JPH11277736A - インクジェットヘッドの駆動制御方法および装置 - Google Patents

インクジェットヘッドの駆動制御方法および装置

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JPH11277736A
JPH11277736A JP8116098A JP8116098A JPH11277736A JP H11277736 A JPH11277736 A JP H11277736A JP 8116098 A JP8116098 A JP 8116098A JP 8116098 A JP8116098 A JP 8116098A JP H11277736 A JPH11277736 A JP H11277736A
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pulse
jet head
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pixel
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JP8116098A
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Masahiro Fujii
正寛 藤井
Hiroyuki Ishikawa
博之 石川
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14314Structure of ink jet print heads with electrostatically actuated membrane

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1画素を複数回のインク液滴の吐出により構
成する形式のインクジェットヘッドの駆動制御方法にお
いて、繰り返し駆動に起因したインク吐出特性の変動を
確実に補償可能な駆動制御装置を提案すること。 【解決手段】 インクジェットヘッド100の駆動制御
装置1は、1回目のインク液滴吐出を行うための矩形パ
ルスの電気信号の通電幅と1回目以降のインク液滴吐出
を行うための通電幅が異なる。これにより、従来のよう
な駆動制御方法に比べて、簡単な構成で、確実かつ簡単
にインク吐出特性の均一化が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッドの駆動制御方法および装置に関するものである。さ
らに詳しくは、1画素を複数回のインク液滴の吐出によ
り構成する形式のインクジェットヘッドの駆動制御方法
に関し、繰り返し駆動に起因したインク吐出特性の変動
を確実に補償可能な駆動制御方法および装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドとしてはインク吐
出メカニズムに応じて各種の形式のものが知られてい
る。例えば、特開平7−266564号公報には、イン
クが保持されているノズル内にヒータを配置しておき、
当該ヒータにパルス信号を与えることにより当該ヒータ
を加熱してインクを沸騰させ、それによって生ずる気泡
圧でインク液滴を吐出する形式のインクジェットヘッド
が開示されている。また、特開平7−148920号公
報には、インクを貯留した圧力室に貼り付けた圧電素子
に電圧を印加することにより圧力室の容積を膨張および
収縮させることにより、インク液滴を吐出する形式のイ
ンクジェットヘッドが開示されている。
【0003】また、静電気力を利用してインクを貯留し
たインク室の容積を変化させて、インク液滴の吐出を行
う形式のものも知られている。この形式のインクジェッ
トヘッドは、例えば、特開平6−71882号、同6−
55732号、同5−50601号の各公報に記載され
ている。
【0004】これらの各形式のインクジェットヘッドに
おいて、印刷画像の品位を一定に保持するためには、吐
出するインク液滴の重量、吐出速度を安定させることが
必要である。
【0005】これらの課題に対処するために、従来例え
ば、特公昭63−27191号公報に開示のインク噴射
装置では、駆動電圧の低電圧化を目的として、振動子を
駆動する矩形パルスの電気信号の通電幅としてインクの
