JP6353207B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特に、オートマチックトランスミッション車でリバースレンジが選択されている際の発進を適切に行う車両の制御装置に関する。
従来、ドライバのシフトレバーの操作ミスやアクセルペダルペダルの操作ミスに対する車両の安全性を確保するため技術について様々な提案がされている。例えば、特許文献1には、車両が安全に走行する場合の加速度と速度との関係についての実験やシミュレーション結果に基づいて、上限加速度を予め設定し、この上限加速度に基づいて加速度を制限する技術が開示されている。ここで、このような加速度制限は、不自然な姿勢にて運転操作が行われる後進時の事故被害軽減対策として特に有効である。そこで、特許文献1の技術では、後進時には大きな加速度は必要ないことに着目し、前進時に比べて低い値の上限加速度が設定されている。
特開2009−126352号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された技術は、例えば、ドライバが意図した操作量よりもアクセルを踏みすぎた場合のように、そもそも車両が後退することを想定している場合には十分な効果が期待できるが、ドライバがブレーキと間違えてアクセルを急踏みした場合のように、車両がドライバの意に反して後進を開始した場合等に対する加速度制限としては不十分である。
これに対し、上限加速度を過剰に制限すると、ドライバが意図的にアクセルを踏み込んだ場合等に十分な加速を得ることができず、ドライバに違和感を与える虞がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、リバースレンジの選択時に、ドライバに違和感を与えることなく、アクセル操作ミスによる車両の急加速を的確に防止することができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による車両の制御装置は、ドライバによって操作されるアクセル開度の変化に基づいてアクセル開速度を演算する開速度演算手段と、前記アクセル開度に基づいて目標加速度を演算する目標加速度演算手段と、車速を検出する車速検出部と、レンジ位置がリバースにあるとき、前記目標加速度を制限するための加速度上限値を設定する上限値設定手段と、を備え、前記上限値設定手段は、前記アクセル開速度が予め設定された急踏み判定閾値以上であるときの前記加速度上限値を、前記アクセル開速度が前記急踏み判定閾値未満であるときの前記加速度上限値よりも小さい値に設定し、且つ、前記車速が大きくなるほど値が漸次小さくなるように設定するものである。
また、本発明の他の態様による車両の制御装置は、ドライバによって操作されるアクセル開度の変化に基づいてアクセル開速度を演算する開速度演算手段と、前記アクセル開度に基づいて目標加速度を演算する目標加速度演算手段と、レンジ位置がリバースにあるとき、前記目標加速度を制限するための加速度上限値を設定する上限値設定手段と、を備え、前記上限値設定手段は、前記アクセル開速度が予め設定された急踏み判定閾値以上であるときの前記加速度上限値を、前記アクセル開速度が前記急踏み判定閾値未満であるときの前記加速度上限値よりも小さい値に設定し、前記上限値設定手段は、前記アクセル開速度が前記急踏み判定閾値未満であって且つ予め設定された急ぎ判定閾値以上であるときの前記加速度上限値を、前記アクセル開速度が前記急踏み判定閾値未満であって且つ前記急ぎ判定閾値未満であるときの前記加速度上限値よりも大きい値に設定するものである。
本発明の車両の制御装置によれば、リバースレンジの選択時に、ドライバに違和感を与えることなく、アクセル操作ミスによる車両の急加速を的確に防止することができる。
車両の概略構成図 駆動力制御ユニットの機能ブロック図 ドライバの模擬操作に基づいて設定した各判定領域の説明図 一般ドライバが後退操作をするときの車速域の統計結果を示す図表 各判定領域における加速度上限値の一例を示すマップ ドライバによる各種アクセル操作と加速度上限値との関係を示す説明図 後退時における駆動力制御ルーチンを示すフローチャート(その1) 後退時における駆動力制御ルーチンを示すフローチャート(その2)
