JP2004113656A - トイレ装置における開閉部材の着脱構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トイレ本体の後側に設けられた機能部11の収納ケース12内に設けられた第1、第2の開閉制御ユニット14、15の各回動軸16、17に、便蓋18及び便座21の基端部19、20、22、23を一体的に着脱可能に取付け、個別に回動させて開閉制御し、便座21の各基端部22、23はその軸心を同じとする便蓋18の各基端部19、20の内側に配置され、各基端部22、23の内側には開口部30、31を備えた第1、第2の係合部材32、33が設けられ、第1の係合部材32は第1の回動軸16に対して回動し、第2の係合部材33には第2の回動軸17に対して回動するロック部62を設けた。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、便蓋及び便座の取付けを一体的に行うことができ、しかも個別に回動させることが可能なトイレ装置における開閉部材の着脱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図19、図20に示すように、トイレ本体(便器)80の後側上部には機能部81が設けられている。この機能部81には、局部洗浄用ノズル82と、局部洗浄用ノズル82に温水を供給する温水タンク(図示しない)とを有する例えば衛生洗浄手段や、乾燥手段、脱臭手段等が備えられている。この機能部81の収納ケース83の前側には、収納ケース83の幅方向に渡って突出部84が設けられ、この突出部84の両側には上部が凸状となった支持台85がそれぞれ設けられている。この各支持台85に便蓋86及び便座87が着脱可能に取付けられる。
図20に示すように、便蓋86の両側の基端部88の各内側壁には、その軸心を同じとして便座87の両側の基端部89の各外側壁がそれぞれ当接している。また、便座87の両側の基端部89の各内側壁には、取付け部90が便座87の両側の基端部89の軸心方向中央に向かって突出した状態でそれぞれ設けられている。この取付け部90は、下部が凹状となって支持台85に嵌合可能な固定部91と、この固定部91を覆うロックカバー92とを有している。また、この固定部91とロックカバー92との接続部分には、便蓋86及び便座87の各基端部88、89を軸心方向にスライド可能な開閉軸(図示しない)が取付けられ、この開閉軸により取付け部90が便座87の基端部89に対して回動可能になっている。これにより、この取付け部90を、便座87の両側の基端部89の軸心方向にスライドさせることで、便蓋86と便座87とを一体化したり、また分離したりできる。
【0003】
このように構成することで、支持台85に固定部91が嵌め込まれた後は、ロックカバー92によって支持台85と固定部91とを覆うことで、支持台85と固定部91とを一体的に固定できるので、支持台85と固定部91との嵌合状態が維持される。なお、例えば左側の開閉軸に便蓋86を固定し、右側の開閉軸に便座87を固定することで、便蓋86及び便座87の開閉時における軸心を同一にでき、しかも個別に開閉できる。このとき、この便蓋86及び便座87のいずれか少なくとも一方からなる開閉部材を、収納ケース81の突出部84内の両端部にそれぞれ配置された開閉制御ユニット93の回動軸(図示しない)と係合させ、開閉部材の開閉制御を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したトイレ装置における開閉部材の着脱構造を適用すれば、各取付け部が便座の基端部の軸心方向中央に突出した状態にあるため、この各取付け部を固定する支持台は、2つの取付け部の間隔に対応して設けられなければならない。これにより、支持台が両側に配置される突出部の大きさは、2つの支持台の間隔に影響されるため、2つの取付け部の間隔が狭くなれば、それに伴って収納スペースが狭くなり、収納ケース内に配置できる各ユニット(例えば、温風ユニット、脱臭ユニット等)の設置スペースが制限される。このため、収納ケース内のスペースを有効利用できない。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、便蓋及び便座の基端部をコンパクトにして収納ケース内のスペースを有効利用すると共に、便蓋及び便座を一体化した状態で容易に着脱でき、しかも便蓋と便座とを容易に分離可能なトイレ装置における開閉部材の着脱構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造は、トイレ本体の後側に設けられた機能部の収納ケース内の前部両側に第1、第2の開閉制御ユニットがそれぞれ配置され、第1、第2の開閉制御ユニットにそれぞれ備えられた第1、第2の回動軸に、それぞれ開閉部材を構成する便蓋及び便座の基端部を一体的に着脱可能に取付け、便蓋及び便座を個別に回動させて開閉制御するための開閉部材の着脱構造において、便座の各基端部は、その軸心を同じとする便蓋の各基端部の内側にそれぞれ配置され、便座の各基端部の内側には、実質的にU字状となった開口部を備えた第1、第2の係合部材がそれぞれ設けられ、第1の係合部材は第1の回動軸に対して回動し、第2の係合部材には第2の回動軸に対して回動するロック部が設けられ、第1、第2の係合部材の開口部を第1、第2の回動軸にそれぞれ嵌め込んだ後、第1の係合部材及びロック部をそれぞれ回動させ、第1、第2の係合部材の各開口部に第1、第2の回動軸を回動自在に固定する。このように、便座の各基端部は、便蓋の各基端部の内側にそれぞれ配置されるので、便蓋及び便座の各基端部の幅を、従来よりも狭くできる。また、便座の各基端部の内側には、第1、第2の係合部材がそれぞれ設けられているので、従来のように、便座の基端部の軸心方向中央に取付け部が突出することなく、しかも収納ケースに支持台を設けることなく、収納ケースに第1、第2の回動軸を介して便蓋及び便座を回動自在に固定できる。
