JP2004110573A - データ通信方法、データ通信装置、データ通信システム及びデータ通信プログラム - Google Patents

データ通信方法、データ通信装置、データ通信システム及びデータ通信プログラム Download PDF

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Akira Suzuki
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Abstract

【課題】パブリックな情報とローカルな情報とを区別して扱うことができ、かつ、ローカルな作業を行っている間に送られてくるパブリックな情報を漏らさず受信できるようにする。
【解決手段】パブリックモードとローカルモードとを有し、コンピュータ間でのデータ受信に際して、モードに関係なく受信データをメモリに格納させる(S3)とともに、パブリックモード時には(S4のY)、受信した情報を即座に出力部に伝達して表示に反映させ(S5)、一方、ローカルモード時には(S4のN)、受信データを出力部に伝達せず表示に反映させないようにした。これにより、データ受信に際してそのモードに応じてパブリックな情報とローカルな情報とを出力機能に対して即座に出力させるか否かで区別して扱うことができ、受信データは必ず保存されるので、ローカルな作業を行っている間に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信できる。
【選択図】    図31

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、会議システム、プレゼンテーションシステム等に適したデータ通信方法、データ通信装置、データ通信システム及びデータ通信プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、一般的に行われているプレゼンテーションは、発表の間、発表者が一方的に聞き手に向かって話すことが多い。プレゼンテーションは、プロジェクタや大画面ディスプレイを用いて行われることが殆どであるが、参考資料が配布されない場合、聞き手はそのプロジェクタ若しくは大画面ディスプレイが表示する情報を見ることでしか情報を得られなくなってしまう。
【0003】
このように、参考資料が配られない場合の問題点として、聞き手はスライドの先を見て話の流れを掴むことができない、自分の聞きたい箇所を事前にチェックすることができない、前のスライドを振り返りつつ話を聞いたりできない、などが挙げられる。また、発表が終わり、質疑応答になった場合に、質問する側はどのスライドについて聞きたいのか判らなくなってしまうこともある。質問者の意図するスライドを発表者が表示することができず、無駄な時間が費やされてしまうことも多い。
【0004】
スライドをプリントアウトしたものが参考資料として配布された場合は上記の問題の幾つかは解消される。例えば、発表者と違うスライドをチェックしたりすることは可能であるし、疑問に思ったり質問したいと思ったところをチェックすることもできる。しかしながら、通常、質問者がスライドを直接指定することはやはりできないので、発表者は、質問者の発言を聞いた上で質問者が意図するスライドを表示させなければならないが、言葉での表現であるため質問者の意図するスライドが発表者に伝わらず、該当するスライドを表示させるのに時間がかかる場合が多い。さらには、スライドが特定できたとしても、例えばそのスライドに図が含まれていて、質問者がその図の一部について言及したい場合には、質問者がその意図を発表者に伝えるのは、スライドを指定する場合よりもさらに困難である場合が多い。
【0005】
また、会議のシチュエーションを考えてみると、会議においては、議論するための資料が配布され、会議参加者のうちの誰かが議長(役)となり、会議が進められていく。配布資料を元にして議論がされていくわけであるが、まず、発言者が配布された資料のどのページのことを話しているのかが、聞き手に判りにくい場合がある。どこを参照すればよいのか判らなくなってしまった場合、聞き手はそのまま黙って判っているふりをするか、若しくは、発言者や他の参加者に、資料のどこを参照しているのかを聞くことになる。これは、発言者にとっても聞き手にとっても良いことではない。発言者は直接話しかけられることで、途中で話を妨げられるため不快な思いをするかもしれないし、話すことを忘れてしまうこともあるかもしれない。直接問いかけられなくても、発言者にとっては、聞き手が集中して話を聞いてないことが気になってしまい、うまく話せない可能性がある。聞き手は、資料のどの部分について話されているかどうかを探している間に、発言者が話を進めてしまうことによって、その間の話の内容が判らなくなってしまう可能性がある。
【0006】
結局、探し出せなかった場合、そのままだまっていれば話の内容は殆ど判らないものになってしまい、発言者に聞けば、その議論自体の進行を止めることになり、他の参加者に不快な思いをさせる可能性がある。発言者ではなく、隣の会議参加者に尋ねることをすれば、その人の思考を中断させることになり迷惑をかけることになる。また、表やグラフなどが資料中にある場合、発言者は表の中の数値を示したい場合があるが、これを聞き手に対して的確に伝えるのは非常に困難な作業である。
【0007】
会議においては、参加者各々が活発に意見を言い合う場合が多い。従って、発言者の意図が参加者全員に的確に伝わらないことには議論が成り立たなくなってしまう。参照しているページや表中の数値などを瞬時に的確に会議参加者に周知することができれば、議論もスムーズに進むと考えられる。
【0008】
この点、近年では、会議やプレゼンテーションの際に配られる資料をプリントアウトせずに電子データ(デジタル情報)のまま扱い、それを参加者が閲覧する会議システムやプレゼンテーションシステムが多く提案されている。その多くは、基本的な構成としてクライアント/サーバシステムという形態をとっている。クライアント/サーバシステムは、一つ以上のサービスを提供するためのサーバマシンと、そのサービスを受けるクライアントマシンとから構成され、少数のサーバに対して多数のクライアントがアクセスしてサービスを受ける形式が殆どである。
【0009】
このようなクライアント/サーバシステムは、性能の高いマシン(サーバ)に殆どの処理を任せ、性能の低いマシン(クライアント)はその処理の結果を受け取るという発想で成り立ってきた。しかしながら、近年の技術革新によって、クライアントマシンとサーバマシンとの性能格差は急速に縮まってきている。また、携帯可能なノート型パソコンもその処理能力のアップとともに、小型化、薄型化が進み、会議などにノートパソコンを持ち込んで、ノートパソコンでメモを取るといったことをする人も見受けられるようになってきている。
【0010】
このような環境の変化の中でクライアントとサーバを区別した従来型のシステムの問題点が明確になってきている。
【0011】
まず、クライアント/サーバ型の会議システムなどは、その構成の複雑さから非常に高価な場合が多い上に、保守業務も発生する。従って、複数のマシンが接続される会議システムなどを考えた場合、システムが複雑になりがちなクライアント/サーバシステムでなく、専用サーバを介さないピアツーピア的なネットワーク形態を簡単に形成できる方がよい。これは、会議の開催場所の制限を与えない(専用サーバに接続できない場所でもネットワークの環境さえあれば会議を開催できる)という面や、サーバの導入コストや保守といった金銭面などから考えても明白である。
【0012】
また、例えば、会議専用サーバに情報閲覧用の幾つかのクライアントがネットワークを介して接続されているシステムを考えた場合、各クライアントで表示される情報が同じとなるように、サーバで一括管理している情報をクライアントに配信するケースや、サーバ上にあるファイルをクライアントからリクエストを送信してそのファイルを閲覧するケースがある。
【0013】
サーバから情報を配信するケースでは、クライアント側では情報の操作ができないため、個人的な振り返りや次のページのチェックができないといった問題がある。また、サーバから配信する場合でも、サーバ上のファイルを閲覧する場合でも、参加者全員が一つの同じ情報を参照しているため、基本的にクライアント側からその情報を操作したり、コメントを付け加えたりといったアクション(発言やデータに対する追記、訂正など)ができない場合が多く、仮にできたとしても情報を操作するためのコントロール権を受け渡ししなければならないなど、操作が煩雑になり、シームレスな議論がしにくい。即ち、このようなクライアント/サーバ型のシステムにおいては、表示されている情報は常に会議参加者全員が閲覧する情報である。そこには、個人的なデータの書き込みという情報や、特定の人との1対1のデータのやり取りの情報といったような、個人的なアクションに関する情報が入る余地がない。
【0014】
しかしながら、現在広く一般的に行われているプリントアウトされた配布資料をもとに開催される会議においては、参加者は、もちろん発表者の話は聞いているが、個人的にメモをとったり、発表者が参照しているページとは別のページを見たり、となりの人と資料の確認をしたりといったようなことを行っている。このような個人的なアクションを起こしているので、その個人が必要な情報をストレスなく取得したり、確認したりすることができるのである。
【0015】
従って、円滑な会議を行うためには、参加者全員に閲覧される情報(パブリックな情報)に加えて、個人的な情報(ローカルな情報)、さらには特定の人とやりとりをする情報(プライベートな情報)の3種類の情報を明確に区別し有効に扱える技術が必須であるが、そのような技術は現在のところ殆ど見受けられない。
【0016】
例えば、個人では、会議に参加する出席者が各々の端末を操作しつつ、さらに共有の表示装置に個人が保持する情報を表示させることにより、情報の共有化を図るようにした提案例がある(例えば、特許文献1参照)。この構成においては、共有の表示装置がパブリックな情報、各個人が持っている端末がローカルな情報を扱うことになる。しかしながら、この例においては、情報を共有するために専用ディスプレイをわざわざ用意しなければならないという重大な欠点がある。
【0017】
また、遠隔地にある2端末間においてデータを相互にやりとりして表示させるテレライティング装置において、文書に対して加筆するモードと文書の操作を行うドキュメント操作モードとを用意し、両モードを適宜切換えて両端末間での情報のやりとりを円滑にしている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、この発明においては、パブリックな情報と個人的な情報を区別しているわけではなく、パブリックな情報のやりとりをどのように円滑にするかに注力している。
【0018】
さらに、静止画会議装置においてローカル描画モードを設け、パブリックな情報とローカルな情報を明確に分けるようにした提案例もある(例えば、特許文献3参照)。この提案例においては、テレライティング装置において、個人的なメモ書きはローカル描画モード時に記入し、個人のファイルとして管理でき、個人的なメモ書きの情報を相手端末に送信させないようにして、ローカルのデータとパブリックのデータとを区別している。
【0019】
【特許文献1】
特開2000−236329公報
【特許文献2】
特開平5−207212号公報
【特許文献3】
特開平6−165171号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この特許文献3においては、送信時のモードの区別はしているものの、受信時に関してはなんら言及がなく、個人的なメモ書き時に、相手端末から情報を受信した場合の処理などに関してのものではない。また、この特許文献3では加筆という動作にのみ、ローカル描画モードを用意しており、他のアクションに関しては言及がない。
【0021】
このように、会議などの場において、参加者全員に閲覧される情報(パブリックな情報)に加えて個人的な情報(ローカルな情報)、さらには特定の人とやりとりをする情報(プライベートな情報)を扱うことのできる技術は見受けられず、会議参加者は、基本的にはパブリックな情報だけを見ることが多く、個人的なメモ書きや他のページの閲覧などといった行為を行いにくいため、個人的に資料を振り返りたいがために会議の進行を妨げたり、個人的に情報を得られないため理解が悪かったりといった現象が起きている。
【0022】
また、会議などの場においては、ここで言うところのパブリックな情報とローカルな情報だけでなく、様々な情報を得たり、不明な点の確認などを行ったりするために、特定の人との情報をやりとりするのが普通である。従って、全ての人に行き渡るパブリックな情報、個人的な振り返りなどを行うローカルな情報、特定の人とのやりとりであるプライベートな情報の3つの種類の情報を扱えて初めて、ユーザにとって有益なミーティングシステムとなり得る。
【0023】
しかしながら、先に述べたように、この3種類の情報を明確にきちんと区別して扱っている技術は現在のところ見受けられない。
【0024】
この点、これまで述べてきたような幾つかの問題点を解消するために発明された文書のデータ構造、記憶媒体及び情報処理装置に関する提案例が本出願人によりなされている。その概要は、新しいドキュメントの形態としてカプセル化文書形式をとっており、テキスト、画像、動画、などといったマルチメディアコンテンツに加えて、それらを表示するためのプログラム、通信プログラム、加筆プログラム、記録プログラムなどを一つの書庫ファイルとして扱うようにしたものである。
【0025】
このカプセル化文書を配布資料として、例えばプレゼンテーション参加者が持参するノートパソコンに配布し、文書を起動することにより、プレゼンテーション参加者全員の資料がカプセル化文書内の通信プログラムを利用して文書の同期が取れるようになる。つまり、発表者がページを捲ったら、その情報を他の文書に通知することにより、他の文書も発表者と同じページを閲覧することができる。参加者全員が同じ文書を各々持っているので、参加者は通信可能状態にしなければ、他の人からの送信を受け付けず、自分の見たいところを見ることができる。また、他の人を自分の文書の状態にしたい場合は同期ボタンを押せば、通信可能状態にある全ての文書を自分の文書状態で同期することができる。従って、質問する際にも、自分の文書で質問したいところを表示させ、同期ボタンを押すことによって、簡単に意図するページを他の文書においても表示させることができる。加えて、加筆プログラムで加筆された情報も同期可能であるため、より詳細に質問者の意図するものを他の参加者に伝えることができる。
【0026】
このように、通信機能プログラムを内蔵したカプセル化文書を用いれば、先に述べたようなプレゼンテーションや会議などでの問題点及びクライアント/サーバ型システムの問題点の解消が可能である。
【0027】
しかし、このような改良された提案例に関しても幾つかの問題点がある。一つは、或る一人が同期ボタンを押すと、他の通信可能状態にある文書全部が強制的にその文書と同じ状態になってしまうことである。これでは個人的に作業をしている場合などでは、作業や思考を中断されてしまう。これを避けるために通信しない状態にして個人的な作業を行うと、確かにその作業や思考は中断されることはないが、周りの情報を受けることができないため、個人的な作業中に周りがどのような情報のやりとりをし、どのような議論があったかが判らなくなってしまう。
【0028】
そこで、本発明は、パブリックな情報やローカルな情報、さらには、プライベートな情報を効果的に効率よく扱うことができ、従来の技術よりはるかにコミュニケーションの質を高めることが可能な技術を提供することを目的とする。即ち、本発明は、従来からあるプレゼンテーションや会議などでのコミュニケーションのしにくさの問題点と、クライアント/サーバシステム型の既存の会議システムなどの問題点などを解消し、デジタル情報をやりとりするコミュニケーションの方法としてさらに柔軟な方法を提供することを目的とする。
【0029】
より具体的な目的の一つは、パブリックな情報とローカルな情報とを区別して扱うことができ、かつ、ローカルな作業を行っている間に送られてくるパブリックな情報を漏らさず受信できるようにすることである。
【0030】
より具体的な目的の一つは、パブリックモードとローカルモードの2つに加え、特定のコンピュータと情報の送受信するためのプライベートモードを設けて、プライベートモード時に送信されてきたパブリックな情報を漏らさず受信できるようにすることである。
【0031】
より具体的な目的の一つは、パブリックモード時にはユーザが送信ボタンを押すような明示的な送信操作を行うことなく、情報を送信できるようにすることである。
【0032】
より具体的な目的の一つは、ローカルモード時には他のコンピュータの表示に影響を与えないようにすることである。
【0033】
より具体的な目的の一つは、特定のコンピュータと情報の送受信を行うモードに速やかに移行させることである。
【0034】
より具体的な目的の一つは、ユーザが自由にモードを切換えられるようにすることである。
【0035】
より具体的な目的の一つは、再び元のモードに戻ったときに速やかに作業の続きができるようにすることである。
【0036】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、相互にネットワーク接続された複数のコンピュータ間でデータを送受信するデータ通信方法であって、コンピュータ間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に前記各コンピュータに具備させ、前記通信機能による前記コンピュータ間でのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により自己のコンピュータに保存させる保存ステップと、その受信データのモード属性と自己のコンピュータのモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断ステップと、を含む。
【0037】
従って、コンピュータ間でのデータ受信に際してそのモードに応じて受信データを出力機能に対して出力させるか否かで区別して扱うことができる。また、モードを問わず受信データは保存されるので、受信データを出力機能に対して出力させないモード状態の場合であっても、そのモード中に送られてくるデータを漏らさず受信することができる。
【0038】
