JP2004300255A - 光導波路用材料並びに光導波路 - Google Patents
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Abstract
【課題】電気特性、耐熱性、低吸水性、及び透明性に優れ、光導波路としての加工性、特に耐クラック性に優れた、大面積化することができるプラスチック光導波路材料及び光導波路を提供する。
【解決手段】一般式(A)で表される構造を有する化合物からなる光導波路用材料、
【化1】
[式(A)中、Xは2価の有機基を示す。]
前記化合物に、一般式(B)で表される化合物または一般式(C)で表される化合物と、式(D)で表される反応性末端封止剤とを含んで反応させて得られる化合物を反応してなる光導波路用材料。
【化2】
【化3】
[式(B)、式(C)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、RbおよびRcはそれぞれ2価の有機基を示す。R’、R1およびR2はそれぞれ1価の有機基を示す。]
【化4】
【解決手段】一般式(A)で表される構造を有する化合物からなる光導波路用材料、
【化1】
[式(A)中、Xは2価の有機基を示す。]
前記化合物に、一般式(B)で表される化合物または一般式(C)で表される化合物と、式(D)で表される反応性末端封止剤とを含んで反応させて得られる化合物を反応してなる光導波路用材料。
【化2】
【化3】
[式(B)、式(C)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、RbおよびRcはそれぞれ2価の有機基を示す。R’、R1およびR2はそれぞれ1価の有機基を示す。]
【化4】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路用材料並びに光導波路に関するものである。更に詳しくは、あるいはレーザー光などを低損失で結合伝送するプラスチック光導波路を用いたインターコネクション・光通信デバイス等に好適で、耐熱性、電気特性、機械特性及び物理特性に優れた光導波路用材料並びに光導波路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光導波路材料としては、ガラス(石英)やプラスチックなどの材料が検討されている。そのうち、石英で構成した光導波路は、低損失および高耐熱性などの利点を有するため、光ファイバーや光インターコネクション・光通信デバイスなどの分野において、数多く検討され実際に利用されている。
【0003】
一方、プラスチックで構成された光導波路は、石英光導波路よりも作成および大面積化が容易であり、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートおよび紫外線硬化型樹脂などのポリマーを用いたプラスチック光導波路が検討されている。
【0004】
しかしながら、上記した従来の石英光導波路では、作製に長い工程を要するため、本質的に低価格化は困難である。また、製作プロセスにおいて、1000℃前後の高熱処理を要するため、電気回路基板との融合性が悪い上、大面積化が困難である問題があった。
【0005】
また、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートもしくは紫外線硬化型樹脂で構成したプラスチック光導波路では、その構成材料の耐熱性は、100℃前後であるため使用環境が限定されると共に、実装回路として組み込むためには、数百度のハンダ工程を通過することが必要となり、電気回路基板との融合性が悪くなるという問題があった。
【0006】
また、プラスチック材料でありながら、300℃以上の耐熱性を有するポリイミドをプラスチック光導波路に用いようとする試みも、一部でなされている。従来から、フレキシブルプリント回路基板等に用いられる、高耐熱、高信頼性で、柔軟性を有する樹脂フィルムとしてカプトン(東レ・デュポン社製)やユーピレックスS(宇部興産)に代表されるポリイミドフィルムは、耐熱性に優れ、また卓越した電気特性、機械特性などを有するため、電子部品の絶縁膜、フレキシブルプリント回路基板などの電子材料として多く用いられている。しかし、これらの用途に用いられているポリイミドは、構造に起因する吸収による光損失がはなはだ大きく、光導波路に適さないという問題があった。このような問題に対し、フッ素並びにトリフルオロメチル基を高分子内に導入することにより、光透過性に優れた樹脂を光導波路材料に適用することが試みられてきた(例えば、特許文献1参照。)。しかし、芳香族基の配向に起因する複屈折のため偏波保存性を有する場合や、その構造から結晶性の高い樹脂があり、膜厚が薄い場合は影響が少ないが、光導波路として使用する膜厚になるとその結晶性の高さから膜が脆くなる場合や屈折率が変化することがあり、光導波路として必須の光学等方性及び加工性が十分得られていない。
【0007】
また、ポリベンゾオキサゾール樹脂は、ポリイミド樹脂をしのぐ、耐熱性、低吸湿性を有することにより、耐熱用途、電子用途に向けた研究開発がなされており、ポリベンゾオキサゾール樹脂を用いた光導波路も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、ポリベンゾオキサゾール樹脂においては、耐薬品性、機械特性の点でやや問題があり、光導波路作成時にクラックが入りやすい傾向があった。
【0008】
また、従来のフッ素を高分子内に導入した光導波路用材料では、高分子量のポリマーが得られにくく、そのため得られる樹脂やフィルムの引っ張り強度などの機械特性が悪くなり、また溶剤におかされやすく、光導波路を形成する際に、クラックが発生するなどの問題があった。
【0009】
【特許文献1】
特開平4−8734号公報(第1−2頁、一般式[I]〜[IV])
【特許文献2】
特開2002−173532号公報(第1−11頁)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、電気特性、耐熱性、低吸水性、及び透明性に優れ、光導波路としての加工性、特に耐クラック性に優れた、大面積化することができるプラスチック光導波路材料及び光導波路を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特定構造の熱硬化性反応基が付加しており、その反応基が加熱により架橋を生じる樹脂からなることを特徴とするプラスチック光導波路材料を用いることにより、その目的を達成し得ることを見いだし、この知見に基づいて、更に検討を進めて、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は、
1. 一般式(A)で表される構造を有する化合物からなる光導波路用材料、
【化15】
[式(A)中、Xは2価の有機基を示す。]
2. 前記化合物に、一般式(B)で表される化合物または一般式(C)で表される化合物と、式(D)で表される反応性末端封止剤とを含んで反応させて得られる化合物を反応してなる第1項記載の光導波路用材料、
【化16】
【化17】
[式(B)、式(C)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、RbおよびRcはそれぞれ2価の有機基を示す。R’、R1およびR2はそれぞれ1価の有機基を示す。]
【化18】
3. 一般式(A)で表される化合物が、一般式(A)におけるXとして、一般式(1)または一般式(2)で表される2価の基を有するものである第1項又は第2項記載の光導波路用材料、
【化19】
【化20】
[式(1)、式(2)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、RbおよびRcはそれぞれ2価の有機基を示す。R’、R1およびR2はそれぞれ1価の有機基を示す。]
4. 一般式(1)で表される2価の基が、一般式(1)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである第3項記載の光導波路用材料、
【化21】
【化22】
[式(E)および式(F)中、ベンゼン環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、フッ素原子、及びトリフルオロメチル基の中から選ばれる、少なくとも1個の基で置換されていても良い。]
5. 一般式(2)で表される2価の基が、一般式(2)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである第3項記載の光導波路用材料、
6. 一般式(B)で表される化合物が、一般式(B)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである第2項〜第5項のいずれかに記載の光導波路用材料、
7. 一般式(C)で表される化合物が、一般式(C)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである第2項〜第6項のいずれかに記載の光導波路用材料、
8. 一般式(B)で表される化合物が、一般式(B)におけるRbとして、式(G)、式(H)および式(I)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである第2項〜第7項のいずれかに記載の光導波路用材料、
【化23】
【化24】
【化25】
[式(I)中、cは1〜10までの整数であり、dは1〜20までの整数である。]
9. 一般式(1)で表される2価の基が、一般式(1)におけるRbとして、式(G)、式(H)および式(I)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである第3項〜第8項のいずれかに記載の光導波路用材料、
10. 一般式(C)で表される化合物が、一般式(C)におけるRcとして、式(J)、式(K)および式(L)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである第2項〜第9項のいずれかに記載の光導波路用材料、
【化26】
【化27】
【化28】
[式(L)中、eは1〜10までの整数である。]
11. 一般式(2)で表される2価の基が、一般式(2)におけるRcとして、式(J)、式(K)および式(L)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである第2項〜第10項のいずれかに記載の光導波路用材料、
12. 第1項〜第11項のいずれかに記載の光導波路用材料を用いて、コア層及び/又はクラッド層が形成されていることを特徴とする光導波路、
を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の光導波路用材料は、少なくとも一般式(A)で表される化合物、あるいは、前記化合物と、一般式(B)で表される化合物または一般式(C)で表される化合物と式(D)で表される反応性末端封止剤とを、あらかじめ反応させて得られる重合体とを反応させることにより得られる重合体からなることを特徴とする。
【0014】
本発明に用いる一般式(A)で表される化合物は、式中のXとして、一般式(1)または一般式(2)で表される2価の基を有するものが好ましく、前記一般式(1)で表される2価の基を有する化合物の場合、テトラカルボン酸またはその一無水物もしくは二無水物と、ジアミンを反応させて、4−アミノベンゾシクロブテンを末端封止剤として反応させるか、あるいは前記一般式(2)で表される2価の基を有する化合物の場合、ジアミノヒドロキシ化合物もしくはビスアミノフェノール化合物あるいはその誘導体とジカルボン酸とから、4−アミノベンゾシクロブテンを末端封止剤として、酸クロリド法、活性化エステル法またはポリリン酸もしくはジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下での縮合反応等の方法により、反応させて得ることができる。末端封止剤に用いられる4−アミノベンゾシクロブテンの合成方法は、Tanらの米国特許第4,711,964号に示されている。
【0015】
前記一般式(A)で表される化合物を得るためには、テトラカルボン酸またはその無水物もしくは二無水物、あるいはジカルボン酸が過剰な条件で反応させる必要がある。前記一般式(1)で表される2価の基を有する化合物におけるRaとなるテトラカルボン酸またはその一無水物もしくは二無水物としては、式(E)、式(F)で表される4価の基を有するテトラカルボン酸二無水物が好ましい。また、前記テトラカルボン酸は、塩化物やエステル化物などの誘導体であっても良い。前記ジアミンとしては、一般式(1)におけるRbとなる式(G)、式(H)、式(I)で表される2価の基を有するジアミンが、好適にあげられる。前記一般式(2)で表される2価の基を有する化合物における、前記ジアミノヒドロキシ化合物もしくはビスアミノフェノール化合物あるいはその誘導体としては、一般式(2)におけるRaとなる式(E)、式(F)で表される4価の基を有するものが好適にあげられる。また、前記ジカルボン酸としては、一般式(2)におけるRCとなる式(J)、式(K)、式(L)で表される2価の基を有するジカルボン酸が、好適にあげられる。
【0016】
また、本発明に用いる一般式(B)で表される化合物および一般式(C)で表される化合物は、一般式(A)で表される化合物と同様に、テトラカルボン酸またはその一無水物もしくは二無水物と、ジアミンを反応させ、あるいはジアミノヒドロキシ化合物もしくはビスアミノフェノール化合物あるいはその誘導体とジカルボン酸とから、酸クロリド法、活性化エステル法またはポリリン酸もしくはジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下での縮合反応等の方法により、反応させて得ることができる。ここで、末端封止剤として式(D)で表される化合物を、一般式(B)で表される化合物および一般式(C)で表される化合物に反応させるため、ジアミンあるいはジアミノヒドロキシ化合物もしくはビスアミノフェノール化合物が過剰の条件で反応させる。本発明に用いる一般式(B)におけるRaとなるテトラカルボン酸またはその一無水物もしくは二無水物としては、式(E)、式(F)で表されるテトラカルボン酸二無水物が好ましい。また、前記テトラカルボン酸は、塩化物やエステル化物などの誘導体であっても良い。前記ジアミンとしては、一般式(B)におけるRbとなる式(G)、式(H)、式(I)で表される2価の基を有するジアミンが、好適にあげられる。本発明に用いる一般式(C)で表される化合物におけるジアミノヒドロキシ化合物もしくはビスアミノフェノール化合物あるいはその誘導体としては、一般式(C)におけるRaとなる式(E)、式(F)で表される4価の基を有するものが好適にあげられる。また、前記ジカルボン酸としては、一般式(C)におけるRCとなる式(J)、式(K)、式(L)で表される2価の基を有するジカルボン酸が、好適に挙げられる。
【0017】
本発明に用いる、式(E)で表されるビフェニレン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物の例としては、1,2,5,6−ビフェニレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ビフェニレンテトラカルボン酸二無水物、1,5−ビス(トリフルオロメチル)−2,3,6,7−ビフェニレンテトラカルボン酸二無水物、パーフルオロビフェニレンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられるが、これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせてもよい。
【0018】
本発明に用いる、式(F)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ジフルオロベンゼンテトラカルボン酸二無水物、1−トリフルオロメチル−2,3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、1−トリフルオロメチル−2,3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、1,4−ビス(トリフルオロメチル)−2,3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−パーフルオロナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−パーフルオロナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1−トリフルオロメチル−2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,5−ビス(トリフルオロメチル)−2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3−トリフルオロメチル−1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,8−ビス(トリフルオロメチル)−1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、5,5’−トリフルオロメチル−4,4’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、6,6’−トリフルオロメチル−4,4’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ジフェニル二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ジフェニルエーテル二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルエーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゾフェノン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物を挙げられることができ、また、これらのエステル化合物やエーテル化合物などの誘導体を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらのテトラカルボン酸二無水物は単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0019】
