JP6071729B2 - インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Description

本発明は、インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法には、近年、記録した画像における光学濃度や耐ブリーディング性をより一層向上させることが求められている。画像を記録する記録媒体の中でも普通紙にはインクの浸透性が異なる様々な種類のものが存在し、その違いは画像特性に影響を及ぼす。特に、インクの浸透性が高い記録媒体は、記録した画像における光学濃度が低下しやすく、また、耐ブリーディング性も低下しやすいという傾向がある。インクジェット記録方法の普及が著しい近年にあっては、このような浸透性が高い記録媒体を含め、記録媒体の種類によらずに、記録した画像が、上記の各性能を高いレベルで両立することが要求されている。
上記要求に対し、自己分散顔料の官能基の種類に着目した提案がある(特許文献1〜3参照)。特許文献1には、カルシウムとの反応性が高い官能基を顔料粒子の表面に結合させた自己分散顔料と、それとは別の官能基を顔料粒子の表面に結合させた自己分散顔料とを含有するインクにより、記録した画像の光学濃度を高められることが記載されている。また、特許文献2には、イオン性基が顔料粒子の表面に直接結合した自己分散顔料と、イオン性基が他の原子団を介して顔料粒子の表面に結合した自己分散顔料とを含有するインクにより、普通紙における光学濃度の紙種依存を低減できることが記載されている。一方、特許文献3には、顔料粒子の表面に2種の官能基が結合した自己分散顔料を含有するインクにより、記録した画像における光学濃度の低下を抑制できることが記載されている。
特表2009−515007号公報 米国特許第7550039号明細書 特開2005−350612号公報
これまでにも、記録した画像における光学濃度や耐ブリーディング性を高めるための様々な検討がなされていたが、本発明者らの検討の結果、従来のいずれの技術を利用しても、近年要求されるレベルの画像特性を満足するには至っていないことがわかった。特許文献1に記載された2種の自己分散顔料を含有するインクの場合、自己分散顔料の種類によっては、カルシウムの含有量が少ない記録媒体において、他のインクと隣接した箇所において画像に白っぽいムラ(以下、「白もや」と記す)が生じることがわかった。また、選択した自己分散顔料の組み合わせによっては、記録した画像における光学濃度の向上がさほど見られない場合があることもわかった。また、特許文献2及び3に記載のインクでは、インクの浸透性の低い記録媒体において、記録した画像におけるさらなる光学濃度、耐ブリーディング性、耐白もや性の向上が必要であることがわかった。さらに、特許文献2に記載のインクでは、記録ヘッドの吐出口において顔料が固着しやすく、耐固着性といった信頼性の面でさらに改良の余地がある。
したがって、本発明の目的は、光学濃度、耐ブリーディング性、及び耐白もや性に優れた画像を記録可能であるといった画像特性と、記録ヘッドにおける耐固着性に優れるといった信頼性とが両立されたインクを提供することにある。また、本発明の目的は、上記のインクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明においては、第1の顔料、及び第2の顔料を含有するインクジェット用のインクであって、前記第1の顔料が、ホスホン酸基を含む第1の官能基が粒子表面に結合している自己分散顔料であり、前記第1の顔料の官能基導入量が、0.10mmol/g以上0.33mmol/g以下であり、前記第2の顔料が、ホスホン酸基を含まず、かつ、ホスホン酸基とは異なるアニオン性基と他の原子団を含む第2の官能基が粒子表面に結合している自己分散顔料であり、前記第2の顔料の官能基導入量が、0.25mmol/g以上であることを特徴とするインクが提供される。
本発明によれば、光学濃度、耐ブリーディング性、及び耐白もや性に優れた画像を記録可能であるといった画像特性と、記録ヘッドにおける耐固着性に優れるといった信頼性とが両立されたインクを提供することができる。また、本発明の目的は、上記のインクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することができる。
以下、好適な実施の形態を挙げて本発明を詳細に説明する。なお、以下、インクジェット用のインクのことを、単に「インク」と記載することがある。また、第1の顔料のことを「ホスホン酸型自己分散顔料」と記載することがある。さらに、自己分散顔料のことを、単に「顔料」と記載することがある。
本発明者らが検討したところ、自己分散顔料を含有するインクにより記録した画像の光学濃度を向上させるためには、以下の(1)及び(2)の状態を共に達成することが重要であることを見出した。具体的には、(1)記録媒体にインクを付与してからできるだけ早い時点である程度の量の顔料を記録媒体の表面上に存在させる、(2)顔料層の表面を荒らす、ことが重要である。先ず、(1)については、ある程度の量の顔料を早いうちに凝集させ、記録媒体の表面上に堆積させることで、その後に凝集する顔料が記録媒体に浸透することを抑制し、光学濃度を向上させることができる。また、(2)については、顔料層の表面が荒れていると、入射光を多く取り込み、かつ、反射光が減るため、光学濃度を向上させることができる。
ホスホン酸型自己分散顔料(第1の顔料)をインクの色材とした場合、記録媒体に含まれているカルシウムと強く反応し、顔料が不均一に凝集することで前記(2)の状態が達成され、光学濃度が向上しやすい。しかし、本発明者らがさらに検討したところ、第1の顔料を含有するインクを使用しても、浸透性の高い記録媒体に記録した画像では光学濃度があまり向上しない場合があることが判明した。顔料を含有するインクが記録媒体に付与されると、インク中の水分などの蒸発や記録媒体への浸透により、顔料と顔料以外の液体成分との固液分離が生じる。カルボン酸型やスルホン酸型など他の自己分散顔料に比べて、ホスホン酸型自己分散顔料は固液分離の速度が遅い。このため、浸透性の高い記録媒体にホスホン酸型自己分散顔料を含有するインクを付与した場合、顔料が記録媒体の表面上に堆積することなく、顔料以外の液体成分とともに比較的多くの顔料が記録媒体に沈み込んでしまう。このため、(1)の状態を達成することができずに、光学濃度が低くなると考えられる。また、他のインクとの混色も生じ易くなるため、ブリーディングが発生する。加えて、カルシウムの含有量が少ない記録媒体にインクを付与した場合、記録媒体に含まれているカルシウムとの反応もあまり生じないため、固液分離の速度がさらに遅くなる。この場合、第1の顔料を含有するインクが、他のインクとの隣接部において他インクに引っ張られるような状態で、記録媒体に第1の顔料が沈み込む。したがって、他のインクの画像との隣接部において、白っぽいムラとして認識される「白もや」という現象が発生する。
本発明者らは、検討の結果、本発明の構成とすることで、光学濃度、耐ブリーディング性、及び耐白もや性に優れた画像を記録可能であるとともに、記録ヘッドにおける耐固着性に優れたインクが得られることを見出して本発明を完成するに至った。本発明のインクは、自己分散顔料である第1の顔料及び第2の顔料を含有する。そして、前記第1の顔料が、ホスホン酸基を含む第1の官能基が粒子表面に結合している自己分散顔料である。また、前記第2の顔料が、ホスホン酸基とは異なるアニオン性基と他の原子団を含む第2の官能基が粒子表面に結合している自己分散顔料であり、その官能基導入量が0.25mmol/g以上である。2種類の自己分散顔料を用いることで、一方の自己分散顔料を単独で用いる場合よりも、浸透性の高い記録媒体においても、良好な光学濃度を有する画像を得ることが可能となる。さらには、カルシウムの含有量が少ない記録媒体においても、ブリーディングや白もやの発生が抑制された画像を得ることが可能となる。
本発明者らは、上記のような効果が得られる理由を以下のように推測している。先ず、浸透性の高い記録媒体において、2種類の自己分散顔料を用いることで、一方の自己分散顔料を単独で用いる場合よりも光学濃度に優れた画像が得られる点に関しては、以下のように推測している。前述の通り、光学濃度を向上させるためには、(1)及び(2)の状態を共に達成することが有効である。しかし、第1の顔料は固液分離の速度が遅いので、(1)の状態とすることが困難である。そこで、より固液分離の速度の速い第2の顔料を第1の顔料と併用する。第2の顔料は、第1の顔料よりも速く固液分離し、凝集した第2の顔料は記録媒体の表面上に堆積する。これにより、目止めのような作用が生じ、その後に固液分離し、凝集した第1の顔料が記録媒体に沈み込むことが抑制される。さらに、(2)の状態とすることが可能な第1の顔料が、顔料層のより表層側に存在することになるため、第1の顔料を単独で用いる場合よりも光学濃度が向上すると考えられる。
