JP2007087735A - 金属酸化物分散体 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温での加熱処理によって、基材の上に体積抵抗値の低い金属薄膜の形成が可能な金属酸化物分散体を提供する。
【解決手段】 加熱処理によって還元可能な一次粒子径が100nm以下の金属酸化物微粒子、貴金属微粒子及び分散剤を含む金属酸化物分散体であって、該分散剤として3価以上の多価アルコールを含有することを特徴とする金属酸化物分散体。
【選択図】選択図なし。

Description

本発明は、低温で加熱することにより、耐熱性に乏しい基材上でも高導電性金属薄膜を得ることができる金属酸化物分散体に関する。本発明によって、電極、配線、回路等の導電性金属薄膜を容易に作成することが可能となる。
従来、基板に導電性被膜を形成する方法として、金属の真空蒸着、化学蒸着、イオンスパッタリングなどが行われてきた。しかしながら、これらの方法は真空系又は密閉系での作業を必要とするため、操作が煩雑であり、また、装置が大がかりなためスペースを必要とし、投資に費用が掛かる上、成膜速度が遅く量産性に乏しい等の問題があった。
また、メッキによって導電性被膜を形成する方法もあるが、この場合、多量の廃液を処理する必要があり、余分なコストが掛かる上、環境に対する負荷が大きいという問題があった。
金属ペースト法は、金属フィラーを分散させた分散体を基材上に塗布し、加熱処理して金属薄膜を得る方法である。真空装置等の特別な装置を必要とせず、プロセスが簡易であるという利点を有するが、金属フィラーを溶融するには、通常、1000℃以上の高温を必要とする。したがって、基材はセラミック基材等の耐熱性を有する基材に限られる。また、基材が熱で損傷したり、加熱により生じた残留応力により基材が損傷を受けやすいという問題もある。金属フィラーの粒子径を小さくすることによって金属ペーストの焼成温度が低減できることが知られているが(特許文献1)、それらの粒子は大量生産が難しく、コストが非常に高いため、それらの金属薄膜形成プロセスは非常に高価であるという問題がある。
一方、比較的安価な金属酸化物フィラーを分散させた金属酸化物ペーストを用いて金属薄膜を形成する方法も知られている。特許文献2には、結晶性高分子を含み、粒子径300nm以下の酸化第一銅微粒子を分散させた金属酸化物ペーストを加熱し、結晶性高分子を分解させて金属薄膜を得るという方法が開示されている。しかしながら、この方法では、300nm以下の金属酸化物を結晶性高分子中にあらかじめ分散させる必要があり、非常な手間を必要とするのに加えて、結晶性高分子を分解するのに、減圧雰囲気において、400℃〜900℃の高温を必要とする。したがって、使用可能な基材は、その温度以上の耐熱性を必要とし、基材が制限されるという問題がある。
特許文献3には、減圧雰囲気における蒸発法で得られる、粒子径が10nm以下の酸化第二銅微粒子分散液を用い、銅薄膜を形成する方法が開示されているが、その焼成には1.3Pa以下の真空中で250℃で加熱した後、さらに300℃に上げて、二酸化炭素雰囲気で60分間焼成し、さらに400℃で不活性雰囲気で30分焼成するという、比較的高温のプロセスを必要とする。
以上のように、金属又は金属酸化物フィラーを分散させた分散体を基材上に塗布し、さらに加熱処理して金属薄膜を得る方法は、プロセスコストの安い方法ではあるが、加熱処理温度が高いので、特に、民生分野で用いられる耐熱性のそれ程高くない樹脂基材上へ金属薄膜を形成することが難しいという問題がある。
特許第2561537号公報 特開平5−98195号公報 特開2000−123634公報
本発明の目的は、低温での加熱処理によって、基材の上に体積抵抗値が低い金属薄膜、特に、銅薄膜の形成が可能な金属酸化物分散体を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討を進めた結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)加熱処理によって還元可能な一次粒子径が100nm以下の金属酸化物微粒子、貴金属微粒子及び分散剤を含む金属酸化物分散体であって、該分散剤として3価以上の多価アルコールを含有することを特徴とする金属酸化物分散体。
(2)3価以上の多価アルコールがグリセリン及び/又はグリセリン誘導体であることを特徴とする上記(1)に記載の金属酸化物分散体。
(3)金属酸化物微粒子の一次粒子径が50nm以下であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の金属酸化物分散体。
(4)金属酸化物が酸化銅又は酸化銀である上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の金属酸化物分散体。
