JP2009218497A - 導電性基板及びその製造方法、並びに銅配線基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】銅粒子による導体層を有する導電性基板の製造方法でありながら、銅粒子の表面処理剤(分散剤、保護剤)を要せず、比較的低温にて銅粒子の焼結が可能で、基板の耐熱性の制約が少ない導電性基板の製造方法を提供する。
【解決手段】コア部が銅であり、シェル部が酸化銅であるコア/シェル構造を有する粒子を還元性の分散媒に分散させてなる分散液を基板10上に塗布し、塗膜を形成する工程と、前記塗膜を加熱し、該塗膜中の粒子の酸化銅を銅に還元するとともに、還元されて得られた銅粒子同士を焼結する工程と、を含むことを特徴とする導電性基板の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、コア部が銅であり、シェル部が酸化銅であるコア/シェル構造を有する粒子、又は酸化銅からなる粒子を用いて製造される導電性基板及びその製造方法、並びに該粒子を用いて製造される銅配線基板及びその製造方法に関する。
近年、金属ナノ粒子を用いた配線パターン形成方法が検討されており、金あるいは銀ナノ粒子を用いる方法は確立されている(例えば、特許文献1、2参照。)。具体的には、金あるいは銀ナノ粒子を含む分散液を利用して極めて微細な回路パターンを描画し、その後、金属ナノ粒子相互の焼結を施すことにより、得られる焼結体型配線層において、配線幅および配線間スペースが5〜50nm、体積平均抵抗率が1×10−7Ω・m以下の配線形成が可能となっている。
しかしながら、金や銀といった貴金属ナノ粒子を用いる際には、材料自体が高価であるため、かかる超微細印刷用分散液の作製単価も高くなり、汎用品として幅広く普及する上での大きな経済的障害となっている。さらに、銀ナノ粒子では、配線幅および配線間スペースが狭くなっていくにつれ、エレクトロマイグレーションに起因する回路間の絶縁低下という欠点や問題として浮上している。
以上のことから、微細配線形成用の金属ナノ粒子分散液としては、エレクトロマイグレーションが少なく、金や銀と比較して材料自体の単価も相当に安価な銅の利用が期待されている。銅の粒子は貴金属と比較して酸化されやすい性質を持つため、表面処理剤には分散性の向上目的以外に酸化防止の作用を持つものが用いられ、例えば、銅表面と相互作用する置換基を有する高分子や長鎖アルキル基を有する表面処理剤が用いられている(例えば、特許文献3、4参照。)。
特開2004−273205号公報 特開2003−203522号公報 特許第3599950号公報 特開2005−81501号公報
上記表面処理剤を有する銅粒子の導体化法は、(1)銅粒子表面における表面処理剤の保護基の脱離、(2)還元雰囲気による表面酸化層の還元及び焼結中の酸化防止、(3)粒子間接触部の融着、の3つのステップからなる。そして、(1)保護基の脱離に大きなエネルギーを必要とし、200℃以上への加熱あるいはエネルギー線の併用が必須であり、耐熱性の高い基板が要求されることから、使用可能な基板が限られることが課題である。また、逆に言えば、低温での焼結では保護基の脱離が不十分となり、配線パターンが導通されないか、あるいは導通されても低抵抗とはならないという問題があった。
そこで本発明は、銅粒子による導体層を有する導電性基板でありながら、銅粒子の表面処理剤(分散剤、保護剤)を要せず、比較的低温にて銅粒子の焼結が可能で、基板の耐熱性の制約が少ない導電性基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
また本発明の別の目的は、比較的低温で焼結しても、低抵抗の銅配線パターンが得られ、基板の耐熱性の制約が少ない銅配線基板及びその製造方法を提供することにある。
前記課題を解決するための手段は以下に通りである。
(1)コア部が銅であり、シェル部が酸化銅であるコア/シェル構造を有する粒子を還元性の分散媒に分散させてなる分散液を基板上に塗布し、塗膜を形成する工程と、
前記塗膜を加熱し、該塗膜中の粒子の酸化銅を銅に還元するとともに、還元されて得られた銅粒子同士を焼結する工程と、
を含むことを特徴とする導電性基板の製造方法。
(2)前記分散液が、前記粒子に対する保護剤又は分散剤を用いずに調製されてなることを特徴とする(1)に記載の導電性基板の製造方法。
