JP4498908B2 - トップローディング方式ドラム洗濯機 - Google Patents

Description

本発明は、ドラムを開閉するドアが上側部に位置したトップローディング方式ドラム洗濯機に係り、特に、洗濯機の動作が停止するときのドラム開口部とドアとの位置が常に一致するようにする位置感知ホールセンサを具備する洗濯機に関するものである。

通常、洗濯機は電動機を主動力とし、洗剤と水との作用を用いて衣服等に付着している汚染を分離させるように、洗濯、濯ぎ、脱水の過程を進行させる。構成要素としては、動力装置である電動機と、洗濯物にエネルギーを伝逹する機械部と、洗濯過程を調整する制御部と、水の供給及び排出のための給水装置及び排水装置とにより構成されている。

また、洗濯機は、洗濯方式によって、ドラム式(cylinder type)、攪拌式(agitator type)、渦巻式(pulsator type)に区分される。

ここで、攪拌式は、洗濯槽の中央に立っている羽状の攪拌器を左右に回転させて洗濯を行う方式であり、渦巻式は、円板状のパルセータを回転させて発生する水勢により洗濯を行う方式である。そして、ドラム式は、複数の突出部が形成されているドラムの内側に水と洗剤と洗濯物とを入れて水平軸で低速回転させ、洗濯物が突出部によって持ち上げられて落下する衝撃により洗濯を行うことができるようになっている。この方式は、洗濯物の損傷が殆どなく、水の使用量も少ないという長所があり、最近、その使用者が増加している傾向にある。

また、ドラム洗濯機は、洗濯物を投入するための開口部、即ち、ドアが洗濯機キャビネットの前面部に形成されるのが一般的である。このようなフロントローディング方式を採るドラム洗濯機は、ドラム開口部及びタブ開口部とドアとの位置が水平軸を中心に固定された形態である。従って、別途にドラムの位置を調整する手段が必要ないという長所がある。

しかし、ドアが前面部に位置するため、洗濯物の出し入れのために使用者は腰を折り曲げなければならない。よって、使用者が腰を曲げたとき、使用者の身体を収容することができる十分な空間が必要となる。即ち、上記フロントローディング方式のドラム洗濯機は、洗濯機を設置するための空間以外に使用者の身体が収容可能な余分の空間が必要である。

上記のような問題点を解決するために、トップローディング(top loading)方式の洗濯機が登場した。トップローディング方式を使用する場合、使用者は、洗濯物の出し入れのために身体を無理して折り曲げる必要がなくなるという長所がある。結果的に、洗濯機を設置するために必要な空間以外に使用者を収容するための空間の必要性が排除されるという利点がある。

図１は、通常のトップローディング方式ドラム洗濯機を示した側断面図である。
図１を参照すると、トップローディング方式ドラム洗濯機１０は、内部に洗濯物を収容するための洗濯チャンバ３１が具備される円筒状のドラム３０と、ドラム３０を収容し、底面に洗濯水が貯水されるタブ２０と、一端はタブ２０の左右両側の上方に固着され、他端は洗濯機のキャビネット（図示せず）に固着されてタブ２０を牽引するスプリングを備えている。

詳細には、ドラム３０は、外周面に通水穴３２が複数形成され、タブ２０の底面に貯水された洗濯水が通過するようにする。

また、タブ２０及びドラム３０の前方中心に具備されてドラム３０を回転させる洗濯軸５０と、タブ２０及びドラム３０の後方中心に具備されてドラム３０の回転を補助する補助軸５１とが備えられている。

また、洗濯軸５０の円滑な回転を補助するベアリング６２と、補助軸５１の回転が円滑になるように補助するベアリング６３と、タブ２０の前後方の外周面に固着されてベアリング６２、６３を収容及び支持するブラケット６０とが備えられている。

また、洗濯軸５０の外周面にセレーション結合されて共に回転するブッシング５２と、洗濯軸５０が回転するための駆動力を提供するモータ４０とが備えられている。
より詳細には、モータは、電源が供給されると回転するロータ１３と、ロータ１３の内側に固定されているステータ１４とにより構成されている。

また、ドラム３０の回転によって発生する振動を吸収するダンパ２２と、ダンパ２２の他端が結合されてドラムの荷重を支持するベース８０と、洗濯が終わった洗濯水を排水するための排水口７０とが備えられている。そして、ドラム３０の開口部とタブ２０の開口部とが常に一致するようにするためのドラム位置固定装置９０が備えられている。

