JP2000313830A - インクセット及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクセット及びインクジェット記録方法

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JP2000313830A
JP2000313830A JP12093299A JP12093299A JP2000313830A JP 2000313830 A JP2000313830 A JP 2000313830A JP 12093299 A JP12093299 A JP 12093299A JP 12093299 A JP12093299 A JP 12093299A JP 2000313830 A JP2000313830 A JP 2000313830A
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ink
water
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black
magenta
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JP12093299A
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English (en)
Inventor
Toshiki Yui
俊毅 由井
Junji Suzuki
淳司 鈴木
Kunichi Yamashita
勲一 山下
Yoshiro Yamashita
嘉郎 山下
Takeshi Hashimoto
健 橋本
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一括印刷を行なった場合に、色むら、滲み、
色間滲みがなく、画像定着性に優れたインクセット及び
それを用いたインクジェット記録方法を提供する。 【解決手段】 黒、シアン、マゼンタ及びイエローイン
クを含むインクセットにおいて、(i)前記黒インク
が、水、分散剤なしで水に分散可能な自己分散型顔料及
び水溶性有機溶媒を含有し、インクpHが6.0〜10.
0であり、(ii)前記シアン、マゼンタ及びイエローイ
ンクが、それぞれ水、水溶性染料、水溶性有機溶媒及び
pH緩衝剤を含有し、インクpHがそれぞれ7.0〜9.
5であり、(iii)前記黒、シアン、マゼンタ及びイエ
ローインクの普通紙上での乾燥速度が、20℃において
5秒以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置に用いられるインクセット及びインクジェット記
録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ノズル、スリットあるいは多孔質フィル
ム等から液体または溶融固体インクを吐出し、紙、布、
フィルム等に記録を行う、いわゆるインクジェット方式
のプリンターは、小型で、安価、静寂性等種々の利点を
有しており、黒色の単色またはフルカラーのプリンター
として多く市販されている。中でも、圧電素子を用いた
いわゆるピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーを
作用させて液滴を形成し記録を行ういわゆる熱インクジ
ェット方式は、高速印字、高解像度が得られる等、多く
の利点を有している。
【0003】現在実用化されているインクジェット記録
装置をさらに改良するためには、特に、印刷速度の向上
及び高画質化を同時に達成することが必要である。イン
クジェット記録用フルカラーインクセットには多くの要
求特性があるが、これらを達成するためには、以下の点
が重要である。 1)紙上での乾燥速度が速い。 2)一括で印字しても、色むら、滲み、色間滲みのない
優れた画像が得られる。 3)インク滴を小さくしても、長期間安定に吐出でき
る。 4)優れた画像保存性を有すること。特に、黒画像にお
いて耐水性、耐光性に優れていること。 5)インクの保存安定性が優れていること。
【0004】これらの中で、最も制御が困難であるの
は、紙上での乾燥速度を速くし、かつ一括印字を行った
時にも色むら、滲み、色間滲みを発生させない方法であ
る。現時点ではこの方法が見出されておらず、市販され
ているインクジェットプリンターにおいて、一括印刷は
「試し印刷」の範疇であり、印刷物として許容できる画
質は達成していない。なお、ここで一括印字とは、記録
ヘッドの同色のインクを吐出する複数の吐出口全てを用
いて、走査手段による前記記録ヘッドの一回の走査で形
成可能な画像領域内を、前記走査手段による前記記録ヘ
ッドの一回の走査で記録する印字モードである。一括印
字の困難性は、高画質化を達成するために吐出されるイ
ンク滴を小さくするほど増すが、それは吐出されたイン
クドロップの表面積が飛躍的に上昇することにより、従
来公知の画像制御法では制御困難となるからである。
【0005】このように高速印刷を達成しようとすれ
ば、一括印字でも充分許容できるフルカラー画像を得ら
れることが必要となるが、その方法は見出されていな
い。これが、画像を高画質化させ、かつ高速化を達成し
ようとする際の大きな障害となっている。特開平3−4
1171号公報においては、表面張力が30〜40ダイ
ンの範囲にあるカラー水性染料を用いて浸透性記録媒体
上に印刷した後、同じ記録媒体上に、表面張力が45〜
73ダインの範囲にあるカラー水性インクを用いて印刷
することを特徴とするインクジェット記録が提案されて
いる。しかしながら、この方法では、一括印字時に、色
間滲みを充分に抑えることが不可能であり、要求特性を
満足させるものではない。また、米国特許第5,116,
409号においては、界面活性剤をCMC以上の濃度で
含有させ、2色以上のインクを同時に隣接して印字させ
る方法が提案されている。しかしながら、本方法におい
ても、一括印字時の、色間滲みを防止することは困難で
あり、かつソリッド画像内に色むらが発生しやすく、好
ましくない。
【0006】一方、オフィスで用いられるインクジェッ
ト装置のインクは、色材として通常水溶性染料を用いた
ものである。これらは普通紙上においても優れた発色性
を有しており、鮮明な画像が得られるものの、画像の耐
水性、耐光性が劣っている。特に、黒画像においては耐
水性、耐光性の改善が強く要求されている。色材に顔料
を用いたインクは、其の目的を達成でき、非常に有望で
あり多くの提案がなされ、かつ実用化されている。例え
ば、米国特許第5,085,698号においては、ABま
たはBABブロックコポリマーを分散剤として用いるこ
とが提案されている。また、米国特許第5,172,13
3号においては、特定の顔料、水溶性樹脂、溶媒を用い
ることが提案されている。これにより、ほぼ完璧な耐水
性、耐光性を有する画像が得られるが、紙への浸透性を
向上させるために浸透剤を添加すると、顔料の分散状態
が不安定となり、インクの保存安定性が確保できず、好
ましくない。
【0007】また、特開平10−95941号公報にお
いては、特定の顔料と特定のグリコールエーテル類の組
み合せによって、種々の紙に対する滲みをなくすことが
提案されている。しかしながら、本方法では、一括印字
時の色間滲み防止が不十分であり、全ての要求特性を満
足できるには至っていない。さらに、支持体上に一層以
上の層を有し、光沢のある層を少なくとも一層以上有す
る記録媒体の代表的な媒体として、「インクジェット用
光沢紙」等があるが、これらに印字した場合、定着が充
分ではなく、容易に画像が欠落してしまうという問題が
あった。これは、カラーインクと重ね打ちを行った画像
