JP4381661B2 - 微細回路形成用導電性ペースト - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線基板の作製に利用される導電性ペースト、より具体的には、電子機器などに使用されるセラミックス基板等に対して、スクリーン印刷法などの手法によって、繊細な導電性回路パターン形成に利用される焼成型導電性ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】
導電性ペーストは、電子機器などの製造に際し、種々の電子部品実装用の配線基板上に、印刷法によって導電性回路パターンを形成する用途に広く利用されている。その際、配線基板の材質として、低い誘電率を示すセラミックスを用いたセラミックス基板が、高周波信号、あるいは、高速のデジタル信号等を取り扱う電子部品実装用に利用されている。この種のセラミックス基板上に形成される導電性回路パターンでは、昨今では、そのパターンの最小線幅は、例えば、10μm/10μmのライン/スペース幅に相当する程度に繊細なものが要求される。
【0003】
従来、セラミックス基板上に、スクリーン印刷等で配線回路パターンの形成を行う際、ビヒクルとして、ガラスフリット(ガラスの微粉末)を用いた焼成型導電性ペーストが利用されている。この従来の焼成型導電性ペーストでは、セラミックスに対する接着固定は、ビヒクルとして含有するガラスフリット(ガラスの微粉末)を利用し、導電性材料として、微細な金属粉末、必要に応じて酸化金属を加え、溶剤中に均一分散してなるペーストとしている。基板材料のセラミックスは、高温処理に耐えるので、スクリーン印刷後、高温で焼成処理することにより、接触する微細な金属粉末相互は、その融点以下でも、徐々に溶着、融合して低抵抗な焼結型導体層を形成する。同時に、配合されているガラスフリットは、溶融し、その後、冷却時に再ガラス化し、セラミックス基板と金属焼結体導体層との間の密着・固定を行う。
【0004】
しかしながら、ガラスフリット(ガラスの微粉末)を用いた焼成型導電性ペーストにおいて、ビヒクルとして利用するガラスフリット(ガラスの微粉末)は、元来、不定形な粒子形状を持ちやすく、それに伴い、粒子サイズ分布に不均一さを有する。従って、昨今の急激なファイン回路描画への要望に際して、金属粒子などの導電性粒子径は、均一で細かいものとすることが可能であるが、同時に添加するガラスフリットの粒子の大きさが災いして、従来の焼成型導電性ペーストには、下記する問題点が存在する。
【0005】
▲1▼ ガラスフリット中の不定形な粒子の存在により、あるいは大きい粒子の存在により、ラインに凹凸を生じる要因となり、ファインな印刷の妨げとなる。
【0006】
▲2▼ 金属粒子の粒子径を微細としても、混在する固体のガラスフリットが邪魔をして、均一な金属分散状態が得られない。その結果、最終的に焼成体層において、ガラス成分と金属の局所的な含有比率に粗密ができ、回路配線層のインピーダンスの局所的なバラツキ、それに起因する信号の高周波成分の歪み、高周波ノイズの要因ともなる。
【0007】
▲3▼ 微細な導電性粒子に加えて、粉末状のガラスフリットを分散することで、導電性ペースト自体の粘度は相対的に高くなっており、ファインなスクリーン印刷に適する液粘度を選択する際、固相成分:導電性粒子とガラスフリットを高いコンテントで含有する導電性ペーストを調製することができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述するセラミックス基板は、基板材質のセラミックスの特性、例えば、高い熱伝導性、低い誘電率の観点では、高い集積度を有する、高速動作の半導体素子の実装用基板として有用であり、その上に形成される配線パターンの作製には、焼成型導電性ペーストの使用が望ましいものの、従来の焼成型導電性ペーストは、急激なファイン回路描画への要望に十分に対応できないものであった。
【0009】
換言するならば、従来の焼成型導電性ペーストは、粉末状のガラスフリットを焼結型導体層の基板への密着を果すビヒクルとして利用するため、上述する制約を有するものであった。従って、ガラスフリットと遜色のない密着特性を示し、また、非固相成分のビヒクルを採用することで、含有する微細な導電性粒子の含有比率を高くした際にも、ファインなスクリーン印刷に適する液粘度を達成でき、加えて、微細な導電性粒子相互の均一な接触と、局所的なバラツキのない焼結型導体層の形成を可能とする新たな構成の焼成型導電性ペーストの開発が、新たな技術的な課題となる。
【0010】