また、ブリーディングや白もやの発生が抑制される点については以下のように推測される。ブリーディングは他のインクとの混合により生じる現象であり、白もやは他のインクの浸透に伴い顔料が引っ張られるように沈み込む現象である。したがって、インクが記録媒体に付与された後に各課題が生じる順序としては、ブリーディングが生じ、その後に白もやが生じるという順序となる。このことから、ブリーディングの抑制には顔料とカルシウムとの反応といったいわば瞬時に起こる現象が支配的となり、白もやの抑制には固液分離といった相対的に遅いタイミングで生じる現象が支配的となると考えられる。そして、第1の顔料は固液分離の速度が遅いため、第1の顔料を単独で用いたインクでは、白もやが発生しやすい傾向にある。しかし、第1の顔料と第2の顔料を併用すると、第2の顔料の固液分離の速度が早いため、記録媒体の表面近傍に存在し、目止め作用を発揮するようになり、白もやの発生が抑制されると考えられる。また、カルシウムとの反応性が高い第1の顔料の速やかな凝集と、カルシウムとの反応性は相対的に低いものの、官能基導入量がある程度高いことによって第2の顔料も速やかに凝集し始めることで、結果としてブリーディングの発生が抑制されると考えられる。
耐固着性の低下を抑制しながら、固液分離の速度差を持たせるために必要となる条件が、第1の顔料及び第2の顔料の官能基の構造と、第2の顔料の官能基導入量である。インクジェット用のインクに用いられる自己分散顔料のアニオン性基は、カルボン酸基、スルホン酸基、ホスホン酸基(リン酸基)が主流である。本発明者らの検討の結果、これらの中でも、アニオン性基がホスホン酸基である自己分散顔料は特異的に固液分離の速度が遅く、これに比べて、カルボン酸基やスルホン酸基を有する自己分散顔料は固液分離の速度が速いことがわかった。アニオン性基の種類による固液分離の速度差をより大きくするために、第2の顔料は、ホスホン酸基とは異なるアニオン性基と、他の原子団とが含まれる官能基(第2の官能基)が顔料粒子の表面に結合した自己分散顔料を選択することが必要である。アニオン性基が顔料粒子の表面に直接結合した自己分散顔料では、固液分離の速度差が十分ではなく、記録媒体の目止め作用を発揮させることは困難である。これに加えて、このような自己分散顔料は、官能基導入量を十分に高めることが難しいため、記録ヘッドの吐出口における耐固着性が低下しやすいという問題もある。
また、第2の自己分散顔料の官能基導入量を高めることで、顔料粒子の表面において、官能基が結合せず露出している部分が少なくなる。また、第2の官能基はアニオン性基に加えて他の原子団を含むため、立体的に大きな構造を有する。これらが相まって、第2の顔料では、顔料粒子の表面に対して水溶性有機溶剤が溶媒和しにくくなっている。このような第2の顔料を含有するインクが記録媒体に付与され、水分の蒸発に伴い液体成分が減少すると、顔料の分散状態を安定に保っていた電気二重層が圧縮されて、分散状態が不安定化し、顔料は急激に凝集するようになる。水溶性有機溶剤が溶媒和しにくい顔料においては、水溶性有機溶剤による顔料の分散安定化の作用が生じにくいため、上述の顔料の凝集が特に効率よく進み、固液分離の速度がより早くなる。このような理由から、第2の官能基が顔料粒子の表面に結合した自己分散顔料であっても、官能基導入量が0.25mmol/g以上でないと、第1の顔料と第2の顔料との固液分離の速度差が十分ではなく、第2の顔料による目止め作用が発揮されない。このため、白もやの発生も抑制されず、光学濃度も向上しにくい。
また、官能基の構造の異なる2種のホスホン酸型自己分散顔料を併用しても、固液分離の速度差が生じにくいので、記録媒体の目止め作用が発揮されない。さらに、ホスホン酸型自己分散顔料ではない2種の自己分散顔料を併用した場合には、ホスホン酸型自己分散顔料である第1の顔料を用いた場合のような表面が荒れた顔料層が形成されないため、光学濃度は向上しない。さらに、ホスホン酸基と、ホスホン酸基とは異なるアニオン性基とが、ひとつの官能基に含まれる自己分散顔料を単独で用いたインクでは、ホスホン酸基の影響で固液分離の速度が遅くなる。このため、固液分離の速度差による目止め作用が発揮されず、第1の顔料と第2の顔料を併用した本発明のインクに匹敵する効果は得られない。
<インク>
以下、本発明のインクを構成する各成分やインクの物性について詳細に説明する。
(顔料)
顔料の種類としては、例えば、有機顔料や、カーボンブラックなどの無機顔料が挙げられ、インクジェット用のインクに使用可能なものであれば、いずれも用いることができる。また、調色などの目的のために染料などを併用してもよい。本発明においては、顔料としてカーボンブラックを用いたブラックのインクとすることが特に好ましい。
本発明のインクに用いる色材は、ホスホン酸基を含む官能基が粒子表面に結合している顔料(第1の顔料)、及びホスホン酸基とは異なるアニオン性基と他の原子団を含む官能基が粒子表面に結合している顔料(第2の顔料)、の2種類の自己分散顔料である。このような自己分散顔料を用いることにより、顔料をインク中に分散するための分散剤の添加が不要となる、又は分散剤の添加量を少量とすることができる。
インク中の顔料の合計含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがさらに好ましい。また、インク中の第1の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上5.0質量%以下であることがさらに好ましい。また、インク中の第2の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上5.0質量%以下であることがさらに好ましい。さらに、インク全質量を基準とした、第1の顔料の含有量(質量%)が、第2の顔料の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.4倍以上4.0倍以下であることが好ましく、0.5倍以上2.0倍以下であることがさらに好ましい。すなわち、「第1の顔料の含有量(質量%)」/「第2の顔料の含有量(質量%)」=0.4倍以上4.0倍以下であることが好ましく、0.5倍以上2.0倍以下であることがさらに好ましい。質量比率が0.4倍未満であると、高いレベルの光学濃度を有する画像が得られない場合がある。一方、質量比率が3.0倍超であると、高いレベルの耐白もや性を有する画像が得られない場合があり、4.0倍超であると、高いレベルの耐ブリーディング性や耐白もや性を有する画像が得られない場合がある。
また、第1の顔料の官能基導入量が、第2の顔料の官能基導入量と同量以下であることが好ましい。第1の顔料の官能基導入量が、第2の顔料の官能基導入量を超えると、高いレベルの光学濃度や耐白もや性を有する画像が得られない場合がある。
〔第1の顔料〕
第1の顔料は、ホスホン酸基を含む第1の官能基が粒子表面に結合している自己分散顔料である。インク中において、ホスホン酸基−PO(O〔M1〕)2は、その一部が解離した状態及び全てが解離した状態のいずれであってもよい。つまり、ホスホン酸基は、−PO32(酸型)、−PO3-1 +(一塩基塩)、及び−PO3 2-(M1 +2(二塩基塩)のいずれかの形態になり得る。ここで、M1はそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、及び有機アンモニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である。M1で表されるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。また、M1で表される有機アンモニウムとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミンなどの炭素数1以上3以下のアルキルアミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの炭素数1以上4以下のアルカノールアミン類などが挙げられる。
本発明においては、第1の官能基に2つのホスホン酸基が含まれていることが好ましい。モノホスホン酸型自己分散顔料を用いても、記録した画像における光学濃度を向上することは勿論可能である。ただし、ビスホスホン酸型自己分散顔料を第1の顔料として用いることで、光学濃度をより高めることができる。なお、トリスホスホン酸型自己分散顔料を用いると、インクの保存安定性が十分に得られない場合がある。また、本発明においては、第2の顔料との固液分離の速度差が大きくなりやすいため、第1の官能基に含まれるアニオン性基がホスホン酸基のみであることが好ましい。
