JP2004079058A - 垂直磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 - Google Patents

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及川 壮一
Kazuyuki Hikosaka
彦坂 和志
Hiroshi Sakai
酒井 浩志
Akira Sakawaki
坂脇 彰
Kenji Shimizu
清水 謙治
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Abstract

【課題】垂直磁気記録層の磁性粒子を微細化し、媒体ノイズを低減する。
【解決手段】少なくとも非磁性基板、軟磁性裏打ち層、軟磁性下地層、及び垂直磁気記録層を有する媒体であって、さらに、軟磁性裏打ち層上にその酸化層、軟磁性下地層として、第1の軟磁性層、中間層、第2の軟磁性層の三層構造、及び軟磁性下地層と垂直磁気記録層の間に結晶質好ましくはNiの配向制御層を組み合わせて適用する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードディスク装置として使用される磁気記録再生装置、特に、垂直方向磁化を利用する磁気記録再生装置、及びこれに用いられる垂直磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
垂直磁気記録方式は、従来、磁気記録媒体の面内方向に向けられていた磁気記録層の磁化容易軸を、磁気記録媒体の垂直方向に向けることにより、記録ビットの境界である磁化遷移領域付近の反磁界が小さくなり、このため、記録密度が高くなるほど静磁気的に安定となって、熱揺らぎ耐性が向上することから、面記録密度の向上に適した方式である。また、基板と垂直磁気記録層との間に軟磁性材料からなる裏打ち層を設けた場合には、単磁極ヘッドと組み合わせることにより、いわゆる垂直二層媒体として機能し、高い記録能力を得ることができる。このとき、軟磁性裏打ち層は磁気ヘッドからの記録磁界を環流させる役割を果たしており、記録再生効率を向上させることができる。
【0003】
しかしながら、このような垂直二層媒体では、軟磁性裏打ち層を垂直磁気記録層の下に設けることにより、記録層の粒子を微細化させるために使用する下地層の材料にかなりの制限を受ける。さらに、単磁極ヘッドと組み合わせてより高い記録能力を得るためには、軟磁性裏打ち層と記録層とのスペースを狭める必要があり、その中間に下地層を設ける場合にはその層厚を可能な限り薄くすることが望まれている。
【0004】
このような垂直磁気記録媒体に関して、磁気記録層の磁性粒子を微細化し、媒体ノイズを低下するための種々の提案がなされているが、いずれも十分な結果が得られていなかった。
【0005】
このような提案として、軟磁性裏打ち層を第1軟磁性層、非磁性層、0.3μm以下の第2軟磁性層の三層構成としたものがある(例えば特許文献1参照。)。
【0006】
また、軟磁性裏打ち層を、第1軟磁性層、酸化物層、第2軟磁性層、及び酸化物層の積層構造としたものもある。(例えば特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−103550号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平10−228620号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、記録ヘッドと軟磁性裏打ち層間の磁気的なスペーシングを増加させることなく、垂直磁気記録層の磁性粒子の微細化を促進し、かつ媒体ノイズを低減することにより、高密度記録に好適な垂直磁気記録媒体を得ることにある。
【0010】
本発明の第2の目的は、記録ヘッドと軟磁性裏打ち層間の磁気的なスペーシングを増加させることなく、垂直磁気記録層の磁性粒子の微細化を促進し、かつ媒体ノイズを低減することにより、高密度記録が可能な磁気記録再生装置を得ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1に、非磁性基板と、該非磁性基板上に形成された軟磁性裏打ち層と、該軟磁性裏打ち層表面を酸化させて形成された酸化層と、該酸化層上に形成された第1の軟磁性層、該第1の軟磁性層上に形成された中間層、及び該中間層上に形成された第2の軟磁性層を含む三層構造の軟磁性下地層と、及び該第2の軟磁性層上に形成された垂直磁気記録層とを具備することを特徴とする垂直磁気記録媒体を提供する。
【0012】
本発明は、第2に、非磁性基板、該非磁性基板上に形成された軟磁性裏打ち層、該軟磁性裏打ち層表面を酸化させて形成された酸化層、該酸化層上に形成された軟磁性下地層、該軟磁性下地層上に形成された結晶質の配向制御層、及び該配向制御層上に形成された垂直磁気記録層を具備することを特徴とする垂直磁気記録媒体を提供する。
【0013】
本発明は、第3に、非磁性基板、該非磁性基板上に形成された軟磁性裏打ち層、該軟磁性裏打ち層上に形成された軟磁性下地層、該軟磁性下地層上に形成された、ニッケルを含有する配向制御層、及び該配向制御層上に形成された垂直磁気記録層を具備することを特徴とする垂直磁気記録媒体を提供する。
【0014】
本発明は、第4に、上記第1ないし第3の発明のいずれかに係る垂直磁気記録媒体と、磁気記録媒体を支持及び回転駆動する駆動機構と、垂直磁気記録媒体に対して情報の記録を行うための素子及び記録された情報の再生を行うための素子を有する磁気ヘッドと、磁気ヘッドを前記磁気記録媒体に対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリとを具備することを特徴とする磁気記録再生装置を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の垂直磁気記録媒体は、基本的に、非磁性基板、軟磁性裏打ち層、軟磁性下地層、及び垂直磁気記録層を順に積層した構成を有し、軟磁性裏打ち層及び軟磁性下地層の構成により、以下の3つの観点に大別される。
【0016】
第1の観点に係る垂直磁気記録媒体は、非磁性基板、軟磁性裏打ち層、軟磁性下地層、及び垂直磁気記録層を順に積層した垂直磁気記録媒体において、軟磁性裏打ち層と軟磁性下地層との間に、軟磁性裏打ち層表面を酸化させて形成された酸化層をさらに含み、また軟磁性下地層は、第1の軟磁性層、中間層、及び第2の軟磁性層を含む三層構造を有する。
【0017】
第1の観点に係る垂直磁気記録媒体によれば、垂直磁気記録層の磁性粒子の粒径が微細化し得、媒体ノイズを低減することができる。