で特に顕著であり、問題である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来提案
されている技術では、上記上記の要求項目を全て満足す
るフルカラーインクセットが得られていない。従って、
本発明は、上記従来技術の問題を解決し、上記の要求特
性を全て満足するインクセットを得ることを目的とする
ものである。すなわち、本発明の目的は、普通紙を始め
として、一般に使用されるあらゆる紙上において、イン
ク滴を小さくし一括で印字しても、色むら、滲みのない
優れた画像が得られ、かつ色間滲みを完全に防止でき、
しかも長期間安定に吐出でき、さらに、画像保存性、特
に、黒画像の耐水性、耐光性に優れ、長期保存性にも優
れたインクセットを提供することある。さらに、本発明
の他の目的は、光沢のある記録媒体上においても定着性
に優れたインクセットを提供することにある。ここで光
沢のある記録媒体とは、いわゆる「インクジェット用光
沢紙」と呼ばれるものに代表されるものである。具体的
には、75°入射角におけるグロスユニットが30以
上、好ましくは50以上の記録媒体である。これらグロ
スユニットは、グロスメータModel GM−26D
for 75°(村上色彩技術研究所)を用いて容易に
測定することができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、一括印刷を行った場合の色むら、滲みは、各イ
ンクの紙への浸透特性と、色材の紙上での凝集のバラン
スで決定され、色間滲みはそれらに加えて、隣接して印
刷されるインク同士の紙上における接触時の色材挙動に
より制御できることを見出した。そして、黒、シアン、
マゼンタ及びイエローインクを含むインクセットにおい
て、(i)前記黒インクが、水、分散剤なしで水に分散
可能な自己分散型顔料及び水溶性有機溶媒を含有し、イ
ンクpHが6.0〜10.0であり、(ii)前記シアン、
マゼンタ及びイエローインクが、それぞれ水、水溶性染
料、水溶性有機溶媒及びpH緩衝剤を含有し、インクp
Hがそれぞれ7.0〜9.5であり、(iii)前記黒、シ
アン、マゼンタ及びイエローインクの普通紙上での乾燥
速度が、20℃において5秒以下であるインクセットに
よって、上記目的を達成することができることを見出
し、本発明を完成させた。
【0010】すなわち、本発明は、黒、シアン、マゼン
タ及びイエローインクを含むインクセットにおいて、
(i)前記黒インクが、水、分散剤なしで水に分散可能
な自己分散型顔料及び水溶性有機溶媒を含有し、インク
pHが6.0〜10.0であり、(ii)前記シアン、マゼ
ンタ及びイエローインクが、それぞれ水、水溶性染料、
水溶性有機溶媒及びpH緩衝剤を含有し、インクpHが
それぞれ7.0〜9.5であり、(iii)前記黒、シア
ン、マゼンタ及びイエローインクの普通紙上での乾燥速
度が、20℃において5秒以下であることを特徴とする
インクセット;吐出されるプリントヘッドのインクドロ
ップ量が、1〜20plであり、最大ドロップ量と最小
ドロップ量の差が5pl以下であるインクジェット記録
装置で用いられることを特徴とする前記インクセット;
熱エネルギーを作用させて液滴を形成し、記録を行う熱
インクジェット方式で用いられることを特徴とする前記
インクセット;黒インクが含有する顔料のインク中での
分散粒子径が、体積平均粒子径で20〜120nmであ
り、500nm以上の粗大粒子数が、インク1μl中に
5×10個以下であることを特徴とする前記インクセ
ット;黒、シアン、マゼンタ及びイエローインクを含む
インクセットにおいて、(i)前記黒インクが、水、2
4℃における貯蔵弾性率が5×10−4〜1×10
Paである顔料及び水溶性有機溶媒を含有し、インクp
Hが6.0〜10.0であり、(ii)前記シアン、マゼン
タ及びイエローインクが、それぞれ水、水溶性染料、水
溶性有機溶媒及びpH緩衝剤を含有し、インクpHがそ
れぞれ7.0〜9.5であり、(iii)前記黒、シアン、
マゼンタ及びイエローインクの普通紙上での乾燥速度
が、20℃において5秒以下であることを特徴とするイ
ンクセット;
【0011】黒、シアン、マゼンタ及びイエローインク
の20℃における表面張力が20〜40mN/mであ
り、20℃における粘度が1.5から5.0mPasであ
ることを特徴とする前記インクセット;支持体上に一層
以上の層を有し、光沢のある層を少なくとも一層以上有
する記録媒体に印字することを特徴とする前記インクセ
ット;黒、シアン、マゼンタ及びイエローインクが、そ
れぞれ界面活性剤、多価アルコールエーテル類及び一価
アルコール類からなる群から選ばれる少なくとも一種を
含有することを特徴とする前記インクセット;界面活性
剤が、ノニオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤から
なる群から選ばれる少なくとも一種であり、インク中の
合計量が0.01〜3.0重量%であることを特徴とする
前記インクセット;多価アルコール類が、下記式(1)
で示される少なくとも1種以上であり、インク中の合計
量が1〜15重量%であることを特徴とする前記インク
セット C2n+1(CHCRHO)H (1) (式中、nは1〜6の整数であり、mは1〜3の整数で
あり、Rは水素原子または、炭素原子数1〜5のアルキ
ル基である);水溶性染料が、直接染料または酸性染料
であることを特徴とする前記インクセット;
【0012】前記インクセットを用いて記録を行なうこ
とを特徴とするインクジェット記録方法;反応剤を付与
した記録媒体に対し、前記インクセットを用いて記録を
行なうことを特徴とするインクジェット記録方法であっ
て、前記反応剤が、顔料の分散状態を破壊するか、また
は染料と反応して染料の溶解もしくは分散状態を破壊
し、前記顔料または染料を凝集させるものであることを
特徴とするインクジェット記録方法;及び反応剤が、高
分子物質またはカチオン性物質であることを特徴とする
前記インクジェット記録方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
前記シアン、マゼンタ及びイエローインクが、それぞれ
水、水溶性染料、水溶性有機溶媒及びpH緩衝剤を含有
し、インクpHがそれぞれ7.0〜9.5であり、(ii
i)前記黒、シアン、マゼンタ及びイエローインクの普
通紙上での乾燥速度が、20℃において5秒以下である
ことを特徴とするインクセット。
【0014】なお、本発明において、「乾燥速度」と
は、以下の方法にて決定される。すなわち、20℃、5
5%RHの環境下で、評価用に試作した解像度1200
dpiの熱インクジェットヘッドと、普通紙の代表とし
て、FX−L紙(富士ゼロックス社製)を用い、その紙
上に、10mm×50mmの画像面積率100%のソリ
ッド画像をプリントし、プリント時から目視で液滴が紙
上から見えなくなるまでの時間を測定することにより決
定される。
【0015】[黒インク]最初に、本発明のインクセッ
トに含まれる黒インクについて説明する。本発明におけ
る黒インクは、水、分散剤なしで水に分散可能な自己分
散型顔料及び水溶性有機溶媒を含有し、インクpHが
6.0〜10.0であり、普通紙上での乾燥速度が、20
℃において5秒以下であるものである。また、本発明に
おいて、「分散剤なしで水に分散可能な顔料」とは、そ
の表面に水に対する可溶化基を多く含み、分散剤がなく
ても安定に分散する顔料である。「分散剤なしで水に分
散可能な顔料」であるためには、超音波ホミジナイザ
ー、ナノマイザー、マイクロフルイダイザー、ボールミ
ル等の分散装置を用い、分散剤を用いずに、水95重量
%、顔料5重量%の濃度となるように顔料を分散水に分
散させて、この分散剤をガラス瓶に入れ、一昼夜放置し
