JP2004314612A - 圧電インクジェットヘッドの駆動方法 - Google Patents

圧電インクジェットヘッドの駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インク滴の飛翔速度の大幅な低下を抑制しながら、駆動部の残留振動をできるだけ抑制することができる、新規な圧電インクジェットヘッドの駆動方法を提供する。
【解決手段】 駆動電圧を印加する際の、電圧の立ち上がりの時定数τUPと、駆動電圧の印加を停止する際の、電圧の立ち下がりの時定数τDNとを、駆動部の残留振動の周期Taに対して、式(i)(ii):
Ta/(−ln0.01)≦τUP≦Ta/(−ln0.25) (i)
Ta/(−ln0.01)≦τDN≦Ta/(−ln0.25) (ii)
の少なくとも一方を満足する範囲に設定するか、駆動電圧のパルス幅Tを、駆動部の残留振動の周期Taの整数倍に設定した駆動電圧波形によって、駆動部を駆動する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、圧電インクジェットヘッドの駆動方法に関し、特に、プリンター、コピア、ファクシミリ、および、それらの複合機などに好適に用いることができる、圧電インクジェットヘッドの駆動方法に関するものである。
オンデマンド型のインクジェットプリンタなどにおいては、図2、3に示すように、インクが充填される加圧室2と、加圧室2に連通し、当該加圧室2に充填されたインクによって内部にインクメニスカスが形成されるノズル3と、駆動電圧の印加によって変形する圧電素子9と、圧電素子9と積層されて駆動部Dを構成する振動板7とを備えた圧電インクジェットヘッドが用いられる。
上記圧電インクジェットヘッドにおいては、駆動部Dが、圧電素子9が発生する力を加圧室2内のインクに圧力として伝えることで、この加圧室2に連通するノズル3からインク滴を吐出させるための駆動源としての役割を果たしている。すなわち、駆動部Dは、圧電素子9の、駆動電圧の印加による変形によって、振動板7を、図2中に一点鎖線で示すように、加圧室2の方向に突出するように撓ませて、加圧室2の容積を減少させることにより、加圧室2内のインクを加圧して、ノズル3の先端から、インク滴として吐出させる。
それと同時に、駆動部Dは、加圧室2内のインクの圧力を受けることによって振動板7が図と反対方向に撓むため、ヘッド内のインクの振動に対して弾性体としての役割も持っている。
圧電素子9に電圧を印加して力を発生させると、ヘッド内のインクは、振動板7を介して駆動部Dから受けた圧力によって振動を起こす。この振動は、駆動部Dと加圧室2とを弾性、加圧室2にインクを供給する供給口5、加圧室2とノズル3とを繋ぐノズル流路4、およびノズル3を慣性として発生する。この振動における、ヘッド内のインクの、体積速度の固有振動周期は、上記各部の寸法とインクの物性値、駆動部Dの寸法と物性値とによって決まる。
圧電インクジェットヘッドにおいては、かかるインクの振動による、ノズル3内でのインクメニスカスの振動を利用して、インク滴を発生させている。
特許文献1において説明されているように、圧電インクジェットヘッドにおいては、待機時の圧電素子に、一定の駆動電圧を継続的に印加して、圧電素子を変形させ続けることで、振動板を撓ませ続けて、加圧室の容積を減少させた状態を維持しておき、ドット形成時には、
(1) ドットを形成する直前に、駆動電圧を放電して圧電素子の変形を解除して、振動板の撓みを解除することで、加圧室の容積を増加させて、ノズル内のインクメニスカスを一旦、加圧室の側へ引き込んだ後、
(2) 再び駆動電圧を印加して圧電素子を変形させて、振動板を撓ませることで、加圧室の容積を減少させて、ノズルの先端からインク滴を吐出させる駆動方法が一般的に用いられる。以下では、この駆動方法を、「引き打ち式の駆動方法」と略称する場合がある。
図17は、上記引き打ち式の駆動方法において、圧電素子に印加する駆動電圧Vの駆動電圧波形(太線の一点鎖線で示す)と、かかる駆動電圧波形が与えられた際の、ノズルにおける、インクの体積速度の変化〔太線の実線で示す、(+)がインクの吐出方向〕との関係を簡略化して示すグラフである。
以下に、前記図2、3に示すように、厚みの小さい平板状または層状に形成され、駆動電圧を印加することによって面方向に収縮する横振動モードの圧電素子9を使用した場合を例にとって、この駆動方法を説明する。
すなわち、図17中のtより左側の待機時においては、駆動電圧VをVに維持(V=V)して圧電素子を面方向に収縮させ続けることによって、振動板を、加圧室の容積を減少させた状態を維持するべく、一定の形状に撓ませ続けており、この間、ヘッド内のインクは静止状態、すなわち、ノズルにおけるインクの体積速度は0を維持する。
ノズルからインク滴を吐出させて、紙面にドットを形成するには、まず、その直前のtの時点で、圧電素子に印加していた駆動電圧Vを放電(V=0)して、圧電素子の面方向の収縮を解除することによって、振動板の撓みを解除する。
そうすると、加圧室の容積が一定量だけ増加するため、ノズル内のインクは、その容積の増加分だけ、インクメニスカスが加圧室の側に引き込まれる。その際の、ノズル内でのインクの体積速度は、図17のtとtの間の部分に示すように一旦、(−)の側に大きくなった後、徐々に小さくなって、やがて0に近づく。これは、太線の実線で示すインクの体積速度の固有振動周期Tの、ほぼ半周期分に相当する。
そして、ノズルでのインクの体積速度が限りなく0に近づいたtの時点で、駆動電圧Vを、再びVまで充電(V=V)して、圧電素子を面方向に収縮させることによって、振動板を撓ませる。この操作は、太線の一点鎖線で示すように、パルス幅Tが固有振動周期Tの1/2倍である駆動電圧波形を有する駆動電圧Vを、圧電素子に印加していることに相当する。
そうすると、ノズル内のインクは、インクメニスカスが加圧室の側に最も大きく引き込まれた静止状態(tの時点の、体積速度が0の状態)から、逆に(+)の方向へ戻ろうとしているところに、振動板を撓ませて、加圧室の容積を減少させることによって、当該加圧室から押し出されたインクの圧力が加わることになる。このため、インクは、ノズルの先端から大きく(+)の側に突出する。ノズルの先端から突出したインクが略円柱状に見えることから、この突出状態のインクを、一般にインク柱と称する。そして、インク柱が伸びきった時点で、その先端からインク滴が分離し、飛翔して、紙面に到達することによって、紙面にドットが形成される。
また、圧電インクジェットヘッドにおいては、待機時の圧電素子に駆動電圧を印加しない状態を維持しておき、
ドット形成時には、
(I) ドット形成直前に駆動電圧を印加して圧電素子を収縮させて、振動板を撓ませることで、加圧室の容積を減少させて、ノズル内のインクメニスカスをノズルの先端方向へ押し出して、インクをノズルの先端から柱状(インク柱)に突出させ、
(II) 駆動電圧を再び放電して、圧電素子の収縮を解除して、振動板の撓みを解除することで、加圧室の容積を増加させて、ノズルの先端から突出したインク柱をノズル内に引き戻すことで、インク滴を分離させる駆動方法も採用される。以下では、この駆動方法を、「押し打ち式の駆動方法」と略称する場合がある。
図18は、上記押し打ち式の駆動方法において、圧電素子に印加する駆動電圧Vの駆動電圧波形と、かかる駆動電圧波形が与えられた際の、ノズルにおける、インクの体積速度の変化との関係を簡略化して示すグラフである。
以下に、この駆動方法を説明する。
すなわち、図18中のtより左側の待機状態においては、駆動電圧Vを印加せず(V=0)、加圧室の容積は初期のままで、ノズルにおけるインクの体積速度は0を維持する。
ノズルからインク滴を吐出させて、紙面にドットを形成するには、まず、その直前のtの時点で、圧電素子の駆動電圧Vを、Vまで充電(V=V)して、圧電素子を面方向に収縮させることによって、振動板を撓ませる。
そうすると、加圧室の容積が一定量だけ減少するため、ノズル内のインクは、その容積の減少分だけ、インクメニスカスがノズルの外方向に押し出される。その際の、ノズル内でのインクの体積速度は、図18のtとtの間の部分に示すように、(+)の側に大きくなって最大となり、その後減少に転じ、さらに(−)の側に大きくなって最小となり、その後増加に転じ、やがて0に近づく。これは、太線の実線で示すインクの体積速度の固有振動周期Tに相当する。
