JP2004076266A - 機械式駐車装置のリフト - Google Patents

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Abstract

【課題】トレー循環路上でもトレー循環路外でも同じ簡単な構造にして、低コストにリフトを設置する。駐車装置全体の入出庫動作を迅速かつ円滑に行う。
【解決手段】各格納階層のトレー循環路200上にトレー循環路200を中断して、リフト3Aを設置する。リフト3Aは、昇降路30を昇降する昇降フレーム31と、昇降フレーム31上に設置され、所定の高さでトレー5を支持するトレー支持フレーム32と、昇降フレーム31上に離脱可能に配置され、各格納階層のトレー循環路200上の中断部を連絡する連絡フレーム33とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層形の水平循環式駐車装置(所謂パズル式の水平循環式駐車装置を含む)や多層箱形循環式駐車装置など、自動車を載せるトレーを水平循環するトレー循環路を形成された複数の格納階層を備える駐車設備に好適な機械式駐車装置のリフトに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、水平循環式駐車装置は、図24に示すように、自動車の格納部8に、トレー循環路80が形成されていて、このトレー循環路80上に自動車を載せる複数のトレーТが配置されている。トレー循環路80は、第1、第2のトレー横行路81、82と、第1、第2のトレー縦行路83、84とにより形成されている。第1、第2のトレー横行路81、82は、第1、第2のトレー横送りレール811、821が2列平行に配置され、これらトレー横送りレール811、821に近接して第1、第2のトレー横送り装置812、822が設置されて構成されている。第1、第2のトレー縦行路83、84は、第1、第2のトレー横送りレール811、821の両端部間に、これらトレー横送りレール811、821に直角に交差して第1、第2のトレー縦送りレール831、841が配置され、これらトレー縦送りレール831、841に近接して第1、第2のトレー縦送り装置832、842が設置されて構成されている。第1、第2のトレー横行路81、82間における一方の対角線上の端部にそれぞれトレー1台分の空きスペースが形成されて、第1、第2のトレー横送りレール811、821上に、複数のトレーТが横列に、相互に隣接する各トレーТ間がトレーТの縦方向及び上下方向の移動により係脱可能な図示されないカップラにより連結されて配置され、第1、第2のトレー列Т1、Т2が形成される。多層形の場合、このようなトレー循環路80が2階層以上設けられ、各トレー循環路80に同様にして複数のトレーТが配置される。このようにして第1、第2のトレー横送り装置812、822と第1、第2のトレー縦送り装置832、842とにより、第1、第2のトレー横行路81、82間における一方の対角線上の端部に形成された空きスペースに向けて第1、第2のトレー列Т1、Т2を横送りする工程と、この横送りにより第1、第2のトレー横行路81、82における他方の対角線上の端部に形成された空きスペースに向けて各トレーТを縦送りする工程とを繰り返すことにより、各トレーТをトレー循環路80上で循環移動する。
【0003】
従来、この種の駐車装置において、端部乗込方式(トレー横行路81又は82の端部上に自動車の入出庫部を設ける方式)では、自動車の格納部が1階層のみの場合、トレー横行路81又は82上にパンタリフトなど小型のリフトが設置され、このパンタリフトでトレー横行路81又は82上のトレー列Т1又はТ2から1台のトレーТが持ち上げられてトレー列Т1又はТ2から切り離され、これが自動車の格納部8から自動車の入出庫部へ又はその反対に昇降移送される。これに対して多層形の自動車の格納部の場合、下階層のトレー列Т1又はТ2のトレーТが上階層のトレー横行路81又は82を通過できないため、通常、リフトはトレー循環路80の外側に設置され、リフトと各階層のトレー循環路80との間でトレーТが受け渡しされる。このため、多層形の場合、リフトがトレー循環路80の外側に突き出される分だけ、平面効率が悪い。また、設置先の建物の躯体構造によってはトレー循環路80の外側にリフトを設置できないことがある。
【0004】
このような多層形の自動車の格納部を有し、リフトをトレー循環路上に設置して設置空間の利用効率を高めた駐車装置が、特開平3−172470号公報(特許番号第2562369号)に開示されている。この駐車装置の場合、トレー循環路のトレー横送りレール上にリフトの昇降路が設定され、この昇降路上を通るトレー横送りレールが部分的に別体の可動レールになっていて、リフトの昇降台を昇降する毎に可動レールがリフトの昇降路からリフトと干渉しない退避位置に移動されるように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多層形の水平循環式駐車装置において、トレー循環路上にリフトを設置するために、上記従来の駐車装置のように、トレー横送りレールの一部に別体の可動レールを設ける構造では、トレー横送りレールの一部に可動レールとその駆動機構とを必要とし、全体として構造が複雑になってコスト高であり、またリフトの昇降台を昇降する毎に、全階層の自動車の格納部に設けられた可動レールをリフトの昇降路からリフトと干渉しない退避位置へ移動しなければならないため、この動作の分だけ、駐車装置全体の入出庫動作に迅速性、円滑性を欠くという問題がある。
【0006】
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、自動車を載せるためのトレーを水平循環するトレー循環路を形成された複数の格納階層を備えた機械式駐車装置において、トレー循環路上でもトレー循環路外でも同じ簡単な構造にして、低コストにリフトを設置すること、駐車装置全体の入出庫動作を迅速、かつ円滑に行うことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の機械式駐車装置のリフトは、自動車を載せるトレーを水平方向に循環するトレー循環路を形成された複数の格納階層間又はこれら格納階層と自動車の入出庫階との間に設置され、トレーを昇降する機械式駐車装置のリフトにおいて、リフトの昇降路が各格納階層間に、トレー循環路上にこの循環路を中断して又はトレー循環路外に貫通形成され、リフトは、昇降ガイドの案内によりリフトの昇降路上を昇降する昇降部材と、昇降部材上に設置され、昇降部材上の所定の高さでトレーを支持するトレー支持部材と、昇降部材上に離脱可能に配置されて、各格納階層のリフトの昇降路上でトレー循環路上の中断部を又はトレー循環路外とトレー循環路との間を着脱可能に連絡する連絡部材とを備える。
この構成により、各格納階層のトレー循環路上にトレー循環路を中断して又は各格納階層のトレー循環路外にリフトの昇降路を形成し、リフトを設置するので、トレー循環路上でもトレー循環路外でもトレー循環路を簡単な構造にして、低コストにリフトを設置することができる。
また、この構成により、リフトの昇降部材から連絡部材が入出庫先の格納階層に受け渡しされることにより、その格納階層のトレー循環路の中断部が連絡されてトレー循環路全体が連続され、又はその格納階層でトレー循環路外とトレー循環路が連絡されるので、リフトの連絡部材が入出庫先の格納階層に受け渡しされると即時に、そのトレー循環路上でトレーを循環移動することができ、さらにその他の格納階層でリフトの昇降路が開通されているので、入出庫先の格納階層でリフトの連絡部材上に入出庫のトレーが移動されると即時に、このトレーをリフトの昇降により自動車の入出庫階へ移送することができる。したがって駐車装置全体の動作に無駄な動作がなく、入出庫動作を迅速、かつ円滑に行うことができる。
さらに、この連絡部材の受け渡し方式により、このリフトを免震構造の建物に適用することができる。すなわち、下側に属する構造体にリフト及び自動車の格納階層を備え、上側に属する構造体に自動車の入出庫部を備え、自動車の入出庫部とリフトとを切り離しても、リフトと自動車の入出庫部との間で連絡部材を受け渡しすることによりトレーを乗せ換えることができる。
【0008】
本発明はまた、次のように具体化される。
第1に、昇降部材上でトレー支持部材によりトレーを支持する所定の高さに、少なくともトレー支持部材上のトレーと昇降部材上の連絡部材が干渉しない高さが設定される。
これにより、リフトから入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階へ入出庫のトレーを乗せ換える場合、リフトの駆動により、昇降部材、トレーを載せたトレー支持部材、連絡部材が一体に入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階に上昇又は下降されて、その連絡部材が入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階に受け渡しされることにより、当該格納階層にトレー循環路が連続され、又は自動車の入出庫階にトレーの受け座が形成され、この連絡部材の受け渡しに続いてリフトが下降されることによりトレー支持部材から入出庫のトレーが当該格納階層の連絡部材上に乗せ換えられて、当該格納階層のトレー循環路上でトレーを循環移動することができ、また当該入出庫階にトレーを待機することができる。
また反対に、入出庫の格納階層又は自動車の入出庫階からリフトへトレーを乗せ換える場合、リフトの駆動により、昇降部材が入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階に下方から上昇されて、まず、その階層からトレーが昇降部材上のトレー支持部材に乗せ換えられて、その階層よりも所定の高さまで持ち上げられ、これに続いてその階層の連絡部材が昇降部材に受け渡しされる。この連絡部材の受け渡しに続いて、リフトが上昇又は下降されることによりトレーを他の階層へ移送することができる。
第2に、トレーの下面又はトレー支持部材のいずれか一方に係合部材を具備し、そのいずれか他方にその被係合部材を具備し、これら係合部材と被係合部材との係合によりトレーがトレー支持部材上で位置決めされるとともに、トレーの水平方向の移動を規制される。
これにより、トレーをリフト上の正規の位置に載せることができるとともに、リフト上でトレーの水平方向の動きを規制してトレーのリフトからの落下を防止することができ、また、リフトと入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階との間でトレーを確実に乗せ換えることができる。
