JP2004203402A - Ptpシート、その製造方法及びその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】PTPシート28は複数のポケット部7を備えた包装用フィルム部材2Aと、該包装用フィルム部材2Aに取着されたカバーフィルム部材とを有する。各ポケット部7には錠剤が1つずつ収容されている。包装用フィルム部には、2つのポケット部7単位のペア小片34に切り離すことができるように切離用スリット35が形成される。包装用フィルム部材2Aのうち切離用スリット35に対応する部分が、ポケット部7を形成する際に加熱されている。そして、切離用スリット35に沿って2つ折りにするようにしてペア小片34が切離される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブリスタ包装シート(以下、「PTPシート」という)、PTPシートの製造方法、及び、PTPシートの製造装置を含む技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、PTPシートは、錠剤等の内容物が投入されるポケット部が形成された容器フィルムと、その容器フィルムにポケット部の開口側を密封するように前記容器フィルムに固着されるカバーフィルムとから構成されている。また、PTPシートの容器フィルムには、所定数のポケット部単位のシート小片に切り離すことができるように切離用スリットが形成されている。
【0003】
このように構成されてなるPTPシートにあっては、その使用に際し、まず前記シート小片毎に切離が行われる。すなわち、PTPシートの使用者は、必要な量だけ分割した上で携帯したり又は内容物を取り出したり、或いは、内容物を取出した後に空の部分を折り取って捨てたりすることができる。
【0004】
ところで、近年、環境に配慮し、PVC(硬質塩化ビニル)に代えて、CPP(無延伸ポリプロピレン)をPTPシートの容器フィルム等の材料として使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第2690243号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、CPPを材料とした容器フィルムは、PVCを材料とした容器フィルムよりも延びやすく、切離用スリットにおける切離しを行いにくい傾向にある。具体的には、PVCの場合には、切離用スリットに沿って2つ折りにするだけで「パリッ」と切離可能であるのに対し、CPPの場合には、切離用スリットに沿って2つ折りにするだけでは切離すことができない場合があり、さらに切裂応力を加えることでやっと切離すことができる場合もある。そのため、特に、力の比較的弱い者、器用でない者、或いは手が不自由な者にとっては、切離に際し、不便さを感じる場合がある。
【0007】
本発明は、上記各事情に鑑みてなされたものであり、所定数のポケット部単位のシート小片に切り離すことができるように設けられた切離用スリットにおける、切離に際しての不便さを払拭することのできるPTPシート、PTPシートの製造方法、及びPTPシート製造装置を提供することを主たる目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成し得る特徴的手段について以下に説明する。また、各手段につき、特徴的な作用及び効果を必要に応じて記載する。
【0009】
手段1.内容物を収容する複数のポケット部を備え、特定の熱可塑性樹脂材料で構成された包装用フィルム部材と、前記ポケット部を塞ぐようにして前記包装用フィルム部材に取着されたカバーフィルム部材とを有し、少なくとも前記包装用フィルム部材に対して、所定のポケット部単位のシート小片に切離可能とするための切離用スリットを形成したPTPシートであって、前記包装用フィルム部材のうち、前記切離用スリットに対応する部分の結晶化度が他の部分の結晶化度よりも高められていることを特徴とするPTPシート。
【0010】
手段1によれば、切離用スリットに対応する部分の結晶化度が他の部分の結晶化度よりも高められているため、常温で延びにくい。このため、切離用スリットに沿って比較的容易に割れやすいものとなる。従って、包装用フィルム部材が、比較的延びやすい熱可塑性樹脂材料で構成されているような場合であっても、シート小片に切離すことを比較的容易に行うことができる。結果として、切離に際しての不便さを払拭することができる。また、容易に切離しが可能なことにより、切離に際し、ポケット部に収容されている内容物に対して大きな応力がかかるおそれも低減される。その結果、たとえ内容物が脆いものであったり、或いは潰れやすく柔らかいものであったりしても、内容物が割れたり、潰れたりするといった不具合を抑制することができる。なお、「内容物」に代えて、「錠剤」としてもよい。
【0011】
手段2.前記包装用フィルム部材のうち、前記切離用スリットに対応する部分が、部分的に加熱されることにより、他の部分の結晶化度よりも高められていることを特徴とする手段1に記載のPTPシート。
【0012】
手段2によれば、切離用スリットに対応する部分が、部分的に加熱されることにより、他の部分の結晶化度よりも高められている。一般的に、PTPシートの製造過程には加熱を伴う工程があり、かかる加熱を伴う工程で使用する製造装置の一部を改良して切離用スリット部分の加熱を行うことによって、製造工程の効率化や、製造装置の簡素化を図ることができる。さらに、部分的に加熱されるだけであるため、全体が加熱される場合に比べて、包装用フィルム部材の収縮等が抑制され、結果的に、反り等の不具合を抑制することができる。
