JP2004119686A - 微細配線パターンの形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平均粒子径1〜100nmの酸化銅ナノ粒子を含む分散液を基板上に塗布した後、該塗布層中のナノ粒子を、還元性気体の存在下において生起されるプラズマ雰囲気中、300℃以下の温度に加熱し、還元性気体に由来する、プラズマ励起の、活性な反応種による還元反応により、酸化銅の還元と、得られる銅ナノ粒子相互の焼結体層形成とを、同一工程で実施する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細な銅系配線パターンを形成する方法に関し、より具体的には、酸化銅ナノ粒子の分散液を利用して超ファインなパターン描画後、パターン中の酸化銅ナノ粒子に還元処理を施し、生成する銅ナノ粒子を焼成して、デジタル高密度配線に対応した低インピーダンスでかつ極めて微細な焼結体銅系配線パターンを形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属ナノ粒子を利用して、超ファインな配線パターンを形成する方法は、例えば、金ナノ粒子あるいは銀ナノ粒子を用いる際には、既に方法論が確立されている。具体的には、金ナノ粒子あるいは銀ナノ粒子を含む、超ファイン印刷用分散液を利用した極めて微細な回路パターンの描画と、その後、金属ナノ粒子相互の焼結を施すことにより、得られる焼結体型配線層において、配線幅および配線間スペースが5〜50μm、体積固有抵抗率が1×10−5Ω・cm以下の配線形成が可能となっている。しかしながら、金ナノ粒子を用いる際には、材料の金自体が高価であるため、かかる超ファイン印刷用分散液の作製単価も高くなり、汎用品として幅広く普及する上での、大きな経済的な障害となっている。一方、銀ナノ粒子を用いることで、前記分散液の作製単価は相当に低減できるものの、配線幅および配線間スペースが狭くなっていくにつれ、エレクトロマイグレーションに起因する断線が新たな問題として浮上している。
【0003】
このエレクトロマイグレーション現象に起因する断線を回避する上では、銅系配線の利用が有力であり、例えば、一層の高集積化に伴い、半導体素子上の配線パターンへの銅系材料の利用が進められている。すなわち、銅は、金や銀と同様に高い導電性を示す上に、延性、展性も良好であるものの、そのエレクトロマイグレーションは、金や銀と比較すると格段に少ない。従って、微細な配線に伴い、電流密度が上昇した際、銅系配線の利用により、エレクトロマイグレーション現象に起因する断線を回避することが可能となる。
【0004】
同じく、プリント配線基板においても、微細な配線パターンを金属ナノ粒子相互の焼結を施すことにより得られる焼結体型配線層で作製する際、エレクトロマイグレーションの少ない銅の利用が望まれている。更には、銅は、金や銀と比較して、材料自体の単価も相当に安価であり、より汎用性の高い、微細な配線パターンを有するプリント配線基板におけるコスト抑制の観点でも、その利用が期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、貴金属の金や銀とは異なり、銅は酸化を受けやすく、その表面から酸化が進行する。加えて、銅をナノ粒子にように微粉状とすると、室温でも、空気中の酸素と容易に結合し、その表面に酸化膜を形成する。この銅の酸化物は不動態化せず、さらに、ナノ粒子内部へと酸化が進行する結果、長期間空気に曝されると、最終的には、ほとんどが酸化銅となる。特に、湿気を含む空気中では、前記の酸化の進行が促進される。本発明者らは、種々の方法を用いて、銅ナノ粒子の酸化防止を試み、例えば、有機溶剤中に分散させることで、直接空気との接触を防止することで、酸化皮膜膜厚の低減が可能であることは確認したが、完全に表面酸化を回避する手段は見出せなかった。
【0006】
表面に酸化皮膜が残留した状態で銅ナノ粒子を加熱し、焼結処理を施すと、部分的には、銅ナノ粒子相互の焼結が生じ、焼結体を構成するものの、その粒界には、酸化銅薄層が介在した状態となる。従って、焼結体全体としては、緻密な電流流路の形成が達成されず、所望の良好な導電性を有する微細な配線パターンを高い再現性で作製することは困難であった。そのため、表面酸化皮膜を有する銅ナノ粒子を含有する分散液中に還元剤を予め添加しておき、かかる分散液を基板上に塗布して加熱すると、添加されている還元剤の作用によって、表面の酸化銅は還元されて、ナノ粒子表面に非酸化状態の銅は表出する。同時に、加熱焼成も進行して、焼結体型の銅配線層の形成がなされる。この手法を利用する場合、分散液中に配合される還元剤としては、水素化ホウ素誘導体などの水素化剤が利用されるが、十分な還元反応を達成し、再現性よく、良好な導電性の焼結体型の銅配線層とする上では、処理温度を400℃以上に選択する必要がある。前記の処理温度に耐える基板材料としては、セラミックスなど、一部の耐熱性の材料に限定される結果、この還元剤を分散液中に配合する方法は、幅広い応用が見込めない。
【0007】
