JP2004064850A - ブラシレスモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】センサマグネットと磁気検出器との相対的な位置関係のずれに起因する騒音、振動を抑える。
【解決手段】ロータと一体回転する6極のセンサマグネットに対し、ホール素子27w、27u、27vを20°(機械角)の角度間隔で配置する。ホール素子27vと27wの出力信号を位相反転して位置信号Dv、Dwとし、ホール素子27uの出力信号をそのまま位置信号Duとする。
【選択図】 図1
【解決手段】ロータと一体回転する6極のセンサマグネットに対し、ホール素子27w、27u、27vを20°(機械角)の角度間隔で配置する。ホール素子27vと27wの出力信号を位相反転して位置信号Dv、Dwとし、ホール素子27uの出力信号をそのまま位置信号Duとする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサマグネットと磁気検出器とを用いてロータの回転位置を検出するブラシレスモータに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11−356024号公報には、車両用空調装置の送風機用モータとして使用されるブラシレスモータが開示されている。このブラシレスモータのロータヨークには例えば6極で構成されたマグネットが固着されており、出力軸の下端部にはロータマグネットと同様に6極で構成された円盤状のセンサマグネットが取り付けられている。このセンサマグネットの下端面に近接し且つ平行となるように取り付けられた回路基板には、励磁巻線の励磁回路と当該励磁巻線の給電端子に対する接続端子が搭載されているとともに、センサマグネットの外周部に対向して3つのホール素子が配設されている。
【0003】
図9は、この従来構成におけるホール素子の配設位置を示している。回転軸1に嵌着された6極のセンサマグネット2に対し、ホール素子3w、3u、3vは、回転軸1を中心として40°間隔または80°間隔(図9は80°間隔の場合を示す)で配置されている。励磁回路4は、三相ブリッジ形インバータ回路を備えており、これらホール素子3u、3v、3wからの出力信号に基づいて励磁巻線5u、5v、5wに順次通電しロータを回転させる。
【0004】
この構成において、センサマグネット2は回転軸1に取り付けられ、ホール素子3u、3v、3wは回路基板に取り付けられ、その回路基板はモータホルダに取り付けられるので、この一連の組み立て工程においてセンサマグネット2とホール素子3u、3v、3wとの位置関係に組み付け誤差が生じる場合がある。
【0005】
図10は、この組み付け誤差によるセンサマグネット2とホール素子3u、3v、3wとの位置関係のずれを表したもので、破線は誤差がない場合の理想的な位置を示している。図に示すX軸とY軸の定義の下でセンサマグネット2がX軸方向にずれると、ホール素子3wと3uとの角度間隔θ1が80°よりも小さくなり、ホール素子3uと3vとの角度間隔θ2が80°よりも大きくなる。
【0006】
図11は、この場合におけるホール素子3u、3v、3wの検出磁界と位置信号Du、Dv、Dw、励磁回路4が有するインバータ回路の出力状態、およびインバータ回路への入力電流(各相電流の合成値)を示している。通電切替制御の基礎となる位置信号Du、Dv、Dw相互の位相差が120°(電気角)から大きくずれ、励磁巻線に流れる電流に180°(電気角)の周期で変動する大きな成分が重畳していることが分かる。この相電流のばらつきによりトルク変動が発生し、特定の周波数帯例えばモータが組み付けられる筐体の共振周波数である200Hz〜300Hzにおいて、作動音が大きくなり車両利用者に不快感を与えるという問題があった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、組み付け誤差などによりセンサマグネットと磁気検出器との相対的な位置関係にずれが生じる場合でも、そのずれに起因する騒音や振動を抑えることができるブラシレスモータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した手段によれば、所定の角度間隔で配設された第1ないし第3の磁気検出器は、ロータに対し一定の角度関係を有し且つロータと一体回転するセンサマグネットの磁界を検出する。これら磁気検出器の出力信号を用いることによりロータの回転位置の検出が可能となり、その検出位置に基づいて当該ブラシレスモータを回転駆動できる。