ここまでの時点での、インクの動きをさらに説明すると、ノズル内のインクは、まず、最初の振動板の撓みによって、ノズルの外方に押し出される。次いで、インクの固有振動によって、ノズル内のインクの体積速度が(−)の側に大きくなると、ノズルの外方向に押し出されたインクに、ノズル内に後退する方向の力が加わる。しかし、ノズル外に押し出されていたインクの先頭は、そのまま、押し出し方向に進行するため、インクが、インクメニスカスから、その押し出し方向に長く引き伸ばされて、インク柱が形成される。
次に、ノズルでのインクの体積速度が0を過ぎたtの時点で、駆動電圧Vを再び放電(V=0)して、圧電素子の面方向の収縮を解除することによって、振動板の撓みを解除する。この操作は、太線の一点鎖線で示すように、パルス幅Tが固有振動周期Tと近似している駆動電圧波形を有する駆動電圧Vを、圧電素子に印加していることに相当する。
ノズル内のインクの体積速度が0の時点で、ノズル内のインクメニスカスは、加圧室側に最も後退した位置にあるが、その後、インクの固有振動によって、再び、ノズルの外方向に出ようとする。つまりtの時点で、ノズル内のインクメニスカスは、加圧室側に最も後退した位置から、ノズルの外方向に出ようとする運動途上にある。
そこで、このtの時点で、振動板の撓みを解除して加圧室の体積を増加させることによって、逆位相のインク振動を発生させると、インクメニスカスの上記運動が抑制され、インク柱が分離されて、インク滴が形成される。そして、形成されたインク滴が紙面に到達することによって、紙面にドットが形成される。
上記引き打ち式、または押し打ち式の駆動方法によって駆動される圧電インクジェットヘッドにおいて、圧電素子と振動板とを含む駆動部は、駆動時に固有振動をする。その周期は、駆動電圧波形のパルス幅Tと比べて数十分の1から数分の1という小さな値である。
しかし、この固有振動が、例えば引き打ち式の駆動方法の場合を例にとって説明すると、図19に示したように、インク滴形成時の、インクの体積速度の振動に、残留振動として重ね合わされる。そして、駆動電圧波形の立ち上がりのタイミングと、残留振動の位相とがずれることによって、形成されるインク滴の体積や飛翔速度が変動するという問題を生じる。
すなわち、残留振動の振動速度が加圧室方向に増加している時点で、駆動電圧波形が立ち上がると、インク滴の体積は大きくなり、飛翔速度は大きくなる。逆に、残留振動の振動速度が加圧室方向に減少している時点で、駆動電圧波形が立ち上がると、インク滴の体積は小さくなり、飛翔速度は小さくなる。
このため、駆動電圧波形のパルス幅がごく僅かでも変動すると、インク滴の体積、と飛翔速度とが大きく変動することになる。
また、圧電インクジェットヘッド上に複数個、配置されている圧電素子ごとに、厚みや振動板に接着される際の条件などがばらつくため、それぞれの駆動部ごとの、固有振動周期にもばらつきを生じる。このため、駆動電圧波形のパルス幅を一定に保っても、ノズルごとに、インク滴の体積と、飛翔速度とがばらつくことになる。
これらの問題は、押し打ち式の駆動方法においても同様に発生する。
そのため、駆動部の残留振動を抑えるべく、特許文献2では、引き打ち式の駆動方法において、駆動電圧波形の立ち下がり時、つまり、図17のtの時点での、駆動電圧VをVから0まで放電する際の、電圧低下の時定数を、駆動部が有する固有振動周期の0.9倍以上に設定し、また、駆動電圧波形の立ち上がり時、つまり、図17のtの時点での、駆動電圧Vを0からVまで充電する際の、電圧上昇の時定数を、上記固有振動周期の0.9倍から1.2倍に設定している。
確かに、立ち下がり/立ち上がりの時定数を大きくすることで、駆動部の残留振動を抑えることはできる。しかし、立ち下がり/立ち上がりの時定数を大きくすると、インク滴の飛翔速度が低下するという問題を生じる。
特許文献2では、厚みの大きい板状、ないしは、所定の断面形状を有する棒状に形成され、駆動電圧を印加することで、板の厚み方向、棒の長さ方向に伸長する縦振動モードの圧電素子を使用している。
縦振動モードの圧電素子は、横振動モードのものに比べて、駆動部の固有振動周期が小さいため、駆動電圧波形の立ち下がり/立ち上がりの時定数を、上記のように、駆動部の固有振動周期と同じくらい長くしても、インク滴の飛翔速度が低下する程度は、あまり大きくない。
しかし、図2、3に示した横振動モードの圧電素子9は、縦振動モードのものに比べて、駆動部の固有振動周期が大きい。このため、駆動電圧波形の立ち下がり/立ち上がりの時定数を、駆動部の固有振動周期と同じくらい長くすると、インク滴の飛翔速度が著しく低下する。
特開平02−192947号公報(第3頁左上欄第19行〜同頁右上欄第6行、第3頁右上欄第14行〜同頁左下欄第2行、第16図(b)) 特開平05−318731号公報(請求項3、4、第0035欄)
本発明の目的は、横振動モードの圧電素子を備えた圧電インクジェットヘッドにおいて、インク滴の飛翔速度の大幅な低下を抑制しながら、駆動部の残留振動をできるだけ抑制することができる、新規な駆動方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、圧電素子の振動モードに関係なく、駆動部の残留振動をできるだけ抑制することができる、新規な駆動方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、発明者は、横振動モードの圧電素子を用いた圧電インクジェットヘッドにおける、駆動電圧波形の立ち下がり/立ち上がりの時定数と、駆動部の固有振動周期との関係について、詳細に検討した。
その結果、駆動電圧波形の立ち下がり時においては、駆動電圧VがVの1〜25%に立ち下がるまでの時間を、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taと等しくし、また、駆動電圧波形の立ち上がり時においては、駆動電圧VがVの75〜99%に立ち上がるまでの時間を、周期Taと等しくするのが、インク滴の飛翔速度の低下を抑制しつつ、駆動部の残留振動を抑制するために有効であることを見出した。
具体的には、圧電インクジェットヘッドの駆動電圧波形における、駆動電圧Vの立ち上がりの時定数τUPを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taに対して、式(i):
Ta/(−ln0.01)≦τUP≦Ta/(−ln0.25) (i)
を満足する範囲に設定するか、もしくは、駆動電圧Vの立ち下がりの時定数τDNを、上記周期Taに対して、式(ii):
Ta/(−ln0.01)≦τDN≦Ta/(−ln0.25) (ii)
を満足する範囲に設定する。あるいは、この両方の設定をともに行う。
かかる設定をした駆動電圧波形によって、横振動モードの圧電素子を用いた圧電インクジェットヘッドを駆動すると、従来の、両時定数τUP、τDNがともに0に近い駆動電圧波形で駆動した場合に比べて、インク滴の飛翔速度は1割程度しか低下しない。しかも、ノズルでのインクの体積速度の振動に重ね合わされる、駆動部の残留振動を抑えることができる。
したがって、請求項1記載の発明は、インクが充填される加圧室と、
加圧室に連通し、当該加圧室に充填されたインクによって内部にインクメニスカスが形成されるノズルと、
駆動電圧の印加によって面方向に収縮する横振動モードの圧電素子と、
圧電素子と積層されて駆動部を構成し、圧電素子の、駆動電圧の印加による面方向の収縮によって撓んで加圧室の容積を減少させることにより、加圧室内のインクを加圧して、ノズルの先端からインク滴として吐出させる振動板と、
を備えた圧電インクジェットヘッドを、
(A) 圧電素子に駆動電圧を印加して、圧電素子を面方向に収縮させることで、振動板を撓ませて、加圧室の容積を減少させる工程と、
(B) 圧電素子への駆動電圧の印加を停止して、圧電素子の面方向への収縮を解除することで、振動板の撓みを解除して、加圧室の容積を増加させる工程と、
を組み合わせることにより、ノズルの先端からインク滴を吐出させる駆動方法において、
(a) 上記(A)の工程での、駆動電圧の立ち上がりの時定数τUPを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taに対して、式(i):
Ta/(−ln0.01)≦τUP≦Ta/(−ln0.25) (i)
を満足する範囲に設定する、
(b) 上記(B)の工程での、駆動電圧の立ち下がりの時定数τDNを、上記周期Taに対して、式(ii):
