JP2004149636A - ポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

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光善 板田
Michihiro Hachitsuka
道浩 八塚
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Abstract

【課題】透明性や柔軟性及び耐ブロッキング性の良好な相溶性に優れた植物資源等の再生可能資源から合成されてなるポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品を提供すること。
【解決手段】L−乳酸及び/又はD−乳酸が主成分のポリ乳酸重合体(A)を主体とする再生可能資源から合成されてなる生分解性樹脂組成物及びそれから成る成形品において、変性澱粉(B)、及び、炭素数8〜16の飽和脂肪酸を有するジアセチルモノアシルグリセロールを75質量%以上含有するグリセリン脂肪酸エステル(C)を含有することを特徴とするポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品。
【選択図】 選択図なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相溶性に優れた生分解性を有する再生可能資源から合成されてなるポリ乳酸系樹脂組成物、及びそれから成るポリ乳酸系樹脂成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の様な石油系の樹脂材料を用いた、透明で光沢のある延伸フィルムが包装材料として幅広く使用されているが、石油は地球上において一方通行の資源であり、石油の枯渇とともに生産が不能となるものである。そこで、樹脂(プラスチック)からなる種々の製品等において、再生可能資源として植物資源の利用(植物由来の乳酸、糖類、油脂等を原料に合成された樹脂化成品。例えば、ポリ乳酸重合体、各種澱粉類、グリセリン脂肪酸エステルなど。)が考えられている。又、これの樹脂材料の廃棄に関わる自然環境保護の観点から、燃焼熱量が低く、土壌中で分解し、且つ安全であるものが望まれ、ポリ乳酸重合体等の脂肪族ポリエステルや変性澱粉等の生分解性樹脂を用いた製品、具体的にはフィルム・シートやボトルなどの容器や成形物、繊維、不織布、発泡体、それらを用いた複合材料等の研究が活発に行われているが、透明性や柔軟性及び耐ブロッキング性の良好な相溶性に優れた再生可能資源から合成されてなるポリ乳酸系樹脂組成物、及び、それから成るポリ乳酸系樹脂成形品は未だ得られていない。
【0003】
ポリ乳酸重合体は、光学活性中心を有する乳酸の重縮合体であって、ポリマーを構成するL−乳酸及び/又はD−乳酸単量体単位の構成比率から下記式により計算される光学純度(OP:単位%)を有する。
OP=|[L]−[D]| ,但し、[L]+[D]=100
(ここで、[L]はポリ乳酸重合体を構成するL−乳酸の質量%、[D]はポリ乳酸重合体を構成するD−乳酸の質量%、||は計算値の絶対値を表す。)
【0004】
光学純度が80%以上と高いものは結晶性、光学純度が80%未満と低いものは非晶性となる性質を持つ。ポリ乳酸重合体は、他の生分解性樹脂に比べて、曇り度(ASTM−D1003−95に準拠)が約4%未満、及び、光沢度(ASTM−D2457−70に準拠:45度)が130%以上、引張弾性率(ASTM−D882−95aに準拠)が約3〜5GPaと透明性や光沢性と剛性に優れており、特に、それを延伸又は熱処理加工した製品は、引張破断強度(ASTM−D882−95aに準拠)が約70〜300MPaと機械的強度が強く、例えばフィルム・シート状物の場合、巻回フィルムの連続裁断加工等の機械適性や透明性に優れている一方で、ガラス転位温度Tgは約60℃で他の生分解性樹脂の中では高いことから、室温(23℃)では脆性であり、柔軟性や可撓性に欠ける性質を持つ。
【0005】
従来、ポリ乳酸重合体が本来有する脆性のために、例えば、自動包装機械用の包装資材に要求される柔軟性や可撓性に劣る欠点を有することから、透明性を維持したままで十分な柔軟性(引張弾性率1GPa以下)を付与する方法として可塑剤を添加する試みが成されているが、原料ポリマーとしてのペレットの状態(例えば、直径1〜5mm、長さ1〜5mmの円筒型ペレット、直径1〜5mmの偏平円盤型ペレット、又は、平均粒子径10〜5000μmの粉粒体ポリマー)や巻長が数十m以上の巻回状態のフィルム又はシート等の形態で、ポリ乳酸系樹脂の透明性を損なうことなく実用レベルの耐ブロッキング性と柔軟性を両立したものは未だ無い。
【0006】
ここでいうポリ乳酸重合体に適応可能とされる可塑剤に関しては、例えば、再生可能資源から合成された可塑剤として、特開2002−60606号公報、特開2002−80703号公報、特開2002−47404号公報等にジアセチルモノアシルグリセロール(これは、飽和脂肪酸モノグリセライド、および、アセチル化モノグリセライドの一種である。)を含有するグリセリン脂肪酸エステル(C)が開示されており、いずれもポリ乳酸系樹脂の透明性を損なうことなく柔軟性は改善され、目視によるブリードアウトが無いと記載されている。しかし、この公知技術の巻回状態のフィルム又はシート等は依然としてブロッキングの問題がある。このフィルム、シート等に対してアニーリング処理や熱処理といったブロッキング防止処理を施しても保管後にブロッキングすることから、実用レベルの耐ブロッキング性を達成しているとは言えず問題がある。
【0007】