以下では、トップローディング方式ドラム洗濯機の作用について説明する。

先ず、ドラム洗濯機に電源が供給されると、モータ４０のステータ１４に形成される磁場によってロータ１３が回転し、そのロータ１３が回転することによってロータ１３と連結されたブッシング５２が回転する。そして、ブッシング５２の内周面に形成されたセレーションと、洗濯軸５０の外周面に形成されたセレーションとが噛み合って洗濯軸５０が回転する。

洗濯軸５０が回転することによりドラム３０が回転運動をし、ドラム３０の内部にある洗濯物が回転しながら上昇下降運動を繰り返す。

一方、洗濯が終わったときは、ドラム位置固定装置９０はドラム３０に形成された開口部とタブ２０に形成された開口部とが一致するようにする役割を果す。

詳細に説明すると、ドラム位置固定装置９０から突出した結合凸部と、ロータ１３に形成された結合凹部との噛み合わせによって、ドラム３０の停止位置が決定されるように構成されている。

しかしながら、上述のようなドラム位置固定装置によってドラムの位置が決定されるドラム洗濯機の場合、ロータは回転速度に応じた運動エネルギーを持っている。

よって、ドラム位置固定装置の結合凹部と噛み合う瞬間に衝撃を受ける虞がある。

このため、ロータに衝撃が加えられつつロータが損傷するという問題が発生する。

本発明は、上述のような問題点を解決するために提案されたものであり、ドラム又はモータと物理的に接触しなくてもドラムの開口部とタブの開口部との位置を一致させることができる位置感知センサが具備されたトップローディング方式ドラム洗濯機を提供する一方、このようなトップローディング方式ドラム洗濯機に適したステータ構造を提供することにその目的がある。

上記目的を達成するための本発明に係るトップローディング方式ドラム洗濯機は、上側面に開口部が形成され、前後端にベアリングを支持するブラケットを有するタブと、タブの内側に形成され、その内部に洗濯チャンバが包含されるドラムと、タブの上側に形成されて開口部を開閉するドアと、ドラムを回転させるモータと、モータと連結されるようにドラムの前側中央に結合される洗濯軸と、ドラムの後軸中央に結合される補助軸とを備え、モータは、外側に形成されて回転運動するロータと、ロータの内側に形成されて電流が供給されるステータとを備え、ロータは、鉄板を素材にして一体に形成されるロータフレームと、ロータフレームの内周面に沿って多数個が取り付けられるマグネット及びロータフレームの一面に結合される位置決定マグネットとを備え、ステータは、ロータフレームの内周面に取り付けられたマグネットを感知する速度感知ホールセンサと、位置決定マグネットを感知する位置感知ホールセンサとが具備されるホールセンシング部を備え、前記ホールセンシング部は、ホールセンサハウジングと、前記ホールセンサハウジングの底面に形成され、下方側に所定の長さで延長して形成されるホールセンサ固着部と、前記ホールセンサハウジングから延長されて形成されるホールセンサハウジング延長片と、を備え、前記速度感知ホールセンサは、前記ホールセンサ固着部の先端に取り付けられて前記ロータの内周面に装着された前記マグネットの電極変化を感知し、前記位置感知ホールセンサは、前記延長片の底面から始まって下方向に所定の長さだけ延長されて形成されることを特徴とする。

本発明に係るトップローディング方式ドラム洗濯機には、次のような効果がある。

即ち、洗濯物を投入する開口部がドラムの上側に位置したトップローディング方式ドラム洗濯機は、洗濯が完了したとき、ドラムの開口部及びタブの開口部とドアとが別途の物理的な接触が無くとも一直線上に位置するという効果がある。

一方、本発明は、トップローディング方式ドラム洗濯機用ＢＬＤＣモータのステータ製造時に必要とされる材料及び重量を低減し、製造工程も簡素化しながら、ベアリングハウジングやタブのような固定部材側に安定して装着することができる。

特に、本発明は、ステータの重量が１．５ｋｇ以上となり、回転速度が０乃至２,０００ＲＰＭ又はそれ以上の速度まで可変であるドラムの回転を制御するトップローディング方式ドラム洗濯機用ＢＬＤＣモータをベアリングハウジングやタブの壁面に直接取り付けるとき、タブ側においてモータの重量及び振動に耐えられる構造を提供する。

そして、本発明に係るトップローディング方式ドラム洗濯機は、組立ラインにおいてステータをベアリングハウジング又はタブ側に結合するときに容易に組み立てることができ、これによってアフターサービス時にも作業者の維持補修作業をより簡便に行うことができる。