本発明は前記の課題を解決するもので、本発明の目的は、セラミックス基板上にファイン回路描画を行う際に好適な、微細な導電性粒子を高いコンテントとした場合にも、低粘度とでき、また、回路描画後、焼結型導体層へと変換する、高温での焼成処理に伴い、ガラスフリットをビヒクルとして利用した際と遜色の無い密着・固定が達成できる新規な構成の焼成型導電性ペーストを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を進めた結果、セラミックス基板と焼結型導体層の双方に対して、優れた密着特性を示し、かつ、焼結型導体層の形成を達成する際に必要とされる焼成処理温度において、金属粒子相互の密な接触を妨げることの無い流動性を示し、また、ペーストにおいて、金属粒子の分散媒体中に溶解可能な樹脂をビヒクルとして利用すると、ファイン回路描画を行う際に、ペースト中の微細な導電性粒子を高いコンテントとした場合にも、導電性ペーストの粘性を適正な範囲に抑えることが可能であることを見出した。加えて、本発明者らは、従来の焼成型導電性ペーストにおいて、金属粒子の分散媒体として汎用される有機溶剤に対する溶解性に富み、前記の要件を満足する樹脂を、種々の耐熱性樹脂中から探索したところ、ラダー状のシロキサン構造を樹脂骨格とする、オルガノシルセスキオキサン系オリゴマー、特に、シリコン原子上に置換する炭化水素基として、メチル基またはフェニル基を有するものが、密着特性の観点でも優れていることを見出し、これらの知見に基づき、本発明を完成するに到った。
【0012】
すなわち、本発明の焼成型導電性ペーストは、導電性媒体として金属粉末を含み、焼成処理して、導電性層を構成するための焼成型導電性ペーストであって、
前記金属粉末と、
下記一般式(I):
【0013】
【化2】
Figure 0004381661
【0014】
(式中、Rは、炭素数1〜6の炭化水素基を表し、各シリコン原子上のRは互いに異なってもよい。)で示されるラダー型骨格構造を有してなるオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーと、
前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを溶解可能な有機溶剤とを必須成分として含み、
必要に応じて、前記導電性媒体として、導電性金属酸化物を含むことができ、該有機溶剤中に前記金属粉末が分散されていることを特徴とする導電性ペーストである。その際、好ましくは、前記一般式(I)で示される骨格構造を有してなるオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーにおいて、各シリコン原子上のRは、フェニル基またはメチル基であり、但し、各シリコン原子上のRが互いに異なってもよい。一方、前記金属粉末としては、銀、銅、ビスマス、亜鉛、金、白金、パラジウム、錫、ニッケル、銀-パラジウム合金からなる群から選択される金属からなる粉末、あるいは、それら金属粉末の二種以上を混合して含有することが好ましい。場合によっては、前記金属粉末に加えて、導電性媒体として、導電性金属酸化物粉末である、酸化銀、酸化銅、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ニッケル、酸化インジウムからなる群から選択される金属酸化物からなる粉末、あるいは、それら金属酸化物粉末の二種以上を混合して含有することもできる。
【0015】
また、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーは、平均分子量300〜12000の範囲に選択されていることが望ましい。加えて、上記の導電性ペーストにおいて、前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末に対する前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーの含有比率を、前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末の総和100質量部当たり、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを0.1〜20質量部の範囲に選択することがより好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をより詳しく説明する。
【0017】
従来型の焼成型導電性ペーストにおいては、含有されている導電性媒体、つまり、金属粉末と、場合によって添加される導電性金属酸化物粉末とを焼成処理により、焼結型導体層とする際、かかる焼結型導体層とセラミックス基板との固着には、添加されている粉体のガラスフリットを溶融して得られる溶融ガラス・バインダーを利用しているが、本発明にかかる焼成型導電性ペーストでは、ペースト中の金属粉末の分散媒体に利用する有機溶剤として、オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを溶解可能な有機溶剤を選択した上、かかる有機溶剤中に溶解して配合されている前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを利用して、焼成処理を施すことで、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマー中、ラダー型ポリシロキサン骨格の炭化水素修飾基の加熱脱離により生成する、珪素酸化物体をバインダーとして、焼結型導体層とセラミックス基板との固着を達成している。
【0018】
