JP6746528B2 - 光ファイバ多孔質母材の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバ多孔質母材の製造装置に関するものである。
石英ガラス系光ファイバは、通常は石英ガラスからなる光ファイバ母材を線引きして製造される。この光ファイバ母材を製造する際には、VAD(Vapor-phase Axial Deposition)法、OVD(Outside Vapor-phase Deposition)法、MCVD(Modified Chemical Vapor Deposition)法、プラズマ法等の方法が広く用いられている。これらの方法では、石英ガラスの原料ガスとして四塩化珪素(SiCl)のガスを用いることが一般的である。また、ガラスの屈折率を調整するためのドーパントであるゲルマニウム(Ge)の原料ガスとして、四塩化ゲルマニウム(GeCl)のガスを用いることが一般的である。そして、合成装置において、バーナを用いて、原料ガスを加水分解反応又は酸化反応させ、これによって石英ガラス微粒子を合成し、基材である出発材に堆積させて多孔質状のスートを形成することで、光ファイバ多孔質母材を製造する。光ファイバ多孔質母材は、焼結工程を行うことによって透明ガラス化され、線引きを行うための透明な光ファイバ母材となる。
四塩化珪素や四塩化ゲルマニウムなどの原料は、常温常圧では液体であるため、加熱して気化させ、原料ガスとして配管にて合成装置まで輸送される。このとき、輸送途中に原料ガスが液化しないように、原料ガス配管にヒータを巻き、所定の温度に保温する技術が開示されている(特許文献1、2)。
特開2004−161555号公報 特開2013−151382号公報
ヒータの電力消費を抑制し、光ファイバ用の多孔質母材の製造装置の消費電力を低減するためには、原料ガス配管にヒータの上からさらに断熱材を巻くことが有効である。
ここで、原料ガス配管は複数設けられる場合がある。例えば、VAD法を用いる場合、光ファイバのコア部の原料ガスとしては原料ガスとしてSiClガスとGeClガスとを含むガスが用いられ、クラッド部の原料ガスとしては原料ガスとしてSiClガスを含むがGeClガスは含まれないガスが用いるので、それぞれの原料ガスを輸送するために、2つの原料ガス配管が設けられる。また、OVD法を用いる場合に、合成装置が複数のバーナを備えたマルチバーナ型の装置である場合、各バーナに個別に原料ガスを供給するために、複数の原料ガス配管が設けられる。また、光ファイバ多孔質母材の製造装置が複数在る場合に、各製造装置に対して単一の原料供給装置から原料が供給される場合にも、複数の原料ガス配管が設けられる。
しかしながら、複数の原料ガス配管のそれぞれに個別に断熱材を螺旋状に巻く場合、その巻き方にばらつきが生じるおそれがある。このようなばらつきが生じると、原料ガス配管の間で温度にばらつきが生じるおそれがある。このような温度のばらつきは、各バーナに供給された際の各原料ガスの特性(粘度等)のばらつきの原因となる。このばらつきは、各バーナの出力のばらつきを発生させ、ガラス微粒子の合成効率や光ファイバ多孔質母材の品質のばらつきや低下を発生させるおそれがある。ガラス微粒子の合成効率のばらつきや低下は、光ファイバ多孔質母材の製造性のばらつきや低下の原因となる。また、光ファイバ多孔質母材の品質の低下の例としては、光ファイバ多孔質母材を透明ガラス化した際に気泡が混入するというものがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、消費電力を低減しつつ、光ファイバ多孔質母材の品質や製造性のばらつきや低下を抑制することができる光ファイバ多孔質母材の製造装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る光ファイバ多孔質母材の製造装置は、ガラス原料ガスを輸送する複数の原料ガス輸送配管と、燃焼ガスを輸送する燃焼ガス輸送配管と、前記原料ガス輸送配管と前記燃焼ガス輸送配管とが接続された合成装置であって、前記ガラス原料ガスと前記燃焼ガスとからガラス微粒子を合成する合成用バーナと、前記ガラス微粒子を堆積させる出発材を収容可能に構成された反応容器と、を有する合成装置と、前記原料ガス輸送配管の外周に設けられたヒータと、前記複数の原料ガス輸送配管を前記ヒータの上から一括して覆うように設けられた断熱材と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバ多孔質母材の製造装置は、前記ヒータは前記原料ガス輸送配管に縦添えされていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバ多孔質母材の製造装置は、前記断熱材は、前記複数の原料ガス輸送配管及び前記燃焼ガス輸送配管を一括して覆うように設けられていることを特徴とする。
