JP4172185B2 - 車両用運転制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用運転制御装置に係り、詳しくは、ブレーキペダルと間違ってアクセルペダルが踏込操作されたときに車両の運転を制御する車両用運転制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機仕様の車両では、例えば、変速機のシフトポジションをニュートラル(中立)から間違ってリバース(後退)に切り替えたときに、右足でブレーキ操作していないと車両がクリープで後退する。このとき、運転者が慌ててブレーキをかけようとして、ブレーキペダルと間違ってアクセルペダルを急激に踏込操作してしまい、意に反して車両を急加速させてしまう虞がある。
【0003】
本出願人は、このように運転者がブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを踏込操作したときに車両を急加速させないための運転制御装置を特開平6−299880号公報で提案している。
【0004】
この運転制御装置は、ブレーキペダルが踏込操作されなくなってから所定時間経過し、かつ、シフトポジションがニュートラルからドライブ又はリバースに切り替えられてから所定時間が経過したときにのみ、アクセルペダルの踏込速度が急操作されたときに車両の走行を不能にする。
【0005】
ここで、シフトポジションがドライブ又はリバースに切り替えられてから所定時間経過した後にアクセルペダルが急激に踏込操作されたときには、意図的な急加速であるとして、吸気カットを行わず、アクセルペダルの踏込量に応じて車両を急加速させる。
【0006】
このような運転制御装置によれば、ブレーキペダルを踏込操作しないでシフトポジションを中立から後退に間違って切り替え、車両が意に反してクリープで後進し始めたときに慌てた運転者がブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを急操作しても車両が後方に急加速することはない。
【0007】
しかも、例えば、交差点で右折しようとするときに対向車の通過を待ちながらクリープでしばらく前進しているときのように、アクセルペダルを意図的に急操作するときには車両を急加速させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、車両を駐車させようとするときには、車両をクリープでしばらく後退させることが多い。このとき、ブレーキペダルから足を離したままで車両を後退させることがある。
【0009】
上記の運転制御装置は、このような場合、ブレーキペダルが踏込操作されなくなってから所定時間経過することから、アクセルペダルの意図的な急操作が行われる状況であると判断する。このため、運転者が後退中に急ブレーキをかけようとしてブレーキペダルと間違えてアクセルペダルを急操作すると、吸気カットが行なわれず意に反して車両が急加速することとなる。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両後退時に、ブレーキペダルと間違ったアクセルペダルの急操作による車両の急加速を防止することができる車両用運転制御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1に記載の発明は、変速機のシフトポジションがリバースであるか否かを検出する走行方向検出手段と、アクセルペダルが踏込操作されているか否かを検出するアクセル操作検出手段と、ブレーキペダルが踏込操作されているか否かを検出するブレーキ操作検出手段と、アクセルペダルが踏込操作されるときの操作状態量を検出する操作状態検出手段と、シフトポジションがリバースであり且つアクセルペダル及びブレーキペダルが共に踏込操作されていない後退運転状態からのアクセルペダルの踏込操作にともない前記操作状態検出手段による前記操作状態量が所定の判定量を超えたか否かを判断する判断手段と、前記後退運転状態が所定の判定時間を越えて持続したか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により前記後退運転状態が前記所定の判定時間を越えて持続している旨判定されるとき且つ、前記判断手段により前記操作状態量が前記所定の判定量を超えている旨判定されるとき、車両の動力機関の運転を制限する運転制御または車両の制動装置を作動させる運転制御を行う制御手段とを備えることを要旨としている。
