JP4187150B2 - 液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク(記録液)を吐出して画像を形成する技術に関し、例えばプリンター、コピア、FAXに好適な技術である。
【0002】
【従来の技術】
オンデマンド型のインクジェット(IJ)記録技術には、インク(記録液)を充填した液室の壁の一部に振動板を設け、圧電アクチュエータ等により振動板を変位させることにより液室内の体積を変化させて圧力を高めインクを吐出する方式や、液室内に通電によって発熱する発熱体を設けて、発熱体の発熱により生じる気泡によって液室内の圧力を高め、インクを吐出する方式が広く知られている。
【0003】
近年ではIJプリンタの低価格化、高画質化、一般家庭へのパソコンの普及などによりIJプリンタが様々な用途で数多く使用されている。
【0004】
IJプリンタは、通常1色あたり数十個以上のノズルを有し、画像データに応じてインクを吐出させるノズルが適宜に選択されて画像を形成する。したがって、画像によってはノズルによりインクを吐出させない状態が長時間続く場合が生じる。インク非吐出状態ではノズルでメニスカスを形成しているインクから水分が蒸発し、インクが増粘する現象が起こる。インクが増粘した状態のノズルからインクを吐出させる場合においては、非吐出を含むインクの吐出不良により、異常画像が発生しやすい不具合がある。このような不具合のもととなるメニスカス部の局部的なインク増粘を防止するために、インク吐出に先立ちメニスカスを微振動させてメニスカス部のインクを攪拌する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−85125号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
微駆動による攪拌はインク増粘防止手段として有効な方法であるが、上記した方法ではインク引き込み方向及びその逆方向の微駆動信号を交互に利用して微駆動を行うものであり、攪拌機能を有するが、微駆動に続くインク吐出を安定させることまでは考慮されていない。
【0007】
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、特に高粘度記録液の吐出安定性に優れた液滴吐出ヘッド及び該液滴吐出ヘッドを搭載したプリンタ等の画像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1、2の発明では、記録液非吐出ノズルに適切な微駆動を行い、液滴吐出ヘッドの吐出安定性を向上させる。
【0009】
請求項3の発明では、最も不安定な吐出状態となりやすい小滴に合わせて適切な微駆動を行い、高画質印字可能な液滴吐出ヘッドを実現する。
【0010】
請求項4の発明では、記録液吐出の際の微駆動の効果を最大限に活用し、液滴吐出ヘッドの吐出安定性を向上させる。
【0011】
請求項5の発明では、記録液非吐出ノズルに適切な微駆動のパルス幅を適正化し、液滴吐出ヘッドの吐出安定性を向上させる。
【0012】
請求項6の発明では、記録液非吐出ノズルに適切な微駆動を行い、印字安定性に優れた画像形成装置を実現する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて具体的に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明のヘッド駆動方法を適用したインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)の一実施例を示す。図中の1は基板、2は電気機械変換素子である圧電振動子、3はインク液室(記録液室)を支えるフレーム、4は振動板、5は液室及び流路、5aはインク共通液室(記録液共通液室)、5bは流体抵抗部、6はインク圧力室(記録液圧力室)、7はノズルである。
【0014】
振動板4にはインク圧力室6側に弾性変形可能なダイアフラム部4aがあり、圧電振動子2の伸縮によりインク圧力室6を収縮、膨張させるようになっている。圧電振動子2に駆動信号が印加され充電が行われると、図中のA方向に伸長し、また圧電振動子2に充電された電荷が放電すると図中のA方向と反対方向に収縮するようになっている。
【0015】