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一実施形態に係わり、図1は車両の概略構成図、図2は駆動力制御ユニットの機能ブロック図、図3はドライバの模擬操作に基づいて設定した各判定領域の説明図、図4は一般ドライバが後退操作をするときの車速域の統計結果を示す図表、図5は各判定領域における加速度上限値の一例を示すマップ、図6はドライバによる各種アクセル操作と加速度上限値との関係を示す説明図、図7,8は後退時における駆動力制御ルーチンを示すフローチャートである。
図1において、符号1は車両を示し、車両前部に配置されたエンジン2による駆動力は、このエンジン2後方の自動変速装置(トルクコンバータ等も含んで図示)3からトランスミッション出力軸3aを経てセンターディファレンシャル装置4に伝達され、このセンターディファレンシャル装置4から、リヤドライブ軸5、プロペラシャフト6、ドライブピニオン7を介して後輪終減速装置8に入力される一方、センターディファレンシャル装置4から、フロントドライブ軸9を介して前輪終減速装置10に入力される。ここで、自動変速装置3、センターディファレンシャル装置4および前輪終減速装置10等は、一体に図示しないケース内に設けられている。
後輪終減速装置8に入力された駆動力は、後輪左ドライブ軸11rlを経て左後輪12rlに、後輪右ドライブ軸11rrを経て右後輪12rrに伝達される一方、前輪終減速装置10に入力された駆動力は、前輪左ドライブ軸11flを経て左前輪12flに、前輪右ドライブ軸11frを経て右前輪12frに伝達される。
符号13は車両のブレーキ駆動部を示し、このブレーキ駆動部13には、ドライバにより操作されるブレーキペダル14と接続されたマスターシリンダ15が接続されており、ドライバがブレーキペダル14を操作するとマスターシリンダ15により、ブレーキ駆動部13を通じて、4輪12fl,12fr,12rl,12rrの各ホイールシリンダ(左前輪ホイールシリンダ16fl,右前輪ホイールシリンダ16fr,左後輪ホイールシリンダ16rl,右後輪ホイールシリンダ16rr)にブレーキ圧が導入され、これにより4輪にブレーキがかかって制動される。
ブレーキ駆動部13は、加圧源、減圧弁、増圧弁等を備えたハイドロリックユニットで、ブレーキ制御ユニット22からの入力信号に応じて、各ホイールシリンダ16fl,16fr,16rl,16rrに対して、それぞれ独立にブレーキ圧を導入自在に構成されている。
エンジン2を制御するエンジン制御手段としてのエンジン制御ユニット21、および、ブレーキ駆動部13を制御するブレーキ制御手段としてのブレーキ制御ユニット22は、駆動力制御ユニット20と接続されている。この駆動力制御ユニット20には、車両の進行方向が前進状態か後進状態かの判定も可能な多相式の車輪速センサで構成された車速Vを検出する車速センサ31、ドライバにより選択されたセレクトレバー(図示せず)のレンジ位置(ドライブ「D」、リバース「R」、ニュートラル「N」等の各レンジ位置)を検出するレンジ位置検出手段としてのインヒビタスイッチ32、路面勾配値θksを検出する路面勾配センサ33、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサ34、ドライバによって操作されるアクセルペダルの開度(アクセル開度θacc)を検出するアクセルポジションセンサ35、後述する後退時駆動力制御のON−OFFを行う主操作入力手段としてのメインスイッチ36、及び、後退時駆動力制御時の車速上限値を設定するための車速設定手段としての車速設定スイッチ37等のセンサ、スイッチ類が接続されている。尚、セレクトレバーのレンジ位置を検出する手段として、インヒビタスイッチ32に代えて変速機を制御するトランスミッション制御ユニットからの信号を用いても良い。
そして、駆動力制御ユニット20は、上述の各入力信号を基に、Rレンジが選択されている間、ドライバのアクセル操作状態に応じて異なる特性の加速度上限値Aを用い、後退時に許容する目標加速度を制御する。
このため、駆動力制御ユニット20は、機能的に表すと、例えば、図2に示すように、開速度演算手段としてのアクセル開速度演算部20a、上限値設定手段としての加速度上限値設定部20b、目標加速度演算手段としての目標加速度演算部20c、目標トルク演算部20d、及び、目標ブレーキ圧演算部20eを有して構成されている。
アクセル開速度演算部20aは、アクセルポジションセンサ35から入力されるアクセル開度θaccの変化量(dθacc/dt)を演算することで、ドライバによって操作されるアクセルペダルの開速度(アクセル開速度)ωaccを演算する。
