JP2004167945A - 液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクジェット式記録装置は、本体と、被記録物の搬送方向に略直交な方向に走査しつつ、被記録物に対してインクを噴射する記録ヘッドと、記録ヘッドから吐出され、本体における記録ヘッドの走査軌道上に堆積したインクの高さを検出して検出結果を出力する検出部とを備える。検出部は、記録ヘッドが搭載されているキャリッジの被記録物に対向する面に設けられる。検出部は、検出結果を制御部に出力する。制御部は、検出部からの検出結果に基づいて、キャリッジ、記録ヘッド、除去板、除去歯車、及びベルトコンベアをそれぞれ制御することにより、インクジェット式記録装置は記録ヘッドの走査軌道上に堆積したインクを除去する。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体噴射装置に関する。特に本発明は、ターゲットに液体を噴射する液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体噴射装置の一例としてのインクジェット式記録装置は、キャリッジに搭載されて走査方向に移動する記録ヘッドと、走査方向に直交する搬送方向に被記録物を搬送する手段とを備え、記録データに基づいて記録ヘッドが備える吐出口からインク滴を被記録物に吐出することにより、被記録物に記録する。このようなインクジェット式記録装置において、インクカートリッジから記録ヘッドの吐出口までの流路に気泡や埃が混入することがある。また、記録ヘッドを長時間使用しない場合、記録ヘッドの吐出口に付着したインクが固形化することがある。そのため、インク滴の吐出異常や吐出口の目詰まりが発生することがある。そこで、記録ヘッドからインク滴を正常に吐出させるために、被記録物が配置されないフラッシング位置で、記録とは関係のない駆動信号を記録ヘッドに印加することにより、液体噴射装置はインク滴を空吐出させるフラッシングを行う(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−280488号公報(第5−10項、第4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
記録ヘッドから空吐出されたインク滴は、フラッシングが行われる位置において乾燥し、固形化することにより堆積する。堆積したインクが記録ヘッドに接触する高さに達すると、記録ヘッドと堆積したインクとが接触することにより、記録ヘッドが汚れたり、記録ヘッドが破損したりすることがあった。そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる液体噴射装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、ターゲットに対してインクを噴射する液体噴射装置は、液体噴射装置の本体と、ターゲットの搬送方向に略直交な方向に走査しつつ、ターゲットに対してインクを噴射する液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドから噴射され、本体における液体噴射ヘッドの走査軌道上に堆積したインクの高さを検出して検出結果を出力する検出部とを備える。液体噴射装置は、堆積したインクの有無を検出することができるので、堆積したインクに液体噴射ヘッドが接触する前に走査を停止し、堆積したインクを除去することができる。したがって、液体噴射装置は、インクを無駄に消費することなく堆積したインクを除去することができる。
【0006】
検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、液体噴射装置は、堆積したインクを除去する。堆積したインクの高さに関わらず、一定の時間間隔で堆積したインクの除去を実施する場合に比べて、堆積したインクの高さに応じて除去を実施するか否かを判断できるので、液体噴射装置は、必要なときのみに堆積したインクを除去することができる。
【0007】
検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、液体噴射装置は、堆積したインクに対して液体噴射ヘッドからインクを噴射することにより堆積したインクを除去する。したがって、液体噴射装置は、堆積したインクを除去するための新たな構成を液体噴射装置に設けることなく堆積したインクを除去することができる。
【0008】
検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、液体噴射装置は、堆積したインクを機械的に除去してもよい。また、液体噴射装置は、インクを上面に受けて堆積させ、上面を下面へと移動させることにより堆積したインクを下面へ移動させるベルトコンベアを更に備えてもよく、検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、液体噴射装置は、ベルトコンベアを駆動させることによりの上面に堆積したインクを除去してもよい。これにより、インクを無駄に消費することなく堆積したインクを除去することができる。