【0018】
第2の観点に係る垂直磁気記録媒体は、非磁性基板、軟磁性裏打ち層、軟磁性下地層、及び垂直磁気記録層を順に積層した垂直磁気記録媒体において、
軟磁性裏打ち層と軟磁性下地層との間に、軟磁性裏打ち層表面を酸化させて形成された酸化層を、また、軟磁性下地層と垂直磁気記録層の間に結晶質の配向制御層をさらに含む。
【0019】
第2の観点に係る垂直磁気記録媒体によれば、垂直磁気記録層の磁性粒子の粒径が微細化し得、媒体ノイズを低減することができる。
【0020】
第3の観点に係る垂直磁気記録媒体は、非磁性基板、軟磁性裏打ち層、軟磁性下地層、及び垂直磁気記録層を順に積層した垂直磁気記録媒体において、
軟磁性下地層と垂直磁気記録層の間に、さらにNiを主に含有する配向制御層を含む。
【0021】
第3の観点に係る垂直磁気記録媒体によれば、垂直磁気記録層の磁性粒子の粒径が微細化し得、媒体ノイズを低減することができる。
【0022】
以下、図面を参照し、本発明より詳細に説明する。
【0023】
図1は、第1の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の一例を表す概略的な断面図である。
【0024】
図示するように、この磁気記録媒体10は、非磁性基板1上に、軟磁性裏打ち層2、軟磁性裏打ち層表面を酸化させて形成された酸化層3、軟磁性下地層7、及び垂直磁気記録層8が順に積層された構成を有し、軟磁性下地層7は、非磁性基板側から順に第1の軟磁性層4、中間層5、及び第2の軟磁性層6を含む三層構造を有する。
【0025】
図2は、第2の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の一例を表す概略的な断面図である。
【0026】
図示するように、この磁気記録媒体20は、非磁性基板1上に、軟磁性裏打ち層2、軟磁性裏打ち層表面を酸化させて形成された酸化層3、軟磁性下地層7、結晶質の配向制御層11及び垂直磁気記録層8が順に積層された構成を有する。
【0027】
図3は、第3の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の一例を表す概略的な断面図である。
【0028】
図示するように、この磁気記録媒体30は、非磁性基板1上に、軟磁性裏打ち層2、軟磁性下地層7、Ni配向制御層12及び垂直磁気記録層8が順に積層された構成を有する。
【0029】
非磁性基板としては、例えばガラス基板、Al系合金基板、セラミック,カーボンや,酸化表面を有するSi単結晶基板、及びこれらの基板にNiP等のメッキが施されたもの等を用いることができる。
【0030】
ガラス基板としては、アモルファスガラス、結晶化ガラスがあり、アモルファスガラスとしては汎用のソーダライムガラス、アルミノシリケートガラスを使用できる。また、結晶化ガラスとしては、リチウム系結晶化ガラスを用いることができる。セラミック基板としては、汎用の酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素などを主成分とする焼結体や、これらの繊維強化物などが使用可能である。
【0031】
軟磁性裏打ち層、軟磁性下地層、第1及び第2の軟磁性層に用いられる軟磁性材料としては、例えばFe、Ni、Coを含む材料を用いることができる。このような材料として、例えばFeCo、及びFeCoVなどのFeCo系合金、FeNi、FeNiMo、FeNiCr、及びFeNiSiなどのFeNi系合金、FeAl、FeAlSi、FeAlSiCr、FeAlSiTiRu、及びFeAlOなどのFeAl系合金及びFeSi系合金、FeTa、FeTaC、FeTaNなどのFeTa系合金、FeZrNなどのFeZr系合金などを挙げることができる。
【0032】
また、Feを60at%以上含有するFeAlO、FeMgO、FeTaN、FeZrN等の微結晶構造、あるいは微細な結晶粒子がマトリクス中に分散されたグラニュラー構造を有する材料を用いることもできる。
【0033】
軟磁性材料としては、上記の他、Coを80at%以上含有し、Zr、Hf、Nb、Ta、Ti、及びYのうち少なくとも1種を含有するCo合金を用いることができる。このようなCo合金は,スパッタ法により製膜した場合にアモルファス層が形成されやすく、アモルファス軟磁性材料は結晶磁気異方性、結晶欠陥および粒界がないため、非常に優れた軟磁性を示す。この材料としては、CoZr、CoZrNb、CoZrTa系合金などを好適なものとして挙げることができる。
【0034】
酸化層3は、例えば軟磁性裏打ち層を形成した後、酸素を含む雰囲気に曝す方法や、軟磁性裏打ち層の表面に近い部分を成膜する際のプロセス中に酸素を導入する方法により形成することができる。具体的には、軟磁性裏打ち層の表面を酸素に曝す場合には、酸素単体、あるいは酸素をアルゴンや窒素などのガスで希釈したガス雰囲気中に0.3〜20秒程度保持しておけばよい。また、大気中に暴露することにより形成することもできる。
【0035】
特に酸素をアルゴンや窒素などのガスで希釈したガスを用いる場合には、軟磁性裏打ち層表面の酸化の度合いの調節が容易になるので、安定した製造を行うことができる。また、軟磁性裏打ち層の成膜用のガスに酸素を導入する場合には、例えば成膜法としてスパッタ法を用いるならば、成膜時間の1部のみに酸素を導入したプロセスガスを用いてスパッタを行うことができる。
【0036】
結晶質の配向制御層は、第1の観点に係る垂直磁気記録媒体の第2の軟磁性層と垂直磁気記録層の間にも設けることができる。
【0037】
図4に、結晶質の配向制御層を設けた第1の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の一例を表す概略断面図を示す。
【0038】
図示するように、この垂直磁気記録媒体40は、第2の軟磁性層6と垂直磁気記録層8の間に結晶質の配向制御層11を設けた以外は、図1と同様の構成を有する。
【0039】
第1の観点及び第2の観点に係る垂直磁気記録媒体に使用し得る配向制御層は、Niを主成分とすることが好ましい。
【0040】
本発明に使用し得るNiを主成分とする配向制御層は,Ta,Nb,C,及びCoからなる群より選択される少なくとも1種をさらに含むことが好ましい。
さらに、この配向制御層は,NiTaまたはNiNbから実質的になることが好ましい。
【0041】
配向制御層の飽和磁化Msは、200emu/cc以下であることが好ましい。配向制御層のMsが200emu/ccを超えると、配向制御層から発生するノイズにより記録再生特性が悪化するため好ましくない。
【0042】
