JP2001302951A - インクジェット記録用インク、インクセット、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録用インク、インクセット、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置

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JP2001302951A
JP2001302951A JP2000115632A JP2000115632A JP2001302951A JP 2001302951 A JP2001302951 A JP 2001302951A JP 2000115632 A JP2000115632 A JP 2000115632A JP 2000115632 A JP2000115632 A JP 2000115632A JP 2001302951 A JP2001302951 A JP 2001302951A
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ink
pigment
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water
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Kyoko Horinouchi
京子 堀之内
Toshiki Yui
俊毅 由井
Junji Suzuki
淳司 鈴木
Nobuyuki Ichizawa
信行 一澤
Kunichi Yamashita
勲一 山下
Hiroshi Inoue
洋 井上
Fuminori Koide
文教 小出
Takeshi Hashimoto
健 橋本
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目詰まり性や長期保存安定性に優れ、特に、
普通紙に対しても単色画像の滲みが発生せず、均一な高
い画像濃度が得られ、かつ耐擦っか性や速乾性に優れた
画像が得られるインクジェット記録用インクの提供。 【解決手段】 少なくとも、水、水溶性有機溶媒、及び
自己分散可能な顔料を含むインクジェット記録用インク
であって、(a)該自己分散可能な顔料の表面親水基の
総量が、顔料1gあたり0.3〜0.6mmolであ
り、(b)23℃における該インクの表面張力が40〜
55mN/mであり、(c)23℃における該インクの
普通紙に対する1秒後の接触角が40〜100°であ
り、(d)該インク中に、粒子径が0.5μm以上の粒
子を2.5×103個/μl以上含む、ことを特徴とす
るインクジェット記録用インク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用インク(以下、単に「インク」と称することがあ
る。)、それを用いたインクジェット記録方法及びイン
クジェット記録装置、並びに、インクセット及びそれを
用いたフルカラーインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、液体又は溶
融固体インクを、ノズル、スリット、多孔質フィルム等
から吐出し、紙、布、フィルム等の被記録材上に記録を
行う方法であり、用いられる記録装置は、小型で安価、
静寂性が高い等様々な利点を有している。そのため、黒
色単色あるいはフルカラーの記録が行える製品が数多く
市販され、記録装置の分野で大きな割合を占めるように
なった。特に近年、PPC紙やレポート用紙等のいわゆ
る普通紙上においても良好な印字品質が得られる方法が
種々検討されている。様々なインクジェット方式のう
ち、圧電素子を用いたいわゆるピエゾインクジェット方
式や、熱エネルギーを作用させて液滴を形成させてイン
クを吐出させるいわゆる熱インクジェット方式は、高速
印字、高解像度等多くの利点を有している。
【0003】従来、インクジェット記録方法に用いられ
るインクの多くは、色材として染料を使用していたが、
染料を使用したインクは長期保存安定性に優れるもの
の、耐水性、耐光性に問題があった。そこで、耐水性、
耐光性に優れ、高画像濃度が得られる顔料インクの提案
が多く行われるようになった。近年、顔料の中でも特に
着色力が高く、分散剤を併用しなくても水性媒体中に分
散可能ないわゆる自己分散型顔料が注目されている。顔
料に自己分散可能な処理を施す方法としては、酸化/還
元処理、酸・塩基処理、カップリング剤処理、プラズマ
処理、グラフト重合、反応性物質との機械的処理による
表面処理等が挙げられる。
【0004】カーボンブラックについては、芳香族基や
アルキル基を連結させカーボンブラック表面に親水基を
導入する方法が米国特許5571311号に、アリール
基を有する化合物とカーボンブラックを加熱混合する方
法が特開平6−128517号公報に、グラフト重合に
より親水化したカーボンブラックを含むインクが特公平
1−49369号公報、特開平5−230410号公報
に、表面活性水素を導入して自己分散可能となったカー
ボンブラックを含む方法が特開平8−3498号公報等
に開示されている。またカラー顔料についても、各顔料
表面にスルホン酸基を導入する方法が特開平8−283
596号公報に、反応性溶剤とともに有機顔料を機械的
処理する方法が特開平11−80579号公報、特開平
10−110111号公報等に開示されている。
【0005】インクジェット記録用インクには、(1)
単色画像での滲み/色間のブリーディングがなく高濃度
で均一な画像が得られること、(2)吐出安定性、吐出
応答性に優れ、ノズル先端での目詰まりが発生しないこ
と、(3)長期保存安定性が良いこと、(4)紙上での
耐擦っか性、インク速乾性が良いこと、(5)画像堅牢
性が高いこと、等が要求されている。近年、特にPPC
紙やレポート紙等いわゆる普通紙に対するインクジェッ
ト記録画像に関して、(1)の単色画像での滲み及び色
間滲みと、(4)の耐擦っか性、インク速乾性の両立の
要求が高まり、これに対する様々な方法が提案されてい
る。
【0006】例えば、カチオン性物質とノニオン性高分
子物質を含む液体組成物とアニオン性化合物を含むイン
クを組み合わせて使用する方法が特開平8−19317
5号公報に開示され、これに類似した方法が特開平8−
197840号公報、特開平9−286940号公報等
で提案されているが、これらの方法は、インク中の色材
を凝集促進させる物質を使用するため、目詰まりや長期
保存安定性等の信頼性について充分満足いくものは得ら
れていなかった。また、耐水性及び(1)の画像濃度と
滲みについての要求を満たすため、自己分散顔料とグリ
コールエーテル類を組み合わせる方法が特開平10−9
5941号公報に、同じく画質を向上させるため、自己
分散型顔料とアセチレングリコール系界面活性剤を組み
合わせる方法が特開平10−287837号公報に開示
されているが、いずれも他のインクジェット記録用イン
クに対する要求特性の全てを充分に満足できるものでは
なかった。このように、上記要求特性の全てを満足する
インクジェット記録用インクは、未だ得られていないの
が現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける問題を解決し、以下の目的を達成することを課題
とする。即ち、本発明は、目詰まり性や長期保存安定性
に優れ、特に、普通紙に対しても単色画像の滲みが発生
せず、均一な高い画像濃度が得られ、かつ耐擦っか性や
速乾性に優れた画像が得られるインクジェット記録用イ
ンク、それを用いたインクジェット記録方法及びインク
ジェット記録装置を提供することを目的とする。また、
本発明は、上記特性に加え、色間滲みのない画像が得ら
れるインクセット、及びそれを用いたフルカラーインク
ジェット記録方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 少なくとも、水、水溶性有機溶媒、及び自己分
散可能な顔料を含むインクジェット記録用インクであっ
て、(a)該自己分散可能な顔料の表面親水基の総量
が、顔料1gあたり0.3〜0.6mmolであり、
(b)23℃における該インクジェット記録用インクの
表面張力が40〜55mN/mであり、(c)23℃に
おける該インクジェット記録用インクの普通紙に対する
1秒後の接触角が40〜100°であり、(d)該イン
クジェット記録用インク中に、粒子径が0.5μm以上
の粒子を2.5×103個/μl以上含む、ことを特徴
とするインクジェット記録用インクである。 <2> それぞれ23℃におけるインクの表面張力が4
0mN/m以下の、シアンインク、マゼンタインク、及
びイエローインクを含む3色以上の水性カラーインク
と、前記<1>に記載のインクジェット記録用インクと
からなり、該インクジェット記録用インクが黒インクで
あることを特徴とするインクセットである。 <3> インク液滴を記録信号に応じて、インクジェッ
ト記録ヘッドにおけるプレフィルターから吐出させて被
記録材に記録を行うインクジェット記録方法において、
前記インクとして、少なくとも、水、水溶性有機溶媒、
及び自己分散可能な顔料を含み、かつ、(a)該自己分
散可能な顔料の表面親水基の総量が、顔料1gあたり
0.3〜0.6mmolであり、(b)23℃における
インクの表面張力が40〜55mN/mであり、(c)
23℃におけるインクの普通紙に対する1秒後の接触角
が40〜100°であり、(d)インク中に、粒子径が
0.5μm以上の粒子を2.5×103個/μl以上含
み、かつ粒子径が前記インクジェット記録ヘッドにおけ
るプレフィルターの孔径の1/3以上の粒子を1×10
3個/μl以下含む、インクジェット記録用インクを用