請求項2記載の発明は、相互にネットワーク接続された複数のコンピュータ間でデータを送受信するデータ通信方法であって、コンピュータ間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に前記各コンピュータに具備させ、前記通信機能による前記コンピュータ間でのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により自己のコンピュータに保存させる保存ステップと、その受信データのモード属性と自己のコンピュータのモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断ステップと、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有し自己のコンピュータがパブリックモードである場合には当該受信データを即座に前記出力機能に対して出力させるパブリックモード受信処理ステップと、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己のコンピュータがローカルモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないローカルモード受信処理ステップと、を含む。
【0039】
従って、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードを有することにより、データ受信に際してそのモードに応じてパブリックな情報とローカルな情報とを出力機能に対して即座に出力させるか否かで区別して扱うことができる。また、モードを問わず受信データは保存されるので、ローカルな作業を行っている間に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。
【0040】
即ち、他のコンピュータから送信されてくるデータを常に受取り、その情報に基づいて即座に出力機能に対して伝達させるパブリックモードと、他のコンピュータから送信されてくるデータをバックグラウンドで受取りながら、個人的な作業をすることができるローカルモードとを有することにより、プレゼンテーションやミーティングの場では、通常はパブリックモードにしておくことにより、発言者の意図する情報が常に自己のコンピュータの画面に表示される。また、個人的に資料を振り返って見たり、先を見たりしたい場合には、ローカルモードにすることにより、強制的な表示の変更はされずに、自分の仕事に集中できる。その上、その間の受信データはきちんと保存されているので、後から参照が可能であり、情報を逃すことがない。
【0041】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のデータ通信方法において、ネットワーク上の特定のコンピュータ間でデータの送受信を行うプライベートモードを有し、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己のコンピュータがプライベートモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないプライベートモード受信処理ステップを、さらに含む。
【0042】
従って、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードに加え、特定のコンピュータとの間でデータを送受信するためのプライベートモードを有し、プライベートモード時であっても受信データは保存されるので、プライベートモード時に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。
【0043】
即ち、会議などの場においては、パブリックな情報やローカルな情報だけでなく、細かな情報を得たり、不明な点の確認などを行ったりするために、全体に問うことはせず、特定の人と情報をやりとりするのが普通であり、このような特定の人とやり取りするプライベートな情報をプライベートモードにより扱えるようにしているので、ユーザにとって有益なミーティングシステム(アプリケーション)を提供できる。
【0044】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一記載のデータ通信方法において、前記各コンピュータは、コンピュータにより解釈、実行される前記通信機能、データ処理機能及び出力機能に関するプログラムコードファイルが、文書の表現実体に関するコンテンツ情報ファイルとともに、単一の文書としてカプセル化されたカプセル化文書を前記コンテンツ情報に関するデータの送受信に用いる。
【0045】
従って、コンテンツ情報ファイルとともに通信機能等のプログラムコードファイルが単一の文書としてカプセル化されたカプセル化文書を利用することで、その取扱いや管理が極めて容易な上に、文書間でのデータのやり取りが可能になり、例えば、会議等での文書を媒介としたコミュニケーションの円滑化が図られる。
【0046】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載のデータ通信方法において、前記各コンピュータは、ユーザの操作情報を取得する操作情報取得機能をプログラムにより実行可能に有し、前記通信機能を用いて送受信されるデータは、前記操作情報取得機能により取得される操作情報である。
【0047】
従って、操作情報を取得したら即座にその情報を送信することができる。
【0048】
請求項6記載の発明は、請求項5記載のデータ通信方法において、前記通信機能による前記コンピュータ間でのデータ送信に際して、パブリックモード時には、前記操作情報取得機能によって操作情報が取得されることを契機として、当該操作情報をパブリックな情報として前記通信機能により連続的に送信するパブリックモード送信処理ステップを含む。
【0049】
従って、パブリックモード時にはユーザが明示的に送信操作を行うことなく、操作情報を取得した時点で操作情報を送信させることができ、例えば、送信ボタンを押すことなく情報を連続的に送信させることができ、送信ボタンを押すような煩雑さをなくすことができる。
【0050】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一記載のデータ通信方法において、前記通信機能による前記コンピュータ間でのデータ送信に際して、ローカルモード時には、データの送信を禁止させるローカルモード送信処理ステップを含む。
【0051】
従って、ローカルモード時にはデータを送信しないので、他のコンピュータに影響を与えることがない。
【0052】
請求項8記載の発明は、請求項3ないし7の何れか一記載のデータ通信方法において、ユニキャストによるデータを前記通信機能により受信した際には自動的にプライベートモードに移行させるプライベートモード受信移行ステップを含む。
【0053】
従って、ユニキャストによるデータ受信時に自動的にプライベートモードに移行させることにより、特定のコンピュータとの間でデータの送受信を行うモードに速やかに移行する。
【0054】
請求項9記載の発明は、請求項3ないし8の何れか一記載のデータ通信方法において、前記通信機能により特定のコンピュータに対してデータを送信したときに自動的にプライベートモードに移行させるプライベートモード送信移行ステップを含む。
【0055】
従って、特定のコンピュータにデータを送信する際に自動的にプライベートモードに移行させることにより、特定のコンピュータとの間でデータの送受信を行うモードに速やかに移行する。
【0056】
請求項10記載の発明は、請求項5ないし9の何れか一記載のデータ通信方法において、プライベートモード時には、ユーザによる特定のコンピュータに対してデータを送信するための操作情報を前記操作情報取得機能により取得するまで、データの送信を待機させるデータ送信待機ステップを含む。
【0057】
従って、特定のコンピュータとの間でデータの送受信を行うプライベートモードにおいて、連続的にデータを送信してしまうと、それを受ける側のコンピュータでは、ユーザ操作がしにくくなるので、ユーザが明示的に送信したいときだけデータを送信することにより、特定コンピュータとのコミュニケーションがしやすくなる。
【0058】
請求項11記載の発明は、請求項1ないし10の何れか一記載のデータ通信方法において、前記各コンピュータは、ユーザの操作を受付けてモードを選択自在に切換えるモード選択機能をプログラムにより実行可能に有し、前記モード判断ステップは、前記モード選択機能が受付けたモードにより自己のコンピュータのモードを判断する。
【0059】
従って、ユーザが自由にモードを切換えることができる。
【0060】
請求項12記載の発明は、請求項11記載のデータ通信方法において、前記操作情報取得機能が、前記モード選択機能によるモードの切換えに関する操作情報を取得した場合に、その操作時点の出力データを、前記データ処理機能により保存した後に選択されたモード状態に移行させるモード移行処理ステップを含む。
【0061】
従って、モード移行に際しては、元のモード状態を保存することにより、再びそのモードに戻ったときに速やかに作業の続きができるようになる。
【0062】
請求項13記載の発明は、請求項11又は12記載のデータ通信方法において、前記操作情報取得機能が、前記モード選択機能によるモードの切換えに関する操作情報を取得して選択されたモード状態に移行させる際、当該移行するモード状態に関して保存されている最新のデータを参照して前記出力機能により前記出力部に出力させる移行時点出力制御ステップを含む。
【0063】
従って、例えば、ローカルモードからパブリックモードへ移行した際に、パブリックモード上の最新のデータを出力することにより、例えば、会議等において速やかに議論に加われるようになる。また逆に、パブリックモードからローカルモードに移行する際も、自身が作業していた状態に即座になることで、ユーザが自身の作業に入りやすくなる。
【0064】
請求項14記載の発明は、請求項11ないし13の何れか一記載のデータ通信方法において、前記操作情報取得機能が、前記モード選択機能によりパブリックモードへのモード切換えに関する操作情報を取得した場合に、他のコンピュータ上で実行されているプログラムにパブリックモード上の最新のデータをリクエストするための情報要求コマンドを、前記通信機能を用いて送信させる情報要求コマンド送信ステップを含む。
【0065】
従って、例えば会議等において途中参加したときなどは、自身はパブリックの情報を持っていないが、他のコンピュータにパブリックモード上の最新のデータを問合わせることができる。
【0066】
請求項15記載の発明は、請求項14記載のデータ通信方法において、情報要求コマンド送信ステップは、前記情報要求コマンドの送信先として、当該コンピュータが保持している通信可能なコンピュータリスト中から一つを選ぶことによって決定する。
【0067】
従って、通信可能なコンピュータの中から一つを選んでリクエストすることができる。
【0068】
請求項16記載の発明は、請求項15記載のデータ通信方法において、当該コンピュータが保持している通信可能なコンピュータリスト中に前記情報要求コマンドを送信すべきコンピュータがない場合には、自己のコンピュータが保持しているパブリックモード上の最新のデータを参照して前記出力機能により前記出力部に出力させる第1の移行時点出力代替ステップを含む。
【0069】
従って、リクエストを出すべきコンピュータがなかった場合には、次善の策として、自身が保持しているパブリックモード上の最新のデータを利用することができる。
【0070】
請求項17記載の発明は、請求項16記載のデータ通信方法において、当該コンピュータが保持している通信可能なコンピュータリスト中に前記情報要求コマンドを送信すべきコンピュータがなく、かつ、自己のコンピュータがパブリックモード上の最新のデータを保持していない場合には、ローカルモード上の最新のデータを参照して前記出力機能により前記出力部に出力させる第2の移行時点出力代替ステップを含む。
【0071】
従って、リクエストを出すべきコンピュータがなく、かつ、自身がパブリックモード上の最新のデータも保持していない場合には、さらに次善の策として、ローカルモード上の最新のデータを利用することができる。
【0072】
請求項18記載の発明は、請求項15又は16記載のデータ通信方法において、通信機能により前記情報要求コマンドを受信したとき、当該情報要求コマンドの送信元コンピュータに対して、自己のコンピュータが保持しているパブリックモード上の最新のデータを前記通信機能を用いて送信する情報要求コマンド応答ステップを含む。
【0073】
従って、パブリックモード上の最新のデータのリクエストがきたら、その送信元コンピュータに自身が保持しているパブリックモード上の最新のデータを送信することにより、情報の通知ができる。
【0074】
請求項19記載の発明は、ネットワークを通じて接続された他のコンピュータとの間でデータを送受信するコンピュータ構成のデータ通信装置であって、他のコンピュータとの間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、前記通信機能による他のコンピュータからのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により保存させる保存手段と、その受信データのモード属性と自己のモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断手段と、を備える。
【0075】
従って、コンピュータ間でのデータ受信に際してそのモードに応じて受信データを出力機能に対して出力させるか否かで区別して扱うことができる。また、モードを問わず受信データは保存されるので、受信データを出力機能に対して出力させないモード状態の場合であっても、そのモード中に送られてくるデータを漏らさず受信することができる。
【0076】
請求項20記載の発明は、ネットワークを通じて接続された他のコンピュータとの間でデータを送受信するコンピュータ構成のデータ通信装置であって、他のコンピュータとの間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、前記通信機能による他のコンピュータからのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により保存させる保存手段と、その受信データのモード属性と自己のモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断手段と、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有し自己がパブリックモードである場合には当該受信データを即座に前記出力機能に対して出力させるパブリックモード受信処理手段と、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がローカルモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないローカルモード受信処理手段と、を備える。
【0077】
従って、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードを有することにより、データ受信に際してそのモードに応じてパブリックな情報とローカルな情報とを出力機能に対して即座に出力させるか否かで区別して扱うことができる。また、モードを問わず受信データは保存されるので、ローカルな作業を行っている間に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。
【0078】
即ち、他のコンピュータから送信されてくるデータを常に受取り、その情報に基づいて即座に出力機能に対して伝達させるパブリックモードと、他のコンピュータから送信されてくるデータをバックグラウンドで受取りながら、個人的な作業をすることができるローカルモードとを有することにより、プレゼンテーションやミーティングの場では、通常はパブリックモードにしておくことにより、発言者の意図する情報が常に自己のコンピュータの画面に表示される。また、個人的に資料を振り返って見たり、先を見たりしたい場合には、ローカルモードにすることにより、強制的な表示の変更はされずに、自分の仕事に集中できる。その上、その間の受信データはきちんと保存されているので、後から参照が可能であり、情報を逃すことがない。
【0079】
請求項21記載の発明は、請求項20記載のデータ通信装置において、ネットワーク上の特定の他のコンピュータとの間でデータの送受信を行うプライベートモードを有し、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がプライベートモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないプライベートモード受信処理手段を、さらに備える。
【0080】
従って、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードに加え、特定のコンピュータとの間でデータを送受信するためのプライベートモードを有し、プライベートモード時であっても受信データは保存されるので、プライベートモード時に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。
【0081】
即ち、会議などの場においては、パブリックな情報やローカルな情報だけでなく、細かな情報を得たり、不明な点の確認などを行ったりするために、全体に問うことはせず、特定の人と情報をやりとりするのが普通であり、このような特定の人とやり取りするプライベートな情報をプライベートモードにより扱えるようにしているので、ユーザにとって有益なミーティングシステム(アプリケーション)を提供できる。
【0082】
請求項22記載の発明は、請求項19ないし21の何れか一記載のデータ通信装置において、コンピュータにより解釈、実行される前記通信機能、データ処理機能及び出力機能に関するプログラムコードファイルが、文書の表現実体に関するコンテンツ情報ファイルとともに、単一の文書としてカプセル化されたカプセル化文書を記憶装置上に有する。
【0083】
従って、コンテンツ情報ファイルとともに通信機能等のプログラムコードファイルが単一の文書としてカプセル化されたカプセル化文書を利用することで、その取扱いや管理が極めて容易な上に、文書間でのデータのやり取りが可能になり、例えば、会議等での文書を媒介としたコミュニケーションの円滑化が図られる。
【0084】
請求項23記載の発明は、請求項19ないし22の何れか一記載のデータ通信装置において、各モード時の操作記録の経過を表示部に一覧表示させる経過一覧表示手段を備える。
【0085】
従って、各モード時の操作記録の経過が表示部に一覧表示されるので、過去におけるモード切換え等のユーザ操作、受信データの変遷等を後になって確認することが可能となる。
【0086】
請求項24記載の発明は、請求項19ないし23の何れか一記載のデータ通信装置において、ローカルモード時には、保持されているデータに基づき、当該データ通信装置に関する操作情報、送受信したパブリックモード上のデータ又はプライベートモード上のデータが随時振り返り自在とする過去データ記録閲覧手段を備える。
【0087】
従って、ローカルモード時に、自身の操作情報や、送受信したデータ内容等を任意に振り返ることができ、ローカルモード時の作業がしやすくなる。
【0088】
