以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの実施の形態について説明する。半導体装置搭載基板は、以下、適宜「搭載基板」という。
本発明搭載基板及び半導体パッケージの第1の実施の形態について説明する。図1は本実施の形態に係る半導体装置搭載基板の構成を示す図であり、図1(a)は概略断面図であり、図1(b)は金属支持体11側からの下面概略図である。
図1(a)、(b)に示す搭載基板は、絶縁層14と配線層15からなる配線構造膜16の片面に第1電極パターン13と、反対面に第2電極パターン17と、第1電極パターンの配線構造膜16に接していない面に絶縁体膜12と、絶縁体膜12の下面に金属支持体11を有する。
本実施の形態の第1電極パターン13は、側面周囲が絶縁層14に接し、第1電極パターン13の下面が絶縁層14の下面と同一平面内にある。即ち、第1電極パターン13はその下面が絶縁層14と接することなく絶縁層14に埋め込まれている。
配線構造膜16は、所定のパターンを有する配線及びこの配線間に充填された絶縁材料とから構成される配線層15と、絶縁材料からなる絶縁層14とが交互に積層されている。この配線構造膜16は、ビルドアップ工法で使用されているサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により積層される。
サブトラクティブ法は、例えば特開平10−51105号公報に開示されているように、基板又は樹脂上の銅箔をエッチングして回路パターンとする方法である。
セミアディティブ法は、例えば特開平9−64493号公報に開示されているように、給電層を形成した後にレジスト内に電解めっきを析出させ、レジストを除去後に給電層をエッチングして回路パターンとする方法である。
フルアディティブ法は、例えば特開平6−334334号公報に開示されているように、基板又は樹脂の表面を活性化させた後にレジストでパターンを形成し、このレジストを絶縁層として無電解めっき法により回路パターンを形成する方法である。
絶縁層14は、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、BCB(benzocyclobutene)及びPBO(polybenzoxazole)からなる群から選択された1種又は2種以上の有機樹脂により形成されている。特に、膜強度(弾性率)が70MPa以上、破断伸び率が5%以上、ガラス転移温度が150℃以上、熱膨張係数が60ppm/℃以下の絶縁材料(以下、適宜「絶縁材料A」と略する。)、あるいは膜強度(弾性率)が10GPa以上、熱膨張係数が30ppm/℃以下、ガラス転移温度が150℃以上の絶縁材料(以下、適宜「絶縁材料B」と略する。)を有することが好ましい。絶縁層14の一層あたりの厚みとしては、8μm以上にすることが好ましい。
ここで、膜強度(弾性率)及び破談伸び率は、JIS K 7161(引張特性試験)に準拠した絶縁材料の引っ張り試験による測定値であり、膜強度(弾性率)は、この引っ張り試験結果に基づいた歪み0.1%における強度からの算出値である。熱膨張率はJIS C 6481に準拠したTMA法による測定値であり、ガラス転移温度はJIS C 6481に準拠したDMA法による測定値である。
絶縁材料Aとしては、例えば、エポキシ系樹脂(日立化成製;MCF−7000LX)、ポリイミド系樹脂(日東電工製;AP−6832C)、ベンゾシクロブテン樹脂(ダウ・ケミカル製;Cyclotene4000シリーズ)、ポリフェニレンエーテル樹脂(旭化成製;ザイロン)、液晶ポリマーフィルム(クラレ製;LCP−A)、延伸多孔質フッ素樹脂含浸熱硬化性樹脂(ジャパンゴアテックス製;MICROLAM600)などが好適である。
絶縁材料Bとしては、例えば、ガラスクロス含浸エポキシ樹脂(日立化成製;MCL−E−679)、アラミド不織布含浸エポキシ樹脂(新神戸電機製;EA−541)、延伸多孔質フッ素樹脂含浸熱硬化性樹脂(ジャパンゴアテックス製;MICROLAM400)などが好適である。
絶縁層14は、これらの有機樹脂のうちの1種を配線層15間の全ての絶縁層14に使用してもよいし、前記有機樹脂の2種以上の層を混在させて配線層15間に配置してもよい。本実施の形態においては、絶縁層14は例えばポリイミド樹脂により形成するが、例えば、最下層の絶縁層14をポリイミド樹脂により形成し、2層目以降をエポキシ樹脂により形成してもよい。
配線層15における配線を構成する金属は、コストの観点から銅が最適であるが、金、銀、アルミニウム及びニッケルからなる群から選択された少なくとも1種の金属又はその合金も使用可能である。本実施の形態においては、配線層15における配線は銅から構成されている。
絶縁体膜12は、第1電極パターン13の下面と接しかつ第1電極パターン内に収まるように絶縁体膜12に開口部があり、さらに絶縁体膜12の下面に金属支持体11が設けられ、ソルダーレジストとしての機能を有している。絶縁体膜12の材料としては、ソルダーレジストとしての機能を有する絶縁材料であれば問題はない。また、絶縁層14に用いる材料と同じ材料を適応することも可能である。
また、第2電極パターン17は配線層15の最上層に接続されており、配線層15の各層は絶縁層14内のビアを介して互いに接続されており、配線層15の最下層は絶縁層14内のビアを介して第1電極パターン13に接続されている。図1(a)では、第2電極パターン17が絶縁層14内に形成された形で記載しているが、図2(a)に示すとおり絶縁層14上に形成されていても問題はない。さらに、図2(b)に示すとおり、絶縁層14上に形成された第2電極パターン17の上にソルダーレジスト23を設けても良い。
金属支持体11は、搭載基板を補強するために設けられる。搭載基板に金属支持体11を設けることにより、搭載基板の反りやうねりなどの変形を抑えることができ、搭載基板へ半導体装置(デバイス)の搭載信頼性や、外部ボードなどへの搭載基板あるいは半導体パッケージの実装信頼性を確保できる。金属支持体11は、図1(b)に示すようなフレーム状の他、第1電極パターン13が露出する形であれば、格子状やメッシュ状として設けても良い。
金属支持体11としては、搭載基板に十分な強度を付与でき、搭載基板あるいは半導体パッケージの実装時における熱処理に耐えられる耐熱性を有する金属であることが望ましい。
この材料として、ステンレス、鉄、ニッケル、銅及びアルミニウムからなる群から選択された少なくとも1種の金属又はその合金から構成されることができるが、ステンレス及び銅合金が取り扱いの面で最適である。また、金属支持体11の厚さは0.1乃至1.5mmが適している。金属支持体11は、金属であるため導電性を有しているため通電が可能である。
本発明によれば、第1電極パターン13が絶縁層14に埋め込まれているので、第1電極パターン13への応力やひずみが緩和され応力の集中を低減することができ、絶縁体膜12がソルダーレジストとして機能するため、半田ボール設置の際にボールの位置ずれを防止でき作業性を高めることができる。これらの効果により、設置後においては接合部での応力集中を低減でき、設置安定性と外部ボードとの実装信頼性が優れた搭載基板を得ることができる。
次に、本発明に係る搭載基板及び半導体パッケージの第2の実施の形態について説明する。図3は本実施の形態に係る半導体装置搭載基板の構成を示す概略断面図である。第1電極パターン13の間及び周囲に導体パターン18が設けられ、導体パターン18は配線構造膜16内の配線層15とビアにより接続されていること以外の構成は、第1の実施の形態の搭載基板と同一である。
導体パターン18を構成する金属は、コストの観点から銅が最適であるが、金、銀、アルミニウム及びニッケルからなる群から選択された少なくとも1種の金属又はその合金も使用可能である。本実施の形態においては、導体パターン18における配線は銅から構成されている。
また、図4に示すとおり、金属支持体11は金属であり電気的に利用できるため、ビア19を介して導体パターン18と金属支持体11が接続されている構造もとれる。
本発明によれば、絶縁体膜12を有するため、第1電極パターン13が形成されている平面上に安定して導体パターン18による電気的回路(特に電源やグランド)を設けることができ、電気回路の設計自由度が増え、電気特性を向上することができ、搭載基板が多層積層の場合において積層数を低減できる効果がある。
次に、本発明に係る搭載基板の第3の実施の形態について説明する。図5は本実施の形態に係る半導体装置搭載基板の構成を示す概略断面図である。第1電極パターン13の上面に設けられた誘電体層20と、誘電体層20の上面に配線構造膜16と導通した導電体層21とからなるコンデンサ22を有すること以外の構成は、第1の実施の形態または第2の実施の形態の搭載基板と同一である。
コンデンサ22の誘電体層20はスパッタ法、蒸着法、CVD又は陽極酸化法等により形成する。このコンデンサ22を構成する材料は、酸化チタン、酸化タンタル、Al2O3、SiO2、Nb2O5、BST(BaxSr1−xTiO3)、PZT(PbZrxTi1−xO3)、PLZT(Pb1−yLayZrxTi1−xO3)又はSrBi2Ta2O9等のペロブスカイト系材料であることが好ましい。但し、前記化合物のいずれについても、0≦x≦1、0<y<1である。また、コンデンサ22は、所望の誘電率を実現することができる有機樹脂等により構成されてもよい。
本発明によれば、この様なコンデンサを形成することにより、伝送ノイズを低減することができ、高速化に最適な搭載基板を得ることができる。
次に、本発明に係る搭載基板及び半導体パッケージの第4の実施の形態について説明する。図6は本実施の形態に係る半導体装置搭載基板の構成を示す概略断面図である。金属支持体11が突起24を有し、絶縁体膜12の下面全体に設けられかつ突起24の上部が第1電極パターン13と接していること以外は第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態の搭載基板と同一である。
突起24は、めっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により形成される。また、図7(a)、(b)に示すとおり、導体パターン18を有する搭載基板において、金属支持体11と導体パターン18との導通を突起24により得る構成も可能である。
