・s未満、更に好ましくは1.8mPa・s以上8mPa・s未満である。インクの粘度が15mPa・sより大きい場合には、インクの噴射性が悪化する場合がある。一方、1.2mPa・sより小さい場合には、インクを連続吐出した場合の噴射安定性が悪化する場合がある。
処理液とインクの液適量を同一とした場合に、ドットの拡がりが、インクよりも処理液で大きくなるように、粘度と表面張力を調整することが好ましい。処理液の拡がりの方が大きい場合に、更にフェザリングが改善される。
本発明においては、一般式(1)で表される化合物を含む処理液のpHが、1.5以上12.0以下であることが好ましい。更に好ましくは、2.0以上7.5以下であり、より好ましくは2.5以上6.0以下である。処理液のpHが1.5未満の場合には、プリントヘッドのインク流路構成部分を溶解し、プリントヘッドを故障させる場合が存在した。一方、処理液のpHが12.0を超える場合には、インク接触時において着色剤の凝集が不充分となり、光学濃度、滲み、色間滲みが悪化する場合が存在する。
インクと処理液との混合液における5μm以上の粗粒数は、500個/μL以上であることが好ましい。より好ましくは500個/μL以上10,000個/μL以下であり、更に好ましくは500個/μL以上3,000個/μL以下である。インクと処理液との混合液における5μm以上粗粒数が、500個/μL未満の場合には、光学濃度が低下する場合がある。
本発明において、インクと処理液との混合液における5μm以上粗粒数は、二つの液体を質量比で1:1の割合で混合し、撹拌しながら2μLを採取し、Accusizer TM770 Optical Particle Sizer (Particle Sizing Systems社製)を用いて測定した。なお、測定時のパラメーターとして、分散粒子の密度には着色剤の密度を入力した。この着色剤の密度は、着色剤分散液を加熱、乾燥させることによって得られた着色剤紛体を比重計、又は比重ビン等を用いて測定することにより求めることができる。
本発明において、上述したインクと、少なくとも凝集剤を含有する処理液とを用いたインクセットを用いることで、光学濃度、滲みなどの画質を改善することも可能である。これは、インクと処理液を記録媒体上で混合することで、インク中の色材を凝集させるためであると考えている。即ち、記録媒体上の色材濃度を高くすることで、光学濃度を高くすることが可能となり、色材がインクとともに拡散しないため、滲みを改善することが可能となると推測している。
[インクカートリッジ]
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記記録用インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材等を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で
形成されたインク袋などを少なくとも有するもの、などが好適に挙げられる。
また、前記容器として、例えば、特開2001−138541等に記載のインクタンクを適用することができる。
この場合、上記本発明のインクや本発明のインクセットの処理液をインクタンクに充填するため、記録ヘッドからインク吐出する際においても、インクタンクにおけるける長期保管時のインク特性変化が抑制され、特に長期保管時の記録ヘッドからの噴射性において充分満足できるものとなる。
[インクジェット記録方法、インクジェット記録装置]
本発明の記録方法は、上記本発明のインクを、インクジェット方式を用いて記録媒体に付与する。処理液を用いて記録する場合には、インク及び処理液の少なくとも1つの液体を、インクジェット方式を用いて記録媒体に付与すればよいが、より好ましくはインク及び処理液のすべてをインクジェット方式を用いて記録媒体に付与する場合である。
また、本発明のインクジェット記録装置は、上記本発明のインクやインクセットの各液体を記録媒体に吐出する記録ヘッドを備えるものである。これらは、通常のインクジェット記録装置は勿論、インクのドライングを制御するためのヒーター等を搭載した記録装置、又は、中間体転写機構を搭載し、中間体に記録材料を印字した後、紙等の記録媒体に転写する記録装置等を適用することができる。
本発明のインクジェット記録方法(装置)は、滲み及び色間滲みの改善効果という観点から熱インクジェット記録方式、又は、ピエゾインクジェット記録方式を採用することが好ましい。この原因は明らかとはなっていないが、熱インクジェット記録方式の場合、吐出時にインクが加熱され、低粘度となっているが、記録媒体上でインクの温度が低下するため、粘度が急激に大きくなる。このため、滲み及び色間滲みに改善効果があると考えられる。一方、ピエゾインクジェット方式の場合、高粘度の液体を吐出することが可能であり、高粘度の液体は記録媒体上での紙表面方向への広がりを抑制することが可能となるため、滲み、及び、色間滲みに改善効果があるものと推測している。
本発明のインクジェット記録方法(装置)において、1画素を形成するために要するインクジェット用インク付与量と処理液付与量との質量比は、1:20〜20:1であることが好ましい。より好ましくは1:10〜10:1であり、さらに好ましくは、1:5〜5:1である。
インクジェット用インク付与量が処理液付与量に対して少なすぎたり、多すぎたり場合には、凝集が不充分となり、光学濃度の低下、滲みの悪化、色間滲みの悪化が生じる場合が存在した。ここで、画素とは、所望の画像を主走査方向、及び、副走査方向に対してインクを付与可能な最小距離で分割した際に構成される格子点であり、夫々の画素に対して適切なインクセットを付与することで、色及び画像濃度が調整され、画像が形成される。
また、処理液を用いて記録する場合には、インクジェット用インクと処理液とは互いに接触するように、記録媒体上に付与されるが、インクジェット用インクと処理液とが互いに接触することで、凝集剤の作用によりインクが凝集し、発色性、ベタ部ムラ、光学濃度、滲み、色間滲み、乾燥時間に優れる記録方法となるからである。接触していれば、互いに隣接するよう付与されても、覆い被さるように付与されても、どちらでもよい。