本発明に用いる、式(G)で表される2価の基を有するビフェニレン骨格を有するジアミンの例としては、1,2−ジアミノビフェニレン、1,3−ジアミノビフェニレン、1,4−ジアミノビフェニレン、1,5−ジアミノビフェニレン、1,6−ジアミノビフェニレン、1,7−ジアミノビフェニレン、1,8−ジアミノビフェニレン、2,3−ジアミノビフェニレン、2,6−ジアミノビフェニレン、2,7−ジアミノビフェニレンなどが挙げられ、得られる塗膜の性能から、2,6−ジアミノビフェニレン、2,7−ジアミノビフェニレンが特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0020】
本発明に用いる式(H)で表される2価の基を有するジアミンとしては、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,2−ジアミノ−3−メチルベンゼン、1,2−ジアミノ−4−メチルベンゼン、1,2−ジアミノ−5−メチルベンゼン、1,2−ジアミノ−6−メチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2−メチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4−メチルベンゼン、1,3−ジアミノ−5−メチルベンゼン、1,3−ジアミノ−6−メチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2−メチルベンゼン、1,4−ジアミノ−3−メチルベンゼン、1,4−ジアミノ−5−メチルベンゼン、1,4−ジアミノ−6−メチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−4−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−6−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−6−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−3−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−6−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−4,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,5,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,5,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3−フルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−4−フルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−5−フルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−6−フルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2−フルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−4−フルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−5−フルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−6−フルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2−フルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−3−フルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−5−フルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−6−フルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4−ジフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,5−ジフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,6−ジフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−4,5−ジフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4−ジフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2,5−ジフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−4,5−ジフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−ジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−ジフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,5−トリフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,6−トリフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,5−トリフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,6−トリフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5−トリフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5,6−トリフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,5,6−トリフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,5,6−テトラフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、1,6−ジアミノナフタレン、1,7−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタレン、2,3−ジアミノナフタレン、2,4−ジアミノナフタレン、2,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノナフタレン、2,8−ジアミノナフタレン、3,4−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、1,5−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、1,6−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、1,7−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、1,8−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,3−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,4−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,5−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,6−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,7−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,8−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、5,5’−ジメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、6,6’−ジメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、4,2’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、5,2’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、6,2’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、2,3’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、4,3’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビストリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ビストリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’− ビストリフルオロメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、4,4’− ビストリフルオロメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、5,5’− ビストリフルオロメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、6,6’− ビストリフルオロメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、2,2’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、4,2’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、5,2’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、6,2’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、2,3’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、4,3’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,3’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、4,4’−オキシビスアニリン、3,3’−オキシビスアニリン、3,4’−オキシビスアニリン、2,4’−オキシビスアニリン、3,4’−オキシビスアニリン、2,3’−オキシビスアニリン、4,4’−オキシビスオクタフルオロアニリン、3,3’−オキシビスオクタフルオロアニリン、3,4’−オキシビスオクタフルオロアニリン、2,4’−オキシビスオクタフルオロアニリン、3,4’−オキシビスオクタフルオロアニリン、2,3’−オキシビスオクタフルオロアニリン、ビス(4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(6−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−スルフィド、ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(6−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−スルホン、ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−スルホン、ビス(4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(6−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−ケトン、ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−ケトン、ビス(4−アミノフェニル)−メタン、ビス(3−アミノフェニル)−メタン、ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(6−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−メタン、ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−メタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(6−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノオクタクロロフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,2−ビス(3−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのジアミンは単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0021】
本発明に用いる式(I)で表される2価の基を有するジアミンとしては、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,5−ビス(3−アミノプロピル)ヘキサメチルトリシロキサン、1,7−ビス(3−アミノプロピル)オクタメチルテトラシロキサン、1,9−ビス(3−アミノプロピル)デカメチルペンタシロキサン、1,11−ビス(3−アミノプロピル)ドデカメチルヘキサシロキサン、1,13−ビス(3−アミノプロピル)テトラデカメチルヘプタシロキサン、1,15−ビス(3−アミノプロピル)ヘキサデカメチルオクタシロキサン、1,17−ビス(3−アミノプロピル)オクタデカメチルノナシロキサン、1,19−ビス(3−アミノプロピル)イコサメチルデカシロキサン、1,21−ビス(3−アミノプロピル)ドイコサメチルウンデカシロキサン、1,23−ビス(3−アミノプロピル)テトライコサメチルドデカシロキサン、1,25−ビス(3−アミノプロピル)ヘキサイコサメチルトリデカシロキサン、1,27−ビス(3−アミノプロピル)オクタイコサメチルテトラデカシロキサン、1,29−ビス(3−アミノプロピル)トリアコンタメチルペンタデカシロキサン、1,31−ビス(3−アミノプロピル)ドトリアコンタメチルヘキサデカシロキサン、1,33−ビス(3−アミノプロピル)テトラアコンタメチルヘプタデカシロキサン、1,35−ビス(3−アミノプロピル)ヘキサアコンタメチルオクタデカシロキサン、1,37−ビス(3−アミノプロピル)オクタアコンタメチルノナデカシロキサン、1,39−ビス(3−アミノプロピル)テトラコンタメチルイコサシロキサンなどのα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0022】
本発明に用いる、式(J)で表される2価の基を有するビフェニレン骨格を有するジカルボン酸の例としては、1,2−ビフェニレンジカルボン酸、1,3−ビフェニレンジカルボン酸、1,4−ビフェニレンジカルボン酸、1,5−ビフェニレンジカルボン酸、1,6−ビフェニレンジカルボン酸、1,7−ビフェニレンジカルボン酸、1,8−ビフェニレンジカルボン酸、2,3−ビフェニレンジカルボン酸、2,6−ビフェニレンジカルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸などが挙げられ、得られる塗膜の性能から、2,6−ビフェニレンジカルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸が特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0023】