【0009】
この場合、製造上の組み付け誤差などにより、センサマグネットと磁気検出器との相対的な位置関係にずれが生じることがある。解析の結果、このずれに起因して第1と第2の磁気検出器の角度間隔θ1に現れる誤差Δθ1および第2と第3の磁気検出器の角度間隔θ2に現れる誤差Δθ2は、角度間隔θ1、θ2が小さいほど小さく抑えられることが明らかとなった。また、通電切替制御を行うには最終的に120°(電気角)間隔の位置信号が得られることが必要である。
【0010】
このため、角度間隔θ1、θ2は、360°/n/3(機械角)により計算される基本最小角度をθaとしてθa、2×θa、4×θa、5×θa、7×θa、8×θa、10×θa、11×θa、…であって180°未満となる角度のうち、配置上の都合などを考慮して可能な限り小さい角度に設定されている。
【0011】
これにより、センサマグネットと磁気検出器との相対的な位置関係にずれが生じる場合でも、磁気検出器の出力信号への影響が小さくなり、相電流のばらつきひいては作動音や振動を極力抑えることができる。また、転流タイミングのずれが小さくなることから効率の低下を抑制できる。さらに、従来構成に対し磁気検出器の配設位置を変更することにより実現できるため、構成変更に伴うコスト上昇がほとんどない。
【0012】
請求項2に記載した手段によれば、ブラシレスモータが有する位相調整手段により、互いに120°(電気角)の位相差を持つ位置信号が得られるので、この位置信号を直接用いて転流制御することができる。
【0013】
請求項3に記載した手段によれば、磁気検出器の角度間隔θ1、θ2(機械角)がθa、5×θa、7×θa、11×θa、…の場合、換言すればm=0、1、2、…として機械角で(6m+3±2)×θaの場合、第1および第3の磁気検出器の出力信号を位相反転して位置信号とし、第2の磁気検出器の出力信号をそのまま位置信号とすることにより、120°(電気角)の位相差を持つ位置信号が得られる。また、第4に記載した手段によっても同様の作用が得られる。
【0014】
請求項5に記載した手段によれば、位相調整手段は、ホール素子からなる磁気検出器の信号出力端子の極性を入れ替えることにより位相反転するように構成されているため、位相調整のための回路が不要となる。
【0015】
請求項6に記載した手段によれば、基板が組み付けられた状態で、基板上の通電端子を介して励磁巻線に通電され、基板上に配設された磁気検出器がセンサマグネットに近接した状態となってその磁界を検出する。磁気検出器が基板上に配設されるので組み立てや部品交換が容易となる一方で、組み付け誤差などによりセンサマグネットと磁気検出器との相対的な位置関係にずれが生じる場合があるが、その場合であってもその影響を極力抑えることができる。
【0016】
請求項7に記載した手段によれば、励磁巻線への通電を制御する制御回路が基板上に配設されているので、ブラシレスモータに電源を供給するだけで回転動作させることができる。
【0017】
請求項8に記載した手段によれば、車室内におけるモータ作動音(騒音)を低く抑えることができ、車両利用者の不快感を低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図6を参照しながら説明する。
図2は、車両用空調装置の送風機モータとして使用される三相ブラシレスモータの分解斜視図で、図1は、ブラシレスモータの概略的な電気的構成を示している。図2において、樹脂製のモータホルダ11にはステータ12が固定されており、このステータ12に対し軸受(図示せず)を介してロータ13が回転可能に支持されている。ステータコアにはU相、V相、W相の励磁巻線14u、14v、14w(図1参照)が巻回されており、これら励磁巻線14u、14v、14wに接続された給電用端子15u、15v、15wがそれぞれ下方に向かって延びている。
【0019】
ロータヨーク16の内周面には6極で構成されるロータマグネット(図示せず)が固着されている。出力軸17の上端部にはファン18が固定されており、下端部にはセンサマグネット19と脱抜防止用の止め金具20とが嵌着されている。このセンサマグネット19は、図1に示すようにロータマグネットと同様に6極で構成されており、60°毎にN極とS極とが交互に着磁されている。ロータマグネットの磁極とセンサマグネット19の磁極は、一定の位置関係となるように組み立てられる。