Ta/(−ln0.01)≦τDN≦Ta/(−ln0.25) (ii)
を満足する範囲に設定する、
のうち、少なくとも一方の設定をした駆動電圧波形により、圧電素子を駆動させることを特徴とする。圧電インクジェットヘッドの駆動方法である。
上記この発明の構成は、引き打ち式の駆動方法に、好適に、適用することができる。
したがって請求項2記載の発明は、圧電インクジェットヘッドを、
待機時には、圧電素子に一定の駆動電圧を継続的に印加して面方向に収縮させ続けることで、振動板を撓ませ続けて、加圧室の容積を減少させた状態を維持しておき、
ドット形成時には、
(1) ドット形成直前に駆動電圧を放電して、圧電素子の収縮を解除して、振動板の撓みを解除することで、加圧室の容積を増加させて、ノズル内のインクメニスカスを加圧室の側へ引き込んだ後、
(2) 駆動電圧を再び印加して圧電素子を収縮させて、振動板を撓ませることで、加圧室の容積を減少させて、ノズルの先端からインク滴を吐出させる、
請求項1記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法である。
また、この発明の構成は、押し打ち式の駆動方法にもまた、好適に、適用することができる。
したがって、請求項3記載の発明は、圧電インクジェットヘッドを、
待機時には、圧電素子に駆動電圧を印加しない状態を維持しておき、
ドット形成時には、
(I) ドット形成直前に駆動電圧を印加して圧電素子を収縮させて、振動板を撓ませることで、加圧室の容積を減少させて、ノズル内のインクメニスカスをノズルの先端方向へ押し出して、インクをノズルの先端から柱状に突出させ、
(II) 駆動電圧を再び放電して、圧電素子の収縮を解除して、振動板の撓みを解除することで、加圧室の容積を増加させて、ノズルの先端から柱状に突出したインクをノズル内に引き戻すことで、インク滴を分離させる、
請求項1記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法である。
なお、駆動電圧Vの立ち上がりの時定数τUPは、駆動部の残留振動を抑える効果をさらに向上することを考慮すると、上記の範囲内でも、特に、式(i-1):
Ta/(−ln0.05)≦τUP≦Ta/(−ln0.25) (i-1)
の範囲内であるのが好ましい。
したがって、請求項4記載の発明は、(A)の工程での駆動電圧の立ち上がりの時定数τUPを、周期Taに対して、式(i-1):
Ta/(−ln0.05)≦τUP≦Ta/(−ln0.25) (i-1)
を満足する範囲に設定する請求項1記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法である。
また、駆動電圧Vの立ち下がりの時定数τDNは、やはり、駆動部の残留振動を抑える効果をさらに向上することを考慮すると、上記の範囲内でも、特に、式(ii-1):
Ta/(−ln0.05)≦τDN≦Ta/(−ln0.25) (ii-1)
の範囲内であるのが好ましい。
したがって、請求項5記載の発明は、(B)の工程での駆動電圧の立ち下がりの時定数τDNを、周期Taに対して、式(ii-1):
Ta/(−ln0.05)≦τDN≦Ta/(−ln0.25) (ii-1)
を満足する範囲に設定する請求項1記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法である。
また、発明者は、駆動電圧波形のパルス幅と、駆動部の残留振動との関係についても、詳細に検討した。
その結果、駆動電圧波形のパルス幅Tを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taの整数倍に設定するのが、駆動部の残留振動を抑制するために有効であることを見出した。
すなわち駆動電圧波形のパルス幅Tを、上記周期Taの整数倍に設定すると、駆動電圧波形が立ち下がる、または立ち上がることによって生じた駆動部の残留振動が、半周期の偶数倍、すなわち全周期の整数倍の振動を終了した時点で、駆動電圧波形が立ち上がる、または立ち下がることによって、当該駆動部に逆の位相の振動が発生することになるため、両振動の打ち消し合いにより、それ以降の、駆動部の残留振動を抑えることができる。
このため、インク滴の飛翔速度を低下させる、駆動電圧波形の立ち下がり/立ち上がりの時定数を大きくする操作をすることなしに、駆動部の残留振動を確実に抑えることが可能となる。この効果は、圧電素子の振動モードに関係なく、つまり横振動モードの圧電素子、および縦振動モードの圧電素子の両方に、有効である。
したがって、請求項6記載の発明は、インクが充填される加圧室と、
加圧室に連通し、当該加圧室に充填されたインクによって内部にインクメニスカスが形成されるノズルと、
駆動電圧の印加によって変形する圧電素子と、
圧電素子と積層されて駆動部を構成し、圧電素子の、駆動電圧の印加による変形によって撓んで加圧室の容積を減少させることにより、加圧室内のインクを加圧して、ノズルの先端からインク滴として吐出させる振動板と、
を備えた圧電インクジェットヘッドを、
(A) 圧電素子に駆動電圧を印加して、圧電素子を変形させることで、振動板を撓ませて、加圧室の容積を減少させる工程と、
(B) 圧電素子への駆動電圧の印加を停止して、圧電素子の変形を解除することで、振動板の撓みを解除して、加圧室の容積を増加させる工程と、
を組み合わせることにより、ノズルの先端からインク滴を吐出させる駆動方法において、
上記(A)の充電工程での駆動電圧の立ち上がりと、(B)の工程での駆動電圧の立ち下がりとの間のパルス幅Tを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taの整数倍に設定した駆動電圧波形により、圧電素子を駆動させることを特徴とする圧電インクジェットヘッドの駆動方法である。
上記この発明の構成は、引き打ち式の駆動方法に、好適に、適用することができる。
したがって、請求項7記載の発明は、圧電インクジェットヘッドを、
待機時には、圧電素子に一定の駆動電圧を継続的に印加して面方向に収縮させ続けることで、振動板を撓ませ続けて、加圧室の容積を減少させた状態を維持しておき、
ドット形成時には、
(1) ドット形成直前に駆動電圧を放電して、圧電素子の収縮を解除して、振動板の撓みを解除することで、加圧室の容積を増加させて、ノズル内のインクメニスカスを加圧室の側へ引き込んだ後、
(2) 駆動電圧を再び印加して圧電素子を収縮させて、振動板を撓ませることで、加圧室の容積を減少させて、ノズルの先端からインク滴を吐出させるとともに、
(3) 上記(1)の工程での駆動電圧の立ち下がりから、(2)の工程での駆動電圧の立ち上がりまでの、駆動電圧波形のパルス幅Tを、駆動部の残留振動の周期Taの整数倍に設定する、
請求項6記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法である。
また、この発明の構成は、押し打ち式の駆動方法にもまた、好適に、適用することができる。
したがって、請求項8記載の発明は、圧電インクジェットヘッドを、
待機時には、圧電素子に駆動電圧を印加しない状態を維持しておき、
ドット形成時には、
(I) ドット形成直前に駆動電圧を印加して圧電素子を収縮させて、振動板を撓ませることで、加圧室の容積を減少させて、ノズル内のインクメニスカスをノズルの先端方向へ押し出して、インクをノズルの先端から柱状に突出させ、
(II) 駆動電圧を再び放電して、圧電素子の収縮を解除して、振動板の撓みを解除することで、加圧室の容積を増加させて、ノズルの先端から柱状に突出したインクをノズル内に引き戻すことで、インク滴を分離させるとともに、
(III) 上記(I)の工程での駆動電圧の立ち上がりから、(II)の工程での駆動電圧の立ち下がりまでの、駆動電圧波形のパルス幅Tを、駆動部の残留振動の周期Taの整数倍に設定する、
請求項6記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法である。
図1は、本発明の駆動方法を実施するための、圧電インクジェットヘッドの一例において、圧電素子と振動板とを含む駆動部を取り付ける前の状態を示す平面図である。
図の例の圧電インクジェットヘッドは、1枚の基板1上に、加圧室2とそれに連通するノズル3とを含むドット形成部を複数個、配列したものである。
