JP2004186628A - トランス - Google Patents

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Tomoyuki Ichikawa
知幸 市川
Shinji Ota
真司 太田
Takuya Toyama
拓哉 外山
Tetsuya Suzuki
哲也 鈴木
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Koito Manufacturing Co Ltd
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    • H01F38/10Ballasts, e.g. for discharge lamps

Abstract

【課題】巻線間の電磁的な結合を良好にし、銅損(負荷損)を低減して、小型化を図ることを課題とする。
【解決手段】複数の巻線10p1、10p2、10p3、10s1、10s2を有するコイル部20と、該コイル部を巻線の配列方向から挟み込む状態で配置される複数のコア21、22を備えたトランス10であって、上記巻線が平角線を環状に重ねて巻くことで形成される環状部24、25、26、27、28を有し、上記平角線の両端部24a、24b、25a、25b、26a、26b、27a、27b、28a、28bがそれぞれ環状部から引き出されており、上記平角線の重ね方向に沿って上記複数の巻線及びコアが配置され、第1のコア22には突部22cが形成され、該突部を外嵌するように上記環状部が位置され、第2のコア21の平面部が上記突部と対向して位置し、該平面部と突部の先端との間にギャップ23が形成され、上記巻線は上記ギャップを囲んだ位置を除く位置に配置される。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なトランスに関する。詳しくは、巻線間の電磁的な結合を良好にし、銅損(負荷損)を低減して、小型化を図るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
メタルハライドランプ等の放電灯の点灯回路には、直流−直流コンバータ、直流−交流インバータ、起動回路を備えた構成が知られており、例えば、直流−直流コンバータ(DC−DCコンバータ)を構成するスイッチング電源回路の制御方式として、PWM(パルス幅変調)方式やPFM(パルス周波数変調)方式が知られている。
【0003】
ところで、直流−直流コンバータとしてフライバック型の構成を用いる場合には、変換用トランス(コンバータトランス)が必要とされ、その小型化には、高周波のスイッチング制御に適した構造が要求される。つまり、高周波でスイッチングすることにより電気効率を高めることによって、トランスのサイズが小さくなり、延いては回路装置全体の小型化が可能になる。
【0004】
ところで、巻線として丸線を用いる場合には、高周波化に伴う表皮効果により、銅損が増加してしまうことや、巻線間での電磁的な結合をとりにくいことが問題となる。
【0005】
表皮効果については、高周波の電流が導体に流れる場合に、当該電流が導体表面のある限られた範囲にしか流れることができないために、電流路の断面積が実効的に減少してしまう現象であり、丸線の場合には、巻線の体積に比べて電流の実質的な体積を充分に確保することができず、銅損が増加する。
【0006】
また、一般に結合が良好とされる、交互重ね配置(所謂サンドイッチ巻き)のトランスでは、コイルボビンを構成する円筒状の部分に対して、各巻線を順次に巻き付けた構造を有するが、高周波用途の場合、インダクタンス値を小さくするために巻線の巻き数が少なく、よって、丸線を使用したのでは、一次巻線と二次巻線との間の電磁的な結合が悪化してしまう(これは、一方の巻線ピッチに対して他方の巻線ピッチが大きくなり、両巻線の間に空隙が生じることによる。)。
【0007】
そこで、上記問題を解消するものとして、平角線をエッジワイズ巻きした巻線を使用したトランスが提案されている(特許文献1参照)。
【0008】
平角線は断面形状が長方形であるため、巻線断面積を大きく取ることができ、表皮効果に起因する高周波での抵抗値を低くすることができる。また、平角線の各積層間に不要な隙間が少なく、小型化に有利である。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−126895号公報(図5、図6)
【特許文献2】
特許第2973514号公報(図2、第6欄39〜41行目)
【特許文献3】
特許第2791817号公報(図1、図3、図26)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来にあっては、折角、巻線に平角線をエッジワイズ巻きしたものを使用して、丸線を使用した場合の問題を解消したにも拘わらず、構造上の問題から、より一層の効率化が不能であり、そのため、トランスの小型化が困難であった。
【0011】
すなわち、従来のトランスは、特許文献1、2、3に示されるように、コアの中央磁脚の周囲に巻線が巻かれると共に、中央磁脚の中間にギャップが位置する構造を有している。そのため、一次巻線と2次巻線との間の電磁的な結合が悪いという問題がある。また、ギャップを取り巻くように位置している巻線において銅損が著しいという問題もある。