配向制御層の厚さは、1nm以上20nm(特に1〜12nm)とするのが好ましい。配向制御層の厚さが上記範囲であるとき、垂直磁気記録層の垂直配向性が特に高くなり、かつ記録時における磁気ヘッドと軟磁性裏打ち層との距離を小さくすることができるので、再生信号の分解能を低下させることなく記録再生特性を高めることができるからである。
【0043】
配向制御層は、微細結晶構造であることが好ましい。微細結晶構造とすることで、垂直磁気記録層の粒径を微細化することができるためである。
【0044】
第2の観点及び第3の観点に係る垂直磁気記録媒体に使用し得る軟磁性下地層は、第1の軟磁性層、該第1の軟磁性層上に形成された中間層、及び該中間層上に形成された第2の軟磁性層を含む三層構造にすることができる。
【0045】
軟磁性下地層をこのような三層構造にすることにより、垂直磁気記録層の磁性粒子の粒径が微細化し得、媒体ノイズを低減が可能となる。
【0046】
軟磁性下地層をこのような三層構造に変更した第2の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成を表す概略断面図は、図4と同様である。
【0047】
また、図5に、軟磁性下地層をこのような三層構造に変更した第3の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の一例を表す概略断面図を各々示す。
【0048】
図示するように、この垂直磁気記録媒体50は、軟磁性下地層7が、非磁性基板側から順に第1の軟磁性層4、中間層5、及び第2の軟磁性層6を含む三層構造を有すること以外は図3と同様の構成を有する。
【0049】
本発明に用いられる軟磁性裏打ち層、軟磁性下地層、第1及び第2の軟磁性層は、Coを主に含み、さらにZr、Hf、Nb、Ta、Ti、及びYからなる群から選択される少なくとも1種の元素をさらに含有することが好ましい。
【0050】
CoとZr、Hf、Nb、Ta、Ti、及びYからなる軟磁性層は、特にスパッタ法により製膜した場合にアモルファス層が形成されやすく、アモルファス軟磁性材料は結晶磁気異方性、結晶欠陥および粒界がないため、非常に優れた軟磁性を示すという効果を有する。
【0051】
本発明に用いられる軟磁性裏打ち層、軟磁性下地層、第1及び第2の軟磁性層は、より好ましくは、CoZrNbまたはCoTaZrから実質的になる。
【0052】
CoZrNbまたはCoTaZrは、特に軟磁気特性に優れている。
【0053】
なお、軟磁性裏打ち層及び第1の軟磁性層はCoZrNbから実質的になり,軟磁性下地層、第2の軟磁性層はCoTaZrから実質的になることがさらに好ましい。
【0054】
基板に対し、CoZrNbを下層にCoTaZrを上層に配置することにより、垂直磁気記録層の磁性粒子の粒径をより微細化し得、媒体ノイズのさらなる低減が可能となるという利点がある。
【0055】
また、軟磁性下地層は、好ましくは20nm以下、より好ましくは5ないし10nmの厚さを有する。20nmを超えると、徐々に媒体ノイズが増加する傾向がある。
【0056】
第1の軟磁性層及び第2の軟磁性層は、各々好ましくは20nm以下、より好ましくは5ないし10nmの厚さを有する。20nmを超えると、徐々に媒体ノイズが増加する傾向がある。
【0057】
中間層は,非磁性材料または反強磁性材料からなることが好ましい。
【0058】
あるいは、中間層の飽和磁化は、200emu/cc以下であることが好ましい。中間層のMsが200emu/ccを超えると、中間層から発生するノイズにより記録再生特性が悪化する傾向がある。
【0059】
また、中間層が,Ru,CoCr,Cr,及びFeMnからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの材料を中間層に用いると、垂直磁気記録層の磁性粒子の粒径が微細化し得、媒体ノイズを低減する効果が得られる。
【0060】
中間層は、好ましくは20nm以下、より好ましくは2ないし5nmの厚さを有する。20nmを超えると、徐々に媒体ノイズが増加する傾向がある。
【0061】
また、軟磁性下地層、第1の軟磁性層、及び第2の軟磁性層のスパッタリングを行う際には、加熱を行うことが好ましい。加熱温度は、好ましくは100ないし500℃、さらに好ましくは200ないし400℃である。100℃未満であると、軟磁性層が結晶化せず、媒体ノイズの改善が見られない傾向があり、500℃を超えると、基板が変形して磁気記録媒体として使用できなくなる傾向がある。
【0062】
本発明に用いられる垂直磁気記録層は,Co,Cr,及びPtを主成分とすることが好ましい。Crの含有量は,好ましくは14at%ないし24at%、より好ましくは16at%ないし22at%、Ptの含有量は,好ましくは10at%ないし24at%、より好ましくは14at%ないし20at%である。
【0063】
さらに、Bを0.1ないし5at%添加することが好ましい。これにより磁性粒子間の交換結合を低減することができ、記録再生特性を改善することが可能となる。
【0064】
Crの含有量が14at%未満であると、磁性粒子間の交換結合が大きくなり、媒体ノイズが増大する傾向がある。また、Crの含有量が24at%を超えると、保磁力および垂直角型比が低下する傾向がある。
【0065】
Ptの含有量が10at%未満であると、記録再生特性の改善効果が不十分であるとともに、垂直角型比が低下し熱揺らぎ耐性が悪化するため好ましくない。
また、Ptの含有量が24at%を超えると、媒体ノイズが増大する傾向がある。
【0066】
CoCrPt系合金においては、B以外にも任意の元素を添加することも可能である。特に限定されるものではないが、Ta、Mo、Nb、Hf、Ir、Cu、Ru、Nd、Zr、W、Ndなどを挙げることができる。
【0067】
また,垂直磁気記録層としては,上記の他、CoCr系合金,CoPt系合金,CoPtO,CoPtCrO,CoPtB,CoPtCrB,およびPt,Pd,Rh,およびRuからなる群より選択された少なくとも一種を主成分とする合金とCoとの多層構造,さらにこれらにCr,BおよびOを添加したCoCr/PtCr,CoB/PdB,CoO/RhOなどを使用しても良い。
【0068】
垂直磁気記録層の厚さは、好ましくは5〜60nm、より好ましくは10ないし40nmである。垂直磁気記録層の厚さが5nm以上であれば、再生出力が低過ぎてノイズ成分にうずもれてしまうことがなく、垂直磁気記録層の厚さが40nm以下であれば、再生出力が高過ぎて波形を歪ませることがないので、より高記録密度に適した磁気記録再生装置として動作し易い傾向がある。
【0069】