【0009】
検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、液体噴射装置は、液体噴射ヘッドからインク滴を空噴射させることにより、液体噴射ヘッドを清掃するフラッシングを実施する位置を変更してもよい。これにより、液体噴射装置は、堆積したインクが除去する必要のある高さに達するまでに要する時間を長くすることができる。したがって、液体噴射装置は、除去動作を実施する回数を減らすことができる。
【0010】
液体噴射装置は、異なる色のインクをそれぞれ噴射する複数の液体噴射ヘッドを更に備えてもよく、フラッシングを実施する位置を変更する場合、フラッシングにおいて異なる色のインクを同じ位置に噴射してもよい。更に、検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、液体噴射装置は、フラッシングにおいて異なる色のインクを同じ位置に噴射する時は、フラッシングを実施する領域における堆積しにくい色のインクが噴射される位置に対して堆積しやすい色のインクを噴射することによりフラッシングを実施してもよい。液体噴射装置は、堆積しにくいインクが噴射されていた場所に、堆積しやすいインクを噴射することにより、堆積したインクが除去する必要のある高さに達するまでに要する時間を長くすることができる。したがって、液体噴射装置は、除去動作を実施する回数を減らすことができる。
【0011】
液体噴射装置は、液体噴射ヘッドを搭載し、ターゲットの搬送方向に略直交な方向に液体噴射ヘッドを走査するキャリッジを更に備え、検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、液体噴射装置は、キャリッジを停止させてもよい。これにより、液体噴射装置は、堆積したインクと記録ヘッドとが接触するのを防ぐことができる。したがって、液体噴射装置は、記録ヘッドの汚れや破損等を防止することができる。更に、検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、液体噴射装置は、液体噴射装置のユーザに対して警告を表示してもよい。ユーザは、堆積したインクの高さが所定値以上であることを知ることができるので、適切に対処することができる。
【0012】
液体噴射装置は、液体噴射ヘッドを搭載し、ターゲットの搬送方向に略直交な方向に液体噴射ヘッドを走査するキャリッジを更に備え、キャリッジに設けられた検出部は、堆積したインクの高さを、キャリッジから検出してもよい。これにより、キャリッジと共に検出部が移動する走査軌道上の範囲において、堆積したインクの高さを検出することができる。更に、検出部がターゲットの位置を検出してもよい。検出部が、ターゲットの位置を検出する機能と堆積したインクの高さを検出する機能とを有することにより、液体噴射装置の部品の点数を減少することができる。
【0013】
検出部は、水平方向に発光して受光する光学的センサを有してもよい。これにより、堆積したインクの高さを検出することができる。なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0015】
図1は、本実施形態に係るインクジェット式記録装置10の一例を示す斜視図である。本実施形態のインクジェット式記録装置10は、堆積したインクを検出して除去することにより、記録ヘッド44の破損等を防ぐことを目的とする。ここで、インクジェット式記録装置10は、液体噴射装置の一例である。また、インクジェット式記録装置10の記録ヘッド44は、液体噴射装置の液体噴射ヘッドの一例である。記録ヘッド44に設けられる吐出口は、液体噴射ヘッドの噴射口の一例である。また、被記録物11は、ターゲットの一例である。
【0016】
しかしながら、本発明はこれらに限られない。液体噴射装置の他の例は、液晶ディスプレイのカラーフィルタを製造するカラーフィルタ製造装置である。この場合、カラーフィルタ製造装置の色材噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。液体噴射装置の更に他の例は、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置である。この場合、電極形成装置の電極材(電導ペースト)噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。液体噴射装置の更に他の例は、バイオチップを製造するバイオチップ製造装置である。この場合、バイオチップ製造装置の生体有機物噴射ヘッド及び精密ピペットとしての試料噴射ヘッドが液体噴射ヘッドの一例である。本発明の液体噴射装置は、産業用途を有するその他の液体噴射装置も含む。
【0017】
