JP2005005054A - 導電性ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】導電性、電極との導通性、耐イオンマイグレーション性、および耐熱信頼性のいずれの点にも優れた回路を形成できる導電性ペーストを提供する
【解決手段】本発明の導電性ペーストは、示差走査熱量測定(DSC)で発熱ピークとして観測される準安定合金相と吸熱ピークで観測される融点を、それぞれ複数有する合金からなる第1の合金粒子と、前記準安定合金相を有さず前記融点を複数有する合金からなる第2の合金粒子と、溶融時に第1および第2の合金粒子の表面酸化膜を除去する酸化膜除去剤と、を含有する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板等に回路パターンを形成したり、突起電極(バンプ)を形成したりする材料として用いられる導電性ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、導電性ペーストを用いてプリント配線板の回路パターンを形成することが行われている。従来の導電性ペーストは、例えば、平均粒径が0.5μm〜20μmである導電性粒子(Au、Ag、Cu、またはNiからなる粒子)と、バインダーである熱硬化性樹脂とで構成されている。そして、主にメタルマスクを用いたスクリーン印刷法により、導電性ペーストを基板上に所定パターンで付着させた後、熱処理することによって回路パターンを形成している。
【0003】
このようにして形成された回路パターン内の電気的接続は、熱硬化性樹脂の硬化収縮により導電性粒子同士が押し付けられて接触することで得られている。また、この回路パターンと金属薄膜のパターニング等で形成された電極との電気的接続は、熱硬化性樹脂の硬化収縮により導電性粒子が前記電極に押し付けられて接触することで得られている。
【0004】
このような導電性粒子同士あるいは導電性粒子と金属面との接触により得られる電気的接続は、はんだ粒子等を用いた場合の金属接合による電気的接続と比べて、導体の体積抵抗値が高くなり、接続強度が弱いことが知られている。また、前記接触による電気的接続は、熱、吸湿、機械的要因等により、基板が変形したり、回路パターンをなす樹脂に劣化やクラックが生じたりした場合に、接続不良が生じやすい。
【0005】
このような問題点を解決するために、下記の特許文献1には、導電性粒子として銅(Cu)粒子を使用し、バインダーとして、クラックの発生を抑える効果のある特定の樹脂(複素環式化合物)を使用することが記載されている。
また、下記の特許文献2には、導電性粒子として、銅(Cu)と銀(Ag)の合金からなり表面の銀濃度が平均銅濃度より高い粒子を使用し、バインダーとして、金属面に対する接着性を高くする効果のある特定の樹脂(イミダゾール化合物)を使用することが記載されている
一方、下記の特許文献3には、導電性ペーストを用いて形成された回路の耐イオンマイグレーション性を向上させるために、銅(Cu)粒子の表面に銀(Ag)を物理蒸着法によりコーティングした導電性粒子を用いることが記載されている。
【0006】
ここで、イオンマイグレーションとは、絶縁された回路間に水分が存在する状態で電圧を付与したときに、陽極側の金属がイオン化して、クーロン力で陰極に向かって移動し、陰極で還元されて、陽極方向に成長する現象である。そして、イオンマイグレーションの生じ易さは、回路を形成する金属の種類によって異なり、単元素からなる金属よりも複数元素からなる金属(合金)の方が生じ難く、合金をなす元素数が多いほど生じ難いことが知られている。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−73780号公報
【特許文献2】
特開平10−21742号公報
【特許文献3】
特開平10−92646号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記各特許文献に記載の技術には、導電性ペーストを用いて形成された回路の導電性(導電性粒子同士の安定的な結合)、電極面との導通性(導電性粒子と金属薄膜との安定的な結合)、耐イオンマイグレーション性、および耐熱信頼性の点で改善の余地がある。
本発明の目的は、このような従来技術の課題を解決するために、導電性、電極との導通性、耐イオンマイグレーション性、および耐熱信頼性のいずれの点にも優れた回路を形成できる導電性ペーストを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、示差走査熱量測定(DSC)で発熱ピークとして観測される準安定合金相と吸熱ピークで観測される融点を、それぞれ複数有する合金からなる第1の合金粒子と、前記準安定合金相を有さず前記融点を複数有する合金からなる第2の合金粒子と、溶融時に第1および第2の合金粒子の表面酸化膜を除去する酸化膜除去剤と、を含有することを特徴とする導電性ペーストを提供する。
