JP2004161656A - ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全な食品素材の抽出物を有効成分とするペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPAR)リガンド剤、および、これを含有することを特徴とする高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤を提供する。
【解決手段】本発明により、イネ科植物の抽出物を有効成分とするPPARリガンド剤が提供される。本発明のPPARリガンド剤は、非常に優れたPPARリガンド活性を有しており、高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤として有用である。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明により、イネ科植物の抽出物を有効成分とするPPARリガンド剤が提供される。本発明のPPARリガンド剤は、非常に優れたPPARリガンド活性を有しており、高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤として有用である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(peroxisome proliferator−activated receptor:PPAR)リガンド剤に関する。さらに本発明は、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤を有効成分として含有することを特徴とする高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧などの予防および/または改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
PPARは、ステロイド受容体、レチノイド受容体やサイロイド受容体等と同様、核内受容体スーパーファミリーに属するリガンド依存性の転写因子であり、これまでに組織分布を異にする三種のアイソフォーム(α型、δ(又はβ)型、γ型)がヒトをはじめ種々の動物種で同定されている(非特許文献1を参照)。この内PPARαは、脂肪酸の異化能の高い肝臓や腎臓、骨格筋等に発現しており、特に肝臓において高発現が認められ(非特許文献2を参照)、脂肪酸の代謝や細胞内輸送に関連する遺伝子(例えば、アシルCoA合成酵素、脂肪酸結合タンパク質やリポ蛋白リパーゼなど)及びコレステロールや中性脂質の代謝に関連するアポリポ蛋白(AI、AII、CIII)遺伝子の発現を正または負に制御している。PPARδは、神経細胞を中心として生体内各組織に普遍的に発現している。現時点ではPPARδの生理的意義については不明である。PPARγは、脂肪細胞に高発現していて脂肪細胞の分化に関与している(非特許文献3を参照)。この様にPPARの各アイソフォームは特定の臓器や組織において特異的な機能を果たしている。
【0003】
一方、既に臨床応用されているフィブラート系の高脂血症治療薬(クロフィブラート、ベザフィブラート等)にはPPARαリガンド作用があり、薬理作用発現のメカニズムの一つであるとされている(非特許文献4を参照)。さらに、PPARαリガンド剤は、脂質代謝のみでなく、糖代謝も改善し、血中脂質低下、血糖値の低下、インスリン感受性の改善等の効果を示しており(非特許文献5を参照)、高脂血症、糖尿病、高血糖、インスリン抵抗性、肥満等の症状の2つ以上を併発している状態にも効果的であると考えられる。また、チアゾリジン系のインスリン抵抗性改善薬は、PPARγ活性化を介して、血糖低下作用を示すとされている(非特許文献6を参照)。さらに、PPARγリガンド剤は、脂肪細胞分化を調節し、インスリン抵抗性を改善すると考えられるようになってきた。その上、多くの動物モデルにおいて、血圧低下効果が見られるなど、高血圧症にも有効であると考えられている(非特許文献7を参照)。
【0004】
また、上記の薬剤のみならず、モノアシルグリセロール(特許文献1を参照)、没食子酸エステル、ガロイルタンニン類、ケルセチン、フラボン、イソフラボン、カテキン、エピカテキンなどのポリフェノール類(特許文献2を参照)などがPPARリガンド活性を有することが知られている。
【0005】
このようにPPARリガンド剤は先に挙げたように多くの症状の予防および/または改善作用が期待される。しかし、上記に示した薬剤は高価であり、長期投与による副作用などの不都合があった。また、モノアシルグリセロールや没食子酸エステル、ガロイルタンニン類、ケルセチン、フラボン、イソフラボン、カテキン、エピカテキンなどのポリフェノール類は、十分なPPARリガンド作用が得られないなどの不都合があった。よって、安全性の高く、高いPPARリガンド作用を有する素材が望まれている。
【0006】
ハトムギは、日本でも古くから栽培されているイネ科ジュズダマ属(Coix)の一年草である。ハトムギの種子を精白したものはヨクイニンと呼ばれ、生薬として使われている。また、その効能としては、美白、利尿、消炎、排膿、鎮痛、強壮作用などが知られている。ハトムギの種子と根の部分を食することで、血中コレステロール、肝臓コレステロール、肝臓トリグリセリドが低下することが知られている(非特許文献8を参照)。また、ヨクイニンの水抽出物やそれに含まれるcoixans A等に血糖低下作用があることが知られている(非特許文献9を参照)。しかし、ハトムギの抽出物が、PPARリガンド活性を有していること、並びに、本活性による高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善作用を有していることは、知られていない。
【0007】
イネは一年草のものや多年草のものが存在しているイネ科イネ属(Oryza)の植物である。その種子から外皮を取り除いた米は、日本からインドあたりまでのアジアの人たちの主食である。さらに、糠の部分は、ビタミン類やγ−アミノ酪酸が豊富に含まれていることから、滋養・強壮剤として使用されている。発芽した米や玄米などからの抽出物やそれらの酵素処理物などに脂質代謝改善作用(特許文献3を参照)に知られている。また、玄米、白米、もち米などの水、酸、アルカリ抽出物、または、その酵素処理物等に糖尿病予防・治療作用(特許文献4を参照)が知られている。また、脱脂した米糠の水抽出物に膵臓リパーゼ阻害による内臓肥満抑制作用が知られている(非特許文献10を参照)。しかし、イネの抽出物が、PPARリガンド活性を有していること、並びに、本活性による高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善作用を有していることは、知られていない。
【0008】
トウモロコシは、油、シリアル、家畜の飼料などの原料として使用されているイネ科トウモロコシ属(Zea)の一年草である。トウモロコシのふすまを含む食事をすることで、血中脂質低下効果があることが知られている(非特許文献11を参照)。また、トウモロコシグルテン等を酵素処理して得られるトウモロコシの植物性ペプチド部分に血中脂質低下作用があることが知られている(特許文献5を参照)。しかし、トウモロコシの抽出物が、PPARリガンド活性を有していること、並びに、本活性による高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善作用を有していることは、知られていない。