【0013】
手段3.前記特定の熱可塑性樹脂材料は、ポリオレフィンを主成分とすることを特徴とする手段1又は2に記載のPTPシート。
【0014】
手段3によれば、包装用フィルム部材は、ポリオレフィンを主成分として構成されている。当該ポリオレフィンは、加熱されてから再結晶化すると常温で延伸しにくい、若しくは脆性が増す性質を有している。つまり、包装用フィルム部材の比較的延びにくくなった部分に対して切離用スリットが形成されていることとなり、上記作用効果がより確実に奏される。また、ポリオレフィンは、塩素系の高分子化合物に比して環境に優しいというメリットもある。
【0015】
手段4.内容物を収容する複数のポケット部を備え、特定の熱可塑性樹脂材料で構成された包装用フィルム部材と、前記ポケット部を塞ぐようにして前記包装用フィルム部材に取着されたカバーフィルム部材とを有し、少なくとも前記包装用フィルム部材に、所定のポケット部単位のシート小片に切離可能とするための切離用スリットを形成したPTPシートの製造方法であって、包装用フィルムのうち前記切離用スリットに対応する部分を、部分的に加熱する加熱工程を具備し、前記加熱工程における加熱により、前記包装用フィルムのうち前記切離用スリットに対応する部分の結晶化度を、他の部分の結晶化度よりも高められるようにしたことを特徴とするPTPシートの製造方法。
【0016】
手段4によれば、切離用スリットに対応する部分の結晶化度が他の部分の結晶化度よりも高められるため、得られるPTPシートの切離用スリット部分が常温で延びにくいものとなる。このため、切離用スリットに沿って比較的容易に割れやすいものとなる。従って、包装用フィルム部材が、比較的延びやすい熱可塑性樹脂材料で構成されているような場合であっても、シート小片に切離すことを比較的容易に行うことができる。結果として、切離に際しての不便さを払拭することができる。また、容易に切離しが可能なことにより、切離に際し、ポケット部に収容されている内容物に対して大きな応力がかかるおそれも低減される。その結果、たとえ内容物が脆いものであったり、或いは潰れやすく柔らかいものであったりしても、内容物が割れたり、潰れたりするといった不具合を抑制することができる。さらに、PTPシートの製造過程には加熱を伴う工程があるのが一般的であり、かかる加熱を伴う工程で使用する製造装置の一部を改良して切離用スリット部分の加熱を行うことによって、製造工程の効率化や、製造装置の簡素化を図ることができる。しかも、部分的に加熱されるだけであるため、全体が加熱される場合に比べて、包装用フィルム部材の収縮等が抑制され、結果的に、反り等の不具合を抑制することができる。
【0017】
手段5.前記加熱工程は、前記ポケット部を形成する際の加熱に際し併せて行われることを特徴とする手段4に記載のPTPシートの製造方法。
【0018】
手段5によれば、PTPシートの製造工程の効率化を図ることができる。
【0019】
手段6.前記加熱工程は、前記切離用スリットを形成する際のスリット形成に併せて行われることを特徴とする手段4に記載のPTPシートの製造方法。
【0020】
手段6によれば、PTPシートの製造工程の効率化を図ることができる。また、切離用スリットと加熱部分との位置ずれが生じにくい。
【0021】
手段7.前記加熱工程は、前記カバーフィルム部材の取着に際し併せて行われることを特徴とする手段4に記載のPTPシートの製造方法。
【0022】
手段7によれば、PTPシートの製造工程の効率化を図ることができる。
【0023】
手段8.内容物を収容する複数のポケット部を備え、特定の熱可塑性樹脂材料で構成された包装用フィルム部材と、前記ポケット部を塞ぐようにして前記包装用フィルム部材に取着されたカバーフィルム部材とを有し、少なくとも前記包装用フィルム部材に、所定のポケット部単位のシート小片に切離可能とするための切離用スリットを形成したPTPシートを製造するPTPシートの製造装置であって、包装用フィルムのうち前記切離用スリットに対応する部分を、部分的に加熱するスリット加熱手段を有することを特徴とするPTPシートの製造装置。
【0024】
手段8によれば、スリット加熱手段で切離用スリットに対応する部分が、部分的に加熱されるため当該部分の結晶化度が高められる。このため、得られるPTPシートの切離用スリット部分が常温で延びにくいものとなる。このため、切離用スリットに沿って比較的容易に割れやすいものとなる。従って、包装用フィルム部材が、比較的延びやすい熱可塑性樹脂材料で構成されているような場合であっても、シート小片に切離すことを比較的容易に行うことができる。結果として、切離に際しての不便さを払拭することができる。また、容易に切離しが可能なことにより、切離に際し、ポケット部に収容されている内容物に対して大きな応力がかかるおそれも低減される。その結果、たとえ内容物が脆いものであったり、或いは潰れやすく柔らかいものであったりしても、内容物が割れたり、潰れたりするといった不具合を抑制することができる。さらに、PTPシートの製造装置には加熱を伴う加熱手段が設けられるのが一般的であり、かかる加熱手段の一部を改良等して切離用スリット部分の加熱を行うことによって、製造工程の効率化や、製造装置の簡素化を図ることができる。しかも、部分的に加熱されるだけであるため、全体が加熱される場合に比べて、包装用フィルム部材の収縮等が抑制され、結果的に、反り等の不具合を抑制することができる。