(3)前記塗膜に対しての加熱温度を140〜200℃とすることを特徴とする(1)または(2)に記載の導電性基板の製造方法。
(4)(1)から(3)のいずれかに記載の導電性基板の製造方法により製造されてなる導電性基板。
(5)コア部が銅であり、シェル部が酸化銅であるコア/シェル構造を有する粒子を還元性の分散媒に分散させてなる分散液を用いて基板上に任意の配線パターンを描画する工程と、
前記分散液からなる配線パターンを加熱し、前記配線パターン中に含まれる粒子の酸化銅を銅に還元するとともに、還元されて得られた銅粒子同士を焼結し、銅配線とする工程と、
を含むことを特徴とする銅配線基板の製造方法。
(6)前記分散液が、前記粒子に対する保護剤又は分散剤を用いずに調製されてなることを特徴とする(5)に記載の銅配線基板の製造方法。
(7)前記配線パターンに対しての加熱温度を140〜200℃とすることを特徴とする(4)または(5)に記載の銅配線基板の製造方法。
(8)(5)から(7)のいずれかに記載の銅配線基板の製造方法により製造されてなる銅配線基板。
本発明によれば、銅粒子による導体層を有する導電性基板でありながら、銅粒子の表面処理剤を要せず、比較的低温にて銅粒子の焼結が可能で、基板の耐熱性の制約が少ない導電性基板及びその製造方法を提供することができる。
また本発明によれば、比較的低温で焼結しても、低抵抗の銅配線パターンが得られ、基板の耐熱性の制約が少ない銅配線基板及びその製造方法を提供することができる。
<導電性基板の製造方法>
本発明の導電性基板の製造方法は、コア部が銅であり、シェル部が酸化銅であるコア/シェル構造を有する粒子を還元性の分散媒に分散させてなる分散液を基板上に塗布し、塗膜を形成する工程と、前記塗膜を加熱し、該塗膜中の粒子の酸化銅を銅に還元するとともに、還元されて得られた銅粒子同士を焼結する工程と、を含むことを特徴とする。
すなわち本発明においては、銅粒子表面から除去するのに高エネルギーが必要な保護剤や分散剤(表面処理剤)を用いずに、銅粒子生成から焼結までを行うことができるため、銅粒子表面の保護基の脱離などに必要なエネルギーが不要であり、比較的低温で導電層を形成することができ、ひいては耐熱性が低い基板でも使用することが可能となり、基板の耐熱性の制約が少なくなる。
以下にまず、本発明の導電性基板の製造方法に使用する粒子、分散液など各要素について説明する。
[銅/酸化銅コアシェル粒子]
コア部が銅であり、シェル部が酸化銅であるコア/シェル構造を有する粒子(以下、「銅/酸化銅コアシェル粒子」と称する。)は、例えば、還元作用を示さない有機溶剤中に分散させた原料金属化合物にレーザー光を攪拌下で照射して製造されたものを用いることができる。また,不活性ガス中のプラズマ炎に銅原料を導入し,冷却用不活性ガスで急冷して製造された銅/酸化銅コアシェル粒子を用いることもできる。レーザー光を用いた銅/酸化銅コアシェル粒子の特性は、原料銅化合物の種類、原料銅化合物の粒子径、原料銅化合物の量、有機溶剤の種類、レーザー光の波長、レーザー光の出力、レーザー光の照射時間、温度、銅化合物の攪拌状態、有機溶剤中に導入する気体バブリングガスの種類、バブリングガスの量、添加物などの諸条件を適宜選択することによって制御される。
以下にレーザー光を用いた銅/酸化銅コアシェル粒子の詳細について説明する。
A.原料
原料は銅化合物であって、具体的には、酸化銅・亜酸化銅・硫化銅・オクチル酸銅・塩化銅などを用いることができる。
なお、原料の大きさは重要であり、同じエネルギー密度のレーザー光を照射する場合でも、原料の金属化合物粉体の粒径が小さいほど粒径の小さなコア/シェル粒子が効率よく得られる。また、形状は真球状、破砕状、板状、鱗片状、棒状など種々の形状の原料を用いることができる。
B.レーザー光
レーザー光の波長は銅化合物の吸収係数がなるべく大きくなるような波長とすることが好ましいが、ナノサイズの銅微粒子の結晶成長を抑制するためには、熱線としての効果が低い短波長のレーザー光を使用することが好ましい。
例えば、レーザー光は、Nd:YAGレーザー、エキシマレーザー、半導体レーザー、色素レーザーなどを用いることができる。また、高エネルギーのレーザーを同じ条件で多くの銅化合物に照射するためにはパルス照射が好ましい。
C.有機溶剤(粒子生成時の分散媒)