インクジェット式記録装置10は、プラテン32、キャリッジ42、ガイド軸48、フラッシング部50、吸収部52、及び本体100を備える。キャリッジ42の下面の被記録物11に対向する側には、記録ヘッド44が設けられる。ガイド軸48は、キャリッジ42を図1の矢印に示す走査方向Aに移動可能に支持する。記録ヘッド44は、キャリッジ42とともに走査方向Aに走査しつつ、被記録物11に対してインクを吐出する。吸収部52は、インクジェット式記録装置10の本体100の記録ヘッド44に対向する側において、記録ヘッド44の走査方向Aに沿って設けられる。吸収部52は、記録ヘッド44と対抗する側に吸収材66を有し、記録ヘッド44がキャリッジ42の走査軌道上に吐出したインク滴を吸収する。
【0018】
プラテン32は、キャリッジ42の走査方向Aと略平行に設けられ、被記録物11を図1に示す搬送方向Bに搬送する。インクジェット式記録装置10は、プラテン32及び吸収部52を、被記録物11の搬送方向Bへ向って、この順に備える。被記録物11は、プラテン32上に供給され、プラテン32が回転することにより、記録ヘッド44と吸収部52との間に供給される。インクジェット式記録装置10は、キャリッジ42をガイド軸48に沿って走査しつつ、記録ヘッド44からインク滴を被記録物11上に吐出することにより、被記録物11に記録する。
【0019】
フラッシング部50は、フラッシングが行われる領域であり、記録ヘッド44と対抗する側に吸収材66を有し、キャリッジ42の走査方向Aにおける吸収部52の延長線上の、被記録物11が配置されない領域に設けられる。フラッシング部50は、例えば、走査方向Aにおける被記録物11が配置される記録領域に対して、キャリッジ42のホームポジションの反対側に配置される。
【0020】
図2は、検出部54Aの構成の一例を示す。インクジェット式記録装置10は、検出部54A、制御部70、除去部72、及びベルトコンベア68を備える。堆積インク200は、フラッシング動作及び記録動作を行ったときに、フラッシング部50及び吸収部52の吸収材66上に堆積したインクである。検出部54Aは、フラッシング部50及び吸収部52に対向するキャリッジ42の下面に設けられる。
【0021】
検出部54Aは、発光部74と受光部76を有し、発光部74から発せられた光を受光部76で受けることにより、図2に示す検出部54Aの先端から堆積インク200の頂点までの距離Xを検出し、堆積インク200の高さが所定値以上であるか否かを判断して、判断の結果を制御部70に出力する。堆積インク200の高さは、吸収材66から堆積インク200の頂点までの高さである。前記所定値とは、例えば、記録ヘッド44と吸収材66との距離である。検出部54Aは、検出部54Aの先端から吸収材66までの距離と、検出部54Aの先端から堆積インク200の頂点までの距離Xとの差である堆積インク200の高さが、所定値以上か否かを判断する。
【0022】
前記所定値には、図2に示す点線のように、記録ヘッド44と吸収材66との距離よりも短い距離を用いてもよい。これにより、堆積インク200が記録ヘッド44と接触する高さに達する前に、検知部は、堆積インク200の高さが所定値以上であることを出力し、記録ヘッド44が堆積インク200と接触することをより確実に防ぐことができる。
【0023】
検出部54Aは、キャリッジ42の下面に設けられ、堆積インク200の高さをキャリッジ42から検出する。これにより、フラッシング部50だけでなく、キャリッジ42と共に検出部54Aが移動する走査軌道上の範囲において、堆積インク200の高さを検出することができる。更に、検出部54Aには、被記録物11の位置を検出する紙幅検出器を用いてもよい。検出部54Aが、被記録物11の位置を検出する機能と堆積インク200の高さを検出する機能とを有することにより、インクジェット式記録装置10の部品の点数を減少することができる。
【0024】
制御部70は、検出部54Aの検出結果に基づいて、フラッシング部50及び吸収部52の吸収材66上の堆積インク200を除去させる。制御部70は、検出部54Aの検出結果に基づいて、キャリッジ42、記録ヘッド44、除去部72、及びベルトコンベア68をそれぞれ制御する。
【0025】
インクジェット式記録装置10は、フラッシング部50及び吸収部52における吸収材66上の堆積インク200の高さを検出することができるので、堆積インク200と記録ヘッド44とが接触する前にキャリッジ42を停止させ、堆積したインクを除去することができる。また、フラッシング部50及び吸収部52の吸収材66上に堆積したインクの高さに関わらず、一定の時間間隔で堆積したインクを除去する場合に比べて、フラッシング部50及び吸収部52の吸収材66上に堆積したインクの高さに応じて堆積したインクを除去するか否かを判断できるので、インクジェット式記録装置10は、インクを無駄に消費することなく堆積したインクを除去することができる。
【0026】