昨今、ハンダ材料として、鉛を含有しない錫合金ハンダ、所謂、鉛フリー・ハンダの使用が進み、かかる鉛フリー・ハンダの高い溶融温度に対応して、300℃程度の加熱では十分な耐熱性を有する基板材料の使用が拡がっているものの、還元処理の温度を300℃以下に抑制しても、十分な還元反応を達成できる手段の開発が望まれている。
【0008】
本発明は前記の課題を解決するもので、本発明の目的は、安価で、かつエレクトロマイグレーションの少ない銅を導電媒体に利用する、微細な銅系配線パターンを形成する際、かかる微細な配線パターンの描画にナノ粒子の分散液を使用し、前記分散液塗布層に含まれるナノ粒子に対して、その表面の酸化銅被覆層を、300℃以下の加熱条件において、十分な還元処理がなされ、かつ、得られる銅ナノ粒子相互の緻密な焼成処理が可能な、微細な焼結体銅系配線パターンを形成する方法を提供することにある。より具体的には、極めて微細な配線パターンの描画に適する、平均粒子径が100nm以下、例えば、平均粒子径1〜10nm程度のナノ粒子においては、その表面の酸化銅被覆層は、前記平均粒子径の半ば以上に達し、中心部に非酸化状態の銅を核として、若干残余するものの、全体としては、酸化銅のナノ粒子と見なせる状態に達するが、その場合でも、300℃以下の加熱条件において、十分な還元処理がなされ、かつ、得られる銅ナノ粒子相互の緻密な焼成処理が可能な、微細な焼結体銅系配線パターンを形成する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、分散液を基板上に塗布した後、その塗布層中に含有される銅ナノ粒子の表面を覆う酸化銅被覆層を、効果的に還元処理する手段について、鋭意研究を進めた。その際、例えば、平均粒子径1〜10nm程度のナノ粒子においては、その表面の酸化銅被覆層の層厚は、しばしば、その微細な平均粒子径の半ば以上に達し、従って、全体のナノ粒子に占める酸化銅の比率は高くなる結果、分散液中に予め還元剤を配合する手法では、必要量の還元剤を供給することができない場合もあることを見出した。かかる知見に基づき、更なる検討を進めた結果、ナノ粒子の平均粒子径に依存せず、所望の還元反応を完了する上では、塗布層を形成後、気相から還元反応に関わる反応種を供給する手法が最適であることを着想した。その際、前記還元反応によって、副生する酸素含有化合物自体は、気化・蒸散され、塗布層内に残留することがなく、加えて、還元反応に関わる反応種自体も、気体状であって、緻密に積層されているナノ粒子間の狭い隙間より深部へも到達できることが好ましいことを見出した。
【0010】
加えて、本発明者らは、還元性気体である、例えば、水素を利用して、熱的還元反応によって、ナノ粒子表面の酸化銅被覆層の還元がなされることは確認したが、この熱的還元反応を速やかに進行させる上では、やはり、処理温度を400℃以上に選択する必要があることを見出した。処理温度を300℃以下において、かかる還元性気体に由来する反応種と効率的な反応を進めるためは、予めプラズマを生起した雰囲気中において、還元性気体に由来する活性な反応種へと変換した上で、ナノ粒子表面の酸化銅被覆層に作用させることが有効であることを見出した。加えて、かかるプラズマ励起された、活性な反応種による還元反応においては、副生する酸素含有化合物自体は、気化・蒸散性に優れており、加えて、還元反応によって表面に生成する非酸化状態の銅原子と、内部に存在する酸化銅分子との固相反応により、内部の酸化銅は非酸化状態の銅原子に変換され、代わって表面に酸化銅が生成され、結果的に、酸化銅被覆層は徐々に減少して、最終的には、ナノ粒子全体が、銅のナノ粒子に復することを見出した。この表面に酸化皮膜のない銅ナノ粒子相互が接触すると、比較的に低温でも、速やかに焼結が進行し、塗布層全体が、銅ナノ粒子の緻密な焼結体層を形成することも確認した。以上の知見に加えて、上述するプラズマを生起した雰囲気温度は、300℃以下であっても、例えば、アルゴン、ヘリウムなどの、プラズマ維持に適する気体中に、還元性気体を混合した状態とすることで、プラズマ励起された、活性な反応種を安定に供給でき、ナノ粒子表面の酸化銅被覆層に対する還元反応と、その後の、再生された銅ナノ粒子相互の焼結体層形成とが、効率的に行えることをも、本発明者らは確認し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明の微細配線パターンの形成方法は、
基板上に銅ナノ粒子相互の焼結体層からなる微細な銅系配線パターンを形成する方法であって、
平均粒子径を1〜100nmの範囲に選択される、表面に酸化銅被覆層を有するナノ粒子を含有する分散液を用いて、前記微細な配線パターンの塗布層を基板上に描画する工程と、
前記塗布層中に含まれる、表面に酸化銅被覆層を有するナノ粒子に対して、表面の酸化銅を還元する処理を施し、さらに、還元処理を受けたナノ粒子の焼成を行って、焼結体層を形成する工程とを有し、
同一工程内で実施される、前記還元処理と焼成処理は、
加熱温度を、300℃以下に選択して、