粒子生成の際の銅化合物の分散媒に用いる有機溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤を使用することがナノサイズの粒子を得る際には好ましいが、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどの極性溶剤やトルエン、テトラデカンなどの炭化水素系溶剤を用いることもできる。また、1種を単独で又は2種以上を組合わせて使用してもよい。なお、還元性を示す有機溶剤を用いると、銅粒子のシェルを形成する酸化皮膜を還元し、金属が露出することにより、凝集体を形成するために、粒子の分散安定性を損なうことになる。従って、還元作用を示さない有機溶剤を用いることが好ましい。
なお、以上の銅/酸化銅コアシェル粒子の作製手法は一例であり、本発明はそれに限定されることはない。また、例えば、市販のものがあればそれを用いてもよい。
本発明において使用される銅/酸化銅コアシェル粒子は、焼結温度の低減と分散性の両立という観点から、一次粒子の数平均粒子径が10,000〜1nmであることが好ましく、500〜10nmであることがより好ましく、100〜10nmであることがさらに好ましい。
[還元性の分散媒]
本発明の方法においては、前記銅/酸化銅コアシェル粒子を還元性の分散媒に分散させて分散液を調製し、該分散液を塗布液として使用する。ここで、前記還元性の分散媒としては、酸化銅を還元し得る液体であって、例えば、1級あるいは2級水酸基を有する有機化合物、アルデヒド基を有する有機化合物、フェノール基を有する化合物、水素化珪素基を有する有機化合物、1級あるいは2級アミノ基を有する有機化合物、亜リン酸化合物、ヒドラジン化合物が挙げられる。例えば、エチレングリコール、グリセリン、プロパンジオール、ブタノール、ブタンジオール、オクタナール、ノナナール、トリメチルシラン、トリエチルシラン、ジフェニルシラン、エチレンジアミン、ジアルキルアミン、アルキルアミン、ポリアミン、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸ジアルキル等が挙げられ、中でも、エチレングリコール、グリセリンを好適に使用することができる。
上記分散媒は単独でも、2種以上を混合して用いてもよい。また、還元性を有しない溶媒と併用してもよい。その場合、還元性を有しない溶媒としては、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、プロピレンカーボネート、エチレングリコールスルファイト、アセトニトリルなどが挙げられ、中でも、γ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、エチレングリコールスルファイトを好適に使用することができる。
また、還元性の分散媒は、沸点は、140〜300℃のものが好ましい。
本発明においては、既述の通り、前記分散液の調製に際し、銅粒子表面から除去するのに高エネルギーが必要な分散剤や保護剤(表面処理剤)は必要としないが、本発明の効果を損なわない範囲で、分散安定性の向上などのために適宜使用するのは差し支えない。
前記粒子の分散は、超音波分散機,ビーズミルなどのメディア分散機,ホモミキサーやシルバーソン攪拌機などのキャビテーション攪拌装置,アルテマイザーなどの対向衝突法,クレアSS5などの超薄膜高速回転式分散機,自転公転式ミキサなどを用いて行うことができる。
前記分散液中の前記粒子の濃度は、1〜70重量%とすることが好ましく、5〜60重量%とすることがより好ましく、10〜50重量%とすることがさらに好ましい。
[基板]
本発明の導電性基板の製造方法において使用される基板として、具体的には、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネートエステル樹脂、繊維強化樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド等からなるフィルム、シート、板が挙げられる。
なお、本発明においては、比較的低温での焼結を可能としているため、耐熱性が低い基板を使用することができるなど、使用する基板の制約が少ない。
次に、本発明の導電性基板の製造方法の手順、及び各工程における操作の詳細について順次説明する。
〈塗膜の形成〉
