JP2008140460A - 垂直磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 - Google Patents

垂直磁気記録媒体及び磁気記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な熱安定性と良好な記録・再生特性を有し、高密度記録が可能な垂直磁気記録媒体を得る。
【解決手段】磁気記録層が、磁性結晶粒子及び粒界領域を各々有する硬磁性磁気記録層及び軟磁性磁気記録層の積層を備え、硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子は、Co及びPtを含有し、hcp構造を有し、(0001)配向し、磁気記録層は、基板面に対し垂直な磁界をかけた場合の磁化曲線における残留角型比が0.95以下で、かつ非可逆反転磁界が0Oe以下である垂直磁気記録媒体。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録技術を用いたハードディスク装置等に用いられる垂直磁気記録媒体及び磁気記録再生装置に関する。
コンピュータを中心に利用されている情報記録、再生を行う磁気記憶装置(HDD)は、その大容量、安価性、データアクセスの速さ、データ保持の信頼性などの理由により、近年徐々に応用の幅を広げ、家庭用ビデオデッキ、オーディオ機器、車載ナビゲーションシステムなど様々な分野で利用されている。HDDの利用の幅が広がるにつれ、その記憶容量の高密度化の要求も増し、近年HDDの高密度化開発はますます激しさを増している。
現在、市販されている磁気記録再生装置には、面内磁気記録方式が利用されている。この方式では、情報を記録する垂直磁気記録層を構成する磁性結晶粒子が、基板に対して平行方向にその磁化容易軸を持つ。ここで、磁化容易軸とは、磁化の方向が向きやすい軸のことであり、Co系合金の場合、Coの六方最密構造(hcp)の(0001)面の法線に平行な方向である。面内磁気記録媒体では、記録密度を高めるため記録ビットを小さくすることに対応して、磁性層の磁化反転単位径が小さくなりすぎ、その情報が熱的に消去されるいわゆる熱ゆらぎ効果によって、記録再生特性が悪化する可能性がある。さらに、高密度化につれ、記録ビット間の境界領域で発生する反磁界の影響により媒体から発生するノイズが増大する傾向がある。
これに対し、垂直磁気記録層中の磁化容易軸が基板に対して、略垂直方向に配向した、いわゆる垂直磁気記録方式は、高密度化の際にも記録ビット間の反磁界の影響が少なく、また高密度化においても静磁気的に安定である。このため、垂直磁気記録方式は、面内記録方式に変わる技術として、近年大きな注目を集めている。垂直磁気記録媒体は、一般に、基板と、垂直磁気記録層の磁性結晶粒子を(0001)面配向させ、かつその配向分散を低減する配向制御下地層と、硬質磁性材料を含む垂直磁気記録層と、垂直磁気記録層の表面を保護する保護層から形成されている。さらに、基板と配向制御下地層との間に、記録時に磁気ヘッドから発生する磁束を集中させる役割を担う軟磁性下地層が設けられる。
垂直磁気記録媒体においても、記録密度の高密度化には、熱安定性を保ちながら低ノイズ化を実現する必要がある。ノイズを低減する方法としては、記録層の磁性結晶粒子を磁気的に孤立させ、磁性結晶粒子間の磁気的相互作用を低減させると同時に、磁性結晶粒子そのものの大きさを微細化する方法が一般に用いられている。具体的には、例えば、記録層にSiO等を添加し、磁性結晶粒子がこれらの添加物を主成分とする粒界領域に取り囲まれた、いわゆるグラニュラ構造を有する垂直磁気記録層を形成する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
一方、このような方法で低ノイズ化を追求すると、熱安定性を確保するために磁性結晶粒子の磁気異方性エネルギーを必然的に増加させる必要がある。しかしながら、磁性結晶粒子の磁気異方性エネルギーを増加させると、異方性磁界や飽和磁界、保磁力もまた大きくなってしまうことから、書き込みの際の磁化反転に必要な記録磁界も大きくなってしまうため、記録ヘッドによる書込み能力(Writability)が低下し、その結果記録・再生特性が劣化するという問題が生じていた。
特開2002−83411号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、良好な熱安定性と良好な記録・再生特性を有し、高密度記録が可能な垂直磁気記録媒体及びこれを用いた磁気記録装置を提供することを目的とする。
本発明の垂直磁気記録媒体は、
基板と、
該基板上に形成された軟磁性下地層と、
該軟磁性下地層上に形成された非磁性下地層と、
該非磁性下地層上に形成された、硬磁性磁気記録層、及び軟磁性磁気記録層を含む磁気記録層とを具備し、
前記硬磁性磁気記録層及び前記軟磁性磁気記録層は、各々、該磁性結晶粒子及び該磁性結晶粒子を取り囲む粒界領域を有し
該硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子は、Co及びPtを含有し、hcp構造を有し、(0001)配向しており、
該磁気記録層の基板面に対し垂直な磁界をかけた場合の磁化曲線における残留角型比が0.95以下で、かつ非可逆反転磁界が0Oe以下であることを特徴とする。
本発明の磁気記録再生装置は、
基板、該基板上に形成された軟磁性下地層、該軟磁性下地層上に形成された非磁性下地層、非磁性下地層上に形成された、硬磁性磁気記録層、及び軟磁性磁気記録層を含む磁気記録層と、記録再生ヘッドとを具備し、
前記硬磁性磁気記録層及び前記軟磁性磁気記録層は、各々、磁性結晶粒子及び該磁性結晶粒子を取り囲む粒界領域を有し
該硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子は、Co及びPtを含有し、hcp構造を有し、(0001)配向しており、
該磁気記録層の基板面に対し垂直な磁界をかけた場合の磁化曲線における残留角型比が0.95以下で、かつ非可逆反転磁界が0Oe以下であることを特徴とする。
本発明によれば、媒体SNRが向上し、オーバーライト(OW)特性に優れ、良好な熱揺らぎ耐性を示す垂直磁気記録媒体が得られ、高密度記録が可能となる。
本発明の垂直磁気記録媒体は、基本的に、基板、及び基板上に順に積層された軟磁性下地層、非磁性下地層、及び磁気記録層を有する。この磁気記録層は、硬磁性磁気記録層及び軟磁性磁気記録層の積層を有する多層磁気記録層である。また、硬磁性磁気記録層及び軟磁性磁気記録層は、各々、磁性結晶粒子及び該磁性結晶粒子を取り囲む粒界領域を有する。さらに、硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子は、Co及びPtを含有し、hcp構造を有し、(0001)配向している。また、この磁気記録層は、基板面に対し垂直な磁界をかけた場合の磁化曲線における残留角型比が0.95以下で、かつ非可逆反転磁界が0Oe以下である。
また、本発明の磁気記録再生装置は、本発明の垂直磁気記録媒体が適用可能な磁気記録再生装置であって、上記垂直磁気記録媒体と記録再生ヘッドとを有する。
本発明によれば、磁気記録層として、各々磁性結晶粒子と粒界領域を有する保磁力及び飽和磁界が小さい軟磁性磁気記録層を、熱揺らぎ耐性に優れた硬磁性磁気記録層とともに用いており、及び軟磁性磁気記録層の積層体を使用し、その基板面に対し垂直な磁界をかけた場合の残留角型比を0.95以下、かつその非可逆反転磁界を0Oe以下になるよう調整することにより、媒体ノイズの低減、書き込み能力の向上、及び熱揺らぎ耐性の向上を同時に実現することができる。
