JP2004344463A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

ドラム式洗濯機 Download PDF

Info

Publication number
JP2004344463A
JP2004344463A JP2003145936A JP2003145936A JP2004344463A JP 2004344463 A JP2004344463 A JP 2004344463A JP 2003145936 A JP2003145936 A JP 2003145936A JP 2003145936 A JP2003145936 A JP 2003145936A JP 2004344463 A JP2004344463 A JP 2004344463A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drum
rotor
lock
washing machine
type washing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003145936A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Hoshino
広行 星野
Kenji Yoshida
賢司 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2003145936A priority Critical patent/JP2004344463A/ja
Priority to CNB2004100347954A priority patent/CN100336962C/zh
Priority to KR1020040035732A priority patent/KR100598570B1/ko
Priority to TW093114348A priority patent/TWI239364B/zh
Publication of JP2004344463A publication Critical patent/JP2004344463A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F37/00Details specific to washing machines covered by groups D06F21/00 - D06F25/00
    • D06F37/02Rotary receptacles, e.g. drums
    • D06F37/04Rotary receptacles, e.g. drums adapted for rotation or oscillation about a horizontal or inclined axis
    • D06F37/06Ribs, lifters, or rubbing means forming part of the receptacle
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F34/00Details of control systems for washing machines, washer-dryers or laundry dryers
    • D06F34/08Control circuits or arrangements thereof
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F34/00Details of control systems for washing machines, washer-dryers or laundry dryers
    • D06F34/10Power supply arrangements, e.g. stand-by circuits
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F37/00Details specific to washing machines covered by groups D06F21/00 - D06F25/00
    • D06F37/30Driving arrangements 
    • D06F37/302Automatic drum positioning
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F37/00Details specific to washing machines covered by groups D06F21/00 - D06F25/00
    • D06F37/30Driving arrangements 
    • D06F37/304Arrangements or adaptations of electric motors
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F2103/00Parameters monitored or detected for the control of domestic laundry washing machines, washer-dryers or laundry dryers
    • D06F2103/24Spin speed; Drum movements
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F2103/00Parameters monitored or detected for the control of domestic laundry washing machines, washer-dryers or laundry dryers
    • D06F2103/44Current or voltage
    • D06F2103/46Current or voltage of the motor driving the drum
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F2105/00Systems or parameters controlled or affected by the control systems of washing machines, washer-dryers or laundry dryers
    • D06F2105/46Drum speed; Actuation of motors, e.g. starting or interrupting
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06FLAUNDERING, DRYING, IRONING, PRESSING OR FOLDING TEXTILE ARTICLES
    • D06F2105/00Systems or parameters controlled or affected by the control systems of washing machines, washer-dryers or laundry dryers
    • D06F2105/58Indications or alarms to the control system or to the user