まず、上述のように調製した分散液を基板上に塗布して塗膜を形成する。 塗布液の塗布あるいは印刷は、バーコーター、カンマコータ、ダイコータ、スリットコータ、グラビアコータ,インクジェットコータ,インクジェット印刷,グラビア印刷,転写印刷,スクリーン印刷,粒子堆積法などを用いて行うことができる。塗布膜厚は、0.01〜100μmとすることが好ましく、0.1〜50μmとすることがより好ましく、0.1〜10μmとすることがさらに好ましい。
〈塗膜の加熱〉
次いで、形成した塗膜を加熱する。この加熱の工程において、還元性の分散媒によりシェル部の酸化銅を銅に還元するとともに、還元されて得られた銅粒子同士を焼結する。塗膜の加熱温度は、銅粒子同士が焼結し得る温度(以下、「焼結温度」と称する。)以上であり、120〜300℃とするが好ましく、130〜250℃とすることがより好ましく、140〜200℃とすることがさらに好ましい。加熱時間としては、例えば、1〜20分とすることができる。
塗膜の加熱手段としては、ホットプレート、オーブン、赤外線加熱、電磁波加熱が挙げられ、中でも、ホットプレート、オーブン、赤外線加熱が好ましい。
また、塗膜の加熱により生成する銅粒子の酸化を防止するため、塗膜の加熱は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン等が挙げられる。
以上のように、塗膜を、焼結温度まで加熱し、この焼結温度を一定時間維持することにより、銅/酸化銅コアシェル粒子のシェル部の酸化銅が還元され、生成した銅粒子同士が焼結して導体化し全体として導体層をなす。
焼結後、導体層が形成された基板は、超純水等にさらした後、アセトン等をかけて乾燥することができる。
以上のようにして、低抵抗の銅の導体層を有する導電性基板を製造することができる。
<銅配線基板の製造方法>
次に、本発明の銅配線基板の製造方法について説明する。
本発明の銅配線基板の製造方法は、コア部が銅であり、シェル部が酸化銅であるコア/シェル構造を有する粒子を還元性の分散媒に分散させてなる分散液を用いて基板上に任意の配線パターンを描画する工程と、前記分散液からなる配線パターンを加熱し、前記配線パターン中に含まれる粒子の酸化銅を銅に還元するとともに、還元されて得られた銅粒子同士を焼結し、銅配線とする工程と、を含むことを特徴とする。
[分散液]
銅/酸化銅コアシェル粒子を含む分散液は、これらの粒子を既述の分散媒に分散させることにより得ることができる。当該粒子は、既述の本発明の導電性基板の製造方法において使用する銅/酸化銅コアシェル粒子と同様であるが、粒子の分散時の数平均粒子径は、配線の微細化や後述する各塗布装置への適用を考慮し、100nm以下のものを用いることが好ましい。
前記分散液中の前記粒子の濃度は、1〜70重量%とすることが好ましく、5〜60重量%とすることがより好ましく、10〜50重量%とすることがさらに好ましい。
〈配線パターンの描画〉
前記分散液を基板上に任意の配線パターンを描画する手法としては、従来からインクを塗布するのに用いられている印刷あるいは塗工を利用することができる。配線パターンを描画するには、前記分散液を用い、スクリーン印刷、ジェットプリンティング法、インクジェット印刷、転写印刷、オフセット印刷、ディスペンサを用いることができる。
以上のようにして配線パターンの描画後は、既述の本発明の導電性基板の製造方法と同様にして、分散液による配線パターンを加熱し、還元・焼結することにより、配線パターン中の酸化銅が金属銅に変化し導体化して、銅配線基板が製造される。
なお、配線パターン描画後の工程は、既述の本発明の導電性基板の製造方法と実質的に同様であるため詳細な説明は省略する。既述の本発明の導電性基板の製造方法の説明における「塗膜」は、本発明の銅配線基板の製造方法では「配線パターン」に相当する。
本発明の銅配線基板の製造方法において使用される基板として、具体的には、ポリイミド、ポリエチレンナフレタート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネートエステル樹脂、繊維強化樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド等からなるフィルム、シート、板が挙げられる。
なお、本発明においては、比較的低温での焼結を可能としているため、耐熱性が低い基板を使用することができるなど、使用する基板の制約が少ない。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