この構成の際は、突起24と導体パターン18は電気的に安定した接続が必要となる。さらに、図7(b)に示す金属支持体11を選択除去し絶縁体膜12を開口させた構成でも、金属支持体11と導体パターン18との導通を突起24で取る構成も取れる。
本発明によれば、金属支持体11と第1電極パターン13および導体パターン18の電気的導通が確保され、搭載基板の回路オープン検査が可能となる。また、搭載基板の下面全体が金属支持体11とすることで、搭載基板の第2電極パターン17と導通が取れるよう半田ボール、低融点金属、ワイヤーボンディングなどによる半導体装置の搭載時において搭載基板の平坦性がより十分に確保され半導体装置の搭載信頼性が向上できる。さらに、下面全体が金属支持体11となっていると半導体装置搭載前に搭載基板の良否選別を行うことができないため、必要な突起24のみを金属支持体11と接触しないように金属支持体11を選択除去することで露出させて検査に用いることができる。
この方法を用いれば、金属支持体11による平坦性を確保した上、搭載基板は良否選別を行うことができ、さらに突起24を使用するため第1電極パターン13へは金属支持体11除去時のダメージを与えずにすむ。また、良否選別を行う方法の使用、未使用に関わらず、半導体パッケージを形成した後、フレーム状などに金属支持体11と突起24を選択除去することで第1電極パターン13を露出させることができる。金属支持体11の除去に際して、形成される半導体パッケージが金属支持体11が無くても外部ボードへの十分な実装信頼性を確保できる強度を保有していれば、金属支持体11を完全除去してもかまわない。
次に、本発明に係る搭載基板及び半導体パッケージの第5の実施の形態について説明する。図8は本実施の形態に係るフリップチップによる半導体パッケージの構成を示す概略断面図である。
本発明の半導体パッケージは、本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態または第4の実施の形態に記載の搭載基板に半導体装置25を搭載して形成することができる。半導体装置25のパッドなど電気的接続部と搭載基板の配線とは、種々の方式で電気的に導通することが可能であり、たとえば、フリップチップ、ワイヤーボンディング、テープボンディングがあげられる。
本発明の半導体パッケージは、図8(a)に示すように、搭載基板の下面全体に金属支持体11を備えた形態とすることができる。この形態で他のボードなどに実装する際、第1電極パターン13が露出するように金属支持体11と突起24を除去する。第1電極パターン13が露出した形態としては、図8(b)に示すように絶縁体膜12を下面に、フレーム状あるいは格子状やメッシュ状に金属支持体11を加工して残し、半導体パッケージ補強に用いることができる。このような補強を形成しなくても十分な強度を有する場合は、金属支持体11をすべて除去して、図8(c)に示す形態としてもよい。
また、図8(d)に示した様に、金属支持体11を選択除去して第1電極パターン13を露出させた後、第1電極パターン13に半導体装置25を搭載した形態も取れる。この際、金属支持体11は半導体パッケージの補強と、絶縁体膜12と配線構造膜16にテンションをかけた状態として搭載基板の反り、うねりを抑える働きを持っている。さらに、必要であれば図8(e)にある様に半導体装置25を搭載基板両側に搭載してもよい。
また、本発明の半導体パッケージは、図8に示す形態の様に、半導体装置25に設けられたパッド26と、本発明の搭載基板の第1電極パターン13もしくは第2電極パターン17とは、例えば金属バンプ27を介して電気的に接続することができる。その際、半導体装置25と搭載基板との間には必要によりアンダーフィル樹脂28を充填することができる。
また、半導体装置25はモールド樹脂30による封止を行うことや、放熱性を高めるためのヒートスプレッダ32およびヒートシンクを取り付けた形態を取ってもかまわない。さらに、第1電極パターン13に半導体装置25を搭載した際は、金属支持体11をヒートシンクとのスペーサ31として使用してもよい。
以下、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの製造方法の実施の形態について説明する。図9(a)から(f)は、本発明の第1の実施の形態に係る搭載基板の製造方法を工程順に示す部分断面図である。本実施の形態は、本発明の第1の実施の形態(図1)に係る搭載基板を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
先ず、図9(a)に示すように、厚さ0.1乃至1.5mmの金属支持体11の表面にめっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により突起24を形成する。突起24をエッチング除去する際に、第1電極パターン13へのエッチングバリアのため、突起24の最上層に金、銀、白金、パラジウムのいずれか一つの金属を構成させておくことも可能である。
本実施の形態では、金属支持体11は銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を用い、突起24はめっき法によりニッケルで形成している。突起24を形成する方法は、めっきレジストを金属支持体11上に30μm厚みで積層し、フォトリソグラフィー技術である露光、現像、もしくは、レーザにより突起24の予定地にめっきレジストの開口パターンを形成し、電解ニッケルめっきを25μm析出させた。
次に、図9(b)に示すように、絶縁体膜12と第1電極パターン13を形成する。絶縁体膜12の形成は、絶縁体膜12用の樹脂が液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等で積層する。また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔であればラミネート法等で積層した後、乾燥等の処理を施して固める。この際、突起24の頂点が絶縁体膜12の表面上に現れている必要があるため、液状樹脂の場合は、感光性であればフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、非感光性もしくは感光性でも解像度が不足している場合は、研磨により整える。
また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔の場合は、ラミネート時に突起24の頂点が飛び出す様にフィルムのキャリア側にクッションを入れておくとよい。ドライフィルムの場合は、ラミネート後に研磨で整えてもかまわない。
絶縁体膜12を形成した後、第1電極パターン13をサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。特に、樹脂付き銅箔の樹脂を絶縁体膜12とした場合は、キャリアとして用いている銅箔をサブトラクティブ法でパターニングすることも可能である。
また、銅箔の厚みが2μm以下と薄い場合は、この銅箔を給電層としたセミアディティブ法でのパターニングも可能である。本実施の形態では、樹脂付き銅箔(住友ベークライト;APL−4501;銅箔厚み、18μm)を使用して絶縁体膜12と、サブトラクティブ法により銅箔をパターニングして第1電極パターン13を形成した。
次に、図9(c)に示すように、絶縁層14と配線層15を形成する。絶縁層14を形成する方法は、絶縁層14を構成する絶縁樹脂が液状ならば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により絶縁樹脂を積層し、また、絶縁樹脂がドライフィルムであればラミネート法等により絶縁樹脂を積層した後、乾燥等の処理を施して前記絶縁樹脂を固める。
そして、前記絶縁樹脂が感光性であればフォトリソプロセス等により、また、前記絶縁樹脂が非感光性であればレーザ加工法等により、前記絶縁樹脂をパターニングしてビアホールを形成し、キュアを行って絶縁樹脂を硬化させて絶縁層14を形成する。次に、配線パターンをサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成し、配線層15を形成する。
次に、図9(d)に示すように、サブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等による絶縁層13の形成工程及び配線層14の形成工程を繰り返して、配線構造膜16と表層に第2電極パターン17を形成する。本実施の形態では、絶縁層13にアラミド不織布含浸エポキシ樹脂(新神戸電機製;EA−541)を使用し、配線層14は2μm厚みの無電解銅めっきを給電層としたセミアディティブ法を用いた。
次に、図9(e)に示すように、金属支持体11をエッチングにより選択除去する。除去法としては、エッチングするところが開口しているエッチングレジストを形成する。形成方法は、エッチングレジストが液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等によりエッチングレジストを積層し、エッチングレジストがドライフィルムであればラミネート法等でエッチングレジストを積層した後、乾燥等の処理を施してエッチングレジストを固め、エッチングレジストが感光性であればフォトリソプロセス等により、エッチングレジストが非感光性であればレーザ加工法等によりエッチングレジストをパターニングする。
その後、このエッチングレジストをマスクとして、金属支持体11を絶縁体膜11と突起24が露出するまでエッチングする。本実施の形態では、アンモニアを主成分とするアルカリ銅エッチング液(メルテックス;エープロセス)を用いて銅合金板を選択除去した。
次に、図9(f)に示すように、突起24をエッチング、もしくはレーザにより選択除去する。エッチングを行った後に開口部の形状を整えるため、レーザを使用してもかまわない。突起24除去後に第1電極パターン13の露出表面を正常化して搭載基板を得る。本実施の形態では、突起24としたニッケルを硫酸:過酸化水素水:純水=1:1:10の比率で混合したエッチング液を用いて除去した。