また、図2は、上記例の圧電インクジェットヘッドにおいて、駆動部を取り付けた状態での、1つのドット形成部を拡大して示す断面図、図3は、1つのドット形成部を構成する各部の重なり状態を示す透視図である。
各ドット形成部のノズル3は、図1に白矢印で示す主走査方向に複数列並んでいる。図の例では4列に並んでおり、同一列内のドット形成部間のピッチは90dpiであって、圧電インクジェットヘッドの全体として360dpiを実現している。
各ドット形成部は、基板1の、図2において上面側に形成した、矩形状の中央部の両端に半円形の端部を接続した平面形状(図3参照)を有する加圧室2と、上記基板1の下面側の、加圧室2の一端側の端部の、半円の中心と重なる位置に形成したノズル3とを、上記端部の半円と同径の、断面円形のノズル流路4で繋ぐとともに、上記加圧室2の他端側の端部の、半円の中心と重なる位置に形成した供給口5を介して、加圧室2を、基板1内に、各ドット形成部を繋ぐように形成した共通供給路6(図1に破線で示す)に繋ぐことで構成してある。
また、上記各部は、図の例では、加圧室2を形成した第1基板1aと、ノズル流路4の上部4aと供給口5とを形成した第2基板1bと、ノズル流路4の下部4bと共通供給路6とを形成した第3基板1cと、ノズル3を形成した第4基板1dとを、この順に積層、一体化することで形成してある。
また、第1基板1aと第2基板1bには、図1に示すように、第3基板1cに形成した共通供給路6を、基板1の上面側で、図示していないインクカートリッジからの配管と接続するためのジョイント部11を構成するための通孔11aを形成してある。
さらに、各基板1a〜1dは、樹脂や金属などからなり、フォトリソグラフ法を利用したエッチングなどによって、上記各部となる通孔を形成した、所定の厚みを有する板体にて形成してある。
基板1の上面側には、当該基板1と同じ大きさを有する1枚の振動板7と、少なくとも各ドット形成部を覆う大きさを有する1枚の薄膜状の共通電極8と、図1中に一点鎖線で示すように各ドット形成部の加圧室2の中央部と重なる位置に個別に設けた、略矩形状の平面形状を有する横振動モードの薄板状の圧電素子9と、各圧電素子9上に形成した、同じ平面形状を有する個別電極10とを、この順に積層することで駆動部Dを構成してある。
なお、圧電素子9を、いくつかのドット形成部の加圧室2にまたがる大きさに一体形成して、個別電極10のみ、図1中に一点鎖線で示すように、各ドット形成部の加圧室2の中央部と重なる位置に個別に設けてもよい。
振動板7は、モリブデン、タングステン、タンタル、チタン、白金、鉄、ニッケルなどの単体金属や、これら金属の合金、あるいはステンレス鋼などの金属材料にて、所定の厚みを有する板状に形成してある。また、振動板7には、先の基板1の通孔11aとともにジョイント部11を構成する通孔11bを形成してある。
共通電極8、個別電極10は、ともに、金、銀、白金、銅、アルミニウムなどの導電性に優れた金属の箔や、これらの金属からなるめっき被膜、真空蒸着被膜などで形成してある。なお振動板7を、白金などの導電性の高い金属で形成して共通電極8を省略してもよい。
圧電素子9を形成する圧電材料としては、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)や、当該PZTにランタン、バリウム、ニオブ、亜鉛、ニッケル、マンガンなどの酸化物の1種または2種以上を添加したもの、例えばPLZTなどの、PZT系の圧電材料を挙げることができる。また、マグネシウムニオブ酸鉛(PMN)、ニッケルニオブ酸鉛(PNN)、亜鉛ニオブ酸鉛、マンガンニオブ酸鉛、アンチモンスズ酸鉛、チタン酸鉛、チタン酸バリウムなどを主要成分とするものを挙げることもできる。
薄板状の圧電素子9は、従来と同様にして形成することができる。
例えば、圧電材料の焼結体を薄板状に研磨して所定の平面形状を有するチップを作製し、それを、共通電極8上の所定の位置に接着、固定したり、いわゆるゾル−ゲル法(またはMOD法)によって、共通電極8上に、圧電材料のもとになる有機金属化合物から形成したペーストを所定の平面形状に印刷し、乾燥、仮焼成、焼成の工程を経て形成したり、あるいは共通電極8上に、反応性スパッタリング法、反応性真空蒸着法、反応性イオンプレーティング法などの気相成長法によって、圧電材料の薄膜を所定の平面形状に形成したりすることによって、圧電素子9を形成することができる。
圧電素子9を横振動モードとするためには、圧電材料の分極方向を、当該圧電素子9の厚み方向、より詳しくは個別電極10から共通電極8に向かう方向に配向させる。そのためには、高温分極法、室温分極法、交流電界重畳法、電界冷却法などの従来公知の分極法を採用することができる。また、分極後の圧電素子9をエージング処理してもよい。
圧電材料の分極方向を、上記の方向に配向させた圧電素子9は、共通電極8を接地した状態で、個別電極10から(+)の駆動電圧Vを印加することによって、分極方向と直交する面内で収縮する。しかし圧電素子9は、共通電極8を介して振動板7に固定されているため、結果的に、圧電素子9と振動板7とが、図2中に一点鎖線で示すように、加圧室方向に撓むことになる。
このため、撓みが発生する際の力が加圧室2内のインクに圧力変化として伝えられ、この圧力変化によって、供給口5、加圧室2、ノズル流路4、およびノズル3内のインクが振動を起こす。そして振動の速度が、結果的にノズル3の先端に向かうことによって、ノズル3内のインクメニスカスが、先端から外部へと押し出される。そして、ノズル3の先端から外部に、前述したインク柱が突出する。
インク柱は、やがて振動の速度がノズル内方向に向かうことによって、ノズル3内のインクメニスカスに吸収されるが、その際、インク柱の先端部が切り離され、インク滴となって、紙面の方向に飛翔して、紙面にドットを形成する。
インク滴が飛翔して減少した分のインクは、ノズル3内のインクメニスカスの表面張力によって、インクカートリッジから、当該インクカートリッジの配管、ジョイント部11、共通供給路6、供給口5、加圧室2、およびノズル流路4を介してノズル3に再充てんされる。
個別電極10を介して圧電素子9に印加する駆動電圧波形は、この例では、図4の回路を使って発生させる。
図の回路は、電源線12aと接地12bとの間に、第1トランジスタTR、抵抗R、R、および第2トランジスタTRを直列に繋いで、第1回路12cを形成し、かつ、この第1回路12cの抵抗R、R間から分岐させて、抵抗R、個別電極10、圧電素子9、および共通電極8を介して、接地12dに至る第2回路12eを形成するとともに、両トランジスタTR、TRのベースに、それぞれ、コントロール電圧Vを印加するための端子12fを接続したものである。圧電素子9は、等価的にコンデンサとして機能する。
引き打ち式の駆動方法を実施する場合、上記回路は、圧電インクジェットヘッドの待機時、すなわち、図5のtより以前(tより左側)の状態では、端子12fから両トランジスタTR、TRのベースにコントロール電圧VC1を印加した状態とされる。この状態では、第1トランジスタTRのエミッタ−コレクタ間がON、第2トランジスタTRのコレクタ−エミッタ間がOFFとなるため、電源線12aから、第1トランジスタTR、抵抗R、R、個別電極10を介して、圧電素子9に、図6に示すように、当該電源線12aの電源電圧値Vに相当する駆動電圧Vが継続的に印加される(V=V)。このため、圧電素子9は、分極方向と直交する面内で収縮し続け、それにともなって、圧電素子9と振動板7とが加圧室2の方向に撓んだ状態を維持する。
引き打ち式の駆動方法によってドットを形成するに際しては、前述した、ドット形成の直前のtの時点で、図5に示すように、端子12fから、両トランジスタTR、TRのベースに印加していたコントロール電圧Vを停止する。
そうすると、第1トランジスタTRのエミッタ−コレクタ間がOFF、第2トランジスタTRのコレクタ−エミッタ間がONとなるため、圧電素子9に印加されていた駆動電圧Vが、抵抗R、Rおよび第2トランジスタTRを介して、接地12bに放電される。
この際、駆動電圧Vは、Vから、式(iii):
=V×exp〔−t/τDN〕 (iii)
(式中のtは、tからの経過時間、τDNは、前記のように立ち下がりの時定数である。)
に基づいて、図6に示すように立ち下がり、やがて0Vになる(V=0)。立ち下がりの際の時定数τDNは、図4の回路の場合、式(iv):
τDN=C×(r+r) (iv)
(式中のCは、圧電素子9の、コンデンサとしての容量、r、rは、それぞれ、抵抗R、Rの抵抗値である。)