いることを特徴とするインクジェット記録方法である。 <4> 黒色インク、シアンインク、マゼンタインク、
及びイエローインクを記録信号に応じて、インクジェッ
ト記録ヘッドにおけるプレフィルターから吐出させて被
記録材に記録を行うフルカラーインクジェット記録方法
において、前記<2>に記載のインクセットを用いて記
録を行うことを特徴とするフルカラーインクジェット記
録方法である。 <5> インクタンクからインクジェット記録ヘッドに
インクを供給し、該インクジェット記録ヘッドにおける
プレフィルターからインク液滴を吐出させて被記録材に
記録を行うインクジェット記録装置において、前記イン
クが、少なくとも、水、水溶性有機溶媒、及び自己分散
可能な顔料を含み、かつ、(a)該自己分散可能な顔料
の表面親水基の総量が、顔料1gあたり0.3〜0.6
mmolであり、(b)23℃におけるインクの表面張
力が40〜55mN/mであり、(c)23℃における
インクの普通紙に対する1秒後の接触角が40〜100
°であり、(d)インク中に、粒子径が0.5μm以上
の粒子を2.5×103個/μl以上含み、かつ粒子径
が前記インクジェット記録ヘッドにおけるプレフィルタ
ーの孔径の1/3以上の粒子を1×103個/μl以下
含む、インクジェット記録用インクであることを特徴と
するインクジェット記録装置である。
【0009】更に、前記課題を解決するための手段は、
以下の態様が好ましい。即ち、 <6> 粒子径が、使用するインクジェット記録ヘッド
におけるプレフィルターの孔径の1/3以上の粒子を1
×103個/μl以下含む前記<1>に記載のインクジ
ェット記録用インクである。 <7> 前記自己分散可能な顔料が、カーボンブラック
を含む前記<1>又は<6>に記載のインクジェット記
録用インクである。 <8> 前記カーボンブラックの表面親水基が、カルボ
ン酸基を含む前記<7>に記載のインクジェット記録用
インクである。 <9> 界面活性剤を更に含む前記<1>、<6>から
<8>のいずれかに記載のインクジェット記録用インク
である。 <10> 前記水性カラーインクに使用する色材が、全
て水溶性染料である前記<2>に記載のインクセットで
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 [インクジェット記録用インク]本発明のインクジェッ
ト記録用インクは、少なくとも、水、水溶性有機溶媒、
及び自己分散可能な顔料を含有し、更に必要に応じて、
その他の成分を含有してなる。
【0011】(自己分散可能な顔料)前記自己分散可能
な顔料の表面親水基の総量は、顔料1gあたり0.3〜
0.6mmolである。画像濃度、均一性や耐擦っか
性、速乾性のバランスにはインクの浸透性が大きく寄与
している。顔料インク液滴が紙に着弾すると、紙上液滴
の表面張力を下げる成分が先に紙中に浸透していき、紙
上に残る液滴量が減少していくにつれ、紙上液滴表面張
力が高くなっていき徐々に浸透しにくくなる。該顔料の
表面親水基の総量が、顔料1gあたり0.3mmol未
満となると、顔料表面の疎水部に表面張力を下げる成分
を引きつける作用が大きいため紙上液滴の表面張力変化
が小さく、画像濃度や滲みは改善されるが、耐擦っか性
や速乾性が満足できないものとなる。一方、顔料の表面
親水基量が適度に多いと、顔料表面の疎水部に表面張力
を下げる成分を引きつける作用がそれほど大きくないた
め紙上液滴の表面張力変化が充分大きく、インク滴全体
としての浸透は速く速乾性がよいが、全てが紙中深くに
浸透するわけではなく紙上付近にも残り、結果として耐
擦っか性や速乾性には優れつつ、画像濃度や滲みもよく
なると考えられる。但し、該顔料の表面親水基の総量
が、顔料1gあたり0.6mmolを超えると、画像濃
度の低下が大きく、顔料が本来有する凝集力が低下して
しまう。
【0012】本発明に用いられる自己分散可能な顔料
は、表面親水基の総量が上記(a)を満たす市販の顔料
分散液や顔料をそのまま使用してもよく、あるいは表面
親水基の総量が上記(a)を満たすように、酸化/還元
処理、酸・塩基処理、カップリング剤処理、プラズマ処
理、グラフト重合、反応性物質との機械的処理による表
面処理等で適宜処理したものを用いてもよい。また、上
記(a)を満たすようにこれらを混合して使用してもよ
い。これらの顔料の有機及び無機不純物の含有量は少な
いものがよい。不純物を除去するため、一般に市販され
ている顔料分散液や顔料をそのまま使用する場合、ま
た、これらを使用して表面処理する場合は、精製するこ
とが望ましい。不純物の除去は、例えば、水洗浄や、限
外濾過膜法、イオン交換処理、活性炭、ゼオライト等に
よる吸着等の方法で行うことができる。特に限定するわ
けではないが、インク中において顔料の不純物に由来す
る無機物の濃度は500ppm以下であることが好まし
く、300ppm以下であることがより好ましい。
【0013】本発明における自己分散可能な顔料とは、
いわゆる親水性官能基をその表面に数多く有し、分散剤
を併用しなくとも水性媒体中に安定に分散可能な顔料を
いう。本発明では自己分散可能である判断基準として以
下の方法で確認した。顔料濃度が10重量%である水分
散液を高圧ホモジナイザーを用いて5分間分散した後、
顔料濃度が5重量%になるよう純水で希釈し、該分散液
をガラス瓶に9cmの高さまで入れて24時間静置し、
上から3cmまでの分散液の顔料濃度を測定し、静置後
の顔料濃度が静置前の顔料濃度の98%以上であるもの
を自己分散可能と判断した。
【0014】元の顔料として使用できる市販の黒色顔料
分散液の具体例としては、例えば、Cab−O−jet
−200、Cab−O−jet−300、IJX−55
(以上キャボット社製)、Microjet Blac
k CW−1(オリエント社製)等が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。また、黒色顔料として
は、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプ
ブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラックが
挙げられる。具体例としては、Raven7000、R
aven5750、Raven5250、Raven5
000 ULTRA II、Raven3500、Rav
en2000、Raven1500、Raven125
0、Raven1200、Raven1190 ULT
RA II、Raven1170、Raven1255、
Raven1080、Raven1060(以上コロン
ビアン・カーボン社製)、Regal400R、Reg
al330R、Regal660R、Mogul L、
Black PearlsL、Monarch 70
0、Monarch 800、Monarch 88
0、Monarch 900、Monarch 100
0、Monarch1100、Monarch 130
0、Monarch 1400(以上キャボット社
製)、Color Black FW1、Color
Black FW2、Color Black FW2
V、Color Black 18、Color Bl
ack FW200、Color Black S15
0、Color Black S160、Color
Black S170、Printex35、Prin
tex U、Printex V、Printex14
0U、Printex140V、Special Bl
ack 6、SpecialBlack 5、Spec
ial Black 4A、Special Blac
k 4(以上デグッサ社製)、No.25、No.3
3、No.40、No.47、No.52、No.90
0、No.2300、MCF−88、MA600、MA
7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)等、更に
は日本触媒社から販売されているものを挙げることがで
きるが、これらに限定されるものではない。
【0015】また顔料がカラーの場合についても同様で
市販されている顔料分散液や顔料を使用することができ
る。シアン、マゼンタ、イエロー3色の顔料の具体例を
それぞれ挙げると、シアンとしては、C.I.Pigm
ent Blue−1、C.I.Pigment Bl
ue−2、C.I.Pigment Blue−3、
C.I.Pigment Blue−15、C.I.P
igment Blue−15:1、C.I.Pigm
ent Blue−15:3、C.I.Pigment
Blue−15:34、C.I.Pigment B
lue−16、C.I.Pigment Blue−2
2、C.I.Pigment Blue−60等が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0016】マゼンタとしては、C.I.Pigmen
t Red−5、C.I.Pigment Red−
7、C.I.Pigment Red−12、C.I.
Pigment Red−48、C.I.Pigmen
t Red−48:1、C.I.Pigment Re
d−57、C.I.Pigment Red−112、
C.I.Pigment Red−122、C.I.P
igment Red−123、C.I.Pigmen
t Red−146、C.I.PigmentRed−
168、C.I.Pigment Red−184、
C.I.Pigment Red−202等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
【0017】イエローとしては、C.I.Pigmen
t Yellow−1、C.I.Pigment Ye
llow−2、C.I.Pigment Yellow
−3、C.I.Pigment Yellow−12、
C.I.Pigment Yellow−13、C.