【0006】
ここで、本発明に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、第1の係合部材及びロック部の周辺部にはそれぞれ第1、第2の係止部が設けられ、第1の係合部材を第1の回動軸に対して回動させ、第1の係止部を収納ケースの第1の固定部に固定し、ロック部を第2の回動軸に対して回動させ、第2の係止部を第2の係合部材の第2の固定部に固定した後は、第1の係合部材及びロック部の回動を防止することが好ましい。このように、第1の係合部材及びロック部の周辺部にそれぞれ第1、第2の係止部が設けられているので、第1、第2の係合部材を第1、第2の回動軸に固定した後の第1の係合部材及びロック部の自然回転を防止できる。
【0007】
本発明に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、第1の係合部材の周辺部には、第1の係止部と異なる位置に第3の係止部が設けられ、第1の係合部材を第1の回動軸に対して回動させ、第3の係止部を便座の第3の固定部に固定し、ロック部を第2の回動軸に対して回動させ、第2の係止部を第2の係合部材の第4の固定部に固定した後は、第1、第2の係合部材の各開口部を開放状態に維持させることが好ましい。このように、第1の係合部材の第3の係止部を便座の第3の固定部に固定し、ロック部の第2の係止部を第2の係合部材の第4の固定部に固定するので、例えば、便蓋及び便座を第1、第2の回動軸から取外す最中や、取外した後等に、第1の係合部材及びロック部が自由に回動することを防止できる。
本発明に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、第2の係合部材は便座の軸心方向にスライド可能な構成となっており、便蓋及び便座を第1、第2の回動軸から取外し、第2の係合部材を便座の軸心方向中央部にスライドさせることで、便蓋と便座とを分離でき、また便蓋と便座との軸心を同一とした状態で、第2の係合部材を便座の軸心方向端部へスライドさせることで、便蓋と便座とを個別に回動可能に一体化できることが好ましい。このように、第2の係合部材は便座の基端部に対してスライド可能な構成になっているので、第2の係合部材は、便蓋と便座とを分離する場合以外、便座の基端部の内側に常時配置される。
【0008】
本発明に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、第2の係合部材の周囲にリブを設けると共に、第2の係合部材が回動自在に嵌入する便座の基端部の一部に切欠き部を設け、切欠き部からリブが常時露出することが好ましい。これにより、切欠き部に露出したリブを使用して、第2の係合部材を便座の基端部に対してスライドさせることができる。
本発明に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、便座の基端部には、第2の係合部材の脱落を防止する抜け止め部が設けられることが好ましい。これにより、第2の係合部材が便座から外れることを予め防止できる。
本発明に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、抜け止め部は第2の係合部材をスライド可能に載置するガイドで構成され、ガイドの端部には、第2の係合部材を便座の軸心方向中央部にスライドさせた場合にリブと当接可能なストッパー部が設けられていることが好ましい。これにより、便蓋と便座とを分離するため、第2の係合部材をガイドに沿って便座の基端部の軸心方向中央部にスライドさせても、第2の係合部材のリブとガイドに設けられたストッパー部とが当接し、便座からの第2の係合部材の脱落を防止できる。
【0009】
本発明に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、第2の係合部材には便座を開状態の方向に付勢するばね機構が備えられ、便座の閉状態が便座の自重により維持されることが好ましい。このように、第2の係合部材にはばね機構が設けられているので、便座を閉状態から開状態へと回動させる力を、ばね機構が設けられていないときよりも小さくできる。
本発明に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、第1、第2の開閉制御ユニットの少なくともいずれか一方は減速機付きモータを備え、開閉部材の開閉及び開のいずれか一方を電動によって行なうことが好ましい。このように、開閉部材の開閉制御を電動によって行うので、開閉部材に触れることなく開閉部材の開閉及び開のいずれか一方を行うことができる。