【0020】
前記モータホルダ11の下面には回路基板21がネジ22により取り付けられており、その回路基板21には励磁巻線14u、14v、14wに通電するための通電制御回路23(図1参照)が搭載されている。また、回路基板21には、給電用端子15u、15v、15wを挿通させるための扇形の貫通孔21aと、出力軸17を挿通させるための挿通孔21bと、コ字状をなす接続端子24u、24v、24w(通電端子に相当)の各基端部を挿入するための3つの挿入孔21cが形成されている。
【0021】
接続端子24u、24v、24wの基端部は、挿入孔21cに挿入された状態ではんだ付けされ、通電制御回路23の各相の出力端子と電気的に接続されるようになっている。また、接続端子24u、24v、24wの先端部には、それぞれ給電用端子15u、15v、15wの先端部が嵌挿されるようになっており、その結果、各給電用端子15u、15v、15wと回路基板21とが電気的に接続されるようになっている。
【0022】
通電制御回路23は、制御用IC23aにより制御される三相ブリッジ形のインバータ回路25を有しており、回路基板21には、このインバータ回路25のスイッチング素子(図示せず)を冷却するための放熱板26が取り付けられている。モータホルダ11には放熱板26の上面形状と同一形状の孔部11aが設けられており、回路基板21をモータホルダ11に取り付けた状態で放熱板26の上面部が当該孔部11aに嵌め込まれた状態となり、放熱性を向上させるようになっている。
【0023】
回路基板21の上面には、センサマグネット19の下面周縁部に対向するように、ロータ13の正転方向の向きに順にホール素子27v、27u、27w(第3、第2、第1の磁気検出器に相当)が取り付けられている。これらホール素子27v、27u、27wは、貫通孔21aに対し挿通孔21bを挟んだ反対側に配置され、図1に示すように出力軸17を中心として20°(機械角)間隔で配置されている。また、ホール素子27vと27wは、それぞれ出力信号の位相を反転するために2本の出力端子を逆接続としてあり、これにより位相調整手段28が構成されている。
【0024】
回路基板21には、通電制御回路23にバッテリ電圧VB(例えば14V)を供給するとともに回転数指令信号Srを印加するためのコネクタ29が取り付けられている。モータホルダ11には、回路基板21を覆うための下部ケース30がネジ31により取り付けられており、下部ケース30の側面に設けられた孔部30aを通して、外部ハーネス(図示せず)とコネクタ29との接続が行われるようになっている。
【0025】
次に、本実施形態の作用について図3ないし図6も参照しながら説明する。
通電制御回路23が通電切替制御を行うためには、ホール素子27u、27v、27wの出力信号に基づいた互いに120°(電気角)の位相差を持つ位置信号Du、Dv、Dwが必要となる。位相調整手段28を適宜用いてこの位置信号Du、Dv、Dwを生成するためには、出力軸17を中心とするホール素子27wと27uとの角度およびホール素子27uと27vとの角度(以下、配置角θと称す)は、20°、40°、80°、100°、140°、160°(機械角)の何れかである必要がある。
【0026】
これをセンサマグネット19およびロータマグネットがn極(n≧2)の場合について一般化すれば、配置角θは次の(1)式により計算される基本最小角度θaを用いて(2)式のように表せる。ただし、ホール素子27u、27v、27wを360°内に配置することから、配置角θは180°未満となる。
【0027】
【数1】
【0028】
通電制御回路23は、60°(電気角)ごとに現れる位置信号Du、Dv、Dwのエッジを基準としてタイマにより30°(電気角)に相当する時間だけ遅延させ、インバータ回路25のスイッチング素子への通電を切り替えている。これにより、励磁巻線14u、14v、14wには120°通電方式による駆動電流が供給され、ステータ12に回転磁界が生じ、その回転磁界に従ってロータ13ひいてはファン18が回転駆動される。なお、通電切替タイミングの遅延時間を切替直前の1区間(60°)の時間に基づいて決定することに替えて、切替直前のk区間(k≧2)分から得た平均時間例えばロータ13の1回転分から得た平均時間に基づいて決定するようにしても良い。
【0029】