図2は、画像形成装置としてのインクジェット式プリンタの構成を示す。該インクジェット式プリンタはプリンタコントローラ10とプリントエンジン(図示せず)とから構成されている。プリンタコントローラ10は、図外のホストコンピュータ等からの印刷データ等を受信するインターフェース(以下「I/F」という)12と、各種データの記憶等を行うRAM13と、各種データ処理のためのルーチン等を記憶したROM14と、CPU等からなる制御部16と、発振回路15と、後述のプリントヘッド11への駆動信号を発生させる駆動信号発生回路17と、ドットパターンデータ(ビットマップデータ)に展開された印字データ及び駆動信号等をプリントエンジンに送信するためのI/F18とを備えている。
【0016】
RAM13は、各種バッファ及びワークメモリ等として利用されるものである。ROM14は、制御部16によって実行される各種制御ルーチンとフォントデータ及びグラフィック関数、各種手続き等を記憶している。制御部16は、受信バッファ内の印刷データを読み出して中間コードに変換し、この中間コードデータを中間バッファに記憶する。次に、制御部16は、RAM13から読み出した中間コードデータをドットパターンデータに展開し、RAM13の異なる場所に再び記憶される。
【0017】
プリントヘッド11の1行分に相当するドットパターンデータが得られると、この1行分のドットパターンデータは、I/F18を介してプリントヘッド11にシリアル伝送される。
【0018】
プリントヘッド(液滴吐出ヘッド)11は、副走査方向に例えば64個等の多数のノズルを有し、所定のタイミングで各ノズルからインク滴を吐出させるものである。ドットパターンデータに展開された印字データは、発振回路15からのクロック信号(CK)に同期して、I/F18からシフトレジスタ19にシリアル伝送される。このシリアル転送された印字データは、一旦、ラッチ回路20によってラッチされる。ラッチされた印字データは、電圧増幅器であるレベルシフタ21によって、スイッチ回路22を駆動できる電圧、例えば数十ボルト程度の所定の電圧値まで昇圧される。所定の電圧値まで昇圧された印字データは、スイッチ回路22に与えられる。スイッチ回路22の入力側には、I/F18を介した駆動信号発生回路17からの駆動信号が印加されており、スイッチ回路22の出力側には、「圧力発生素子」としての圧電振動子23が接続されている。印字データは、スイッチ回路22の作動を制御する。例えば、スイッチ回路22に加わる印字データが「1」である期間中は、駆動信号が圧電振動子23に印加され、この駆動信号に応じて圧電振動子23は伸縮を行う。一方、スイッチ回路22に加わる印字データが「0」の期間中は、圧電振動子23への駆動信号の供給が遮断される。
【0019】
次に、本発明に係る駆動パルスについて図3を参照して説明する。図3は、大中小の3種類の大きさのインク滴(液滴)を吐出する波形の一例を示すものである。印字の際は、画像データに対して図9の制御テーブルに基づいてスイッチングが行われ、所望のパルスが選択され、出力される。例えば、大滴を印字する場合には、図9に示すように、図3(a)において時間S1と時間S2でスイッチ回路22に加わる印字データを「1」にし、時間S3からS4までは印字データを「0」にすることで、図3(b)のように第1パルスと第2パルスのみが圧電振動子23に供給される。中小滴及び微駆動パルスも同様に図9の制御テーブルに基づいてスイッチングが行われることにより、図3(c)〜(e)のような形状のパルスが圧電振動子に印加される。
【0020】
図3(e)の微駆動パルスは、インク(記録液)を吐出させずにメニスカスを振動させてインクを攪拌する機能を実現するものである。したがって、インク吐出パルス(記録液吐出パルス)に比べて電圧が小さいか、あるいは、パルスの立上がりと立下りが緩やかな形状のパルスとすることができる。攪拌するだけであれば、前述したパルスが非印字時間に印加されれば良いが、微駆動パルスをより効果的に作用させるため、パルスの極性と印字パルスとの位相の双方を適正化することができる。例えば、図3のようにインク吐出パルス駆動波形と微駆動パルスがベース電圧Vbに対して相対的に逆極性とした場合には、インク圧力室内の圧力共振周期をTcとした時に、インク吐出パルスの立下り時刻T1,T3と該微駆動パルスの立上がり時刻T4の時間差がTc/2の奇数倍であるようにし、微駆動のパルス幅をTc/2の奇数倍にすると良い。ここで、Tcはインク圧力室内の圧力共振周期で、圧力振動子にステップ状の電圧を入力した際に発生する圧力波の振動周期である。
【0021】