還元性気体の存在下、生起されるプラズマ雰囲気内に、塗布層中に含まれる、該ナノ粒子を曝すことにより行うことを特徴とする微細配線パターンの形成方法である。その際、分散液中に含有される、表面に酸化銅被覆層を有するナノ粒子は、少なくとも、前記酸化銅被覆層は、酸化第一銅、酸化第二銅またはこれら銅の酸化物の混合物を含んでなり、また、該ナノ粒子は、酸化第一銅、酸化第二銅またはこれら銅の酸化物の混合物、ならびに金属銅のうち、2つ以上を含んでなる混合体状粒子とすることができる。
【0012】
一方、プラズマ雰囲気において、存在させる還元性気体は、水素、アンモニア、一酸化炭素、あるいは、それらの二種以上を混合したものであることが好ましい。
【0013】
また、本発明の微細配線パターンの形成方法では、
微細な配線パターンの塗布層を基板上に描画する手法として、
スクリーン印刷、インクジェット印刷、または転写印刷のいずれかの描画手法を選択することができる。加えて、基板上に描画する、前記微細な配線パターンの塗布層において、
その配線パターンの最小の配線幅を、0.1〜50μmの範囲に、対応させて、最小の配線間スペースを、0.1〜50μmの範囲に選択し、
分散液中に含有される、前記ナノ粒子の平均粒子径を、前記最小の配線幅ならびに最小の配線間スペースに対して、その1/10以下に選択することが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の微細な焼結体銅系配線パターンを形成する方法では、貴金属である金や銀を用いた金属ナノ粒子とは異なり、銅ナノ粒子は、非常に酸化を受け易く、また、その酸化を完全に防止する手段も無いことをも考慮し、表面に酸化銅被覆層を有するナノ粒子の分散液を作製し、このナノ粒子分散液を利用して、所望の配線パターンを基板上に描画した後、ナノ粒子の表面に存在する酸化銅被覆層を還元することで、銅ナノ粒子に再生して、焼成処理を実施することで、塗布層中において、銅ナノ粒子相互の緻密な焼結体層とすることで、安価かつエレクトロマイグレーションの少ない銅系配線パターンを形成する。
【0015】
特に、本発明の微細配線パターンの形成方法では、ナノ粒子の表面に存在する酸化銅被覆層を還元する工程では、加熱温度を、300℃以下に選択して、還元性気体の存在下、生起されるプラズマ雰囲気内に、塗布層中に含まれる、該ナノ粒子を曝すことにより、予めプラズマを生起した雰囲気中において、還元性気体に由来する活性な反応種へと変換した上で、ナノ粒子表面の酸化銅被覆層に作用させることで、加熱温度が、室温(25℃)以上、300℃以下と低温であっても、表面の酸化銅の還元反応が速やかに進行できる。一旦、表面に生成した、非酸化状態の銅原子と、その内部に存在する酸化銅分子との固相反応により、内部の酸化銅は非酸化状態の銅原子に変換され、代わって表面に酸化銅が生成されるが、この表面に生成された酸化銅は、気相から継続して供給される還元性気体に由来する活性な反応種の還元作用によって、非酸化状態の銅原子まで還元される。前記に一連の反応サイクルが繰り返される結果、当初は、ナノ粒子の深部まで達していた酸化銅被覆層は徐々に減少して、最終的には、ナノ粒子全体が、銅のナノ粒子に復する。
【0016】
仮に、この銅ナノ粒子に復した状態を、再び大気に接触させると、急速に表面酸化が生じるが、本発明の微細配線パターンの形成方法では、再び大気に接触させることなく、還元性気体の存在下、生起されるプラズマ雰囲気内に保持したまま、室温(25℃)以上で、300℃以下に選択される加熱温度によっても、再生された銅ナノ粒子の清浄な表面を相互に、密に接触させる状態となっている結果、比較的に低温でも、速やかに焼結が進行し、塗布層全体が、銅ナノ粒子の緻密な焼結体層に形成される。
【0017】
すなわち、本発明の微細配線パターンの形成方法では、最終的には、再生された銅ナノ粒子の清浄な表面を相互に、密に接触させる状態において、室温(25℃)以上で、300℃以下に選択される加熱温度によっても、速やかに焼結が進行することが可能な範囲に、利用するナノ粒子の平均粒子径を選択することが望ましく、この観点から、使用する表面に酸化銅被覆層を有するナノ粒子の平均粒子径は、1〜100nmの範囲に、より好ましくは、1〜10nmの範囲に選択する。さらには、本発明の微細配線パターンの形成方法は、第一に、極めて微細な配線パターンを形成した際に、その最小な配線幅の部分において、最も顕著に見出されるエレクトロマイグレーション現象に起因する断線を回避する目的で、焼結体銅系配線を利用するものであり、その配線パターンの最小の配線幅を、0.1〜50μmの範囲、実用的には、5〜50μmの範囲に、対応させて、最小の配線間スペースを、0.1〜50μmの範囲、実用的には、5〜50μmの範囲に選択する際に、より好適な方法となる。前記の極めて微細な配線パターンを、ナノ粒子の分散液を用いて、高い配線幅の均一性で描画する上では、使用するナノ粒子の平均粒子径は、目標とする最小の配線幅ならびに最小の配線間スペースに対して、その1/10以下に選択することが望ましい。同時に、最小の配線幅に応じて、焼結体銅系配線層の層厚も適宜決定されるが、通常、最小の配線幅と比較し、配線層の層厚は有意に小さな形態であり、ナノ粒子の平均粒子径を、1〜100nmの範囲に、より好ましくは、1〜10nmの範囲に選択することで、配線層の層厚のバラツキ、局所的な高さの不均一を抑制することが可能となる。