【0009】
【特許文献1】特開2001−354558号公報
【特許文献2】特開2002−80362号公報
【特許文献3】特開平7−165595号公報
【特許文献4】特開平10−279496号公報
【特許文献5】特開平10−114674号公報
【非特許文献1】Proceedings of the NationalAcademy of Sciences,1992年,89巻,4653〜4657頁
【非特許文献2】Endocrinology,1996年,137巻,354〜366頁
【非特許文献3】Journal of Lipid Research,1996年,37巻,907〜925頁
【非特許文献4】Bio Clinica,2001年,16巻,65〜68頁
【非特許文献5】Diabetes,2001年,50巻,411〜417頁
【非特許文献6】医学のあゆみ,2001年,198巻,747〜754頁
【非特許文献7】Journal of Medicinal Chemistry,2000年,43巻,527〜550頁
【非特許文献8】Biochemical Medicine and Metabolic Biology, 1988年,39巻,11−17頁
【非特許文献9】Planta Medica,1986年,1巻,64−65頁
【非特許文献10】Journal of Agricultural and Food Chemistry,2000年,48巻,1653〜1656頁
【非特許文献11】Journal of the American Dietetic Association,1995年,95巻,40−45頁
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記に鑑み、本発明は、天然食材由来であって副作用や安全性に問題がなく、高いPPARリガンド活性を有する、PPARリガンド剤、および、それを含有することを特徴とする高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧などの予防および/または改善剤を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ハトムギ、イネ、トウモロコシなどのイネ科植物の抽出物中にPPARリガンド作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、イネ科植物の抽出物を有効成分とするPPARリガンド剤に関する。好ましい態様は、ジュズダマ属、イネ属、トウモロコシ属、モロコシ属、ヒエ属、オオムギ属、キビ属、サトウキビ属、ライムギ属、コムギ属からなる群より選ばれる少なくとも1つの抽出物を有効成分とするPPARリガンド剤である。より好ましい態様は、ハトムギ、イネ、トウモロコシより選ばれる少なくとも1種の抽出物を有効成分とするPPARリガンド剤である。
また、本発明は、上記のPPARリガンド剤を含有することを特徴とする高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧からなる群より選ばれる少なくとも1つの症状の予防および/または改善剤に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。本発明のPPARリガンド剤は、イネ科植物の抽出物を有効成分とする。また、本発明のイネ科植物の抽出物は食経験の点から好ましくはジュズダマ属(Coix)、イネ属(Oryza)、トウモロコシ属(Zea)、モロコシ属(Sorghum)、ヒエ属(Echinochla)、オオムギ属(Hordeum)、キビ属(Panicum)、サトウキビ属(Saccharum)、ライムギ属(Secale)、コムギ属(Triticum)からなる群より選ばれる少なくとも1種の植物の抽出物である。さらに入手しやすさの点から好ましくは、ジュズダマ属(Coix)、イネ属(Oryza)、トウモロコシ属(Zea)からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の植物の抽出物である。PPARリガンド作用の強さから特に好ましくは、ハトムギ(例えば、Coix lacryma−jobi L.var.、Coix lacryma−jobi var.ma−yuen Stapf.、Coix lacryma−jobi var.frumentacea Makino.、Coix lacryma−jobi var.ma−yuen Roman.)、イネ(Oryza sative)、トウモロコシ(Zea mays L.)からなる群より選ばれる少なくとも1種の植物の抽出物である。
【0013】
本発明でいうPPARリガンド剤とは、PPARリガンド活性を有する化合物を含む物質、すなわちPPARのリガンド結合領域に結合する能力を有する化合物を含む物質である。PPARリガンド活性は、例えば、PPARリガンド結合領域とGAL4との融合タンパクに対する結合をルシフェラーゼの発現で評価するレポーター・アッセイ(Cell,1995年,83巻,803〜812頁)や、PPARリガンド結合領域を含むタンパクを用いたコンペティション・バインディング・アッセイ(Cell,1995年,83巻,813〜819頁)などにより測定することができる。これらのアッセイにおいて、サンプルの活性は一般に溶媒対照と比較し、溶媒対照よりも高い活性を示し、なおかつ用量依存性が認められるサンプルを「PPARリガンド活性あり」と評価する。
【0014】
本発明の抽出物を得る方法は、溶媒抽出に限定されず、水蒸気蒸留や、超臨界抽出技術を用いた二酸化炭素による抽出などの抽出操作を用いてもよい。さらに、当該抽出物は、飲食品や医薬品として不適当な不純物を含有しない限り、抽出液のまま、または粗抽出物あるいは半精製抽出物として本発明に使用できる。
【0015】
抽出に用いる溶媒は、食品、食品添加物、医薬品などの製造、加工に使用できる安全なものが好ましく、例えば、水、エタノール、アセトン、グリセリン、酢酸エチル、プロピレングリコール、ヘキサン、食用油脂などが挙げられ、また、これらのうち2種以上を混合して用いてもよい。これらのうち、抽出後の溶媒除去が容易な点から、エタノール、アセトン、酢酸エチル、ヘキサンなどの有機溶媒が好ましく、残留溶媒の安全性の点からエタノールがより好ましい。
【0016】
溶媒抽出する場合、例えば、各植物を、1〜20倍量の上記溶媒に浸し、攪拌または放置し、濾過または遠心分離などにより抽出液を得ることができる。次いで、得られた抽出液から溶媒を除去してもよい。抽出する際の各植物は、そのまままたは乾燥させたものでもよいが、保存の点から乾燥させたものが好ましい。また、上記植物の形態は、原型、粉砕したもの、切断したものまたは粉末のいずれを用いてもよい。抽出温度は、一般に−20〜100℃、普通1〜80℃、好ましくは20〜60℃で好適に実施できる。抽出時間は、普通0.1時間〜1ヶ月、好ましくは0.5時間〜7日間で好適に実施できる。
【0017】