た後、上澄みの顔料濃度を測定した場合に、その顔料濃
度が初期濃度の98%以上であればよい。本発明の「分
散剤なしで水に分散可能な顔料」は、通常の顔料に、酸
・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処
理、プラズマ処理または酸化/還元処理等の表面改質処
理を施すことにより製造することができる。このような
表面処理を行うことにより、水に対する可溶化基を通常
の顔料より多く含むこととなり、分散剤なしでの分散が
可能となる。
【0016】表面改質処理を施される通常の顔料として
は、Raven7000、Raven5750、Rav
en5250、Raven5000 ULTRAII、R
aven3500、Raven2000、Raven1
500、Raven1250、Raven1200、R
aven1190 ULTRAII、Raven117
0、Raven1255、Raven1080、Rav
en1060(以上、コロンビアン・カーボン社製)、
Regal400R、Regal330R、Regal
660R、Mogul L、Black Pearls
L、Monarch 700、Monarch 800、
Monarch 880、Monarch900、Mo
narch 1000、Monarch 1100、Mo
narch1300、Monarch 1400(以
上、キャボット社製)、ColorBlack FW
1、Color Black FW2、Color Bl
ackFW2V、Color Black 18、Col
or Black FW200、Color Black
S150、Color Black S160、Colo
r Black S170、Pritex35,Prit
exU、PritexVrintex140U、Pri
ntex140V、Special Black 6、S
pecial Black 5、Special Bla
ck 4A、Special Black4(以上、デグ
ッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.
47、No.52、No.900、No.2300、MC
F−88、MA600、MA7、MA8、MA100
(以上、三菱化学社製)等を使用することができるが、
これらに限定されるものではない。また、マグネタイ
ト、フェライト等の磁性体微粒子やチタンブラック等を
用いてもよい。
【0017】また、本発明の「分散剤なしで水に分散可
能な顔料」は、市販のものをそのまま用いることができ
る。このような市販の顔料の例としては、Caboje
t−200、Cabojet−300、IJX−55、
IJX−164(以上、キャボット社)、Microj
et Black CW−1(BONJET Black
CW−1:オリエント化学工業社製)等が挙げられる。
【0018】「分散剤なしで水に分散可能な顔料」に含
まれる水に対する可溶化基は、ノニオン性、カチオン
性、アニオン性のいずれでもよいが、主にスルホン酸、
カルボン酸、水酸基、リン酸基等が望ましい。スルホン
酸、カルボン酸、リン酸基の場合には、そのまま遊離酸
の状態でも用いることができるが、塩を形成していても
よい。塩を形成している場合には、酸の対イオンは、一
般的にLi、Na、K、NH及び有機アミンであるこ
とが好ましい。
【0019】本発明において、顔料は、精製品を使用す
ることが望ましい。不純物の除去は、例えば、水洗浄
や、限外濾過膜法、イオン交換処理、活性炭、ゼオライ
ト等による吸着等の方法で行うことができる。特に限定
するわけではないが、インク中において色材の不純物に
由来する無機物の濃度は500ppm以下であることが
好ましく、300ppm以下であることがより好まし
い。
【0020】本発明において、黒インク中の顔料の含有
量は、全インク重量に対し、0.1〜15重量%とする
ことが好ましく、さらに好ましくは0.5〜10重量%
であり、特に好ましくは1.0〜8.0重量%である。
顔料の含有量が15重量%を越えると、プリントヘッド
のノズル先端での目詰まりが生じやすくなり、0.1重
量%未満では十分な画像濃度が得られない。
【0021】黒インクに含まれる水溶性有機溶媒は、公
知のものを使用することができ、例えば、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、
トリエチレングリコール、1、5−ペンタンジオール、
1、2、6−ヘキサントリオール、グリセリン等の多価
アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレ
ングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールエ
ーテル類、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、
シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等の
含窒素溶媒、エタノール、イソプロピルアルコール、ブ
チルアルコール、ベンジルアルコール等の一価アルコー
ル類、あるいは、チオジエタノール、チオジグリセロー
ル、スルホラン、ジメチルスルオキシド等の含硫黄溶
媒、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等を用いることがで
きる。本発明において、黒インク中の水溶性有機溶媒の
含有量は、3〜60重量%とすることが好ましく、5〜
50重量%とすることがさらに好ましい。
【0022】黒インクには、表面張力の調整のために界
面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、水不
溶色材の分散状態、あるいは水溶性染料の溶解状態に影
響を及ぼしにくいノニオン、アニオン界面活性剤が好ま
しい。
【0023】ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、アセチ
レンアルコールエチレンオキシド付加物、ポリエチレン
グリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマ
ー、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテ
ル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテ
ル等が挙げられる。
【0024】アニオン界面活性剤としては、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、
アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級
脂肪酸エステルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高
級アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。
【0025】両性界面活性剤を用いることもでき、その
例として、ベタイン、スルフォベタイン、サルフェート
ベタイン、イミダゾリン等が挙げられる。また、ポリシ
ロキサンポリオキシエチレン付加物等のシリコーン系界
面活性剤やオキシエチレンパーフルオロアルキルエーテ
ル等のフッソ系界面活性剤、スピクリスポール酸やラム
ノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタントな
ども使用することができる。
【0026】その他、インク特性制御のために、ポリエ
チレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、
ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキ
シエチルセルロース等のセルロース誘導体、多糖類及び
その誘導体、その他水溶性ポリマーやポリマーエマルシ
ョン、シクロデキストリン、大環状アミン類、デンドリ
マー、クラウンエーテル類、尿素及びその誘導体、アセ
トアミド等を用いることができる。さらに、必要に応じ
て、酸化防止剤、防カビ剤、導電剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、及びキレート化剤等を含有させることも可能
である。
【0027】キレート化剤としては、エチレンジアミン
テトラ酢酸(EDTA)、イミノ二酢酸(IDA)、エ
チレンジアミンージ(o−ヒドロキシフェニル酢酸)
(EDDHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ジヒドロ
キシエチルグリシン(DHEG)、トランスー1、2−
シクロヘキサンジアミン四酢酸(CyDTA)、ジエチ
レントリアミンーN,N,N’,N’,N’−五酢酸
(DTPA)、グリコールエーテルジアミンーN,N,
N’,N’−四酢酸(GEDTA)等が挙げられる。
【0028】粘度調整剤としては、メチルセルロース、
エチルセルロース及びその誘導体、グリセリン類やポリ
グリセリン及びそのポリエチレンオキサイドやポリプロ
ピレンオキサイド付加物の他、多糖類及びその誘導体が
挙げられる。これらの具体的な例としては、グルコー
ス、フルクトース、マンニット、Dーソルビット、デキ
ストラン、ザンサンガム、カードラン、シクロアミロー
ス、マルチトール及びそれらの誘導体が挙げられる。
【0029】本発明において、黒インク中に含まれる水
としては、純水、超純粋、イオン交換水等を用いること
ができる。
【0030】本発明の効果を発現するために、黒インク
において特に重要であることは、インクのpHを6.0
〜10.0となるように調製することと、インクの普通
紙上での乾燥時間を20℃において5秒以下とすること
である。インクのpHは6.0〜10.0、好ましくは
7.0〜9.5である。pHが6.0未満となると、イン
クが凝集する場合があり、10.0を超えると、ヘッド
の部材を損傷させる場合があるので、好ましくない。p
Hを調整するものとして、例えば、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウ
ム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、エタ
ノールアミン、2−アミノー2−メチルー1−プロパノ
ール、アンモニア、リン酸アンモニウム、リン酸カリウ
ム、リン酸ナトリウム、リン酸リチウム、硫酸ナトリウ
ム、酢酸塩、乳酸塩、安息香酸塩、酢酸、塩酸、硝酸、
硫酸、リン酸、プロピオン酸、P−トルエンスルフォン
酸等が挙げられる。また、一般的なpH緩衝剤、例えば
グッドバッファー類を用いることができる。
【0031】インクの普通紙上での乾燥時間を、20℃
において5秒以下とするためには、上記界面活性剤、多
価アルコールエーテル類及び一価アルコール類から少な
くとも一種を含有することが好ましい。界面活性剤を含
有させる場合は、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活
性剤から少なくとも一種選ぶことが好ましく、そのイン
ク中の合計含有量は0.01〜3.0重量%であることが
好ましく、さらに好ましくは0.03〜2.0重量%であ
り、特に好ましくは0.05〜1.5重量%である。特
に、界面活性剤を単独で用いる場合は、含有量を0.3
〜1.5重量%とすることが好ましい。
【0032】多価アルコール類を用いる場合は、下記式
(1)で示される化合物から1種以上が選択され、イン
ク中の合計含有量は、1〜15重量%であることが好ま
しく、より好ましくは2〜10重量%であり、特に好ま
しくは3〜8重量%である。 C2n+1(CHCRHO)H (1) (式中、nは1〜6の整数であり、mは1〜3の整数で
あり、Rは水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル
基である)
【0033】一価アルコール類を含有させる場合は、エ
タノール、プロパノール、ブタノール等が好ましく用い
られ、インク中の合計含有量は、1.0〜8.0重量%が
好ましく、より好ましくは2.0〜5.0重量%であ
る。なお、界面活性剤、多価アルコールエーテル類及び
一価アルコール類は同時に含有させてもよい。
【0034】本発明のインクセットの黒インクは、吐出
されるインクドロップ量を2〜18pl、好ましくは3
〜18plとして用いる場合、さらに熱エネルギーを作
用させて液滴を形成し記録を行う、熱インクジェット方
式で用いる場合には、本発明の目的を達成させるため
に、インク中の顔料のインク中での分散粒子径が、体積
平均粒子径で20〜120nmで、かつ、500nm以
上の粗大粒子数がインク1μl中に5×10個以下で
あることが好ましい。体積平均粒子径が20nmより小
さいと、充分な画像濃度が得られず、120nmより大
きいとプリントヘッド内で目詰まりが発生しやすく、吐
出安定性を得られない。また、500nm以上の粗大粒
子数がインク2μl中に5×10個より多くなると、
同様にプリントヘッド内で詰まりが発生しやすく、吐出
安定性を得られない。この粗大粒子数は、さらに好まし
くは3×10個以下、特に好ましくは2×10個以
下である。さらに、上記条件下で用いる場合、インクの
20℃における表面張力は20〜40mN/m、粘度が
1.5〜5.0mPasとなるように調製することが好ま
しい。
【0035】黒インクに含まれる顔料は、24℃におい
て角速度が1〜10rad/sの時の低せん断速度領域
で測定したときの貯蔵弾性率が、5×10−4〜1×1
Paであるものが望ましい。貯蔵弾性率がこの範
囲外となると、色間の滲みや色むらがでやすくなり、画
像定着性も悪化し、好ましくない。黒インクの顔料は、
この領域で適当な弾性を有することによって、紙上での
挙動が好ましいものとなる。これらは、低せん断速度領
域の粘弾性が測定できる装置により容易に測定すること
ができる。このような装置としては、例えば、VE型粘
弾性アナライザー(VILASTIC SCIENTI
FIC,INC.社製)、DCR極低粘度用粘弾性測定
装置(Paar Physica社製)等が挙げられ
る。
【0036】[マゼンタ、シアン及びイエローインク]
次に、本発明のインクセットに含まれるマゼンタ、シア
ン及びイエローインクについて説明する。シアン、マゼ
ンタ及びイエローインクは、それぞれ水、水溶性染料か
らなる色材、水溶性有機溶媒及びpH緩衝剤を含有し、
インクpHがそれぞれ7.0〜9.5であり、普通紙上で
の乾燥速度が、20℃において5秒以下であることを特
徴とするものである。
【0037】水溶性染料は、公知のもの、あるいは新規
に合成したものを用いることができる。中でも、鮮やか
な色彩が得られる直接染料または酸性染料が好ましい。
具体的には、C.I.ダイレクトブルー−1、−2、−
6、−8、−22、−34、−70、−71、−76、
−78、−86、−142、−199、−200、−2
01、−202、−203、−207、−218、−2
36及び−287、C.I.ダイレクトレッド−1、−
2、−4、−8、−9、−11、−13、−1、−2
0、−28、−31、−33、−37、−39、−5
1、−59、−62、−63、−73、−75、−8
0、−81、−83、−87、−90、−94、−9
5、−99、−101、−110及び−189、C.I.