また、本発明に係るトップローディング方式ドラム洗濯機では、ワインディングが容易な構造のステータコア（ＳＣ）を採用することによって母材の浪費が防止され、製造が容易となると共に、ステータの締結部の剛性を高め、騷音及び振動を低減して機械的な信頼性の向上及び寿命延長を図ることができる。

以下、本発明の好適な実施の形態について、添付の図面に基づいて詳細に説明する。

本発明に係るモータが具備されるトップローディング方式ドラム洗濯機の構造及び動作は、上述したものと同一であるため、それについての説明は以下では省略する。

図２は、本発明に係る位置感知センサが具備されているモータを構成するロータの斜視図である。

図２を参照すると、本発明に係るロータ１００は、全体の形状をなす鉄板材質のロータフレーム１７０と、ロータ１００の側壁内周面に沿って複数が取り付けられるマグネット１１０と、ロータ１００の内周面とマグネット１１０の背面との間に位置して磁路を形成するバックヨーク１２０とを備えている。より詳細には、ロータフレーム１７０の全体的な形状は、鉄板プレス加工によって形成されることが好ましい。

従って、ロータフレーム１７０が鉄板材質なので、バックヨークは省略可能である。

また、ロータフレーム１７０の底面は、中心部から所定の高さに立ち上がっている上昇部１４２と、上昇部１４２の上方側に固着されてロータ１００を洗濯軸５０に結合させるためのボルト等の締結部材（図示せず）を通過可能にする貫通孔１５３が形成されたブッシング１５０とを備えている。そして、貫通孔１５３の内周面にはセレーション１５４が形成される。

また、上昇部１４２が始まる部分からロータフレーム１７０の周縁まで放射状に複数形成されている冷却ピン１３０と、冷却ピン１３０と冷却ピン１３０との間の領域に形成されてロータ１００の強度を補強するエンボシング部１４０とを備えている。

より詳細には、冷却ピン１３０は、ロータフレーム１７０の底面を切削及び曲げ（cutting and bending）加工して形成する。即ち、切削及び曲げ加工は、ロータフレームの底面をコの字状に切断した後、所定の角度だけ折り曲げられるようにしたものである。

そして、上記加工によって形成された貫通孔は、ロータの回転時に空気が入る通風口１３１となって、ステータ２００において発生する熱を冷却する作用を及ぼす。そして、エンボシング部１４０上には水分排出のための排水ホール１４１が形成される。

より詳細には、ロータのブッシング１５０に形成された貫通孔１５３を中心として、その周囲には少なくとも一つ以上の締結部材１５２が挿入されている。そして、締結部材１５２の間には、締結部材１５２が貫通する貫通孔を正確に合わせるための位置取りの役割をする位置決定ホール１５１が形成される。

また、ロータフレーム１７０の側壁上部には、ロータの強度補強のために放射状に延在する強度補強リブ１６０が形成される。

図３は、本発明に係るモータにおいて位置感知センサが取り付けられるステータの斜視図であり、図４は、位置感知センサがステータに装着される形態を示した分解斜視図である。

図３Ａ乃至図３Ｃ及び図４を参照すると、本発明に係る位置感知センサが取り付けられるステータは、ヨーク部５５０と捲線部１５１とからなる鉄板を最下層から最上層に至るまで螺旋形に回転させながら多層構造をなす環形のステータコア（ＳＣ；図３参照）と、インサート射出によってステータコアの外周面を包囲するように形成されてステータコアが外部に対して電気的に絶縁されるようにするインシュレータ２４０とを備えている。

ステータコアは、上述のように螺旋形に回転させる方法以外に、ヨーク部と捲線部とからなる弧形のコア鉄片を所定の高さだけ積層した後、完成した複数のコア鉄片を相互に連結して完全な円形のステータコアを作ることもできる。

また、捲線部に対する絶縁処理後、捲線部に多数回巻かれるコイル２２０と、ステータ２００をタブサポータ（図示せず）に連結して取り付けるために、ステータコアの内周面にインシュレータ２４０と一体に形成され、ステータの中心方向に少なくとも一つ以上突出して形成される締結部２５０とが備えられている。

詳細には、締結部２５０は、ステータ２００をタブサポータにネジ結合するための締結孔２５２と、締結孔２５２とタブサポータ上の締結孔（図示せず）とを正確に一致させるために位置取りの役割をする位置決定突起２５１と、締結孔２５２の後面に形成されてモータの駆動時に発生する振動を吸収するための空間部２５３とを具備している。