加えて、本発明にかかる焼成型導電性ペーストでは、有機溶剤中に溶解している前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマー樹脂自体、そのペーストを塗布した際、含有されている金属粉末ならびに金属酸化物粉末を保持する有機バインダー樹脂としての機能を発揮する。すなわち、セラミックス基板上に、スクリーン印刷等によってパターン印刷されたペースト塗布層のパターン形状を保持する有機バインダー樹脂成分としても利用される。パターン印刷後、含有される有機溶剤の蒸散が進むとともに、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマー樹脂の析出が起こるが、金属粉末ならびに金属酸化物粉末は、緻密な接触状態を採りつつ、その隙間を析出する樹脂層が充填している形態のペースト塗布層となる。最終的に、焼成処理を行う間に、析出した樹脂層は、温度上昇とともに、軟化、融解した状態となり、かかる溶融状態となった後、さらに加熱を進める結果、ラダー型ポリシロキサン骨格の炭化水素修飾基の加熱脱離が進行する。脱離により発生する炭化水素は、溶融状態の樹脂内を速やかに移行して、その表面から気化して、散逸する。従って、焼成処理を終えた時点では、ペースト塗布層内に含有されている金属粉末、場合によって、添加されている導電性金属酸化物粉末は、互いに均一で緻密な接触状態のまま焼結型導体層を構成し、その内に残余する微細な隙間内に生成した珪素酸化物体がバインダー成分として浸入した形態となる。かかる珪素酸化物体は、セラミックス基板表面、同時に、金属表面や金属酸化物表面の双方に対して、従来利用されている粉体のガラスフリットを溶融して得られる溶融ガラス・バインダーと遜色のない密着・固定能を発揮する。
【0019】
本発明の焼成型導電性ペーストにおいては、含有されるオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーは、有機溶剤中に溶解し、ペースト塗布層をスクリーン印刷等で形成する前には、析出を生じない形態とする。従って、利用される有機溶剤に対して、少なくとも、室温において、高い溶解性を有するオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを選択することが好ましい。具体的には、上記の一般式(I)で示される骨格を有するオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーのなかでも、平均分子量が過度に大きなものは、一般に溶解性が低下するため、少なくとも、平均分子量300〜12000の範囲のものを用いることが好ましく、より好ましくは、平均分子量400〜1200の範囲に選択する。一方、利用する有機溶剤は、前記のオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーの溶解性に富むとともに、セラミックス基板表面にペースト塗布層を形成した際、液滲みを生じることのないものが望ましい。すなわち、セラミックス基板表面に対して、良好な濡れ性は有するものの、過度に親和性が高く、液滲みが生じるものは、一般に微細なパターン形成を目的とする際は、かかる目的には適合しないものである。従って、微細なパターン形成を主な目的とする本発明の焼成型導電性ペーストにおいては、有機溶剤として、比較的に沸点は高く、セラミックスに対して、適当な濡れ性を有するもの、例えば、ブチルカルビトールアセテートなどの、ジエチレングリコールモノ低級アルキルエーテルと炭素数2〜4のアルカン酸とのエステルなど、オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーの溶解に利する極性部分構造を有し、同時に、100℃程度に保持する際、容易に蒸散を起こすものが、好適である。更に、本発明の焼成型導電性ペーストに利用可能な有機溶剤として、具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のエチレングリコール及びジエチレングリコール誘導体、酢酸ブチル等のエステル類、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジイソブチルケトン、イソホロン等のケトン類、α−テルピネオール等、キシレン等の芳香族類が挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いても構わないが、併用しても差し支えない。
【0020】
本発明の焼成型導電性ペーストにおいては、導電性媒体として利用する金属粉末、ならびに、必要に応じて添加される導電性金属酸化物粉末が、前記有機溶剤にオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーが完全に溶解された溶液中に、均一な分散を達成することが好ましい。すなわち、金属粉末、ならびに金属酸化物粉末が、凝集して、マクロな凝集粒子体を形成すると、そもそも、ペースト塗布層をスクリーン印刷等で形成する際、立体的な障害ともなり、また、微細なパターン形状の幅、膜厚さのバラツキを誘起する要因ともなる。従って、前記有機溶剤は、導電性媒体として利用する金属粉末、ならびに、必要に応じて添加される導電性金属酸化物粉末に対して、良好な分散媒体となることがより好ましい。従って、従来の焼成型導電性ペーストにおいて、導電性媒体として利用する金属粉末に対する良好な分散媒体であり、また、セラミックス基板表面へのペースト塗布性を満足する有機溶剤のうち、室温付近で、例えば、平均分子量300〜12000の範囲に選択される、一般式(I)で示される骨格を有するオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーに対する溶解性に富む溶剤は、本発明においても、一般的に好適な有機溶剤となる。