【0012】
例えば、上記したメタルハライドランプ等の放電灯の点灯回路、特に、自動車用のメタルハライドランプの点灯回路における直流−直流コンバータにあっては、一次電流が二次電流に比べて極めて大きいので、図17に示すように、一次巻線をNP1、NP2と電流分割型とし、図16に示すように、2つの一次巻線NP1、NP2によって二次巻線NSをサンドイッチする構造にすることによって、一次巻線NP1、NP2と二次巻線NSと間の電磁的な結合を良好にすることができる。
【0013】
ところが、上記した従来のトランスのように、コアa、bの中央磁脚c、d間にギャップeがあると、上記したように、高周波用途の場合には、インダクタンス値を小さくするために巻線の巻き数が少ないため、二次巻線NSがすべてギャップeの周りに位置することになり、一次巻線NP1、NP2と二次巻線NSとの間の電磁的な結合が悪くなり、また、二次巻線NPにおける銅損も著しい。
【0014】
そこで、本発明は、巻線間の電磁的な結合を良好にし、銅損(負荷損)を低減して、小型化を図ることを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明トランスは、上記した課題を解決するために、巻線が平角線を環状に重ねて巻くことで形成される環状部を有し、上記平角線の両端部がそれぞれ環状部から引き出されており、上記平角線の重ね方向に沿って上記複数の巻線及びコアが配置され、第1のコアには突部が形成され、該突部を外嵌するように上記環状部が位置され、第2のコアの平面部が上記突部と対向して位置し、該平面部と突部の先端との間にギャップが形成され、上記巻線は上記ギャップを囲んだ位置を除く位置に配置されるようにしたものである。
【0016】
従って、本発明トランスにあっては、ギャップを囲んだ位置には巻線が位置しないので、ギャップにおける漏れ磁束の影響による銅損がなく、かつ、一次巻線と二次巻線との間の電磁的な結合が良くなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明トランスの実施の形態について添付図面を参照して説明する。なお、本発明にかかるトランスは、放電灯、特に、自動車用前照灯の光源として使用される放電灯、例えば、メタルハライドランプの点灯回路の直流−直流コンバータに使用されるものとして好適であり、そのような放電灯点灯回路の一例を図1に示す。
【0018】
点灯回路1は、直流電源2、直流−直流コンバータ3、直流−交流インバータ4、起動回路5と、放電灯6の点灯制御を行う制御部7を備えている。
【0019】
直流−直流コンバータ3は、直流電源2からの入力電圧を受けて所望の直流電圧に変換するものであり、本例では、フライバック式DC−DCコンバータが用いられている。
【0020】
つまり、直流電源2の正極側に接続された点灯スイッチ8を介して供給される直流入力電圧が、インダクタ9を介してトランス10の一次側に供給されるようになっており、当該トランス10の一次巻線10pに接続されたスイッチング素子11及び当該トランス10の二次巻線10s側に設けられた整流平滑回路12を用いて、直流−直流コンバータ3が構成されている。
【0021】
尚、このトランス10に対して本発明が適用される。図には、トランス10の各巻線10p、10sに対して黒丸印を付すことで、それらの巻き始めを明示している(巻線の極性を示す。)。
【0022】
図示のように、一次巻線10pの巻き始端側端子にはインダクタ9及びコンデンサ13が接続され、当該一次巻線10pの巻き終端側端子には、二次巻線10sの一端(巻き始端側の端子)が接続されるとともに、スイッチング素子11が接続されている。尚、スイッチング素子11には制御部7からの信号が供給されるようになっており、本例では、NチャンネルMOS形FET(電界効果トランジスタ)を用いている(当該FETのドレインが巻線10p、10sの一端に接続され、そのソースが接地されていて、ゲートに制御信号が供給されてオン/オフ制御される。)。
【0023】
尚、コンデンサ14は、その一端が、インダクタ9のうち点灯スイッチ8側の端子に接続され、他端が接地されている。
【0024】
トランス10の二次側には、上記整流平滑回路12を構成する、整流ダイオード15及び平滑コンデンサ16が設けられている。つまり、トランス10の二次巻線10sの巻き終端側端子が整流ダイオード15のアノードに接続され、当該ダイオード15のカソードがコンデンサ16の一端に接続されている。尚、コンデンサ16の他端は接地されている。
【0025】
直流−直流コンバータ3の後段に配置された回路17は、放電灯6の点灯初期において点灯状態の安定化のために設けられるものであり、本例では抵抗とコンデンサとの直列回路と、当該抵抗に対して、ダイオード及び抵抗からなる回路を並列に接続した構成とされる。
【0026】
直流−交流インバータ4は、直流−直流コンバータ3の出力電圧を交流電圧に変換した後で起動回路5を介して放電灯6に供給するために設けられている。
【0027】
起動回路(いわゆるスタータ)5は、放電灯6に対する起動用の高電圧パルス信号(起動用パルス)を発生させて当該放電灯に起動をかけるために設けられており、当該信号は直流−交流インバータ4の出力する交流電圧に重畳されて放電灯6に印加される。