【0025】
手段9.帯状の包装用フィルムを移送しつつ該フィルムから打抜いて得るためのPTPシートの製造装置であって、前記包装用フィルムに前記ポケット部を形成するポケット部形成手段と、前記各ポケット部に内容物を投入するための内容物投入手段と、前記ポケット部に内容物が投入された前記包装用フィルムに対し、前記ポケット部を塞ぐようにしてカバーフィルムを加熱接着する取着手段と、前記PTPシートを前記シート小片に切離すための切離用スリットを少なくとも前記包装用フィルムに形成する切離用スリット形成手段と、前記カバーフィルムの取着された前記包装用フィルムからPTPシート単位にその外縁を打抜くシート打抜手段とを備え、かつ、少なくとも前記包装用フィルムの前記切離用スリットが形成される部分を部分的に加熱するスリット加熱手段を具備してなるPTPシートの製造装置。
【0026】
手段9によれば、基本的には、手段8と同等の作用効果が奏される。
【0027】
手段10.前記スリット加熱手段を、前記ポケット部形成手段と一体化させてなる手段9に記載のPTPシートの製造装置。
【0028】
手段10によれば、スリット加熱手段とポケット部形成手段とが一体化されているため、製造装置の大型化を招くことがなく、設置スペースの面でも有効である。
【0029】
手段11.前記ポケット部形成手段は、ポケット部を形成する部位を加熱するための加熱手段を有し、前記スリット加熱手段は、前記ポケット部加熱手段と一体化されていることを特徴とする手段9にPTPシートの製造装置。
【0030】
手段11によれば、スリット加熱手段とポケット部加熱手段とが一体化されているため、製造装置の大型化を招くことがなく、設置スペースの面でも有効である。また、スリット加熱手段及びポケット部加熱手段は共に加熱を行うものであるため、熱効率の面でも有効である。
【0031】
手段12.前記スリット加熱手段を、前記切離用スリット形成手段と一体化させてなる手段9に記載のPTPシートの製造装置。
【0032】
手段12によれば、スリット加熱手段と切離用スリット形成手段とが一体化されているため、製造装置の大型化を招くことがなく、設置スペースの面でも有効である。また、スリット加熱手段及び切離用スリット形成手段は共に加熱を行うものであるため、熱効率の面でも有効である。さらに、切離用スリットと加熱部分との位置ずれが生じにくい。
【0033】
手段13.前記スリット加熱手段を、前記取付手段と一体化させてなる手段9に記載のPTPシートの製造装置。
【0034】
手段13によれば、スリット加熱手段と取付手段とが一体化されているため、製造装置の大型化を招くことがなく、設置スペースの面でも有効である。また、スリット加熱手段及び取付手段は共に加熱を行うものであるため、熱効率の面でも有効である。
【0035】
手段14.前記スリット加熱手段は、前記包装用フィルムをガラス転移点以上融点以下の温度範囲内で加熱するよう設定されていることを特徴とする手段8乃至13のいずれかに記載のPTPシートの製造装置。
【0036】
手段14によれば、上記効果を確実なものとすることができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、一実施の形態について、図1乃至図6を参照しつつ説明する。
【0038】
まず、図1,2に基づいて、PTPシート28の構成について説明する。PTPシート28は、複数のポケット部7を備えた包装用フィルム部材2Aと、ポケット部7を塞ぐようにして包装用フィルム部材2Aに取着されたアルミニウム製のフィルムよりなるカバーフィルム部材13Aとを有している。該包装用フィルム部材2Aは、CPP(無延伸ポリプロピレン)により構成されている。包装用フィルム部材2A(後述する包装用フィルム2)の材料であるCPPは、比較的延びやすいという性質とともに、加熱されることで結晶が一旦崩壊し、そして、加熱されたCPPの温度が降下すると再結晶化するという性質を有している。また、各ポケット部7には内容物としての錠剤Zが1つずつ収容されている。
【0039】
PTPシート28の包装用フィルム部材2Aには、2つのポケット部7が含まれるようにペア小片34(シート小片に相当する)に切り離すことができるように複数の切離用スリット35が形成されている。なお、PTPシート28の端部にはロットナンバー等の識別情報が刻印されたタグ部38が付設されている。
【0040】
次に、図3に基づいて、上記PTPシート28を製造するための製造装置1の概略について説明する。
【0041】
帯状の包装用フィルム2は、上記包装用フィルム部材2Aを構成するためのものであって、最上流側においてロール状に巻回されている。該包装用フィルム2は、上述したようにCPPによって構成され、透明を呈している。
【0042】
ロール状に巻回された包装用フィルム2の引出し端側は、ガイドロール3に案内されている。包装用フィルム2は、ガイドロール3の下流側において間欠送りロール4に掛装されている。間欠送りロール4は、間欠的に回転するモータに連結されているため、包装用フィルム2を間欠的に搬送する。ガイドロール3と間欠送りロール4との間における包装用フィルム2搬送経路に沿って、加熱装置5とポケット成形装置6とが順に並設されている。かかる加熱装置5とポケット形成装置6とでポケット形成手段が構成され、該ポケット形成手段は包装用フィルム2の所定の位置に複数のポケット部7を正確に形成する機能を有する。このポケット部7の成形は、間欠送りロール4による包装用フィルム2の搬送動作間のインターバルの際に行われる。