【0021】
本発明の焼成型導電性ペーストにおいては、導電性媒体として利用する金属粉末、ならびに導電性金属酸化物粉末以外には、ガラスフリットなどの固相成分を配合してなく、オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーが完全に溶解された溶液と、その中に分散される金属粉末、ならびに導電性金属酸化物粉末との、液相と固相との体積比率を、ガラスフリットを固相成分として付加されている従来の焼成型導電性ペーストと同じにした際、導電性媒体の含有比率はより高くすることが可能となる。しかも、その際、導電性媒体の含有比率を同じに設定する場合、本発明の焼成型導電性ペーストでは、そのペースト粘度の上昇に寄与する粉末成分の含有比率は相対的に低減する結果、ペースト粘度も相対的に低く保つことが可能となる。ペースト粘度は、例えば、スクリーン印刷に利用されるスクリーンのメッシュ・サイズに応じて、選択されるものであるが、本発明の焼成型導電性ペーストにおいては、回路パターン最小線幅(ライン/スペース)が20/20μmに対応する際には、ペースト粘度は、少なくとも、25〜300Pa・sの範囲、好ましくは、50〜180Pa・sの範囲に調整することが望ましい。その際、金属粉末、ならびに導電性金属酸化物粉末の総和100質量部当たり、上述する有機溶剤の量を0.5〜20質量部の範囲、より好ましくは、2〜10質量部の範囲に選択することが望ましい。
【0022】
更に、導電性媒体として利用する金属粉末の粒子径も、スクリーン印刷に利用されるスクリーンのメッシュ・サイズに応じて、選択されるものであるが、回路パターン最小線幅(ライン/スペース)が20/20μmに対応する際には、平均粒子径は、少なくとも、0.1〜10μmの範囲、好ましくは、0.3〜5μmの範囲に選択し、また、その際、最大粒子径は、少なくとも、15μm以下、好ましくは、10μm以下となる粒子径分布とすることが望ましい。また、必要に応じて、添加される導電性金属酸化物粉末に関しても、前記金属粉末と同様の平均粒子径、最大粒子径の範囲に選択することが望ましい。
【0023】
この導電性媒体として利用する金属粉末は、焼結型導体層とする際、その焼成温度は、回路基板として用いるセラミックス基板の種類に応じて、適宜選択される。従って、かかる焼成温度自体は、従来の焼成型導電性ペーストを利用する際と本質的に同じ条件となる。換言するならば、その焼成温度において、目的とする焼結型導体層を形成可能な金属粉末としては、銀、銅、ビスマス、亜鉛、金、白金、パラジウム、錫、ニッケル、銀-パラジウム合金からなる群から選択される金属からなる粉末、あるいは、それら金属粉末の二種以上を混合して含有することが好ましい。場合によっては、前記金属粉末に加えて、導電性媒体として、添加される導電性金属酸化物粉末も、酸化銀、酸化銅、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ニッケル、酸化インジウムからなる群から選択される金属酸化物からなる粉末、あるいは、それら金属酸化物粉末の二種以上を混合して用いることが好ましい。加えて、補助的な導電性媒体として、カーボン、インジウムなどの粉末を、上記の金属粉末に添加することもできる。焼結型導体層をより緻密なものとする目的で、上記の平均粒子径が0.3〜5μmの範囲の金属粉末に加えて、かかる金属粉末の隙間を埋めることが可能な微細な粒子径を有する金属微粉末を副次的に配合して用いることもできる。更には、前記金属微粉末として、平均粒子径3nm〜100nm、好ましくは5nm〜50nmの金属ナノ粒子を利用することができる。その際、得られる焼結型導体層中において、これら金属ナノ粒子の併用は、金属粉末の隙間を埋め、極めて緻密な焼結状態を達成する利点を有する。なお、金属ナノ粒子自体は、粒子径が微細なため、ペースト粘度の上昇要因ともなるので、その配合比率は、目標とするペースト粘度を考慮して適宜選択する。
【0024】