で求められる。
そして、これにより、圧電素子9の面方向の収縮が解除されるとともに、振動板7の撓みが解除されて、加圧室2の容積が一定量だけ増加し、その容積の増加分だけ、ノズル3内のインクメニスカスが、加圧室2の側に引き込まれる。
次に、前述した図17のtの時点で、図5に示すように、端子12fから、両トランジスタTR、TRのベースに、再び、コントロール電圧VC1を印加する。
そうすると、第1トランジスタTRのエミッタ−コレクタ間がON、第2トランジスタTRのコレクタ−エミッタ間がOFFとなるため、電源線12aから、第1トランジスタTR、抵抗R、R、個別電極10を介して、圧電素子9に、再び充電が開始される。
この際、駆動電圧Vは、0Vから、式(v):
=V×{1−exp〔−t/τUP〕} (v)
(式中のtは、tからの経過時間、τUPは、前記のように立ち上がりの時定数である。)
に基づいて、図6に示すように立ち上がって再度、Vに達する(V=V)。立ち上がりの際の時定数τUPは、図4の回路の場合、式(vi):
τUP=C×(r+r) (vi)
(式中のCは、前述した圧電素子9の、コンデンサとしての容量、r、rは、それぞれ、抵抗R、Rの抵抗値である。)
で求められる。
そして、これにより、圧電素子9が面方向に収縮して、振動板7を撓ませることによって、加圧室2の容積が減少して、インクが、加圧室2からノズル3に押し出される。そして、先に述べたように、加圧室2の方向へ引き込まれたノズル3内のインクメニスカスが、ノズル3の先端側へ戻ろうとするところに、加圧室2から押し出されたインクの圧力が加わって、インクが、ノズル3の先端から突出してインク柱が形成され、その先端がインク滴として分離し、飛翔して、紙面にドットを形成する。
押し打ち式の駆動方法を実施する場合は、図4の回路の端子12fに、前記と逆位相のコントロール電圧Vを印加する。すなわち、図7のtより以前(tより左側)の圧電インクジェットヘッドの待機時には、端子12fにコントロール電圧Vを印加しない状態を維持する。この状態では、第1トランジスタTRのエミッタ−コレクタ間がOFF、第2トランジスタTRのコレクタ−エミッタ間がONとなるため、電源12aから、第1トランジスタTR、抵抗R、R、個別電極10を介して、圧電素子9に至る回路が遮断された状態が維持される。また、圧電素子9から、抵抗R、Rおよび第2トランジスタTRを介して、接地12bに至る回路が接続された状態が維持されるため、圧電素子9は、駆動電圧を印加しない状態が維持される。
押し打ち式の駆動方法によってドットを形成するに際しては、前述した、ドット形成の直前のtの時点で、端子12fに、コントロール電圧Vを印加する。
そうすると、第1トランジスタTRのエミッタ−コレクタ間がON、第2トランジスタTRのコレクタ−エミッタ間がOFFとなるため、電源線12aから、第1トランジスタTR、抵抗R、R、個別電極10を介して、圧電素子9に、充電が開始される。
この際、駆動電圧Vは、0Vから、前記式(v)に基づいて、図7に示すように立ち上がって、Vに達する(V=V)。立ち上がりの際の時定数τUPは、前記式(vi)で求められる。
そして、これにより、圧電素子9が面方向に収縮して、振動板7を撓ませることによって、加圧室2の容積が減少して、インクが、加圧室2からノズル3に押し出され、次いで、インクの固有振動によって、前記のようにインク柱が形成される。
次に、前述した図18のtの時点で、端子12fから、両トランジスタTR、TRのベースに印加していたコントロール電圧Vを停止する。
そうすると、第1トランジスタTRのエミッタ−コレクタ間がOFF、第2トランジスタTRのコレクタ−エミッタ間がONとなるため、圧電素子9に印加されていた駆動電圧Vが、抵抗R、Rおよび第2トランジスタTRを介して、接地12bに放電される。
この際、駆動電圧Vは、Vから、前記式(iii)に基づいて、図7に示すように立ち下がり、やがて0Vになる(V=0)。立ち下がりの際の時定数τDNは、前記式(iv)で求められる。
そして、これにより、圧電素子9の面方向の収縮が解除されるとともに、振動板7の撓みが解除されて、加圧室2の容積が一定量だけ増加し、その容積の増加分だけ、ノズル3内のインクメニスカスが、加圧室2の側に引き込まれる。そして、先に述べたように、形成されたインク柱が分離されて、インク滴が形成される。そして、形成されたインク滴が紙面に到達することによって、紙面にドットを形成する。
請求項1記載の発明では、先に説明したように、駆動電圧波形の立ち下がり時に、圧電素子9に印加されている駆動電圧Vが、Vの1〜25%に立ち下がる、すなわち式(vii):
×0.01≦V≦V×0.25 (vii)
を満足する範囲に入るまでに要する時間を、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部Dの残留振動の周期Taと等しくするか、駆動電圧波形の立ち上がり時に、圧電素子9に印加されている駆動電圧Vが、Vの75〜99%に立ち上がる、すなわち式(viii):
×0.75≦V≦V×0.99 (viii)
を満足する範囲に入るまでに要する時間を、同じく、周期Taと等しくするか、もしくは、この両方の設定を同時にする必要がある。
つまり、駆動電圧Vの立ち上がりの時定数τUPを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taに対して、式(i):
Ta/(−ln0.01)≦τUP≦Ta/(−ln0.25) (i)
を満足する範囲に設定するか、もしくは、駆動電圧Vの立ち下がりの時定数τDNを、上記周期Taに対して、式(ii):
Ta/(−ln0.01)≦τDN≦Ta/(−ln0.25) (ii)
を満足する範囲に設定する。あるいは、この両方の設定をともに行う。これにより、インク滴の飛翔速度の低下を抑制しつつ、駆動部Dの残留振動を抑えることができる。
そして、そのためには、前記式(iv)(vi)から明らかなように、図4の回路中の、圧電素子9の、コンデンサとしての容量Cと、抵抗R〜Rの抵抗値r〜rを、上記式(i)(ii)を満足する値に設定すればよい。
なお、駆動電圧Vの立ち上がりの時定数τUPは、駆動部Dの残留振動を抑える効果をさらに向上することを考慮すると、上記の範囲内でも特に、式(i-1):
Ta/(−ln0.05)≦τUP≦Ta/(−ln0.25) (i-1)
を満足する範囲内とするのが好ましい。また、立ち下がりの時定数τDNは、同じ理由で、式(ii-1):
Ta/(−ln0.05)≦τDN≦Ta/(−ln0.25) (ii-1)
を満足する範囲内とするのが好ましい。
請求項6記載の発明では、先に説明したように、駆動電圧の立ち上がりと立ち下りの間の、駆動電圧波形のパルス幅Tを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部Dの残留振動の周期Taの、整数倍に設定する。これにより、インク滴の飛翔速度の低下を抑制しつつ、駆動部Dの残留振動を確実に抑えることが可能となる。
つまり、引き打ち式の駆動方法では、前記のように、駆動電圧波形を立ち下げることによって生じた駆動部Dの残留振動が、半周期の偶数倍、すなわち全周期の整数倍の振動を終了した時点で、駆動電圧波形を立ち上げると、当該駆動部Dには、残留振動と逆の位相の振動が発生し、両振動の打ち消し合いにより、それ以降の駆動部Dの残留振動を抑えることができる。
ところが、駆動部Dの残留振動が、半周期の奇数倍の振動を終了した時点で駆動電圧波形を立ち上げると、当該駆動部Dには、残留振動と同じ位相の振動が発生することになるため、両振動が増幅しあって、それ以降の駆動部Dの残留振動をさらに拡大してしまう。
よって、ヘッド内のインクの体積速度の固有振動に重ね合わされる、駆動部Dの残留振動を抑えるためには、駆動電圧波形の立ち上がりのタイミングを規定するパルス幅Tを、上記残留振動の周期Taの半分の偶数倍、つまり全周期の整数倍に設定すればよいのである。
なお、引き打ち式の駆動方法における、インク滴吐出のメカニズムを考慮すると、駆動電圧波形のパルス幅Tは、ヘッド内のインクの、体積速度の固有振動周期Tの1/2倍を基準として設定する必要がある。このことから、駆動電圧波形のパルス幅Tは、体積速度の固有振動周期Tの1/2倍に最も近似し、なおかつ、駆動部Dの残留振動の周期Taの整数倍に設定するのが好ましい。