図4は、前述した図3の駆動波形を用いて中滴を連続して吐出した時の液室内の圧力の変動を示すものである。ここで、印字周期をTcの整数倍としているので中滴1滴目の吐出によって発生する残留振動と同位相で2滴目が吐出されるので、安定してインクを連続印字できる。
【0022】
一方、図5は、連続した非吐出状態の後に中滴を印字する時の圧力波の変動である。圧力室には非吐出時に印加される微駆動パルスによって微小であるが周期Tcの圧力波が形成されている。この状態で、中滴を印字する場合、図5では中滴印字パルスの立ち下がり時刻T1と微駆動パルスの立上がり時刻T4の差がTc/2の奇数倍に設定されているため、中滴印字前に形成されている振動波と中滴印字パルス印加による圧力波が同位相になり、安定して吐出が行える。
【0023】
図3〜図5で述べた駆動波形においては微駆動パルスは、ベース電圧Vbに対して相対的に吐出パルスとは逆極性であるが、図6のように両者のパルスを同極性とすることも可能である。その場合は、印字パルスの立下り開始時刻T1と微駆動パルスの立下がり時刻T4の差がTc/2の偶数倍であるようにすると、微駆動パルスにより印字前に形成されている振動波と印字パルス印加による圧力波が同位相になり、安定して吐出が行える。
【0024】
上記したように、中滴の印字を例にして微駆動パルスの有効な設定方法を説明したが、他の滴についても同様の形態で微駆動パルスと印字パルスの時間関係を設定すれば、印字中にインクが増粘することによる不具合を回避でき、良好な画質を実現することができる。全ての印字パルスが前述した条件を満たすようにすることが理想であるが、波形長制限等の駆動波形生成における他の条件の制約で不可能な場合は、増粘によって噴射曲がり等の不具合が最も発生しやすい、より小滴の印字パルスに対して設定すると良い。また、微駆動パルスの位置については、可能な限り図3や図6の例のように、駆動波形の後端部に設定すると、微駆動パルスによる攪拌効果がより高い状態で印字を行うことができるので、特に乾燥環境下における高粘度インクを用いた場合において有効である。
【0025】
なお、本発明による微駆動パルスは、前述した圧電方式のIJヘッドに限られるものではなく、静電方式やバブル方式等、本例とは異なる圧力発生部材によってインクを吐出するIJヘッドに対しても適用でき、IJヘッド(液滴吐出ヘッド)の吐出安定性を向上することが可能である。
【0026】
(実施例2)
図1において厚さ2mmで表面に電極パターンが形成されたセラミクスからなる基板1の上面に嫌気性接着剤で圧電振動子2を接着固定した。圧電振動子2は、GND側とHot側の内部電極が交互に配置された積層構造のもので、それぞれの内部電極は絶縁された2つの異なる面に形成された外部電極に接続されている。この2つの外部電極間に電圧を印加することにより、圧電振動子2に変位が発生する。
【0027】
本実施例によるIJヘッドは、圧電振動子2の厚み方向の変位を利用してインクの吐出圧を得るものである。Hot側外部電極と基板1の境界部に導電性ペーストを塗布硬化させ、圧電振動子2の外部電極と基板1の電極パターンを導通させた。次にダイシングソーによる溝加工により圧電振動子2及び基板1の電極パターンを約85μmピッチで分割した後、基板1のGND側の電極を導電性ペーストでショートした。その後、ガラス強化されたエポキシ樹脂からなるフレーム3をエポキシ樹脂で基板1に接合し、最後に、平面研削により圧電振動子2とフレーム3の上面を同一面にした後、エポキシ接着剤をスクリーン印刷でフレーム3及び圧電振動子2の上面適所に塗布し、液室ユニットを高精度に位置決めして接合した。液室ユニットは、Si基板のエッチングにより液室・流路5、インク圧力室6等が形成された流路板を電鋳工法により製造したノズル板、振動板4でサンドイッチし、それぞれの界面をエポキシ接着剤で接合した構造体である。
【0028】
このようにして作成したヘッドにインクを充填し、ステップ状の電圧を入力し、ノズル面に形成されたメニスカスの応答をレーザードップラ振動計を用いて測定したところ、振動周期Tcは約12μsであった。次に、IJヘッドをプリンタに搭載して印字周波数16.4kHzで印字し、駆動波形の評価を行った。
【0029】
