JP2543274Y2 - 水洗便器の洗浄水タンク装置 - Google Patents

水洗便器の洗浄水タンク装置

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JP2543274Y2
JP2543274Y2 JP9527491U JP9527491U JP2543274Y2 JP 2543274 Y2 JP2543274 Y2 JP 2543274Y2 JP 9527491 U JP9527491 U JP 9527491U JP 9527491 U JP9527491 U JP 9527491U JP 2543274 Y2 JP2543274 Y2 JP 2543274Y2
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康治 泉
修治 井上
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東陶機器株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、便器に洗浄水を供給す
る洗浄水タンクに係り、特に継続して洗浄水を流すとき
に操作用のハンドルを簡単にロックして使えるようにし
た洗浄水タンク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】腰掛式の水洗便器は、その後部側に洗浄
水タンクを立ち上げて固定する仕様のものが一般に利用
されている。一方、局部洗浄機能を持つ衛生洗浄装置も
近来になって広く利用されるようになり、このような電
気機器を便器に組み込むのに伴って、便器用の洗浄水も
自動的に供給できるようにしたものも既に開発されてい
る。
【0003】この自動式のものとしては、本出願人が提
案して実開昭63−198662号として出願公開され
たものがある。これは、便器への流路を開く排水弁をモ
ータ等の駆動装置に連接し、スイッチによってこの駆動
装置を作動させて自動的に給水できるようにしたもので
ある。そして、停電や電動機等の故障に備えるため、手
動式のハンドルも排水弁に付属した構成を持つ。
【0004】排水弁を開くには、駆動装置及び手動式の
ハンドルと排水弁を結び付けた玉鎖を上に引き上げるた
めのレバーを回す構造とすることが必要である。このた
め、駆動装置の出力軸及びハンドルの回転軸にこのレバ
ーの基端を接続することになり、停電の際にはハンドル
を回してレバーを動かすように操作する。
【0005】駆動装置の場合であれば、スイッチをオン
したままとしておけば、洗浄水を継続して便器に送り込
むことができる。ところが、ハンドルによる手動操作で
は、継続して洗浄水を流すには、その姿勢をロックして
排水弁を開いたままに維持することになる。このような
ロックのため、先の公報に記載のものにも、洗浄水タン
クの上方から操作できるようにしたハンドルが組み込ま
れている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところが、このハンド
ルのロック構造は、一旦上に引き上げた後にロック姿勢
となる方向に回すというものである。このような手動操
作のハンドル構造に対して、たとえば手動ハンドル式の
洗浄水タンクでは、ロック手段としてハンドルにボタン
を備え、このボタンを押してハンドルを回してしまえば
機械的にハンドルをロックできるものが広く利用されて
いる。
【0007】この従来式のハンドルに比べると、自動式
のものに併用するハンドルをロックする取り扱いはかな
り面倒になる。たとえば、子供や老人等が使う場合、ハ
ンドルを上げた後に回転させるという取り扱いに戸惑う
ことが多い。これは、ハンドルを引き上げる取り扱い
と、この引上げの後にハンドルを回す操作とが、動きの
面からみて連続性に欠けることが一つの原因である。す
なわち、各種のスイッチやハンドルでは、指を掛けて操
作する力の向きを余り変えないで済むもののほうが操作
性がよく、引き上げる動作とこれとは全く違う向きにハ
ンドルを回す動作を必要とすることは、動作の連続性か
らみて取り扱い難さが残る。
【0008】また、ハンドルをロックするときだけでな
く、これを解除する場合でも複雑な指先の動きが要求さ
