JP2004349098A - 誘導加熱調理機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御部9は、煮込みコースにおいて、第一行程で被調理物の沸騰が検知されるまで加熱を行う沸騰動作を実行し、その後温度検知手段5の検出温度が所定温度範囲内で被調理物を沸騰又は高温での維持を行う第二行程を実行し、その後第二行程で維持する際の加熱コイル2による加熱出力よりも低い安定加熱出力、又は温度検知手段5の検知する温度を第二行程で維持する検知温度より低い安定温度で継続して加熱動作を行う第三行程を実行する誘導加熱調理器とした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘導加熱調理機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の煮込み調理は自動では行っておらず、利用者は手動で操作を行っている。特許文献においては、沸騰後火力を1段階落としている。また、負荷量検知を行い、その後の電力量を決定しているものもある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−149875号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この自動煮込み調理においては、利用者が手動で煮込みを行う際に失敗しやすい問題、つまりふきこぼれや煮崩れ、焦げ付き等を解消し、どんなメニューでも失敗することなく出来上がることが要求されている。
【0005】
本発明は、調理の中でも難しいと言われる煮込みを、初心者でも失敗することなく安心して行うことができ、且つ美味しさも手動より勝る誘導加熱調理機器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、自動煮込み調理の制御を複数の工程に分け、温度、負荷量等の情報により加熱出力を細かく制御することによって、最適な出来映えを確保するように構成したものである。これにより、利用者は美味しい煮込み調理を自動で簡単に行うことができるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、 被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記被加熱物を載置するトッププレートと、前記トッププレート又は前記被加熱物の温度を検知する温度検知手段と、調理開始から時間をカウントする時間測定手段と、前記加熱コイルに高周波電流を供給する高周波電源部と、少なくとも自動煮込みプロセスを行う煮込みコースを含んだ1つ以上の調理コースの中から所定の調理コースを選択するコース選択手段と、前記コース選択手段により選択された調理コースに対応して前記加熱コイルによる加熱出力の制御を行う制御部とを有し、前記制御手段は、前記煮込みコースが選択されると、第一工程で被調理物の沸騰が検出されるまで加熱を行う沸騰動作を実行し、その後前記温度検知手段の検出温度が所定温度範囲内で被調理物を沸騰又は高温での維持を行う第二工程を実行し、その後前記第二工程で維持する際の前記加熱コイルによる加熱出力よりも低い安定加熱出力、又は前記温度検知手段の検知する温度を前記第二工程で維持する検知温度より低い安定温度に継続して加熱動作を行う第三工程を実行する誘導加熱調理機器としたものであり、これにより第二工程で具が柔らかくなるまで煮込まれた後、第三工程で調味料が浸透するまで対流が少ない中で煮込まれることにより、調味料はしっかり浸透し、且つ煮崩れすることなく煮物調理を行うことが可能となる作用を有する。
【0008】
請求項2に記載の発明は、制御部は第一工程において、温度検知手段の検知温度と時間を計時する計時手段の計時結果から負荷量を判定する負荷量判定手段を有し、その結果に応じて以後の工程における加熱コイルによる加熱出力の制御パターンを補正する請求項1記載の誘導加熱調理機器としたものであり、これによりふきこぼれや火力不足で硬い仕上がりになるといった失敗をすることなく、煮込み調理を行うことが可能となる作用を有する。
【0009】