I.Pigment Yellow−14、C.I.P
igment Yellow−16、C.I.Pigm
ent Yellow−17、C.I.Pigment
Yellow−73、C.I.PigmentYel
low−74、C.I.Pigment Yellow
−75、C.I.Pigment Yellow−8
3、C.I.Pigment Yellow−93、
C.I.Pigment Yellow−95、C.
I.Pigment Yellow−97、C.I.P
igment Yellow−98、C.I.Pigm
ent Yellow−114、C.I.Pigmen
t Yellow−128、C.I.Pigment
Yellow−129、C.I.Pigment Ye
llow−151、C.I.Pigment Yell
ow−154等が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。
【0018】導入される顔料表面の主な親水基は、ノニ
オン性、アニオン性、カチオン性のいずれでもよく、例
えば、スルホン酸基、カルボン酸基、水酸基、リン酸基
等が挙げられる。中でも水系媒体中で解離しやすいイオ
ン性の親水基であるスルホン酸基、カルボン酸基等が好
ましく、紙上で最も適した顔料凝集を起こすと考えられ
るカルボン酸基が最も好ましい。スルホン酸基、カルボ
ン酸基、リン酸基の場合、そのままの遊離酸の状態でも
使用することができるが、一部又は全て塩を形成してい
ることが分散性の点から好ましい。塩を形成する化合物
としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカ
リ金属類、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリエ
チルアミン等の脂肪族アミン類、モノメタノールアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアル
コールアミン類、アンモニア等が使用できる。好ましく
は、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属
類の塩基性化合物が使用される。これは、アルカリ金属
類の塩基性化合物が強電解質であり、酸の解離を促進す
る効果が大きいからである。
【0019】これらの顔料に導入された表面親水基の量
は、その処理方法から算出することが可能である。ま
た、特にカーボンブラックのような堅牢な顔料に導入さ
れた表面親水基が弱酸性基の場合、例えば次のような方
法で表面親水基量を確認することもできる。表面親水基
が遊離酸の状態の場合はそのままで、塩を形成している
場合は塩酸水溶液でpHを3以下になるよう沈殿させ、
純水で洗浄して遊離酸の状態にしてから、一定重量濃度
の固形分を含む水分散液を作製し、高圧ホモジナイザー
による分散及び/又は攪拌を行う。既知濃度の水酸化ナ
トリウム水溶液等のアルカリ溶液で滴定を行い、中和滴
定量からカーボンブラック単位重量あたりの表面親水基
量を見積もることができる。但し、表面親水基量を見積
もる方法はこれに限定されるものではない。顔料の種類
や導入されている表面親水基の種類により適宜方法を選
択すればよい。
【0020】本発明のインクに用いられる顔料の含有量
は、インク重量に対し合計で0.5〜10重量%が好ま
しく、1〜5重量%がより好ましい。該含有量が0.5
重量%未満であると、充分な画像濃度、彩度が得られな
いことがあり、該含有量が10重量%を超えると、吐出
応答性や吐出安定性の悪化、目詰まり等の原因になるこ
とがある。
【0021】(水溶性有機溶媒)本発明のインクに用い
られる水溶性有機溶媒は、公知のものを使用することが
でき、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリ
オール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエー
テル等の多価アルコール誘導体、ピロリドン、N−メチ
ル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリ
エタノールアミン等の含窒素溶媒、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコ
ール等のアルコール類、あるいは、チオジエタノール、
チオジグリセロール、チオジグリコール、スルホラン、
ジメチルスルオキシド等の含硫黄溶媒、炭酸プロピレ
ン、炭酸エチレン等を使用することができるが、これら
に限定されるものではない。本発明に用いられる水溶性
有機溶媒は、単独で使用しても、あるいは2種以上を混
合して使用してもよい。前記水溶性有機溶媒の含有量
は、インク重量に対し1〜60重量%が好ましく、5〜
40重量%がより好ましい。
【0022】(表面張力・接触角)本発明のインクは、
23℃における該インクの表面張力が40〜55mN/
mである。該表面張力が40mN/m未満では、画像濃
度が低く、滲みも悪化し、一方、該表面張力が55mN
/mを超えると、速乾性が満足できないものとなる。好
ましくは、本発明のインクの表面張力は、40〜50m
N/mである。本発明におけるインクの表面張力は、2
3℃50%RHの環境下で、ウイルヘルミ型表面張力計
を用いて測定した値である。
【0023】本発明のインクは、23℃における該イン
クの普通紙に対する1秒後の接触角が40〜100°で
ある。該接触角が40°未満であると、画像濃度が低
く、滲みも悪化し、一方、該接触角が100°を超える
と、速乾性、耐擦っか性が悪化する。好ましくは、本発
明のインクの接触角は、40〜80°である。本発明に
おけるインクの接触角は、23℃50%RHの環境下
で、FIBRO1100 DAT MKII(FIBRO
system社製)を用いて測定した値である。普通
紙としてFX−L紙(富士ゼロックス社製)を用い、イ
ンク4.0μlをセットし、測定開始から1000秒ま
での動的接触角の経時変化を測定し、1秒での接触角の
値を読み取った。
【0024】インクの表面張力や紙への濡れ性(接触
角)を上記で規定する範囲に調整するため、本発明のイ
ンクには、前記その他の成分として、界面活性剤を使用
することができる。界面活性剤は、ノニオン性、アニオ
ン性、カチオン性、両性等いずれの界面活性剤でも使用
することができる。ノニオン性界面活性剤としては、例
えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミ
ド、アセチレンアルコールエチレンオキシド付加物、ポ
リエチレングリコールポリプロピレングリコールブロッ
クコポリマー、グリセリンエステルのポリオキシエチレ
ンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレ
ンエーテル等が挙げられる。
【0025】アニオン性界面活性剤としては、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、
高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩及びスルホン酸
塩、高級アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。カ
チオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニ
ウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アル
キルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具
体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミ
ン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリ
ン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチ
ルピリジウムクロライド等が挙げられる。
【0026】両性界面活性剤としては、ベタイン、スル
フォベタイン、サルフェートベタイン、イミダゾリン等
が挙げられる。その他、ポリシロキサンポリオキシエチ
レン付加物等のシリコーン系界面活性剤やオキシエチレ
ンパーフルオロアルキルエーテル等のフッソ系界面活性
剤、スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン
等のバイオサーファクタント等も使用することができ
る。これらの界面活性剤は、単独でも2種以上を混合し
て使用することもできる。インク中に含まれる界面活性
剤の含有量は、界面活性剤の種類により適宜選択するこ
とができるが、上記で規定する表面張力(40〜55m
N/m)や濡れ性(接触角:40〜100°)を達成す
るには、インク重量に対して合計で0.001〜5重量
%であることが好ましく、0.01〜1重量%であるこ
とがより好ましい。該含有量が0.001重量%未満で
あると、充分な濡れ性が得られず、速乾性、耐擦っか性
が不充分となることがあり、一方、該含有量が5重量%
を超えると、画像濃度が低く、滲みが悪化し、また泡が
発生しやすく、吐出応答性が悪化しやすい。
【0027】(インク中の粒子)本発明のインクは、該
インク中に、粒子径が0.5μm以上の粒子を2.5×
103個/μl以上含む。該粒子の数が2.5×103
/μl未満であると、画像濃度を高めることができなく
なる。好ましくは、粒子径が0.5μm以上の粒子を5
0×103個/μl含む。また、本発明のインクは、吐
出応答性、吐出安定性、目詰まりに対しての要求を満た
すため、使用するインクジェット記録ヘッドにおけるプ
レフィルターの孔径の1/3以上の粒子を1×103
/μl以下含むことが好ましい。本発明において、前記
プレフィルターとは、吐出孔に最も近いフィルターを言
う。更に、使用するインクジェット記録ヘッドにおける
プレフィルターの孔径の1/3以上の粒子を0.5×1
3個/μl以下含むことがより好ましい。
【0028】インクが紙へ浸透していく過程で、顔料が
紙繊維上あるいは紙繊維間隙で凝集し、その結果画像濃
度を発現すると考えられる。特に本発明のような浸透性
をもつインクにおいて、インク中の粗大顔料粒子は画像
濃度を高める効果を発揮するため、ある程度多い方が望
ましい。但し、粗大粒子が多すぎると吐出応答性、吐出
安定性、目詰まり、長期保存安定性、コゲーション等、
信頼性に影響を与える可能性があり、これらのバランス
から上記範囲で含むことが望ましい。
【0029】粗大粒子を減らす方法には、一般的に行わ
れるインク作製工程中に適宜遠心分離や濾過等の処理を
行うことが挙げられるがこれらの方法に限らない。本発
明では、インク中に存在する0.5μm以上の粒子の粒
度分布を、AccusizerTM770 Optical Particle Sizer(Pa
rticle Sizing Systems社製)を用いて測定した。入力パ
ラメーターの分散粒子の密度として顔料の密度を使用
し、インク2μlを50mlの脱イオン水に希釈して測
定した。得られた粒度分布の元データーから粒子径が、
使用するインクジェット記録ヘッドにおけるプレフィル
ターの孔径の1/3以上の粒子数を読み取り、1μlに
換算した。
【0030】(水)本発明のインクに使用する水は、蒸
留水、イオン交換水、純水、及び超純水が好ましく、多
価カチオン、微生物等の混入がなく、保管安定性、目詰
まり防止の点で、イオン交換水が特に好ましい。
【0031】(その他の成分)本発明のインクには、上
記特性を調整するために水溶性樹脂を加えることもでき
る。水溶性樹脂としては、親水性構造部と疎水性構造部
を有する化合物等が好ましく使用でき、具体的には、縮
合系重合体及び付加重合体等が挙げられる。縮合系重合
体にはポリエステル系重合体が挙げられ、一方、付加重
合体にはα,β−エチレン性不飽和基を有するモノマー
の付加重合体が挙げられる。付加重合体としては、例え
ば、親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有す
るモノマーと疎水基を有するα,β−エチレン性不飽和
基を有するモノマーとを適宜組み合わせて共重合したも
の等が使用される。また、親水基を有するα,β−エチ
レン性不飽和基を有するモノマーの単独重合体も使用で
きる。
【0032】親水基を有するα,β−エチレン性不飽和
基を有するモノマーとしては、カルボキシル基、スルホ