また、ホスホン酸基が官能基の末端にあること、つまり、顔料粒子の表面とホスホン酸基の間に他の原子団が存在することが好ましい。他の原子団(−R−)としては、炭素原子数1乃至12の直鎖又は分岐のアルキレン基、フェニレン基やナフチレン基などのアリーレン基、アミド基、スルホニル基、アミノ基、カルボニル基、エステル基、エーテル基などが挙げられる。また、これらの基を組み合わせた基などが挙げられる。さらには、他の原子団が、アルキレン基及びアリーレン基の少なくとも一方と、水素結合性を有する基(アミド基、スルホニル基、アミノ基、カルボニル基、エステル基、エーテル基など)とを含むことが特に好ましい。本発明においては、官能基に−C64−CONH−(ベンズアミド構造)が含まれることが特に好ましい。
本発明においては、顔料粒子の表面に結合させる官能基に、−CQ(PO3〔M122の構造が含まれていることがより好ましい。ここで、式中のQは、水素原子、R、OR、SR、及びNR2のいずれかであり、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アラルキル基、及びアリール基のいずれかである。Rが炭素原子を含む基である場合、その基に含まれる炭素原子の数は1乃至18であることが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基などのアルキル基;アセチル基、ベンゾイル基などのアシル基;ベンジル基などのアラルキル基;フェニル基、ナフチル基などのアリール基がそれぞれ挙げられる。また、M1はそれぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、及び有機アンモニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である。本発明においては、前記Qが水素原子である、−CH(PO3〔M122の構造を含む官能基を顔料粒子の表面に結合させることが特に好ましい。
ホスホン酸型自己分散顔料ではない、第1の自己分散顔料の場合は、先に述べたように、官能基導入量を高めたほうが光学濃度の向上が図られやすい。さらに、本発明者らの検討によれば、第2の顔料は、官能基導入量をより高めても、記録ヘッドにおけるインクの耐固着性は低下しないことがわかった。しかし、本発明者らの検討によれば、第1の顔料の場合、官能基導入量が高過ぎると、記録ヘッドにおけるインクの耐固着性がやや低下する場合があることがわかった。ホスホン酸型自己分散顔料をインクの色材とした場合、インクの耐固着性は、インクのpH、水溶性有機溶剤、及び塩の影響を受けやすい。これは、第1の官能基に含まれるホスホン酸基が複数のpKaを有し、さらに、そのpKaがインクの一般的なpHの範囲内に存在するためである。すなわち、ホスホン酸型自己分散顔料は、官能基導入量が高すぎると、特にインクのpH変化に対して敏感となるため、インクの耐固着性がやや低下する場合があると考えられる。一方、第1の顔料の官能基導入量が低すぎると、顔料を分散させるためのホスホン酸基が少なくなり、インクの保存安定性がやや低下する場合がある。
したがって、第1の顔料の官能基導入量は0.10mmol/g以上0.33mmol/g以下であることが好ましい。また、0.25mmol/g以上0.31mmol/g以下であることがさらに好ましい。官能基導入量が0.10mmol/g未満であると、高いレベルのインクの保存安定性が十分に得られない場合がある。一方、官能基導入量が0.33mmol/gを超えると、高いレベルのインクの耐固着性が十分に得られない場合がある。なお、第1の顔料及び第2の顔料についての官能基導入量の単位は、いずれも、顔料固形分1g当たりの官能基のミリモル数である。
第1の顔料に結合している第1の官能基の導入量は、以下に示すようにリンを定量することで測定することができる。詳しくは、先ず、顔料(固形分)の含有量が0.03質量%程度になるように顔料分散液を純水で希釈してA液を調製する。また、5℃、80,000rpm、15時間の条件で顔料分散液について超遠心分離を行い、顔料が除去された上澄みの液体を採取し、これを純水で80倍程度に希釈してB液を調製する。得られたA液及びB液について、ICP発光分光分析装置などにより、リンの定量をそれぞれに行い、これらA液及びB液について測定値から求められるリン量の差分から、ホスホン酸基の量を算出することができる。そして、顔料への第1の官能基の導入量は、ホスホン酸基の量/n(nは1つの官能基に含まれるホスホン酸基の数を示し、モノなら1、ビスなら2、トリスなら3となる)により算出することができる。ここで、第1の官能基に含まれるホスホン酸基の数が不明である場合には、NMRなどによりその構造を解析することで特定することができる。pH7〜9の範囲では、ホスホン酸基の解離数は1である。なお、上記では顔料分散液を用いて測定する方法について述べたが、インクを用いても同様に測定することができる。勿論、第1の官能基の導入量の測定方法は上記のものに限られるものではない。
〔第2の顔料〕
第2の顔料は、ホスホン酸基を含まず、かつ、ホスホン酸基とは異なるアニオン性基と他の原子団を含む第2の官能基が粒子表面に結合している自己分散顔料であり、官能基導入量が0.25mmol/g以上であることを要する。第2の顔料が第1の顔料と異なる点は、アニオン性基の種類としてカルボン酸基やスルホン酸基などのホスホン酸基ではない基を選択していることである。先に述べた通り、第2の官能基にホスホン酸基が含まれている場合、ホスホン酸基の影響で固液分離の速度が遅くなる。したがって、第2の官能基はホスホン酸基を含まないことを要する。さらに、第2の官能基に含まれるアニオン性基は、カルボン酸基及びスルホン酸基の少なくとも一方のみであることがより好ましい。
また、第2の顔料は、顔料粒子の表面に結合している官能基に、アニオン性基に加えて、他の原子団が必要であることも第1の顔料と異なる。ホスホン酸基とは異なるアニオン性基は、他の原子団を介して顔料粒子の表面に結合していることを要する。前述の通り、顔料粒子の表面にアニオン性基が直接結合している自己分散顔料は、固液分離の速度差が十分ではなく、また、耐固着性が不十分となるため、本発明には適さない。
固液分離の速度差が大きくなりやすいため、第2の顔料の官能基導入量はある程度高くすることがより好ましい。具体的には、第2の顔料の官能基導入量の下限は、0.40mmol/g以上であることが好ましく、0.44mmol/g以上であることがさらに好ましい。なお、第2の顔料の官能基導入量の上限は、1.00mmol/g以下であることが好ましく、0.80mmol/g以下であることがさらに好ましい。
第2の官能基に含まれるホスホン酸基とは異なるアニオン性基としては、例えば、−COOM1、−SO31などが挙げられる。M1は、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、及び有機アンモニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である。また、他の原子団(−R−)としては、炭素原子数1乃至12の直鎖又は分岐のアルキレン基;フェニレン基やナフチレン基などのアリーレン基;アミド基、スルホニル基、アミノ基、カルボニル基、エステル基、エーテル基などが挙げられる。さらに、これらの基を組み合わせた基などが挙げられる。M1で表されるアルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。また、M1で表される有機アンモニウムとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミンなどの炭素数1以上3以下のアルキルアミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの炭素数1以上4以下のアルカノールアミン類などが挙げられる。アニオン性基が塩を形成している場合、その一部が解離した状態及び全てが解離した状態のいずれであってもよい。