請求項3に記載の発明は、制御部は第二工程において、温度検知手段による温度結果により、前記第二工程自体の加熱コイルの加熱出力の制御パターンを補正する請求項1又は2に記載の誘導加熱調理機器としたものであり、例えば第二工程途中に利用者が材料を追加投入したとしても、温度センサーによる温度結果により直後に温度が降下したことを検知し、制御部により加熱出力がアップされるといった、より細かい制御が可能となる為一定の出来映えを確保することが可能となる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、制御部は第二工程において、温度検知手段による温度結果により、第三工程以降の加熱パターンを補正する請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器としたものであり、温度検知手段による温度結果によって複数の加熱パターンを補正することで、利用者の様々な使用に対応することができ、且つ出来映えも一定に保つことが可能となる。また、温度を一定に保持するのに必要な積算入力量から負荷量を判定することも可能である。
【0011】
請求項5に記載の発明は、制御部は第二工程において、加熱コイルの加熱出力の差が所定値以上の複数の加熱出力を周期的に繰り返して出力する非定常加熱を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器としたものであり、これにより常に一定の加熱出力が供給されるよりも対流が発生しやすくなり、具が柔らかくなりやすく且つ調味料も浸透しやすくなるという作用を有する。
【0012】
請求項6に記載の発明は、制御部は第三工程において、温度検知手段の検知温度を一定に保ち、所定温度以下になった時のみ電力供給を行う請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器としたものであり、これにより必要温度は維持したまま、効率よく煮込みを行うことが可能となる。また、省エネも可能である。
【0013】
請求項7に記載の発明は、第三工程の設定温度を使用者が複数の安定温度の中から一つ選択する第2の選択手段を有し、制御部は、前記選択手段の選択結果に基づき前記第三工程における安定温度を決定する請求項1〜6のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器としたものであり、これにより利用者は100℃で負一統するだけでは得られない低温調理ならではの食感の良い煮込み料理を得ることが可能となる。
【0014】
請求項8に記載の発明は、温度検知手段の検知結果より焦げ付きを検知する焦げ付き検知手段を有し、調理コースは煮つめコースを有し、前記煮つめコースが選択されている場合、第三工程で焦げ付きが検知されてもOFFすることなく、所定の火力、時間で煮詰める工程を有した請求項1〜7のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器としたものであり、煮つまりにくい誘導加熱調理機器においても魚の煮付け等煮汁を煮つめたいメニューにおいて最適な出来映えが得られるという作用を有する。
【0015】
請求項9に記載の発明は、報知を行う報知手段を有し、制御部第一工程において所定時間終了後あく取りや落し蓋のタイミングを知らせる請求項1〜8のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器としたものであり、これにより利用者は誘導加熱調理機器から離れていても報知されることで、あく取りや落し蓋の最適なタイミングを逃すことがなくなる。
【0016】
請求項10に記載の発明は、第三工程において、計時手段によって安定温度に移行後又は第三工程に移行後所定時間を計時すると、制御部は加熱コイルによる加熱動作を停止するとともに、前記所定時間は途中変更可能とした請求項1〜9のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器としたものであり、これにより利用者は出来映えを見ながら調理途中で時間変更を行いたい場合において、仕上がりの時間を変更することが可能となる。
【0017】
請求項11に記載の発明は、第三工程において、加熱コイルによる加熱出力は途中変更可能であることとした請求項1〜10記載の誘導加熱調理機器としたものであり、これにより利用者は調理途中で思い通りの火力に変更することが可能となる。
【0018】
【実施例】
(実施例1)
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0019】
図1において、1は被加熱物、2は加熱コイル、3はトッププレート、4は温度センサーであり、5は4の温度センサーでの変化を電気信号に変換する温度検知手段である。6は調理開始からの時間をカウントする時間測定手段、7は2の加熱コイルに高周波を供給する高周波電源部、8は複数の自動調理コースから1つを選択するコース選択手段、9は8の選択手段により選択された調理コースに対応して2の加熱コイルでの加熱出力の制御を行う制御部である。
【0020】
以上のように構成された誘導加熱調理機器について、以下にその動作を説明する。