【0010】
本発明の導電性ペーストを、第2の合金粒子が有する複数の融点のうちの最低融点以上の温度で熱処理すると、前記酸化膜除去剤により第1および第2の合金粒子の表面酸化膜が除去され、第2の合金粒子が溶融して第1の合金粒子との間で原子拡散が生じ、第1の合金粒子が有する複数の準安定合金相のうちの、前記熱処理温度以下の発熱ピークとして観測される準安定合金相が消失して、新たな安定合金相が形成される。これにより、冷却後に得られる第1の合金粒子と第2の合金粒子とからなる導電性粒子の結合物を示差走査熱量測定すると、前記熱処理温度以下の発熱ピークは無く、吸熱ピークとして観測される融点の中の最低融点が、前記熱処理前における第2の合金粒子の最低融点よりも上昇する。
【0011】
すなわち、本発明の導電性ペーストは、前記条件(第2の合金粒子が有する複数の融点のうちの最低融点以上の温度)で熱処理されることにより、第1の合金粒子と第2の合金粒子とが原子拡散されて、両粒子による金属間化合物となる。そのため、本発明の導電性ペーストを基板上に回路パターン状に付着させ、前記条件で熱処理することにより、両粒子による金属間化合物からなる回路パターンが形成される。また、本発明の導電性ペーストを、基板上の金属薄膜のパターニング等で形成された電極上に回路パターン状に付着させ、前記条件で熱処理することにより、この回路パターンをなす導電性粒子(第1および第2の合金粒子)と前記電極をなす金属との間で原子拡散が生じて、両者間に金属間化合物が形成される。
【0012】
したがって、本発明の導電性ペーストは、前記各特許文献に記載の導電性ペースト(電気的接続が、熱硬化性樹脂の硬化収縮により導電性粒子同士、或いは導電性粒子と電極との接触により得られるもの)よりも、形成された回路の導電性および電極との導通性の点で優れている。
また、本発明の導電性ペーストを用いて基板上に形成された回路は第1および第2の合金粒子の金属間化合物からなり、この回路と電極との結合も金属間化合物の形成で得られるため、熱や機械的応力により基板に歪みが発生した場合でもこの回路およびその電極との結合は容易に破壊されない。すなわち、本発明の導電性ペーストは、形成された回路の信頼性の面でも優れている。
【0013】
[第1および第2の合金粒子の好ましい構成について]
本発明の導電性ペーストにおいて、第1の合金粒子は、(a)Cuと、Snと、Ag、Bi、およびInより選ばれる少なくとも一つの元素とからなり、(b)CuとSnとの質量比「Cu/Sn」が0.5以上であり、(c)示差走査熱量測定による発熱ピークは50℃以上400℃以下の温度範囲内にあり、(d)示差走査熱量測定の結果から得られる「発熱ピークの面積/(発熱ピークの面積と吸熱ピークの面積との合計値)」の値が0.1以上0.9以下であることが好ましい。
本発明の導電性ペーストにおいて、第2の合金粒子は、(e)Inと、Snと、Cu、Ag、およびBiより選ばれる少なくとも一つの元素とからなり、(f)InとSnとの質量比「In/Sn」が0.5以上1.5以下であり、(g)複数の融点のうちの最低値が50℃以上150℃以下であることが好ましい。
【0014】
上記好ましい構成の第1および第2の合金粒子を備えた本発明の導電性ペーストを、第2の合金粒子が有する複数の融点のうちの最低融点以上の温度(例えば150℃)で熱処理すると、Cuと、Snと、Inと、Agおよび/またはBiと、を含有する4元素以上の安定合金相からなる金属間化合物が形成される。すなわち、この導電性ペーストを基板上に回路パターン状に付着させ、前記条件で熱処理することにより形成された回路パターンは、前記4元素以上からなる合金で形成されているため、耐イオンマイグレーション性に優れている。
【0015】
また、前述のように、本発明の導電性ペーストを用いて基板上に形成された回路を構成する金属間化合物(前記熱処理後の冷却後に得られる第1の合金粒子と第2の合金粒子とからなる導電性粒子の結合物)の融点は、前記熱処理前における第2の合金粒子の最低融点よりも上昇するが、第1および第2の合金粒子が上記好ましい構成である場合には、その融点を350℃以上とすることができる。そのため、上記好ましい構成の第1および第2の合金粒子を備えた本発明の導電性ペーストによれば、特に耐熱性の高い(例えば300℃程度の加熱に耐えられる)回路を形成することができる。
【0016】
[好ましい第1および第2の合金粒子についての詳細]
第1の合金粒子の構成(a)について