上述するように、有機溶剤中に溶解している前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマー樹脂自体、そのペーストを塗布した際、含有されている金属粉末ならびに金属酸化物粉末を保持する有機バインダー樹脂としての機能、すなわち、セラミックス基板上に、スクリーン印刷等によってパターン印刷されたペースト塗布層のパターン形状を保持する有機バインダー樹脂成分としても利用される。従って、塗布層中に含有されている金属粉末相互の隙間を満たす量のオルガノシルセスキオキサン系オリゴマー樹脂が含有されていることが望ましい。例えば、本発明の焼成型導電性ペーストにおいては、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーの含有比率を、前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末の総和100質量部当たり、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを0.1〜20質量部の範囲に選択することが好ましい。特には、金属粉末、ならびに導電性金属酸化物粉末の粒子径を、上述する好適な範囲、0.3〜5μmの範囲に選択する際、焼成処理に先立ち、含有される有機溶剤の乾燥を行った際、塗布層上面のレベルを平坦に保持するためには、前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末の総和100質量部当たり、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを0.5〜10質量部の範囲に選択することが更に好ましい。
【0025】
本発明の焼成型導電性ペーストにおいては、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーが、焼成処理に先立ち、塗布層の形状保持を行う有機バインダーとしても機能するため、従来の焼成型導電性ペーストと異なり、付加的な有機バインダー添加の必要はない。しかし、従来の焼成型導電性ペーストにおいても、利用されている微量な付加的成分、例えば、分散安定剤、凝集防止剤、チキソ剤、カップリング剤などは、本発明の焼成型導電性ペーストに対しても添加することができる。
【0026】
本発明の焼成型導電性ペーストを利用して、セラミックス基板上に焼成型導体層からなる回路パターンを形成する際には、先ず、目的とする回路パターンを、例えば、スクリーン印刷により、ペースト塗布層を形成する。次いで、前記ペースト塗布層中に含有されている有機溶剤を予め除去するため、乾燥処理を行う。かかる乾燥処理は、一般に、有機溶剤の沸点を考慮して、乾燥温度を、例えば、100℃を超えない範囲に選択する。その際、含有されるオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーは、徐々に析出し、その軟化・融解温度は、乾燥温度よりも遥かに高い、具体的には、180℃以上となるものを選択するので、かかる乾燥処理工程中、オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーの溶融に起因するパターン形状の乱れは発生しない。
【0027】
最終工程として、利用するセラミックス基板の種類に応じて、選択される焼成温度に加熱して、乾燥処理済みの塗布層中に含有される金属粉末を焼結型導体層とする。例えば、セラミックス基板が、ガラスセラミックス製基板である際には、前記焼成温度として、800〜900℃の範囲を選択し、かかる温度で焼結型導体層を形成可能な金属粉末を利用する。一方、金属粉末相互の隙間を満たしている、析出したオルガノシルセスキオキサン系オリゴマー樹脂は、この加熱過程で、融解し、溶融状態となった後、修飾されている炭化水素基の脱離反応が進行し、珪素酸化物体へと変換される。その際、オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーは溶融状態では、低粘度を示すため、脱離する炭化水素は、溶融状態となったオルガノシルセスキオキサン系オリゴマー中を移行して、表面から気化するため、内部でボイドを形成することもない。加えて、この低粘度を示す溶融樹脂がその隙間を占める金属粉末は、焼成処理に伴い、相互の粒子間の溶着、融合が進行するが、溶融樹脂は速やかに、狭まった隙間から流出する結果、緻密な焼結型導体層の形成を阻害する要因とはならない。その後、冷却する結果、生成した珪素酸化物体は、溶融状態から固化し、焼結型導体層とセラミックス基板とを密着・固定する。
【0028】
例えば、上記一般式(I)に示される骨格構造を有するオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーのうち、Rが全てメチル基のものと、Rが全てフェニル基のものとに関して、修飾されている炭化水素基の脱離反応が進行し、珪素酸化物体へと変換される過程に付随する減量曲線を図3に例示する。炭化水素基の脱離反応は、400℃を超えた時点で開始し、昇温とともに、一次元的なラダー型骨格構造から、さらに、多次元的な骨格構造を示す珪素酸化物体へと変換される。その際、この珪素酸化物体への変換は、800℃よりも低い温度で完了し、前記焼成温度として、800〜900℃の範囲を選択することで、得られる焼結型導体層は、生成した珪素酸化物体の溶融固化物によりセラミックス基板上に固着される。
【0029】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、ここに示す実施例は、本発明にかかる最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明はかかる具体例に限定されるものではない。