【0028】
制御部7は、放電灯6にかかる電圧や放電灯6に流れる電流又はそれらに相当する電圧や電流についての検出信号を受けて放電灯6に投入する電力を制御するとともに直流−直流コンバータ3の出力を制御するものである。例えば、直流−直流コンバータ3の出力電圧や電流に係る検出信号を受けて、放電灯6の状態に応じた供給電力を制御するために、直流−直流コンバータ3のスイッチング素子11に対して制御信号を送出して、その出力電圧を制御する(スイッチング制御方式としては、PWM方式、PFM方式等が知られている。)。また、直流−交流インバータ4の駆動回路18、19に信号を送って、ブリッジ(本例ではフルブリッジ)の動作制御を行ったり、放電灯の点灯前に当該放電灯への供給電圧をあるレベルまで高めることで、放電灯の点灯を確実にするための出力制御等を行うことも制御部7の役目である。
【0029】
ところで、直流−直流コンバータ3を構成するトランス10の小型化には、スイッチング素子11について高い周波数(例えば、300乃至500キロへルツ程度)でのスイッチング制御が必要である。なお、自動車用の照明手段として放電灯の点灯回路1を用いる場合には、スイッチング周波数をラジオ周波数帯から除外することがノイズ対策として必要とされ、例えば、LW帯(150〜280kHz)、AM帯(500〜1700kHz)に配慮して、両周波数帯の間に位置する、300乃至500kHzの範囲がスイッチング周波数帯として好ましい。
【0030】
トランスの巻線に、丸線(断面形状が円形)を用いたのでは、前記したように、表皮効果に起因する、電流路の実効断面積の減少が問題となり、これが銅損の増加原因となって電気効率を低下させる。
【0031】
そこで、本発明では、トランス10の各巻線について、平角線を用いており、図2に示すように、長方形断面において外表面から表皮厚δ程度の範囲に電流が流れ、当該範囲よりも内部(図の破線の矩形枠内)では電流が殆ど流れないが、全断面積に対して、電流路として無効な範囲の占める割合が丸線の場合よりも小さい。
【0032】
また、平角線を用いて環状に重ねて巻くようにし、所謂エッジワイズ巻き(あるいは平打ち巻き)の形態を採ることにより、銅損を抑えつつ、必要最小限のサイズをもってトランスを構成することが可能である。例えば、銅線の場合には、周波数を300〜500kHzとした場合、表皮厚δが約0.1mm(ミリメートル)となるので、平角線の厚みとして最適な値は、0.2mm程度までである。尚、上記したように高周波用途では、巻き数が少ないので、巻線全体の厚みがそれ程大きくはならない。
【0033】
尚、平角線を用いることでトランスの小型化が可能になる要因の一つには、線積率の向上が挙げられる。つまり、丸線では円形断面形状であるため、不必要な隙間が生じてしまい、また、巻線にはボビンが必要になる。これに対して、平角線では、四角形の断面形状であるため、巻線間に無駄な隙間が殆ど生じないので空間の利用率が高く、また、巻線の断面積を大きくとることができるので、低い抵抗値となる。
【0034】
図3乃至図5は、トランス10の第1の実施の形態を示すものである。
【0035】
この実施の形態では、トランス10の一次巻線が3つの巻線10p1、10p2、10p3から成り、各巻線が並列に接続された構成、すなわち、電流分割された構成を有する。また、二次巻線は2つの巻線10s1、10s2が直列に接続された構成、すなわち、電圧分割された構成を有する。
【0036】
上記の点灯回路1を、例えば、自動車用灯具の光源(放電灯)に対して用いる場合には、直流−直流コンバータ3におけるトランス10の一次電流が二次電流に比べて極めて大きいので、一次巻線及び二次巻線を複数に分割して、一次巻線の間に、二次巻線を挟み込んだ構造を採用すると、一次巻線と二次巻線との間の結合を高める上で有効である。
【0037】
図4及び図5に示すように、複数の巻線(10p1、10p2、10p3、10s1、10s2)を含むコイル部20は、2つのコア21、22によって挟み込まれた状態で配置される。
【0038】
コア21、22がフェライトコアであり、上側のコア21は板状をしている。また、下側のコア22は板状をした下面部22aと該下面部22aの両端から上方へ突出した外脚部22b、22bと、下面部22aの中央部から上方へ突出した突部(中央磁脚)22cとが一体に形成されて成る。コア21とコア22の下面部22aとは共に同じ形状をしている。すなわち、平面形状で矩形をした板の長手方向に沿う側面が側方対称になるようにほぼ「く」字状に形成され、これによってコア21及びコア22の下面部22aは中央部でくびれた形状を為す。
【0039】
下側のコア22に形成された中央磁脚22cの長さは、外脚部22bの長さより僅かに短くなっている。
【0040】
コア22の外脚部22b、22bの内面22b′、22b′同士は互いに平行な平面とされている。
【0041】
そして、上記2つのコア21、22を互いに向き合わせた状態で両者の間に形成される空間に、コイル部20が配置される。
【0042】
上記上側のコア21の下面と下側のコア22の外脚部22b、22bの上面とが突き合わされた状態で結合される。このように2つのコア21、22が結合されると、下側のコア22の中央磁脚22cの上端面22c′は上側コア21の下面21aと僅かな間隙23を介して対向される。そして、この下側コア22の中央磁脚22cの上端面22c′と上側コア21の下面21aとの間にできる間隙23が2つのコア21、22から成る磁気回路の磁気ギャップとなる。