加速度上限値設定部20bは、アクセル開速度ωaccに基づいて、ドライバによるアクセルペダルの操作状態(踏み込み状態)を予め設定された複数の操作状態の何れかに分類し、後退時の車両に許容する加速度上限値Aを、分類したアクセル操作状態毎に異なる値に設定する。
この場合、加速度上限値設定部20bは、アクセルペダルの操作状態を、「急踏み状態」と、それ以外の状態と、からなる少なくとも2以上の状態に分類するようになっており、本実施形態において、具体的には、アクセル操作状態は、例えば、「急踏み状態」、「急ぎ状態」、「通常状態」からなる3つの状態の何れかに分類される。このため、本実施形態の加速度上限値設定部20bには、急踏み判定閾値ωth1と、急ぎ判定閾値ωth2とが設定されている。
ここで、急踏み判定閾値ωth1及び急ぎ判定閾値ωth2は、例えば、複数人のドライバによるアクセルペダルの模擬操作の結果に基づいて設定されている。すなわち、例えば、図3に示すように、各判定閾値ωth1,ωth2は、被験者である複数のドライバに対し、アクセルペダルの誤操作等を想定した急踏み操作、急いでいる状態を想定した急ぎ操作、及び、通常操作を行ってもらい、そのときのアクセル開度θaccとアクセル開速度ωaccとの分布に基づいて設定されている。なお、各判定閾値ωth1,ωth2は、一定値に設定することも可能であるが、例えば、ドライバによるアクセルペダルに対する所謂2度踏み操作等にも対応するため、アクセル開度θaccに応じて異なる値となるよう設定されている。
そして、加速度上限値設定部20bは、アクセル開速度ωaccと各判定閾値ωth1,ωth2との関係に基づいてアクセル操作状態を分類すると、分類した運転状態毎に予め設定された加速度上限値の特性から、現在の車速Vに応じた加速度上限値Aを設定する。
ここで、例えば、図5に示すように、各運転状態における加速度上限値Aは、車速Vに応じて後退時の目標加速度aを制限するための値であることは勿論のこと、設定車速V0(例えば、V0=10Km/h)以上では加速度上限値Aを何れも「0」として加速を禁止することにより、後退時に車両に許容する車速VをV0以下に制限する。
ここで、後退時の設定車速(車速上限値)V0は、例えば、複数人のドライバに対して行った後退操作時の車速域の統計結果に基づいて設定されたものである。例えば、図4に示す統計結果によれば、後退時には10(Km/h)以下で運転操作をする確率は95.6%、15(Km/h)以下で運転操作をする確率は99.9%、20(km/h)以下で運転操作をする確率は99.9997%となっており、車速を10〜20(km/h)に制限してもドライバの運転操作に制御が干渉することはないことが分かる。本実施形態においては、このような統計結果を踏まえ、且つ、仮にドライバによるアクセル操作の誤操作があった場合にも可能な限り安全側(低速側)の車速に制限することを目的として、車速上限値V0=10(Km/h)に設定されている。
また、図5に示すように、各加速度上限値Aは、車速Vが高くなるほど小さくなるよう設定されるものであり、運転状態が「急踏み状態」であるときの加速度上限値A1が最も小さな値に設定されている。また、運転状態が「急ぎ状態」であるときの加速度上限値A3が最も大きく、運転状態が「通常状態」であるときの加速度上限値A2が加速度上限値A1よりも大きく且つ加速度上限値A3よりも小さい値となるよう設定されている。この場合において、加速度上限値A1は、例えば、クリープ走行が可能な程度の加速度を許容するための上限値に設定されている。
なお、加速度上限値設定部20bでは、車速設定スイッチ37からの入力に基づいて車速上限値V0を可変に設定することが可能となっており、車速上限値V0が変更されると、例えば、各運転状態での加速度上限値A1〜A3の大小関係は維持したまま、これらの特性が適宜変更される。
目標加速度演算部20cは、基本的には、アクセル開度θaccとエンジン回転数Neとに基づいて予め設定されたマップ等からドライバ要求トルクTrを演算する。そして、目標加速度演算部20cは、以下の(1)〜(3)式に基づいて、ドライバ要求トルクTrに応じた目標加速度Atを演算する。