垂直磁気記録層の保磁力は、3000(Oe)以上とすることが好ましい。保磁力が3000(Oe)未満であると、熱揺らぎ耐性が劣る傾向がある。
【0070】
垂直磁気記録層の垂直角型比は、0.8以上であることが好ましい。垂直角型比が0.8未満であると、熱揺らぎ耐性に劣る傾向がある。
【0071】
垂直磁気記録層の結晶粒子の平均粒径は、5ないし15nmであることが好ましい。この平均粒径は、例えば垂直磁気記録層の結晶粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、観察像を画像処理することにより求めることができる。
【0072】
保護層としては、垂直磁気記録層の腐食を防ぐとともに、磁気ヘッドが媒体に接触したときに媒体表面の損傷を防ぐ目的で、従来公知の材料を使用でき、例えばC、SiO2、ZrO2を含むものが使用可能である。保護層の厚さは、1ないし10nmとするのが、ヘッドと媒体の距離を小さくできるので、高記録密度の点から望ましい。
【0073】
潤滑剤としては、従来公知の材料、例えばパーフルオロポリエーテル、フッ化アルコール、フッ素化カルボン酸などを用いるのが好ましい。
【0074】
非磁性基板と軟磁性裏打ち層の間に、面内硬磁性層好ましくはCoを含む面内硬磁性層をさらに設けることができる。面内硬磁性層としては、CoCrPt合金や、CoSm合金を用いるのが好適である。面内硬磁性層の保磁力は、好ましくは500(Oe)以上、より好ましくは1000(Oe)以上である。面内硬磁性層の厚さは、好ましくは150nm以下、より好ましくは70nm以下である。面内硬磁性層の結晶配向を制御するために、非磁性基板と面内硬磁性層との間にCr合金材料やB2構造材料を用いることができる。
【0075】
図6ないし図8に、非磁性基板と軟磁性裏打ち層の間に面内硬磁性層をさらに設けた第1の観点に係る垂直磁気記録媒体、非磁性基板と軟磁性裏打ち層の間に面内硬磁性層をさらに設けた第2の観点に係る垂直磁気記録媒体、及び非磁性基板と軟磁性裏打ち層の間に面内硬磁性層をさらに設けた第3の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の一例を表す概略断面図を、各々示す。
【0076】
図示するように、垂直磁気記録媒体60,70,80は、各々非磁性基板1と軟磁性裏打ち層2の間に、Coを含む面内硬磁性層13をさらに設けたこと以外は、各々、図1ないし図3に示す構成と同様である。
【0077】
面内硬磁性層上に軟磁性裏打ち層を形成し、これに所望の方向例えばディスクの半径方向に着磁を行うことにより、軟磁性裏打ち層の磁化容易軸を固定することができる。
【0078】
軟磁性下地層と垂直磁気記録層の間には、CoCrを主に含む合金層をさらに設けることができる。さらにPt,B,Taを含んだ合金を用いるのが好適である。この合金層のCoの含有量は30ないし70at%であり,HCP(六方最密)構造を有することが好ましい。この合金層の厚さは、垂直磁気記録層における磁性粒子の粗大化による記録再生特性の悪化や、磁気ヘッドと軟磁性下地膜2との距離が大きくなることによる記録分解能の低下を起こさないようにするために、好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下とする。CoCrを主に含む合金層を設けると、垂直磁気記録層の垂直配向を高めることができるので、保磁力や垂直角型比などの磁気特性,媒体ノイズや記録分解能などの記録再生特性、および熱揺らぎ耐性をさらに向上させることができるという利点がある。
【0079】
尚、このCoCr合金層は、例えば軟磁性下地層と配向制御層との間、配向制御層と垂直磁気記録層との間など、軟磁性下地層と垂直磁気記録層の間であれば、どこにでも形成し得る。
【0080】
図9ないし図11に、軟磁性下地層と垂直磁気記録層の間にCoCr合金層を設けた垂直磁気記録媒体の構成の一例を表す概略断面図を示す。
【0081】
図9に示すように、この垂直磁気記録媒体90は、第2の軟磁性層6と垂直磁気記録層8の間にCoCr合金層14を設けたこと以外は、図1に示す垂直磁気記録媒体と同様の構成を有する。
【0082】
図10に示すように、この垂直磁気記録媒体100は、軟磁性下地層7と結晶性の配向制御層11の間にCoCr合金層14を設けたこと以外は、図2に示す垂直磁気記録媒体と同様の構成を有する。
【0083】
図11に示すように、この垂直磁気記録媒体110は、Ni配向制御層12と垂直磁気記録層8との間にCoCr合金層14を設けたこと以外は、図3に示す垂直磁気記録媒体と同様の構成を有する。
【0084】
また、本発明の第4ないし第6の観点によれば、各々、第1ないし第3の観点に係る磁気記録媒体と,磁気記録媒体を支持及び回転駆動する駆動機構と,垂直磁気記録媒体に対して情報の記録を行うための素子及び記録された情報の再生を行うための素子を有する磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体に対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリとを具備することを特徴とする磁気記録再生装置が提供される。
【0085】
図12に、本発明にかかる磁気記録再生装置の一例を一部分解した斜視図を示す。
【0086】
本発明に係る情報を記録するための剛構成の磁気ディスク121はスピンドル122に装着されており、図示しないスピンドルモータによって一定回転数で回転駆動される。磁気ディスク121にアクセスして情報の記録行う単磁極型記録ヘッド及び情報の再生を行うためのMRヘッドを搭載したスライダー123は、薄板状の板ばねからなるサスペンション124の先端に取付けられている。サスペンション124は図示しない駆動コイルを保持するボビン部等を有するアーム125の一端側に接続されている。
【0087】
アーム125の他端側には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ126が設けられている。ボイスコイルモータ126は、アーム125のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、それを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークにより構成される磁気回路とから構成されている。
【0088】
アーム125は、固定軸127の上下2カ所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ126によって回転揺動駆動される。すなわち、磁気ディスク121上におけるスライダー123の位置は、ボイスコイルモータ126によって制御される。なお、図12中、128は蓋体を示している。