本発明の一態様に係る光ファイバ多孔質母材の製造装置は、前記燃焼ガス輸送配管の外周に設けられたヒータをさらに備えることを特徴とする。
本発明によれば、消費電力を低減しつつ、光ファイバ多孔質母材の品質や製造性のばらつきや低下を抑制することができる製造装置を実現できるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る光ファイバ多孔質母材の製造装置の構成を示す模式図である。 図2は、断熱材を説明する図である。 図3は、実施形態2に係る光ファイバ多孔質母材の製造装置の構成を示す模式図である。 図4は、図3のB−B線断面図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一又は対応する要素には適宜同一の符号を付している。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る光ファイバ多孔質母材の製造装置の構成を示す模式図である。この製造装置100は、VAD法によって、出発材Tにガラス微粒子を堆積させてスートSを形成し、光ファイバ多孔質母材Pを製造する装置であって、原料供給装置10と、原料気化装置20と、ガス供給装置30と、合成装置40と、原料液輸送配管群50と、原料ガス輸送配管群60と、ガス輸送配管群70と、複数の断熱材80と、を少なくとも備えている。
原料供給装置10は、石英系ガラス光ファイバの原料となり、常温常圧では液体である四塩化珪素又はシロキサンと、四塩化ゲルマニウムと、を原料液毎に収容し、原料気化装置20に供給する装置である。原料液輸送配管群50は、複数の配管で構成されており、各配管で各原料液を原料気化装置20に輸送する。
原料気化装置20は、各原料液を収容するための複数の原料容器と、各原料液を加熱して気化するための複数のヒータと、各原料液の沸点を下げるために各原料容器の内部を減圧するための複数の減圧器と、複数のマスフローコントローラを備えている。
各ヒータは、原料液輸送配管群50で輸送され、各原料容器に収容された原料液を、加熱して気化する。各ヒータは、原料液が四塩化珪素や四塩化ゲルマニウムである場合は、100℃程度まで原料液を加熱することができることが好ましく、原料液がシロキサンである場合は、200℃程度まで原料液を加熱することができることが好ましい。また、各減圧器は、対応する原料容器内を0.1気圧(101.3hpa)程度まで減圧できるものを用いることが好ましい。各原料容器は、気化した原料が漏出しないように密閉性が高いものであり、対応する減圧器による減圧に耐え得る程度の強度を有したものである。
原料ガス輸送配管群60は、本実施形態1では2つの原料ガス輸送配管で構成されており、各配管で各原料ガスを原料気化装置20に輸送する。各原料ガスの流量は原料気化装置20の各マスフローコントローラで調整される。なお、各マスフローコントローラも、そこで各原料ガスが液化しないような温度に保温されていることが好ましい。
ガス供給装置30は、光ファイバ多孔質母材Pの製造に用いる原料ガス以外のガス(非原料ガス)を合成装置40に供給する装置である。ガス供給装置30が供給する非原料ガスは、燃焼ガスや緩衝ガス(シールガス)である。燃焼ガスは、水素(H)ガス等の可燃ガス、酸素(O)ガス等の助燃ガスである。緩衝ガスはアルゴン(Ar)ガス等の不活性ガスである。ガス輸送配管群70は、複数の配管で構成されており、各配管(燃焼ガス輸送配管や緩衝ガス輸送配管)で各非原料ガスを合成装置40に輸送する。各非原料ガスの流量はガス供給装置30のマスフローコントローラで調整される。
合成装置40は、原料ガス輸送配管群60と、燃焼ガス輸送配管を含むガス輸送配管群70とが接続されている。合成装置40は、反応容器41と、バーナ42、43、44と、排出口45と、を有する。反応容器41は、ガラス微粒子を堆積させる出発材Tを収容可能に構成されている。また、合成装置40は、出発材Tを保持し、回転させながら引き上げる引き上げ機構を備えている。出発材Tは、たとえば純度の高い石英ガラス棒である。