駆動波形は、図3(a)において第1のパルスの立ち下がり時刻T1=0μs、第2のパルスの立ち下がり時刻T2=12μs、第3のパルスの立ち下がり時刻T3=24μs固定とし、微駆動パルスの立ち上がり時刻T4を36,38,40、42,44,46,48μsとして画質評価を行った。また、微駆動パルスのパルス幅は、6μsとした。評価は、高温高湿(HH環境)、常温常湿(MM)環境(23℃、50%)、低温低湿(LL)環境(10℃、15%)の3環境で行った。評価結果を図10〜図12に示す。評価は、200mm間隔で2本の縦罫線を印字した時の主走査方向のドット位置のばらつき量で行った。図中の記号は、下記の通り。
【0030】
A:ばらつき量 20μm以下
B:ばらつき量 40μm以下
C:ばらつき量 60μm以下
D:ばらつき量 80μm以上
E:非吐出チャンネルあり
本評価では顔料系のインクを使用しており、温度に対して粘度が変化する特性を有している。本評価の環境でのインクの粘度は、HH環境では6cP、MM環境では8.3cP、LL環境では15cPである。印字不良のモードは、インクの吐出速度が遅くなる方向にドットがずれていき、程度がひどくなると非吐出に至った。
【0031】
図10に示すように、HH環境での大滴、中滴は微駆動パルスの印加タイミング(T4)によらず良好な結果が得られたが、小滴はT4が40〜44μs以外の条件の時にドット位置ずれが生じた。MM環境、LL環境においては、図11、図12に示すように、滴の大きさが小さくなるほどドットが乱れやすい傾向があり、小滴画像においてドット抜けが認められた。T4が42〜44付近が最も良く、この範囲からずれるにしたがって特性が悪くなった。この結果から微駆動パルスの印加タイミングは、印字パルスに対してTc/2の奇数倍にあたる時間ずれたタイミングに設定するのが最適である。本実施例では大中小の全ての印字パルスに微駆動パルスのタイミングを合わせたが、小滴が最も微駆動の影響を受けるため、少なくとも小滴に微駆動のタイミングを合わせることが肝要である。
【0032】
(実施例3)
実施例2と同じヘッド、プリンタを用い、図3に示すような後端に微駆動パルスが設定された駆動波形と図7に示すような先頭に微駆動パルスが設定された駆動波形を用いて印字評価を実施した。ここで、微駆動パルスのパルス立ち上がり時刻T4と小滴印字パルスの立下り時刻T3の差をどちらの波形についても54μsとし、微駆動パルスの位置以外は同形状の駆動波形とした。この2種類の駆動波形を用いて、LL環境にて小滴縦罫線を印字する評価を行い、画質の比較を行った。その結果、図3の駆動波形はドット位置ずれがほとんどない良好な結果であったが、図7の駆動波形の画像は、30μm程度ドットがばらつく結果であった。後端に微駆動パルスがある駆動波形と先端に微駆動パルスがある駆動波形では、小滴印字パルスと直前の微駆動パルスのインターバルTbが前者の方が短いためにインクの攪拌状態がより良好な状態で印字されたためと考えられる(図8)。したがって、可能な限り微駆動パルスは、駆動波形の中の後端に設けることが好ましい。
【0033】
(実施例4)
実施例2と同じヘッド、プリンタを用い、図6に示すように微駆動パルスを下に凸の形状に変更し、T1=0μs、T2=12μs、T3=24μs固定とし、T4を42,44,46,48、50,52,54μsとして画質評価を行った。なお、微駆動パルスのパルス幅は、6μsとした。評価結果は図13〜図15のようになり、T4が48〜50μs付近が最も良好で、この範囲から離れるにしたがって不良の程度が増加した。この結果から、本実施例における微駆動パルスの印加タイミングは、印字パルスに対してTc/2の偶数倍にあたる時間ずれたタイミングに設定するのが最適である。
【0034】
次に、T4を48μsに固定し、微駆動パルスのパルス幅を6,9,12,15,18μsとしてLL環境で同様の評価を行った。なお、本評価では印字周波数は14kHzとした。結果を、図16に示す。この結果からパルス幅は、Tc/2の奇数倍が最も良好な結果であった。高速印字を実現する上では駆動波形を極力短くすることが必要であることを考慮すると、(Tc/2)×nの係数nは1、3、5程度が実際的である。
【0035】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、以下のような効果が得られる。
(1)請求項1、2記載の発明によれば、記録液非吐出ノズルに適切な微駆動を行うので、液滴吐出ヘッドの吐出安定性が向上する。
(2)請求項3記載の発明によれば、最も不安定な吐出状態となりやすい小滴に合わせて適切な微駆動を行うので、高画質印字が可能な液滴吐出ヘッドを実現することができる。
(3)請求項4記載の発明によれば、吐出の際の微駆動の効果を最大限に活用できるので、液滴吐出ヘッドの吐出安定性が向上する。