これは、軟磁性磁気記録層の磁性結晶粒子と硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子の間に交換結合力を適度に働かせることによって、両層の磁化が完全には一体となって(Coherentに)磁化反転せず、硬磁性磁気記録層の磁化反転に先立って、軟磁性磁気記録層が、印加磁界が硬磁性磁気記録層単層の反転磁界に達する前に可逆的な磁化回転を開始することができるためであると考えられる。
図1は、本発明に係る垂直磁気記録媒体の一例を表す断面図である。
図示するように、この垂直磁気記録媒体10は、基板1上に、軟磁性下地層2と、非磁性下地層3と、垂直磁気記録層4とが順に積層された構造を有する。垂直磁気記録層4は、硬磁性磁気記録層4−1と軟磁性磁気記録層4−2の二層からなる。
本発明の垂直磁気記録媒体の磁気記録層は、硬磁性磁気記録層単層または2以上の積層体であり得る。軟磁性磁気記録層もまた、軟磁性磁気記録層単層または2以上の積層体であり得る。
本発明の垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層は、磁性結晶粒子を非磁性の粒界領域が取り囲んだ、グラニュラ構造をとる。
硬磁性磁気記録層に用いられる磁性結晶粒子材料としては、実質的に(0001)面配向した、CoおよびPtを含有するhcp構造の合金材料が好ましい。hcp構造のCo合金結晶粒が(0001)面配向していると、磁化容易軸が基板面に対して垂直方向に配向し易い。より好ましくは、例えばCo−Pt系合金材料、及びCo−Pt―Cr系の合金材料を使用し得る。これらの合金は、高い結晶磁気異方性エネルギーを有しているため磁気記録媒体の熱揺らぎ耐性を高くする傾向がある。これらの合金材料には、磁気特性を改善する目的で、必要に応じて、各々Ta、Cu、B、及びNdからなる群から選択される少なくとも1種の添加元素を加えることができる。
磁気記録層が、グラニュラ構造を形成しているかどうかは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて磁気記録層平面を観察することで確認できる。また、エネルギー分散型X線分析(EDX)を併用すれば、磁性結晶粒子部及び粒界領域部の元素の同定及びその組成を評価することができる。
各層の磁性結晶粒子の配向面は、例えば一般的なX線回折装置(XRD)を用いて、θ―2θ法によって評価することが出来る。
本発明に用いられる軟磁性磁気記録層は、上述の硬磁性磁気記録層と同様に、グラニュラ構造をとるものを用いる。
グラニュラ構造を有する軟磁性磁気記録層、硬磁性磁気記録層を用いて、磁気記録層の磁性結晶粒子の周囲に非磁性の粒界領域を形成させることで、磁性結晶粒子間の交換相互作用を低減させることができるため、記録・再生特性における遷移性ノイズを低減させることができる。
本発明において、軟磁性磁気記録層としては、飽和磁化量が硬磁性磁気記録層のそれよりも大きく、膜面直方向の磁気異方性エネルギーが硬磁性磁気記録層のそれよりも低いものを用いることができる。具体的には、飽和磁化量が700ないし1700emu/ccの範囲にあり、かつ膜面直方向の磁気異方性エネルギーが2×10erg/cc以下のものを用いるとより好ましい。このような条件を満たす軟磁性磁気記録層の磁性結晶粒子材料としては、FeまたはCo単体金属、またはこれらを35%以上含有する合金が望ましい。より好ましくは、Fe−Co,Fe−Ni,Co−Ni合金が好ましい。耐酸化性の観点から、Co−Ni合金がより好ましい。その場合、Co−Ni合金中のCo組成は45から80原子%の範囲であるとさらに好ましい。
硬磁性磁気記録層や軟磁性磁気記録層の粒界領域を構成する材料としては、酸化物、窒化物、炭化物といった化合物が好ましく使用し得る。これらの化合物は、上述の磁性結晶粒子材料とほとんど固溶しないため析出しやすく、好ましい。具体的には、SiOx,TiOx,CrOx,AlOx,MgOx,TaOx,YOx,TiNx,CrNx,SiNx,AlNx,TaNx,SiCx,TiCx,TaCx等が挙げられる。上記xは0より大きい数字である。
粒界領域を構成する材料は、結晶質であっても、非晶質であっても構わない。
場合によって、硬磁性磁気記録層と軟磁性磁気記録の積層順を、図1に示した順と逆にしても構わない。
図2に、比較として、硬磁性磁気記録層のみからなり、軟磁性磁気記録層を含まない残留角型比が1である垂直磁気記録層の典型的な磁化曲線を表すグラフ図を示す。
この例では、非磁性ガラス基板上に、軟磁性下地層として、Co90ZrNbを100nm、非磁性下地層として、Ruを20nm、硬磁性磁気記録層として、(Co76−Cr−Pt18)−8モル%SiOを20nmを各々積層した垂直磁気記録媒体を使用した。
また、図3に、本発明の垂直磁気記録媒体の一例の垂直磁気記録層の磁化曲線を表すグラフを示す。
この例では、非磁性ガラス基板上に、軟磁性下地層として、Co90ZrNbを100nm、非磁性下地層として、Ruを20nm、硬磁性磁気記録層として、(Co76−Cr−Pt18)−8モル%SiOを20nm、軟磁性磁気記録層として、Co50Ni50−8モル%SiOを 4nmを各々積層した垂直磁気記録媒体を使用した。
図中、Ms、Mrは、それぞれ飽和磁化量及び残留磁化量を表し、Hc、Hs、Hnはそれぞれ保磁力、飽和磁界、核生成磁界を示す。
本発明の垂直磁気記録媒体の磁気記録層は、膜面直方向に十分に大きな磁界を印加して磁気記録層の磁化を飽和させた後、印加磁界と磁化量の関係を測定した磁化曲線が、残留角型比が0.95以下で、かつ非可逆反転磁界の値が0Oe以下のヒステリシスループとなるような磁気特性を有する。ここで、残留角型比Rsとは、飽和磁化量Msと残留磁化量Mrの比Mr/Msである。非可逆反転磁界とは、ヒステリシスループにおける磁化過程が、印加磁界に対して可逆的な磁化回転機構のみではなく、印加磁界に対して非可逆な磁化反転機構によってもたらされ始める磁界の大きさのことである。
非可逆反転磁界の大きさは、ヒステリシスループ測定と同様に十分大きな磁界を印加した後、磁界を掃引中に掃引方向を逆転させてループを折り返し、マイナーループを測定することによって知ることができる。
図4に、本発明に用いられる用語の定義の1つを説明するための模式的な磁化曲線を表す図を示す。
ヒステリシスループにおける磁化過程が可逆的な磁化回転機構のみによる場合、図4に模式的に示すように、a→b→aの経路で得られたマイナーループは、折り返した磁化曲線が元のヒステリシスループ(メジャーループ)を正確になぞってa点に至る。これに対して、ヒステリシスループにおける磁化過程に非可逆磁化反転機構も含まれる場合には、同様にa→c→aの経路で得られたマイナーループは、折り返した磁化曲線がメジャーループをなぞらず、図のようにヒステリシスが現れる。マイナーループがメジャーループと重ならず、ヒステリシスが現れ始める磁界を、非可逆反転磁界Hiと定義する。
もし、磁気記録層が単層または、強く交換結合させた二層以上の硬磁性磁気記録層から構成されていると、磁気記録層の磁化は、膜厚方向にほぼ一体となって(coherentに)回転及び/または反転を起こす。このような場合、非可逆反転磁界Hiは、図2のヒステリシスループにおける核生成磁界Hnと一致する。
垂直磁気記録媒体において、良好な熱揺らぎ耐性を得るためには、一般に、非可逆反転磁界を0以下にすることが好適であるが、上述の構成を有する磁気記録層では、これはHnを0以下にすることと同義であり、必然的に残留角型比Rsを1にすることが好適である。一方、書き込み能力を向上させるためには、一般に保磁力Hc及び/または飽和磁界Hsを低減させることが望まれる。