ところで、上記配置角θは、位置信号Du、Dv、Dw相互の位相差を120°にすることだけを考慮すれば、(2)式に示したように幾通りもの設定が考えられる。しかし、本発明では、ブラしレスモータの組み付け誤差による位置信号Du、Dv、Dwの位相差のずれが最小となるように、配置角θを20°に設定している。以下、この配置角θの設定基準について詳述する。
【0030】
ブラしレスモータの組み立てにおいては、センサマグネット19が回転軸17に取り付けられ、ホール素子27u、27v、27wが回路基板21に取り付けられ、その後回路基板21がモータホルダ11に取り付けられる。この一連の組み立て工程において、センサマグネット20とホール素子27u、27v、27wとの位置関係に組み付け誤差が生じる場合がある。この誤差は設計公差として組み立て上許容される範囲内のものであるが、ゼロにすることはできない。
【0031】
図3(a)は、出力軸17を中心としてホール素子27u、27v、27wが理想的にθ0(本実施形態では機械角で20°)の角度で配設されている場合のセンサマグネット20とホール素子27u、27v、27wとの位置関係を示している。また、図3(b)は、組み付け誤差が存在する場合のセンサマグネット20とホール素子27u、27v、27wとの位置関係を示している。
【0032】
この図3から分かるように、組み付け誤差が存在すると、回転軸17を中心とするホール素子27wと27uとの角度θ1、ホール素子27uと27vとの角度θ2(以下、配置角θ1、θ2と称す)が、設計上の理想的な角度θ0(以下、理想配置角θ0と称す)からずれる。図3(b)で定義したXY座標軸の下で、組み立て後のセンサマグネット19が理想的な位置からΔx、Δyだけ相対的にずれている場合、配置角θ1、θ2は近似的に以下の(3)式〜(6)式のように計算される。ここで、rは、回転軸17が理想的な位置にある場合の回転軸17とホール素子27u、27v、27wとの距離である。
【0033】
【数2】
【0034】
図4は、(3)式〜(6)式に現れる係数|dθ1/dx|、|dθ1/dy|、|dθ2/dx|、|dθ2/dy|と理想配置角θ0(機械角)との関係を示す計算結果である。|dθ1/dx|と|dθ2/dx|とは等しく、これらは理想配置角θ0の増加に伴って単調に増加する。また、|dθ1/dy|と|dθ2/dy|とは等しく、これらは理想配置角θ0の増加に伴って0°から90°まで増加し、90°を超えると減少に転じる。
【0035】
これらの係数を(5)式と(6)式に代入すると、同じずれ量Δx、Δyに対する配置角θ1、θ2のずれ量Δθ1、Δθ2は、理想配置角θ0が90°以下の場合、理想配置角θ0が小さく設計されているものほど小さくなる傾向を示すことが分かる。これに対し、理想配置角θ0が90°を超えると、|dθ1/dx|と|dθ2/dx|とが増加する傾向を示す一方で、|dθ1/dy|と|dθ2/dy|とが減少する傾向を示すので、ずれ量Δθ1、Δθ2はずれ量Δx、Δyに大きく依存するようになる。
【0036】
実際には、ホール素子27u、27v、27wは、通電電流により生じる磁界の影響を避けるため、給電用端子24u、24v、24wから分離して配置する必要があり、理想配置角θ0は通常90°以下とされる。従って、本実施形態では、上述の計算結果に従って理想配置角θ0が極力小さくなるように、すなわち配置角θが最小の20°となるようにホール素子27u、27v、27wを配置することにより、組み付け誤差によるずれ量Δθ1、Δθ2を低減している。
【0037】
図5は、ずれ量Δx、Δyが0の場合の波形を示し、図6は、センサマグネット19がX軸方向にずれた場合つまりΔx>0、Δy=0の場合の波形を示している。また、この図6と従来技術を示す図11とは、同じずれ量Δxが生じた場合における波形を示している。図5、図6における波形は以下の通りである。
【0038】
(a)…ホール素子27wが検出するセンサマグネット19の磁界
(b)…位置信号Dw
(c)…ホール素子27uが検出するセンサマグネット19の磁界
(d)…位置信号Du
(e)…ホール素子27vが検出するセンサマグネット19の磁界
(f)…位置信号Dv
(g)…インバータ回路25のW相出力状態
(h)…インバータ回路25のU相出力状態
(i)…インバータ回路25のV相出力状態
(j)…インバータ回路25への入力電流(各相電流の合成値)
【0039】
上記(g)〜(i)に示す各相の出力状態は以下の通りである。