検出部54Aが、堆積インク200の高さが所定値以上であると検出した場合に、インクジェット式記録装置10は、堆積インク200に対して記録ヘッド44からインクを吐出することにより堆積インク200を除去する。記録ヘッド44は、堆積インク200に対して、インクを通常より多い回数吐出することにより、固形化したインクを再流動させる。再流動したインクは、フラッシング部50及び吸収部52上の吸収材66に吸収され、除去される。したがって、インクジェット式記録装置は、堆積インク200を除去するための新たな構成をインクジェット式記録装置10に設けることなく、堆積インク200を除去することができる。
【0027】
更に、検出部54Aが、堆積インク200の高さが所定値以上であると検出した場合に、インクジェット式記録装置10は、記録ヘッド44のフラッシング位置を変更してもよい。例えば、記録ヘッド44がフラッシング部50上でのフラッシング位置を図2に示すようにMからN及びOに変更することにより、堆積インク200もM、N、及びOの位置にそれぞれ堆積する。インクジェット式記録装置10は、既に堆積インク200がある場所を避けてフラッシングを行うことができるので、堆積インク200が除去する必要のある高さに達するまでの時間を長くすることができる。したがって、インクジェット式記録装置10は、除去動作の実施回数を減らすことができる。
【0028】
検出部54Aが、堆積インク200の高さが所定値以上であると検出した場合に、インクジェット式記録装置10は、キャリッジ42を停止させてもよい。インクジェット式記録装置10は、堆積インク200と記録ヘッド44とが接触するのを防ぐことができるので、記録ヘッド44の汚れや破損等を防止することができる。また、検出部54Aが、堆積インク200の高さが所定値以上であると検出した場合に、インクジェット式記録装置10は、インクジェット式記録装置10のユーザに対して警告を表示してもよい。ユーザは、堆積インク200の高さが所定値以上であることを知ることができるので、適切に対処することができる。
【0029】
図3は、検出部の構成の他の例を示す。他の例としての検出部54Bは、水平方向に発光して受光する光学的センサである。検出部54Bは、光を発する発光部56a及び発光部56aからの光を受ける受光部56bを備える。発光部56aと受光部56bとは、図3に示す記録ヘッド44の走査方向Aにおける、フラッシング部50の両端に設けられる。発光部56aと受光部56bとは、走査方向Aにおけるフラッシング部50の両端に、フラッシング部50の底面から略鉛直方向に設けられた支柱80a及び80bに、それぞれ取り付けられる。検出部54Bは、検出結果を制御部70に出力する。
【0030】
フラッシング部50は、廃液管58、廃液タンク60、及び吸収材66を備える。吸収材66は、例えばフェルト又はスポンジ等の、液体を吸収する材質で作られ、フラッシング部50及び吸収部52の底面に設けられる。廃液管58は、吸収材66が吸収したインクをフラッシング部50の下方に設けられた廃液タンク60に廃棄する。堆積インク200は、フラッシング部50及び吸収部52における吸収材66上に堆積し、やがて堆積インク200の高さは、発光部56aから受光部56bへ至る光を遮る高さに達する。制御部70は、発光部56aが発する光を、受光部56bが受光できない場合に、吸収材66上の堆積インク200の高さが所定値以上であることを検出することができる。
【0031】
図4は、インクジェット式記録装置10における除去部の一例を示す。検出部54Aが、堆積インク200の高さが所定値以上であると検出した場合に、インクジェット式記録装置10は、堆積インク200を機械的に除去する。除去部72は、除去板62及び除去歯車64を備える。除去部72は、フラッシング部50に隣接し、フラッシング部50に対して、図4の矢印に示す搬送方向Bの上流側に設けられる。
【0032】
除去歯車64は、除去歯車64の軸方向が搬送方向Bと直交するキャリッジ42の走査方向と略平行となるように配置される。除去板62は、吸収材66と略同じ幅を有し、除去歯車64の歯車と係合する歯を、除去板62上面の長手方向に沿って備える。制御部70は、除去歯車64を反時計回りに回転させることにより、除去板62を図4の矢印の方向へ吸収材66の上面を摺るように移動させる。除去板62は、吸収材66と略同じ幅を有しているので、除去部72は、吸収材66の上面全体にわたって堆積インク200を掻き出すことができる。
【0033】
堆積インク200の除去を行わない時は、除去板62は、フラッシング部50に対して搬送方向Bの上流側に退避している。検出部54Aが、堆積インク200の高さが所定値以上であると検出した場合、インクジェット式記録装置10は、除去板62を吸収材66上を摺るように移動させることにより、堆積インク200を吸収材66上から掻き出す。したがって、インクジェット式記録装置10は、フラッシング部50における吸収材66上の堆積インク200を機械的に除去することができる。堆積インク200を機械的に除去できるので、インクジェット式記録装置10は、インクを無駄に消費することなく堆積したインクを除去することができる。