【0012】
ここで、操作状態量とは、アクセルペダルの踏込操作が急激な踏込操作であるか否かを判定するために用いることができる検出量を意味し、例えば、踏込速度、踏込踏力、踏込加速度等がある。また、動力機関とは、車両を走行させる動力を発生する機関を意味し、例えば、内燃機関、電動モータ等を含む。また、制動装置とは、ブレーキペダルの踏込操作によらず、電気制御によって車両を制動可能なものを意味し、例えば、電気制御されるアクチュエータによってブレーキを直接作動させるものや、電気制御されるアクチュエータによって供給制御される媒体を介してブレーキを間接的に作動させるものを含む。
【0013】
上記発明によれば、車両を後退させているときに、アクセルペダル及びブレーキペダルを共に踏込操作しない運転状態からアクセルペダルを急激に踏込操作すると、動力機関の運転が少なくとも制限されるか、又は、制動装置が作動制御されて車両の急加速が少なくとも制限される。その結果、車両後退時に、ブレーキペダルと間違ったアクセルペダルの急操作による車両の急加速を防止することができる。
【0014】
また、車両を後退させているときに、アクセルペダル及びブレーキペダルを共に踏込操作しない運転状態が所定の判定時間以上持続したときにのみ、アクセルペダルの急激な踏込操作に基づく車両の急加速が少なくとも制限される。従って、例えば車両を後退させて坂道を上りながら駐車させようとしているときに、運転者がブレーキペダルから足を離した後、車両が自重によって前進しないようにアクセルペダルに所定時間以内に足を踏み替えて踏込操作したときには、車両の加速が制限されない。その結果、坂道を後退で上りながら車両を駐車させるときにアクセルペダルを踏込操作して車両が前進しないようにすることができ、車両を確実に後退させながら駐車することができる。
【0015】
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用運転制御装置において、車両の走行速度を検出する車速検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記車速検出手段による車速が所定の判定車速未満のとき且つ、前記判別手段により前記後退運転状態が前記所定の判定時間を越えて持続している旨判定されるとき且つ、前記判断手段により前記操作状態量が前記所定の判定量を越えている旨判定されるとき、前記運転制御を行うことを要旨としている。
【0016】
上記発明によれば、車両を所定の判定速度以下で後退させているときに、アクセルペダル及びブレーキペダルを共に踏込操作しない運転状態が所定時間を越えて持続したときにのみ、アクセルペダルの急激な踏込操作に基づく車両の急加速が少なくとも制限される。従って、例えば車両を後退させるときに運転者が一旦アクセルペダルを踏込操作して車両を加速させ、惰性によって比較的高い車速で車両が後退しているときには、アクセルペダルを急激に踏込操作しても車両の加速が制限されない。また、例えば車両を後退させて坂道を上りながら駐車させようとしているときに、運転者がブレーキペダルから足を離した後、車両が前進しないようにアクセルペダルに所定時間以内に足を踏み替えて踏込操作したときには、車両の加速が制限されない。
【0020】
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車両用運転制御装置において、前記制御手段は、前記運転制御の実行中にアクセルペダルの操作状態が踏込状態から解放状態に移行したときには前記運転制御を終了することを要旨としている。
【0021】
上記発明によれば、アクセルペダルの急操作に基づいて車両の急加速が少なくとも制限されたときにアクセルペダルから足を離すと、動力装置の運転が制限されなくなり、また、車両制動手段の作動が解除される。従って、車両後退時に、運転者がブレーキペダルと間違ってアクセルペダルを踏込操作しても、間違いに気付いた運転者がアクセルペダルから一旦足を離すと、改めてアクセルペダルを踏込操作したときに車両が通常通り走行する。
【0022】