【0021】
利用者により、被調理物1がトッププレート3に載置され、コース選択手段8により自動調理が選択されると、温度センサー4での変化を電気信号に変換する温度検知手段5及び時間測定手段6の情報と共にその信号が制御部9に送られ、その制御に応じて高周波電源部7から加熱コイル2に高周波を供給し、被調理物1が加熱される。また、コース選択手段8により煮込み調理が選択されると、温度センサー4により第一工程で沸騰を検知した後、第二工程で所定温度範囲内で被調理物1を沸騰維持させ、その後第三工程で第二工程よりも低い安定加熱出力によって、又は温度センサー4及び温度検知手段5の検知する温度を第二工程より低い安定温度に継続して、加熱動作を行う。
【0022】
図2は、煮込みコースの加熱出力パターンである。第一工程では1500wの高火力で短時間に沸騰させ、第二工程では火力を落とし700wで10分間沸騰を維持させ、第三工程でさらに火力を落とし、500wで煮込みを行う。
【0023】
例えば肉じゃがを作る場合、じゃがいもは沸騰時間が長く、対流が激しいと、組織が壊れ、煮崩れを起こしやすい。しかし、最初に鍋で野菜及び肉を軽く炒めた後、コース選択手段8で煮込みコースを選択すれば、第一工程で沸騰終了後、第二工程でじゃがいもをある程度軟化させた後、第三工程でゆっくりと煮込むので、煮崩れすることなく、調味料をしっかりと浸透させることが可能となる。また、第三工程で加熱出力を下げることによって、ふきこぼれの恐れもなくなり、且つ省エネにもなる。
【0024】
以上のように本実施例によれば、前記煮込みコースが選択された際、第一工程で被調理物の沸騰動作を実行後、所定温度範囲内で被調理物を沸騰又は高温での維持を行う第二工程を実行し、その後前記第二工程で維持する際の前記加熱コイルによる加熱出力よりも低い安定加熱出力によって、又は前記温度検知手段の検知する温度を前記第二工程で維持する検知温度より低い安定温度に継続して、加熱動作を行う第三工程を実行する誘導加熱調理機器とすることにより、自動でふきこぼれ等の失敗をすることなく出来映えの良い煮込み調理を行うことができる。
【0025】
さらに、本実施例では火力が自動的に切り替わる為、利用者はつきっきりで火力調節をする必要がなくなり、楽に調理に取り組むことができるようになる。
【0026】
(実施例2)
以下本発明の第2の実施例について図1を用いて説明する。
【0027】
例えば、おでんを作る際にコース選択手段8によって煮込みコースを選択した場合、温度センサー4と温度検知手段5によって確定された60℃から80℃の温度変化と、その温度変化に要した所要時間を時間計測手段6によってカウントすることで負荷量を判定する。そしてその結果により負荷量判定手段10で「少ない・普通・多い」の3段階に分けられ、その後その結果に応じて制御部9で加熱出力が行われる。
【0028】
(表1)に負荷量判定手段10により「少ない・普通・多い」の3パターンに分けられた場合の加熱パターンを示す。
【0029】
【表1】
【0030】
例えば負荷量が6人分のおでんを自動煮込み調理で調理する場合、第一工程において温度センサー4及び温度検知手段5と時間測定手段6による60℃から80℃までの温度上昇速度は通常の4人分の設定よりもかなり遅い。そのため、負荷量判定手段10で「多い」と判定され、負荷量「普通」よりも火力が20%アップされる。反対に1人分等少量のおでんを作りたい場合は負荷量が「少ない」と判定され、火力が20%ダウンされる。
【0031】
以上のように、本実施例によれば第一工程において、温度検知手段の検知温度と時間を計時する計時手段の計時結果から負荷量を判定し、その結果に応じて以後の工程における加熱コイルによる加熱出力の制御パターンを補正する構成とすることにより、煮汁が少なく負荷量が小さいものは第二工程以降の加熱パターンが弱く、負荷量が大きいものは第二工程移行の加熱パターンが弱くなり、負荷に応じた適切な加熱が行われることができるようになる。
【0032】
なお、第2の実施例では、負荷量判定は温度上昇速度によって判定としたが、勾配変化によって判定することも可能である。
【0033】
(実施例3)
以下本発明の第3の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0034】
図3は本実施例における加熱パターンである。この加熱パターンは第二工程において、温度検知手段による温度結果により、前記第二工程自体の加熱コイルの加熱出力の制御パターンを補正する構成としている。
【0035】
上記のように構成された誘導加熱調理機器について、以下その動作を説明する。
【0036】