この搭載基板は、本発明の第1の実施の形態に係る搭載基板と同じものであり、上述の製造方法によれば、この搭載基板を効率よく製造することができる。また、本実施の形態に係る製造方法によれば、平坦な金属支持体11を基板として配線構造膜16を積層するため、配線構造膜16の平坦性を向上させることができるため、安定した積層が可能となる。
また、突起24を形成しなくとも搭載基板を形成することは可能であるが、本発明の第4の実施の形態に示した搭載基板の効果にあるように、金属支持体11の平坦性を利用して第2電極パターン17上に半導体装置を搭載する前に、搭載基板の良否選別が不可能となる。搭載基板としては、良否選別が不可欠であるため、突起24を無くした方法では、金属支持体11の平坦性を利用した半導体装置搭載はできない。
次に、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの製造方法の第2の実施の形態を説明する。図10(a)から(d)は、本発明の第2の実施の形態に係る搭載基板の製造方法を工程順に示す部分断面図である。
本実施の形態は、本発明の第2の実施の形態(図3)に係る搭載基板を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。第1電極パターン13の間及び周囲に導体パターン18が設けられ、導体パターン18は配線構造膜16内の配線層15とビアにより接続されていること以外の構成は、本発明の第1の実施の形態の搭載基板の製造方法と同一である。
先ず、図10(a)に示すように、厚さ0.1乃至1.5mmの金属支持体11の表面にめっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により突起24を形成する。突起24をエッチング除去する際に、第1電極パターン13へのエッチングバリアのため、突起24の最上層に金、銀、白金、パラジウムのいずれか一つの金属を構成させておくことも可能である。
本実施の形態では、金属支持体11は銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を用い、突起24はめっき法によりニッケルで形成している。突起24を形成する方法は、めっきレジストを金属支持体11上に30μm厚みで積層し、フォトリソグラフィー技術である露光、現像、もしくは、レーザにより突起24の予定地にめっきレジストの開口パターンを形成し、電解ニッケルめっきを25μm析出させた。
次に、図10(b)に示すように、絶縁体膜12と第1電極パターン13を形成する。絶縁体膜12の形成は、絶縁体膜12用の樹脂が液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等で積層する。また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔であればラミネート法等で積層した後、乾燥等の処理を施して固める。この際、突起24の頂点が絶縁体膜12の表面上に現れている必要があるため、液状樹脂の場合は、感光性であればフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、非感光性もしくは感光性でも解像度が不足している場合は、研磨により整える。
また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔の場合は、ラミネート時に突起24の頂点が飛び出す様にフィルムのキャリア側にクッションを入れておくとよい。ドライフィルムの場合は、ラミネート後に研磨で整えてもかまわない。
絶縁体膜12を形成した後、第1電極パターン13をサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。特に、樹脂付き銅箔の樹脂を絶縁体膜12とした場合は、キャリアとして用いている銅箔をサブトラクティブ法でパターニングすることも可能である。
また、銅箔の厚みが2μm以下と薄い場合は、この銅箔を給電層としたセミアディティブ法でのパターニングも可能である。本実施の形態では、樹脂付き銅箔(住友ベークライト;APL−4501;銅箔厚み、18μm)を使用して絶縁体膜12と、サブトラクティブ法により銅箔をパターニングして第1電極パターン13を形成した。
次に、図10(c)に示すように、第1電極パターン13の間と周囲に導体パターン18を形成する。導体パターン18は、サブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。本実施の形態では、第1電極パターン13形成後に無電解銅めっきを2μm析出させ、これを給電層としたセミアディティブ法を用いて形成した。
次に、図10(d)に示すように、絶縁層14と配線層15を形成する。絶縁層14を形成する方法は、絶縁層14を構成する絶縁樹脂が液状ならば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により絶縁樹脂を積層し、また、絶縁樹脂がドライフィルムであればラミネート法等により絶縁樹脂を積層した後、乾燥等の処理を施して前記絶縁樹脂を固める。
そして、前記絶縁樹脂が感光性であればフォトリソプロセス等により、また、前記絶縁樹脂が非感光性であればレーザ加工法等により、前記絶縁樹脂をパターニングしてビアホールを形成し、キュアを行って絶縁樹脂を硬化させて絶縁層14を形成する。
次に、配線パターンをサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成し、配線層15を形成する。本実施の形態では、絶縁層13にアラミド不織布含浸エポキシ樹脂(新神戸電機製;EA−541)を使用し、配線層14は2μm厚みの無電解銅めっきを給電層としたセミアディティブ法を用いた。これ以降の工程は、本発明の第1の実施の形態の図9(d)以降の工程と同一となる。
一方、図11(a)、(b)に示す通り、第1電極パターン13と導体パターン18を同時に形成してもかまわない。図11では図10と異なる工程のみ示している。この方法では、第1電極パターン13と導体パターン18間の目合わせ精度がよくなる効果と工程数を減らしてコストを低減する効果を有している。
先ず、図11(a)に示すように、厚さ0.1乃至1.5mmの金属支持体11の表面にめっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により突起24を形成する。突起24をエッチング除去する際に、第1電極パターン13へのエッチングバリアのため、突起24の最上層に金、銀、白金、パラジウムのいずれか一つの金属を構成させておくことも可能である。
本実施の形態では、金属支持体11は銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を用い、突起24はめっき法によりニッケルで形成している。突起24を形成する方法は、めっきレジストを金属支持体11上に30μm厚みで積層し、フォトリソグラフィー技術である露光、現像、もしくは、レーザにより突起24の予定地にめっきレジストの開口パターンを形成し、電解ニッケルめっきを25μm析出させた。
次に、図11(b)に示すように、絶縁体膜12、第1電極パターン13、導体パターン18を形成する。絶縁体膜12の形成は、絶縁体膜12用の樹脂が液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等で積層する。また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔であればラミネート法等で積層した後、乾燥等の処理を施して固める。この際、突起24の頂点が絶縁体膜12の表面上に現れている必要があるため、液状樹脂の場合は、感光性であればフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、非感光性もしくは感光性でも解像度が不足している場合は、研磨により整える。
また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔の場合は、ラミネート時に突起24の頂点が飛び出す様にフィルムのキャリア側にクッションを入れておくとよい。ドライフィルムの場合は、ラミネート後に研磨で整えてもかまわない。
絶縁体膜12を形成した後、第1電極パターン13、導体パターン18をサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。特に、樹脂付き銅箔の樹脂を絶縁体膜12とした場合は、キャリアとして用いている銅箔をサブトラクティブ法でパターニングすることも可能である。また、銅箔の厚みが2μm以下と薄い場合は、この銅箔を給電層としたセミアディティブ法でのパターニングも可能である。
本実施の形態では、樹脂付き銅箔(住友ベークライト;APL−4501;銅箔厚み、18μm)を使用して絶縁体膜12と、サブトラクティブ法により銅箔をパターニングして第1電極パターン13、導体パターン18を形成した。
この工程で形成されている状態は、図10(c)と同一となり、これ以降の工程は図10(d)以降の工程となる。
この搭載基板は、本発明の第2の実施の形態に係る搭載基板と同じものであり、上述の製造方法によれば、この搭載基板を効率よく製造することができる。また、この搭載基板は本発明の第1の実施の形態における効果をそのまま引き継いだ上、導体パターン18が形成されていることにより、さらなる配線密度向上と積層数低減の効果を有している。
次に、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの製造方法の第3の実施の形態を説明する。図12(a)から(c)は、本発明の第3の実施の形態に係る搭載基板の製造方法を工程順に示す部分断面図である。本実施の形態は、本発明の第2の実施の形態(図4)に係る搭載基板を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。導体パターン18が金属支持体11とビア19により接続されていること以外の構成は、本発明の第2の実施の形態の搭載基板の製造方法と同一である。