(5)酸化銅が酸化第一銅である上記(4)に記載の金属酸化物分散体。
(6)貴金属が、銀、金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム及びオスミウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の金属酸化物分散体。
本発明により、低温での加熱処理によって、基材の上に体積抵抗値が低い金属薄膜、特に、好ましくは銅薄膜を形成することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の金属酸化物分散体は、加熱処理によって還元可能な一次粒子径が100nm以下の金属酸化物微粒子、貴金属微粒子及び3価以上の多価アルコールを含有することに特徴がある。
本発明の金属酸化物分散体に含まれる金属酸化物微粒子の一次粒子径は、得られる金属薄膜の緻密性、抵抗値の観点から100nm以下であり、好ましくは50nm以下である。金属酸化物微粒子の一次粒子径の下限には制限が無いが、分散性と取り扱いの簡便性の点で1nm以上が好ましい。これらの金属酸化物としては、市販品、あるいは、公知の合成方法を用いて合成したもの等を用いることができる。
金属酸化物微粒子は、還元可能なものであれば、いかなるものも使用可能である。金属酸化物微粒子として、例えば、酸化銅、酸化銀、酸化パラジウム、酸化ニッケル等が挙げられる。中でも、容易に還元が可能な酸化銅及び酸化銀が好ましい。酸化銅としては、酸化第一銅、酸化第二銅、及びその他の酸化数をもった酸化銅のいずれも使用可能である。酸化第一銅は、容易に還元が可能であるのでより好ましい。酸化銀としては、酸化第一銀、酸化第二銀、酸化第三銀等、いずれの酸化数をもつものも使用可能であるが、粒子の安定性から、酸化第一銀がより好ましい。
本発明の金属酸化物分散体に用いられる貴金属微粒子は、銀、金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム及びオスミウムから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
貴金属微粒子の一次粒子径は限定されないが、好ましくは200nm以下であり、より好ましくは100nm以下である。一次粒子径が200nm以下であると、貴金属微粒子の分散性が優れ、貴金属微粒子が沈殿しにくく、長期安定な金属酸化物分散体が得られる。貴金属微粒子の一次粒子径の下限には制限は無いが、分散性と取り扱いの簡便性の点で1nm以上が好ましい。
本発明の金属酸化物分散体において、金属酸化物微粒子と貴金属微粒子の存在状態は限定されない。貴金属微粒子が金属酸化物微粒子の表面に付着/被覆していてもよいし、金属酸化物微粒子が貴金属微粒子の表面に付着/被覆していてもよく、また、それぞれ単独に分散体の中に分散されていてもよい。
本発明の金属酸化物分散体において、金属酸化物微粒子と貴金属微粒子の質量比は限定されないが、通常、100質量%の金属酸化物微粒子に対して、0.1〜10質量%の貴金属微粒子が添加される。また、金属酸化物分散体の中の、金属酸化物微粒子及び貴金属微粒子の総含有量は限定されないが、一般には5〜90質量%である。
金属酸化物微粒子と貴金属微粒子とを併用することによって、低温での焼成によって低抵抗値の金属薄膜が得られる理由は明確ではないが、貴金属微粒子の触媒的な作用で、低温でも金属酸化物微粒子の拡散・融着を促進させ、金属薄膜を構成する粒界を大きく成長させる効果があるものと推察される。
本発明は分散剤に3価以上の多価アルコールを含有することに特徴がある。3価以上の多価アルコールを含有することにより、低温でも金属酸化物微粒子が容易に金属に還元される。
3価以上の多価アルコールは、好ましくは3〜4価のアルコール、より好ましくはグリセリン及びグリセリン誘導体である。グリセリン誘導体は、例えば、ジグリセリン、ポリオキシエチレングリセリン、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル等が好ましく用いられる。上記のグリセリン誘導体の中でも、特に、分子量が200〜600の範囲にあるグリセリン誘導体は、分子量が小さいため、金属酸化物微粒子を還元したのち容易に揮発するうえ、金属薄膜の成膜性が極めて高く、焼成して得られる金属薄膜の体積抵抗値が小さくなるので、特に好ましい。これらの多価アルコールは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
本発明の金属酸化物の分散体で用いられる分散剤としては、3価以上の多価アルコールを単独で用いてもよいし、その他の分散剤と併用してもよい。他の分散剤の例として炭素数10以下の2価のアルコールがある。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール等が挙げられる。これらの2価のアルコールは複数を混合して用いてもよい。2価のアルコールの炭素数が10を越えると、金属酸化物の分散性が低下する場合がある。