多種の具を入れる煮込み調理を行う場合、材料や調味料を入れ忘れたりすることは多い。そこで、例えば利用者によっておでんが作られる時、コース選択手段8によって煮込みコースが選択され調理が開始されても、第二工程途中で入れ忘れていた材料が途中から投入された場合、温度センサー4及び温度検知手段5により被調理物1の温度が降下したことを検知して、元の温度になるまで加熱コイル2により火力をアップし続け、その後温度が戻れば前の火力に戻すよう制御部9で制御を行う。
【0037】
以上のように本実施例によれば、例え第二工程で利用者によって途中で材料が追加投入されたとしても、温度センサー4及び温度検知手段5によって温度が降下したことを検知し、制御部9によって火力をアップすることで、常に適切な火力で加熱することが可能となり、利用者は自動調理であっても、追加投入を含め柔軟に調理を行うことが可能となる。
【0038】
なお、第3の実施例において第二工程は追加投入による温度降下としたが、蓋をする等による温度上昇でもよいことは言うまでもない。
【0039】
(実施例4)
以下本発明の第4の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0040】
図4は本実施例における加熱パターンである。この加熱パターンは第二工程において、温度検知手段による温度結果により、第三工程以降の加熱パターンを補正する構成としている。
【0041】
上記のように構成された誘導加熱調理機器について、以下その動作を説明する。
【0042】
例えばカレー等を調理する場合、あくは沸騰後すなわち第二工程中に多く溶出する為、一般的にあく取りは第二工程で行われ、その後鍋蓋をするかしないかは利用者に委ねられている。しかしその場合、鍋蓋の有無によって最適加熱出力は大きく異なり、第一工程で負荷判定を行っても、さらに第二工程自身の火力を補正してもじっくり煮込む第三工程において最適加熱出力が得られず、出来映えの悪い煮物になる可能性がある。その為、第二工程における温度検知手段による温度結果によって加熱パターンを補正することで、出来映えを良くすることが可能となる。
【0043】
以上のように本実施例によれば、第二工程での温度結果により第三工程を補正することで、利用者が調理途中にさまざまな操作を加えても補正することが可能となり、一定の出来映えを確保することができる。その上利用者が自動煮込み調理を行う際、蓋の有無、あく取りのタイミング等を気にすることなく、自由に調理することが可能となる。
【0044】
(実施例5)
以下本発明の第5の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0045】
図5は本実施例における加熱パターンである。この加熱パターンは第二工程において、加熱コイルの加熱出力の差が所定値以上の複数の加熱出力を周期的に繰り返して出力する非定常加熱を行う構成としている。
【0046】
この構成で例えば筑前煮を調理した場合、第一工程で沸騰後、第二工程で1500wと300wの加熱出力を5秒づつ周期的に繰り返し、第三工程で煮込み工程が行われる。このように第二工程で2つの加熱出力を周期的に繰り返すことにより、対流が発生しやすくなり、具はムラなく柔らかくなることが可能となる。また、調味料の浸透も良い。
【0047】
以上のように本実施例によれば、第二工程において、加熱コイルの加熱出力の差が所定値以上の複数の加熱出力を周期的に繰り返して出力する非定常加熱を行うことで、IHの課題である対流の起こりにくさを解決することができ、効率よく具を柔らかくすることが可能となる。
【0048】
なお、第5の実施例での数値はこれに限ったことではない。
【0049】
(実施例6)
以下本発明の第6の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0050】
図6は本実施例における加熱パターンである。この加熱パターンは第三工程において、温度検知手段の検知温度を一定に保ち、所定温度以下になった時のみ電力供給を行う構成としている。
【0051】
例えばおでんを調理する場合、おでんは第二工程で具が柔らかくなれば、第三工程においては調味料を浸透させるだけで良いので、さほど加熱出力が必要とされるわけではない。そのためこの構成で、第三工程における温度センサー4及び温度検知手段5での温度検知を98℃で保持すれば、98℃より低く検知された時のみ設定された電力が供給されることになり、結果として効率よく煮込みが行われ、且つふきこぼれることもなくなる。
【0052】
以上のように本実施例によれば、第三工程において、温度検知手段の検知温度を一定に保ち、所定温度以下になった時のみ電力供給を行う構成とすることで、無駄な電力供給を行うことなく、一定の出来映えの煮込み調理を提供することが可能となる。