第2の顔料としては、顔料粒子の表面に−R1−(COOM1n基が結合している自己分散顔料が特に好ましい。さらに、−R1−(COOM1n基の導入量がより高くなるほど、固液分離の速度差が特に大きくなりやすく、本発明の効果が顕著に得られる。式中、R1はアルキレン基又はアリーレン基であり、M1は水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムであり、nは1以上の整数である。R1やM1の好ましい具体例は、先にRやM1として挙げたものと同様のものである。また、nは2以上であることが好ましく、また、5以下であることが好ましく、3以下であることがさらに好ましく、nが2であることが特に好ましい。第2の顔料としては、例えば、ジアゾカップリング法によりアニオン性基を有する化合物(処理剤)を顔料に反応させて得られる自己分散顔料を好ましく使用することができる。
また、第2の顔料としては、樹脂結合型自己分散顔料を用いることもできる。この樹脂結合型自己分散顔料は、顔料粒子の表面に結合している官能基に、イオン性単量体及び疎水性単量体との共重合体の構造を含むものであることが好ましい。このような顔料は、官能基に含まれるイオン性単量体及び疎水性単量体の共重合比を適宜に変化することができるため、顔料の親水性を調整することができるので好ましい。さらには、イオン性単量体及び疎水性単量体の種類や、これらの単量体の組み合わせを選択することができるため、顔料粒子の表面に様々な特性を付与することもできるので、この点からも好ましい。
第2の顔料に結合している第2の官能基の導入量は、以下に示すように測定することができる。詳しくは、顔料分散液中のカチオン濃度を、イオンメーターなどを用いて測定し、得られたカチオン濃度からアニオン性基の量を算出することができる。そして、顔料への第2の官能基の導入量は、アニオン性基の量/n(nは1つの官能基に含まれるアニオン性基の数を示し、モノなら1、ビスなら2、トリスなら3となる)により算出することができる。ここで、第2の官能基に含まれるアニオン性基の数が不明である場合には、NMRなどによりその構造を解析することで特定することができる。なお、上記では顔料分散液を用いて測定する方法について述べたが、インクを用いても同様に測定することができる。勿論、第2の官能基の導入量の測定方法は上記のものに限られるものではない。
また、第2の官能基に含まれるアニオン性基がスルホン酸基である場合には、ICP発光分光分析装置などにより硫黄を定量することによっても、第2の官能基の導入量を測定することができる。ICP発光分光分析装置による硫黄の定量は、先に述べた顔料への第1の官能基の導入量を求める方法と同様にして行えばよい。
第1の顔料及び第2の顔料を含有するインクから、各顔料にそれぞれ結合している官能基の導入量を求める際には、これまでに述べた方法を組み合わせた手法を利用することができる。先ず、インクから適切な方法により顔料(第1の顔料及び第2の顔料が混合された状態でよい)を分取し、水に分散させて顔料分散液の状態とする。そして、各顔料にそれぞれ結合している官能基の構造をNMRなどにより解析して特定する。また、この顔料分散液中のカチオン濃度を、イオンメーターを用いて測定し、得られたカチオン濃度からアニオン性基の総導入量を算出する。そして、ICP発光分光分析装置を用いてリンや硫黄の定量を行い、ホスホン酸基やスルホン酸基を含む官能基の導入量を算出し、イオンメーターによる導入量の算出値と差分からカルボン酸基の導入量を算出する。勿論、各顔料にそれぞれ結合している官能基の導入量を求める手法は上記のものに限られるものではない。
また、簡易的には、アニオン性基の種類によってその塩の水への溶解度の差が大きく異なるようなカチオンを含む水溶液をインクに滴下し、特定の顔料を選択的に沈殿させることによって、顔料を分取し、構造の分析や官能基の導入量を求めることができる。第2の官能基に含まれるアニオン性基(カルボン酸基やスルホン酸基)と比して、第1の官能基に含まれるホスホン酸基は、カルシウムイオンとの反応性が高いため、このような手法も利用することができる。かかる手法は、第2の顔料として例えばカルボン酸基及びスルホン酸基の両方を有する顔料を用いる場合に、第1の顔料(ホスホン酸基を有する顔料)と第2の顔料を分離することができるため、有用である。
(カチオンとアニオンとが結合して構成される塩)
本発明のインクには、光学濃度、耐ブリーディング性、及び耐白もや性をより高いレベルにする観点から、塩をさらに含有させることが好ましい。このとき、インク中の塩のアニオンの濃度×アニオンの価数が0.005mol/L以上0.06mol/L以下であることが好ましい。以下に、本発明者らが、塩のアニオンの濃度×アニオンの価数の値に着目した理由について説明する。
アニオン性基が顔料粒子の表面に直接又は他の原子団を介して結合している自己分散顔料は、一般にカウンターイオン(カチオン)を有し、このカウンターイオンはインクに添加することができる塩のカチオンと同種である場合がある。さらに、アニオン性基が顔料粒子の表面に直接又は他の原子団を介して結合している自己分散顔料のカウンターイオンの濃度は、ホスホン酸型自己分散顔料の場合、インクのpHによって変動し得る。したがって、塩のアニオンの濃度×アニオンの価数の値に着目することで、画像特性やインクの信頼性との関係を、より的確に把握することができる。なお、塩のアニオンの濃度×アニオンの価数の値は、いわゆる規定度に相当する。本発明においては、インク中の塩のアニオンの濃度×アニオンの価数が0.005mol/L以上0.06mol/L以下であることが好ましく、0.01mol/L以上0.03mol/L以下であることがさらに好ましい。この値が0.005mol/L未満であると高いレベルの光学濃度及び耐白もや性を有する画像が得られない場合があり、0.01mol/L未満であると高いレベルの光学濃度を有する画像が得られない場合がある。また、0.06mol/Lを超えると記録ヘッドにおける耐固着性がやや低下する場合がある。なお、インクに複数種の塩を含有させる場合には、各塩について、塩のアニオンの濃度×アニオンの価数の値を求めた合計の値を、塩のアニオンの濃度×アニオンの価数の値とする。
塩の分子量によっても異なるが、インク中の塩の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.05質量%以上2.0質量%以下であることが好ましい。含有量が0.05質量%未満であると、浸透性の高い記録媒体において、高いレベルの光学濃度を有する画像が得られない場合がある。また、2.0質量%を超えると、高いレベルのインクの保存安定性が十分に得られない場合がある。
上述の塩は、カチオンとアニオンとが結合して構成される。カチオンは、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、及び有機アンモニウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも1種である。また、アニオンは、Cl-、Br-、I-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、NO2 -、NO3 -、SO4 2-、CO3 2-、HCO3 -、HCOO-、(COO-2、COOH(COO-)、CH3COO-、C24(COO-2、C65COO-、C64(COO-2、PO4 3-、HPO4 2-、及びH2PO4 -からなる群から選ばれる少なくとも1種である。インク中における塩の形態は、その一部が解離した状態、又は全てが解離した状態のいずれの形態であってもよい。このような塩を使用することで、インクの信頼性と画像特性とを特に高いレベルで両立することができる。
カチオンとアニオンとが結合して構成される塩としては、以下のものが挙げられる。例えば、(M2)Cl、(M2)Br、(M2)I、(M2)ClO、(M2)ClO2、(M2)ClO3、(M2)ClO4、(M2)NO2、(M2)NO3、(M22SO4、(M22CO3、(M2)HCO3、HCOO(M2)、(COO(M2))2、COOH(COO(M2))、CH3COO(M2)、C24(COO(M2))2、C65COO(M2)、C64(COO(M2))2、(M23PO4、(M22HPO4、(M2)H2PO4が挙げられる。上記M2は、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、及び有機アンモニウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも1種である。アルカリ金属イオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどが挙げられる。また、有機アンモニウムとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミンなどの炭素数1以上3以下のアルキルアミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの炭素数1以上4以下のアルカノールアミン類などが挙げられる。
