JP2004161555A - ガラス形成ガスの供給方法、ガラス微粒子堆積体の製造方法及びそれぞれの装置 - Google Patents

ガラス形成ガスの供給方法、ガラス微粒子堆積体の製造方法及びそれぞれの装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004161555A
JP2004161555A JP2002330735A JP2002330735A JP2004161555A JP 2004161555 A JP2004161555 A JP 2004161555A JP 2002330735 A JP2002330735 A JP 2002330735A JP 2002330735 A JP2002330735 A JP 2002330735A JP 2004161555 A JP2004161555 A JP 2004161555A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
forming gas
gas
reduced pressure
under reduced
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002330735A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kogo
隆司 向後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2002330735A priority Critical patent/JP2004161555A/ja
Publication of JP2004161555A publication Critical patent/JP2004161555A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
    • C03B37/018Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD] by glass deposition on a glass substrate, e.g. by inside-, modified-, plasma-, or plasma modified- chemical vapour deposition [ICVD, MCVD, PCVD, PMCVD], i.e. by thin layer coating on the inside or outside of a glass tube or on a glass rod
    • C03B37/01807Reactant delivery systems, e.g. reactant deposition burners

Abstract

【課題】ガラス形成ガス供給しガラス微粒子堆積体を製造するにあたり、配管、部品等をより耐熱性の低いものの使用を可能とし、部品コスト、光熱費コストを低減でき、しかも流量を安定できる方法及びそのための装置。
【解決手段】ガラス形成ガスを生成させるに際し、ガラス形成原料を減圧下で気化させ、生成したガラス形成ガスを減圧下で流量制御して基材又は反応容器へ送る。またこのように構成された装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス形成ガスを生成させ、これを基材または反応容器へ送るガラス形成ガスの供給方法および供給装置、さらに前記ガラス形成ガスを加水分解または酸化してガラス微粒子を生成して該ガラス微粒子を基材に堆積させる方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、石英系光導波路や光ファイバ用母材を製造するのに必要とされるガラス形成ガスは、例えば、図6に示されるようなガス生成装置によって生成されていた。すなわち、このガス生成は周知のキャリアガス流量制御方式によって行われる。原料容器1には例えばSiCl,GeCl等のガラス形成原料3が収容されており、この原料容器1はこれを囲むヒータ2によって加熱されている。流量制御装置24により特定流量に制御されたキャリアガス25が原料容器1のガラス形成原料3中に吹き込まれており(バブリング)、ヒータ2の温度に加熱され気化したガラス形成ガスはこのキャリアガス25と共に上部空間4、配管29a、を経てコンデンサ28へ送られ、ここでガラス形成ガスは特定温度にまで冷却されることにより、飽和蒸気のガスとして配管29bを経てガラス微粒子合成用バーナ18に送出される。結露を防ぐために配管29bはテープヒータ8で加熱されている。ガラス微粒子合成用バーナ18の先端部は反応容器19の壁面を貫通しており、詳細な図示は省略した別の配管から供給される例えばH等の燃焼ガス及び例えばO等の助燃性ガスとガラス形成ガスとの混合ガスを該バーナ18の先端部から噴出させると、ガラス形成ガスは燃焼ガスによる火炎中で加水分解され、ガラス微粒子(例えばSiO、GeO等)になる。