第1の合金粒子を構成する合金中のCu含有率は、第1の合金粒子の表面に十分な低融点合金相を形成するために、10質量%以上90質量%以下とすることが好ましく、20質量%以上80質量%以下とすることがより好ましい。第1の合金粒子の表面に十分な低融点合金相が形成されないと、溶融時に第2の合金粒子との間の原子拡散現象が生じ難い。
【0017】
第1の合金粒子を構成する合金中のSn含有率は、第1の合金粒子の表面に十分な低融点合金相を形成するために、5質量%以上80質量%以下とすることが好ましく、10質量%以上60質量%以下とすることがより好ましい。
第1の合金粒子を構成する合金中には、CuとSn以外に、Ag、Bi、およびInより選ばれる少なくとも一つの元素を含有する。Agは特にSnと低融点合金相を形成しやすい金属であり、Biは特にSn、Cu、Agと低融点合金相を形成しやすい金属であり、Inは特にSn、Ag、Biと低融点合金相を形成しやすい金属である。
【0018】
第1の合金粒子を構成する合金中の各元素の含有率は、低融点合金相の融点を何℃に設計するかにより決定されるべきであるが、Agは高価であるため、0.5質量%以上20質量%以下とすることが好ましい。Biは硬くて脆い金属であるため、0.5質量%以上15質量%以下とすることが好ましい。Inは高価な金属であるため、0.5質量%以上15質量%以下とすることが好ましい。
第1の合金粒子を構成する合金中には、さらに、Au、Ni、Pt、Co、Ga、およびGeより選ばれる3元素以下の元素を添加成分として含有することができる。添加成分の含有率は0.01質量%以上1.0質量%以下とすることが好ましい。
【0019】
第1の合金粒子の構成(b)について
第1の合金粒子を準安定合金相を有する構成とするためには、第1の合金粒子を構成する合金のCuとSnとの質量比「Cu/Sn」を0.5以上とする必要がある。また、Snの含有率が高くなると前述の熱処理による融点変化現象が生じ難くなり、Snの含有率が低すぎると第1の合金粒子の初期の最低融点が高くなるため、「Cu/Sn」は0.5以上5以下であることが好ましく、0.5以上2以下であることがさらに好ましい。
【0020】
第1の合金粒子の構成(c)について
準安定合金相に伴って発現する発熱ピークの温度は、融点変化を生じさせるための熱処理温度と関係がある。この熱処理温度が高すぎると、実装部品や基板材料が熱変形し易くなるため、50℃以上400℃以下とする。より好ましい前記発熱ピークの温度は50℃以上250℃以下である。
【0021】
第1の合金粒子の構成(d)について
好ましい構成では、示差走査熱量測定の結果から得られる「発熱ピークの面積/(発熱ピークの面積と吸熱ピークの面積との合計値)」の値は0.1以上0.9以下としているが、より好ましくは0.2以上0.7以下とする。なお、第1の合金粒子を示差走査熱量測定した結果を示すチャートに、少なくとも発熱ピークが1点以上、吸熱ピークが2本以上存在すれば、前述の熱処理による溶融拡散現象が発現される。
【0022】
第2の合金粒子の構成(e)について
第2の合金粒子を構成する合金は、Inと、Snと、Cu、Ag、およびBiより選ばれる少なくとも一つの元素と、を含有する。Inは特にSn、Ag、Biと低融点合金相を形成しやすい金属であり、低融点合金相の融点を何℃に設計するかにより決定されるべきであるが、Inは高価な金属であるため、20質量%以上50質量%以下とすることが好ましい。
【0023】
Snの含有率は、第2の合金粒子の表面に十分な低融点合金相を形成するために、5質量%以上80質量%以下とすることが好ましく、20質量%以上50質量%以下とすることがより好ましい。
Agは特にSnと低融点合金相を形成しやすい金属であり、Biは特にSn、Cu、Agと低融点合金相を形成しやすい金属である。第2の合金粒子を構成する合金中の各元素の含有率は、低融点合金相の融点を何℃に設計するかにより決定されるべきであるが、Agは高価であるため、2.0質量%以上20質量%以下とすることが好ましい。Biは硬くて脆い金属であるため、1.0質量%以上20質量%以下とすることが好ましい。
【0024】
第2の合金粒子を構成する合金中のCu含有率は、第2の合金粒子の表面に十分な低融点合金相を形成するために、2質量%以上30質量%以下とすることが好ましく、5質量%以上20質量%以下とすることがより好ましい。
第2の合金粒子を構成する合金中には、さらに、Au、Ni、Pt、Co、Ga、およびGeより選ばれる3元素以下の元素を添加成分として含有することができる。添加成分の含有率は0.01質量%以上3.0質量%以下とすることが好ましいが、0.01質量%以上1.0質量%以下とすることがより好ましい。
【0025】
第2の合金粒子の構成(f)について
第2の合金粒子に低融点合金相を形成するためには、第2の合金粒子を構成する合金のInとSnとの質量比「In/Sn」を0.5以上1.5以下とすることが好ましい。また、この比「In/Sn」が前記範囲から外れると、第2の合金粒子の最低融点が高くなる。