ダイレクトイエロー−1、−2、−4、−8、−11、
−12、−26、−27、−28、−33、−34、−
41、−44、−48、−86、−87、−88、−1
35、−142及び−144、C.I.アシッドブルー
−1、−7、−9、−15、−22、−23、−27、
−29、−40、−43、−55、−59、−62、−
78、−80、−81、−90、−102、−104、
−111、−185及び−254、C.I.アシッドレッ
ド−1、−4、−8、−13、−14、−15、−18
−21、−26、−35、−37、−249及び−25
7、C.I.アシッドイエロー−1、−3、−4、−7、
−11、−12、−13、−14、−19、−23、−
25、−34、−38、−41、−42、−44、−5
3、−55、−61、−71、−76及び−79等が挙
げられる。これらは単独で用いても2種以上を混合して
用いてもよい。これらの含有量は各インク重量に対し、
合計で0.1〜10重量%、さらに0.5〜8重量%、特
に0.8〜6重量%とすることが好ましい。10重量%
より多く含有させると、プリントヘッド先端での目詰ま
りが発生しやすく、0.1重量%より少ないと、画像濃
度が充分に得られず、好ましくない。
【0038】シアン、マゼンタ、イエローインクが含有
する水溶性有機溶媒は、前記黒インクに関して説明した
水溶性有機溶媒の中から任意に選択することができる。
水溶性有機溶媒の含有量は、各インク中、3〜60重量
%とすることが好ましく、5〜50重量%とすることが
さらに好ましい。水は、純水、超純水、イオン交換水等
を用いることができる。また、それぞれのインクの普通
紙上での乾燥速度は、20℃において5秒以下となるよ
うに調製することが必要である。速度の調整のために
は、黒インクと同様に界面活性剤、多価アルコールエー
テル類及び一価アルコール類から少なくとも一種を含有
させることが好ましい。その好ましい含有量も黒インク
と同様である。
【0039】本発明のインクセットにおけるシアン、マ
ゼンタ及びイエローインクと黒インクとの色間滲みを防
止するためには、これらのインクは、pH緩衝剤を含有
することが必要である。pH緩衝剤としては、インクの
pHを7.0〜9.5に安定に保てるものであれば、い
ずれのものでもよい。なお、インクのpHが7.0未満
となると、色間の滲み、色むらが発生しやすくなり、画
像定着性が悪化し、9.5を超えると、ヘッドの部材を
損傷する場合がある。pH緩衝剤の例としては、リン酸
二水素カリウム/水酸化ナトリウム、四ほう酸ナトリウ
ム/塩酸、りん酸二水素カリウム/りん酸水素二ナトリ
ウム、塩化アンモニウム/アンモニア、トリスアミノメ
タン/塩酸、グッドバッファーである、ACES、AD
A、BES、Bicine、Bis−Tris、CHE
S、DISPO、EPPS、HEPES、HEPPS
O、MES、MOPS、MOPSO、POPSO、TA
PS、TAPSO、TES、Tricineと水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、アンモニアとの組み合せ等
が好ましく用いられる。これらの中でも、アルカリとし
て水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアを用
いたpH緩衝剤は特に好ましい。これらのpH緩衝剤の
効果は、インクドロップ量が1〜20pl、好ましくは
2〜18plで用いられる場合に特に顕著である。ま
た、その効果は熱インクジェット方式で、良好である。
【0040】シアン、マゼンタ及びイエローインクの表
面張力は、20℃において20〜40mN/m、好まし
くは25〜38mN/mであることが望ましい。20m
N/mより低いと、紙上での滲みが顕著となり、また安
定した吐出が得にくく好ましくない。また、40mN/
mより大きいと紙へのインク浸透が十分起こらず、青、
赤、緑色等の二次色の発色性が悪化し、好ましくない。
なお、20℃における黒インクの表面張力が、シアン、
マゼンタ及びイエローインクのいずれの表面張力よりも
低いときに、より効果的である。
【0041】シアン、マゼンタ及びイエローインクの粘
度は、いずれのインクも共通で、20℃で1.5〜5.0
mPas、好ましくは1.6〜4.0mPasとすると、
最も良好な結果が得られる。1.5mPasより低いと
吐出安定性が得にくく、5.0mPasより高いと目詰
まりしやすく好ましくない。
【0042】本発明のインクセットは、いわゆるインク
ジェット装置であれば、いずれの方式においても良好な
印字品質が得られる。例えば、記録信号に応じてインク
液滴をオリフィスから吐出させて記録を行う記録方法に
おける黒色インク及びカラーインクに本発明のインクセ
ットを使用することができる。さらに、印字または印字
前後に、被記録用紙及びインクを50℃から200℃で
加熱し、印字定着を促進する機能を有する装置を使用す
ることもできる。なお、本発明のインクセットは、吐出
されるプリントヘッドのインクドロップ量が、1〜20
plであり、最大ドロップ量と最小ドロップ量の差が5
pl以下であるインクジェット記録装置で用いられるこ
とが好ましい。
【0043】[反応剤を付与した記録媒体に印字するイ
ンクジェット記録方法]本発明によるインクセットを用
いて画像を形成することにより、本発明の目的を十分達
成することができるが、いわゆる二液を用いたインクジ
ェット記録方法等で得られる反応剤を付与した記録媒体
に印字することで、より良好な画像を得ることができ
る。
【0044】ここで述べる反応剤を用いるインクジェッ
ト記録方法の代表的な例は、反応剤を含有する反応液と
上記インクセットを、紙等の記録媒体上に付着する工程
を含む記録方法である。反応剤とは、前記顔料の分散状
態を破壊するか、または染料と反応して、染料の溶解あ
るいは分散状態を破壊し、前記顔料または染料を凝集さ
せるものである。本発明によるインクジェット記録方法
では、反応液とインクが接触することにより、反応剤が
顔料の分散状態を破壊するか、または染料と反応し、染
料の溶解あるいは分散状態を破壊し、それぞれを凝集さ
せる。この凝集物が記録媒体上に付着し、画像濃度の高
い、滲みの無い画像を得ることができる。反応液の記録
媒体への付着は、インクを付着させる部分のみ選択的に
付着させる方法でも、記録媒体全体に付着させる方法で
もいずれでもよい。反応液の記録媒体への供給は、イン
クジェット記録方法により行なっても、ローラー等で付
着させる方法により行なってもよい。また、あらかじめ
反応液を塗布した記録媒体を用いてもよい。反応液とイ
ンクセットを記録媒体へ付着させる場合は、その順番
は、どちらが先でもよいが、反応液が先の方がより効果
的である。
【0045】本発明に用いられる反応液が含有する反応
剤は、顔料の分散状態を破壊するか、または、染料と反
応し、染料の溶解あるいは分散状態を破壊し、凝集させ
るものであり、電解質またはカチオン性物質等を利用す
ることができる。電解質としては、リチウムイオン、ナ
トリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオ
ン、アルミニウムイオン、バリウムイオン、カルシウム
イオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マ
ンガンイオン、ニッケルイオン、スズイオン、チタンイ
オン、亜鉛イオン等の多価金属イオンと、塩酸、臭酸、
ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、チオシアン酸、酢
酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、フマル酸、クエン酸、サリ