【0043】
間欠送りロール4から送り出された包装用フィルム2は、テンションロール8、ガイドロール9及び連続送りロール10の順に掛装されている。連続送りロール10は、一定回転するモータに連結されているため、包装用フィルム2を連続的に且つ一定速度で搬送する。テンションロール8は、包装用フィルム2を弾性力によって緊張する側へ引っ張った状態とされており、前記間欠送りロール4と連続送りロール10との搬送動作の相違による包装用フィルム2の撓みを防止して包装用フィルム2を常時緊張状態に保持する。
【0044】
ガイドロール9と連続送りロール10との間における包装用フィルム2移送経路に沿って、ポケット部7に錠剤Zを自動的に充填する内容物投入手段としての錠剤投入装置11が配設されている。錠剤投入装置11から自然落下により供給される錠剤Zは、ポケット部7の深さが錠剤Zの厚みと略等しくなっていることから、一錠毎各ポケット部7に投入される。
【0045】
錠剤投入装置11と連続送りロール10との間における包装用フィルム2移送経路に沿って、錠剤Zが各ポケット部7に確実に充填されているか否か、また錠剤Zの異常の有無、異物混入の有無等の検査を行うための検査装置12が配設されている。この検査装置12はポケット部7の開口側からの検査を行うものである。
【0046】
帯状に形成された上述したカバーフィルム部材13Aを構成するためのカバーフィルム13は、最上流側においてロール状に巻回されている。カバーフィルム13は、ここではアルミニウム製のものを使用している。勿論、カバーフィルム13が不用意に破封されてしまうのを防止するべく、他の素材を採用してもよい。
【0047】
ロール状に巻回されたカバーフィルム13の引出し端は、ガイドロール14に案内されている。前記連続送りロール10にはヒータを有するシールロール15が圧接されており、両ロール10,15間にカバーフィルム13が送り込まれている。本実施の形態では、これら両ロール10,15によって、取着手段が構成されている。これら両ロール10,15によって、包装用フィルム2に対し、カバーフィルム13が加熱接着(取着)され、これにより、錠剤Zが各ポケット部7に充填されたPTPフィルム16が製造される。
【0048】
連続送りロール10から送り出されたPTPフィルム16は、テンションロール17及び間欠送りロール18の順に掛装されている。間欠送りロール18は、間欠的に回転するモータに連結されているため、PTPフィルム16を間欠的に搬送する。テンションロール17は、PTPフィルム16を弾性力によって緊張する側へ引っ張った状態とされており、前記連続送りロール10と間欠送りロール18との搬送動作の相違によるPTPフィルム16の撓みを防止してPTPフィルム16を常時緊張状態に保持する。
【0049】
連続送りロール10とテンションロール17との間におけるPTPフィルム16移送経路に沿って、錠剤Zの異常の有無、異物混入の有無等の検査を行うための検査装置19が配設されている。この検査装置19はポケット部7の突出面側からの検査を行うものである。従って、前記検査装置12による検査と相俟って、PTPフィルム16の表裏両面側からの検査を実行することができるようになっている。なお、各検査装置12,19によって不良品判定された場合、その不良品判定となったPTPシートは、図示しない不良シート排出機構によって別途排出される。
【0050】
テンションロール17と間欠送りロール18との位置関係によって、両ロール17,18間におけるPTPフィルム16移送経路は、上下方向に延びている。間欠送りロール18から送り出されたPTPフィルム16は、テンションロール21及び間欠送りロール22の順に掛装されている。間欠送りロール22は、間欠的に回転するモータに連結されているため、PTPフィルム16を間欠的に搬送する。テンションロール21は、PTPフィルム16を弾性力によって緊張する側へ引っ張った状態とされており、特段の事情がない限り、前記間欠送りロール18,22間でのPTPフィルム16の撓みを防止する。
【0051】
間欠送りロール18とテンションロール21との間におけるPTPフィルム16移送経路に沿って、スリット成形装置23と、刻印装置24とが順に配設されている。スリット成形装置23は、切離用スリット形成手段を構成し、PTPフィルム16の所定位置に前記切離用スリット35を形成する機能を有する。また、刻印装置24はPTPフィルム16の所定位置(例えばタグ部)に刻印を付す機能を有する。
【0052】
間欠送りロール22から送り出されたPTPフィルム16は、その下流側においてテンションロール25及び連続送りロール26の順に掛装されている。間欠送りロール22とテンションロール25との間におけるPTPフィルム16移送経路に沿って、シート打抜手段としてのシート打抜装置27が配設されている。
【0053】