第3に、係合部材は上下方向に向けて凸状の部材により形成され、被係合部材は当該凸状の部材が嵌合可能な凹状の部材により形成される。
これにより、トレーをリフト上の正規の位置に載せることができるとともに、リフト上でトレーの水平方向の動きを規制してトレーのリフトからの落下を防止することができ、リフトと入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階との間でトレーを確実に乗せ換えることができる。
第4に、凹状の部材に凸状の部材を位置合わせするガイド面が併設される。
これにより、凸状の部材は凹状の部材にそのガイド面の案内により位置合わせされながら嵌合されるので、これら凸状の部材と凹状の部材との嵌合を円滑かつ確実に行うことができる。
第5に、連絡部材又は昇降部材のいずれか一方に係合部材を具備し、そのいずれか他方にその被係合部材を具備し、これら係合部材と被係合部材との係合により連絡部材が昇降部材上に位置決めされるとともに、連絡部材の水平方向の移動を規制される。
これにより、連絡部材をリフト上の正規の位置に載せることができるとともに、リフト上で連絡部材の水平方向の動きを規制して連絡部材のリフトからの落下を防止することができ、また、リフトと入出庫先の格納階層との間で連絡部材を確実に受け渡しすることができる。
第6に、連絡部材はリフトの昇降路の位置に応じて、トレー循環路に連絡可能な単方向又は複数方向の経路部材を具備する。
これにより、リフトの昇降路の位置に応じて、連絡部材の単方向又は複数方向の経路部材がリフトの昇降路上で各格納階層のトレー循環路に組み合わせられ、トレー循環路全体を連続することができる。
第7に、連絡部材に水平方向に進退可能なアームとその駆動部とを具備し、各階層に連絡部材のアームが係合可能なアーム受け部を具備する。
これにより、連絡部材はアームが自動車の入出庫階及び各格納階層を含む各階層のアーム受け部に係合され、連絡部材を各階層のレベルに合わせて固定することができる。
第8に、連絡部材のアームが任意の階層の上方所定の高さで連絡部材の外方に向けて駆動され、昇降部材が下降されることにより、連絡部材のアームが当該階層のアーム受け部に支持されて、連絡部材が当該階層に受け渡しされる。
これにより、連絡部材を各階層に受け渡しする際に、連絡部材のアームは各階層のアーム受け部に上方から降ろされればよく、アームとアーム受け部との間のレベル合わせの精度が要求されないので、連絡部材を各階層のレベルに単純な下降動作だけで正確に固定することができる。
第9に、連絡部材が昇降部材により任意の階層にレベル合わせされ、連絡部材のアームが外方に向けて駆動されることにより、連絡部材が当該階層のアーム受け部に支持されて、連絡部材が当該階層に受け渡しされる。
これにより、連絡部材を各階層に受け渡しする際に、アームとアーム受け部との間のレベル合わせの精度が要求されるが、連絡部材を各階層のレベルに正確に固定することができる。
【0009】
また、本発明の機械式駐車装置のリフトは、自動車を載せるトレーを水平方向に循環するトレー循環路を形成された複数の格納階層間又はこれら格納階層と自動車の入出庫階との間に設置され、トレーを昇降する機械式駐車装置のリフトにおいて、リフトの昇降路が各格納階層間に、トレー循環路上にこの循環路を中断して又はトレー循環路外に貫通形成され、リフトは、昇降ガイドの案内によりリフトの昇降路上を昇降する昇降部材と、昇降部材上に設置され、昇降部材上の所定の高さでトレーを支持し、旋回するトレー旋回装置と、昇降部材上に離脱可能に配置されて、各格納階層のリフトの昇降路上でトレー循環路上の中断部を又はトレー循環路外とトレー循環路との間を着脱可能に連絡する連絡部材とを備える。
この構成により、各格納階層のトレー循環路上にトレー循環路を中断して又は各格納階層のトレー循環路外にリフトの昇降路を形成し、リフトを設置するので、トレー循環路上でもトレー循環路外でもトレー循環路を簡単な構造にして、低コストにリフトを設置することができる。
また、この構成により、リフトの昇降部材から連絡部材が入出庫先の格納階層に受け渡しされることにより、その格納階層のトレー循環路の中断部が連絡されてトレー循環路全体が連続され、又はその格納階層でトレー循環路外とトレー循環路が連絡されるので、リフトの連絡部材が入出庫先の格納階層に受け渡しされると即時に、そのトレー循環路上でトレーを循環移動することができ、さらにその他の格納階層でリフトの昇降路が開通されているので、入出庫先の格納階層でリフトの連絡部材上に入出庫のトレーが移動されると即時に、このトレーをリフトの昇降により自動車の入出庫階へ移送することができる。さらに、トレー旋回装置により、トレーを自動車の入出庫階又はリフトの昇降路上で旋回できるので、自動車の出庫時又は自動車の入庫直後に予め自動車の向きを自動車の出庫方向に向けることができ、これにより自動車を前進入庫、前進出庫することができる。したがって駐車装置全体の動作に無駄な動作がなく、入出庫動作を迅速、かつ円滑に行うことができる。
さらに、この連絡部材の受け渡し方式により、このリフトを免震構造の建物に適用することができる。すなわち、下側に属する構造体にリフト及び自動車の格納階層を備え、上側に属する構造体に自動車の入出庫部を備え、自動車の入出庫部とリフトとを切り離しても、リフトと自動車の入出庫部との間で連絡部材を受け渡しすることによりトレーを乗せ換えることができる。
【0010】
本発明はまた、次のように具体化される。
第1に、昇降部材上でトレー旋回装置によりトレーを支持する所定の高さに、少なくともトレー旋回装置上のトレーと昇降部材上の連絡部材が干渉しない高さが設定される。
これにより、リフトから入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階へ入出庫のトレーを乗せ換える場合、リフトの駆動により、昇降部材、トレーを載せたトレー旋回装置、連絡部材が一体に入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階に上昇又は下降されて、その連絡部材が入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階に受け渡しされることにより、当該格納階層にトレー循環路が連続され、又は自動車の入出庫階にトレーの受け座が形成され、この連絡部材の受け渡しに続いてリフトが下降されることによりトレー旋回装置から入出庫のトレーが当該格納階層の連絡部材上に乗せ換えられて、当該格納階層のトレー循環路上でトレーを循環移動することができ、また当該入出庫階にトレーを待機することができる。
また反対に、入出庫の格納階層又は自動車の入出庫階からリフトへトレーを乗せ換える場合、リフトの駆動により、その昇降部材が入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階に下方から上昇されて、まず、その階層からトレーが昇降部材上のトレー旋回装置に乗せ換えられて、その階層よりも所定の高さまで持ち上げられ、これに続いてその階層の連絡部材が昇降部材に受け渡しされ、この連絡部材の受け渡しに続いて、リフトが上昇又は下降されることによりトレーを他の階層へ移送することができる。
第2に、トレーの下面又はトレー旋回装置のいずれか一方に係合部材を具備し、そのいずれか他方にその被係合部材を具備し、これら係合部材と被係合部材との係合によりトレーがトレー支持部材上で位置決めされるとともに、トレーの水平方向の移動を規制される。
これにより、トレーをリフト上の正規の位置に載せることができるとともに、リフト上でトレーの水平方向の動きを規制してトレーのリフトからの落下を防止することができ、また、リフトと入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階との間でトレーを確実に乗せ換えることができる。
第3に、係合部材は上下方向に向けて凸状の部材により形成され、被係合部材は当該凸状の部材が嵌合可能な凹状の部材により形成される。
これにより、トレーをリフト上の正規の位置に載せることができるとともに、リフト上でトレーの水平方向の動きを規制してトレーのリフトからの落下を防止することができ、リフトと入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階との間でトレーを確実に乗せ換えることができる。
第4に、凹状の部材に凸状の部材を係合案内するガイド面が併設される。
これにより、凸状の部材は凹状の部材にそのガイド面の案内により位置合わせされながら嵌合されるので、これら凸状の部材と凹状の部材との嵌合を円滑かつ確実に行うことができる。
第5に、連絡部材又は昇降部材のいずれか一方に係合部材を具備し、そのいずれか他方にその被係合部材を具備し、これら係合部材と被係合部材との係合により連絡部材が昇降部材上に位置決めされるとともに、連絡部材の水平方向の移動を規制される。
これにより、連絡部材をリフト上の正規の位置に載せることができるとともに、リフト上で連絡部材の水平方向の動きを規制して連絡部材のリフトからの落下を防止することができ、また、リフトと入出庫先の格納階層との間で連絡部材を確実に受け渡しすることができる。
第6に、連絡部材はリフトの昇降路の位置に応じて、トレー循環路に連絡可能な単方向又は複数方向の経路部材を具備する。
これにより、リフトの昇降路の位置に応じて、連絡部材の単方向又は複数方向の経路部材がリフトの昇降路上で各格納階層のトレー循環路に組み合わせられ、トレー循環路全体を連続することができる。
第7に、連絡部材に水平方向に進退可能なアームとその駆動部とを具備し、各階層に連絡部材のアームが係合可能なアーム受け部を具備する。
これにより、連絡部材はアームが自動車の入出庫階及び各格納階層を含む各階層のアーム受け部に係合され、連絡部材を各階層のレベルに合わせて固定することができる。
第8に、連絡部材のアームが任意の階層の上方所定の高さで連絡部材の外方に向けて駆動され、昇降部材が下降されることにより、連絡部材のアームが当該階層のアーム受け部に支持されて、連絡部材が当該階層に受け渡しされる。
これにより、連絡部材を各階層に受け渡しする際に、連絡部材のアームは各階層のアーム受け部に上方から降ろされればよく、アームとアーム受け部との間のレベル合わせの精度が要求されないので、連絡部材を各階層のレベルに単純な下降動作だけで正確に固定することができる。
第9に、連絡部材が昇降部材により任意の階層にレベル合わせされ、連絡部材のアームが外方に向けて駆動されることにより、連絡部材が当該階層のアーム受け部に支持されて、連絡部材が当該階層に受け渡しされる。