また、押し打ち式の駆動方法では、駆動電圧波形を立ち上げることによって生じた駆動部Dの残留振動が、半周期の偶数倍、すなわち全周期の整数倍の振動を終了した時点で、駆動電圧波形を立ち下げると、当該駆動部Dには、残留振動と逆の位相の振動が発生し、両振動の打ち消し合いにより、それ以降の駆動部Dの残留振動を抑えることができる。
しかし、駆動部Dの残留振動が、半周期の奇数倍の振動を終了した時点で駆動電圧波形を立ち下げると、当該駆動部Dには、残留振動と同じ位相の振動が発生することになるため、両振動が増幅しあって、それ以降の駆動部Dの残留振動をさらに拡大してしまう。
よって、ヘッド内のインクの体積速度の固有振動に重ね合わされる、駆動部Dの残留振動を抑えるためには、駆動電圧波形の立ち上がりのタイミングを規定するパルス幅Tを、上記残留振動の周期Taの半分の偶数倍、つまり全周期の整数倍に設定すればよいのである。
なお、押し打ち式の駆動方法における、インク滴吐出のメカニズムを考慮すると、駆動電圧波形のパルス幅Tは、ヘッド内のインクの、体積速度の固有振動周期Tの1倍を基準として設定する必要がある。このことから、駆動電圧波形のパルス幅Tは、体積速度の固有振動周期Tの1倍に最も近似し、なおかつ、駆動部Dの残留振動の周期Taの整数倍に設定するのが好ましい。
なお、請求項1、6の構成を、同時に実施することもできる。すなわち、駆動電圧の立ち上がりおよび/または立ち下がりの時定数を、前記式(i)(ii)の範囲内に設定し、なおかつ、駆動電圧の立ち上がりと立ち下がりの間の、駆動電圧波形のパルス幅Tを、駆動部Dの残留振動の周期Taの整数倍に設定すれば、インク滴の飛翔速度の低下を抑制しつつ、駆動部Dの残留振動を抑える効果を、さらに向上することができる。
なお、請求項1、6記載の発明は、引き打ち式および押し打ち式の駆動方法を組み合わせた、図8に示す駆動方法に適用することもできる。
この駆動方法では、待機時には、圧電素子9に、駆動電圧Vとして、ドット形成時の電圧Vより低い電圧Vを印加し続け、それに伴って圧電素子9と振動板7とが、ドット形成時より緩やかに撓んだ状態を維持する。
そしてドットを形成するに際して、その直前のtの時点で、駆動電圧Vを放電(V=0)して、振動板7の撓みを解除することで、ノズル内のインクメニスカスを、加圧室側に引き込む。次に、tの時点で、圧電素子に、駆動電圧Vとして、電圧Vを印加(V=V)して、振動板を待機時よりも大きく撓ませることによって、インクメニスカスを、ノズルの外方向へ押し出してインク柱を形成する。そして、tの時点で、駆動電圧Vを、電圧Vから、電圧Vまで低下させることで、振動板を、大きく撓んだ状態から、前記待機時の、緩やかに撓んだ状態に戻すことで、メニスカスの振動を抑制すると、インク柱が分離されて、インク滴が形成される。そして、形成されたインク滴が紙面に到達することによって、紙面にドットを形成する。
上記の駆動方法において、tの時点での、駆動電圧Vの立ち下りの時定数τDN1を、前記式(ii)を満足する範囲に設定するか、tの時点での、駆動電圧Vの立ち上りの時定数τUPを、前記式(i)を満足する範囲に設定するか、あるいはt3の時点での、駆動電圧Vの立ち下りの時定数τDN2を、前記式(ii)を満足する範囲に設定するか、もしくはこれら設定のうちの少なくとも2つを同時にすることで、インク滴の飛翔速度の低下を抑制しつつ、駆動部Dの残留振動を確実に抑えることが可能となる。
また、tにおける駆動電圧Vの立ち下がりから、tにおける駆動電圧Vの立ち上がりまでの間の、駆動電圧波形のパルス幅T3a、または、tにおける駆動電圧Vの立ち上がりから、tにおける駆動電圧Vの立ち下がりまでの間の、駆動電圧波形のパルス幅T3bのうちの少なくとも一方を、駆動部の残留振動の周期Taの整数倍に設定することで、インク滴の飛翔速度の低下を抑制しつつ、駆動部Dの残留振動を確実に抑えることが可能となる。
なお、請求項1、6記載の発明で言う、駆動部Dの残留振動の周期Taとは、下記のようにして求められる、ヘッド内にインクがある状態での振動周期である。
すなわち駆動部Dは、それ自体の弾性と慣性のみで決まる、ヘッド内にインクがない状態での固有振動角周波数ωaを有している。かかる固有振動角周波数ωaは、駆動部Dの音響容量の逆数で表される復元力1/Caと、イナータンスMaとから、式(1):
ωa =(1/Ca)/Ma (1)
で求められる。そしてここから、ヘッド内にインクがない状態での、駆動部Dの固有振動周期Taが、式(2):
Figure 2004314612
によって求められる。ちなみに、この固有振動周期Taは、実際的には、ヘッド内にインクがない状態で、個別電極10と共通電極8とにインピーダンスアナライザを接続し、周波数掃引を行ってインピーダンスを測定した結果から導き出すことができる。すなわち、インピーダンス値が最小となる角周波数が固有振動角周波数ωaであり、そのときの周期が固有振動周期Taに相当する。
ところが、前述したヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の実際の周期Taは、固有振動周期Taよりも小さい値になる。これは、駆動部D自体の弾性とともに、加圧室2の音響容量の逆数で表される、加圧室内のインクの圧縮性1/Ccが、駆動部Dに復元力として加わるためである。
よって、ヘッド内にインクがある状態での、駆動部Dの残留振動の角周波数ωaは、式(3):
ωa=(1/Ca+1/Cc)/Ma (3)
で求められる。そしてここから、ヘッド内にインクがある状態で、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に乗っている、駆動部Dの残留振動の周期Taが、式(4):
Figure 2004314612
によって求められる。ちなみに、この残留振動の周期Taは、実際的には、ヘッド内にインクがある状態で、前記と同様にインピーダンスアナライザを用いてインピーダンスを測定した結果から導き出すことができる。すなわち、インピーダンス値が最小となる角周波数が残留振動の角周波数ωaであり、そのときの周期が残留振動の周期Taに相当する。
また、残留振動の周期Taと、先の固有振動周期Taとは、式(2)(4)から、式(5):
Figure 2004314612
の関係にあるので、先の測定によって固有振動周期Taが既知であれば、この式から、計算によってTaを導き出すこともできる。
このとき駆動部の音響容量Ca〔m/N〕は、式(6):
Ca=δV/P (6)
〔式中のPは駆動部に加えた圧力〔N/m〕、δVは駆動部の体積変化量〔m〕である。〕
で求められる。また加圧室2の音響容量Cc〔m/N〕は、式(7):
Cc=V/κ (7)
〔式中のVは加圧室2の体積〔m〕、κはインクの体積弾性率〔N/m〕である。〕
で求められる。
実施例1:
(圧電インクジェットヘッドの作製)
図1〜図3に示す構造を有し、なおかつ、加圧室2の面積が0.2mm、幅が200μm、深さが100μm、ノズル3の直径が25μm、長さが30μm、ノズル流路4の直径が200μm、長さが800μm、供給口5の直径が25μm、長さが30μm、振動板7の厚みが50μm、圧電素子9の厚みが20μmである圧電インクジェットヘッドを作製した。
駆動部Dの固有振動周期Taを、前述したインピーダンスアナライザを用いた方法で求めたところ0.859μsecであった。また駆動部Dの音響容量Ca=20×10−21〔m/N〕、加圧室2の音響容量Cc=23×10−21〔m/N〕であったことから、前記式(v)の計算によって求めた、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taは、0.628μsecであった。
上記駆動部の、共通電極8と個別電極10とを、図4に示す駆動回路に接続した。
(電気等価回路の作成)
上記圧電インクジェットヘッドについて、上記各部を集中定数で近似して、図9に示す音響系の電気等価回路を作成した。
図の電気等価回路において、駆動部は、等価的に音響容量CaとイナータンスMaと音響抵抗Raで表すことができ、加圧室2は、音響容量Ccで表すことができる。
また、供給口5は、イナータンスMsと音響抵抗Rsで表すことができるとともに、ノズル3のインクメニスカスの液面と、図示しないインクカートリッジ内のインクの液面との高低差に基づく水頭圧が作用している。
さらに、ノズル3は、イナータンスMnと音響抵抗Rnで表すことができるとともに、当該ノズル3の、インクメニスカスの表面張力が作用している。