殊に、ポリ乳酸重合体(A)が主体(50質量%以上)のポリ乳酸系樹脂組成物及び製品の開示ではないが、再生可能資源から合成された変性澱粉(B)に関して、特表平8−502552号公報、特許第2742892号公報、特許第3008071号公報、特許第3055001号公報、特許第3154056号公報、特許第2939586号公報には、澱粉エステル、澱粉エーテル、ポリエステルグラフト重合澱粉等の変性澱粉(B)を主体として、生分解性ポリエステルとしてポリ乳酸重合体(A)、及び、可塑剤として、トリアセチン等のエステルを構成する脂肪酸の炭素数の少ない(4以下)の飽和脂肪酸モノグリセライドとの混合物からなる変性澱粉系樹脂組成物及び製品が開示されているが、ポリ乳酸重合体(A)と同程度の良好な透明性を達成しているとは言えず、更には、ポリ乳酸重合体(A)を主体した場合に相溶性が劣り透明性が悪化する問題がある。
以上要するに、ポリ乳酸重合体(A)を主体とする再生可能資源から成る生分解性樹脂組成物及び成形品に関して、透明性と柔軟性及び耐ブロッキング性の良好な相溶性に優れた再生可能資源から合成されてなるポリ乳酸系樹脂組成物、及び、それから成るポリ乳酸系樹脂成形品は未だ得られていない。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−60606号公報
【特許文献2】
特開2002−80703号公報
【特許文献3】
特開2002−47404号公報
【特許文献4】
特表平8−502552号公報
【特許文献5】
特許第2742892号公報
【特許文献6】
特許第3008071号公報
【特許文献7】
特許第3055001号公報
【特許文献8】
特許第3154056号公報
【特許文献9】
特許第2939586号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、透明性や柔軟性及び耐ブロッキング性の良好な相溶性に優れた再生可能資源から合成されてなるポリ乳酸系樹脂組成物、及び、それから成るポリ乳酸系樹脂成形品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、L−乳酸及び/又はD−乳酸が75%以上含まれるのポリ乳酸重合体(A)を主体、すなわち50質量%以上とする再生可能資源から合成されてなる生分解性樹脂組成物及びそれから成る成形品において、変性澱粉(B)と炭素数8〜16の飽和脂肪酸を有するジアセチルモノアシルグリセロールを75質量%以上含有するグリセリン脂肪酸エステル(C)とを共存させて混合することで、各成分の単独混合の状態に比べて飛躍的に相溶性を改善させることが出来て、ポリ乳酸重合体の透明性を維持した状態で柔軟性及び耐ブロッキング性に優れた効果を発現させることが初めて可能となり、本発明の目的を達成しうることを見い出し、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明は下記の通りである。
L−乳酸及び/又はD−乳酸が主成分のポリ乳酸重合体(A)を50質量%以上含有する再生可能資源から合成されてなる生分解性樹脂組成物及びそれから成る成形品において、変性澱粉(B)、及び、飽和脂肪酸モノグリセライド及び/又はそのアセチル化物を主成分とするグリセリン脂肪酸エステル(C)を含有することを特徴とするポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品。
【0012】
本発明について、以下に具体的に説明する。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品とは、最終的に微生物によって分解される生分解性を有し、且つ、再生可能資源から合成されるポリ乳酸系樹脂を主成分とした組成物及びそれから成る成形品をいう。
本発明で用いられるポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品を構成するポリ乳酸重合体(A)とは、L−乳酸単位又はD−乳酸単位の単独重合体、L−乳酸単位及びD−乳酸単位の共重合体、L−乳酸,D−乳酸,DL−乳酸単位のいずれか1成分以上を主成分(75〜100質量%)とする他の単量体(ヒドロキシカルボン酸、ラクトン類、ジカルボン酸、多価アルコールから選ばれる1種以上の単量体)との共重合体から選ばれた1種以上の樹脂組成物である。
【0013】
該単量体のヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸等、;ラクトン類としては、グリコリド、ラクチド、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンおよびこれらにメチル基などの種々の基が置換したラクトン類等、;ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等、;多価アルコールとしては、ビスフェノール/エチレンオキサイド付加反応物などの芳香族多価アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、グリセリン、ソルビタン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族多価アルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのエーテルグリコール等が好ましい。
【0014】
好ましいポリ乳酸重合体(A)としては、透明性の観点から、分子構造的には分子間に働く力の目安になる分子の凝集エネルギー密度(CED)の平方根であるSP値(溶解度係数)が接近した上記樹脂2種以上の相溶系組成であって、光学純度の高い緻密な結晶部分と光学純度の低い乱疎な非晶部分が海島状の分子構造を有する組成物が挙げられる。より好ましくは、光学純度が100〜80%と高い高結晶性ポリ乳酸(A1)と光学純度が80〜0%と低い低結晶性ポリ乳酸(A2)との混合樹脂(混合比A1:A2=0:100〜100:0)からなる組成物が挙げられ、更に好ましくは、耐ブロッキング性の観点から、ポリ乳酸重合体(A)における(A1)の混合割合が80質量%以上の組成物が挙げられる。