これにより、連絡部材を各階層に受け渡しする際に、アームとアーム受け部との間のレベル合わせの精度が要求されるが、連絡部材を各階層のレベルに正確に固定することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1乃至図3に本発明の第1の実施の形態における機械式駐車装置のリフトを示している。このリフト3Aは、地下式の多層形水平循環式駐車装置に適用して、自動車の入出庫階と複数の格納階層との間に設置され、トレーを昇降するように構成されている。
【0012】
まずここで、多層形水平循環式駐車装置の概要について、図1及び図2を用いて説明する。図1において、1は地上1階に設置された自動車の入出庫部であり、21、22は地下の設置空間に2階層にして形成された自動車の格納階層である。
【0013】
この駐車設備の場合、自動車の入出庫部1は端部乗込方式になっている。すなわち、この自動車の入出庫部1は自動車の格納階層21、22において形成される第1のトレー横行路201の一端部の上方に設置されている。したがってこの自動車の入出庫部1と第1のトレー横行路201の一端部との間にリフト3Aが据え付けられることになる。
【0014】
2階層からなる自動車の格納階層21、22はそれぞれ、図2に示すように、トレー循環路200が形成されていて、このトレー循環路200上に自動車を載せる複数のトレー5が配置されている。トレー循環路200は、第1、第2のトレー横行路201、202と、第1、第2のトレー縦行路203(第2のトレー縦行路は図示省略のため符号なし)とを備えている。第1、第2のトレー横行路201、202は、第1、第2のトレー横送りレール210、220と、図示されない第1、第2のトレー横送り装置とにより構成される。これら第1、第2のトレー横行路201、202上に、各トレー横行路201、202の端部にトレー1台分の空きスペースが設けられて、複数のトレー5が横列に、相互に隣接するトレー5間がトレー5の縦方向及び上下方向の移動により係脱可能なカップラ6(図5参照)により連結されて配置され、第1、第2のトレー列501、502が形成される。なお、ここで第1、第2のトレー横送り装置は、第1、第2のトレー横送りレール210、220間に設置され、両端に各トレー5のトレー縦横送りガイド54に係合可能なローラを有するクランクアームと、クランクアームを水平方向に旋回駆動する駆動部とを対にして備える。一対のクランクアームの旋回運動により、各クランクアーム両端のローラが交互に各トレー5のトレー縦横送りガイド54の係脱端540に係合離脱しながら各トレー5を横方向に押し出し、第1のトレー横行路201上の第1のトレー列501全体を(図2中、左方向又は右方向へ)横送りする。第1のトレー縦行路203は、第1、第2のトレー横送りレール210、220の一端部間に直角に交差する第1のトレー縦送りレール230と、図示されない第1のトレー縦送り装置とにより構成される。なお、ここで第1のトレー縦送り装置は、第1のトレー縦送りレール230の外側に近接して設置され、モータ駆動の駆動側のスプロケット、従動側のスプロケット、エンドレスチェーン、一対の係合ピンなどにより構成される。通常、各係合ピンは各トレー横行路201、202に沿って配設された図示されないガイドレールの延長上に設定された停止位置に待機され、第1のトレー縦送り装置の1動作毎に各係合ピンが一方の停止位置から他方の停止位置まで周回移動される。第1、第2のトレー列501、502の横送りによりトレー5が第1のトレー縦行路203に移動されることにより、トレー5下面のトレー縦横送りガイド対53(図4参照)の一方に係合ピンが係合され、この係合状態から係合ピンの周回運動により、トレー縦横送りガイド対53の一方を縦方向に押して、トレー5を縦送りする。なお、第2のトレー縦行路は、第1、第2のトレー横送りレール210、220の他端部間に同様にして構成される。
【0015】
なお、ここで使用するトレー5はすべて同一の構成になっている。図4、図5に示すように、トレー5の下面に、その略四隅に横向きに軸支され、各トレー横送りレール210、220上を走行可能な4輪構成の横行車輪51と、各横行車輪51の内側に近接して縦向きに軸支され、トレー縦送りレール230上を走行可能な4輪構成の縦行車輪52とを備え、さらにこの下面の前側で各横行車輪51及び縦行車輪52の外側にそれぞれ、所定の長さでトレー5の幅方向に向けて配置され、トレーの横行ガイド(図示省略)と第1、第2のトレー縦送り装置の係合ピンに係合可能な溝形(断面略逆U字形)のトレー縦横送りガイド対53と、この下面の中心に所定の長さで、トレー5の長手方向に向けて配置され、トレー5の縦行ガイド(図示省略)と第1、第2のトレー横送り装置のクランクアーム(のローラ)に係合可能な溝形(断面略逆U字形)のトレー縦横送りガイド54とを備える。また、各トレー5の左右両側部には、トレー列として横方向に隣接する各トレー5同士を連結するために、カップラ6が設けられている。このカップラ6は、平断面が略U字形の被係合部を有する雌連結金具60と、平断面が略逆U字形の係合部を有する雄連結金具61とからなる。各トレー5の左側部の前側及び後側に雌連結金具60が取り付けられていて、右側部の前側及び後側に雄連結金具61が取り付けられている。
【0016】
このような水平循環式駐車装置に、図1に示すように、リフト3Aは地上1階の自動車の入出庫部1と各格納階層21、22との間に据え付けられる。このリフト3Aの据え付けに当たり、リフトの昇降路30は地上1階の自動車の入出庫部1と各格納階層21、22との間に、トレー循環路200を中断して貫通形成される。すなわち、この水平循環式駐車装置の場合、端部乗込方式が採用されているので、リフトの昇降路30はトレー循環路200のうち、トレー5を横送りする第1のトレー横行路201の一端部に設定され、図2に示すように、その横行路201及び第1のトレー縦行路203の一部が中断されて貫通される。
リフト3Aは、図1に示すように、逆L字形の昇降フレーム31を昇降する片持ち構造になっていて、リフトの昇降路30に立ち上げられた2本の昇降ガイド301と、これらの昇降ガイド301の案内により昇降路30上を昇降するL字形の昇降フレーム31と、この昇降フレーム31を昇降駆動する昇降駆動装置31Uと、昇降フレーム31上に設置され、昇降フレーム31上の所定の高さでトレー5を支持するトレー支持フレーム32と、昇降フレーム31上に離脱可能に配置されて、各格納階層21、22のリフトの昇降路30上でトレー循環路200上の中断部を連絡する連絡フレーム33とを備える。
以下、リフト3Aの各部について説明を補足していく。
【0017】
2本の昇降ガイド301は、リフトの昇降路30において第1のトレー横行路201の一端部に近接して前後に、自動車の入出庫部1の直下の高さまで立ち上げられている。
【0018】
昇降フレーム31は、図3に示すように、水平材、垂直材、斜材などにより組み立てられた前後一対のフレーム311と、これら一対のフレーム311間に連結された上下の水平材312、斜材313などにより構成され、一対のフレーム311の上下に図示されないガイドローラが軸支されている。
この昇降フレーム31の昇降駆動装置31Uは、上下のスプロケット、駆動チェーン、これらスプロケット及び駆動チェーンを回転駆動する駆動用モータとその動力伝達機構とを備え、昇降ガイド301に組み立てられている。すなわち、(図1参照)各昇降ガイド301の上下にそれぞれスプロケットが軸支され、これら上下スプロケット間に駆動チェーンが巻き掛けられる。また、各スプロケット及び駆動チェーンを回転駆動する駆動用モータとその動力伝達機構が昇降路の下部ピット上に設置される。
このようにして、昇降フレーム31は上下の各ガイドローラが昇降ガイド301上に組み付けられるとともに、その上下所定の位置に駆動チェーンが連結されて吊り下げられる。
【0019】
トレー支持フレーム32は、図1に示すように、複数の支柱321により構成され、昇降フレーム31上に立ち上げられている。ここでは所定の高さを有する4本の支柱321が、図2に示すように、昇降フレーム31上の内方で、2本ずつ左右一対として前後に相互に対向させて設置されている。これらの支柱321により、昇降フレーム31上の所定の高さでトレー5を支持するようになっている。なお、昇降フレーム31上でトレー支持フレーム32によりトレー5を支持する所定の高さとして、少なくともトレー支持フレーム32上のトレー5と昇降フレーム31上の連絡フレーム33が干渉しない高さが設定される。
【0020】
また、これらの支柱321でトレー5を支持する関係で、図3に示すように、トレー5の下面又はトレー支持フレーム32のいずれか一方に係合部材41を具備し、そのいずれか他方にその被係合部材42を具備し、これら係合部材41と被係合部材42との係合によりトレー5がトレー支持フレーム32上に位置決めされるとともに、トレー5の水平方向の移動を規制されるように構成されている。この実施の形態では、トレー5に係合部材41が設けられ、支柱321の上部にその被係合部材42が設けられている。ここで、係合部材41は係止突起により形成されるが、この水平循環式駐車装置に使用するトレー5の場合、その下面長手方向(前後方向)所定の位置にその下面の幅方向(左右方向)に向けて補強用の角パイプ材が固定されているため、この角パイプ材の断面形状が凸状の部材として利用される。したがって、このトレー5の場合、係合部材41として特別の部材を追加的に設ける必要がない。これに対して、被係合部材42は係止突起41に嵌合可能な係止凹部として形成され、このトレー支持フレーム32の場合、各支柱321の上部がトレー5の角パイプが嵌合可能な凹状に形成される。またこの係止凹部42の場合、その内面形状に、トレー5の係止突起41、すなわち角パイプ材を有効に呼び込み、位置合わせするために、ガイド面43が併せて設けられている。このガイド面43の場合、係止凹部42の内面がナイロンなどの弾性材料により上方(つまりトレー5の係止突起41が係脱される係止凹部42最上部の開放面)から下方(つまりトレー5の係止突起41が載せられる係止凹部最下部の支持面)に向けて漸次幅狭のテーパ状に形成されている。
【0021】