Hc及び/または飽和磁界Hsを低減させる方法としては、磁性結晶粒子の結晶磁気異方性エネルギーを低減するか、あるいは膜面内での磁性結晶粒子間の磁気的相互作用を強める方法がある。しかしながら、磁性結晶粒子の結晶磁気異方性エネルギーを低減すると、熱揺らぎ耐性を劣化させる結果となり、磁性結晶粒子間の磁気的相互作用を強めると、媒体ノイズの増加につながってしまう。磁気記録層が単層または、強く交換結合させた二層以上の硬磁性磁気記録層から構成された磁気記録層の場合、磁性結晶粒子の結晶磁気異方性エネルギーの低減、磁性結晶粒子間の磁気的相互作用の強化という二つの手法を用いて、媒体ノイズ、記録磁界の低減、熱揺らぎ耐性がそれぞれ良好となるように調整しなければならないが、この手法では記録密度の向上がもはや限界に達している。
これに対して、本発明の垂直磁気記録媒体では、垂直磁気記録層として、熱揺らぎ耐性に優れた硬磁性磁気記録層とともに、保磁力及び飽和磁界が小さい軟磁性磁気記録層を用いており、かつその磁気特性を、膜面直方向のヒステリシスループの残留角型比が0.95以下でかつ非可逆反転磁界の値が0Oe以下となるように調整している。このような垂直磁気記録層を用いることで、媒体ノイズ低減、Writabilityの向上、及び熱揺らぎ耐性の向上を同時に実現することができる。
残留角型比が1未満でありながら、非可逆反転磁界が0Oe以下となるような磁気特性を実現している。これは、軟磁性磁気記録層の磁性結晶粒子と硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子の間に交換結合力を「適度に」働かせることによって、両層の磁化が完全にはcoherentに磁化反転せず、硬磁性磁気記録層の磁化反転に先立って、軟磁性磁気記録層が、印加磁界が硬磁性磁気記録層単層の反転磁界に達する前に可逆的な磁化回転を開始することができるためであると考えられる。
この磁化反転機構を図4のヒステリシスループを例にとり説明する。a点からb点に至る磁化過程においては、まず保磁力の小さい軟磁性磁気記録層のみが可逆的に磁化回転を開始する。次いでc点(非可逆反転磁界)以降、保磁力の大きな硬磁性磁気記録層が、磁化回転中or回転後の軟磁性磁気記録層との間に働く交換磁界のアシストを受けて、磁化反転を開始する。軟磁性磁気記録層は、上述の「適度な」交換結合力のために、印加磁界に対して可逆的に磁化回転できるため、印加磁界を取り除いた後の残留状態(記録後の状態に相当)では、軟磁性層の磁化は飽和状態と同じ値に戻ることができる。このため、ヒステリシスループ上の残留角型比が1未満であっても、非可逆反転磁界は0以下であり、熱揺らぎ耐性に悪影響を及ぼさず、再生出力の低下も起こらない。さらに、硬磁性磁気記録層は磁化反転の際に、印加磁界や自身の反磁界に加えて、軟磁性磁気記録層との間に働く交換磁界のアシストを受けるため、硬磁性磁気記録層単層の場合に比べて低い印加磁界で磁化反転が容易となり、Writabilityが著しく向上する。
このように、硬磁性磁気記録層と軟磁性磁気記録層を有する磁気記録層を用いると、硬磁性磁気記録層のみからなる磁気記録層を用いた場合のように、磁性結晶粒子の結晶磁気異方性エネルギーを低減させたり、あるいは膜面内での磁性結晶粒子間の磁気的相互作用を強めることなく反転磁界を低減させることができるため、Writability向上とともに、媒体ノイズ低減と、熱揺らぎ耐性の向上を同時に実現することが可能となる。
軟磁性磁気記録層のみが先に可逆的な磁化回転を起こすのは、硬磁性磁気記録層結晶粒と軟磁性磁気記録層結晶粒間に交換結合力が適度に働いているためであると考えられる。交換結合力が強すぎると軟磁性磁気記録層と硬磁性磁気記録層の磁化は、coherentに磁化反転を起こしてしまうため、硬磁性磁気記録層単層の場合と同様に熱揺らぎ耐性とノイズ低減が両立できない。一方、交換結合が弱すぎると、軟磁性磁気記録層は非可逆な磁化反転を起こすため、熱揺らぎ耐性とWritabilityの向上が両立できない。このような磁気特性、磁化過程機構の実現は、発明者らが硬磁性及び軟磁性磁気記録層材料、膜厚、成膜法等を鋭意検討のうえ、最適な条件の組み合わせを見出した結果による。
また、例え硬磁性磁気記録層上に軟磁性磁気記録層を積層した磁気記録層を用いても、ヒステリシスループおける残留角型比が1となっていると、硬磁性結晶粒子と軟磁性結晶粒子間に強い交換結合力が働くため、前述のように硬磁性層と軟磁性層の磁化は膜厚方向には一体となって振舞う。このため、本発明の垂直磁気記録媒体のような、媒体ノイズ低減、記録磁界の低減、及び熱揺らぎ耐性を同時に向上させる効果を得ることはできない。
また、硬磁性磁気記録層上に軟磁性磁気記録層の磁性結晶粒子間に交換結合力を全く働かせないと、軟磁性磁気記録層と硬磁性磁気記録層が完全に独立して磁化反転を起こす。これにより、前述のように軟磁性磁気記録層が非可逆な磁化反転を起こすと、非可逆反転磁界が0Oe以下になりえず、熱揺らぎ耐性が低くなる。加えて、残留状態(すなわち、記録後の状態)において、軟磁性記録層側の磁化が自由に振舞うため、媒体ノイズが増加し、SNRが劣化してしまうため、上述のような本発明の垂直磁気記録媒体の効果を得ることができない。
磁気記録層の保磁力の大きさは、2.5kOeから7kOeの範囲にあれば好ましく、3kOeから5.5kOeの範囲にあればより好ましい。2.5kOe未満であると、SNRが劣化となる傾向があり、7kOeを超えると、Writabilityが劣化となる傾向がある。
本発明の垂直磁気記録媒体の垂直磁気記録層の残留角型比は、より好ましくは0.7から0.9、さらに好ましくは、0.8から0.9の範囲である。0.7未満であると、Writabilityが劣化となる傾向があり、0.9を超えると、SNRが劣化となる傾向がある。
また、非可逆反転磁界はより好ましくは−3.5kOeから−0.5kOe、さらに好ましくは、−3kOeから−1kOeの範囲である。−0.5kOe未満であると、熱揺らぎ耐性が劣化となる傾向があり、−3.5kOeを超えると、Writabilityが劣化となる傾向がある。
図5は、本発明に係る垂直磁気記録媒体の他の一例を表す断面図である。
図示するように、この垂直磁気記録媒体20は、基板1上に、軟磁性下地層2と、非磁性下地層3と、垂直磁気記録層4とが順に積層された構造を有する。垂直磁気記録層4は、硬磁性磁気記録層4−1と、非磁性中間層4−3と、軟磁性磁気記録層4−2を順に積層した三層からなる。
硬磁性磁気記録層と軟磁性磁気記録層の間に薄い非磁性中間層を設けることにより、両層間の交換結合力をさらに最適に調整することができる。
非磁性中間層の膜厚は、0.3から1.5nmの範囲であれば好ましい。より好ましくは、0.5から1nmの範囲である。非磁性中間層膜厚が0.3nm未満では連続膜になりにくく、磁気特性制御の効果が顕著に現れない傾向があり、2nmを超えると、交換結合が著しく弱まり、軟磁性磁気記録層の非可逆的な磁化反転が生じる傾向がある。
非磁性中間層の膜厚は、例えば、断面TEM観察により評価することができる。
非磁性中間層材料としては、Pd,Pt,Cu,Ti,Ru,Re,Ir,Crのうち少なくとも一種を含む金属単体もしくは合金を好ましく用いることができる。
非磁性中間層として、グラニュラ構造を持つものを用いると、非磁性中間層の上部に積層された硬磁性磁気記録層または軟磁性磁気記録層の磁気的孤立化が促進されるため、SNR特性が向上し、より好ましい。非磁性中間層の粒界領域を構成する材料としては、酸化物、窒化物、炭化物といった化合物が好ましく使用し得る。これらの化合物は、上述の非磁性結晶粒子材料とほとんど固溶しないため析出しやすく、好適である。非磁性中間層の粒界領域を構成する材料として、具体的には、SiOx,TiOx,CrOx,AlOx,MgOx,TaOx,YOx,TiNx,CrNx,SiNx,AlNx,TaNx,SiCx,TiCx,TaCx等が挙げられる。
粒界領域を構成する材料は、結晶質であっても、非晶質であっても構わない。
