JP2012222993A - 車両用制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動車両が走行可能な状態になるまでの時間を短くする。
【解決手段】車両10は、走行用の動力源としてのモータ18と、電池20とを備える。車両10は、ハイブリッド制御装置21と、ボディ制御装置22とを備える。これらの制御装置21、22は、電源スイッチ12がON操作されると、電池20を活性化し、電池20を負荷回路に接続する前処理を実行する。車両10は、前処理の後に、走行可能な状態となる。さらに、制御装置21、22は、利用者が車両10に乗車した後に、ブレーキペダルが踏込状態になったことをブレーキスイッチ13によって検出する。制御装置21、22は、ブレーキペダルの踏込に応答して、電源スイッチ12のON操作に先立って前処理を実行する。これにより、早期に前処理を完了することができる。さらに、制御装置21、22は、前処理の完了状態が長期間にわたって継続すると、前処理を取り消す。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両を走行可能な状態に近づけるための前処理を実行する車両用制御装置に関する。
特許文献1は、車両の走行用動力源として、電源装置としての二次電池と電動機とを搭載した電動車両を開示している。このような電動車両では、電源装置を活性化し、電源装置から供給される電力によって車両を走行可能な状態におくために、所定の時間が必要であった。例えば、二次電池では、二次電池を活性化し、二次電池の出力を電動機の駆動回路に接続し、さらに電流が安定するまで待つための前処理が必要であった。また、燃料電池においても、燃料電池を活性化し、燃料電池の出力を電動機の駆動回路に接続し、さらに電流が安定するまで待つための前処理が必要であった。
特許文献1の装置は、このような前処理が完了した後は、走行にも使われる電動機によってエンジンを始動し、一方で、前処理が完了する前には、従来から知られた始動モータによりエンジンを始動している。これにより、前処理の完了を待つことなく、ハイブリッド車両におけるエンジンの始動を可能としている。
特開2007−237774号公報
従来技術の構成では、車両に搭載された電源装置から電動機へ通電するために必要な前処理を待つことなくエンジンの始動が可能である。しかし、従来技術の構成では、依然として、運転者が始動スイッチ、または電源スイッチなどのメインスイッチを操作してから、前処理が開始される。これでは、車両が電源装置を利用した走行が可能な状態になるためには、無視できない時間を要するという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電動車両のメインスイッチが操作されてから、その電動車両が走行可能な状態になるまでの時間を短くすることができる車両用制御装置を提供することである。
本発明の他の目的は、電動車両が走行可能な状態に近づいた状態が無駄に長く継続することを回避することができる車両用制御装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、電動車両のメインスイッチが操作される前に、電動車両を走行可能な状態に近づけるための前処理を開始することができる車両用制御装置を提供することである。
本発明は上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、車両に搭載された電源装置(20)から給電されるモータ(18)により走行する車両の車両用制御装置(1)において、車両に搭載され、車両を走行可能な状態にするときに車両の利用者によってON操作され、車両を走行不能な状態にするときに車両の利用者によってOFF操作されるメインスイッチ(12)と、メインスイッチがON操作されると、車両を走行可能な状態にし、メインスイッチがOFF操作されると、車両を走行不能な状態にする制御手段(21、25、150、170)と、ブレーキペダルの踏込を検出するブレーキ検出手段(22、26、162)と、メインスイッチがON操作される前にブレーキ検出手段によりブレーキペダルの踏込が検出されると、メインスイッチがON操作される前に車両を走行可能な状態に近づける前処理を開始する前処理手段(21、23、182)とを備えることを特徴とする。
この構成によると、電源装置から給電されるモータにより走行する電動車両の車両用制御装置が提供される。この車両用制御装置は、基本的な制御手段を備える。この制御手段は、メインスイッチがON操作されると、車両を走行可能な状態にし、メインスイッチがOFF操作されると、車両を走行不能な状態にするという基本的な制御を実行する。車両用制御装置は、さらに、ブレーキ検出手段と、前処理手段とを備える。ブレーキ検出手段は、車両のブレーキ装置のブレーキペダルの踏込を検出する。前処理手段は、メインスイッチがON操作される前にブレーキペダルの踏込が検出されると、メインスイッチがON操作される前に、前処理を開始する。この前処理は、車両を走行可能な状態に近づける。この結果、電動車両のメインスイッチが操作される前に、電動車両を走行可能な状態に近づけるための前処理を開始することができる。さらに、メインスイッチがON操作された後に、車両が走行可能な状態になるまでの待ち時間を短くすることができる。
請求項2に記載の発明は、さらに、所定の取消条件が検出されると、前処理手段によって実行された前処理を取り消し、前処理が実行される前の状態に戻す取消処理を実行する取消手段(21、24、185)を備えることを特徴とする。この構成によると、車両用制御装置は、前処理を取り消すための取消処理を実行する取消手段を備える。この取消処理では、車両が前処理が実行される前の状態に戻される。この結果、電動車両が走行可能な状態に近づいた状態が無駄に長く継続することを回避することができる。