本発明において、イネ科植物の抽出物を得る際に用いる植物部位は、全草、葉、茎、根、花、種子、果実等のいずれを用いてもよい。
【0018】
本発明において、イネ科植物の中でも、ハトムギなどのジュズダマ属植物の抽出物を得る際に用いる植物部位は、全草、葉、茎、根、花、種子等のいずれを用いてもよいが、PPARリガンド活性の強い抽出物を得るには、種子からの抽出が好ましい。より強いPPARリガンド活性の抽出物を得るには、種子を精白したヨクイニンからの抽出が特に好ましい。
【0019】
本発明において、イネ科植物の抽出物の中でも、イネなどのイネ属植物の抽出物を得る際に用いる植物部位は、全草、葉、茎、根、花、種子等のいずれを用いてもよいが、PPARリガンド活性の強い抽出物を得るには、イネの場合、米からの抽出が好ましく、より強いPPARリガンド活性の抽出物を得るには、米糠からの抽出が特に好ましい。
【0020】
本発明において、イネ科植物の抽出物の中でも、トウモロコシなどのトウモロコシ属植物の抽出物を得る際に用いる植物部位は、全草、葉、茎、根、花、種子、果実等のいずれを用いてもよいが、PPARリガンド活性の強い抽出物を得るには、種子からの抽出が好ましい。
【0021】
本発明の抽出物の形態は、抽出液の形態でもよいし、溶媒を除去したものでもよい。さらに、適切な溶媒に溶解、懸濁した形態であってもよい。また、これらの抽出物には、PPARリガンド活性があり、PPARリガンド活性を失わない範囲内で脱臭、精製などの操作を加えることができる。
【0022】
本発明のPPARリガンド剤は、上記植物の抽出物を有効成分としており、PPARリガンド活性を失わない範囲の有効量を含んでいればよい。また、1種類の上記植物の抽出物を用いてもよいが、2種類以上の上記植物の抽出物を混合してもよい。
【0023】
本発明の高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤は、前記PPARリガンド剤を含有することを特徴とする。また、1種類のPPARリガンド剤を用いてもよいが、2種類以上のPPARリガンド剤を混合してもよい。
【0024】
本発明の高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧からなる群より選ばれる少なくとも1つの症状の予防および/または改善剤は、上記の各症状の単独に対しての予防および/または改善剤として用いてもよいし、上記の各症状のうち、2つ以上を併発している状態に対しての予防および/または改善剤として用いてもよい。
【0025】
本発明において、高脂血症の予防とは、日本動脈硬化学会が動脈硬化性疾患診療ガイドライン(2002年9月発行)にて定義している高脂血症の状態または境界域の状態になるのを防ぐまたは遅らせることを指す。また、高脂血症の改善とは、上記に示す高脂血症の状態または境界域の状態から、上記ガイドラインにて正常域と定義している状態に近づけることを指す。
【0026】
本発明において、糖尿病の予防とは、日本糖尿病学会が糖尿病治療ガイド2002−2003(2002年5月発行)にて定義している糖尿病の状態または境界域の状態になるのを防ぐまたは遅らせることを指す。また、糖尿病の改善とは、上記の高脂血症の状態または境界域の状態から、上記ガイドにて正常域と定義している状態に近づけることを指す。
【0027】
本発明において、肥満の予防とは、日本肥満学会が肥満・肥満症の指導マニュアル 第2版(2001年7月発行)にて、肥満または肥満症であると定義している状態になるのを防ぐまたは遅らせることを指す。また、肥満の改善とは、上記学会が肥満症または肥満であると定義している状態から、上記学会が正常域と定義している状態に近づけることを指す。
【0028】
本発明において、高血圧の予防とは、日本高血圧学会が高血圧治療ガイドライン(2000年6月発行)にて、高血圧と定義している状態になるのを防ぐまたは遅らせることを指す。また、高血圧の改善とは、上記ガイドラインで高血圧と定義されている状態から、上記ガイドラインにて正常域と定義している状態に近づけることを指す。
【0029】
本発明のPPARリガンド剤、および、これを含有することを特徴とする高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤は、飲食用および医薬用として利用することができ、その形態は限定されず、例えば、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)、栄養食品、栄養補助食品などの飲食品、あるいはOTCなど容易に入手可能な医薬品または医薬部外品などとして利用できる。
【0030】
飲食品として用いる場合は、そのまま直接摂取することができ、また、公知の担体や助剤などの添加剤を使用して、カプセル剤、錠剤、顆粒剤など服用しやすい形態に成型して摂取することができる。これらの成型剤における本発明の高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤の含有量は、好ましくは0.1〜100重量%、より好ましくは10〜90重量%である。さらに、飲食物材料に混合して、チューインガム、チョコレート、キャンディー、ゼリー、ビスケット、クラッカーなどの菓子類;アイスクリーム、氷菓などの冷菓類;茶、清涼飲料、栄養ドリンク、美容ドリンクなどの飲料;うどん、中華麺、スパゲティー、即席麺などの麺類;蒲鉾、竹輪、はんぺんなどの練り製品;ドレッシング、マヨネーズ、ソースなどの調味料;マーガリン、バター、サラダ油などの油脂類;パン、ハム、スープ、レトルト食品、冷凍食品など、すべての飲食物に使用することができる。これら飲食用高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤を摂取する場合、その摂取量は当該抽出物として成人一人一日当たり、好ましくは0.01〜1000mg/kg体重、より好ましくは0.1〜100mg/kg体重である。
【0031】
医薬品として用いる場合は、その剤形は特に限定されず、例えば、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、注射剤、座薬、貼付剤などが挙げられる。製剤化においては、薬剤学的に許容される他の製剤素材、例えば、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、酸化防止剤、着色剤、凝集防止剤、吸収促進剤、溶解補助剤、安定化剤などを適宜添加して調製することができる。これら製剤の投与量としては、当該抽出物換算で成人一人一日当たり、好ましくは0.01〜1000mg/kg体重、より好ましくは0.1〜100mg/kg体重を1回ないし数回に分けて投与する。
【0032】
医薬部外品として用いる場合は、必要に応じて他の添加剤などを添加して、例えば、軟膏、リニメント剤、エアゾール剤、クリーム、石鹸、洗顔料、全身洗浄料、化粧水、ローション、入浴剤などに使用することができ、局所的に用いることができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0034】
(実施例1)ヨクイニンエタノール抽出物の調製
ヨクイニンの粉末(日野薬品株式会社)1kgをエタノール5Lに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物27.31gを得た。