本発明の垂直磁気記録媒体の非磁性下地層としては、Ru,Ti,Pt,及びReのうちの少なくとも一種を含む単体金属もしくは合金を好ましく用いられる。より好ましくは、Ru、Ti,Re、及びPt−Cr合金から選択される。これらの材料は、前述の硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子との格子整合性が高く、磁性結晶粒子の(0001)配向性を向上させることができる。
非磁性下地層の結晶配向性を向上させる目的で、軟磁性下地層と非磁性下地層との間に、シード層を設けることができる。具体的には、例えば、Pd、Pt、Ta、Ni−Ta、Ni−Nb、Ni−Zr,Ni−Fe−Cr,及びNi−Fe等が挙げられる。
非磁性下地層と基板との間に高透磁率な軟磁性下地層を設けることにより、いわゆる垂直二層媒体が構成される。この垂直二層媒体において、軟磁性下地層は、面内配向しており、垂直磁垂直磁気記録層を磁化するための磁気ヘッド例えば単磁極ヘッドからの記録磁界を、水平方向に通して、磁気ヘッド側へ還流させるという磁気ヘッドの機能の一部を担っており、磁界の記録層に急峻で充分な垂直磁界を印加させ、記録再生効率を向上させる役目を果たし得る。
このような軟磁性層として、例えばCoZrNb,CoB,CoTaZr,FeSiAl,FeTaC,CoTaC,NiFe,Fe,FeCoB,FeCoN,FeTaN,及びCoIr等が挙げられる。
軟磁性下地層は、二層以上の多層膜であっても良い。その場合、それぞれの層の材料、組成、膜厚が異なっていても良い。また、軟磁性下地層二層を薄いRu層を挟んで積層させた三層構造としても良い。
また、軟磁性下地層と基板との間に、例えば面内硬磁性膜及び反強磁性膜等のバイアス付与層を設けることができる。軟磁性層は磁区を形成しやすく、この磁区からスパイク状のノイズが発生することから、バイアス付与層の半径方向の一方向に磁界を印加することにより、その上に形成された軟磁性層にバイアス磁界をかけて磁壁の発生を防ぐことができる。バイアス付与層を積層構造として異方性を細かく分散して大きな磁区を形成しにくくすることもできる。バイアス付与層材料としては、CoCrPt、CoCrPtB、CoCrPtTa、CoCrPtTaNd、CoSm、CoPt、FePt,CoPtO、CoPtCrO、CoPt−SiO、CoCrPt−SiO、CoCrPtO−SiO、FeMn,IrMn,PtMnがあげられる。
非磁性基板として、ガラス基板、Al系の合金基板あるいは表面が酸化したSi単結晶基板,セラミックス,及びプラスチック等を使用することができる。さらに,それら非磁性基板表面にNiP合金などのメッキが施されている場合でも同様の効果が期待される。
磁気記録層上には、保護層を設けることができる。保護層としては、例えばC,ダイアモンドライクカーボン(DLC),SiNx,SiOx,CNxがあげられる。
各層の成膜法としては、真空蒸着法、各種スパッタ法、分子線エピタキシー法、イオンビーム蒸着法、レーザーアブレーション法及び化学気相蒸着法を用いることができる。
図6に、本発明の磁気記録再生装置の一例を一部分解した斜視図を示す。
この磁気記録再生装置70では、本発明に係る情報を記録するための剛構成の磁気ディスク61はスピンドル62に装着されており、図示しないスピンドルモータによって一定回転数で回転駆動される。磁気ディスク61にアクセスして情報の記録を行う記録ヘッド及び情報の再生を行うためのMRヘッドを搭載したスライダー63は、薄板状の板ばねからなるサスペンション64の先端に取付けられている。サスペンション64は図示しない駆動コイルを保持するボビン部等を有するアーム65の一端側に接続されている。
アーム65の他端側には、リニアモータの一種であるボイスコイルモータ66が設けられている。ボイスコイルモータ66は、アーム65のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルと、それを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークにより構成される磁気回路とから構成されている。
アーム65は、固定軸67の上下2カ所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ66によって回転揺動駆動される。すなわち、磁気ディスク61上におけるスライダー63の位置は、ボイスコイルモータ66によって制御される。なお、図6中、68は蓋体を示している。
実施例
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
実施例1
2.5インチハードディスク形状の非磁性ガラス基板(オハラ社製TS−10SX)を、ANELVA社製c−3010型スパッタリング装置の真空チャンバー内に導入した。
スパッタリング装置の真空チャンバー内を1×10−5Pa以下に排気した後、軟磁性下地層としてCo90ZrNbを100nm、非磁性下地層としてRuを20nm、硬磁性磁気記録層として(Co76−Cr−Pt18)−8モル%SiO膜を20nm、軟磁性磁気記録層としてCo35Ni65−8モル%SiOを、保護層としてCを5nm、順次成膜した。軟磁性磁気記録層の膜厚は1から20nmの範囲で変化させた。成膜後、保護層表面にディップ法によりパーフルオロポリエーテル(PFPE)潤滑剤を13オングストロームの厚さに塗布し、各々垂直磁気記録媒体を得た。
実施例1に係る垂直磁気記録媒体の断面を模式的に表す図を図7に示す。
図示するように、この垂直磁気記録媒体は、軟磁性磁気記録層4−2上に保護層5が設けられていること以外は、図5と同様の構成を有する。
Co90ZrNb,Ru,(Co76−Cr−Pt18)−8モル%SiO,Co40Ni60−8モル%SiO、Cの成膜時のAr圧力はそれぞれ0.7Pa,5Pa,5Pa,0.7Pa,0.7Paで、ターゲットとしてそれぞれ直径164mmのCo90ZrNb,Ru,(Co76−Cr−Pt18)−8モル%SiO,Co35Ni65−8モル%SiO、Cターゲットを用い、DCスパッタリング法で成膜した。各ターゲットへの投入電力は全て1000Wで行った。ターゲットと基板の間の距離は50mm、成膜は全て室温で行った。
比較例1
比較例として、従来の垂直磁気記録媒体を、軟磁性磁気記録層を成膜しないこと以外は実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体を作製した。
比較例2
比較例として、軟磁性磁気記録層がグラニュラ構造をとらない垂直磁気記録媒体を以下の要領で作製した。
軟磁性磁気記録層をCo35Ni65とし、軟磁性磁気記録層膜厚を4nm固定とする以外は実施例1と同様にして垂直磁気記録媒体を作製した。
比較例3
比較例として、硬磁性磁気記録層上に軟磁性磁気記録層が強く交換結合され、ヒステリシスループおける残留角型比が1となっている垂直磁気記録媒体を、以下の要領で作製した。
2.5インチハードディスク形状の非磁性ガラス基板(オハラ社製TS−10SX)を、ANELVA社製c−3010型スパッタリング装置の真空チャンバー内に導入した。
スパッタリング装置の真空チャンバー内を1×10−5Pa以下に排気した後、基板温度100℃の条件で、軟磁性下地層としてCo89ZrNbを100nm成膜した。その後、基板温度を200℃の条件で、軟磁性下地層上に非磁性下地層1としてNi50−Al50を8nm、非磁性下地層2としてRuを20nm、硬磁性磁気記録層としてCo62−Cr20−Pt14−B膜を30nm、軟磁性磁気記録層としてCo89ZrNbを2nm、保護層としてCを5nm、順次成膜した。成膜後、保護層表面にディップ法によりパーフルオロポリエーテル(PFPE)潤滑剤を13オングストロームの厚さに塗布し、各々垂直磁気記録媒体を得た。