請求項25記載の発明は、相互にネットワーク接続された複数のコンピュータ間でデータを送受信するデータ通信システムであって、前記各コンピュータは、コンピュータ間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、前記通信機能によりデータを受信するコンピュータは、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により自己のコンピュータに保存させる保存手段と、その受信データのモード属性と自己のコンピュータのモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断手段と、を備える。
【0089】
従って、コンピュータ間でのデータ受信に際してそのモードに応じて受信データを出力機能に対して出力させるか否かで区別して扱うことができる。また、モードを問わず受信データは保存されるので、受信データを出力機能に対して出力させないモード状態の場合であっても、そのモード中に送られてくるデータを漏らさず受信することができる。
【0090】
請求項26記載の発明は、相互にネットワーク接続された複数のコンピュータ間でデータを送受信するデータ通信システムであって、前記各コンピュータは、コンピュータ間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、前記通信機能によりデータを受信するコンピュータは、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により自己のコンピュータに保存させる保存手段と、その受信データのモード属性と自己のコンピュータのモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断手段と、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有し自己がパブリックモードである場合には当該受信データを即座に前記出力機能に対して出力させるパブリックモード受信処理手段と、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がローカルモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないローカルモード受信処理手段と、を備える。
【0091】
従って、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードを有することにより、データ受信に際してそのモードに応じてパブリックな情報とローカルな情報とを出力機能に対して即座に出力させるか否かで区別して扱うことができる。また、モードを問わず受信データは保存されるので、ローカルな作業を行っている間に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。
【0092】
即ち、他のコンピュータから送信されてくるデータを常に受取り、その情報に基づいて即座に出力機能に対して伝達させるパブリックモードと、他のコンピュータから送信されてくるデータをバックグラウンドで受取りながら、個人的な作業をすることができるローカルモードとを有することにより、プレゼンテーションやミーティングの場では、通常はパブリックモードにしておくことにより、発言者の意図する情報が常に自己のコンピュータの画面に表示される。また、個人的に資料を振り返って見たり、先を見たりしたい場合には、ローカルモードにすることにより、強制的な表示の変更はされずに、自分の仕事に集中できる。その上、その間の受信データはきちんと保存されているので、後から参照が可能であり、情報を逃すことがない。
【0093】
請求項27記載の発明は、請求項26記載のデータ通信システムにおいて、ネットワーク上の特定のコンピュータ間でデータの送受信を行うプライベートモードを有し、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がプライベートモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないプライベートモード受信処理手段を、さらに備える。
【0094】
従って、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードに加え、特定のコンピュータとの間でデータを送受信するためのプライベートモードを有し、プライベートモード時であっても受信データは保存されるので、プライベートモード時に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。
【0095】
即ち、会議などの場においては、パブリックな情報やローカルな情報だけでなく、細かな情報を得たり、不明な点の確認などを行ったりするために、全体に問うことはせず、特定の人と情報をやりとりするのが普通であり、このような特定の人とやり取りするプライベートな情報をプライベートモードにより扱えるようにしているので、ユーザにとって有益なミーティングシステム(アプリケーション)を提供できる。
【0096】
請求項28記載の発明は、請求項25ないし27の何れか一記載のデータ通信システムにおいて、前記各コンピュータは、コンピュータにより解釈、実行される前記通信機能、データ処理機能及び出力機能に関するプログラムコードファイルが、文書の表現実体に関するコンテンツ情報ファイルとともに、単一の文書としてカプセル化されたカプセル化文書を記憶装置上に有する。
【0097】
従って、コンテンツ情報ファイルとともに通信機能等のプログラムコードファイルが単一の文書としてカプセル化されたカプセル化文書を利用することで、その取扱いや管理が極めて容易な上に、文書間でのデータのやり取りが可能になり、例えば、会議等での文書を媒介としたコミュニケーションの円滑化が図られる。
【0098】
請求項29記載の発明のデータ通信プログラムは、ネットワークを通じて接続された他のコンピュータとの間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、他のコンピュータとの間でデータを送受信するコンピュータに読取り可能で、当該コンピュータに、前記通信機能による他のコンピュータからのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により保存させる保存機能と、その受信データのモード属性と自己のモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断機能と、を実行させる。
【0099】
従って、コンピュータ間でのデータ受信に際してそのモードに応じて受信データを出力機能に対して出力させるか否かで区別して扱うことができる。また、モードを問わず受信データは保存されるので、受信データを出力機能に対して出力させないモード状態の場合であっても、そのモード中に送られてくるデータを漏らさず受信することができる。
【0100】
請求項30記載の発明のデータ通信プログラムは、ネットワークを通じて接続された他のコンピュータとの間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、他のコンピュータとの間でデータを送受信するコンピュータに読取り可能で、当該コンピュータに、前記通信機能による他のコンピュータからのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により保存させる保存機能と、その受信データのモード属性と自己のモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断機能と、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有し自己がパブリックモードである場合には当該受信データを即座に前記出力機能に対して出力させるパブリックモード受信処理機能と、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がローカルモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないローカルモード受信処理機能と、を実行させる。
【0101】
従って、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードを有することにより、データ受信に際してそのモードに応じてパブリックな情報とローカルな情報とを出力機能に対して即座に出力させるか否かで区別して扱うことができる。また、モードを問わず受信データは保存されるので、ローカルな作業を行っている間に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。
【0102】
即ち、他のコンピュータから送信されてくるデータを常に受取り、その情報に基づいて即座に出力機能に対して伝達させるパブリックモードと、他のコンピュータから送信されてくるデータをバックグラウンドで受取りながら、個人的な作業をすることができるローカルモードとを有することにより、プレゼンテーションやミーティングの場では、通常はパブリックモードにしておくことにより、発言者の意図する情報が常に自己のコンピュータの画面に表示される。また、個人的に資料を振り返って見たり、先を見たりしたい場合には、ローカルモードにすることにより、強制的な表示の変更はされずに、自分の仕事に集中できる。その上、その間の受信データはきちんと保存されているので、後から参照が可能であり、情報を逃すことがない。
【0103】
請求項31記載の発明は、請求項30又は31記載のデータ通信プログラムにおいて、ネットワーク上の特定のコンピュータ間でデータの送受信を行うプライベートモードを有し、モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がプライベートモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないプライベートモード受信処理機能を、さらにコンピュータに実行させる。
【0104】
従って、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードに加え、特定のコンピュータとの間でデータを送受信するためのプライベートモードを有し、プライベートモード時であっても受信データは保存されるので、プライベートモード時に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。
【0105】
即ち、会議などの場においては、パブリックな情報やローカルな情報だけでなく、細かな情報を得たり、不明な点の確認などを行ったりするために、全体に問うことはせず、特定の人と情報をやりとりするのが普通であり、このような特定の人とやり取りするプライベートな情報をプライベートモードにより扱えるようにしているので、ユーザにとって有益なミーティングシステム(アプリケーション)を提供できる。
【0106】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0107】
[文書のデータ構造等に関する既提案例の内容]
本実施の形態の説明に先立ち、その前提となる本出願人による文書のデータ構造、記憶媒体及び情報処理装置に関する既提案例の内容について説明する。図1は、カプセル化された文書であるカプセル化文書のデータ構造を示す模式図である。
【0108】
カプセル化文書101は、図1に示すように、文書全体の構造、配置等の表示状態を表す表示情報ファイルとしての文書配置情報102と、文書内のテキスト内容を表すコンテンツ情報ファイルとしてのテキスト情報103と、その他の静止画像や動画画像を表すコンテンツ情報ファイルとしてのメディア情報104と、文書内容を表示したりユーザ操作を検出したりする複数の動作プログラムファイルとしてのプログラム105とから構築されている。これらの情報は、各々一般的なパーソナルコンピュータのオペレーションシステムが管理できる個別のファイル単位の構造となっている。
【0109】
このようなカプセル化文書101は、FD、ハードディスク、磁気テープ等のような磁気的な記憶媒体、CD、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM等のような光学的な記憶媒体等、各種の記憶媒体に格納することができ、記憶媒体の種類によっては容易に持ち運び可能となる。また、カプセル化文書101は、LANやインターネット等の各種の通信回線を介して伝送可能である。
【0110】
図2は書庫ファイルのデータ構造の一例を示す模式図、図3は書庫ファイルの別のデータ構造の一例を示す模式図である。
【0111】
カプセル化文書101を構成する各ファイル102、103、104、105は、図2及び図3に例示するように、書庫ファイル201という一つのファイルに格納されている。これにより、文書配置情報102(表示情報ファイル)と、テキスト情報103(コンテンツ情報ファイル)と、メディア情報104(コンテンツ情報ファイル)と、プログラム105(動作プログラムファイル)とを単一の文書としてカプセル化するカプセル化手段が構成されている。このような書庫ファイル201のファイル形式としては、一般的に、ZIP形式やLHA形式等があり、これらの技術を利用しても良い。
【0112】
ここで、書庫ファイル201は、複数のファイル102、103、104、105を一つのファイル(書庫ファイル201)として格納するファイル構造を有している。このような書庫ファイル201は、格納機能及び解凍機能を有するアーカイバプログラムを用いることにより、ユーザの求めに応じて複数のファイル102、103、104、105を一つのファイル(書庫ファイル201)として扱うことができる。
【0113】
図2に例示する書庫ファイル201では、複数のファイル102、103、104、105を格納した書庫ファイル201に、各ファイル102、103、104、105が書庫ファイル201中のどの位置にあるかを示すインデックス情報が付加されている。これにより、ファイル102、103、104、105の位置検索が可能となる。また、別の形態として、図3に例示する書庫ファイル201のように、ファイル102、103、104、105毎にヘッダ情報を付加し、その位置を指示することでファイル102、103、104、105の位置検索を可能とする手法を採用しても良い。
【0114】
このように、カプセル化文書101のファイル構造は、カプセル化文書101を構成する図1に示すような複数のファイル102、103、104、105をインデックス(図2参照)又はヘッダ(図3参照)で管理する書庫ファイル形式である。こうして、カプセル化文書101は、複数のファイル102、103、104、105を一つの書庫ファイル201としてカプセル化しているため、ユーザは、見掛け上複数のファイル102、103、104、105を一つの文書として管理し保管することができる。
【0115】
図4はカプセル化文書101に格納されているプログラムのデータ構造を示す模式図、図5はプログラムに含まれている拡張プログラムに関する情報を規定する表示情報ファイルのデータ構造を示す模式図である。
【0116】
カプセル化文書101に格納されている複数の動作プログラムファイルであるプログラム105は、図4に示すように、基本プログラム111と拡張プログラム112とから構成されている。
【0117】
基本プログラム111は、カプセル化文書101の起動時に呼び出すことができるプログラムであり、全てのカプセル化文書101に共通して一つだけ存在するプログラムである。この基本プログラム111は、図示しない起動プログラムを含んでおり、パーソナルコンピュータ301でのカプセル化文書101のアクセス、あるいは必要に応じて、パーソナルコンピュータ301に解釈、実行され、起動される。
【0118】
拡張プログラム112は、カプセル化文書101に含まれている内容に応じて付加されるプログラムであり、例えば、図5に示すように、表示メディアの種類に応じて用意される。一例として、カプセル化文書101に含まれているコンテンツ情報ファイルがテキスト情報103のみである場合には、基本プログラム111に加えて、拡張プログラム112のうちのText Panelプログラム112aがカプセル化文書101に格納されている。また、静止画像や動画画像等を表すデジタル情報ファイルとしてのメディア情報104がカプセル化文書101に含まれている場合には、基本プログラム111に加えて、拡張プログラム112のうちのImage Panelプログラム112b、Movie Panelプログラム112c、3D Panelプログラム112dがカプセル化文書101に格納されている。
【0119】
ここで、図5は、拡張プログラム参照ファイル113の一例を示しており、この拡張プログラム参照ファイル113は、拡張プログラム112とこれに対応するタグ114及び動作115を規定している。このような拡張プログラム参照ファイル113は、プログラム105としてカプセル化文書101に格納されている。
【0120】
次に、文書配置情報102について説明する。文書配置情報102は、カプセル化文書101の各メディアの配置、表示サイズや各メディアのファイル等を記述するファイルである。これらの情報は、例えば、汎用的なXML形式により記述している。
【0121】
図6は、XMLによって記述されたカプセル化文書101の一例を示す模式図である。XMLは、その一例を図6に示すように、各要素をタグというもので記述するファイル形式であり、タグという要素の集まりによって文書を記述する。この場合、タグの中にタグを記述するという入れ子構造をとることも可能であり、各タグにはタグの属性を表すアトリビュートと呼ばれるもので属性を付加することもできる。
【0122】
図7は、図6に示すようにXMLで記述されたカプセル化文書101の表示例を示す模式図である。図7に表示例を示すようなカプセル化文書101は、図6に例示するXMLの記述に基づいて表示される。まず、文書全体を表す<Document>というタグが記述され、この中に文書の構造が記述されている。そして、最初に表題を記述するために、<TEXT>というタグを使用する場合の表示内容は、アトリビュートが省略されている場合にタグ内の内容を表示する。次のTEXTタグの例は、テキスト情報を“本文.TXT”というファイルから読込む例である。次のIMAGEタグは、“画像.JPG”という静止画像をX、Y座標を起点にWIDTH、HIGHTで指示されている大きさで表示するという配置情報である。
【0123】
このように、文書配置情報102は、XML形式によりファイルの指示や配置の指示を行う。
【0124】
また、文書配置情報102は、XML形式を例に挙げて説明したが、その他のHTML形式等の記述言語を使用しても良いし、独自の記述形式を使用しても良い。
【0125】
そして、残りの静止画像、動画画像、3D画像、音声情報等を表すメディア情報104は、汎用のファイルフォーマットでも良いし、特殊な仕様の場合には独自のフォーマットを使用しても良い。