保護剤を用いず、銅/酸化銅コアシェル粒子(数平均粒径41nm、日清エンジニアリング製)をエチレングリコール(還元性の分散媒)に20重量%となるように混合し、超音波洗浄機にかけて分散して粘調な分散液を得た。この粘調な分散液を図1の銅箔パターン(図1においてハッチング部分)を有するポリイミド基板(日立化成工業(株)製、MCF−5000l)10上にバーコーターを用いて塗布し塗膜を形成した(塗布厚み:100μm)。次に、塗膜が形成された基板を、設定温度160℃にて加熱したホットプレート上に載置し、窒素気流下において10分間加熱した。この際、塗膜は赤銅色への変色が進行した。加熱後の銅粒子塗布基板において、図1に示す1mm、2mm、5mmそれぞれのギャップを有する電極間における抵抗は、0Ω、0Ω、0Ω、すなわち、測定下限(0.1Ω)以下となり高い導電性が認められた。
[実施例2]
還元性の分散媒として、エチレングリコールの代わりに、γ−ブチロラクトンとグリセリンとを9:1の重量比で混合した混合分散媒を用い、実施例1で用いた銅/酸化銅コアシェル粒子の濃度が実施例1と同じ濃度となるように分散させた分散液を用いたこと、及びポリイミド基板の代わりにガラス基板を用いたこと、以外は実施例1と同様にして導体層を形成した。加熱後、部分的に赤銅色に変色し、導電性が認められた。
[実施例3]
実施例2において調製した分散液を、実施例1で使用したポリイミド基板上にバーコーターを用いて塗布し、実施例1と同様に加熱した。その後、図1に示す1mm、2mm、5mmそれぞれのギャップを有する電極間における抵抗を測定したところ、それぞれ、49Ω、9Ω、5Ωとなり導電性が認められた。
[比較例1]
実施例1で用いた銅/酸化銅コアシェル粒子をγ−ブチロラクトンに、実施例1と同様に分散し分散液を得た。次いで、該分散液を実施例1と同様にガラス基板に塗布、加熱した。銅色への変化は見られず、抵抗測定でも導通は認められなかった。
以上の実施例1〜3及び比較例1の結果を表1に示す。
Figure 2009218497
表1より、実施例1から3のいずれの場合でも銅/酸化銅コアシェル粒子を含む分散液の分散媒として、還元性の分散媒を使用しており、いずれも導体層が低抵抗であったのに対し、比較例1は層の導通すら認められなかった。
実施例において使用した銅箔パターンを有する基板を示す上面図である。
符号の説明
10 基板

Claims (8)

  1. コア部が銅であり、シェル部が酸化銅であるコア/シェル構造を有する粒子を還元性の分散媒に分散させてなる分散液を基板上に塗布し、塗膜を形成する工程と、
    前記塗膜を加熱し、該塗膜中の粒子の酸化銅を銅に還元するとともに、還元されて得られた銅粒子同士を焼結する工程と、
    を含むことを特徴とする導電性基板の製造方法。
  2. 前記分散液が、前記粒子に対する保護剤又は分散剤を用いずに調製されてなることを特徴とする請求項1に記載の導電性基板の製造方法。
  3. 前記塗膜に対しての加熱温度を120〜200℃とすることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性基板の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性基板の製造方法により製造されてなる導電性基板。
  5. コア部が銅であり、シェル部が酸化銅であるコア/シェル構造を有する粒子を還元性の分散媒に分散させてなる分散液を用いて基板上に任意の配線パターンを描画する工程と、
    前記分散液からなる配線パターンを加熱し、前記配線パターン中に含まれる粒子の酸化銅を銅に還元するとともに、還元されて得られた銅粒子同士を焼結し、銅配線とする工程と、
    を含むことを特徴とする銅配線基板の製造方法。
  6. 前記分散液が、前記粒子に対する保護剤又は分散剤を用いずに調製されてなることを特徴とする請求項5に記載の銅配線基板の製造方法。
  7. 前記配線パターンに対しての加熱温度を120〜200℃とすることを特徴とする請求項4または5に記載の銅配線基板の製造方法。
  8. 請求項5から7のいずれか1項に記載の銅配線基板の製造方法により製造されてなる銅配線基板。
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