れる。このため、解除するのに時間がかかり過ぎ、無駄
に洗浄水を垂れ流してしまうこともある。
【0009】本考案において解決すべき課題は、排水弁
を開閉させるハンドルのロック及びその解除が簡単に行
えるようにして操作性を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案は、便器のボール
への流路に排水弁体を備え、該排水弁体を連接して開閉
させるレバーと、該レバーを回動操作するハンドルとを
備えた洗浄水タンク装置であって、前記ハンドルをその
回転軸方向に移動可能に連接し且つ該ハンドルの回転を
前記レバーに伝達する伝達軸と、前記ハンドルの回転軸
の先端周面部に設けたロックヘッドと、前記伝達軸を回
転自在に支持する部材に貫通して設けられ、前記ハンド
ルの開弁位置への回動操作のときに前記ロックヘッドが
描く軌跡上に切開して前記ロックヘッドを挿入且つ係合
可能なロック孔と、前記ハンドルをその回転軸方向に移
動させて前記ロックヘッドを前記ロック孔に挿入してい
るとき前記ロック孔と係合するように前記ロックヘッド
をその回転方向に付勢する第1の弾性体とを備えたこと
を特徴とする。
【0011】このような構成において、ロックヘッドと
ロック孔との係合時において、前記弾性体は前記排水弁
をその閉弁方向に付勢すると共に、前記ハンドルには前
記ロ ックヘッドがその回転軸方向に移動して前記ロック
孔から離れる方向に付勢する第2の弾性体を備えたもの
としてもよい。
【0012】
【作用】排水弁体を開く方向へハンドルを回転させる
と、ロックヘッドがロック孔の位置に合うようになり、
このときハンドルをロック孔側へ押せばロックヘッドが
ロック孔に差し込まれて拘束される。このため、ハンド
ルをロックする操作としては、このハンドルを回してか
ら押すだけでよく、予め指先でハンドルを押すようにし
ながら回せばそのままロックされる。
【0013】また、ロックを解除する場合には、ハンド
ルをロック動作の際と同じ方向に少し引いて指先を外す
ようにすれば、ロックヘッドをロック孔から引き離す方
向に付勢している第2の弾性体の復元力によってロック
ヘッドはロック孔から抜け出すと共に、排水弁体をその
閉弁位置に設定する姿勢にレバーを付勢する第1の弾性
体からの作用力が伝達軸からハンドルに伝わるので、ハ
ンドルは元の閉弁位置の姿勢に自動的に復帰する。
【0014】
【実施例】図1は本考案の洗浄水タンク装置を備えた自
動水洗便器の設備全体を示す斜視図、図2はケーシング
内に収めた洗浄水タンク部分を示す縦断面図、図3はケ
ーシング内の洗浄水タンクの左上端部分を示す切欠図で
ある。
【0015】図1において、便器本体1には局部洗浄機
能を備えた衛生洗浄装置を内蔵するケーシング2が一体
化され、このケーシング2には便座2a及び便蓋2bを
それぞれ開閉自在に取り付けている。衛生洗浄装置のノ
ズル装置や乾燥用の温風ファン等及び後述する洗浄水タ
ンクから便器本体1に洗浄水を送り込む操作を行うた
め、壁掛け式の操作盤2cを備える。ケーシング2の内
部には、図2に示すように便器洗浄用の洗浄水タンク4
も含めて収納され、ケーシング2の上端は手洗い鉢3が
一体化されている。そして、この手洗い鉢3の上端部分
には手洗い用の吐水管3aを前側に突き出して固定して
いる。
【0016】洗浄水タンク4には外部からの給水のため
のボールタップ5が設けられる。このボールタップ5は
洗浄水の水位によって上下するフロート5aを備えたも
のであり、洗浄水タンク4に直接水を送り出すほか、給
水を手洗い水としても利用するための供給管5bを吐水
管3aとの間に接続している。また、洗浄水タンク4の
底部には、便器本体1のボール1aに連通する排水口6
を設け、この排水口6に連通するオーバーフロー管7が
組み込まれる。そして、オーバーフロー管7には排水口
6を開閉する排水弁体8が上下に回動自在に取り付けら
れ、排水口6を開くことによって洗浄水タンク4内の洗
浄水をボール1aに送り込むことができる。
【0017】排水弁体8の開閉操作は、洗浄水タンク4
の側部上端に設けたクラッチ機構内蔵の駆動装置9及び
手動用のハンドル10の両方によって行われる。図4に
駆動装置9部分の正面図(図3の方向に見た図に相