【0035】
(実施例2)ヨクイニン酢酸エチル抽出物の調製
ヨクイニンの粉末(日野薬品株式会社)2.0gを酢酸エチル10mLに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物104mgを得た。
【0036】
(実施例3)米糠エタノール抽出物の調製
米糠の粉末2.0gをエタノール10mLに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物213mgを得た。
【0037】
(実施例4)米糠酢酸エチル抽出物の調製
米糠の粉末2.0gを酢酸エチル10mLに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物304mgを得た。
【0038】
(実施例5)トウモロコシエタノール抽出物の調製
トウモロコシの粉末(製品名;コーンフラワー、株式会社サニーメイズ)1kgをエタノール5Lに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物18.35gを得た。
【0039】
(実施例6)トウモロコシ酢酸エチル抽出物の調製
トウモロコシの粉末(製品名;コーンフラワー、株式会社サニーメイズ)2.0gを酢酸エチル10mLに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物19mgを得た。
【0040】
(実施例7)PPARαリガンド活性の測定
CV−1細胞(雄性アフリカミドリザル腎臓由来の培養細胞)を96穴培養プレートに6x103cells/wellとなるように植え込み、37℃、5%CO2条件下で24時間培養した。培地には、10%FBS(ウシ胎仔血清)、10ml/Lペニシリン・ストレプトマイシン溶液(それぞれ5000IU/ml、5000μg/ml、GIBCO社)、37mg/Lアスコルビン酸(和光純薬工業株式会社)を含むDMEM(Dulbecco‘s ModifiedEagle Medium:GIBCO社)を用いた。細胞をOPTI−MEM(GIBCO社)で洗浄した後、pM−PPARαと4xUASg−lucをリポフェクトアミン・プラス(GIBCO社)を用いてトランスフェクションした。なお、pM−PPARαは、哺乳類発現プラスミドであるpM(Clontech社)に酵母由来転写因子GAL4遺伝子(アミノ酸配列1〜147)とヒトPPARαリガンド結合部位遺伝子(アミノ酸配列167〜468)を結合したキメラタンパクの遺伝子を挿入したプラスミドであり、4xUASg−lucはルシフェラーゼ遺伝子の上流にGAL4の応答配列(UASg)を4回組み込んだレポーター・プラスミドである(Cell,1995年,83巻,803〜812頁などに記載の方法で作成可能)。トランスフェクションの約24時間後、サンプルを含む培地に交換し(n=4)、24時間培養した。サンプルはジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解したものを、無処置対照にはDMSOを用い、培地に1/1000量添加した。細胞をCa、Mg含有リン酸緩衝生理食塩水(PBS+)で洗浄した後、ルックライト(Packard社)を添加し、トップカウント・マイクロプレートシンチレーション/ルミネッセンスカウンター(Packard社)にてルシフェラーゼの発光強度を測定した。
測定群と同様に、コントロール群としてpM−PPARαの代わりにpMを用いて測定した。各サンプルについて、測定群及びコントロール群の発光強度の平均値(n=4)の比(測定群/コントロール群)を算出し、無処置対照に対する比活性をサンプルのPPARαリガンド活性とした。結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
陽性対照としてベザフィブラート(Sigma社)を用い、各化合物のPPARαリガンド活性を比較した。表1から明らかなように、ヨクイニン、米糠、トウモロコシの抽出物に、用量依存的にPPARαリガンド活性が認められた。
【0042】
(実施例8)PPARγリガンド活性の測定
実施例7に記載の方法のうち、pM−PPARαの代りにpM−PPARγを用いる以外は実施例7と同様に実施した。なお、pM−PPARγは、pMに酵母由来転写因子GAL4遺伝子(アミノ酸配列1〜147)とヒトPPARγリガンド結合部位遺伝子(アミノ酸配列174〜475)を結合したキメラタンパクの遺伝子を挿入したプラスミドである。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
陽性対照にはトログリタゾン(三共株式会社)を用いた。表2から明らかなように、ヨクイニン、米糠、トウモロコシの抽出物に、PPARαに比べ弱いが、用量依存的にPPARγリガンド活性が認められた。
【0044】
(実施例9)
実施例1で得られたヨクイニンのエタノール抽出物を40重量部、カルボキシメチルセルロース・ナトリウムを30重量部、結晶セルロースを20重量部、ビタミンCを10重量部の組成で混合、粉砕し、ゼラチン製カプセル(サイズ:02号、カプスゲル・ジャパン株式会社)に充填して、抽出物を40重量%含有する飲食用カプセル剤を調製した。
【0045】
【発明の効果】
本発明のPPARリガンド剤は、優れたPPARリガンド活性を有している。また、食品素材由来であるので安全性も高く、高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善に有用であり、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)、健康食品、栄養補助食品などの飲食品、あるいはOTCなど容易に入手可能な医薬品または医薬部外品などとして利用できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(peroxisome proliferator−activated receptor:PPAR)リガンド剤に関する。さらに本発明は、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤を有効成分として含有することを特徴とする高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧などの予防および/または改善剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
PPARは、ステロイド受容体、レチノイド受容体やサイロイド受容体等と同様、核内受容体スーパーファミリーに属するリガンド依存性の転写因子であり、これまでに組織分布を異にする三種のアイソフォーム(α型、δ(又はβ)型、γ型)がヒトをはじめ種々の動物種で同定されている(非特許文献1を参照)。この内PPARαは、脂肪酸の異化能の高い肝臓や腎臓、骨格筋等に発現しており、特に肝臓において高発現が認められ(非特許文献2を参照)、脂肪酸の代謝や細胞内輸送に関連する遺伝子(例えば、アシルCoA合成酵素、脂肪酸結合タンパク質やリポ蛋白リパーゼなど)及びコレステロールや中性脂質の代謝に関連するアポリポ蛋白(AI、AII、CIII)遺伝子の発現を正または負に制御している。PPARδは、神経細胞を中心として生体内各組織に普遍的に発現している。現時点ではPPARδの生理的意義については不明である。PPARγは、脂肪細胞に高発現していて脂肪細胞の分化に関与している(非特許文献3を参照)。この様にPPARの各アイソフォームは特定の臓器や組織において特異的な機能を果たしている。