光ファイバを製造するには、前記バーナ18から噴出されるガラス微粒子を、反応容器19内において前記バーナ18に対向する位置にある種棒(出発材)20に堆積する。ここで堆積しきれなかった余剰のガラス微粒子は排気管21に吸引され、排気管21に連結した排気処理装置22によって処理される(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図7は従来の石英系光導波路の製造を説明するものであり、ガラス形成ガスの生成部の構成は図6に示される構成と同様であり、図7において図6と同一または相当する部分には同一の符号が付されており、その説明は省略する。
図7において、バーナ23より噴出された酸化物ガラス微粒子を、ターンテーブル31上に載置された対向する基材27の表面に堆積させる。各基材27は、ターンテーブル31の下に設けられた下部ヒータ32によって一様に加熱されている。基材27に堆積しきれなかった余剰のガラス微粒子は排気管21に吸引され、反応容器30の外部にあり、反応容器30内を大気圧以下に減圧する排気処理装置33によって処理される(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−81965号公報(第3頁、第9図、第8図)
【発明が解決しようとする課題】
従来公知のガス供給装置では、ガラス形成ガスの液化を防ぐために、配管の温度やヒータ温度を上げている。しかし、配管温度やヒータ温度を上げると、a)高耐熱性の高価な部品を用いる必要がある、b)高温のため部品の寿命が短くなる、等の理由から装置コストおよび光熱費がかかるため、製造コストが高くなる問題があった。
本発明はこのような問題を解決し、より耐熱性の低い部品を使用可能とし、かつ部品寿命を延長することができて装置コストを低減できると共に光熱費等も低減でき、しかもガラス形成ガスを基材または反応容器に安定して供給できるガラス形成ガスの供給方法、ガラス微粒子堆積体の製造方法およびそれぞれの装置を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、下記の各発明によって達成することができる。
(1)ガラス形成原料を減圧下で気化させ、生成したガラス形成ガスを減圧下で流量制御して基材へ送ることを特徴とするガラス形成ガスの供給方法。
(2)ガラス形成原料を減圧下で気化させ、生成したガラス形成ガスを減圧下で流量制御して反応容器へ送ることを特徴とするガラス形成ガスの供給方法。
【0006】
(3)前記基材を前記ガラス形成原料が置かれている雰囲気よりも高い気圧下に置くことを特徴とする上記(1)に記載のガラス形成ガスの供給方法。
(4)前記気化したガラス形成ガスを基材または反応容器に送る配管に減圧手段を配置し、該減圧手段の2次側(下流側)でガラス形成ガス圧の急激な変化(脈動)を防止することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のガラス形成ガスの供給方法。
(5)前記ガラス形成ガスが前記基材または前記反応容器に到達する前に、該ガラス形成ガスに希釈ガスを混合することを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のガラス形成ガスの供給方法。
【0007】
(6)ガラス形成原料を減圧下で気化し、生成したガラス形成ガスを減圧下で流量制御して基材に供給し、前記基材近傍で前記ガラス形成ガスを加水分解または酸化してガラス微粒子を生成して、前記ガラス微粒子を前記基材に堆積させることを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
(7)ガラス形成原料を減圧下で気化し、生成したガラス形成ガスを減圧下で流量制御して反応容器に供給し、前記反応容器内で前記ガラス形成ガスを加水分解してガラス微粒子を生成して、前記ガラス微粒子を基材に堆積させることを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
【0008】
(8)ガラス形成ガスを供給する装置において、ガラス形成原料を減圧下で気化させるガラス形成ガスを生成する手段、生成したガラス形成ガスの流量を減圧下で制御する手段、該ガラス形成ガスを基材へ送る手段を有することを特徴とするガラス形成ガスの供給装置。