また、記録媒体への付与の順番は、処理液を付与した後、インクジェット用インクを付与する。処理液を先に付与することで、インクジェット用インクの構成成分を効果的に凝集させることが可能となるからである。処理液を付与した後であれば、いかなる時期にインクジェット用インクを付与してもかまわない。好ましくは、処理液を付与してから0.5秒以下である。
本発明のインクジェット記録方法(装置)において、インクジェット用インク及び処理液ともに、1ドロップ当たりの液体質量は0.01ng以上25ng以下であることが好ましい。より好ましくは、0.5ng以上20ng以下であり、更に好ましくは、0.5ng以上15ng以下である。1ドロップ当たりの液体質量が25ngを超える場合には、滲みが悪化する場合が存在した。これは、第1の液体及び第2の液体の記録媒体に対する接触角がドロップ量に依存して変化するためであり、ドロップ量が増えるにつれてドロップが紙表面方向に広がりやすい傾向があるためと考えている。1ドロップ当たりの液体質量が0.01ng未満の場合には、噴射安定性が悪化する場合が存在した。
但し、一つのノズルから複数の体積のドロップを噴射することが可能であるインクジェット装置において、上記ドロップ量とは、印字可能な最小ドロップのドロップ量を指すこととする。
以下、図面を参照しながら本発明のインクジェット記録装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、実質的に同様の機能を有する部材については同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は本発明のインクジェット記録装置の好適な一実施形態の外観の構成を示す斜視図である。図2は、図1のインクジェット記録装置(以下、画像形成装置と称する)における内部の基本構成を示す斜視図である。本実施形態の画像形成装置100は、前述の本発明のインクジェット記録方法に基づいて作動し画像を形成する構成を有している。すなわち、図1及び図2に示すように、画像形成装置100は、主として、外部カバー6と、普通紙などの記録媒体1を所定量載置可能なトレイ7と、記録媒体1を画像形成装置100内部に1枚毎に搬送するための搬送ローラ(搬送手段)2と、記録媒体1の面にインク及び液体組成物を吐出して画像を形成する画像形成部8(画像形成手段)とそれぞれのサブインクタンク5へインク及び処理液を補給するメインインクタンク4とから構成されている。
搬送ローラ2は画像形成装置100内に回転可能に配設された一対のローラで構成された紙送り機構であり、トレイ7にセットされた記録媒体1を挟持するとともに、所定量の記録媒体1を所定のタイミングで1枚毎に装置100内部に搬送する。
画像形成部8は記録媒体1の面上にインクによる画像を形成する。画像形成部8は、主として記録ヘッド3と、サブインクタンク5と、給電信号ケーブル9と、キャリッジ10と、ガイドロッド11と、タイミングベルト12と、駆動プーリ13と、メンテナンスユニット14とから構成されている。
サブインクタンク5はそれぞれ異なる色のインク又は液体組成物が吐出可能に格納されたインクタンク51、52、53、54、55を有している。これらには、例えば、インクジェット用インクとして、ブラックインク(K)、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)、及び、処理液が納められている。無論、処理液を用いない場合、又は、処理液が色材を含有する場合は、処理液用のインクタンクを設ける必要はない。
サブインクタンク5には、それぞれ排気孔56と補給孔57とが設けられている。そして、記録ヘッド3が待機位置(もしくは補給位置)に移動したとき、排気孔56及び補給孔57に補給装置15の排気用ピン151及び補給用ピン152がそれぞれ挿入されることで、サブインクタンク5と補給装置15とが連結可能となっている。また、補給装置15はメインインクタンク4と補給管16を介して連結されており、補給装置15によりメインインクタンク4から補給孔57を通じてサブインクタンク5へとインク又は処理液を補給する。
ここで、メインインクタンク4も、同様にそれぞれ異なる色のインク及び処理液が納めされたメインインクタンク41、42、43、44、45を有している。そして、これらには、例えば、第1の液体として、ブラックインク(K)、イエローインク(Y)、マゼンタインク(M)、シアンインク(C)が、第2の液体として処理液が満たされ、それぞれが画像形成装置100に脱着可能に格納されている。
さらに、図2に示すように、記録ヘッド3には給電信号ケーブル9とサブインクタンク5が接続されており、給電信号ケーブル9から外部の画像記録情報が記録ヘッド3に入力されると、記録ヘッド3はこの画像記録情報に基づき各インクタンクから所定量のインクを吸引して記録媒体の面上に吐出する。なお、給電信号ケーブル9は画像記録情報の他に記録ヘッド3を駆動するために必要な電力を記録ヘッド3に供給する役割も担っている。
また、この記録ヘッド3はキャリッジ10上に配置されて保持されており、キャリッジ10はガイドロッド11、駆動プーリ13に接続されたタイミングベルト12が接続されている。このような構成により、記録ヘッド3はガイドロッド11に沿うようにして、記録媒体1の面と平行でありかつ記録媒体1の搬送方向X(副走査方向)に対して垂直な方向Y(主走査方向)にも移動可能となる。
画像形成装置100には、画像記録情報に基づいて記録ヘッド3の駆動タイミングとキャリッジ10の駆動タイミングとを調製する制御手段(図示せず)が備えられている。これにより、搬送方向Xにそって、所定の速度で搬送される記録媒体1の面の所定領域に画像記録情報に基づく画像を連続的に形成することができる。
メンテナンスユニット14は、チューブを介して減圧装置(図示せず)に接続されている。更にこのメンテナンスユニット14は、記録ヘッド3のノズル部分に接続されており、記録ヘッド3のノズル内を減圧状態にすることにより記録ヘッド3のノズルからインクを吸引する機能を有している。このメンテナンスユニット14を設けておくことにより、必要に応じて画像形成装置100が作動中にノズルに付着した余分なインクを除去したり、作動停止状態のときにノズルからのインクの蒸発を抑制したりすることができる。