【0026】
第2の合金粒子の構成(g)について
第2の合金粒子の複数の融点のうちの最低融点を50℃以上150℃以下とすることによって、この最低融点以上の温度で熱処理する際の熱処理温度を、実装時の通常の熱処理温度(230℃以下)とすることができる。
【0027】
[第1および第2の合金粒子の粒径について]
本発明の導電性ペーストにおいて、第1および第2の合金粒子の平均粒径は0.1μm以上50μm以下であることが好ましい。
第1および第2の合金粒子の平均粒径が50μmより大きいと、微細な回路パターンを形成することが難しいとともに、粒子間の空隙が多くなるため充分な導電性能および機械的強度が得られ難い。一方、第1および第2の合金粒子の平均粒径が0.1μmより小さいと、比表面積が大きくなって表面が酸化され易くなるとともに、ペーストの粘度が高くなるために希釈剤を多量に入れないと回路パターンの印刷が困難になる。
【0028】
本発明の導電性ペーストを構成する第1および第2の合金粒子の平均粒径のより好ましい範囲は、0.5μm以上30μm以下の範囲であり、更に好ましい範囲は1μm以上15μm以下である。
なお、平均粒径が数nmから数十nm程度であるナノ粒子は、250℃以下の熱処理で(例えば、Agの場合は200℃で)焼結することが知られているが、このようなナノ粒子は表面活性が非常に高く、粒子同士が接触すると、室温でも凝集体を形成する性質がある。
これに対して、第1および第2の合金粒子の平均粒径を0.1μm以上50μm以下とすることにより、本発明の導電性ペーストは、導電性粒子が室温で凝集体を形成することがなく、分散媒中に安定的に分散された状態とすることができる。
【0029】
[第1の合金粒子と第2の合金粒子の存在比について]
本発明の導電性ペーストにおいては、導電性粒子として第1の合金粒子と第2の合金粒子を含有するが、これらの存在比を、第2の合金粒子に対する第1の合金粒子の体積比(第1の合金粒子/第2の合金粒子)で1/50〜50/1の範囲とすることにより、前述の作用を得ることができる。前記存在比が1/50より小さいと、前記作用を得るための第2の合金粒子の割合が不足する。前記存在比が50/1より大きいと、前述の融点上昇が得られない。前記存在比の好ましい範囲としては1/20以上20/1以下が挙げられる。
【0030】
[導電性粒子の含有量について]
本発明の導電性ペーストにおいて、導電性粒子(第1の合金粒子と第2の合金粒子の合計)の含有率は、形成された回路の導電性能および回路パターン印刷時の作業性の点から、60質量%以上99質量%以下の範囲とし、好ましくは70質量%以上95質量%以下、より好ましくは80質量%以上92質量%以下とする。
【0031】
[その他]
本発明の導電性ペーストに含有させる酸化膜除去剤(溶融時に第1および第2の合金粒子の表面酸化膜を除去するための添加剤)としては、有機アミンや有機酸が挙げられる。好ましくは、ハイドロキノン、オルソアミノフェノール、トリエタノールアミン、セバシン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、フラックス(融剤:融点より低い温度で融解を促進させる作用を有する物質)が使用できる。
【0032】
本発明の導電性ペーストは、希釈剤として沸点が50℃以上の有機溶剤を含んでいても良い。本発明の導電性ペースト中の希釈剤含有率は、3質量%以下とすることが好ましい。使用可能な有機溶剤としては、モノエポキシ化合物、ジメチルアセトアミド、N−メチルーピロリドン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、メチルカルビトール、カルビトール、カルビトールアセテート、酢酸メチルセロソルブ、トルエン、キシレン、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
【0033】
本発明の導電性ペーストの粘度は、作業性の点から5〜400Pa・sであることが好ましく、より好ましくは20〜70Pa・sとする。
本発明の導電性ペーストは、熱処理時の溶融状態において、導電性粒子の流動を妨げない範囲で、合成樹脂成分やロジン(天然樹脂)等を含有してもよい。
本発明の導電性ペーストにおいて、第1および第2の合金粒子の製造方法としては、合金粒子内に複数の準安定合金相や安定合金相を形成させるために、急冷凝固法である不活性ガスアトマイズ法を採用することが好ましい。また、ガスアトマイズ法では、通常、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスが使用されるが、本発明の導電性ペーストを構成する第1および第2の合金粒子を製造する際にはヘリウムガスを用いることが好ましい。冷却速度としては500℃/秒以上が好ましく、1000℃/秒以上がさらに好ましい。