【0015】
ポリ乳酸重合体(A)の重合方法としては、縮合重合法(溶液法:特開平7−2987号公報に記載された方法等)、開環重合法(ラクチド法:特開平9−31171号公報に記載された方法等)などの公知の方法を採用でき、L−乳酸、D−乳酸に由来する単量体比率(L/D比)を変化させることにより、結晶性や融点を自在に調整することができる。例えば、縮重合法(溶液法)では、L−乳酸またはD−乳酸あるいはこれらの混合物を直接脱水縮重合して、任意の組成を持ったポリ乳酸を得ることができる。また、開環重合法(ラクチド法)では、乳酸の環状2量体であるラクチドを、必要に応じて重合調整剤等を用いながら、選ばれた触媒を使用してポリ乳酸を得ることができる。また、ポリイソシアネート、ポリエポキシ化合物、酸無水物、多官能酸塩化物などの結合剤を使用して分子量を増大する重合方法を用いることもできる。ポリ乳酸重合体の質量平均分子量は5万〜100万の範囲が好ましく、さらに好ましくは質量平均分子量10万〜50万の範囲である。分子量が5万より小さいと機械的強度や耐熱性等の実用物性が十分に得られない場合があり、分子量が100万を越えると成形加工性に劣る場合がある。
【0016】
本発明で用いられる変性澱粉(B)とは、破壊化澱粉、澱粉エステル、澱粉エーテル、及びはポリエステルグラフト重合澱粉の群より選ばれる少なくとも1種の澱粉誘導体である。
これらの該澱粉誘導体は、アミロース(線状重合体)とアミロペクチン(分岐状重合体)との混合物である多様な種類の澱粉[分子式(C10]、例えば、コーンスターチ、ポテトスターチ、タピオカ澱粉、米澱粉、小麦澱粉、カッサバ澱粉等から誘導されたものである。破壊化澱粉は、多様な可塑剤又は水の存在下で80〜210℃程度の高温下の熱処理と剪断条件のもとで成分が吸熱転移を受けて澱粉顆粒の分子の乱れが起こすことによって得られるたものである。又、澱粉エステル、澱粉エーテル、およびポリエステルグラフト重合澱粉は、多様な酸無水物、有機酸、酸塩化物、ケテン、又は他のエステル化・エーテル化試薬を用いて澱粉から調製されたものであり、該澱粉エステルとしては、高置換度エステル化澱粉、エステル化ビニルエステルグラフト重合澱粉、エステル化ポリエステルグラフト重合澱粉が挙げられる。これらは、該澱粉エーテルとしては、高置換度エーテル化澱粉、エーテル化ビニルエステルグラフト重合澱粉、エーテル化ポリエステルグラフト重合澱粉が挙げられ、熱可塑性樹脂であるが、ガラス転位温度Tgが約100℃を越え、室温(23℃)では脆性であることから、ポリ乳酸重合体(A)と同様に柔軟性や可撓性に欠けるので、ポリ乳酸重合体(A)より透明性が劣る性質を持つ。
【0017】
本発明の変性澱粉(B)として特に好ましく用いられるものには次のようなものがある。例えば1つめとして、特表平8−507101号公報や特許第3154056号公報に開示されている様な飽和・不飽和脂肪酸類や芳香族カルボン酸類を用いて炭素数2〜24の炭化水素含有基(アシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルキレン基、アリール基等)により澱粉分子上の反応性水酸基が置換(エステル化)された置換度が0.4〜2.5DSの高置換度エステル化澱粉がある。これには例えば澱粉脂肪酸エステルや澱粉芳香族カルボン酸エステルが挙げられる。2つめとして、特表平8−507101号公報に開示されている様な炭素数2〜18の飽和・不飽和脂肪酸類や芳香族カルボン酸類によるエステル化と伴にこれらのポリビニルエステルがグラフト化されたエステル化置換度が0.1〜2.8DSでグラフト化率が50質量%以下のエステル化ビニルエステルグラフト重合澱粉が挙げられる。3つめとして、登録特許第2742892号公報に開示されている様な炭素数2〜18の飽和・不飽和脂肪酸類や芳香族カルボン酸類によるエステル化と伴に環員数4〜12のラクトン開環重合体の末端水酸基が略エステル封鎖されたポリエステルがグラフト化されたエステル化置換度が0.1〜3.0MSでグラフト化分子置換度が0.1〜20MSのエステル化ポリエステルグラフト重合澱粉が挙げられる。これらの物質は、押出加工性点で好ましい。中でも高置換度エステル化澱粉が容易に調製できる点で最も好ましい。
【0018】
ここで、DS値とは、澱粉誘導体のエステル化・エーテル化度を示し、澱粉誘導体の反応性水酸基(3個:2,3,6(又は4)位)のグルコース残基1個当りの置換水酸基(グラフト化末端水酸基を含む)の数(平均値)である(DS=3のとき反応性水酸基の封鎖率(置換割合)は100%となる)。MS値とは、式{(グラフト化ラクトン質量)/ラクトン分子量/(仕込み澱粉質量/澱粉分子量)}である。
【0019】
本発明で用いられるグリセリン脂肪酸エステル(C)は、炭素数8〜16の飽和脂肪酸を有するジアセチルモノアシルグリセロールを75質量%以上含有するグリセリン脂肪酸エステル(C)である。である。不飽和脂肪酸から構成される脂肪酸モノグリセライド、飽和脂肪酸から構成される脂肪酸ジグリセライドや脂肪酸トリグリセライドは、ポリ乳酸重合体(A)や変性澱粉(B)との相溶性に劣る為に可塑化効果や透明性が悪化する場合があり、問題がある。好ましくは、炭素数8のカプリル酸、炭素数10のカプリン酸、炭素数12のラウリン酸、炭素数14のミリスチン酸、炭素数16のパルミチン酸から選ばれる少なくとも1種の飽和脂肪酸から構成される脂肪酸モノグリセライド及び/又はそのアセチル化物を75質量%以上含有するグリセリン脂肪酸エステルである。さらに好ましく用いられるものは、ポリ乳酸重合体(A)及び変性澱粉(B)への相溶性が特に良好な炭素数8〜10の飽和脂肪酸モノグリセライドのアセチル化物が挙げられ、具体的には、グリセロールジアセトモノカプリレート、グリセロールジアセトモノカプレートが挙げられる。
【0020】