【0003】
一方、既に臨床応用されているフィブラート系の高脂血症治療薬(クロフィブラート、ベザフィブラート等)にはPPARαリガンド作用があり、薬理作用発現のメカニズムの一つであるとされている(非特許文献4を参照)。さらに、PPARαリガンド剤は、脂質代謝のみでなく、糖代謝も改善し、血中脂質低下、血糖値の低下、インスリン感受性の改善等の効果を示しており(非特許文献5を参照)、高脂血症、糖尿病、高血糖、インスリン抵抗性、肥満等の症状の2つ以上を併発している状態にも効果的であると考えられる。また、チアゾリジン系のインスリン抵抗性改善薬は、PPARγ活性化を介して、血糖低下作用を示すとされている(非特許文献6を参照)。さらに、PPARγリガンド剤は、脂肪細胞分化を調節し、インスリン抵抗性を改善すると考えられるようになってきた。その上、多くの動物モデルにおいて、血圧低下効果が見られるなど、高血圧症にも有効であると考えられている(非特許文献7を参照)。
【0004】
また、上記の薬剤のみならず、モノアシルグリセロール(特許文献1を参照)、没食子酸エステル、ガロイルタンニン類、ケルセチン、フラボン、イソフラボン、カテキン、エピカテキンなどのポリフェノール類(特許文献2を参照)などがPPARリガンド活性を有することが知られている。
【0005】
このようにPPARリガンド剤は先に挙げたように多くの症状の予防および/または改善作用が期待される。しかし、上記に示した薬剤は高価であり、長期投与による副作用などの不都合があった。また、モノアシルグリセロールや没食子酸エステル、ガロイルタンニン類、ケルセチン、フラボン、イソフラボン、カテキン、エピカテキンなどのポリフェノール類は、十分なPPARリガンド作用が得られないなどの不都合があった。よって、安全性の高く、高いPPARリガンド作用を有する素材が望まれている。
【0006】
ハトムギは、日本でも古くから栽培されているイネ科ジュズダマ属(Coix)の一年草である。ハトムギの種子を精白したものはヨクイニンと呼ばれ、生薬として使われている。また、その効能としては、美白、利尿、消炎、排膿、鎮痛、強壮作用などが知られている。ハトムギの種子と根の部分を食することで、血中コレステロール、肝臓コレステロール、肝臓トリグリセリドが低下することが知られている(非特許文献8を参照)。また、ヨクイニンの水抽出物やそれに含まれるcoixans A等に血糖低下作用があることが知られている(非特許文献9を参照)。しかし、ハトムギの抽出物が、PPARリガンド活性を有していること、並びに、本活性による高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善作用を有していることは、知られていない。
【0007】
イネは一年草のものや多年草のものが存在しているイネ科イネ属(Oryza)の植物である。その種子から外皮を取り除いた米は、日本からインドあたりまでのアジアの人たちの主食である。さらに、糠の部分は、ビタミン類やγ−アミノ酪酸が豊富に含まれていることから、滋養・強壮剤として使用されている。発芽した米や玄米などからの抽出物やそれらの酵素処理物などに脂質代謝改善作用(特許文献3を参照)に知られている。また、玄米、白米、もち米などの水、酸、アルカリ抽出物、または、その酵素処理物等に糖尿病予防・治療作用(特許文献4を参照)が知られている。また、脱脂した米糠の水抽出物に膵臓リパーゼ阻害による内臓肥満抑制作用が知られている(非特許文献10を参照)。しかし、イネの抽出物が、PPARリガンド活性を有していること、並びに、本活性による高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善作用を有していることは、知られていない。
【0008】
トウモロコシは、油、シリアル、家畜の飼料などの原料として使用されているイネ科トウモロコシ属(Zea)の一年草である。トウモロコシのふすまを含む食事をすることで、血中脂質低下効果があることが知られている(非特許文献11を参照)。また、トウモロコシグルテン等を酵素処理して得られるトウモロコシの植物性ペプチド部分に血中脂質低下作用があることが知られている(特許文献5を参照)。しかし、トウモロコシの抽出物が、PPARリガンド活性を有していること、並びに、本活性による高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善作用を有していることは、知られていない。
【0009】
【特許文献1】特開2001−354558号公報
【特許文献2】特開2002−80362号公報
【特許文献3】特開平7−165595号公報
【特許文献4】特開平10−279496号公報
【特許文献5】特開平10−114674号公報
【非特許文献1】Proceedings of the NationalAcademy of Sciences,1992年,89巻,4653〜4657頁
【非特許文献2】Endocrinology,1996年,137巻,354〜366頁
【非特許文献3】Journal of Lipid Research,1996年,37巻,907〜925頁
【非特許文献4】Bio Clinica,2001年,16巻,65〜68頁
【非特許文献5】Diabetes,2001年,50巻,411〜417頁
【非特許文献6】医学のあゆみ,2001年,198巻,747〜754頁
【非特許文献7】Journal of Medicinal Chemistry,2000年,43巻,527〜550頁
【非特許文献8】Biochemical Medicine and Metabolic Biology, 1988年,39巻,11−17頁
【非特許文献9】Planta Medica,1986年,1巻,64−65頁
【非特許文献10】Journal of Agricultural and Food Chemistry,2000年,48巻,1653〜1656頁
【非特許文献11】Journal of the American Dietetic Association,1995年,95巻,40−45頁
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記に鑑み、本発明は、天然食材由来であって副作用や安全性に問題がなく、高いPPARリガンド活性を有する、PPARリガンド剤、および、それを含有することを特徴とする高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧などの予防および/または改善剤を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ハトムギ、イネ、トウモロコシなどのイネ科植物の抽出物中にPPARリガンド作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、イネ科植物の抽出物を有効成分とするPPARリガンド剤に関する。好ましい態様は、ジュズダマ属、イネ属、トウモロコシ属、モロコシ属、ヒエ属、オオムギ属、キビ属、サトウキビ属、ライムギ属、コムギ属からなる群より選ばれる少なくとも1つの抽出物を有効成分とするPPARリガンド剤である。より好ましい態様は、ハトムギ、イネ、トウモロコシより選ばれる少なくとも1種の抽出物を有効成分とするPPARリガンド剤である。