【0034】
図5は、インクジェット式記録装置10における除去部の他の例を示す。フラッシング部50上には、除去部の他の例としてのベルトコンベア68が設けられる。ベルトコンベア68は、ローラ82、ローラ84、及びベルト86を備える。ベルト86は、ローラ82及び84の周囲に掛け回される。ローラ82及び84は、それぞれの軸方向が、図5に示す搬送方向Bと直交するキャリッジ42の走査方向と略平行となるように配置される。
【0035】
フラッシング部50において、記録ヘッド44からインクをベルトコンベア68の上面に吐出してフラッシングを行うことにより、ベルトコンベア68の上面に堆積インク200が堆積する。検出部54Aが、堆積インク200の高さが所定値以上であると検出した場合に、インクジェット式記録装置10は、ベルトコンベア68を駆動させることによりベルトコンベア68の上面に堆積したインクを除去する。ローラ82及び84が回転してベルト86が回転すると、ベルトコンベア68の上面に堆積した堆積インク200が、ベルトコンベア68の上面から下面へ移動するので、堆積インク200は、フラッシング部50へ廃棄される。これにより、インクジェット式記録装置10は、インクを無駄に消費することなく堆積インク200を除去することができる。
【0036】
図6は、フラッシング部50における吸収材66上に記録ヘッド44から異なる色のインクが吐出され、堆積した状態を示す。記録ヘッド44は、複数色のインクを吐出するために複数の吐出口112b、112m、112c、及び112yを備える。例えば図6ではそれぞれ、吐出口112bは黒色のインクを吐出する吐出口、吐出口112cはシアン色のインクを吐出する吐出口、吐出口112mはマゼンタ色のインクを吐出する吐出口、吐出口112yは黄色のインクを吐出する吐出口である。吐出口112bから吐出された堆積インク200b、吐出口112cから吐出された堆積インク200c、吐出口112mから吐出された堆積インク200m、及び吐出口112yから吐出された堆積インク200yは、フラッシング部50における吸収材66上の吐出口112b、吐出口112c、吐出口112m、及び吐出口112yに対向する位置B、C、M、及びYにそれぞれ堆積する。
【0037】
記録ヘッド44から突出されるインクは、色の種類によって堆積するインクの高さが異なる。例えば図6の場合、黒色及びマゼンタ色のインクは、シアン色及び黄色のインクよりも堆積しやすい。そのため、フラッシング部50における吸収材66上に堆積した堆積インク200b及び堆積インク200mの高さは、堆積インク200c及び堆積インク200yの高さよりも高くなる。
【0038】
そこで、検出部54Aが、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、図6のインクジェット式記録装置10は、フラッシング部50における吸収材66上に、堆積しにくい色であるシアン色又は黄色のインクが吐出された位置C及びYに対して、堆積しやすい色である黒色又はマゼンタ色のインクを吐出することによりフラッシングを実施する。フラッシング部50の吸収材66上において、堆積しにくい色のインクが吐出された場所に、堆積しやすい色のインクを吐出することにより、堆積したインクが除去する必要のある高さに達するまでに要する時間を長くすることができる。したがって、インクジェット式記録装置10は、堆積したインクを除去する回数を減らすことができる。
【0039】
また、インクジェット式記録装置10は、フラッシング部50の吸収材66上において、堆積しやすい色のインクが吐出された場所に、堆積しにくい色のインクを吐出することによりフラッシングを実施してもよい。これにより、フラッシング部50の吸収材66上において、堆積しやすい色のインクが吐出された場所に、更に堆積しやすい色のインクを吐出する場合に比べて、インクジェット式記録装置10は、堆積したインクが除去する必要のある高さに達するまでに要する時間を長くすることができる。したがって、インクジェット式記録装置10は、堆積したインクを除去する回数を減らすことができる。
【0040】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るインクジェット式記録装置10の一例を示す斜視図である。
【図2】検出部の構成の一例を示す図である。
【図3】検出部の構成の他の例を示す図である。
【図4】インクジェット式記録装置10における除去部の一例を示す図である。
【図5】インクジェット式記録装置10における除去部の他の例を示す図である。
【図6】異なる色のインクが吐出され、堆積した状態を示す図である。
【符号の説明】