【0030】
(実施例1、比較例1〜4)
下記表1に示す配合組成を有する焼成型導電性ペースト合計5種を調製した。実施例1のペーストは、ガラスフリットを含有せず、代わりに、オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを含有する組成であり、一方、比較例1、2のペーストは、平均粒子径が4μm、最大粒子径15μmの粒子径分布を有するガラスフリットA、比較例3、4のペーストは、平均粒子径が2μm、最大粒子径10μmの粒子径分布を有する微細ガラスフリットBをそれぞれ利用するものである。
【0031】
導電性媒体としては、ほぼ球形を呈し、平均粒子径が0.6μm、最大粒子径8μmの粒子径分布を有する銀粉を利用した。なお、この銀粉の分散媒体ともなる有機溶剤として、ブチルカルビトールアセテートを使用した。オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーは、この有機溶剤に対する高い溶解性を示すもののうち、この実施例1では、一般式(I)中のRとして、全てフェニル基を選択するものであり、平均分子量930のものを利用した。
【0032】
なお、比較例1〜4のペーストでは、塗布した際、その形状を保持する有機バインダー成分として、エチルセルロースを添加している。ここで利用したエチルセルロースは、5%水溶液とした際、45cpsの液粘度を与えるものを用いている。その他に、添加成分を加えて、記載する配合組成のペースト中に、固形粉末成分を均一に分散するため、3本ロール型混練機を用い、ペースト化を行った。
【0033】
【表1】
Figure 0004381661
【0034】
【表2】
Figure 0004381661
【0035】
得られた焼成型導電性ペースト合計5種について、そのペースト粘度を測定した後、下記する要領で、微細な回路パターン形成性能の評価を行った。
【0036】
評価用の回路パターンは、図1に模式的に示す、ライン/スペース=20/20μmの折りたたみ構造を示す、配線総長1680μmの微細な配線パターンと、その両端部に配線抵抗評価用の電極パッド面を設けたものである。基板として、グリーンシートを利用し、その表面上に、前記回路パターンを各焼成型導電性ペーストにより、スクリーン印刷(塗布層厚15μm、ステンレス紗の500メッシュ)で印刷した。ペースト塗布層は、100℃×10分仮乾燥した後、880℃へ15℃/分で昇度し、同温度で30分保持し、含有される銀粉の焼成処理を行った。その後、微細な配線部分の焼結型導体層について、ライン欠損の有無を観察し、また、両端の電極パッド間の抵抗を測定した。測定される抵抗値は、前記微細な配線の配線抵抗とした。各ペーストに対して、複数個のサンプルを作製し、その平均値を算出し、平均配線抵抗、また、複数個のサンプル間の最大値と最小値の差を最大最小差として、バラツキの指標とした。更に、平均配線抵抗から、微細な配線パターン部は、同一の厚さ、ライン幅形状で作製されているとの仮定下に、焼結型導体層の平均体積固有抵抗率を算出した。
【0037】
表2に、以上の評価結果を併せて示す。
【0038】
平均粒子径の大きなガラスフリットAを含む比較例1、2のペーストでは、繊細な配線部において、混入している平均粒子径を遥かに超えるガラス粉粒子に起因して、焼結型導体層の実質的な線幅、厚さにバラツキが生じていた。すなわち、ガラス粉粒子は最大粒子径15μmであり、かかる大きな粒子が複数個隣接している部位では、焼結型導体層は溶融ガラス塊により、一部断線した状態、極度に導通路が狭い状態を呈している。加えて、粘度の高い比較例1のペーストでは、スクリーン印刷時において、既に、部分的にライン幅、膜厚の小さな部分を生じるバラツキも存在していた。加えて、比較例2のペーストでは、有機溶剤の含有比率を増しているため、塗布層中に含まれる銀粉の体積比率が更に低下する結果、焼結型導体層の膜厚が薄くなり、前記の部分的な断線の影響がより顕著となっている。具体的には、仮に部分的な断線が生じなくとも、焼結型導体層の膜厚が薄くなるため、配線抵抗は大幅に増し、しかも、部分的な断線部における導通路の狭窄は相対的に著しいものとなっている。
【0039】
従って、サンプル間のバラツキが大きいので、比較例1、2のペーストでは、平均配線抵抗、最大最小差に関して、妥当な指標値を算定することは困難となっていた。なお、比較例1のペーストに関しては、最も小さな配線抵抗の測定値により、焼結型導体層の体積固有抵抗率を仮に算出してみた。
【0040】
一方、平均粒子径がやや小さな微細ガラスフリットBを含む比較例3、4のペーストでは、混入するガラスフリットに由来する溶融ガラス塊に起因する、焼結型導体層の一部断線した状態の程度は、改善されているものの、なお、見出される。その他、含有されているガラスフリットの平均粒子径を小さくした結果、粘度自体は、前記平均粒子径の大きなガラスフリットAを用いた際よりも上昇する傾向を示している。そのため、比較的に有機溶剤の含有比率が低い際には、そもそも粘度が高く、このガラスフリットの平均粒子径による粘度変化は、僅かであるものの、低い粘度を示すペーストを調製する際、有機溶剤の含有比率を増すことで、同程度の粘度低下が達成できている。