本発明に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、第1、第2の開閉制御ユニットはダンパー機構を備え、開閉部材が開状態から閉状態へと回動する速度を制動することが好ましい。このように、開閉制御ユニットにダンパー機構を備えることで、開閉部材の回動速度がゆっくりになるので、開閉部材がトイレ本体に衝突した場合に、開閉部材やトイレ本体の破損を防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造を適用した便蓋及び便座の取付け状態を示す説明図、図2、図3はそれぞれ同着脱構造を適用した便座の基端部の説明図、図4、図5はそれぞれ同着脱構造を適用した便蓋の基端部の説明図、図6(A)、(B)はそれぞれ同着脱構造を適用した第1の係合部材の説明図、図7(A)、(B)はそれぞれ便蓋及び便座の第1の回動軸からの着脱時、固定時における図1のa−a矢視断面図、図8は同着脱構造を適用した便蓋と便座との分離時の説明図、図9〜図11はそれぞれ同着脱構造を適用した第2の係合部材の説明図、図12(A)、(B)はそれぞれ便蓋及び便座の第2の回動軸からの着脱時、固定時における図1のb−b矢視断面図、図13〜図18はそれぞれ同着脱構造を適用した便蓋及び便座の取外し方法の説明図である。
【0011】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造10は、トイレ本体(図示しない)の後側に設けられた機能部11の収納ケース12の前部に、収納ケース12の幅方向に渡って突出部13が設けられ、この突出部13内の両側端部に第1、第2の開閉制御ユニット14、15がそれぞれ配置され、第1、第2の開閉制御ユニット14、15にそれぞれ備えられた第1、第2の回動軸16、17に、それぞれ開閉部材を構成する便蓋18の各基端部19、20及び便座21の各基端部22、23を一体的に着脱可能に取付け、便蓋18及び便座21を個別に回動させて開閉制御するための構造である。以下、詳しく説明する。
【0012】
第1、第2の開閉制御ユニット14、15は、開閉部材の開閉及び開のいずれか一方を電動によって行う減速機付きモータを備えたもの、又は、開閉部材が開状態から閉状態へと回動する速度をゆっくりな速度に制動するソフト閉止機構(ダンパー機構の一例)を備えたものでもよく、減速機付きモータとソフト閉止機構を組合せたものでもよい。この減速機付きモータは、駆動モータ(例えば、DCブラシモータ、ACモータ、ステッピングモータ等)、伝達歯車、遊星歯車機構、トルクリミッタ機構、角度検知センサ等を有するものである。これにより、第1、第2の開閉制御ユニット14、15は、駆動モータの回転力が伝達歯車により減速され、最終段の遊星歯車機構に伝達され、トルクリミッタ機構を介して第1、第2の回動軸16、17に伝達される。次に、第1、第2の開閉制御ユニット14、15の第1、第2の回動軸16、17の回動が開閉部材に伝達され、開閉部材が開閉される。なお、回転方向の検出は、第1、第2の回動軸16、17に設けられた多極磁着された磁石とホールIC、又はスリットとフォトインタラプタによる2相出力のエンコーダにしてもよいし、ポテンシオメータによる角度情報から回転方向を判断してもよい。
また、ソフト閉止機構は、オイルの粘性を利用したもので、弁の働きによりダンパー力を発生させるものである。
【0013】
第1、第2の開閉制御ユニット14、15の第1、第2の回動軸16、17は、それぞれ突出部13から収納ケース12の幅方向(左右方向)に突出しており、第1、第2の回動軸16、17の先端部はそれぞれ実質的に断面小判形状となっている。なお、この実施の形態においては、左側(一方側)に配置された第1の回動軸16が便蓋18の開閉を行い、右側(他方側)に配置された第2の回動軸17が便座21の開閉を行なう。
図1、図2(A)、(B)、図3(A)、(B)に示すように、便座21の左側の基端部22には、その形状が実質的にC字状となった嵌入部24が設けられ、便座21の右側の基端部23には、その形状が実質的に円形となった嵌入部25が設けられている。なお、各嵌入部24、25は、それぞれ便座21の基端部22、23の軸心方向外側に突出して設けられている。
【0014】
また、図1、図4、図5に示すように、便蓋18の左側の基端部19には、その形状が実質的にC字状となった所定の深さを備える嵌合部26が設けられ、便蓋18の右側の基端部20には、その外殻形状が半円形となった所定の深さを備える嵌合部27が設けられている。なお、各嵌合部26、27は、それぞれ便蓋18の基端部19、20の軸心方向内側に設けられている。この各嵌合部26、27の深さは、便座21の各基端部22、23の各嵌入部24、25を、その軸心を同じとする便蓋18の各基端部19、20の内側にある各嵌合部26、27にそれぞれ回動可能に嵌め込み配置した場合、その位置にズレが発生しない深さであれば問題ない。
【0015】
この便蓋18の左側の嵌合部26内には、実質的にU字状に開口したカラー部28が、開口位置を嵌合部26の開口位置に合わせて固定され、第1の回動軸16の先端部と係合可能になっている。一方、右側の嵌合部27内には、実質的に円形に開口したカラー部29が固定され、便蓋18に対して第2の回動軸17の回転が伝達されないようになっている。