先ず、図12(a)に示すように、厚さ0.1乃至1.5mmの金属支持体11の表面にめっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により突起24を形成する。突起24をエッチング除去する際に、第1電極パターン13へのエッチングバリアのため、突起24の最上層に金、銀、白金、パラジウムのいずれか一つの金属を構成させておくことも可能である。
本実施の形態では、金属支持体11は銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を用い、突起24はめっき法によりニッケルで形成している。突起24を形成する方法は、めっきレジストを金属支持体11上に30μm厚みで積層し、フォトリソグラフィー技術である露光、現像、もしくは、レーザにより突起24の予定地にめっきレジストの開口パターンを形成し、電解ニッケルめっきを25μm析出させた。
次に、図12(b)に示すように、絶縁体膜12、第1電極パターン13、ビア19を形成する。絶縁体膜12の形成は、絶縁体膜12用の樹脂が液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等で積層する。また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔であればラミネート法等で積層した後、乾燥等の処理を施して固める。この際、突起24の頂点が絶縁体膜12の表面上に現れている必要があるため、液状樹脂の場合は、感光性であればフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、非感光性もしくは感光性でも解像度が不足している場合は、研磨により整える。
また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔の場合は、ラミネート時に突起24の頂点が飛び出す様にフィルムのキャリア側にクッションを入れておくとよい。ドライフィルムの場合は、ラミネート後に研磨で整えてもかまわない。
絶縁体膜12を形成した後、第1電極パターン13をサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。特に、樹脂付き銅箔の樹脂を絶縁体膜12とした場合は、キャリアとして用いている銅箔をサブトラクティブ法でパターニングすることも可能である。また、銅箔の厚みが2μm以下と薄い場合は、この銅箔を給電層としたセミアディティブ法でのパターニングも可能である。
さらに、ビア19をフォトリソグラフィー、レーザ、ドライエッチングなどの方法を用いて金属支持体11が露出するよう形成する。絶縁体膜12のパターニング時に、感光性であればフォトリソグラフィーにより、非感光性であればレーザ、ドライエッチングにより、ビア19も同時にパターニングしてもよい。
本実施の形態では、樹脂付き銅箔(住友ベークライト;APL−4501;銅箔厚み、18μm)を使用して絶縁体膜12と、サブトラクティブ法により銅箔をパターニングして第1電極パターン13を、炭酸ガスレーザを用いてビア径80μmのビア19を形成した。
次に、図12(c)に示すように、第1電極パターン13の間と周囲に導体パターン18をビア19により金属支持体11と接続できるように形成する。導体パターン18は、サブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。本実施の形態では、第1電極パターン13形成後に無電解銅めっきを2μm析出させ、これを給電層としたセミアディティブ法を用いて形成した。
この工程で形成されている状態は、図10(c)と同一となり、これ以降の工程は図10(d)以降の工程となる。
また、図13に示すように、第1電極パターン13と導体パターン18を同時に形成してもよい。この方法では、第1電極パターン13と導体パターン18間の目合わせ精度がよくなる効果と工程数を減らしてコストを低減する効果を有している。
先ず、図13(a)に示すように、厚さ0.1乃至1.5mmの金属支持体11の表面にめっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により突起24を形成する。突起24をエッチング除去する際に、第1電極パターン13へのエッチングバリアのため、突起24の最上層に金、銀、白金、パラジウムのいずれか一つの金属を構成させておくことも可能である。
本実施の形態では、金属支持体11は銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を用い、突起24はめっき法によりニッケルで形成している。突起24を形成する方法は、めっきレジストを金属支持体11上に30μm厚みで積層し、フォトリソグラフィー技術である露光、現像、もしくは、レーザにより突起24の予定地にめっきレジストの開口パターンを形成し、電解ニッケルめっきを25μm析出させた。
次に、図13(b)に示すように、絶縁体膜12ビア19を形成する。絶縁体膜12の形成は、絶縁体膜12用の樹脂が液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等で積層する。また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔であればラミネート法等で積層した後、乾燥等の処理を施して固める。この際、突起24の頂点が絶縁体膜12の表面上に現れている必要があるため、液状樹脂の場合は、感光性であればフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、非感光性もしくは感光性でも解像度が不足している場合は、研磨により整える。
また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔の場合は、ラミネート時に突起24の頂点が飛び出す様にフィルムのキャリア側にクッションを入れておくとよい。ドライフィルムの場合は、ラミネート後に研磨で整えてもかまわない。
さらに、ビア19をフォトリソグラフィー、レーザ、ドライエッチングなどの方法を用いて金属支持体11が露出するよう形成する。絶縁体膜12パターニング時に、感光性であればフォトリソグラフィーにより、非感光性であればレーザ、ドライエッチングにより、ビア19も同時にパターニングしてもよい。樹脂付き銅箔の場合は、銅箔をエッチングしてからレーザによりビア19を形成する。
本実施の形態では、樹脂付き銅箔(住友ベークライト;APL−4501;銅箔厚み、18μm)を使用して絶縁体膜12と、銅箔をエッチングしてから炭酸ガスレーザを用いてビア径80μmのビア19を形成した。
次に、図13(c)に示すように、第1電極パターン13と導体パターン18をサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。本実施の形態では、無電解銅めっきを2μm厚みで析出させ、これを給電層としたセミアディティブ法を用いて形成した。この工程で形成されている状態は、図10(c)と同一となり、これ以降の工程は図10(d)以降の工程となる。
この搭載基板は、本発明の第2の実施の形態に係る搭載基板と同じものであり、上述の製造方法によれば、この搭載基板を効率よく製造することができる。また、この搭載基板は本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態の効果をそのまま引き継いだ上、導体パターン18が金属支持体11と接続されていることにより、金属支持体11も電気回路として利用するため、本発明の第2の実施の形態よりさらに配線密度向上と積層数低減の効果を有している。
次に、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの製造方法の第4の実施の形態を説明する。図14(a)から(c)は、本発明の第4の実施の形態に係る搭載基板の製造方法を工程順に示す部分断面図である。本実施の形態は、本発明の第4の実施の形態(図7)に係る搭載基板を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。導体パターン18が金属支持体11とをつなぐビア19が突起24を用いていること以外の構成は、本発明の第2の実施の形態の搭載基板の製造方法と同一である。
先ず、図14(a)に示すように、厚さ0.1乃至1.5mmの金属支持体11の表面にめっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により突起24を形成する。突起24をエッチング除去する際に、第1電極パターン13へのエッチングバリアのため、突起24の最上層に金、銀、白金、パラジウムのいずれか一つの金属を構成させておくことも可能である。
本実施の形態では、金属支持体11は銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を用い、突起24はめっき法によりニッケルで形成している。突起24を形成する方法は、めっきレジストを金属支持体11上に30μm厚みで積層し、フォトリソグラフィー技術である露光、現像、もしくは、レーザにより突起24の予定地にめっきレジストの開口パターンを形成し、電解ニッケルめっきを25μm析出させた。
次に、図14(b)に示すように、絶縁体膜12、第1電極パターン13、導体パターン18を形成する。絶縁体膜12の形成は、絶縁体膜12用の樹脂が液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等で積層する。また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔であればラミネート法等で積層した後、乾燥等の処理を施して固める。この際、突起24の頂点が絶縁体膜12の表面上に現れている必要があるため、液状樹脂の場合は、感光性であればフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、非感光性もしくは感光性でも解像度が不足している場合は、研磨により整える。