溶解度の観点から、塩は、2価のアニオンの塩であることが好ましく、中でも、C64(COO(Na))2、C64(COO(K))2、C64(COO(NH4))2、及び(NH42SO4からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。また、C64(COO(K))2、C64(COO(NH4))2、及び(NH42SO4からなる群から選ばれる少なくとも1種であることがさらに好ましい。なお、塩による画像特性の向上は、インク中の電解質濃度が高まることで、自己分散顔料の電気二重層がより圧縮されやすくなり、顔料の凝集が促進されるために生じる。したがって、画像特性の向上という観点では、塩を構成するイオンの種類よりも、インク中の電解質濃度、つまり塩のモル数のほうが支配的であると言える。
(水性媒体)
本発明のインクには、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有させることが好ましい。また、水としては脱イオン水を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、40.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。さらに、記録ヘッドにおける耐固着性をより向上させるために、インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、20.0質量%以上であることがより好ましい。水溶性有機溶剤としては、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類などのインクジェット用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができ、1種又は2種以上をインクに含有させることができる。また、水溶性有機溶剤は、25℃における蒸気圧が水よりも低いものが好ましい。なかでも、グリセリンやトリメチロールプロパンなどの多価アルコール類、トリエチレングリコールなどのグリコール類、2−ピロリドンなどの含窒素化合物類などを用いることが特に好ましい。また、尿素やその誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの常温で固体の水溶性有機化合物も、これらの化合物を水に溶解させた液体は顔料を分散させるための溶媒となるため、水溶性有機溶剤と同様に扱うことができる。
(その他の添加剤)
本発明のインクには、上記成分の他に、必要に応じて、界面活性剤、樹脂、pH調整剤、消泡剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、キレート剤などの種々の添加剤を含有させてもよい。
界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系、フッ素系、シリコーン系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系などのノニオン性界面活性剤をインクに含有させることが好ましい。さらに、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物などのアセチレングリコール系;ポリオキシエチレンアルキルエーテル系などのノニオン性界面活性剤が特に好ましい。中でも、耐ブリーディング性に優れるため、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物を用いることが特に好ましい。インク中の界面活性剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.05質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以上1.0質量%以下であることがさらに好ましい。
(インクの物性)
本発明のインクは、25℃において、静的表面張力が28mN/m以上45mN/m以下であることが好ましい。さらに、25℃において、最大泡圧法による、インクの寿命時間50m秒における動的表面張力が40mN/m以上であることが好ましく、45mN/m以上であることがさらに好ましい。また、25℃において、インクの粘度が1.0mPa・s以上5.0mPa・s以下であることが好ましく、1.0mPa・s以上3.0mPa・s以下であることがさらに好ましい。また、25℃において、インクのpHが5以上9以下であることが好ましい。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、インク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。インクカートリッジの構造としては、インク収容部が、負圧によりインクを含浸した状態で保持する負圧発生部材を収容する負圧発生部材収容室、及び、負圧発生部材により含浸されない状態でインクを収容するインク収容室で構成されるものが挙げられる。また、上記のようなインク収容室を持たず、インクの全量を負圧発生部材により含浸した状態で保持する構成や、負圧発生部材を持たず、インクの全量を負圧発生部材により含浸されない状態で収容する構成のインク収容部としてもよい。さらに、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出させて記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、熱エネルギーを利用するインクジェット記録方法を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
次に、実施例、参考例、及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、その要旨を超えない限り、下記実施例により限定されるものではない。なお、文中、成分量に関し、「部」、及び「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
<顔料分散液の調製>
(第1の顔料の官能基導入量)
先ず、第1の顔料の官能基導入量を測定する方法を説明する。測定対象である顔料の含有量が0.03%程度になるように顔料分散液を純水で希釈してA液を調製した。また、5℃で、80,000rpm、15時間の条件で顔料分散液に対して超遠心分離して、顔料が除去された上澄みの液体を採取し、これを純水で80倍程度に希釈してB液を調製した。上記のようにして得た測定用試料のA液及びB液について、ICP発光分光分析装置(商品名「SPS5100」、SIIナノテクノロジー製)を用いてリンを定量した。そして、得られたA液及びB液におけるリン量の差分からホスホン酸基の量を求め、1つの官能基に含まれるホスホン酸基の数で割ることで、顔料粒子の表面への第1の官能基の導入量を算出した。
(顔料分散液1)
20g(固形分)のカーボンブラック、7mmolの((4−アミノベンゾイルアミノ)−メタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸の一ナトリウム塩(処理剤)、20mmolの硝酸、及び200mLの純水を混合した。この際、カーボンブラックには、比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのものを用い、シルヴァーソン混合機で、室温にて6,000rpmで混合した。30分後、この混合物に少量の水に溶解させた20mmolの亜硝酸ナトリウムをゆっくり添加した。この混合によって混合物の温度は60℃に達し、この状態で1時間反応させた。その後、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、混合物のpHを10に調整した。30分後、20mLの純水を加え、スペクトラムメンブランを用いてダイアフィルトレーションし、その後、イオン交換法によりナトリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、カウンターイオンがアンモニウムである((4−アミノベンゾイルアミノ)−メタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の顔料分散液1を得た。官能基導入量は0.26mmol/gであった。
(顔料分散液2)