分散体中の3価以上の多価アルコールの含有量は、金属酸化物に対して良好な還元能力を与える上で、分散体総量に対して0.1質量%以上が好ましく、また、より低抵抗値の金属薄膜を得る上で50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
金属酸化物微粒子と貴金属微粒子を分散剤に分散させる方法としては、粉体を液体に分散する一般的な方法を用いることができる。例えば、超音波法、ミキサー法、3本ロール法、ボールミル法、等を挙げることができる。通常は、これらの分散手段の複数を組み合わせて分散を行う。これらの分散処理は、室温で行ってもよく、溶媒の粘度を下げるために、加熱して行ってもよい。100nm以下の粒子径を有する金属酸化物微粒子と貴金属微粒子を、本発明で用いる有機分散剤中で合成することによって、その分散処理を省略することも可能である。
次に、本発明の金属酸化物分散体を用いて、金属薄膜を形成する方法を説明する。
基板上への金属酸化物分散体の塗布方法は、分散体を基板に塗布する場合に用いられる一般的な塗布方法が用いられ、例えば、スクリーン印刷方法、ディップコーティング方法、スプレー塗布方法、スピンコーティング方法等が挙げられる。
分散体を基板上に塗布した後に、加熱処理することによって、金属酸化物微粒子を還元させると共に、多価アルコールを加熱処理前の重量の95質量%以上、消失させることが好ましい。還元されて得られる金属が酸化を受けやすい場合には、加熱処理は、不活性雰囲気中、大気圧以上の圧力下で行うことが好ましい。不活性雰囲気とは、実質的に酸素を含まない雰囲気であり、アルゴン、窒素等の不活性ガスで満たされた雰囲気である。これらのガス中には、生成する金属薄膜の抵抗値を極端に悪化させない程度ならば酸素を含んでいてもよい。その際の酸素濃度は、好ましくは2000ppm以下、より好ましくは500ppm以下である。3価以上の多価アルコールを焼失させて、金属薄膜の抵抗値を低下させる観点からは、わずかの酸素を含むことが好ましく、その場合には、酸素濃度は30ppm〜500ppmであることが好ましい。
加熱処理温度は、好ましくは50℃以上500℃以下、より好ましくは80℃以上350℃以下である。加熱処理は、バッチ処理によることも可能であるが、市販の窒素リフロー装置を使って酸素濃度をコントロールしながら、チェーン搬送等で基板を搬送しつつ連続焼成することが、生産性の観点から好ましい。
加熱処理に必要な時間は、金属酸化物微粒子の種類、多価アルコールの種類等によって影響を受ける。酸化第一銅微粒子を金属酸化物として用い、基板上の塗膜がミクロンメートルオーダーの薄膜であり、市販の窒素リフロー装置を用いて150℃程度の加熱処理温度を設定した場合には、10〜60分程度である。
加熱処理は、大気圧下で行っても良いし、減圧下で行っても良い。製造プロセスの観点からは、常圧での処理を行うのが簡便である。
本発明において得られる金属薄膜の形態は、一次粒子径が100nm未満の金属粒子同士が互いに接合して形成された連続層から成り、電子顕微鏡を用いて3万倍の倍率で観察した時に、(1)粒子間の境界が消滅して連続層を形成している層、(2)金属粒子間の境界が粒子の周縁の一部又は全周にわたって観察される層、又は(3)両者が混在して存在する層から成る。
得られた基板−金属薄膜積層体は、実装分野における電磁シールド用途や、樹脂付き金属箔等の用途等に好適に用いられる。基板上に塗布・積層する金属酸化物分散体の厚みを制御することによって、得られる金属層の膜厚を任意に制御することが可能であり、特に微細回路を形成する際に必要となる極薄の金属層を容易に形成できるという利点を有する。また、あらかじめ電気回路の形態に金属酸化物分散体を印刷・塗布し焼成することにより、基板上に電気配線を直描することができ、微細配線基板を安価に作れるという利点があり、この配線直描用途に特に好適に用いられる。
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
本発明における金属酸化物粒子及び貴金属微粒子の1次粒子径は、日立製作所製透過型電子顕微鏡(HV−2000)を用いて表面を観察して測定する。電子顕微鏡による表面観察において、視野の中から、粒子径が比較的そろっている個所を3ヶ所選択し、被測定物の粒子径測定に最も適した倍率で撮影する。おのおのの写真から、一番多数存在すると思われる粒子を3点選択し、その直径をものさしで測り、倍率をかけて粒子径を算出する。これらの値の平均値を平均粒子径とする。
金属薄膜の体積抵抗率は低抵抗率計「ロレスター(登録商標)」GP(三菱化学株式会社製)を用いて測定した。
[実施例1]