また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔の場合は、ラミネート時に突起24の頂点が飛び出す様にフィルムのキャリア側にクッションを入れておくとよい。ドライフィルムの場合は、ラミネート後に研磨で整えてもかまわない。
絶縁体膜12を形成した後、第1電極パターン13、導体パターン18をサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。特に、樹脂付き銅箔の樹脂を絶縁体膜12とした場合は、キャリアとして用いている銅箔をサブトラクティブ法でパターニングすることも可能である。
また、銅箔の厚みが2μm以下と薄い場合は、この銅箔を給電層としたセミアディティブ法でのパターニングも可能である。また、第1電極パターン13と導体パターン18を別々の工程での形成、もしくは同じ工程での形成のどちらを行ってもよい。別々に形成する場合は、形成するパターンに合わせたプロセスの適応により歩留まりの向上が、同時に形成する場合は、第1電極パターン13と導体パターン18との目合わせ精度向上と工程数低減の効果がある。
本実施の形態では、樹脂付き銅箔(住友ベークライト;APL−4501;銅箔厚み、18μm)を使用して絶縁体膜12と、サブトラクティブ法により銅箔をパターニングして第1電極パターン13、導体パターン18を形成した。
次に、図14(c)に示すように、絶縁層14と配線層15を形成する。絶縁層14を形成する方法は、絶縁層14を構成する絶縁樹脂が液状ならば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により絶縁樹脂を積層し、また、絶縁樹脂がドライフィルムであればラミネート法等により絶縁樹脂を積層した後、乾燥等の処理を施して前記絶縁樹脂を固める。
そして、前記絶縁樹脂が感光性であればフォトリソプロセス等により、また、前記絶縁樹脂が非感光性であればレーザ加工法等により、前記絶縁樹脂をパターニングしてビアホールを形成し、キュアを行って絶縁樹脂を硬化させて絶縁層14を形成する。
次に、配線パターンをサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成し、配線層15を形成する。本実施の形態では、絶縁層13にアラミド不織布含浸エポキシ樹脂(新神戸電機製;EA−541)を使用し、配線層14は2μm厚みの無電解銅めっきを給電層としたセミアディティブ法を用いた。この工程で形成されている状態は、図10(c)と同一となり、これ以降の工程は図10(d)以降の工程となる。
この搭載基板は、本発明の第4の実施の形態に係る搭載基板と同じものであり、上述の製造方法によれば、この搭載基板を効率よく製造することができる。また、この搭載基板は本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態の効果をそのまま引き継いだ上、導体パターン18と金属支持体11が突起24により接続されているため、本発明の第3の実施の形態に比べ、工数を低減することができ、コスト、歩留まりの面で効果がある。
次に、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの製造方法の第5の実施の形態を説明する。図15(a)から(d)は、本発明の第5の実施の形態に係る搭載基板の製造方法を工程順に示す部分断面図である。本実施の形態は、本発明の第3の実施の形態(図5)に係る搭載基板を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。少なくとも一つ以上の第1電極パターン13に誘電体層20と導電体層21を設けてコンデンサ22を形成していること以外の構成は、本発明の第1の実施の形態の搭載基板の製造方法と同一である。
また、図15では本発明の第1の実施の形態の形態を用いているが、本発明の第2の実施の形態における図10(b)や(c)、図11(b)、第3の実施の形態の図12(b)や(c)、図13(c)、第4の実施の形態の図14(b)を図15(b)の代わりとしてもよい。
先ず、図15(a)に示すように、厚さ0.1乃至1.5mmの金属支持体11の表面にめっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により突起24を形成する。突起24をエッチング除去する際に、第1電極パターン13へのエッチングバリアのため、突起24の最上層に金、銀、白金、パラジウムのいずれか一つの金属を構成させておくことも可能である。
本実施の形態では、金属支持体11は銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を用い、突起24はめっき法によりニッケルで形成している。突起24を形成する方法は、めっきレジストを金属支持体11上に30μm厚みで積層し、フォトリソグラフィー技術である露光、現像、もしくは、レーザにより突起24の予定地にめっきレジストの開口パターンを形成し、電解ニッケルめっきを25μm析出させた。
次に、図15(b)に示すように、絶縁体膜12と第1電極パターン13を形成する。絶縁体膜12の形成は、絶縁体膜12用の樹脂が液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等で積層する。また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔であればラミネート法等で積層した後、乾燥等の処理を施して固める。この際、突起24の頂点が絶縁体膜12の表面上に現れている必要があるため、液状樹脂の場合は、感光性であればフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、非感光性もしくは感光性でも解像度が不足している場合は、研磨により整える。
また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔の場合は、ラミネート時に突起24の頂点が飛び出す様にフィルムのキャリア側にクッションを入れておくとよい。ドライフィルムの場合は、ラミネート後に研磨で整えてもかまわない。
絶縁体膜12を形成した後、第1電極パターン13をサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。特に、樹脂付き銅箔の樹脂を絶縁体膜12とした場合は、キャリアとして用いている銅箔をサブトラクティブ法でパターニングすることも可能である。
また、銅箔の厚みが2μm以下と薄い場合は、この銅箔を給電層としたセミアディティブ法でのパターニングも可能である。本実施の形態では、ポリイミド系樹脂(日東電工製;AP−6832C)を使用して絶縁体膜12と、スパッタ法により給電層を設けたセミアディティブ法を用いて第1電極パターン13を形成した。
次に、図15(c)に示すように、少なくとも一つ以上の第1電極パターン13上に誘電体層20と導電体層21を形成する。特に図示してはいないが、デカップリングコンデンサとして用いるため、コンデンサを形成する第1電極パターン13はパッドとして電気的接続されている部位も有している。
誘電体層20はスパッタ法、蒸着法、CVD又は陽極酸化法等により第1電極パターン13上に形成する。このコンデンサ22を構成する材料は、酸化チタン、酸化タンタル、Al2O3、SiO2、Nb2O5、BST(BaxSr1−xTiO3)、PZT(PbZrxTi1−xO3)、PLZT(Pb1−yLayZrxTi1−xO3)又はSrBi2Ta2O9等のペロブスカイト系材料であることが好ましい。但し、前記化合物のいずれについても、0≦x≦1、0<y<1である。
また、誘電体層20は、所望の誘電率を実現することができる有機樹脂等により構成されてもよい。また、誘電体層20上に導電体層21をスパッタ法、CVD法、サブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。本実施の形態では、メタルマスクを用いて必要な電極パターン13上にスパッタ法によりBSTを20nm、さらにその上に導電体層21としてスパッタ法で白金を80nmを積層した。
次に、図15(d)に示すように、絶縁層14と配線層15を形成する。絶縁層14を形成する方法は、絶縁層14を構成する絶縁樹脂が液状ならば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により絶縁樹脂を積層し、また、絶縁樹脂がドライフィルムであればラミネート法等により絶縁樹脂を積層した後、乾燥等の処理を施して前記絶縁樹脂を固める。
そして、前記絶縁樹脂が感光性であればフォトリソプロセス等により、また、前記絶縁樹脂が非感光性であればレーザ加工法等により、前記絶縁樹脂をパターニングしてビアホールを形成し、キュアを行って絶縁樹脂を硬化させて絶縁層14を形成する。
次に、配線パターンをサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成し、配線層15を形成する。本実施の形態では、絶縁層13にアラミド不織布含浸エポキシ樹脂(新神戸電機製;EA−541)を使用し、配線層14は2μm厚みの無電解銅めっきを給電層としたセミアディティブ法を用いた。この工程で形成されている状態は、図9(c)と同一となり、これ以降の工程は図9(d)以降の工程となる。
この搭載基板は、本発明の第3の実施の形態に係る搭載基板と同じものであり、上述の製造方法によれば、この搭載基板を効率よく製造することができる。この様なコンデンサを形成することにより、伝送ノイズを低減することができ、高速化に最適な搭載基板を得ることができる。
次に、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの製造方法の第6の実施の形態を説明する。図16(a)から(f)は、本発明の第6の実施の形態に係る搭載基板の製造方法を工程順に示す部分断面図である。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。金属支持体11に除去する予定部分をあらかじめ凹部29としている以外の構成は、本発明の第1の実施の形態の搭載基板の製造方法と同一である。図16の搭載基板の製造方法は、本発明の第1の実施の形態と同一で示したが、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態により搭載基板を形成してもよい。