バーナ42、43は、ガラス原料ガスと燃焼ガスとからガラス微粒子を合成する合成用バーナである。バーナ42は、内側スートを構成するガラス微粒子を合成する。内側スートは、出発材Tの外周に堆積して光ファイバのコア部となるスートである。バーナ42には、原料ガス輸送配管群60又はガス輸送配管群70によって輸送された、四塩化珪素ガス、四塩化ゲルマニウムガス、可燃ガス、助燃ガス、緩衝ガスが一旦合流されてから供給される。バーナ43は、内側スートの外周に堆積して光ファイバのクラッド部となる外側スートを構成するガラス微粒子を合成する。バーナ43には、原料ガス輸送配管群60又はガス輸送配管群70によって輸送された、四塩化珪素ガス、可燃ガス、助燃ガス、緩衝ガスが一旦合流されてから供給される。これらのガスの火炎中の加水分解反応によって、石英ガラス微粒子が合成され、出発材Tに向けて吹き付けられて堆積し、内側スートと外側スートとが形成され、スートSとなる。また、バーナ44は、内側スートと外側スートとの境界の部分を焼き締めるためのバーナであり、可燃ガス及び助燃ガスが流される。なお、合成されたものの堆積しなかったガラス微粒子は、排出口45から排出される。
断熱材80は、原料ガス輸送配管群60を一括して覆うように設けられている。図2は、断熱材80を説明する図である。図2(a)は断熱材80の平面図であり、図2(b)は図1のA−A線断面図である。図2(a)に示すように、断熱材80は、矩形状のシート状である断熱材本体81と、雄部82aと雌部82bとからなる面ファスナー82と、を有する。雄部82aは、断熱材本体81の一方の表面の短手方向における一方の端部に、長手方向に沿って設けられている。雌部82bは、断熱材本体81の他方の表面の短手方向における他方の端部に、長手方向に沿って設けられている。断熱材本体81は、グラスウール、ポリスチレン、ウレタン、その他繊維状のセラミック等の公知の材質からなるものを用いることができる。
図2(b)に示すように、原料ガス輸送配管群60は、並列に配置された原料ガス輸送配管61、62からなる。例えば、原料ガス輸送配管61は、バーナ42に供給される四塩化珪素ガスと四塩化ゲルマニウムガスとの混合ガスを輸送するものであり、原料ガス輸送配管62は、バーナ43に供給される四塩化珪素ガスを輸送するものである。
原料ガス輸送配管61、62のそれぞれの外周には、線状のヒータ90が設けられている。ヒータ90は発熱することによって原料ガスを沸点以上の温度に保温して液化を防止するためのものである。本実施形態1では、ヒータ90は、原料ガス輸送配管61、62のそれぞれの外周に4本ずつ、原料ガス輸送配管61、62の長手方向に沿って延伸するように設けられている。すなわち、各ヒータ90は、原料ガス輸送配管61又は62に縦添えされている。各ヒータ90は例えば粘着テープ等で原料ガス輸送配管61又は62に固定されている。
断熱材80は、原料ガス輸送配管群60の原料ガス輸送配管61及び62をヒータ90の上から一括して覆うように設けられ、面ファスナー82で環状に固定される。図1にも示すように、原料ガス輸送配管群60を長手方向に亘って覆うように、複数の断熱材80が直列に設けられる。これにより、ヒータ90が発した熱が断熱材80の外側に発散されることが抑制される。
本実施形態1に係る製造装置100では、断熱材80が、原料ガス輸送配管群60の2つの原料ガス輸送配管61及び62をヒータ90の上から一括して覆うように設けられているので、ヒータ90の消費電力を抑制することができる。さらに、原料ガス輸送配管61及び62にそれぞれ個別に断熱材を螺旋状に巻く場合と比較して、原料ガス輸送配管61及び62の間の温度にばらつきが生じることが抑制される。その結果、バーナ42、43で合成されるガラス微粒子の品質や合成効率が安定するので、製造する光ファイバ多孔質母材Pの品質や製造性のばらつきや低下が抑制される。
また、各ヒータ90は、原料ガス輸送配管61又は62に縦添えされているので、ヒータを螺旋状に巻き付ける場合と比較して、付設作業や、例えばヒータ90に断線等の不具合が発生した場合の交換作業が容易であり、かつ作業時間も短くなる。なお、断熱材を原料ガス輸送配管に螺旋状に巻く場合は、ヒータを縦添えにすると断熱材を巻く際にヒータが位置ずれしてしまう場合があるため、縦添え配置の採用は困難である。しかし、断熱材80であれば、ヒータ90を位置ずれさせずに、縦添えで原料ガス輸送配管群60に設けることができる。