(9)ガラス形成ガスを供給する装置において、ガラス形成原料を減圧下で気化させるガラス形成ガスを生成する手段、生成したガラス形成ガスの流量を減圧下で制御する手段、該ガラス形成ガスを反応容器へ送る手段を有することを特徴とするガラス形成ガスの供給装置。
【0009】
(10)ガラス形成原料を減圧下で気化させるガラス形成ガスを生成する手段、生成したガラス形成ガスの流量を減圧下で制御する手段、該ガラス形成ガスを基材近傍へ送る手段、及び前記基材近傍で前記ガラス形成ガスを加水分解または酸化してガラス微粒子を生成し、前記ガラス微粒子を前記基材に堆積させる手段を有することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造装置。
(11)ガラス原料液体またはガラス原料固体を減圧下で気化する手段、生成したガラス形成ガスの流量を減圧下で制御する手段、前記ガラス形成ガスを反応容器に供給する手段、前記反応容器内で前記ガラス形成ガスを加水分解または酸化してガラス微粒子を生成する手段、前記ガラス微粒子を基材に堆積させる手段を有することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造装置。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明をMCVD法に適用する一実施形態を示す図1に従って本発明を具体的に説明する。図1において図6,図7と同一の構成または相当する部分には同一の符号を付している。
図1において、原料容器1には例えばSiCl、GeCl等の液状のガラス形成原料3が収容されており、原料容器1を囲むヒータ2によって加熱されている。ヒータ2の温度に加熱されガラス形成原料が気化して生成するガラス形成ガス3′は、上部空間4、配管5aを経て例えばマスフローコントローラ(MFCと略記する)等の流量制御装置6に入り、そこで特定流量に制御されるが、本発明では、例えば真空ポンプまたはアスピレータ等を有する減圧手段11により原料容器1ないし減圧手段11の間を減圧する〔上記発明(1)〕。
【0011】
望ましい減圧の程度は100〜1500Pa、特に望ましくは300〜700Paである。これによりガラス形成原料の沸点が下がり、ガラス形成原料、例えばGeClは低温で気化を開始する。従って、配管等は従来より耐熱性の低い材質を用いることができる。10は圧力測定装置である。
【0012】
ガラス形成原料が気化を開始すると容器内圧力は上昇するが、このときの容器内圧力としては21,500〜87,000Paの範囲内であることが望ましい。容器内圧力が21,500Pa未満(容器内原料温度:約40℃)では、MFCを安定に動作させる為の差圧を充分にとることができず、また容器内圧力が87,000Paを超える(容器内原料温度:約80℃)と、容器〜消費端設備間で使用する部品に、100℃以上の耐熱性が必要となり、部品数が制限されるとともに、その寿命の観点から好ましくない。
【0013】
例えば図1において、真空ポンプで減圧手段11〜原料容器1内までを約300Paまで減圧し、かつガラス形成原料(例えばGeCl)を45℃程度の低温度で気化させると、生成されたガラス形成ガス3′は流量制御装置(MFC)6に入り、そこで特定流量(例えば5〜450ml/min)に制御される。
ところで、MFCでの結露を防止してその動作を安定化させるために、MFCの入口側の圧力を二次側より少なくとも0.02〜0.1MPa程度大きくせねばならない。上記のように減圧手段で一旦約300Paに減圧しておいて気化を開始させると、ヒータ2による加熱が約45℃の場合には、ガラス形成原料の気化により原料容器1内の圧力が約27,000Paになるので、MFC6を動作させるのに十分な圧力差が得られる。つまり、低温で気化できることに加え、MFCの安定した動作が確保できるのである。この際、テープヒータ8により、配管5aは50℃、配管5bは55℃に保温してガラス形成ガスが液化するのを防止する。
【0014】
基材7は常圧下、減圧下のいずれにおかれてもよい。通常、内付け法(MCVD法)や気相軸付け法,外付け法(VAD法,OVD法)では常圧下におかれる。プラズマ積層法(PCVD法)では減圧下におかれる。基材7が常圧下におかれている場合〔上記発明(3)〕、減圧手段11の2次側(下流側)で常圧に戻すが、この時液化しないように加熱するか若しくは希釈ガス12を混合して希釈する。
【0015】
