JP2021102963A - 装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、多数の車載機器とともに本実施形態の誤操作被害抑制装置10が設置された車両1の構成を示すブロック図である。本実施形態の車両1は、スロットルペダルの踏み込み量に基づきエンジンのスロットルの開度を制御する電子制御スロットルシステムを備える。車載機器は、車両1に予め備え付けられた装置と、車両1に後付けで設置された装置の双方を含んでいる。本実施形態における車両1は、車載機器として、盗難防止装置11、レーダ探知機12、ドライブレコーダ13、車載機器側OBDコネクタ142、アイドリングストップシステム15、エンジンECU(電子制御ユニット;Electronic Control Unit)16、及びスロットルストッパスイッチ17、を備える。盗難防止装置11、レーダ探知機12、ドライブレコーダ13は、車両1に後付けで設置された装置であり、車載機器側OBDコネクタ142、アイドリングストップシステム15、エンジンECU16、及びスロットルストッパスイッチ17は、車両1に予め備え付けられた装置である。
図2は、本実施形態の誤操作被害抑制装置10の構成を示すブロック図である。本実施形態における誤操作被害抑制装置10は、盗難防止装置11のメインユニット111に組み込まれた形で実装され、各車載機器との間でセンサ信号や制御信号を送受信可能となるように接続される。コンピュータプログラムによりメインユニット111が備える処理装置を誤操作被害抑制装置10として機能させる。誤操作被害抑制装置10は、誤操作検出部101、被害抑制制御部102、及び有効化制御部103を備える。誤操作検出部101は、センサ信号を監視して車両1に対する不適切な操作を検出する。誤操作検出部101が不適切な操作を検出すると、これに応じて被害抑制制御部102は、適切な車載機器に制御信号を送信してその不適切な操作による被害を抑制するための制御を行う。有効化制御部103は、所定の条件を満足しているときに限り上述の誤操作検出部101および被害抑制制御部102の機能を有効にする。この誤操作検出部101および被害抑制制御部102の機能を有効にすることを「スタンバイ」という。誤操作被害抑制装置10による制御の詳細は後述する。この、誤操作被害抑制装置10による制御動作のことを「本動作」という。
図3は、盗難防止装置11の構成を示すブロック図である。盗難防止装置11は、メインユニット111、センサ部112、イモビライザ113、及び警報部114を備える。メインユニット111は、センサ線によりセンサ部112と接続されセンサ信号を受信可能とされる。メインユニット111は、制御線により警報部114及び車両1本体の各種機構と接続され、警報部及び車両1本体の各種機構を制御可能とされる。
図4は、レーダ探知機12の構成を示すブロック図である。レーダ探知機12は、レーダ式速度測定器、自動速度違反取締装置(通称“オービス”)などから発射されるレーダ波を検知し、レーダ波の検知を車両1の運転者に知らせたり、予め記憶されたレーダ式速度測定器、自動速度違反取締装置(通称“オービス”)などの設置位置と、自車の現在位置との接近関係を判定して車両1のレーダ式速度測定器、自動速度違反取締装置(通称“オービス”)との接近関係を運転者に知らせる車載機器である。レーダ探知機12は、制御部121、レーダ探知部122、インターフェース部123、データベース124、位置情報取得部125、及びセンサ部126を備える。
ドライブレコーダ13は、車両1を運転中の動画や静止画による映像や音声を自動的に記録する車載機器であり、カメラ、マイク、等を備える。ドライブレコーダ13は、誤操作被害抑制装置10と有線または無線により接続され、カメラで撮影した映像を、定期的(例えば5秒毎)に誤操作被害抑制装置10に送信する。
車両1の運転席周辺には、エンジン回転数、車速、スロットル開度、ギヤポジション、ドア開閉状態等、車両1に関する各種の車両情報を出力する車両側OBD(On-board diagnostics)コネクタ141が設けられている。車載機器側OBDコネクタ142は、車両側OBDコネクタ141に嵌合し、ケーブルを介して車両1に関する各種情報を誤操作被害抑制装置10に伝達する。
アイドリングストップシステム15は、車載機器側OBDコネクタ142を介して車両側OBDコネクタ141と接続され、車両側OBDコネクタ141から取得する車速の情報から車速の低下を検知すると、エンジンを停止するよう制御し、車両側OBDコネクタ141から取得する運転者による発進操作を検知するとエンジンを再始動する。本実施形態では、アイドリングストップシステム15は、制御線を介して誤操作被害抑制装置10と接続される。
エンジンECU16は、エンジンの運転における制御を電子制御された補助装置を用いて行う際に、それらを総合的に制御するマイクロコントローラであり、点火時期、燃料噴射タイミングおよび噴射量、アイドル回転数、スロットル開度、過給器の過給圧、バルブタイミング、バルブリフト量、セルモーター等を制御する。本実施形態において、エンジンECU16は、誤操作被害抑制装置10に接続され、誤操作被害抑制装置10から制御信号を受信し、当該制御信号に基づいたエンジン制御を行う。
スロットルストッパスイッチ17は、車両1のスロットルペダル(アクセルペダル)の最も深い踏込量を規制するスロットルストッパに設けられ、スロットルペダルがスロットルストッパに接触したことを検出する。スロットルストッパスイッチ17のセンサ線は、誤操作被害抑制装置10に接続され、センサ信号を誤操作被害抑制装置10に伝達する。