先ず、図16(a)に示すように、厚さ0.1乃至1.5mmの金属支持体11の裏面に、エッチング除去される予定地を凹部29として形成する。形成方法としては、エッチング、機械加工のいずれかもしくは複合した方法により行われる。また、フレーム状とした金属板を平坦な金属板と張り合わせることで金属支持体11を形成してもよい。
その後、金属支持体11の表面にめっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により突起24を形成する。突起24をエッチング除去する際に、第1電極パターン13へのエッチングバリアのため、突起24の最上層に金、銀、白金、パラジウムのいずれか一つの金属を構成させておくことも可能である。
本実施の形態では、金属支持体11は銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を用い、突起24はめっき法によりニッケルで形成している。突起24を形成する方法は、めっきレジストを金属支持体11上に30μm厚みで積層し、フォトリソグラフィー技術である露光、現像、もしくは、レーザにより突起24の予定地にめっきレジストの開口パターンを形成し、電解ニッケルめっきを25μm析出させた。
次に、図16(b)に示すように、絶縁体膜12と第1電極パターン13を形成する。絶縁体膜12の形成は、絶縁体膜12用の樹脂が液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等で積層する。また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔であればラミネート法等で積層した後、乾燥等の処理を施して固める。この際、突起24の頂点が絶縁体膜12の表面上に現れている必要があるため、液状樹脂の場合は、感光性であればフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、非感光性もしくは感光性でも解像度が不足している場合は、研磨により整える。
また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔の場合は、ラミネート時に突起24の頂点が飛び出す様にフィルムのキャリア側にクッションを入れておくとよい。ドライフィルムの場合は、ラミネート後に研磨で整えてもかまわない。
絶縁体膜12を形成した後、第1電極パターン13をサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。特に、樹脂付き銅箔の樹脂を絶縁体膜12とした場合は、キャリアとして用いている銅箔をサブトラクティブ法でパターニングすることも可能である。
また、銅箔の厚みが2μm以下と薄い場合は、この銅箔を給電層としたセミアディティブ法でのパターニングも可能である。本実施の形態では、樹脂付き銅箔(住友ベークライト;APL−4501;銅箔厚み、18μm)を使用して絶縁体膜12と、サブトラクティブ法により銅箔をパターニングして第1電極パターン13を形成した。
次に、図16(c)に示すように、絶縁層14と配線層15を形成する。絶縁層14を形成する方法は、絶縁層14を構成する絶縁樹脂が液状ならば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により絶縁樹脂を積層し、また、絶縁樹脂がドライフィルムであればラミネート法等により絶縁樹脂を積層した後、乾燥等の処理を施して前記絶縁樹脂を固める。
そして、前記絶縁樹脂が感光性であればフォトリソプロセス等により、また、前記絶縁樹脂が非感光性であればレーザ加工法等により、前記絶縁樹脂をパターニングしてビアホールを形成し、キュアを行って絶縁樹脂を硬化させて絶縁層14を形成する。次に、配線パターンをサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成し、配線層15を形成する。
次に、図16(d)に示すように、サブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等による絶縁層13の形成工程及び配線層14の形成工程を繰り返して、配線構造膜16と表層に第2電極パターン17を形成する。本実施の形態では、絶縁層13にアラミド不織布含浸エポキシ樹脂(新神戸電機製;EA−541)を使用し、配線層14は2μm厚みの無電解銅めっきを給電層としたセミアディティブ法を用いた。
次に、図16(e)に示すように、金属支持体11をエッチングにより選択除去する。除去法としては、エッチングするところが開口しているエッチングレジストを形成する。形成方法は、エッチングレジストが液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等によりエッチングレジストを積層し、エッチングレジストがドライフィルムであればラミネート法等でエッチングレジストを積層した後、乾燥等の処理を施してエッチングレジストを固め、エッチングレジストが感光性であればフォトリソプロセス等により、エッチングレジストが非感光性であればレーザ加工法等によりエッチングレジストをパターニングする。
その後、このエッチングレジストをマスクとして、金属支持体11を絶縁体膜11と突起24が露出するまでエッチングする。また、凹部29を形成しているため、エッチングレジストを用いず、エッチングすることも可能である。本実施の形態では、アンモニアを主成分とするアルカリ銅エッチング液(メルテックス;エープロセス)を用いてエッチングレジストを用いずに銅合金板を選択除去した。
次に、図16(f)に示すように、突起24をエッチング、もしくはレーザにより選択除去する。エッチングを行った後に開口部の形状を整えるため、レーザを使用してもかまわない。突起24除去後に第1電極パターン13の露出表面を正常化して搭載基板を得る。本実施の形態では、突起24としたニッケルを硫酸:過酸化水素水:純水=1:1:10の比率で混合したエッチング液を用いて除去した。
上述の製造方法によれば、搭載基板を効率よく製造することができる。また、本実施の形態に係る製造方法によれば、本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態のそれぞれに対応できるため、それぞれの利点を利用できる。さらに、金属支持体11をエッチングする予定地を凹部29としているため、エッチングを行う量を少なくできると共に、エッチング精度や歩留まりの向上の効果を持っている。
次に、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの製造方法の第7の実施の形態を説明する。図17(a)から(e)は、本発明の第7の実施の形態に係る搭載基板の製造方法を工程順に示す部分断面図である。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。金属支持体11の両表面に搭載基板を形成してから金属支持体11を水平方向で2分割している以外の構成は、本発明の第1の実施の形態の搭載基板の製造方法と同一である。図17の搭載基板の製造方法は、本発明の第1の実施の形態と同一で示したが、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態により搭載基板を形成してもよい。
先ず、図17(a)に示すように、厚さ0.2乃至3.0mmに切りしろ分の厚みを追加した金属支持体11を用意する。この場合は、水平方向に分割した後の金属支持体11の厚みが0.1乃至1.5mmとなる厚みであることが望ましい。
次に、図17(b)に示すように、金属支持体11の両表面にめっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により突起24を形成する。突起24をエッチング除去する際に、第1電極パターン13へのエッチングバリアのため、突起24の最上層に金、銀、白金、パラジウムのいずれか一つの金属を構成させておくことも可能である。
本実施の形態では、金属支持体11は銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を用い、突起24はめっき法によりニッケルで形成している。突起24を形成する方法は、めっきレジストを金属支持体11上に30μm厚みで積層し、フォトリソグラフィー技術である露光、現像、もしくは、レーザにより突起24の予定地にめっきレジストの開口パターンを形成し、電解ニッケルめっきを25μm析出させた。
次に、図17(c)に示すように、絶縁体膜12と第1電極パターン13を形成する。絶縁体膜12の形成は、絶縁体膜12用の樹脂が液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等で積層する。また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔であればラミネート法等で積層した後、乾燥等の処理を施して固める。この際、突起24の頂点が絶縁体膜12の表面上に現れている必要があるため、液状樹脂の場合は、感光性であればフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、非感光性もしくは感光性でも解像度が不足している場合は、研磨により整える。
また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔の場合は、ラミネート時に突起24の頂点が飛び出す様にフィルムのキャリア側にクッションを入れておくとよい。ドライフィルムの場合は、ラミネート後に研磨で整えてもかまわない。
絶縁体膜12を形成した後、第1電極パターン13をサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。特に、樹脂付き銅箔の樹脂を絶縁体膜12とした場合は、キャリアとして用いている銅箔をサブトラクティブ法でパターニングすることも可能である。また、銅箔の厚みが2μm以下と薄い場合は、この銅箔を給電層としたセミアディティブ法でのパターニングも可能である。