ガラス形成ガスが減圧から常圧に戻るときに急激に体積が増えるので、減圧下での僅かな流量変化が、常圧下では爆発的な流量変化(脈動)となる。また減圧手段にロータリーポンプ等を使用する場合にも、二次側で同様の現象が生じる。そこで常圧に戻したガスを、脈動解消手段として設けた容積の大きなバッファタンク13に一旦収めることで、この流量変化を吸収する〔上記発明(4)〕。またバッファタンク13をヒータ14で加温してガスが液化しないようにする。この加温は例えば100℃である。
【0016】
前記バッファタンク13の材質としては、例えばステンレス、ニッケル等の金属、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂等の樹脂などが挙げられる。
前記バッファタンクの容量は特に限定されるところはないが、例えばMFC設定ガス流量の10〜20倍程度とする。
【0017】
前記したようにガラス形成ガス3′の液化を防止するために、該ガラス形成ガス3′が基材7に到達する前に該ガラス形成ガス3′に希釈ガス12を混合するとよい〔上記発明(5)〕。好ましくは脈動解消手段(バッファタンク)の一次側で混合する。これによりガラス形成ガス3′の分圧が小さくなり、ガラス形成ガス3′が液化するのを防ぐことができる。この希釈ガス12としては例えばAr,N,He等の不活性ガスや酸素(O)を使用することができる。不活性ガスは前記のようにガラス形成ガスの分圧を小さくして液化を防止する作用をするが、希釈ガスとして酸素を用いるとこの作用に加えて、ガラス形成ガス3′を酸化反応させる際に必要な酸素ガスとして利用できるので、ガラス微粒子生成反応のために酸素の供給配管を別途設ける必要がなく好都合である。また、減圧PCVD法においてはプラズマ源ガス(Arプラズマ、Oプラズマ等)として利用できる。
【0018】
ガラス微粒子堆積体を製造するには、前記のようにガラス形成ガス3′を酸素(O)と混合することで酸化してガラス微粒子を生成させる、あるいはガラス形成ガスを加水分解してガラス微粒子を生成させることにより得られたガラス微粒子を基材に堆積させてガラス微粒子堆積体を得る。基材7としては、ガラス管、ガラス棒またはガラス板を用いることが一般的である。〔上記発明(6),(7)〕。その他、Si系、Ge系のウェハなども使用することができる。
【0019】
前記のように本発明では配管材質、その他部品材質を従来法の場合より、より耐熱性の低い材質とすることができる。例えば耐熱性が70℃程度の塩化ビニル系(PVC系)の材質も使用可能となり、コスト削減につながる。
【0020】
図1において、ガラス形成ガス3′に希釈ガス12として酸素(O)ガスを混合されてなる混合ガスは、バッファタンク13に一旦収容された後に配管5dを経て基材(ガラス管)7内に供給され、基材7内で外部の熱源17により加熱されることにより酸化反応を起こしガラス微粒子を生成する。このガラス微粒子は基材7内壁に堆積してガラス微粒子堆積体15を形成する。外部熱源の加熱強度によりこのガラス微粒子堆積体は透明ガラス化されてガラス層16となる場合もある。反応により生成するガス及び未堆積ガラス微粒子は排気9として基材7から排出され、図示は省略した排気処理装置で清浄化される〔上記発明(8),(10)〕。
【0021】
図2は本発明をVAD法、OVD法に適用する実施態様を説明する概略図であって、図2において図1,図6及び図7と同一の構成または相当する部分には同一の符号を付している。
ガラス形成原料3を減圧下で気化し、希釈ガス14を混合した後、バッファタンク13、配管5dに至るまでは図1の例と同様である。配管5dを経て混合ガスはガラス微粒子合成用バーナ18に導入され、詳細な図示は省略しているが別途配管を経由して導入される燃焼用ガス(H)と助燃性ガス(O)〔ただし希釈ガスとしてOを用いている場合には燃焼用ガスのみでもよい〕と共にバーナ18先端から反応容器19内の種棒(ガラス棒)20に向かい噴出される。ここでバーナ先端に形成される火炎中でガラス形成ガス3′は加水分解されてガラス微粒子を生成し、これを種棒20をターゲットとして堆積させることによりガラス微粒子堆積体15が形成される。
反応生成ガス及び未堆積ガラス微粒子を含む排気9は、排気管21を経て排気処理装置22で清浄化処理される〔上記発明(9),(11)〕。
【0022】
図3は本発明を平面状ガラスの製造に適用する実施形態を説明する概略図であって、図3において図1,図2,図6及び図7と同一の構成または相当する部分には同一の符号を付している。
ガラス形成原料3を減圧下で気化し、希釈ガス12を混合した後、バッファタンク13、配管5dに至るまでは図1の例と同様である。配管5dを経て混合ガスはバーナ23に導入され、ガラス形成ガス3′が加水分解してガラス微粒子を生成し、基材(ガラス板)27上にガラス微粒子を堆積し、ガラス微粒子堆積体を得る。