チル酸、安息香酸等の有機カルボン酸、有機スルホン酸
との塩等が挙げられる。また、カチオン性物質として
は、水中で解離することにより有機陽イオンとなるもの
が挙げられ、具体的には、1級、2級、3級及び4級ア
ミン及びそれらの塩等が挙げられる。
【0046】電解質としては、具体的には、例えば、塩
化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナト
リウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリ
ウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、酢酸ナトリウ
ム、蓚酸カリウム、クエン酸ナトリウム、安息香酸カリ
ウム等のアルカリ金属類の塩、塩化アルミニウム、臭化
アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、
硫酸ナトリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウ
ム、酢酸アルミニウム、塩化バリウム、臭化バリウム、
ヨウ化バリウム、酸化バリウム、硝酸バリウム、チオア
ン酸バリウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ
化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、リ
ン酸二水素カルシウム、チオシアン酸カルシウム、安息
香酸カルシウム、酢酸カルシウム、サリチル酸カルシウ
ム、酒石酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カル
シウム、クエン酸カルシウム、塩化銅、臭化銅、硫酸
銅、硝酸銅、酢酸銅、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸
鉄、硝酸鉄、蓚酸鉄、乳酸鉄、フマル酸鉄、クエン酸
鉄、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグ
ネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸
マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マンガン、硫酸
マンガン、硝酸マンガン、リン酸二水素マンガン、酢酸
マンガン、サリチル酸マンガン、安息香酸マンガン、乳
酸マンガン、塩化ニッケル、臭化ニッケル、硫酸ニッケ
ル、硝酸ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸スズ、塩化チタ
ン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、チオシ
アン酸亜鉛、酢酸亜鉛等の多価金属類の塩等が挙げられ
る。
【0047】好ましい電解質としては、硫酸アルミニウ
ム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、酢酸カルシウ
ム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム、硫酸マグネ
シウム、酢酸マグネシウム、硫酸スズ、塩化亜鉛、硝酸
亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、硝酸アルミニウム、モノア
リルアミン重合体、ジアリルアミン重合体、ジアリルジ
メチルアンモニウムクロライド重合体等が挙げられる。
これらの電解質の反応液中の含有量は、0.01〜50
重量%、さらに0.05〜30重量%とすることが好ま
しい。
【0048】一方、カチオン性物質の具体例としては、
テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベ
ンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリ
ウム塩、ポリアミン等が挙げられ、例えば、イソプロピ
ルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、2−
エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、ジプロピルアミ
ン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、ジメチルプロピルアミン、エチレンジアミン、プ
ロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエタノー
ルアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノール
アミン、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラ
エチルアンモニウムブロマイド、ジヒドロキシエチルス
テアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチ
ルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウ
ムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステア
ラミドメチルピリジウムクロライド、ジアリルジメチル
アンモニウムクロライド重合体、ジアリルアミン重合
体、モノアリルアミン重合体等が挙げられる。
【0049】本発明の反応液には水溶性有機溶媒を含有
させることが効果的である。水溶性有機溶媒としては、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1、5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキ
サントリオール、グリセリン等の多価アルコール類、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
ブチルエーテル等の多価アルコール誘導体、ピロリド
ン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロ
リドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒、エタノ
ール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベ
ンジルアルコール等のアルコール類、あるいは、チオジ
エタノール、チオジグリセロール、スルホラン、ジメチ
ルスルホキシド等の含硫黄溶媒、炭酸プロピレン、炭酸
エチレン等を用いることができる。
【0050】反応液に使用される水溶性有機溶媒は、単
独で使用しても、あるいは2種類以上を混合して使用し
てもよい。この水溶性有機溶媒の含有量は、反応液の重
量に対して、1〜60重量%とすることが好ましく、5
〜40重量%とすることがさらに好ましい。
【0051】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明する。 (実施例1) ・黒インク Bonjet Black CW−1(オリエント化学社製)を顔料濃度が10 重量%となるように水で希釈した後、遠心分離処理(7,000r.p.m.、30 分)して、顔料分散液(顔料濃度8.3重量%)を得た。 上記顔料分散液 50重量% ジエチレングリコール 15重量% 尿素 5重量% C(CHCHO)H 2重量% 界面活性剤 1重量% (オリフィンE1010:日信化学社製) 純水 27重量% 上記の各成分を充分混合しながら、1規定の水酸化ナト