本発明に用いる式(K)で表される2価の基を有するジカルボン酸としては、4,4’−オキシビス安息香酸、3,3’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸、2,4’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸、2,3’−オキシビス安息香酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−カルボキシフェニル)−スルフィド、ビス(3−カルボキシフェニル)−スルフィド、ビス(4−カルボキシフェニル)−スルホン、ビス(3−カルボキシフェニル)−スルホン、ビス(4−カルボキシフェニル)−メタン、ビス(3−カルボキシフェニル)−メタン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)−プロパン、ビス(4−カルボキシフェニル)−ケトン、ビス(3−カルボキシフェニル)−ケトン、1,2−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、ビス(3−カルボキシフェニル)ビフェニル、ビス(4−カルボキシフェニル)ビフェニル、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。これらのジカルボン酸は単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0024】
本発明に用いる式(L)で表される2価の基を有するジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、テトラフルオロコハク酸、ヘキサフルオログルタル酸、オクタフルオロアジピン酸、パーフルオロピメリン酸、パーフルオロスベリン酸、パーフルオロアゼライン酸、パーフルオロセバシン酸、1,9−パーフルオロノナンジカルボン酸、パーフルオロドデカン二酸、パーフルオロトリデカン二酸、1,12−パーフルオロドデカンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等を挙げることができる。これらのジカルボン酸は単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0025】
本発明に用いる式(E)で表される4価の基を有するとしては、1,8−ジアミノ−2,7−ジヒドロキシビフェニレン、2,7−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシビフェニレン、1,8−ジアミノ−2,7−ジヒドロキシテトラフルオロビフェニレン、2,7−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシテトラフルオロビフェニレン等を挙げることができる。これらのジアミノジヒドロキシ化合物は単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0026】
本発明に用いる式(F)で表される4価の基を有するビスアミノフェノールとしては、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ビフェニル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ビフェニル、1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−ジヒドロキシジフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシジフルオロベンゼン、1−トリフルオロメチル−2,4−ジアミノ−3,5−ジヒドロキシベンゼン、1−トリフルオロメチル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、1−トリフルオロメチル−2,4−ジアミノ−3,5−ジヒドロキシフルオロベンゼン、1−トリフルオロメチル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシフルオロベンゼン、1,4−ビス(トリフルオロメチル)−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、1−ペンタフルオロエチル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、1−パーフルオロシクロヘキシル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジエトキシジフルオロベンゼン等を挙げることができる。これらのビスアミノフェノールは単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0027】
本発明に用いる一般式(1)で表される2価の基を有する化合物あるいは一般式(B)で表される化合物の製造方法としては、一般的には、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒中で、前記テトラカルボン酸またはその無水物の1種または2種以上と、前記ジアミンの1種または2種以上とを反応させ合成する方法が挙げられる。前記反応は、通常、乾燥窒素雰囲気下、室温で1日以上行われる。一般式(A)で表される化合物は、上記で得た一般式(1)で表される2価の基を有する化合物に末端封止材として4−アミノベンゾシクロブテンを用いることにより得ることができる。一方、上記で得た一般式(B)で表される化合物に、式(D)で表される化合物で末端封止することで、末端に熱硬化性反応基を有する化合物が得られる。
【0028】
本発明に用いる一般式(2)で表される2価の基を有する化合物あるいは一般式(C)で表される化合物の製造方法としては、その一例として、酸クロリド法による合成の例を挙げる。まず、前記ジカルボン酸を、N,N−ジメチルホルムアミドなどの触媒存在下、過剰量の塩化チオニルと、室温から75℃で反応させ、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により、留去する。その後、残渣をヘキサン等の溶媒で再結晶することにより、酸クロリドであるジカルボン酸クロリドを得ることができる。次いで、前記ビスアミノフェノール化合物もしくはジアミノジヒドロキシ化合物を、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒に溶解し、ピリジン等の酸受容剤存在下で、上記で得たジカルボン酸クロリドと、−30℃から室温で反応することにより得ることができる。一般式(A)で表される化合物は、上記で得た一般式(2)で表される2価の基を有する化合物に末端封止材として4−アミノベンゾシクロブテンを用いることにより得ることができる。一方、一般式(C)で表される化合物に、式(D)で表される化合物で末端封止することで、末端に熱硬化性反応基を有する化合物が得られる。
【0029】
一般式(A)で表される化合物の構造は、一般式(3)および(4)で表され、一般式(B)または式(C)で表される化合物に、式(D)で表される化合物で末端封止した場合の化合物の構造は、一般式(5)および(6)で表される。一般式(3)〜(6)で表されるポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体は、繰り返し数が少なく、脱水閉環後に、溶剤に溶解するものであれば、予め、脱水閉環を行った後、光導波路材料として用いることもできる。
【0030】
【化29】
[式(3)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、Rbは2価の有機基を示す。R’は1価の有機基を示す。]
【0031】
【化30】
[式(4)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、Rcは2価の有機基を示す。R1、R2は1価の有機基を示す。]
【0032】
【化31】
[式(5)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、Rbは2価の有機基を示す。R’は1価の有機基を示す。]
【0033】
【化32】
[式(6)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、Rcは2価の有機基を示す。R1、R2は1価の有機基を示す。]
【0034】
本発明において、このようにして得られたポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体を、加熱または、脱水剤で処理することにより、縮合反応し、脱水閉環して、光導波路材料を得ることができる。前記加熱処理は、例えば、窒素雰囲気中、70〜350℃で2〜5時間加熱することにより行われる。より好ましくは、窒素雰囲気中、150℃で30分、250℃で30分、350℃で1時間の条件で段階的に加熱される。
【0035】
予め、脱水閉環したポリイミドオリゴマ−、ポリベンゾオキサゾールオリゴマ−を光導波路材料として用いる場合も、加熱処理を行い、式(3)および式(4)で表される化合物におけるベンゾシクロブテニル基と式(5)および(6)で表される化合物におけるマレイミド基を熱硬化反応させる。前記加熱処理は、例えば、窒素雰囲気中、70〜350℃で2〜5時間加熱することにより行われる。より好ましくは、窒素雰囲気中、150℃で30分、250℃で30分、350℃で1時間の条件で段階的に加熱される。
【0036】
本発明の光導波路材料は、前記重合体を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用するのが、好ましい。溶剤としては、溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチレエーテル、ジプロピレングリコールモノメチレエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等を1種、または2種以上混合して用いることが出来る。
【0037】
前記ワニスを用いて、導波路を形成する方法としては、まず、適当な支持体、例えば、シリコーンウエハーやセラミック基盤等に塗布する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等の方法が挙げられる。このようにして、塗膜を形成した後、加熱処理をして、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリイミド樹脂に変換し、光導波路材料として用いることが好ましい。また、ジアミンとテトラカルボン酸無水物あるいはビスアミノフェノール化合物もしくはジアミノジヒドロキシ化合物とジカルボン酸との組み合わせを選ぶことにより、溶剤に可溶な樹脂組成物を得ることができ、予め、脱水閉環した後、溶剤に溶解して溶液としても良い。
【0038】
本発明の光導波路用材料は、必要により、各種添加剤として、界面活性剤やカップリング剤等を添加して用いることができる。
【0039】
本発明の光導波路用材料は、一般に製造されている基板上のシングルモード光導波路、またはマルチモード光導波路と同様の構造に適用できる。例えば、スラブ型、リッジ型、埋め込み型等がある。具体的には、これら導波路の少なくともクラッド層に適用される。更に、コア層にも適用できるが、コア層は、この材料に制限されない。
また、コア層中を、光が伝搬するためには、コア層を形成する光導波路用材料の屈折率が、クラッド層を形成する材料の屈折率よりも、わずかに大きいことが必要で、この条件を満たす材料の選択をしなければならない。シングルモード光導波路を形成する際には、コア層とクラッド層を形成する材料の屈折率差Δは0.3〜1.5%が好ましく、マルチモード光導波路を形成する際には、屈折率差Δは1.0%以上が好ましい。
【0040】
前記光導波路構造の内、埋め込み型シングルモード光導波路の製造方法について、図1を参照しつつ説明する。
まず、シリコン等の基板1の上に、下部クラッド用として、本発明の光導波路用材料の溶液を、スピンコート等の方法により塗布し、これを加熱等により、硬化して閉環し、樹脂とした下部クラッド層2を得る。次に、この上に、下部クラッド層として用いた前記光導波路用材料より、屈折率が高い本発明の光導波路用材料の溶液を用いて、前記下部クラッド層2を形成した時と同様の方法により、コア層3を形成する。次に、この上に、コアパターンを形成するためのマスク層4を形成する(図1(a))。マスク層用材料としては、Al、Ti等の金属、SiO2、スピンオングラス(SOG)、Si含有レジスト、感光性ポリイミド等を用いることができる。
【0041】
次いで、マスク層4の上に、レジストを塗布して、プリベーク、露光、現像、アフターベークを行い、パターニングされたレジスト層5を得る(図1(b))。次に、レジスト層5で保護されていないマスク層4を、エッチングで除去(図1(c))した後、レジスト層5をエッチング液で除去し、マスク層4で保護されていないコア層3をドライエッチングにより除去する(図1(d))。マスク層4にSi含有レジストや感光性ポリイミドを用いた場合には、フォトレジストを使用する必要はない。
【0042】
次に、残ったマスク層4を、ドライエッチングや剥離液を用いることにより除去する。(図1(e))。更に、この上に、前記下部クラッド材に用いたものと同じ本発明の光導波路用材料を、スピンコート等で塗布して、上部クラッド層6を形成し、これを加熱など硬化して閉環し樹脂とした上部クラッド層6を得る(図1(f))。
このようにして、光損失等の光導波路特性の良好な樹脂からなるシングルモード光導波路を作製できる。
【0043】
本発明の光導波路用材料からなるシングルモード光導波路を作製することにより、その光導波路における光損失等の光導波特性の偏光波に対する相違を低減できる。
【0044】
【実施例】
以下に合成例、実施例により本発明を具体的に説明するが、実施例の内容になんら限定されるものではない。
【0045】
なお、実施例および比較例で使用する原料は、下記の略号で示した。
BF−DH :2,3,6,7−ビフェニレンテトラカルボン酸二無水物
P−DH: 2,3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物
6FN−DH:1,5−ビス(トリフルオロメチル)−2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物
B−DH:5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
6F−DH:2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
O−DH:ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物
8F2A:4,4’−オキシビスオクタフルオロアニリン
BF2A:2,7−ジアミノビフェニレン
BP2A:1,4−ビス(3−ジアミノフェノキシ)ベンゼン
BPP2A:4,4’−オキシジアニリン
6FBF2A:2,2−ビス(トリフルオロメチル)4,4’−ジアミノビフェニル
4FP2A:1,4−ジアミノ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン
6FN2A:1,5−ジアミノヘキサフルオロナフタレン
DMP2A:1,9−ビス(3−アミノプロピル)デカメチルペンタシロキサン
BF−CC:1,5−ジカルボン酸の酸クロライド
O−CC:4,4’−オキシビス安息香酸の酸クロライド
T−CC:テレフタル酸の酸クロライド
S−CC:スベリン酸の酸クロライド
BP−CC:1,4−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン
B−AP:1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシベンゼン
N−AP:2,7−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシナフタレン
6F−AP:2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
8F−AP:4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロビフェニル
BF−AP:3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル
BCC:4−アミノベンゾシクロブテン
M−C:無水マレイン酸
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
GBL:γ−ブチロラクトン
【0046】
実施例及び比較例で作成したフィルムを用いて、特性評価のため、下記の方法により、比誘電率、耐熱性、引張強度、引張弾性率、引張伸びを測定した。
これらの結果は表1にまとめて示した。
1.比誘電率
JIS−K6911を準拠し、周波数100KHzで、ヒューレットパッカード社製HP−4284A Precision LCRメーターを用いて測定を行った。
2.耐熱性
セイコーインスツルメンツ(株)製TG/DTA6200を用いて、窒素ガス200mL/分フロー下、昇温速度10℃/分の条件により、重量減少5%の時の温度を測定した。
3.引張強度、引張弾性率、引張伸び
JIS−K7127に準拠した。
【0047】
(ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−1の合成)
還流冷却管のついた3口フラスコにBF−DH 29.2g(0.1モル)とNMP300mlに加え、この溶液を、温度約50℃で、窒素雰囲気下に保持しながら、8F2A 17.2g(0.05mol)をNMP170mlに溶かした溶液を滴下する。フラスコ内容物を、約50℃で30分間加熱した後、BCC12.8g(0.107mol)をNMP120mlに溶かした溶液を、一度に加える。次いで、トルエン300mlを添加し、反応混合物を、ディーン・スタークトラップを用いて、水を除去しながら、12時間還流加熱する。(温度約140℃)。温和な減圧下で溶媒を留去する。残渣を、エタノールを用いて析出させる。この析出物をエタノールで数回洗浄し、これを乾燥して、ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−1を得た。