請求項3に記載の発明は、取消条件は、メインスイッチのOFF操作とは異なる条件であることを特徴とする。この構成によると、メインスイッチをOFF操作することなく、それとは異なる条件によって取消処理を実行することができる。
請求項4に記載の発明は、取消条件には、メインスイッチがON操作されていないことが含まれていることを特徴とする。この構成によると、メインスイッチがON操作されていない場合に、取消処理が実行される。
請求項5に記載の発明は、さらに、前処理手段により前処理が開始されてからの経過時間(Tst)が所定の閾値時間(Tth)を超えたことによって取消条件を検出する取消条件検出手段(22、27、164、166)を備えることを特徴とする。この構成によると、前処理が開始されてからの経過時間が所定の閾値時間を超えると、取消処理が実行される。この結果、電動車両が走行可能な状態に近づいた状態が無駄に長く継続することを回避することができる。
請求項6に記載の発明は、さらに、利用者の乗車を検出する乗車検出手段を備え、前処理手段は、乗車検出手段により乗車が検出された後に、ブレーキ検出手段によりブレーキペダルの踏込が検出されると、前処理を開始することを特徴とする。この構成によると、利用者の乗車が検出された後に、ブレーキペダルの踏込が検出されると、前処理が開始される。よって、無駄な前処理の開始を回避することができる。
請求項7に記載の発明は、乗車検出手段は、車両のドアの開閉を検出するドアスイッチ(14)を備えることを特徴とする。この構成によると、利用者の乗車がドアスイッチによって検出される。
請求項8に記載の発明は、乗車検出手段は、正当な利用者が所有する鍵が車両の内部にあることを検出するドアロック制御装置(15)を備えることを特徴とする。この構成によると、利用者の乗車がドアロック制御装置によって検出される。乗車は、正当な利用者が所有する鍵が車両の内部にあることによって検出される。
請求項9に記載の発明は、前処理は、電源装置とモータとを含む回路を少なくとも部分的に活性化することを特徴とする。この構成によると、前処理は、電源装置とモータとを含む回路を少なくとも部分的に活性化する。これにより、メインスイッチがON操作される前に、車両が走行可能な状態に近づけられる。
請求項10に記載の発明は、回路の部分的な活性化には、回路に含まれる容量性素子への充電が含まれることを特徴とする。この構成によると、前処理は、回路に含まれる容量性素子への充電を実行することによって、回路を部分的に活性化する。これにより、所定の時間を要する容量性素子への充電を、メインスイッチがON操作される前に、開始することができる。
なお、特許請求の範囲および上記手段の項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
本発明を適用した第1実施形態に係る車両用制御装置を示すブロック図である。 第1実施形態の作動を示すフローチャートである。 第1実施形態の作動を示すタイムチャートであって、図3Aは電源スイッチの操作状態を示し、図3Bは前処置の実行状態を示し、図3Cは走行に関する車両の状態を示す。 第1実施形態の作動を示すタイムチャートであって、図4Aは電源スイッチの操作状態を示し、図4Bは前処置の実行状態を示し、図4Cは走行に関する車両の状態を示す。 第1実施形態の作動を示すタイムチャートであって、図5Aは電源スイッチの操作状態を示し、図5Bは前処置の実行状態を示し、図5Cは走行に関する車両の状態を示す。 第1実施形態の作動を示すタイムチャートであって、図6Aは電源スイッチの操作状態を示し、図6Bは前処置の実行状態を示し、図6Cは走行に関する車両の状態を示す。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
図1は、本発明を適用した第1実施形態に係る車両用制御装置1を示すブロック図である。車両用制御装置1は、車両10に搭載された複数の電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)と、そのセンサおよびアクチュエータを含む複数の入出力機器によって構築されている。
車両用制御装置1は、車両10に搭載された車載機器11−22を備える。車両10は、エンジン16とモータ18とを動力源とするいわゆるハイブリッド車両である。車両10は、モータ18のみを動力源とする車両でもよい。
車両10は、車載のLAN11を備える。複数の車載機器12−22は、LAN11を介して、互いにデータ通信可能に構成されている。LAN11は、例えば、LIN(LocalInterconnect Network)、またはCAN(Controller Area Network)と呼ばれるネットワークによって提供することができる。
車両用制御装置1は、電源スイッチ(PWSW)12を備える。電源スイッチ12は、車両10の利用者が操作可能なスイッチである。電源スイッチ12は、車両を走行可能な状態にするときに車両の利用者によってON操作され、車両を走行不能な状態にするときに車両の利用者によってOFF操作される車両10のメインスイッチである。車両10の利用者は、車両10を走行可能な状態に置こうとするときに電源スイッチ12を操作する。これにより、車両10に搭載された複数の電気機器に作動用の電源が供給され、車両10が走行可能な状態になる。車両10の利用者は、車両10の利用を終えて、さらに車両10を走行不能な状態、例えば駐車状態に置こうとするときに電源スイッチ12を操作する。これにより、車両10に搭載された複数の電気機器への電源供給が遮断され、車両10は走行不能な状態、すなわち駐車状態になる。電源スイッチ12は、車両10の利用者が操作可能なプッシュ式のスイッチ、またはON位置とOFF位置とをもつスイッチである。