【0018】
一方、該ナノ粒子を含有する分散液を用いて、所望の配線パターンを基板上に描画する手法としては、従来から、金属ナノ粒子を含有する分散液を利用する微細配線パターンの形成において利用される、スクリーン印刷、インクジェット印刷、または転写印刷のいずれの描画手法をも、同様に利用することができる。具体的には、目的とする微細配線パターンの形状、最小の配線幅、配線層の層厚を考慮した上で、これらスクリーン印刷、インクジェット印刷、または転写印刷のうち、より適するものを選択することが望ましい。
【0019】
一方、利用する該ナノ粒子を含有する分散液は、採用する描画手法に応じて、それぞれ適合する液粘度を有するものに、調製することが望ましい。例えば、微細配線パターンの描画にスクリーン印刷を利用する際には、該ナノ粒子を含有する分散液は、その液粘度を、50〜200Pa・s(25℃)の範囲に選択することが望ましい。また、転写印刷を利用する際には、液粘度を、150〜300Pa・s(25℃)の範囲に選択することが望ましい。インクジェット印刷を利用する際には、液粘度を、5〜30 mPa・s(25℃)の範囲に選択することが望ましい。該ナノ粒子を含有する分散液の液粘度は、用いるナノ粒子の平均粒子径、分散濃度、用いている分散溶媒の種類に依存して決まり、前記の三種の因子を適宜選択して、目的とする液粘度に調節することができる。
【0020】
また、該ナノ粒子を含有する分散液において、含有されるナノ粒子は、均一な分散状態を保つことが好ましく、例えば、該ナノ粒子の分散性を向上させるため、分散剤として、該ナノ粒子中に含まれる金属元素、すなわち、銅と配位的な結合が可能な、末端にアミノ基(−NH2)、ヒドロキシ基(−OH)、スルファニル基(−SH)を、あるいは、分子内にエーテル(−O−)、スルフィド(−S−)を有する有機化合物であり、用いる分散溶媒との親和性にも優れたものを、一種以上添加することもできる。なお、これら分散剤は、ナノ粒子表面を被覆する分散剤層を形成して、分散性を向上させるものの、最終的に、焼成工程において、銅ナノ粒子相互が表面を接触させる際に、その妨げと成らないことが好ましい。必要に応じて、かかる分散剤分子の有する、末端のアミノ基(−NH2)、ヒドロキシ基(−OH)、スルファニル基(−SH)と加熱した際に反応を起こし、分散剤分子のナノ粒子表面からの離脱を促進する化合物を、分散剤の種類、添加量に応じて、適宜配合することもできる。例えば、かかる分散剤分子の有する、末端のアミノ基(−NH2)、ヒドロキシ基(−OH)、スルファニル基(−SH)に対しては、ジカルボン酸に由来する環状の酸無水物などを利用することができる。
【0021】
表面に酸化銅被覆層を有するナノ粒子は、その平均粒子径が上記の範囲で、また、予めその平均粒子径が判明しているならば、その作製方法は問わない。例えば、銅ナノ粒子において、その表面に酸化銅被覆層が生成したものでもよく、あるいは、ナノ粒子全体が酸化銅となっているものであってもよい。従って、表面に酸化銅被覆層を有するナノ粒子は、少なくとも、前記酸化銅被覆層は、酸化第一銅、酸化第二銅またはこれら銅の酸化物の混合物を含んでなり、また、該ナノ粒子は、酸化第一銅、酸化第二銅またはこれら銅の酸化物の混合物、ならびに金属銅のうち、2つ以上を含んでなる混合体状粒子とすることができる。表面の酸化銅被覆層は、上記のプラズマ雰囲気下における還元処理で、再び金属銅に復するものの、表面の酸化銅被覆層の厚さに依存して、その処理時間の延長がなされるので、表面の酸化銅被覆層の厚さは薄い方は一般に好ましい。但し、ナノ粒子の平均粒子径を1〜10nmの範囲に選択する際には、ナノ粒子全体が酸化銅となっているものであっても、還元処理に要する時間は問題となるほど長くなることもない。
【0022】
さらに、このナノ粒子分散液を配線形成に用いる場合、分散液を均一分散化、高濃度化、および基板への密着性を高めるために、有機バインダーとして機能するエポキシ樹脂などの樹脂成分、焼成時に分散剤を除去する働きのある有機の酸無水物または有機酸、およびそれらの溶媒となる有機溶剤を添加し、さらに混合・攪拌して、ナノ粒子分散液を調製することが好ましい。
【0023】
このナノ粒子分散液を用いた配線パターンの描画を終えた後、配線基板は、例えば、図1に示したプラズマ処理装置内において、前記還元処理と焼成処理は、加熱温度を、室温(25℃)以上で、300℃以下に選択して、還元性気体の存在下、生起されるプラズマ雰囲気内に、塗布層中に含まれる、該ナノ粒子を曝すことにより行う。
【0024】