すなわち、エアコンのコンプレッサ抵抗をRc[Nm]、トルクコンバータのトルコン比をRtrq、トランスミッションの総減速比をRtr、タイヤの動半径をr[m]、走行抵抗(転がり抵抗、空気抵抗、勾配抵抗、加速抵抗、コーナリング抵抗等)をRr[Nm]、車両重量をm[Kg]とすると、車両の目標加速度Atとエンジンの目標トルクTt[Nm]との関係は、以下の(1)〜(3)式で表すことができる。
Figure 0006353207
この場合において、(1)式中の「路面勾配による前後G成分」は、例えば、路面勾配センサ33で検出された路面勾配θksに基づいて算出される。また、車両の後退時には、高速での走行が想定されないため、(2)式に示す走行抵抗Rrのうち、勾配抵抗以外の走行抵抗Rother(転がり抵抗、空気抵抗、加速抵抗、コーナリング抵抗等)については、略零であると見なして無視することができる。従って、(3)式中の目標トルクTtの項にドライバ要求トルクTrを代入し、走行抵抗Rrの項に(1)式で求めた勾配抵抗Rgradを代入することにより、後退時の目標加速度Atを算出することが可能となる。
そして、目標加速度演算部20cは、ドライバ要求トルクTrから求めた目標加速度Atと、加速度上限値設定部20bで設定した加速度上限値Aとを比較し、目標加速度Atが加速度上限値Aを上回っている場合には、目標加速度Atの値を加速度上限値Aに改める上限値処理を行う。
ここで、目標加速度演算部20cは、例えば、運転状態が「急踏み状態」にある場合において、ドライバ要求トルクTrから求めた目標加速度Atが加速度上限値A1を超えている場合(すなわち、上限値処理が行われている場合)には、警報手段としての警報装置25を通じて適宜警報を出力する。また、目標加速度演算部20cは、例えば、急な勾配路等において、車速Vが車速上限値V0を超えている場合には、警報手段としての警報装置25を通じて適宜警報を出力する。この場合において、加速度上限値A1に基づく警報の出力は、車速上限値V0に基づく警報の出力よりも相対的に大きく設定されていることが望ましい。
目標トルク演算部20dは、目標加速度演算部20cでの演算結果に基づいて、エンジン制御ユニット21に指示するための目標トルクTtを演算する。すなわち、目標トルク演算部20dは、例えば、目標加速度Atが加速度上限値Aによって上限値処理されていない場合、ドライバ要求トルクTrをそのまま目標トルクTtとして設定する。一方、目標トルク演算部20dは、目標加速度Atが加速度上限値Aによって上限値処理されている場合、例えば、上述の(1)〜(3)式中の目標加速度Atの項に上限値処理後の目標加速度At(すなわち、加速度上限値A)を代入することにより、目標トルクTtを演算する。
目標ブレーキ圧演算部20eは、例えば、目標加速度演算部20cにおいて車速Vが車速上限値V0を超えていると判定された場合に、車速Vと車速上限値V0の偏差に応じた減速度(目標減速度)を演算し、この目標減速度に応じた目標ブレーキ圧をブレーキ制御ユニット22に出力する。
次に、このような構成の駆動力制御ユニット20において実行される後退時の駆動力制御について、図7,8に示す駆動力制御ルーチンのフローチャートに従って説明する。このルーチンは、設定時間毎に繰り返し実行されるものであり、ルーチンがスタートすると、駆動力制御ユニット20は、先ず、ステップS101において、アクセル開度θaccの変化量であるアクセル開速度ωaccが急踏み判定閾値ωth1以上であるか否かを調べる。
そして、駆動力制御ユニット20は、ステップS101において、アクセル開速度ωaccが急踏み判定閾値ωth1以上であると判定した場合にはステップS107に進み、アクセル開速度ωaccが急踏み判定閾値ωth1未満であると判定した場合には、ステップS102に進む。
ステップS101からステップS102に進むと、駆動力制御ユニット20は、現在ドライバによるアクセルペダルの操作状態が「急踏み状態」であることを示す急踏みフラグF1が「1」にセットされているか否かを調べる。
そして、駆動力制御ユニット20は、ステップS102において、急踏みフラグF1が「1」にセットされていると判定した場合にはステップS103に進み、急踏みフラグF1が「0」にクリアされていると判定した場合にはステップS104に進む。
ステップS102からステップS103に進むと、駆動力制御ユニット20は、現在のアクセル開度θaccに基づいて、ドライバによるアクセルペダルの踏み込みが継続されているか否かを調べる。