これにより、この便蓋18の左側の嵌合部26に便座21の左側の嵌入部24を配置した後、便蓋18の右側の嵌合部27に便座21の右側の嵌入部25を配置して回動自在に固定することで、便蓋18と便座21とを一体的にでき、しかも個別に回動できる。なお、左側の嵌入部24及び嵌合部26の各開口位置は、便蓋18と便座21とを重ね合わせた場合に同じ位置になるように設けられている。これにより、この開口位置から、第1の回動軸16に便蓋18及び便座21を一体的に着脱できる。
【0016】
図1、図6〜図11に示すように、便座21の各基端部22、23の内側には、実質的にU字状となった開口部30、31を備えた第1、第2の係合部材32、33がそれぞれ設けられている。
図1、図6(A)、(B)、図7(A)、(B)に示すように、第1の係合部材32は、本体34の形状が実質的に円形となっており、その本体34の左側(一方側)から軸心方向外側に突出した円形の摺動部35と、本体34の周辺部から軸心方向と実質的に直交する方向に突出したレバー部36と、周辺部に設けられた第1、第3の係止部37、38とを有している。なお、第1の係止部37と第3の係止部38とは、互いに異なる位置に設けられている。
この摺動部35は、便座21の左側の基端部22に設けられた嵌入部24に、便座21の基端部22の軸心方向内側から回動可能に嵌め込まれた後、その先端部にフック部39を取付けることで、便座21から第1の係合部材32が外れることを防止している。また、レバー部36は、第1の係合部材32の回動を行なうためのもので、これにより操作性が良好になる。
【0017】
そして、第1、第3の係止部37、38は、それぞれ薄板状の支持部40、41と、この支持部40、41の先端部に設けられた突起部42、43とを有している。なお、第1の係止部37の支持部40は、第1の係合部材32の本体34の外殻形状に沿って湾曲しており、この支持部40よりも軸心側に第3の係止部38の支持部41が設けられている。ここで、第1の係止部37の突起部42は、軸心側に向かって突出しており、また第3の係止部38の突起部43は、本体34の外周よりも突出した状態で設けられている。この第3の係止部38の突起部43は、便座21の左側の基端部22内壁に設けられた突起部(第3の固定部の一例)44に固定可能な構成となっている。
【0018】
第1の係合部材32の本体34の右側(他方側)は、収納ケース12の突出部13の側壁に嵌め込まれ固定されたキャップ部45の側部に、回動可能に嵌め込まれる。このキャップ部45の上端部には、斜辺を備えた溝部(第1の固定部の一例)46が設けられ、この溝部46に第1の係止部37の突起部42が固定可能な構成となっている。また、キャップ部45の中央には貫通孔47が形成され、第1の回動軸16が回動可能に貫通している。
なお、第1、第3の係止部37、38の各支持部40、41は弾性変形可能であり、常時は突起部42を軸心方向へ押圧するように、また突起部43を外側へ押出すようになっている。
【0019】
図1、図8に示すように、第2の係合部材33には、部品収納筒48と、出力軸49と、ねじりばね50(コイルばね)とを有するばね機構が備えられている。ねじりばね50は、便座21を開状態の方向に付勢する状態で、一端部が部品収納筒48に設けられた取付け穴51に挿入され、他端部が出力軸49に設けられた取付け穴52に挿入されている。この部品収納筒48と出力軸49との摺動部分にはOリング53が設けられ、部品収納筒48と出力軸49とで形成される空間内に水分が浸入することを防止している。なお、ねじりばね50による付勢力は、便座21の自重によって便座21が閉状態を維持できる程度の力となっている。
また、図3、図8、図9、図10(A)、(B)、図11(A)、(B)に示すように、第2の係合部材33の部品収納筒48の周囲にはリブ54が設けられ、しかも第2の係合部材33が回動自在に嵌入する便座21の右側の基端部23の一部には切欠き部55が設けられ、切欠き部55からリブ54が常時露出する構成となっている。
【0020】
第2の係合部材33の出力軸49には、左側(一方側)にU字状の切欠きが形成され、第2の回動軸17に対して上方より嵌め込み係合させることが可能である。これにより、出力軸49は第2の開閉制御ユニット15の第2の回動軸17に対して回転不能に固定される。一方、出力軸49の右側(他方側)は、第2の係合部材33の部品収納筒48から突出しており、基部が断面小判形状、先部が断面円形となっている。この先部は、便蓋18の右側の基端部20のカラー部29に回動自在に嵌め込まれる。また基部は、便座21の右側の基端部23に設けられた抜け止め部56に係合される。
図1、図8、図9に示すように、この抜け止め部56は、その形状が実質的にL字状となっており、第2の係合部材33を載置してスライド可能にするガイドで構成されている。この抜け止め部56の一片部には、第2の係合部材33の出力軸49と係合する貫通孔57が設けられ、その外側周辺部には、便座21と係合するための4つの突出部58が等角度に設けられている。また、他片部の中央部には、第2の係合部材33を便座21の基端部23の軸心方向中央部にスライドさせた場合に、リブ54と当接可能なストッパー部59が設けられている。
【0021】
なお、図3(A)に示すように、便座21の右側の基端部23の内側側壁には、抜け止め部56の突出部58が嵌め込まれる凹部60が形成されている。