また、断熱材80は、着脱が容易な面ファスナー82で固定されるので、断熱材80を取り外してヒータ90を交換する作業が容易であり、かつ作業時間も短くなる。
原料ガス輸送配管群は、装置の規模にも拠るが数十メートルから数百メートルという距離にも及ぶことがあるので、ヒータや断熱材が螺旋状に巻かれている場合には、ヒータの交換作業が長時間掛かる場合がある。ヒータの交換作業をする場合には、製造装置100を停止しなければならないので、交換作業の容易化と作業時間の短縮化は重要である。本実施形態1に係る製造装置100では、ヒータ90の交換作業の容易化かつ作業時間の短縮化が実現され、製造性が向上する。
(実施形態2)
図3は、実施形態2に係る光ファイバ多孔質母材の製造装置の構成を示す模式図である。この製造装置200は、製造装置100とは以下の点で構成が異なる。すなわち、製造装置200では、ガス輸送配管群70が途中から原料ガス輸送配管群60と並列に配置されている。また、製造装置200は、断熱材80と断熱材280とを備えている。また、後述するように、ガス輸送配管群70の一部にもヒータ90が設けられている。
ガス輸送配管群70と原料ガス輸送配管群60とが並列に配置されていない箇所では、図2(b)と同様に、断熱材80が、原料ガス輸送配管群60の原料ガス輸送配管61及び62をヒータ90の上から一括して覆うように設けられ、面ファスナー82で環状に固定されている。
一方、ガス輸送配管群70と原料ガス輸送配管群60とが並列に配置されている箇所では、図4に、図3のB−B線断面図を示すように、断熱材280が、並列に配置された原料ガス輸送配管群60の原料ガス輸送配管61及び62、並びにガス輸送配管群70のガス輸送配管71、72及び73を、ヒータ90の上から一括して覆うように設けられ、面ファスナー282で固定されている。
断熱材280は、図2(a)に示す断熱材と同様に、矩形状のシート状である断熱材本体281と、雄部と雌部とからなる面ファスナー282と、を有する。雄部は、断熱材本体281の一方の表面の短手方向における一方の端部に、長手方向に沿って設けられている。雌部は、断熱材本体281の他方の表面の短手方向における他方の端部に、長手方向に沿って設けられている。断熱材本体281は、グラスウール、ポリスチレン、ウレタン、その他繊維状のセラミック等の公知の材質からなるものを用いることができる。
図4に示すように、ガス輸送配管群70は、並列に配置されたガス輸送配管71、72及び73からなる。例えば、ガス輸送配管71は、可燃ガスを輸送する燃焼ガス輸送配管であり、ガス輸送配管72は、助燃ガスを輸送する燃焼ガス輸送配管であり、ガス輸送配管73は、緩衝ガスを輸送する緩衝ガス輸送配管である。
また、ガス輸送配管71、72及び73のそれぞれの外周にも、ヒータ90が設けられている。ヒータ90は発熱することによって非原料ガスを室温より高い温度に保温するためのものである。本実施形態2では、ヒータ90は、ガス輸送配管71、72及び73のそれぞれの外周に4本ずつ、縦添えされている。各ヒータ90は例えば粘着テープ等でガス輸送配管71、72及び73に固定されている。
本実施形態2に係る製造装置200は、ガス輸送配管71、72及び73にヒータ90が設けられ、かつ断熱材280が、原料ガス輸送配管群60の2つの原料ガス輸送配管61及び62並びにガス輸送配管群70の3つのガス輸送配管71、72及び73をヒータ90の上から一括して覆うように設けられている。その結果、ヒータ90の消費電力を抑制することができるとともに、原料ガス輸送配管61及び62、並びにガス輸送配管71、72及び73の間の温度にばらつきが生じることが抑制される。
ここで、上述したように、原料ガスと非原料ガスとは一旦合流してからバーナ42、43に供給される。したがって、非原料ガスが保温されていない場合には、合流時に原料ガスが非原料ガスによって冷却されて温度低下してしまい、バーナ42、43でのガラス微粒子の品質や合成効率の低下が生じるおそれがある。
これに対して、本実施形態2に係る製造装置200では、原料ガス輸送配管61及び62、並びにガス輸送配管71、72及び73の間の温度にばらつきが生じることが抑制されるので、合流時の原料ガスの温度低下が抑制され、バーナ42、43でのガラス微粒子の品質や合成効率の低下が抑制される。なお、非原料ガスは、原料ガスと同程度の温度に保温されることが望ましい。