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用運転制御装置において、前記変速機は、運転者のクラッチ操作によることなくシフトポジションがニュートラルからリバースに切り替えられる自動変速機であることを要旨としている。
【0023】
上記発明によれば、運転者がクラッチ操作を行うことなく安易に変速機のシフトポジションをニュートラルからリバースに切り替えることができ、車両が後退することに気付いた運転者が慌ててブレーキペダルを踏込操作する可能性が高い自動変速機を備えた車両において、先の請求項に記載の発明による効果が顕著となる。
【0024】
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用運転制御装置において、前記操作状態量が前記所定の判定量を越えたときにその旨を運転者に報知する警告手段をさらに備えることを要旨としている。
【0025】
上記発明によれば、車両後退時に、ブレーキペダルと間違えてアクセルペダルが踏込操作されたことに基づいて動力機関の運転が少なくとも制限されるか、又は、制動装置が作動制御されて車両の急加速が少なくとも制限されたときには、運転者に警告される。従って、運転者が踏み間違いに速やかに気付くことができ、ブレーキペダルに踏みなおして車両に速やかにブレーキをかけることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、内燃機関及び自動変速機を備えた車両の運転制御装置に具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
【0027】
図1に示すように、車両に搭載されたガソリンエンジン(動力機関。以下、単にエンジンという。)10は、トルクコンバータ付きの自動変速機11を介して図示しない車輪に動力を供給して車両を走行させる。この自動変速機11は、運転者がクラッチ操作を行うことなく変速機11の接続状態をニュートラルからリバースに切り替え可能である。
【0028】
エンジン10の吸気通路上には、吸気量を調節するスロットルバルブ12が設けられている。スロットルバルブ12は、スロットルモータ13によってそのスロットル開度TAが調節される。スロットル開度TAは、スロットルポジションセンサ14によって検出される。
【0029】
自動変速機11には、図示しないシフトレバーの切換操作によって切り替えられるシフトポジションSPを検出するシフトポジションセンサ15が設けられている。
【0030】
車体には、運転状態を検出するためのアクセルポジションセンサ16、ブレーキスイッチ17及び車速センサ18が設けられている。
アクセルポジションセンサ16は、アクセルペダル19がアクセル操作されていないときにアイドル状態ACIDLを検出し、また、アクセル操作量に応じたアクセル開度ACCPを検出する。
【0031】
ブレーキスイッチ17は、ブレーキペダル20のブレーキ操作BRKを検出する。
また、車速センサ18は車両の実際の車速Vを検出する。
【0032】
さらに、図示しない運転席のインストルメントパネルには、エンジンの運転状態が通常の運転状態と異なることを運転者に報知するための警告ブザー21が設けられている。
【0033】
エンジン10の運転制御を行うエンジン電子制御装置(以下、ECUという。)22は、図示しないマイクロコンピュータ、駆動装置等から構成されている。ECU22は、燃料噴射制御、点火時期制御、スロットル制御等の公知の各種運転制御を行う。
【0034】
本実施形態では、シフトポジションセンサ15及びECU22が走行方向検出手段を構成し、アクセルポジションセンサ16及びECU22がアクセル操作検出手段及び操作状態検出手段を構成する。また、ブレーキスイッチ17及びECU22がブレーキ操作検出手段を構成し、車速センサ18及びECU22が車速検出手段を構成する。また、ECU22が判断手段、制御手段及び判別手段である。
【0035】
また、ECU22は、車両をクリープで後退させているときに運転者がブレーキペダル20と間違えてアクセルペダル19を急操作したときに、エンジン10の回転上昇を規制するアクセル異常操作処理をスロットル制御において実行する。
【0036】