【0043】
コイル部20は中央磁脚22cに外嵌された状態で位置される。
【0044】
コイル部20は、平角線を用いた各巻線と、巻線同士の間や、巻線とコアとの間に配置された絶縁部材を備えている。
【0045】
各巻線10p1、10p2、10p3、10s1、10s2は、いずれもエッジワイズ巻線とされ、平角線を環状に重ねて巻くことで形成される環状部24、25、26、27、28とこれら環状部24、25、26、27、28から引き出された接続用端子24a、24b、25a、25b、26a、26b、27a、27b、28a、28bを有する。そして、一次巻線10p1、10p2、10p3の接続用端子24a、24b、25a、25b、26a、26bは同じ方向に引き出されており、また、二次巻線10s1、10s2の一方の接続用端子27a、28aは一次巻線の接続用端子の引き出し方向と反対の方向で、且つ、巻線の重ね方向から見て互いに離間した状態で引き出され、他方の接続用端子(中点端子)27b、28bは一次巻線の接続用端子と同じ方向で、且つ、巻線の重ね方向から見て接続用端子24a、25a、26aと24b、25b、26bとの間で互いに重なるように引き出されている。
【0046】
そして、これら巻線10p1、10p2、10p3、10s1、10s2は上から下へ、10p1、10s1、10p2、10s2、10p3の順に重ねられて配置される。そして、一番上の一次巻線10p1と上側コア21との間にはスペーサー29が、一次巻線10p1と二次巻線10s1との間にはスペーサー30が、二次巻線10s1と一次巻線10p2との間にスペーサー31が、一次巻線10p2と二次巻線10s2との間にスペーサー32が、二次巻線10s2と一次巻線10p3との間にはスペーサー33が、それぞれ位置されている。これらのスペーサーはいずれも絶縁用スペーサーであり、その形状は矩形の板状をなし、円形の挿通孔29a、30a、31a、32a、33aがそれぞれに形成されている。さらに、巻線の間に位置されるスペーサー30、31、32、33の上下両面には巻線10p1、10s1、10p2、10s2、10p3を受け入れるための凹部30b、30b、31b、31b、32b、32b、33b、33bが形成されており、これら凹部によって各巻線10p1、10s1、10p2、10s2、10p3相互の間隔が可能な限り小さくなるようにしてある。また、スペーサー29の厚みは上記磁気ギャップ23と同じか又は磁気ギャップ23より大きくなっており、これによって、磁気ギャップ23に対応した位置には巻線(10p1)が位置しないようになっている。これによって、巻線(10p1)が磁気ギャップ23に対応して位置した場合に生じる銅損を抑制することができる。
【0047】
台座34は下側コア22とコイル部20との間を絶縁すると共に、各巻線を回路に接続するためのものであり、絶縁材料によって形成されている。台座34は、矩形の板状をしたベース板35の長手方向における一端に3個設けられた足部、36、37、38及び他端に2個設けられた足部39、40とが一体に形成されて成る。また、ベース板35の中央部には円形の挿通孔35aが形成されている。上記足部36、37、38、39、40はベース板35より上下にそれぞれ突出しており、下方への突出量は上記下側コア22の下面部22aの厚さよりも若干多くして、下面部22aの下面が図示しないプリント基板と接触しないようにしている。なお、下面部22aの下面とプリント基板との間には接着材が介在され、該接着材によってトランス10がプリント基板に固定される。台座34の上記足部36〜40に各別に端子部材41、42、43、44、45が設けられている。端子部材41〜45は導電性の線材で形成されており、中間部分が上記足部36〜40を上下に貫通した状態で埋設状に支持されており、これら足部の上面より突出した部分41a、42a、43a、44a、45aが各足部36、37、38、39、40の上面に沿うようにL字状に折り曲げられて接続端とされている。また、端子部材41、42、44、45の足部36、37、39、40の下面から突出した部分41b、42b、44b、45bはそれぞれ外側、すなわち、41b、42bと44b、45bとがそれぞれ反対側に突出するように折り曲げられて取出端子とされている。なお、端子部材41、42は足部36、37の互いに反対側に位置した側面寄りの部分を上下に貫通され、端子部材44、45は足部39、40の互いに対面した側の側面寄りの部分を上下に貫通されている。そのため、取出端子41b、42b間の間隔の方が取出端子44b、45b間の間隔より大きくなっており、これによって、一次側取出端子41b、42bと二次側取出端子44b、45bを目視によって簡単に見分けることができるようになっている。
【0048】