シート打抜装置27は、固定型71と可動型72とを備えている。可動型72には駆動・伝達機構73が連結され、固定型71に近接した作業位置と、固定型71から離間した待機位置とに切換駆動される。駆動・伝達機構73はモータ、流体圧シリンダ、カム伝達機構等の適宜のものを使用することができる。可動型72には、一対の打抜刃が幅方向に並んだ状態で突設されている。各打抜刃はPTPシート28の外形に沿った枠状(略矩形状)に形成されている。一方、固定型71には、前記打抜刃と対応して一対の打抜孔が貫通形成されている。可動型72の面からの各打抜刃の突出量は均一であり、可動型の作業位置への移動に伴って一度に全ての打抜刃によってPTPフィルム16をPTPシート28単位に打抜くようになっている。
【0054】
シート打抜装置27によって打抜かれたPTPシート28は、取出しコンベア29によって搬送され、完成品用ホッパ30に一旦貯留される。
【0055】
前記連続送りロール26の下流側には、裁断装置31が配設されている。そして、シート打抜装置27による打抜き後に帯状に残った残材部(スクラップ部)を構成する不要フィルム部32は、前記テンションロール25及び連続送りロール26に案内された後、裁断装置31に導かれる。なお、前記連続送りロール26には従動ロールが圧接されており、該連続送りロール26が前記不要フィルム部32を挟持しながら搬送動作を行う。裁断装置31では、不要フィルム部32を所定寸法に裁断しスクラップ処理する機能を有する。このスクラップはスクラップ用ホッパ33に貯留された後、別途廃棄処理される。
【0056】
なお、前記各送りロール4,10,18,22等は、そのロール表面とポケット部7とが対向する位置関係となっているが、各送りロール4,10,18,22等の表面には、ポケット部7が収容される凹部が形成されているため、ポケット部7が潰れてしまうことがない。また、ポケット部7が各送りロール4,10,18,22等の各凹部に収容されながら送り動作が行われることで、間欠送り動作や連続送り動作が確実に行われる。
【0057】
PTPシート製造装置1の概略は以上のとおりであるが、以下においては、加熱装置5の構成についてより具体的に説明する。
【0058】
図5及び図6に示すように、加熱装置5は、図示しないヒータで加熱される上加熱板51と下加熱板52とを備えている。かかる上加熱板51及び下加熱板52は、それぞれ相対向するように(包装用フィルム2に向かって)突出する複数の加熱凸部53を有している。当該加熱凸部53はポケット部7(図1参照)の形成される位置に対応して配設されている。また、下加熱板52は、上下方向において可動可能に構成されており、かかる下加熱板52が上動することにより、上下の加熱凸部53が、間欠的に送られてくる包装用フィルム2に対し、所定時間圧接可能に構成されている。
【0059】
さて、本実施の形態では、上加熱板51及び下加熱板52は、前記加熱凸部53に加えて、それぞれ相対向する方向に突出する複数のスリット加熱部54をも有している。当該スリット加熱部54は、前記切離用スリット35が形成される位置に対応して配設されており、本実施の形態では、包装用フィルム2の移送方向に沿って、前記加熱凸部53間に形成されている。当該スリット加熱部54は、少なくとも後に形成される切離用スリット35の溝幅と同等又はそれを網羅できるよう溝幅よりも幾分幅広に構成されている。より具体的には、本実施の形態におけるスリット加熱部54の幅は3mmに設定されている。また、当該スリット加熱部54についても、前記下加熱板52が上動することにより、間欠的に送られてくる包装用フィルム2に対し、所定時間圧接可能に構成されている。
【0060】
次に、スリット成形装置23の構成についてより具体的に説明する。
【0061】
図4に示すように、スリット成形装置23は、基台41と、基台41に立設された一対のマスト42と、マスト42の上部に固設された固定プレート43とを備えている。固定プレート43には、下端面がフラット面となっている受板44が垂下状態で支持されている。該受板44内には冷却機構を構成する冷却水通路45が形成されており、該冷却水通路45を循環する冷却水によって、受板44が常には冷却状態に維持されるようになっている。
【0062】
マスト42には、ベアリング機構を介してスライドベース46が挿通されている。スライドベース46は、図示しない駆動装置によって上下動可能となっている。スライドベース46上には加熱機構を具備するヒータブロック47が載置固定され、該ヒータブロック47上には複数のスリット形成刃48が配設されている。かかる構成の下、スリット形成刃48は、前記ヒータブロック47からの伝達熱によって常には加熱状態に維持されるようになっている。また、スリット形成刃48の両側にはストッパ49が立設固定されている。ここで、ストッパ49の方がスリット形成刃48よりもほんの少しだけ突出している(但し、突出量は包装用フィルム2の厚みよりも少ない)。加えて、スリット形成刃48は、略PTPフィルム16の幅にわたる刃渡りに設定されている。そして、かかるスリット成形装置23においては、前記PTPフィルム16は、受板44及びスリット形成刃48間において、紙面手前方向に間欠移送されるようになっている。
【0063】
さて、以上のように構成されたPTP包装機1によって図1,2に示したPTPシート28を製造する手順について、主要な工程を中心として説明する。
【0064】
初めに、包装用フィルム2は、ポケット成形工程を経る。かかるポケット成形工程では、上述した加熱装置5及びポケット形成装置6が使用される。まず、図5、図6に示すように、包装用フィルム2が加熱装置5に移送される。そこで、包装用フィルム2は、加熱されている上加熱板51及び下加熱板52の各加熱凸部53及びスリット加熱部54に圧接されることで加熱され、かかる圧接された部分が可塑化(軟化)させられることとなる。なお、図6の散点部分は、包装用フィルム2の加熱装置5にて加熱された部分を示している。