ECU22には、図2に示すように、シフトポジションセンサ15、アクセルポジションセンサ16、ブレーキスイッチ17及び車速センサ18の入力側に電気接続され、また、スロットルモータ13及び警告ブザー21がその出力側に電気接続されている。アクセル異常操作処理において、ECU22は、シフトポジションSP、アイドル状態ACIDL、アクセル開度ACCP、ブレーキ操作BRK及び車速V基づいてスロットル開度TAを調節することで行うとともに警告ブザー21を作動させる。
【0037】
アクセル異常操作処理は、所定時間毎に実行する処理ルーチンによって行われる。
アクセル異常操作処理を、図3のフローチャートに従って説明する。
【0038】
アクセル異常操作処理として、ECU22は、先ずステップ(以下、Sと略記する。)10で、シフトポジションSPがリバースであるか否かを判断する。
S10でシフトポジションSPがリバースであったときには、次にS11で、車速Vが所定の判定車速Va未満であるか否かを判断する。本実施形態では、判定車速Vaを10km/hとしている。
【0039】
このS11において、肯定判断したときには、車両がクリープで後退している状態であると判断する。
一方、否定判断したときには、後退中に一旦アクセルペダル19が踏込操作され、車両が加速された状態から惰性で後退している状態であると判断する。
【0040】
S11で肯定判断したときには、次にS12で、アクセルペダル19がアイドル状態ACIDLであり、かつ、ブレーキペダル20がブレーキ操作BRKされていない状態であるか否かを判断する。
【0041】
このS12において、肯定判断したときには、運転者が両ペダル19,20から足を離している状態であることから、ブレーキペダル20と間違えてアクセルペダル19を踏込操作する可能性がある運転状態であると判断する。
【0042】
一方、否定判断したときには、運転者が車両を加速させるためにアクセルペダル19を踏込操作しているか、又は、車両を減速させるためにブレーキペダル20を踏込操作している状態であって、ブレーキペダル20と間違えてアクセルペダル19を踏込操作する可能性がない運転状態であると判断する。
【0043】
S12で肯定判断したときには、次にS13で、シフトポジションSPがリバースであり、車速Vが判定車速Va未満であり、かつ、両ペダル19,20が踏込操作されていない運転状態が所定の判定時間tA以上持続したか否かを判断する。本実施形態では、判定時間tAを2秒間としている。
【0044】
このS13において、肯定判断したときには、車両の運転状態が、車両をクリープで後退させて坂道を上ろうする状況で車両が自重によって前進してしまうのを防ぐために運転者がブレーキペダル20からアクセルペダル19に足を踏み替えてアクセル操作した状態ではないと判断する。
【0045】
一方、否定判断したときには、車両の運転状態が、前記状況において運転者がブレーキペダル20からアクセルペダル19に足を急いで踏み替えてアクセル操作した状態であると判断する。
【0046】
S13で肯定判断したときには、次にS14で、アクセルペダル19がアイドル状態ACIDLでなくなり、かつ、アイドル状態ACIDLでなくなってから所定の待ち時間経過後のアクセル開度ACCP(操作状態量)が所定のアクセル開度(判定量)を越えたか否かを判断する。即ち、アクセル踏込直後のアクセル踏込速度(操作状態量)が所定の判定速度(判定量)を越えたか否かを判断する。
【0047】
このS14において、肯定判断したときには、車両の運転状態が、車両をクリープで後退させている状況で運転者が車両にブレーキをかけようとしてブレーキペダル20と間違えてアクセルペダル19を踏込操作したと判断する。
【0048】
一方、否定判断したときには、車両の運転状態が、前記状況において運転者が車両を意図的に加速させようとしてアクセル操作したと判断する。
S14で肯定判断したときには、次にS15で、通常のスロットル制御に基づくスロットル開度TAの制御を一時停止し、スロットル開度TAを強制的に全閉として固定する。
【0049】
また、S15の次にS16で、警告ブザーを作動させた後、S17を実行する。
ECU22は、S17で、アクセルペダル19がアイドル状態ACIDLとなったか否かを判断する。
【0050】
S17において、肯定判断したときには、車両の運転状態が、車両をクリープで後退させている状況で車両にブレーキをかけようとして間違ってアクセルペダル19を踏込操作したことに運転者が気付き、アクセルペダル19から足を離した状態である判断する。
【0051】