図3は本発明のインクジェット記録装置の好適な他の一実施形態の外観構成を示す斜視図である。図4は、図3のインクジェット記録装置(以下、画像形成装置と称する)における内部の基本構成を示す斜視図である。本実施形態の画像形成装置101は、前述の本発明のインクジェット記録方法に基づいて作動し画像を形成する構成を有している。
図3及び図4に示す画像形成装置101は、記録ヘッド3の幅が記録媒体1幅と同じ又はそれ以上であり、キャリッジ機構を持たず、副走査方向(記録媒体1の搬送方向:矢印X方向)の紙送り機構(本実施形態では搬送ローラ2を示しているが、例えばベルト式の紙送り機構でもよい)で構成されている。
また、図示しないが、インクタンク51〜55を副走査方向(記録媒体1の搬送方向:矢印X方向)に順次配列させるのと同様に、各色(処理液も含む)を吐出するノズル群も副走査方向に配列させている。これ以外の構成は、図1及び2に示す画像形成装置100と同様なので説明を省略する。なお、図中、記録ヘッド3は移動しないので、サブインクタンク5は補給装置15と常時連結した構成を示しているが、インク補給時に補給装置15と連結する構成でもよい。
図3及び図4に示す画像形成装置101では、記録媒体1の幅方向(主走査方向)の印字を記録ヘッド3により一括で行なうため、キャリッジ機構を持つ方式に比べ、装置の構成が簡易であり、印字速度も速くなる。
本発明に係るインク、インクセット、インクカートリッジ、記録方式、及び、記録装置は、普通紙などの浸透紙だけでなく、アート紙、フィルム、及び、金属等の非浸透性媒体上に画像を形成するものに適用することが可能である。従って、印刷物、電気配線基板作製技術、カラーフィルター、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示装置作製技術、医療用フィルム記録、DNA情報記録、壁紙又は化粧版などの建材材料などの分野で用いることが可能である。
本発明にかかるインクは、インクジェット記録方式に最も有効であるが、インクジェット記録方式以外にもオフセット印刷、グラビヤ印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷などに適用することができる。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
[実施例1]
<インクの調製>
・自己分散顔料 12質量%
・グリセリン 20質量%
・エチレングリコール 10質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.02質量%
・NaOH 0.11質量%
・水 残量
なお、用いた原料の詳細は後述する(以下、実施例2〜20及び比較例1〜4で同様。)。
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は4.2mPa・s、表面張力は31mN/m、pHは8.8であり、溶媒のSP値は18.2、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1:5.8、顔料に対するリチウムイオンの含有量[リチウムイオン(質量)/顔料(質量)]は0.028質量%であった。
[実施例2]
<インクの調製>
・顔料 7.8質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体 1.8質量%
(重量平均分子量:4500、酸価:110、中和度:60)
・ジエチレングリコール 10質量%
・1,2−ヘキサンジオール 10質量%
・界面活性剤(POE−2EH) 1質量%
・LiOH・HO 0.04質量%
・トリエタノールアミン 0.015質量%
・NaOH 0.085質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は5.1mPa・s、表面張力は33mN/m、pHは7.4であり、溶媒のSP値は14.2、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1:2.3、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.085質量%であった。
[実施例3]
<インクの調製>
・顔料 7.8質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体 1.8質量%
(重量平均分子量:4500、酸価:110、中和度:35)
・グリセリン 20質量%
・エチレングリコール 10質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.03質量%
・トリエタノールアミン 0.015質量%
・NaOH 0.049質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は5.8mPa・s、表面張力は32mN/m、pHは7.3であり、溶媒のSP値は18.2、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1:1.9、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.064質量%であった。
[実施例4]
<インクの調製>
・顔料 4質量%
・スチレン−アクリル酸メチル共重合体 1質量%
(重量平均分子量:43000、酸価:220、中和度:95)
・グリセリン 28質量%
・プロピレングリコール 5質量%
・界面活性剤(SFN465) 1.5質量%
・LiOH・HO 0.006質量%
・テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド 0.01質量%