また、本発明は、上記のPPARリガンド剤を含有することを特徴とする高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧からなる群より選ばれる少なくとも1つの症状の予防および/または改善剤に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。本発明のPPARリガンド剤は、イネ科植物の抽出物を有効成分とする。また、本発明のイネ科植物の抽出物は食経験の点から好ましくはジュズダマ属(Coix)、イネ属(Oryza)、トウモロコシ属(Zea)、モロコシ属(Sorghum)、ヒエ属(Echinochla)、オオムギ属(Hordeum)、キビ属(Panicum)、サトウキビ属(Saccharum)、ライムギ属(Secale)、コムギ属(Triticum)からなる群より選ばれる少なくとも1種の植物の抽出物である。さらに入手しやすさの点から好ましくは、ジュズダマ属(Coix)、イネ属(Oryza)、トウモロコシ属(Zea)からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の植物の抽出物である。PPARリガンド作用の強さから特に好ましくは、ハトムギ(例えば、Coix lacryma−jobi L.var.、Coix lacryma−jobi var.ma−yuen Stapf.、Coix lacryma−jobi var.frumentacea Makino.、Coix lacryma−jobi var.ma−yuen Roman.)、イネ(Oryza sative)、トウモロコシ(Zea mays L.)からなる群より選ばれる少なくとも1種の植物の抽出物である。
【0013】
本発明でいうPPARリガンド剤とは、PPARリガンド活性を有する化合物を含む物質、すなわちPPARのリガンド結合領域に結合する能力を有する化合物を含む物質である。PPARリガンド活性は、例えば、PPARリガンド結合領域とGAL4との融合タンパクに対する結合をルシフェラーゼの発現で評価するレポーター・アッセイ(Cell,1995年,83巻,803〜812頁)や、PPARリガンド結合領域を含むタンパクを用いたコンペティション・バインディング・アッセイ(Cell,1995年,83巻,813〜819頁)などにより測定することができる。これらのアッセイにおいて、サンプルの活性は一般に溶媒対照と比較し、溶媒対照よりも高い活性を示し、なおかつ用量依存性が認められるサンプルを「PPARリガンド活性あり」と評価する。
【0014】
本発明の抽出物を得る方法は、溶媒抽出に限定されず、水蒸気蒸留や、超臨界抽出技術を用いた二酸化炭素による抽出などの抽出操作を用いてもよい。さらに、当該抽出物は、飲食品や医薬品として不適当な不純物を含有しない限り、抽出液のまま、または粗抽出物あるいは半精製抽出物として本発明に使用できる。
【0015】
抽出に用いる溶媒は、食品、食品添加物、医薬品などの製造、加工に使用できる安全なものが好ましく、例えば、水、エタノール、アセトン、グリセリン、酢酸エチル、プロピレングリコール、ヘキサン、食用油脂などが挙げられ、また、これらのうち2種以上を混合して用いてもよい。これらのうち、抽出後の溶媒除去が容易な点から、エタノール、アセトン、酢酸エチル、ヘキサンなどの有機溶媒が好ましく、残留溶媒の安全性の点からエタノールがより好ましい。
【0016】
溶媒抽出する場合、例えば、各植物を、1〜20倍量の上記溶媒に浸し、攪拌または放置し、濾過または遠心分離などにより抽出液を得ることができる。次いで、得られた抽出液から溶媒を除去してもよい。抽出する際の各植物は、そのまままたは乾燥させたものでもよいが、保存の点から乾燥させたものが好ましい。また、上記植物の形態は、原型、粉砕したもの、切断したものまたは粉末のいずれを用いてもよい。抽出温度は、一般に−20〜100℃、普通1〜80℃、好ましくは20〜60℃で好適に実施できる。抽出時間は、普通0.1時間〜1ヶ月、好ましくは0.5時間〜7日間で好適に実施できる。
【0017】
本発明において、イネ科植物の抽出物を得る際に用いる植物部位は、全草、葉、茎、根、花、種子、果実等のいずれを用いてもよい。
【0018】
本発明において、イネ科植物の中でも、ハトムギなどのジュズダマ属植物の抽出物を得る際に用いる植物部位は、全草、葉、茎、根、花、種子等のいずれを用いてもよいが、PPARリガンド活性の強い抽出物を得るには、種子からの抽出が好ましい。より強いPPARリガンド活性の抽出物を得るには、種子を精白したヨクイニンからの抽出が特に好ましい。
【0019】
本発明において、イネ科植物の抽出物の中でも、イネなどのイネ属植物の抽出物を得る際に用いる植物部位は、全草、葉、茎、根、花、種子等のいずれを用いてもよいが、PPARリガンド活性の強い抽出物を得るには、イネの場合、米からの抽出が好ましく、より強いPPARリガンド活性の抽出物を得るには、米糠からの抽出が特に好ましい。
【0020】
本発明において、イネ科植物の抽出物の中でも、トウモロコシなどのトウモロコシ属植物の抽出物を得る際に用いる植物部位は、全草、葉、茎、根、花、種子、果実等のいずれを用いてもよいが、PPARリガンド活性の強い抽出物を得るには、種子からの抽出が好ましい。
【0021】
本発明の抽出物の形態は、抽出液の形態でもよいし、溶媒を除去したものでもよい。さらに、適切な溶媒に溶解、懸濁した形態であってもよい。また、これらの抽出物には、PPARリガンド活性があり、PPARリガンド活性を失わない範囲内で脱臭、精製などの操作を加えることができる。
【0022】
本発明のPPARリガンド剤は、上記植物の抽出物を有効成分としており、PPARリガンド活性を失わない範囲の有効量を含んでいればよい。また、1種類の上記植物の抽出物を用いてもよいが、2種類以上の上記植物の抽出物を混合してもよい。
【0023】
本発明の高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤は、前記PPARリガンド剤を含有することを特徴とする。また、1種類のPPARリガンド剤を用いてもよいが、2種類以上のPPARリガンド剤を混合してもよい。
【0024】
本発明の高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧からなる群より選ばれる少なくとも1つの症状の予防および/または改善剤は、上記の各症状の単独に対しての予防および/または改善剤として用いてもよいし、上記の各症状のうち、2つ以上を併発している状態に対しての予防および/または改善剤として用いてもよい。
【0025】
本発明において、高脂血症の予防とは、日本動脈硬化学会が動脈硬化性疾患診療ガイドライン(2002年9月発行)にて定義している高脂血症の状態または境界域の状態になるのを防ぐまたは遅らせることを指す。また、高脂血症の改善とは、上記に示す高脂血症の状態または境界域の状態から、上記ガイドラインにて正常域と定義している状態に近づけることを指す。