10・・・インクジェット式記録装置、11・・・被記録物、32・・・プラテン、42・・・キャリッジ、44・・・記録ヘッド、48・・・ガイド軸、50・・・フラッシング部、52・・・吸収部、54A・・・検出部、54B・・・検出部、56a・・・発光部、56b・・・受光部、58・・・廃液管、60・・・廃液タンク、62・・・除去板、64・・・除去歯車、66・・・吸収材、68・・・ベルトコンベア、70・・・制御部、72・・・除去部、74・・・発光部、76・・・受光部、80a・・・支柱、80b・・・支柱、82・・・ローラ、84・・・ローラ、86・・・ベルト、100・・・本体、112b・・・吐出口、112c・・・吐出口、112m・・・吐出口、112y・・・吐出口、200・・・堆積インク
Claims (13)
- ターゲットに対してインクを噴射する液体噴射装置であって、
前記液体噴射装置の本体と、
前記ターゲットの搬送方向に略直交な方向に走査しつつ、前記ターゲットに対してインクを噴射する液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドから噴射され、前記本体における前記液体噴射ヘッドの走査軌道上に堆積したインクの高さを検出して検出結果を出力する検出部と
を備えたことを特徴とする液体噴射装置。 - 前記検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、堆積したインクを除去することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 前記検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、堆積したインクに対して前記液体噴射ヘッドからインクを噴射することにより堆積したインクを除去することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
- 前記検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、堆積したインクを機械的に除去することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
- インクを上面に受けて堆積し、前記上面を下面へと移動することにより堆積したインクを前記下面へ移動するベルトコンベアを更に備え、
前記検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、前記ベルトコンベアを駆動することにより前記ベルトコンベアの上面に堆積したインクを除去することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。 - 前記検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、前記液体噴射ヘッドを清掃するフラッシングを実施する位置を、変更することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
- 異なる色のインクをそれぞれ噴射する複数の前記液体噴射ヘッドを更に備え、
前記フラッシングにおいて異なる色のインクを同じ位置に噴射することを特徴とする請求項6に記載の液体噴射装置。 - 前記検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、前記フラッシングを実施する領域における堆積しにくい色のインクが噴射される位置に対して堆積しやすい色のインクを噴射することにより前記フラッシングを実施することを特徴とする請求項7に記載の液体噴射装置。
- 前記液体噴射ヘッドを搭載し、前記ターゲットの搬送方向に略直交な方向に前記液体噴射ヘッドを走査するキャリッジを更に備え、
前記検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、前記キャリッジを停止させることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。 - 前記検出部が、堆積したインクの高さが所定値以上であると検出した場合に、前記液体噴射装置のユーザに対して警告を表示することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 前記液体噴射ヘッドを搭載し、前記ターゲットの搬送方向に略直交な方向に前記液体噴射ヘッドを走査するキャリッジを更に備え、
前記検出部は、前記キャリッジに設けられ、
前記検出部は、堆積したインクの高さを、前記キャリッジから検出すること
を特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。 - 前記検出部は、前記ターゲットの位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
- 前記検出部は、光を水平方向に発光して受光する光学的センサを有することを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
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