JP2004084624A - オートマチック車の急発進防止装置 - Google Patents

オートマチック車の急発進防止装置 Download PDF

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Abstract

【課題】急ブレーキをかけるときアクセルペダルをブレーキペダルと踏み違えて強く踏んだときにはアクセルペダルでもブレーキがかかるようにしたオートマチック車の急発進防止装置を提供する。
【解決手段】アクセルペダルの踏力を2段階に設定し、1段目の踏力によりエンジンの回転数を上げ、2段目の踏み込みによりエンジンの回転数を最小にするか停止させることによりオートマチック車の急発進を防止する。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明はオートマチック車のブレーキペダルとアクセルペダルの踏違えによる急発進事故を防止するオートマチック車の急発進防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に自動車のアクセルペダルはブレーキペダルと隣り合って設けられているため、初心者のように運転未熟者はブレーキペダルとアクセルペダルとを誤って操作し易く、制動すべきところを逆に加速して事故を引き起こすことがある。また、運転熟練者であっても急制動時には気が動転してアクセルペダルとブレーキペダルとを間違えることがあり、アクセルペダルを急激に踏み込んで急加速状態になり、大事故を引き起こすことになる。
【0003】
そこで、従来のオートマチック車には誤操作による急発進で生ずる事故を防止するため、シフトロック機構、キー・インタロック機構、R(リバース)位置警報装置が設置されているが、運転者が駐車場、車庫等においてセレクトレバーをP位置よりRレンジ、Dレンジを間違えてシフトし車の前進と後進が逆になったり、或いは横断歩道の直前でDレンジに入れて停車中に人が飛び出したりした場合にあわててアクセルペダルをブレーキペダルと踏み違え、急発進して暴走し壁面に激突したり、高層の駐車場の壁面やガードレールを突き破って落下する事故や横断歩道で人身事故を起こすことなどが大きな問題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、前記の問題点を解決するもので、オートマチック車が駐車場、車庫等でセレクトレバーをRレンジ、Dレンジ等に入れた状態で生じるクリープ現象(車がじわじわと前進する現象)、或いはアクセルに足を軽くのせ緩速、微速で動き始め、進向方向が逆であるのに気づいたり、横断歩道直前で止まって発進しかけたとき人が飛び出す等であわてて急ブレーキをかけるときにアクセルペダルをブレーキペダルと踏み違えて強く踏んだときにはアクセルペダルでもブレーキがかかるようにした急発進防止装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のオートマチック車の急発進防止装置は、請求項1の発明は、アクセルペダルの踏力を2段階に設定し、1段目の踏力によりエンジンの回転数を上げ、2段目の踏み込みによりエンジンの回転数を最小にするか停止させることを特徴とし、請求項2の発明は、請求項1記載の発明において、踏力の設定を2つのスプリングで行うことを特徴とする。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発明において、エンジンの回転数の調節を、スロットバルブの開度の調整によって行うことを、請求項4の発明は、アクセルペダルの2段目の踏み込みにより、エンジンの回転数の調節を点火系統への電力供給の断続によって行うことを特徴とする。
【0007】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において、アクセルペダルの2段目の踏み込みに連動してブレーキを作動させるようにしたことを特徴とし、請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、一定速度以上での走行時には2段目の踏み込みを阻止するようにしたことを特徴とする。
【0008】
請求項7の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の発明において、スロットバルブが、アクセルペダルの1段目の踏み込みでモータを正転させ2段目の踏み込みでモータを逆転させる電動式スロットバルブであることを特徴とする。
【0009】