Abstract

【課題】ドラム周面に洗濯物投入用の開口部を設けたドラム式洗濯機において、ドラム回転状態からドラムを停止してその位置を固定する際の動作を迅速に行う。
【解決手段】まずドラム停止を行う際に、ドラムモータのロータとステータの磁力の吸引力と反発力との両方を利用した駆動方式によりロータ202を回転させ(A)、ロータ202に取り付けた磁石203bがホールIC基板203aを通過してロック位置を示す検出信号が得られたならば(B)、ステータとロータとの磁力の吸引力のみを利用した駆動方式に切り換えてロータ202を一旦、停止させる(C)。その後、低速で少しずつ反対方向にロータ202を回転させ、上記検出信号が得られたならば、ドラムロック駆動部21から係合ピンを進出させて溝部22に係合させ(D)、ドラムをロックする。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水平な又は傾斜した軸を中心に回転するドラムを備えるドラム式洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ドラム式洗濯機として、水平な又は傾斜した軸を中心に回転自在に配置されたドラムの周面に開閉自在の衣類投入口が形成され、このドラムを内部に備える外箱の上面に設けた上蓋を開けて、上記衣類投入口を通してドラム内に洗濯物を出し入れできるようにしたものが知られている(例えば特許文献1、2など参照)。このようなドラム式洗濯機によれば、洗濯物の出し入れの際に使用者はかがむ必要がなく、使い勝手を向上させることができる。
【0003】
この種のドラム式洗濯機では、洗濯物を出し入れするために、外箱上面に設けた開口の下方にドラムの衣類投入開口がある状態でドラムの回転を停止させ、その状態を保持する必要がある。こうしたドラムロック機構として、上記特許文献1では、ドラムと一体に回転する歯車付プーリの歯車に係合する係合部材を設け、ドラムロック位置の近傍で電気的に直流モータにブレーキを掛けて所定位置に停止させた後にドアロックを実行するようにしている。一方、特許文献2では、ドラムを内装する外槽の一端面に設けられたドラム位置固定装置から内周方向に突出する凸部と、モータのロータに形成されている凹部との噛み合いによってドラムの位置が固定されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2834855号公報
【特許文献2】
特開2003−103095号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したようにドラムの周面に衣類投入口を設けた構成のドラム式洗濯機では、ドラムロック機構によりドラムが回転し得ない状態になった後に上蓋の開放を許可しないと安全性の点で問題がある。そのため、ドラムロック動作に時間を要すると、例えば使用者が運転を中断させて上蓋を開放するための操作(例えば上蓋開放指示用のボタンを押す)を行ってから、実際に上蓋の開放が可能である状態となるまでに使用者が長く待たされることになる。したがって、使い勝手を向上させるには、ドラムロック動作をできるだけ迅速に完了させることが望まれる。
【0006】
また、ドラムロックが掛かった状態ではドラムを回転させる前に必ずドラムロック解除を行う必要があるから、運転開始時や一時的に運転を停止した後の運転再開時に迅速に運転をスタートさせるには、ドラムロックの解除動作もできるだけ迅速に完了させることが望まれる。
【0007】
一般に直流モータにおいてロータを回転させる際には、ロータとステータとの間の磁力の吸引力と反発力との両方を利用することができる。しかしながら、吸引力と反発力との両方を利用した場合、ロータを一時的に停止させたときの位置の保持の安定性があまり良好でなく、ドラムロック動作に支障をきたすおそれがある。こうしたことから、本出願人は、特願2002−59787号に記載のドラム式洗濯機において、ドラムロックを行おうとする際に、ロータとステータとの間の磁力の反発力を実質的に使用せずに、主として吸引力のみを利用することを提案している。これにより、ドラムを一時的に停止したときにその位置の保持の安定性が非常に高くなるとともに、回転の円滑性は損なわれるものの間欠的な回転が容易になる。そのため、ドラム内での洗濯物の移動や洗濯物の片寄りがあった場合でも、ステータのスロットとロータの磁石との配置で決まる複数の回転位置のうちの任意の位置で、安定的にドラムを停止させることができる。また、ごく低速でドラムを回転させる場合にも高いトルクを得ることができる。
【0008】
しかしながら、こうしたモータの駆動方式では、洗濯物の片寄りによる偏心荷重が大きい場合に脱調のおそれがあるため、ロータの回転速度を上げることが難しく、ドラムロック可能な位置にまでドラムを回転させるのに時間を要することがある。
【0009】
また、通常、ドラムロック機構によりドラムロックされているときにはドラムを回転駆動するモータへの通電は停止するが、その状態では、ドラムロック機構の凸部と凹部との噛み合わせの寸法的な余裕分だけ、ごく僅かであるがドラムは回転可能である。そのため、その状態でドラムに洗濯物が投入されてそれが大きく片寄っていた場合、その偏心荷重によってドラムが僅かに回転してドラムロック機構の凸部とロータ側の凹部とが強く接触する。その結果、ドラムロックを解除しようとする際に、大きな摩擦力によって凸部が凹部から離脱できなくなり、ドラムロックが解除できないおそれがある。
【0010】
本発明はこうした課題を解決するために成されたもので、その第1の目的とするところは、ドラムが回転している状態からその回転を停止させてドラムロックを迅速に行うことができるドラム式洗濯機に関する。
【0011】
また、第2の目的とするところは、ドラム内に収容された洗濯物の片寄りなどによってドラムロックが解除されにくい状態に陥った場合でも、迅速に且つ確実にドラムロックを解除して運転に移行することができるドラム式洗濯機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段、及び効果】
上記第1の目的を達成するために成された第1発明は、外箱内に配設した外槽の内部に、周面が略円筒形状のドラムを水平な又は傾斜した軸を中心に回転自在に配設したドラム式洗濯機において、
a)ドラムを回転駆動するべく前記回転軸と一体に回転するロータと、該ロータに駆動力を与えるステータとから成る直流モータと、
b)該直流モータのロータの回転を制御するようにステータに電流を供給する、インバータ回路を用いた駆動制御手段と、
c)ドラムをその回転上の所定のロック位置で固定するために、ドラム又は該ドラムと一体に回転する回転体と回転しない固定部との間で、進退自在である凸部とこの凸部を受ける凹部との係合動作を行うドラムロック手段と、
d)前記駆動制御手段により、前記ロータとステータとの間の吸引力及び反発力を共に利用してドラムを前記ロック位置の近傍に到達させる第1段階の停止制御動作と、前記ロータとステータとの間の吸引力を主として利用してドラムを低速で前記ロック位置に到達させる第2段階の停止制御動作を行い、該第2段階の停止制御動作においてドラムが前記ロック位置に到達したときに前記凸部を進出させて凹部と係合させるべく前記ドラムロック手段を制御するドラムロック実行手段と、
を備えることを特徴としている。
【0013】
上述したように、一般に直流モータのロータを回転させる際には、ロータとステータとの間の磁力の吸引力と反発力との両方を利用する。この駆動方式では、ロータを高速で回転させることが可能であるが、その反面、任意の位置で安定的にロータを停止させることは非常に難しい。一方、ロータとステータとの間の磁力の吸引力のみを主に利用する駆動方式では、ロータを小刻みに間欠的に回転させることが容易であり、しかもロータを停止したときの位置の保持の安定性が非常に高い。しかしながら、その反面、前者の駆動方式のようにロータを高速で回転させることはきわめて難しい。
【0014】
そこで、上記両駆動方式の特徴を活かすため、この第1発明に係るドラム式洗濯機においてドラムロック実行手段は、ドラムがロック位置の近傍に到達するまで前者の駆動方式、つまりロータとステータとの間の磁力の吸引力及び反発力を共に利用してドラムを回転させ(第1段階の停止制御動作)、次いで、ドラムがロック位置に到達するまで後者の駆動方式、つまりロータとステータとの間の磁力の吸引力を主として利用してドラムを低速で回転させる(第2段階の停止制御動作)。そして、第2段階の停止制御動作においてドラムがロック位置に到達したときに、ドラムロック手段の凸部を進出させて凹部に嵌合させることでドラムロックを達成する。
【0015】
この構成によれば、ドラムがドラムロックに必要な所定のロック位置の近傍まで迅速に回転された後に、そのロック位置まで正確に且つ安定して回転されるので、ドラムが回転している状態から迅速にドラムロックを完了させることができる。それによって、例えば使用者が運転を一時的に中断又は取り止めて洗濯物の出し入れを行いたいような場合に、蓋体が開放可能となるまでの待ち時間を短縮化して使い勝手を向上させることができる。
【0016】