まず、配線基板を装置内に設置した後、装置内を予め150Pa以下に減圧し、系内に残存する空気を除去する。次いで、ガス導入口より、不活性ガスと還元性気体の混合気体を一定流量で供給して、還元性気体の存在下、プラズマを生起し、かかるプラズマ雰囲気内で、還元処理を行う。例えば、不活性ガスと還元性気体の混合気体の流量は、1〜1000ml/min(正規状態換算流量)に調整し、排気系の圧力調整機能により、装置内の内圧を、プラズマの生起と維持に適する圧力、例えば、1〜120,000Paの範囲に調節する。なお、前記装置内の内圧は、利用する高周波電力の周波数、電力量、ならびに、ガス組成、流量に応じて、プラズマの生起と維持に適する圧力を選択することが望ましい。具体的には、種々のプラズマCVD法、例えば、減圧プラズマCVD法において、そのプラズマ状態の安定性に利する条件を参照して、条件を設定することが好ましい。
【0025】
一方、プラズマの生起は、例えば、周波数:13.56 MHzなどのプラズマCVD法において汎用される、高周波電力を電極に印加し、その電力量を100〜5000Wの範囲に設定し、所望のプラズマ密度を維持することが望ましい。その際、水素、アンモニアなどの還元性気体を希釈する不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴンなどが利用できる。例えば、ヘリウム、アルゴンは、上述する条件において、プラズマの生起と維持に寄与する利点をも有する。なお、不活性ガスと還元性気体との混合比率(体積比)は、50:50〜99.9:0.1の範囲に、好ましくは、80:20〜99:1の範囲に選択する。プラズマ雰囲気中では、プラズマに起因する温度上昇があるが、処理装置内に設置されるプリント基板自体は、300℃以下、すなわち、20℃〜300℃の範囲に維持されるように、温度の設定・調節を行う。前記の設定温度、プラズマ発生条件にも依存するものの、プラズマ処理の時間は、1秒間〜1時間、好ましくは、1分間〜20分間の範囲に選択することが可能である。具体的には、ナノ粒子表面を覆う酸化銅被膜層の厚さ、ならびに、その還元に要する時間を考慮した上で、設定温度、プラズマ発生条件を適宜選択する。このプラズマ処理により、ナノ粒子表面を覆う酸化銅被膜層の還元が終了した後、清浄化された銅表面を接触するナノ粒子相互で、還元雰囲気下、低温焼結が進行して、界面に酸化物皮膜の介在の無い、焼結体層の形成が可能となる。具体的には、前記プラズマ処理条件では、処理装置内に設置されるプリント基板自体は、300℃以下、すなわち、20℃〜300℃の範囲に維持した状態として、還元が終了した後、清浄化された銅表面を接触するナノ粒子は、還元雰囲気下、プラズマ照射を継続することで、局所的に照射されるプラズマ粒子のエネルギー供給がなされ、その熱的エネルギーを利用する低温焼結が進行する。
【0026】
配線パターンの描画は、ナノ粒子を含む分散液を用いて実施できるため、その微細な描画特性は、従来の、金、銀のナノ粒子を利用する微細な配線パターン形成と遜色の無いものとなる。具体的には、形成される微細な配線パターンは、最小配線幅を、0.1〜50μmの範囲、実用的には、5〜50μmの範囲、対応する最小の配線間スペースを、0.1〜50μmの範囲、実用的には、5〜50μmの範囲に選択して、良好な線幅均一性・再現性を達成することができる。加えて、得られる配線層は、界面に酸化物皮膜の介在の無い、銅ナノ粒子の焼結体層となり、前記の最小配線幅における、その体積固有抵抗率も、1×10−5Ω・cm以下とすることができ、良好な導通特性を達成できる。
【0027】
加えて、形成される焼結体層は、銅自体は、エレクトロマイグレーションの少ない導電性材料であるので、上記の微細な配線パターンにおいても、エレクトロマイグレーションに起因する配線厚さの減少、断線の発生を抑制できる。
【0028】
【実施例】
以下に、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。これらの実施例は、本発明にかかる最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例により限定を受けるものではない。
【0029】
(実施例1)
下記する手順で、均一な分散状態で酸化銅ナノ粒子を含有するペースト液を調製した。
【0030】
市販されている酸化銅ナノ粒子分散液(商品名:独立分散超微粒子パーフェクトカッパー、真空冶金(株))、具体的には、平均粒径8nmの酸化銅ナノ粒子100質量部当たり、アルキルアミンとして、ドデシルアミン15質量部、有機溶剤として、ターピネオール75質量部を含有している酸化銅ナノ粒子分散液を利用する。
【0031】
前記酸化銅ナノ粒子の分散液に対して、含有される酸化銅ナノ粒子100質量部当たり、酸無水物として、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(Me−HHPA)10質量部を添加し、攪拌脱泡機で十分に攪拌して、酸化銅ナノ粒子ペースト液に調製する。該酸化銅ナノ粒子ペースト液の液粘度は、100 Pa・s(25℃)であった。
【0032】