当)、図5に一部切欠平面図及び図6に横断面図をそれ
ぞれ示す。なお、図6では説明を判りやすくするため
に、展開した断面図として示している。
【0018】駆動装置9のハウジング9aには、手動用
のハンドル10を回転自在に組み込むと共に、洗浄水タ
ンク4の中に突き出る自動操作用のレバー11が組み込
まれ、このレバー11の先端には排水弁体8との間を結
ぶ玉鎖8aを取り付けている。自動操作用のレバー11
を回転駆動させる駆動源としてモータ12がハウジング
9aの中に組み込まれ、このモータ12はモータコイル
12aとマグネット付きのロータ12bとを備えてい
る。そして、モータ12のロータ12bとレバー11と
の間にはクラッチ機構13と減速機構14とがそれぞれ
配置される。
【0019】クラッチ機構13は、ソレノイドコイル1
3a,可動ヨーク13b,固定ヨーク13cを備え、可
動ヨーク13bの先端には第1クラッチ歯車13dを取
り付けている。また、ハウジング9a側には第2クラッ
チ歯車13eが第1クラッチ歯車13dと同軸上で回転
可能に設けられる。この第2クラッチ歯車13dはロー
タ12bに噛み合ってモータコイル12aへの通電時に
は一体となって回転する。可動ヨーク13bはその軸線
方向へ移動可能であって、ソレノイドコイル13aに通
電されたときには固定ヨーク13cに吸着される方向へ
移動し、第1,第2クラッチ歯車13d,13eは互い
に係合し合って、第2クラッチ歯車13eの回転が第1
クラッチ歯車13dに伝達される。
【0020】クラッチ機構13とレバー11との間に設
ける減速機構14は、平歯車を利用した3個の第1,第
2及び第3減速歯車14a,14b,14cとから構成
される。第1減速歯車14aはロータ12bの先端部に
回転自在に取り付けられ、その歯を第1クラッチ歯車1
3dに噛み合わせている。第2減速歯車14bは第1及
び第3減速歯車14a,14cの中間歯車として配置さ
れたものであり、第3減速歯車14cはその回転をレバ
ー11に伝達するための歯を形成している。そして、レ
バー11の基端にはハウジング9aに回転自在に取り付
けられた駆動軸15が連結固定され、この駆動軸15の
一端に形成した歯車15aを第3減速歯車14cに噛み
合わせている。
【0021】このような構成により、モータコイル12
aに通電されると、先に述べたように可動ヨーク13b
が移動して第1及び第2クラッチ歯車13d,13eが
係合し、ロータ12bの回転が第2クラッチ歯車13e
から第1クラッチ歯車13dに伝達される。このため、
第1クラッチ歯車13dに噛み合っている第1減速歯車
14aから第3減速歯車14cに回転が伝達され、この
第3減速歯車14cは歯車15aを介して駆動軸15を
回転させ、最終的にレバー11が回転する。そして、駆
動軸15には引張りコイルスプリング16が第1の弾性
体として連接され、この引張りコイルスプリング16は
レバー11を下げた姿勢に維持する方向に付勢力を駆動
軸15に対して与えている。
【0022】一方、手動操作用のハンドル10は、モー
タ12によって回転する駆動軸15とは別の伝達経路で
レバー11に回転力を加える。この伝達のために、ハン
ドル10には図6に示すように伝達軸17を組み込む。
図7から図9はこれらのハンドル10及び伝達軸17の
詳細を示すものであって、図7はハンドル10及び伝達
軸17の分解図、図8は図7の右側面図、図9はハンド
ル10の正面図及び図10はハンドル10の上端部を示
す背面図である。
【0023】ハンドル10は指先を掛けるための操作ア
ーム10aと、これに直交する姿勢に背面側に突きだし
た伝達軸17を取り付けるための円筒状のスリーブ10
bとを備える。スリーブ10bの内部の中間部分には内
径を小さくした係合孔10cを形成し、この係合孔10
cより先端側を伝達軸17をキー結合する連接部10d
としている。また、スリーブ10bの先端には、このス
リーブ10bの軸線と平行な姿勢を持つロック用のロッ
クヘッド10eを突き出している。ロックヘッド10e
は、図10に示すようにスリーブ10bの外周面よりも
少し大きな外郭を持つ劣弧状の縦断面形状であり、その
先端の周方向の一端にはストッパー10fを突き出して
いる。このストッパー10fの位置は、図9に示すよう