【0065】
次に、前記部分的に可塑化させられた包装用フィルム2が、ポケット形成装置6に移送され、所定位置で停止させられる。ポケット形成装置6は、ポケット部7の形状をなす凸部を有する上型と、かかる凸部に対応する凹部を有する下型と具備している(図示略)。そして、包装用フィルム2は、ポケット形成装置6の上型と下型とで挟まれ、このときに凸部によって押し下げられることで成形が行われる。ただし、ポケット部7の形成方法については上記例に必ずしも限定されるものではない。すなわち、圧空、真空引き、又は、プラグ押圧等によって、前記包装用フィルム2のうち、加熱凸部53によって部分的に加熱された部位が伸張させられることで、ポケット部7が成形される。換言すれば、ポケット部7の成形に際しては、任意の成形法を採用することができ、具体的には、「平板式圧空成形法」、「プラグアシスト圧空成形法」、「ドラム式真空成形法」等を例示することができる。
【0066】
続いて、包装用フィルム2は、前記錠剤投入装置11を使用する内容物投入工程へと供され、錠剤投入装置11によってポケット部7に錠剤Zが充填される。錠剤Zが充填された包装用フィルム2は、前記連続送りロール10及びシールロール15を使用する取付工程に供され、ここでカバーフィルム13が取着される。これにより、前記PTPフィルム16が構成される。
【0067】
以上のようにして構成されたPTPフィルム16は、次に、スリット成形工程を経る。かかるスリット成形工程では上述したスリット成形装置23が使用される。すなわち、間欠移送されるPTPフィルム16が所定位置で停止させられ、この状態で、スライドベース46がマスト42に沿って上動させられる。すると、PTPフィルム16は、図4に示すように、スリット形成刃48及び受板44間に挟持される格好となる。すなわち、まず、ストッパ49が受板44に当たり、スライドベース46のそれ以上の上動が規制される。このとき、同図に示すように、スリット形成刃48の先端が、PTPシート16の包装用フィルム2に所定量だけ切れ込まれる。もちろん、PTPフィルム16において、スリット形成刃48の先端により切り込みが入れられる部分は、前記スリット加熱部54によって加熱された部分である。なお、スリット形成刃48は、該スリット形成刃48とストッパ49との高さの差に相当する分だけ、受板44下面との間に隙間が生じる。これにより、PTPフィルム16には厚さS分だけ残された状態で断面略V字溝状の切離用スリット35及び取出用スリット36が同時に又は順次に形成されることとなる。
【0068】
このとき、スリット形成刃48は、ヒータブロック47からの伝達熱によって加熱されているため、スリット形成刃48の円滑な切れ込みが促進され、各スリット35,36をより精度よく形成することができる。但し、スリット形成刃48による切り込みの時間としては、前記加熱装置5による加熱時間と比較して著しく短いものであり、かつ、受板44側は冷却水にて冷却されるため、前記スリット形成刃48からの熱がPTPフィルム16の全般に行き渡ってしまうのが規制される。従って、PTPフィルム16が切断されたり、融解されたりするといった事態が回避される。
【0069】
さて、スリット成形工程が終了すると、刻印工程へ移行する。この刻印工程では、刻印装置24が使用される。即ち、刻印装置24の可動型が待機位置から作業位置へと移動するのに伴って、タグ部38に対応する位置にロットナンバー等の識別情報が刻印される。
【0070】
刻印工程が終了すると、シート打抜工程へ移行する。シート打抜工程では、シート打抜装置27が使用される。即ち、シート打抜装置27の可動型72が待機位置から作業位置へと移動することにより、各打抜刃がPTPフィルム16を打抜く。その結果、PTPシート28がPTPフィルム16から分離される。以上のようにして、図1,2に示したとおりのPTPシート28を得ることができる。
【0071】
以上詳述したように、本実施の形態では、包装用フィルム部材2Aのスリット加熱部54によって加熱された部分に対して、切離用スリット35が形成されている。包装用フィルム部材2Aを構成する包装用フィルム2は、特定の温度に加熱されてから再結晶化すると脆く、延びにくくなる性質を有するCPPにより構成されている。つまり、包装用フィルム2のうちの脆く、延びにくくなった部分に対して切離用スリット35が形成されていることとなる。そのため、ペア小片34の切離に際しては、包装用フィルム部材2Aを折り曲げただけで、「パリッ」と容易に切離すことができる。従って、たとえ、力の比較的弱い者、器用でない者、手が不自由な者であっても、比較的容易に切離を行うことができ、結果として、切離に際しての不便さを払拭することができる。
【0072】
また、上記のように容易に切離しを行うことができることから、ポケット部7に収容されている錠剤Zに大きな応力がかかるおそれも低減される。その結果、たとえ錠剤Zが脆いものであったり、或いは潰れやすく柔らかいものであったりしても、錠剤Zが割れたり、潰れたりするといった不具合を抑制することができる。
【0073】
加えて、切離用スリット35に沿って2つ折りにするという切離手法は、従前通りであるため、PTPシートの使用者がPTPシートの切離に際し、困難さを感じたり、戸惑ったりするといったおそれを抑制することができる。