Co89ZrNb,Ni50−Al50、Ru,Co62−Cr20−Pt14−B,Co89ZrNb、Cの成膜時のAr圧力は全て0.5Paで、ターゲットとしてそれぞれ直径164mmのCo89ZrNb,Ni50−Al50、Ru,Co62−Cr20−Pt14−B,Co89ZrNb、Cターゲットを用い、DCスパッタリング法で成膜した。各ターゲットへの投入電力は全て1000Wで行った。ターゲットと基板の間の距離は50mmの条件で成膜を行った。
比較例4
比較例として、硬磁性磁気記録層と軟磁性磁気記録層間が全く交換結合せず、非可逆反転磁界が0Oe以下にならない垂直磁気記録媒体を、以下の要領で作製した。
比較例3と同様の要領で硬磁性磁気記録層まで順次成膜した後、硬磁性磁気記録層上に、交換結合を働かせない目的で、非磁性中間層としてRuを10nm成膜した後、比較例3と同様の要領で軟磁性磁気記録層、保護層、潤滑材を順次積層し、垂直磁気記録媒体を得た。
得られた各垂直磁気記録媒体の微細構造は、加速電圧400kVのTEMを用いて評価した。
各垂直磁気記録媒体の垂直磁気記録層の、膜面直方向のヒステリシスループ及びマイナーループは、Kerr効果評価装置にて、波長300 nmのレーザ光源を用い、最大印加磁界20kOe、磁界掃引速度133 Oe/秒の条件にて評価した。
各垂直磁気記録媒体について、Philips社製 X線回折装置 X‘pert−MRDを用いて、Cu−Kα線を加速電圧45kV、フィラメント電流40mAの条件で発生させ、θ−2θ法により、結晶構造及び結晶面配向を評価した。
各垂直磁気記録媒体について、スピンスタンドを用いてR/W特性を評価した。磁気ヘッドとして、記録トラック幅0.3μmの単磁極ヘッドと、再生トラック幅0.2μmのMRヘッドを組み合わせたものを用いた。
測定条件は、半径位置20mmと一定の位置で、ディスクを4200rpmで回転させて行った。
媒体SNRとして微分回路を通した後の微分波形の信号対ノイズ比(SNRm)(但し、Sは線記録密度119kfciの出力、Nmは716kfciでのrms(root mean square)値)の値を評価した。
媒体OW特性は、119kfci信号を記録した後、250kfci信号を上書きした前後の、119kfci信号の再生出力比(減衰率)で評価した。
媒体熱揺らぎ耐性は、温度70℃の環境下における、100kfci信号を一度記録した直後の100kfci信号の再生出力と、1000秒放置後の再生出力との比V1000/V0で評価した。
XRD評価の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子もhcp構造をとり、(0001)面配向していることが分かった。
平面TEM観察の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層も、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。実施例1、比較例1及び比較例2の磁性結晶粒子の平均粒径は7.8nmであった。また、TEM−EDXによる組成分析の結果、実施例1、比較例1及び比較例2の磁性結晶粒子にはCo, Pt, Crが含有されていることが分かった。
また、実施例1の垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層は、硬磁性磁気記録層と同様に、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。磁性結晶粒子の平均粒径は7.1nmであった。一方、比較例2、3、及び4の垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層は、グラニュラ構造をとっておらず、連続膜状であることが分かった。
図8ないし図10に、各々、実施例1にかかる垂直磁気記録媒体の、軟磁性磁気記録層膜厚と、残留角型比Rs、非可逆反転磁界Hi、及び保磁力Hcとの関係を、グラフ101,102,103として示す。
図中、軟磁性磁気記録層膜厚が0nmの点は、比較例1の垂直磁気記録媒体の値を示している。 また、比較として、比較例2,3,及び4を、各々黒四角、△、×の記号で示した。
図8ないし図10により、Rs及びHcは軟磁性磁気記録層膜厚に対して単調に減少し、Hiは単調に増加する傾向にあることが分かった。
また、図11乃至13に、実施例1の垂直磁気記録媒体の、軟磁性磁気記録層膜厚と、SNR、OW、及びV1000/V0との関係をグラフ104,105,106としてそれぞれ示す。図中、軟磁性磁気記録層膜厚が0nmの点は、比較例1の垂直磁気記録媒体の値を示している。また、比較として、比較例2,3,及び4を、各々黒四角、△、×の記号で示した。
図8と図11を比較すると、Rsが0.95以下の範囲で、実施例1のSNRの向上が著しいことが分かった。
図9と図12を比較すると、Hiが0Oe以下の範囲では、熱揺らぎ耐性が良好であることが分かった。
図10と図12を比較すると、Hcが7kOe以下の場合にOW特性の向上が著しいことが分かった。また、図10と図11を比較すると、Hcが2.5kOe以上の範囲で、SNRの向上が著しいことが分かった。
図8と図11を比較すると、Rsが0.9以下ではSNRの向上がさらに著しいことが分かった。図8と図12を比較すると、Rsが0.7以上の範囲で、OW特性が良好であることが分かった。
図9と図12を比較すると、Hiが−3.5kOe以上の範囲で、OW特性の向上が著しいことが分かった。一方、図9と図13を比較すると、Hiが−0.5kOe以下の範囲で、熱揺らぎ特性がさらに良好であることが分かった。
図8より、比較例3の垂直磁気記録媒体はRsが1であることから、硬磁性磁気記録層と軟磁性磁気記録層は強く交換結合しており、両層の磁化がcoherentに磁化反転していることが分かった。また、比較例4の垂直磁気記録媒体は、Hiが0 Oeより大きいことが分かった。
図8,図9及び図11、図12より、実施例1においてRsが0.95以下で、かつHiが0Oe以下の範囲にある垂直磁気記録媒体は、比較例1の垂直磁気記録媒体と比較して、SNRが高く、OW特性も良好であることが分かった。
図8,図9及び図11より、実施例1においてRsが0.95以下でかつHiが0Oe以下の範囲にある垂直磁気記録媒体は、比較例2の垂直磁気記録媒体と比較して、SNRが高いことが分かった。
図8,図9及び図11、図12より、実施例1においてRsが0.95以下でかつHiが0Oe以下の範囲にある垂直磁気記録媒体は、比較例3の垂直磁気記録媒体と比較して、SNRが高く、OW特性も良好であることが分かった。
図8,図9及び図11、図12より、実施例1においてRsが0.95以下でかつHiが0Oe以下の範囲にある垂直磁気記録媒体は、比較例4の垂直磁気記録媒体と比較して、SNRが高く、OW特性も良好であり、熱揺らぎ耐性に優れていることが分かった。
実施例2
軟磁性磁気記録層として、(Co76−Cr−Pt18)−8モル%SiO膜20nmの代わりに、Fe−Ni−8モル%SiO2、Co−Ni−8モル%SiO2,及びFe−Co−8モル%SiOのいずれかを各々使用し、さらに、そのFe−Ni、Co−Ni、及びFe−Co合金の組成比を各々変化させた以外は、実施例1と同様の要領で垂直磁気記録媒体を作製した。軟磁性磁気記録層膜厚は、4nm固定とした。
各合金組成は、ターゲット合金組成を調整することで変化させた。
XRD評価の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子もhcp構造をとり、(0001)面配向していることが分かった。
平面TEM観察の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層も、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。また、TEM−EDXによる組成分析の結果、磁性結晶粒子にはCo,Pt,Crが含有されていることが分かった。