(4)請求項5記載の発明によれば、記録液非吐出ノズルに適切な微駆動のパルス幅を適正化しているので、液滴吐出ヘッドの吐出安定性が向上する。
(5)請求項6記載の発明によれば、記録液非吐出ノズルに適切な微駆動を行いながら印字を行うので、印字安定性に優れた画像形成装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のヘッド駆動方法を適用したインクジェットヘッド(液滴吐出ヘッド)の一実施例を示す。
【図2】 インクジェット式プリンタの構成例を示す。
【図3】 本発明に係る駆動パルスの波形を示す。
【図4】 図3の駆動波形を用いて中滴を連続して吐出した時の液室内の圧力の変動を示す。
【図5】 連続した非吐出状態の後に中滴を印字する時の圧力波の変動を示す。
【図6】 本発明に係る、微駆動パルスと吐出パルスを同極性とした駆動波形を示す。
【図7】 吐出パルスの先頭に微駆動パルスが設定された駆動波形を示す。
【図8】 後端に微駆動パルスがある駆動波形と先端に微駆動パルスがある駆動波形を示す。
【図9】 大中小滴及び微駆動パルスを制御する制御テーブルを示す。
【図10】 高温高湿(HH環境)における画質評価の結果を示す。
【図11】 常温常湿(MM)環境における画質評価の結果を示す。
【図12】 低温低湿(LL)環境における画質評価の結果を示す。
【図13】 図6の微駆動パルスを用い、高温高湿(HH環境)における画質評価の結果を示す。
【図14】 図6の微駆動パルスを用い、常温常湿(MM)環境における画質評価の結果を示す。
【図15】 図6の微駆動パルスを用い、低温低湿(LL)環境における画質評価の結果を示す。
【図16】 微駆動パルスのパルス幅を変えたときの低温低湿(LL)環境における画質評価の結果を示す。
【符号の説明】
1 基板
2 圧電振動子
3 フレーム
4 振動板
4a 振動板ダイヤフラム
5 液室及び流路
5a インク共通液室(記録液共通液室)
5b 流体抵抗部
6 インク圧力室(記録液圧力室)
7 ノズル
Claims (6)
- 記録液を吐出するための記録液吐出パルスと記録液を吐出しない微駆動パルスを画像データに応じて適宜に選択し同一周期で圧力発生素子に印加することで記録液圧力室内の記録液を吐出して画像を形成する液滴吐出ヘッドにおいて、前記記録液吐出パルスと前記微駆動パルスはベース電圧に対して同極性のパルスであり、前記記録液圧力室内の圧力共振周期をTcとした時に、前記記録液吐出パルスのベース電圧からの変位開始時刻と前記微駆動パルスのベース電圧からの変位開始時刻との差及び印字周期がTc/2の偶数倍であることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
- 記録液を吐出するための記録液吐出パルスと記録液を吐出しない微駆動パルスを画像データに応じて適宜に選択し同一周期で圧力発生素子に印加することで記録液圧力室内の記録液を吐出して画像を形成する液滴吐出ヘッドにおいて、前記記録液吐出パルスと前記微駆動パルスはベース電圧に対して逆極性のパルスであり、前記記録液圧力室内の圧力共振周期をTcとした時に、前記記録液吐出パルスのベース電圧からの変位開始時刻と前記微駆動パルスのベース電圧からの変位開始時刻との差がTc/2の奇数倍であり、印字周期がTc/2の偶数倍であることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
- 前記記録液吐出パルスは、大きさの異なる液滴を吐出するための複数のパルスからなり、前記微駆動パルスの位置は、最も小さい液滴を吐出するための記録液吐出パルスに対して決められることを特徴とする請求項1または2記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記微駆動パルスは、前記記録液吐出パルスよりも後に位置することを特徴とする請求項1または2記載の液滴吐出ヘッド。
- 前記微駆動パルスのパルス幅はTc/2の奇数倍であることを特徴とする請求項1または2記載の液滴吐出ヘッド。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドを搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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