・NaOH 0.149質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は4.2mPa・s、表面張力は31mN/m、pHは8.2であり、溶媒のSP値は19.4、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1:26.8、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.0248質量%であった。
[実施例5]
<インクの調製>
・顔料 24質量%
・スチレン−アクリル酸メチル共重合体 6質量%
(重量平均分子量:3800、酸価:55、中和度:85)
・グリセリン 20質量%
・ジエチレングリコール 15質量%
・界面活性剤(SFN465) 1.5質量%
・LiOH・HO 0.0075質量%
・テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド 0.25質量%
・NaOH 0.20質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は25mPa・s、表面張力は35mN/m、pHは7.2であり、溶媒のSP値は17.9、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1:43.3、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.0052質量%であった。
[実施例6]
<インクの調製>
・顔料 5質量%
・メタクリル酸nブチル−アクリル酸メチル共重合体 1.2質量%
(重量平均分子量:6000、酸価:370、中和度:25)
・グリセリン 20質量%
・プロピレングリコール 5質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4質量%
・界面活性剤(POEラウリルエーテル) 1質量%
・LiOH・HO 0.383質量%
・NaOH 0.025質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は4.2mPa・s、表面張力は30mN/m、pHは8.1であり、溶媒のSP値は18.0、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は14.6:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は1.27質量%であった。
[実施例7]
<インクの調製>
・顔料 10質量%
・スチレン−メタクリル酸共重合体 2質量%
(重量平均分子量:25000、酸価:120、中和度:75)
・グリセリン 25質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.16質量%
・NaOH 0.015質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は7.3mPa・s、表面張力は33mN/m、pHは7.5であり、溶媒のSP値は20、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は10.1:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.26質量%であった。
[実施例8]
<インクの調製>
・顔料 8.5質量%
・スチレン−アクリル酸メチル共重合体 1.8質量%
(重量平均分子量:33000、酸価:180、中和度:85)
・グリセリン 5質量%
・ジグリセリンエチレンオキサイド付加物 15質量%
・界面活性剤(POE−2EH) 1.2質量%
・LiOH・HO 0.216質量%
・NaOH 0.025質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は6.1mPa・s、表面張力は31mN/m、pHは7.8であり、溶媒のSP値は13.7、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は8.2:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.42質量%であった。
[実施例9]
<インクの調製>
・自己分散顔料 5質量%
・グリセリン 20質量%
・エチレングリコール 10質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.06質量%
・NaOH 0.05質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は4.2mPa・s、表面張力は31mN/m、pHは8.8であり、溶媒のSP値は18.2、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1.1:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.198質量%であった。
[実施例10]
<インクの調製>
・顔料 5質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体 1質量%
(重量平均分子量:4500、酸価:110、中和度:60)
・グリセリン 20質量%
・ジエチレングリコール 10質量%
・1,2−ヘキサンジオール 10質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.1質量%
・NaOH 0.067質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は4.8mPa・s、表面張力は33mN/m、pHは7.4であり、溶媒のSP値は17.1、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1.4:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.331質量%であった。
[実施例11]
<インクの調製>
・自己分散顔料 5質量%
・グリセリン 20質量%