【0026】
本発明において、糖尿病の予防とは、日本糖尿病学会が糖尿病治療ガイド2002−2003(2002年5月発行)にて定義している糖尿病の状態または境界域の状態になるのを防ぐまたは遅らせることを指す。また、糖尿病の改善とは、上記の高脂血症の状態または境界域の状態から、上記ガイドにて正常域と定義している状態に近づけることを指す。
【0027】
本発明において、肥満の予防とは、日本肥満学会が肥満・肥満症の指導マニュアル 第2版(2001年7月発行)にて、肥満または肥満症であると定義している状態になるのを防ぐまたは遅らせることを指す。また、肥満の改善とは、上記学会が肥満症または肥満であると定義している状態から、上記学会が正常域と定義している状態に近づけることを指す。
【0028】
本発明において、高血圧の予防とは、日本高血圧学会が高血圧治療ガイドライン(2000年6月発行)にて、高血圧と定義している状態になるのを防ぐまたは遅らせることを指す。また、高血圧の改善とは、上記ガイドラインで高血圧と定義されている状態から、上記ガイドラインにて正常域と定義している状態に近づけることを指す。
【0029】
本発明のPPARリガンド剤、および、これを含有することを特徴とする高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤は、飲食用および医薬用として利用することができ、その形態は限定されず、例えば、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)、栄養食品、栄養補助食品などの飲食品、あるいはOTCなど容易に入手可能な医薬品または医薬部外品などとして利用できる。
【0030】
飲食品として用いる場合は、そのまま直接摂取することができ、また、公知の担体や助剤などの添加剤を使用して、カプセル剤、錠剤、顆粒剤など服用しやすい形態に成型して摂取することができる。これらの成型剤における本発明の高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤の含有量は、好ましくは0.1〜100重量%、より好ましくは10〜90重量%である。さらに、飲食物材料に混合して、チューインガム、チョコレート、キャンディー、ゼリー、ビスケット、クラッカーなどの菓子類;アイスクリーム、氷菓などの冷菓類;茶、清涼飲料、栄養ドリンク、美容ドリンクなどの飲料;うどん、中華麺、スパゲティー、即席麺などの麺類;蒲鉾、竹輪、はんぺんなどの練り製品;ドレッシング、マヨネーズ、ソースなどの調味料;マーガリン、バター、サラダ油などの油脂類;パン、ハム、スープ、レトルト食品、冷凍食品など、すべての飲食物に使用することができる。これら飲食用高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善剤を摂取する場合、その摂取量は当該抽出物として成人一人一日当たり、好ましくは0.01〜1000mg/kg体重、より好ましくは0.1〜100mg/kg体重である。
【0031】
医薬品として用いる場合は、その剤形は特に限定されず、例えば、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、注射剤、座薬、貼付剤などが挙げられる。製剤化においては、薬剤学的に許容される他の製剤素材、例えば、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、結合剤、酸化防止剤、着色剤、凝集防止剤、吸収促進剤、溶解補助剤、安定化剤などを適宜添加して調製することができる。これら製剤の投与量としては、当該抽出物換算で成人一人一日当たり、好ましくは0.01〜1000mg/kg体重、より好ましくは0.1〜100mg/kg体重を1回ないし数回に分けて投与する。
【0032】
医薬部外品として用いる場合は、必要に応じて他の添加剤などを添加して、例えば、軟膏、リニメント剤、エアゾール剤、クリーム、石鹸、洗顔料、全身洗浄料、化粧水、ローション、入浴剤などに使用することができ、局所的に用いることができる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0034】
(実施例1)ヨクイニンエタノール抽出物の調製
ヨクイニンの粉末(日野薬品株式会社)1kgをエタノール5Lに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物27.31gを得た。
【0035】
(実施例2)ヨクイニン酢酸エチル抽出物の調製
ヨクイニンの粉末(日野薬品株式会社)2.0gを酢酸エチル10mLに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物104mgを得た。
【0036】
(実施例3)米糠エタノール抽出物の調製
米糠の粉末2.0gをエタノール10mLに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物213mgを得た。
【0037】
(実施例4)米糠酢酸エチル抽出物の調製
米糠の粉末2.0gを酢酸エチル10mLに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物304mgを得た。
【0038】
(実施例5)トウモロコシエタノール抽出物の調製
トウモロコシの粉末(製品名;コーンフラワー、株式会社サニーメイズ)1kgをエタノール5Lに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物18.35gを得た。
【0039】
(実施例6)トウモロコシ酢酸エチル抽出物の調製
トウモロコシの粉末(製品名;コーンフラワー、株式会社サニーメイズ)2.0gを酢酸エチル10mLに浸し室温・遮光にて7日間抽出した後、濾過により抽出液を得た。その抽出液を減圧濃縮して溶媒を除去し、抽出物19mgを得た。
【0040】
(実施例7)PPARαリガンド活性の測定
CV−1細胞(雄性アフリカミドリザル腎臓由来の培養細胞)を96穴培養プレートに6x103cells/wellとなるように植え込み、37℃、5%CO2条件下で24時間培養した。培地には、10%FBS(ウシ胎仔血清)、10ml/Lペニシリン・ストレプトマイシン溶液(それぞれ5000IU/ml、5000μg/ml、GIBCO社)、37mg/Lアスコルビン酸(和光純薬工業株式会社)を含むDMEM(Dulbecco‘s ModifiedEagle Medium:GIBCO社)を用いた。細胞をOPTI−MEM(GIBCO社)で洗浄した後、pM−PPARαと4xUASg−lucをリポフェクトアミン・プラス(GIBCO社)を用いてトランスフェクションした。なお、pM−PPARαは、哺乳類発現プラスミドであるpM(Clontech社)に酵母由来転写因子GAL4遺伝子(アミノ酸配列1〜147)とヒトPPARαリガンド結合部位遺伝子(アミノ酸配列167〜468)を結合したキメラタンパクの遺伝子を挿入したプラスミドであり、4xUASg−lucはルシフェラーゼ遺伝子の上流にGAL4の応答配列(UASg)を4回組み込んだレポーター・プラスミドである(Cell,1995年,83巻,803〜812頁などに記載の方法で作成可能)。トランスフェクションの約24時間後、サンプルを含む培地に交換し(n=4)、24時間培養した。サンプルはジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解したものを、無処置対照にはDMSOを用い、培地に1/1000量添加した。細胞をCa、Mg含有リン酸緩衝生理食塩水(PBS+)で洗浄した後、ルックライト(Packard社)を添加し、トップカウント・マイクロプレートシンチレーション/ルミネッセンスカウンター(Packard社)にてルシフェラーゼの発光強度を測定した。