滴化しきい値電圧が最小となる近傍のものを適用したも
のがあった。
【0006】更に、複数のインク液滴の吐出により1画
素を記録するインクジェット記録方法として、特公平4
−48626が知られている。
【0007】これは1画素の領域に複数回のインク液滴
を吐出させ、複数のインク液滴を互いに位置を所定量ず
らして重ね打ちし、記録濃度を高めるものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来のインクジェットヘッドの駆動制御方法を、図1
に示すようなインク室の容積を増減させてインク液滴の
吐出を行う形式のインクジェットヘッドに適用した場合
には、更に、次のような解決すべき課題がある。
【0009】同一ノズルにおいて、2回以上のインク液
滴の吐出の繰り返しによって1つの画素を構成するよう
インクジェットヘッドを制御する場合は、1回目とそれ
に続く2回目のインク液滴の重量及び吐出速度を等しく
する事が必要である。このために、1回目と2回目の吐
出時間間隔を一定以上に保つことが必要である。
【0010】インク液滴の吐出量、吐出速度に影響を与
える要因には、インクジェットヘッドの振動板とインク
流路で構成される振動系の固有振動数と、ノズルのメニ
スカスの復元力と流路抵抗で決まるメニスカスが復元に
要する時間(減衰時間または戻り時間)がある。更に
は、こららを支配している振動板やインクノズルの寸法
諸元やインクの表面張力や粘度といった物性がインク液
滴の吐出量、吐出速度に影響を与える要因として挙げら
れる。1回目のインク液滴の吐出後、ノズルのメニスカ
スが復元する前に2回目のインク液滴の吐出を行うと、
2回目のインク液滴は1回目のインク液滴とは重量及び
吐出速度が異なってしまう。更には、インク流路の固有
振動を無視して、たとえば固有振動と逆位相にて1回目
以降のインク液滴の吐出を行うと、2回目以降のインク
液滴の吐出が安定して行われず、吐出不能を招く場合が
生じてしまう。
【0011】すなわち、印刷に所要する時間を短くする
ために、1回目と2回目以降の吐出時間間隔を短くしよ
うとすると、1画素が2つ以上のドットに分離してしま
う(ドット着弾乱れ)現象やインクミストが印刷面へ付
着する等の不具合が発生し、印刷結果の品質を一定に保
つことができなくなってしまったり、印刷不能になって
しまうという課題を有していた。
【0012】本発明の課題は、このような点に鑑みて、
インク室容積を増減させてインクノズルからインク液滴
を吐出させる形式のインクジェットヘッドにおいて、1
画素を複数回のインク液滴の吐出により構成する際に、
吐出の間隔がインク流路の戻り時間に比較して短くても
インク液滴の吐出の安定性を確保し、吐出するインク液
滴の量と速度が一定であり応答性に優れたインクジェッ
トヘッドの駆動制御方法を提供する事にある。
【0013】更に、本発明の課題は、印刷に要する時間
が短く、品質が高く美しい印刷結果が得られる駆動制御
装置を提案し、印刷装置を提供可能とすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、インク液滴を吐出するインクノズル
と、当該インクノズルに連通していると共にインクを保
持しているインク室と、当該インク室を区画形成してい
る周壁に形成され面外方向に変位可能な振動板と、前記
インク室の外側において前記振動板に隙間をおいて対向
配置した対向板と、当該対向板および前記振動板のそれ
ぞれに形成した対向電極とを有し、これらの対向電極の
間にパルス状の電気信号を印加して前記振動板を変形さ
せて前記インクノズルからインク液滴を吐出させ、1画
素を複数回のインク吐出により構成するインクジェット
ヘッドの駆動制御方法において、1回目のインク吐出と
2回目以降のインク吐出をさせる前記パルス状の電気信
号の電圧波形またはパルス通電の時間が各々異なること
を特徴とする。
【0015】又、インク液滴を吐出するインクノズル
と、当該インクノズルに連通していると共にインクを保
持しているインク室と、当該インク室を区画形成してい
る周壁に形成され面外方向に変位可能な振動板と、前記
インク室の外側において前記振動板に隙間をおいて対向
配置した対向板と、当該対向板および前記振動板のそれ
ぞれに形成した対向電極とを有し、これらの対向電極の
間にパルス状の電気信号を印加して前記振動板を変形さ