【0034】
また、本発明の導電性ペーストを構成する第1および第2の合金粒子は、合金粒子の表面に金属を被膜したものとしてもよい。その場合の被覆方法としては、電解めっき法、無電解めっき法、湿式化学還元法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、プラズマCVD法等が挙げられる。
本発明の導電性ペーストは鉛(Pb)を実質的に含有しない(鉛の含有率が0.01質量%以下である)ことが好ましい。導電性ペーストに鉛が含有されていると、形成された回路にも鉛が含まれることにより、鉛が放出するα線によって半導体素子が誤動作する恐れがある。また、鉛は人体に対する毒性があるため、これを回避する必要がある。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
[実施例1]
(1)第1の合金粒子の製造
Cu粒子6.5kg(純度99質量%以上)、Sn粒子1.5kg(純度99質量%以上)、Ag粒子1.0kg(純度99質量%以上)、Bi粒子0.5kg(純度99質量%以上)、In粒子0.5kg(純度99質量%以上)を黒鉛坩堝に入れ、99体積%以上のヘリウム雰囲気で、高周波誘導加熱装置により1400℃まで加熱、融解した。
【0036】
次に、この溶融金属を坩堝の先端より、ヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、坩堝先端付近に設けられたガスノズルから、ヘリウムガス(純度99体積%以上、酸素濃度0.1体積%、圧力2.5MPaG)を噴出してアトマイズを行い、合金前駆体粒子を作製した。この時の冷却速度は2600℃/秒とした。得られた合金前駆体粒子を走査型電子顕微鏡(日立製作所(株)製:S−2700)で観察したところ球状であった。
【0037】
この合金前駆体粒子を気流式分級機(日清エンジニアリング(株)製:TC−15N)を用いて、10μmの設定で分級した後に、そのアンダーカット粉を15μmの設定でもう一度分級して得られたアンダーカット粉を回収した。この回収された合金前駆体粒子の体積平均粒径は7.0μmであった。
この合金前駆体粒子に対して置換Snめっきを行った。めっき条件は、Sn濃度:7g/l(奥野製薬工業(株)製のめっき液)、温度:50℃、浸漬時間:20分とした。めっき後の洗浄は水洗浄のみ実施した。水洗浄後に得られた第1の合金粒子を、アセトンで置換後、80℃乾燥機にて乾燥した。置換Snめっきメカニズムと元素分析の結果より、得られた第1の合金粒子の表面に形成されているSn層の厚さを計算したところ0.2μmであった。
【0038】
このようにして得られた第1の合金粒子を試料とし、島津製作所(株)製「DSC−50」を用い、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、示差走査熱量測定を行った。
その結果、得られた第1の合金粒子を構成する合金は、示差走査熱量測定による412℃、556℃、575℃の吸熱ピークが存在し、複数の融点を有することが確認できた。また、得られた第1の合金粒子を構成する合金は、示差走査熱量測定による200℃、265℃の発熱ピークが存在し、準安定相を複数有することが確認できた。なお、吸熱ピークの内、熱量が1J/g以上あるものを導電性粒子由来のピークとして定量し、それ未満は分析精度の観点から除外した。
【0039】
また、200℃の発熱ピークは、置換Snめっきにより発現したSn/Cu系の準安定合金相であり、265℃の発熱ピークは、急冷凝固法である不活性ガスアトマイズと金属組成により発現したBi/Ag系の準安定合金相であると思われる。
また、得られた第1の合金粒子の組成を、誘導結合型プラズマ発光分光分析装置(セイコーインスツルメント(株)製:SPS−1700HRV型)を用いて測定したところ、Cuの含有率は53質量%であり、Snの含有率は28質量%であり、Agの含有率は10質量%であり、Inの含有率は4質量%であり、Pbの含有率は検出限界値以下であった。また、CuとSnの質量比「Cu/Sn」は1.9であった。さらに、「発熱ピークの面積/(発熱ピークの面積と吸熱ピークの面積との合計値)」の値は0.7であった。
【0040】
(2)第2の合金粒子の製造
In粒子3.75kg(純度99質量%以上)、Sn粒子3.75kg(純度99質量%以上)、Cu粒子1.5kg(純度99質量%以上)、Ag粒子1.0kg(純度99質量%以上)を黒鉛坩堝に入れ、99体積%以上のヘリウム雰囲気で、高周波誘導加熱装置により1400℃まで加熱、融解した。
【0041】