ここで、ステータ１４のインシュレータ２４０に位置決定用溝が形成され、タブサポータ（図示せず）上に位置決定突起が形成されていてもよい。

そして、ステータ１４においては、締結部２５０の中央に形成された締結孔２５２の内側に締結部の強度補強のための円筒状金属（図示せず）を挿入することができる。

ここで、円筒状金属は、例えば軸方向に切開された部分によって弾性を有するスプリングピン、又は、締結孔２５２内に強制押圧の可能な中空型ピンの場合もある。

一方、締結部２５０の高さ（ｈ）は、積層されたコア全体の高さの２０％以上になるようにするが、より好ましくは、締結部２５０の高さが積層されたコア全体の高さの２０％乃至１５０％となるようにする。

そして、図３Ｂを参照すると、ステータコア（ＳＣ）のヨーク部の外周面から突出した捲線部５５１の長さを“ａ”とし、ステータコア（ＳＣ）のヨーク部の内周面から締結部２５０に形成される締結孔２５２の中心までの距離を“ｂ”とするとき、ａ≧ｂと定義されるように締結部が形成される。

そして、図３Ｃを参照すると、ステータコア（ＳＣ）は、ヨーク部５５０に形成された貫通孔を貫通するリベット５５３によってリベット留めされ、積層構造を維持することができる。また、ステータコア（ＳＣ）のワインディングの始まる部位とワインディングの終わる部位とは、それぞれヨーク部１５０に溶接して接合することができる。

また、図４を参照すると、ステータ２００の上側部にはホールセンシング部２１０が設置されるが、ホールセンシング部２１０は、ホールセンサハウジング２１１と、ホールセンサハウジング２１１の底面に形成され、下方側に所定の長さで延長して形成されるホールセンサ固着部２１２と、ホールセンサ固着部２１２の先端に取り付けられてロータ１００の内周面に装着されたマグネット１１０の電極変化を感知する速度感知ホールセンサ２１３とを備えている。

また、ホールセンサハウジング２１１から延長されて形成されるホールセンサハウジング延長片２１６と、延長片２１６の底面から始まって下方向に所定の長さだけ延長されて形成される位置感知ホールセンサ２１４とが更に備えられている。

以下においては、ホールセンシング部２１０がステータ２００に取り付けられる過程と、ホールセンサの動作について説明する。

先ず、図４を参照すると、ホールセンサハウジング２１１の底面に具備された少なくとも一つ以上の固定突起２１７がインシュレータの上方側に具備された固定孔２６０に挿入されて堅固に固定される。従って、速度感知ホールセンサ２１３は、ステータの歯２３０間の所定の深さに位置するようになる。

一方、ロータが回転をするようになると、ホールセンサ固着部２１２に固着された速度感知ホールセンサ２１３がロータの側壁の内周面に装着されたマグネット１１０の電極変化を感知して、ホールセンサハウジング２１１の内部に装着された基板（図示せず）に感知信号を伝達する。そして、基板に伝達された感知信号は、センサハウジングの内部に形成されたコネクタ（図示せず）へ伝達される。

また、位置感知ホールセンサ２１４は、ロータフレーム１７０に具備されている位置決定マグネット３００を感知して基板に伝達し、基板に伝達された感知信号はまたコネクタ（図示せず）に伝達される。

図５乃至図１１は、位置決定マグネット３００がロータに装着される構造における多様な実施の形態を示す。

ここで、ロータフレーム１７０の円周方向における位置決定マグネット３００の装着位置には、制限がない。代わりに、組立時にドラム開口部の基準位置に対する位置決定マグネットの相対的な位置が一定するようにロータフレームが洗濯軸に組み立てられさえすればよい。

そうすると、タブに固定されるステータの位置が固定されることによって位置感知ホールセンサ２１４の位置が固定され、ロータフレームとドラムとは同一の角度で回転するので、位置決定マグネットの検出時に、常にドラムの開口部がドアと一致するようにモータを制御することができる。

例えば、洗濯機の後方側から見たとき、ステータ上に装着される位置感知ホールセンサがドア側の基準位置に対して洗濯軸を中心に半径方向に同一線上において装着され、位置決定マグネットがドラムの開口部の基準位置と半径方向に沿って同一線上に置かれるようにロータフレームに取り付けられると、位置感知ホールセンサ２１４が位置決定マグネット３００を感知する瞬間に、ドラムの回転が停止するように制御するか、又は、３６０度若しくはその倍数で回転した後に停止するようにモータを制御する。