本実施の形態では、樹脂付き銅箔(住友ベークライト;APL−4501;銅箔厚み、18μm)を使用して絶縁体膜12と、サブトラクティブ法により銅箔をパターニングして第1電極パターン13を形成した。
次に、図17(d)に示すように、絶縁層14と配線層15を形成する。絶縁層14を形成する方法は、絶縁層14を構成する絶縁樹脂が液状ならば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により絶縁樹脂を積層し、また、絶縁樹脂がドライフィルムであればラミネート法等により絶縁樹脂を積層した後、乾燥等の処理を施して前記絶縁樹脂を固める。
そして、前記絶縁樹脂が感光性であればフォトリソプロセス等により、また、前記絶縁樹脂が非感光性であればレーザ加工法等により、前記絶縁樹脂をパターニングしてビアホールを形成し、キュアを行って絶縁樹脂を硬化させて絶縁層14を形成する。
次に、配線パターンをサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成し、配線層15を形成する。さらに、サブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等による絶縁層13の形成工程及び配線層14の形成工程を繰り返して、配線構造膜16と表層に第2電極パターン17を形成する。本実施の形態では、絶縁層13にアラミド不織布含浸エポキシ樹脂(新神戸電機製;EA−541)を使用し、配線層14は2μm厚みの無電解銅めっきを給電層としたセミアディティブ法を用いた。
次に、図17(e)に示すように、金属支持体11を水平方向の中心位置で2分割して、第2表面を形成する。分割する方法としては、スライサー、ウォーターカッター等による切断をおこなう。この工程で形成されている状態は、図9(d)と同一となり、これ以降の工程は図9(e)以降の工程となる。
上述の製造方法によれば、搭載基板を効率よく製造することができる。また、本実施の形態に係る製造方法によれば、本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態のそれぞれに対応できるため、それぞれの利点を利用できる。さらに、金属支持体11の両面を利用するために、製造数が二倍となり生産性を向上させる効果がある。
次に、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの製造方法の第8の実施の形態を説明する。図18(a)から(e)は、本発明の第8の実施の形態に係る搭載基板の製造方法を工程順に示す部分断面図である。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。金属支持体11を二枚張り合わせて両表面に搭載基板を形成してから金属支持体11を分割している以外の構成は、本発明の第1の実施の形態の搭載基板の製造方法と同一である。図18の搭載基板の製造方法は、本発明の第1の実施の形態と同一で示したが、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態、第6の実施の形態により搭載基板を形成してもよい。特に金属支持体11に凹部29を設けた形状の場合は、本発明の張り合わせによってのみ両面形成を行うことができる。
先ず、図18(a)に示すように、厚さ0.1乃至1.5mmに金属支持体11aと金属支持体11bを張り合わせる。また、凹部29が形成されている金属支持体11を用いて張り合わせることも可能である。張り合わせは、金属支持体11aと金属支持体11bの張り合わせる面を細かな凹凸を形成してかみこませるか、接着剤、溶接等により全面もしくは端部で行う。図18(e)で分割することを考慮すると、張り合わせは端部で行う方が適している。
次に、図18(b)に示すように、金属支持体11の両表面にめっき法、エッチング、導電性ペースト、機械加工のいずれかの1つもしくは複合した方法により突起24を形成する。突起24をエッチング除去する際に、第1電極パターン13へのエッチングバリアのため、突起24の最上層に金、銀、白金、パラジウムのいずれか一つの金属を構成させておくことも可能である。本実施の形態では、金属支持体11は銅合金板(神戸製鋼:KFCシリーズ)を用い、突起24はめっき法によりニッケルで形成している。突起24を形成する方法は、めっきレジストを金属支持体11上に30μm厚みで積層し、フォトリソグラフィー技術である露光、現像、もしくは、レーザにより突起24の予定地にめっきレジストの開口パターンを形成し、電解ニッケルめっきを25μm析出させた。
次に、図18(c)に示すように、絶縁体膜12と第1電極パターン13を形成する。絶縁体膜12の形成は、絶縁体膜12用の樹脂が液状ならばスピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等で積層する。また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔であればラミネート法等で積層した後、乾燥等の処理を施して固める。この際、突起24の頂点が絶縁体膜12の表面上に現れている必要があるため、液状樹脂の場合は、感光性であればフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、非感光性もしくは感光性でも解像度が不足している場合は、研磨により整える。
また、ドライフィルム、樹脂付き銅箔の場合は、ラミネート時に突起24の頂点が飛び出す様にフィルムのキャリア側にクッションを入れておくとよい。ドライフィルムの場合は、ラミネート後に研磨で整えてもかまわない。
絶縁体膜12を形成した後、第1電極パターン13をサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成する。特に、樹脂付き銅箔の樹脂を絶縁体膜12とした場合は、キャリアとして用いている銅箔をサブトラクティブ法でパターニングすることも可能である。
また、銅箔の厚みが2μm以下と薄い場合は、この銅箔を給電層としたセミアディティブ法でのパターニングも可能である。本実施の形態では、樹脂付き銅箔(住友ベークライト;APL−4501;銅箔厚み、18μm)を使用して絶縁体膜12と、サブトラクティブ法により銅箔をパターニングして第1電極パターン13を形成した。
次に、図18(d)に示すように、絶縁層14と配線層15を形成する。絶縁層14を形成する方法は、絶縁層14を構成する絶縁樹脂が液状ならば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法又は印刷法等により絶縁樹脂を積層し、また、絶縁樹脂がドライフィルムであればラミネート法等により絶縁樹脂を積層した後、乾燥等の処理を施して前記絶縁樹脂を固める。
そして、前記絶縁樹脂が感光性であればフォトリソプロセス等により、また、前記絶縁樹脂が非感光性であればレーザ加工法等により、前記絶縁樹脂をパターニングしてビアホールを形成し、キュアを行って絶縁樹脂を硬化させて絶縁層14を形成する。
次に、配線パターンをサブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等により形成し、配線層15を形成する。さらに、サブトラクティブ法、セミアディティブ法又はフルアディティブ法等による絶縁層13の形成工程及び配線層14の形成工程を繰り返して、配線構造膜16と表層に第2電極パターン17を形成する。
本実施の形態では、絶縁層13にアラミド不織布含浸エポキシ樹脂(新神戸電機製;EA−541)を使用し、配線層14は2μm厚みの無電解銅めっきを給電層としたセミアディティブ法を用いた。
次に、図18(e)に示すように、金属支持体11を全面張り合わせた金属支持体11は、その中心をスライサー、ウォーターカッター等により切断し金属支持体11aと金属支持体11bに分割する。端部張り合わせた金属支持体11は、張り合わせてある端部を切断することで金属支持体11aと金属支持体11bに分割する。
この工程で形成されている状態は、図9(d)と同一となり、これ以降の工程は図9(e)以降の工程となる。
上述の製造方法によれば、搭載基板を効率よく製造することができる。また、本実施の形態に係る製造方法によれば、本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態、第6の実施の形態のそれぞれに対応できるため、それぞれの利点を利用できる。さらに、金属支持体11の加工を行った後に張り合わせることができるため、金属支持体11の加工自由度が高く、また、張り合わせ両表面を使用するために製造数が二倍となり生産性を向上させる効果がある。
次に、本発明に係る半導体搭載基板及び半導体パッケージの製造方法の第9の実施の形態を説明する。図19(a)から(d)は、本発明の第9の実施の形態に係る半導体パッケージの製造方法を工程順に示す部分断面図である。本実施の形態は、本発明の第5の実施の形態(図8(a)、(b)、(c))に係る搭載基板を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
図19では金属バンプ27として半田ボールを用いたフリップチップによる接続を行っている。金属バンプ27としては金、銅、錫、半田などからなる金属が好適に使用される。また、パッド26と第2電極パターン17間の接続としては、ワイヤーボンディング、テープボンディングを使用できる。
先ず、図19(a)に示すように、本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態、第6の実施の形態、第7の実施の形態、第8の実施の形態により配線構造膜16、第2電極パターン17まで形成されている形態(例として、図9(d)の形態)の搭載基板を用意する。
次に、図19(b)に示すように、第2電極パターン17と半導体装置25のパッド26を金属バンプ27により接続を行う。また、必要であればアンダーフィル樹脂28を充填してもよい。本実施の形態では、半田ボールを用いて接続を行い、アンダーフィル樹脂28を充填した。