【0023】
図4は本発明をPCVD法に適用する実施態様を説明する概略図であって、図4において図1,図2,図3,図6及び図7と同一の構成または相当する部分には同一の符号を付している。
ガラス形成原料3を減圧下で気化し、流量制御装置6,配管5bに至るまでは図1〜図3の例と同様である。配管5bにおいて希釈ガス12を混合されたガラス形成ガスは、ガラス管34(基材)内に導入される。ガラス管34は、電磁波や光を遮蔽できる隔壁39内に配置されており、高周波発振器35及びレゾネイタ36により希釈ガス12(例えばAr,O等)をプラズマ源としてプラズマ(例えばアルゴンプラズマ,Oプラズマ等)をガラス管内で発生させ、これによりガラス形成ガスが酸化されるので、ガラス管内壁に直接ガラス膜が生成する。なお、PCVD法の場合には基材は減圧下雰囲気に置かれるため、減圧手段11は図示のようにガラス管(基材)34の下流に設けられている。ガラス管34内は減圧状態であるため、バッファタンクは不要である。
【0024】
本発明において減圧手段としてアスピレータを用いることも好ましい実施の態様であり、この場合には図5に示すように、希釈ガス12(N、O等)の取り入れ口とガラス形成ガス3′、ガス排出口を有する分岐管に図示のように各ガスを流す。希釈ガス12の流速(流量)をガラス形成ガスの流速(流量)に対して適正な値とすると、アスピレータの一次側を300Pa程度とできる。
【0025】
前記のように、MFCでの結露を防止してその動作を安定化させるために、MFCの入口側の圧力を大きくせねばならず(例えば、2次側より0.02〜0.1MPa程高くする)、従来はそのために原料容器の温度を高くしていた。
例えば、1次側を0.2MPa(2次側:0.1MPa≒大気圧)とするためには原料容器の温度を約115℃、0.13MPaとするためには95℃にする必要がある。通常、下流側の温度はこれよりも5℃以上高くするので配管に使用されるエアバルブ等の部品は耐熱性を有する高価なものを使用せざるを得ず、その寿命が短いという問題があったが、本発明ではこのような問題はない。
【0026】
本発明の原料液体としては、例えばSiCl、GeClの他にTiCl等が挙げられ、また原料固体としては例えばAlCl、ErCl等の希土類塩化物が挙げられる。
【0027】
【発明の効果】
本発明により石英系光導波路または光ファイバ母材の製造用のガラス形成ガスを供給し製造するに当り、原料液体または原料固体を減圧下で気化させ、気化したガラス形成ガスの流量を減圧下で制御することでガス流量制御装置の動作を安定化させることができ、同時に部品寿命延長により部品代低減、光熱費低減を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をMCVD法に適用したガラス形成ガス供給方法及びガラス微粒子堆積体製造方法とそれぞれの装置を説明するための概略図である。
【図2】本発明をVAD法またはOVD法に適用したガラス形成ガス供給方法及びガラス微粒子堆積体製造方法とそれぞれの装置を説明するための概略図である。
【図3】本発明を平面状ガラスの製造に適用したガラス形成ガス供給方法及びガラス微粒子堆積体製造方法とそれぞれの装置を説明するための概略図である。
【図4】本発明を減圧プラズマCVD法に適用したガラス形成ガス供給方法及びガラス微粒子堆積体製造方法とそれぞれの装置を説明するための概略図である。
【図5】本発明において減圧手段としてアスピレータを用いる場合を説明する図である。
【図6】従来法によるガラス形成ガスの供給及びガラス微粒子堆積体の製造を説明するための概念図である。
【図7】他の従来法によるガラス形成ガスの供給およびガラス微粒子堆積体の製造装置を説明するための概念図である。
【符号の説明】
1 原料容器
2 ヒータ
3 ガラス形成原料
3′ガラス形成ガス
5a,5b,5c,5d 配管
6 流量制御装置
7 基材
8 テープヒータ
9 排気
10 ゲージ
11 減圧手段
12 希釈ガス
13 バッファタンク
14 ヒータ
15 ガラス微粒子堆積体
16 ガラス層
17 熱源
18 ガラス微粒子合成用バーナ
19 反応容器
20 種棒(出発材)
21 排気管
22 排気処理装置
23 バーナ
24 流量制御装置
25 キャリアガス
26 配管
27 基材
28 コンデンサー
29a,29b 配管
30 反応容器
31 ターンテーブル
32 下部ヒータ
33 排気処理装置
34 ガラス管(基材)
35 高周波発振器
36 レゾネイタ
37 プラズマ
38 ガラス膜