次に、この溶融金属を坩堝の先端より、ヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、坩堝先端付近に設けられたガスノズルから、ヘリウムガス(純度99体積%以上、酸素濃度0.1体積%、圧力2.5MPaG)を噴出してアトマイズを行うことにより、合金粒子を作製した。この時の冷却速度は2600℃/秒とした。得られた合金粒子を走査型電子顕微鏡(日立製作所(株)製:S−2700)で観察したところ球状であった。
【0042】
この合金粒子を気流式分級機(日清エンジニアリング(株)製:TC−15N)を用いて、10μmの設定で分級した後に、そのアンダーカット粉を15μmの設定でもう一度分級して得られたアンダーカット粉を回収した。この回収された合金粒子の体積平均粒径は7.0μmであった。
このようにして得られた第2の合金粒子を試料とし、島津製作所(株)製「DSC−50」を用い、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、示差走査熱量測定を行った。
【0043】
その結果、得られた第2の合金粒子を構成する合金は、示差走査熱量測定による132℃、316℃、509℃の吸熱ピークが存在し、複数の融点を有することが確認できた。また、特徴的な発熱ピークは存在しなかった。すなわち、得られた第2の合金粒子を構成する合金は、準安定相を有さないことが確認できた。なお、吸熱ピークの内、熱量が1J/g以上あるものを導電性粒子由来のピークとして定量し、それ未満は分析精度の観点から除外した。
【0044】
また、得られた第1の合金粒子の組成を、誘導結合型プラズマ発光分光分析装置(セイコーインスツルメント(株)製:SPS−1700HRV型)を用いて測定したところ、Cuの含有率は15質量%であり、Snの含有率は38質量%であり、Agの含有率は10質量%であり、Inの含有率は38質量%であり、Pbの含有率は検出限界値以下であった。また、InとSnの質量比「In/Sn」は1.0であった。
【0045】
(3)熱処理による融点変化の確認
上記第1の合金粒子と第2の合金粒子を体積比1:1で混合した導電性粒子(平均粒径7μm)を試料とし、島津製作所(株)製「DSC−50」を用い、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、示差走査熱量測定を行った。この測定により得られたDSCチャートを図1に示す。
この図に示すように、132℃、412℃、556℃、575℃に吸熱ピークが存在することが確認された。また、特徴的に200℃、265℃、303℃に発熱ピークが存在していた。なお、吸熱ピークの内、熱量が1J/g以上あるものを導電性粒子由来のピークとして定量し、それ未満は分析精度の観点から除外した。
【0046】
次に、前記導電性粒子89質量%、プロピレングリコール(希釈剤)7質量%、トリエタノールアミン(酸化膜除去剤)2質量%、およびイソプロピルアルコール(希釈剤)2質量%を混合し、脱泡混練機にかけて導電性ペーストを作製した。得られた導電性ペーストをアルミナ基板に載せ、リフロー炉で窒素雰囲気下にて、ピーク温度200℃で熱処理した。この熱処理後の導電性ペーストを試料とし、島津製作所(株)製「DSC−50」を用い、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分の条件で、示差走査熱量測定を行った。この測定により得られたDSCチャートを図2に示す。
【0047】
この図に示すように、364℃、413℃、571℃に吸熱ピークが存在し、132℃の吸熱ピークは消失していることが確認された。すなわち、200℃(第2の合金粒子の最低融点以上の温度)での熱処理により、導電性粒子の最低融点が132℃から364℃に上昇したことが確認された。
また、得られた導電性ペーストをアルミナ基板に載せ、リフロー炉で窒素雰囲気下にて、ピーク温度150℃で熱処理した。この熱処理後の導電性ペーストを試料とし、前記と同一条件で示差走査熱量測定を行ったところ、364℃、415℃、572℃に吸熱ピークが存在し、132℃の吸熱ピークは消失していることが確認された。すなわち、150℃(第2の合金粒子の最低融点以上の温度)での熱処理により、導電性粒子の最低融点が132℃から364℃に上昇したことが確認された。
【0048】
(4)導電性及び接続信頼性の確認
上記第1の合金粒子と第2の合金粒子を体積比1:1で混合した導電性粒子(平均粒径7μm)を89質量%、プロピレングリコール(希釈剤)を3質量%、トリエタノールアミン(酸化膜除去剤)を3質量%、ロジン系フラックス(バインダー+希釈剤)を5質量%とした混合物を、3本ロールミルのロール間に数回通して混練後、脱泡混練機(松尾産業社(株)製:SNB−350)にかけて脱泡することにより、導電性ペーストを作製した。
【0049】