該ペースト液中に含有される、アルキルアミンである、ドデシルアミンは、銅に対して配位的な結合が可能な基として、アミノ基を有しており、非酸化状態の銅が表面に露呈した際、この銅原子に対して、配位的な結合をすることにより、表面保護分子層として機能する。一方、酸無水物である、Me−HHPAは、加熱した際、前記アルキルアミンのアミノ基に対する反応性を示し、表面保護分子層を形成するドデシルアミンの銅表面からの離脱を促進する機能を有する。その結果、非酸化状態の銅が表面に露呈し、隣接するナノ粒子相互の接触と、低温における焼結の進行が図られる。同時に、前記表面保護分子層を構成するアルキルアミン、具体的には、ドデシルアミンは、その炭化水素鎖を利用して、ペースト液に含有される分散溶媒(有機溶剤)中における、ナノ粒子の分散特性の向上にも寄与している。
【0033】
この酸化銅ナノ粒子ペースト液を利用して、スクリーン印刷によりプリント配線用基板上に配線パターンの描画を行った。なお、描画される配線パターンは、30/30μmの線幅およびスペースを有するストライプ・パターンとした。その際、描画時のペースト塗布膜厚は、20μmに選択した。
【0034】
描画後、配線基板を、図1に示す平板電極型プラズマ処理装置に入れ、排気系により、プラズマ処理装置内圧を10Paに減圧した。前記減圧後、装置内にガス導入口からアルゴンガス:水素ガス=95:5(体積比)の混合気体を流量100ml/min(正規状態換算流量)で供給し、平板電極2、3間に、高周波電力(周波数:13.56 MHz)500Wを印加して、150℃にて5分間のプラズマ処理を行った。このプラズマ処理時、装置の内圧は、約30〜40Paに保持した。
【0035】
前記還元性気体として、水素を含有する混合気体において、生起されたプラズマ雰囲気中で処理する結果、配線パターン中の酸化銅ナノ粒子は、プラズマ還元を受け、一旦銅ナノ粒子に復する。さらに、塗布層中に含有される分散溶媒の蒸散、また、銅ナノ粒子表面を被覆するドデシルアミンの表面保護分子層が、酸無水物のMe−HHPAにより除去され、塗布層内部までプラズマ還元処理が達成され、塗布層全体にわたって、銅ナノ粒子相互が緻密に接触する状態が達成される。この状態で低温加熱を施すことで、表面に酸化皮膜の存在しない銅ナノ粒子相互の低温焼結が進行して、全体として、銅の焼結体型配線層が形成された。
【0036】
得られた銅配線の配線幅およびスペースは、30/30μmであり、また、その平均層厚は、2μmであった。かかる銅配線層の抵抗値を測定し、前記配線幅と平均層厚とを有する均質体を仮定し、体積固有抵抗率を算出したところ、その値は、4.5×10−6Ω・cmであった。なお、銅自体の抵抗率(20℃)は1.673×10−6Ω・cmであり、その値と比較すると、得られる銅の焼結体型配線層は、銅ナノ粒子相互の緻密な焼結が達成されていると判断される。また、SEM観察の結果においても、銅ナノ粒子相互の粒界部には酸化銅の介在は認められず、良好な導電性を示す焼結体が構成されていると判断される。
【0037】
(実施例2)
実施例1と同じく、平均粒径8nmの酸化銅ナノ粒子の分散液(商品名:独立分散超微粒子パーフェクトカッパー、真空冶金(株))に対して、酸化銅ナノ粒子100質量部当たり、酸無水物として、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(Me−HHPA)10質量部を添加し、攪拌脱泡機で十分に攪拌して、酸化銅ナノ粒子ペースト液に調製する。該酸化銅ナノ粒子ペースト液の液粘度を、10 mPa・s(25℃)に調整し、かかるペースト液を利用して、インクジェット印刷によりプリント配線用基板上に配線パターンの描画を行った。なお、描画される配線パターンは、15/15μmの線幅およびスペースを有するストライプ・パターンとした。その際、描画時のペースト塗布膜厚は、3μmに選択した。
【0038】
描画後、配線基板に、上記実施例1に記載する条件で、基板の加熱温度を50℃とし、アルゴンガス:水素ガス=95:5(体積比)の混合気体を利用するプラズマ処理を施した。
【0039】
前記還元性気体として、水素を含有する混合気体において、生起されたプラズマ雰囲気中で処理する結果、配線パターン中の酸化銅ナノ粒子は、プラズマ還元を受け、一旦銅ナノ粒子に復する。さらに、この状態で低温加熱を施すことで、表面に酸化皮膜の存在しない銅ナノ粒子相互の低温焼結が進行して、全体として、銅の焼結体型配線層が形成された。
【0040】
得られた銅配線の配線幅およびスペースは、15/15μmであり、また、その平均層厚は、0.8μmであった。かかる銅配線層の抵抗値を測定し、前記配線幅と平均層厚とを有する均質体を仮定し、体積固有抵抗率を算出したところ、その値は、6.6×10−6Ω・cmであった。
【0041】
描画方法の違いに伴い、基板内における塗布層の層厚バラツキ、ならびに、塗布後に含有される有機溶剤の比率に若干の相違があるため、評価された体積固有抵抗率に若干の差異は見られるものの、スクリーン印刷を利用する上記実施例1と同様に、インクジェット印刷を用いた実施例2においても、得られる銅の焼結体型配線層は、銅ナノ粒子相互の緻密な焼結が達成されていると判断される。
【0042】