請求項8の発明は、請求項1または2のいずれかに記載の発明において、ブレーキペダルにより作動するブレーキ回路と、アクセルペダルにより作動するブレーキ回路とを併設し、アクセルペダルの2段目の踏み込みに連動する電磁バルブによって、上記ブレーキ回路を切り替えることを特徴とする。
【0010】
【作用】
アクセルペダルの1段目の踏み込みを行うと、踏み込み量に応じてスロットバルブの開度は大きくなり車は発進するが、緊急事態に直面して気が動転してさらにアクセルペダルを踏み込んで2段目の踏み込みを行うと、エンジンへの混合気の供給を減少させるか点火系統への電力の供給を絶って、エンジンの出力は急激に低下または停止するので車は急停車し、危険を回避する。
【0011】
また、請求項8の発明では、アクセルペダルの1段目の踏み込みを行うと、踏み込み量に応じてスロットバルブの開度は大きくなり車は発進するが、緊急事態に直面して気が動転してさらにアクセルペダルを踏み込んで2段目の踏み込みを行うと、アクセルペダルにより作動するブレーキ回路が作動し、車は急停車し、危険を回避する。
【0012】
【発明の実施の形態】
急ブレーキを踏む時のように、一定以上の踏力で、強くアクセルペダルを踏みつけた場合に、ペダルを元に戻そうとするバネの反発力を2段階にすることにより、アクセルペダルの可動範囲を2段階にする。
【0013】
車を運転している時の、アクセルペダルに対する必要な足の踏力はわずかなもの(2〜3Kg程度)であり、ストッパーに当たるまでの可動範囲の全てが一定であり、思い切り強く踏み込んでもストッパーに当たって、それ以上の踏力は5〜6Kg程度であるので、10Kg程度以上の踏力で押されると、もう1段動くようにアクセルペダルの動きを2段にして、2段階目の可動域を利用することにより、スロットの動きを、最初の閉の状態から開に動かす一般的なものから、さらに開の状態から再び閉にすることができる。
【0014】
また、上記構成だけでは、一般道を走行中、前方車を追い越そうとしている時に、予期していない対向車があって、アクセルペダルを強く踏み込んだ時、エンジンのパワーダウンやブレーキの作動が起こり、危険な状況に陥ることがあるので、一定のスピード以上になるとこの機構が働かなくなるようにする。《速度感応式ストッピング》
【0015】
さらに、アクセルペダルの2段階目の可動とブレーキペダルを連結すれば、ブレーキを作動させることも可能である。《ブレーキペダル連動》
【0016】
【実施例】
以下、図面にもとづいて本発明の実施例を説明するが、本発明は、実施例によって限定されるものではない。なお図中白抜き矢印1はアクセルペダルの1段踏み込み時の関連部材の動きを、同矢印2はアクセルペダルの2段目の踏み込み時の関連部材の動きを示す。
【0017】
【実施例1】
図1、2は本発明の1実施例であり、この実施例はアクセルペダルの2段目の踏み込みによって、エンジンへの混合気の供給を減少させることにより、エンジンの出力を減少させてオートマチック車の急発進を防止するものである。
【0018】《構造》
図1は、本発明で採用したアクセルペダル部の概略図を表すものであり、アクセルペダル1は操作杆2を直角に折曲した支持部3を、取付板5に設けた軸支部6、6に回動自在に支持されており、支持部3に平行に作動部4が設けられている。また、軸支部6、6には作動部材7が、作動部4に重なった状態で回動自在に支持されており、水平部8にはスロットバルブ操作用ボーデンワイヤー9のインナーワイヤ10が固定されている。なお、ボーデンワイヤー9のアウターワイヤー11は取付板5に固定されている。
【0019】
上記構成であるので、アクセルペダル1を踏み込むと支持部3を回動軸として作動部4が上方へ回動し、この回動に連動して作動部材7も上方に回動し、水平部8に固定されているインナーワイヤー10を引き寄せ、インナーワイヤー10の他端に連結されたスロットバルブを操作することができる。
【0020】
また、ブレーキペダル12の作動杆13に一体の連結杆14を設け、アクセルペダル1の1段目の踏み込み時には干渉することなく、2段目の踏み込み時には連動して、ブレーキを作動させるようにする。この場合、ブレーキの反力が底打ちを与えるように構成する。
【0021】
なお、図1中15は、速度感応式ストッピング装置であり、車速に応動して停止杆16を作動部7の上方に突出して作動部7の回動を阻止し、定常走行時の2段目の踏み込みを阻止して不慮の急停止を防止するものである。
【0022】
図2は、本発明のスロットバルブの概略図であり、インテークマニホールドに接続するスロットバルブケーシング20内に収納されたバタフライバルブよりなるスロットバルブ(図示せず)のスロットバルブ軸21には、カム22が固定されている。また、カム22の周面にはインナーワイヤーを案内する溝23が形成されており、その溝23の終端部にはインナーワイヤー取付ピン33が、スロットバルブケーシング20にはアウターワイヤー支持金具30が設けられており、インナーワイヤー10およびアウターワイヤー11が固定されている。