得られた導電性ペーストを用いて回路を形成し、その導電性と接続信頼性を調べた。
先ず、銅張り基板「CEM―3」上に一対の電極を形成し、この電極間を接続するように、導電性ペーストを用いて回路パターンを形成した。
この回路パターンの形成は、印刷機としてマイクロテック(株)製の「MT−320TV」を用いて、スクリーン印刷法により行った。スクリーン版としては、アディティブ法により形成したメタルマスクを用いた。このメタルマスクのライン/スペースは100μm/100μmであり、膜厚は50μmである。印刷条件は、印刷速度:20mm/秒、印圧:0.1MPa、スキージ圧:0.2MPa、背圧:0.1MPa、アタック角度:20°、クリアランス:1mm、印刷回数1回とした。
【0050】
次に、回路パターンが印刷された基板を、リフロー炉で窒素雰囲気下にてピーク温度150℃で熱処理することにより、回路パターンを硬化させた。これにより、前記一対の電極間を、導電性ペーストを熱処理して形成された回路で接続した。
次に、得られた回路の抵抗値を4端子法により測定した。また、配線の長さ、幅、厚さから体積を算出した。この測定値と算出値とから、得られた回路の体積抵抗値を計算したところ、5.0×10−4Ω・cmであった。
【0051】
また、接続信頼性を調べる試験として、上述の方法で回路が形成された基板を冷熱サイクル試験機に入れ、−40℃と80℃の各温度で30分ずつ保持することを1000回繰り返した。この試験後に、回路の体積抵抗値を前記と同じ方法で測定したところ、5.2×10−4Ω・cmであり、抵抗値の上昇はほとんど認められなかった。
【0052】
また、熱処理のピーク温度を200℃とした以外は前記と同じ方法で回路を得た。この回路の体積抵抗値を前記と同じ方法で測定したところ、2.5×10−4Ω・cmであった。さらに、接続信頼性を調べる試験を前記と同じ方法で行ったところ、2.6×10−4Ω・cmとなり、抵抗値の上昇はほとんど認められなかった。
【0053】
[実施例2]
実施例1で作製された第1の合金粒子と第2の合金粒子を体積比10:1で混合した導電性粒子(平均粒径7μm)を89質量%、トリエタノールアミン(酸化膜除去剤)を3質量%、ロジン系フラックス(バインダー+希釈剤)を8質量%とした混合物を、3本ロールミルのロール間に数回通して混練後、脱泡混練機(松尾産業社(株)製:SNB−350)にかけて脱泡することにより、導電性ペーストを作製した。
【0054】
得られた導電性ペーストを用いて、基板上に「JIS Z 3197」に準拠した「くし形電極」のパターンを印刷した。このパターンをリフロー炉で窒素雰囲気下にて熱処理することにより、パターンを硬化させて「くし形電極」を形成した。この熱処理は、ピーク温度200℃、230℃、320℃の各条件で行った。
【0055】
各条件で熱処理されて得られた「くし形電極」を用いて、「JIS Z 3197」の方法でマイグレーション試験を実施した。すなわち、各「くし形電極」を温度85℃、湿度85%の恒温恒湿槽内に入れ、50Vの電圧を付与した状態で1000時間保持した。その後、拡大鏡で「くし形電極」の状態を観察したところ、いずれの基板上の「くし形電極」についても、樹枝状金属の生成は認められなかった。
【0056】
また、前記各条件で熱処理されて得られた「くし形電極」を用いて、「JISZ 3197」の方法で絶縁抵抗試験を実施した。すなわち、各「くし形電極」を、温度85℃、湿度85%の恒温恒湿槽内に入れて、1000時間保持した後、その抵抗値を測定した。また、この試験前にも各「くし形電極」の抵抗値を測定した。
【0057】
その結果、熱処理のピーク温度が200℃の場合は、試験前の抵抗値が1.8×1012Ωであり、試験後の抵抗値が1.1×1012Ωであった。熱処理のピーク温度が230℃の場合は、試験前の抵抗値が1.5×1014Ωであり、試験後の抵抗値が1.2×1013Ωであった。熱処理のピーク温度が320℃の場合は、試験前の抵抗値が2.2×1014Ωであり、試験後の抵抗値が1.2×1013Ωであった。いずれの抵抗値も、1.0×10以上であり、絶縁抵抗値の低下は見られなかった。
【0058】
[実施例3]
実施例1で作製された第1の合金粒子と第2の合金粒子を体積比2:1で混合した導電性粒子(平均粒径7μm)を89質量%、プロピレングリコール(希釈剤)を3質量%、トリエタノールアミン(酸化膜除去剤)を3質量%、ロジン系フラックス(バインダー+希釈剤)を5質量%とした混合物を、3本ロールミルのロール間に数回通して混練後、脱泡混練機(松尾産業社(株)製:SNB−350)にかけて脱泡することにより、導電性ペーストを作製した。
【0059】