本発明のグリセリン脂肪酸エステル(C)の製法としては、例えば、特開2002−60606号公報、特開2002−80703号公報、特開2002−47404号公報等に開示されている様な、脂肪酸とグリセリン(グリセロール)とのエステル化反応、又は、脂肪酸アルキルアルコールエステル或いは油脂等のトリグリセライドとグリセリンとのエステル交換反応等により合成された反応物から分子蒸留又はクロマトグラフ等により濃縮して得られたモノアシルグリセロールと無水酢酸によりアセチル化する方法、或いは、脂肪酸アルキルアルコールエステルとグリセリンとのエステル交換反応等により合成された脂肪酸トリグリセライドとトリアセチンとのエステル交換反応混合物より分子蒸留により分離する方法等の公知の方法を採用でき、その製造方法は特に限定されるものではない。
【0021】
本発明者等は、ポリ乳酸重合体(A)を主体とした変性澱粉(B)との2成分混合系の場合に、変性澱粉がポリ乳酸系樹脂組成物中で白濁する程度(可視光波長より大きなドメイン)にミクロ相分離を起こして透明性を悪化させる性質を示すが、特定のグリセリン脂肪酸エステル(C)との共存下の3成分混合系の場合であれば、特異的にポリ乳酸重合体(A)と変性澱粉(B)との混合状態を良好な相溶系に改質して透明性を損なうことがないこと、更には、ポリ乳酸系樹脂組成物中で変性澱粉(B)との共存効果により可塑剤としてのグリセリン脂肪酸エステル(C)がブリードアウトして製品がブロッキングすることを防止して十分な柔軟性を付与することができることを見出し、本発明を完成したのである。
【0022】
これは、澱粉を構成するアミロース(線状重合体)は炭素数の多くて飽和度の高い脂肪酸(分子鎖が直線状である油脂)と安定した複合体を形成する(相溶する)とされている(「食品とガラス化・結晶化技術」第156頁、檜作進等著、株式会社サイエンスフォーラム編)ことから、本発明の変性澱粉(B)と分子鎖が直線状で立体障害の少ない炭素数8〜16の飽和脂肪酸モノグリセライド及び/又はそのアセチル化物を主成分とするグリセリン脂肪酸エステル(C)が複合体を形成し、尚且つ、その複合体自体がポリ乳酸重合体と相溶することによる効果と考えられる
【0023】
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品を構成するポリ乳酸重合体(A)を主体として、変性澱粉(B)及びグリセリン脂肪酸エステル(C)を含有する組成物は、下記式(3)及び(4)を満足することが好ましい。
(3) 50%≦(A)、2.5%≦(B)≦30%, 5%≦(C)≦30%
(4) 0.5≦(B)/(C)≦2
この範囲であると、数百m以上の巻回フィルム又はシートの状態で巻芯まで綺麗に巻きほどくことができる程度の良好な耐ブロッキング性を実現することができ、且つ、柔軟性付与と透明性を良好に料率できることから好ましい。更に好ましくは、(3)’ (4)’ の範囲である。
(3)’ 50%≦(A)、5%≦(B)≦20%, 5%≦(C)≦30%
(4)’ 0.5≦(B)/(C)≦2
【0024】
ここで、良好な相溶性とは、例えば、フィルム又はシートの形態にした場合での透明性、及び、ペレットの形態で袋詰した場合や巻回フィルムの形態でフィルムを巻き解いた場合の耐ブロッキング性で評価することができる。良好な透明性とは、例えば、フィルム又はシート包装体の内容物が若干白っぽく見えるが包装体としての実用レベルに相当する、濁度計(ASTM−D1003−95)での曇り度(Haze)が5%未満のものを示す。より好ましくは、ポリ乳酸重合体(A)単独と同レベルの曇り度4%未満である。又、良好な耐ブロッキング性とは、例えば、20kgポリマー紙袋充填時のペレット同士や100m巻長の巻回状態のフィルム同士が保管後にブロッキングしない実用レベルに相当する。
【0025】
本発明のポリ乳酸系樹脂成形品とは、紙管に巻かれた状態(この状態を巻回という)のフィルム及びシート状物や成形物、繊維、不織布、発泡体、及び、それを用いた複合材料、並びに、それによって包装された包装体、それらの原料ペレットの形態を含むものである。更に詳しくは、植物資源等の再生可能資源から合成された生分解性樹脂からなる相溶性の優れたポリ乳酸系樹脂組成物、及び、それから成る熱収縮性又は熱非収縮性の延伸フィルム又はシート等の樹脂製品、具体的には、日用雑貨等の包装に用いられる巻回のオーバーラップ用フィルムや成形シート及び容器等の成形品、封筒、ファイルケース、カバー加工品等の包装用資材や農業用資材などに有用な、柔軟性や透明性及び耐ブロッキング性に優れた再生可能資源から成るポリ乳酸系樹脂組成物、及び、それから成るポリ乳酸系樹脂成形品に関するものである。
【0026】
尚、本発明のポリ乳酸系樹脂としては、上記したバージン原料以外に該樹脂製膜時に発生するトリム屑等のリサイクル原料を単独で、又は該バージン原料に混入して使用することができる。
次に、本発明のポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品の製造方法について述べる。
ポリ乳酸重合体(A)、変性澱粉(B)及びグリセリン脂肪酸エステル(C)等の混合方法や混合装置は、特に限定されないが、例えば、同一の単軸又は二軸押出混練機にそれぞれの原料を供給して溶融混合して行われ、そのまま口金(ダイリップ)より押出して直接にポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品に加工する方法、或いはストランド形状に押出して原料ペレットを作製した後に再度押出してポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品に加工する方法が挙げられる。溶融押出温度としては、ポリ乳酸系樹脂の融点及び混合比率を考慮して適宜選択されるが、100〜250℃の温度範囲が好ましい。
【0027】