車両用制御装置1は、ブレーキスイッチ(BRSW)13を備える。ブレーキスイッチ13は、車両10のブレーキ装置を作動させるためのブレーキペダルの踏込操作を検出するように設けられている。ブレーキペダルは、踏み込まれたときにブレーキ装置を作動させ、車両10を減速させ、または停車状態に維持する。ブレーキスイッチ13は、車両10に設けられたブレーキペダルの踏込操作を検出するブレーキ検出手段を提供する。
車両用制御装置1は、車両10のドアの開状態、または閉状態を検出するドアスイッチ(DRSW)14を備える。ドアスイッチ14は、利用者が車両10に乗車したことを検出するための検出手段として機能する。例えば、車両10が走行した後にドアが開き、その直後に閉じられた場合には、利用者が降車したことを検出することができる。また、車両10が所定時間以上にわたって停車した後にドアが開き、その直後に閉じられた場合には、利用者が乗車したことを検出することができる。このようなドアの開閉操作の組み合わせに基づいて、利用者が降車した後に、利用者が再び状態したことを検出することができる。
車両用制御装置1は、ドアロック制御装置(DL−ECU)15を備える。ドアロック制御装置15は、車両10のキー装置の操作に応答して、車両10のドアの錠装置の施錠、開錠を制御する。キー装置としては、古くから知られた機械的な鍵と、無線などにより識別信号を発信する信号発信器とを用いることができる。この実施形態では、車両10の正当な利用者は、無線式の信号発信器と、機械的な鍵とが設けられた携帯型のキー装置を所持することができる。ドアロック制御装置15は、車両10に関連付けられた固有の識別信号と開錠要求とを受信すると、車両10のドアを開錠する。これにより、車両10の利用者が車両10に搭乗することが可能とされる。また、ドアロック制御装置15は、車両10内に正当な利用者が居ることを、固有の識別信号が車両10の内部から発信されていることに基づいて判断することができる。さらに、ドアロック制御装置15は、車両10に関連付けられた固有の識別信号と施錠要求とを受信すると、車両10のドアを施錠する。また、ドアの施錠、および開錠は、機械的な鍵によっても可能である。ドアロック制御装置15は、車両10の利用者による施錠操作と開錠操作とを検出する。さらに、ドアロック制御装置15は、車内にキー装置があることによって識別信号が車両10の内部から発信されていることを判定できる。したがって、ドアロック制御装置15は、利用者が車両10に乗車したことを検出するための検出手段として機能することができる。また、ドアロック制御装置15は、ドアスイッチ14と共同して、利用者が車両10に乗車したことを検出するための検出手段として機能することができる。
車両用制御装置1は、車両10をエンジンによって走行させるためのエンジン駆動系機器16、17を備える。エンジン駆動系機器16、17には、エンジン(ENG)16と、エンジン制御装置(EN−ECU)17とを設けることができる。エンジン16は、車両10の走行用の動力源として設けられている。エンジン16は、車両10の駆動輪を直接的に駆動することができる。エンジン16は、発電機を駆動し、この発電機によって発電された電力によってモータが駆動されることによって、車両10の駆動輪を間接的に駆動するように構成されてもよい。
エンジン制御装置17は、エンジン16を制御する。エンジン制御装置17は、例えば、エンジン16へ供給される燃料噴射量、およびエンジンの点火時期を制御する。さらに、エンジン制御装置17は、後述するハイブリッド制御装置21からの制御信号に応答して、車両10がハイブリッド車両として走行するようにエンジン16を制御する。例えば、エンジン制御装置17は、ハイブリッド制御装置21からの制御信号に応答して、エンジン16を自動的に始動し、自動的に停止させる。
車両用制御装置1は、車両10を電池とモータとによって走行させるための電動系機器18、19、20を備える。電動系機器には、モータ(MT)18と、このモータ18に供給する電力を制御するインバータ(INV)19と、モータ18に給電する高電圧大容量の電池(BATT)20とを含むことができる。モータ18は、車両10の駆動輪を駆動する。インバータ19は、電池20から供給される直流電力を交流電力に変換し、モータ18に供給する。電池20は、数百ボルトの電圧を出力する比較的大電圧の二次電池である。また、電池20は、車両10を所定の距離だけ走行させることができる容量を有している。
車両用制御装置1は、車両10をハイブリッド車両として機能させるためのハイブリッド制御装置(HV−ECU)21を備える。ハイブリッド制御装置21は、エンジン制御装置17、インバータ19、および電池20などの駆動系機器を制御する。ハイブリッド制御装置21は、少なくとも電動系機器を制御する電動系機器のための制御装置でもある。ハイブリッド制御装置21は、電源スイッチ12がON操作されると作動可能な状態となる。さらに、ハイブリッド制御装置21は、電源スイッチ12がON操作される前であっても、ボディ制御装置22からの要求に応答して作動可能な状態となることができる。
ハイブリッド制御装置21は、前処理を実行する前処理手段(PRPM)23を備える。この実施形態では、前処理は、車両10が電池20によって走行可能な電動走行可能状態になるための準備的な処理である。前処理には、車両10を電動走行可能状態にするためのすべての処理を含むことができる。この実施形態では、前処理には、車両10を電動走行可能状態にするための一部の処理が含まれている。この実施形態では、さらに電源スイッチ12がON操作されることが、車両10が電動走行可能状態になるために必要である。