・エチレングリコール 10質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.1質量%
・トリエタノールアミン 0.1質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は4.4mPa・s、表面張力は31mN/m、pHは8.6であり、溶媒のSP値は18.2、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は3.6:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.331質量%であった。
[実施例12]
<インクの調製>
・顔料 5質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体 1質量%
(重量平均分子量:4500、酸価:110、中和度:60)
・グリセリン 20質量%
・ジエチレングリコール 10質量%
・1,2−ヘキサンジオール 10質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.1質量%
・ジエタノールアミン 0.1質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は5.1mPa・s、表面張力は33mN/m、pHは7.3であり、溶媒のSP値は17.1、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は2.5:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.331質量%であった。
[実施例13]
<インクの調製>
・自己分散顔料 27.5質量%
・グリセリン 2質量%
・エチレングリコール 5質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 20質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.5質量%
・NaOH 0.03質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は28mPa・s、表面張力は35mN/m、pHは7.8であり、溶媒のSP値は12.6、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は15.9:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.301質量%であった。
[実施例14]
<インクの調製>
・顔料 0.8質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体 0.2質量%
(重量平均分子量:4500、酸価:110、中和度:60)
・ジエチレングリコール 10質量%
・1,2−ヘキサンジオール 7.5質量%
・界面活性剤(POE−2EH) 1質量%
・LiOH・HO 0.15質量%
・トリエタノールアミン 0.015質量%
・NaOH 0.009質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は2.3mPa・s、表面張力は31mN/m、pHは8.2であり、溶媒のSP値は14.3、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は10.65:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は3.101質量%であった。
[実施例15]
<インクの調製>
・顔料 7.8質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体 1.8質量%
(重量平均分子量:2500、酸価:450、中和度:105)
・グリセリン 20質量%
・エチレングリコール 10質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.05質量%
・トリエタノールアミン 0.01質量%
・NaOH 0.606質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は5.6mPa・s、表面張力は32mN/m、pHは7.9であり、溶媒のSP値は18.2、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1:12.8、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.106質量%であった。
[実施例16]
<インクの調製>
・顔料 4質量%
・スチレン−アクリル酸メチル共重合体 1質量%
(重量平均分子量:52000、酸価:220、中和度:95)
・グリセリン 28質量%
・プロピレングリコール 7質量%
・界面活性剤(SFN465) 1.5質量%
・LiOH・HO 0.006質量%
・テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド 0.01質量%
・NaOH 0.149質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は10.2mPa・s、表面張力は31mN/m、pHは7.5であり、溶媒のSP値は19.2、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1:26.8、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.025質量%であった。
[実施例17]
<インクの調製>
・顔料 4質量%
・スチレン−アクリル酸メチル共重合体 1質量%
(重量平均分子量:7500、酸価:45、中和度:15)
・グリセリン 28質量%
・プロピレングリコール 7質量%
・界面活性剤(SFN465) 1.5質量%
・LiOH・HO 0.006質量%
・テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド 0.01質量%
・NaOH 0.005質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は3.9mPa・s、表面張力は31mN/m、pHは7.5であり、溶媒のSP値は19.2、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1:1.6、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.025質量%であった。
[実施例18]
<インクの調製>
・顔料 20量%
・スチレン−アクリル酸メチル共重合体 6質量%
(重量平均分子量:3800、酸価:60、中和度:30)
・グリセリン 20質量%
・ジエチレングリコール 15質量%
・界面活性剤(SFN465) 1.5質量%
・LiOH・HO 0.001質量%
・NaOH 0.077質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は23mPa・s、表面張力は32mN/m、pHは7.2であり、溶媒のSP値は17.9、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は1:80.7、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.00083質量%であった。
[実施例19]
<インクの調製>
・顔料 5質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体 1質量%
(重量平均分子量:4500、酸価:110、中和度:60)
・グリセリン 20質量%
・ジエチレングリコール 10質量%
・1,2−ヘキサンジオール 10質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.1質量%
・KOH 0.047質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は4.7mPa・s、表面張力は33mN/m、pHは7.3であり、溶媒のSP値は17.1、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は2.8:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.331質量%であった。
[実施例20]
<インクの調製>
・顔料 5質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体 1質量%
(重量平均分子量:4500、酸価:110、中和度:60)
・グリセリン 20質量%
・ジエチレングリコール 10質量%
・1,2−ヘキサンジオール 10質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.1質量%
・ジ−2−イソプロパノールアミン 0.1質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は4.9mPa・s、表面張力は32mN/m、pHは7.1であり、溶媒のSP値は17.1、Liイオンと他陽イオンとの比率(モル比)は3.1:1、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.331質量%であった。
[比較例1]
<インクの調製>
・自己分散顔料 4質量%
・グリセリン 20質量%
・エチレングリコール 10質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 1.5質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は5.2mPa・s、表面張力は33mN/m、pHは11.4であり、溶媒のSP値は18.2、顔料に対するリチウムイオンの含有量は6.202質量%であった。
[比較例2]
<インクの調製>
・自己分散顔料 12質量%
・グリセリン 20質量%
・エチレングリコール 10質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.7質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は5.7mPa・s、表面張力は33mN/m、pHは9.2であり、溶媒のSP値は18.2、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.965質量%であった。
[比較例3]
<インクの調製>
・自己分散顔料 12質量%
・グリセリン 20質量%
・エチレングリコール 10質量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 4質量%
・界面活性剤(SFN465) 1質量%
・LiOH・HO 0.0035質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は5.5mPa・s、表面張力は33mN/m、pHは8.8であり、溶媒のSP値は18.2、顔料に対するリチウムイオンの含有量は0.005質量%であった。
[比較例4]
<インクの調製>
・顔料 7.8質量%
・スチレン−アクリル酸共重合体 1.8質量%
(重量平均分子量:4500、酸価:110、中和度:60)
・ジエチレングリコール 10質量%
・1,2−ヘキサンジオール 10質量%
・界面活性剤(POE−2EH) 1質量%
・トリエタノールアミン 0.015質量%
・NaOH 0.085質量%
・水 残量
上記組成を混合し、攪拌して得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望のインクを得た。
このインクの粘度は4.8mPa・s、表面張力は31mN/m、pHは7.8であり、溶媒のSP値は14.2であった。