ン酸基、水酸基、りん酸基等を有するモノマー、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン
酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸
モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニル
ナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタ
クリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエ
チルホスフェート、メタクリロオキシエチルフェニルア
シドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げら
れる。
【0033】一方、疎水基を有するα,β−エチレン性
不飽和基を有するモノマーとしては、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビ
ニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタ
レン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸
フェニルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メ
タクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアル
キルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン
酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル
等が挙げられる。上記親水基及び疎水基を有するモノマ
ーを共重合することにより得られる共重合体は、ランダ
ム、ブロック、及びグラフト共重合体等いずれの構造で
もよい。
【0034】好ましい共重合体の例としては、スチレン
−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸
共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン
−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸
共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、
ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸ア
ルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸ア
ルキルエステル−メタクリル酸、スチレン−メタクリル
酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン
−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、
スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル
酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエ
ステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0035】これらの共重合体に、ポリオキシエチレン
基、水酸基を有するモノマーを適宜共重合させてもよ
い。また、酸性官能基を表面に有する顔料との親和性を
高め、分散安定性をよくするため、カチオン性の官能基
を有するモノマー、例えば、N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルア
クリレート、N,N−ジメチルアミノメタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアミノアクリルアミド、N−ビニ
ルピロール、N−ビニルピリジン、N−ビニルピロリド
ン、N−ビニルイミダゾール等を適宜共重合させてもよ
い。
【0036】また、ポリスチレンスルホン酸、ポリアク
リル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルスルホン酸、ポ
リアルギン酸、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レン−ポリオキシエチレンブロックコポリマー、ナフタ
レンスルホン酸のホルマリン縮合物、ポリビニルピロリ
ドン、ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリアミド
類、ポリビニルイミダゾリン、アミノアルキルアクリレ
ート・アクリルアミド共重合体、キトサン、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミ
ド、ポリビニールアルコール、ポリアクリルアミド、カ
ルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロー
ス等のセルロース誘導体、多糖類とその誘導体等も好ま
しく使用することができる。
【0037】特に限定するわけではないが、水溶性樹脂
の親水基はカルボン酸又はカルボン酸の塩であることが
好ましい。これは、特に親水基にカルボン酸を用いた場
合には、紙上での顔料の凝集度合いが適度であるためと
考えられる。これらの水溶性樹脂のうち、親水基が酸性
基である共重合体は、水溶性を高めるため、塩基性化合
物との塩の状態で使用することが好ましい。これらの重
合体と塩を形成する化合物としては、ナトリウム、カリ
ウム、リチウム等のアルカリ金属類、モノメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族アミ
ン類、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプ
ロパノールアミン等のアルコールアミン類、アンモニア
等が挙げられる。好ましくは、ナトリウム、カリウム、
リチウム等のアルカリ金属類の塩基性化合物が使用され
る。これは、アルカリ金属類は強電解質であり、親水基
の解離を促進させる効果があると考えられる。水溶性樹
脂の中和量としては、共重合体の酸価に対して60%以
上中和されていることが好ましく、より好ましくは、共
重合体の酸価に対して80%以上中和されていることで
ある。これら水溶性樹脂は、単独で用いても、2種類以
上を併用してもよい。
【0038】また、導入した顔料の表面親水基に合わせ
てpH調整を行うことができる。例えば主にアニオン性
の表面親水基を導入した顔料を使用するインクにおいて
は、分散性を高めるためpH6〜11が好ましく、主に
カチオン性の表面親水基を導入した顔料を使用するイン
クにおいては、pH3〜6が好ましい。pHを調整する
ものとして、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム、トリエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、
2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、アンモニ
ア、リン酸アンモニウム、リン酸カリウム、リン酸ナト
リウム、リン酸リチウム、硫酸ナトリウム、酢酸塩、乳
酸塩、安息香酸塩、酢酸、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、
プロピオン酸、P−トルエンスルフォン酸等が挙げられ
る。その他一般的なpH緩衝剤を用いることもできる。
【0039】その他、ポリエチレンイミン、ポリアミン
類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、
メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシエチ
ルセルロース等のセルロース誘導体、グルコース、フル
クトース、マンニット、D−ソルビット、デキストラ
ン、ザンサンガム、カードラン、シクロアミロース、マ
ルチトール等の多糖類及びその誘導体、その他ポリマー
エマルション、シクロデキストリン、大環状アミン類、
デンドリマー、クラウンエーテル類、尿素及びその誘導
体、アセトアミド等を用いることができる。必要に応じ
て、酸化防止剤、防カビ剤、導電剤、紫外線吸収剤、及
びキレート化剤等を含有させてもよい。キレート化剤と
しては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、イ
ミノ二酢酸(IDA)、エチレンジアミン−ジ(o−ヒ
ドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ニトリロ三酢
酸(NTA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHE
G)、トランス−1,2−シクロヘキサンジアミン四酢
酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン−N,N,
N’,N’’,N’’−五酢酸(DTPA)、グリコー
ルエーテルジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(G
EDTA)等が挙げられる。
【0040】[インクセット]本発明のインクセット
は、それぞれ23℃におけるインクの表面張力が40m
N/m以下の、シアンインク、マゼンタインク、及びイ
エローインクを含む3色以上の水性カラーインクと、上
記構成の本発明のインクジェット記録用インクとからな
り、該インクジェット記録用インクが黒インクであるこ
とを特徴とする。鋭意検討の結果、普通紙上で黒インク
とカラーインク間のブリーディングをなくすためには、
上記のような性質をもつ本発明の黒インク(表面張力は
40〜55mN/m)と、表面張力が40mN/m以下
のカラーインクとを併用することが不可欠であることが
わかった。黒インクとカラーインク間のブリーデイング
が改善される理由については定かではないが、浸透性の
異なるインクが隣接すると、浸透性の高いインクの横へ
の浸透性が弱まり、縦への紙中への浸透が優先されるこ
とによると推測される。また、カラーインクに使用する
色材が水溶性染料であると、この効果がより高くなり好
ましい。理由は定かではないが、この場合、カラーイン
クに顔料を使用するよりも水溶性染料を使用する方が、
黒インクとカラーインクの微妙な浸透性のバランスを崩
しにくいためと推測される。
【0041】黒インク以外のカラーインクには、上述し
た顔料及び公知のあるいは新規に合成した水溶性染料を
用いることができる。中でも、水溶性染料は、鮮やかな
色彩が得られる直接染料及び酸性染料が好ましい。具体
的には、C.I.ダイレクトブルー−1、−2、−6、
−8、−22、−34、−70、−71、−76、−7
8、−86、−142、−199、−200、−20
1、−202、−203、−207、−218、−23
6、−237、C.I.ダイレクトレッド−1、−2、
−4、−8、−9、−11、−13、−20、−28、
−31、−33、−37、−39、−51、−59、−
62、−63、−73、−75、−80、−81、−8
3、−87、−90、−94、−95、−99、−10
1、−110、−189、C.I.ダイレクトイエロー
−1、−2、−4、−8、−11、−12、−26、−
27、−28、−33、−34、−41、−44、−4
8、−86、−87、−88、−135、−142、−
144、C.I.アシッドブルー−1、−7、−9、−
15、−22、−23、−27、−29、−40、−4
3、−55、−59、−62、−78、−80、−8
1、−90、−102、−104、−111、−18
5、−254、C.I.アシッドレッド−1、−4、−
8、−13、−14、−15、−18、−21、−2
6、−35、−37、−249、−257、C.I.ア
シッドイエロー−1、−3、−4、−7、−11、−1
2、−13、−14、−19、−23、−25、−3
4、−38、−41、−42、−44、−53、−5
5、−61、−71、−76、−79等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらは単独で
使用しても2種以上を混合して使用してもよい。カラー
インクの色材の含有量は、インク重量に対し合計で0.
1〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がより好
ましい。この範囲より少ないと充分な画像濃度が得られ
ないことがあり、多いとノズル目詰まり等が発生しやす
くなる。
【0042】黒インク以外のカラーインクは、上述した
水溶性有機溶媒、界面活性剤、水溶性樹脂、各種添加剤
を任意に選択して使用することができる。水溶性有機溶
媒はインク重量に対して合計で1〜70重量%、更には
5〜60重量%で含むことが好ましい。界面活性剤、水
溶性樹脂、各種添加剤についても適宜含有量を決定して
よい。
【0043】また、カラーインクには紙上での色材の凝
集力を高めるために、これらに加えて、目詰まりや長期
安定性等について2次障害が出ない程度に、電解質やカ
チオン性物質を添加してもよい。電解質としては、リチ
ウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のア
ルカリ金属イオン、アルミニウムイオン、バリウムイオ
ン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシ
ウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、スズイ
オン、チタンイオン、亜鉛イオン等の多価金属イオン、
塩酸、臭酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、チオ
シアン酸、及び、酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、フマル
酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等の有機カルボン
酸、有機スルホン酸の塩等が挙げられる。また、水中で
解離することにより有機陽イオンとなるカチオン性物質
等も使用することができ、具体的には、1級、2級、3
級及び4級アミン並びにそれらの塩等が挙げられる。
【0044】前記電解質としては、例えば、塩化リチウ
ム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、
臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、硫
酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸カ
リウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸カリウム等のア
ルカリ金属類の塩、及び、塩化アルミニウム、臭化アル
ミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸
ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム、
酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、ヨウ
化バリウム、酸化バリウム、硝酸バリウム、チオシアン
酸バリウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化
カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リン
酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、安息香
酸カルシウム、酢酸カルシウム、サリチル酸カルシウ
ム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カル
シウム、クエン酸カルシウム、塩化銅、臭化銅、硫酸
銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸
鉄、硝酸鉄、蓚酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸
鉄、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグ
ネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸
マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸
マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸
マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳
酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケ
ル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタ
ン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、チオシ
アン酸亜鉛、酢酸亜鉛等の多価金属類の塩等が挙げられ
る。
【0045】一方、前記カチオン性物質の具体例として
は、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン
塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミ
ダゾリウム塩、ポリアミン等が挙げられ、例えば、イソ
プロピルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミ
ン、2−エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、ジプロ
ピルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、ジメチルプロピルアミン、エチレンジア
ミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、
ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ジ
エタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエ
タノールアミン、テトラメチルアンモニウムクロライ
ド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキ
シエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒド
ロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジル
アンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライ
ド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド、ジアリ
ルジメチルアンモニウムクロライド重合体、ジアリルア
ミン重合体、モノアリルアミン重合体等が挙げられる。
【0046】好ましい電解質としては、硫酸アルミニウ
ム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウ
ム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネ
シウム、酢酸マグネシウム、硫酸スズ、塩化亜鉛、硝酸
亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、硝酸アルミニウム、モノア
リルアミン重合体、ジアリルアミン重合体、ジアリルジ
メチルアンモニウムクロライド重合体等が挙げられる。
これらの物質は、各カラーインク中に単独で使用しても
2種以上混合して使用してもよい。各カラーインクに含
まれるこれらの物質は、インク重量に対して合計で0.
01〜10重量%、更には0.01〜5重量%であるこ
とが好ましい。この範囲よりも少ないと紙上での色材の
凝集力を高めるのには不十分であり、多いとノズル目詰
まり等が発生しやすくなる。
【0047】[インクジェット記録方法]本発明のイン
クジェット記録方法は、インク液滴を記録信号に応じ
て、インクジェット記録ヘッドにおけるプレフィルター
から吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記
録方法であって、前記インクとして、上記構成の本発明
のインクジェット記録用インクであり、かつ、該インク
ジェット記録用インク中に、粒子径が前記インクジェッ
ト記録ヘッドにおけるプレフィルターの孔径の1/3以
上の粒子を1×103個/μl以下含むインクジェット
記録用インクを用いることを特徴とする。本発明のイン
クジェット記録方法は、使用するインクジェット記録ヘ
ッドにおけるプレフィルターの孔径と、上記構成の本発
明のインクジェット記録用インクに含まれる粒子の大き
さ及び個数との関係を規定することにより、目詰まり性
や長期保存安定性に優れ、特に、普通紙に対しても単色
画像の滲みが発生せず、均一な高い画像濃度が得られ、
かつ耐擦っか性や速乾性に優れた画像を得ることができ
る。本発明のインクジェット記録方法は、単色画像を形
成するのみならず、上記構成の本発明の、シアンイン