【0041】
比較例4のペーストでは、外見上、微細な配線に目立った欠損、一部断線を生じる部位は見出されないものの、局所的には、焼結型導体層中に内在されているガラスフリットに由来する溶融ガラス塊に起因する導通路の狭窄を反映すると考えられる配線抵抗の測定値にバラツキが見出されている。この比較例4のペーストに関しても、最も小さな配線抵抗の測定値により、焼結型導体層の体積固有抵抗率を算出した。なお、有機溶剤の含有比率が高いため、同じ塗布層膜厚で印刷された配線パターンを、焼成処理して得られる焼結型導体層の膜厚は、薄くなり、対応して、配線抵抗の測定値は大きな値となった。
【0042】
比較例3のペーストでは、ペースト粘度が高く、スクリーン印刷時において、既に、部分的にライン幅、膜厚の小さな部分を生じるバラツキが存在していた。焼結型導体層中に内在されているガラスフリットに由来する溶融ガラス塊に起因する導通路の極端な狭窄が生じてなく、配線抵抗の測定は可能であった。但し、部分的にライン幅、膜厚の小さな部分が生じており、配線抵抗測定値に基づく、焼結型導体層の体積固有抵抗率を算出することは不適当であった。
【0043】
実施例1のペーストでは、固相成分としてガラスフリットが配合されてなく、従って、調製されるペーストの粘度を低く抑えることができている。さらに、銀粉の平均粒子径は、スクリーン印刷に利用するメッシュ・サイズよりも充分に細かであり、塗布層の膜厚、ライン幅は、均一となり、外見上、銀粉の平均粒子径に相当する微細な揺らぎを超えるバラツキは見出されない。また、焼成処理後に得られる焼結型導体層でも、ラインの欠損はなく、測定された配線抵抗のバラツキ、最大最小差も小さなものであった。塗布層中における、銀粉の含有比率も増しており、焼結型導体層の体積固有抵抗率も小さな値となっている。なお、利用した銀自体の体積固有抵抗率は、1.6μΩ・cmであり、前記焼結型導体層の体積固有抵抗率の1.96μΩ・cmは、かかる銀の金属バルク体積固有抵抗率と比較しても、それほど高くなく、緻密な焼結型導体層となっていることが判明した。
【0044】
加えて、実施例1のペーストを利用して、更に繊細は配線パターンの形成を試み、ライン/スペース=10/10μmの折りたたみ構造の焼結型導体層を上記のスクリーン印刷条件、焼成処理条件で作製した。得られた焼結型導体層の形状を観察したところ、図2に示すように、若干のライン幅の拡がりが見られるものの、良好なライン間の分離が達成されていた。
【0045】
【発明の効果】
本発明にかかる焼成型導電性ペーストでは、ペースト中の金属粉末の分散媒体に利用する有機溶剤として、オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを溶解可能な有機溶剤を選択した上、かかる有機溶剤中に溶解して配合されている前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを利用して、焼成処理を施すことで、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマー中、ラダー型ポリシロキサン骨格の炭化水素修飾基の加熱脱離により生成する、珪素酸化物体をバインダーとして、焼結型導体層とセラミックス基板との固着を達成している。従って、従来の焼成型導電性ペーストのように、ガラスフリットを配合していないので、かかるガラスフリット粉末によるペースト粘度の上昇が回避され、導電性媒体の金属粉末、ならびに導電性金属酸化物粉末の含有比率を相対的に高く保ちつつ、微細な配線パターンのスクリーン印刷に適する、粘度とすることができる。従って、得られる焼結型導体層の膜厚は、相対的に厚くでき、さらには、導電性媒体の金属粉末、ならびに導電性金属酸化物粉末の含有比率も高くでき、特に、焼成処理に伴う、金属粉末相互の溶着、融合も緻密になされ、充分に低抵抗で、また、抵抗率のバラツキの少ない繊細な配線パターンの作製を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】微細なライン幅の配線に対する、焼成型導電性ペーストによるスクリーン印刷特性、配線抵抗の評価用回路パターンの一例を模式的に示す図である。
【図2】実施例1の焼成型導電性ペーストを利用して、ライン/スペース=10/10μmの折りたたみ構造の焼結型導体層を、スクリーン印刷、焼成処理で作製した際、形成される微細なライン形状のSEM観察結果の一例を示す、画像イメージのプリント・アウトである。
【図3】オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーの焼成処理加熱時における珪素酸化物体への変換に付随する減量を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 導電性媒体として金属粉末を含み、焼成処理して、導電性層を構成するための焼成型導電性ペーストであって、
    前記金属粉末と、
    下記一般式(I):