一方、否定判断したときには、車両の運転状態が、前記状況で運転者が間違ってアクセルペダル19を踏込操作したまま、アクセルペダル19から足を離せない状態であると判断する。
【0052】
S17で肯定判断したときには、スロットル開度TAを全閉に固定したままでアクセル異常操作処理を終了する。
一方、否定判断したときには、次にS18で、スロットル開度TAの全閉での固定とする制御を解除し、通常のスロットル制御によって調節するように復帰させるとともに、S19で警告ブザーを停止させた後に本処理を終了する。
【0053】
また、S10,11,12,13,14のいずれかにおいて、否定判断したときも、S18,19を実行した後に本処理を終了する。
次に、以上詳述した本実施形態が有する作用・効果を列記する。
【0054】
(1) クリープによって車両を後退させているときに、アクセルペダル19及びブレーキペダル20を共に踏込操作していない運転状態からアクセルペダル19を急激に踏込操作すると、エンジン10への吸気がカットされて車両の急加速が禁止される。従って、例えば車両を駐車させようとしてクリープで後退しているときに、運転者が車両に急ブレーキをかけようとしてブレーキペダル20と間違えてアクセルペダル19を踏込操作しても車両が急加速しない。
【0055】
(2) クリープによって車両を後退させているときに、アクセルペダル19及びブレーキペダル20を共に踏込操作していない運転状態が2秒以上持続したときにのみ、アクセルペダル19の急操作に基づくエンジン10の回転上昇が禁止される。従って、例えば車両をクリープで後退させて坂道を上りながら駐車させようとしているときに、車両が自重によって前進しないように運転者がブレーキペダル20からアクセルペダル19に2秒以内に足を踏み替えて踏込操作したときには、エンジン10への吸気がカットされず車両を後退させることができる。その結果、車両をクリープで後退させて坂道を上りながら駐車させるときに、アクセルペダル19を踏込操作して車両を確実に後退させながら駐車することができる。
【0056】
(3) クリープによって車両を低速で後退させているときにのみ、アクセルペダル19及びブレーキペダル20を共に踏込操作していない運転状態からアクセルペダル19が急操作されたときにエンジン10への吸気がカットされる。従って、例えば、車両を後退させるときに運転者が一旦アクセルペダル19を踏込操作して車両を加速させ、惰性によって比較的高い車速で車両が後退しているときには、再度アクセルペダル19を急操作してもエンジン10への吸気がカットされず、車両を通常通り加速させることができる。その結果、車両を比較的高い車速で後退させるときに車両を改めて加速するときに、アクセルペダル19を踏込操作して後退を自由な車速で行うことができる。
【0057】
(4) アクセルペダル19の急操作に基づいてスロットル開度TAが強制的に全閉に固定されたときに、アクセルペダル19から足を離して踏込操作を一旦止めるとスロットル開度TAが全閉に固定されなくなり、通常のスロットル制御で制御される。従って、車両後退時に、運転者がブレーキペダル20と間違ってアクセルペダル19を踏込操作しても、アクセルペダル19を一旦戻せば、改めてアクセルペダル19を踏込操作したときにエンジン10を通常通り運転することができる。
【0058】
(5) クラッチ操作を行うことなくシフトポジションSPを切り替えることができることから、運転者が低い意識レベル下でニュートラルからリバースに切換える可能性が高い、自動変速機11を備えた車両に実施した。このため、車両がクリープによって後退することに気付いた運転者が慌ててブレーキペダル20を踏込操作する可能性が高い車両において、上記(1)〜(4)に記載した各効果が顕著となる。
【0059】
(6) ブレーキペダルと間違えたアクセルペダルの急操作に基づいて、エンジン10が吸気カットされるときには、警告ブザー21によって運転者に警告される。従って、運転者が踏み間違いに速やかに気付くことができ、ブレーキペダルを踏みなおして車両に速やかにブレーキをかけることができる。
【0060】
次に、上記一実施形態以外の実施形態を列記する。
・ 前記一実施形態で、アクセル異常操作処理のS15で、ECU22が燃料噴射制御で制御する燃料噴射を一時的に停止させることでエンジン10の回転上昇を禁止する構成とする。
【0061】