上記において位置決定マグネット３００が感知した瞬間に直ちにドラムの回転が停止するためには、ドラムの回転速度を充分に落とさなければならないことは勿論である。又は、一定数の回転によってドラムの回転力を落とした状態でドラムの停止が行なわれなければならない。

一方、位置感知ホールセンサ２１４がドアの位置付けられた方向と反対側の位置に装着される場合（即ち、ドア側基準位置の反対に位置する場合）、上記と同一の条件（即ち、位置決定マグネットがドラムの開口部の基準位置に対して半径方向に沿って同一線上に置かれるようにロータフレームに取り付けられる条件）では、位置感知ホールセンサ２１４が位置決定マグネット３００を感知してからロータが１８０度回転することによってドラムの開口部とドアとが一致した後でドラムの回転が停止するようにモータを制御する。

尚、位置感知ホールセンサ２１４は、位置決定マグネット３００をその上側部で感知するように製造することが可能であり、ロータフレーム１７０の内側面に具備されたマグネット１１０を感知する速度感知ホールセンサ２１３の場合のように、位置決定マグネット３００の正面で感知するように製造することも可能であり、これと類似した実施の形態は本発明の範囲に含まれる。

また、下記において説明する位置決定マグネット３００の大きさ、厚さ及び形状は、本発明の実施の形態に制限されるものではなく、ロータの回転を妨害するか、損失が発生しない限り、様々な実施の形態が提案可能であることを明らかにしておく。

図５は、本発明に係る位置決定マグネットがロータフレーム１７０の上側部に装着される最も簡単な方式として、ロータフレーム１７０の強度補強リブ１６０の上側面にボンド結合されることを示した実施の形態である。

一方、位置決定マグネット３００は、バックヨーク１２０とマグネット３００とが接触しないロータフレーム１７０の上側の内周面１７１にボンドで取り付けられる。

しかし、位置決定マグネット３００が単純にボンドによってロータフレーム１７０上に取り付けられる場合、ロータが高速で回転する間、ロータから離脱する虞がある。

以下では、上記のような問題点を更に補完するための他の実施の形態を挙げて説明する。

図６は、本発明に係る位置決定マグネット３００がポケットに装入されてロータフレーム１７０上に取り付けられる形態を示した実施の形態である。

図６を参照すると、位置決定マグネット３００は、直接ロータフレーム１７０の強度補強リブ１６０上に取り付けられるものではなく、位置決定マグネット３００を収容するポケット３１０内に装入する。そして、ポケット３１０の底面には、フック３１１が形成されるようにして、強度補強リブ１６０に形成されたフック挿入孔３２０に緊密に挿入されるように製造される。

一方、製造工程において、ポケット３１０とフック３１１とは一体型に製作されることが好ましい。そして、ポケット３１０の内周面には少なくとも一つの係止突起３１２が形成されるようにすることによって、位置決定マグネット３００に一定以上の力を加えて緊密に挿入されるようにする。このとき、位置決定マグネット３００の左右面に係止突起３１２の係合溝を設けることもでき、ポケット３１０の内側面での係止突起の形成位置は、図６に示した内周面の中間位置に限定されることはない。

また、ポケット３１０の形状及びポケット３１０とロータフレーム１７０との結合手段は、本発明の実施の形態に制限されない。

図７は、本発明に係る位置決定マグネット３００が、射出によって形成される射出ポケットと一体になってロータに結合される形態を示した実施の形態である。

図７を参照すると、位置決定マグネット３００を射出ポケット３３０の形状を有する金型に入れた後にインサート射出することによって、射出ポケット３３０と位置決定マグネット３００とが一体になるようにして、強度補強リブ１６０上に形成した挿入口３２０に挿入する。

図８は、本発明に係る位置決定マグネット３００が射出帯に嵌合されてロータに結合される形態を示した実施の形態である。

図８を参照すると、先ず、位置決定マグネット３００を強度補強リブ１６０に装入した後、図示したように強度補強リブ１６０と位置決定マグネット３００とを一体化する射出帯３４０を形成する。結果的に、ロータフレーム１７０の高さは位置決定マグネット３００の厚さに相応するだけ高くなる。

また、位置決定マグネット３００をバックヨーク１２０とマグネット１１０とが接触しないロータフレーム１７０上方側の内周面１７１に取り付けた後、同一の方法により射出帯３４０を形成することもできる。