【0126】
これまでに述べてきたように、カプセル化文書101のファイル構造は、文書全体の構造を表す文書配置情報102と、これに対応して表示されるテキスト情報ファイルや画像ファイル等の複数のメディアファイル(テキスト情報103及びメディア情報104)と、複数のプログラム105群から構成されている。
【0127】
[カプセル化文書101の閲覧等]
ここで、カプセル化文書101の基本的な動作である文書起動から文書閲覧までの動作について説明する。そこで、カプセル化文書101との対比のために、一般的なパーソナルコンピュータの動作と従来の文書閲覧動作とについて説明する。
【0128】
図8は、後述する本実施の形態でもデータ通信装置として利用される一般的なパーソナルコンピュータ301(コンピュータ)のハードウェア構成図である。パーソナルコンピュータ301は、情報処理を行うCPU302と、情報を格納するROM303及びRAM304等の一次記憶装置305と、処理結果等を保存するHDD306(ハードディスクドライブ)等の二次記憶装置307と、情報を外部に保管、配布、入手するためのCD−ROM等のリムーバブルメディア308と、外部の他のコンピュータとネットワーク上での通信により情報を伝達するためのネットワークインタフェース309、処理経過や結果等を操作者に表示する表示部であるディスプレイ310、操作者がパーソナルコンピュータ301に命令や情報等を入力するためのキーボード311やマウス312等から構成されており、これらの各部間で送受信されるデータをバスコントローラ313が調停して動作している。
【0129】
一般的に、パーソナルコンピュータ301では、ユーザが電源を投入するとCPU302がROM303内のローダーというプログラムを起動させ、HDD306よりオペレーションシステムというコンピュータのハードウェアとソフトウェアとを管理するプログラムをRAM304に読み込み、このオペレーションシステムを起動させる。このようなオペレーションシステムは、ユーザの操作に応じてプログラムを起動したり、情報を読み込んだり、保存を行ったりする。オペレーションシステムのうち代表的なものとしては、Windows(登録商標)、UNIX(登録商標)等が知られている。これらのオペレーションシステム上で走るプログラムをアプリケーションと呼んでいる。
【0130】
図9は、パーソナルコンピュータ301を用いた従来の文書閲覧処理を示すフローチャートである。従来の文書の閲覧処理としては、図9に示すように、文書閲覧用のアプリケーションプログラムを起動し(ステップS101)、起動したアプリケーションプログラムからこのアプリケーションプログラムのフォーマットに適合した文書ファイルを読込み(S102)、これを表示するというものである(S103)。また、このような処理は、文書ファイルをユーザがマウス312等で選択起動(例えばダブルクリック)することで、選択された文書ファイルに関連付けられたアプリケーションプログラムが起動する、という仕組みになっているのが一般的である。つまり、従来のパーソナルコンピュータ301における文書ファイルの閲覧処理手法としては、全てアプリケーションプログラムから文書データを読込む、というものである。よって、文書ファイルに含まれている文書を表示、編集等するためには、その文書に対応するアプリケーションプログラムが不可欠である。
【0131】
図10は、パーソナルコンピュータ301を用いたカプセル化文書101の文書閲覧処理を示すフローチャートである。ここで、このようなパーソナルコンピュータ301とカプセル化文書101とによって情報処理装置を構成している。
【0132】
カプセル化文書101は、テキスト情報103及びメディア情報104というその実体データに対応するアイコンをパーソナルコンピュータ301上に表示するための図示しないアイコンに関するアイコンファイルを含んでいる。そこで、このアイコンファイルに従ったアイコンがパーソナルコンピュータ301上に表示されることから、ユーザがマウス312等でカプセル化文書101の実体データに対応するアイコンを選択起動(ダブルクリック)すると、カプセル化文書101内に書庫ファイル201として書庫形式で格納されている基本プログラム111が起動される(S201)。基本プログラム111は、その起動後、文書を表示させるための表示ウインドウを作成する(S202)。そして、基本プログラム111は、XML等で記述された書庫ファイル201内の文書配置情報102を読み込む(S203)。
【0133】
基本プログラム111は、文書配置情報102の読み込み後、タグ構造を解析して(S204)、図5に例示するようなタグ名に対応する拡張プログラム112を別スレッドで起動し、文書配置情報102に記述してあるアトリビュートを各拡張プログラム112に渡す(S205)。基本プログラム111は、このような処理をカプセル化文書101に格納された文書配置情報102における全てのタグについて処理終了まで行い(S206)、これによって、文書配置情報102に記述された複数の拡張プログラム112が別スレッドで起動する(S205)。
【0134】
各拡張プログラム112は、基本プログラム111より受け取ったアトリビュートを解析し(S207)、アトリビュートの内容に応じて必要なテキスト情報103及びメディア情報104をカプセル化文書101内の書庫ファイル201から読み込む(S208)。そして、各拡張プログラム112は、基本プログラム111が作成するウインドウ内におけるアトリビュートに応じた大きさの領域にテキスト情報103及びメディア情報104を表示する(S209)。このような処理を行うことで、カプセル化文書101は、複数のテキスト情報103及びメディア情報104を基本プログラム111が確保したウインドウに表示することができる。
【0135】
また、拡張プログラム112は、そのような表示後、各種のイベント発生を認識した場合は(S210のY)、認識したイベントに応じた処理を実行する(S211)。このように、カプセル化文書101は、従来の文書とは根本的に異なる構造で文書を表示することができる。
【0136】
[拡張プログラム112を利用した通信機能]
次いで、拡張プログラム112を利用した通信機能について説明する。
【0137】
この通信機能というのは、ネットワークインタフェース309を介してネットワーク上に接続されている2以上のパーソナルコンピュータ301において起動しているカプセル化文書101の間で通信を実行させる機能である。
【0138】
ここでは、先に説明したカプセル化文書101に通信機能を加える。その場合、通信機能を指定するXMLのタグは、一例として、<com/>とする。例えば基本プログラム111は、このタグを読んだときに、通信機能を有する拡張プログラム112を起動し、拡張プログラム112は、ディスプレイ310に表示されるカプセル化文書101の表示中に図示しない通信ボタンを表示する。
【0139】
図11は、1対1でのカプセル化文書101間における通信の確立処理を示すフローチャートである。ここでは、便宜上、二つの別のパーソナルコンピュータ301である端末Aで起動している文書Aと端末Bで起動している文書Bという、二つのカプセル化文書101間での通信の確立について説明する。
【0140】
端末Aで起動している文書Aでは、通信ボタンをクリックしたことを拡張プログラム112が受け取ると(S301)、ソケットをオープンし、通信待ち状態になる(S302)。この際に使用するポートは各文書に共通であれば良い。
【0141】
次に、通信相手である端末Bで起動している文書Bを指定する場合には(S303)、自身の文書識別コード401を送信する(S304)。このS304での処理は、別スレッドで行っても良い。
【0142】
図12は、文書識別コード401を例示する模式図である。文書識別コード401は、自文書を特定するための識別コードであり、その内容としては、図12に例示するように、ID番号402、ネットワークアドレス番号(IPアドレス)403、ポート番号404、タイトル405、バージョン406及びユーザ名407という情報を含んでいる。
【0143】
この際、自身の文書識別コード401の送信(S304)を伴う通信相手である文書Bの指定は、文書Bのネットワークアドレス番号(IPアドレス)403によって行っても良いし、文書Bのユーザ名407によって行っても良い。
【0144】
そして、送信先である文書Bが受信可能な状態である場合、文書Bは、文書Aから通信確立要求を受信する(S351)。文書Aから通信確立要求を受信した文書Bは、文書Aを通信相手として登録し、文書Aに対して自身の文書識別コード401を送信する(S352)。この場合の文書識別コード401は、文書Bのネットワークアドレス番号(IPアドレス)403でも、文書Bのユーザ名407でも、その他の情報でも良い。
【0145】
そこで、文書Aは文書Bから送信された文書Bの文書識別コード401を受信し(S305)、これによって、文書Aと文書Bとの間で通信が確立する。以上の処理が、1対1でのカプセル化文書101における通信の確立処理である。
【0146】
図13は、複数のカプセル化文書101間における通信の確立処理を示すフローチャートである。このような複数のカプセル化文書101間における通信の確立処理については、ネットワーク上に置かれたパーソナルコンピュータ301の一機能であるリストサーバに依存している。このリストサーバの役割や動作については後述する。
【0147】
図13に示すように、或るカプセル化文書101に表示されている通信ボタンがクリックされると(S401)、そのカプセル化文書101を起動させているパーソナルコンピュータ301では、拡張プログラム112に含まれている通信可能文書管理プログラムとしてのリストサーバが起動しているかどうかを判定し(S402)、起動していなければ(S402のN)リストサーバを起動する(S403)。そして、その際のPORTを、例えば5000として決定しておく。また、文書自身の受信PORTを任意に取得する(S404)。このポートは、文書状態取得用のポートであり、同一パーソナルコンピュータ301で複数の通信可能なカプセル化文書101を起動する場合には、各々のカプセル化文書101毎に違う番号が割り振られる。リストサーバのポートは、文書識別コード401の受信用ポートであり、各パーソナルコンピュータ301に共通するポート番号である。カプセル化文書101は、その文書状態受信用PORT番号を含む自分の文書識別コード401(IPアドレス403、ポート番号404、タイトル405、バージョン406、ユーザ名407など)を、ネットワークインタフェース309を介してリストサーバのPORT(ここでは、5000)でブロードキャストする(S405)。ブロードキャストは、例えばIPアドレス:255.255.255.255のブロードキャストアドレスに送信し、サブネット内の全てのパーソナルコンピュータ301に識別コードを送信する。
【0148】
以上の一連の処理により、カプセル化文書101は、固有のポート番号で文書状態の通信を受けられる状態になる(S406)。また、ブロードキャストによる通知を受け取ったリストサーバは、その識別コードを自身のリストに加える。
【0149】
ここで、リストサーバは、各パーソナルコンピュータ301において通信可能なカプセル化文書101の管理を行う。この場合、リストサーバは、ネットワーク上の全ての通信可能なカプセル化文書101を把握する機能を有する。また、リストサーバは、カプセル化文書101が起動しているパーソナルコンピュータ301上で既にリストサーバが起動している場合には起動しない。これは、一つのパーソナルコンピュータ301において複数の通信可能なカプセル化文書101を起動した場合、各々のカプセル化文書101がネットワーク上の通信可能なカプセル化文書101を把握するのでは、各々重複した情報を持つことに他ならずに負荷が重くなるからである。このため、一つのパーソナルコンピュータ301においては一つのリストサーバだけを起動させるという処理が実行される。これにより、複数のカプセル化文書101を起動した際の通信文書管理の負担を一つのカプセル化文書101にだけ集約することができる。
【0150】
図14は、リストサーバでの処理を示すフローチャートである。リストサーバは、様々な要求(識別コードデータ)を待ち受ける(S451)。様々な要求の具体例としては、参加要求、退席要求、リスト追加要求などである。
【0151】
これらの要求は、データのヘッダに付された状態IDとして特定される。そこで、リストサーバは、要求を受信すると(S452)、その状態IDに基づいて要求の種類を判断し、処理を行う(S453)。そして、例えば参加要求を受け付けた場合、リストサーバは、ローカルにその参加要求をしてきたカプセル化文書101と同じタイトルで同じバージョンのカプセル化文書101があれば、そのローカルのカプセル化文書101に参加要求を通知する(S454)。
【0152】
ローカルのカプセル化文書101を起動しているパーソナルコンピュータ301は、そのような参加要求を受信し、通信可能なカプセル化文書101として、起動中であるローカルのカプセル化文書101それ自身のリストに加える。退席要求があった場合にはその逆で、リストから削除していく。
【0153】
図15は、複数のカプセル化文書101間における通信を切断する処理(退席する際の処理)を示すフローチャートである。或るパーソナルコンピュータ301において起動中のカプセル化文書101において切断ボタンがクリックされると(S411)、リストからの削除要求をブロードキャストし(S412)、これを各パーソナルコンピュータ301のリストサーバが受信すると(S413)、各リストサーバはその切断ボタンがクリックされたカプセル化文書101を通信可能なカプセル化文書101のリストから削除する(S414)。これにより、各パーソナルコンピュータ301のリストサーバが同タイトル同バージョンのローカル文書に削除要求を出し(S415)、ローカル文書の通信相手リストから削除する(S416)、という処理が実行される。
【0154】
ここで、既に2つの端末A、B(パーソナルコンピュータ301)間で通信状態にある場合に、端末C(パーソナルコンピュータ301)が通信に加わるときには、端末C(パーソナルコンピュータ301)からのブロードキャストで文書識別コード401を受信することにより、端末A、B(パーソナルコンピュータ301)は端末C(パーソナルコンピュータ301)が加わったことがわかる。しかしながら、端末C(パーソナルコンピュータ301)は、その時点で通信可能なカプセル化文書101がどれだけあるかが分らない。そこで、リストサーバは、他のパーソナルコンピュータ301から参加要求があった場合、そのパーソナルコンピュータ301に対して現在通信可能であるカプセル化文書101のリストを、参加要求をしてきたパーソナルコンピュータ301に送信する機能をも有している。
【0155】
ここでいうリストとは、通信時にやり取りされる文書固有の文書識別コード401の集合を意味する。この場合、ネットワーク上にあるリストサーバが起動している全てのパーソナルコンピュータ301から応答を出しても良いが、各々の端末(リストサーバ)は、ネットワーク上の通信可能文書のリストを各々持っているため、全てのリストサーバから応答するのは無駄である。従って、ネットワークの負荷軽減を考え、何らかの方法で一つのパーソナルコンピュータ301を選択し、新しく参加要求を出してきたパーソナルコンピュータ301にリストを送信する。何らかの方法としては、参加要求を出してきたパーソナルコンピュータ301に一番近いIPアドレスを持つパーソナルコンピュータ301がリストを送る役割を果たす、というような方法が実施可能である。これらのデータのやり取りは、UDP、TCP/IPといった標準的なプロトコルを用いて行われる。
【0156】
以上のような処理により、各々のカプセル化文書101において通信可能な文書の一覧ができる。この一覧をカプセル化文書101中に、例えば同期ボタンとして表示させることにより、そのボタンをクリックすればそのカプセル化文書101に同期可能となる。また、通信可能なカプセル化文書101の全てを一度に同期することが可能なボタンも用意する。
【0157】
図16は、カプセル化文書101の文書パネル中に表示される同期ボタンの一例を示す模式図である。図16に例示するように、カプセル化文書101のディスプレイ表示中に出現する文書パネル501には、送信可能文書の一覧を同期ボタン502として表示する。同期ボタン502中、一番上の「全てに送信」と表示されている全指定ボタン503は、通信可能なカプセル化文書101の全てに送信することを指定するボタンであり、その下の個別指定ボタン504は、各々に対応するカプセル化文書101に送信することを指定するボタンである。
【0158】
これらの全指定ボタン503又は個別指定ボタン504をクリックすると、カプセル化文書101の状態、つまり文書状態が送信され、各カプセル化文書101が同期する。文書状態のやり取りには、識別コードにあるIPアドレスと文書各々が持つ文書状態受信用のポート番号との組で直接やり取りを行う。この際、文書状態のやり取りには、リストサーバは関与しない。
【0159】
図17は、全指定ボタン503又は個別指定ボタン504である同期ボタン502がクリックされた後の処理を示すフローチャートである。まず、全指定ボタン503又は個別指定ボタン504である同期ボタン502がクリックされると(S601)、カプセル化文書101内の拡張プログラム112は、図10のステップS210においてイベント検出ありと判定し(S210のY)、認識したイベントに応じた処理を実行する(S211)。この場合のイベントに応じた処理は、情報収集要求である。つまり、送信側のパーソナルコンピュータ301では、拡張プログラム112の処理によって、起動中であるカプセル化文書101の文書状態を取得する(S602)。ここでいう文書状態とは、文書のaページが表示されていて、画像が表示装置の(x,y)座標の位置にポップアップされている、というような情報の集まりを意味する。そして、拡張プログラム112は、取得した文書状態を別のカプセル化文書101を起動しているパーソナルコンピュータ301に対して、標準的なプロトコルを用いネットワークインタフェース309を介して送信する(S603)。
【0160】
図18は、図17のフローチャートに示す処理をより多元的に示す模式図である。全指定ボタン503又は個別指定ボタン504である同期ボタン502のクリックによって拡張プログラム112がイベント検出をした場合、拡張プログラム112は、状態送信要求を行う。これにより、図18では拡張プログラム1、2、3、…として示す拡張プログラム112内のモジュールが状態送信を行い、これを図18では通信プログラムとして示す拡張プログラム112内のモジュールが受け取り、ネットワークインタフェース309を介しての送信を実行する。
【0161】
すると、図17のフローチャートに戻り、受信側のパーソナルコンピュータ301では、ネットワークインタフェース309を介して文書状態情報を受信し(S611)、受信した文書状態情報に基づいて、起動中のディスプレイ表示しているカプセル化文書101のディスプレイ表示に反映させる。