Figure 2007169528
Figure 2007169528
Figure 2007169528
Figure 2007169528
Figure 2007169528
Figure 2007169528
表中、分散剤ポリマーとして添加したSt-AAは、スチレン−アクリル酸共重合体を表し、St−MAAはスチレン−アクリル酸メチル共重合体を表し、nBMA−MAAは、メタクリル酸nブチル−アクリル酸メチル共重合体を表し、St−MAはスチレン−メタクリル酸共重合体を表す。
表中の分散剤ポリマーの分子量は、上述の方法によって測定した重合平均分子量を表し、酸価及び中和度は上述の方法によって測定したものを表す。
また、表中、水溶性有機溶媒として添加したGlyはグリセリン(和光純薬社製、)であり、EGはエチレングリコール(和光純薬社製、)であり、BCBTはジエチレングリコールモノブチルエーテル(和光純薬社製)であり、DEGはジエチレングリコール(和光純薬社製)であり、1,2−HDLは1,2−ヘキサンジオール(デグサ社製)であり、PGはプロピレングリコール(和光純薬社製)であり、DGEOはジグリセリンエチレンオキサイド付加物(阪本薬品工業社製、商品名:SC-E750)である。
表中、界面活性剤として添加したSFN465は日信化学社製、商品名:オルフィンE1010であり、POE−2EHは青木油脂工業社製、商品名:EH-11であり、POEラウリルエーテルは花王社製、商品名:エマルゲン108である。
表中、顔料として使用した「自己分散顔料」とは、C.I.Pigment Blue 15:3に対し、表面処理を施した顔料であり、「顔料」とは、キャボット社製、商品名:Black Pearls Lである。
<インクの物性>
得られたインクの物性を以下のようにして調べた。結果を上表1〜表6に示す。
−表面張力−
23±0.5℃、55±5%RHの環境において、ウイルヘルミー型表面張力計(協和界面科学株式会社製)を用いて、得られたインクの表面張力を測定した。
−粘度−
レオマット115(Contraves製)を測定装置として用いて、得られたインクの粘度を測定した。その測定は、インクを測定容器に入れ、所定の方法で装置に装着し、測定温度は23℃、せん断速度は1400s−1の条件で行った。
−pH−
23±0.5℃、55±5%RHの環境において、pH/Conductivity Meter MPC227(メトラートレド社製)を用いて、得られたインクのpHを測定した。
<初期噴射性>
初期噴射性については、ノズル密度が1200dpi×600dpiであるピエゾ方式の試作インクジェットヘッドを有するプリンタに、上記で調製したインクを所定のメンテナンス動作で充填し、ノズルチェックパターンを印字させ、ノズル1024個のうち、吐出したノズルの数を観察した。なお、1ドロップ当たりのインクの付与量は、概ね2ngとなるように調整して吐出を行った。
○ : 正常に噴射したノズルが95%以上(973ノズル以上)
△ : 正常に噴射したノズルが90%以上95%未満(922ノズル以上973ノズル未満)
× : 正常に噴射したノズルが90%未満(922ノズル未満)
<長期保管後の不吐出ノズルの個数>
ノズル密度が1200dpi×600dpiであるピエゾ方式の試作インクジェットヘッドを有するプリンタに、上記で調製したインクを充填し、キャップをした状態で、一般環境下で15日間放置した。その後、所定のメンテナンス動作を行い、ノズルチェックパターンを印字させ、吐出ノズル1024個のうち、吐出したノズルの数を観察した。
○ : 吐出したノズルが95%以上(973ノズル以上)
△ : 吐出したノズルが90%以上95%未満(922ノズル以上973ノズル未満)
× : 吐出したノズルが90%未満(922ノズル未満)
<長期保管後のインク噴射の方向性不良>
ノズル密度が1200dpi×600dpiであるピエゾ方式の試作インクジェットヘッドを有するプリンタに、上記で調製したインクを充填し、キャップをした状態で、一般環境下で15日間放置した。更に、所定のメンテナンス動作を行った後、ノズルチェックパターンを印字させ、吐出ノズル1024個のうち、方向性の乱れなく正常位置に噴射されたノズルの数を観察した。
○ : 方向性不良無く正常に噴射したノズルが95%以上(973ノズル以上)
△ : 方向性不良無く正常に噴射したノズルが90%以上95%未満(922ノズル以上973ノズル未満)
× : 方向性不良無く正常に噴射したノズルが90%未満(922ノズル未満)
<光学濃度>
上記長期保管後のインク噴射性の評価において、インクを吐出してベタ画像を作成し、得られたベタ画像部の濃度を光学濃度測定器X―Rite MODEL404(X−Rite製)で測定した。評価基準は以下の通りである。
◎:光学濃度が1.5以上
○:光学濃度が1.3以上1.5未満
△:光学濃度が1.3未満
<評価結果まとめ>
評価結果を表7にまとめた。
Figure 2007169528
表7に示すように、リチウムイオンを含む2種以上の陽イオンを含有するインクを用いた実施例1〜20では、インク調製後初期及び長期保管時の噴射性に優れていた。
[実施例21]
<処理液>
下記組成で混合、攪拌し、得られた液体を、5μmフィルターを通過させることにより、所望の処理液を得た。
・ジエチレングリコール 30質量%
・硝酸マグネシウム・6水和物 4質量%
・コハク酸 2質量%
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物 1質量%
・水酸化リチウム 1質量%
・イオン交換水 残部
上記で調製した処理液を下打ちしたのち、表1〜6に示した実施例1〜20のインクとそれぞれ組み合わせて、1ドットの幅の直線画像の印字を行った。処理液とインクの単位面積あたりの吐出量は質量比で1:4とした。得られた直性画像の滲みを目視で観察したところ、ヒゲ状の滲み出しはなかった。
また、処理液を下打ちしたのち、表1〜5に示した実施例1〜20のインクのいずれかを吐出してベタ画像の印字を行った。得られたベタ画像部の濃度を光学濃度測定器X―Rite MODEL404(X−Rite製)で測定したところ、高い画像濃度であることがわかった。この結果を表7に示す。