第1発明に係るドラム式洗濯機の具体的な一態様として、ドラムが前記ロック位置にあることを検知する回転検知手段を備え、前記ドラムロック実行手段は、前記第1段階の停止制御動作の際に前記回転検知手段によりドラムが前記ロック位置に来たことを検知すると、前記第2段階の停止制御動作に切り替える構成とすることができる。
【0017】
この構成では、ロータとステータとの間の磁力の吸引力及び反発力を共に利用してドラムを回転させたときに、回転検知手段によりロック位置を検知して第2段階の停止制御動作に切り替える。惰性回転によりドラムはロック位置を通りすぎてそのロック位置近傍の所定範囲内で一旦、停止し、そこからロータとステータとの間の磁力の吸引力の作用により逆方向に低速で回転する。したがって、ドラムロック動作の中で最も時間を占める第2段階の停止制御動作に要する時間を常にほぼ一定とすることができ、それによってドラムロックに要する時間を安定して短縮化することができる。
【0018】
なお、第1発明に係るドラム式洗濯機において、前記駆動制御手段は、ロータとステータとの間の磁力の吸引力を主として利用するように制御を行う際に、前記インバータ回路の電流を検出し、その検出電流が一定になるように該インバータ回路をオン・オフ制御することで、前記直流モータのトルクを一定に制御する構成とすることが好ましい。
【0019】
この構成では、ステータの巻線に流れる電流等による温度上昇等の要因で巻線抵抗値が変動した場合でも、その巻線に略一定の電流を流すことができ、それによって直流モータのトルクを略一定に維持することができる。その結果、ドラム内での洗濯物の移動や洗濯物の片寄りがあった場合でも、第2段階のドラム停止制御動作の際にドラムの間欠回転がスムーズになり、目的とするロック位置にドラムを正確に位置させることが容易になる。
【0020】
上記第2の目的を達成するために成された第2発明は、外箱内に配設した外槽の内部に、周面が略円筒形状のドラムを水平な又は傾斜した軸を中心に回転自在に配設したドラム式洗濯機において、
a)ドラムを回転駆動するためのモータと、
b)該モータを駆動する駆動制御手段と、
c)ドラムをその回転上の所定のロック位置で固定するために、ドラム又は該ドラムと一体に回転する回転体と回転しない固定部との間で、進退自在である凸部とこの凸部を受ける凹部との係合動作を行うドラムロック手段と、
d)前記凸部と凹部とが係合した状態から該凸部を後退させて係合解除を行う際に、ドラムを回転前方及び後方へ往復回動させるべく前記駆動制御手段を制御するドラムロック解除実行手段と、
を備えることを特徴としている。
【0021】
ドラムが停止してドラムロックが掛かった状態にあるとき、例えばドラム内での洗濯物の片寄りなどの要因でドラムが僅かに回転してドラムロック手段の凸部と凹部との強い摩擦によって凸部の後退(離脱)動作が妨げられている場合であっても、ドラムロック解除実行手段がドラムを回転前方及び後方へ往復回動させるべく駆動制御手段を制御すると、ドラムロック手段の凸部と凹部の係合の寸法的余裕の分だけドラムが回動し、上記のような強い摩擦が短時間解消されてその間に凸部の後退動作が可能となる。それによって、確実にドラムロック解除動作を達成することができる。
【0022】
このように第2発明に係るドラム式洗濯機によれば、ドラムロック手段の凸部と凹部との係合解除が困難であるような場合でも、迅速にその係合を解除してドラムが回転可能である状態に移行させることができる。それによって、運転開始や運転再開など次の運転動作に速やかに移行することができ、運転時間が不所望に長引くことを防止することができる。
【0023】
第2発明に係るドラム式洗濯機の具体的な一態様として、前記ドラムロック解除実行手段は、まずドラムの前記往復回動を行うことなく前記凸部の後退動作を試み、その状態で凸部が凹部から離脱し得ない場合にドラムの往復回動を行うように制御する構成とすることができる。
【0024】
この構成によれば、ドラムロック手段の凸部と凹部との間の強い摩擦等の問題がなく凸部がスムーズに後退可能である場合にはドラムの往復回動は行われないので、不必要にモータの駆動を行うことがなく、それだけ迅速にドラムロック解除動作を完了して次の動作に移行することができる。
【0025】
なお、通常、想定できる程度の洗濯物の片寄りなどが原因であれば、ドラムを或る程度、往復回動させる間に凸部の後退動作が可能となる筈である。したがって、ドラムの往復回動を所定回数又は所定時間行ってもドラムロック解除が行えないような場合には、洗濯物の片寄り状況が異常である、或いは洗濯物の噛み込み等の何らかの異常状態である可能性が高い。そこで、ドラムの往復回動を所定回数又は所定時間行ってもドラムロック解除が行えない場合、使用者に対して異常報知を行う異常報知手段をさらに備える構成とするとよい。これにより、異常状態を使用者に迅速に知らせて、必要な対処を採ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例であるドラム式洗濯機について、図1〜図11を参照して説明する。
【0027】
図1は本実施例のドラム式洗濯機の外観斜視図である。
【0028】
このドラム式洗濯機において、外箱1は、上面と前面との間の角がやや丸みをもちつつ前下がりである傾斜部に形成されており、この傾斜部からその後方にかけて大きな洗濯物投入口3が開口し、この洗濯物投入口3はその後方に二つ折り状態で起立可能な上蓋2により閉鎖自在となっている。上蓋2の左側には前方に引き出し自在の洗剤容器4が、右側には前後方向に延伸して操作パネル5が設けられている。操作パネル5には、運転コースや予約時間等を設定するためなどの各種の操作キーと、これら設定に応じて点灯したり、洗濯行程の進捗状況を報知したり、或いは予約や運転の残り時間などを表示したりするための各種の表示器が適宜に分散して配置されている。
【0029】
図2及び図3により、本実施例のドラム式洗濯機の内部構成について説明する。図2は内部要部の正面縦断面図、図3は内部要部の左側面図である。この図2、図3では外形を成す外箱1の記載は省略している。
【0030】
台座部6の上には、周面が略円筒形状で両端面がほぼ閉塞された外槽10が、外箱1の左右側面にそれぞれ端面が対向する状態で、左右両側上方から吊下げ支持する二本のばね11と、前後方向に外槽10の下部を支え受けるダンパ12とにより適度に揺動自在に保持される。外槽10の内部には、多数の通水穴が穿孔された略円筒形状の周面の両端面がほぼ閉塞されている横型のドラム13が、左右方向に延伸する水平軸線Cを中心に回転自在に設けられている。
【0031】
ドラム13の左端面中央に固着された主軸14は、外槽10の左端面に固定されているアルミダイカスト製の第1軸受ケース16に保持された軸受17により支承される。他方、ドラム13の右端面中央に固着された補助軸15は、外槽10の右端面に固定されている第2軸受ケース18に保持された軸受19により支承される。この主軸14及び補助軸15により水平軸線Cが形成される。
【0032】
外槽10の左端面から側方へと突出した主軸14の先端には、アウタロータ型の直流モータであるドラムモータ20のロータ202が固定され、一方、モータ台を兼ねる第1軸受ケース16にはそのドラムモータ20のステータ201が固定される。後述する制御部からステータ201に駆動電流が供給されるとそれに応じてロータ202が回転し、主軸14を介してロータ202と同一の回転速度でドラム13が回転駆動される。
【0033】
外槽10の周面の上部から斜め前方にかけて、外箱の洗濯物投入口と一致する位置に、洗濯物を出し入れするための外槽開口101が設けられ、外槽開口101は外槽扉102により開閉自在である。また、ドラム13の周面にも洗濯物を出し入れするためのドラム開口131が設けられ、ドラム開口131は前後に観音開き構造を有する二枚の扉体から成るドラム扉132により開閉自在である。ドラム13は回転可能であるため、ドラム開口131が外槽開口101と径方向に一致した位置(本発明におけるロック位置に相当)でドラム13が停止状態を保持するように、ステータ201の下方にはドラムロック駆動部21が設けられており、ロータ202の外縁部に形成された係合溝部22と併せて本発明におけるドラムロック手段を構成している。
【0034】
次に、ドラムロック手段の構成の詳細と基本的な動作について説明する。図6はこのドラムロック手段の拡大図であり、(A)はドラムロック解除状態(ドラム13は回転可能)、(B)はドラムロック状態(ドラム13は回転不可能)を示している。
【0035】
ドラムロック駆動部21は、トルクモータ211と、係合ピン212(本発明における凸部に相当)を端部に有する作動体213と、作動体213を付勢するばね214と、トルクモータ211の回転軸に固定されたカム215とを含んで構成される。作動体213は案内溝に沿って上下方向にのみ移動が可能であり、ばね214によって上方向に付勢されている。カム215に設けられた突起部216は、作動体213に設けられた開口213a内を移動可能である。
【0036】
図6(A)に示すように突起部216が最低位置にあるときには、突起部216はばね214の付勢力に抗して作動体213を下方に押圧しており、それによって係合ピン212は下方に引かれて後退位置に在る。この状態からトルクモータ211が左回り方向に回転されると、回転に伴って突起部216は上昇し、ばね214の付勢力により作動体213は徐々に上方に移動する。これにより、係合ピン212は上方に進出し始める。