せて前記インクノズルからインク液滴を吐出させ、1画
素を複数回のインク吐出により構成するインクジェット
ヘッドの駆動制御装置において、1回目のインク吐出と
2回目以降のインク吐出をさせる前記パルス状の電気信
号の電圧波形またはパルス通電の時間が各々異なること
を特徴とする。
【0016】更に、1画素を形成するための複数のイン
ク吐出をおこなわせる複数回の前記パスル状の電気信号
の各々の電圧波形またはパルス通電時間が、前記インク
ノズルから吐出するインクの体積の1画素分の総量が最
も大きくなる組合せに設定されていることを特徴とす
る。
【0017】また更に、1画素を形成するための複数の
インク吐出をおこなわせる複数回の前記パスル状の電気
信号の各々の電圧波形またはパルス通電時間が、前記イ
ンクノズルから吐出する各々のインク滴の速度が1回目
の吐出より2回目以降の吐出の方が漸次速くなる組合せ
に設定されていることを特徴とする。
【0018】加えて、1画素を形成するための複数のイ
ンク吐出をおこなわせる複数回の前記パスル状の電気信
号の各々の通電間隔が前記インクノズルと前記インク室
と該インク室を区画形成する周壁から成るインク流路の
固有振動周期に前記パルス通電時間を加えた時間以上に
設定されていることを特徴とする。
【0019】更に加えて、前記パスル状の電気信号の各
々の電圧波形またはパルス通電時間が、前記振動板と前
記対向板が当接するように設定されていることを特徴と
する。
【0020】
【発明の実施の形態】図1に本発明による駆動制御対象
のインクジェットヘッドの構成を示す。図1に示される
ように、この形式のインクジェットヘッド100は、3
枚の半導体基板102、103、104を積層して、そ
の中間の半導体基板102に複数のインクノズル105
および各インクノズル105に連通する独立したインク
室106を区画形成すると共に、各インク室106の底
壁を面外方向に振動可能な振動板107としてある。各
振動板107は共通電極として機能し、これに対峙する
下側の半導体基板104によって規定される対向板10
8の部分に対向電極109を形成してある。これらの電
極間に駆動電圧を印加することによって発生する静電気
力を利用して、振動板107を振動させるようになって
いる。振動板107の振動によって、インク室106の
容積が増減し、これによってインク室106内に発生す
るインク圧力の変動に基づき、インク室106に連通し
ているインクノズル105からインク液滴110が吐出
される。
【0021】本例のインクジェットヘッド100は、静
電気力を利用して振動板を吸引、振動させることにより
ノズルに連通したインク室の容積を変化させてインク液
滴の吐出を行なう形式のものである。勿論、圧電素子等
を利用してノズルに連通したインク室の容積を変化させ
てインク液滴の吐出を行なう形式のものを採用すること
もできる。本例では、基板上面に設けたノズル孔からイ
ンク液滴を吐出させるフェイスイジェクトタイプである
が、インク液滴を基板の端部に設けたノズル孔から吐出
させるエッジイジェクトタイプでもよい。
【0022】図2は、本発明を適用したインクジェット
ヘッドの駆動制御装置の概略ブロック図である。この図
に示す駆動制御装置1により駆動制御されるインクジェ
ットヘッドは図1に示すものと同一であるので、同一の
符号を付してその説明は省略するものとする。
【0023】インクジェットヘッドの駆動制御装置1は
インクジェットヘッド制御部2を有し、このインクジェ
ットヘッド制御部2は、CPUを中心に構成されてい
る。すなわち、CPUには外部装置3からバスを介して
印刷情報が供給される。CPUには、内部バスを介して
ROM、RAMおよびキャラクタジェネレータ4が接続
されており、RAM内の記憶領域を作業領域として用い
て、ROM内に格納されている制御プログラムを実行
し、キャラクタージェネレータ4から発生するキャラク
ター情報に基づき、インクジェットヘッド駆動用の制御
信号を生成する。制御信号はゲートアレイ5および駆動
パルス発生回路6を介して、印刷情報に対応した駆動制
御信号となって、コネクタ7を経由して、ヘッド基板8
に形成されたヘッドドライバIC9に供給される。ヘッ
ドドライバIC9では、供給された駆動制御信号および
電源回路10から供給される駆動電圧Vpに基づき、イ
ンクジェットヘッド100の各インクノズルに対応する