そして、駆動力制御ユニット20は、ステップS103において、ドライバによるアクセルペダルの踏み込みが継続されていると判定した場合にはステップS107に進み、ドライバによるアクセルペダルの踏み込みが継続されていないと判定した場合(すなわち、アクセルペダルがリリースされていると判定した場合)にはステップS111に進む。
ステップS101或いはステップS103からステップS107に進むと、駆動力制御ユニット20は、車速Vに基づき、予め設定されたマップ等(図5参照)を参照して、アクセルペダルの操作状態が「急踏み状態」にあるときの加速度上限値A1を算出し、続くステップS108において、急踏みフラグF1を「1」にセットした後(F1←1)、ステップS113に進む。
また、ステップS102からステップS104に進むと、駆動力制御ユニット20は、アクセル開速度ωaccが急ぎ判定閾値ωth2以上であるか否かを調べる。
そして、駆動力制御ユニット20は、ステップS104において、アクセル開速度ωaccが急ぎ判定閾値ωth2以上であると判定した場合にはステップS109に進み、アクセル開速度ωaccが急ぎ判定閾値ωth2未満であると判定した場合にはステップS105に進む。
ステップS104からステップS105に進むと、駆動力制御ユニット20は、現在ドライバによるアクセルペダルの操作状態が「急ぎ状態」であることを示す急ぎフラグF2が「1」にセットされているか否かを調べる。
そして、駆動力制御ユニット20は、ステップS105において、急ぎフラグF2が「1」にセットされていると判定した場合にはステップS106に進み、急ぎフラグF2が「0」にクリアされていると判定した場合にはステップS111に進む。
ステップS105からステップS106に進むと、駆動力制御ユニット20は、現在のアクセル開度θaccに基づいて、ドライバによるアクセルペダルの踏み込みが継続されているか否かを調べる。
そして、駆動力制御ユニット20は、ステップS106において、ドライバによるアクセルペダルの踏み込みが継続されていると判定した場合にはステップS109に進み、ドライバによるアクセルペダルの踏み込みが継続されていないと判定した場合(すなわち、アクセルペダルがリリースされていると判定した場合)にはステップS111に進む。
ステップS104或いはステップS106からステップS109に進むと、駆動力制御ユニット20は、車速Vに基づき、予め設定されたマップ等(図5参照)を参照して、アクセルペダルの操作状態が「急ぎ状態」にあるときの加速度上限値A3を算出し、続くステップS110において、急ぎフラグF2を「1」にセットした後(F2←1)、ステップS113に進む。
また、ステップS103、ステップS105、或いは、ステップS106からステップS111に進むと、駆動力制御ユニット20は、車速Vに基づき、予め設定されたマップ等(図5参照)を参照して、アクセルペダルの操作状態が「通常状態」にあるときの加速度上限値A2を算出し、続くステップS112において、急踏みフラグF1を「0」にクリアするとともに(f1←0)、急ぎフラグF2を「0」にクリアした後(F2←0)、ステップS113に進む。
ステップS108、ステップS110、或いは、ステップS112からステップS113に進むと、駆動力制御ユニット20は、例えば、アクセル開度θaccとエンジン回転数Neとに基づいてドライバ要求トルクTrを演算し、このドライバ要求トルクTrに応じた目標加速度Atを、上述の(1)〜(3)式を用いて演算する。
そして、ステップS113からステップS114に進むと、駆動力制御ユニット20は、目標加速度Atが上述のステップS107、ステップS109、或いは、ステップS111で求めた加速度上限値A(A1、A2、或いは、A3)よりも大きいか否かを調べる。
そして、駆動力制御ユニット20は、ステップS114において、目標加速度Atが加速度上限値Aよりも大きいと判定した場合にはステップS115に進み、目標加速度Atが加速度上限値A以下であると判定した場合にはステップS117に進む。
ステップS114からステップS117に進むと、駆動力制御ユニット20は、ドライバ要求トルクTrに対し、急激な変動を防止するためのフィルタ処理を行った後、ステップS118に進む。
一方、ステップS114からステップS115に進むと、駆動力制御ユニット20は、加速度上限値Aを用いて目標加速度Atに対する上限値処理を行い(目標加速度At←A)、続くステップS116において、急踏みフラグF1が「1」にセットされている加否かを調べる。