    Figure 0004381661
    (式中、Rは、炭素数1〜6の炭化水素基を表し、各シリコン原子上のRは互いに異なってもよい。)で示されるラダー型骨格構造を有してなるオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーと、
    前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを溶解可能な有機溶剤とを必須成分として含み、
    必要に応じて、前記導電性媒体として、前記金属粉末に加えて、導電性金属酸化物を含むことができ、
    前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを溶解している該有機溶剤中に前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末が分散されており、
    前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーは、平均分子量300〜12000の範囲に選択されており、
    前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末に対する前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーの含有比率を、前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末の総和100質量部当たり、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを0.1〜20質量部の範囲に選択され、
    前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末に対する前記有機溶剤の含有比率を、前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末の総和100質量部当たり、前記有機溶剤を0.5〜20質量部の範囲に選択され、
    前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマー以外の付加的な有機バンダーは添加されていない
    ことを特徴とする導電性ペースト。
  2. 前記一般式(I)で示される骨格構造を有してなるオルガノシルセスキオキサン系オリゴマーにおいて、各シリコン原子上のRは、フェニル基またはメチル基であり、各シリコン原子上のRが互いに異なってもよい
    ことを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 前記金属粉末として、銀、銅、ビスマス、亜鉛、金、白金、パラジウム、錫、ニッケル、銀-パラジウム合金からなる群から選択される金属からなる粉末、あるいは、それら金属粉末の二種以上を混合して含有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  4. 前記金属粉末に加えて、前記導電性媒体として、導電性金属酸化物粉末である、酸化銀、酸化銅、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ニッケル、酸化インジウムからなる群から選択される導電性金属酸化物からなる粉末、あるいは、それら導電性金属酸化物粉末の二種以上を混合して含有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  5. 前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーは、平均分子量400〜1200の範囲に選択されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電性ペースト。
  6. 前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末に対する前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーの含有比率を、前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末の総和100質量部当たり、前記オルガノシルセスキオキサン系オリゴマーを0.5〜10質量部の範囲に選択する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電性ペースト。
  7. 前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末に対する前記有機溶剤の含有比率を、前記金属粉末ならびに導電性金属酸化物粉末の総和100質量部当たり、前記有機溶剤を2〜10質量部の範囲に選択する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の導電性ペースト。
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