インク室と対向板に形成された対向電極間に印加すべき
駆動電圧のパルス信号P(n)を供給された駆動制御信
号により駆動電圧Vpを切り換えることにより生成し
て、当該対向電極間に所定のタイミングで印加する。こ
の結果、駆動電圧パルス信号P(n)が印加されたイン
クノズルからインク液滴が吐出される。
【0024】図3(A)には、この駆動電圧パルス信号
Pwの信号波形を示してある。駆動対象のインクノズル
に計k回の吐出を行わせ、1画素を構成するようにして
いる。Pw(n)(n=1,2,・・・k)は、n回目
の吐出を行うための駆動電圧パルスP(n)のパルス幅
であり、 Pwi(n)は、n回目とn+1回目の吐出
を行うための駆動電圧パルスP(n)とP(n+1)の
間隔である。また、Vp(n)は駆動電圧パルスP
(n)の駆動電圧である。ここで、Pwi(n)は固有
振動周期とPw(n)分の時間間隔以上に設定される。
以下に詳説する。
【0025】n=1の時の吐出後、すなわち、P(1)
を印加し、1回目のインク液滴吐出直後のメニスカスの
挙動から、従来の駆動ではメニスカスが復元するまでは
本来P(2)を印加して吐出を行うことは不可能であっ
た。しかしながら、高速な印刷を実現するためには、メ
ニスカスが復元するのを待たずにP(2)を印加吐出さ
せることが必要とされた。
【0026】そこで、パルス間隔時間Pwi(n)の設
定方法及び、1回目と2回目及びそれ以降のパルス幅時
間Pw(n)または駆動電圧Vp(n)の設定について
吐出特性が印刷結果の品質にとって最適となるように各
々個別に設定することにした。
【0027】パルス間隔時間Pwi(n)は、T0を固
有周期とすると、 Pwi(n)≧Pw(n)+T0 と設定することができる。これは、発明者らの観測に依
れば、インク滴がインクノズルから吐出して切れるまで
の時間がPw(n)+T0に相当することから、経験的
に上述の関係にてPwi(n)を設定することが、イン
ク滴の安定吐出に必要であることが発見されたためであ
る。ここでT0とはインク流路の電圧印加時の固有振動
周期であって、インク室とインクノズル等で構成される
インク流路のインクの音響定数であるイナータンスと振
動板やインク流路周壁のコンプライアンスにより主に決
定される。
【0028】例えば、駆動パルスP(2)による2回目
のインク吐出を安定的に行わせ、1回目と2回目の吐出
時間差を最も短くするために、Pwi(1)=Pw
(1)+T0に設定される。
【0029】駆動制御条件Pw(n)は、インクジェッ
トヘッドの流路の寸法諸元によるところが大きい。図1
に示された、インクジェットヘッドの実施形態おいて
は、インクノズルのノズル形状が円形であり、その径が
30ミクロン、インク室106の幅が108ミクロン長
さが2.8mm、深さが178ミクロンである。又、振
動板107の幅はインク室106と同じく108ミクロ
ンで、厚みは2.2ミクロンである。振動板107と対
向電極109の間隔は0.18ミクロンであり、振動板
107と対向電極109の間の振動板107の表面には
熱酸化膜が敷設されていて(熱酸化膜は図示されていな
い)、駆動電圧が印加されても壊れないようになってい
る。
【0030】図1に示すインクジェットヘッドで2回の
吐出で1画素を構成し、25℃で、振動板107と対向
電極109が当接する条件にて駆動する場合は、Vp=
27Vにて、Pw(1)=14マイクロ秒、Pw(2)
=12マイクロ秒、Pwi(1)=54マイクロ秒と設
定して、駆動制御することにより、1回目のインク吐出
と2回目のインク吐出時のそれぞれのインク滴の重量を
同じにすることが可能であった。
【0031】Pw(n)は前述のインクジェットヘッド
の流路の諸元の中では、振動板107が変位するのに所
要する時間と変位してからインク室106内のインクの
圧力が最も高くなるまでの時間により決まる。図1にて
説明されるインクジェットヘッドの実施形態において
は、振動板107が対向電極109に当接する場合、P
w(n)は振動板107が対向電極109に当接するま
での時間と振動板107が当接中のインク室106内部
のインクの応答時間によって決まる。当接中のインク室
106の応答時間はインク流路周壁のコンプライアンス
とインク室106内のインクのイナータンスによって決
まる。つまり、インク室の寸法諸元によりその多くが決