リウム水溶液をpHが7.5となるまで滴下した。その
後、1μmフィルターで加圧ろ過し、インクを調製し
た。
【0052】 ・シアンインク C.I.ダイレクトブルー199 3重量% C.I.アシッドブルー9 0.1重量% グリセリン 15重量% C(CHCHO)H 5重量% 界面活性剤 0.3重量% (プルロニック PE64:BASF社製) BES(グッドバッファー) 0.5重量% 水酸化ナトリウム 0.2重量% 純水 75.9重量% 上記の各成分を充分混合し、その後、0.2μmフィル
ターで加圧ろ過し、インクを調製した。
【0053】 ・マゼンタインク C.I.ダイレクトレッド227 2重量% C.I.ダイレクトバイオレット107 1重量% ジエチレングリコール 15重量% C(CHCHO)H 6重量% 尿素 5重量% 界面活性剤 0.5重量% (サーフィノール440:日信化学社製) ADA(グッドバッファー) 0.7重量% 水酸化カリウム 0.3重量% 純水 69.5重量% 上記の各成分を充分混合し、その後、0.2μmフィル
ターで加圧ろ過し、インクを調製した。
【0054】 ・イエローインク C.I.ダイレクトイエロー173 2重量% C.I.ダイレクトイエロー144 1重量% ジプロピレングリコール 15重量% C(CHCHO)H 6重量% 尿素 5重量% 界面活性剤 0.5重量% (サーフィノール440:日信化学社製) BES(グッドバッファー) 0.7重量% 水酸化リチウム 0.3重量% 純水 69.5重量% 上記の各成分を充分混合し、その後、0.2μmフィル
ターで加圧ろ過し、インクを調製した。
【0055】 (実施例2) ・黒インク Cabojet 300(キャボット社製)を遠心分離処理(8,000r.p. m.、40分)して、顔料分散液(顔料濃度:14.4重量%)を得た。 上記顔料分散液 35重量% プロピレングリコール 18重量% 尿素 5重量% C(CHCHO)H 6重量% 純水 36重量% 上記の各成分を充分混合しながら、1規定の水酸化リチ
ウム水溶液をpHが8.0となるまで滴下した。その
後、1μmフィルターで加圧ろ過し、インクを調製し
た。
【0056】 ・シアンインク C.I.ダイレクトブルー307 1.5重量% C.I.アシッドブルー9 1重量% 1、5―ペンタンジオール 20重量% C(CHCHO)H 5重量% 界面活性剤 0.2重量% (プルロニック PE64:BASF社製) BES(グッドバッファー) 0.5重量% 水酸化ナトリウム 0.3重量% 純水 71.5重量%
【0057】 ・マゼンタインク C.I.ダイレクトレッド122 2重量% C.I.ダイレクトバイオレット107 1重量% ジエチレングリコール 15重量% C(CHCHO)H 6重量% 尿素 5重量% 界面活性剤 1.0重量% (サーフィノール440:日信化学社製) ADA(グッドバッファー) 0.8重量% 水酸化カリウム 0.4重量% 純水 68.8重量%
【0058】 ・イエローインク C.I.ダイレクトイエロー86 2重量% C.I.ダイレクトイエロー144 0.5重量% プロピレングリコール 15重量% C(CHCHO)H 6重量% 尿素 5重量% 界面活性剤 0.8重量% (サーフィノール440:日信化学社製) BES(グッドバッファー) 0.7重量% 水酸化リチウム 0.3重量% 純水 69.5重量% 上記の各成分を充分混合し、その後、0.2μmフィル
ターで加圧ろ過し、インクを調製した。
【0059】(実施例3) 黒インク Bonjet Black CW−1(オリエント化学社
製)を、顔料濃度が10重量%となるように水で希釈し
た後、遠心分離処理(7000rpm、30分)して、
顔料分散液(顔料濃度:8.3重量%)を得た。 上記顔料分散液 50重量% 1,5−ペンタンジオール 15重量% C(CHCHO)H 10重量% 界面活性剤 0.1重量% (プルロニックPE43:BASF社製) 純水 24.9重量% カラーインクは、実施例1と同じものを用いた。
【0060】(比較例1)水酸化ナトリウムによるpH
調製を行わなかったこと以外は、実施例1と同様にして
黒インクを調製した。また、シアン、マゼンタ及びイエ
ローインクは実施例1と同じインクを用いた。
【0061】(比較例2)黒インクは、実施例1と同じ
インクを用いた。また、シアン、マゼンタ及びイエロー
インクは、pH緩衝剤を添加せず、その同量の純水を加
えたこと以外は、実施例1と同様にして調製した。
【0062】(比較例3) ・黒インク Bonjet Black CW−1(オリエント化学社
製)を、顔料濃度が10重量%となるように水で希釈し
た後、遠心分離処理(7,000r.p.m.、30分)し
て、顔料分散液(顔料濃度:8.3重量%)を得た。 上記顔料分散液 50重量% ジエチレングリコール 15重量% 尿素 5重量% 純水 30重量% 上記の各成分を充分混合しながら、1規定の水酸化ナト
リウム水溶液をpHが7.5となるまで滴下した。その
後、1μmフィルターで加圧ろ過し、インクを調製し
た。なお、シアン、マゼンタ及びイエローインクは、実
施例1と同様のものを用いた。
【0063】(比較例4)黒インクは、実施例1と同じ
ものを用いた。シアン、マゼンタ及びイエローインクは
下記のようにして調製した。 ・シアンインク C.I.ダイレクトブルー199 3重量% C.I.アシッドブルー9 0.1重量% グリセリン 15重量% 界面活性剤 0.008重量% (プルロニック PE64:BASF社製) BES(グッドバッファー) 0.5重量% 水酸化ナトリウム 0.2重量% 純水 81.192重量%
【0064】 ・マゼンタインク C.I.ダイレクトレッド227 2重量% C.I.ダイレクトバイオレット107 1重量% ジエチレングリコール 15重量% C(CHCHO)H 0.1重量% 尿素 5重量% ADA(グッドバッファー) 0.7重量% 水酸化カリウム 0.3重量% 純水 75.9重量%
【0065】 ・イエローインク C.I.ダイレクトイエロー173 2重量% C.I.ダイレクトイエロー144 1重量% ジプロピレングリコール 15重量% C(CHCHO)H 0.5重量% 尿素 5重量% BES(グッドバッファー) 0.7重量% 水酸化リチウム 0.3重量% 純水 75.5重量% 上記の各成分を充分混合し、その後、0.2μmフィル
ターで加圧ろ過し、インクを調製した。
【0066】(試験例1)実施例1〜3及び比較例1〜
4において調製したインクセットについて、下記の評価
を行った。 1)画像品質テスト インクジェットプリンター(Jet Wind 300
C:富士ゼロックス社製)に試作ヘッドを組み込み、か
つ一括印字にてカラー画像が1分当たり10枚印刷でき
るように改造して、画像記録を行った。印刷する用紙
は、FX−L紙(富士ゼロックス社製)とした。色むら、
滲みに関しては、得られたフルカラー画像について10
点満点で点数をつけた。20人の平均で以下の基準で評
価を行った。 ◎・・・平均点が9点以上 ○・・・平均点が7点以上 △・・・平均点が5点以上7点未満 ×・・・平均点が5点未満
【0067】色間滲みについては、8ポイントの黒文字
をバックに黄色を印字したパターンを作成し、その判読
可否で評価した。 ○・・・漢字、ひらがな全てが問題無く再現されてい
る。 △・・・漢字の一部が再現されないが、判読はできる。 ×・・・漢字、ひらがなの判読が不可能。
【0068】2)インクの紙上乾燥時間 20℃、55%RHの環境下で、上記1)と同様のプリ