イオン交換法によりナトリウムイオンをカリウムイオンに置換した以外は、顔料分散液1と同様にして、顔料分散液2を得た。得られた顔料分散液2中の顔料粒子の表面には、カウンターイオンがカリウムである((4−アミノベンゾイルアミノ)−メタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸基が結合していた。官能基導入量は0.26mmol/gであった。
(顔料分散液3)
処理剤の量と種類を、6mmolの4−アミノベンジルホスホン酸に代えた以外は、顔料分散液1と同様にして分散液を調製した。この際、4−アミノベンジルホスホン酸には、シグマアルドリッチ製のものを使用した。さらに、イオン交換法によりナトリウムイオンをカリウムイオンに置換して、顔料粒子の表面に、カウンターイオンがカリウムである、ベンゼンビスホスホン酸基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の顔料分散液3を得た。官能基導入量は0.28mmol/gであった。
(顔料分散液4)
後述する顔料分散液12で用いたカーボンブラックの代わりに、後述する顔料分散液6中の自己分散顔料(ビスホスホン酸基を含む官能基が結合しているもの)を用いて、顔料分散液12と同様の処理を行い、顔料の含有量が10.0%である顔料分散液4を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、カウンターイオンがアンモニウムである、((4−アミノベンゾイルアミノ)−メタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸基と、安息香酸基とが結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の顔料分散液4を得た。ビスホスホン酸基を含む官能基の導入量は0.10mmol/gであり、安息香酸基を含む官能基の導入量は0.49mmol/gであった。なお、安息香酸基を含む官能基の導入量は、顔料分散液12中のアンモニウムイオン濃度から換算して求めた、ビスホスホン酸基と安息香酸基との合計の官能基導入量から、顔料分散液6中のビスホスホン酸型自己分散顔料の官能基導入量を引いて求めた値である。
(顔料分散液5)
処理剤の量を7mmolから0.8mmolに変えた以外は、顔料分散液1と同様にして、顔料分散液5を得た。官能基導入量は0.08mmol/gであった。
(顔料分散液6)
処理剤の量を7mmolから1mmolに変えた以外は、顔料分散液1と同様にして、顔料分散液6を得た。官能基導入量は0.10mmol/gであった。
(顔料分散液7)
処理剤の量を7mmolから9mmolに変えた以外は、顔料分散液1と同様にして、顔料分散液7を得た。官能基導入量は0.33mmol/gであった。
(顔料分散液8)
処理剤の量を7mmolから10mmolに変えた以外は、顔料分散液1と同様にして、顔料分散液8を得た。官能基導入量は0.35mmol/gであった。
(顔料分散液9)
アレンドロン酸ナトリウムを用いて、(4−(4−アミノベンゼンスルホニルアミノ)−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸ナトリウムを合成した。この際、アレンドロン酸ナトリウムには、(4−アミノ−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸の一ナトリウム塩(Zentiva製)を用いた。500mLのビーカーを用いて、34g(104mmol)のアレンドロン酸塩を150mLの純水中に加え、濃水酸化ナトリウム水溶液を用いて液体のpHを11に調整して溶解させた。これに、100mLのテトラヒドロフラン中に溶解させた25g(110mmol)のニトロフェニルスルホニルクロライドを滴下した。この際、水酸化ナトリウム水溶液をさらに加えて、液体のpHを10〜11に保った。滴下が終わった後、この液体を室温でさらに2時間撹拌した。その後、真空中でテトラヒドロフランを蒸発させ、この液体のpHを4になるように調整し、固体を析出させた。4℃にて一晩冷却した後、この固体をろ過して、純水で洗浄、乾燥させることで、(4−(4−アミノベンゼンスルホニルアミノ)−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸ナトリウムを得た。
20g(固形分)のカーボンブラック、7mmolの上記で得た(4−(4−アミノベンゼンスルホニルアミノ)−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸ナトリウム(処理剤)、20mmolの硝酸、及び200mLの純水を混合した。この際、カーボンブラックには、比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのものを用い、シルヴァーソン混合機で、室温で6,000rpmで混合した。30分後、この混合物に少量の水に溶解させた20mmolの亜硝酸ナトリウムをゆっくり添加した。この混合によって混合物の温度は60℃に達し、この状態で1時間反応させた。その後、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、混合物のpHを10に調整した。30分後、20mLの純水を加え、スペクトラムメンブランを用いてダイアフィルトレーションし、その後、イオン交換法によりナトリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、カウンターイオンがアンモニウムである(4−(4−アミノベンゼンスルホニルアミノ)−1−ヒドロキシブタン−1,1−ジイル)ビスホスホン酸基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の顔料分散液9を得た。官能基導入量は0.27mmol/gであった。
(顔料分散液10)
5.5gの水に5gの濃塩酸を溶かした溶液に、5℃に冷却した状態で1.5gの4−アミノフタル酸(処理剤)を加えた。次に、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保ち、これに5℃の水9gに2.2gの亜硝酸カリウムを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、6g(固形分)のカーボンブラック(比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのもの)を撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過し、粒子を十分に水冷し、110℃のオーブンで乾燥させた。その後、イオン交換法によりカリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、カウンターイオンがアンモニウムであるフタル酸基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の顔料分散液10を得た。この顔料分散液10中のアンモニウムイオン濃度を、イオンメーター(DKK製)を用いて測定し、得られたアンモニウムイオン濃度から換算して求めた官能基導入量は0.68mmol/gであった。
(顔料分散液11)
イオン交換法によるカリウムイオンからアンモニウムイオンへの置換を行わなかった以外は、顔料分散液10と同様にして、顔料分散液11を得た。官能基導入量は0.68mmol/gであった。
(顔料分散液12)
5.5gの水に5gの濃塩酸を溶かした溶液に、5℃に冷却した状態で1.55gのp−アミノ安息香酸を加えた。次に、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態にし、これに5℃の水9gに2.2gの亜硝酸カリウムを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、6g(固形分)のカーボンブラック(比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのもの)を撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過し、粒子を十分に水冷し、110℃のオーブンで乾燥させた。その後、イオン交換法によりカリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、カウンターイオンがアンモニウムである安息香酸基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の顔料分散液12を得た。官能基導入量は0.57mmol/gであった。