【0162】
図19は、文書Aと文書Bという二つのカプセル化文書101が同期している状態を示す模式図である。これらの文書A及び文書Bは、内容的には同一のカプセル化文書101である。一方のパーソナルコンピュータ301で起動している文書Aはその文書の第13ページ(P13)を表示し、もう一方のパーソナルコンピュータ301で起動している文書Bはその文書の第22ページ(P22)を表示している。このような状態で、文書Aから文書Bに対して文書状態情報が送られると、文書Bでそれを受け取り、その状態が反映され、文書Bの表示が文書Aと同じ第13ページ(P13)の表示となる。
【0163】
このような同期処理は、リアルタイムで行われても良い。つまり、上述した処理の一例では、同期ボタン502が押されたとき(もしくは離したとき)に、そのアクションをイベントとして検出し、拡張プログラム112が含んでいる各拡張プログラム1、2、3、…に文書状態情報の収集要求を出したのに対して、何らかのアクション、例えば、ページ捲りや画像表示、画像拡大する際に起きるイベントであるマウスクリック後のリリース時点等を検出し、この検出に基づいて拡張プログラム112が含んでいる各拡張プログラム1、2、3、…に文書状態情報の収集要求を出し、拡張プログラム112が含んでいる通信プログラムがこれを受け取って送信することにより、各イベント発生時に常に同期を取らせることも可能である。
【0164】
このようにして、複数のパーソナルコンピュータ301においてカプセル化文書101の同期を取っていくことにより、カプセル化文書101間での情報のやり取りを行うことが可能となる。例えば、複数のパーソナルコンピュータ301において起動しているあるカプセル化文書101の或るページを会議の参加者に見せたい場合には、発言者はそのページを開いて同期ボタン502をクリックすることにより、パーソナルコンピュータ301において起動している同一内容を含む別のカプセル化文書101においてそのページが開くようにし、これを閲覧させる、というような方法での情報の共有やコラボレーションが可能になる。
【0165】
[拡張プログラム112を利用したユーザ行為の記録再生機能]
次いで、拡張プログラム112を利用したユーザ行為の記録再生機能について説明する。
【0166】
ここでは、カプセル化文書101の記録再生機能について述べるが、記録再生機能を実現するには、必ずしもカプセル化文書101であることが不可欠というわけではない。もっとも、拡張プログラム112での機能追加という観点からは、カプセル化文書において実現することがより有用である。
【0167】
カプセル化文書101において、ユーザ操作や通信情報といったユーザ行為を記録するために、一例として、<RECORDER/>というXMLのタグを用意する。
【0168】
プログラム105が<RECORDER/>タグを読むと、ユーザ操作及び通信記録機能のための拡張プログラム112である記録プログラムが起動し、カプセル化文書101のディスプレイ表示中に図示しないレコーダボタンを表示する。
【0169】
ここで、ユーザ操作及び通信の記録というのは、ディスプレイ310でのカプセル化文書101の表示内容が「xページの表示」であれば、データは、page=xといったような文書の表示状態を記録していく。
【0170】
図20は、ディスプレイ310に表示されている文書での文書状態を収集する手順を例示する模式図である。マウスクリックなどのイベントが発生したことが図10のステップS210で検出されると、拡張プログラム211である拡張プログラム1、2、3、…に対して情報収集要求が発せられる。各拡張プログラム1、2、3、…は、拡張プログラム211の一つであるユーザ行為の記録再生用の記録プログラムに対して状態情報を送信する。すると、記録プログラムはそのような状態情報の集まりを取得し、これを記憶する。こうして記録されるユーザ行為は、ユーザによるある特定の操作の他、通信機能によって実現される各カプセル化文書101間での通信情報も含まれる。
【0171】
一例として、通信情報の記録について説明する。各カプセル化文書101間で通信が実行される際には、各拡張プログラム1、2、3、…に文書状態情報が送られてくるため、各拡張プログラム1、2、3、…から送信されたそのような文書状態情報を受信した記録プログラムは、これを記録する。
【0172】
図21は、記録プログラムが記録する記録データのデータ構造を例示する模式図である。図21に示すように、記録データは記録単位毎に時系列で配列されて保持されている。このような記録データの内容としては、例えば、送信時のデータであれば、送信ID、送信時の時刻、チェックの有無、文書状態等である。また、送信元なら送信元の識別コード、ユーザ操作の記録ならその文書の識別コードというように、記録される情報の識別コードも併せて記録されている。
【0173】
図22は、記録時のディスプレイ表示例を示す模式図である。あるカプセル化文書101をディスプレイ310に表示させている状態でその中に含まれている図示しないレコーダボタンをクリックすると、プログラム105はそのアクションを受け取り、図22に例示するようなポップアップウインドウ611がディスプレイ310にポップアップ表示される。このポップアップウインドウ611では、ユーザである自分が自らの操作等によって明示的に記録した記録、送信記録、受信機録がそれぞれどういうタイミングでなされたかを表示する。
【0174】
ここで、ポップアップウインドウ611の各オブジェクトについて説明する。ポップアップウインドウ611には、記録表示スライダ612、再生ボタン614、早送りボタン615、巻き戻しボタン616、一時停止ボタン617、メモボタン618、送信ボタン619、受信ボタン620、チェックボックス621、記録ボタン622及びチェックボタン623が出現している。
【0175】
また、ポップアップウインドウ611には、記録経過表示フィールド624、時間表示フィールド625及びメモ書きフィールド626が用意されている。記録経過表示フィールド624には、記録のメタファとなる記録識別子627が表示される。これらの記録識別子627は、メモボタン618、送信ボタン619、受信ボタン620に対応させてそれらを縦軸として扱い、時間の経過を横軸として対応する記録の様子を可視的に示している。
【0176】
記録表示スライダ612は、表示したい時刻にバー613を移動させることにより、その時点の保存された情報から文書状態を呼び出し、文書の表示をその状態に変えるためのオブジェクトである。
【0177】
図23は、記録表示スライダ612の操作に応じて拡張プログラム112が実行する処理を示すフローチャートである。図23に示すように、記録表示スライダ612で状態表示をさせたい記録を選択指定すると(S911)、選択したデータが時系列記録データの何番目の記録であるかを取得する(ステップS912)。例えば、その選択データが図34に例示する時系列のN番目のデータであるとすると、時系列の記録データからN番目のデータを読み込み(S913)、図示しない記憶領域に記憶されている該当する文書状態情報を取得して文書の状態をその情報に基づいた内容で表示し、その状態を現在のディスプレイ表示に反映する(S914)。
【0178】
再生ボタン614は、時系列に文書の状態の変化を表示することを指定するためのボタンである。また、早送りボタン615、巻き戻しボタン616、一時停止ボタン617も、それらに付随する機能を指定するためのボタンである。さらに、メモボタン618、送信ボタン619、「Aさん」、「Bさん」と表示されている受信ボタン620、及びこれらのメモボタン618、送信ボタン619、受信ボタン620の左にあるチェックボックス621は、再生するデータを選択するためのボタンである。
【0179】
図24及び図25は、再生処理を示すフローチャートである。再生ボタン614がクリックされた旨をプログラム105が受け取ると(S921)、図22中に示す記録毎のチェックボックス621にチェックが入っているかどうかを確認する(S922)。
【0180】
その結果、もしもチェックボックス621にチェックが入っていない場合には、全記録を時系列で文書に反映していく(S923)。そのためには、図25に示すように、まず、時系列の順番を特定するN=0番目の記録から読み出し(S941)、N番目の記録を読み出して(S942)、その情報を取得する(S943)。そして、取得したデータの文書状態情報に基づいて文書表示をその状態に変え、文書状態情報を反映させる(S944)。その後、データ列が終点かどうかを判断し(S945)、終わりでなければ(S945のN)、データ番号Nを1つ進め(S945のY)、再度N番目のデータを読取り(S942)、その情報を取得して(S943)これを表示していく(S945)。このような手順を、データの終点まで繰返す(S945、S946)。
【0181】
これに対して、チェックボックス621を確認した結果、チェックのあるチェックボックス621が1つ又は複数あった場合には、そのチェックのある記録だけを再生していく。図24は、Aさんからの送信を受信した記録に関してチェックが入っていた場合の再生の処理を示す。つまり、チェックボックス621を確認した結果、Aさんからの送信の受信記録に対してチェックがあったため、ID=Aさんの記録のみ表示に反映させていく(S924)。それには、時系列の順番を特定するN=0から始まり、N番目の記録を読み出していく(S925)。そして、N番目の記録を読出し(S926)、そのデータ中のIDの情報を確認する(S927)。
【0182】
図21に示す記録プログラムが記録する記録データのデータ構造を参照すると明確であるように、記録内容にはIDが含まれている。このIDは、その記録内容がどのような記録内容であるかについての情報を示している。例えば、自分が送信した記録であれば、ID=送信、Aさんからの送信を受信した記録であれば、ID=Aさん、というように情報が格納されている。
【0183】
そこで、図22のフローチャートに示すように、記録データ中のIDをチェックし、ID=Aさんであった場合には(S927のY)、その記録の状態を文書に反映する(S928)。そうでない場合には(S927のN)、そのデータが最後のデータであるかどうかをチェックし(S929)、最後のデータであれば終了(S930)、まだデータがある場合にはN=N+1として(S929のN)、次のデータを読出していく(S925)。このような処理を、データが終わるまで繰返していくことによって、Aさんからの送信を受信した記録のみを再生していくことができる。
【0184】
次いで、記録ボタン622は、ユーザが明示的に、つまり自らの意思で文書状態の記録を保存したい場合に使用する。
【0185】
チェックボタン623は、文書状態の記録に対して、「重要」、「疑問」などの情報を付加する。このようなチェックボタン623で情報が付加されると、記録経過表示フィールド624において表示される対応する記録識別子627の色が付加された情報に応じて変化する。
【0186】
なお、チェックボタン623を記録ボタン622と共に最初の文書パネル中に表示させておき、例えば「重要」ボタンがクリックされたら、図21に示すデータ中のcheckをcheck=重要のようにして文書状態を記録させるようにしても良い。
【0187】
メモ書きフィールド626に書かれた内容は記録データとともに記録される。この際の記録データは、コメント記入時に表示している記録データである。
【0188】
また、記録時には、パーソナルコンピュータ301から時間情報を取得し、記録時間を文書状態の記録とともに格納する。また、文書起動時の時刻を記憶しておき、その時刻からの経過時刻を記憶しておいてもよい。何れにしても、このような時間情報は、時間表示フィールド625に表示される。
【0189】
図26は、時刻設定処理を示すフローチャートである。上述した再生、早送り、巻き戻し、一時停止の処理の際の時間間隔の制御は、パーソナルコンピュータ301から取得したような時刻に基づいて実施する。つまり、図26に示すように、例えばn番目の記録からのn+1番目の記録を再生する場合、記憶データ列のn番目を読み(S951)、時間情報T(n)を取得する(S952)。これに応じて取得した時間情報T(n)での内容に表示を反映し(S953)、その後、n+1番目のデータを読みに行く(S954)。これによってn+1番目のデータの時間情報T(n)を取得し(S955)、n番目との時間差を計算し、その時間の分だけn+1番目の記録データの反映を遅らせる(S956)。早送りであれば、例えば、その時間を半分にする。
【0190】
なお、記録を取っていく際に、常に1つ前の記録データとの時間差を計算して予めデータの一部として格納しておき、再生時には、時間差を計算することなくそのデータを使うのも良い。
【0191】
以上説明したような記録は、各々のカプセル化文書101によって行われるため、各々のカプセル化文書101が独自の通信記録、操作記録を持つことになる。
【0192】
[本実施の形態]
上述したような既提案内容を前提とする本実施の形態を以下に説明する。
【0193】
[システム構成]
会議システム等に適した本実施の形態のデータ通信システムは、各々データ通信装置として機能する複数台のコンピュータをネットワーク上に接続することにより構成される。
【0194】
即ち、各々図8に示したような構成のコンピュータ301が用いられるが、他のコンピュータ301と情報(データ)のやり取りを行うプログラム(アプリケーション)では、ネットワークインタフェース309を介して情報の送受信を行う。現在、オフィスでは、図27に示すように、ネットワークとしてローカルエリアネットワーク(LAN)314を形成し、各々のコンピュータ301がネットワークインタフェース309を介して接続されているのが一般的である。
【0195】
各コンピュータ301には、自己のコンピュータ301を一意に決定するためのIPアドレス、ホストネームが割当てられている。各コンピュータ301に一意にIPアドレスが割当てられているため、コンピュータ301を一意に決定することができ、前述したように、ネットワークインタフェース309を介しての情報のやり取りが可能となる。
【0196】
また、現在の一般的なネットワーク環境においては、ブロードキャストやマルチキャストと呼ばれる、多数のコンピュータ301に同時に送信する仕組みが備わっている。ブロードキャストは不特定多数、マルチキャストは特定多数を意味し、マルチキャストはマルチキャストグループなるものに加わっている場合のみ情報を受け取る。ブロードキャスト、マルチキャストともに、特定の専用のIPアドレスに送信することにより、多数のコンピュータ301に同時に同じデータを配信できる。また、ブロードキャスト、マルチキャストともにネットワーク構成単位であるLAN314(若しくはサブネット)を超えて情報が伝播することは通常ない。あるとすれば、マルチキャストのデータに伝播数を決定するTTL(Time To Live)が0より大きい値が設定されていて、かつ、ルータ(LAN間のデータを中継し、データの経路を決定するネットワークデバイス)がその伝播を許すように設定されている場合である。また、ルータによってはマルチキャスト自体に対応していない場合もある。他のコンピュータ301と情報をやり取りするプログラムは、ブロードキャストやマルチキャストのように、1つのコンピュータ301(例えば、Computer1)から多数の他のコンピュータ301(例えば、Computer2,3,4)に同じデータを同時に送信する場合(図27(b)参照)と、1つのコンピュータ301(例えば、Computer1)から他の1つのコンピュータ301(例えば、Computer3)へ送信する場合(図27(c)参照)とに大きく二つに分けられる。後者はその送信形態からユニキャストと呼ばれる。
【0197】
[プログラム構成]
本実施の形態に関係するプログラム構成例を図28に示す。本実施の形態を実現する上で、このプログラムはカプセル化文書101中に一体化されていることは必ずしも必要ないが、本実施の形態では、カプセル化文書101中に一体に含まれるプログラム105中の拡張プログラム112の一つとして用意されたものである。
【0198】
このプログラムは、コンピュータ301間で情報の送受信を行う通信機能を持たせた通信プログラムである通信部121と、受信したデータを格納したり、送信用のデータを用意したり、操作情報を取得したりするデータ処理機能を持たせたデータ処理プログラムであるデータ処理部122と、ユーザに対して受信データの表示などをディスプレイ310に行わせる出力機能を持たせた出力プログラムである出力部123とからなる。通信部121においては、受信プログラムである受信部124と送信プログラムである送信部125とを有し、UDP(User Datagram Protocol)、TCP/IP(Transmission Control Protocol/InternetProtocol)に対応した送受信が可能である。
【0199】
出力部123は図29に示すようなユーザインタフェースでディスプレイ310に表示する。このユーザインタフェースは、プログラム(アプリケーション)のウインドウ領域を示すアプリケーションフレーム131と、データの内容を表示するコンテンツ表示パネル132、通信モードを切換えるためのモードボタン133、特定ユーザにデータを送信するための送信ボタン134及びコンテンツに対して何らかの機能(加筆やページ送りなど)を加えるF1,F2等のファンクションボタン135からなる。モードボタン133は、ここでは、パブリックモードボタン133aとローカルモードボタン133bとの2種類の例を示す。プライベートモードを加えた3種類のモードの動作例は後述する。
【0200】
ここで、本実施の形態が備える各モードの特徴について簡単に述べる。「パブリックモード」とは、受信時には、他のコンピュータがパブリックモードで送信してきた情報を受信し、その情報を処理し、即座に出力部123へ伝達し、表示に反映させ、送信時には、自身の操作時の状態(ページ送りや加筆、移動などのイベントが起こったときの状態)の情報を、送信ボタン134などを押すことなく、後述する操作情報取得機能によって操作情報を取得した際に、ブロードキャスト若しくはマルチキャストによって送信するモードである。「ローカルモード」とは、自身は一切送信せず、パブリックモードのプログラムから送信されてきた情報は、バックグラウンドで受信し、格納する。「プライベートモード」とは、特定のプログラム(コンピュータ)と1対1で情報の送受信を行うモードであり、パブリックモードのプログラムから送信されてくる情報はバックグラウンドで受信、格納を行う。
【0201】
本実施の形態は、概略的には、前述したような既提案例をベースとしつつ、これらのパブリックモード、ローカルモードによる動作制御、さらには、プライベートモードによる動作制御を加えたものである。
【0202】