ク、マゼンタインク、イエローインク、及び黒インクを
用いることにより、フルカラー画像を形成することもで
きる。
【0048】[フルカラーインクジェット記録方法]本
発明のフルカラーインクジェット記録方法は、黒色イン
ク、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローイン
クを記録信号に応じて、インクジェット記録ヘッドにお
けるプレフィルターから吐出させて被記録材に記録を行
うフルカラーインクジェット記録方法であって、上記構
成の本発明のインクセットを用いて記録を行うことを特
徴とする。本発明のフルカラーインクジェット記録方法
は、上記構成の本発明のインクセットを用いることによ
り、上記特性に加え、色間滲みのない画像を得ることが
できる。
【0049】[インクジェット記録装置]本発明のイン
クジェット記録装置は、インクタンクからインクジェッ
ト記録ヘッドにインクを供給し、該インクジェット記録
ヘッドにおけるプレフィルターからインク液滴を吐出さ
せて被記録材に記録を行うインクジェット記録装置であ
って、前記インクが、上記構成の本発明のインクジェッ
ト記録用インクであり、かつ、該インクジェット記録用
インク中に、粒子径が前記インクジェット記録ヘッドに
おけるプレフィルターの孔径の1/3以上の粒子を1×
103個/μl以下含むインクジェット記録用インクで
あることを特徴とする。本発明のインクジェット記録装
置は、使用するインクジェット記録ヘッドにおけるプレ
フィルターの孔径と、上記構成の本発明のインクジェッ
ト記録用インクに含まれる粒子の大きさ及び個数との関
係を規定することにより、目詰まり性や長期保存安定性
に優れ、特に、普通紙に対しても単色画像の滲みが発生
せず、均一な高い画像濃度が得られ、かつ耐擦っか性や
速乾性に優れた画像を得ることができる。本発明のイン
クジェット記録装置におけるインクタンク及びインクジ
ェット記録ヘッドは、特に限定されるものではなく、従
来公知のものを使用することができる。
【0050】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、
以下の説明において、「部」はすべて「重量部」を意味
する。 1.単色インク [自己分散可能な顔料の調製] −顔料分散液A− 市販のカーボンブラック分散液IJX−55(キャボッ
ト社製)と、Microjet Black CW−1
(オリエント社製)とを、重量比1:1で混合した後、
充分攪拌した。この混合液を顔料1g当たりの表面親水
基量が0.6mmolになるように次亜塩素酸で処理し
た。得られた分散液を遠心分離装置で遠心分離処理(5
000rpm×10分)し、全量に対し80重量%上澄
み液を採取した。顔料濃度が10重量%になるよう純水
で希釈した。以下に記載した方法により、顔料が自己分
散可能かどうかを調べた。即ち、上記顔料濃度が10重
量%である水分散液を高圧ホモジナイザーを用いて5分
間分散した後、顔料濃度が5重量%になるよう純水で希
釈し、希釈した分散液をガラス瓶に9cmの高さまで入
れて24時間静置し、上から3cmまでの分散液の顔料
濃度を測定し、静置後の顔料濃度が静置前の顔料濃度の
98%以上であるものを自己分散可能と判断した。その
結果、顔料が自己分散可能であると確認された。
【0051】−顔料分散液B− 顔料Black pearls L(キャボット社製)
を、顔料1gあたりの表面親水基量が0.5mmolに
なるようグラフト重合により処理した後、固形分濃度が
10重量%になるよう純水と混合し、攪拌しながら高圧
ホモジナイザーで10分間分散した。得られた分散液を
遠心分離装置で遠心分離処理(5000rpm×10
分)し、全量に対し80重量%上澄み液を採取した。顔
料濃度が10重量%になるよう純水で希釈した。上記顔
料分散液Aと同様の方法により、顔料が自己分散可能か
どうかを調べたところ、自己分散可能であると確認され
た。
【0052】−顔料分散液C− 顔料Raven5250(コロンビアン・カーボン社
製)を、顔料1gあたりの表面親水基量が0.4mmo
lになるようグラフト重合により処理した後、固形分濃
度が10重量%になるよう純水と混合し、攪拌しながら
高圧ホモジナイザーで10分間分散した。得られた分散
液を遠心分離装置で遠心分離処理(5000rpm×1
0分)し、全量に対し80重量%上澄み液を採取した。
顔料濃度が10重量%になるよう純水で希釈した。上記
顔料分散液Aと同様の方法により、顔料が自己分散可能
かどうかを調べたところ、自己分散可能であると確認さ
れた。
【0053】−顔料分散液D− カーボンブラック分散液Cab−O−jet300(キ
ャボット社製)中に、顔料1gあたりの表面親水基量が
0.6mmolになるよう次亜塩素酸による処理を施し
た顔料Printex V(デグッサ社製)を固形分重
量比1:1となるよう混合し、攪拌しながら高圧ホモジ
ナイザーで10分間分散した。全固形分濃度が10重量
%になるよう純水で希釈し、得られた分散液を遠心分離
装置で遠心分離処理(5000rpm×10分)し、全
量に対し80重量%上澄み液を採取した。顔料濃度が1
0重量%になるよう純水で希釈した。上記顔料分散液A
と同様の方法により、顔料が自己分散可能かどうかを調
べたところ、自己分散可能であると確認された。
【0054】−顔料分散液E− 銅フタロシアニンブルー顔料リオノールブル−FG−7
351(東洋インキ製造社製)に、顔料1gあたりの表
面親水基量が0.5mmolになるよう次亜塩素酸で処
理した顔料を、固形分濃度が10重量%になるよう純水
と混合し、攪拌しながら高圧ホモジナイザーで10分間
分散させた。得られた分散液を遠心分離装置で遠心分離
処理(5000rpm×10分)し、全量に対し80重
量%上澄み液を採取した。顔料濃度が10重量%になる
よう純水で希釈した。上記顔料分散液Aと同様の方法に
より、顔料が自己分散可能かどうかを調べたところ、自
己分散可能であると確認された。
【0055】−顔料分散液F− 顔料Monastral Red B(BASF社製)
に、顔料1gあたりの表面親水基量が0.5mmolに
なるよう次亜塩素酸を施した顔料を、固形分濃度が10
重量%になるよう純水と混合し、攪拌しながら高圧ホモ
ジナイザーで10分間分散させた。得られた分散液を遠
心分離装置で遠心分離処理(5000rpm×10分)
し、全量に対し80重量%上澄み液を採取した。顔料濃
度が10重量%になるよう純水で希釈した。上記顔料分
散液Aと同様の方法により、顔料が自己分散可能かどう
かを調べたところ、自己分散可能であると確認された。
【0056】−顔料分散液G− 顔料Permanent Yellow DHG(ヘキ
スト社製)に、顔料1gあたりの表面親水基量が0.5
mmolになるよう次亜塩素酸を施した顔料を、固形分
濃度が10重量%になるよう純水と混合し、攪拌しなが
ら高圧ホモジナイザーで10分間分散させた。得られた
分散液を遠心分離装置で遠心分離処理(5000rpm
×10分)し、全量に対し80重量%上澄み液を採取し
た。顔料濃度が10重量%になるよう純水で希釈した。
上記顔料分散液Aと同様の方法により、顔料が自己分散
可能かどうかを調べたところ、自己分散可能であると確
認された。
【0057】−顔料分散液A’− カーボンブラック分散液Cab−o−jet300(キ
ャボット社製)中に、顔料1gあたりの表面親水基量が
0.02mmolとなるまで、0.1mol/l塩酸水
溶液を添加し、攪拌しながら高圧ホモジナイザーにて1
0分間分散させた。得られた分散液を遠心分離装置で遠
心分離処理(5000rpm×10分)し、全量に対し
80重量%上澄み液を採取した。顔料濃度が10重量%
になるよう純水で希釈した。上記顔料分散液Aと同様の
方法により、顔料が自己分散可能かどうかを調べたとこ
ろ、自己分散可能であると確認された。
【0058】−顔料分散液B’− 顔料Black pearls L(キャボット社製)
を、顔料1gあたりの表面親水基量が0.2mmolに
なるようグラフト重合により処理した後、固形分濃度が
10重量%になるよう純水と混合し、攪拌しながら高圧
ホモジナイザーで10分間分散した。得られた分散液を
遠心分離装置で遠心分離処理(5000rpm×10
分)し、全量に対し80重量%上澄み液を採取した。顔
料分濃度が10重量%になるよう純水で希釈した。上記
顔料分散液Aと同様の方法により、顔料が自己分散可能
かどうかを調べたところ、自己分散可能であると確認さ
れた。
【0059】−顔料分散液C’− 顔料Raven5250(コロンビアン・カーボン社
製)を、顔料1gあたりの表面親水基量が1.0mmo
lになるようグラフト重合により処理した後、固形分濃
度が10重量%になるよう純水と混合し、攪拌しながら
高圧ホモジナイザーで10分間分散した。得られた分散
液を遠心分離装置で遠心分離処理(5000rpm×1
0分)し、全量に対し80重量%上澄み液を採取した。
顔料濃度が10重量%になるよう純水で希釈した。上記
顔料分散液Aと同様の方法により、顔料が自己分散可能
かどうかを調べたところ、自己分散可能であると確認さ
れた。
【0060】−顔料分散液D’− カーボンブラック分散液Cab−O−jet300(キ
ャボット社製)中に、顔料1gあたりの表面親水基量が
0.1mmolになるよう次亜塩素酸による処理を施し
た顔料Printex V(デグッサ社製)を固形分重