連絡フレーム33は、図2に示すように、第1のトレー横行路201上の第1のトレー横送りレール210に連絡可能なトレー横送り経路レール331と、第1のトレー縦行路203上の第1のトレー縦送りレール230に連絡可能なトレー縦送り経路レール332と、第1のトレー縦送り経路レール332の両側に平行に、第1のトレー横送り経路フレーム331に交差して配列され、これら第1のトレー横送り経路レール331、第1の縦送り経路レール332を補強する補強フレーム333とにより形成され、リフトの昇降路30上で各格納階層21、22の第1のトレー横行路201上及び第1のトレー縦行路203上に連絡可能に構成されている。この連絡フレーム33はトレー縦送り経路レール332の各レール間にトレー支持フレーム32を挿通して昇降フレーム31上に配置され、上方向に離脱可能に搭載される。また連絡フレーム33の略四隅に、レベルロック装置34が設置されている。このレベルロック装置34は水平方向に進退可能な4本のアーム341とその駆動装置342として4個のリニアドモータとを具備し、左右の補強フレーム333の前後に取り付けられて、4本のアーム341が連絡フレーム33の外側方向(左方向又は右方向)に向けて進退可能に構成される。併せて自動車の入出庫部(自動車の入出庫階)1、各格納階層21、22にこのレベルロック装置34の4本のアーム341が係合可能な溝形の又は凹状の4つのアーム受け部340が取り付けられる。この場合、自動車の入出庫部1には、図1に示すように、4つのアーム受け部340がフロアに形成されたトレーの昇降口10の開口縁部(ここでは左側縁部及び右側縁部の前後)の所定の位置に取り付けられ、これらのトレー受け部340により連絡フレーム33が支持される。この連絡フレーム33がトレー5の受け座として、そのトレー横送り経路レール331及びトレー縦送り経路レール332上にトレー5が横行車輪51、縦行車輪52を乗せて支持され、その上面(自動車の載置面)が自動車の入出庫部1のフロア上に設定された自動車の乗込レベルに合わせられるようになっている。また、自動車の格納階層21、22には、図2に示すように、2つのアーム受け部340が第1のトレー横送りレール210間に架け渡された固定フレームに取り付けられ、またこれら各アーム受け部340に対向して2つずつアーム受け部340がリフト3Aの昇降ガイド301間に各格納階層21、22ごとに架け渡された固定フレームに取り付けられ、これら各格納階層21、22の各トレー受け部340により連絡フレーム33が、トレー横送り経路フレーム331を各格納階層21、22の第1のトレー横送りレール210に連続的に配列可能に、併せてトレー縦送り経路フレーム332を各格納階層21、22の第1のトレー縦送りレール230に連続的に配列可能に、支持されるようになっている。またこの連絡フレーム33と各階層1、21、22のレベルロックはリフト3Aの昇降動作に協働して実行される。すなわち、連絡フレーム33はリフト3Aの昇降フレーム31に搭載され、昇降フレーム31と一体に昇降されるので、連絡フレーム33がレベルロックされる階層1又は21又は22に対して上方所定の高さから当該階層1又は21又は22に向けて下降中に、連絡フレーム33の各アーム341が各アーム受け部340に対して係合可能な位置まで前進駆動され、連絡フレーム33が当該階層1又は21又は22に到達すると同時に、各アーム341が当該階層1又は21又は22の各アーム受け部340に支持されることにより、連絡フレーム33が当該階層1又は21又は22に受け渡しされ、そのレベルにロックされる。
【0022】
また、この連絡フレーム33はリフト3Aの昇降フレーム31上に搭載される関係で、図1に示すように、連絡フレーム33又は昇降フレーム31のいずれか一方に係合部材44を具備し、そのいずれか他方にその被係合部材45を具備し、これら係合部材44と被係合部材45との係合により連絡フレーム33が昇降フレーム31上に位置決めされるとともに、連絡フレーム33の水平方向の移動を規制される。この実施の形態では、連絡フレーム33に係合部材44が設けられ、昇降フレーム31にその被係合部材45が設けられている。ここで、係合部材44に係止突起が採用され、この場合、図6に示すように、連絡フレーム33の前後にそれぞれ、平断面が略くの字形をなす2つの係合面441が形成されている。また被係合部材45にその係止凹部45が採用され、この場合、図7に示すように、昇降フレーム31の前後にそれぞれ、2つのガイドローラ450が近接して、縦向きに回転可能に、かつそれぞれの軸方向をV字形に交差して軸支され、各2つのガイドローラ450が連絡フレーム33の各係止突起44の2つの係合面441に接触して係合可能に設置されている。このようにして連絡フレーム33の各係止突起44の2つの係合面441が昇降フレーム31上の各ガイドローラ450間に各ガイドローラ450の回転により案内されて、各係止突起44と各2つのガイドローラ450が係合されるようになっている。
【0023】
次に、上記水平循環式駐車装置におけるリフトの動作について図8乃至図11を参照しながら説明する。なお、図8乃至図11では、リフト3Aが下の格納階層22から上の格納階層21に移動して上の格納階層21に格納されている自動車を出庫する場合を例示している。
まず、図8(a)には、リフト3Aの昇降フレーム31から既に連絡フレーム33が下の格納階層22に受け渡しされている状態が示されている。すなわち、連絡フレーム33は四隅の各アーム341が外方に向けて突出され、これが下の格納階層22の各アーム受け部340に支持されて当該階層22のトレー循環路200に連絡されている。なお、連絡フレーム33がリフト3Aの昇降フレーム31から当該階層22に受け渡しされた時点で、昇降フレーム31はリフトの昇降路30の下部ピットまで下降され、昇降フレーム31上のトレー支持フレーム32とともに連絡フレーム33から離間される。このリフト3Aの場合、端部乗込方式が採用され、リフト3Aがトレー循環路200のうち、トレー5を横送りする第1のトレー横行路201の一端部に設置されて、その端部で連絡フレーム33は第1のトレー横行路201と第1のトレー縦行路203に連絡されている。したがって、下の格納階層22では入庫運転又は出庫運転又はその準備運転が、必要に応じて、実行される。この場合、第1、第2のトレー横送り装置と第1、第2のトレー縦送り装置とにより、第1、第2のトレー横行路201、202間における一方の対角線上の端部に形成された空きスペースに向けて第1、第2のトレー列501、502を横送りする工程と、この横送りにより第1、第2のトレー横行路201、202における他方の対角線上の端部に形成された空きスペースに向けて各トレー5を縦送りする工程とを繰り返され、各トレー5がトレー循環路200上で循環移動される。
【0024】
さて、リフト3Aがこの下の格納階層22から上の格納階層21に移動される際に、連絡フレーム33上にトレー5が載せられている場合、まずこの連絡フレーム33上からトレー5が移動されて、連絡フレーム33上にトレー5が載せられていない状態の、トレー5のレイアウトが作られる。この場合、連絡フレーム33上のトレー5はこの連絡フレーム33を含む第1のトレー横行路201上の他のトレー5とカップラ6を介して連結されているので、図8(b)に示すように、この連絡フレーム33を含む第1のトレー横行路201上で連絡フレーム33上のトレー5を含むトレー列501が第1のトレー横送り装置によりリフトの昇降路30とは反対方向にトレー1枚分だけ移動されて、連絡フレーム33上からトレー5が移動される。なお、連絡フレーム33上にトレー5が載せられていない状態であれば、この動作は勿論不要である。
【0025】
続いて、リフト3Aの駆動により、昇降フレーム31が上昇され、この昇降フレーム31が所定の高さまで昇降されたところから昇降フレーム31上のトレー支持フレーム32が下の格納階層22に受け渡しされている連絡フレーム33のトレー縦送り経路レール332間に進入されていき、この昇降フレーム31がさらに所定の高さまで昇降されたところで連絡フレーム33下面前後の各係止突起44の2つの係合面441が昇降フレーム31上の前後各2つのガイドローラ450に回転係合されながら案内されていき、昇降フレーム31が下の格納階層22の連絡フレーム33に達すると同時に、連絡フレーム33下面の各係止突起44と昇降フレーム31上の各2つのガイドローラ450が完全に係合されて連絡フレーム33が昇降フレーム31上に位置決めされ、さらにその水平方向の移動規制されて搭載される。そして引き続き昇降フレーム31の上昇により、連絡フレーム33が下の格納階層22から持ち上げられて離脱される。すなわち、連絡フレーム33が下の格納階層22から昇降フレーム31に受け渡しされる。
【0026】
続いて、昇降フレーム31の昇降中、連絡フレーム33の各アーム341がその駆動装置342の後退駆動により連絡フレーム33の内方へ各階層の各アーム受け部340に係合しない位置まで後退される。そして、図9(a)に示すように、連絡フレーム33が上の格納階層21よりも少し上方の所定の高さに達したときに昇降フレーム31の上昇が停止され、次いで連絡フレーム33の各アーム341がその駆動装置342の前進駆動により連絡フレーム33の外方へ各階層の各アーム受け部340に係合する位置まで突出される。そして、図9(b)に示すように、今度はリフト3Aの下降駆動により、昇降フレーム31が下降され、この昇降フレーム31上の連絡フレーム33が上の格納階層21のレベルに達すると同時に、連絡フレーム33の各アーム341が上の格納階層21の各アーム受け部340に支持されて当該階層21のトレー循環路200に連絡される。なお、この連絡フレーム33がリフト3Aの昇降フレーム31から当該階層21に受け渡しされた時点で、リフト3Aの昇降フレーム31はリフトの昇降路30を所定の高さまで下降され、昇降フレーム31上のトレー支持フレーム32とともに連絡フレーム33から離される。このようにして上の格納階層21で、連絡フレーム33が第1のトレー横行路201と第1のトレー縦行路203に連絡されると、図10に示すように、この上の格納階層21で入庫運転又は出庫運転又はその準備運転が実行される。この場合、第1、第2のトレー横送り装置と第1、第2のトレー縦送り装置とにより、第1、第2のトレー横行路201、202間における一方の対角線上の端部に形成された空きスペースに向けて第1、第2のトレー列501、502を横送りする工程と、この横送りにより第1、第2のトレー横行路201、202における他方の対角線上の端部に形成された空きスペースに向けて各トレー5を縦送りする工程とを繰り返され、各トレー5がトレー循環路200上で循環移動される。なお、この事例では出庫の自動車を載せたトレー5が既にリフトの昇降路30に隣接する位置に停止されているので、この場合はこの連絡フレーム33を含む第1のトレー横行路201上で第1のトレー列501が第1のトレー横送り装置によりリフトの昇降路30に向けてトレー1枚分だけ移動されて、連絡フレーム33上に当該トレー5が移動される。
【0027】