そして、台座34が下側コア22の中央の括れた部分を跨ぐようにして下側コア22に上に重ねられる。この時、下側コア22に形成された中央磁脚22cは台座34の挿通孔35aに挿通される。さらに、台座34のベース板35の上に一次巻線10p3、スペーサー33、二次巻線10s2、スペーサー32、一次巻線10p2、スペーサー31、二次巻線10s1、スペーサー30、一次巻線10p1、スペーサー29の順に重ねられる。最後に、上側コア21がスペーサー29の上に重ねられる。この時、一巻線10p1、10p2、10p3の接続用端子24a、24b、25a、25b、26a、26bは台座34に設けられた端子部材41、42の接続端41a、42aの側に突出され、24a、25a、26aが重ねられた状態で端子部材41の接続端41aと足部36の上面との間に挟まれて仮止めされ、接続用端子24b、25b、26bが重ねられた状態で端子部材42の接続端42aと足部37の上面との間に挟まれて仮止めされる。また、二次巻線10s1、10s2の接続用端子27b、28bは一次巻線の接続用端子と同じ側に突出され、且つ、27bと28bとが重ねられた状態で端子部材43の接続端43aと足部38の上面との間に挟まれて仮止めされる。さらに、二次巻線10s1の接続用端子27aと二次巻線10s2の接続用端子28aは一次巻線の接続用端子とは反対側に、且つ、複数の巻線の重ね方向に見て互いに離間した状態で突出され、接続用端子27aは端子部材44の接続端44aと足部39の上面との間に挟まれて仮止めされ、接続用端子28aは端子部材45の接続端45aと足部40の上面との間に挟まれて仮止めされる。具体的には、上記接続端41a〜45aは当初真っ直ぐに上方に延びた状態とされており、巻線の接続用端子を足部の上面に載置した状態で、上記接続端を足部の上面側に折り曲げることによって、接続端41a〜45aの形状がほぼL字状になる。なお、コア22の外脚部22b、22bの内面22b′、22b′が直線平行を為すように形成されているので、各巻線10p1、10p2、10p3、10s1、10s2の接続用端子24a、24b、25a、25b、26a、26b、27a、28aを側方へ無理なく取り出すことができる。
【0049】
なお、上記接続用端子と接続端との最終的な接続は、例えば、半田ディップ等によって成される。
【0050】
最後に、スペーサー29の上に上側コア21が重ねられて、トランス10が形成される。
【0051】
上記したトランス10にあっては、磁気回路のギャップ23に対応した箇所に巻線が位置していないので、巻線での銅損が抑制されると共に一次巻線10p1、10p2、10p3と二次巻線10s1、10s2との間の電磁的結合が良好になり、この結果、放電灯点灯回路の直流−直流コンバータに使用するトランスとして好適なものとなる。
【0052】
また、各巻線10p1、10p2、10p3、10s1、10s2は平角線をエッジワイズ巻きして形成されるので、電気的効率が良好であり、そのため、トランス10を小型化することができる。
【0053】
図6乃至図9に本発明トランスの第2の実施の形態を示す。なお、この第2の実施の形態が上記した第1の実施の形態と異なるのは、下側コア22Aに形成される中央磁脚22cの先端部の形状のみであり、その他の部分は第1の実施の形態におけると同様であるので、該異なる部分についてのみ詳細に説明し、その他の部分については図示及び/又は説明を省略する。なお、図示した場合は、第1の実施の形態におけると同様の部分には第1の実施の形態における同様の部分に付した符号と同じ符号を付す。
【0054】
このトランス10Aにおいて下側コア22Aの中央磁脚22cの先端部には該先端部が先細りになるようにテーパー面22dが形成されていて、それによって先端部の断面積が先端面に行くに従って徐々に小さくなるようにされている。そして、2つのコア21、22Aが上下で結合されることにより、上側コア21の下面と中央磁脚22cの上端面22c′との間にギャップ23Aが形成される。
【0055】
この第2の実施の形態にかかるトランス10Aにあっては、中央磁脚22cの先端部にテーパー面22dが設けられているため、直流重畳特性が放電灯の点灯回路に用いるものとして好ましいものとなる。
【0056】
放電灯は起動直後のインピーダンスが低い状態で大きな電力を必要とし、完全に起動して負荷が安定している状態ではインピーダンスが高く供給電力が小さくなる。そのため、起動直後にはトランスの磁気飽和を防ぎつつ、負荷安定時の効率を高めることが必要である。
【0057】
上記トランス10の直流重畳特性を図9に示す。図9及び図10は横軸に一次側の電流を縦軸に一次インダクタンスを取って、その相関を示すグラフ図である。
【0058】
平面同士が対向して形成するギャップを有するトランスにあっては、図10に示すように、40A(アンペア)近辺から50A近辺にかけて急激に磁気飽和が生じてしまい、安定した起動動作を期待することができないと言う問題があった。
【0059】
それに対し、上記トランス10Aにあっては、図9から分かるように、1〜15A(アンペア)付近(「ロ」の位置)までの範囲(「イ」の領域)で十分に高い一次インダクタンスを示し、「ロ」から70A付近(「ニ」の位置)で急激に磁気飽和が生じるまでの間(「ハ」の領域)緩やかに一次インダクタンスが低下してゆく。そのため、40Aを越えるところまで使用する起動直後でも磁気飽和を生じることなく、十分にその機能を果たすことができる。
【0060】