ここで、位置決定マグネット３００の厚さは、バックヨーク１２０及びマグネット１１０の厚さを超えてはいけないことは上記図面から明白である。

図９は、本発明に係る位置決定マグネット３００が強度補強リブ１６０に形成された溝に装入された状態で射出膜３５０を形成する形態を示した実施の形態である。

図９を参照すると、先ず、強度補強リブ１６０に位置決定マグネット３００の形状と同一の形状の溝を彫った後、溝に位置決定マグネット３００を装入する。

そして、強度補強リブ１６０の底面とロータフレーム１７０の外周面とに沿って射出膜３５０を形成する。

また、射出膜３５０がロータフレーム１７０から離脱することを防止するために、ロータフレーム１７０の下方側の内周面１７２に複数の射出溝３５１を彫って射出液が溝に噴射されるようにする。これは、射出液とロータフレーム１７０との結合力を高めることになる。ここで、位置決定マグネット３００が装入されるための溝を図８の場合と同様に、バックヨーク１２０とマグネット１１０とが接触しない上方側の内周面１７１に形成して同一の方式で射出膜３５０を形成することもできる。

図１０は、本発明に係る位置決定マグネット３００がロータフレームの上方側の内周面に装着される形態を示した他の実施の形態である。

図１０を参照すると、先ず、ロータフレーム１７０の上方側の内周面の一部領域を切削及び曲げ加工工程によって切断した後、９０度の角度でロータの中心方向に折り曲げて折り曲げ部分が位置決定マグネット３００の下敷段３６０となるようにする。そして、位置決定マグネット３００を下敷段３６０に固着する。このとき、位置決定マグネット３００と下敷段３６０との接触する部分にボンドを塗布して取り付けることができる。

また、折り曲げられる下敷段３６０は、ロータの中心方向に拡張される長さがバックヨーク１２０及びマグネット１１０の厚さより小さいか同じであるべきことは図面から明白である。そして、下敷段３６０の円周方向の長さには特に制限はないが、位置決定マグネット３００の長さより同じか大きく形成されることが好ましい。

図１１は、本発明に係る位置決定マグネット３００がブッシング１５０の外周面に装着される形態を示した実施の形態である。

上記で述べた位置決定マグネット３００の取り付け方式は総てステータの外側に構成されるものであったが、図１１を参照すると、本実施の形態は、位置決定マグネット３００がステータの内側に装着されるものである。

位置決定マグネット３００がステータの内側に具備されるブッシング１５０の外周面に取り付けられるので、位置感知ホールセンサ２１４もステータの内側に構成される必要がある。

従って、ホールセンシング部２１０の形状において、ホールセンサハウジング２１１から延長して形成されるホールセンサ延長片２１６の位置もステータ２００の中心軸に向かうように形状を変更しなければならない。

ブッシング１５０は、ロータフレーム１７０と締結部材によって一体に結合されているので、ロータフレーム１７０が回転するとブッシング１５０も共に回転するようになり、同一の効果を現わすことができる。

また、位置決定マグネット３００がブッシング１５０に結合される方式は、上述したボンディングによる結合、ポケットによる結合及び射出による結合が総て可能なことは当業者には明白である。

一方、位置決定マグネット３００を基準にして反対側及び両側面にウェイトバランスを取り付ける。その理由は、ロータは高速で回転するため、ウェイトバランスを取り付けなければロータフレーム１７０の形状に変化が生じる虞が高くなる。そして、ロータフレーム１７０の形状が変化すると、モータ駆動時に騷音と振動が発生するようになる。

一方、ロータ１３と共にモータ５を構成するステータ１４は、図３Ｃに示したように、ステータコア（ＳＣ）のヨーク部５５０にコアの凹陥溝５５２が形成され、コアのワインディング時に応力を減少させる構造を有するようにすることによって、従来より小さい力でワインディング作業を行うことができる。

そして、ステータコア（ＳＣ）の外周面から突出した各捲線部１５１の長さを“ａ”とし、ステータコア（ＳＣ）の内側面から締結部２５０に形成された締結孔２５２の中心までの距離を“ｂ”とすると、締結部はａ≧ｂとなるように形成されるが、これは締結孔２５２の位置が、荷重が作用する地点から近い所にあるほど作用するトルクが小さく有利であるが、近過ぎるような場合、必然的にボルトの直径が小くなってステータ１４全体を支持するためには余程多数のボルトが締結されなければならないため、これを考慮して決定したものである。

また、締結部２５０は、その高さが全体のコア積層の高さの２０％乃至１５０％の範囲となるように形成されるが、これは締結部２５０の高さが全体のコア積層の高さの２０％以下になると、モータ駆動時に発生する振動で締結部２５０に破損が起きる虞があるからである。