続いて、リフト3Aの駆動により、昇降フレーム31が上昇されて、この昇降フレーム31上のトレー支持フレーム32が上の格納階層21に受け渡しされている連絡フレーム33のトレー縦送り経路フレーム332間に進入されていき、トレー支持フレーム32上部の各係止凹部42が連絡フレーム33上のトレー5の各係止突起41に向けて、また昇降フレーム31上の各2つのガイドローラ450が連絡フレーム33の各係止突起44に向けて接近されていく。この昇降フレーム31がさらに上昇されると、トレー5下面の各係止突起41がトレー支持フレーム42上部に各係止凹部42にそのガイド面43の案内により係合されて、トレー5がトレー支持フレーム32上に位置決めされ、さらにその水平方向を移動規制されて、トレー5がトレー支持フレーム32に乗せ換えられる。さらに昇降フレーム31の上昇により、連絡フレーム33下面前後の各係止突起44の2つの係合面441が昇降フレーム31上の前後各2つのガイドローラ450に回転係合されながら案内され、昇降フレーム31が上の格納階層21の連絡フレーム33に達すると同時に、連絡フレーム33下面の各係止突起44と昇降フレーム31上の各2つのガイドローラ450が完全に係合されて連絡フレーム33が昇降フレーム31上に位置決めされ、さらにその水平方向の移動規制されて搭載される。そして、続く昇降フレーム31の上昇により、連絡フレーム33が上の格納階層21から持ち上げられて上の格納階層21から昇降フレーム31上に受け渡しされる。
【0028】
続いて、昇降フレーム31の昇降中、連絡フレーム33の各アーム341がその駆動装置342の後退駆動により連絡フレーム33の内方へ各アーム341が各階層の各トレー受け部340に係合しない位置まで戻し入れられる。そして、連絡フレーム33が自動車の入出庫部1上の自動車の乗込レベルよりも少し上方の所定の高さに達したときに昇降フレーム31の上昇が停止される。次いで、図11(a)に示すように、連絡フレーム33の各アーム341がその駆動装置342の前進駆動により連絡フレーム33の外方へ、各アーム341が自動車の入出庫階の各アーム受け部340に係合する位置まで突出される。そして、図11(b)に示すように、今度はリフト3Aの下降駆動により、昇降フレーム31が下降され、まず連絡フレーム33が各アーム341を自動車の入出庫階の各アーム受け部340に支持されて自動車の入出庫階に受け渡しされ、次いでトレー支持フレーム32上のトレー5が自動車の入出庫部1の自動車の乗込レベルに達すると同時に、トレー5がトレー支持フレーム32から連絡フレーム33に乗せ換えられる。さらに昇降フレーム31はリフトの昇降路30を所定の高さまで下降され、昇降フレーム31上のトレー支持フレーム32とともに連絡フレーム33から離される。このようにして連絡フレーム33が自動車の入出庫部1に受け渡しされ、その上にトレー5が乗せられると、ここで自動車の入出庫が行われる。なお、この動作では、リフト3Aから自動車の入出庫階へ連絡フレーム33が受け渡しされて、トレー5がトレー支持フレーム32から連絡フレーム33へ乗せ換えられているが、トレー5が昇降フレーム31上のトレー支持フレーム32に乗せられたまま、自動車の入出庫階へ上昇され、昇降フレーム31の停止によりトレー5を自動車の乗込レベルに支持することもできる。
【0029】
このように上記第1の実施の形態によれば、各格納階層21、22のトレー循環路200上にトレー循環路200を中断してリフトの昇降路30を形成し、リフト3Aを設置するので、トレー循環路200を簡単な構造にして、低コストにリフト3Aを設置することができる。
また、リフト3Aの昇降フレーム31から連絡フレーム33が入出庫先の格納階層に受け渡しされることにより、その格納階層のトレー循環路200の中断部が連絡されてトレー循環路200全体が連続されるので、リフト3Aの連絡フレーム33が入出庫先の格納階層に受け渡しされると即時に、そのトレー循環路200上でトレー5を循環移動することができ、さらにその他の格納階層でリフトの昇降路30が開通されているので、入出庫先の格納階層でリフト3Aの連絡フレーム33上に入出庫のトレー5が移動されると即時に、このトレー5をリフト3Aの昇降により自動車の入出庫部1へ移送することができる。したがって駐車装置全体の動作に無駄な動作がなく、入出庫動作を迅速、かつ円滑に行うことができる。
さらに、このリフト3Aの連絡フレーム33の受け渡し方式により、このリフト3Aを免震構造の建物に適用することができる。すなわち、下側に属する構造体にリフト3A及び自動車の格納階層21、22を備え、上側に属する構造体に自動車の入出庫部1を備え、リフト3Aと自動車の入出庫部1とを切り離しても、リフト3Aと自動車の入出庫部1との間で連絡フレーム33を受け渡しすることによりトレー5を乗せ換えることができる。
【0030】
さらに、昇降フレーム31上でトレー支持フレーム32によりトレー5を支持する所定の高さに、少なくともトレー支持フレーム32上のトレー5と昇降フレーム31上の連絡フレーム33が干渉しない高さが設定されるので、リフト3Aから入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階へ入出庫のトレー5を乗せ換える場合に、リフト3Aの駆動により、その昇降フレーム31、トレー5を載せたトレー支持フレーム32、連絡フレーム33が一体に入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階に上昇又は下降されて、その連絡フレーム33が入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階に受け渡しされることにより、当該格納階層にトレー循環路200が連続され、又は連絡フレーム33が自動車の入出庫階にトレー5の受け座として配置され、この連絡フレーム33の受け渡しに続いてリフト3Aが下降されることによりトレー支持フレーム32から入出庫のトレー5が当該格納階層の連絡フレーム33上に乗せ換えられて、当該格納階層のトレー循環路200上でトレー5を循環移動することができ、また当該入出庫部1にトレー5を待機することができる。また反対に、入出庫の格納階層又は自動車の入出庫階からリフト3Aへトレー5を乗せ換える場合に、リフト3Aの駆動により、その昇降フレーム31が入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階に下方から上昇されて、まず、その階層からトレー5が昇降フレーム31上のトレー支持フレーム32に乗せ換えられて、その階層よりも所定の高さまで持ち上げられ、これに続いてその階層の連絡フレーム33が昇降フレーム31に受け渡しされる。この連絡フレーム33の受け渡しに続いて、リフト3Aが上昇又は下降されることによりトレー5を他の階層へ移送することができる。
【0031】
またさらに、トレー5の下面の角パイプ材を係止突起41として利用し、トレー支持フレーム32上にその被係合部材として係止凹部42を具備して、これら係止突起41と係止凹部42との係合によりトレー5をトレー支持フレーム32上に位置決めするとともに、トレー5の水平方向の移動を規制するので、トレー5をリフト3A上の正規の位置に載せることができるとともに、リフト3A上でトレー5の水平方向の動きを規制してトレー5のリフト3Aからの落下を防止することができ、これによりリフト3Aと入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階との間でトレー5を確実に乗せ換えることができる。
また、この実施の形態では、係止凹部42に係止突起41を位置合わせするテーパ状のガイド面43が形成されているので、角形のパイプ材でも係止凹部42にそのガイド面43の案内により位置合わせされながら嵌合され、これら係止突起41と係止凹部42との嵌合を円滑かつ確実に行うことができる。
なお、上記とは反対に、トレー5の下面に係止凹部42を具備し、トレー支持フレーム32上に係止突起41を具備してもよく、このように変更しても上記と同様の作用効果を得ることができる。
また、係止突起41の外形やこれに対する係止凹部42の内面形状は種々に変更され得る。
【0032】
またさらに、連絡フレーム33に係合部材44を具備し、昇降フレーム31にその被係合部材45を具備し、これら係合部材44と被係合部材45との係合により連絡フレーム33を昇降フレーム31上で位置決めするとともに、連絡フレーム33の水平方向の移動を規制するので、連絡フレーム33をリフト3A上の正規の位置に載せることができるとともに、リフト3A上で連絡フレーム33の水平方向の動きを規制して連絡フレーム33のリフト3Aからの落下を防止することができ、これにより、リフト3Aと入出庫先の格納階層又は自動車の入出庫階との間で連絡フレーム33を確実に受け渡しすることができる。
また、この実施の形態の場合、係合部材44として、係止突起が採用され、連絡フレーム33の前後にそれぞれ、平断面が略くの字形をなす2つの係合面441が形成され、一方被係合部材45として、昇降フレーム31の前後に2つのナイロン製のガイドローラ450が近接して、縦向きに回転可能に、かつ(それぞれの軸方向をV字形に交差されて)略逆V字形の形に斜めに軸支され、各係止突起44の2つの係合面441が各2つのガイドローラ450に係合可能に構成されているので、各係止突起44の2つの係合面441が昇降フレーム31上の各ガイドローラ450間に各ガイドローラ450の回転により案内されて、各係止突起44と各ガイドローラ450を確実かつ円滑に、さらに騒音を発することなしに係合させることができる。
なお、上記とは反対に、連絡フレーム33に被係合部材45を具備し、昇降フレーム31に係合部材44を具備してもよく、このように変更しても上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0033】
またさらに、連絡フレーム33は各格納階層の第1のトレー横送りレール210及び第1のトレー縦送りレール230に連絡可能なトレー横送り経路レール331及びトレー縦送り経路レール332を具備しているので、このリフト3Aが端部乗込方式が採用されて、リフト3Aが第1のトレー横行路201の端部に設置されていても、連絡フレーム33上のトレー横送り経路レール331及びトレー縦送り経路レール332がリフトの昇降路30上で各格納階層21、22の第1のトレー横行路201及び第1のトレー縦行路203に組み合わせられて、トレー循環路200全体を連続することができる。
なお、この連絡フレーム33は、リフト3Aがトレー横行路201又は202の中間部に設置された場合は、トレー横送り経路レール331のみ設けてもよく、この単方向のレールのみでトレー循環路200全体を連続することができる。
【0034】