Claims (11)

  1. ガラス形成原料を減圧下で気化させ、生成したガラス形成ガスを減圧下で流量制御して基材へ送ることを特徴とするガラス形成ガスの供給方法。
  2. ガラス形成原料を減圧下で気化させ、生成したガラス形成ガスを減圧下で流量制御して反応容器へ送ることを特徴とするガラス形成ガスの供給方法。
  3. 前記基材を前記ガラス形成原料が置かれている雰囲気よりも高い気圧下に置くことを特徴とする請求項1に記載のガラス形成ガスの供給方法。
  4. 前記気化したガラス形成ガスを基材または反応容器に送る配管に減圧手段を配置し、該減圧手段の2次側(下流側)でガラス形成ガス圧の急激な変化(脈動)を防止することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラス形成ガスの供給方法。
  5. 前記ガラス形成ガスが前記基材または前記反応容器に到達する前に、該ガラス形成ガスに希釈ガスを混合することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のガラス形成ガスの供給方法。
  6. ガラス形成原料を減圧下で気化し、生成したガラス形成ガスを減圧下で流量制御して基材に供給し、前記基材近傍で前記ガラス形成ガスを加水分解または酸化してガラス微粒子を生成して、前記ガラス微粒子を前記基材に堆積させることを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
  7. ガラス形成原料を減圧下で気化し、生成したガラス形成ガスを減圧下で流量制御して反応容器に供給し、前記反応容器内で前記ガラス形成ガスを加水分解または酸化してガラス微粒子を生成して、前記ガラス微粒子を基材に堆積させることを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
  8. ガラス形成ガスを供給する装置において、ガラス形成原料を減圧下で気化させるガラス形成ガスを生成する手段、生成したガラス形成ガスの流量を減圧下で制御する手段、該ガラス形成ガスを基材へ送る手段を有することを特徴とするガラス形成ガスの供給装置。
  9. ガラス形成ガスを供給する装置において、ガラス形成原料を減圧下で気化させるガラス形成ガスを生成する手段、生成したガラス形成ガスの流量を減圧下で制御する手段、該ガラス形成ガスを反応容器へ送る手段を有することを特徴とするガラス形成ガスの供給装置。
  10. ガラス形成原料を減圧下で気化させるガラス形成ガスを生成する手段、生成したガラス形成ガスの流量を減圧下で制御する手段、該ガラス形成ガスを基材近傍へ送る手段、及び前記基材近傍で前記ガラス形成ガスを加水分解または酸化してガラス微粒子を生成し、前記ガラス微粒子を前記基材に堆積させる手段を有することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造装置。
  11. ガラス原料液体またはガラス原料固体を減圧下で気化する手段、生成したガラス形成ガスの流量を減圧下で制御する手段、前記ガラス形成ガスを反応容器に供給する手段、前記反応容器内で前記ガラス形成ガスを加水分解または酸化してガラス微粒子を生成する手段、前記ガラス微粒子を基材に堆積させる手段を有することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造装置。
JP2002330735A 2002-11-14 2002-11-14 ガラス形成ガスの供給方法、ガラス微粒子堆積体の製造方法及びそれぞれの装置 Pending JP2004161555A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002330735A JP2004161555A (ja) 2002-11-14 2002-11-14 ガラス形成ガスの供給方法、ガラス微粒子堆積体の製造方法及びそれぞれの装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002330735A JP2004161555A (ja) 2002-11-14 2002-11-14 ガラス形成ガスの供給方法、ガラス微粒子堆積体の製造方法及びそれぞれの装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004161555A true JP2004161555A (ja) 2004-06-10