【0048】
(ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−2〜4の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−1と同様の方法で、表1に示す配合にて、ベンゾシクロブテン置換オリゴマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPを使用し、全てモノマー濃度が10%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0049】
【表1】
【0050】
(ベンゾシクロブテン置換ポリマーPI−1の合成)
還流冷却管のついた3口フラスコに、BF−DH 29.2g(0.1モル)とNMP290gを加え、この溶液を、温度約50℃で、窒素雰囲気下に保持しながら、8F2A 34.4g(0.1mol)をNMP340mlに溶かした溶液を、滴下する。フラスコ内容物を、約50℃で30分間攪拌した後、BCC12.7g(0.107mol)をNMP120mlに溶かした溶液を、一度に加える。次いで、トルエン300mlを添加し、反応混合物を、ディーン・スタークトラップを用いて、水を除去しながら、12時間還流加熱する。(温度約140℃)。温和な減圧下で溶媒を留去する。残渣を、エタノールを用いて析出させる。この析出物をエタノールで数回洗浄し、これを乾燥して、ベンゾシクロブテン置換ポリマー生成物を得た。
【0051】
(ベンゾシクロブテン置換ポリマーPI−2〜PI−7の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換ポリマーPI−1と同様の方法で、表2に示す配合にて、ベンゾシクロブテン置換ポリマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPを使用し、全てモノマー濃度が10%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0052】
【表2】
【0053】
(ビスマレイミドオリゴマーPIO−M1の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−1の合成において、BF−DH 29.2g(0.1モル)をBF−DH 14.6g(0.05mol)に、8F2A 17.2g(0.05mol)を8F2A 34.4g(0.1mol)に、BCC 12.8g(0.107mol)をM−C 10.5g(0.107mol)に置き換えた以外は、ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−1の合成と同様にして、ビスマレイミドオリゴマーPIO−M1を得た。
【0054】
(ビスマレイミドオリゴマーPIO−M2〜PIO−M4の合成)
前記ビスマレイミドオリゴマーPIO−M1と同様の方法で、表3に示す配合にて、ビスマレイミドオリゴマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPを使用し、全てモノマー濃度が10%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0055】
【表3】
【0056】
(ビスマレイミドポリマーPI−M1の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換ポリマーPI−1の合成において、BF−DH 29.2g(0.1モル)をP−DH 21.4g(0.098mol)に置き換えた以外は、ベンゾシクロブテン置換ポリマーPI−1の合成と同様にして、ビスマレイミドオリゴマーPI−M1を得た。
【0057】
(ビスマレイミドポリマーPI−M2〜PI−M4の合成)
前記ビスマレイミドポリマーPI−M1と同様の方法で、表4に示す配合にて、ビスマレイミドポリマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPを使用し、全てモノマー濃度が10%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0058】
【表4】
【0059】
(ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPBO−OB1の合成)
B−AP 7.0g(0.05mol)を、乾燥したNMPに溶解し、ピリジン 19.8g(0.25mol)を添加後、乾燥窒素下、−15℃で、GBLにBF−CC 27.7g(0.1mol)を溶解したものを30分間かけて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で5時間攪拌した。その後、反応溶液を、温和の条件下で溶媒を留去する。残渣を大量のイオン交換水に滴下し、再沈殿し、沈殿物を集め、乾燥することにより、ベンゾシクロブテン置換モノマーPBO−OB1を得た。
【0060】
(ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPBO−OB2〜PBO−OB4の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換モノマーPBO−OB1と同様の方法で、表5に示す配合にて、ベンゾシクロブテンモノマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPとGBLを使用し、全てモノマー濃度が18%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0061】
【表5】
【0062】
(ベンゾシクロブテン置換ポリマ−PBO−B1の合成)
4FN−AP 25.7g(0.098mol)を、乾燥したNMPに溶解し、ピリジン 19.8g(0.25mol)を添加後、乾燥窒素下、−15℃で、NMPにBF−CC 27.7g(0.1mol)を溶解したものを30分間かけて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で5時間攪拌した。その後、反応溶液を、大量のイオン交換水に滴下し、再沈殿し、沈殿物を集め、乾燥することにより、ベンゾシクロブテン置換ポリマーPBO−B1を得た。
【0063】
(ベンゾシクロブテン置換ポリマーPBO−B2〜PBO−3の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換ポリマーPBO−B1と同様の方法で、表6に示す配合にて、ベンゾシクロブテンポリマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPとGBLを使用し、全てモノマー濃度が18%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0064】
【表6】
【0065】
(ビスマレイミドオリゴマーPBO−OM1の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPBO−OB1の合成において、BF−CC 27.7g(0.1モル)をBF−CC 13.9g(0.05mol)に、B−AP 7.0g(0.05mol)を8F−AP 33.8g(0.1mol)に、BCC 12.8g(0.107mol)をM−C 10.5g(0.107mol)に置き換えた以外は、ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPBO−OB1の合成と同様にして、ビスマレイミドオリゴマーPBO−OM1を得た。
【0066】
(ビスマレイミドオリゴマーPBO−OM2〜PBO−OM4の合成)
前記ビスマレイミドオリゴマーPBO−OM1と同様の方法で、表7に示す配合にて、ビスマレイミドオリゴマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPとGBLを使用し、全てモノマー濃度が18%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0067】
【表7】
【0068】
(ビスマレイミドポリマーPBO−M1の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換ポリマーPBO−B1の合成において、BF−CC 27.7g(0.1モル)をT−CC 19.9g(0.098mol)に、4FN−AP25.7g(0.098mol)を8F−AP 33.8g(0.1mol)に、BCC 12.8g(0.107mol)をM−C 10.5g(0.107mol)に置き換えた以外は、ベンゾシクロブテン置換ポリマーPBO−B1の合成と同様にして、ビスマレイミドオリゴマーPBO−M1を得た。
【0069】
(ビスマレイミドポリマーPBO−M2〜PBO−M4の合成)
前記ビスマレイミドポリマーPBO−M1と同様の方法で、表8に示す配合にて、ビスマレイミドポリマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPとGBLを使用し、全てモノマー濃度が18%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0070】
【表8】
【0071】
(PIO−1のフィルム化)
PIO−1をNMPに溶解させ、得られた溶液をスピンコート法でシリコンウェハ上に塗布し、320℃で熱硬化した硬化物を、メトリコン社製プリズムカプラにて、1300nmの波長で測定した屈折率は1.590であった。
【0072】
このを、シリコンウェハ上に、スピンコートした後、オーブン中150℃/30分、250℃/30分、350℃/1時間の順で加熱し、試験フィルムを得た。
この試験フィルムを用いて、各種特性を評価し、その結果を表9に示す。
【0073】
(PIO−1〜PBO−4のフィルム化)
PIO−1のフィルム化と同様の方法で、表に示した樹脂組成物を使用して、光導波路材料用のフィルムを作製し、評価を行った結果を、表9−12に合わせて示した。全ての材料が、耐熱性、機械特性、耐溶剤性に優れたものであることが分かった。
【0074】
【表9】
【0075】
【表10】
【0076】
【表11】
【0077】
【表12】
【0078】
(PIO−BM1のフィルム化)
PIO−1 30gとPIO−M1 30gをNMPに溶解させ、得られた溶液をスピンコート法でシリコンウェハ上に塗布し、320℃で熱硬化した硬化物を、メトリコン社製プリズムカプラにて、1300nmの波長で測定した屈折率は1.590であった。
【0079】
このを、シリコンウェハ上に、スピンコートした後、オーブン中150℃/30分、250℃/30分、350℃/1時間の順で加熱し、試験フィルムを得た。
この試験フィルムを用いて、各種特性を評価し、その結果を表13に示す。
【0080】
(PIO−BM2〜PBO−BM4のフィルム化)
PIO−BM1のフィルム化と同様の方法で、表に示した樹脂組成物と配合量で溶液を調整し、光導波路材料用のフィルムを作製し、評価を行った結果を、表13−14に合わせて示した。全ての材料が、耐熱性、機械特性、耐溶剤性に優れたものであることが分かった。
【0081】
【表13】
【0082】
【表14】
【0083】
実施例1
光導波路の製造;
合成して得た樹脂組成物PIO−1溶液を、スピンコート法により、シリコン基板上に塗布して成膜した。形成した薄膜は、350℃で1時間加熱することにより硬化し、下部クラッド層とした。次いで、この上に、合成して得たPIO−2溶液を用いて、スピンコート法により、コア層を形成した。形成したコア層は、350℃で1時間加熱することにより硬化した。
【0084】
次に、このコア層上に、膜厚0.3μmのアルミニウム層を蒸着し、マスク層を形成した。次に、このアルミニウム層上に、ポジ型フォトレジスト(ジアゾナフトキノン−ノボラック樹脂系、東京応化製、商品名OFPR−800)を、スピンコート法により塗布した後、約95℃でプリベークを行った。次に、パターン形成用のフォトマスク(Ti)に、超高圧水銀ランプにより、紫外線を照射した後、ポジ型レジスト用現像液(TMAH:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、東京応化製、商品名NMD−3)を用いて現像した。その後、135℃でポストベークを行った。これにより、線幅8μmを有する直線状のレジストパターンが得られた。次に、アルミニウムのウエットエッチングを行い、レジストパターンをアルミニウム層に転写した。更に、パターニングされたアルミニウムをマスクとして、コア層のポリイミド樹脂を、ドライエッチングにより加工した。次に、ポリイミドの上層にあるアルミニウムを、エッチング液で除去した。更に、この上に、下部クラッド層と同じPIO−1溶液を、スピンコートにより塗布した。この塗膜を、350℃で1時間熱処理して、上部クラッドを形成した。最後に、光導波路の両端を、ダイシングソーで切り落として、光の入出射端面を形成した。このようにして、シリコン基板上に埋め込み型シングルモード光導波路が得られた。
【0085】
上記で得られた光導波路には、クラックは無く、波長1.3μmと1.55μmにおける光伝搬損失値を、導波路を切断することにより、長さを変えて、それぞれの長さにおける伝達光量を測定し、その伝達光量と長さの関係から光伝搬損失値を算出する方法、即ち、カットバック法を用いて算出したところ、波長1.3μmで0.5dB/cm以下、1.55μmで0.6dB/cm以下であった。結果を表−2に示す。また、挿入損失の偏波依存性は波長1.3μmでも波長1.55μmでも0.4dB/cm以下であった。さらに、この光導波路の損失は、75℃で相対湿度90%の条件以下に置いて、1ヶ月以上変動しなかった。
【0086】
実施例2〜24は、表15−17に示す樹脂組成物の組み合わせにより、実施例1と同様にして、埋め込み型シングルモード光導波路を作製し、評価を行った。評価結果を表15−17に示す。
【0087】
【表15】
【0088】
【表16】
【0089】
【表17】
【0090】
(比較例1〜4)
実施例1と同様の方法で、表に示した樹脂組成物をクラッド層、コア層に用い、これら以外は、実施例1と同様にして、埋め込み型シングルモード光導波路を作製し、評価した。結果を表18に示す。
【0091】
【表18】
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、電気特性、耐熱性、低吸水性、及び透明性に優れた樹脂を得ることができた。また、この樹脂を用いることにより、低価格で、大面積化を実現することができ、特に、反りが少なく、また光通信に利用される近赤外波長領域で透明度が高い光導波路用材料が得られ、光損失の小さい光導波路に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による埋め込み型光導波路の作成方法の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
1 基板
2 下部クラッド層
3 コア層
4 コアパターンを形成するためのマスク層
5 レジスト層
6 上部クラッド層
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路用材料並びに光導波路に関するものである。更に詳しくは、あるいはレーザー光などを低損失で結合伝送するプラスチック光導波路を用いたインターコネクション・光通信デバイス等に好適で、耐熱性、電気特性、機械特性及び物理特性に優れた光導波路用材料並びに光導波路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光導波路材料としては、ガラス(石英)やプラスチックなどの材料が検討されている。そのうち、石英で構成した光導波路は、低損失および高耐熱性などの利点を有するため、光ファイバーや光インターコネクション・光通信デバイスなどの分野において、数多く検討され実際に利用されている。
【0003】
一方、プラスチックで構成された光導波路は、石英光導波路よりも作成および大面積化が容易であり、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートおよび紫外線硬化型樹脂などのポリマーを用いたプラスチック光導波路が検討されている。
【0004】
しかしながら、上記した従来の石英光導波路では、作製に長い工程を要するため、本質的に低価格化は困難である。また、製作プロセスにおいて、1000℃前後の高熱処理を要するため、電気回路基板との融合性が悪い上、大面積化が困難である問題があった。
【0005】
また、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートもしくは紫外線硬化型樹脂で構成したプラスチック光導波路では、その構成材料の耐熱性は、100℃前後であるため使用環境が限定されると共に、実装回路として組み込むためには、数百度のハンダ工程を通過することが必要となり、電気回路基板との融合性が悪くなるという問題があった。
【0006】