送信ボタン134は、「All」ボタン134a以外のボタン134b,134c,134dはネットワーク314上の通信可能なユーザを示しており、ユーザが表示されていれば、そのユーザとは通信が確立していることを示す。「All」ボタン134aは、通信確立されている全ユーザに送信するためのボタンである。各コンピュータ301で起動しているプログラムは起動時に自身の情報(IPアドレスやホスト名、通信に使用するポート番号など)をブロードキャストすることにより、既に他のコンピュータ301で起動しているプログラムに対して通知する。通知を受け取ったプログラムはそのプログラムが保有しているユーザ情報を通知してきたプログラムに送信してやることにより、各プログラムが共通のユーザ情報を得ることができる。ブロードキャストが届かないような場所にいるプログラムに関しては直接IPアドレスをユーザが指定して情報を送信し合う。このように、IPアドレスやポート番号といった情報が相互に保持された状態のことを通信が確立した状態とする。
【0203】
[パブリックモード/ローカルモードサポート下でのデータ受信動作例]
通信確立後、ページ送りや加筆などのイベント発生時の文書の状態を送受信する。この状態情報のデータ受信時の動作を図31に示す概略フローチャートを参照して説明する。
【0204】
当該プログラムは、起動時にデータ待受け状態になる(S1)。データを受信すると(S2)、自身のモードに関わらず、そのデータをメモリに格納する(S3)。モードに関係のないこのステップS3が保存ステップ又は保存手段として実行される。そして、モード状態を判断し(S4)、自身のプログラムの状態がパブリックモードであれば(S4のY)、受信データはパブリックモードによるものであり、そのまま受信データを出力部123の表示プログラムにデータを渡して表示を行わせる。即ち、表示に反映させる(S5)。パブリックモードでないとき、つまり、ローカルモードのときは(S4のN)、出力部123の表示プログラムに一切のデータを渡さない。ステップS4がモード判断ステップ又はモード判断手段として実行され、ステップS4のY,S5がパブリックモード受信処理ステップ又はパブリックモード受信処理手段として実行され、ステップS4のNがローカルモード受信処理ステップ又はローカルモード受信処理手段として実行される。
【0205】
このように、パブリックモード時には、他のプログラムから送信されてくる情報をそのまま自身のプログラムに反映し、パブリックモードでないとき、つまりローカルモードの場合には、バックグラウンドで受信データを格納していき、他のプログラムからのデータの受信による表示の変更はない。
【0206】
このような動作を、実際的な処理として、通信部121中の受信部124における通信プログラムとデータ処理部122におけるデータ処理プログラム1,2とに分けて示すのが図31である。通信プログラムはデータの受信に専念し(S1,S2)、受け取ったデータを直ぐにデータ処理プログラム1,2に渡す(S6)。データ処理プログラム1では、通信プログラムからのデータを待受け(S7)、受信した場合(S8)、自身がパブリックモードであれば(S4のY)、表示プログラムにデータを渡し、データの内容を表示に反映させる(S5)。パブリックモードでない場合には、何もせず、待受け状態(S7)に戻る。データ処理プログラム2では、通信プログラムからのデータを待受け(S9)、受信した場合(S10)、受信データを次々に格納していく(S3)。
【0207】
このように、通信プログラムとデータ処理プログラムとに分ける利点は、データが連続的に大量に送られてきた場合でも各々のプログラムが並列的に処理を行うことが可能であるため、先に受信したデータの処理に手間取っているために、本来送信されているはずのデータが、受信できないといったことを極力防ぐことができる。
【0208】
従って、本実施の形態の一例によれば、他のコンピュータ301から送信されてくるデータを常に受取り、その情報に基づいて即座に表示プログラムに対して伝達して表示に反映させるパブリックモードと、他のコンピュータ301から送信されてくるデータをバックグラウンドで受取りながら、個人的な作業をすることができるローカルモードとを有することにより、プレゼンテーションやミーティングの場では、通常はパブリックモードにしておくことにより、発言者の意図する情報が常に自己のコンピュータ301のディスプレイ310の画面に表示される。また、個人的に資料を振り返って見たり、先を見たりしたい場合には、ローカルモードにすることにより、強制的な表示の変更はされずに、自分の仕事に集中できる。その上、その間の受信データはきちんと保存されているので、後から参照が可能であり、情報を逃すことがない。
【0209】
[パブリックモード/ローカルモード/プライベートモードサポート下でのデータ受信動作例]
次に、プライベートモードを加えた、パブリックモード、プライベートモード及びローカルモードの3つのモードを有する条件下でのデータ受信時の動作について説明する。
【0210】
この場合、ユーザインタフェースとしては、モードを切換えるためのpublicボタン133aとlocalボタン133bとに加えて、図32に示すように、privateのラベル133cを用意する。通常は、図29に示したような2つのモードボタン133a,133bの表示であるが、ユニキャストの送受信時には図32に示すようなprivateのラベル133c表示により、プライベートモードであることを明示する。
【0211】
プライベートモードを加えた際のデータ受信時の動作を図33に示す概略フローチャートを参照して説明する。当該プログラムは、起動時にデータ待受け状態になる(S1)。データを受信すると(S2)、自身のモードに関わらず、そのデータをメモリに格納する(S3)。そして、その受信データのモード属性と自己のモードとに応じて判断処理を行う(S11,S4,S12)。ここに、その受信データが、そのモード属性としてパブリックモードのプログラムから送信されたものであり(S11のY)、かつ、自身がパブリックモードであれば(S4のY)、その受信データを即座に表示プログラムに渡して表示に反映させる(S5)。一方、受信データが、そのモード属性としてパブリックモードのプログラムから送信されたものであっても(S11のN)、自身がパブリックモードでない場合(ローカルモード又はプライベートモードの場合)には(S4のN)、何もせず、受信待受け(S1)に戻る。
【0212】
さらに、受信データが、そのモード属性としてパブリックモードのプログラムから送信されたものではない場合(つまり、ユニキャストによるデータの場合)(S11のN)、自身がプライベートモードであれば(S12のY)、そのまま受信データを表示プログラムに渡して表示に反映させる(S5)。受信データが、そのモード属性としてユニキャストによるプライベートモードのデータであり(S11のN)、自身がプライベートモードでない場合には(S12のN)、自身の現在のモードにおける表示状態を保存し(S13)、その後、自動的にプライベートモードに切換え(S14)、受信データを表示プログラムに渡して表示に反映させる(S5)。
【0213】
ステップS11のN,S12のN,S14がプライベートモード受信移行ステップとして実行され、特定のコンピュータとの間でデータの送受信を行うプライベートモードに速やかに移行する。
【0214】
現在のモードにおける表示状態を保存する場合には、自身がパブリックモードであった場合には、パブリックモード上の最新のデータとして保存(格納)し、ローカルモードであった場合には、ローカルモード上の最新のデータとして保存する。
【0215】
このようにして、ステップS11,S4,S12がモード判断ステップ又はモード判断手段として実行され、ステップS2,S3の処理とともに、ステップS11のN,S12〜S14,S5の処理がプライベートモード受信処理ステップ又はプライベートモード受信処理手段として実行される。
【0216】
このような動作を、実際的な処理として、通信部121における通信プログラムとデータ処理部122におけるデータ処理プログラム1,2とに分けて示すのが図34である。基本的には、通信プログラム、データ処理プログラム2に関しては図31に示した場合と同じであるが、データ処理プログラム1中にステップS11〜S14の処理が付加されている点で異なる。
【0217】
従って、本実施の形態の他例によれば、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードに加え、特定のコンピュータとの間でデータを送受信するためのプライベートモードを有し、プライベートモード時であっても受信データは保存されるので、プライベートモード時に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。即ち、会議などの場においては、パブリックな情報やローカルな情報だけでなく、細かな情報を得たり、不明な点の確認などを行ったりするために、全体に問うことはせず、特定の人と情報をやりとりするのが普通であり、このような特定の人とやり取りするプライベートな情報をプライベートモードにより扱えるようにしているので、ユーザにとって有益なミーティングシステム(アプリケーション)を提供できる。
【0218】
なお、これらの処理例において、他のプログラムから送信されるデータがパブリックモードのデータか、プライベートモードのデータかの判定は、モード属性情報を状態情報の中に一緒に組み込んでおけばよい。つまり、送信時にパブリックモードであれば、mode=public、プライベートモードであれば、mode=privateといったようなデータを付加すればよい。又は、パブリックモード時の送信は、ブロードキャスト若しくはマルチキャストであり、プライベートモード時の送信はユニキャストであるため、UDPで受信したデータは、パブリックモードのプログラムから送信されたデータ、TCPで受信したデータは、プライベートモードのプログラムから送信されたデータというような区別にしてもよい。もっとも、UDPでもユニキャストできるので、ユニキャストにおいてもUDPを使用する場合はこの方法は取れない。
【0219】
[データ送信動作例]
次に、本実施の形態の送信時の動作について図35に示すフローチャートを参照して説明する。なお、この送信動作に関しては、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードをサポートする場合、及び、この2つのモードにプライベートモードを加えた3つのモードをサポートする場合とで共通の動作であるので、ここでは、3つのモードをサポートする際の動作として示す。
【0220】
まず、データ処理部122中のデータ処理プログラムは、イベントを検出すると(S21)、コンテンツ情報などの状態情報の収集を行う(S22)。ここで言う「イベント」とは、例えば、ページ送り、画像の拡大、縮小、加筆など、マウスイベントに関するものや、テキスト入力といったキーボードイベントなどである。また、「状態情報」とは、イベントが発生したときの、表示しているページ番号、表示コンテンツのサイズ、表示位置、加筆の開始座標、中間座標、終点座標、色、太さなどである。これらのステップS21,S22が操作情報取得機能として実行される。状態情報収集後、自身の通信モードを判断し(S23)、パブリックモードであれば(S23のY)、状態情報に送信先をセットし(S24)、通信部121中の送信部125の通信プログラムにデータを渡す(S25)。この場合、送信先は、ブロードキャストアドレスかマルチキャストアドレスであり、どちらか採用している方をセットする。データ処理プログラムでは、状態情報を送信データとしてメモリに格納する(S26)。
【0221】
一方、通信プログラムは、データ待受け状態から(S27)、データ受信により(S28)、受け取ったデータをブロードキャスト若しくはマルチキャストアドレスに送信する(S29)。
【0222】
これらのステップS23のY,S24,S25,S27〜S29がパブリックモード送信処理ステップとして実行され、操作情報が取得されることを契機として、当該操作情報をパブリックな情報として連続的に送信させる。従って、パブリックモード時にはユーザが明示的に送信操作を行うことなく、操作情報を取得した時点で操作情報を送信させることができ、例えば、送信ボタン134を押すことなく情報を連続的に送信させることができ、送信ボタン134を押すような煩雑さをなくすことができる。
【0223】
また、自身がパブリックモードでなかった場合は(S23のN)、通信プログラムにデータを渡すことはせず、ユーザの操作情報としてメモリに格納し(S26)、イベントの待受け状態(S21)に戻る。従って、ステップS23のNがローカルモード送信処理ステップとして実行され、ローカルモード時のデータ送信が禁止される。従って、ローカルモード時にはデータを送信しないので、他のコンピュータ301に影響を与えることがない。
【0224】
この際、ローカルモードであった場合は、状態情報にmode=localというようなモード属性情報を付加し、プライベートモードであった場合には、mode=privateといったモード属性情報を付加する。これは、格納されているデータがどういう通信モード時のデータであるかを示すものであって、必ずしもこうする必要はない。例えば、ローカルモード、プライベートモード及びパブリックモード用の3種類の配列を用意して、各々のモード時のデータを格納していくといったことをしてもよい。
【0225】
[明示的な操作を伴う場合のデータ送信動作例]
図29中に示した送信ボタン134を押したときのデータ送信動作例について図36に示すフローチャートを参照して説明する。
【0226】
送信ボタン134の何れかをクリックした時(S31)、それが、ALLボタン134a(全ての通信確立しているプログラム)であれば(S32のY)、パブリックモードに移行させ(S33)、状態情報を収集し(S34)、送信先をセットする(S35)。この送信先は前述したようにブロードキャストアドレスかマルチキャストアドレスである。つまり、このALLボタン134aは、通信が確立しているネットワーク314上の全てのプログラムに対し明示的に送信したい場合に使用することができる。送信先をセットしたデータを通信プログラムに渡し(S36)、状態情報を送信データとしてメモリに格納する(S37)。
【0227】
ALLボタン134a以外の各ユーザ(各プログラム)ボタン134b,134c又は134dのイベントの場合は(S32のN)、プライベートモードへ移行させ(必ずしも移行しなくても良い)(S38)、状態情報を収集し(S39)、ユーザ情報を取得する(S40)。ユーザ情報は、IPアドレス及び受信するためのポート番号である。これを送信先にセットし(S41)、送信先をセットしたデータを通信プログラムに渡し(S36)、状態情報を送信データとしてメモリに格納する(S37)。この場合、データ送信先がそのユーザの固有のアドレスであるのでユニキャストになる。
【0228】
即ち、ステップS32のN,S38がプライベートモード送信移行ステップとして実行され、ユーザボタン134b,134c又は134dの操作により特定のコンピュータ301に対してデータを送信したときに自動的にプライベートモードに移行させることにより、特定のコンピュータ301との間でデータの送受信を行うプライベートモードに速やかに移行する。また、ステップS31はデータ送信待機ステップとして実行され、プライベートモード時には、ユーザによる特定のコンピュータ301に対してデータを送信するための操作情報(ユーザボタン134b,134c又は134dの操作情報)をステップS31で取得するまで、データの送信を待機させる。即ち、特定のコンピュータ301との間でデータの送受信を行うプライベートモードにおいて、連続的にデータを送信してしまうと、それを受ける側のコンピュータ301では、ユーザ操作がしにくくなるので、ユーザが明示的に送信したいときだけデータを送信することにより、特定コンピュータ301とのコミュニケーションがしやすくなる。
【0229】
以上の例においては、ローカルモード時の操作や、プライベートモード時の送受信、パブリックモード時の送受信全てにおいて、データ(状態情報)を格納したが、必ずしも全ての情報を保持する必要はない。例えば、各モード上の最新のデータのみを保持させる方式であってもよい。しかしながら、会議などでの利用を考えた場合、議事録的な役割をさせるにあたって、全ての情報を記録したほうが良い場合もある。また、少なくとも、プライベートモード若しくはローカルモードの際に受信したパブリックなデータは記録するようにする。
【0230】
[記録再生機能]
送受信情報の記録に関しては、既提案例を参照した図20〜図26で説明済みである。ここでは、パブリックモード、プライベートモード及びローカルモードを設けたことによる付加部分を簡単に述べる。ここでは、全てのモードにおいてユーザ操作、送受信など全てのデータを記録しているものとして説明する。また、図29で示したアプリケーションのユーザインタフェースにおいて、例えばファンクションボタン135中のF1に記録再生機能が割当てられているとする。
【0231】
ユーザがファンクションボタン135のF1をクリックすると、図37に示すようなユーザインタフェースでフレーム若しくはパネルがポップアップウインドウ611として表示される。即ち、これは図22に示したポップアップウインドウ611に相当するものであるが、この例では、前述の記録再生機能を利用した経過一覧表示手段により実行される通信モード毎の記録経過の一覧表示について示す。
【0232】
図中のチェックボックス621の何れかをチェックすると、再生したいモードの記録経過だけみることができる。また、記録経過表示フィールド624中の所望の記録プロット628をポイントすると、データの送信者、送信日時などのテキストチップを表示させるようにしても良い。また、この例では、モード毎での記録経過を一覧表示を示したが、図22に示したような送信者別の表示としたり、或いは、操作、送信、受信といった分け方で表示させても良い。このように、各モード時の操作記録の経過がディスプレイ310に一覧表示されるので、過去におけるモード切換え等のユーザ操作、受信データの変遷等を後になって確認することが可能となる。
【0233】
また、記録を振り返るということは、個人的な行為であるので、図37では、再生用スライダ629があるが、これをローカルモード時にのみ表示させ、ローカルモード時のみ、以前に振り返ることができるようにするとよい。又は、再生用スライダ629の表示はあってもよいが、ローカルモード時以外は操作できないようにするとよい。即ち、再生用スライダ629が過去データ閲覧手段として機能し、ローカルモード時には、保持されているデータに基づき、当該コンピュータ301に関する操作情報、送受信したパブリックモード上のデータ又はプライベートモード上のデータが随時振り返り自在であり、任意に振り返ることができ、ローカルモード時の作業がしやすくなる。
【0234】
[モードボタン操作時の動作例]
図29中に示したモードボタン133を操作した場合の動作例について図38ないし図40に示すフローチャートを参照して説明する。
【0235】