【0074】
また、包装用フィルム2を構成しているCPPは、加熱されると体積が膨張し、加熱されたCPPの温度が低下すると一定時間体積が収縮するという性質を有している。かかる性質を考慮すると、余分な加熱を行うことで、収縮やひいては反り等の発生が懸念されるところである。この点、本実施の形態では、切離用スリット35に対応して部分的に加熱するだけであるため、包装用フィルム2全体を加熱するような場合に比べて、PTPシート28の反り等の変形を抑制することができる。
【0075】
また、本実施の形態では、切離用スリット35の形成の前段階にて加熱することとしている。このため、上記のような作用効果を奏せしめるために、加熱したスリット形成刃48を押し当てる時間や頻度を増やす必要もない。従って、スリット形成刃48の熱による錠剤Zへの悪影響や、PTPシート28の反り等の不具合を抑制することができる。
【0076】
さらに、包装用フィルム2の切離用スリット35に対応する部分を加熱するスリット加熱部54(必要に応じて、両加熱部53、54を加熱する図示しないヒータ等)を設けるだけで、特段の大掛かりな設備を増設することなく上記作用効果を奏するPTPシート28を製造することができる。その上、本実施の形態では、スリット加熱部54が、加熱手段5と一体化されているため、製造装置の大型化を招くことがなく、設置スペースの面でもメリットが大きい。また、切離用スリット35に対応する部分への加熱が、加熱手段5において、ポケット部7に対応する部分の加熱と同時に行われるため、製造工程の効率化を図ることもできる。特に、スリット加熱部54が、包装用フィルム2への加熱を目的とする加熱凸部53と一体化されていることにより、熱効率の向上も図られることとなり、その効果が一層顕著なものとなっている。
【0077】
尚、上述した実施の形態の記載内容に限定されることなく、例えば次のように実施してもよい。
【0078】
(a)上記実施の形態では、スリット加熱部54の幅が3mmに設定されているが、当該幅は特に限定されるものではない。ただし、かかるスリット加熱部54の幅の設定は、細すぎると切離用スリット35の位置とずれてしまうおそれが生じ、逆に太すぎると大きな変形のおそれが生じてしまう。このため、上記点を考慮した上で、幅を設定するのが望ましい。例えば、好ましいスリット加熱部54の幅としては1mm以上5mm以下が挙げられ、より好ましくは2mm以上3mm以下である。
【0079】
(b)上記実施の形態では、内容物として錠剤Zが収容されている場合について具体化しているが、必ずしも錠剤に限られるものではない。従って、例えば食品等が収容されているものに具体化することもできる。
【0080】
(c)PTPシート単位のポケット部7の配列や、個数も上記実施の形態の態様(2列、10個)に何ら限定されるものではなく、例えば3列12個のポケット部を有するタイプをはじめ、様々な配列、個数からなるPTPシートを採用することができる。勿論、1つのシート小片に包含されるポケット部の数も何ら限定されるものではない。
【0081】
(d)また、切離用スリット35の形成位置及び箇所についても特に限定されるものではない。例えば、PTPシート28の長手方向においても切離用スリット35を形成することとしてもよい。
【0082】
(e)上記実施の形態では、切離用スリット35として断面略V字溝状をなすものを採用しているが、必ずしも溝状のスリットに限定される訳ではない。例えば、ミシン目状の貫通切線を設けることで取出用スリットを構成してもよい。
【0083】
(f)上記実施の形態では、加熱装置5に、包装用フィルム2における切離用スリット35の部分を加熱するためのスリット加熱部54を設けることとしているが、別の箇所(例えば、スリット形成装置23等)に設けることとしてもよい。
【0084】
(g)また、スリット加熱部54を独立した機構として設けることとしてもよい。例えば、ポケット部7を形成する段階、切離用スリット35を設ける段階、カバーフィルム13を取着する段階等に、切離用スリット35の部分を加熱するため機構あるいは装置を併設することとしてもよい。
【0085】
(h)上記(g)におけるスリット加熱部54をスリット形成装置23に設ける場合には、受板44にスリット形成刃16と対向するようにしてスリット加熱部54を設けることとしてもよい。
【0086】
(i)上記実施の形態における包装用フィルム2を複層構造とし、かかる包装用フィルム2は、少なくともCPPによりなる層を有するよう構成されることとしてもよい。
【0087】
(j)また、包装用フィルム2の材料は、特にCPPに限定されるものではなく、任意の熱可塑性樹脂を採用することができる。なお、コスト、強度、透明性、環境に優しいという点等を考慮すると、ポリオレフィンを主成分とした樹脂であることが望ましい。
【0088】
(k)上記実施の形態では、下加熱板52を上下方向において可動可能に構成しているが、上加熱板51を可動可能に構成してもよい。また、下加熱板52、上加熱板51共に可動可能に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係るPTPシートを示す平面図である。
【図2】PTPシートの構成を示す部分断面図である。
【図3】PTPシートの製造装置の全体構成を示す概略図である。