そして、ステップS116において、急踏みフラグF1が「0」にクリアされていると判定した場合、駆動力制御ユニット20は、ステップS117に進み、上限値処理後の目標加速度Atに対し、急激な変動を防止するためのフィルタ処理を行った後、ステップS118に進む。
一方、ステップ116において、急踏みフラグF1が「1」にセットされていると判定した場合、駆動力制御ユニット20は、ステップS118に進む。すなわち、急踏みフラグF1が「1」にセットされている「急踏み状態」においては、ドライバのアクセル操作に対して応答性よく加速度上限値A1に基づく上限値処理の効果を反映させるため、フィルタ処理を行うことなくステップS118に進む。
そして、ステップS116或いはステップS117からステップS118に進むと、ドライバ要求トルクTr或いは上限値処理後の目標加速度Atに基づいてエンジン制御ユニット21に対する目標トルクTtを演算し、続くステップS119において、ブレーキ制御ユニットに対する目標ブレーキ圧を必要に応じて演算した後、ルーチンを抜ける。
このような実施形態によれば、レンジ位置がリバースにある後退時に、アクセル開度θaccに基づいて演算した目標加速度Atを制限するための加速度上限値Aを設定するに際し、アクセル開速度ωaccが予め設定された急踏み判定閾値ωth1以上であるときの加速度上限値A1を、アクセル開速度ωaccが急踏み判定閾値ωth1未満であるときの加速度上限値Aよりも小さい値に設定することにより、ドライバに違和感を与えることなく、アクセル操作ミスによる車両の急加速を的確に防止することができる。
すなわち、複数のドライバを被験者として後退時における各操作状態での模擬操作を行った結果、ドライバが誤操作によってアクセルペダルを急踏みした際のアクセル開速度ωaccが、他の操作状態によるアクセル開速度ωaccよりも高い領域に分布するという知見に基づいて急踏み判定閾値ωth1を設定し(図3参照)、この急踏み判定閾値ωth1によってアクセルペダルの「急踏み状態」が判定された際には最も小さい加速度上限値A1を設定することにより、他の操作状態における加速に不当な影響を与えることなく、ドライバのアクセル操作ミスによる車両の急加速を的確に防止することができる。
また、アクセル開速度ωaccが急踏み判定閾値ωth1未満の領域においても、模擬操作等の結果に基づいて、ドライバが急いでいる状態を想定した急ぎ操作と、それ以外の通常操作とを判別するための急ぎ判定閾値ωth2を設定し、アクセル開速度ωaccが急踏み判定閾値ωth1未満且つ急ぎ判定閾値ωth2以上である「急ぎ状態」における加速度上限値A3を、アクセル開速度ωaccが急ぎ判定閾値ωth2未満である「通常状態」における加速度上限値A2よりも高く設定することにより、アクセル操作を通じて判定されるドライバの意図に沿ったきめ細やかな加速度制限を実現することができる。
加えて、各加速度上限値A1〜A3を車速Vに応じて漸次低下されていき、予め設定した車速上限値V0で「0」となるよう設定することにより、後退時の車速Vについても適切に制御することができる。
ここで、例えば、図6に示すように、ドライバがブレーキと間違えてアクセルを急踏み込みする等のリスクの大きい誤操作が属する急踏み判定領域での加速度上限値A1を最も小さな値に設定することにより、アクセル操作ミスによる車両の急加速を的確に防止することができる。また、所定以上の加速度の発生を要求することが想定され、リスクが中程度の正常操作が属する急ぎ判定領域での加速度上限値A3を、そもそもドライバが大きな加速度の発生を要求しておらず、最もリスクの小さい正常操作が属する通常判定領域での加速度上限値A2よりも大きな値(最も大きな値)に設定することにより、ドライバの要求する加速度の発生を所定に確保しながら、不必要な加速を的確に防止することができる。なお、その他、リスクが中程度の操作状態として、例えば、ブレーキと間違えてアクセルをゆっくり踏み込んだ場合や、意図した操作量よりもアクセルを踏み込んだ場合等の誤操作が想定されるが、これらの操作状態は、アクセル開速度ωaccに基づいて通常判定領域或いは急ぎ判定領域に分類され、加速度上限値A2,或いは、A3に基づいて適宜加速度が制限される。
なお、本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。
1 … 車両