【0037】
図6(B)に示すように、ちょうどカム215が半回転して突起部216が最高位置に達したとき、作動体213も最高位置に達し、係合ピン212は最も進出する。このとき、その進出前方の位置に係合溝部22が存在していれば、係合ピン212は係合溝部22の溝穴に嵌合し、それによってロータ202の位置を固定する。つまり、ドラム13はロック位置でドラムロックされた状態となる。
【0038】
トルクモータ211が左回り方向にさらに回転されると、回転に伴って突起部216は下降し、それに伴い作動体213は徐々に下方に移動する(後退する)。そして、係合ピン212は係合溝部22の溝穴から離脱し、ロータ202は回転自在な状態となる。すなわち、ドラムロックが解除される。このように一方向にのみ回転するトルクモータ211の回転動作に従って、ドラムロックとドラムロック解除とが達成される。
【0039】
図4は、本実施例のドラム式洗濯機の要部の電気系構成図である。制御部30はCPU、ROM、RAM、タイマなどを含むマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROMに格納されている制御プログラムに基づいて、洗い、すすぎ、脱水及び乾燥の各行程の運転動作を行うための各種の制御を実行する。制御部30には、使用者が各種設定や指示を与えるために操作パネル5に設けられた各種操作キー5aからキー入力信号が与えられるとともに、外槽10内に貯留された水の水位を検知する水位センサ37、ドラムモータ20に付設され、そのロータ202の回転位置を検出するためのホール素子等から成る回転センサ203などからそれぞれ検出信号が入力される。回転センサ203の詳細については後述する。
【0040】
また、制御部30には負荷駆動部31が接続されており、この負荷駆動部31を介してドラムモータ20、ファンモータ32、水加熱ヒータ33、乾燥用ヒータ34、給水バルブ35、排水バルブ36等の動作をそれぞれ制御する。また、後述するようなドラムロック動作を行うため、制御部30は、ドラムロック駆動部21に備えられているトルクモータ211に内蔵された回転位置検出器217からの検出信号を受けつつ、該トルクモータ211の動作を制御する。回転位置検出器217は係合ピン212の進出位置及び後退位置をそれぞれ検知するものである。
【0041】
図5は、ドラムモータ20である直流ブラスレスモータの駆動制御回路の詳細な構成図である。商用交流電源40からの100V交流電圧は交流−直流変換部41により直流化され、複数のスイッチング素子を含むインバータ回路(上記負荷駆動部31に含まれる)311でドラムモータ20のステータ201の各巻線に対応するPWM信号に変換される。シャント抵抗R1にはインバータ回路311の駆動電流が流れるから電流検出部42はこのインバータ駆動電流に応じた電圧値を検出し、制御部30は検出された電圧値を略一定に維持するように各スイッチング素子Q1〜Q6の制御端子に印加するPWM信号のデューティ比を調節する。
【0042】
本実施例のドラム式洗濯機では、後述するようにステータ201とロータ202との間の磁力の吸引力のみを利用した駆動方式によりドラムモータ20を駆動する場合があるが、こうした駆動方式は通常の吸引力と反発力の両方を利用した駆動方式とは異なり、ロータ202を保持しつつ回転を行うためにステータ201の巻線電流がかなり大きくなる(例えば7アンペア程度)。これに対し、上記構成では、相対的に巻線電流が大きくて巻線の温度上昇が大きく、その影響などで巻線抵抗値が変動した場合であっても、巻線電流を常に略一定に維持することができる。それによって、ほぼ一定のトルクを得ることができる。
【0043】
なお、図5の構成はドラムモータ20のステータ201が3スロット(巻線が3個)である場合の簡略化した例であるが、実際には、ここでは、ドラムモータ20のロータ202の磁石は24極、ステータ201は36スロットとしている。
【0044】
次に、回転センサ203の構成について図3及び図7により説明する。図7は、本実施例のドラム式洗濯機におけるドラムロック動作の説明図であり、ロータ202の回転状態を示している。
【0045】
ドラムモータ20のステータ201には、回転センサ203としてホールIC基板203aが取り付けられており、このホールIC基板203aにはドラムモータ20の回転制御に必要な2乃至3個のホールICのほかに、ロータ202がロック位置にあることを検知するためのホールICが1個設けられている。ロータ202には停止位置検知用の磁石203bが取り付けられており、ロータ202が回転してこの磁石203bがホールIC基板203a上に来たときに、ロータ202の係合溝部22がちょうどドラムロック駆動部21の係合ピン212進出位置になるように構成されている。
【0046】
上記構成を有する本ドラム式洗濯機において、ドラム13が回転している状態からドラム13を停止させてドラムロック動作を完了させる際の動作について説明する。
【0047】
一般に、直流ブラシレスモータの回転制御は、ステータとロータとの間での磁力の吸引力と反発力とを利用することによりスムーズにロータを回転させるようにしているが、こうした駆動方式で以て低速度でドラムを回転駆動しようとすると一般にトルクが低くなる。そのため、ドラム内に洗濯物が収容されている状態では、ドラムを微小回転させた後の一時停止時に洗濯物が移動し、その洗濯物の片寄りによる偏心荷重によってドラムが回ってしまい易く、安定した一時停止状態を維持することが難しい。
【0048】
これに対し、ステータとロータとの間での磁力の反発力を用いず吸引力のみを利用することによって、間欠的にロータを回転する駆動方式では、低速の間欠的回転時にも充分なトルクを発生させ、一時的停止時の位置の保持性を高めることができる。その反面、この駆動方式ではロータを高速で回転させることが難しく、ドラムの固定位置までの回転角度が大きい場合には、その固定位置まで回転させるのに時間を要する。
【0049】
そこで、本実施例のドラム式洗濯機では、上記両駆動方式の特徴を活かすべく、ドラムロック動作時に次に説明するような制御を実行している。
【0050】
いまロータ202が図7(A)に示す位置にあるものとする。このとき、制御部30は負荷駆動部31を介して、吸引力及び反発力の両方を利用した通常の駆動方式によりロータ202を30〜40rpm程度の回転速度で右回転させる。ホールIC基板203a上の停止位置検出用ホールICの検出信号により、制御部30はロータ202がロック位置に達したことを認識する(図7(B)参照)。これに応じて制御部30は、ドラムモータ20の駆動方式を吸引力のみを利用する方式に切り替えて、ロータ202を一旦、停止させる。
【0051】
ロータ202は惰性回転によってロック位置を通り過ぎ、右回り方向に進んだ位置で一旦、停止する(図7(C)参照)。その後、ステータ201とロータ202との間の磁力の吸引力のみを利用した駆動方式により、ロータ202を徐々に(約2rpm)左回り方向に回転させる。制御部30は停止位置検出用ホールICの検出信号によりロータ202がロック位置に達したことを認識すると、ロータ202をその位置に保持し、その状態で上述したようにトルクモータ211を駆動して係合ピン212を進出させて係合溝部22に嵌合させる(図7(D)参照)。
【0052】
このように、まずステータ201とロータ202との間での磁力の吸引力と反発力とを用いた駆動方式によりロータ202が所定のロック位置近傍に来るように制御した後、その駆動方式を吸引力のみを利用したものに切り替え、ロータ202をロック位置まで回転させてからドラムロック駆動部21で係合ピン212を進出させる。これによって、迅速で且つ確実なドラムロックを達成することができる。本願発明者の検証によれば、初めから吸引力のみを利用した駆動方式で以てドラムロックを行う場合に1分程度の時間を要していたものが、上記のような2段階の駆動方式の切替えによって20秒程度まで短縮できることが確認できた。
【0053】
次に、上記のように吸引力のみを利用してロータ202を回転駆動する際の具体的な制御動作を、図8により説明する。この動作原理図では説明を簡単にするために、中央に2極のロータ、外周側にU、V、Wの3相(3スロット)から成るステータを配置している。
【0054】
図8(A)に示すように、U相及びV相にそれぞれ電流を流しU相をN極、V相をS極とする。このとき、ロータ202の永久磁石はステータ201に発生する磁界と引き合って、図示するような位置で安定的に保持される。もし、この状態で電流を流し続ければ、ロータ202は回転せずに位置が固定されたままで留まる。
【0055】
次いで、図8(B)に示すように、W相及びV相にそれぞれ電流を流しW相をN極、V相をS極とすると、ロータ202は約60°左回転し図示する位置に保持される。続いて、図8(C)に示すように、W相及びU相にそれぞれ電流を流しW相をN極、U相をS極とすると、ロータ202はさらに約60°左回り方向に回転する。このときも、この状態で同じように電流を流し続ければ、ロータ202の位置は固定されたままで留まる。