また、プラスチック材料でありながら、300℃以上の耐熱性を有するポリイミドをプラスチック光導波路に用いようとする試みも、一部でなされている。従来から、フレキシブルプリント回路基板等に用いられる、高耐熱、高信頼性で、柔軟性を有する樹脂フィルムとしてカプトン(東レ・デュポン社製)やユーピレックスS(宇部興産)に代表されるポリイミドフィルムは、耐熱性に優れ、また卓越した電気特性、機械特性などを有するため、電子部品の絶縁膜、フレキシブルプリント回路基板などの電子材料として多く用いられている。しかし、これらの用途に用いられているポリイミドは、構造に起因する吸収による光損失がはなはだ大きく、光導波路に適さないという問題があった。このような問題に対し、フッ素並びにトリフルオロメチル基を高分子内に導入することにより、光透過性に優れた樹脂を光導波路材料に適用することが試みられてきた(例えば、特許文献1参照。)。しかし、芳香族基の配向に起因する複屈折のため偏波保存性を有する場合や、その構造から結晶性の高い樹脂があり、膜厚が薄い場合は影響が少ないが、光導波路として使用する膜厚になるとその結晶性の高さから膜が脆くなる場合や屈折率が変化することがあり、光導波路として必須の光学等方性及び加工性が十分得られていない。
【0007】
また、ポリベンゾオキサゾール樹脂は、ポリイミド樹脂をしのぐ、耐熱性、低吸湿性を有することにより、耐熱用途、電子用途に向けた研究開発がなされており、ポリベンゾオキサゾール樹脂を用いた光導波路も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、ポリベンゾオキサゾール樹脂においては、耐薬品性、機械特性の点でやや問題があり、光導波路作成時にクラックが入りやすい傾向があった。
【0008】
また、従来のフッ素を高分子内に導入した光導波路用材料では、高分子量のポリマーが得られにくく、そのため得られる樹脂やフィルムの引っ張り強度などの機械特性が悪くなり、また溶剤におかされやすく、光導波路を形成する際に、クラックが発生するなどの問題があった。
【0009】
【特許文献1】
特開平4−8734号公報(第1−2頁、一般式[I]〜[IV])
【特許文献2】
特開2002−173532号公報(第1−11頁)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、電気特性、耐熱性、低吸水性、及び透明性に優れ、光導波路としての加工性、特に耐クラック性に優れた、大面積化することができるプラスチック光導波路材料及び光導波路を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特定構造の熱硬化性反応基が付加しており、その反応基が加熱により架橋を生じる樹脂からなることを特徴とするプラスチック光導波路材料を用いることにより、その目的を達成し得ることを見いだし、この知見に基づいて、更に検討を進めて、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は、
1. 一般式(A)で表される構造を有する化合物からなる光導波路用材料、
【化15】
[式(A)中、Xは2価の有機基を示す。]
2. 前記化合物に、一般式(B)で表される化合物または一般式(C)で表される化合物と、式(D)で表される反応性末端封止剤とを含んで反応させて得られる化合物を反応してなる第1項記載の光導波路用材料、
【化16】
【化17】
[式(B)、式(C)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、RbおよびRcはそれぞれ2価の有機基を示す。R’、R1およびR2はそれぞれ1価の有機基を示す。]
【化18】
3. 一般式(A)で表される化合物が、一般式(A)におけるXとして、一般式(1)または一般式(2)で表される2価の基を有するものである第1項又は第2項記載の光導波路用材料、
【化19】
【化20】
[式(1)、式(2)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、RbおよびRcはそれぞれ2価の有機基を示す。R’、R1およびR2はそれぞれ1価の有機基を示す。]
4. 一般式(1)で表される2価の基が、一般式(1)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである第3項記載の光導波路用材料、
【化21】
【化22】
[式(E)および式(F)中、ベンゼン環上の水素原子は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、フッ素原子、及びトリフルオロメチル基の中から選ばれる、少なくとも1個の基で置換されていても良い。]
5. 一般式(2)で表される2価の基が、一般式(2)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである第3項記載の光導波路用材料、
6. 一般式(B)で表される化合物が、一般式(B)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである第2項〜第5項のいずれかに記載の光導波路用材料、
7. 一般式(C)で表される化合物が、一般式(C)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである第2項〜第6項のいずれかに記載の光導波路用材料、
8. 一般式(B)で表される化合物が、一般式(B)におけるRbとして、式(G)、式(H)および式(I)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである第2項〜第7項のいずれかに記載の光導波路用材料、
【化23】
【化24】
【化25】
[式(I)中、cは1〜10までの整数であり、dは1〜20までの整数である。]
9. 一般式(1)で表される2価の基が、一般式(1)におけるRbとして、式(G)、式(H)および式(I)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである第3項〜第8項のいずれかに記載の光導波路用材料、
10. 一般式(C)で表される化合物が、一般式(C)におけるRcとして、式(J)、式(K)および式(L)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである第2項〜第9項のいずれかに記載の光導波路用材料、
【化26】
【化27】
【化28】
[式(L)中、eは1〜10までの整数である。]
11. 一般式(2)で表される2価の基が、一般式(2)におけるRcとして、式(J)、式(K)および式(L)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである第2項〜第10項のいずれかに記載の光導波路用材料、
12. 第1項〜第11項のいずれかに記載の光導波路用材料を用いて、コア層及び/又はクラッド層が形成されていることを特徴とする光導波路、
を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の光導波路用材料は、少なくとも一般式(A)で表される化合物、あるいは、前記化合物と、一般式(B)で表される化合物または一般式(C)で表される化合物と式(D)で表される反応性末端封止剤とを、あらかじめ反応させて得られる重合体とを反応させることにより得られる重合体からなることを特徴とする。
【0014】
本発明に用いる一般式(A)で表される化合物は、式中のXとして、一般式(1)または一般式(2)で表される2価の基を有するものが好ましく、前記一般式(1)で表される2価の基を有する化合物の場合、テトラカルボン酸またはその一無水物もしくは二無水物と、ジアミンを反応させて、4−アミノベンゾシクロブテンを末端封止剤として反応させるか、あるいは前記一般式(2)で表される2価の基を有する化合物の場合、ジアミノヒドロキシ化合物もしくはビスアミノフェノール化合物あるいはその誘導体とジカルボン酸とから、4−アミノベンゾシクロブテンを末端封止剤として、酸クロリド法、活性化エステル法またはポリリン酸もしくはジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下での縮合反応等の方法により、反応させて得ることができる。末端封止剤に用いられる4−アミノベンゾシクロブテンの合成方法は、Tanらの米国特許第4,711,964号に示されている。
【0015】
前記一般式(A)で表される化合物を得るためには、テトラカルボン酸またはその無水物もしくは二無水物、あるいはジカルボン酸が過剰な条件で反応させる必要がある。前記一般式(1)で表される2価の基を有する化合物におけるRaとなるテトラカルボン酸またはその一無水物もしくは二無水物としては、式(E)、式(F)で表される4価の基を有するテトラカルボン酸二無水物が好ましい。また、前記テトラカルボン酸は、塩化物やエステル化物などの誘導体であっても良い。前記ジアミンとしては、一般式(1)におけるRbとなる式(G)、式(H)、式(I)で表される2価の基を有するジアミンが、好適にあげられる。前記一般式(2)で表される2価の基を有する化合物における、前記ジアミノヒドロキシ化合物もしくはビスアミノフェノール化合物あるいはその誘導体としては、一般式(2)におけるRaとなる式(E)、式(F)で表される4価の基を有するものが好適にあげられる。また、前記ジカルボン酸としては、一般式(2)におけるRCとなる式(J)、式(K)、式(L)で表される2価の基を有するジカルボン酸が、好適にあげられる。
【0016】
また、本発明に用いる一般式(B)で表される化合物および一般式(C)で表される化合物は、一般式(A)で表される化合物と同様に、テトラカルボン酸またはその一無水物もしくは二無水物と、ジアミンを反応させ、あるいはジアミノヒドロキシ化合物もしくはビスアミノフェノール化合物あるいはその誘導体とジカルボン酸とから、酸クロリド法、活性化エステル法またはポリリン酸もしくはジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下での縮合反応等の方法により、反応させて得ることができる。ここで、末端封止剤として式(D)で表される化合物を、一般式(B)で表される化合物および一般式(C)で表される化合物に反応させるため、ジアミンあるいはジアミノヒドロキシ化合物もしくはビスアミノフェノール化合物が過剰の条件で反応させる。本発明に用いる一般式(B)におけるRaとなるテトラカルボン酸またはその一無水物もしくは二無水物としては、式(E)、式(F)で表されるテトラカルボン酸二無水物が好ましい。また、前記テトラカルボン酸は、塩化物やエステル化物などの誘導体であっても良い。前記ジアミンとしては、一般式(B)におけるRbとなる式(G)、式(H)、式(I)で表される2価の基を有するジアミンが、好適にあげられる。本発明に用いる一般式(C)で表される化合物におけるジアミノヒドロキシ化合物もしくはビスアミノフェノール化合物あるいはその誘導体としては、一般式(C)におけるRaとなる式(E)、式(F)で表される4価の基を有するものが好適にあげられる。また、前記ジカルボン酸としては、一般式(C)におけるRCとなる式(J)、式(K)、式(L)で表される2価の基を有するジカルボン酸が、好適に挙げられる。
【0017】
本発明に用いる、式(E)で表されるビフェニレン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物の例としては、1,2,5,6−ビフェニレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ビフェニレンテトラカルボン酸二無水物、1,5−ビス(トリフルオロメチル)−2,3,6,7−ビフェニレンテトラカルボン酸二無水物、パーフルオロビフェニレンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられるが、これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせてもよい。
【0018】
本発明に用いる、式(F)で表されるテトラカルボン酸二無水物の例としては、1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−ジフルオロベンゼンテトラカルボン酸二無水物、1−トリフルオロメチル−2,3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、1−トリフルオロメチル−2,3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、1,4−ビス(トリフルオロメチル)−2,3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−パーフルオロナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−パーフルオロナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1−トリフルオロメチル−2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,5−ビス(トリフルオロメチル)−2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3−トリフルオロメチル−1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,8−ビス(トリフルオロメチル)−1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、5,5’−トリフルオロメチル−4,4’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、6,6’−トリフルオロメチル−4,4’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ジフェニル二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ジフェニルエーテル二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルエーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルフィド二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(2,3−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゾフェノン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物を挙げられることができ、また、これらのエステル化合物やエーテル化合物などの誘導体を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらのテトラカルボン酸二無水物は単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0019】
本発明に用いる、式(G)で表される2価の基を有するビフェニレン骨格を有するジアミンの例としては、1,2−ジアミノビフェニレン、1,3−ジアミノビフェニレン、1,4−ジアミノビフェニレン、1,5−ジアミノビフェニレン、1,6−ジアミノビフェニレン、1,7−ジアミノビフェニレン、1,8−ジアミノビフェニレン、2,3−ジアミノビフェニレン、2,6−ジアミノビフェニレン、2,7−ジアミノビフェニレンなどが挙げられ、得られる塗膜の性能から、2,6−ジアミノビフェニレン、2,7−ジアミノビフェニレンが特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0020】