【0053】
(実施例7)
以下本発明の第7の実施例について、図面を参照しながらその動作を説明する。
【0054】
図1において、11は第三工程の安定温度を選択する温度選択手段である。利利用者はコース選択手段8を選択後、調理するメニューに適した温度を温度選択手段11から1つ選択する。
【0055】
(表2)に各温度での最適調理メニューを示してある。表にあるように、素材によって加熱の適温は異なる。
【0056】
【表2】
【0057】
例えばかぼちゃの含め煮を調理する場合、かぼちゃは80℃の煮汁で煮込んだ方がとろみがあり、食感が良い。そこで、利用者によって温度選択手段11から80℃が選択されると、加熱パターンは第一工程で沸騰させ、第二工程でかぼちゃを柔らかくした後、第三工程で選択された80℃で温度調節を行う。
【0058】
以上のように本実施例によれば、使用者が第三工程における安定温度を決定することで、素材の適性温度に合わせた調理を行うことが可能となり、家庭でもプロのような出来映えを得ることが可能となる。
【0059】
(実施例8)
以下本発明の第8の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0060】
図7は本実施例における加熱パターン図である。第三工程の後に煮つめ工程として、第三工程よりも加熱出力が高い工程を有している。
【0061】
例えば魚の煮付けを調理する場合、利用者によってコース選択手段8から煮つめコースが選択されると加熱パターンは第一工程で沸騰させ、第二工程で魚をを軟化させ、第三工程で調味液を浸透させた後、煮つめコースで煮汁を煮つめるプロセスとなる。
【0062】
以上のように本実施例によれば、第三工程後に煮つめ工程を有することで従来からの課題であった、誘導加熱調理機器ではなかなか煮汁が蒸発しにくく、煮つまりにくいという課題を解決し、且つ底の焦げもほとんどないまま自動で煮込み調理を仕上げることが可能となる。
【0063】
(実施例9)
以下本発明の第9の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0064】
図1において、12は報知を行う報知手段である。コース選択手段8によって煮込みコースが選択されると、第一工程で沸騰が終了した後、あく取りのタイミングを知らせる報知を行う。
【0065】
以上のような構成にすることで、自動煮込み調理途中で利用者が誘導加熱調理機器から離れていたとしても、報知することによってあく取りのタイミングがわかり、あくの残った臭みのある料理になることなく美味しく仕上げることが可能となる。
【0066】
(実施例10)
以下本発明の第10の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0067】
図1において、13はタイマー設定手段である。利用者が煮込みを何分行いたいかをタイマー設定手段13により設定すれば、制御部9により第三工程において、時間測定手段6が安定温度に以降後又は第三工程に以降後所定時間を計時すると、加熱コイル2による加熱動作を停止するよう制御部9で制御される。また、調理途中で時間を変更したい場合も時間変更は可能である。
【0068】
以上のように本実施例によれば、第三工程において、時間測定手段6は安定温度に移行後又は第三工程に移行後所定時間を計時すると、加熱コイル2による加熱動作を停止するとともに、前記所定時間を変更可能とすることで、利用者は時間のみを設定すれば、調理中もつきっきりになることなく自動で煮込み調理を行うことができる。
【0069】
(実施例11)
以下本発明の第11の実施例について、説明する。
【0070】
加熱出力パターンにより自動煮込み調理が行われていても、利用者によっては最適火力だとみなさない場合もある。そのため、第三工程において、加熱コイルによる加熱出力は途中であっても変更可能とすることで、利用者は好きな火力で煮込むことができ、利用者は好みの出来映えを得ることが可能となる。
【0071】
尚、各実施例における具体的数値はこれに限ったことではない。
【0072】
【発明の効果】
以上のように本発明は、煮込みコースが選択されると、第一工程で被調理物の沸騰動作を実行後、所定温度範囲内で被調理物を沸騰又は高温での維持を行う第二工程を実行し、その後前記第二工程で維持する際の前記加熱コイルによる加熱出力よりも低い安定加熱出力によって、又は前記温度検知手段の検知する温度を前記第二工程で維持する検知温度より低い安定温度に継続して、加熱動作を行う第三工程を実行する構成を設けることにより、自動で最適な煮込み調理を行うことができる優れた誘導加熱調理機器を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理機器の特性図