(顔料分散液13)
5.5gの水に5gの濃塩酸を溶かした溶液に、5℃に冷却した状態で1.96gのp−アミノベンゼンスルホン酸を加えた。次に、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態にし、これに5℃の水9gに2.2gの亜硝酸カリウムを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、6g(固形分)のカーボンブラック(比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのもの)を撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過し、粒子を十分に水冷し、110℃のオーブンで乾燥させた。その後、イオン交換法によりカリウムイオンをアンモニウムイオンに置換して、顔料の含有量が10.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面に、カウンターイオンがアンモニウムであるベンゼンスルホン酸基が結合している自己分散顔料が水中に分散された状態の顔料分散液13を得た。官能基導入量は0.57mmol/gであった。
(顔料分散液14)
処理剤の量を0.6gに変えた以外は、顔料分散液10と同様にして、顔料分散液14を得た。官能基導入量は0.26mmol/gであった。
(顔料分散液15)
処理剤の量を0.5gに変えた以外は、顔料分散液10と同様にして、顔料分散液15を得た。官能基導入量は0.23mmol/gであった。
(顔料分散液16)
処理剤の量を0.62gに変えた以外は、顔料分散液12と同様にして、顔料分散液16を得た。官能基導入量は0.23mmol/gであった。
(顔料分散液17)
比表面積が220m2/gでDBP吸油量が105mL/100gのカーボンブラックを酸化処理した。酸化処理はカーボンブラック100gを1.0mol/Lのペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液3Lに添加し、温度60℃、撹拌速度0.12s-1の条件で10時間反応させた。そして、顔料を濾別し、顔料粒子の表面の親水性基を1.0mol/Lの水酸化カリウム水溶液で中和した後、遠心分離処理した。さらに、分画分子量50,000の限外濾過膜(商品名「AHP−1010」、旭化成製)を用いて、上澄み液中に残存する塩を分離した後、顔料の含有量が10.0%となるようにして、分散液を得た。このようにして、顔料粒子の表面を酸化処理した自己分散顔料が水中に分散された状態の顔料分散液17を得た。顔料分散液17の電導度は1.3mS/cm、pHは6.0であった。なお、顔料分散液17中の自己分散顔料の官能基にはカルボン酸基が含まれているが、他の原子団は含まれていない。
<インクの調製>
表1−1〜1−5の上段に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズが2.5μmであるポリプロピレンフィルター(ポール製)にて加圧ろ過を行って、各インクを調製した。表1−1〜1−5中、サーフィノール465はエアープロダクツ製のアセチレングリコールエチレンオキサイド付加物であり、エチレンオキサイド基の付加モル数が10の界面活性剤である。また、NIKKOL BL−9EXは日光ケミカルズ製のポリオキシエチレンラウリルエーテルであり、グリフィン法により求められるHLB値が14.5、エチレンオキサイド基の付加モル数が9の界面活性剤である。なお、表1−1〜1−5の下段には、各インクの特性を示した。「塩のアニオンの濃度×アニオンの価数[mol/L]」は、=塩の含有量/分子量×価数×10より算出した。
Figure 0006071729
Figure 0006071729
Figure 0006071729
Figure 0006071729
Figure 0006071729
<評価>
(光学濃度)
上記で得られた各インクを充填したインクカートリッジを、熱エネルギーによりインクを吐出する記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置(商品名「PIXUS MP480」、キヤノン製)にセットした。なお、上記のインクジェット記録装置では、解像度が600dpi×600dpiであり、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴当たりの質量が25ng±10%であるインク滴を1滴付与する条件を記録デューティが100%であると定義する。そして、次の3種の記録媒体(普通紙)に、記録デューティが100%であるベタ画像(2cm×2cm/1ライン)を記録した。記録媒体としては、商品名「SW−101」(キヤノン製)、商品名「Xerox4200 Premium Multipurpose White Paper」(ゼロックス製)、商品名「Bright White InkjetPaper」(ヒューレッドパッカード製)を用いた。記録の1日後に、反射濃度計(商品名「マクベスRD−918」、マクベス製)を用いて、3種の記録媒体におけるベタ画像の光学濃度を測定し、その平均値、最高値及び最低値により光学濃度を評価した。評価基準は以下の通りである。結果を表2に示した。本発明においては、下記の評価基準でAA、A、Bを許容できるレベル、Cを許容できないレベルとした。
AA:平均値が1.5以上、最高値が1.6以上、最低値が1.2以上の全てを満たしていた。
A:平均値が1.45以上1.5未満、最高値が1.6以上、最低値が1.15以上1.2未満の全てを満たしていた。
B:平均値が1.45以上1.5未満、最高値が1.55以上1.6未満、最低値が1.15以上1.2未満の全てを満たしていた。
C:平均値が1.45未満、最高値が1.55未満、最低値が1.15未満の少なくとも1つを満たしていた。
(耐白もや性)
上記で得られた各インク(ブラックインク)、及び、商品名「BCI−326」(キヤノン製)のイエローインク及びマゼンタインクを用いて、下記のようにして画像の耐白もや性を評価した。なお、商品名「BCI−326」のイエローインク及びマゼンタインクは、色材として染料を含有するカラーインクである。各色のインクを充填したインクカートリッジを、熱エネルギーによりインクを吐出する記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置(商品名「PIXUS MG8130」、キヤノン製)にセットした。なお、上記のインクジェット記録装置では、「記録デューティが100%」であることを以下のように定義する。ブラックインクについては、解像度が600dpi×600dpiであり、1/600インチ×1/600インチの単位領域に1滴当たりの質量が30ng±10%であるインク滴を1滴付与する条件を「記録デューティが100%」であると定義する。また、カラーインクについては、解像度が600dpi×600dpiであり、1/600インチ×1/600インチの単位領域に1滴あたりの質量が5.5ng±10%であるインク滴を2滴付与する条件を「記録デューティが100%」であると定義する。そして、次の3種の記録媒体(普通紙)に、ブラックのベタ画像(縦0.5mm×横2cm)とレッド(2次色)のベタ画像(縦2mm×横2cm)とが隣接した画像を記録した。ブラックの記録デューティは100%であり、レッドの記録デューティはイエローインクの記録デューティが87%及びマゼンタインクの記録デューティが88%(合計175%)である。記録媒体としては、商品名「GF−500」、商品名「SW−101」(以上、キヤノン製)、商品名「Bright White InkjetPaper」(ヒューレッドパッカード製)を用いた。得られた画像の隣接部を目視で確認して、耐白もや性を評価した。評価基準は以下の通りである。結果を表2に示した。本発明においては、下記の評価基準でA及びBを許容できるレベル、C及びDを許容できないレベルとした。
A:3種の記録媒体のいずれにおいても白もやは生じていなかった。
B:少なくとも1種の記録媒体において、目立たない程度の白もやが生じていた。
C:1種の記録媒体において、目立つ白もやが生じていた。
D:少なくとも2種の記録媒体において、目立つ白もやが生じていた。
(耐ブリーディング性)