本発明に用いる式(H)で表される2価の基を有するジアミンとしては、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,2−ジアミノ−3−メチルベンゼン、1,2−ジアミノ−4−メチルベンゼン、1,2−ジアミノ−5−メチルベンゼン、1,2−ジアミノ−6−メチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2−メチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4−メチルベンゼン、1,3−ジアミノ−5−メチルベンゼン、1,3−ジアミノ−6−メチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2−メチルベンゼン、1,4−ジアミノ−3−メチルベンゼン、1,4−ジアミノ−5−メチルベンゼン、1,4−ジアミノ−6−メチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−4−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−6−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−6−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−3−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−5−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−6−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−4,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,5,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,5,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5,6−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3−フルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−4−フルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−5−フルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−6−フルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2−フルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−4−フルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−5−フルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−6−フルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2−フルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−3−フルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−5−フルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−6−フルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4−ジフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,5−ジフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,6−ジフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−4,5−ジフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4−ジフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2,5−ジフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−4,5−ジフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−ジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5−ジフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,5−トリフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,6−トリフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,5−トリフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,6−トリフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5−トリフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,5,6−トリフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,4,5,6−トリフルオロベンゼン、1,3−ジアミノ−2,4,5,6−テトラフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン、1,4−ジアミノナフタレン、1,5−ジアミノナフタレン、1,6−ジアミノナフタレン、1,7−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタレン、2,3−ジアミノナフタレン、2,4−ジアミノナフタレン、2,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノナフタレン、2,8−ジアミノナフタレン、3,4−ジアミノナフタレン、1,4−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、1,5−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、1,6−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、1,7−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、1,8−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,3−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,4−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,5−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,6−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,7−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、2,8−ジアミノヘキサフルオロナフタレン、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジアミノビフェニル、3,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、5,5’−ジメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、6,6’−ジメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、4,2’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、5,2’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、6,2’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、2,3’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、4,3’−ジメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビストリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ビストリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’− ビストリフルオロメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、4,4’− ビストリフルオロメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、5,5’− ビストリフルオロメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、6,6’− ビストリフルオロメチル−3,3’−ジアミノビフェニル、2,2’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、4,2’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、5,2’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、6,2’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、2,3’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、4,3’− ビストリフルオロメチル−3,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,3’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、3,4’−ジアミノオクタフルオロビフェニル、4,4’−オキシビスアニリン、3,3’−オキシビスアニリン、3,4’−オキシビスアニリン、2,4’−オキシビスアニリン、3,4’−オキシビスアニリン、2,3’−オキシビスアニリン、4,4’−オキシビスオクタフルオロアニリン、3,3’−オキシビスオクタフルオロアニリン、3,4’−オキシビスオクタフルオロアニリン、2,4’−オキシビスオクタフルオロアニリン、3,4’−オキシビスオクタフルオロアニリン、2,3’−オキシビスオクタフルオロアニリン、ビス(4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(6−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルフィド、ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−スルフィド、ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(6−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−スルホン、ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−スルホン、ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−スルホン、ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−スルホン、ビス(4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(6−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ケトン、ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ケトン、ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−ケトン、ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−ケトン、ビス(4−アミノフェニル)−メタン、ビス(3−アミノフェニル)−メタン、ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(6−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−メタン、ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−メタン、ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−メタン、ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−メタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2−メチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2−メチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−メチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(5−メチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(5−メチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(6−メチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(6−メチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(5−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(5−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(6−トリフルオロメチル−4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(6−トリフルオロメチル−3−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノオクタフルオロフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノオクタフルオロフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノオクタクロロフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,2−ビス(3−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)テトラフルオロベンゼン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのジアミンは単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0021】
本発明に用いる式(I)で表される2価の基を有するジアミンとしては、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,5−ビス(3−アミノプロピル)ヘキサメチルトリシロキサン、1,7−ビス(3−アミノプロピル)オクタメチルテトラシロキサン、1,9−ビス(3−アミノプロピル)デカメチルペンタシロキサン、1,11−ビス(3−アミノプロピル)ドデカメチルヘキサシロキサン、1,13−ビス(3−アミノプロピル)テトラデカメチルヘプタシロキサン、1,15−ビス(3−アミノプロピル)ヘキサデカメチルオクタシロキサン、1,17−ビス(3−アミノプロピル)オクタデカメチルノナシロキサン、1,19−ビス(3−アミノプロピル)イコサメチルデカシロキサン、1,21−ビス(3−アミノプロピル)ドイコサメチルウンデカシロキサン、1,23−ビス(3−アミノプロピル)テトライコサメチルドデカシロキサン、1,25−ビス(3−アミノプロピル)ヘキサイコサメチルトリデカシロキサン、1,27−ビス(3−アミノプロピル)オクタイコサメチルテトラデカシロキサン、1,29−ビス(3−アミノプロピル)トリアコンタメチルペンタデカシロキサン、1,31−ビス(3−アミノプロピル)ドトリアコンタメチルヘキサデカシロキサン、1,33−ビス(3−アミノプロピル)テトラアコンタメチルヘプタデカシロキサン、1,35−ビス(3−アミノプロピル)ヘキサアコンタメチルオクタデカシロキサン、1,37−ビス(3−アミノプロピル)オクタアコンタメチルノナデカシロキサン、1,39−ビス(3−アミノプロピル)テトラコンタメチルイコサシロキサンなどのα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサンを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらは、単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0022】
本発明に用いる、式(J)で表される2価の基を有するビフェニレン骨格を有するジカルボン酸の例としては、1,2−ビフェニレンジカルボン酸、1,3−ビフェニレンジカルボン酸、1,4−ビフェニレンジカルボン酸、1,5−ビフェニレンジカルボン酸、1,6−ビフェニレンジカルボン酸、1,7−ビフェニレンジカルボン酸、1,8−ビフェニレンジカルボン酸、2,3−ビフェニレンジカルボン酸、2,6−ビフェニレンジカルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸などが挙げられ、得られる塗膜の性能から、2,6−ビフェニレンジカルボン酸、2,7−ビフェニレンジカルボン酸が特に好ましい。これらは単独で用いてもよく、また2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0023】