にハンドル10を操作する向きと逆側のロックヘッド1
0eの周方向の端部である。
【0024】一方、伝達軸17は、レバー11の基端部
に形成した歯車11aに噛み合う劣弧状の歯車17aを
一端に形成したもので、これらの歯車11a,17aに
よってハンドル10の操作力をレバー11に伝達する。
伝達軸17の他端には、二股状の係合ヘッド17bを設
け、スナップフィット式によってこの係合ヘッド17b
をハンドル10の係合孔10cの中に差し込んで連結す
る。すなわち、二股状の係合ヘッド17bの先端部は先
細りするテーパを持ち、このテーパを利用すると共に二
股の隙間による係合ヘッド17bの弾性変形によって、
図6に示すように係合孔10cの中に係合ヘッド17b
を嵌め込むことができる。そして、嵌め込んだときに
は、連接部10dとのキー接合によってスリーブ10b
に対して伝達軸17が同軸上で一体に結合される。ま
た、係合ヘッド17bから或る距離をおいた部分から歯
車17側にかけてを大径部17cとし、ハンドル10に
連結したときにはこの係合ヘッド17bから大径部17
cまでの距離の分に相当して、ハンドル10と伝達軸1
7は互いに軸線方向に移動できるようにしておく。
【0025】更に、スリーブ10bの中にはコイルスプ
リング18を第2の弾性体として組み込む。このコイル
スプリング18は、図6に示すようにハウジング9aに
一端が突き当たり、他端がハンドル10の係合孔10c
周りの壁面に突き当たるように組み込まれる。したがっ
て、図6において、ハンドル10は上側に押すと、コイ
ルスプリング18が収縮し、ハンドル10は伝達軸17
の大径部17cの端面が係合孔10c周りの壁に当たる
までの距離、すなわち図7で説明した距離Lの分だけ移
動することができる。
【0026】図11は、駆動装置9のハウジング9aに
対するハンドル10の連接関係を示す概略斜視図であ
る。
【0027】図6に示すように、駆動装置9のハウジン
グ9aには、ハンドル10をハウジング9aに組み込ん
だときにハンドル10のスリーブ10bの軸線と直交す
る面となるロック座9bを設ける。そして、このロック
座9bには、ハンドル10のロックヘッド10eを挿入
可能なロック孔9cを切開する。ロック孔9cは、図1
1に示すようにロックプレート10eの断面形状と同様
な劣弧状に形成され、その一端にはロックヘッド10e
の移動を規制するストッパーブロック9dをスリーブ1
0b側に突き出して設ける。このストッパーブロック9
dは、図11の矢印方向にハンドル10を回して排水弁
体8を開くときのハンドル10が向かう方向のロック孔
9cの終端部に位置している。
【0028】図12は、ハンドル10のロックヘッド1
0eとロック座9bのロック孔9cとの位置関係を示す
概略図である。
【0029】同図の(a)はハンドル10を操作しない
で弁体8を閉じているときの状態であり、ロック孔9c
に対してスリーブ10bの軸線方向に見てロックヘッド
10eがこのロック孔9cの中に含まれない領域に位置
している。そして、ハンドル10を操作して排水弁体8
を開くときには、同図の(a)の矢印のようにロックヘ
ッド10eが移動していき、最終的には同図の(b)の
ようにロックヘッド10eの一端がストッパーブロック
9dに突き当たり、その動きが規制される。そして、こ
の状態でハンドル10をロック座9b方向へ押すように
すれば、ロックヘッド10eの先端部分をロック孔9c
の中に入り込ませることができる。
【0030】図13は洗浄水タンク4の内部から見た手
動操作によるレバー11の動きを示す図であり、ハンド
ル10に指先を掛けて矢印方向(図3においては洗浄水
タンク4の前面側へ向かう方向)に回転させると、伝達
軸17もこれに一体となって回転する。このため、伝達
軸17の歯車17aに噛み合っているレバー11の歯車
11aによってこのレバー11の先端が上に向けて回動
して図10の(b)の姿勢をとる。このため、玉鎖8a
は引上げられて排水弁体8も上に移動して排水口6が開
かれる。この操作の後に手を離せば、レバー11に連接
している引張りコイルスプリング16の復元力によって
レバー11は、図10の(b)において時計方向に回転
させられ、同図の(a)の元の姿勢に戻る。