そして、締結部２５０の高さは高いほどその剛性が向上するが、その高さが高過ぎる場合は洗濯機の駆動部の全体幅が大きくなり、洗濯機の洗濯容量を減少させる結果をもたらすので、これを勘案して締結部２５０の高さは、全体のコア積層の高さの１５０％を超えないようにする。

そして、締結部２５０上に形成された空間部２５３は、モータ駆動時に発生する振動に対して緩衝及び減衰作用を及ぼしてステータ１４の機械的な信頼性を向上させる。

そして、締結部２５０上に形成された位置決定突起２５１は、タブ２０やタブサポータ（図示せず）の位置決定溝に係合されることによってステータ１４の締結が容易に行われるのを補助する。

通常のトップローディング方式ドラム洗濯機を示した側断面図である。 本発明に係る位置感知センサが具備されたモータを構成するロータの斜視図である。 本発明に係るモータにおける位置感知センサが取り付けられるステータの斜視図である。 要部平面図である。 本発明に係るステータに適用されるステータコアの構造を示した斜視図である。 位置感知センサがステータに装着される形態を示した分解斜視図である。 本発明に係る位置決定マグネットがロータフレーム上にボンド結合されることを示した実施の形態である。 本発明に係る位置決定マグネットがポケットに装入されてロータフレーム上に取り付けられる形態を示した実施の形態である。 本発明に係る位置決定マグネットが射出によって形成される射出ポケットと一体になってロータに結合される形態を示した実施の形態である。 本発明に係る位置決定マグネットが射出帯に嵌合されてロータに結合される形態を示した実施の形態である。 本発明に係る位置決定マグネットが強度補強リブに形成された溝に装入された状態で射出膜を形成する形態を示した実施の形態である。 本発明に係る位置決定マグネットがロータフレームの上方側の内周面に装着される形態を示した実施の形態である。 本発明に係る位置決定マグネットがブッシングの外周面に装着される形態を示した実施の形態である。

符号の説明

１００ ロータ
１１０ マグネット
１２０ バックヨーク
１３０ 冷却ピン
１４０ エンボシング
１５０ ブッシング
１６０ 強度補強リブ
１７０ ロータフレーム
２００ ステータ
２１０ ホールセンシング部
２２０ コイル
２３０ ヨーク部
２４０ インシュレータ
２５０ 締結部
３００ 位置決定マグネット

Claims (19)