【0089】
【実施例】
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
【0090】
実施例1
非磁性基板として、洗浄済みのガラス基板(オハラ社製、外直径2.5インチ)を用意した。
【0091】
このガラス基板をDCマグネトロンスパッタ装置(アネルバ社製C−3010)の成膜チャンバ内に収容して、到達真空度2×10−5Paとなるまで成膜チャンバ内を排気した後、200℃まで加熱し、ガス圧0.6PaのAr雰囲気中でスパッタリングを順次行った。
【0092】
非磁性基板上に、まず、非磁性下地層として厚さ40nmのCrMo合金層を形成した。
【0093】
その上に厚さ40nmのCo−22at.%Cr−13at.%Pt硬磁性層を積層し,面内配向の硬磁性層を作製した。
【0094】
その上に軟磁性層裏打ち層として、厚さ150nmのCo−5at.%Zr−8at.%Nb合金を形成した後、一旦媒体を真空容器から大気中に取り出し、軟磁性裏打ち層の表層を酸化させた。
【0095】
大気中で冷却された媒体を真空容器内に戻し、250℃まで加熱して再びガス圧0.6PaのAr雰囲気中でDCマグネトロンスパッタリングを行い、先ず、第1の軟磁性層として、厚さ10nmのCoZrNb合金層を形成し、次に、中間層として、厚さ5nmのCo−40at.%Cr合金層を形成し、その後、第2の軟磁性層として、厚さ10nmのCoZrNb合金層を形成することにより三層構造の軟磁性下地層を得た。さらに、第2の軟磁性層上に、厚さ5nmのNi−40at.%Ta配向制御層を形成した後、厚さ15nmのCo−37at.%Cr−8at.%Pt合金からなる非磁性層を形成した。その後、垂直磁気記録層として厚さ20nmのCo−20at.%Cr−10at.%Pt−1at.%B合金層を形成した。最後に、得られた垂直磁気記録層上に5nmのC層を形成し、ディッピング法によりパーフルオロポリエーテルからなる潤滑膜を形成して、垂直磁気記録媒体を得た。
【0096】
得られた垂直磁気記録媒体の構成を表す概略断面図を図13に示す。
【0097】
図示するように、この垂直磁気記録媒体120は、基板1上に、CrMo合金層21と,Co−22at.%Cr−13at.%Pt硬磁性層22と,Co−5at.%Zr−8at.%Nb合金軟磁性裏打ち層23と,その酸化層24と、CoZrNb合金からなる第1の軟磁性層25,Co−40at.%Cr合金からなる中間層26,CoZrNb合金からなる第2の軟磁性層27から構成される3層構造の軟磁性下地層28と、Ni−40at.%Ta配向制御層29と、Co−37at.%Cr−8at.%Pt非磁性層31と、Co−20at.%Cr−10at.%Pt−1at.%B合金からなる垂直磁気記録層32と、C保護層33と、図示しない潤滑層とが順に積層された構成を有する。
【0098】
このように真空容器内で連続して製膜された垂直磁気記録媒体を大気中に取り出した後,専用に作製した電磁石による着磁装置を用いて,円板上基板の半径方向外向きに15kOeの磁界を印加し,CoCrPt面内硬磁性層の半径方向への着磁を行った。以下の垂直磁気記録媒体については,特に断らない限り全て着磁操作を行ったものとする。
【0099】
このようにして作製した垂直磁気記録媒体について,米国GUZIK社製リードライトアナライザ1632及びスピンスタンドS1701MPを用いて、記録再生特性の評価を行った。また,記録再生用のヘッドは、記録部に単磁極、再生素子に磁気抵抗効果を利用したヘッドを用いた。
【0100】
再生信号出力/媒体ノイズ比(S/Nm)の評価においては、再生信号出力Sは線記録密度50kFCI,S/Nmは線記録密度500kFCIにおける値を用いた。その結果,ディスク全面においてスパイク状雑音は全く観測されず,S/Nmは24.2dBという良好な値が得られた。
【0101】
極Kerr効果測定装置を用いて、掃引時間を300ないし15秒まで変化させて、ヒステリシスループの評価を行った。ヒステリシスループにおける保磁力Hcと掃引時間から磁化の反転単位である活性化磁気モーメント(v・Isb)の大きさを求めたところ、0.9×10−15emuと小さい値が得られた。上記のようなS/Nmが得られたのは、このような活性化磁気モーメントの低減、すなわち磁気記録層の磁性粒子の微細化、磁性粒子間の磁気的な相互作用が低減したことに起因したものと考えられる。
【0102】
また、透過型電子顕微鏡(TEM)を媒体の断面構造の観察を行ったところ、CoZrNb軟磁性裏打ち層と第1の軟磁性層との間に白い薄膜が観察されたことから、途中で大気暴露を行ったことにより、CoZrNb軟磁性裏打ち層の表層に酸化層が形成されたことがわかる。
【0103】
さらにTEMの回折像により、NiTa配向制御層の結晶構造の評価を行ったところ、Niが主成分であるにもかかわらずFCC(面心立方構造)では見えないリングが観察されたことから、NiTa層の構造はHCP(六方最密構造)であると推定された。
【0104】
NiTa配向制御層の代わりに、非晶質のCを用いて媒体を形成したところ磁気特性や記録再生特性が明らかに劣化した。このことから、NiTa層が上記のように結晶構造を持つことがCoCrPtB記録層の結晶配向や粒径の改善に大きな役割を果たしているものと考えられる。
【0105】
三層構造の軟磁性下地層は、加熱を行わない場合には、S/Nmの改善が見られないことから、元々結晶質であるCoCr中間層はもちろん非晶質になりやすいCoZrNb軟磁性層も加熱を行うことにより結晶化し、NiTa層の結晶粒径に影響を与えているものと推定される。このことからNiTa配向制御層が結晶質であることが好ましいと考えられる。
【0106】
なお、NiTa配向制御層を形成せずに、三層構成の軟磁性下地層の上に結晶質である非磁性CoCrPt層を積層した場合でも、NiTa層を形成した場合には及ばないものの、良好なS/Nmが得られた。
【0107】
また、CoCr中間層について、組成を変化させて飽和磁化Msの大きさに対する依存性を調べたところ、200emu/ccを超えると、S/Nmが悪化した。中間層の飽和磁化Msは200emu/cc以下が好ましいと考えられる。
【0108】
比較例1
CoZrNb層25、CoCr層26、及びCoZrNb層27の三層構造の軟磁性下地層28を形成しないこと以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体を得た。
【0109】
得られた垂直磁気記録媒体について、同様の評価を行ったところ、線記録密度500kFCIにおけるS/Nmは、22.2dBとなり、実施例1のS/Nmの方が良好であった。