上記の電気等価回路においては、駆動部に、駆動電圧Vを印加して圧を発生させると、ノズル3に、図中に矢印で示す方向のインクの流れが発生する。そして、その体積速度を求めることができる。また、求めた体積速度と、ノズル3の直径や、インクの表面張力などから、インク滴の飛翔速度を、演算により求めることができる。
(インク滴の飛翔速度の演算)
図4の駆動回路のうち、抵抗R〜Rの抵抗値r〜rを適宜、変更(ただしr=rを維持)して、圧電素子に印加されている駆動電圧Vが、Vのx%に立ち下がるまでの時間と、圧電素子に印加されている駆動電圧Vが、Vの(100−x)%に立ち上がるまでの時間が、ともに、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taと等しくなるように、駆動電圧波形の立ち上がりの時定数τUPと、立ち下がりの時定数τDNとを設定(τUP=τDN)した。
そして、時定数τUP、τDNを、上記のように所定値に設定した駆動電圧波形を用いて、前記の電気等価回路によって、液滴の飛翔速度を演算したところ、表1に示す結果が得られた。
Figure 2004314612
この結果から、時定数τUP、τDNがともに0.453μsec以下、つまりxが25%以下であれば、インク滴の飛翔速度の低下は、時定数τUP、τDNがともに0に近い駆動電圧波形で駆動した際に比べて、10%程度に抑えられることが判った。
(駆動部の残留振動の検討)
つぎに、駆動電圧波形の時定数τUP、τDNがともに0.210μsecであるとき(x=5%)、0.136μsecであるとき(x=1%)、および0.091μsecであるとき(x=0.1%)の、インクの、体積速度の振動をシミュレートしたところ、図10〜図12に示す結果が得られた。
この結果から、時定数が0.091μsecでは、図10に示すように、体積速度の振動に、駆動部の残留振動がはっきりと影響しているが、時定数が0.136μsec以上であれば、図11、図12に示すように、駆動部の残留振動を抑制できることが判った。
(結論)
駆動部の残留振動を抑え、かつ、インク滴の飛翔速度の低下を抑えるには、時定数が0.136μsec以上、0.453μsec以下でなければいけないことが判った。
そしてこのことから、駆動電圧波形の立ち下がりにおいては、圧電素子に印加されている電圧が、1〜25%に立ち下がるまでの時間を、駆動部の固有振動周期と等しくし、駆動電圧波形の立ち上がりにおいては、圧電素子に印加されている電圧が、75〜99%に立ち上がるまでの時間を、駆動部の固有振動周期と等しくすればよいことが確認された。
実施例2
(圧電インクジェットヘッドの作製)
図1〜図3に示す構造を有し、なおかつ、加圧室2の面積が0.2mm、幅が200μm、深さが100μm、ノズル3の直径が25μm、長さが30μm、ノズル流路4の直径が200μm、長さが800μm、供給口5の直径が25μm、長さが30μm、振動板7の厚みが30μm、圧電素子9の厚みが20μmである圧電インクジェットヘッドを作製した。
駆動部Dの固有振動周期Taを、前述したインピーダンスアナライザを用いた方法で求めたところ1.26μsecであった。また駆動部Dの音響容量Ca=20×10−21〔m/N〕、加圧室2の音響容量Cc=23×10−21〔m/N〕であったことから、前記式(v)の計算によって求めた、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taは0.92μsecであった。
上記駆動部の、共通電極8と個別電極10とを、図4に示す駆動回路に接続した。
(印刷品質の観察)
実施例で作製した圧電インクジェットヘッドを、引き打ち式の駆動方法で駆動することとし、図6に示す駆動電圧波形を有し、かつ駆動電圧Vの所定値Vが20Vである駆動電圧を、パルス幅Tを3.22μsecから4.60μsecの間(上記周期Taの3.5倍〜5倍の間)で、0.46μsec間隔で段階的に変化させた状態で印加して、紙面に印刷した際の、印刷品質の良否を観察した。
結果を表2に示す。なお印刷品質の評価は下記のとおりとした。
○:チリ等のない良好な印刷が得られた。
×:印刷にチリ等がみられた。
Figure 2004314612
表の結果から、パルス幅Tを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taの半周期の奇数倍に設定したときは、印刷にチリ等が発生したが、パルス幅Tを周期Taの半周期の偶数倍、つまり全周期の整数倍に設定したときは、チリ等のない良好な印刷をできることが判った。
(電気等価回路の作成)
上記圧電インクジェットヘッドについて、前記と同様にして、図9に示す音響系の電気等価回路を作成した。
(駆動部の残留振動の検討)
つぎに、実施例で作製した圧電インクジェットヘッドに、前記と同様に図6に示す駆動電圧波形を有し、かつ駆動電圧Vの所定値Vが20Vである駆動電圧を、パルス幅Tを3.22μsecから4.60μsecの間で、0.46μsec間隔で段階的に変化させて印加した際の、インクの、体積速度の振動をシミュレートしたところ、図13〜図16に示す結果が得られた。
この結果から、パルス幅Tを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に乗っている、駆動部の残留振動の周期Taの半周期の奇数倍に設定したときは、図13、図15に示すように、駆動電圧波形を立ち上げることによって残留振動が却って拡大されるが、パルス幅Tを上記周期Taの半周期の偶数倍、つまり全周期の整数倍に設定したときは、図14、図16に示すように、駆動電圧波形を立ち上げることによって、体積速度の振動に乗っている駆動部の残留振動を抑制できることが判った。
(結論)
以上の結果から、駆動部の残留振動を抑えるためには、駆動電圧波形のパルス幅Tを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に乗っている、駆動部の残留振動の周期Taの半周期の偶数倍、すなわち全周期の整数倍に設定すればよいことが確認された。
本発明の駆動方法を実施するための、圧電インクジェットヘッドの一例において、圧電素子と振動板とを含む駆動部を取り付ける前の状態を示す、平面図である。 図1の例の圧電インクジェットヘッドにおいて、駆動部を取り付けた状態での、1つのドット形成部を拡大して示す、断面図である。 1つのドット形成部を構成する各部の重なり状態を示す、透視図である。 上記圧電インクジェットヘッドを駆動して、本発明の駆動方法を実施するための、駆動回路の一例を示す、回路図である。 図4の駆動回路の端子に入力する、コントロール電圧の電圧波形を示す、グラフである。 上記コントロール電圧の入力によって、駆動回路に発生させて、圧電素子に与える駆動電圧波形を示す、グラフである。 駆動電圧波形の他の例を示す、グラフである。 駆動電圧波形のさらに他の例を示す、グラフである。 本発明の、実施例で作製した圧電インクジェットヘッドを構成する各部を、集中定数で近似して作成した電気等価回路を示す、回路図である。 本発明の、実施例で作製した圧電インクジェットヘッドに、立ち下がり/立ち上がりの時定数を所定値に設定した駆動電圧波形を印加した際の、インクの、体積速度の振動をシミュレートした結果を示す、グラフである。 同じく実施例で作製した圧電インクジェットヘッドに、立ち下がり/立ち上がりの時定数を所定値に設定した駆動電圧波形を印加した際の、インクの、体積速度の振動をシミュレートした結果を示す、グラフである。 同じく実施例で作製した圧電インクジェットヘッドに、立ち下がり/立ち上がりの時定数を所定値に設定した駆動電圧波形を印加した際の、インクの、体積速度の振動をシミュレートした結果を示す、グラフである。 本発明の、実施例で作製した圧電インクジェットヘッドに、パルス幅を所定値に設定した駆動電圧波形を印加した際の、インクの、体積速度の振動をシミュレートした結果を示す、グラフである。 同じく実施例で作製した圧電インクジェットヘッドに、パルス幅を所定値に設定した駆動電圧波形を印加した際の、インクの、体積速度の振動をシミュレートした結果を示す、グラフである。 同じく実施例で作製した圧電インクジェットヘッドに、パルス幅を所定値に設定した駆動電圧波形を印加した際の、インクの、体積速度の振動をシミュレートした結果を示す、グラフである。 同じく実施例で作製した圧電インクジェットヘッドに、パルス幅を所定値に設定した駆動電圧波形を印加した際の、インクの、体積速度の振動をシミュレートした結果を示す、グラフである。 従来の引き打ち式の駆動方法において、圧電素子に印加する駆動電圧Vの駆動電圧波形と、かかる駆動電圧波形が与えられた際の、ノズルにおける、インクの体積速度との関係を簡略化して示す、グラフである。 従来の押し打ち式の駆動方法において、圧電素子に印加する駆動電圧Vの駆動電圧波形と、かかる駆動電圧波形が与えられた際の、ノズルにおける、インクの体積速度との関係を簡略化して示す、グラフである。 従来の圧電インクジェットヘッドにおいて、ノズルにおけるインクの体積速度の振動に、駆動部の固有振動が、残留振動として影響している状態を示す、グラフである。