前処理には、車両10が電池20から供給される電力によって安定的に走行可能な状態になるための、いくつかの準備処理を含むことができる。前処理には、所定の電力を出力できるように電池20を活性化する処理、電池20からモータ18へ通電するための回路機器を活性化する処理、電池20の出力をインバータ19を含む負荷回路へ接続する処理の少なくともひとつを含むことができる。また、前処理には、回路が正常に機能するか否かを診断する自己診断処理を含むことができる。また、前処理には、電池20からモータ18へ通電するための回路機器を定常的に作動可能な状態に制御する処理を含むことができる。例えば、電池20とモータ18との間には、通電初期の過渡的な電流を抑制するためのフィルタ回路、インバータ19によりスイッチングされた電力を平滑化するコンデンサなど、多くの容量性素子が設けられている。前処理においては、モータ18を安定的に駆動できるように、これら容量性素子が所定の充電状態になるように電池20とインバータ19とが制御される。このように、前処理は、電池20とモータ18とを含む回路を少なくとも部分的に活性化する。これにより、電源スイッチ12がON操作される前に、車両が走行可能な状態に近づけられる。回路の部分的な活性化には、回路に含まれる容量性素子への充電が含まれることが望ましい。所定の時間を要する容量性素子への充電を、電源スイッチ12がON操作される前に、開始することができる。前処理手段23は、車両10を走行させるための走行制御の実行が要求されると、走行制御(通常制御)に先立って、前処理を実行する。さらに、前処理手段23は、前処理の先行開始条件が成立すると、前処理を実行する。
ハイブリッド制御装置21は、前処理手段23によって実行された前処理を取り消す取消手段(CSPM)24を備える。前処理の取消処理には、電池20を負荷回路から切り離す処理、インバータ19およびそれに付随または含まれるフィルタ回路などの回路を非活性化する処理、および電池20を非活性化する処理の少なくともひとつ、またはすべてを含むことができる。
電池20は高電圧、かつ大容量の電池である。よって、車両10が使用されないときには、高電圧が表れる部位を減らすために、電池20はモータ18およびインバータ19を含む負荷回路から切り離されることが望ましい。しかも、車両10の走行可能距離は、電池20に残存する充電量に依存する。よって、車両10が使用されないときには、消費電力を減らすために、電池20は負荷回路から切り離されることが望ましい。このような観点から、前処理が完了した状態、すなわち電池20と負荷回路とが接続された状態が長期間にわたって維持されることは望ましくない。そこで、取消手段24は、前処理手段23によって前処理が実行された後に、前処理を取り消す取消処理を実行する。この取消処理により、電池20を再び負荷回路から切り離し、電池20および回路を非活性化することにより、車両10を前処理が行われる前の状態に戻す。取消手段24は、取消条件が成立すると、取消処理を実行する。
ハイブリッド制御装置21は、前処理が完了した状態において、車両10を走行可能な状態に維持し、さらに車両10を走行させる走行制御(通常制御)を実行する走行制御手段(DRPM)25を備える。走行制御手段25は、車両10の利用者の要求に応じて車両10が走行するように、エンジン制御装置17、インバータ19、および電池20などの駆動系機器を制御する。走行制御手段25は、電源スイッチ12がON操作されると、車両10を走行可能な状態にし、電源スイッチ12がOFF操作されると、車両10を走行不能な状態にする基本的な制御手段を提供する。
車両用制御装置1は、車両10に設けられたボディ系機器を制御するためのボディ制御装置(BD−ECU)22を備える。ボディ系機器には、車両10の電源スイッチ12、ドアスイッチ14、メータ機器、照明装置などを含むことができる。ボディ制御装置22には、電源が常時供給されており、電源スイッチ12の操作状態に関係なく作動することができる。ボディ制御装置22は、電源スイッチ12の状態を検出することができる。ボディ制御装置22は、ブレーキスイッチ13の状態を検出することができる。ボディ制御装置22は、ドアスイッチ14の状態を検出することができる。ボディ制御装置22は、ドアロック制御装置15により制御されるドアの錠の状態を検出することができる。
ボディ制御装置22は、前処理の開始条件を検出する開始条件検出手段(ICDM)26を備える。開始条件検出手段26は、開始条件を検出すると、前処理手段23に前処理の実行を要求する要求手段でもある。開始条件検出手段26は、開始条件として、2つの条件を検出する。開始条件のひとつは、主たる開始条件である。開始条件の他のひとつは、予備的な先行開始条件である。
開始条件検出手段26は、主たる開始条件として、車両10を走行させようとする利用者の意図が強く反映される主たる準備操作を検出する。主たる準備操作として、例えば、電源スイッチ12がOFF状態からON状態へ切換えられるON操作を採用することができる。電源スイッチ12のON操作は、利用者が車両10を走行させようとする場合に行う直前の操作として、高い信頼性をもつ操作であるといえる。よって、電源スイッチ12がON操作されると、前処理が実行される。