量比1:1となるよう混合し、攪拌しながら高圧ホモジ
ナイザーで10分間分散した。全固形分濃度が10重量
%になるよう純水で希釈し、得られた分散液を遠心分離
装置で遠心分離処理(5000rpm×10分)し、全
量に対し80重量%上澄み液を採取した。顔料濃度が1
0重量%になるよう純水で希釈した。上記顔料分散液A
と同様の方法により、顔料が自己分散可能かどうかを調
べたところ、自己分散可能であると確認された。
【0061】−顔料分散液E’− 銅フタロシアニンブルー顔料リオノールブル−FG−7
351(東洋インキ製造社製)に、顔料1gあたりの表
面親水基量が0.2mmolになるよう次亜塩素酸で処
理した顔料を、固形分濃度が10重量%になるよう純水
と混合し、攪拌しながら高圧ホモジナイザーで10分間
分散させた。得られた分散液を遠心分離装置で遠心分離
処理(5000rpm×10分)し、全量に対し80重
量%上澄み液を採取した。顔料濃度が10重量%になる
よう純水で希釈した。上記顔料分散液Aと同様の方法に
より、顔料が自己分散可能かどうかを調べたところ、自
己分散可能であると確認された。
【0062】−顔料分散液F’− 顔料Monastral Red B(BASF社製)
に、顔料1gあたりの表面親水基量が0.2mmolに
なるよう次亜塩素酸で処理した顔料を、固形分濃度が1
0重量%になるよう純水と混合し、攪拌しながら高圧ホ
モジナイザーで10分間分散させた。得られた分散液を
遠心分離装置で遠心分離処理(5000rpm×10
分)し、全量に対し80重量%上澄み液を採取した。顔
料濃度が10重量%になるよう純水で希釈した。上記顔
料分散液Aと同様の方法により、顔料が自己分散可能か
どうかを調べたところ、自己分散可能であると確認され
た。
【0063】−顔料分散液G’− 顔料Permanent Yellow DHG(ヘキ
スト社製)に、顔料1gあたりの表面親水基量が0.2
mmolになるよう次亜塩素酸で処理した顔料を、固形
分濃度が10重量%になるよう純水と混合し、攪拌しな
がら高圧ホモジナイザーで10分間分散させた。得られ
た分散液を遠心分離装置で遠心分離処理(5000rp
m×10分)し、全量に対し80重量%上澄み液を採取
した。顔料濃度が10重量%になるよう純水で希釈し
た。上記顔料分散液Aと同様の方法により、顔料が自己
分散可能かどうかを調べたところ、自己分散可能である
と確認された。
【0064】(実施例1〜7)上記で得られた自己分散
可能な顔料分散液A〜Gを用いて、それぞれ対応する以
下のようなインクA〜Gを作製した。各顔料分散液A〜
Gにその他の成分を所定濃度で加えていき、混合、攪拌
後に2μmのフィルターで濾過を行い、それぞれインク
A〜Gを得た。
【0065】 [インクA〜Gの作製] ・各自己分散可能な顔料分散体A〜G 30部 ・水溶性有機溶媒(ジエチレングリコール) 10部 ・水溶性有機溶媒(チオジグリコール) 10部 ・ノニオン性界面活性剤(サーフィノール440、日信化学社製) 0.02部 ・エタノール 2部 ・尿素 5部 ・純水 残部 計100部
【0066】(比較例1〜7)上記で得られた自己分散
可能な顔料分散液A’〜G’を用いて、それぞれ対応す
る以下のようなインクA’〜G’を作製した。各顔料分
散液A’〜G’にその他の成分を所定濃度で加えてい
き、インクG’のみを除いて、混合、攪拌後に2μmの
フィルターで濾過を行い、それぞれインクA’〜G’を
得た。
【0067】 [インクA’の作製] ・自己分散可能な顔料分散液A’ 30部 ・水溶性有機溶媒(ジエチレングリコール) 10部 ・水溶性有機溶媒(チオジグリコール) 10部 ・ノニオン性界面活性剤(サーフィノール440、日信化学社製) 1部 ・エタノール 2部 ・尿素 5部 ・純水 残部 計100部
【0068】 [インクB’の作製] ・自己分散可能な顔料分散液B’ 30部 ・水溶性有機溶媒(ジエチレングリコール) 10部 ・水溶性有機溶媒(チオジグリコール) 10部 ・ノニオン性界面活性剤(サーフィノール440、日信化学社製) 0.02部 ・エタノール 2部 ・尿素 5部 ・純水 残部 計100部
【0069】 [インクC’〜G’の作製] ・各自己分散可能な顔料分散液C’〜G’ 30部 ・水溶性有機溶媒(ジエチレングリコール) 10部 ・水溶性有機溶媒(チオジグリコール) 10部 ・ノニオン性界面活性剤(サーフィノール440、日信化学社製) 1部 ・エタノール 2部 ・尿素 5部 ・純水 残部 計100部
【0070】<評価方法>実施例1〜7、及び比較例1
〜7で得られたインクについて、以下のような評価を行
った。結果を下記表1に示す。
【0071】1)インク表面張力 23℃50%RH環境下で、ウイルヘルミ型表面張力計
を用いて測定した。
【0072】2)インク接触角 23℃50%RH環境下で、各インク4.0μlを普通
紙FX−L紙(富士ゼロックス社製)上にセットし、F
IBRO 1100 DAT MKII(FIBRO s
ystem社製)装置を用いて、動的接触角を測定開始
から1000秒まで測定した。測定開始から1秒の値を
読み取った。
【0073】3)インク中の粗大粒子数 インク中に存在する0.5μm以上の領域の粒度分布
を、AccusizerTM770 Optical Particles Sizer(Particl
e Sizing Systems社製)を用いて測定した。Accus
izer測定時は、分散粒子の密度として顔料の密度を
入力し、インク2μlを50mlの脱イオン水に希釈し
て測定した。得られた粒度分布の元データ表から0.5
μm以上の粒子数と5.0μm以上の粒子数を読み取
り、粒子数を1μlに換算した。(プレフィルターの孔
径が15μmであるため孔径の1/3の5.0μmで読
み取った。) 印字評価は400dpi、160ノズルの試作ヘッドを
用いて印字を行い、実施した。試作ヘッドには、孔径1
5μmのプレフィルターを使用した。
【0074】4)画像濃度 普通紙FX−L紙(富士ゼロックス社製)、4024紙
(ゼロックス社製)に対し、2cm×10cmのべた画
像を印字し、1日放置後、光学濃度計X−Rite M
ODEL404(X−Rite社製)を用いて任意の5
箇所を測定し、平均値を求めた。 ○…1.30以上 △…1.20以上1.30未満 ×…1.20未満
【0075】5)画像均一性 普通紙FX−L紙(富士ゼロックス社製)、4024紙
(ゼロックス社製)に対し、2cm×10cmのべた画
像を印字し、色むらがあるか否かを官能評価した。 ○…色むらなし △…わずかに色むらが認められる ×…明らかに色むらがある
【0076】6)滲み 普通紙FX−L紙(富士ゼロックス社製)、4024紙
(ゼロックス社製)に対し、ラインパターンを印字し、
官能評価を実施した。 ◎…滲みなし ○…わずかに滲みが認められるが許容範囲 △…滲みあり ×…多くの部分でヒゲ状の滲みあり
【0077】7)耐擦っか性 普通紙FX−L紙(富士ゼロックス社製)に対し、2c
m×10cmのべた画像を印字し、1日後に任意の3箇
所を指で擦り、擦り跡部分で官能評価を行った。 ◎…擦り跡が識別できない ○…わずかに擦り跡が認められるが許容範囲 △…擦り跡が激しい
【0078】8)乾燥性 普通紙FX−L紙(富士ゼロックス社製)に対し、2c
m×10cmのべた画像を印字し、印字画像の上から別
のFX−L紙を重ね、更に上から100g/cm2の荷
重をかけて、重ねた紙にインクが転写されなくなるまで
の時間を測定した。 ○…10秒未満 △…10秒以上20秒未満 ×…20秒以上
【0079】9)目詰まり性 試作したインクジェット記録装置を用いて、吐出停止
後、23℃50%RH環境下で、キャップをしない状態
で放置し、吐出を再開させたときに、画像乱れを生じる
までの放置時間を測定した。 ○…15秒以上 △…5秒以上15秒未満 ×…5秒未満
【0080】10)長期保存安定性 各インクをガラス管に9cmの高さまで入れて密封し、
60℃で1ヶ月間保管した。上部から3cmまでのイン
クを採取し、純水で3000倍に希釈してから600n
mでの透過率をU−3210型自記分光光度計(日立製
作所製)にて測定した。 ○…保管前後の透過率の差が2%以内 ×…保管前後の透過率の差が2%を超える
【0081】
【表1】
【0082】表1の結果から、実施例1〜7の本発明の
インクジェット記録用インクを用いて形成した画像は、
総ての特性に優れることがわかる。一方、比較例1〜7
のインクジェット記録用インクを用いて形成した画像
は、画像濃度、画像均一性、及び滲みの点で問題があっ
た。
【0083】2.黒インクとカラーインクとからなるイ
ンクセット (実施例8)実施例1〜4で得られたインクA〜Dを黒イ
ンクとし、以下に記載のシアンインク、マゼンタイン
ク、及びイエローインクと組み合わせて、インクセット
を作製した。
【0084】 [インクセット] −シアンインク− ・水溶性染料(C.I.ダイレクトブルー307) 1.2部 ・水溶性染料(C.I.アシッドブルー9) 0.8部 ・水溶性有機溶媒(プロピレングリコール) 20部 ・ノニオン性界面活性剤(サーフィノール440、日信化学社製) 0.7部 ・電解質(水酸化リチウム) 0.2部 ・BES(グッドバッファー) 0.5部 ・尿素 5部 ・純水 残部 計100部