このように、本発明のインクと、少なくとも凝集剤を含有する処理液とを用いたインクセットを用いると、滲みや画像濃度などの画質が良好であった。また勿論、本実施例のインクセットの場合でも、インク調製後初期及び長期保管時の噴射性に優れていた。
本発明のインクジェット記録装置の好適な一実施形態の外観の構成を示す斜視図。 図1のインクジェット記録装置における内部の基本構成を示す斜視図。 本発明のインクジェット記録装置の好適な他の一実施形態の外観構成を示す斜視図。 図3のインクジェット記録装置における内部の基本構成を示す斜視図。
符号の説明
1 記録媒体
2 搬送ローラ
3 記録ヘッド
4 メインインクタンク
5 サブインクタンク
6 外部カバー
7 トレイ
8 画像形成部
9 給電信号ケーブル
10 キャリッジ
11 ガイドロッド
12 タイミングベルト
13 駆動プーリ
14 メンテナンスユニット
15 補給装置
16 補給管
100 画像形成装置

Claims (24)

  1. 少なくとも、顔料と、水と、水溶性有機溶媒と、リチウムイオンを含む2種類以上の陽イオンと、を含むインク。
  2. リチウムイオン以外の前記陽イオンが、アルカリ金属イオン、又は有機陽イオンであることを特徴とする請求項1に記載のインク。
  3. リチウムイオンとその他の陽イオンの含有モル比が、1:50〜15:1であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインク。
  4. 前記顔料に対するリチウムイオンの含有量が、0.001〜5質量%であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のインク。
  5. 前記顔料の含有率が、1〜25質量%であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のインク。
  6. 前記水の含有率が、30〜80質量%であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のインク。
  7. 表面張力が、20〜40mNmであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のインク。
  8. 更に、重量平均分子量が3,000〜50,000で、酸価が50〜400で、且つ中和度が20〜100%のポリマーを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のインク。
  9. 前記水溶性有機溶媒を単一種で用いる場合には該水溶性有機溶媒のSP値、又は前記水溶性有機溶媒を複数種混合して用いる場合には混合した水溶性有機溶媒のSP値が、13〜25であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のインク。
  10. 前記有機陽イオンが、水酸化テトラメチルアンモニウム及びアルカノールアミンの少なくとも1種であることを特徴とする請求項2乃至請求項9のいずれか1項に記載のインク。
  11. 前記顔料が、自己分散顔料、高分子分散剤を用いて分散させた顔料、及び着色した樹脂を分散させた着色微粒子からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のインク。
  12. 少なくとも請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のインクを含むインクセット。
  13. 凝集剤を含有する処理液を含むことを特徴とする請求項12に記載のインクセット。
  14. 前記凝集剤が、有機酸、無機電解質、及び有機アミン化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項13に記載のインクセット。
  15. 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のインクを、インクジェット方式を用いて記録媒体に付与する記録方法。
  16. 請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載のインクセットのインク及び処理液の少なくとも1つの液体を、インクジェット方式を用いて記録媒体に付与する記録方法。
  17. 請求項13又は請求項14に記載のインクセットを用いた記録方法であって、インク及び処理液を互いに接触するように記録媒体上に付与し、パターン又は画像を形成する記録方法。
  18. 1画素を形成する前記インクと前記処理液の記録媒体に対する付与量が、質量比で1:20〜20:1の範囲であることを特徴とする請求項16乃至請求項17のいずれかに1項に記載の記録方法。
  19. 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のインク、又は請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載のインクセットを収納するインクカートリッジ。
  20. 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のインクを吐出するインク吐出手段を備えた記録装置。
  21. 請求項12乃至請求項14のいずれか1項に記載のインクセットのインク及び処理液を吐出するインク吐出手段を備えた記録装置。
  22. 前記インク吐出手段が、インクジェット方式であることを特徴とする請求項20又は請求項21に記載の記録装置。
  23. 記録媒体に、前記インクを1ドロップ当たり0.01ng以上25ng以下で付与することを特徴とする請求項22に記載の記録装置。
  24. 1画素を形成するために付与される前記インク、及び、前記処理液の付与量が、質量比で1:20〜20:1であることを特徴とする請求項22又は請求項23に記載の記録装置。
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