次に、中央磁脚22cの先端部の各部の寸法精度について図8を参照して説明する。中央磁脚22cの上端面22c′と上側コア21との間の間隔が上記「イ」の領域でのインダクタンスを決めることになるので、高い精度が必要となる部分である。そのため、この中央磁脚22cの長さと外脚部22b、22bの長さとの差が精確に規定される必要がある部分である。上端面22c′とテーパー面22dとの間の境界部22eは上記「ロ」の境界点を決める部分であり、該境界点「ロ」は定常動作のピーク電流以上であればよいので、高い精度は要求されない部分である。テーパー面22dは上記「ハ」の領域の傾きを決める部分であり、そして、「ハ」の領域は起動直後のウォームアップで使用される領域であるので、ある値以上のインダクタンスがあればよい領域であり、高い精度は要求されない部分である。テーパー面22dの下端22fは上記「ニ」の位置を決める部分であり、「ニ」の部分は最終的にコアが飽和するポイントであるが、上記「ハ」の領域で緩やかにインダクタンスが下がるため、実用領域に比較して極めて大きな電流値となっているはずであり、従って、この部分22fは高い精度を要求されない。
【0061】
上記した下側コア22Aの形成は、テーパー面22dも含めて金型で成形した後に焼結して形成し、中央磁脚22cの上端面22c′を切削によって精度を出し、所望の間隔のギャップ23を構成できるようにする。このような製造をすることによって、上記したように、精度を要求される中央磁脚22cの上端面22c′を高精度に形成することができ、高い精度を要求されない部分、すなわち、テーパー面22dの傾斜等、部分22e、22fの位置に関しては金型成形と焼結によって形成したままとして、コストと精度のバランスを取り、低コストでコア22Aを形成することができる。
【0062】
なお、図11はこの第2の実施の形態における下側コア(中央磁脚を有する)の変形例を示すものである。
【0063】
下側コア22Bは中央磁脚の先端形状を除いて上記コア22Aと同じである。従って、上記コア22Aにおけると同様の部分にはコア22Aにおける同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略する。
【0064】
コア22Bの中央磁脚46はほぼ円柱状を成し、上端部に互いに反対側に位置する2つの傾斜面46a、46aが形成され、これら傾斜面46a、46aの上端間に帯状の平面46bが形成されている。上記傾斜面46a、46aは外脚部22b、22bの配列方向に沿って並ぶように形成されており、下面部22a側に行くに従って外脚部22b、22b側に変位していく傾斜を有している。
【0065】
上記した下側コア22Bが上記第1及び第2の実施の形態において用いた上側コア21と同様のコアと上下で結合されて磁気回路が形成される。そして、上下のコアの間に形成された空間に第1及び第2の実施の形態において用いたと同様のコイル部20が配置されてトランスが構成される。
【0066】
そして、上記コア22Bを使用したトランスにあっても上記第2の実施の形態に係るトランス10Aと同様に、直流重畳特性が放電灯点灯回路の直流−直流コンバータに用いるトランスとして好適なものとなる。
【0067】
なお、直流−直流コンバータを高速スイッチングした場合、トランス10のインダクタンスが小さくなる(スイッチング周波数が500KHZ(キロヘルツ)で一次インダクタンスが1〜2μH(マイクロヘンリー))。このように一次インダクタンスが微少となるため、図1に破線矢印で示す経路をできるだけ短くすることが必要である。もし、この経路が長いと、配線による浮遊インダクタンスにより、トランス10において一次側から二次側へのエネルギー伝達効率が低下する。そのために考えられた配線基板における配置例を図12に示す。
【0068】
図12においては基板は示しておらず、配線用導体と電子部品のみを示している。配線用導体は斜線を付して示してあり、全部で5つの配線用導体47、48、49、50、51を備える。配線用導体47はほぼL字状を成し、コンデンサ13と16の間を接続しており、コンデンサ13との接続端子の近くにスイッチング素子11のソースを接続する端子部47aを備えている。そして、端子部47aの右側に隣接して形成された端子部47bにコンデンサ13が接続され、左右に延びる部分の右端に形成された端子部47cにコンデンサ16が接続される。配線用導体47の左右方向に延びる部分の右隣に並んでコンデンサ16とダイオード15のカソードとの間を接続する配線用導体48が配置されている。配線用導体47の左右に延びる部分と配線用導体48の直ぐ上に一次巻線10pの一方の取出端子と二次巻線10sの一方の取出端子をスイッチング素子11のドレインに接続する配線用導体49が左右方向に延びるように配置され、左端の端子部49aにスイッチング素子11のドレインが接続され、右端の端子部49bに二次巻線10sの一方の取出端子が接続され、端子部49aの右側に形成された端子部49cに一次巻線10pの一方の取出端子が接続される。配線用導体47の上下方向に延びる部分の直ぐ上に左右方向に短く延びる配線用導体50が配置され、該配線用導体50によってコンデンサ13と一次巻線10pの他方の取出端子との間が接続される。配線用導体49の右端のほぼ上方には右下がりに傾斜した配線用導体51が配置されており、該配線用導体51によって二次巻線10sの他方の取出端子とダイオード15のアノードとが接続されている。
【0069】