まる。
【0032】これは、振動板107と対向電極109に
当接する構造と制御方法を有するインクジェットヘッド
では各Pw(n)は大きくその値が変わることがなく、
インクジェットヘッドのインク流路の寸法が決まればほ
ぼ決定することができることを意味している。更にこの
場合、インクジェットヘッドの製造ばらつきによってP
w(n)が大きく変わることがなく、Pw(n)の設定
が容易であるばかりでなく、印刷品位も安定して確保す
ることが可能であるという利点を有する。
【0033】1画素の形成に複数回の駆動電圧パルスを
設定することにおいて、その駆動電圧は、正逆交互駆動
の実施形態でも可能である。正逆交互駆動とは、 静電
気力を用いて振動板を変形させることによりインク液滴
の吐出を行なう形式のインクジェットヘッドの駆動方法
であって、振動板に残留する残留電荷の影響を排除して
常に良好なインク液滴の吐出動作を行なうことを目的と
して行われるインクジェットヘッドの駆動制御方法であ
り、本出願人による別の発明である。
【0034】前記振動板と前記電極の間に第1の極性の
電圧を印加する第1の駆動形態で前記振動板を変形させ
て前記ノズルからインク液滴の吐出を行なわせると共
に、少なくとも1回の前記第1の駆動形態によるインク
液滴の吐出動作毎に、前記振動板と前記電極の間に前記
第1の極性とは逆の第2の極性の電圧を印加する第2の
駆動形態で前記振動板を変形させて前記ノズルからイン
ク液滴の吐出を行なわせるインクジェットヘッドの駆動
方法に於て、前記第1および第2の駆動形態によるイン
ク液滴の吐出動作を交互に行い、連続して行なわれるこ
れら第1および第2の駆動形態による2回のインク液滴
の吐出動作により、1ドット印字を記録媒体上に順次に
形成していくことを特徴とするインクジェットヘッドの
駆動方法である。
【0035】第1の駆動形態と第2の駆動形態における
駆動パルス幅が異なることにより、電荷の蓄積が懸念さ
れるので、例えば、駆動パス毎に更に、振動板と電極の
間に印加する電圧の極性が入れ替わるように工夫する。
これにより、第1の駆動形態と第2の駆動形態における
駆動パルス幅が異なることにより振動板に残留する残留
電荷の蓄積は抑制され、その影響は実用上無視できるレ
ベルとなる。
【0036】又、この場合は、1画素を形成する吐出の
回数は偶数回とするのが好ましい。
【0037】(その他の実施の形態)パルス幅時間Pw
(n)を、インクジェットヘッドにおけるインクスピー
ドのピーク値が得られるパルス幅と同一、あるいはこの
値よりも短い値に設定することが望ましい。
【0038】このような短いパルス幅領域では、インク
ジェットヘッドの主要部分の寸法のばらつき等に対する
インク吐出特性の変動が少ない。従って、インク重量、
インクスピード等のインク吐出特性の安定化のための制
御を行い易いという利点がある。
【0039】パルス幅時間Pw(n)は1画素を構成す
るインク吐出の各回について最適化が可能であり、1画
素を2回の吐出で構成する場合には、それぞれ、Pw
(1)、Pw(2)は個々に独立して設定される。この
場合Pw(1)とPw(2)は必ずしも等しくはなく、
通常Pw(1)≠Pw(2)である。
【0040】Pw(1)とPw(2)の設定を、2回目
のインク吐出速度が1回目のインク吐出速度よりも速く
なる様に設定することも可能である。この場合、Pw
(1)をインク速度が最大となるPwより短めに設定
し、Pw(2)をインク速度が最大となるPwに設定す
る。この様にPw(n)を設定すると、1回目のインク
液滴と2回目のインク液滴が印刷面へ到達する時間差を
短くし、画素の形状を円形もしくは円形に近い形状にす
ることが可能である。
【0041】もちろん、必要な時のみ上述の制御を行う
様に印刷モードの切り替え情報等の外部装置3からの外
部入力により対応する様にインクジェット制御部2のR
OM内に予めプログラムを格納しておくことも可能であ
る。
【0042】この場合、外部装置として、プリンタ機構
部におけるプラテンギャップ(印刷面とインクジェット
ヘッドのインクノズルの面の距離)の変化を検出する装
置(図示していない)からの入力を情報とすることによ
り印刷媒体の厚み変動等によりプラテンギャップに変動
があっても印刷品位が変化しないインクジェットヘッド
の駆動制御を行うことが可能となる利点がある。