精製水60mlに無水酢酸銅(和光純薬工業(株)製)8gを加え、25℃で攪拌しながらヒドラジン1水和物(和光純薬工業(株)製)を加えてさらに10分間攪拌し、一次粒子径が20nmである酸化第一銅微粒子を得た。この酸化第一銅微粒子2.85gに市販の5nm白金金属微粒子0.5gを添加し、ジエチレングリコール1.8gとグリセリン(和光純薬工業(株)製))1.8gを加え、超音波分散を施して、貴金属微粒子含有酸化第一銅分散体を調製した。同分散体を、スライドガラス上に、長さ5cm、幅1cm、厚み20μmになるように塗布した。焼成炉に上記スライドガラスを入れ、炉内を真空ポンプで脱気した後、窒素ガスを10リットル/分の流量で流した。焼成炉の温度を室温から150℃まで15分かけて昇温し、150℃に到達後、この温度でさらに1時間加熱処理した。冷却後、厚み6μm、体積抵抗率が2.0×10−5Ωcmの銅被膜を得た。
[実施例2]
精製水60mlに無水酢酸銅(和光純薬工業(株)製)8gを加え、25℃で攪拌しながらヒドラジン1水和物(和光純薬工業(株)製)を加えてさらに10分間攪拌し、一次粒子径が20nmである酸化第一銅微粒子を得た。この酸化第一銅微粒子2.85gに市販の5nmパラジウム金属微粒子0.5gを添加し、ジエチレングリコール1.8gとグリセリン(和光純薬工業(株)製))1.8gを加え、超音波分散を施して、貴金属微粒子含有酸化第一銅分散体を調製した。同分散体を、スライドガラス上に、長さ5cm、幅1cm、厚み20μmになるように塗布した。焼成炉に上記スライドガラスを入れ、炉内を真空ポンプで脱気した後、窒素ガスを10リットル/分の流量で流した。焼成炉の温度を室温から150℃まで15分かけて昇温し、150℃に到達後、この温度でさらに1時間加熱処理した。冷却後、厚み6μm、体積抵抗率が5.0×10−5Ωcmの銅被膜を得た。
[比較例1]
実施例1記載の酸化第一銅微粒子2.85gに、ジエチレングリコール1.8gとグリセリン(和光純薬工業(株)製))1.8gを加え、超音波分散を施して、貴金属微粒子無添加の酸化第一銅分散体を調製した。同分散体を、スライドガラス上に、長さ5cm、幅1cm、厚み20μmになるように塗布した。焼成炉に上記スライドガラスを入れ、炉内を真空ポンプで脱気した後、窒素ガスを10リットル/分の流量で流した。焼成炉の温度を室温から150℃まで15分かけて昇温し、150℃に到達後、この温度でさらに1時間加熱処理した。冷却後、銅被膜の厚みは6μmであり、体積抵抗率は8.2×10−4Ωcmと数十倍高くなった。
[比較例2]
実施例1記載の酸化第一銅微粒子2.85gに、市販の5nm白金金属微粒子0.5gを添加し、ジエチレングリコール1.8gを加え、超音波分散を施して、3価以上の多価アルコール無添加の貴金属微粒子含有酸化第一銅分散体を調製した。同分散体を、スライドガラス上に、長さ5cm、幅1cm、厚み20μmになるように塗布した。焼成炉に上記スライドガラスを入れ、炉内を真空ポンプで脱気した後、窒素ガスを10リットル/分の流量で流した。焼成炉の温度を室温から150℃まで15分かけて昇温し、150℃に到達後、この温度でさらに1時間加熱処理した。冷却後、得られた被膜からは未還元の酸化第一銅が検出され、体積抵抗率は1×10Ωcm以上の値を示した。
本発明の金属酸化物分散体は、低温の加熱処理によって基材上に体積抵抗値の低い金属薄膜を形成することが可能であり、電極、配線、回路等の分野に好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 加熱処理によって還元可能な一次粒子径が100nm以下の金属酸化物微粒子、貴金属微粒子及び分散剤を含む金属酸化物分散体であって、該分散剤として3価以上の多価アルコールを含有することを特徴とする金属酸化物分散体。
  2. 3価以上の多価アルコールがグリセリン及び/又はグリセリン誘導体であることを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物分散体。
  3. 金属酸化物微粒子の一次粒子径が50nm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属酸化物分散体。
  4. 金属酸化物が酸化銅又は酸化銀である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の金属酸化物分散体。
  5. 酸化銅が酸化第一銅である請求項4に記載の金属酸化物分散体。
  6. 貴金属が、銀、金、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム及びオスミウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の金属酸化物分散体。
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