【0031】なお、駆動装置9と一体に組み込んだハン
ドル10は、図3に示すように洗浄水タンク4の側壁の
上端部に取り付けられている。そして、これらの駆動装
置9及びハンドル10を含めて洗浄水タンク4の全体が
ケーシング2によってカバーされているので、外部から
ハンドル10を操作できるように開閉自在な蓋2dを設
ける。
【0032】以上の構成において、洗浄水の供給及び停
止を駆動装置9を利用して自動的に行う場合では、操作
盤2cの操作スイッチをオン,オフさせることにより、
モータ12を作動及び停止させる。このとき、モータ1
2の出力軸の回転によって、伝達系を接続状態にしたク
ラッチ機構13及び減速機構14を介して駆動軸15が
回転駆動され、これによりレバー11の先端側が上に向
く姿勢となり、排水弁体8を開くことができる。また、
洗浄水を停止させる操作を行うと、クラッチ機構13に
よるモータ12側との伝達系が切れ、引張りコイルスプ
リング16の復元力によってレバー11は元の姿勢に戻
って排水弁体8を閉じる。
【0033】一方、手動用のハンドル10によって排水
弁体8を開く操作は、図13で説明したとおりである。
なお、操作盤2cのスイッチをオンしない限りは、クラ
ッチ機構13がモータ12から駆動軸15までの伝達系
を接続しないようにしておけば、レバー11は減速機構
13部分のみを回動させて自由回転する。したがって、
ハンドル10による手動操作も可能となる。
【0034】ここで、洗浄水を継続して流すために排水
弁体8を開弁位置に維持するときは、ハンドル10をロ
ック座9bのロック孔を利用してロックし、図13の
(b)のようにレバー11の姿勢を拘束する。このロッ
クの方法を図12及び図14の概略図によって説明す
る。
【0035】図12で説明したように、ハンドル10を
開方向に回すと、ハンドル10のロックヘッド10eが
ロック孔9cの開口域に次第に整合して、ストッパーブ
ロック9dによって同図(b)の位置で停止する。これ
までの過程は、図14の(a)及び(b)に相当する。
そして、ハンドル10をロック座9b方向に押すと、図
14の(c)のようにロックヘッド10eの先端がロッ
ク孔9cの中に入り込み、ストッパー10fがロック座
9bの背面側に周り込む。一方、ハンドル10はレバー
11の歯車11a及び伝達軸17の歯車17aを介して
引張りコイルスプリング16によって、図12において
常に時計方向に付勢されている。したがって、図12の
(b)及び図14の(c)の状態のとき、ハンドル10
から指先を離して自由にすると、ハンドル10はその先
端のストッパー10fがロック座9bの背面壁に重なる
方向へ移動する。そして、この移動と同時にスリーブ1
0bの中にコイルスプリング18の復元力によって、図
14の(d)においてロックヘッド10eは上側へ付勢
される。その結果、図12の(c)及び図14の(d)
のように、ストッパー10fによってロック孔9cから
の抜け出しが不可能となり、ロックヘッド10cはその
位置に拘束保持される。
【0036】このようなハンドル10の操作により、そ
のロックヘッド10cをロック座9bにロックさせるこ
とができる。この操作では、指先でハンドル10の操作
アーム10aを前に引き、その動きが止まった後にこの
操作アーム10aを押すだけで済む。したがって、ロッ
クを必要とする場合でも、指先で簡単に操作することが
でき、従来のように引き上げて更に回転させる方式に比
べると楽に使うことができる。
【0037】また、ロックを解除するには、図13の
(b)の姿勢にあるハンドル10の操作アーム10aを
前に引くだけでよい。すなわち、この操作により図14
の(d)の位置にあるロックヘッド10eがロック孔9
cの中を図において右側に移動し、ストッパー10fが
ロック孔9cの中に入り込んでしまうと、コイルスプリ
ング18の付勢力によってロックヘッド10eがロック
孔9cから抜ける。そして、この動きと同時に引張りコ
イルスプリング16の復元力によってハンドル10及び
レバー11は図13の(a)の元の位置に戻り、排水弁
体8が閉じる。
【0038】なお、実施例ではモータ12による電動式
の併用とした手動操作のハンドル10のロック構造を説
明したが、手動操作式のハンドルだけを備える洗浄水タ