開始条件検出手段26は、予備的な先行開始条件として、車両10を走行させようとする利用者の意図がやや強く反映される予備的な準備操作を検出する。この予備的な準備操作は、上述の主たる準備操作に先行して行われることがある準備操作である。よって、この予備的な準備操作は、先行的な準備操作とも呼ぶことができる。予備的な準備操作として、例えば、ブレーキペダルの踏込操作を採用することができる。ブレーキペダルの踏込操作は、ブレーキスイッチ13によって検出することができる。また、予備的な準備操作として、利用者が車両10から降車し、再び車両10へ乗車した後に、ブレーキペダルが踏込操作されたことを採用することができる。利用者が車両10から降車した後に、再び車両10へ乗車したことは、ドアスイッチ14の信号により示されるドアの開閉と、ドアロック制御装置15における開錠操作、および/または施錠操作とによって検出することができる。ブレーキペダルの踏込操作は、利用者が車両10を走行させようとする場合に行う直前の操作として、高い信頼性をもつ操作であるといえる。そこで、ブレーキペダルが踏込操作されると、電源スイッチ12がON操作されていなくても、前処理が実行される。
この実施形態では、予備的な準備操作には、ブレーキペダルの踏込操作が必ず含まれる。車両10の利用者は、車両10を走行させる前にブレーキペダルを踏み込む可能性が高いからである。また、ブレーキペダルが踏み込まれた場合、利用者はブレーキ装置によって車両10を制御下におくことができる可能性が高いから、前処理を実行しても車両10が制御下におかれると考えられるからである。
ボディ制御装置22は、予備的な準備操作によって実行された前処理を取り消すための取消条件を検出する取消条件検出手段(CCDM)27を備える。取消条件検出手段27は、取消条件を検出すると、取消手段24に前処理の取消処理を要求する要求手段でもある。取消条件検出手段27は、取消条件として、利用者に車両10を走行させる意図がないこと、または車両10が走行する可能性が低いことを車載の機器11-22の状態に基づいて検出する。取消条件として、例えば、予備的な準備操作に応答して前処理が実行された後に、車両10が走行されないまま所定時間を経過したことを採用することができる。具体的には、ブレーキペダルの踏込操作に応答して前処理が実行された後に、所定時間にわたって電源スイッチ12がON操作されない場合に、取消条件が成立したと判定することができる。
この実施形態では、ハイブリッド制御装置21とボディ制御装置22とは、共同して、複数の機能的な手段を提供している。ここで提供されるひとつの手段は、主たる準備操作に応答して前処理を実行する手段である。他のひとつの手段は、予備的な準備操作に応答して前処理を実行する手段である。さらに他のひとつの手段は、取消条件が検出されると予備的な準備操作に応答して実行された前処理を取り消す取消手段である。ここで、主たる準備操作、すなわち電源スイッチ12のON操作が検出された場合には、引き続き車両10が走行される可能性が高いから、前処理が取り消されることはない。また、電源スイッチ12のOFF操作は、車両10を走行可能な状態から走行不能な状態におこうとする利用者の意図を強く示している。よって、電源スイッチ12のOFF操作が検出されると、車両10を走行不能な状態におく終了処理が実行される。この終了処理では、電池20が非活性化され、電池20がインバータ19を含む負荷回路から切り離される。この終了処理は、前処理の取消処理に相当する。
車両10に設けられた制御装置は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを格納している。記憶媒体は、メモリによって提供されうる。プログラムは、制御装置によって実行されることによって、制御装置をこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される制御方法を実行するように制御装置を機能させる。制御装置が提供する手段は、所定の機能を達成する機能的ブロック、またはモジュールとも呼ぶことができる。
図2は、第1実施形態の作動を示すフローチャートである。図中には、ボディ制御装置22において実行される制御処理150、160と、ハイブリッド制御装置21において実行される制御処理160、170とが図示されている。制御処理150および170は、それらの全体によって、車載電源によって走行する電動車両の基本的な制御処理を示している。さらに、制御処理160および180は、それらの全体によって、車載電源によって走行する電動車両の走行前の前処理を先行して実施するための処理を示している。
まず、基本処理150および170について説明する。ステップ151では、ボディ制御装置22によって、電源スイッチ12がOFF状態からON状態にON操作されたか否かが判定される。電源スイッチ12がOFF状態のままの場合、先行的な前処理の開始と取消とを制御するための処理160へジャンプする。電源スイッチ12がON操作されると、ステップ152に進む。ステップ152では、ボディ制御装置22からハイブリッド制御装置21へ、走行制御の開始が要求される。
ステップ171では、ハイブリッド制御装置21によって、走行制御が要求されたか否かが判定される。走行制御が要求されない場合、前処理を先行的に実行するための処理180へジャンプする。走行制御が要求された場合、ステップ172へ進む。ステップ172では、前処理が実行される。これにより、車両10は電池20とモータ18とを用いて走行可能な状態になる。ステップ173では、走行制御が実行される。
一方、ボディ制御装置22は、ステップ152を実行した後、ステップ153を実行する。ここでは、電源スイッチ12がON状態からOFF状態へOFF操作されたか否かが判定される。ステップ153の処理は、電源スイッチ12がOFF操作されるまで繰り返される。電源スイッチ12がOFF操作されると、ステップ154へ進む。ステップ154では、ボディ制御装置22からハイブリッド制御装置21へ、走行制御を終了する終了処理が要求される。