本発明に用いる式(K)で表される2価の基を有するジカルボン酸としては、4,4’−オキシビス安息香酸、3,3’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸、2,4’−オキシビス安息香酸、3,4’−オキシビス安息香酸、2,3’−オキシビス安息香酸、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−カルボキシフェニル)−スルフィド、ビス(3−カルボキシフェニル)−スルフィド、ビス(4−カルボキシフェニル)−スルホン、ビス(3−カルボキシフェニル)−スルホン、ビス(4−カルボキシフェニル)−メタン、ビス(3−カルボキシフェニル)−メタン、2,2−ビス(4−カルボキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス(3−カルボキシフェニル)−プロパン、ビス(4−カルボキシフェニル)−ケトン、ビス(3−カルボキシフェニル)−ケトン、1,2−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン、ビス(3−カルボキシフェニル)ビフェニル、ビス(4−カルボキシフェニル)ビフェニル、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。これらのジカルボン酸は単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0024】
本発明に用いる式(L)で表される2価の基を有するジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、テトラフルオロコハク酸、ヘキサフルオログルタル酸、オクタフルオロアジピン酸、パーフルオロピメリン酸、パーフルオロスベリン酸、パーフルオロアゼライン酸、パーフルオロセバシン酸、1,9−パーフルオロノナンジカルボン酸、パーフルオロドデカン二酸、パーフルオロトリデカン二酸、1,12−パーフルオロドデカンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等を挙げることができる。これらのジカルボン酸は単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0025】
本発明に用いる式(E)で表される4価の基を有するとしては、1,8−ジアミノ−2,7−ジヒドロキシビフェニレン、2,7−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシビフェニレン、1,8−ジアミノ−2,7−ジヒドロキシテトラフルオロビフェニレン、2,7−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシテトラフルオロビフェニレン等を挙げることができる。これらのジアミノジヒドロキシ化合物は単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0026】
本発明に用いる式(F)で表される4価の基を有するビスアミノフェノールとしては、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,2−ビス(4−アミノ−3−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−4−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドキロキシフェノキシ)ベンゼン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ビフェニル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ビフェニル、1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシジフルオロベンゼン、1,4−ジアミノ−2,3−ジヒドロキシジフルオロベンゼン、1,2−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシジフルオロベンゼン、1−トリフルオロメチル−2,4−ジアミノ−3,5−ジヒドロキシベンゼン、1−トリフルオロメチル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、1−トリフルオロメチル−2,4−ジアミノ−3,5−ジヒドロキシフルオロベンゼン、1−トリフルオロメチル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシフルオロベンゼン、1,4−ビス(トリフルオロメチル)−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、1−ペンタフルオロエチル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、1−パーフルオロシクロヘキシル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジアミノ−4,6−ジエトキシジフルオロベンゼン等を挙げることができる。これらのビスアミノフェノールは単独、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0027】
本発明に用いる一般式(1)で表される2価の基を有する化合物あるいは一般式(B)で表される化合物の製造方法としては、一般的には、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒中で、前記テトラカルボン酸またはその無水物の1種または2種以上と、前記ジアミンの1種または2種以上とを反応させ合成する方法が挙げられる。前記反応は、通常、乾燥窒素雰囲気下、室温で1日以上行われる。一般式(A)で表される化合物は、上記で得た一般式(1)で表される2価の基を有する化合物に末端封止材として4−アミノベンゾシクロブテンを用いることにより得ることができる。一方、上記で得た一般式(B)で表される化合物に、式(D)で表される化合物で末端封止することで、末端に熱硬化性反応基を有する化合物が得られる。
【0028】
本発明に用いる一般式(2)で表される2価の基を有する化合物あるいは一般式(C)で表される化合物の製造方法としては、その一例として、酸クロリド法による合成の例を挙げる。まず、前記ジカルボン酸を、N,N−ジメチルホルムアミドなどの触媒存在下、過剰量の塩化チオニルと、室温から75℃で反応させ、過剰の塩化チオニルを加熱及び減圧により、留去する。その後、残渣をヘキサン等の溶媒で再結晶することにより、酸クロリドであるジカルボン酸クロリドを得ることができる。次いで、前記ビスアミノフェノール化合物もしくはジアミノジヒドロキシ化合物を、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの極性溶媒に溶解し、ピリジン等の酸受容剤存在下で、上記で得たジカルボン酸クロリドと、−30℃から室温で反応することにより得ることができる。一般式(A)で表される化合物は、上記で得た一般式(2)で表される2価の基を有する化合物に末端封止材として4−アミノベンゾシクロブテンを用いることにより得ることができる。一方、一般式(C)で表される化合物に、式(D)で表される化合物で末端封止することで、末端に熱硬化性反応基を有する化合物が得られる。
【0029】
一般式(A)で表される化合物の構造は、一般式(3)および(4)で表され、一般式(B)または式(C)で表される化合物に、式(D)で表される化合物で末端封止した場合の化合物の構造は、一般式(5)および(6)で表される。一般式(3)〜(6)で表されるポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体は、繰り返し数が少なく、脱水閉環後に、溶剤に溶解するものであれば、予め、脱水閉環を行った後、光導波路材料として用いることもできる。
【0030】
【化29】
[式(3)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、Rbは2価の有機基を示す。R’は1価の有機基を示す。]
【0031】
【化30】
[式(4)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、Rcは2価の有機基を示す。R1、R2は1価の有機基を示す。]
【0032】
【化31】
[式(5)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、Rbは2価の有機基を示す。R’は1価の有機基を示す。]
【0033】
【化32】
[式(6)中、nは0〜1000までの整数を示し、Raは4価の有機基を示し、Rcは2価の有機基を示す。R1、R2は1価の有機基を示す。]
【0034】
本発明において、このようにして得られたポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体を、加熱または、脱水剤で処理することにより、縮合反応し、脱水閉環して、光導波路材料を得ることができる。前記加熱処理は、例えば、窒素雰囲気中、70〜350℃で2〜5時間加熱することにより行われる。より好ましくは、窒素雰囲気中、150℃で30分、250℃で30分、350℃で1時間の条件で段階的に加熱される。
【0035】
予め、脱水閉環したポリイミドオリゴマ−、ポリベンゾオキサゾールオリゴマ−を光導波路材料として用いる場合も、加熱処理を行い、式(3)および式(4)で表される化合物におけるベンゾシクロブテニル基と式(5)および(6)で表される化合物におけるマレイミド基を熱硬化反応させる。前記加熱処理は、例えば、窒素雰囲気中、70〜350℃で2〜5時間加熱することにより行われる。より好ましくは、窒素雰囲気中、150℃で30分、250℃で30分、350℃で1時間の条件で段階的に加熱される。
【0036】
本発明の光導波路材料は、前記重合体を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用するのが、好ましい。溶剤としては、溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチレエーテル、ジプロピレングリコールモノメチレエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等を1種、または2種以上混合して用いることが出来る。
【0037】
前記ワニスを用いて、導波路を形成する方法としては、まず、適当な支持体、例えば、シリコーンウエハーやセラミック基盤等に塗布する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等の方法が挙げられる。このようにして、塗膜を形成した後、加熱処理をして、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリイミド樹脂に変換し、光導波路材料として用いることが好ましい。また、ジアミンとテトラカルボン酸無水物あるいはビスアミノフェノール化合物もしくはジアミノジヒドロキシ化合物とジカルボン酸との組み合わせを選ぶことにより、溶剤に可溶な樹脂組成物を得ることができ、予め、脱水閉環した後、溶剤に溶解して溶液としても良い。
【0038】
本発明の光導波路用材料は、必要により、各種添加剤として、界面活性剤やカップリング剤等を添加して用いることができる。
【0039】
本発明の光導波路用材料は、一般に製造されている基板上のシングルモード光導波路、またはマルチモード光導波路と同様の構造に適用できる。例えば、スラブ型、リッジ型、埋め込み型等がある。具体的には、これら導波路の少なくともクラッド層に適用される。更に、コア層にも適用できるが、コア層は、この材料に制限されない。
また、コア層中を、光が伝搬するためには、コア層を形成する光導波路用材料の屈折率が、クラッド層を形成する材料の屈折率よりも、わずかに大きいことが必要で、この条件を満たす材料の選択をしなければならない。シングルモード光導波路を形成する際には、コア層とクラッド層を形成する材料の屈折率差Δは0.3〜1.5%が好ましく、マルチモード光導波路を形成する際には、屈折率差Δは1.0%以上が好ましい。
【0040】
前記光導波路構造の内、埋め込み型シングルモード光導波路の製造方法について、図1を参照しつつ説明する。
まず、シリコン等の基板1の上に、下部クラッド用として、本発明の光導波路用材料の溶液を、スピンコート等の方法により塗布し、これを加熱等により、硬化して閉環し、樹脂とした下部クラッド層2を得る。次に、この上に、下部クラッド層として用いた前記光導波路用材料より、屈折率が高い本発明の光導波路用材料の溶液を用いて、前記下部クラッド層2を形成した時と同様の方法により、コア層3を形成する。次に、この上に、コアパターンを形成するためのマスク層4を形成する(図1(a))。マスク層用材料としては、Al、Ti等の金属、SiO2、スピンオングラス(SOG)、Si含有レジスト、感光性ポリイミド等を用いることができる。
【0041】
次いで、マスク層4の上に、レジストを塗布して、プリベーク、露光、現像、アフターベークを行い、パターニングされたレジスト層5を得る(図1(b))。次に、レジスト層5で保護されていないマスク層4を、エッチングで除去(図1(c))した後、レジスト層5をエッチング液で除去し、マスク層4で保護されていないコア層3をドライエッチングにより除去する(図1(d))。マスク層4にSi含有レジストや感光性ポリイミドを用いた場合には、フォトレジストを使用する必要はない。
【0042】
次に、残ったマスク層4を、ドライエッチングや剥離液を用いることにより除去する。(図1(e))。更に、この上に、前記下部クラッド材に用いたものと同じ本発明の光導波路用材料を、スピンコート等で塗布して、上部クラッド層6を形成し、これを加熱など硬化して閉環し樹脂とした上部クラッド層6を得る(図1(f))。
このようにして、光損失等の光導波路特性の良好な樹脂からなるシングルモード光導波路を作製できる。
【0043】
本発明の光導波路用材料からなるシングルモード光導波路を作製することにより、その光導波路における光損失等の光導波特性の偏光波に対する相違を低減できる。
【0044】
【実施例】
以下に合成例、実施例により本発明を具体的に説明するが、実施例の内容になんら限定されるものではない。
【0045】
なお、実施例および比較例で使用する原料は、下記の略号で示した。
BF−DH :2,3,6,7−ビフェニレンテトラカルボン酸二無水物
P−DH: 2,3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物
6FN−DH:1,5−ビス(トリフルオロメチル)−2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物
B−DH:5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
6F−DH:2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
O−DH:ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物
8F2A:4,4’−オキシビスオクタフルオロアニリン
BF2A:2,7−ジアミノビフェニレン
BP2A:1,4−ビス(3−ジアミノフェノキシ)ベンゼン
BPP2A:4,4’−オキシジアニリン
6FBF2A:2,2−ビス(トリフルオロメチル)4,4’−ジアミノビフェニル
4FP2A:1,4−ジアミノ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン
6FN2A:1,5−ジアミノヘキサフルオロナフタレン
DMP2A:1,9−ビス(3−アミノプロピル)デカメチルペンタシロキサン
BF−CC:1,5−ジカルボン酸の酸クロライド
O−CC:4,4’−オキシビス安息香酸の酸クロライド
T−CC:テレフタル酸の酸クロライド
S−CC:スベリン酸の酸クロライド
BP−CC:1,4−ビス(4−カルボキシフェノキシ)ベンゼン
B−AP:1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシベンゼン
N−AP:2,7−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシナフタレン
6F−AP:2,2’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン
8F−AP:4,4’−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)オクタフルオロビフェニル
BF−AP:3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル
BCC:4−アミノベンゾシクロブテン
M−C:無水マレイン酸
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
GBL:γ−ブチロラクトン
【0046】
実施例及び比較例で作成したフィルムを用いて、特性評価のため、下記の方法により、比誘電率、耐熱性、引張強度、引張弾性率、引張伸びを測定した。
これらの結果は表1にまとめて示した。
1.比誘電率
JIS−K6911を準拠し、周波数100KHzで、ヒューレットパッカード社製HP−4284A Precision LCRメーターを用いて測定を行った。
2.耐熱性
セイコーインスツルメンツ(株)製TG/DTA6200を用いて、窒素ガス200mL/分フロー下、昇温速度10℃/分の条件により、重量減少5%の時の温度を測定した。
3.引張強度、引張弾性率、引張伸び
JIS−K7127に準拠した。
【0047】
(ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−1の合成)