また、同じく、ECU22が点火時期制御で制御する点火を一時的に停止する構成としてもよい。
・ 前記一実施形態で、アクセル開度ACCPを検出するアクセルポジションセンサに代えて、アクセル踏力(操作状態量)を検出する踏力検出センサを設ける。そして、アクセル異常操作処理のS14で、踏込操作されたアクセルペダル19に加わる踏力が所定の判定値を越えたときにスロットル開度TAを強制的に全閉に固定する構成とする。このような構成によっても、前記一実施形態の(1)〜(6)に記載された各効果がある。
【0062】
・ 前記一実施形態で、アクセル異常操作処理のS14で、アクセルペダル19がアイドル状態ACIDLでなくなった時点から所定の待ち時間経過毎のアクセル開度ACCPから求めたアクセル開度ACCPの変化率(アクセル踏込速度)の変化率(操作状態量)が所定変化率を越えたか否かを判断する構成とする。即ち、アクセル踏込直後のアクセル踏込加速度(操作状態量)が所定加速度を越えたか否かを判断する構成とする。この場合にも、前記一実施形態の(1)〜(6)に記載された各効果がある。
【0063】
・ 前記一実施形態で、スロットル開度TAを強制的に全閉に固定する代わりに、全閉に近いスロットル開度TAに固定し、エンジン10の回転上昇を制限するようにしてもよい。
【0064】
・ 前記一実施形態で、図4に示すように、車両を後退させているときにアクセルペダル19及びブレーキペダル20を共に踏込操作していない運転状態を検出する。そして、この運転状態が2秒持続した後にアクセルペダル19が急操作されたときには、車速Vに関係なくスロットル開度TAを強制的に全閉に固定する構成としてもよい。この場合には、前記一実施形態の(1),(2),(4)〜(6)に記載した各効果がある。
【0065】
・ 前記一実施形態で、図5に示すように、車両をクリープで後退させているときにアクセルペダル19及びブレーキペダル20を共に踏込操作していない運転状態を検出する。そして、この運転状態においてアクセルペダル19が急操作されたときに、その運転状態の持続時間に関係なくスロットル開度TAを強制的に全閉に固定する構成としてもよい。この場合には、前記一実施形態の(1),(3)〜(6)に記載した各効果がある。
【0066】
・ 前記一実施形態で、図6に示すように、車両を後退させているときにアクセルペダル19及びブレーキペダル20を共に踏込操作していない運転状態を検出する。そして、この運転状態においてアクセルペダル19が急操作されたときには、車速Vと、その運転状態の持続時間とに関係なくスロットル開度TAを強制的に全閉に固定する構成としてもよい。この場合には、前記一実施形態の(1),(4)〜(6)に記載した各効果がある。
【0067】
・ 前記一実施形態で、警告ブザー21の代わりに、警告ランプ(報知手段)の点滅によって報知してもよい。
・ 前記一実施形態で、トルクコンバータ付きの自動変速機の代わりに、運転者が手動で切換操作するシフトポジションに応じて、電子制御されるアクチュエータがクラッチを接離することで変速操作する半自動式の変速機とした構成とする。この場合にも、前記一実施形態の(1)〜(6)に記載の各効果がある。
【0068】
・ 前記一実施形態で、車両に完全電気制御式のブレーキ装置を備えた場合には、アクセルペダル19が急操作されたときにスロットル制御等によってエンジン10の回転上昇を規制する代わりに、ブレーキ装置を作動させることによって車両の急加速を少なくとも制限する構成としてもよい。なお、この完全電気制御式のブレーキ装置は、電気制御されるアクチュエータによってブレーキを直接作動させるものであってもよく、また、電気制御されるアクチュエータによって供給制御される作動油の油圧によってブレーキを作動させるものであってもよい。このような構成によっても、前記一実施形態の(1)〜(6)に記載した各効果を得ることができる。
【0069】
・ 本発明を、ハイブリッド車の運転制御装置に実施してもよい。この場合、シフトポジションをリバースに切り替えた後のモータ動力による発進後退時に、アクセルペダル19及びブレーキペダル20が共に踏込操作されていない運転状態からアクセルペダル19が急操作されたときに、モータ動力を少なくとも制限するか、あるいは、電気制御式の制動装置を作動させる。
【0070】