ステップ174では、終了処理が要求されたか否かが判定される。終了処理が要求された場合、ステップ175へ進む。ステップ175では、ハイブリッド制御装置21によって終了処理が実行される。これにより、車両10は電池20とモータ18とを用いて走行することができない状態になる。
以上に説明したステップ151−154、および171−175は、電源スイッチ12がON操作されると、車両10を走行可能な状態にし、電源スイッチ12がOFF操作されると、車両10を走行不能な状態にする基本的な制御手段(走行制御手段25)を提供する。
この実施形態では、ボディ制御装置22とハイブリッド制御装置21とによって、さらに、前処理を電源スイッチ12のON操作に先行して実行するための制御処理160、180が実行される。この制御処理には、電源スイッチ12のON操作に先行して前処理を実行するため処理と、先行して実行された前処理の過剰な継続を阻止するための取消処理とが含まれている。
ステップ161では、利用者が車両10に乗車したか否かが判定される。ここでの判定は、前回の車両の運行が終了した後に、利用者が一度は降車し、利用者が再び車両10に乗車したことを判定することができる。このような処理は、例えば、車両10を停車させて利用者が車内にとどまっている場合に、前処理が実行されることを回避するために貢献する。ステップ161では、利用者が車両10を走行させるために乗車したか否かが判定される。この判定は、ドアスイッチ14の信号の変化、ドアの錠の状態の変化などを組み合わせて実行することができる。さらに、利用者が運転席に座ったことを組み合わせてもよい。ステップ161は、利用者が車両10を運転するために車両10に乗車したことを検出する乗車検出手段を提供している。この乗車検出手段は、車両10のドアの開閉を検出するドアスイッチ14を備える。
ステップ162では、ブレーキペダルが踏込操作されたか否かが判定される。ブレーキペダルの踏込操作は、ブレーキスイッチ13の信号の変化から検出することができる。ブレーキペダルが踏込操作されると、ステップ163へ進む。ステップ163では、ボディ制御装置22からハイブリッド制御装置21へ、前処理の実行が要求される。ステップ161−163は、予備的な先行開始条件の成立を検出するための手段を提供する。これらのステップは、開始条件検出手段26の一部を提供する。ステップ161−163は、開始条件を検出する開始条件検出手段26を提供する。ここでは、開始条件として、電源スイッチ12がON操作される前にブレーキスイッチ13によりブレーキペダルの踏込が検出されたことが検出される。
ステップ181では、ハイブリッド制御装置21によって、前処理が要求されたか否かが判定される。前処理が要求された場合、ステップ182へ進む。ステップ182では、前処理が実行される。ステップ182は、開始条件が検出されると、電源スイッチ12がON操作される前に車両10を走行可能な状態に近づける前処理を開始する前処理手段23を提供する。この前処理手段は、利用者の乗車が検出された後に、さらに、ブレーキペダルの踏込が検出されると、前処理を開始する。これにより、無駄な前処理の開始を回避することができる。
この前処理が完了すると、車両10は、電源スイッチ12をON操作するだけで、前処理に必要な待ち時間を待つことなく、電池20とモータ18とを用いて走行可能な状態になる。ここでは前処理だけが実行される。ステップ182によって前処理が実行された後、車両10は電源スイッチ12のON操作を待つ状態となる。
ステップ164では、ボディ制御装置22によって、タイマによる時間計測が開始される。このタイマは、前処理が実行された後に、電源スイッチ12がON操作されないまま継続した時間Tstを計測する。ステップ165では、電源スイッチ12がON操作されたか否かが判定される。電源スイッチ12がON操作されない場合、ステップ166へ進む。ステップ166では、タイマの計測時間Tstが所定の閾値時間Tthを超えたか否かが判定される。計測時間Tstが閾値時間Tthを超えるまで、ステップ165−166が繰り返される。ステップ165において電源スイッチ12のON操作が検出されると、ステップ167へ進む。ステップ167では、ボディ制御装置22からハイブリッド制御装置21へ、走行制御の開始が要求される。
ステップ183では、ハイブリッド制御装置21によって、走行制御が要求されたか否かが判定される。走行制御が要求された場合、ステップ172へジャンプする。ステップ172では、ステップ182において実行された前処理を完了してから、ステップ173へ進む。ステップ182において実行された前処理が完了していれば、ステップ173へ進む。これにより、車両10は電池20とモータ18とを用いて走行可能な状態になる。
一方、ボディ制御装置22は、ステップ166において計測時間Tstが閾値時間Tthを超えると、ステップ168へ進む。ステップ168では、ボディ制御装置22からハイブリッド制御装置21へ、前処理の取消処理が要求される。ステップ164とステップ166とは、所定の取消条件を検出する取消条件検出手段27を提供する。取消条件は、前処理手段により前処理が開始されてからの経過時間Tstが所定の閾値時間Tthを超えたこととすることができる。また、取消条件は、電源スイッチ12のOFF操作とは異なる条件である。この構成によると、電源スイッチ12をOFF操作することなく、それとは異なる条件によって取消処理を実行することができる。また、取消条件には、電源スイッチ12がON操作されていないことが含まれている。この構成によると、電源スイッチ12がON操作されていない場合に、取消処理が実行される。