Family

ID=32808341

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002330735A Pending JP2004161555A (ja) 2002-11-14 2002-11-14 ガラス形成ガスの供給方法、ガラス微粒子堆積体の製造方法及びそれぞれの装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004161555A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011256101A (ja) * 2010-06-11 2011-12-22 Draka Comteq Bv 一次プリフォームを製造する方法
WO2013047834A1 (ja) 2011-09-29 2013-04-04 住友電気工業株式会社 ガラス微粒子堆積体及びガラス母材の製造方法
WO2017187915A1 (ja) * 2016-04-27 2017-11-02 株式会社フジクラ ガラス母材の製造方法及び製造装置
JP2019137602A (ja) * 2018-02-05 2019-08-22 株式会社フジクラ 多孔質ガラス微粒子体の製造方法、多孔質ガラス微粒子体の製造装置、およびガラス母材の製造方法
CN111233317A (zh) * 2020-01-13 2020-06-05 成都翱翔拓创光电科技合伙企业(有限合伙) 一种制备稀土掺杂光纤的全气相掺杂装置及掺杂方法
US20210395131A1 (en) * 2018-04-02 2021-12-23 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Apparatus and method for manufacturing porous glass preform for optical fiber

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011256101A (ja) * 2010-06-11 2011-12-22 Draka Comteq Bv 一次プリフォームを製造する方法
WO2013047834A1 (ja) 2011-09-29 2013-04-04 住友電気工業株式会社 ガラス微粒子堆積体及びガラス母材の製造方法
US9630872B2 (en) 2011-09-29 2017-04-25 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method for manufacturing glass-fine-particle-deposited body and method for manufacturing glass base material
US10604439B2 (en) 2011-09-29 2020-03-31 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method for manufacturing glass-fine-particle-deposited body and method for manufacturing glass base material
WO2017187915A1 (ja) * 2016-04-27 2017-11-02 株式会社フジクラ ガラス母材の製造方法及び製造装置
JP2017197402A (ja) * 2016-04-27 2017-11-02 株式会社フジクラ ガラス母材の製造方法及び製造装置
JP2019137602A (ja) * 2018-02-05 2019-08-22 株式会社フジクラ 多孔質ガラス微粒子体の製造方法、多孔質ガラス微粒子体の製造装置、およびガラス母材の製造方法
JP7229792B2 (ja) 2018-02-05 2023-02-28 株式会社フジクラ 多孔質ガラス微粒子体の製造方法、多孔質ガラス微粒子体の製造装置、およびガラス母材の製造方法
US20210395131A1 (en) * 2018-04-02 2021-12-23 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Apparatus and method for manufacturing porous glass preform for optical fiber
CN111233317A (zh) * 2020-01-13 2020-06-05 成都翱翔拓创光电科技合伙企业(有限合伙) 一种制备稀土掺杂光纤的全气相掺杂装置及掺杂方法
CN111233317B (zh) * 2020-01-13 2023-08-25 成都翱翔拓创光电科技合伙企业(有限合伙) 一种制备稀土掺杂光纤的全气相掺杂装置及掺杂方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5935882B2 (ja) ガラス微粒子堆積体の製造方法およびガラス母材の製造方法
US4845054A (en) Low temperature chemical vapor deposition of silicon dioxide films
US10399888B2 (en) Method for producing glass particulate deposit and method for producing glass preform
JPH11209876A (ja) 薄膜形成装置及び方法
JP6236866B2 (ja) ガラス微粒子堆積体の製造方法およびガラス微粒子堆積体製造用バーナー
JP6700095B2 (ja) ガラス母材の製造方法及び製造装置
JPWO2019240232A1 (ja) ガラス微粒子堆積体の製造方法
JP2004161555A (ja) ガラス形成ガスの供給方法、ガラス微粒子堆積体の製造方法及びそれぞれの装置
JP2013177297A (ja) ドープ石英ガラスの製造方法
CN109206007B (zh) 一种制备掺稀土光纤预制棒的装置
JP5589744B2 (ja) 石英ガラス母材の製造方法
JP2015093816A (ja) ガラス微粒子堆積体の製造方法およびガラス母材の製造方法
US8252387B2 (en) Method of fabricating optical fiber using an isothermal, low pressure plasma deposition technique
JP6086168B2 (ja) ガラス微粒子堆積体の製造方法およびガラス母材の製造方法
JP3068372B2 (ja) 薄膜形成方法
JP6979915B2 (ja) 光ファイバ多孔質母材の製造装置及び光ファイバ多孔質母材の製造方法
CN1623941B (zh) 用于形成掺杂玻璃材料的反应物气流的系统
JP4038866B2 (ja) 合成石英ガラス製造方法
JP2003063841A (ja) 光ファイバ母材の製造装置及び方法
JP2004509041A (ja) チタニアドープ石英ガラスプリフォームの作成方法
JP2004338996A (ja) 気体材料の供給法及び装置、並びにそれを用いたガラス微粒子堆積体及びガラス材料の製造法
JP2008110916A (ja) 石英系ガラスの製造方法および光デバイスの製造方法
JP6746528B2 (ja) 光ファイバ多孔質母材の製造装置
JPH04318174A (ja) Teosガス供給装置
JP2022093384A (ja) 光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050428

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080205

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080331

A02 Decision of refusal

Effective date: 20081118

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02