またさらに、連絡フレーム33にレベルロック装置34が設置され、水平方向に進退可能なアーム341とその駆動装置342とを具備し、併せて自動車の入出庫階を含む各階層に連絡フレーム33の各アーム341が係合可能なアーム受け部340を具備しているので、連絡フレーム33の各アーム341が各格納階層21、22又は自動車の入出庫部1の各アーム受け部340に係合され、連絡フレーム33を各階層21、22、1に固定することができる。この実施の形態の場合、連絡フレーム33の各アーム341が受け渡ししようとする階層の上方所定の高さで当該階層の各トレー受け部340に対して係合する位置まで駆動され、昇降フレーム31の下降により連絡フレーム33の各アーム341が当該階層の各アーム受け部340に上方から載せられるので、各アーム341と各アーム受け部340との間のレベル合わせの精度が要求されず、連絡フレーム33を各階層のレベルに単純な下降動作だけで正確にレベルロックすることができる。なお、このようなレベルロックに代えて、連絡フレーム33を昇降フレーム31の昇降動作によりまず受け渡しする階層のレベルに合わせてから、連絡フレーム33の各アーム341を駆動して各アーム受け部340に係合させるようにしてもよい。この場合、連絡フレーム33の各アーム341を各階層の各アーム受け部340に係合させる際に、各アーム341と各アーム受け部340との間のレベル合わせの精度が要求されるが、この両者間に各アーム341を各アーム受け部340に呼び込み、案内するガイドを設けることにより、連絡フレーム33を各階層のレベルに正確にロックすることもできる。
【0035】
(実施の形態2)
図12乃至図14に本発明の第2の実施の形態における機械式駐車装置のリフトを示している。このリフトはトレー支持フレームに代えてトレー旋回装置を備えた点が第1の実施の形態と異なり、その他の構成は第1の実施の形態と共通であり、第1の実施の形態と同様に、地下式の多層形水平循環式駐車装置に設置されている。なお、ここでは、リフトについて、第1の実施の形態と共通の構成は同じ符号を付してその重複した説明を省略する。また、多層形水平循環式駐車装置についても第1の実施の形態と同じ構成になっているので、各部に第1の実施の形態と同じ符号を付してその重複した説明を省略する。
【0036】
図12において、このリフト3Bは、昇降フレーム31上にトレー旋回装置35が設置されている。トレー旋回装置35は、旋回フレーム36と、旋回フレーム36を旋回駆動する旋回駆動装置37とを備えている。旋回フレーム36は、図13に示すように、昇降フレーム31上の連絡フレーム33、特にトレー縦送り経路フレーム332間を通り抜け可能な平行な2本の支持部材からなり、それぞれその両端部にトレー5の係止突起(角パイプ材)44に係合可能な係止凹部360が形成されている。なお、この係止凹部360にも第1の実施の形態に示す係止凹部42のガイド面43(図3参照)と同様のガイド面が併せて形成されている。旋回駆動装置37は、図14に示すように、旋回ベアリング370と、これを旋回駆動する旋回駆動部371とを具備している。なお、旋回ベアリング370は2重構造のギヤ付きベアリングからなり、一方のギヤ付きベアリングがリフト3Bの昇降フレーム31上に取り付けられ、他方のギヤ付きベアリングが旋回フレーム36に取り付けられる。これらのギヤ付きベアリングが係合されて、昇降フレーム31上に旋回フレーム36が旋回可能に取り付けられる。旋回駆動部371は旋回用モータ372と旋回ギヤ373とを備え、旋回用モータ372がリフト3Bの昇降フレーム31上に旋回ベアリング370に近接して設置され、旋回ギヤ373が旋回ベアリング370に歯合される。
【0037】
次に、上記水平循環式駐車装置におけるリフトの動作について図15乃至図18を参照しながら説明する。なお、図15乃至図18では、リフトが下の格納階層から上の格納階層に移動して上の格納階層に格納されている自動車を出庫する場合を例示している。
まず、図15(a)には、リフト3Bの昇降フレーム31から既に連絡フレーム33が下の格納階層22に受け渡しされている状態が示されている。すなわち、連絡フレーム33は四隅の各アーム341が外方に向けて突出され、これが下の格納階層22の各アーム受け部340に支持されて当該階層22のトレー循環路200に連絡されている。なお、連絡フレーム33がリフト3Bの昇降フレーム31から当該階層22に受け渡しされた時点で、リフト3Bの昇降フレーム31はリフトの昇降路30の下部ピットまで下降され、昇降フレーム31上のトレー旋回装置35とともに連絡フレーム33から離間される。このリフト3Bの場合、端部乗込方式が採用され、リフト3Bがトレー循環路200のうち、トレー5を横送りする第1のトレー横行路201の一端部に設置されて、連絡フレーム33はその端部で第1のトレー横行路201と第1のトレー縦行路203に連絡されている。したがって、下の格納階層22では入庫運転又は出庫運転又はその準備運転が、必要に応じて、実行される。この場合、第1、第2のトレー横送り装置と第1、第2のトレー縦送り装置とにより、第1、第2のトレー横行路201、202間における一方の対角線上の端部に形成された空きスペースに向けて第1、第2のトレー列501、502を横送りする工程と、この横送りにより第1、第2のトレー横行路201、202における他方の対角線上の端部に形成された空きスペースに向けて各トレー5を縦送りする工程とを繰り返され、各トレー5がトレー循環路200上で循環移動される。
【0038】
さて、リフト3Bがこの下の格納階層22から上の格納階層21に移動される際に、連絡フレーム33上にトレー5が載せられている場合、まずこの連絡フレーム33上からトレー5が移動されて、連絡フレーム33上にトレー5が載せられていない状態の、トレー5のレイアウトが作られる。この場合、連絡フレーム33上のトレー5はこの連絡フレーム33を含む第1のトレー横行路201上の他のトレー5とカップラ6を介して連結されているので、図15(b)に示すように、この連絡フレーム33を含む第1のトレー横行路201上で連絡フレーム33上のトレー5を含むトレー列501が第1のトレー横送り装置によりリフトの昇降路30とは反対方向にトレー1枚分だけ移動されて、連絡フレーム33上からトレー5が移動される。なお、連絡フレーム33上にトレー5が載せられていない状態であれば、この動作は勿論不要である。
【0039】
続いて、リフト3Bの駆動により、昇降フレーム31が上昇され、この昇降フレーム31が所定の高さまで昇降されたところから昇降フレーム31上のトレー旋回装置35の旋回フレーム36が下の格納階層22に受け渡しされている連絡フレーム33のトレー縦送り経路レール332間に進入されていき、この昇降フレーム31がさらに所定の高さまで昇降されたところで連絡フレーム33下面前後の各係止突起44の2つの係合面441が昇降フレーム31上の前後各2つのガイドローラ450に回転係合されながら案内されていき、昇降フレーム31が下の格納階層22の連絡フレーム33に達すると同時に、連絡フレーム33下面の各係止突起44と昇降フレーム33上の各2つのガイドローラ450が完全に係合されて連絡フレーム33が昇降フレーム31上に位置決めされ、さらにその水平方向の移動規制されて搭載される。そして引き続き昇降フレーム31の上昇により、連絡フレーム33が下の格納階層22から持ち上げられて離脱される。すなわち、連絡フレーム33が下の格納階層22から昇降フレーム31に受け渡しされる。
【0040】
続いて、昇降フレーム31の昇降中、連絡フレーム33の各アーム341がその駆動装置342の後退駆動により連絡フレーム33の内方へ各階層の各アーム受け部340に係合しない位置まで戻し入れられる。そして、図16(a)に示すように、連絡フレーム33が上の格納階層21よりも少し上方の所定の高さに達したときに昇降フレーム31の上昇が停止され、次いで連絡フレーム33の各アーム341がその駆動装置342の前進駆動により連絡フレーム33の外方へ各階層の各アーム受け部340に係合する位置まで突出される。そして、図16(b)に示すように、今度はリフト3Bの下降駆動により、昇降フレーム31が下降されていき、この昇降フレーム31上の連絡フレーム33が上の格納階層21のレベルに達すると同時に、連絡フレーム33の各アーム341が上の格納階層21の各アーム受け部340に支持されて当該階層21のトレー循環路200に連絡される。なお、この連絡フレーム33がリフト3Bの昇降フレーム31から当該階層21に受け渡しされた時点で、リフト3Bの昇降フレーム31はリフトの昇降路30を所定の高さまで下降され、昇降フレーム31上のトレー旋回装置35とともに連絡フレーム33から離される。このようにして上の格納階層21で、連絡フレーム33が第1のトレー横行路201と第1のトレー縦行路203に連絡されると、図17(a)に示すように、この上の格納階層21で入庫運転又は出庫運転又はその準備運転が実行される。この場合、第1、第2のトレー横送り装置と第1、第2のトレー縦送り装置とにより、第1、第2のトレー横行路201、202間における一方の対角線上の端部に形成された空きスペースに向けて第1、第2のトレー列501、502を横送りする工程と、この横送りにより第1、第2のトレー横行路201、202における他方の対角線上の端部に形成された空きスペースに向けて各トレー5を縦送りする工程とを繰り返され、各トレー5がトレー循環路200上で循環移動される。なお、この事例では出庫の自動車を載せたトレー5が既にリフトの昇降路30に隣接する位置に停止されているので、この場合はこの連絡フレーム33を含む第1のトレー横行路201上でトレー列501が第1のトレー横送り装置によりリフトの昇降路30に向けてトレー1枚分だけ移動されて、連絡フレーム33上に当該トレー5が移動される。
【0041】
続いて、リフト3Bの駆動により、昇降フレーム31が上昇されて、この昇降フレーム31上のトレー旋回装置35の旋回フレーム36が上の格納階層21に受け渡しされている連絡フレーム33のトレー縦送り経路レール332間に進入されていき、旋回フレーム36両端の各係止凹部360が連絡フレーム33上のトレー5の各係止突起41に向けて、また昇降フレーム31上の各2つのガイドローラ450が連絡フレーム33の各係止突起44に向けて接近されていく。この昇降フレーム31がさらに上昇されると、トレー5下面の各係止突起41が旋回フレーム36両端の各係止凹部360にそのガイド面の案内により係合されて、トレー5がトレー旋回装置35上に位置決めされ、さらにその水平方向の移動を規制されて、トレー5がトレー旋回装置35に乗せ換えられる。さらに昇降フレーム31の上昇により、続いて連絡フレーム33下面前後の各係止突起44の2つの係合面441が昇降フレーム31上の前後各2つのガイドローラ450に回転係合されながら案内され、昇降フレーム31が上の格納階層21の連絡フレーム33に達すると同時に、連絡フレーム33下面の各係止突起44と昇降フレーム33上の各2つのガイドローラ450が完全に係合されて連絡フレーム33が昇降フレーム31上に位置決めされ、さらにその水平方向の移動を規制されて搭載される。そして、続く昇降フレーム31の上昇により、連絡フレーム33が上の格納階層21から持ち上げられて上の格納階層21から昇降フレーム31に受け渡しされる。