上記導電性ペーストを用い、実施例1と同一方法で、セラミックシートに回路パターンを印刷した後、リフロー炉で窒素雰囲気下にてピーク温度200℃で熱処理することにより、回路を形成した。得られた回路の体積抵抗値を求めたところ、1.7×10−4Ω・cmとなった。
また、この回路が形成されたセラミックシートを冷熱サイクル試験機に入れ、−40℃と80℃の各温度で30分ずつ保持することを1000回繰り返した。この試験後に、このセラミックシート上の回路の体積抵抗値を求めたところ、1.8×10−4Ω・cmであり、抵抗値はほとんど上昇しなかった。
【0060】
[比較例1]
Ag粒子(平均粒径7μm)を89質量%、プロピレングリコールを3質量%、トリエタノールアミンを3質量%、ロジン系フラックスを5質量%とした混合物を、3本ロールミルのロール間に数回通して混練後、脱泡混練機(松尾産業社(株)製:SNB−350)にかけて脱泡することにより、導電性ペーストを作製した。
【0061】
上記導電性ペーストを用い、実施例1と同一方法で、「CEM−3」基板に回路パターンを印刷した後、リフロー炉で窒素雰囲気下にてピーク温度200℃で熱処理することにより、回路を形成した。得られた回路の体積抵抗値を求めたところ、9.6×10−4Ω・cmとなった。
また、この回路が形成された基板を冷熱サイクル試験機に入れ、−40℃と80℃の各温度で30分ずつ保持することを1000回繰り返した。この試験後に、このセラミックシート上の回路の体積抵抗値を求めたところ、2.2×10−3 Ω・cmであり、抵抗値が著しく上昇した。
【0062】
上記導電性ペーストを用いて、実施例2と同じ方法で基板上に「くし形電極」のパターンを印刷した後、このパターンをリフロー炉で窒素雰囲気下にて熱処理することにより、パターンを硬化させて「くし形電極」を形成した。この熱処理は、ピーク温度200℃、230℃、320℃の各条件で行った。
各条件で熱処理されて得られた「くし形電極」を用いて、実施例2と同じ方法でマイグレーション試験を実施した。その結果、拡大鏡で各「くし形電極」の状態を観察したところ、いずれの基板上の「くし形電極」についても、一方の極から他方の極への樹枝状金属の生成が認められた。
【0063】
[結果のまとめ]
以上説明したように、実施例1〜3の導電性ペーストによれば、この導電性ペーストにより形成された回路を、その導電性、電極との導通性、耐イオンマイグレイーション性、および耐熱信頼性のいずれの点でも優れたものとすることができる。したがって、実施例1〜3の導電性ペーストは、プリント配線板等に回路パターンを形成したり、突起電極(バンプ)を形成したりする材料として好適に使用できる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の導電性ペーストによれば、導電性、電極との導通性、耐イオンマイグレイーション性、および耐熱信頼性のいずれの点でも優れた回路を形成することができる。したがって、本発明の導電性ペーストは、プリント配線板等に回路パターンを形成したり、突起電極(バンプ)を形成したりする材料として好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作製した第1の合金粒子と第2の合金粒子との1:1の混合物を試料とした示差走査熱量測定により得られたDSCチャートである。
【図2】実施例1で作製した導電性ペーストを試料とした示差走査熱量測定により得られたDSCチャートである。

Claims (3)

  1. 示差走査熱量測定(DSC)で発熱ピークとして観測される準安定合金相と吸熱ピークで観測される融点を、それぞれ複数有する合金からなる第1の合金粒子と、
    前記準安定合金相を有さず前記融点を複数有する合金からなる第2の合金粒子と、
    溶融時に第1および第2の合金粒子の表面酸化膜を除去する酸化膜除去剤と、を含有することを特徴とする導電性ペースト。
  2. 第1の合金粒子は、
    Cuと、Snと、Ag、Bi、およびInより選ばれる少なくとも一つの元素とからなり、CuとSnとの質量比「Cu/Sn」が0.5以上であり、示差走査熱量測定による発熱ピークは50℃以上400℃以下の温度範囲内にあり、示差走査熱量測定の結果から得られる「発熱ピークの面積/(発熱ピークの面積と吸熱ピークの面積との合計値)」の値が0.1以上0.9以下であり、
    第2の合金粒子は、
    Inと、Snと、Cu、Ag、およびBi、より選ばれる少なくとも一つの元素とからなり、InとSnとの質量比「In/Sn」が0.5以上1.5以下であり、複数の融点のうちの最低値が50℃以上150℃以下である請求項1記載の導電性ペースト。
  3. 第1および第2の合金粒子の平均粒径は0.1μm以上50μm以下である請求項1記載の導電性ペースト。
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