還流冷却管のついた3口フラスコにBF−DH 29.2g(0.1モル)とNMP300mlに加え、この溶液を、温度約50℃で、窒素雰囲気下に保持しながら、8F2A 17.2g(0.05mol)をNMP170mlに溶かした溶液を滴下する。フラスコ内容物を、約50℃で30分間加熱した後、BCC12.8g(0.107mol)をNMP120mlに溶かした溶液を、一度に加える。次いで、トルエン300mlを添加し、反応混合物を、ディーン・スタークトラップを用いて、水を除去しながら、12時間還流加熱する。(温度約140℃)。温和な減圧下で溶媒を留去する。残渣を、エタノールを用いて析出させる。この析出物をエタノールで数回洗浄し、これを乾燥して、ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−1を得た。
【0048】
(ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−2〜4の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−1と同様の方法で、表1に示す配合にて、ベンゾシクロブテン置換オリゴマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPを使用し、全てモノマー濃度が10%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0049】
【表1】
【0050】
(ベンゾシクロブテン置換ポリマーPI−1の合成)
還流冷却管のついた3口フラスコに、BF−DH 29.2g(0.1モル)とNMP290gを加え、この溶液を、温度約50℃で、窒素雰囲気下に保持しながら、8F2A 34.4g(0.1mol)をNMP340mlに溶かした溶液を、滴下する。フラスコ内容物を、約50℃で30分間攪拌した後、BCC12.7g(0.107mol)をNMP120mlに溶かした溶液を、一度に加える。次いで、トルエン300mlを添加し、反応混合物を、ディーン・スタークトラップを用いて、水を除去しながら、12時間還流加熱する。(温度約140℃)。温和な減圧下で溶媒を留去する。残渣を、エタノールを用いて析出させる。この析出物をエタノールで数回洗浄し、これを乾燥して、ベンゾシクロブテン置換ポリマー生成物を得た。
【0051】
(ベンゾシクロブテン置換ポリマーPI−2〜PI−7の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換ポリマーPI−1と同様の方法で、表2に示す配合にて、ベンゾシクロブテン置換ポリマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPを使用し、全てモノマー濃度が10%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0052】
【表2】
【0053】
(ビスマレイミドオリゴマーPIO−M1の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−1の合成において、BF−DH 29.2g(0.1モル)をBF−DH 14.6g(0.05mol)に、8F2A 17.2g(0.05mol)を8F2A 34.4g(0.1mol)に、BCC 12.8g(0.107mol)をM−C 10.5g(0.107mol)に置き換えた以外は、ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPIO−1の合成と同様にして、ビスマレイミドオリゴマーPIO−M1を得た。
【0054】
(ビスマレイミドオリゴマーPIO−M2〜PIO−M4の合成)
前記ビスマレイミドオリゴマーPIO−M1と同様の方法で、表3に示す配合にて、ビスマレイミドオリゴマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPを使用し、全てモノマー濃度が10%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0055】
【表3】
【0056】
(ビスマレイミドポリマーPI−M1の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換ポリマーPI−1の合成において、BF−DH 29.2g(0.1モル)をP−DH 21.4g(0.098mol)に置き換えた以外は、ベンゾシクロブテン置換ポリマーPI−1の合成と同様にして、ビスマレイミドオリゴマーPI−M1を得た。
【0057】
(ビスマレイミドポリマーPI−M2〜PI−M4の合成)
前記ビスマレイミドポリマーPI−M1と同様の方法で、表4に示す配合にて、ビスマレイミドポリマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPを使用し、全てモノマー濃度が10%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0058】
【表4】
【0059】
(ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPBO−OB1の合成)
B−AP 7.0g(0.05mol)を、乾燥したNMPに溶解し、ピリジン 19.8g(0.25mol)を添加後、乾燥窒素下、−15℃で、GBLにBF−CC 27.7g(0.1mol)を溶解したものを30分間かけて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で5時間攪拌した。その後、反応溶液を、温和の条件下で溶媒を留去する。残渣を大量のイオン交換水に滴下し、再沈殿し、沈殿物を集め、乾燥することにより、ベンゾシクロブテン置換モノマーPBO−OB1を得た。
【0060】
(ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPBO−OB2〜PBO−OB4の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換モノマーPBO−OB1と同様の方法で、表5に示す配合にて、ベンゾシクロブテンモノマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPとGBLを使用し、全てモノマー濃度が18%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0061】
【表5】
【0062】
(ベンゾシクロブテン置換ポリマ−PBO−B1の合成)
4FN−AP 25.7g(0.098mol)を、乾燥したNMPに溶解し、ピリジン 19.8g(0.25mol)を添加後、乾燥窒素下、−15℃で、NMPにBF−CC 27.7g(0.1mol)を溶解したものを30分間かけて滴下した。滴下終了後、室温まで戻し、室温で5時間攪拌した。その後、反応溶液を、大量のイオン交換水に滴下し、再沈殿し、沈殿物を集め、乾燥することにより、ベンゾシクロブテン置換ポリマーPBO−B1を得た。
【0063】
(ベンゾシクロブテン置換ポリマーPBO−B2〜PBO−3の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換ポリマーPBO−B1と同様の方法で、表6に示す配合にて、ベンゾシクロブテンポリマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPとGBLを使用し、全てモノマー濃度が18%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0064】
【表6】
【0065】
(ビスマレイミドオリゴマーPBO−OM1の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPBO−OB1の合成において、BF−CC 27.7g(0.1モル)をBF−CC 13.9g(0.05mol)に、B−AP 7.0g(0.05mol)を8F−AP 33.8g(0.1mol)に、BCC 12.8g(0.107mol)をM−C 10.5g(0.107mol)に置き換えた以外は、ベンゾシクロブテン置換オリゴマーPBO−OB1の合成と同様にして、ビスマレイミドオリゴマーPBO−OM1を得た。
【0066】
(ビスマレイミドオリゴマーPBO−OM2〜PBO−OM4の合成)
前記ビスマレイミドオリゴマーPBO−OM1と同様の方法で、表7に示す配合にて、ビスマレイミドオリゴマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPとGBLを使用し、全てモノマー濃度が18%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0067】
【表7】
【0068】
(ビスマレイミドポリマーPBO−M1の合成)
前記ベンゾシクロブテン置換ポリマーPBO−B1の合成において、BF−CC 27.7g(0.1モル)をT−CC 19.9g(0.098mol)に、4FN−AP25.7g(0.098mol)を8F−AP 33.8g(0.1mol)に、BCC 12.8g(0.107mol)をM−C 10.5g(0.107mol)に置き換えた以外は、ベンゾシクロブテン置換ポリマーPBO−B1の合成と同様にして、ビスマレイミドオリゴマーPBO−M1を得た。
【0069】
(ビスマレイミドポリマーPBO−M2〜PBO−M4の合成)
前記ビスマレイミドポリマーPBO−M1と同様の方法で、表8に示す配合にて、ビスマレイミドポリマーの合成を行った。なお、溶媒はすべてNMPとGBLを使用し、全てモノマー濃度が18%になるような量比で溶解して合成を行った。
【0070】
【表8】
【0071】
(PIO−1のフィルム化)
PIO−1をNMPに溶解させ、得られた溶液をスピンコート法でシリコンウェハ上に塗布し、320℃で熱硬化した硬化物を、メトリコン社製プリズムカプラにて、1300nmの波長で測定した屈折率は1.590であった。
【0072】
このを、シリコンウェハ上に、スピンコートした後、オーブン中150℃/30分、250℃/30分、350℃/1時間の順で加熱し、試験フィルムを得た。
この試験フィルムを用いて、各種特性を評価し、その結果を表9に示す。
【0073】
(PIO−1〜PBO−4のフィルム化)
PIO−1のフィルム化と同様の方法で、表に示した樹脂組成物を使用して、光導波路材料用のフィルムを作製し、評価を行った結果を、表9−12に合わせて示した。全ての材料が、耐熱性、機械特性、耐溶剤性に優れたものであることが分かった。
【0074】
【表9】
【0075】
【表10】
【0076】
【表11】
【0077】
【表12】
【0078】
(PIO−BM1のフィルム化)
PIO−1 30gとPIO−M1 30gをNMPに溶解させ、得られた溶液をスピンコート法でシリコンウェハ上に塗布し、320℃で熱硬化した硬化物を、メトリコン社製プリズムカプラにて、1300nmの波長で測定した屈折率は1.590であった。
【0079】
このを、シリコンウェハ上に、スピンコートした後、オーブン中150℃/30分、250℃/30分、350℃/1時間の順で加熱し、試験フィルムを得た。
この試験フィルムを用いて、各種特性を評価し、その結果を表13に示す。
【0080】
(PIO−BM2〜PBO−BM4のフィルム化)
PIO−BM1のフィルム化と同様の方法で、表に示した樹脂組成物と配合量で溶液を調整し、光導波路材料用のフィルムを作製し、評価を行った結果を、表13−14に合わせて示した。全ての材料が、耐熱性、機械特性、耐溶剤性に優れたものであることが分かった。
【0081】
【表13】
【0082】
【表14】
【0083】
実施例1
光導波路の製造;
合成して得た樹脂組成物PIO−1溶液を、スピンコート法により、シリコン基板上に塗布して成膜した。形成した薄膜は、350℃で1時間加熱することにより硬化し、下部クラッド層とした。次いで、この上に、合成して得たPIO−2溶液を用いて、スピンコート法により、コア層を形成した。形成したコア層は、350℃で1時間加熱することにより硬化した。
【0084】
次に、このコア層上に、膜厚0.3μmのアルミニウム層を蒸着し、マスク層を形成した。次に、このアルミニウム層上に、ポジ型フォトレジスト(ジアゾナフトキノン−ノボラック樹脂系、東京応化製、商品名OFPR−800)を、スピンコート法により塗布した後、約95℃でプリベークを行った。次に、パターン形成用のフォトマスク(Ti)に、超高圧水銀ランプにより、紫外線を照射した後、ポジ型レジスト用現像液(TMAH:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、東京応化製、商品名NMD−3)を用いて現像した。その後、135℃でポストベークを行った。これにより、線幅8μmを有する直線状のレジストパターンが得られた。次に、アルミニウムのウエットエッチングを行い、レジストパターンをアルミニウム層に転写した。更に、パターニングされたアルミニウムをマスクとして、コア層のポリイミド樹脂を、ドライエッチングにより加工した。次に、ポリイミドの上層にあるアルミニウムを、エッチング液で除去した。更に、この上に、下部クラッド層と同じPIO−1溶液を、スピンコートにより塗布した。この塗膜を、350℃で1時間熱処理して、上部クラッドを形成した。最後に、光導波路の両端を、ダイシングソーで切り落として、光の入出射端面を形成した。このようにして、シリコン基板上に埋め込み型シングルモード光導波路が得られた。
【0085】
上記で得られた光導波路には、クラックは無く、波長1.3μmと1.55μmにおける光伝搬損失値を、導波路を切断することにより、長さを変えて、それぞれの長さにおける伝達光量を測定し、その伝達光量と長さの関係から光伝搬損失値を算出する方法、即ち、カットバック法を用いて算出したところ、波長1.3μmで0.5dB/cm以下、1.55μmで0.6dB/cm以下であった。結果を表−2に示す。また、挿入損失の偏波依存性は波長1.3μmでも波長1.55μmでも0.4dB/cm以下であった。さらに、この光導波路の損失は、75℃で相対湿度90%の条件以下に置いて、1ヶ月以上変動しなかった。
【0086】
実施例2〜24は、表15−17に示す樹脂組成物の組み合わせにより、実施例1と同様にして、埋め込み型シングルモード光導波路を作製し、評価を行った。評価結果を表15−17に示す。
【0087】
【表15】
【0088】
【表16】
【0089】
【表17】
【0090】
(比較例1〜4)
実施例1と同様の方法で、表に示した樹脂組成物をクラッド層、コア層に用い、これら以外は、実施例1と同様にして、埋め込み型シングルモード光導波路を作製し、評価した。結果を表18に示す。
【0091】
【表18】
【0092】
【発明の効果】
本発明によれば、電気特性、耐熱性、低吸水性、及び透明性に優れた樹脂を得ることができた。また、この樹脂を用いることにより、低価格で、大面積化を実現することができ、特に、反りが少なく、また光通信に利用される近赤外波長領域で透明度が高い光導波路用材料が得られ、光損失の小さい光導波路に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による埋め込み型光導波路の作成方法の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
1 基板
2 下部クラッド層
3 コア層
4 コアパターンを形成するためのマスク層
5 レジスト層
6 上部クラッド層
Claims (12)
- 一般式(2)で表される2価の基が、一般式(2)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである請求項3記載の光導波路用材料。
- 一般式(B)で表される化合物が、一般式(B)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである請求項2〜5のいずれかに記載の光導波路用材料。
- 一般式(C)で表される化合物が、一般式(C)におけるRaとして、式(E)および式(F)で表される基の中から選ばれる4価の基を有するものである請求項2〜6のいずれかに記載の光導波路用材料。
- 一般式(1)で表される2価の基が、一般式(1)におけるRbとして、式(G)、式(H)および式(I)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである請求項3〜8のいずれかに記載の光導波路用材料。
- 一般式(2)で表される2価の基が、一般式(2)におけるRcとして、式(J)、式(K)および式(L)で表される基の中から選ばれる2価の基を有するものである請求項2〜10のいずれかに記載の光導波路用材料。
- 請求項1〜11のいずれかに記載の光導波路用材料を用いて、コア層及び/又はクラッド層が形成されていることを特徴とする光導波路。
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WO2007091596A1 (ja) * | 2006-02-08 | 2007-08-16 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | フレキシブル光導波路および光モジュール |
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CN105295048A (zh) * | 2015-11-12 | 2016-02-03 | 陕西天策新材料科技有限公司 | 高耐热性液体改性双马来酰亚胺树脂及其制备方法 |
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2003
- 2003-03-31 JP JP2003094017A patent/JP2004300255A/ja not_active Withdrawn
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