従って、便座21の右側の基端部23へ第2の係合部材33を固定する場合、図9に示すように、まず抜け止め部56の貫通孔57に第2の係合部材33の出力軸49を係合させ、抜け止め部56の突出部58を便座21の右側の基端部23に設けられた凹部60に嵌め込む。次に、抜け止め部56の他片部の端部に設けられた固定部61を便座21の基端部23に固定することで、便座21の右側の基端部23の内側に第2の係合部材33を配置できる。
これにより、第2の係合部材33を便座21の基端部23の軸心方向にスライド可能にすると共に、便座21の右側の基端部23からの第2の係合部材33の脱落が防止される。
【0022】
また、図1、図8〜図12に示すように、第2の係合部材33の部品収納筒48の側壁には、第2の回動軸17に対して回動するロック部62が、U字状に開口したカバー部63によって回動自在に設けられている。このロック部62は、本体64の外殻形状が実質的に半円形となっており、その周辺部には、本体64の周辺部から軸心方向と実質的に直交する方向に突出したレバー部65と、第2の係止部66とを有している。この第2の係止部66は、薄板状の支持部67と、支持部67の先端部に設けられた突起部68とを有しており、突起部68は軸心に向かって突出し、部品収納筒48の周辺部の異なる位置にそれぞれ設けられた溝部(第2の固定部の一例)69、溝部(第4の固定部の一例)70に固定可能な構成となっている。なお、第2の係止部66の支持部67は弾性変形可能であり、常時は突起部68を軸心方向へ押圧するようになっている。
このロック部62を固定するカバー部63の開口部分は、収納ケース12から突出した第2の開閉制御ユニット15のケースに嵌まり込むため、第2の係合部材33の出力軸49のみが便座21と共に回動し、その他の部分は固定された状態になる。
【0023】
このように構成することで、第1、第2の係合部材32、33の開口部30、31を第1、第2の回動軸16、17にそれぞれ嵌め込んだ後は、第1の係合部材32を第1の回動軸16に対して回動させ、第1の係止部37の突起部42を収納ケース12のキャップ部45に設けられた溝部46に固定する。そして、ロック部62を第2の回動軸17に対して回動させ、第2の係止部66の突起部68を第2の係合部材33の溝部69に固定することができる。これにより、第1、第2の係合部材32、33の各開口部30、31に第1、第2の回動軸16、17を回動自在に固定すると共に、第1の係合部材32及びロック部62の回動を防止する。
なお、使用にあっては、例えば第1の開閉制御ユニット14を作動させ、第1の回動軸16と係合し、しかも第2の回動軸17に対して回動自在に固定された便蓋18を、閉状態から開状態へと回動させる。なお、第1の回動軸16は便座21に対して回動自在に固定されているので、便座21の軸は回動しない。
次に、第2の開閉制御ユニット15を作動させ、第2の回動軸17と出力軸49及び抜け止め部56を介して係合し、しかも第1の回動軸16に対して回動可能となった便座21を、閉状態から開状態へと回動させる。なお、第2の回動軸17は、便蓋18に対して回動自在に固定されているので、便蓋18の軸は回動しない。
【0024】
続いて、前記したトイレ装置における開閉部材の着脱構造10を使用し、機能部11の収納ケース12からの便蓋18及び便座21の取外し方法、収納ケース12への便蓋18及び便座21の取付け方法について説明する。
まず、図13に示すように、便蓋18及び便座21を開状態にする。このとき、図14(A)、(B)に示すように、便座21の左側の基端部22から第1の係合部材32のレバー部36、右側の基端部23からロック部62のレバー部65がそれぞれ確認される。なお71は便座21と機能部11とを接続するコードである。
ここで、図15(A)、(B)に示すように、各レバー部36、65をそれぞれ上方に移動させることにより、第1の係合部材32を第1の回動軸16に対して回動させ、第3の係止部38の突起部43を便座21の突起部44に固定し、またロック部62を第2の回動軸17に対して回動させ、第2の係止部66の突起部68を第2の係合部材33の溝部70に固定する。これにより、第1、第2の係合部材32、33の各開口部30、31を開放状態に維持させることができる(図7(A)、図12(A)参照)。
【0025】
次に、図16に示すように、便蓋18及び便座21を一緒に収納ケース12の上方に持ち上げ、第1、第2の係合部材32、33の各開口部30、31から第1、第2の回動軸16、17を取外す。そして、図17に示すように、切欠き部55から露出した第2の係合部材33のリブ54を使用して、第2の係合部材33を便座21の基端部23の軸心方向中央部にスライドさせ、出力軸49の先端部を便蓋18の右側の基端部20のカラー部29から引き抜く(図1、図8参照)。
これにより、図18に示すように、便蓋18の右側の基端部20に設けられた嵌合部27から、便座21の右側の基端部23に設けられた嵌入部25を外し、続いて、便蓋18の左側の基端部19に設けられた嵌合部26から、便座21の左側の基端部22に設けられた嵌入部24を抜取り、便蓋18と便座21との分離を行なう。
【0026】
続いて、便蓋18及び便座21の収納ケース12への取付け方法について説明する。