H:上アーム側のスイッチング素子がオン
L:下アーム側のスイッチング素子がオン
Z:上アーム側と下アーム側のスイッチング素子がともにオフ
【0040】
組み付け誤差が0の場合には、図5に示すように位置信号Du、Dv、Dw相互の位相差が120°(電気角)となり、定速駆動時における通電区間(60°)の時間幅が一定となるため各相に流れる電流波形は等しくなる。これに対し、組み付け誤差が生じている場合には、配置角θ1、θ2が20°からずれるため、図6に示すように位置信号Du、Dv、Dw相互の位相差が120°からずれ、定速駆動にもかかわらず通電区間の時間幅には若干の広狭が生じる。その結果、各相に流れる電流波形に若干の差が生じ、通電電流に180°(電気角)の周期で変動する成分が重畳する。
【0041】
しかしながら、配置角θ1、θ2が20°に設定された本実施形態のブラシレスモータを、配置角θ1、θ2が80°に設定された従来技術のブラシレスモータと比較すると、センサマグネット19がずれた場合のずれ量Δθ1、Δθ2を1/3以下に抑えることができる(図4参照)。その結果、位置信号Du、Dv、Dwの位相差のずれも抑えられ、180°(電気角)の周期で変動する電流成分の発生を極力抑えることができる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態のブラシレスモータでは、センサマグネット19の磁界を検出するためのホール素子27u、27v、27wの配置角θ1、θ2を、120°の位相差を持つ位置信号Du、Dv、Dwを生成する上で必要な最小角度である20°に設定したので、組み立て時にセンサマグネット19とホール素子27u、27v、27wとの位置関係にずれが生じても、配置角θ1、θ2のずれ量Δθ1、Δθ2を最小に抑えられる。
【0043】
その結果、組み付け誤差とずれ量Δθ1、Δθ2との関係を考慮することなくホール素子27u、27v、27wを配置した従来構成のブラシレスモータに比べ、位置信号Du、Dv、Dwの位相差のずれが抑えられ、相電流に重畳する変動成分も低減する。これにより、トルク変動も抑えられ、筐体との共振などにより生じる騒音、振動および効率の低下を抑えることができる。特に、本ブラシレスモータは車両用空調装置の送風機用モータとして使用しているため、騒音を抑えることにより車両利用者の車室内での快適性を高めることができる。
【0044】
本実施形態のブラシレスモータは、従来構成のブラシレスモータに対し、回路基板21上でのホール素子27u、27v、27wの配置を変更し、ホール素子27vと27wの出力端子をそれぞれ逆接続とすることにより構成できるので、新たな部品を追加する必要がなくコスト上昇を伴わない。また、本実施形態に変更しても、センサマグネット19およびロータマグネットの磁極位置に対する位置信号Du、Dv、Dwの位相は影響を受けないので、従来構成で用いていた進み角制御も駆動効率に何ら影響を及ぼすことなくそのまま利用できる。
【0045】
(第2の実施形態)
次に、本実施形態の第2の実施形態について、ブラシレスモータの概略的な電気的構成を示す図7を参照しながら説明する。本実施形態は、ブラシレスモータのセンサマグネット32およびロータマグネットが4極構成である点において、6極構成である第1の実施形態と異なっている。上述した(1)式によれば4極の場合のホール素子27u、27v、27wの配置角θは30°、60°、120°、150°(機械角)の何れかに設定する必要があり、このうち組み付け誤差による配置角θ1、θ2のずれ量Δθ1、Δθ2を最小に抑えるためには30°が最適となる。この構成によれば、第1の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
【0046】
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態を示すもので、センサマグネット33およびロータマグネットを2極構成とした場合を示している。上述した(1)式によれば2極の場合のホール素子27u、27v、27wの配置角θは60°と120°(機械角)の何れかに設定する必要があり、このうち組み付け誤差による配置角θ1、θ2のずれ量Δθ1、Δθ2を最小に抑えるためには60°が最適となる。本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
【0047】