測定群と同様に、コントロール群としてpM−PPARαの代わりにpMを用いて測定した。各サンプルについて、測定群及びコントロール群の発光強度の平均値(n=4)の比(測定群/コントロール群)を算出し、無処置対照に対する比活性をサンプルのPPARαリガンド活性とした。結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
陽性対照としてベザフィブラート(Sigma社)を用い、各化合物のPPARαリガンド活性を比較した。表1から明らかなように、ヨクイニン、米糠、トウモロコシの抽出物に、用量依存的にPPARαリガンド活性が認められた。
【0042】
(実施例8)PPARγリガンド活性の測定
実施例7に記載の方法のうち、pM−PPARαの代りにpM−PPARγを用いる以外は実施例7と同様に実施した。なお、pM−PPARγは、pMに酵母由来転写因子GAL4遺伝子(アミノ酸配列1〜147)とヒトPPARγリガンド結合部位遺伝子(アミノ酸配列174〜475)を結合したキメラタンパクの遺伝子を挿入したプラスミドである。結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
陽性対照にはトログリタゾン(三共株式会社)を用いた。表2から明らかなように、ヨクイニン、米糠、トウモロコシの抽出物に、PPARαに比べ弱いが、用量依存的にPPARγリガンド活性が認められた。
【0044】
(実施例9)
実施例1で得られたヨクイニンのエタノール抽出物を40重量部、カルボキシメチルセルロース・ナトリウムを30重量部、結晶セルロースを20重量部、ビタミンCを10重量部の組成で混合、粉砕し、ゼラチン製カプセル(サイズ:02号、カプスゲル・ジャパン株式会社)に充填して、抽出物を40重量%含有する飲食用カプセル剤を調製した。
【0045】
【発明の効果】
本発明のPPARリガンド剤は、優れたPPARリガンド活性を有している。また、食品素材由来であるので安全性も高く、高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧の予防および/または改善に有用であり、保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)、健康食品、栄養補助食品などの飲食品、あるいはOTCなど容易に入手可能な医薬品または医薬部外品などとして利用できる。
Claims (15)
- イネ科植物の抽出物を有効成分とするペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤。
- イネ科植物が、ジュズダマ属、イネ属、トウモロコシ属、モロコシ属、ヒエ属、オオムギ属、キビ属、サトウキビ属、ライムギ属、コムギ属からなる群より選ばれる少なくとも1つである請求項1記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤。
- イネ科植物が、ジュズダマ属、イネ属、トウモロコシ属からなる群より選ばれる少なくとも1つである請求項1記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤。
- イネ科ジュズダマ属植物がハトムギ、イネ科イネ属植物がイネ、イネ科トウモロコシ属植物がトウモロコシである請求項2または3記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤。
- ハトムギがハトムギの種子、イネが米糠、トウモロコシがトウモロコシの種子である請求項4記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤。
- ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体がペルオキシソーム増殖剤応答性受容体αおよび/またはγである請求項1〜5のいずれか1項記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤。
- ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体がペルオキシソーム増殖剤応答性受容体αである請求項1〜5のいずれか1項記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤。
- ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体がペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γである請求項1〜5のいずれか1項記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤を含有することを特徴とする高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧からなる群より選ばれる少なくとも一つの症状の予防および/または改善剤。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤を含有することを特徴とする高脂血症の予防および/または改善剤。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤を含有することを特徴とする糖尿病の予防および/または改善剤。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤を含有することを特徴とする肥満の予防および/または改善剤。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体リガンド剤を含有することを特徴とする高血圧の予防および/または改善剤。
- 飲食用である請求項9記載の高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧からなる群より選ばれる少なくとも1つの症状の予防および/または改善剤。
- 医薬用である請求項9記載の高脂血症、糖尿病、肥満、高血圧からなる群より選ばれる少なくとも1つの症状の予防および/または改善剤。
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2002
- 2002-11-12 JP JP2002328651A patent/JP2004161656A/ja active Pending
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