まず、便蓋18の左側の基端部19に設けられた嵌合部26に、便座21の左側の基端部22に設けられた嵌入部24を嵌め込んだ後、便蓋18の右側の基端部20に設けられた嵌合部27に、便座21の右側の基端部23に設けられた嵌入部25を嵌め込む。これにより、便蓋18の基端部19、20と便座21の基端部22、23との軸心を同一にできるので、切欠き部55から露出した第2の係合部材33のリブ54を使用して、第2の係合部材33を抜け止め部56に沿って便座21の基端部23の軸心方向端部へスライドさせ、第2の係合部材33の出力軸49の先端部を便蓋21のカラー部29に嵌め込み、便蓋18と便座21とを個別に回動可能に一体化する。
そして、便蓋18及び便座21を重ねた状態で収納ケース12の上方から降ろし、第1、第2の回動軸16、17に第1、第2の係合部材32、33の各開口部30、31を嵌め込む。
【0027】
第1、第2の係合部材32、33の各開口部30、31を第1、第2の回動軸16、17にそれぞれ嵌め込んだ後、各レバー部36、65をそれぞれ下方に移動させる(図7(B)、図12(B)参照)。これにより、第1の係合部材32を第1の回動軸16に対して回動させ、第1の係止部37の突起部42を収納ケース12に設けられたキャップ部45の溝部46に固定し、またロック部62を第2の回動軸17に対して回動させ、第2の係止部66の突起部68を第2の係合部材33の溝部69に固定する。
以上の操作により、便蓋18及び便座21の収納ケース12への取付けが完了する。なお、各レバー部36、65をそれぞれ下方に移動させることを忘れた場合でも、便座21を開状態から閉状態へと回動させることで、便座21の各基端部22、23が各レバー部36、65にそれぞれ当接した状態で、各レバー部36、65を便座21と共に下方へ押し下げることができる。このため、各レバー36、65の操作忘れを防止することができる。
【0028】
以上、本発明を、一実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明のトイレ装置における開閉部材の着脱構造を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、ばね機構を便座のみに備えた場合について説明したが、便蓋のみに備えることも、また便蓋及び便座にそれぞれ備えることも可能である。
【0029】
【発明の効果】
請求項1〜10記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造においては、便座の各基端部は、便蓋の各基端部の内側にそれぞれ配置されるので、便蓋及び便座の各基端部の幅を、従来よりも狭くできる。また、便座の各基端部の内側には、第1、第2の係合部材がそれぞれ設けられているので、従来のように、便座の基端部の軸心方向中央に取付け部が突出することなく、しかも収納ケースに支持台を設けることなく、収納ケースに第1、第2の回動軸を介して便蓋及び便座を回動自在に固定できる。これにより、便蓋及び便座の基端部の幅を従来品と比較してコンパクト化でき、しかも取付け部及び支持台が不要になるので、従来よりも収納ケースを大きくでき、収納ケース内のスペースを有効利用できる。また、必要最小限の部品により、便蓋及び便座を一体化した状態で容易に着脱でき、しかも便蓋と便座とを容易に分離できるので、経済的であると共に、製造時における作業工程の増加も抑制でき作業性が良好になる。
特に、請求項2記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造においては、第1の係合部材及びロック部の周辺部にそれぞれ第1、第2の係止部が設けられているので、第1、第2の係合部材を第1、第2の回動軸に固定した後の第1の係合部材及びロック部の自然回転を防止できる。これにより、第1、第2の係合部材の各開口部を、第1、第2の回動軸にそれぞれ確実に回動自在に固定できる。
【0030】
請求項3記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造においては、第1の係合部材の第3の係止部を便座の第3の固定部に固定し、ロック部の第2の係止部を第2の係合部材の第4の固定部に固定するので、例えば、便蓋及び便座を第1、第2の回動軸から取外す最中や、取外した後等に、第1の係合部材及びロック部が自由に回動することを防止できる。これにより、便蓋及び便座を第1、第2の回動軸から取外す最中は、第1の係合部材及びロック部が例えば自然に回動することを予め防止できるので、便蓋及び便座の取外し時における作業性が良好になる。また、便蓋及び便座を第1、第2の回動軸から取外した後も、第1、第2の係合部材の開口部が、常時開口状態を維持できるので、一体となった便蓋及び便座の取付け時における作業性が良好になる。
請求項4記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造においては、第2の係合部材は便座の基端部に対してスライド可能な構成になっているので、第2の係合部材は、便蓋と便座とを分離する場合以外、便座の基端部の内側に常時配置される。このように、簡単な構成で、便座の基端部の幅を従来品と比較して更にコンパクト化できる。
【0031】
請求項5記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造においては、切欠き部に露出したリブを使用して、第2の係合部材を便座の基端部に対してスライドさせることができるので、便蓋と便座の一体化及び分離を容易に行なうことができる。