図12に示す配置とすることによって、図1に破線矢印で示した経路を短く構成することができ、該経路の配線による浮遊インダクタンスを小さくすることができる。そのため、トランス10の一次巻線10pの取出端子間の間隔を小さくすることが大切であり、そのような取出端子の構成としたトランス10Cを第3の実施の形態として図13乃至図15に示す。
【0070】
この第3の実施の形態に係るトランス10Cは第1の実施の形態に係るトランス10における二次巻線の形状を変え、且つ、一次巻線10p1、10p2、10p3の接続用端子24a、24b、25a、25b、26a、26bの引出方向を反対にしたものであり、その他の構成は第1の実施の形態に係るトランス10と同じであるので、主として上記した異なる点に関する部分ついて説明し、その他の部分については説明を省略する。
【0071】
該トランス10Cの二次巻線10s1、10s2は平角線をエッジワイズ巻きして成る環状部52、53と該環状部52、53から側方へ引き出された接続用端子52a、52b、53a、53bを有する。接続用端子52a、53aは取出用の端子であり、接続用端子52aは台座34の端子部材41の方へ突出され、接続用端子53aは端子部材42の方へ突出されている。また、接続用端子52b、53bは互いに接続される中点端子であり、それぞれ端子部材43をめがけて接続用端子52a、53aの先端方向へ斜めに突出されている。
【0072】
そして、台座34の上に一巻線10p3、スペーサー33、二次巻線10s2、スペーサー32、一次巻線10p2、スペーサー31、二次巻線10s1、スペーサー30、一次巻線10p1、スペーサー29の順に積み重ねられて、コイル部20Cが構成され、該コイル部20Cが2つのコア21と22との間に配置される。
【0073】
そして、一次巻線の一方の接続用端子24a、25a、26aの先端部が重ねられて端子部材45の接続端45aと台座34の足部40の上面との間に挟持され、一次巻線の他方の接続用端子24b、25b、26bの先端部が重ねられて端子部材44の接続端44aと足部39の上面との間に挟持される。また、二次巻線の接続用端子(中間)52b、53bの先端が重ねられて端子部材43の接続端43aと足部38の上面との間に挟持され、一方の二次巻線10s1の接続用端子52aの先端部が端子部材41の接続端41aと足部36の上面との間に挟持され、他方の二次巻線10s2の接続用端子53aが端子部材42の接続端42aと足部37の上面との間に挟持される。そして、上記巻線の各接続用端子は端子部材の各接続端に半田ディップ等により最終的に接続される。
【0074】
上記した構成により、一次巻線10p1、10p2、10p3の各接続用端子24a、25a、26aと24b、25b、26bとは端子間間隔が狭い取出端子44bと45bに取り出される。そして、トランス10Cの各取出端子は図12に示す回路の配線用導体49、50、51に接続される。すなわち、一次巻線側の取出端子44b、45bのうち44bは配線用導体49の端子部49cに接続され、45bは配線用導体50の右端部に接続される。また、二次巻線側の取出端子41b、42bのうち41bは配線用導体49の端子部49bに接続され、42bは配線用導体51の左端部に接続される。
【0075】
上記したように、図12に示す配線と第3の実施の形態に係るトランス10Cを使用することにより、放電灯点灯回路における直流−直流コンバータにおける各部品を最短の経路によって配線することができる。
【0076】
なお、トランス10Cの下側コア22の下面部22aの下面と上記配線用導体47、48、49、50、51が形成されたプリント基板54との間には接着材55が介在され(図15参照)、該接着材55によってトランス10Cがプリント基板54に固定される。
【0077】
なお、上記した各実施の形態及び変形例に示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するに際して行う具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0078】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明トランスは、複数の巻線を有するコイル部と、該コイル部を巻線の配列方向から挟み込む状態で配置される複数のコアを備えたトランスであって、上記巻線が平角線を環状に重ねて巻くことで形成される環状部を有し、上記平角線の両端部がそれぞれ環状部から引き出されており、上記平角線の重ね方向に沿って上記複数の巻線及びコアが配置され、第1のコアには突部が形成され、該突部を外嵌するように上記環状部が位置され、第2のコアの平面部が上記突部と対向して位置し、該平面部と突部の先端との間にギャップが形成され、上記巻線は上記ギャップを囲んだ位置を除く位置に配置されることを特徴とする。
【0079】
従って、本発明トランスにあっては、ギャップを囲んだ位置には巻線が位置しないので、ギャップにおける漏れ磁束の影響による銅損がなく、かつ、一次巻線と二次巻線との間の電磁的な結合が良くなる。
【0080】
請求項2に記載した発明にあっては、上記突部の先端部に傾斜面が形成されて、該突部の断面積が先端部において先端面に行くに従って徐々に小さくなるようにされたので、一次電流の所定の値までは高い一次インダクタンスを示し、該電流値以上の電流値では磁気飽和を起こすまでの間一次インダクタンスがなだらかに減少してゆく直流重畳特性を示し、放電灯の起動直後に要求される一次インダクタンスと高い一次電流を確保することができる。