【0042】
続いて、昇降フレーム31の昇降中、連絡フレーム33の各アーム341がその駆動装置342の後退駆動により連絡フレーム33の内方へ各アーム341が各階層の各トレー受け部340に係合しない位置まで戻し入れられる。そして、図17(b)に示すように、連絡フレーム33が自動車の入出庫部1上の自動車の乗込レベルよりも少し上方の所定の高さに達したときに昇降フレーム31の上昇が停止される。次いで、図18(a)に示すように、トレー旋回装置35が駆動され、旋回フレーム36の旋回により旋回フレーム36上のトレー5が所定方向(トレー5上に出庫の自動車が載せられている場合、その自動車の前部が自動車の入出庫部1の出庫口に向く方向)に向けられるとともに、連絡フレーム33の各アーム341がその駆動装置342の前進駆動により連絡フレーム33の外方へ各アーム341が各階層の各トレー受け部340に係合する位置まで突出される。そして、図18(b)に示すように、今度はリフト3Bの下降駆動により、昇降フレーム31が下降され、まず連絡フレーム33が各アーム341を自動車の入出庫階の各アーム受け部340に支持されて自動車の入出庫階に受け渡しされ、次いでトレー旋回装置35上のトレー5が自動車の入出庫部1の自動車の乗込レベルに達すると同時に、トレー5がトレー旋回装置35から連絡フレーム33に乗せ換えられる。さらに昇降フレーム31はリフトの昇降路30を所定の高さまで下降され、昇降フレーム31上のトレー旋回装置35とともに連絡フレーム33から離される。このようにして連絡フレーム33が自動車の入出庫部1に受け渡しされ、その上にトレー5が乗せられると、ここで自動車の入出庫が行われる。
なお、この動作でも、リフト3Bから自動車の入出庫階へ連絡フレーム33が受け渡しされて、トレー5がトレー旋回装置35から連絡フレーム33へ乗せ換えられているが、トレー5が昇降フレーム31上のトレー旋回装置35に乗せられたまま、自動車の入出庫階へ上昇され、昇降フレーム31の停止によりトレー5を自動車の乗込レベルに支持することもできる。
【0043】
第2の実施の形態では、このリフト3Bの動作の中で、トレー5の旋回はリフトの昇降路30上の、自動車の入出庫部1とは異なるレベルで行うことができる。この場合、図15から図16までに示す動作は共通で、図17から図18までに示す動作が図19乃至図20に示す動作に切り替えられる。
【0044】
すなわち、図19(a)に示すように、リフト3Bの駆動により、昇降フレーム31が上昇されて、この昇降フレーム31上の、トレー旋回装置35の旋回フレーム36が上の格納階層21に受け渡しされている連絡フレーム33のトレー縦送り経路レール332間に進入されていき、連絡フレーム33と同じ高さまで上昇されたところで、この旋回フレーム36に連絡フレーム33上のトレー5が支持され、昇降フレーム31がさらに上昇されてトレー5が連絡フレーム33から旋回フレーム36に乗せ換えられる。なお、このトレー5の乗せ換えにより、このトレー5とこの階層21の他のトレー5とのカップラ6の連結は切り離される。昇降フレーム31がさらに昇降されたところから連絡フレーム33下面の各係止突起44が昇降フレーム31上のガイドローラ450間に案内されながら係合されていき、昇降フレーム31が上の格納階層21の連絡フレーム33に達すると同時に、連絡フレーム33下面の各係止突起44が昇降フレーム31上の各2つのガイドローラ450間に係合されて連絡フレーム33が昇降フレーム31上に搭載される。そして、続く昇降フレーム31の上昇により、連絡フレーム33が上の格納階層21から持ち上げられて上の格納階層21から昇降フレーム31に受け渡しされる。このようにして連絡フレーム33が昇降フレーム31に受け渡しされると、リフト3Bの駆動が一時停止され、連絡フレーム33の各アーム341がその駆動装置342の後退駆動により連絡フレーム33の内方へ各アーム341が各階層の各アーム受け部340に係合しない位置まで戻し入れられる。続いて図19(b)に示すように、上の格納階層21では他のトレー5が第1のトレー横送り装置の駆動により、リフトの昇降路30から離れる方向に横送りされ、上の格納階層21のリフトの昇降路30に隣接する位置にトレー5の旋回に必要なスペースが形成される。なお、当該位置の反対側(すなわち180度方向)はリフト3Bの昇降ガイド301間の奥側に同様にトレー5の旋回に必要なスペースが確保されている。そしてここで、トレー旋回装置35が駆動される。すなわち、旋回フレーム36がその旋回駆動部371により旋回され、旋回フレーム36上の自動車を載せたトレー5が自動車の入出庫部1の直下で方向転換され、自動車の前部が自動車の入出庫部1における自動車の出庫方向に向けられる。
【0045】
続いて、図20(a)に示すように、リフト3Bの駆動により昇降フレーム31が昇降され、連絡フレーム33が自動車の入出庫部1上の自動車の乗込レベルよりも少し上方の所定の高さに達したときに昇降フレーム31の上昇が停止される。次いで、連絡フレーム33の各アーム341がその駆動装置342の前進駆動により連絡フレーム33の外方へ各アーム341が各階層の各トレー受け部340に係合する位置まで突出される。そして、図20(b)に示すように、今度はリフト3Bの下降駆動により、昇降フレーム31が下降され、まず連絡フレーム33が各アーム341を自動車の入出庫階の各アーム受け部340に支持されて自動車の入出庫階に受け渡しされ、次いで旋回フレーム36上のトレー5が自動車の入出庫部1の自動車の乗込レベルに達すると同時に、トレー5が旋回フレーム36から連絡フレーム33に乗せ換えられる。さらに昇降フレーム31はリフトの昇降路30を所定の高さまで下降され、昇降フレーム31上のトレー旋回装置35とともに連絡フレーム33から離される。このようにして連絡フレーム33が自動車の入出庫部1に受け渡しされ、その上にトレー5が乗せられると、ここで自動車の入出庫が行われる。
【0046】
なお、この動作でも、リフト3Bから自動車の入出庫階へ連絡フレーム33が受け渡しされて、トレー5がトレー旋回装置35から連絡フレーム33へ乗せ換えられているが、トレー5が昇降フレーム31上のトレー旋回装置35に乗せられたまま、自動車の入出庫階へ上昇され、昇降フレーム31の停止によりトレー5を自動車の乗込レベルに支持することもできる。
また、ここでは上の格納階層21よりも少し上のレベルでトレー5の旋回が行われているが、この昇降路30上でのトレー5の旋回はリフトの昇降路30上のいずれのレベルでも行うことができる。但し、本例のように上の格納階層21と自動車の入出庫部1との間には、自動車の入出庫部1のフロアをなすスラブの直下に躯体の梁などが架け渡されて、この梁が突出される分だけ階高が他の階層間に比べて広く取られることが多く、このスペースを利用することにより、特に階高を拡大することなしに、トレー5を自動車を載せた状態で旋回することができるという利点がある。
【0047】
このように上記第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができ、さらに昇降フレーム31上のトレー旋回装置35により、昇降フレーム31上でトレー5を旋回することができ、自動車を前進入庫、前進出庫させることができる。
【0048】
なお、上記第1、第2の実施の形態では、端部乗込方式が採用されて、リフトの昇降路30がトレー横行路201の端部に形成されて、リフト3A、3Bが設置されているが、中間部乗込方式にも適用することができ、リフトの昇降路30をトレー横行路201又は202の中間部に形成して、リフト3A、3Bを設置することができる。この場合、図21に示すように、リフトの昇降路30の四隅に4本の昇降ガイド301が設置されて、昇降フレーム(図示省略)がこれらの昇降ガイド301にガイドローラを有する昇降杆(図示省略)により組み付けられ、この昇降フレーム上にトレー支持フレーム又はトレー旋回装置(図示省略)と連絡フレーム33が同様に備えられる。このようにしても上記第1、第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。さらに、このリフトの場合、図22に示すように、連絡フレーム33にトレー横送り経路レール331とトレー縦送り経路フレーム332とを併せて備えることにより、リフトをトレー5を横送りするトレー横行路201とトレー5を縦送りするトレー縦行路203との交差点に設置することができ、連絡フレーム33のトレー横送り経路レール331でトレー横行路201を連絡するとともに、トレー縦送り経路フレーム332でトレー縦行路203を連絡して、トレー5をトレー横行路201でもトレー縦行路203でも、さらにトレー横行路201とトレー縦行路203との間でも循環することができる。
また、上記第1、第2の実施の形態では、リフトの昇降路30が自動車の入出庫階と各格納階層との間に、トレー循環路200を中断して貫通形成されて、リフト3A、3Bが設置されているが、リフトの昇降路30をトレー循環路200外に貫通形成して、リフト3A、3Bをトレー循環路200外に設置することもできる。この場合、連絡フレームに同様のトレー横送り経路レール又はトレー縦送り経路レール又はこれら両レールが形成され、これらのレールが各格納階層のリフトの昇降路上でトレー循環路外とトレー循環路との間に同様に着脱可能に連結されて、両者間が連絡される。このようにしても上記各実施の形態と同様に作用効果を奏することができる。
また、上記第1、第2の実施の形態では、水平循環式駐車装置のリフトを例示しているが、この水平循環式駐車装置には複数のトレーがマトリックス状に配列され、個々のトレー又は複数のトレーがパズル式に縦送り又は横送りされる所謂パズル方式の水平循環式駐車装置を含むものであり、パズル方式の水平循環式駐車装置にも上記各実施の形態のリフトを同様に適用して、同様の作用効果を奏することができる。