請求項6記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造においては、第2の係合部材に抜け止め部が設けられているので、第2の係合部材が便座から外れることを予め防止できる。これにより、第2の係合部材は常時便座の基端部に配置されるので、例えば便座から第2の係合部材が外れた場合に、第2の係合部材を紛失するという恐れがなくなる。
請求項7記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造においては、便蓋と便座とを分離するため、第2の係合部材をガイドに沿って便座の基端部の軸心方向中央部にスライドさせても、第2の係合部材のリブとガイドに設けられたストッパー部とが当接し、便座からの第2の係合部材の脱落を防止できる。このように、簡単な構成で便座からの第2の係合部材の脱落を防止できるので、経済的である。
【0032】
請求項8記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造においては、第2の係合部材にばね機構が設けられているので、便座を閉状態から開状態へと回動させる力を、ばね機構が設けられていないときよりも小さくできる。これにより、便座の回動を行なう例えば電動モータの駆動力を小さくできるので、電動モータの小型化を図ることができ経済的である。
請求項9記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造においては、開閉部材の開閉制御を電動によって行うので、開閉部材に触れることなく開閉部材の開閉及び開のいずれか一方を行うことができ、衛生的である。
請求項10記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造においては、開閉制御ユニットにダンパー機構を備えることで、開閉部材の回動速度がゆっくりになるので、開閉部材がトイレ本体に衝突した場合に、開閉部材やトイレ本体の破損を防止できる。従って、トイレを安全に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るトイレ装置における開閉部材の着脱構造を適用した便蓋及び便座の取付け状態を示す説明図である。
【図2】(A)、(B)はそれぞれ同着脱構造を適用した便座の基端部の説明図である。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ同着脱構造を適用した便座の基端部の説明図である。
【図4】同着脱構造を適用した便蓋の基端部の説明図である。
【図5】同着脱構造を適用した便蓋の基端部の説明図である。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ同着脱構造を適用した第1の係合部材の説明図である。
【図7】(A)、(B)はそれぞれ便蓋及び便座の第1の回動軸からの着脱時、固定時における図1のa−a矢視断面図である。
【図8】同着脱構造を適用した便蓋と便座との分離時の説明図である。
【図9】同着脱構造を適用した第2の係合部材の説明図である。
【図10】(A)、(B)はそれぞれ同着脱構造を適用した第2の係合部材の説明図である。
【図11】(A)、(B)はそれぞれ同着脱構造を適用した第2の係合部材の説明図である。
【図12】(A)、(B)はそれぞれ便蓋及び便座の第2の回動軸からの着脱時、固定時における図1のb−b矢視断面図である。
【図13】同着脱構造を適用した便蓋及び便座の取外し方法の説明図である。
【図14】(A)、(B)はそれぞれ同着脱構造を適用した便蓋及び便座の取外し方法の説明図である。
【図15】(A)、(B)はそれぞれ同着脱構造を適用した便蓋及び便座の取外し方法の説明図である。
【図16】同着脱構造を適用した便蓋及び便座の取外し方法の説明図である。
【図17】同着脱構造を適用した便蓋及び便座の取外し方法の説明図である。
【図18】同着脱構造を適用した便蓋及び便座の取外し方法の説明図である。
【図19】従来例に係るトイレ装置の斜視図である。
【図20】従来例に係るトイレ装置の機能部の説明図である。
【符号の説明】
10トイレ装置における開閉部材の着脱構造、11:機能部、12:収納ケース、13:突出部、14:第1の開閉制御ユニット、15:第2の開閉制御ユニット、16:第1の回動軸、17:第2の回動軸、18:便蓋、19、20:基端部、21:便座、22、23:基端部、24、25:嵌入部、26、27:嵌合部、28、29:カラー部、30、31:開口部、32:第1の係合部材、33:第2の係合部材、34:本体、35:摺動部、36:レバー部、37:第1の係止部、38:第3の係止部、39:フック部、40、41:支持部、42、43:突起部、44:突起部(第3の固定部)、45:キャップ部、46:溝部(第1の固定部)、47:貫通孔、48:部品収納筒、49:出力軸、50:ねじりばね、51、52:取付け穴、53:Oリング、54:リブ、55:切欠き部、56:抜け止め部、57:貫通孔、58:突出部、59:ストッパー部、60:凹部、61:固定部、62:ロック部、63:カバー部、64:本体、65:レバー部、66:第2の係止部、67:支持部、68:突起部、69:溝部(第2の固定部)、70:溝部(第4の固定部)、71:コード