【0023】
前記カム22には、アクセルペダル1の2段階目の操作時に、第2のスプリング28を押圧する第1の突片24と、速度感応式ストッピング15の停止杆16を押圧する第2の突片25が設けられており、
【0024】
スロットバルブケーシング20とカム22との間には、1端をスロットバルブケーシング20に固定し、他端をカム22に固定した第1のスプリング27が、アウターワイヤー取付金具29とカム22の突片24との間のインナーケーブル10には第2のスプリング28が遊嵌されており、スロットバルブの開度が最大になった時、突片24は第2のスプリング28に当接するように設定されている。
【0025】
第1のスプリング27の弾力は、通常の踏み込み力でアクセルペダル1を作動できる程度にし、第2のスプリング28の弾力は第1のスプリング27の弾力と同程度に設定するが、底打ち感が得られれば第2のスプリング28の弾力は、第1のスプリング27の弾力と同程度に設定する必要はない。
【0026】
なお、上記例では、第2のスプリングをアウターワイヤー取付金具29とカム22の突片24との間のインナーケーブル10に遊嵌したが、アクセルペダル1の2段目の踏み込み時に底打ち感を与えることができれば、アクセル操作系の適宜箇所に設けることが可能である。
【0027】
また、図2中31は、速度感応式ストッピング装置であり、車速に応動して停止杆32をカム22の突片25の作動域内に突出してカム22の回動を規制し、定常走行時の2段目の踏み込みを阻止して不慮の急停止を防止するものであり、上記速度感応式ストッピング15と同様の機能を奏するものであるので、発明の実施に当たっては速度感応ストッピング15および31のいずれか一方を採用すれば、その目的を達成できるものである。
【0028】《作動》
第1のスプリングの弾性に抗してアクセルペダルを踏み込むと、踏み込み量に応じてスロットバルブの開度は大きくなり、車速は加速され、スロットバルブの開度が最大になった時、突片は第2のスプリングに当接する。この時第2のスプリングの弾力が第1のスプリングの弾力にプラスされて大きくなるので、正常な運転時には、底打ち感を感じる。さらにアクセルペダルを踏み込むと、スロットバルブは最大開度位置を越えて、閉位置方向に回動し、アイドリング用通路を残した状態まで回動し、エンジンの出力は急激に減少するので車は急停車する。
【0029】《電動式スロットバルブ》
、モータによりスロットバルブの開度の調整を行う場合には、アクセルペダルの下方に、スロットバルブを最大開度まで回動を許容するだけアクセルペダルを移動させる(1段目の踏み込み)だけの間隙を設けて、電磁スイッチを配置し、アクセルペダルの第1作動範囲では、踏み込み量に応じてスロットバルブの開度を大きくし、第2作動範囲では、スイッチが切れて、モータへの電力供給が絶たれ、モータは反転することによりスロットバルブは、アイドリング位置に戻り、急発進を阻止することもできる。
【0030】
【実施例2】
図3は本発明の他の実施例であり、この実施例はアクセルペダルの2段目の踏み込みによって、点火系統への電力供給を絶つことにより、エンジンを停止させてオートマチック車の急発進を防止するものである。
【0031】《構造》
自動車エンジンの点火系統53にバッテリ50の電源がヒューズ51とイグニションスイッチ52を通じて供給する電源供給系統において、前記イグニションスイッチ52と点火系統53を連結する電気回路上に電磁スイッチ54を配置するものであり、バッテリ50の電源がイグニションスイッチ52を通じて点火系統53へ供給される点火系統53の電源供給回路を有する自動変速機車両の急発進防止装置において、前記イグニションスイッチ532点火系統53の間に電磁スイッチ54を配置し、この電磁スイッチ54は電磁スイッチ54の作動回路中に設けられ、アクセルペダル1の2段目の踏み込みにより作動するスイッチ56によって作動すべく構成してある。
【0032】
上記構成であるので、アクセルペダル1を突発的に踏み込み、アクセルペダル1が通常の操作領域外に位置した時作動する電磁スイッチ54を配設し、該電磁スイッチ54の作動により点火系統53への電力供給を断ってエンジンを停止させることができる。
【0033】
なお、スイッチ56は、アクセルペダル1が通常の操作範囲外に変位した時に作動すべく、アクセルペダル1の下方の床に取り付けられている。
【0034】《作動》