上記で得られた各インク(ブラックインク)、及び、商品名「BCI−326」(キヤノン製)のイエローインクを用いて、下記のようにして画像の耐ブリーディング性を評価した。なお、商品名「BCI−326」のイエローインクは、色材として染料を含有するカラーインクである。各色のインクを充填したインクカートリッジを、熱エネルギーによりインクを吐出する記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置(商品名「PIXUS MG8130」、キヤノン製)にセットした。なお、「記録デューティが100%」であることの定義は先に記載した通りである。そして、記録媒体(商品名「GF−500」、キヤノン製)に、記録デューティが100%であるブラックのベタ画像(縦0.5mm×横2cm)の上下に、記録デューティが65%であるイエローのベタ画像(縦2mm×横2cm)が隣接した画像を記録した。ブラックのベタ画像とイエローのベタ画像の境界部分(エッジ)のラジェッドネス値を測定して、耐ブリーディング性を評価した。ラジェッドネス値の測定には、パーソナル画像品質評価システム(商品名「Personal IAS」、Quality Engineering Associates製)を用いた。評価基準は以下の通りである。結果を表2に示した。本発明においては、下記の評価基準でA及びBを許容できるレベル、Cを許容できないレベルとした。なお、ラジェッドネス値の数値が小さいほど、エッジが鮮明であり、耐ブリーディング性が良好であることを示す。
A:ラジェッドネス値が12μm以下であった。
B:ラジェッドネス値が12μmを超えて17μm以下であった。
C:ラジェッドネス値が17μmを超えていた。
(耐固着性)
上記で得られた各インクを充填したインクカートリッジを、熱エネルギーによりインクを吐出する記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置(商品名「PIXUS MG8130」、キヤノン製)にセットした。そして、記録媒体(商品名「GF−500」、キヤノン製)に、商品名「MG8130」のノズルチェックパターンを記録した。その後、記録装置からヘッドカートリッジ(記録ヘッドユニットにインクカートリッジを装着したもの)を取り外し、記録ヘッドユニットにインクカートリッジを装着した状態で、温度30℃、相対湿度10%の環境で7日間放置した。そして、このヘッドカートリッジを上記の記録装置に装着し、商品名「MG8130」のノズルチェックパターンを再び記録した。ノズルチェックパターンが正常に記録されず、目詰まりが発生していた場合、プリンタドライバからクリーニングを行った後、再びノズルチェックパターンを記録した。この時点でも目詰まりが発生していた場合には、プリンタドライバから強力クリーニングを行った後、再びノズルチェックパターンを記録した。それでも目詰まりが発生していた場合には、強力クリーニングとノズルチェックパターンを繰り返し記録した。このようにして、ノズルチェックパターンを正常に記録することができるようになるまでに要した強力クリーニングの回数により、耐固着性を評価した。評価基準は以下の通りである。結果を表2に示した。本発明においては、下記の評価基準でA及びBを許容できるレベル、Cを許容できないレベルとした。
A:1回又は2回の強力クリーニングすることで、ノズルチェックパターンが正常に記録された。
B:3回又は4回の強力クリーニングすることで、ノズルチェックパターンが正常に記録された。
C:ノズルチェックパターンが正常に記録されるまでに5回以上の強力クリーニングを要した。
(保存安定性)
上記で得られた各インクを密閉容器に入れ、温度80℃の環境で1週間保存した。その後、インクの調製の際と同じポリプロピレンフィルターを用い、同じ条件で再度ろ過した。保存前後、すなわちインク調製の際と上記条件での保存後におけるインクのろ過性を比較することで、保存安定性を評価した。評価基準は以下の通りである。結果を表2に示す。本発明においては、下記の評価基準でA及びBを許容できるレベル、Cを許容できないレベルとした。なお、保存後のろ過性に問題がなければ、インクの保存安定性が低下していないことが示される。
A:保存前後のろ過性が同等であった。
B:インク調製の際に比べて保存後のろ過性は低下していたが、問題なくろ過することができた。
C:インク調製の際に比べて保存後のろ過性は低下し、保存後ではろ過の途中でフィルターの目詰まりが生じた。
Figure 0006071729
上記実施例において使用したもの以外で、本発明で規定する各種の塩を使用したインクについても、実施例1と同様にして評価を行った。具体的には、実施例1における塩の種類を異なるものとし、さらに、塩の含有量を実施例1の塩と等モルとなるように変更し、合計量が100.00%となるように水で調整した以外は上記と同様の評価を行った。その結果、いずれの塩の場合も、実施例1とほぼ同等の結果が得られた。

Claims (11)

  1. 第1の顔料、及び第2の顔料を含有するインクジェット用のインクであって、
    前記第1の顔料が、ホスホン酸基を含む第1の官能基が粒子表面に結合している自己分散顔料であり、
    前記第1の顔料の官能基導入量が、0.10mmol/g以上0.33mmol/g以下であり、
    前記第2の顔料が、ホスホン酸基を含まず、かつ、ホスホン酸基とは異なるアニオン性基と他の原子団を含む第2の官能基が粒子表面に結合している自己分散顔料であり、
    前記第2の顔料の官能基導入量が、0.25mmol/g以上であることを特徴とするインク。
  2. インク全質量を基準とした、前記第1の顔料の含有量(質量%)が、前記第2の顔料の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.4倍以上4.0倍以下である請求項1に記載のインク。
  3. 前記第1の官能基が、2つのホスホン酸基を含む請求項1又は2に記載のインク。
  4. 前記第2の官能基に含まれるアニオン性基が、カルボン酸基及びスルホン酸基の少なくとも一方である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインク。
  5. 前記第2の官能基が、−R1−(COOM1n基(R1はアルキレン基又はアリーレン基であり、M1は水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムであり、nは1以上の整数である)である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインク。
  6. 前記第2の顔料の官能基導入量が、0.40mmol/g以上である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインク。
  7. 前記第2の顔料の官能基導入量が、1.00mmol/g以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインク。
  8. 前記第1の顔料の官能基導入量が、前記第2の顔料の官能基導入量と同量以下である請求項1乃至のいずれか1項に記載のインク。
  9. アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、及び有機アンモニウムイオンからなる群から選ばれる少なくとも1種のカチオンと、Cl-、Br-、I-、ClO-、ClO2 -、ClO3 -、ClO4 -、NO2 -、NO3 -、SO4 2-、CO3 2-、HCO3 -、HCOO-、(COO-2、COOH(COO-)、CH3COO-、C24(COO-2、C65COO-、C64(COO-2、PO4 3-、HPO4 2-、及びH2PO4 -からなる群から選ばれる少なくとも1種のアニオンとが結合して構成される塩をさらに含有し、
    インク中の前記塩のアニオンの濃度×アニオンの価数が0.005mol/L以上0.06mol/L以下である請求項1乃至のいずれか1項に記載のインク。
  10. インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
    前記インクが、請求項1乃至のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  11. インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出させて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記インクが、請求項1乃至のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
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