ステップ184では、ハイブリッド制御装置21によって、取消処理が要求されたか否かが判定される。取消処理が要求されない場合、ステップ183へ戻り、ステップ183−184が繰り返される。取消処理が要求された場合、ステップ185へ進む。ステップ185では、ステップ182において実行された先行的な前処理が取り消される。これにより、車両10は電池20とモータ18とを用いた走行が不可能な状態に戻される。この結果、ステップ166において経過時間Tstが閾値時間Tthを超えたことが判定されると、ステップ185によって取消処理が実行される。これにより、電動の車両10が走行可能な状態に近づいた状態が無駄に長く継続することを回避することができる。ステップ185は、所定の取消条件が検出されると、前処理手段によって実行された前処理を取り消し、前処理が実行される前の状態に戻す取消処理を実行する取消手段24を提供する。
図3は、第1実施形態の作動を示すタイムチャートである。図3Aは電源スイッチ12の操作状態(PWCD)を示す。図3Bは前処置の実行状態(PRCD)を示す。図3Cは走行に関する車両10の状態(VHCD)を示す。時刻t31において電源スイッチ12がON操作されている。時刻t31まで前処理は実行不可状態(DIS)にある。時刻t31と時刻t32との間において、前処理が実行状態(EXE)となる。時刻t32の後、前処理は完了状態(CMP)となる。車両10は、電源スイッチ12がON操作された後も、前処理が完了するまで走行不可状態(DIS)である。時刻t32の後、車両10は走行可能状態(ENB)となる。やがて、時刻t33において電源スイッチ12がOFF操作されると、終了処理が実行され、前処理は実行不可状態に戻り、車両10も走行不可状態に戻る。図示された一連の作動は、ステップステップ151−154、および171−175の処理によって実現される。
図4は、第1実施形態の作動を示すタイムチャートである。図4Aは電源スイッチ12の操作状態を示す。図4Bは前処置の実行状態を示す。図4Cは走行に関する車両10の状態を示す。時刻t41において利用者が車両10に乗車した状態(ENTR)が検出されている。時刻t41まで前処理は実行不可状態にある。時刻t41の後、前処理は実行可能状態(ENB)になる。時刻t42において利用者によって車両10のブレーキペダルが踏込状態(BRPD)になったことがブレーキスイッチ13によって検出される。時刻t42と時刻t43との間において、前処理が実行状態となる。やがて、時刻t43において電源スイッチ12がON操作される。時刻t43の後、車両10は走行可能状態(ENB)となる。やがて、時刻t44において電源スイッチ12がOFF操作されると、終了処理が実行され、前処理は実行不可状態に戻り、車両10も走行不可状態に戻る。図示された一連の作動は、ステップステップ151−165、167、および171−184の処理によって実現される。
図示されるように、この実施形態によると、車両10を電池20とモータ18とによって走行可能な状態にするための前処理の実行を、電源スイッチ12のON操作より先に開始することができる。このため、電源スイッチ12のON操作の後に、車両10が走行可能な状態になるまでの待ち時間を短くすることができる。しかも、図示の例では、電源スイッチ12のON操作と同時に、車両10を走行可能状態にすることができる。
図5は、第1実施形態の作動を示すタイムチャートである。図5Aは電源スイッチ12の操作状態を示す。図5Bは前処置の実行状態を示す。図5Cは走行に関する車両10の状態を示す。時刻t51において乗車状態が検出されている。時刻t52において踏込状態が検出される。時刻t52の後、前処理が実行状態となる。前処理が実行されている期間中の時刻t53において電源スイッチ12がON操作される。前処理の実行は継続され、時刻t54において、前処理が完了する。時刻t54の後、車両10は走行可能状態となる。やがて、時刻t55において電源スイッチ12がOFF操作されると、終了処理が実行され、前処理は実行不可状態に戻り、車両10も走行不可状態に戻る。図示された一連の作動は、ステップステップ151−165、167、および171−184の処理によって実現される。図示の例でも、電源スイッチ12のON操作の後に、車両10が走行可能な状態になるまでの待ち時間を短くすることができる。
図6は、第1実施形態の作動を示すタイムチャートである。図6Aは電源スイッチ12の操作状態を示す。図6Bは前処置の実行状態を示す。図6Cは走行に関する車両10の状態を示す。時刻t61において乗車状態が検出されている。時刻t62において踏込状態が検出される。時刻t62の後、前処理が実行状態となり、さらに完了状態となる。やがて、時刻t63において、タイマの計測時間Tstが閾値時間Tthを超える。このため、前処理の取消処理が実行される。この結果、前処理は再び実行不可状態に戻る。やがて、時刻t64において電源スイッチ12がON操作される。時刻t64と時刻t65との間において、再び前処理が実行状態となる。時刻t65の後、前処理は完了状態となる。時刻t65の後、車両10は走行可能状態となる。やがて、時刻t66において電源スイッチ12がOFF操作されると、終了処理が実行され、前処理は実行不可状態に戻り、車両10も走行不可状態に戻る。図示された一連の作動は、ステップステップ151−166、168および171−185の処理によって実現される。
図示されるように、この実施形態によると、前処理の完了状態が過剰に長く継続することが回避される。この結果、前処理の完了状態が長期間にわたって継続することによる不具合を回避することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