延伸及び/又は熱処理加工の方法として、例えば、フィルム又はシート状物の形態においては、インフレーション法やテンター法などの従来公知の延伸方法にて、一軸延伸、或いは、同時又は逐次二軸延伸することにより得られる。詳しくは、(1)押出されたチューブ状またはシート状の樹脂を溶融状態からインフレーション法又はキャスト法により延伸する非収縮性フィルム又はシートを得る溶融延伸法、(2)押出されたチューブ状又はシート状の樹脂を溶融状態から急冷して非晶状態に近い状態で固化させた後、続いてそのチューブ状又はシート状の樹脂をガラス転移温度以上融点以下に再加熱してインフレーション法又はロール・テンター法で延伸したり、或いは、その後にフィルム又はシートの熱収縮性の抑制の為にフィルム又はシートを把持した状態等で熱処理を行って収縮性或いは非収縮性フィルム又はシートを得る様な冷間延伸法、によって得られる。
【0028】
ここでいう溶融延伸法は、ポリ乳酸重合体(A)及び変性澱粉(B)が共に結晶成分が融解した状態(完全な非晶状態)で、(A)の融点以上の温度で延伸される製法であり、延伸配向が弱い為に機械的強度は低いレベルとなる。一方、冷間延伸法は、部分的に結晶化が進んだ状態(非完全な非晶状態)で、樹脂混合物のガラス転移温度以上融点以下に再加熱して延伸される製法であり、溶融延伸法よりは透明性が劣るが、延伸配向が強い為に機械的強度は高いレベルとなる。
【0029】
フィルム又はシートの延伸倍率としては、延伸方法に関わらず、押出し口金(ダイリップ)間隔に対して、最終の延伸フィルム又はシートの厚みが1/200倍〜1/40倍の範囲になる様に、即ち、押出し口金(ダイリップ)出口直後のフィルム又はシートの面積に対して、最終の延伸フィルム又はシートの面積が40倍〜200倍になる様に、少なくとも1軸方向に延伸することが好ましい。(以下、押出し口金(ダイリップ)出口直後のフィルム又はシートの面積/最終の延伸フィルム又はシートの面積の比を、「ダイ出口からの面積倍率」という。)
【0030】
殊に、冷間延伸法において、溶融状態から急冷し非晶状態に近い状態で固化させたもの(本発明ではパリソンと呼ぶ)を再加熱後に冷間延伸する場合は、ポリ乳酸系樹脂を溶融状態にて押出し口金(ダイリップ)間隔に対してパリソンの厚みが1/2倍〜1/20倍の範囲になる様に、面積倍率で2倍〜20倍にになる様に少なくとも1軸方向に溶融延伸後に、パリソンの大きさに対してMD方向(押出方向)及びTD方向(MDと垂直な方向)それぞれに1.5〜6倍冷間延伸して、最終的に、ダイリップ間隔に対して延伸フィルム又はシートの厚みが1/200倍〜1/40倍の範囲になる様に、ダイ出口からの面積倍率で40倍〜200倍の範囲になる様に少なくとも1軸方向に延伸することが好ましい。
【0031】
より好ましいパリソン作成時の溶融延伸の範囲は、透明性や延伸安定性の範囲から、ダイリップ間隔に対してパリソンの厚みが1/3倍〜1/18倍の範囲で、ダイ出口からの面積倍率で3倍〜18倍である。又、パリソンからフィルム又はシートへの冷間延伸の範囲は、延伸安定性や剛性等による機械適性の観点から、パリソンの大きさに対してMD方向及びTD方向それぞれに1.5〜6倍が好ましく、更に好ましくは2〜5倍である。
延伸倍率は大きい方が得られるフィルム又はシートの強度及び厚み精度の観点から好ましいが、パリソンの大きさに対する延伸倍率がMD方向もTD方向も両方6倍を越える冷間延伸は、延伸安定性が極端に低下して、 安定した製膜が行えなくなることがある。
【0032】
又、フィルム又はシートの熱処理加工としては、非収縮フィルム又はシートを得る場合には、熱処理温度は約80℃〜160℃の間、熱処理時間は少なくとも2〜10秒の範囲内が好ましい。かかる範囲を下回ると得られたフィルムの熱収縮率が高くて非収縮フィルムにはなりにくく、かかる範囲を上回ると熱処理中にフィルムが融解し破断する場合がある。
延伸後のフィルム又はシートの厚みは、好ましくは5〜500μm、より好ましくは7〜250μm、更に好ましくは10〜100μmである。
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品には、所望により当該技術分野において通常用いられる添加剤、例えば、耐衝撃改質剤、可塑剤、充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、造核剤、架橋剤、着色剤等を本発明の要件と特性を損なわない範囲で配合することが可能である。
【0033】
耐衝撃改質剤としては、ポリ乳酸重合体以外のガラス転位温度Tgの低い(0℃以下の)生分解性ポリエステル、例えば、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールを主成分(50〜100質量%)として重縮合した脂肪族ポリエステル、環状ラクトン類を開環重合した脂肪族ポリエステル、菌体内で生合成される脂肪族ポリエステルから少なくとも1種選ばれた示差走査熱量測定(JIS−K7121)でのガラス転移温度Tgが0℃以下(より好ましくは−20℃以下)の重量平均分子量2万〜50万の範囲の樹脂組成物が挙げられる。特に好ましく用いられるものは、上記の内で比較的透明性が良くなる点で脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールを主成分として重縮合した脂肪族ポリエステルであり、その具体例としては、ポリエチレンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘキセンアジペート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートなどが挙げられる。これらの改質剤は、透明性を著しく損なわない範囲で、例えば(A)(B)(C)の和に対し、25質量%未満程度加えることができる。
【0034】