符号の説明
2 加圧室
3 ノズル
7 振動板
9 圧電素子

Claims (8)

  1. インクが充填される加圧室と、
    加圧室に連通し、当該加圧室に充填されたインクによって内部にインクメニスカスが形成されるノズルと、
    駆動電圧の印加によって面方向に収縮する横振動モードの圧電素子と、
    圧電素子と積層されて駆動部を構成し、圧電素子の、駆動電圧の印加による面方向の収縮によって撓んで加圧室の容積を減少させることにより、加圧室内のインクを加圧して、ノズルの先端からインク滴として吐出させる振動板と、
    を備えた圧電インクジェットヘッドを、
    (A) 圧電素子に駆動電圧を印加して、圧電素子を面方向に収縮させることで、振動板を撓ませて、加圧室の容積を減少させる工程と、
    (B) 圧電素子への駆動電圧の印加を停止して、圧電素子の面方向への収縮を解除することで、振動板の撓みを解除して、加圧室の容積を増加させる工程と、
    を組み合わせることにより、ノズルの先端からインク滴を吐出させる駆動方法において、
    (a) 上記(A)の工程での、駆動電圧の立ち上がりの時定数τUPを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taに対して、式(i):
    Ta/(−ln0.01)≦τUP≦Ta/(−ln0.25) (i)
    を満足する範囲に設定する、
    (b) 上記(B)の工程での、駆動電圧の立ち下がりの時定数τDNを、上記周期Taに対して、式(ii):
    Ta/(−ln0.01)≦τDN≦Ta/(−ln0.25) (ii)
    を満足する範囲に設定する、
    のうち、少なくとも一方の設定をした駆動電圧波形により、圧電素子を駆動させることを特徴とする。圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
  2. 圧電インクジェットヘッドを、
    待機時には、圧電素子に一定の駆動電圧を継続的に印加して面方向に収縮させ続けることで、振動板を撓ませ続けて、加圧室の容積を減少させた状態を維持しておき、
    ドット形成時には、
    (1) ドット形成直前に駆動電圧を放電して、圧電素子の収縮を解除して、振動板の撓みを解除することで、加圧室の容積を増加させて、ノズル内のインクメニスカスを加圧室の側へ引き込んだ後、
    (2) 駆動電圧を再び印加して圧電素子を収縮させて、振動板を撓ませることで、加圧室の容積を減少させて、ノズルの先端からインク滴を吐出させる、
    請求項1記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
  3. 圧電インクジェットヘッドを、
    待機時には、圧電素子に駆動電圧を印加しない状態を維持しておき、
    ドット形成時には、
    (I) ドット形成直前に駆動電圧を印加して圧電素子を収縮させて、振動板を撓ませることで、加圧室の容積を減少させて、ノズル内のインクメニスカスをノズルの先端方向へ押し出して、インクをノズルの先端から柱状に突出させ、
    (II) 駆動電圧を再び放電して、圧電素子の収縮を解除して、振動板の撓みを解除することで、加圧室の容積を増加させて、ノズルの先端から柱状に突出したインクをノズル内に引き戻すことで、インク滴を分離させる、
    請求項1記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
  4. (A)の工程での駆動電圧の立ち上がりの時定数τUPを、周期Taに対して、式(i-1):
    Ta/(−ln0.05)≦τUP≦Ta/(−ln0.25) (i-1)
    を満足する範囲に設定する請求項1記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
  5. (B)の工程での駆動電圧の立ち下がりの時定数τDNを、周期Taに対して、式(ii-1):
    Ta/(−ln0.05)≦τDN≦Ta/(−ln0.25) (ii-1)
    を満足する範囲に設定する請求項1記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
  6. インクが充填される加圧室と、
    加圧室に連通し、当該加圧室に充填されたインクによって内部にインクメニスカスが形成されるノズルと、
    駆動電圧の印加によって変形する圧電素子と、
    圧電素子と積層されて駆動部を構成し、圧電素子の、駆動電圧の印加による変形によって撓んで加圧室の容積を減少させることにより、加圧室内のインクを加圧して、ノズルの先端からインク滴として吐出させる振動板と、
    を備えた圧電インクジェットヘッドを、
    (A) 圧電素子に駆動電圧を印加して、圧電素子を変形させることで、振動板を撓ませて、加圧室の容積を減少させる工程と、
    (B) 圧電素子への駆動電圧の印加を停止して、圧電素子の変形を解除することで、振動板の撓みを解除して、加圧室の容積を増加させる工程と、
    を組み合わせることにより、ノズルの先端からインク滴を吐出させる駆動方法において、
    上記(A)の充電工程での駆動電圧の立ち上がりと、(B)の工程での駆動電圧の立ち下がりとの間のパルス幅Tを、ヘッド内のインクの体積速度の振動波形に重ね合わされる、駆動部の残留振動の周期Taの整数倍に設定した駆動電圧波形により、圧電素子を駆動させることを特徴とする圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
  7. 圧電インクジェットヘッドを、
    待機時には、圧電素子に一定の駆動電圧を継続的に印加して面方向に収縮させ続けることで、振動板を撓ませ続けて、加圧室の容積を減少させた状態を維持しておき、
    ドット形成時には、
    (1) ドット形成直前に駆動電圧を放電して、圧電素子の収縮を解除して、振動板の撓みを解除することで、加圧室の容積を増加させて、ノズル内のインクメニスカスを加圧室の側へ引き込んだ後、
    (2) 駆動電圧を再び印加して圧電素子を収縮させて、振動板を撓ませることで、加圧室の容積を減少させて、ノズルの先端からインク滴を吐出させるとともに、
    (3) 上記(1)の工程での駆動電圧の立ち下がりから、(2)の工程での駆動電圧の立ち上がりまでの、駆動電圧波形のパルス幅Tを、駆動部の残留振動の周期Taの整数倍に設定する、
    請求項6記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
  8. 圧電インクジェットヘッドを、
    待機時には、圧電素子に駆動電圧を印加しない状態を維持しておき、
    ドット形成時には、
    (I) ドット形成直前に駆動電圧を印加して圧電素子を収縮させて、振動板を撓ませることで、加圧室の容積を減少させて、ノズル内のインクメニスカスをノズルの先端方向へ押し出して、インクをノズルの先端から柱状に突出させ、
    (II) 駆動電圧を再び放電して、圧電素子の収縮を解除して、振動板の撓みを解除することで、加圧室の容積を増加させて、ノズルの先端から柱状に突出したインクをノズル内に引き戻すことで、インク滴を分離させるとともに、
    (III) 上記(I)の工程での駆動電圧の立ち上がりから、(II)の工程での駆動電圧の立ち下がりまでの、駆動電圧波形のパルス幅Tを、駆動部の残留振動の周期Taの整数倍に設定する、
    請求項6記載の圧電インクジェットヘッドの駆動方法。
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