上記実施形態では、電源スイッチ12がON操作されると、車両10を走行可能状態とした。これに代えて、複数の操作が同時になされた場合に車両10を走行可能状態にしてもよい。例えば、シフト装置の操作位置がパーキングレンジ(P)にあり、かつ、ブレーキペダルが踏み込まれており、かつ、電源スイッチがON操作されたことを検出して、車両10を走行可能状態にしてもよい。
また、上記実施形態では、前処理が完了した状態では、車両10は走行可能状態のための準備状態におかれた。つまり、前処理が完了した状態では、車両10は走行可能な状態ではない。しかし、これに代えて、前処理が完了した状態では、電源スイッチ12がON操作されていなくても、車両10を走行可能な状態においてもよい。
また、上記実施形態では、車両10はハイブリッド車両である。これに代えて、電池とモータだけを走行用動力源とするいわゆる電気自動車に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、ハイブリッド制御装置21とボディ制御装置22とによって前処理と、その取消処理とを実行した。これに代えて、いずれかの制御装置によって前処理と、その取消処理とを実行してもよい。また、電池20の状態を監視する電池制御装置など、他の車載制御装置によって前処理と、その取消処理とを実行してもよい。
また、上記実施形態では、主としてドアスイッチ14の信号の変化に基づいて利用者の乗車を判定した。これに代えて、または加えて、正当な利用者が所有する鍵が車両の内部にあることを利用者の乗車を判定する条件としてもよい。正当な利用者が所有する鍵が車両の内部にあることは、ドアロック制御装置15によって検出することができる。
また、上記実施形態では、車載の電源装置として電池20を採用した。これに代えて、電源装置として燃料電池を採用してもよい。
例えば、制御装置が提供する手段と機能は、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの組合せによって提供することができる。例えば、制御装置をアナログ回路によって構成してもよい。
1 車両用制御装置、10 車両、11 LAN、12 電源スイッチ、13 ブレーキスイッチ、14 ドアスイッチ、15 ドアロック制御装置、16 エンジン、17 エンジン制御装置、18 モータ、19 インバータ、20 電池、21 ハイブリッド制御装置、22 ボディ制御装置、23 前処理手段、24 取消手段、25 走行制御実行手段、26 開始条件検出手段、27 取消条件検出手段。

Claims (10)

  1. 車両に搭載された電源装置(20)から給電されるモータ(18)により走行する車両の車両用制御装置(1)において、
    前記車両に搭載され、前記車両を走行可能な状態にするときに前記車両の利用者によってON操作され、前記車両を走行不能な状態にするときに前記車両の利用者によってOFF操作されるメインスイッチ(12)と、
    前記メインスイッチがON操作されると、前記車両を走行可能な状態にし、前記メインスイッチがOFF操作されると、前記車両を走行不能な状態にする制御手段(21、25、150、170)と、
    ブレーキペダルの踏込を検出するブレーキ検出手段(22、26、162)と、
    前記メインスイッチがON操作される前に前記ブレーキ検出手段により前記ブレーキペダルの踏込が検出されると、前記メインスイッチがON操作される前に前記車両を走行可能な状態に近づける前処理を開始する前処理手段(21、23、182)とを備えることを特徴とする車両用制御装置。
  2. さらに、所定の取消条件が検出されると、前記前処理手段によって実行された前記前処理を取り消し、前記前処理が実行される前の状態に戻す取消処理を実行する取消手段(21、24、185)を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用制御装置。
  3. 前記取消条件は、前記メインスイッチのOFF操作とは異なる条件であることを特徴とする請求項2に記載の車両用制御装置。
  4. 前記取消条件には、前記メインスイッチがON操作されていないことが含まれていることを特徴とする請求項3に記載の車両用制御装置。
  5. さらに、前記前処理手段により前記前処理が開始されてからの経過時間(Tst)が所定の閾値時間(Tth)を超えたことによって前記取消条件を検出する取消条件検出手段(22、27、164、166)を備えることを特徴とする請求項4に記載の車両用制御装置。
  6. さらに、前記利用者の乗車を検出する乗車検出手段を備え、
    前記前処理手段は、前記乗車検出手段により乗車が検出された後に、前記ブレーキ検出手段により前記ブレーキペダルの踏込が検出されると、前記前処理を開始することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の車両用制御装置。
  7. 前記乗車検出手段は、前記車両のドアの開閉を検出するドアスイッチ(14)を備えることを特徴とする請求項6に記載の車両用制御装置。
  8. 前記乗車検出手段は、正当な利用者が所有する鍵が前記車両の内部にあることを検出するドアロック制御装置(15)を備えることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の車両用制御装置。
  9. 前記前処理は、前記電源装置と前記モータとを含む回路を少なくとも部分的に活性化することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の車両用制御装置。
  10. 前記回路の部分的な活性化には、前記回路に含まれる容量性素子への充電が含まれることを特徴とする請求項9に記載の車両用制御装置。
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