【0081】
また、傾斜面の形成までは型成形によって成し、その後切削によってギャップを形成するための平面を形成することによって、必要な精度を保ちつつ所定の形状を有するコアを安価に製造することができる。
【0082】
請求項3に記載した発明にあっては、 一次巻線の取出端子間の幅と二次巻線の取出端子間の幅を異ならせたので、一次側と二次側の取出端子を目視によって見分けることができ、トランスの組付時に、一次側取出端子と二次側取出端子とを取り違える、いわゆる、誤組付を防止することができる。
【0083】
請求項4に記載した発明にあっては、上記第1のコアには上記コイル部の一部を外周側から覆うと共にコイル部を挟んで反対側に位置する2つの外脚部を有し、該2つの外脚部の互いに対向した面が直線平行を為すように形成されたので、巻線の接続用端子を外脚部に平行に取り出すことができ、トランスの設計が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるトランスが適用される回路の一例としての放電灯点灯回路の構成例を示す図である。
【図2】平角線の断面を示す拡大図である。
【図3】図4及び図5と共に本発明トランスの第1の実施の形態を示すものであり、本図は回路図である。
【図4】分解斜視図である。
【図5】縦断面図である。
【図6】図7乃至図9と共に本発明トランスの第2の実施の形態を示すものであり、本図は縦断面図である。
【図7】コアの分解斜視図である。
【図8】中央磁脚の先端部の拡大断面図である。
【図9】本発明にかかるトランスの直流重畳特性を示すグラフ図である。
【図10】比較例のトランスの直流重畳特性を示すグラフ図である。
【図11】第2の実施の形態における下側コアの変形例を示す斜視図である。
【図12】一次側の浮遊インダクタンスを減少させる直流−直流コンバータ用の配線基板における配置の改良例を示す平面図である。
【図13】図14及び図15と共に本発明トランスの第3の実施の形態を示すものであり、本図は分解斜視図である。
【図14】平面図である
【図15】側面図である。
【図16】従来のトランスの一例を示す縦断面図である。
【図17】図16に示すトランスの回路を示す図である。
【符号の説明】
10…トランス、10p1…一次巻線、10p2…一次巻線、10p3…一次巻線、10s1…二次巻線、10s2…二次巻線、21…コア、22…コア、22b…外脚部、22b′…内面(互いに対向した面)、22c…中央磁脚(突部)、22c′…上端面(平面部)、23…ギャップ、24…環状部、24a、24b…接続用端子(平角線の両端部)、25…環状部、25a、25b…接続用端子(平角線の両端部)、26…環状部、26a、26b…接続用端子(平角線の両端部)、27…環状部、27a、27b…接続用端子(平角線の両端部)、28…環状部、28a、28b…接続用端子(平角線の両端部)、41b…取出端子(一次側)、42b…取出端子(一次側)、44b…取出端子(二次側)、45b…取出端子(二次側)、10A…トランス、22A…コア、22d…テーパー面(傾斜面)、22B…コア、46…中央磁脚(突部)、46a…傾斜面、46b…平面(平面部)、10C…トランス、20C…コイル部、52…環状部、52a、52b…接続用端子(平角線の両端部)、53…環状部、53a、53b…接続用端子(平角線の両端部)、41b…取出端子(二次側)、42b…取出端子(二次側)、44b…取出端子(一次側)、45b…取出端子(一次側)

Claims (4)

  1. 複数の巻線を有するコイル部と、該コイル部を巻線の配列方向から挟み込む状態で配置される複数のコアを備えたトランスであって、
    上記巻線が平角線を環状に重ねて巻くことで形成される環状部を有し、
    上記平角線の両端部がそれぞれ環状部から引き出されており、
    上記平角線の重ね方向に沿って上記複数の巻線及びコアが配置され、
    第1のコアには突部が形成され、該突部を外嵌するように上記環状部が位置され、
    第2のコアの平面部が上記突部と対向して位置し、該平面部と突部の先端との間にギャップが形成され、
    上記巻線は上記ギャップを囲んだ位置を除く位置に配置される
    ことを特徴とするトランス。
  2. 上記突部の先端部に傾斜面が形成されて、該突部の断面積が先端部において先端面に行くに従って徐々に小さくなるようにされた
    ことを特徴とする請求項1に記載のトランス。
  3. 一次巻線の取出端子間の幅と二次巻線の取出端子間の幅を異ならせた
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトランス。
  4. 上記第1のコアには上記コイル部の一部を外周側から覆うと共にコイル部を挟んで反対側に位置する2つの外脚部を有し、
    該2つの外脚部の互いに対向した面が直線平行を為すように形成された
    ことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載のトランス。
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