1. 上側面に開口部が形成され、前後端にベアリングを支持するブラケットを有するタブと、
   前記タブの内側に形成され、その内部に洗濯チャンバが包含されるドラムと、
   前記タブの上方側に形成されて前記開口部を開閉するドアと、
   前記ドラムを回転させるモータと、
   前記モータと連結されるように前記ドラムの前側中央に結合される洗濯軸と、
   前記ドラムの後軸中央に結合される補助軸と、
   を備え、
   前記モータは、外側に形成されて回転運動するロータと、前記ロータの内側に形成されて電流が供給されるステータとを備え、
   前記ロータは、鉄板を素材にして一体に形成されるロータフレームと、前記ロータフレームの内周面に沿って多数個が取り付けられるマグネットと、前記ロータフレームの一面に結合される位置決定マグネットとを備え、
   前記ステータは、前記ロータフレームの内周面に取り付けられた前記マグネットを感知する速度感知ホールセンサと、前記位置決定マグネットを感知する位置感知ホールセンサとが具備されるホールセンシング部を備え、
   前記ホールセンシング部は、
   ホールセンサハウジングと、
   前記ホールセンサハウジングの底面に形成され、下方側に所定の長さで延長して形成されるホールセンサ固着部と、
   前記ホールセンサハウジングから延長されて形成されるホールセンサハウジング延長片と、を備え、
   前記速度感知ホールセンサは、前記ホールセンサ固着部の先端に取り付けられて前記ロータの内周面に装着された前記マグネットの電極変化を感知し、
   前記位置感知ホールセンサは、前記延長片の底面から始まって下方向に所定の長さだけ延長されて形成されることを特徴とするトップローディング方式ドラム洗濯機。
2. 前記位置決定マグネットが装着される部分に対向する側にウェイトバランスが取り付けられることを特徴とする請求項１に記載のトップローディング方式ドラム洗濯機。
3. 前記位置決定マグネットが装着される部分に対向する側及び／又は左右側の部分にウェイトバランスが取り付けられることを特徴とする請求項１に記載のトップローディング方式ドラム洗濯機。
4. 前記位置決定マグネットは、前記ロータフレームの強度補強リブの上方側に接着剤によって結合されていることを特徴とする請求項１に記載のトップローディング方式ドラム洗濯機。
5. 前記位置決定マグネットは、その内周面上に係止突起が形成され、外周面の下側にフックが形成されるポケットに装入されて、前記ロータフレームの強度補強リブの上方側に形成された溝に前記フックが嵌め込まれることを特徴とする請求項１に記載のトップローディング方式ドラム洗濯機。
6. 前記位置決定マグネットは、射出によって形成される射出ポケットと一体になって前記ロータフレームの強度補強リブの上方側にフック結合されることを特徴とする請求項１に記載のトップローディング方式ドラム洗濯機。
7. 前記位置決定マグネットは、前記ロータフレームの強度補強リブの上側面又は上側の内周面に取り付けられた状態で、前記強度補強リブに沿って形成される射出帯に嵌合されてロータに結合されることを特徴とする請求項１に記載のトップローディング方式ドラム洗濯機。
8. 前記位置決定マグネットは、前記ロータフレームの強度補強リブの上側面又は上側の内周面を貫通する溝に装入された状態で、前記ロータフレームの外周面に沿って形成される射出膜に没入してロータに結合されることを特徴とする請求項１に記載のトップローディング方式ドラム洗濯機。
9. 前記位置決定マグネットは、前記ロータフレームの強度補強リブの上側の内周面の一部が切削及び曲げ加工されて形成される下敷段の上側に固着されることを特徴とする請求項１に記載のトップローディング方式ドラム洗濯機。
10. 前記ステータは、捲線部とヨーク部とにより構成された鉄板を最下層から最上層に至るまで螺旋形に回転させながら積層して多層構造をなす環形のステータコアと、インサートモールディングによって前記ステータコアの外部面を包囲するように形成されて前記ステータコアが電気的に絶縁されるようにするインシュレータと、前記ステータをベアリングハウジングに固定するために前記ステータコアの内周面側にインシュレータと一体に形成されて前記ステータの中央に向かって突出した締結部とを備え、
    前記締結部の中央には、前記ステータを前記ベアリングハウジングにネジにより固定するための締結孔が形成されていることを特徴とする請求項１に記載のトップローディング方式のドラム洗濯機。
11. 前記締結部の中央に形成された締結孔の内側に挿入される円筒状の金属を更に備えていることを特徴とする請求項１０に記載のトップローディング方式のドラム洗濯機。
12. 前記締結部の高さは、前記積層されたコア全体の高さの２０％乃至１５０％であることを特徴とする請求項１０に記載のトップローディング方式のドラム洗濯機。
13. 前記ステータコアのヨーク部の外周面から突出した捲線部の長さを“ａ”とし、前記ステータコアのヨーク部の内側面から前記締結部に形成される締結孔の中心までの距離を“ｂ”とすると、ａ≧ｂであることを特徴とする請求項１０に記載のトップローディング方
    式のドラム洗濯機。
14. 前記ステータに形成された締結部上にモータ駆動時の振動を緩衝するための空間部が備えられていることを特徴とする請求項１０に記載のトップローディング方式のドラム洗濯機。
15. 前記ステータコアは、ヨーク部に形成された貫通孔を貫通するリベットによってリベット留めされて結合されていることを特徴とする請求項１０に記載のトップローディング方式のドラム洗濯機。
16. 前記ステータコアのワインディングの始まる部位とワインディングの終わる部位とは、それぞれ接するヨーク部に溶接されて結合されることを特徴とする請求項１０に記載のトップローディング方式のドラム洗濯機。
17. 前記ステータのインシュレータには、位置決定突起が形成されることを特徴とする請求項１０に記載のトップローディング方式のドラム洗濯機。
18. 前記ロータフレームの底面には、放射状に形成されるエンボシングと、前記エンボシングの間に形成される冷却ピンとが備えられていることを特徴とする請求項１０に記載のトップローディング方式のドラム洗濯機。
19. 前記ステータは、捲線部とヨーク部とにより構成された鉄板を最下層から最上層に至るまで螺旋形に回転させながら積層して多層構造をなす環形のステータコアと、前記ステータコアの外部面を絶縁物質によりインサートモールディングしたインシュレータと、前記ステータを前記ベアリングハウジングに固定するために前記ステータコアの内周面側にインシュレータと一体に形成されて前記ステータの中央に向かって突出した締結部とを備えていることを特徴とする請求項１に記載のトップローディング方式ドラム洗濯機。

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