まず、ローカルモードボタン133bをクリックしたときの動作を図38を参照して説明する。モード選択機能に従いユーザの操作を受付け、操作情報取得機能によりローカルモードボタン133bがクリックされたというイベントを検出すると(S51)、現在の状態をメモリに格納し(S52)、その後、自身の通信モードをローカルモードへ切換える(S53)。即ち、ステップS52,S53がモード移行処理ステップとして実行され、モードの切換えに関する操作情報を取得した場合に、その操作時点の出力データを保存した後に選択されたモード状態に移行させることで、再びそのモードに戻ったときに速やかに作業の続きができるようになる。現在の状態をメモリに格納する際には、その通信モードも併せて格納するか、各々のモード専用の配列を用意してそれに格納する。
【0236】
次に、前回ローカルモードであった時の最新の状態情報を参照する(S54)。これは、情報の格納の仕方により参照の仕方が変わってくるが、ローカルモード専用の配列を用意している場合であれば、その配列の一番後ろの(最新の情報が格納された)配列を参照する。参照したデータを元に、コンテンツの表示などをそのときの状態で表示する(S55)。即ち、ステップS54,S55が移行時点出力制御ステップとして実行され、モードの切換えに関する操作情報を取得して選択されたモード状態に移行させる際、パブリックモード上の最新のデータを出力することにより、例えば、会議等において速やかに議論に加われるようになる。また、逆に、パブリックモードからローカルモードに移行する際も、自身が作業していた状態に即座になることで、ユーザが自身の作業に入りやすくなる。
【0237】
次に、パブリックモードボタン133aをクリックした際の動作を図39及び図40を参照して説明する。パブリックモードボタン133aがクリックされたときの動作は少し複雑である。モード選択機能に従いユーザの操作を受付け、操作情報取得機能によりパブリックモードボタン133aがクリックされたというイベントを検出すると(S61)、そのままパブリックモードに切換わる(S62)。そして、現在、通信可能なユーザ(プログラム)情報を参照し(S63)、通信可能なユーザがいれば(S64のY)、情報要求コマンドなるリクエストコマンドを生成し(S65)、送信先をそのユーザにセットして(S66)、そのデータを通信プログラムに渡すことにより(S67)、データ待受け状態(S71)の通信プログラムがそのデータ受信により(S72)、リクエストコマンドが先のユーザに対して送られる(S73)。
【0238】
送信先としては、自身が保持している通信確立相手先リストの中から一つを選択する。リクエストコマンドとは、この例の場合、パブリックモードの最新の状態情報を返信するということである。
【0239】
即ち、ステップS65〜S67,S71〜S73が情報要求コマンド送信ステップとして実行され、パブリックモードへのモード切換えに関する操作情報を取得した場合に、他のコンピュータ301上で実行されているプログラムにパブリックモード上の最新のデータをリクエストするための情報要求コマンドを送信させることで、例えば会議等において途中参加したときなどは、自身はパブリックの情報を持っていないが、他のコンピュータにパブリックモード上の最新のデータを問合わせることができる。この場合、ステップS66に示したように、情報要求コマンドの送信先として、当該コンピュータ301が保持している通信可能なコンピュータリスト中から一つを選んでリクエストすることができる。
【0240】
このデータを受け取ったコンピュータ301中のプログラムは、通信部121中の受信部124における受信プログラムの受信待受け(S81)、受信(S82)により、データ処理プログラムにそのデータを渡す(S83)。このデータの待受け状態(S84)のデータ処理プログラムは、そのデータを受信すると(S83)、それがコマンドデータかどうかを判断し(S86)、コマンドデータであれば(S86のY)、コマンドの解釈、処理を行う(S87)。コマンドデータでない場合は(S86のN)、通常の処理、即ち、図30に示したステップS3以降の処理に移行する。
【0241】
この例でのコマンドの処理は、自身のパブリックモード上の最新の状態情報を取得し、コマンドを送信してきたプログラム(コンピュータ)にその状態情報を返信する。
【0242】
ステップS86のY,S87等が情報要求コマンド応答ステップとして実行され、情報要求コマンドを受信したとき、当該情報要求コマンドの送信元コンピュータ301に対して、自己のコンピュータ301が保持しているパブリックモード上の最新のデータを送信することにより、情報の通知ができる。
【0243】
この一連の処理を行うことにより、リクエストコマンドを送信したプログラムは、パブリックモード上の最新の状態情報を得ることができる。これは、プログラムを起動したばかりで、まだ、自身がパブリックモード上の状態情報を保持していないときに現状のパブリックモードでのコンテンツ情報を得るために、特に有効な手段である。
【0244】
通信確立しているユーザがいない場合は(S64のN)、自身のパブリックモード上の最新の状態情報を参照し(S68)、表示させる(S69)。これらのステップS64のN,S68,S69が第1の移行時点出力代替ステップとして実行され、リクエストを出すべきコンピュータがなかった場合には、次善の策として、自身が保持しているパブリックモード上の最新のデータを利用することができる。
【0245】
なお、パブリックモード上の最新の状態情報もない場合には、ローカルモード時の最新の状態情報を参照し、表示させればよい。即ち、当該コンピュータ301が保持している通信可能なコンピュータリスト中に情報要求コマンドを送信すべきコンピュータ301がなく、かつ、自己のコンピュータ301がパブリックモード上の最新のデータを保持していない場合には、ローカルモード上の最新のデータを参照して出力させる(第2の移行時点出力代替ステップ)ことで、さらに次善の策として、ローカルモード上の最新のデータを利用することができる。
【0246】
また、簡単にローカルモードボタン133bをクリックしたときのように自身が保持しているパブリックモード時の最新のデータを参照して表示させるようにしてもよいが、上述したように、プログラムが起動して直ぐはパブリックモード上の情報は持っていないため、他のプログラムからパブリックモード上の情報が送られてくるまで、パブリックモードの状態が得られないことになる。
【0247】
[各モード時の動作のまとめ]
各モード時の動作について簡単にまとめる。
【0248】
まず、図41に示すように、3つのプログラム(プログラム、他プログラム1、他プログラム2)が起動しており、各々通信が確立されており、全てがパブリックモードであったとする。
【0249】
このようなモード状況で、ユーザ1がプログラム上で加筆を行うことにより、プログラムは、自身の状態情報を収集し、それを他プログラム1,2に渡すためにマルチキャストする(状態情報送信)。他プログラム1,2はこれを受信すると、即座にそれを自身の表示に反映させる(受信反映)ページめくり等であっても同様である。また、逆にユーザ2が他プログラム2上で操作(加筆)すると、他プログラム2は状態情報を収集し、データをマルチキャストする(状態情報送信)。プログラム、他プログラム1は、これを受信すると、即座にそれを自身の表示に反映させる(受信反映)。このようにパブリックモード時には受け取った情報を即座に自身の表示に反映させる。
【0250】
図42は、ユーザ1が操作するプログラムのみがローカルモードである場合の例を示している。ユーザ1はプログラム上で加筆を行っても、当該プログラムがローカルモードであるので他のプログラム1,2には、何も情報を送信しない。逆に、ユーザ2が操作する他プログラム2はパブリックモードであるので、前述したように、他プログラム2上で加筆やページめくりなどの操作を行うと自身の状態情報を収集し、マルチキャストを行う(状態情報送信)。他プログラム1はパブリックモードであるので、他プログラム2からのデータを受信すると、即座に表示に反映するが(受信反映)、ユーザ1が操作するプログラムはローカルモードであるので、バックグラウンドでデータの受信は行うが、表示には反映させない。
【0251】
図43は、プライベートモードへの移行、プライベートモード時の動作について示す。ここでは、ユーザ1が操作するプログラムは最初ローカルモードであり、また、他プログラム1,2はパブリックモードであるとする。
【0252】
ユーザ1の操作するプログラムはローカルモードであるので、加筆によって、何らかの情報が送信されることはない。その後、他プログラム1を指定して送信ボタンをクリックすると、状態情報を収集し、他プログラム1にのみユーザ1が操作するプログラムの状態情報が送信される。ユーザ1が操作するプログラムは、他プログラム1を指定する送信ボタンがクリックされた時点でプライベートモードに移行する。他プログラム1はこの状態情報を受け取るとプライベートモードへ移行し、その状態情報を元に表示を変更する(受信反映)。その後、ユーザ2が操作する他プログラム2上でユーザ2が加筆すると、他プログラム2は状態情報を収集し、データをマルチキャストするが(状態情報送信)、ユーザ1が操作するプログラム及び他プログラム1はプライベートモードにあるため、各々他プログラム2から送られてくるデータはバックグラウンドで受信する。
【0253】
なお、プライベートモードから抜けるには、ローカルモードボタン133b若しくはパブリックモードボタン133aをクリックする。また、送信ボタンの「ALL」ボタン134aをクリックすることにより、パブリックモードに移行させることもできる。
【0254】
【発明の効果】
請求項1,19,25,29記載の発明によれば、コンピュータ間でのデータ受信に際してそのモードに応じて受信データを出力機能に対して出力させるか否かで区別して扱うことができ、また、モードを問わず受信データは保存されるので、受信データを出力機能に対して出力させないモード状態の場合であっても、そのモード中に送られてくるデータを漏らさず受信することができる。
【0255】
請求項2,20,26,30記載の発明によれば、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードを有することにより、データ受信に際してそのモードに応じてパブリックな情報とローカルな情報とを出力機能に対して即座に出力させるか否かで区別して扱うことができる。また、モードを問わず受信データは保存されるので、ローカルな作業を行っている間に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。即ち、他のコンピュータから送信されてくるデータを常に受取り、その情報に基づいて即座に出力機能に対して伝達させるパブリックモードと、他のコンピュータから送信されてくるデータをバックグラウンドで受取りながら、個人的な作業をすることができるローカルモードとを有することにより、プレゼンテーションやミーティングの場では、通常はパブリックモードにしておくことにより、発言者の意図する情報が常に自己のコンピュータの画面に表示される。また、個人的に資料を振り返って見たり、先を見たりしたい場合には、ローカルモードにすることにより、強制的な表示の変更はされずに、自分の仕事に集中できる。その上、その間の受信データはきちんと保存されているので、後から参照が可能であり、情報を逃すことがない。
【0256】
請求項3,21,27,31記載の発明によれば、請求項2,20,26,30記載の発明において、パブリックモードとローカルモードとの2つのモードに加え、特定のコンピュータとの間でデータを送受信するためのプライベートモードを有し、プライベートモード時であっても受信データは保存されるので、プライベートモード時に送られてくるパブリックな情報も漏らさず受信することができる。即ち、会議などの場においては、パブリックな情報やローカルな情報だけでなく、細かな情報を得たり、不明な点の確認などを行ったりするために、全体に問うことはせず、特定の人と情報をやりとりするのが普通であり、このような特定の人とやり取りするプライベートな情報をプライベートモードにより扱えるようにしているので、ユーザにとって有益なミーティングシステム(アプリケーション)を提供することができる。
【0257】
請求項4,22,28記載の発明によれば、請求項1ないし3,19ないし21,25ないし27の何れか一記載の発明において、コンテンツ情報ファイルとともに通信機能等のプログラムコードファイルが単一の文書としてカプセル化されたカプセル化文書を利用することで、その取扱いや管理が極めて容易な上に、文書間でのデータのやり取りが可能になり、例えば、会議等での文書を媒介としたコミュニケーションの円滑化を図ることができる。
【0258】
請求項5記載の発明によれば、請求項1ないし4の何れか一記載のデータ通信方法において、操作情報を取得したら即座にその情報を送信することができる。
【0259】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載のデータ通信方法において、パブリックモード時にはユーザが明示的に送信操作を行うことなく、操作情報を取得した時点で操作情報を送信させることができ、例えば、送信ボタンを押すことなく情報を連続的に送信させることができ、送信ボタンを押すような煩雑さをなくすことができる。
【0260】
請求項7記載の発明によれば、請求項1ないし6の何れか一記載のデータ通信方法において、ローカルモード時にはデータを送信しないので、他のコンピュータに影響を与えることがない。
【0261】
請求項8記載の発明によれば、請求項3ないし7の何れか一記載のデータ通信方法において、ユニキャストによるデータ受信時に自動的にプライベートモードに移行させることにより、特定のコンピュータとの間でデータの送受信を行うモードに速やかに移行させることができる。
【0262】
請求項9記載の発明によれば、請求項3ないし8の何れか一記載のデータ通信方法において特定のコンピュータにデータを送信する際に自動的にプライベートモードに移行させることにより、特定のコンピュータとの間でデータの送受信を行うモードに速やかに移行させることができる。
【0263】
請求項10記載の発明によれば、請求項5ないし9の何れか一記載のデータ通信方法において、特定のコンピュータとの間でデータの送受信を行うプライベートモードにおいて、連続的にデータを送信してしまうと、それを受ける側のコンピュータでは、ユーザ操作がしにくくなるので、ユーザが明示的に送信したいときだけデータを送信することにより、特定コンピュータとのコミュニケーションがしやすくすることができる。
【0264】
請求項11記載の発明によれば、請求項1ないし10の何れか一記載のデータ通信方法において、ユーザが自由にモードを切換えることができる。
【0265】
請求項12記載の発明によれば、請求項11記載のデータ通信方法において、モード移行に際しては、元のモード状態を保存することにより、再びそのモードに戻ったときに速やかに作業の続きが行わせることができる。
【0266】
請求項13記載の発明によれば、請求項11又は12記載のデータ通信方法において、例えば、ローカルモードからパブリックモードへ移行した際に、パブリックモード上の最新のデータを出力することにより、例えば、会議等において速やかに議論に加わることができ、また逆に、パブリックモードからローカルモードに移行する際も、自身が作業していた状態に即座になることで、ユーザが自身の作業に入りやすくすることができる。
【0267】
請求項14記載の発明によれば、請求項11ないし13の何れか一記載のデータ通信方法において、例えば会議等において途中参加したときなどは、自身はパブリックの情報を持っていないが、他のコンピュータにパブリックモード上の最新のデータを問合わせることができる。
【0268】
請求項15記載の発明によれば、請求項14記載のデータ通信方法において、通信可能なコンピュータの中から一つを選んでリクエストすることができる。
【0269】
請求項16記載の発明によれば、請求項15記載のデータ通信方法において、リクエストを出すべきコンピュータがなかった場合には、次善の策として、自身が保持しているパブリックモード上の最新のデータを利用することができる。
【0270】
請求項17記載の発明によれば、請求項16記載のデータ通信方法において、リクエストを出すべきコンピュータがなく、かつ、自身がパブリックモード上の最新のデータも保持していない場合には、さらに次善の策として、ローカルモード上の最新のデータを利用することができる。
【0271】
請求項18記載の発明によれば、請求項15又は16記載のデータ通信方法において、パブリックモード上の最新のデータのリクエストがきたら、その送信元コンピュータに自身が保持しているパブリックモード上の最新のデータを送信することにより、情報の通知を行わせることができる。
【0272】
請求項23記載の発明によれば、請求項19ないし22の何れか一記載のデータ通信装置において、各モード時の操作記録の経過が表示部に一覧表示されるので、過去におけるモード切換え等のユーザ操作、受信データの変遷等を後になって確認することができる。
【0273】
請求項24記載の発明によれば、請求項19ないし23の何れか一記載のデータ通信装置において、ローカルモード時に、自身の操作情報や、送受信したデータ内容等を任意に振り返ることができ、ローカルモード時の作業をしやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】既提案例のカプセル化文書のデータ構造を示す模式図である。
【図2】書庫ファイルのデータ構造の一例を示す模式図である。
【図3】書庫ファイルの別のデータ構造の一例を示す模式図である。
【図4】カプセル化文書に格納されているプログラムのデータ構造を示す模式図である。
【図5】プログラムに含まれている拡張プログラム参照ファイルのデータ構造を示す模式図である。
【図6】XMLによって記述されたカプセル化文書の一例を示す模式図である。
【図7】図6に示すようにXMLで記述されたカプセル化文書の表示例を示す模式図である。
【図8】パーソナルコンピュータ(コンピュータ)のハードウェア構成図である。
【図9】パーソナルコンピュータ(コンピュータ)による従来の文書閲覧処理を示すフローチャートである。
【図10】パーソナルコンピュータ(コンピュータ)によるカプセル化文書の文書閲覧処理を示すフローチャートである。
【図11】1対1でのカプセル化文書における通信の確立処理を示すフローチャートである。
【図12】文書識別コードを例示する模式図である。
【図13】複数のカプセル化文書間における通信の確立処理を示すフローチャートである。
【図14】リストサーバでの処理を示すフローチャートである。
【図15】複数のカプセル化文書間における通信を切断する処理(退席する際の処理)を示すフローチャートである。
【図16】カプセル化文書の文書パネル中に表示される同期ボタンの一例を示す模式図である。
【図17】同期ボタンがクリックされた後の処理を示すフローチャートである。
【図18】図17のフローチャートに示す処理をより多元的に示す模式図である。