【0085】 −マゼンタインク− ・水溶性染料(C.I.ダイレクトレッド122) 1.5部 ・水溶性染料(C.I.ダイレクトバイオレット107) 1部 ・水溶性有機溶媒(1,5−ペンタンジオール) 20部 ・ノニオン性界面活性剤(サーフィノール440、日信化学社製) 0.7部 ・電解質(水酸化カリウム) 0.2部 ・ADA(グッドバッファー) 0.5部 ・尿素 5部 ・純水 残部 計100部
【0086】 −イエローインク− ・水溶性染料(C.I.ダイレクトイエロー144) 2部 ・水溶性有機溶媒(エチレングリコール) 15部 ・水溶性有機溶媒(ブチルカルビトール) 7部 ・ノニオン性界面活性剤(サーフィノール440、日信化学社製) 0.7部 ・電解質(水酸化ナトリウム) 0.2部 ・BES(グッドバッファー) 0.5部 ・尿素 5部 ・純水 残部 計100部
【0087】各々これらの成分を所定濃度で混合した
後、充分攪拌し、0.45μmフィルターを使用して濾
過し、各カラーインクを得た。
【0088】(比較例8)比較例1〜4で得られたイン
クA’〜D’を黒インクとし、以下に記載のシアンイン
ク、マゼンタインク、及びイエローインクと組み合わせ
て、インクセットを作製した。
【0089】 [インクセット] −シアンインク− ・水溶性染料(C.I.ダイレクトブルー307) 1.2部 ・水溶性染料(C.I.アシッドブルー9) 0.8部 ・水溶性有機溶媒(プロピレングリコール) 20部 ・ノニオン性界面活性剤(サーフィノール485、日信化学社製) 1部 ・電解質(水酸化リチウム) 0.2部 ・BES(グッドバッファー) 0.5部 ・尿素 5部 ・純水 残部 計100部
【0090】 −マゼンタインク− ・水溶性染料(C.I.ダイレクトレッド122) 1.5部 ・水溶性染料(C.I.ダイレクトバイオレット107) 1部 ・水溶性有機溶媒(1,5−ペンタンジオール) 20部 ・ノニオン性界面活性剤(サーフィノール485、日信化学社製) 1部 ・電解質(水酸化カリウム) 0.2部 ・ADA(グッドバッファー) 0.5部 ・尿素 5部 ・純水 残部 計100部
【0091】 −イエローインク− ・水溶性染料(C.I.ダイレクトイエロー144) 2部 ・水溶性有機溶媒(エチレングリコール) 15部 ・水溶性有機溶媒(ブチルカルビトール) 7部 ・ノニオン性界面活性剤(サーフィノール485、日信化学社製) 1部 ・電解質(水酸化ナトリウム) 0.2部 ・BES(グッドバッファー) 0.5部 ・尿素 5部 ・純水 残部 計100部
【0092】各々これらの成分を所定濃度で混合した
後、充分攪拌し、0.45μmフィルターを使用して濾
過し、各カラーインクを得た。
【0093】<評価方法>実施例8、及び比較例8で得
られたインクセットの各カラーインクについて、以下の
ような評価を行った。結果を下記表2に示す。
【0094】11)インク表面張力 23℃50%RH環境下で、ウイルヘルミ型表面張力計
を用いて測定した。
【0095】12)色間滲み フルカラー印字が可能な試作プリンターを使用して印字
を行い、10ポイントの黒文字をバックに各カラーイン
クを印字したパターンを作製し、文字部の滲みを官能評
価した。 ○…漢字、ひらがな全てが問題なく再現されている △…漢字の一部が再現されないが一部は、判読できる ×…漢字、ひらがなの判読が不可能
【0096】
【表2】
【0097】表2の結果から、実施例8の本発明のイン
クセットを用いると、色間滲みのない優れた画像が得ら
れることがわかる。
【0098】
【発明の効果】本発明によれば、目詰まり性や長期保存
安定性に優れ、特に、普通紙に対しても単色画像の滲み
が発生せず、均一な高い画像濃度が得られ、かつ耐擦っ
か性や速乾性に優れた画像が得られるインクジェット記
録用インク、それを用いたインクジェット記録方法及び
インクジェット記録装置を提供することができる。ま
た、本発明によれば、上記特性に加え、色間滲みのない
画像が得られるインクセット、及びそれを用いたフルカ
ラーインクジェット記録方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 淳司 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 一澤 信行 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 山下 勲一 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 井上 洋 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 小出 文教 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 橋本 健 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA04 EA11 EA13 EE08 FC01 FC02 2H086 BA01 BA21 BA53 BA55 BA59 BA60 4J039 AD02 AD03 AD10 AD20 AE06 BA12 BC73 BC75 BC79 BE01 BE12 BE22 CA06 EA15 EA16 EA17 EA19 EA41 EA44 EA46 EA48 GA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、水、水溶性有機溶媒、及び
    自己分散可能な顔料を含むインクジェット記録用インク
    であって、(a)該自己分散可能な顔料の表面親水基の
    総量が、顔料1gあたり0.3〜0.6mmolであ
    り、(b)23℃における該インクジェット記録用イン
    クの表面張力が40〜55mN/mであり、(c)23
    ℃における該インクジェット記録用インクの普通紙に対
    する1秒後の接触角が40〜100°であり、(d)該
    インクジェット記録用インク中に、粒子径が0.5μm
    以上の粒子を2.5×103個/μl以上含む、ことを
    特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 【請求項2】 それぞれ23℃におけるインクの表面張
    力が40mN/m以下の、シアンインク、マゼンタイン
    ク、及びイエローインクを含む3色以上の水性カラーイ
    ンクと、請求項1に記載のインクジェット記録用インク
    とからなり、該インクジェット記録用インクが黒インク
    であることを特徴とするインクセット。
  3. 【請求項3】 インク液滴を記録信号に応じて、インク
    ジェット記録ヘッドにおけるプレフィルターから吐出さ
    せて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法にお
    いて、 前記インクとして、少なくとも、水、水溶性有機溶媒、
    及び自己分散可能な顔料を含み、かつ、(a)該自己分
    散可能な顔料の表面親水基の総量が、顔料1gあたり
    0.3〜0.6mmolであり、(b)23℃における
    インクの表面張力が40〜55mN/mであり、(c)
    23℃におけるインクの普通紙に対する1秒後の接触角
    が40〜100°であり、(d)インク中に、粒子径が
    0.5μm以上の粒子を2.5×103個/μl以上含
    み、かつ粒子径が前記インクジェット記録ヘッドにおけ
    るプレフィルターの孔径の1/3以上の粒子を1×10
    3個/μl以下含む、インクジェット記録用インクを用
    いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 【請求項4】 黒色インク、シアンインク、マゼンタイ
    ンク、及びイエローインクを記録信号に応じて、インク
    ジェット記録ヘッドにおけるプレフィルターから吐出さ
    せて被記録材に記録を行うフルカラーインクジェット記
    録方法において、請求項2に記載のインクセットを用い
    て記録を行うことを特徴とするフルカラーインクジェッ
    ト記録方法。
  5. 【請求項5】 インクタンクからインクジェット記録ヘ
    ッドにインクを供給し、該インクジェット記録ヘッドに
    おけるプレフィルターからインク液滴を吐出させて被記
    録材に記録を行うインクジェット記録装置において、 前記インクが、少なくとも、水、水溶性有機溶媒、及び
    自己分散可能な顔料を含み、かつ、(a)該自己分散可
    能な顔料の表面親水基の総量が、顔料1gあたり0.3
    〜0.6mmolであり、(b)23℃におけるインク
    の表面張力が40〜55mN/mであり、(c)23℃
    におけるインクの普通紙に対する1秒後の接触角が40
    〜100°であり、(d)インク中に、粒子径が0.5
    μm以上の粒子を2.5×103個/μl以上含み、か
    つ粒子径が前記インクジェット記録ヘッドにおけるプレ
    フィルターの孔径の1/3以上の粒子を1×103個/
    μl以下含む、インクジェット記録用インクであること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
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