また、いずれの垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層も、硬磁性磁気記録層と同様に、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。
下記、表1に、軟磁性磁気記録層が、Fe35Ni65−8モル%SiO, Co35Ni65−8モル%SiO, Co65Fe35−8モル%SiO、Fe−SiO、Co−SiOの場合の、媒体SNR、OW,熱揺らぎ耐性を示す。
Figure 2008140460
表1より、軟磁性磁気記録層の磁性結晶粒子として、FeやCo単体金属または、Fe−NiまたはCo−NiまたはFe−Co合金を用いると、軟磁性磁気記録層膜厚が4nmと薄い場合でも、媒体SNR、OWが著しく向上し、熱揺らぎ耐性も良好であることが分かった。
図14乃至図16に、軟磁性磁気記録層がCoNi−SiOである場合の、Co組成に対する、媒体SNR、OW、及び熱揺らぎ耐性の変化をグラフ107,108,109として、各々示す。Co組成が45〜80%の組成範囲でSNRの向上が顕著であることが分かった。
実施例3
硬磁性磁気記録層を(Co76−Cr−Pt16)−8モル%TiO,またはCo76−Cr−Pt16)−8モル%Crとし、軟磁性磁気記録層を、各々、Co50Ni50−8モル%TiO、Co50Ni50−8モル%Cr,Co50Ni50−8モル%Y,Co50Ni50−8モル%MgO,Co50Ni50−8モル%Al,及びCo50Ni50−8モル%Taのいずれかに変更し、軟磁性磁気記録層膜厚を4nm固定とした以外は、実施例1と同様の要領で垂直磁気記録媒体を作製した。
(Co76−Cr−Pt16)−8モル%TiO,(Co76−Cr−Pt16)−8モル%Cr、Co50Ni50−8モル%TiO、Co50Ni50−8モル%Cr,Co50Ni50−8モル%Y,Co50Ni50−8モル%MgO,Co50Ni50−8モル%Al,Co50Ni50−8モル%Ta層の成膜には、それぞれ直径164mmの(Co76−Cr−Pt16)−8モル%TiO,(Co76−Cr−Pt16)−8モル%Cr、Co50Ni50−8モル%TiO、Co50Ni50−8モル%Cr,Co50Ni50−8モル%Y,Co50Ni50−8モル%MgO,Co50Ni50−8モル%Al,Co50Ni50−8モル%TaO5ターゲットを用いた。
XRD評価の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子もhcp構造をとり、(0001)面配向していることが分かった。
平面TEM観察の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層も、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。また、TEM−EDXによる組成分析の結果、磁性結晶粒子にはCo,Pt,Crが含有されていることが分かった。
また、いずれの垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層も硬磁性磁気記録層と同様に、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。
下記表2−1,表2−2に、各垂直磁気記録媒体の残留角型比Rs、非可逆反転磁界Hi、保磁力Hc、媒体SNR、OW、熱揺らぎ耐性を示す。
Figure 2008140460
Figure 2008140460
表2−1,表2−2より、いずれの媒体も、SNR特性及びOW特性が優れ、良好な熱揺らぎ耐性が得られることが分かった。
実施例4
硬磁性磁気記録層と軟磁性磁気記録層の間に、非磁性中間層としてPdを0.1〜3nmの範囲で変更して形成し、軟磁性磁気記録層として4nmのCo50Ni50−8モル%SiOとした以外は、実施例1と同様の要領で垂直磁気記録媒体を作製した。Pd中間層の成膜には直径164mmのPdターゲットを用い、Ar圧力0.7Pa、投入電力100WでDCスパッタリング法を用いた。
XRD評価の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の垂直磁気記録層の硬磁性結晶粒子もhcp構造をとり、(0001)面配向していることが分かった。
平面TEM観察の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層も、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。また、TEM−EDXによる組成分析の結果、磁性結晶粒子にはCo,Pt,Crが含有されていることが分かった。
また、いずれの垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層も、硬磁性磁気記録層と同様に、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。
一方、非磁性中間層は、いずれもグラニュラ構造を取っていることが確認できなかった。
図17乃至図22に、Pd中間層膜厚に対する、残留角型比Rs、非可逆反転磁界Hi、保磁力Hc、媒体SNR、OW、熱揺らぎ耐性の変化をそれぞれグラフ110,111,112,113,114,115として示す。
Pd中間層膜厚が0.5nm〜1.5nmの範囲でSNR、OWの改善が顕著であり、熱揺らぎ耐性が良好であることが分かった。一方、Pd膜厚が2nmを超えると、非可逆反転磁界Hiが0を超え、熱揺らぎ耐性が劣化することが分かった。
実施例5
硬磁性磁気記録層と軟磁性磁気記録層の間に、非磁性中間層としてPdの代わりに、Pt,Cu,Ti,Ru,Re,Ir,及びCrのいずれかを、各々0.8nm形成した以外は、実施例4と同様の要領で垂直磁気記録媒体を作製した。Pt,Cu,Ti,Ru,Re,Ir,Cr中間層の成膜にはそれぞれ直径164mmのPtターゲットを用い、Ar圧力0.7Pa、投入電力100WでDCスパッタリング法を用いた。
XRD評価の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子もhcp構造をとり、(0001)面配向していることが分かった。
平面TEM観察の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層も、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。また、TEM−EDXによる組成分析の結果、磁性結晶粒子にはCo, Pt, Crが含有されていることが分かった。
また、いずれの垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層も、硬磁性磁気記録層と同様に、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。
一方、非磁性中間層は、いずれもグラニュラ構造を取っていることが確認できなかった。
下記表3に、各垂直磁気記録媒体の残留角型比Rs、非可逆反転磁界Hi、保磁力Hc、媒体SNR、OW、熱揺らぎ耐性を示す。
Figure 2008140460
中間層をPt,Cu,Ti,Ru,Re,Ir,及びCrに変更した場合にも、SNR及びOW特性の改善が顕著であり、熱揺らぎ耐性が良好であることが分かった。
実施例6