上述の通り誤操作被害抑制装置10は、所定の条件を満足しているときに限り、有効化制御部103により、上述の誤操作検出部101および被害抑制制御部102の機能を有効にする。この所定の条件は、例えば、「車両が徐行している状態または停車した状態であること」とするとよく、この場合、ドアを閉めてから所定時間(例えば5分)が経過していないこと、エンジンを始動してから所定時間(例えば3分)が経過していないこと、車速が所定の範囲(例えば0km/時〜5km/時)であること、エンジン回転数がアイドリング状態の回転数であること、およびスロットル開度が所定値以下(例えば0%時のみ)であること、シフトが動いたときから所定時間(例えば1分)が経過していないこと、のうちの少なくとも1つが満たされた場合に所定の条件を満足しているとして扱う。有効化制御部103は、車両側OBDコネクタ141からエンジン回転数、車速、スロットル開度、ギヤポジション、ドア開閉状態の少なくとも1つを取得し、取得した値に基づき上記の所定の条件を満足しているか否かを判断する。車両側OBDコネクタ141から車両情報を取得することで、専用のセンサやスイッチ等の増設が不要になる。
上述のように有効化制御部103により誤操作検出部101の機能が有効にされると、誤操作検出部101は、車載機器からの出力されるセンサ信号などの信号を、当該車載機器での用途とは異なる用途に利用すべく受信し、受信した信号に基づいて車両1に対する不適切な操作を検出する。本実施形態の誤操作検出部101は、スロットルペダルの急な踏み込みがあったと推認できる事象を車両1に対する不適切な操作として検出する。
上述のように有効化制御部103により被害抑制制御部102の機能が有効にされると、被害抑制制御部102は、車載機器への入力信号を、当該車載機器での用途とは異なる用途に利用すべく送信し、不適切な操作によって生じる被害を抑制すべく車載機器を制御する。
被害抑制制御部102は、誤操作検出部がスロットルペダルの急な踏み込みがあったと推認できる事象を車両1に対する不適切な操作として検出した場合に、車速を低減すべく制御を行う。具体的には、被害抑制制御部102は、アイドリングストップシステム15を利用してエンジンを停止させることにより車速を低減すべく制御する。アイドリングストップシステム15を利用する場合、エンジンを停止させることが容易となるだけでなく、エンジンの再始動が容易にでき、通常動作への復帰が容易となる。また、被害抑制制御部102は、盗難防止装置11のイモビライザ機能を利用してエンジンを停止させることにより車速を低減すべく制御する。具体的には、イモビライザ機能を働かせてイグニッション(IG)ラインをカットし、強制的にエンストさせる。
被害抑制制御部102は、誤操作検出部101が不適切な操作を検出した場合に、不適切な操作を検出したことを運転者に報知する制御を行う。被害抑制制御部102は、レーダ探知機12のインターフェース部123や盗難防止装置11の警報部114を制御して不適切な操作が行われたことを運転者に報知する制御を行う。レーダ探知機が、モニタを備える場合には、当該モニタに警告を表示する制御を行う。警告表示の具体例としては、進行方向の矢印と×(バツ印)のアイコンを表示する。また、盗難防止装置11の室内サイレン1142等の室内警告用音源の一例であるサイレンを制御して車両1内にサイレン音を鳴らす制御を行う。また、盗難防止装置11のフラッシュライト1141を制御してフラッシュ光を照射ことにより、運転者に報知する。フラッシュ光の照射は、点灯や点滅パターンにより行う。
被害抑制制御部102は、誤操作検出部が不適切な操作を検出した場合に、不適切な操作を検出したことを車両1の周囲に報知する制御を行う。車輛の周囲に報知することにより、車両1の周囲にいる人に対して注意喚起をして、不適切な操作によって生じる被害を回避するための行動を起こすよう促すことができる。車両1の周囲にいる人に報知する方法は、視覚による方法や聴覚による方法とする。被害抑制制御部102は、盗難防止装置11の大音量サイレン1143を制御して、車両1の周囲に大音量のサイレン音を発し、周囲の人々に不適切な操作の発生を報知する。
図5は、誤操作被害抑制装置10の一例である踏み間違い防止装置100を車両1に適用した例を示す構成図である。車両1は、運転者による操作によって車速をコントロールするための入力手段であるスロットルペダル170を備え、スロットルセンサ171にてスロットルペダル170の踏込量を検出する。スロットルペダル170をいっぱいに踏み込んだ時にペダルの裏面が接触する位置にスロットルストッパスイッチ17が設けられ、当該スロットルストッパスイッチ17によりスロットルペダル170がいっぱいまで踏み込まれたことを検出する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
10 誤操作被害抑制装置
11 盗難防止装置
12 レーダ探知機
13 ドライブレコーダ
141 車両側OBDコネクタ
142 車載機器側OBDコネクタ
15 アイドリングストップシステム
16 ECU
17 スロットルストッパスイッチ
Claims (5)
- 車両に対する不適切な操作を検出する機能と、
前記不適切な操作を検出した場合、当該不適切な操作によって生じる被害を抑制するための制御を行う機能と、
前記車両が徐行している状態であるときに前記不適切な操作を検出する機能および前記被害を抑制するための制御を行う機能を有効にする機能と、
を備える装置。 - 前記有効にする機能は、前記車両のドアを閉めてから所定時間が経過していないこと、前記車両のエンジンを始動してから所定時間が経過していないこと、および前記車両のシフトが動いたときから所定時間が経過していないことの少なくとも1つに基づいて、前記不適切な操作を検出する機能および前記被害を抑制するための制御を行う機能を有効にするかどうかを判断する
請求項1に記載の装置。 - 前記不適切な操作は、前記車両のアクセルの踏み込み過ぎである
請求項1または2に記載の装置。 - 前記不適切な操作を検出する機能は、ショック検出機能と傾斜検出機能とにより障害物に乗り上げたことを検知した場合に、前記不適切な操作がなされたことを検出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
- コンピュータに、請求項1から4のいずれか1項に記載の装置の機能を実現させるためのプログラム。
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