Claims (10)
- トイレ本体の後側に設けられた機能部の収納ケース内の前部両側に第1、第2の開閉制御ユニットがそれぞれ配置され、前記第1、第2の開閉制御ユニットにそれぞれ備えられた第1、第2の回動軸に、それぞれ開閉部材を構成する便蓋及び便座の基端部を一体的に着脱可能に取付け、前記便蓋及び便座を個別に回動させて開閉制御するための開閉部材の着脱構造において、
前記便座の各基端部は、その軸心を同じとする前記便蓋の各基端部の内側にそれぞれ配置され、前記便座の各基端部の内側には、実質的にU字状となった開口部を備えた第1、第2の係合部材がそれぞれ設けられ、前記第1の係合部材は前記第1の回動軸に対して回動し、前記第2の係合部材には前記第2の回動軸に対して回動するロック部が設けられ、前記第1、第2の係合部材の開口部を前記第1、第2の回動軸にそれぞれ嵌め込んだ後、前記第1の係合部材及び前記ロック部をそれぞれ回動させ、前記第1、第2の係合部材の各開口部に前記第1、第2の回動軸を回動自在に固定することを特徴とするトイレ装置における開閉部材の着脱構造。 - 請求項1記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、前記第1の係合部材及び前記ロック部の周辺部にはそれぞれ第1、第2の係止部が設けられ、前記第1の係合部材を前記第1の回動軸に対して回動させ、前記第1の係止部を前記収納ケースの第1の固定部に固定し、前記ロック部を前記第2の回動軸に対して回動させ、前記第2の係止部を前記第2の係合部材の第2の固定部に固定した後は、前記第1の係合部材及び前記ロック部の回動を防止することを特徴とするトイレ装置における開閉部材の着脱構造。
- 請求項2記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、前記第1の係合部材の周辺部には、前記第1の係止部と異なる位置に第3の係止部が設けられ、前記第1の係合部材を前記第1の回動軸に対して回動させ、前記第3の係止部を前記便座の第3の固定部に固定し、前記ロック部を前記第2の回動軸に対して回動させ、前記第2の係止部を前記第2の係合部材の第4の固定部に固定した後は、前記第1、第2の係合部材の各開口部を開放状態に維持することを特徴とするトイレ装置における開閉部材の着脱構造。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、前記第2の係合部材は前記便座の軸心方向にスライド可能な構成となっており、前記便蓋及び便座を前記第1、第2の回動軸から取外し、前記第2の係合部材を前記便座の軸心方向中央部にスライドさせることで、前記便蓋と前記便座とを分離でき、また前記便蓋と前記便座との軸心を同一とした状態で、前記第2の係合部材を前記便座の軸心方向端部へスライドさせることで、前記便蓋と前記便座とを個別に回動可能に一体化できることを特徴とするトイレ装置における開閉部材の着脱構造。
- 請求項4記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、前記第2の係合部材の周囲にリブを設けると共に、前記第2の係合部材が回動自在に嵌入する前記便座の基端部の一部に切欠き部を設け、該切欠き部から前記リブが常時露出することを特徴とするトイレ装置における開閉部材の着脱構造。
- 請求項5記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、前記便座の基端部には、前記第2の係合部材の脱落を防止する抜け止め部が設けられたことを特徴とするトイレ装置における開閉部材の着脱構造。
- 請求項6記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、前記抜け止め部は前記第2の係合部材をスライド可能に載置するガイドで構成され、該ガイドの端部には、前記第2の係合部材を前記便座の軸心方向中央部にスライドさせた場合に前記リブと当接可能なストッパー部が設けられていることを特徴とするトイレ装置における開閉部材の着脱構造。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、前記第2の係合部材には前記便座を開状態の方向に付勢するばね機構が備えられ、前記便座の閉状態が該便座の自重により維持されることを特徴とするトイレ装置における開閉部材の着脱構造。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、前記第1、第2の開閉制御ユニットの少なくともいずれか一方は減速機付きモータを備え、前記開閉部材の開閉及び開のいずれか一方を電動によって行なうことを特徴とするトイレ装置における開閉部材の着脱構造。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のトイレ装置における開閉部材の着脱構造において、前記第1、第2の開閉制御ユニットはダンパー機構を備え、前記開閉部材が開状態から閉状態へと回動する速度を制動することを特徴とするトイレ装置における開閉部材の着脱構造。
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