【0056】
このようにして、順次、電流を流す相を1相ずつ変えてゆくことにより、ロータ202を60°ずつ間欠的に左回り方向に回転させることができる。そして、図8(A)〜(F)に示すような各状態では、ロータ202は磁石の吸引力によってのみその回転位置を維持している。そのため、ロータ202の位置は安定しており、仮に外部からロータ202を回転させるような力が作用しても、容易には回転しない。
【0057】
上記説明はステータ201が3相の場合であるが、本実施例のドラム式洗濯機ではステータ201は36相であるので、ロータ202の回転ステップ角度は5°となり、各相への通電を切り替える毎に5°ずつ低速でロータ202を回転させ、且つその角度単位での任意の位置でロータ202を安定して停止させることができる。また、各相へ矩形波状に電流を流すのではなく、正弦波状に電流を流すことにより、そのスロット数で決まる角度(上記説明の例では60°、実際の例では5°)よりも細かな単位でロータ202の停止角度を制御することができる。
【0058】
上述したように、ドラムロック駆動部21の係合ピン212を進出させる際には上記の如くロータ202の回転を制御しているので、係合ピン212が係合溝部22の溝穴に嵌挿される際にロータ202が動かず、係合ピン212に掛かる衝撃が殆ど生じない。
【0059】
ドラムロック駆動部21の係合ピン212が係合溝部22に嵌合した後には、ドラムモータ20への通電を停止する。その状態では、係合溝部22と係合ピン212の係合の寸法的余裕の分だけドラム13は回転可能である。例えば、ドラム13内が空である状態からドラム13内に洗濯物が片寄った状態で投入されると、その偏心荷重によってドラム13は僅かに回転し、係合溝部22の前縁部又は後縁部に係合ピン212が強く接触する。その状態の一例を図10(A)に示す。
【0060】
このような状態では、ドラムロックを解除すべくトルクモータ211を駆動しても、係合ピン212を係合溝部22から離脱させることができない可能性がある。そこで本実施例のドラム式洗濯機では、ドラムロック解除動作時に図9に示すフローチャートに従って制御を行う。
【0061】
すなわち、例えば運転開始時などのドラムロック解除の必要が生じると、制御部30はドラムモータ20のステータ201に対しロック位置に応じた通電を行い、ロータ202の位置を電気的に固定する(ステップS10)。但し、偏心荷重が大きい場合には図10(A)に示したような状態は解消されない。次に、回転位置検出器217による検出信号により係合ピン212が後退位置にあるか否かを判定し(ステップS11)、もし後退位置にある場合にはドラムロック解除動作は不要であるので、そのまま処理を終了する。
【0062】
係合ピン212が後退位置にないと判定される場合、係合ピン212は進出位置にあるか、或いは後退位置でも進出位置でもない移動途中の不確定な状態にあると考えられる。このときには、係合ピン212を作動させるべく、制御部30はトルクモータ211に通電を行う(ステップS12)。作動体213が移動可能な状態である場合には、トルクモータ211の動作に伴って作動体213は後退動作し、又は一旦進出動作した後に後退動作する。そこで、次に回転位置検出器217による検出信号により係合ピン212が後退位置にあるか否かを再度判定し(ステップS13)、後退位置にあると判定された場合にはドラムロック解除動作が正常に行われたと判断できるので、トルクモータ211の動作を停止して(ステップS19)処理を終了する。
【0063】
ステップS13にて係合ピン212が後退位置にないと判定される場合には、トルクモータ211の動作開始から10秒が経過したか否かを判定し(ステップS14)、10秒が経過していなければステップS13へ戻る。したがって、ステップS13、S14により、トルクモータ211の動作開始から10秒が経過するまではロータ202の回転制御は行わずに、単にトルクモータ211の作動のみによって係合ピン212の後退動作を試みる。
【0064】
トルクモータ211の動作開始から10秒が経過すると、次にトルクモータ211を作動させたまま、ドラム13の往復回動動作を実行する。すなわち、制御部30はロータ202を現在位置から約±4°の範囲で1往復回動させるべく、ステータ201へ通電を行うように駆動制御を行い(ステップS15)、その後、回転位置検出器217による検出信号により係合ピン212が後退位置にあるか否かを判定する(ステップS16)。ドラム13を上記のように回動させた場合、図10(B)に示すように、係合ピン212と係合溝部22との強い接触による摩擦力が一時的に無くなって又は弱まって、係合ピン212が係合溝部22から抜け易い状態になる。したがって、この往復回動の間に係合ピン212が後退位置まで移動し、ステップS16にて係合ピン212が後退位置にあると判定される場合が多い。その場合には、ステップS16からS19へと進んでトルクモータ211の動作を停止して処理を終了する。
【0065】
ステップS16にて係合ピン212が後退位置にないと判定された場合には、ステップS15のドラム往復回動動作が3回繰り返されたか否かを判定し(ステップS17)、3回に実行されていなければステップS15へと戻る。したがって、ステップS15〜S17の繰り返しにより、係合ピン212が後退位置に達しない場合にはドラム往復回動動作は最大3回繰り返される。たまたま1回のドラム往復回動動作により係合ピン212が係合溝部22から離脱し得なかった場合でも、通常、3回のドラム往復回動動作の間には係合ピン212は係合溝部22から離脱してドラムロックは解除される。
【0066】
ステップS17にてドラム往復回動動作が3回繰り返されたと判定された場合には、他の原因でドラムロックが解除できない等、何らかの異常が発生している可能性がある。そこで、例えばブザーで警告音を発生させる、或いは、異常警告LEDを点灯させる等の異常報知を実行し(ステップS18)、使用者に対して異常発生を知らせる。
【0067】
このようにして、本実施例のドラム式洗濯機では、ドラムロックが解除しにくい場合でも、ドラム13を往復回動させることで係合ピン212が抜け易い状態とし、ドラムロックの解除を促進させることができる。
【0068】
上述したような制御方法によるドラムロック解除動作の効果を、実験により検証した結果を図11に示す。図11は、ドラム13を回転前方又は後方に回転させる偏心荷重をドラム13内部に与えたときに、係合溝部22から係合ピン212が離脱可能か否かを調べた結果である。ここで言う従来制御方式とはドラム13の往復回動を行わないものである。この従来制御方式では、係合ピン212の操作力(引き抜く力)が3kgfであるときには偏心荷重が5.98kgfで係合ピン212が抜けなくなり、係合ピン212の操作力が4kgfであるときでも偏心荷重が9.18kgfで係合ピン212は抜けなくなる。これに対し、ドラム13の往復回動を加えた新制御方式によれば、操作力が3kgfであっても9.18kgfの偏心荷重が加えられた状態で係合ピン212は問題なく離脱し得る。したがって、作動体213を動作させるトルクモータ211のトルクがそれだけ小さくて済み、コストの削減が行えるという利点もある。
【0069】
なお、上記実施例は本発明の一例であって、本発明の趣旨の範囲で、適宜に変更、修正又は追加を行えることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるドラム式洗濯機の外観斜視図。
【図2】本実施例によるドラム式洗濯機の内部要部の面縦断面図。
【図3】本実施例によるドラム式洗濯機の内部要部の左側面図。
【図4】本実施例によるドラム式洗濯機の要部の電気系構成図。
【図5】ドラムモータである直流ブラスレスモータの駆動制御部の詳細な構成図。
【図6】ドラムロック手段の拡大図であり、ドラムロック解除状態(A)及びドラムロック状態(B)を示す図。
【図7】本実施例のドラム式洗濯機におけるドラムロック動作を説明するための図。
【図8】本実施例のドラム式洗濯機においてロータとステータの磁界の吸引力を利用した駆動方式の動作説明図。
【図9】本実施例のドラム式洗濯機におけるドラムロック解除動作の制御フローチャート。
【図10】本実施例のドラム式洗濯機におけるドラムロック解除動作の説明図。
【図11】本実施例のドラム式洗濯機におけるドラムロック解除方式の効果を示す実験結果の一例を示す図。
【符号の説明】
1…外箱
2…上蓋
3…洗濯物投入口
10…外槽
101…外槽開口
102…外槽扉
13…ドラム
131…ドラム開口
132…ドラム扉
14…主軸
15…補助軸
16、18…軸受ケース
17、19…軸受
20…ドラムモータ(直流モータ)
201…ステータ
202…ロータ
203…回転センサ
203a…ホールIC基板
203b…停止位置検知用磁石
21…係合駆動駆動部
211…トルクモータ
212…係合ピン
213…作動体
213a…開口
214…ばね
215…カム
216…凸部
217…回転位置検出器
22…係合溝部
30…制御部
31…負荷駆動部
311…インバータ回路
40…商用交流電源
41…直流変換部
42…電流検出部
R1…シャント抵抗
Q1〜Q6…スイッチング素子