(実施例3)
実施例1と同じ酸化銅ナノ粒子ペースト液を用いて、スクリーン印刷によりプリント配線用基板上に配線パターンの描画を行った。なお、描画される配線パターンは、30/30μmの線幅およびスペースを有するストライプ・パターンとした。その際、描画時のペースト塗布膜厚は、20μmに選択した。
【0043】
描画後、配線基板を、図1に示す平板電極型プラズマ処理装置に入れ、排気系により、プラズマ処理装置内圧を10Paに減圧した。前記減圧後、装置内にガス導入口からアルゴンガス:水素ガス:アンモニアガス=94:3:3(体積比)の混合気体を流量100ml/min(正規状態換算流量)で供給し、平板電極2、3間に、高周波電力(周波数:13.56 MHz)500Wを印加して、150℃にて5分間のプラズマ処理を行った。このプラズマ処理時、装置の内圧は、約30〜40Paに保持した。
【0044】
前記還元性気体として、水素、アンモニアを含有する混合気体において、生起されたプラズマ雰囲気中で処理する結果、配線パターン中の酸化銅ナノ粒子は、プラズマ還元を受け、一旦銅ナノ粒子に復する。さらに、この状態で低温加熱を施すことで、表面に酸化皮膜の存在しない銅ナノ粒子相互の低温焼結が進行して、全体として、銅の焼結体型配線層が形成された。
【0045】
得られた銅配線の配線幅およびスペースは、30/30μmであり、また、その平均層厚は、3μmであった。かかる銅配線層の抵抗値を測定し、前記配線幅と平均層厚とを有する均質体を仮定し、体積固有抵抗率を算出したところ、その値は、3.2×10−6Ω・cmであった。
【0046】
プラズマ処理において利用する還元性気体の差異に由来すると考えられる、評価された体積固有抵抗率に若干の差異は見られるものの、上記実施例1と同様に、この実施例3においても、得られる銅の焼結体型配線層は、銅ナノ粒子相互の緻密な焼結が達成されていると判断される。
【0047】
(実施例4)
下記する手順で、均一な分散状態で酸化銅ナノ粒子を含有するペースト液を調製した。
【0048】
市販されている酸化銅ナノ粒子(商品名:ナノテック、シーアイ化成(株))、具体的には、平均粒径47.6nmの酸化銅ナノ粒子を、15質量%の分散濃度で、エタノール、プロピルアルコール混合液中に分散させたスラリー状の分散液を利用する。
【0049】
前記酸化銅ナノ粒子の分散液に対して、含有される酸化銅ナノ粒子100質量部当たり、高沸点溶剤として、多価アルコールの2−エチルヘキサンジオール20質量部を添加し、低沸点のアルコール溶媒を脱溶剤後、攪拌脱泡機で十分に攪拌して、酸化銅ナノ粒子ペースト液に調製する。該酸化銅ナノ粒子ペースト液の液粘度は、70 Pa・s(25℃)であった。
【0050】
この酸化銅ナノ粒子ペースト液を利用して、スクリーン印刷によりプリント配線用基板上に配線パターンの描画を行った。なお、描画される配線パターンは、30/30μmの線幅およびスペースを有するストライプ・パターンとした。その際、描画時のペースト塗布膜厚は、20μmに選択した。
【0051】
描画後、配線基板に、上記実施例1に記載する条件で、アルゴンガス:水素ガス=95:5(体積比)の混合気体を利用するプラズマ処理を施した。なお、ナノ粒子の平均粒子径が、実施例1のものよりも大きいため、還元に要する時間が長くなり、プラズマ処理時間は、10分間とした。
【0052】
前記還元性気体として、水素を含有する混合気体において、生起されたプラズマ雰囲気中で処理する結果、配線パターン中の酸化銅ナノ粒子は、プラズマ還元を受け、一旦銅ナノ粒子に復する。さらに、この状態で低温加熱を施すことで、表面に酸化皮膜の存在しない銅ナノ粒子相互の低温焼結が進行して、全体として、銅の焼結体型配線層が形成された。
【0053】
得られた銅配線の配線幅およびスペースは、30/30μmであり、また、その平均層厚は、5μmであった。かかる銅配線層の抵抗値を測定し、前記配線幅と平均層厚とを有する均質体を仮定し、体積固有抵抗率を算出したところ、その値は、6.0×10−6Ω・cmであった。
【0054】
利用するナノ粒子の平均粒子径の差異に起因し、低温焼結特性の差異に由来すると考えられる、評価された体積固有抵抗率に若干の差異は見られるものの、上記実施例1と同様に、この実施例4においても、得られる銅の焼結体型配線層は、銅ナノ粒子相互の緻密な焼結が達成されていると判断される。
【0055】
(実施例5)
実施例1と同じ酸化銅ナノ粒子ペースト液を用いて、スクリーン印刷によりプリント配線用基板上に配線パターンの描画を行った。なお、描画される配線パターンは、30/30μmの線幅およびスペースを有するストライプ・パターンとした。その際、描画時のペースト塗布膜厚は、20μmに選択した。
【0056】
描画後、配線基板を、図1に示す平板電極型プラズマ処理装置に入れ、排気系により、プラズマ処理装置内圧を10Paに減圧した。前記減圧後、装置内にガス導入口からアルゴンガス:水素ガス:一酸化炭素ガス=94:3:3(体積比)の混合気体を流量100ml/min(正規状態換算流量)で供給し、平板電極2、3間に、高周波電力(周波数:13.56 MHz)500Wを印加して、50℃にて5分間のプラズマ処理を行った。このプラズマ処理時、装置の内圧は、約30〜40Paに保持した。