可塑剤としては、本発明のグリセリン脂肪酸エステル(C)に加えて、例えば、特開2002−60606号公報、特開2002−80703号公報、特開2002−47404号公報等に開示されている様な本発明の脂肪酸モノグリセライド及び/又はそのアセチル化物を主成分とするグリセリン脂肪酸エステル(C)との併用効果があるとされる公知のものから更に選択使用できる。例えば、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセロール酢酸エステル、グリセロール・アジピン酸ポリエステル等が挙げられ、具体的には、テトラグリセリンカプリレート、テトラグリセリンステアレート、デカグリセリンラウレート、デカグリセリンオレート、ジグリセロールテトラアセテート、ジグリセロールトリアセテート、ジグリセロールジアセテート、グリセロール・アジピン酸ポリエステル(Mw=500〜10000)が挙げられる。これらは、透明性や耐ブロッキング性を著しく損なわない範囲、例えば(A)(B)(C)成分の和に対し、5質量%未満を使用することができる。
【0035】
充填剤としては、一般に合成樹脂分野において強度や耐久性などの諸性質を改善する目的で添加される物質であり、生分解時や廃棄燃焼時に残渣として廃棄時の問題にならない少量の範囲(例えば1質量%未満)で使用でき、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデン、珪素、アンチモン、チタン等の金属の酸化物、その水和物(水酸化物)、硫酸塩、炭酸塩、珪酸塩のごとき化合物、これらの複塩並びにこれらの混合物に大別される。具体例としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ)、その水和物、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、鉛丹及び鉛白のごとき鉛の酸化物、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、マイカ、タルク、ガラス繊維、ガラス粉末、ガラスビーズ、クレー、珪藻土、シリカ、ワラストナイト、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化チタン(チタニア)、リトポン、軽石粉、硫酸アルミニウム(石膏など)、珪酸ジルコニウム、炭酸バリウム、ドロマイト、二硫化モリブデン及び砂鉄が挙げられる。
【0036】
酸化防止剤としてはp−t−ブチルヒドロキシトルエン、p−t−ブチルヒドロキシアニソール等のヒンダードフェノール系酸化防止剤;熱安定剤としてはトリフェニルホスファイト、トリラウリルホスファイト、トリスノリルフェニルホスファイト、チオエーテル類等;紫外線吸収剤としてはp−t−ブチルフェニルサリシレート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン等;滑剤としてはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、パルミチン酸ナトリウム、又は、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド等の脂肪族カルボン酸アミド等;帯電防止剤としてはN,N−ビス(ヒドロキシエチル)アルキルアミン、アルキルアミン、アルキルアリルスルホネート、アルキルスルフォネート等;難燃剤としてはヘキサブロモシクロドデカン、トリス−(2,3−ジクロロプロピル)ホスフェート、ペンタブロモフェニルアリルエーテル等;造核剤としてはポリエチレンテレフタレート、ポリ−トランスシクロヘキサンジメタノールテレフタレート、パルミチン酸アミド等が挙げられる。
【0037】
又、 本発明のポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品は、単体材料でもそれに異種又は同種の複合材料でも良い。更には、印刷、コーテイング、ラミネート等の目的で、ポリオレフィン系樹脂成形品に比べて親水性ではあるが、ポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品の表面をコロナ処理などによりさらに親水化処理することもできる。その際の表面張力としては、40mN/m〜60mN/mの範囲が好ましい。
【0038】
【実施例】
以下、実施例および比較例に基づいて本発明を具体的に説明する。
実施例および比較例で用いた評価方法について以下に説明する。
まず、ポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品の構成組成の評価方法は以下の通りである。
(1)ポリ乳酸重合体(A)の光学純度OP
ポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品を構成する主体の樹脂であるポリ乳酸重合体(A)の光学純度(OP:単位%)は、前述の通り、ポリ乳酸重合体(A)を構成するL−乳酸及び/又はD−乳酸単量体単位の構成比率から下記式により計算される。
OP=|[L]−[D]| ,但し、[L]+[D]=100
【0039】
ポリ乳酸重合体(A)を構成するL−乳酸及び/又はD−乳酸単量体単位の構成比率は、以下の測定条件で、試料を1N−NaOHでアルカリ分解後に1N−HClで中和して蒸留水で濃度調整した加水分解試料(液)について、光学異性体分離カラムを装着した島津製作所製の高速液体クロマトグラフィー(HPLC:LC−10A−VP)にて、紫外線UV254nmでのL−乳酸とD−乳酸の検出ピーク面積比(垂線法による面積測定)から、ポリ乳酸重合体(A)を構成するL−乳酸の質量比率[L](単位%)、ポリ乳酸重合体(A)を構成するD−乳酸の質量比率[D](単位%)を求め、1重合体当り3点の算術平均(四捨五入)をもって測定値とした。
【0040】
カラム:東ソー製「TSKgel−Enantio−L1」(商品名) [4.6mm径×25cm長]
移動相:1mM−CuSO 水溶液
試料溶液濃度:25pg/μL [ポリ乳酸重合体としての濃度]
試料溶液注入量:10μL