上記構成であるので、通常はアクセルペダル1をゆっくり踏みアクセル操作を行い通常の走行を行う。通常のアクセル操作の時はアクセルペダル1はスイッチ57には当接しないようになっているが、アクセルペダル1をブレーキペダル12と間違えて突発的に踏み込むと、アクセルペダル1は下方に設けられたスイッチ57が作動して、電磁スイッチ54がオフになり、点火系統53への電流の供給が絶たれるので、エンジンは瞬時に不作動状態となり追突事故を確実に防止できる。
【0035】《ブレーキペダル連動》
なお、本発明は、上記実施例1、2の構成に加えて、ブレーキペダルに一体の連結杆を設け、アクセルペダルの1段目の踏み込み時には干渉することなく、2段目の踏み込み時には連動して、ブレーキを作動させるようにする。この場合、ブレーキの反力が底打ちを与えるようにすることも可能である。
【0036】
【実施例3】
図4は本発明のさらに他の実施例であり、この実施例はアクセルペダルの2段目の踏み込みによって、油圧ブレーキを作動させることにより、エンジンを停止させてオートマチック車の急発進を防止するものである。
【0037】《構成》
ブレーキペダル60のブレーキマスタシリンダ61とホイールシリンダ62を結ぶ油圧回路にダブルチェックバルブ67を介在させ、別にアクセルペダル65にアクセル用ブレーキマスタシリンダ66を設け、該アクセル用ブレーキマスタシリンダ66の油圧回路を前記ダブルチェックバルブ67と接続し、該油圧回路にダブルチェックバルブ67とリザーバータンク64への流路を開閉可能とした電磁バルブ68を備え、該電磁バルブ70の駆動回路73中に設けたスイッチ75をアクセルペダルの2段目の踏み込みによって接続状態にし、電磁バルブ70を切換えるものである。
【0038】
また、アクセルペダル65にアクセル用ブレーキマスタシリンダ66を設け、該アクセル用ブレーキマスタシリンダ66の油圧回路を電磁バルブ70を介してダブルチェックえバルブ67と接続する。ブレーキマスタシリンダにはオイルタンクを備え、リザーバータンク64とオイルパイプで連絡し、さらにリザーバータンク64と電磁バルブ70の流路をオイルパイプで連絡する。
【0039】
上記電磁バルブ70は、下部のコイル部71と上部の本体72内に吸着体と連設したバルブ体73をコイル部71の励磁又は非励磁により昇降する構造となし、本体72には流路の入口72a、出口72bを対向位置に穿設し、流路の入口72c、出口72dを上下位置に穿設し、中央部に連通溝73aを有するバルブ体73の下降位置で入口72aと出口72bを連通溝で連通してアクセル用ブレーキの油圧回路を通じさせ、このときリザーバータンク64への出入口72c、72dは閉じるように設け、又バルブ体73の上昇位置で逆にリザーバータンク64への出入口72c、72dを開き、バルブ本体72の対向位置に設けた出入口72a、72bを閉止してホイールシリンダ62への油圧回路を閉じさせるように設ける。
【0040】
上記ダブルチェックバルブ67は、弁室68の両側に入口68a、68bを設け、かつ弁室68の両側と中央の出口68eを二股の通路68c、68dで結び、弁室68にピストン69を摺動自由に備えたもので、その入口68a、68bにブレーキの油圧回路とアクセル用ブレーキの油圧回路を接続し、かつ出口にホイールシリンダ62への油圧回路を接続して圧力をかけられた流体がその入口68aよりダブルチェックバルブ67内に流入したとき、流体の圧力でピストン69を反対側へ押して1方の入口68aと通路を開き、他方の入口68bと通路を閉じて流体の出口68えへの流路を切換えるようにしてある。
【0041】
したがって、ブレーキペダル60を踏みブレーキマスタシリンダ61のピストンで油圧回路が加圧されるとピストン69を反対側へ押して入口68aと通路を開とし他方の入口68bと通路を閉として油圧回路を連通し、ブレーキをかける。また、アクセルペダル65を踏みアクセル用ブレーキマスタシリンダ66のピストンで油圧回路が加圧されると逆にピストンを反対側へ押して入口68bと通路を開き、入口68aと通路を閉じて油圧回路を連通してブレーキをかけることができる。
【0042】《作動》
本実施例は上記構成であるので、アクセルペダル65の1段目の踏み込み時には電磁バルブ70は、アクセル用ブレーキシリンダー66とリザーバタンク64を連通する位置(図示の状態)にあるので、アクセル用ブレーキマスターシリンダ66中の圧油はリザーバータンク64へ流れるので、アクセルペダルを踏んでもブレーキがかからない。
【0043】
しかし、運転手があわててアクセルペダル65を強く踏んだ場合(2段目の踏み込み)には、スイッチ74が閉じられ電流が流れ電磁バルブ70が切り替えられ、電磁バルブ70は、アクセル用ブレーキシリンダー66とダブルチェックバルブ67を介してホイールシリンダ62を連通する位置に移動するので、アクセル用ブレーキマスターシリンダ66中の圧油はダブルチェックバルブ67を介してホイールシリンダ62へ流れ、ブレーキがかかり、急発進を防ぐことができる。