【0043】上述の例ではパルス幅時間Pw(n)を各
駆動パルスP(n)について異ならせることにより、好
ましいインク吐出を実現させ、印刷品位を向上する駆動
制御方法について提案したが、1画素を構成する各イン
ク吐出の駆動波形の内の電圧Vp(n)を各回で事なら
せる方法によっても実現可能である。更には電圧Vp
(n)とPw(n)の両方を1画素を構成する各インク
吐出にて異ならせ、最適化することも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクジ
ェットヘッドの駆動制御方法および装置においては、イ
ンクジェットヘッドの駆動電圧のパルス幅を吐出特性に
応じて調整することにより、流路の応答に起因するイン
ク吐出特性の変化を補償している。従って、本発明によ
れば、高い応答性を有し、良好な印字品質を得ることが
可能なインクジェットヘッドを提供可能となり、印刷結
果が綺麗で、印刷時間が短いインクジェットプリンタを
簡単な構成で、しかも確実かつ容易に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による駆動制御装置の制御対象のインク
ジェットヘッドの構成を示す概略構成図である。
【図2】本発明を適用したインクジェットヘッドの駆動
制御装置の制御系の概略ブロック図である。
【図3】(A)は駆動電圧パルス信号を示す信号波形
図、(B)はヘッドランクおよびインクジェットヘッド
周囲温度に基づきパルス幅が増減する状態を示すための
信号波形図である。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッドの駆動制御装置 2 インクジェットヘッド制御部 8 ヘッド基板 9 ヘッド駆動IC 12 ヘッドランク識別回路 13 ランク検出回路 14 温度検出回路 15 サーミスタ 100 インクジェットヘッド 105 インクノズル 106 インク室 107 振動板(電極) 108 対向板 109 電極 110 インク液滴

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク液滴を吐出するインクノズルと、
    当該インクノズルに連通していると共にインクを保持し
    ているインク室と、当該インク室を区画形成している周
    壁に形成され面外方向に変位可能な振動板と、前記イン
    ク室の外側において前記振動板に隙間をおいて対向配置
    した対向板と、当該対向板および前記振動板のそれぞれ
    に形成した対向電極とを有し、これらの対向電極の間に
    パルス状の電気信号を印加して前記振動板を変形させて
    前記インクノズルからインク液滴を吐出させ、1画素を
    複数回のインク吐出により構成するインクジェットヘッ
    ドの駆動制御方法において、 1回目のインク吐出と2回目以降のインク吐出をさせる
    前記パルス状の電気信号の電圧波形またはパルス通電の
    時間が各々異なることを特徴とするインクジェットヘッ
    ドの駆動制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、1画素を形成するた
    めの複数のインク吐出をおこなわせる複数回の前記パス
    ル状の電気信号の各々の電圧波形またはパルス通電時間
    が、前記インクノズルから吐出するインクの体積の1画
    素分の総量が最も大きくなる組合せに設定されているこ
    とを特徴とするインクジェットヘッドの駆動制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは2において、1画素を
    形成するための複数のインク吐出をおこなわせる複数回
    の前記パスル状の電気信号の各々の電圧波形またはパル
    ス通電時間が、前記インクノズルから吐出する各々のイ
    ンク滴の速度が1回目の吐出より2回目以降の吐出の方
    が漸次速くなる組合せに設定されていることを特徴とす
    るインクジェットヘッドの駆動制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3において、1画素を形成
    するための複数のインク吐出をおこなわせる複数回の前
    記パスル状の電気信号の各々の通電間隔が前記インクノ