【0110】
また、活性化磁気モーメントの評価を行ったところ、v・Isbの値は、1.1×10−15emuとなり実施例1よりも大きくなった。このことから、S/Nmの劣化は、磁化反転単位の増大、つまり記録層における粒径の増大によるものと考えられる。
【0111】
また、CoZrNb層25、CoCr層26、及びCoZrNb層27の三層構造の軟磁性下地層28、及びNiTa配向制御層29を形成しないこと以外は、実施例1と同様にした場合、さらにS/Nmが低下した。実施例1においてNiTa配向制御層29を形成しない場合の方がS/Nmが良好であった。
【0112】
以上のことから、軟磁性裏打ち層と配向制御層との間に三層構造の軟磁性下地層を形成することにより、磁気記録層の磁性粒子が微細化され、媒体ノイズを低減し得ることがわかった。
【0113】
実施例2
また、CoZrNb層25、CoCr層26、及びCoZrNb層27の三層構造の軟磁性下地層28の代わりに、厚さ10nmのCo−5at.%Ta−5at.%Zr軟磁性下地層を形成した以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体を作成した。
【0114】
得られた垂直磁気記録媒体について、記録再生特性の評価を行ったところ、500kFCIにおけるS/Nmは24.0dBとなり、実施例1と同等の良好な値が得られた。
【0115】
また、活性化磁気モーメントの評価を行ったところ、v・Isbの値は、0.9×10−15emuであり、実施例1と同等に小さい値が得られた。
【0116】
このことから、軟磁性裏打ち層と配向制御層との間に単層のCoTaZr軟磁性下地層を形成した場合にも、磁気記録層の磁性粒子を微細化して、媒体ノイズを低減する効果があることがわかった。
【0117】
実施例3
CoZrNb軟磁性裏打ち層23の大気暴露を行わず、酸化層24を形成しないこと以外は、実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体を作成した。
【0118】
得られた垂直磁気記録媒体について、記録再生特性の評価を行ったところ、500kFCIにおけるS/Nmは23.4dBとなり、良好な値が得られた。
【0119】
また、TEMを用いて、媒体の断面構造の観察を行ったところ、CoZrNb軟磁性裏打ち層23と,3層構造の軟磁性下地層28との間に、白い薄膜は観察されなかった。このことから、CoZrNb軟磁性裏打ち層23の大気暴露を行わなかったので酸化層が形成していないことが確認できた。
【0120】
TEMの回折像により、NiTa配向制御層の結晶構造の評価を行ったところ、Niが主成分であるにもかかわらずFCC(面心立方構造)では見えないリングが観察されたことから、NiTa層の構造はHCP(六方最密構造)であると推定された。
【0121】
また、NiTa配向制御層の代わりに、非晶質のC層を形成したところ、磁気特性や記録再生特性が明らかに低下した。このことから、酸化層を形成しない場合であっても、NiTa層が結晶構造を持つことが磁気記録層の結晶配向及び粒径の微細化に大きな役割を果たしているものと考えられる。また、三層構造の軟磁性下地層28に関しても、スパッタリング時に加熱を行わないと、S/Nmの改善が見られなかったことから、結晶質のCoCr中間層、非晶質になりやすいCoZrNb軟磁性層も加熱を行うことにより結晶化し得、NiTa配向制御層の結晶粒径に影響を与えていると推定される。このことからも、NiTa配向制御層が結晶質であることは重要であると考えられる。
【0122】
比較例2
CoZrNb層25、CoCr層26、及びCoZrNb層27の三層構造の軟磁性下地層28とを形成しないこと以外は、実施例3と同様にして垂直磁気記録媒体を作成した。
【0123】
得られた垂直磁気記録媒体について、記録再生特性の評価を行ったところ、500kFCIにおけるS/Nmは22.0dBとなり、実施例3の方が良好であった。
【0124】
実施例4
CoZrNb層25、CoCr層26、及びCoZrNb層27の三層構造の軟磁性下地層28の代わりに、厚さ10nmのCo−5at.%Ta−5at.%Zr軟磁性下地層を形成した以外は、実施例3と同様にして垂直磁気記録媒体を作成した。
【0125】
得られた垂直磁気記録媒体について、同様の評価を行ったところ、線記録密度500kFCIにおけるS/Nmは、23.2dBとなり、実施例3と同等のS/Nmが得られた。
【0126】
このことから、酸化層24を形成しない場合でも、軟磁性裏打ち層と配向制御層との間に単層のCoTaZr軟磁性下地層を形成することにより、磁気記録層の磁性粒子を微細化して、媒体ノイズを低減する効果があることがわかった。
【0127】
実施例5
軟磁性裏打ち層23をCo−5at.%Ta−5at.%Zr合金層に変更する以外は、各々実施例1ないし4と同様にして垂直磁気記録媒体を得た。
【0128】
得られた垂直磁気記録媒体について、同様の評価を行ったところ、線記録密度500kFCIにおけるS/Nmは、全体に0.2ないし0.4dB低減しただけであった。
【0129】
このことから、軟磁性裏打ち層として、CoTaZr合金層を用いた場合でも、磁気記録層の磁性粒子を微細化して、媒体ノイズを低減する効果があることがわかった。
【0130】
また、第2の軟磁性層27として、CoTaZr合金層を形成した以外は、各々、実施例1及び実施例3と同様にして垂直磁気記録媒体を得た。
【0131】
得られた垂直磁気記録媒体について、同様の評価を行ったところ、線記録密度500kFCIにおけるS/Nmは、全体に0.2ないし0.4dB増加した。
【0132】
このことから、第2の軟磁性層として、CoTaZr合金層を用いた場合には、磁気記録層の磁性粒子を微細化して、媒体ノイズを低減する効果がさらに良好となることがわかった。
【0133】
さらに、実施例2及び4において、各々、軟磁性下地層としてCoTaZr合金層の代わりに、CoZrNb合金層を形成し、垂直磁気記録媒体を得た。
【0134】
得られた垂直磁気記録媒体について、同様の評価を行ったところ、線記録密度500kFCIにおけるS/Nmは、全体に0.2ないし0.4dB減少しただけであった。
【0135】
このことから、単層の軟磁性下地層としてCoZrNb合金層を適用した場合でも、磁気記録層の磁性粒子を微細化して、媒体ノイズを低減する効果があることがわかった。
【0136】