次に、図19(c)に示すように、金属支持体11と突起24を選択除去することで、第1電極パターン13を露出させる。金属支持体11の除去はエッチングを用い、突起24の除去はエッチングかレーザのいずれかもしくは複合した方法により行われる。この際に、搭載した半導体装置25にダメージがいかないようにレジスト材で保護することが望ましい。また、半導体装置25を搭載した半導体パッケージの強度が十分であれば、図19(d)に示すように、金属支持体11をすべて除去しても構わない。
また、半導体装置25を搭載した図19(b)の状態から、図20に示すとおり、モールド樹脂30により封止する半導体パッケージとする工程をとってもよい。
先ず、図20(a)に示すように、本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態、第6の実施の形態、第7の実施の形態、第8の実施の形態により配線構造膜16、第2電極パターン17まで形成されている形態(例として、図9(d)の形態)の搭載基板を用意し、半導体装置25をフリップチップ接続させて、アンダーフィル樹脂28を充填する。
次に、図20(b)に示すように、モールド樹脂30により封止を行う。その後、図20(c)に示すように、金属支持体11と突起24を選択除去することで、第1電極パターン13を露出させる。金属支持体11の除去はエッチングを用い、突起24の除去はエッチングかレーザのいずれかもしくは複合した方法により行われる。
この際に、搭載した半導体装置25にダメージがいかないようにレジスト材で保護することが望ましい。また、半導体装置25を搭載した半導体パッケージの強度が十分であれば、図20(d)に示すように、金属支持体11をすべて除去しても構わない。
さらに、半導体装置25を搭載した図19(b)の状態から、図21に示すとおり、スペーサ31を用いてヒートスプレッダ32を取り付けた半導体パッケージとする工程をとってもよい。
先ず、図21(a)に示すように、本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態、第6の実施の形態、第7の実施の形態、第8の実施の形態により配線構造膜16、第2電極パターン17まで形成されている形態(例として、図9(d)の形態)の搭載基板を用意し、半導体装置25をフリップチップ接続させて、アンダーフィル樹脂28を充填する。
次に、図21(b)に示すように、スペーサ31を取り付ける。通常、スペーサ31は半導体装置25上にヒートスプレッダ32とヒートシンクを取り付ける際の補強枠である。材質としては、ステンレスや銅が用いられるが、補強に必要な強度を有している場合は、樹脂により形成されても構わない。
次に、図21(c)に示すように、ヒートシンクを取り付けるためのヒートスプレッダ32を取り付ける。この取り付けは、半導体装置25とヒートスプレッダ32の間は伝熱性の金属ペーストによる接着剤で、スペーサ31とヒートスプレッダ32の間は絶縁性の接着剤で行う。
取り付けた後、金属支持体11と突起24を選択除去することで、第1電極パターン13を露出させる。金属支持体11の除去はエッチングを用い、突起24の除去はエッチングかレーザのいずれかもしくは複合した方法により行われる。この際に、搭載したヒートスプレッダ32、スペーサ31、半導体装置25にダメージがいかないようにレジスト材で保護することが望ましい。また、半導体装置25を搭載した半導体パッケージの強度が十分であれば、図21(d)に示すように、金属支持体11をすべて除去しても構わない。
この搭載基板は、本発明の第5の実施の形態に係る半導体パッケージと同じものであり、上述の製造方法によれば、この搭載基板を効率よく製造することができる。本発明を用いることで、半導体装置25搭載、アンダーフィル28充填、モールド樹脂30充填、スペーサ31、ヒートスプレッダ32それぞれの工程での搭載基板の反りやうねりなどの変形が金属支持体11により抑えられるため搭載信頼性および組み立て歩留まりが向上する。
次に、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの製造方法の第10の実施の形態を説明する。図22(a)から(d)は、本発明の第10の実施の形態に係る半導体パッケージの製造方法を工程順に示す部分断面図である。本実施の形態は、本発明の第5の実施の形態(図8(b)、(c)、(d))に係る搭載基板を製造するためのものである。なお、各工程間において適宜洗浄及び熱処理を行う。
図22では金属バンプ27として半田ボールを用いたフリップチップによる接続を行っている。金属バンプ27としては金、銅、錫、半田などからなる金属が好適に使用される。また、パッド26と第2電極パターン17間の接続としては、ワイヤーボンディング、テープボンディングを使用できる。
先ず、図22(a)に示すように、本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態、第6の実施の形態、第7の実施の形態、第8の実施の形態により形成された搭載基板を用意する。
次に、図22(b)に示すように、第2電極パターン17と半導体装置25のパッド26を金属バンプ27により接続を行う。また、必要であればアンダーフィル樹脂28を充填してもよい。本実施の形態では、半田ボールを用いて接続を行い、アンダーフィル樹脂28を充填した。
ここで、図22(a)での搭載基板を金属支持体11を除去した形状のものとした場合は、図22(c)に示す半導体パッケージとなる。また、図22(b)で得られた半導体パッケージの強度が十分である場合は、補強としてつけている金属支持体11をすべて除去して、図22(c)の形態としても構わない。
さらに、図22(d)に示すように、モールド樹脂30により半導体装置25搭載側を封止した形態や、図22(e)に示すように、スペーサ31を使用してヒートスプレッダ32を取り付けた半導体パッケージとしてもよい。図22(d)、(e)共に金属支持体11を残している形状であるが、半導体パッケージとして強度が十分であれば金属支持体11を除去しても構わない。
また、図23に示すとおり、金属支持体11を補強枠としてのスペーサ31として利用した半導体パッケージとしての工程を取ることができる。
先ず、図23(a)に示すように、本発明の第1の実施の形態、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態、第6の実施の形態、第7の実施の形態、第8の実施の形態により形成された搭載基板を用意する。
次に、図23(b)に示すように、第1電極パターン13と半導体装置25のパッド26を金属バンプ27により接続を行う。また、必要であればアンダーフィル樹脂28を充填してもよい。本実施の形態では、半田ボールを用いて接続を行い、アンダーフィル樹脂28を充填した。
次に、図23(c)に示すように、ヒートスプレッダ32を取り付ける。この形態とするためには、金属支持体11の厚みが搭載した半導体装置25の搭載基板上からの厚みとほぼ一致させる必要がある。また、ヒートスプレッダ32を取り付けないでモールド樹脂30により封止する(図23(d))形態もとれる。モールと樹脂30による封止では、金属支持体11の厚みと半導体装置25の搭載厚みが必ずしも一致する必要はない。
この搭載基板は、本発明の第5の実施の形態に係る半導体パッケージと同じものであり、上述の製造方法によれば、この搭載基板を効率よく製造することができる。本発明を用いることで、搭載基板の良否選別を行った上で半導体装置25の搭載ができる。また、金属支持体11をスペーサ31とすることで、半導体パッケージ組み立て工数を低減することができる。
次に、本発明に係る半導体装置搭載基板及び半導体パッケージの搭載基板の検査法について説明する。図24(a)から(c)は、本発明の第10の実施の形態に係る搭載基板の検査法の例を示す部分断面図である。
図24(a)は、金属支持体11と突起24を除去する前の搭載基板の形態で行われる。図24(a)では本発明の第1の実施の形態(図9(d)の形態)を用いているが、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態、第6の実施の形態、第7の実施の形態、第8の実施の形態により形成された搭載基板を用いてもよい。
この検査により、搭載基板の回路のオープン検査(導通不良)ができる。回路のショート検査は、画像認識測定装置などによりパターン検索を行って各層ごとに調べておく。もしくは、金属支持体11と突起24を除去した後に搭載基板の回路のショート検査を行ってもよい。本方法を用いることで、本発明の第9の実施の形態で用いる搭載基板の良否選別を行った上で半導体装置25を搭載できる。
図24(b)は、金属支持体11を選択除去し、突起24は除去していない状態で、第2電極パターン17と突起24を用いて搭載基板の回路のオープン、ショート両検査を行う。図24(b)では本発明の第1の実施の形態(図9(e)の形態)を用いているが、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態、第6の実施の形態、第7の実施の形態、第8の実施の形態により形成された搭載基板を用いてもよい。本発明を用いることで、第1電極パターン13に検査による傷を付けることなく良否選別を行うことができ、本発明の第10の実施の形態の図23の搭載方法での接続安定性を実現できる。
図24(c)は、金属支持体11を検査する突起24と触れない様に開口部を形成し、その開口部内の突起24と第2電極パターン17により搭載基板の回路のオープン、ショート両検査を行う。図24(b)では本発明の第1の実施の形態(図9(d)の形態からの開口部を形成)を用いているが、第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態、第5の実施の形態、第6の実施の形態、第7の実施の形態、第8の実施の形態により形成された搭載基板を用いてもよい。本方法を用いることで、本発明の第9の実施の形態で用いる搭載基板の良否選別が電気的に完全に行うことができ、金属支持体11のほとんどが残っているため第9の実施の形態で示した搭載信頼性は維持された状態で行える。