非磁性中間層としてPdの代わりに、Pd−8モル% SiO、Pd−8モル%TiO、Pd−8モル% Cr、Pd− Y、Pd−MgO、Pd− Al、及びPd− Taのいずれかを0.8nm形成した以外は、実施例4と同様の要領で垂直磁気記録媒体を作製した。Pd−8モル% SiO, Pd−8モル%TiO, Pd−8モル% Cr,Pd− Y, Pd−MgO, Pd− Al, Pd− Ta中間層の成膜にはそれぞれ直径164mmのPd−8モル% SiO, Pd−8モル%TiO, Pd−8モル% Cr, Pd− Y, Pd−MgO, Pd− Al, Pd− Taターゲットを用い、Ar圧力0.7Pa、投入電力100WでDCスパッタリング法を用いた。
XRD評価の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子もhcp構造をとり、(0001)面配向していることが分かった。
平面TEM観察の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層も、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。また、TEM−EDXによる組成分析の結果、磁性結晶粒子にはCo,Pt,Crが含有されていることが分かった。
また、いずれの垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層も、硬磁性磁気記録層と同様に、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。
また、いずれの垂直磁気記録媒体の非磁性中間層も、硬磁性磁気記録層と同様に、非磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。
表4に、各垂直磁気記録媒体の残留角型比Rs、非可逆反転磁界Hi、保磁力Hc、媒体SNR、OW、熱揺らぎ耐性を示す。
Figure 2008140460
実施例4と比較すると、非磁性中間層をグラニュラ構造とした方が、SNRの改善が著しいことが分かった。
実施例8
非磁性下地層として、Ruの代わりに、Ti,Re,及びPt50Cr50のいずれかを用い、軟磁性磁気記録層として4nmのCo50Ni50−8モル%SiOとした以外は、実施例1と同様の要領で垂直磁気記録媒体を作製した。Ti,Re,Pt50Cr50下地層の成膜にはそれぞれ直径164mmのTi,Re,PtCrターゲットを用い、Ar圧力5Pa、投入電力1000WでDCスパッタリング法を用いた。
XRD評価の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子もhcp構造をとり、(0001)面配向していることが分かった。
平面TEM観察の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層も、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。また、TEM−EDXによる組成分析の結果、磁性結晶粒子にはCo,Pt,Crが含有されていることが分かった。
また、いずれの垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層も、硬磁性磁気記録層と同様に、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。
下記表5に、各垂直磁気記録媒体の残留角型比Rs、非可逆反転磁界Hi、保磁力Hc、媒体SNR、OW、熱揺らぎ耐性を示す。
Figure 2008140460
非磁性下地層をRe,Ti,あるいはPt50Cr50とした場合でも、良好なSNR及びOW特性が得られることが分かった。
実施例9
硬磁性磁気記録層と軟磁性磁気記録層の積層順を入れ換え、非磁性中間層膜厚を0.8nm固定とした以外は、実施例4と同様の要領で垂直磁気記録媒体を作製した。
XRD評価の結果、作製した垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子はhcp構造をとり、(0001)面配向していることが分かった。
平面TEM観察の結果、作製した垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層は、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。また、TEM−EDXによる組成分析の結果、磁性結晶粒子にはCo,Pt,Crが含有されていることが分かった。
また、作製した垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層も、硬磁性磁気記録層と同様に、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。
下記表6に、各垂直磁気記録媒体の残留角型比Rs、非可逆反転磁界Hi、保磁力Hc、媒体SNR、OW、熱揺らぎ耐性を示す。
Figure 2008140460
実施例4と比較すると、硬磁性磁気記録層と軟磁性磁気記録層の積層順を入れ換えた場合でも、良好なSNR及びOW特性が得られることが分かった。
実施例10
軟磁性下地層、非磁性中間層、硬磁性磁気記録層、軟磁性磁気記録層を、それぞれ二層以上に多層化した垂直磁気記録媒体を、以下の要領で作製した。
2.5インチハードディスク形状の非磁性ガラス基板(オハラ社製TS−10SX)を、ANELVA社製c−3010型スパッタリング装置の真空チャンバー内に導入した。
スパッタリング装置の真空チャンバー内を1×10−5Pa以下に排気した後、軟磁性下地層1としてCo90ZrNbを50nmを、0.8nmのRu層を介して、軟磁性下地層2としてCo90ZrNbを50nmを順次積層した。軟磁性下地層2の上に、非磁性下地層1(シード層)としてPtを3nm、非磁性下地層2としてRu20nmを順次積層した。
非磁性下地層2の上に、硬磁性磁気記録層1として(Co76−Cr−Pt18)−8モル%SiO膜を10nm、硬磁性磁気記録層2として(Co76−Cr−Pt18)−8モル%TiOを順次積層した。
硬磁性磁気記録層2上に非磁性中間層としてPdを1nm積層した後、軟磁性磁気記録層1としてCo35Ni65−8モル%SiOを2nm、軟磁性磁気記録層2としてFe−8モル%SiOを2nm、保護層としてCを5nm、順次成膜した。成膜後、保護層表面にディップ法によりパーフルオロポリエーテル(PFPE)潤滑剤を13オングストロームの厚さに塗布し、各々垂直磁気記録媒体を得た。
Co90ZrNb,Pt, Ru,(Co76−Cr−Pt18)−8モル%SiO,(Co76−Cr−Pt18)−8モル%TiO、Pd, Co35Ni65−8モル%SiO, Fe−8モル%SiO2, Cの成膜時のAr圧力はそれぞれ0.7Pa,0.7Pa,5Pa,5Pa,5Pa,0.7Pa,0.7Pa、0.7Pa、0.7Paで、ターゲットとしてそれぞれ直径164mmのCo90ZrNb,Pt, Ru,(Co76−Cr−Pt18)−8モル%SiO,(Co76−Cr−Pt18)−8モル%TiO,Pd, Co35Ni65−8モル%SiO、Fe−8モル%SiO、Cターゲットを用い、DCスパッタリング法で成膜した。各ターゲットへの投入電力は全て1000Wで行った。ターゲットと基板の間の距離は50mm、成膜は全て室温で行った。
XRD評価の結果、
いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子もhcp構造をとり、(0001)面配向していることが分かった。
平面TEM観察の結果、いずれの垂直磁気記録媒体の硬磁性磁気記録層も、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。また、TEM−EDXによる組成分析の結果、磁性結晶粒子にはCo,Pt,Crが含有されていることが分かった。
また、いずれの垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層も、硬磁性磁気記録層と同様に、磁性結晶粒子の周りを粒界領域が取り囲むグラニュラ構造を取っていることが分かった。