【図2】第1の実施例における煮込みコースの加熱パターン図
【図3】本発明の第3の実施例における加熱パターン図
【図4】本発明の第4の実施例における加熱パターン図
【図5】本発明の第5の実施例における加熱パターン図
【図6】本発明の第6の実施例における加熱パターン図
【図7】本発明の第8の実施例における加熱パターン図
【符号の説明】
2 加熱コイル
3 トッププレート
4 温度センサー
9 制御部
Claims (11)
- 被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記被加熱物を載置するトッププレートと、前記トッププレート又は前記被加熱物の温度を検知する温度検知手段と、調理開始から時間をカウントする時間測定手段と、前記加熱コイルに高周波電流を供給する高周波電源部と、少なくとも自動煮込みプロセスを行う煮込みコースを含んだ1つ以上の調理コースの中から所定の調理コースを選択するコース選択手段と、前記コース選択手段により選択された調理コースに対応して前記加熱コイルによる加熱出力の制御を行う制御部とを有し、前記制御手段は、前記煮込みコースが選択されると、第一工程で被調理物の沸騰が検出されるまで加熱を行う沸騰動作を実行し、その後前記温度検知手段の検出温度が所定温度範囲内で被調理物を沸騰又は高温での維持を行う第二工程を実行し、その後前記第二工程で維持する際の前記加熱コイルによる加熱出力よりも低い安定加熱出力、又は前記温度検知手段の検知する温度を前記第二工程で維持する検知温度より低い安定温度に継続して加熱動作を行う第三工程を実行する誘導加熱調理機器。
- 制御部は、第一工程において、温度検知手段の検知温度と時間を計時する計時手段の計時結果から負荷量を判定する負荷量判定手段を有し、その結果に応じて以後の工程における加熱コイルによる加熱出力の制御パターンを補正する請求項1記載の誘導加熱調理機器。
- 制御部は、第二工程において、温度検知手段による温度結果により、前記第二工程自体の加熱コイルの加熱出力の制御パターンを補正する請求項1又は2に記載の誘導加熱調理機器。
- 制御部は、第二工程において、温度検知手段による温度結果により、第三工程以降の加熱パターンを補正する請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器。
- 制御部は、第二工程において、加熱コイルの加熱出力の差が所定値以上の複数の加熱出力を周期的に繰り返して出力する非定常加熱を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器。
- 制御部は、第三工程において、温度検知手段の検知温度を一定に保ち、所定温度以下になった時のみ電力供給を行う請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器。
- 第三工程の設定温度を使用者が複数の安定温度の中から一つ選択する第2の選択手段を有し、制御部は、前記選択手段の選択結果に基づき前記第三工程における安定温度を決定する請求項1〜6のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器。
- 温度検知手段の検知結果より焦げ付きを検知する焦げ付き検知手段を有し、調理コースは煮つめコースを有し、前記煮つめコースが選択されている場合、第三工程で焦げ付きが検知されてもOFFすることなく、所定の火力、時間で煮詰める工程を有した請求項1〜7のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器。
- 報知を行う報知手段を有し、制御部は、第一工程において所定時間終了後あく取りや落し蓋のタイミングを知らせる請求項1〜8のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器。
- 第三工程において、計時手段によって安定温度に移行後又は第三工程に移行後所定時間を計時すると、制御部は加熱コイルによる加熱動作を停止するとともに、前記所定時間は途中変更可能とした請求項1〜9のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器。
- 第三工程において、加熱コイルによる加熱出力は途中変更可能であることとした請求項1〜10のいずれか1項に記載の誘導加熱調理機器。
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