この他、このリフトを箱形循環式駐車装置にも同様に適用することができる。箱形循環式駐車装置は、上下方向に複数の固定レールが配列設置され、これら固定レール上に複数の自動車載置用のトレーが横行駆動機構により横行可能に配置された複数の自動車の格納階層と、各格納階層間に複数の可動レールが各固定レール間と同じ間隔に配列され、昇降駆動機構により垂直循環される複数の昇降路と、一つの昇降路上に設けられ、自動車の入出庫が行われる自動車の入出庫部とを有し、自動車をトレーに載せて各格納層間の箱形循環により格納する形式の駐車設備で、リフトを同様に設置することにより、同様の作用効果を奏することができる。この場合、図23に示すように、リフトの昇降フレーム31は、各格納階層21、22に対する対向方向が略門形でかつ、その両側を下方に向けて斜めに形成されることにより、昇降フレーム31が各格納階層21、22間に待機されている間でも、昇降フレーム31が各格納階層21、22のトレー5の水平方向の移動経路を遮断することがなく、各格納階層21、22に設定された必要最小限の階高を拡大することなしにリフトを設置することができる。これにより水平循環式駐車装置にも箱形循環式駐車装置にも、共通のリフトを使用することができる。
さらに、これらパズル方式を含む水平循環式駐車装置や箱形循環式駐車装置を他機種と複合化した駐車設備にも同様に適用できることは勿論である。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の機械式駐車装置のリフトによれば、各格納階層のトレー循環路上にトレー循環路を中断して又は各格納階層のトレー循環路外にリフトの昇降路を形成し、リフトを設置するので、トレー循環路上でもトレー循環路外でもトレー循環路を簡単な構造にして、低コストにリフトを設置することができる。
【0050】
また、リフトはリフトの昇降路上を昇降する昇降部材と、昇降部材上に設置され、昇降部材上の所定の高さでトレーを支持するトレー支持部材と、昇降部材上に離脱可能に配置されて、各格納階層のリフトの昇降路上でトレー循環路上の中断部を又はトレー循環路外とトレー循環路との間を着脱可能に連絡する連絡部材とを備え、昇降部材から連絡部材が入出庫先の格納階層に受け渡しされることにより、その格納階層のトレー循環路の中断部が連絡されてトレー循環路全体が連続され、又はその格納階層のトレー循環路外とトレー循環路が連絡されるので、リフトの連絡部材が入出庫先の格納階層に受け渡しされると即時に、そのトレー循環路上でトレーを循環移動することができ、さらにその他の格納階層でリフトの昇降路が開通されているので、入出庫先の格納階層でリフトの連絡部材上に入出庫のトレーが移動されると即時に、このトレーをリフトの昇降により自動車の入出庫階へ移送することができる。
さらに、トレー支持部材に代えてトレー旋回装置を備えることにより、トレーを自動車の入出庫階又はリフトの昇降路上で旋回できるので、自動車の出庫時又は自動車の入庫直後に予め自動車の向きを自動車の出庫方向に向けることができ、これにより自動車を前進入庫、前進出庫することができる。
したがって駐車装置全体の動作に無駄な動作がなく、入出庫動作を迅速、かつ円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における機械式駐車装置のリフトの正面図
【図2】同リフトの平面図
【図3】同リフトの側面図
【図4】同リフトに乗せられるトレーの下面図
【図5】同リフトに乗せられるトレーの側面図
【図6】同リフトの連絡フレームに備えた係合部材の平面図
【図7】同リフトの昇降フレームに備えた被係合部材の平面図
【図8】(a)同リフトの動作の一例を示し、リフトを下の格納階層から上の格納階層に移動して上の格納階層に格納されている自動車を出庫する動作の開始時点を示す正面図
(b)同リフトの、図8(a)に続く動作を示す正面図
【図9】(a)同リフトの、図8(b)に続く動作を示す正面図
(b)同リフトの、図9(a)に続く動作を示す正面図
【図10】同リフトの、図9(b)に続く動作を示す正面図
【図11】(a)同リフトの、図10に続く動作を示す正面図
(b)同リフトの、図11(a)に続く動作を示す正面図
【図12】本発明の第2の実施の形態における機械式駐車装置のリフトの正面図
【図13】同リフトの平面図
【図14】同リフトの側面図
【図15】(a)同リフトの動作の一例を示し、リフトを下の格納階層から上の格納階層に移動して上の格納階層に格納されている自動車を出庫する動作の開始時点を示す正面図
(b)同リフトの、図15(a)に続く動作を示す正面図
【図16】(a)同リフトの、図15(b)に続く動作を示す正面図
(b)同リフトの、図16(a)に続く動作を示す正面図
【図17】(a)同リフトの、図16(b)に続く動作を示す正面図
(b)同リフトの、図17(a)に続く動作を示す正面図
【図18】(a)同リフトの、図17(b)に続く動作を示す正面図
(b)同リフトの、図18(a)に続く動作を示す正面図
【図19】(a)同リフトの、図16(b)に続く動作を示す正面図
(b)同リフトの、図19(a)に続く動作を示す正面図
【図20】(a)同リフトの、図19(b)に続く動作を示す正面図
(b)同リフトの、図20(a)に続く動作を示す正面図
【図21】第1又は第2の実施の形態におけるリフトの他の適用例を示す平面図
【図22】第1又は第2の実施の形態におけるリフトのさらに他の適用例を示す平面図
【図23】第1又は第2の実施の形態におけるリフトをトレー循環路上に4本の昇降ガイドにより設置する場合の、昇降フレームの形状を示す側面図
【図24】従来の水平循環式駐車装置の平面図
【符号の説明】
1 自動車の入出庫部
10 トレーの昇降口
21、22 自動車の格納階層
200 トレー循環路
201 第1のトレー横行路
202 第2のトレー横行路
203 第1のトレー縦行路
210 第1のトレー横送りレール
220 第2のトレー横送りレール
230 第1のトレー縦送りレール
3A、3B リフト
30 リフトの昇降路
301 昇降ガイド
31 昇降フレーム
311 一対のフレーム
312 水平材
313 斜材
31U 昇降駆動装置
32 トレー支持フレーム
321 支柱
33 連絡フレーム
331 トレー横送り経路レール
332 トレー縦送り経路レール
333 補強フレーム
34 レベルロック装置
340 アーム受け部
341 アーム
342 駆動装置
35 トレー旋回装置
36 旋回フレーム
360 係止凹部
37 旋回駆動装置
370 旋回ベアリング
371 旋回駆動部
372 旋回用モータ
373 旋回ギヤ
41 係合部材(係止突起)
42 被係合部材(係止凹部)
43 ガイド面
44 係合部材(係止突起)
441 係合面
45 被係合部材(係止凹部)
450 ガイドローラ
5 トレー
501 第1のトレー列
502 第2のトレー列
51 横行車輪
52 縦行車輪
53 トレー縦横送りガイド対
54 トレー縦横送りガイド
540 係脱端
6 カップラ
60 雌連結金具
61 雄連結金具

Claims (11)

  1. 自動車を載せるトレーを水平方向に循環するトレー循環路を形成された複数の格納階層間又はこれら格納階層と自動車の入出庫階との間に設置され、トレーを昇降する機械式駐車装置のリフトにおいて、
    リフトの昇降路が各格納階層間に、トレー循環路上にこの循環路を中断して又はトレー循環路外に貫通形成され、
    リフトは、昇降ガイドの案内によりリフトの昇降路上を昇降する昇降部材と、昇降部材上に設置され、昇降部材上の所定の高さでトレーを支持するトレー支持部材と、昇降部材上に離脱可能に配置されて、各格納階層のリフトの昇降路上でトレー循環路上の中断部を又はトレー循環路外とトレー循環路との間を着脱可能に連絡する連絡部材とを備えたことを特徴とする機械式駐車装置のリフト。
  2. 自動車を載せるトレーを水平方向に循環するトレー循環路を形成された複数の格納階層間又はこれら格納階層と自動車の入出庫階との間に設置され、トレーを昇降する機械式駐車装置のリフトにおいて、
    リフトの昇降路が各格納階層間に、トレー循環路上にこの循環路を中断して又はトレー循環路外に貫通形成され、
    リフトは、昇降ガイドの案内によりリフトの昇降路上を昇降する昇降部材と、昇降部材上に設置され、昇降部材上の所定の高さでトレーを支持し、旋回するトレー旋回装置と、昇降部材上に離脱可能に配置されて、各格納階層のリフトの昇降路上でトレー循環路上の中断部を又はトレー循環路外とトレー循環路との間を着脱可能に連絡する連絡部材とを備えたことを特徴とする機械式駐車装置のリフト。
  3. 昇降部材上でトレー支持部材若しくはトレー旋回装置によりトレーを支持する所定の高さに、少なくともトレー支持部材上若しくはトレー旋回装置上のトレーと昇降部材上の連絡部材が干渉しない高さが設定される請求項1又は2に記載の機械式駐車装置のリフト。
  4. トレーの下面又はトレー支持部材若しくはトレー旋回装置のいずれか一方に係合部材を具備し、そのいずれか他方にその被係合部材を具備し、これら係合部材と被係合部材との係合によりトレーがトレー支持部材上又はトレー旋回装置上で位置決めされるとともに、トレーの水平方向の移動を規制される請求項1乃至3のいずれかに記載の機械式駐車装置のリフト。
  5. 係合部材は上下方向に向けて凸状の部材により形成され、被係合部材は当該凸状の部材が嵌合可能な凹状の部材により形成される請求項4に記載の機械式駐車装置のリフト。
  6. 凹状の部材に凸状の部材を係合案内するガイド面が併設される請求項5に記載の機械式駐車装置のリフト。
  7. 連絡部材又は昇降部材のいずれか一方に係合部材を具備し、そのいずれか他方にその被係合部材を具備し、これら係合部材と被係合部材との係合により連絡部材が昇降部材上に位置決めされるとともに、連絡部材の水平方向の移動を規制される請求項1乃至6のいずれかに記載の機械式駐車装置のリフト。
  8. 連絡部材はリフトの昇降路の位置に応じて、トレー循環路に連絡可能な単方向又は複数方向の経路部材を具備する請求項1乃至7のいずれかに記載の機械式駐車装置のリフト。
  9. 連絡部材に水平方向に進退可能なアームとその駆動部とを具備し、各階層に連絡部材のアームが係合可能なアーム受け部を具備する請求項1乃至8のいずれかに記載の機械式駐車装置のリフト。
  10. 連絡部材のアームが任意の階層の上方所定の高さで連絡部材の外方に向けて駆動され、昇降部材が下降されることにより、連絡部材のアームが当該階層のアーム受け部に支持されて、連絡部材が当該階層に受け渡しされる請求項1乃至9のいずれかに記載の機械式駐車装置のリフト。
  11. 連絡部材が昇降部材により任意の階層にレベル合わせされ、連絡部材のアームが外方に向けて駆動されることにより、連絡部材が当該階層のアーム受け部に支持されて、連絡部材が当該階層に受け渡しされる請求項1乃至9のいずれかに記載の機械式駐車装置のリフト。
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