    ズルと前記インク室と該インク室を区画形成する周壁か
    ら成るインク流路の固有振動周期に前記パルス通電時間
    を加えた時間以上に設定されていることを特徴とするイ
    ンクジェットヘッドの駆動制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4において、前記パスル状
    の電気信号の各々の電圧波形またはパルス通電時間が、
    前記振動板と前記対向板が当接するように設定されてい
    ることを特徴とするインクジェットヘッドの駆動制御方
    法。
  6. 【請求項6】 インク液滴を吐出するインクノズルと、
    当該インクノズルに連通していると共にインクを保持し
    ているインク室と、当該インク室を区画形成している周
    壁に形成され面外方向に変位可能な振動板と、前記イン
    ク室の外側において前記振動板に隙間をおいて対向配置
    した対向板と、当該対向板および前記振動板のそれぞれ
    に形成した対向電極とを有し、これらの対向電極の間に
    パルス状の電気信号を印加して前記振動板を変形させて
    前記インクノズルからインク液滴を吐出させ、1画素を
    複数回のインク吐出により構成するインクジェットヘッ
    ドの駆動制御装置において、 1回目のインク吐出と2回目以降のインク吐出をさせる
    前記パルス状の電気信号の電圧波形またはパルス通電の
    時間が各々異なることを特徴とするインクジェットヘッ
    ドの駆動制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、1画素を形成するた
    めの複数のインク吐出をおこなわせる複数回の前記パス
    ル状の電気信号の各々の電圧波形またはパルス通電時間
    が、前記インクノズルから吐出するインクの体積の1画
    素分の総量が最も大きくなる組合せに設定されているこ
    とを特徴とするインクジェットヘッドの駆動制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項6もしくは7において、1画素を
    形成するための複数のインク吐出をおこなわせる複数回
    の前記パスル状の電気信号の各々の電圧波形またはパル
    ス通電時間が、前記インクノズルから吐出する各々のイ
    ンク滴の速度が1回目の吐出より2回目以降の吐出の方
    が漸次速くなる組合せに設定されていることを特徴とす
    るインクジェットヘッドの駆動制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項6乃至8において、1画素を形成
    するための複数のインク吐出をおこなわせる複数回の前
    記パスル状の電気信号の各々の通電間隔が前記インクノ
    ズルと前記インク室と該インク室を区画形成する周壁か
    ら成るインク流路の固有振動周期に前記パルス通電時間
    を加えた時間以上に設定されていることを特徴とするイ
    ンクジェットヘッドの駆動制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項6乃至9において、前記パスル
    状の電気信号の各々の電圧波形またはパルス通電時間
    が、前記振動板と前記対向板が当接するように設定され
    ていることを特徴とするインクジェットヘッドの駆動制
    御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001074595A1 (fr) * 2000-03-31 2001-10-11 Fujitsu Limited Imprimante a jet d'encre ; methode et dispositif de commande
US8303067B2 (en) 2009-09-15 2012-11-06 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus
JP5324480B2 (ja) * 2008-02-06 2013-10-23 パナソニック株式会社 情報記録媒体の製造方法

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