溶媒流速:0.5〜0.8ml/分
カラム温度:40℃
【0041】
(2)ポリ乳酸重合体(A)の重量平均分子量Mw
東ソー製のゲルパーミエイションクロマトグラフィー装置(GPC:データ処理部GPC−8020、検出器RI−8020)を用いて、以下の測定条件で、標準ポリスチレンを用いてポリスチレン換算で分子量500以下のものを除く高分子物の分散の重量平均値として重量平均分子量Mwを求め、1試料当り3点の算術平均(有効数字2桁)をもって測定値とした。
カラム:昭和電工製「Shodex K−805」(商品名)と「ShodexK−801」(商品名)の連結カラム[7.8mm径×60cm長]
溶離液:クロロホルム
試料溶液濃度:0.2wt/vol%
試料溶液注入量:200μL
溶媒流速:1ml/分
カラム・検出器温度:40℃
【0042】
(3)ポリ乳酸重合体(A)の融点Tm、ガラス転移温度Tg
JIS−K7121に準拠して、樹脂の融点Tm、ガラス転移温度Tgを測定した。すなわち、標準状態(23℃65%RH)で状態調節(23℃1週間放置)した試料から試験片として長手方向(MD)及び幅方向(TD)に各々2点(2箇所)ずつ約10mgを切り出した後、パーキンエルマー(Perkin−Elmer)社製の示差走査熱量計(熱流速型DSC)、DSC−7型を用いて、窒素ガス流量25ml/分、10℃/分で室温(23℃)から200℃まで昇温し(1次昇温)、200℃で10分間保持して完全に融解させた後、30℃/分で−100℃まで降温させて−100℃で2分間保持し、更に上記昇温条件で2回目の昇温(2次昇温)する間に描かれるDSC曲線のうち、1次昇温時の融解(吸熱)ピーク頂点から融点Tm(℃)、2次昇温時の階段状変化部分曲線と各ベースライン延長線から縦軸方向に等距離にある直線との交点(中間点ガラス転移温度)をTg(単位℃)として測定し、1試料当り4点の算術平均(小数点以下四捨五入)をもって測定値とした。
次に、ポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品の性能評価の方法は以下の通りである。
【0043】
<柔軟性>
標準状態(23℃65%RH)で状態調節(23℃1週間放置)したポリ乳酸系樹脂成形品から試験片として長手方向(MD)及び幅方向(TD)に15μm厚み×10mm幅×200mm長の短冊状フィルムを各々3点ずつ切り出した後、ASTM−D882−95aに準拠して、A&M社製のテンシロン万能試験機RTC−1210型を用いて、チャック間100mm、引張速度10mm/分で標準状態下で引張試験を行い、製品当り6点の算術平均(有効数字2桁)をもって引張弾性率(単位GPa)を算出した。ポリ乳酸重合体(A)単体と比較して柔軟化効果が有意に認められるレベルとして、ポリ乳酸重合体より柔らかい素材と同等のレベルまで柔軟化された指標により、以下の様に評価した。
【0044】
柔軟性の評価尺度:
評価記号 引張弾性率 尺度
◎ 1.0未満 ポリエチレン並の柔軟化が達成されたレベル。
○ 1.0以上2.0未満 ナイロン6並の柔軟化が達成されたレベル。
△ 2.0以上3.0未満 ポリプロピレン並の柔軟化が達成されたレベル。
× 3.0以上 ポリ乳酸重合体と同等の硬度で柔軟効果がない。
【0045】
<透明性>
標準状態(23℃65%RH)で状態調節(23℃1週間放置)したポリ乳酸系樹脂成形品から試験片として15μm厚み×50mm角の正方形状フィルムに切り出した後、ASTM−D1003−95に準拠して、日本電色工業製の濁度計(ヘーズメーター)NDH−1001DP型を用いて曇り度(Haze:単位%)を標準状態下で測定し、1種フィルム又はシート当り6点の算術平均値(有効数字2桁)もって測定値とした。透明性は、フィルム又はシートを用いて包装体とした時における視認性の観点から以下のように評価した。
【0046】
透明性の評価尺度:
評価記号 曇り度 尺度
◎ 3.0未満 透明性に優れ、内容物の文字の色調及び輪郭が明瞭。
○ 3.0以上4.0未満 透明性が良く、内容物の外観の色調及び輪郭が明瞭。
△ 4.0以上5.0未満 内容物の色が若干白っぽく見えるが、実用レベル。
× 5.0以上 透明性に劣り、内容物の外観がやや霞んで見える。
【0047】
<耐ブロッキング性>
夏場を想定して高温状態(40℃50%RH)で状態調節(40℃1週間放置)したポリ乳酸系樹脂成形品のブロッキング性を、樹脂製品の一形態である15μm厚み×300mm幅×50m長の巻回フィルム(3インチ紙管に巻かれた状態のフィルム)を巻き解いた時のフィルム同士のブロッキングの観点から以下のように評価した。
評価記号 尺度
○ 巻芯(100m)までフィルム同士が接着することなく剥がれて巻きほどける。
△ 巻芯(100m)までフィルム同士が綺麗に剥がれて巻きほどける。
× 巻芯(100m)までの間でフィルム同士が接着して剥がれずに裂けてしまう。
【0048】
<総合評価>
上記の柔軟性、透明性、耐ブロッキング性に関しての総合結果指標を以下に示す。
評価尺度:
評価記号 尺度
○ ×、△が無くて○がある場合で、課題は高水準に達成される。
△ ×が無くて△がある場合で、課題は達成されており、実用レベル。
× ×がある場合で、課題は達成されていない。
【0049】
以下の実施例および比較例においては、ポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品の一つの形態である冷間延伸法によるフィルムについて評価を行った。そして、ポリ乳酸系樹脂は、公知の縮重合法(溶液法)や開環重合法(ラクチド法)により得られた表1に示すポリ乳酸重合体を用いた。尚、市販されているポリ乳酸重合体も同様な方法で得られることは言うまでも無く、表1に示す変性澱粉やグリセリン脂肪酸エステルと同様に商業的に容易に入手可能である。但し、本発明におけるポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品の形態がこれに限定されるものではない。