【0057】
前記還元性気体として、水素、一酸化炭素を含有する混合気体において、生起されたプラズマ雰囲気中で処理する結果、配線パターン中の酸化銅ナノ粒子は、プラズマ還元を受け、一旦銅ナノ粒子に復する。さらに、この状態で低温加熱を施すことで、表面に酸化皮膜の存在しない銅ナノ粒子相互の低温焼結が進行して、全体として、銅の焼結体型配線層が形成された。
【0058】
得られた銅配線の配線幅およびスペースは、30/30μmであり、また、その平均層厚は、3μmであった。かかる銅配線層の抵抗値を測定し、前記配線幅と平均層厚とを有する均質体を仮定し、体積固有抵抗率を算出したところ、その値は、7.8×10−6Ω・cmであった。
【0059】
プラズマ処理において利用する還元性気体の差異に由来すると考えられる、評価された体積固有抵抗率に若干の差異は見られるものの、上記実施例1と同様に、この実施例5においても、得られる銅の焼結体型配線層は、銅ナノ粒子相互の緻密な焼結が達成されていると判断される。
【0060】
【発明の効果】
本発明の微細配線パターンの形成方法では、表面に酸化銅皮膜層を有するナノ粒子、あるいは、酸化銅ナノ粒子を含む分散液を利用して描画される微細な配線パターンを、水素化ホウ素誘導体など一般的な還元剤を用いた還元処理に代えて、還元性気体雰囲気下においてプラズマ処理することで、前記表面の酸化銅皮膜層を還元して、銅ナノ粒子に再生するので、水素化ホウ素誘導体など一般的な還元剤を利用する際の還元処理温度、400℃以上と比較して、前記プラズマ処理温度は、300℃以下の低温とすることができる。この低温処理においても、酸化銅の還元と、その後に、生成する銅ナノ粒子の焼成が達成できるため、利用される基板材料に要求される耐熱性が大幅に緩和され、利用範囲が大きく広がる利点を有する。加えて、得られる微細な銅系配線は、銅自体、エレクトロマイグレーションの少ない導電性材料であるので、上記の微細な配線パターンにおいても、エレクトロマイグレーションに起因する配線厚さの減少、断線の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる微細な焼結体銅系配線パターンの形成方法において、プラズマ還元処理工程の実施に利用可能なプラズマ処理装置の構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 プラズマ処理装置容器
2 高周波電力印加用の電極
3 接地側の電極
4 基板
5 ガス導入口
6 ガス排出口
7 高周波電源
Claims (5)
- 基板上に銅ナノ粒子相互の焼結体層からなる微細な銅系配線パターンを形成する方法であって、
平均粒子径を1〜100nmの範囲に選択される、表面に酸化銅被覆層を有するナノ粒子を含有する分散液を用いて、前記微細な配線パターンの塗布層を基板上に描画する工程と、
前記塗布層中に含まれる、表面に酸化銅被覆層を有するナノ粒子に対して、表面の酸化銅を還元する処理を施し、さらに、還元処理を受けたナノ粒子の焼成を行って、焼結体層を形成する工程とを有し、
同一工程内で実施される、前記還元処理と焼成処理は、
加熱温度を、300℃以下に選択して、
還元性気体の存在下、生起されるプラズマ雰囲気内に、塗布層中に含まれる、該ナノ粒子を曝すことにより行うことを特徴とする微細配線パターンの形成方法。 - 分散液中に含有される、表面に酸化銅被覆層を有するナノ粒子は、
少なくとも、前記酸化銅被覆層は、酸化第一銅、酸化第二銅またはこれら銅の酸化物の混合物を含んでなり、また、該ナノ粒子は、酸化第一銅、酸化第二銅またはこれら銅の酸化物の混合物、ならびに金属銅のうち、2つ以上を含んでなる混合体状粒子であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 - プラズマ雰囲気において、存在させる還元性気体は、水素、アンモニア、一酸化炭素、あるいは、それらの二種以上を混合したものであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 微細な配線パターンの塗布層を基板上に描画する手法として、
スクリーン印刷、インクジェット印刷、または転写印刷のいずれかの描画手法を選択することを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 基板上に描画する、前記微細な配線パターンの塗布層において、
その配線パターンの最小の配線幅を、0.1〜50μmの範囲に、対応させて、最小の配線間スペースを、0.1〜50μmの範囲に選択し、
分散液中に含有される、前記ナノ粒子の平均粒子径を、前記最小の配線幅ならびに最小の配線間スペースに対して、その1/10以下に選択することを特徴とする請求項1に記載の方法。
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