・ 本発明を、手動式変速機を備えたエンジン車や、ハイブリッド車、電気車に実施してもよい。この場合にも、手動で変速機を後退にして車両を発進後退させたときにブレーキペダルと間違ったアクセルペダルの急操作による車両の急加速を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の運転制御装置を示す模式構成図。
【図2】 同じ電気ブロック図。
【図3】 アクセル異常操作処理のフローチャート。
【図4】 他の実施形態におけるアクセル異常操作処理のフローチャート。
【図5】 同じくアクセル異常操作処理のフローチャート。
【図6】 同じくアクセル異常操作処理のフローチャート。
【符号の説明】
10…動力機関としてのガソリンエンジン、11…変速機としての自動変速機、15…走行方向検出手段を構成するシフトポジションセンサ、16…アクセル操作検出手段を構成するアクセルポジションセンサ、17…ブレーキ操作検出手段を構成するブレーキスイッチ、18…車速検出手段を構成する車速センサ、19…アクセルペダル、20…ブレーキペダル、21…警告手段としての警告ブザー、23…走行方向検出手段、アクセル操作検出手段、ブレーキ操作検出手段、操作状態検出手段、車速検出手段を構成する判断手段、制御手段及び判別手段としてのエンジン電子制御装置、ACCP…アクセル開度、ACIDL…アイドル状態、BRK…ブレーキ状態、SP…シフトポジション、TA…スロットル開度、tA…判定時間、V…車速、Va…判定車速。

Claims (5)

  1. 変速機のシフトポジションがリバースであるか否かを検出する走行方向検出手段と、
    アクセルペダルが踏込操作されているか否かを検出するアクセル操作検出手段と、
    ブレーキペダルが踏込操作されているか否かを検出するブレーキ操作検出手段と、
    アクセルペダルが踏込操作されるときの操作状態量を検出する操作状態検出手段と、
    シフトポジションがリバースであり且つアクセルペダル及びブレーキペダルが共に踏込操作されていない後退運転状態からのアクセルペダルの踏込操作にともない前記操作状態検出手段による前記操作状態量が所定の判定量を超えたか否かを判断する判断手段と、
    前記後退運転状態が所定の判定時間を越えて持続したか否かを判別する判別手段と、
    前記判別手段により前記後退運転状態が前記所定の判定時間を越えて持続している旨判定されるとき且つ、前記判断手段により前記操作状態量が前記所定の判定量を超えている旨判定されるとき、車両の動力機関の運転を制限する運転制御または車両の制動装置を作動させる運転制御を行う制御手段とを備える
    ことを特徴とする車両用運転制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転制御装置において、
    車両の走行速度を検出する車速検出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記車速検出手段による車速が所定の判定車速未満のとき且つ、前記判別手段により前記後退運転状態が前記所定の判定時間を越えて持続している旨判定されるとき且つ、前記判断手段により前記操作状態量が前記所定の判定量を越えている旨判定されるとき、前記運転制御を行う
    ことを特徴とする車両用運転制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用運転制御装置において、
    前記制御手段は、前記運転制御の実行中にアクセルペダルの操作状態が踏込状態から解放状態に移行したときには前記運転制御を終了する
    ことを特徴とする車両用運転制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用運転制御装置において、
    前記変速機は、運転者のクラッチ操作によることなくシフトポジションがニュートラルからリバースに切り替えられる自動変速機である
    ことを特徴とする車両用運転制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用運転制御装置において、
    前記操作状態量が前記所定の判定量を越えたときにその旨を運転者に報知する警告手段をさらに備える
    ことを特徴とする車両用運転制御装置。
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