【図19】文書Aと文書Bという二つのカプセル化文書が同期している状態を示す模式図である。
【図20】ディスプレイに表示されている文書の文書状態を収集する手順を例示する模式図である。
【図21】記録プログラムが記録する記録データのデータ構造を例示する模式図である。
【図22】記録時のディスプレイ表示例を示す模式図である。
【図23】記録表示スライダの操作に応じて拡張プログラムが実行する処理を示すフローチャートである。
【図24】再生処理を示すフローチャートである。
【図25】再生処理を示すフローチャートである。
【図26】時刻設定処理を示すフローチャートである。
【図27】本実施の形態のシステム構成例を示すブロック図である。
【図28】カプセル化文書に格納されているプログラムのデータ構造を示す模式図である。
【図29】ディスプレイ表示例を示す模式図である。
【図30】データ受信時の処理を示すフローチャートである。
【図31】通信プログラム、データ処理プログラム1,2に分けて示すフローチャートである。
【図32】プライベートモードを含む場合のディスプレイ表示例の一部を示す模式図である。
【図33】プライベートモードを含む場合のデータ受信時の処理を示すフローチャートである。
【図34】通信プログラム、データ処理プログラム1,2に分けて示すフローチャートである。
【図35】データ送信時の処理を示すフローチャートである。
【図36】明示的な操作を伴うデータ送信時の処理を示すフローチャートである。
【図37】経過一覧表示のディスプレイ表示例を示す模式図である。
【図38】ローカルモードボタン操作時の処理を示すフローチャートである。
【図39】パブリックモードボタン操作時の処理を示すフローチャートである。
【図40】その受信側での処理を示すフローチャートである。
【図41】各モード時の動作のまとめの第1の例を示す模式図である。
【図42】各モード時の動作のまとめの第2の例を示す模式図である。
【図43】各モード時の動作のまとめの第3の例を示す模式図である。
【符号の説明】
101   カプセル化文書
103,104   コンテンツ情報ファイル
121   通信機能
122   データ処理機能
123   出力機能
301   コンピュータ、データ通信装置
310   表示部
313   ネットワーク

Claims (31)

  1. 相互にネットワーク接続された複数のコンピュータ間でデータを送受信するデータ通信方法であって、
    コンピュータ間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に前記各コンピュータに具備させ、
    前記通信機能による前記コンピュータ間でのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により自己のコンピュータに保存させる保存ステップと、
    その受信データのモード属性と自己のコンピュータのモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断ステップと、
    を含むことを特徴とするデータ通信方法。
  2. 相互にネットワーク接続された複数のコンピュータ間でデータを送受信するデータ通信方法であって、
    コンピュータ間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に前記各コンピュータに具備させ、
    前記通信機能による前記コンピュータ間でのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により自己のコンピュータに保存させる保存ステップと、
    その受信データのモード属性と自己のコンピュータのモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断ステップと、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有し自己のコンピュータがパブリックモードである場合には当該受信データを即座に前記出力機能に対して出力させるパブリックモード受信処理ステップと、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己のコンピュータがローカルモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないローカルモード受信処理ステップと、
    を含むことを特徴とするデータ通信方法。
  3. ネットワーク上の特定のコンピュータ間でデータの送受信を行うプライベートモードを有し、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己のコンピュータがプライベートモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないプライベートモード受信処理ステップを、さらに含むことを特徴とする請求項2記載のデータ通信方法。
  4. 前記各コンピュータは、コンピュータにより解釈、実行される前記通信機能、データ処理機能及び出力機能に関するプログラムコードファイルが、文書の表現実体に関するコンテンツ情報ファイルとともに、単一の文書としてカプセル化されたカプセル化文書を前記コンテンツ情報に関するデータの送受信に用いることを特徴とする請求項1ないし3の何れか一記載のデータ通信方法。
  5. 前記各コンピュータは、ユーザの操作情報を取得する操作情報取得機能をプログラムにより実行可能に有し、
    前記通信機能を用いて送受信されるデータは、前記操作情報取得機能により取得される操作情報であることを特徴とする請求項1ないし4の何れか一記載のデータ通信方法。
  6. 前記通信機能による前記コンピュータ間でのデータ送信に際して、パブリックモード時には、前記操作情報取得機能によって操作情報が取得されることを契機として、当該操作情報をパブリックな情報として前記通信機能により連続的に送信するパブリックモード送信処理ステップを含むことを特徴とする請求項5記載のデータ通信方法。
  7. 前記通信機能による前記コンピュータ間でのデータ送信に際して、ローカルモード時には、データの送信を禁止させるローカルモード送信処理ステップを含むことを特徴とする請求項1ないし6の何れか一記載のデータ通信方法。
  8. ユニキャストによるデータを前記通信機能により受信した際には自動的にプライベートモードに移行させるプライベートモード受信移行ステップを含むことを特徴とする請求項3ないし7の何れか一記載のデータ通信方法。
  9. 前記通信機能により特定のコンピュータに対してデータを送信したときに自動的にプライベートモードに移行させるプライベートモード送信移行ステップを含むことを特徴とする請求項3ないし8の何れか一記載のデータ通信方法。
  10. プライベートモード時には、ユーザによる特定のコンピュータに対してデータを送信するための操作情報を前記操作情報取得機能により取得するまで、データの送信を待機させるデータ送信待機ステップを含むことを特徴とする請求項5ないし9の何れか一記載のデータ通信方法。
  11. 前記各コンピュータは、ユーザの操作を受付けてモードを選択自在に切換えるモード選択機能をプログラムにより実行可能に有し、
    前記モード判断ステップは、前記モード選択機能が受付けたモードにより自己のコンピュータのモードを判断する請求項1ないし10の何れか一記載のデータ通信方法。
  12. 前記操作情報取得機能が、前記モード選択機能によるモードの切換えに関する操作情報を取得した場合に、その操作時点の出力データを、前記データ処理機能により保存した後に選択されたモード状態に移行させるモード移行処理ステップを含む請求項11記載のデータ通信方法。
  13. 前記操作情報取得機能が、前記モード選択機能によるモードの切換えに関する操作情報を取得して選択されたモード状態に移行させる際、当該移行するモード状態に関して保存されている最新のデータを参照して前記出力機能により前記出力部に出力させる移行時点出力制御ステップを含む請求項11又は12記載のデータ通信方法。
  14. 前記操作情報取得機能が、前記モード選択機能によりパブリックモードへのモード切換えに関する操作情報を取得した場合に、他のコンピュータ上で実行されているプログラムにパブリックモード上の最新のデータをリクエストするための情報要求コマンドを、前記通信機能を用いて送信させる情報要求コマンド送信ステップを含む請求項11ないし13の何れか一記載のデータ通信方法。
  15. 情報要求コマンド送信ステップは、前記情報要求コマンドの送信先として、当該コンピュータが保持している通信可能なコンピュータリスト中から一つを選ぶことによって決定することを特徴とする請求項14記載のデータ通信方法。
  16. 当該コンピュータが保持している通信可能なコンピュータリスト中に前記情報要求コマンドを送信すべきコンピュータがない場合には、自己のコンピュータが保持しているパブリックモード上の最新のデータを参照して前記出力機能により前記出力部に出力させる第1の移行時点出力代替ステップを含む請求項15記載のデータ通信方法。
  17. 当該コンピュータが保持している通信可能なコンピュータリスト中に前記情報要求コマンドを送信すべきコンピュータがなく、かつ、自己のコンピュータがパブリックモード上の最新のデータを保持していない場合には、ローカルモード上の最新のデータを参照して前記出力機能により前記出力部に出力させる第2の移行時点出力代替ステップを含む請求項16記載のデータ通信方法。
  18. 通信機能により前記情報要求コマンドを受信したとき、当該情報要求コマンドの送信元コンピュータに対して、自己のコンピュータが保持しているパブリックモード上の最新のデータを前記通信機能を用いて送信する情報要求コマンド応答ステップを含む請求項15又は16記載のデータ通信方法。
  19. ネットワークを通じて接続された他のコンピュータとの間でデータを送受信するコンピュータ構成のデータ通信装置であって、
    他のコンピュータとの間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、
    前記通信機能による他のコンピュータからのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により保存させる保存手段と、
    その受信データのモード属性と自己のモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断手段と、
    を備えることを特徴とするデータ通信装置。
  20. ネットワークを通じて接続された他のコンピュータとの間でデータを送受信するコンピュータ構成のデータ通信装置であって、
    他のコンピュータとの間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、
    前記通信機能による他のコンピュータからのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により保存させる保存手段と、
    その受信データのモード属性と自己のモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断手段と、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有し自己がパブリックモードである場合には当該受信データを即座に前記出力機能に対して出力させるパブリックモード受信処理手段と、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がローカルモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないローカルモード受信処理手段と、
    を備えることを特徴とするデータ通信装置。
  21. ネットワーク上の特定の他のコンピュータとの間でデータの送受信を行うプライベートモードを有し、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がプライベートモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないプライベートモード受信処理手段を、
    さらに備えることを特徴とする請求項20記載のデータ通信装置。
  22. コンピュータにより解釈、実行される前記通信機能、データ処理機能及び出力機能に関するプログラムコードファイルが、文書の表現実体に関するコンテンツ情報ファイルとともに、単一の文書としてカプセル化されたカプセル化文書を記憶装置上に有することを特徴とする請求項19ないし21の何れか一記載のデータ通信装置。
  23. 各モード時の操作記録の経過を表示部に一覧表示させる経過一覧表示手段を備えることを特徴とする請求項19ないし22の何れか一記載のデータ通信装置。
  24. ローカルモード時には、保持されているデータに基づき、当該データ通信装置に関する操作情報、送受信したパブリックモード上のデータ又はプライベートモード上のデータが随時振り返り自在とする過去データ記録閲覧手段を備えることを特徴とする請求項19ないし23の何れか一記載のデータ通信装置。
  25. 相互にネットワーク接続された複数のコンピュータ間でデータを送受信するデータ通信システムであって、
    前記各コンピュータは、コンピュータ間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、
    前記通信機能によりデータを受信するコンピュータは、
    前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により自己のコンピュータに保存させる保存手段と、
    その受信データのモード属性と自己のコンピュータのモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断手段と、
    を備えることを特徴とするデータ通信システム。
  26. 相互にネットワーク接続された複数のコンピュータ間でデータを送受信するデータ通信システムであって、
    前記各コンピュータは、コンピュータ間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、
    前記通信機能によりデータを受信するコンピュータは、
    前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により自己のコンピュータに保存させる保存手段と、
    その受信データのモード属性と自己のコンピュータのモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断手段と、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有し自己がパブリックモードである場合には当該受信データを即座に前記出力機能に対して出力させるパブリックモード受信処理手段と、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がローカルモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないローカルモード受信処理手段と、
    を備えることを特徴とするデータ通信システム。
  27. ネットワーク上の特定のコンピュータ間でデータの送受信を行うプライベートモードを有し、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がプライベートモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないプライベートモード受信処理手段を、
    さらに備えることを特徴とする請求項26記載のデータ通信システム。
  28. 前記各コンピュータは、コンピュータにより解釈、実行される前記通信機能、データ処理機能及び出力機能に関するプログラムコードファイルが、文書の表現実体に関するコンテンツ情報ファイルとともに、単一の文書としてカプセル化されたカプセル化文書を記憶装置上に有することを特徴とする請求項25ないし27の何れか一記載のデータ通信システム。
  29. ネットワークを通じて接続された他のコンピュータとの間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、他のコンピュータとの間でデータを送受信するコンピュータに読取り可能で、当該コンピュータに、
    前記通信機能による他のコンピュータからのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により保存させる保存機能と、
    その受信データのモード属性と自己のモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断機能と、
    を実行させることを特徴とするデータ通信プログラム。
  30. ネットワークを通じて接続された他のコンピュータとの間でデータを送受信する通信機能と、送受信するデータの処理を行うデータ処理機能と、その処理に基づいて出力部にデータを出力する出力機能と、をプログラムによって実行可能に具備し、他のコンピュータとの間でデータを送受信するコンピュータに読取り可能で、当該コンピュータに、
    前記通信機能による他のコンピュータからのデータ受信に際して、前記通信機能により受信した受信データを前記データ処理機能により保存させる保存機能と、
    その受信データのモード属性と自己のモードとに応じて当該受信データを前記出力機能に対して出力させるか否かを判断するモード判断機能と、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有し自己がパブリックモードである場合には当該受信データを即座に前記出力機能に対して出力させるパブリックモード受信処理機能と、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がローカルモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないローカルモード受信処理機能と、
    を実行させることを特徴とするデータ通信プログラム。
  31. ネットワーク上の特定のコンピュータ間でデータの送受信を行うプライベートモードを有し、
    モード判断の結果、受信データがパブリックモードによるモード属性を有していても自己がプライベートモードである場合には当該受信データを前記出力機能に対して出力させないプライベートモード受信処理機能を、
    さらにコンピュータに実行させることを特徴とする請求項30又は31記載のデータ通信プログラム。
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