【0050】
(実施例1)、(比較例1)及び(比較例2)
表2に示す実施例1、比較例1及び参考例1は、表1のポリ乳酸重合体(A)と変性澱粉(B)及びグリセリン脂肪酸エステル(C)からなる表2の樹脂組成(重量部表示、但し(A)+(B)+(C)=100部)のポリ乳酸系樹脂組成物による冷間延伸法のポリ乳酸系延伸フィルムについて評価したものである。
フィルムへの延伸加工は、表2の樹脂組成となる様に表1の樹脂原料を各々乾燥した後に同方向2軸押出機を用いて溶融混練し、最終的にダイ出口からの面積倍率(ダイリップ間隔/延伸フィルム厚みの寸法比)が120倍になる様に、ダイリップ間隔1.8mmの円形ダイを用いて樹脂温度200℃の樹脂を筒状(パリソン)に押出し、28℃の温水による水冷リングにて急冷して得た180μ厚みの実質的に非晶質パリソンを、再度75℃に加熱して後に、ブローアップ比が長手(MD)方向及び幅(TD)方向に3倍×4倍にインフレーション延伸した状態でフィルムを室温付近まで冷却して巻取機にて紙管に巻き取ることで、15μm厚みの管回状態の延伸フィルムを得た。
【0051】
表2内の評価結果に示すように、ポリ乳酸重合体(A)を主体として変性澱粉(B)及び飽和脂肪酸モノグリセライド及び/又はそのアセチル化物を主成分とするグリセリン脂肪酸エステル(C)を含有するポリ乳酸系樹脂組成物からなる成形品である実施例1は、柔軟性、透明性、耐ブロッキング性が実用レベル以上であり、変性澱粉(B)が2.5質量%以上20質量%以下で飽和脂肪酸モノグリセライド(C)5質量%以上30質量%以下の範囲内で特に(B)と(C)の質量比が0.75〜1.5の範囲内(実施例1No.3、5、6)で非常に優れたものであった。ポリ乳酸系重合体(A)を主体として飽和脂肪酸モノグリセライド(C)や変性澱粉(B)を含まない2成分系もの(比較例1No.1、2)や変性澱粉(B)が主体のもの(比較例1No.3)や、ポリ乳酸系重合体(A)を主体として飽和脂肪酸モノグリセライド(C)以外のグリセリン脂肪酸エステルを含むもの(比較例2)は、柔軟性、透明性、耐ブロッキング性が実用レベルに満たない結果となった。
【0052】
【表1】
Figure 2004149636
【0053】
【表2】
Figure 2004149636
【0054】
【発明の効果】
本発明のポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品は、変性澱粉(B)、及び、飽和脂肪酸モノグリセライド及び/又はそのアセチル化物を主成分とするグリセリン脂肪酸エステル(C)を含有するL−乳酸及び/又はD−乳酸が主成分のポリ乳酸重合体(A)を主体とする自然環境中での生分解性を有する組成物からなり、紙管に巻かれた状態(この状態を巻回という)のフィルム及びシート状物や成形物、繊維、不織布、発泡体、及び、それを用いた複合材料、並びに、それによって包装された包装体、それらの原料ペレットの形態を含む透明性や柔軟性及び耐ブロッキング性の良好な相溶性に優れた植物資源等の再生可能資源から合成されてなる成形品に関するものである。
また、本発明のポリ乳酸系樹脂組成物及び成形品は、柔軟性や透明性及び耐ブロッキング性が求められる日用雑貨等の包装に用いられる巻回のオーバーラップ用フィルムや成形シート及び容器等の成形品、封筒、ファイルケース、カバー加工品等の包装用資材や農業用資材などとして、非常に有用である。

Claims (7)

  1. L−乳酸及び/又はD−乳酸が75質量%以上のポリ乳酸重合体(A)を50質量%以上含有する生分解性樹脂組成物、変性澱粉(B)、及び、炭素数8〜16の飽和脂肪酸を有するジアセチルモノアシルグリセロールを75質量%以上含有するグリセリン脂肪酸エステル(C)を含有することを特徴とするポリ乳酸系樹脂組成物。
  2. 変性澱粉(B)が、澱粉エステル、澱粉エーテル、ポリエステルグラフト重合澱粉の群より選ばれる少なくとも1種の澱粉誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
  3. ポリ乳酸重合体(A)が、光学純度OP(A1)の結晶性ポリ乳酸(A1)と光学純度OP(A2)の非晶性ポリ乳酸(A2)を混合した下記式(1)及び(2)を満足する組成物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
    (1) 80%≦OP(A1)≦100%, 0%≦OP(A2)<80%
    (2) 80%≦[A1]/([A1]+[A2])≦100%
    [但し、[A1]+[A2]=100%であり、OP(A1)及び[A1]は結晶性ポリ乳酸(A1)の光学純度(単位%)及び質量比率(単位%)、OP(A2)及び[A2]は非晶性ポリ乳酸(A2)の光学純度(単位%)及び質量比率(単位%)を表す。]
  4. ポリ乳酸重合体(A)、変性澱粉(B)及びグリセリン脂肪酸エステル(C)を含有する組成物が、下記式(3)及び(4)を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂組成物。
    (3) 50%≦(A)、2.5%≦(B)≦20%, 5%≦(C)≦30%
    (4) 0.5≦(B)/(C)≦2
  5. 請求項1〜4のポリ乳酸系樹脂組成物からなる成形品。
  6. ASTM−D1003−95に準拠した曇り度(Haze)が5%未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂成形品。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリ乳酸系樹脂組成物を含む複合体であることを特徴とするポリ乳酸系樹脂成形品。
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