Claims (6)

  1. 外箱内に配設した外槽の内部に、周面が略円筒形状のドラムを水平な又は傾斜した軸を中心に回転自在に配設したドラム式洗濯機において、
    a)ドラムを回転駆動するべく前記回転軸と一体に回転するロータと、該ロータに駆動力を与えるステータとから成る直流モータと、
    b)該直流モータのロータの回転を制御するようにステータに電流を供給する、インバータ回路を用いた駆動制御手段と、
    c)ドラムをその回転上の所定のロック位置で固定するために、ドラム又は該ドラムと一体に回転する回転体と回転しない固定部との間で、進退自在である凸部とこの凸部を受ける凹部との係合動作を行うドラムロック手段と、
    d)前記駆動制御手段により、前記ロータとステータとの間の吸引力及び反発力を共に利用してドラムを前記ロック位置の近傍に到達させる第1段階の停止制御動作と、前記ロータとステータとの間の吸引力を主として利用してドラムを低速で前記ロック位置に到達させる第2段階の停止制御動作を行い、該第2段階の停止制御動作においてドラムが前記ロック位置に到達したときに前記凸部を進出させて凹部と係合させるべく前記ドラムロック手段を制御するドラムロック実行手段と、
    を備えることを特徴とするドラム式洗濯機。
  2. ドラムが前記ロック位置にあることを検知する回転検知手段を備え、前記ドラムロック実行手段は、前記第1段階の停止制御動作の際に前記回転検知手段によりドラムが前記ロック位置に来たことを検知すると、前記第2段階の停止制御動作に切り替えることを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯機。
  3. 前記駆動制御手段は、前記ロータとステータとの間の吸引力を主として利用するように制御を行う際に、前記インバータ回路の電流を検出し、その検出電流が一定になるように該インバータ回路をオン・オフ制御することで、前記直流モータのトルクを一定に制御することを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯機。
  4. 外箱内に配設した外槽の内部に、周面が略円筒形状のドラムを水平な又は傾斜した軸を中心に回転自在に配設したドラム式洗濯機において、
    a)ドラムを回転駆動するためのモータと、
    b)該モータを駆動する駆動制御手段と、
    c)ドラムをその回転上の所定のロック位置で固定するために、ドラム又は該ドラムと一体に回転する回転体と回転しない固定部との間で、進退自在である凸部とこの凸部を受ける凹部との係合動作を行うドラムロック手段と、
    d)前記凸部と凹部とが係合した状態から該凸部を後退させて係合解除を行う際に、ドラムを回転前方及び後方へ往復回動させるべく前記駆動制御手段を制御するドラムロック解除実行手段と、
    を備えることを特徴とするドラム式洗濯機。
  5. 前記ドラムロック解除実行手段は、まずドラムの前記往復回動を行うことなく前記凸部の後退動作を試み、その状態で凸部が凹部から離脱し得ない場合にドラムの往復回動を行うように制御することを特徴とする請求項4に記載のドラム式洗濯機。
  6. ドラムの往復回動を所定回数又は所定時間行ってもドラムロック解除が行えない場合、使用者に対して異常報知を行う異常報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項4又は5に記載のドラム式洗濯機。
JP2003145936A 2003-05-23 2003-05-23 ドラム式洗濯機 Withdrawn JP2004344463A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003145936A JP2004344463A (ja) 2003-05-23 2003-05-23 ドラム式洗濯機
CNB2004100347954A CN100336962C (zh) 2003-05-23 2004-05-17 滚筒式洗衣机
KR1020040035732A KR100598570B1 (ko) 2003-05-23 2004-05-19 드럼식 세탁기
TW093114348A TWI239364B (en) 2003-05-23 2004-05-21 Drum washing machine