加えて、軟磁性裏打ち層と、第1の軟磁性層及び第2の軟磁性層、及び軟磁性下地層として、Coと、Zr、Hf、Nb、Ta、Ti、またはYとを組み合わせた軟磁性層を各々使用して種々の垂直磁気記録媒体を作成し、同様の評価を行ったところ、S/Nmが±0.4dB変動するものの同様の効果が得られることがわかった。
【0137】
実施例6
実施例1ないし4及び比較例1及び2について、軟磁性裏打ち層23の厚さを50ないし400nmの範囲で、第1の軟磁性層25,第2の軟磁性層27、及び単層の軟磁性下地層の厚さを1ないし20nmの範囲で変化させる以外は同様にして種々の垂直磁気記録媒体を作成した。
【0138】
得られた垂直磁気記録媒体について、同様の評価を行ったところ、軟磁性裏打ち層の場合、S/Nmは、厚さが厚くなるほど改善した。一方、第1の軟磁性層,第2の軟磁性層、及び単層の軟磁性下地層の場合、厚さ10nmを極大値として、厚くても薄くても徐々にS/Nmが劣化した。
【0139】
実施例7
中間層26として、CoCr合金の代わりに、Ru、Cr、またはFeMnを形成した以外は、各々実施例1及び3と同様にして種々の垂直磁気記録媒体を形成した。いずれの中間層を採用した場合でも、CoCr中間層を用いた垂直磁気記録媒体と同等の良好なS/Nmが得られた。
【0140】
結晶構造上、RuはHCP、CrはBCC(体心立方構造)、及びFeMnは化合物であるけれども、CoCrと同様の効果が得られること、及びNiTa層の構造や加熱による結晶化等を考慮すると、中間層に関しても、使用される材料が結晶質を有することが好適であり、その結晶構造に依存しないものと考えられる。
【0141】
また、磁性的には、Ru、Crは非磁性、FeMnは反強磁性と異なっているにもかかわらず同様の結果が得られていることから、中間層に関しては、少なくとも強磁性でなければその磁性にも依存しないものと考えられる。
【0142】
さらに、上記4種類の中間層について、厚さを1ないし10nmの範囲で変化させた以外は同様にして、各々、垂直磁気記録媒体を作成した。
【0143】
得られた垂直磁気記録媒体について、記録再生特性の評価を行ったところ、厚さ2ないし5nmを極大値として、中間層の厚さを厚くしても薄くしても徐々にS/Nmが劣化する傾向を示した。
【0144】
さらにまた、上記4種類の中間層について、厚さを0.2ないし20nmの範囲で変化させ、かつ垂直磁気記録層を形成しない以外は同様にして、各々、サンプルを作成した。得られたサンプルについて、振動試料型磁力計(VSM)によりヒステリシスループを測定したところ、交換結合が働き難くなる20nmの厚さの場合でも、第1及び第2の軟磁性層は、独立して反転することなく、一緒に反転し、磁気的な結合が分断されたと考えられる結果は観察されなかった。
【0145】
尚、中間層として、第1及び第2の軟磁性層の交換結合が得られやすいRuを適用した場合でも、例えば厚さが0.8nmである場合にも反強磁性的な結合も、第1及び第2の軟磁性層が独立して反転する様子も観察されなかった。
【0146】
実施例8
配向制御層として、NiTa層の代わりに、Ni−30at.%Nbを形成した以外は同様にして、各々実施例1ないし4と同様にして、種々の垂直磁気記録媒体を作成した。
【0147】
得られた垂直磁気記録媒体について、同様の評価を行ったところ、線記録密度500kFCIにおけるS/Nmは、各実施例と同様の値が得られた。
【0148】
このことから、配向制御層としてNiNb合金を使用した場合にも、磁気記録層の磁性粒子を微細化し、媒体ノイズを低減し得る効果があることがわかった。
【0149】
さらに、配向制御層として、Niと、Ta、Nb、C、またはCoとを組み合わせた材料を用いて同様に垂直磁気記録媒体を作成した。
【0150】
得られた垂直磁気記録媒体について、同様の評価を行ったところ、S/Nmは、各実施例のS/Nmに対して±0.2dBの変化が見られたものの、同様の効果が得られることがわかった。
【0151】
実施例9
CoCrPt非磁性層31を形成しないこと以外は、実施例1ないし4及び比較例1及び2と同様にして、種々の垂直磁気記録媒体を作成した。
【0152】
得られた垂直磁気記録媒体について、同様の記録再生特性の評価を行ったところ、S/Nmは、各実施例のS/Nmに対して全体に約0.5dBの低減が見られただけで、同様の効果が得られることがわかった。
【0153】
実施例10
CrMo合金層21と,CoCrPt硬磁性層22を形成しないこと以外は、各々実施例1ないし4及び比較例1及び2と同様にして、種々の垂直磁気記録媒体を作成した。
【0154】
得られた垂直磁気記録媒体について、同様の記録再生特性の評価を行ったところ、再生信号と同程度の大きさのスパイクノイズが複数観測された。これは、面内硬磁性層がないために軟磁性裏打ち層の磁化容易軸方向がディスクの半径方向に固定されず、磁壁が発生したことを示している。しかしながら、線記録密度500kFCIにおけるS/Nmは、各実施例とほぼ同等の値であった。このことから、面内硬磁性層を形成することはスパイクノイズの抑制に効果があることがわかった。
【0155】
【発明の効果】
本発明を用いると、記録ヘッドと軟磁性裏打ち層間の磁気的なスペーシングを増加させることなく、垂直磁気記録層の磁性粒子の微細化を促進し、かつ媒体ノイズを低減することにより、高密度な垂直磁気記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の一例を表す概略的な断面図
【図2】第2の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の一例を表す概略的な断面図
【図3】第3の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の一例を表す概略的な断面図
【図4】第1の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の他の一例を表す概略断面図
【図5】第3の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の他の一例を表す概略断面図
【図6】第1の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成のさらに他の一例を表す概略断面図
【図7】第2の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成の他の一例を表す概略的な断面図
【図8】第3の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成のさらに他の一例を表す概略断面図
【図9】第1の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成のさらにまた他の一例を表す概略断面図