ンクであっても本考案の構成が適用できることは無論で
ある。
【0039】
【考案の効果】本考案では、排水弁体を開いた状態に維
持するためにハンドルをロックする際、このハンドルを
回して押すだけで簡単にロック位置に拘束保持できる。
このため、予めハンドルを押す姿勢に指先を掛けるよう
にしておけば、回した後に押す動作も連続するようにし
て行うことができるので、指を掛け変えたり作用させる
力の方向を変えたりする必要がなくなり、操作性が向上
する。
【0040】また、ロックを解除するときも、ハンドル
を開弁方向に少し引くだけで済み、指先を複雑に動かし
たりする必要がなく、短時間で解除できる。したがっ
て、操作性が向上するだけでなく、ロックの解除も速や
かに行えるので、解除に手間取って洗浄水を無駄に垂れ
流してしまうこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の洗浄水タンク装置を備えた自動水洗便
器の設備の一例を示す斜視図である。
【図2】ケーシング内の機器の配置を示す縦断面図であ
る。
【図3】ハンドルと駆動装置の配置を示すケーシング内
の左側面図である。
【図4】駆動装置の正面図である。
【図5】駆動装置の一部切欠平面図である。
【図6】駆動装置及びハンドルからレバーへの駆動系の
連接構造を展開して示す横断面図である。
【図7】ハンドルと伝達軸の分解図である。
【図8】図7における伝達軸の右側面図である。
【図9】ハンドルの正面図である。
【図10】ハンドルに形成するロックプレート部分を示
す背面図である。
【図11】ロック座に対するハンドルの連接を示す要部
の概略斜視図である。
【図12】ロック孔に対するロックプレートの動きをス
リーブの軸線方向に見た概略図である。
【図13】ハンドルの操作によるレバーの回転を洗浄水
タンクの内側から見た概略図である。
【図14】ロック孔に対するロックプレートの動き及び
ロック状況を説明するための概略断面図である。
【符号の説明】
1 便器本体 2 ケーシング 4 洗浄水タンク 5 ボールタップ 6 排水口 8 排水弁体 9 駆動装置 9a ハウジング 9b ロック座 9c ロック孔 9d ストッパーブロック 10 ハンドル 10e ロックプレート 10f ストッパー 11 レバー 12 モータ 13 クラッチ機構 14 減速機構 15 駆動軸 16 引張りコイルスプリング(第1の弾性体) 17 伝達軸 18 コイルスプリング(第2の弾性体)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便器のボールへの流路に排水弁体を備
    え、該排水弁体を連接して開閉させるレバーと、該レバ
    ーを回動操作するハンドルとを備えた洗浄水タンク装置
    であって、前記ハンドルをその回転軸方向に移動可能に
    連接し且つ該ハンドルの回転を前記レバーに伝達する伝
    達軸と、前記ハンドルの回転軸の先端周面部に設けたロ
    ックヘッドと、前記伝達軸を回転自在に支持する部材に
    貫通して設けられ、前記ハンドルの開弁位置への回動操
    作のときに前記ロックヘッドが描く軌跡上に切開して前
    記ロックヘッドを挿入且つ係合可能なロック孔と、前記
    ハンドルをその回転軸方向に移動させて前記ロックヘッ
    ドを前記ロック孔に挿入しているとき前記ロック孔と係
    合するように前記ロックヘッドをその回転方向に付勢す
    る第1の弾性体とを備えたことを特徴とする水洗便器の
    洗浄水タンク装置。
  2. 【請求項2】 前記ロックヘッドとロック孔との係合時
    において、前記弾性体は前記排水弁をその閉弁方向に付
    勢すると共に、前記ハンドルには前記ロックヘッドがそ
    の回転軸方向に移動して前記ロック孔から離れる方向に
    付勢する第2の弾性体を備えたことを特徴とする請求項
    1記載の水洗便器の洗浄水タンク装置。
JP9527491U 1991-11-20 1991-11-20 水洗便器の洗浄水タンク装置 Expired - Lifetime JP2543274Y2 (ja)

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