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003145936A JP2004344463A (ja) 2003-05-23 2003-05-23 ドラム式洗濯機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004344463A true JP2004344463A (ja) 2004-12-09

Family

ID=33532943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003145936A Withdrawn JP2004344463A (ja) 2003-05-23 2003-05-23 ドラム式洗濯機

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2004344463A (ja)
KR (1) KR100598570B1 (ja)
CN (1) CN100336962C (ja)
TW (1) TWI239364B (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005169126A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Lg Electron Inc トップローディング方式ドラム洗濯機
EP2812476A1 (en) * 2012-02-09 2014-12-17 Electrolux Laundry Systems France SNC A locking device for a moving element, particularly of a washing machine, and associated method
WO2018202209A1 (zh) * 2017-05-02 2018-11-08 青岛海尔洗衣机有限公司 洗衣机滚筒的定位装置和滚筒洗衣机
US20190145040A1 (en) * 2015-08-31 2019-05-16 Qingdao Haier Washing Machine Co., Ltd Locking mechanism for inner tub and washing machine
CN110042623A (zh) * 2018-01-15 2019-07-23 无锡小天鹅股份有限公司 滚筒洗衣机
US10612178B2 (en) * 2015-08-31 2020-04-07 Qingdao Haier Washing Machine Co., Ltd. Locking mechanism for inner tub and washing machine
CN111020966A (zh) * 2019-11-12 2020-04-17 曹建胜 一种多功能洗衣机
EP4019689A4 (en) * 2019-08-20 2022-10-19 Qingdao Haier Drum Washing Machine Co., Ltd. WASHING APPARATUS AND METHOD FOR DETERMINING THAT THE DRUM OF A WASHING APPARATUS IS UNLOCKED