下記表7−1,表7−2に、各垂直磁気記録媒体の媒体SNR、OW、熱揺らぎ耐性を示す。
Figure 2008140460
Figure 2008140460
上記表7−1,表7−2から、軟磁性下地層、非磁性下地層、硬磁性磁気記録層、軟磁性磁気記録層をそれぞれ多層化すると、SNR及びOW特性が改善することが分かった。
本発明に係る垂直磁気記録媒体の一例を表す断面図 比較の垂直磁気記録媒体の一例の磁化曲線を表すグラフ図 本発明に係る垂直磁気記録媒体の一例の磁化曲線を表すグラフ図 本発明に用いられる用語の定義の1つを説明するための模式的な磁化曲線を表す図 本発明に係る垂直磁気記録媒体の他の一例を表す断面図 本発明の磁気記録再生装置の一例を一部分解した斜視図 実施例1に係る垂直磁気記録媒体の断面を模式的に表す図 実施例1にかかる垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層膜厚と、残留角型比Rsとの関係を表すグラフ図 実施例1にかかる垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層膜厚と、非可逆反転磁界Hiとの関係を表すグラフ図 実施例1にかかる垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層膜厚と、保磁力Hcとの関係を表すグラフ図 実施例1にかかる垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層膜厚と、SNRとの関係を表すグラフ図 実施例1にかかる垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層膜厚と、OWとの関係を表すグラフ図 実施例1にかかる垂直磁気記録媒体の軟磁性磁気記録層膜厚と、V1000/V0との関係を表すグラフ図 CoNi−SiO軟磁性磁気記録層のCo組成と、媒体SNRとの関係を表すグラフ図 CoNi−SiO軟磁性磁気記録層のCo組成と、OWとの関係を表すグラフ図 CoNi−SiO軟磁性磁気記録層のCo組成と、熱揺らぎ耐性との関係を表すグラフ図 Pd中間層膜厚と、残留角型比Rsとの関係を表すグラフ図 Pd中間層膜厚と、非可逆反転磁界Hiとの関係を表すグラフ図 Pd中間層膜厚と、保磁力Hcとの関係を表すグラフ図 Pd中間層膜厚と、媒体SNRとの関係を表すグラフ図 Pd中間層膜厚と、OWとの関係を表すグラフ図 Pd中間層膜厚と、熱揺らぎ耐性との関係を表すグラフ図
符号の説明
1…基板、2…軟磁性下地層、3…非磁性下地層、4…垂直磁気記録層、4−1…硬磁性磁気記録層、4−2…軟磁性磁気記録層、4−3…非磁性中間層、5…保護層、10,20,30,61…磁気記録媒体、62…スピンドル、63…スライダー、64…サスペンション、65…アーム、66…ボイスコイルモータ、67…固定軸、68…蓋体、70…磁気記録再生装置、101,102,103,104,105,106,107,108,109,110,111,112…磁化曲線

Claims (16)

  1. 基板と、
    該基板上に形成された軟磁性下地層と、
    該軟磁性下地層上に形成された非磁性下地層と、
    該非磁性下地層上に形成された、硬磁性磁気記録層、及び軟磁性磁気記録層を含む磁気記録層とを具備し、
    前記硬磁性磁気記録層及び前記軟磁性磁気記録層は、各々、磁性結晶粒子及び該磁性結晶粒子を取り囲む粒界領域を有し
    該硬磁性磁気記録層の磁性結晶粒子は、Co及びPtを含有し、hcp構造を有し、(0001)配向しており、
    該磁気記録層の基板面に対し垂直な磁界をかけた場合の磁化曲線における残留角型比が0.95以下で、かつ非可逆反転磁界が0Oe以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 前記磁気記録層の、前記基板面に垂直な方向の保磁力が、2.5kOeないし7kOeであることを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 前記磁化曲線における残留角型比が、0.7以上0.9以下の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 前記磁化曲線における非可逆反転磁界が−3.5kOeないし−0.5kOeであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  5. 前記軟磁性磁気記録層の磁性結晶粒子は、鉄及び/またはコバルトを原子数比の合計で35%以上含有する金属成分からなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 上記金属成分は、鉄コバルト合金、鉄ニッケル合金、及びコバルトニッケル合金からなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の垂直磁気記録媒体。
  7. 前記金属成分は、コバルトを45ないし80原子%含有するコバルトニッケル合金であることを特徴とする請求項6に記載の垂直磁気記録媒体。
  8. 前記硬磁性磁気記録層の粒界領域は、酸化物、窒化物及び炭化物のうち1つの化合物を含み、該化合物は、ケイ素、チタン、クロム、アルミニウム、マグネシウム、タンタル、及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  9. 前記軟磁性磁気記録層の粒界領域は、酸化物、窒化物及び炭化物のうち1つの化合物を含み、該化合物は、ケイ素、チタン、クロム、アルミニウム、マグネシウム、タンタル、及びイットリウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素を含有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  10. 前記硬磁性磁気記録層と前記軟磁性磁気記録層の間に、非磁性中間層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  11. 前記非磁性中間層は、0.3nmないし1.5nmの厚さを有することを特徴とする請求項10に記載の垂直磁気記録媒体。
  12. 上記非磁性中間層が、パラジウム、プラチナ、銅、チタン、ルテニウム、レニウム、イリジウム、及びクロムからなる群から選択される少なくとも1種を含む金属成分を含むことを特徴とする請求項10または11に記載の垂直磁気記録媒体。
  13. 上記非磁性中間層が、非磁性結晶粒子と、それを取り囲む粒界領域からなり、該粒界領域が、ケイ素、チタン、クロム、アルミニウム、マグネシウム、タンタル、及びイットリウムのうち少なくとも一種の酸化物または窒化物または炭化物からなることを特徴とする請求項10ないし12のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  14. 前記非磁性下地層は、ルテニウム、チタン、及びプラチナのうちの少なくとも一種の金属成分を含有することを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  15. 前記硬磁性磁気記録層は前記非磁性下地層上に形成され、前記軟磁性磁気記録層は前記硬磁性磁気記録層上に形成されていることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体。
  16. 請求項1ないし15のいずれか1項に記載の垂直磁気記録媒体と記録再生ヘッドを具備することを特徴とする磁気記録再生装置。
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