【0044】《速度感応式ストッピング》
上記実施例2、3においても、速度感応式ストッピングを設け、車速に応動して作動させて定常の走行時の2段目の踏み込みを阻止するようにすることが好ましい。
【0045】
なお、上記実施例では、アクセルペダルの2段目の踏み込みにより作動するスイッチを、アクセルペダルの下方に設けた例を説明したが、スイッチを設ける箇所は、アクセルペダルの2段目の踏み込みに連動すれば、上記箇所に限定されるものではない。
【0046】
【発明の効果】
この発明によれば、オートマチック車は運転者が駐車場内等で停車状態でセレクトレバーをRレンジ、Dレンジ等に入れた状態で前進と後進が逆であった時、或いは横断歩道等の直前で停車しDレンジで発進しかけに人等が飛び出した時等、あわててアクセルペダルを踏み込んでしまっても、エンジンの出力を断つか減少させか、または、アクセルペダルの踏み込みでブレーキをかけることができ、したがって車が急発進して暴走することがなく、駐車場等の壁面へ衝突、高層の駐車場の壁面、ガードレールを突き破て落下すること、横断歩道等における車の急発進による人身事故等を防ぐことができる。
【0047】
一定速度以上での走行時には2段目の踏み込みを阻止するようにしているので、路上走行時に突然急発進防止装置が働くことがなく安全走行が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】アクセルペダル部の概略図である。
【図2】スロットバルブの閉鎖による急発進防止装置の概略図である。
【図3】点火系統の切断による急発進防止装置の概略図である。
【図4】油圧ブレーキ系統の切換による急発進防止装置の概略図である。
【符号の説明】
1 アクセルペダル
9 ボーデンワイヤー
12 ブレーキペダル
21 スロットバルブ軸
22 カム
25 第1のスプリング
28 第2のスプリング
50 バッテリー
51 ヒューズ
52 イグニッションスイッチ
53 点火系統
54 電磁スイッチ
55 電源回路
56 スイッチ
60 ブレーキペダル
61 ブレーキ用ブレーキマスターシリンダ
62 ホイールシリンダ
63 ブレーキ
64 リザーバータンク
65 アクセルペダル
66 アクセル用ブレーキマスターシリンダ
67 ダブルチェックバルブ
70 電磁バルブ
75 スイッチ

Claims (8)

  1. アクセルペダルの踏力を2段階に設定し、1段目の踏力によりエンジンの回転数を上げ、2段目の踏み込みによりエンジンの回転数を最小にするか停止させることを特徴とするオートマチック車の急発進防止装置。
  2. 踏力の設定を2つのスプリングで行うことを特徴とする請求項1記載のオートマチック車の急発進防止装置。
  3. エンジンの回転数の調節をスロットバルブの開度の調整によって行うことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のオートマチック車の急発進防止装置。
  4. 2段目の踏み込みにより、エンジンの回転数の調節を点火系統への電力供給の断続によって行うことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のオートマチック車の急発進防止装置。
  5. アクセルペダルの2段目の踏み込みに連動してブレーキを作動させるようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のオートマチック車の急発進防止装置。
  6. 一定速度以上での走行時には2段目の踏み込みを阻止するようにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のオートマチック車の急発進防止装置。
  7. スロットバルブが、アクセルペダルの1段目の踏み込みでモータを正転させ2段目の踏み込みでモータを逆転させる電動式スロットバルブであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のオートマチック車の急発進防止装置。
  8. ブレーキペダルにより作動するブレーキ回路と、アクセルペダルにより作動するブレーキ回路とを併設し、アクセルペダルの2段目の踏み込みに連動する電磁バルブによって、上記ブレーキ回路を切り替えることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のオートマチック車の急発進防止装置。
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