【図10】第2の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成のさらに他の一例を表す概略的な断面図
【図11】第3の観点に係る垂直磁気記録媒体の構成のさらにまた他の一例を表す概略断面図
【図12】本発明にかかる磁気記録再生装置の一例を一部分解した斜視図
【図13】実施例1に係る垂直磁気記録媒体の構成を表す概略断面図
【符号の説明】
1…基板、2…軟磁性裏打ち層、3…酸化層、4…第1の軟磁性層、5…中間層、6…第2の軟磁性層、7…軟磁性下地層、8…垂直磁気記録層、11,12…配向制御層、13…面内軟磁性層、14…CoCr合金層、121…磁気ディスク、122…スピンドル、123…スライダー、124…サスペンション、125…アーム、126…ボイスコイルモータ、127…固定軸

Claims (18)

  1. 非磁性基板と、該非磁性基板上に形成された軟磁性裏打ち層と、該軟磁性裏打ち層表面を酸化させて形成された酸化層と、該酸化層上に形成された第1の軟磁性層、該第1の軟磁性層上に形成された中間層、及び該中間層上に形成された第2の軟磁性層を含む三層構造の軟磁性下地層と、及び該第2の軟磁性層上に形成された垂直磁気記録層とを具備することを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 非磁性基板、該非磁性基板上に形成された軟磁性裏打ち層、該軟磁性裏打ち層表面を酸化させて形成された酸化層、該酸化層上に形成された軟磁性下地層、該軟磁性下地層上に形成された結晶質の配向制御層、及び該配向制御層上に形成された垂直磁気記録層を具備することを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  3. 前記配向制御層は、ニッケルを含有することを特徴とする請求項2に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 非磁性基板、該非磁性基板上に形成された軟磁性裏打ち層、該軟磁性裏打ち層上に形成された軟磁性下地層、該軟磁性下地層上に形成された、ニッケルを含有する配向制御層、及び該配向制御層上に形成された垂直磁気記録層を具備することを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  5. 前記配向制御層は,タンタル,ニオブ,炭素,及びコバルトからなる群より選択される少なくとも1種をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 前記配向制御層は,NiTaまたはNiNbから実質的になることを特徴とする請求項5に記載の垂直磁気記録媒体。
  7. 前記軟磁性裏打ち層及び前記軟磁性下地層は、コバルトを主成分とし,ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、チタン、イットリウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素をさらに含有することを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  8. 前記軟磁性裏打ち層はCoZrNbから実質的になり,前記軟磁性下地層はCoTaZrから実質的になることを特徴とする請求項7に記載の垂直磁気記録媒体。
  9. 前記軟磁性下地層は、第1の軟磁性層、該第1の軟磁性層上に形成された中間層、及び該中間層上に形成された第2の軟磁性層を含む三層構造を有することを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  10. 前記軟磁性裏打ち層、前記第1の軟磁性及び前記第2の軟磁性層は、コバルトを主成分とし,ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、チタン、イットリウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素をさらに含有することを特徴とする請求項1または9に記載の垂直磁気記録媒体。
  11. 前記軟磁性裏打ち層及び前記第1の軟磁性層はCoZrNbから実質的になり、前記第2の軟磁性層はCoTaZrから実質的になることを特徴とする請求項10に記載の垂直磁気記録媒体。
  12. 前記中間層は,非磁性材料または反強磁性材料からなることを特徴とする請求項1、及び9ないし11のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  13. 前記中間層の飽和磁化は、200emu/cc以下であることを特徴とする請求項1、及び9ないし11のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  14. 前記中間層が,ルテニウム,コバルトクロム合金,クロム,及び鉄マンガン合金からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1、及び9ないし13のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  15. 前記垂直磁気記録層は,Co及びCr,Ptを主成分とすることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  16. 前記軟磁性下地層と前記垂直磁気記録層の間にCo及びCrを主に含む合金層をさらに設けたことを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  17. 前記非磁性基板と前記軟磁性裏打ち層の間に、コバルトを含む面内硬磁性層をさらに設けたことを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  18. 請求項1ないし17のいずれか1項に記載の磁気記録媒体と,前記磁気記録媒体を支持及び回転駆動する駆動機構と,前記垂直磁気記録媒体に対して情報の記録を行うための素子及び記録された情報の再生を行うための素子を有する磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体に対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリとを具備することを特徴とする磁気記録再生装置。
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