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4148466B2 (ja) * 2003-06-13 2008-09-10 日本電産サンキョー株式会社 回転体制御機構、回転体制御ユニット及び回転体の制御方法
CN101063270B (zh) * 2006-04-30 2011-05-25 海尔集团公司 滚筒式洗衣机的内桶定位方法及其装置
JP4609443B2 (ja) * 2007-02-28 2011-01-12 日立工機株式会社 遠心分離機
JP5171237B2 (ja) * 2007-12-17 2013-03-27 日本電産サンキョー株式会社 蓋ロック装置
ES2407431T3 (es) 2008-05-14 2013-06-12 Whirlpool Corporation Lavadora con un sistema de accionamiento directo
KR101649632B1 (ko) * 2009-10-29 2016-08-19 엘지전자 주식회사 세탁기의 제어 장치 및 그의 제어 방법
EP2771505B1 (en) 2012-04-24 2021-02-24 LG Electronics Inc. Laundry treating apparatus
CN103290656A (zh) * 2013-06-27 2013-09-11 苏州祺尚纺织有限公司 一种蓄能纺织脱水机
CN105662127B (zh) * 2014-12-08 2018-01-02 (株)酷晨 电压力饭锅、自动锁定装置、自动压力锁定功能控制方法
CN105986403B (zh) * 2015-02-04 2019-08-27 青岛海尔洗衣机有限公司 一种洗衣机内桶的锁止机构及洗衣机
CN106480631B (zh) 2015-08-31 2019-10-01 青岛海尔洗衣机有限公司 一种节水洗衣机的控制方法及洗衣机
CN106208836A (zh) * 2016-09-05 2016-12-07 广东金霸智能科技股份有限公司 一种智能集成高速无刷电机控制器
CN106571802B (zh) * 2016-10-26 2020-01-14 宁波方太厨具有限公司 一种具有非接触感应旋钮开关的设备的工作状态控制方法
CN109402940B (zh) * 2017-08-16 2021-05-25 青岛胶南海尔洗衣机有限公司 用于衣物处理设备的内筒定位方法和衣物处理设备
CN111088650B (zh) * 2018-10-23 2022-07-12 佛山海尔滚筒洗衣机有限公司 一种滚筒洗衣机的控制方法
CN111691129B (zh) * 2019-03-13 2022-12-27 青岛海尔洗涤电器有限公司 一种滚筒洗衣机
CN112430983B (zh) * 2019-08-20 2022-11-18 重庆海尔滚筒洗衣机有限公司 一种定位装置及洗衣机
CN112411115B (zh) * 2019-08-20 2022-06-10 佛山海尔滚筒洗衣机有限公司 一种洗涤设备及洗涤设备滚筒锁定的判定方法
CN112647247A (zh) * 2019-10-12 2021-04-13 青岛海尔滚筒洗衣机有限公司 一种衣物处理设备
CN112647239A (zh) * 2019-10-12 2021-04-13 青岛海尔滚筒洗衣机有限公司 一种衣物处理设备的控制方法
CN112779719A (zh) * 2019-11-01 2021-05-11 佛山市云米电器科技有限公司 一种洗衣机的减速方法、系统、存储介质及洗衣机

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2834855B2 (ja) * 1990-06-26 1998-12-14 三洋電機株式会社 ドラム式洗濯機
CN1078275A (zh) * 1992-11-18 1993-11-10 清远市清城区丰泰家用电器厂 顶装式洗衣机滚筒及其生产工艺
MY127588A (en) * 1998-11-09 2006-12-29 Fisher & Paykel Appliances Ltd Top loading washing machine

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005169126A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Lg Electron Inc トップローディング方式ドラム洗濯機
JP4498908B2 (ja) * 2003-12-10 2010-07-07 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド トップローディング方式ドラム洗濯機
EP2812476A1 (en) * 2012-02-09 2014-12-17 Electrolux Laundry Systems France SNC A locking device for a moving element, particularly of a washing machine, and associated method
EP2812476B1 (en) * 2012-02-09 2021-05-26 Electrolux Laundry Systems France SNC A locking device comprising a moving element, particularly of a washing machine, and associated method
US20190145040A1 (en) * 2015-08-31 2019-05-16 Qingdao Haier Washing Machine Co., Ltd Locking mechanism for inner tub and washing machine
US10612178B2 (en) * 2015-08-31 2020-04-07 Qingdao Haier Washing Machine Co., Ltd. Locking mechanism for inner tub and washing machine
WO2018202209A1 (zh) * 2017-05-02 2018-11-08 青岛海尔洗衣机有限公司 洗衣机滚筒的定位装置和滚筒洗衣机
CN110042623A (zh) * 2018-01-15 2019-07-23 无锡小天鹅股份有限公司 滚筒洗衣机
CN110042623B (zh) * 2018-01-15 2021-06-15 无锡小天鹅电器有限公司 滚筒洗衣机
EP4019689A4 (en) * 2019-08-20 2022-10-19 Qingdao Haier Drum Washing Machine Co., Ltd. WASHING APPARATUS AND METHOD FOR DETERMINING THAT THE DRUM OF A WASHING APPARATUS IS UNLOCKED
CN111020966A (zh) * 2019-11-12 2020-04-17 曹建胜 一种多功能洗衣机

Also Published As

Publication number Publication date
TWI239364B (en) 2005-09-11
CN1572957A (zh) 2005-02-02
KR20040101001A (ko) 2004-12-02
KR100598570B1 (ko) 2006-07-13
TW200426271A (en) 2004-12-01
CN100336962C (zh) 2007-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004344463A (ja) ドラム式洗濯機
JP3609789B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP5573596B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP2000279679A (ja) ドラム式洗濯機
JP2011200545A (ja) ランドリー機器
JP3879360B2 (ja) 遠心機
KR102596969B1 (ko) 세탁기 및 그의 제어 방법
JP2013022395A (ja) 二槽式洗濯機
JP3858036B2 (ja) ドラム式洗濯機
KR100501591B1 (ko) 드럼식 세탁기
JP2005319075A (ja) 洗濯機
JP4409144B2 (ja) 洗濯機
JP2005143533A (ja) 洗濯機
JP2004321695A (ja) 洗濯機
JP4103250B2 (ja) 洗濯機
JP2008307414A (ja) 洗濯機
JP4806436B2 (ja) 洗濯機
JP2011139812A (ja) ドラム式洗濯機
JP2004097837A (ja) ドラム式洗濯機
JP3812112B2 (ja) 洗濯機
JP4329641B2 (ja) ドラム式洗濯機
JP2000024366A (ja) 洗濯機
JP4367098B2 (ja) 洗濯機
JP2006061356A (ja) ドラム式洗濯機
JP2018134262A (ja) ドラム式洗濯機

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20061108