【図4】スリット成形装置を示す断面図である。
【図5】加熱装置であって、加熱凸部、及びスリット加熱部の配置及び形状を模式的に示す断面図である。
【図6】包装用フィルムと加熱装置との関係を示す一部破断斜視図である。
【符号の説明】
1…PTPシート製造装置、2…包装用フィルム、2A…包装用フィルム部材、5…ポケット部形成手段を構成する加熱装置、6…ポケット部形成手段を構成するポケット成形装置、7…ポケット部、10…取付手段を構成する連続送りロール、11…錠剤投入手段としての錠剤投入装置、13…カバーフィルム、15…取付手段を構成するシールロール、16…PTPフィルム、23…切離用スリット形成手段としてのスリット成形装置、27…シート打抜手段としてのシート打抜装置、28…PTPシート、34…シート小片としてのペア小片、35…切離用スリット、53…加熱凸部、54…スリット加熱手段としてのスリット加熱部、Z…内容物としての錠剤。
Claims (14)
- 内容物を収容する複数のポケット部を備え、特定の熱可塑性樹脂材料で構成された包装用フィルム部材と、
前記ポケット部を塞ぐようにして前記包装用フィルム部材に取着されたカバーフィルム部材とを有し、少なくとも前記包装用フィルム部材に対して、所定のポケット部単位のシート小片に切離可能とするための切離用スリットを形成したPTPシートであって、
前記包装用フィルム部材のうち、前記切離用スリットに対応する部分の結晶化度が他の部分の結晶化度よりも高められていることを特徴とするPTPシート。 - 前記包装用フィルム部材のうち、前記切離用スリットに対応する部分が、部分的に加熱されることにより、他の部分の結晶化度よりも高められていることを特徴とする請求項1に記載のPTPシート。
- 前記特定の熱可塑性樹脂材料は、ポリオレフィンを主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のPTPシート。
- 内容物を収容する複数のポケット部を備え、特定の熱可塑性樹脂材料で構成された包装用フィルム部材と、
前記ポケット部を塞ぐようにして前記包装用フィルム部材に取着されたカバーフィルム部材とを有し、少なくとも前記包装用フィルム部材に、所定のポケット部単位のシート小片に切離可能とするための切離用スリットを形成したPTPシートの製造方法であって、
包装用フィルムのうち前記切離用スリットに対応する部分を、部分的に加熱する加熱工程を具備し、前記加熱工程における加熱により、前記包装用フィルム部材のうち前記切離用スリットに対応する部分の結晶化度を、他の部分の結晶化度よりも高められるようにしたことを特徴とするPTPシートの製造方法。 - 前記加熱工程は、前記ポケット部を形成する際の加熱に際し併せて行われることを特徴とする請求項4に記載のPTPシートの製造方法。
- 前記加熱工程は、前記切離用スリットを形成する際のスリット形成に併せて行われることを特徴とする請求項4に記載のPTPシートの製造方法。
- 前記加熱工程は、前記カバーフィルム部材の取着に際し併せて行われることを特徴とする請求項4に記載のPTPシートの製造方法。
- 内容物を収容する複数のポケット部を備え、特定の熱可塑性樹脂材料で構成された包装用フィルム部材と、
前記ポケット部を塞ぐようにして前記包装用フィルム部材に取着されたカバーフィルム部材とを有し、少なくとも前記包装用フィルム部材に、所定のポケット部単位のシート小片に切離可能とするための切離用スリットを形成したPTPシートを製造するPTPシートの製造装置であって、
包装用フィルムのうち前記切離用スリットに対応する部分を、部分的に加熱する加熱手段を有することを特徴とするPTPシートの製造装置。 - 帯状の包装用フィルムを移送しつつ該フィルムから打抜いて得るためのPTPシートの製造装置であって、
前記包装用フィルムに前記ポケット部を形成するポケット部形成手段と、
前記各ポケット部に内容物を投入するための内容物投入手段と、
前記ポケット部に内容物が投入された前記包装用フィルムに対し、前記ポケット部を塞ぐようにしてカバーフィルムを加熱接着する取着手段と、
前記PTPシートを前記シート小片に切離すための切離用スリットを少なくとも前記包装用フィルムに形成する切離用スリット形成手段と、
前記カバーフィルムの取着された前記包装用フィルムからPTPシート単位にその外縁を打抜くシート打抜手段と
を備え、かつ、少なくとも前記包装用フィルムの前記切離用スリットが形成される部分を部分的に加熱するスリット加熱手段を具備してなるPTPシートの製造装置。 - 前記スリット加熱手段を、前記ポケット部形成手段と一体化させてなる請求項9に記載のPTPシートの製造装置。
- 前記ポケット部形成手段は、ポケット部を形成する部位を加熱するための加熱手段を有し、前記スリット加熱手段は、前記ポケット部加熱手段と一体化されていることを特徴とする請求項9にPTPシートの製造装置。
- 前記スリット加熱手段を、前記切離用スリット形成手段と一体化させてなる請求項9に記載のPTPシートの製造装置。
- 前記スリット加熱手段を、前記取付手段と一体化させてなる請求項9に記載のPTPシートの製造装置。
- 前記加熱手段は、前記包装用フィルムをガラス転移点以上融点以下の温度範囲内で加熱可能に設定されていることを特徴とする請求項8乃至13のいずれかに記載のPTPシートの製造装置。
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