ンタを用い、FX−L紙(富士ゼロックス社製)を用
い、その紙上に、10mm×50mmの画像面積率10
0%のソリッド画像を記録した。記録後、目視で液滴が
紙上から見えなくなるまでの時間を測定することによ
り、乾燥時間を決定した。
【0069】3)画像定着性 上記1)と同様のプリンタを用いて、市販のインクジェ
ット用光沢紙(コニカQP:コニカ社製、グロスユニッ
ト82.3)にフルカラー画像記録を行なった。一晩放
置後、下地にカラーインクの印刷された黒色画像部を指
でこすり、以下の基準で評価を行った。 ○・・・全く画像の欠落が無い △・・・極微少な画像の欠落がある ×・・・明らかに画像が欠落した
【0070】4)インク表面張力 20℃、55%RHの環境において、ウイルヘルミー型
表面張力計を用いて測定した。
【0071】5)インク粘度 20℃、55%RHの環境において、せん断速度140
―1sで測定した。
【0072】6)インク導電率 20℃、55%RHの環境において、導電率計(AOL
−40、DKK社製)を用いて測定した。
【0073】7)インクpH 20℃、55%RHの環境において、pHメータにて測
定した。
【0074】8)インク体積平均粒子径及び粗大粒子数
測定 黒インクについて、0.5μm以上粒子数は、Accu
sizer(PARTICLE SIZING SYST
EMS社製)を用いて測定し、粒度分布は、マイクロト
ラックUPA(Leeds & Northrup社製)
を用いて測定した。Accusizerの測定条件は、
インク2μlを50mlの脱イオン水に希釈して測定
し、粒子数は1μlに換算した。マイクロトラックUP
Aの測定条件は、インク粘度を溶媒粘度として、インク
原液を測定した。
【0075】9)黒インクの貯蔵弾性率 VE型粘弾性アナライザー(VILASTIC SCI
ENTIFIC,INC.社製)を用いて、24℃にお
ける貯蔵弾性率を測定した。角速度が1〜10rad/
sとなる範囲での測定を行い、その時の貯蔵弾性率を求
めた。代表値として10rad/sの場合の値を示し
た。
【0076】10)インクドロップ量 23℃、55%RHの環境において、試作ヘッド(12
00dpi)を用い、周波数9kHzで、1/4トーン
(3000×160パルス)を3回吐出させ、インクを
インク吸収体の小片を受けて重さを測定し、1ドロップ
の吐出重量を算出した。
【0077】(実施例4) ・反応液を用いた場合の評価結果 実施例1のインクセットと下記の反応液を用いて、紙上
でインクが付着する部分に反応液が印字され、直後にイ
ンクが印字されるようにさらに改造したプリンター(J
et Wind 300C:富士ゼロックス社製)を用い
て印字テストを実施した。
【0078】 (反応液) ジグリセリンエチレンオキサイド付加物 10重量% 硝酸カルシウム・4水和物 3重量% 界面活性剤(サーフィノール465/日信化学社製) 3重量% イソプロピルアルコール 3重量% イオン交換水 81重量% これらを2時間攪拌し、0.45μmのメンブランフィ
ルターを用いて加圧ろ過後、反応液とした。得られた画
像について、試験例1と同様の評価を行なった。これら
の評価結果を表1に示す。
【0079】
【表1】
【0080】表1に示される結果から明らかなように、
実施例1〜4においては、全ての評価結果において優れ
た、または良好な結果が得られた。ただし、貯蔵弾性率
が5×10−4〜1×1−2Paの範囲外である実施例
3においては、実施例1及び2に比べて色間滲みの結果
がやや劣ったものとなった。黒インクのpHが本願発明
の範囲外である比較例1、並びにシアン、マゼンタ及び
イエローインクのpHが本願発明の範囲外である比較例
2においては、色間滲み、画像定着性の評価結果が劣っ
たものとなった。また、黒インクの乾燥時間が本願発明
の範囲外である比較例3及びシアン、マゼンタ及びイエ
ローインクの乾燥時間が本願発明の範囲外である比較例
4においては、色むら、滲み、色間滲み、画像定着性の
全ての評価結果が劣ったものとなった。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、一括印刷を行なった場
合に、色むら、滲み、色間滲みがなく、画像定着性に優
れたインクセット及びそれを用いたインクジェット記録
方法が提供される。
フロントページの続き (72)発明者 山下 勲一 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 山下 嘉郎 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 橋本 健 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FC02 2H086 BA53 BA55 4J039 BA10 BA17 BA18 BA19 BA24 BA29 BA30 BA31 BA32 BA33 BA35 BA37 BA38 BC05 BC07 BC09 BC13 BC19 BC33 BC35 BC36 BC50 BC51 BC54 BC55 BE01 BE06 BE12 BE30 CA03 CA06 EA15 EA16 EA17 EA19 EA35 EA38 EA41 EA42 EA43 EA44 EA47 GA24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黒、シアン、マゼンタ及びイエローイン
    クを含むインクセットにおいて、(i)前記黒インク
    が、水、分散剤なしで水に分散可能な自己分散型顔料及
    び水溶性有機溶媒を含有し、インクpHが6.0〜10.
    0であり、(ii)前記シアン、マゼンタ及びイエローイ
    ンクが、それぞれ水、水溶性染料、水溶性有機溶媒及び
    pH緩衝剤を含有し、インクpHがそれぞれ7.0〜9.
    5であり、(iii)前記黒、シアン、マゼンタ及びイエ
    ローインクの普通紙上での乾燥速度が、20℃において
    5秒以下であることを特徴とするインクセット。
  2. 【請求項2】 黒、シアン、マゼンタ及びイエローイン
    クを含むインクセットにおいて、(i)前記黒インク
    が、水、24℃における貯蔵弾性率が5×10 −4〜1
    ×10−2Paである顔料及び水溶性有機溶媒を含有
    し、インクpHが6.0〜10.0であり、(ii)前記シ
    アン、マゼンタ及びイエローインクが、それぞれ水、水
    溶性染料からなる色材、水溶性有機溶媒及びpH緩衝剤
    を含有し、インクpHがそれぞれ7.0〜9.5であり、
    (iii)前記黒、シアン、マゼンタ及びイエローインク
    の普通紙上での乾燥速度が、20℃において5秒以下で
    あることを特徴とするインクセット。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のインクセットを
    用いて記録を行なうことを特徴とするインクジェット記
    録方法。
  4. 【請求項4】 反応剤を付与した記録媒体に対し、請求
    項1または2記載のインクセットを用いて記録を行なう
    ことを特徴とするインクジェット記録方法であって、前
    記反応剤が、顔料の分散状態を破壊するか、または染料
    と反応して染料の溶解もしくは分散状態を破壊し、前記
    顔料または前記染料を凝集させるものであることを特徴
    とするインクジェット記録方法。
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