また、各ヒータ90は、原料ガス輸送配管61、62、並びにガス輸送配管71、72及び73に縦添えされているので、付設作業や交換作業が容易であり、かつ作業時間も短くなり、かつヒータ90を位置ずれさせずに、縦添えで原料ガス輸送配管群60及びガス輸送配管群70に設けることができる。
また、断熱材280は、着脱が容易な面ファスナー282で固定されるので、断熱材280を取り外してヒータ90を交換する作業が容易であり、かつ作業時間も短くなる。
なお、断熱材の固定手段としては、上記実施形態1、2の断熱材80、280のような面ファスナー82、282に限られず、たとえばスナップボタン等の、他の着脱容易な固定手段を用いてもよい。また、断熱材とは別体で、面ファスナー等が設けられた結束バンドを用意し、これを断熱材の外側から巻いて固定してもよい。また、断熱材の固定手段としては、着脱容易なものに限られず、両面テープ等の接着性の固定手段を用いてもよい。
また、上記実施形態1、2では、ヒータ90は縦添えされているが、螺旋状に巻かれていてもよい。
また、上記実施形態1、2では、原料ガス輸送配管は2つであるが、原料ガス輸送配管は3つ以上あってもよい。その場合、断熱材は全ての原料ガス輸送配管を一括して覆うように設けてもよいし、原料ガス輸送配管のうち2つ以上を選択し、これらを一括して覆うように設けてもよい。
また、上記実施形態2では、断熱材は、2つの原料ガス輸送配管と3つのガス輸送配管とを一括して覆うが、2つの原料ガス輸送配管と、3つのガス輸送配管のうちの1つ又は2つとを一括して覆うようにしてもよい。
また、上記実施形態1、2に係る製造装置100、200は、VAD法を用いる装置であるが、本発明はこれに限られず、OVD法やMCVD法を用いる光ファイバ多孔質母材の製造装置にも適用できる。MCVD法を用いた製造装置の場合、出発材は光ファイバにおいてはクラッド部の一部となる石英ガラス管であり、ガラス原料ガスと燃焼ガスとしての酸素ガス(反応ガスとも呼ばれる)とを石英ガラス管に流し、石英ガラス管を外周から合成用の酸水素バーナで加熱することによって、ガラス微粒子が合成され、石英ガラス管の内側に堆積する。これにより光ファイバ多孔質母材が製造される。光ファイバ多孔質母材をコラプスして透明ガラス化し、さらにクラッド部の残りの部分となるガラス層を形成することで、光ファイバ母材が製造される。
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
10 原料供給装置
20 原料気化装置
30 ガス供給装置
40 合成装置
41 反応容器
42、43、44 バーナ
45 排出口
50 原料液輸送配管群
60 原料ガス輸送配管群
61、62 原料ガス輸送配管
70 ガス輸送配管群
71、72、73 ガス輸送配管
80、280 断熱材
81、281 断熱材本体
82、282 面ファスナー
82a 雄部
82b 雌部
90 ヒータ
100、200 製造装置
P 光ファイバ多孔質母材
S スート
T 出発材

Claims (4)

  1. ガラス原料ガスを輸送する複数の原料ガス輸送配管と、
    燃焼ガスを輸送する燃焼ガス輸送配管と、
    前記原料ガス輸送配管と前記燃焼ガス輸送配管とが接続された合成装置であって、前記ガラス原料ガスと前記燃焼ガスとからガラス微粒子を合成する合成用バーナと、前記ガラス微粒子を堆積させる出発材を収容可能に構成された反応容器と、を有する合成装置と、
    前記原料ガス輸送配管の外周に設けられたヒータと、
    前記複数の原料ガス輸送配管を前記ヒータの上から一括して覆うように設けられた断熱材と、
    を備えることを特徴とする光ファイバ多孔質母材の製造装置。
  2. 前記ヒータは前記原料ガス輸送配管に縦添えされていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ多孔質母材の製造装置。
  3. 前記断熱材は、前記複数の原料ガス輸送配管及び前記燃焼ガス輸送配管を一括して覆うように設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ多孔質母材の製造装置。
  4. 前記燃焼ガス輸送配管の外周に設けられたヒータをさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ多孔質母材の製造装置。
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