2 … エンジン
3 … 自動変速装置
3a … トランスミッション出力軸
4 … センターディファレンシャル装置
5 … リヤドライブ軸
6 … プロペラシャフト
7 … ドライブピニオン
8 … 後輪終減速装置
9 … フロントドライブ軸
10 … 前輪終減速装置
11fl,11fr,11rl,11rr … ドライブ軸
12fl,12fr,12rl,12rr … 車輪
13 … ブレーキ駆動部
14 … ブレーキペダル
15 … マスターシリンダ
16fl,16fr,16rl,16rr … ホイールシリンダ
20 … 駆動力制御ユニット
20a … アクセル開速度演算部(開速度演算手段)
20b … 加速度上限値設定部(上限値設定手段)
20c … 目標加速度演算部(目標加速度演算手段)
20d … 目標トルク演算部
20e … 目標ブレーキ圧演算部
21 … エンジン制御ユニット
22 … ブレーキ制御ユニット
25 … 警報装置(警報手段)
31 … 車速センサ
32 … インヒビタスイッチ
33 … 路面勾配センサ
34 … エンジン回転数センサ
35 … アクセルポジションセンサ
36 … メインスイッチ(主操作入力手段)
37 … 車速設定スイッチ(車速設定手段)

Claims (6)

  1. ドライバによって操作されるアクセル開度の変化に基づいてアクセル開速度を演算する開速度演算手段と、
    前記アクセル開度に基づいて目標加速度を演算する目標加速度演算手段と、
    車速を検出する車速検出部と、
    レンジ位置がリバースにあるとき、前記目標加速度を制限するための加速度上限値を設定する上限値設定手段と、を備え、
    前記上限値設定手段は、前記アクセル開速度が予め設定された急踏み判定閾値以上であるときの前記加速度上限値を、前記アクセル開速度が前記急踏み判定閾値未満であるときの前記加速度上限値よりも小さい値に設定し、且つ、前記車速が大きくなるほど値が漸次小さくなるように設定することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記上限値設定手段は、前記アクセル開速度が前記急踏み判定閾値未満であって且つ予め設定された急ぎ判定閾値以上であるときの前記加速度上限値を、前記アクセル開速度が前記急踏み判定閾値未満であって且つ前記急ぎ判定閾値未満であるときの前記加速度上限値よりも大きい値に設定することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. ドライバによって操作されるアクセル開度の変化に基づいてアクセル開速度を演算する開速度演算手段と、
    前記アクセル開度に基づいて目標加速度を演算する目標加速度演算手段と、
    レンジ位置がリバースにあるとき、前記目標加速度を制限するための加速度上限値を設定する上限値設定手段と、を備え、
    前記上限値設定手段は、前記アクセル開速度が予め設定された急踏み判定閾値以上であるときの前記加速度上限値を、前記アクセル開速度が前記急踏み判定閾値未満であるときの前記加速度上限値よりも小さい値に設定し、
    前記上限値設定手段は、前記アクセル開速度が前記急踏み判定閾値未満であって且つ予め設定された急ぎ判定閾値以上であるときの前記加速度上限値を、前記アクセル開速度が前記急踏み判定閾値未満であって且つ前記急ぎ判定閾値未満であるときの前記加速度上限値よりも大きい値に設定することを特徴とする車両の制御装置。
  4. 前記加速度上限値は、後退時の車速を予め設定された車速上限値以下に制限することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車両の制御装置。
  5. 前記急踏み判定閾値は、前記アクセル開度に応じて異なる値であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の車両の制御装置。
  6. 前記目標加速度演算手段は、目標トルク演算部を有し、
    前記目標トルク演算部は、前記目標加速度が前記加速度上限値よりも大きい場合は、前記加速度上限値に基づいて目標トルクを演算することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の車両の制御装置。
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