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
第1の実施形態では、(1)式〜(6)式および図4に示す計算結果に基づいてホール素子27u、27v、27wの配置角θを20°に設定したが、回路基板21への実装上の都合などにより、このような狭小の角度での配置ができない場合がある。この場合には、配置角θを40°、80°、…の順で可能な限り小さく設定すれば良い。第2、第3の実施形態でも同様である。
【0048】
磁気検出器には、ホールセンサとしてホール素子に替えてホールICを用いても良い。また、磁気抵抗素子を用いても良い。位相調整手段28は、オペアンプやインバータを用いて位相反転する構成としても良い。
【0049】
各実施形態において、互いに120°(電気角)の位相差を持つ位置信号Du、Dv、Dwを得るためには、配置角θ1、θ2(機械角)がθa、5×θa、7×θa、11×θa、…(<180°)の場合、換言すればm=0、1、2、…として機械角で(6m+3±2)×θaの場合、ホール素子27vと27wの出力信号を位相反転して位置信号Dv、Dwとし、ホール素子27uの出力信号をそのまま位置信号Duとすれば良い。また、ホール素子27vと27wの出力信号をそのまま位置信号Dv、Dwとし、ホール素子27uの出力信号を位相反転して位置信号Duとしても良い。
【0050】
上述したブラシレスモータは、車両用空調装置の送風機用モータ以外にも適用できる。また、通電制御回路23をブラシレスモータの外部回路として構成し、ブラシレスモータとともにブラシレスモータ駆動システムを構成しても良い。さらに、センサマグネット19、32、33の代わりにロータマグネットを用いることにより、センサマグネット19、32、33を省略し、磁気検出器が直接ロータマグネットの磁界を検出する構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブラシレスモータの概略的な電気的構成図
【図2】ブラシレスモータの分解斜視図
【図3】センサマグネットとホール素子との位置関係を示す図
【図4】理想配置角θ0と微分係数との関係を示す図
【図5】ホール素子とセンサマグネットの位置関係にずれがない場合の波形図
【図6】ホール素子に対しセンサマグネットがX軸方向にずれた場合の波形図
【図7】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図8】本発明の第3の実施形態を示す図1相当図
【図9】従来技術を示す図1相当図
【図10】ずれが存在する場合のセンサマグネットとホール素子との位置関係を示す図
【図11】図6相当図
【符号の説明】
12はステータ、13はロータ、14u、14v、14wは励磁巻線、19、32、33はセンサマグネット、21は回路基板(基板)、23は通電制御回路、24u、24v、24wは接続端子(通電端子)、27uはホール素子(第2の磁気検出器)、27vはホール素子(第3の磁気検出器)、27wはホール素子(第1の磁気検出器)である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサマグネットと磁気検出器とを用いてロータの回転位置を検出するブラシレスモータに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11−356024号公報には、車両用空調装置の送風機用モータとして使用されるブラシレスモータが開示されている。このブラシレスモータのロータヨークには例えば6極で構成されたマグネットが固着されており、出力軸の下端部にはロータマグネットと同様に6極で構成された円盤状のセンサマグネットが取り付けられている。このセンサマグネットの下端面に近接し且つ平行となるように取り付けられた回路基板には、励磁巻線の励磁回路と当該励磁巻線の給電端子に対する接続端子が搭載されているとともに、センサマグネットの外周部に対向して3つのホール素子が配設されている。
【0003】
図9は、この従来構成におけるホール素子の配設位置を示している。回転軸1に嵌着された6極のセンサマグネット2に対し、ホール素子3w、3u、3vは、回転軸1を中心として40°間隔または80°間隔(図9は80°間隔の場合を示す)で配置されている。励磁回路4は、三相ブリッジ形インバータ回路を備えており、これらホール素子3u、3v、3wからの出力信号に基づいて励磁巻線5u、5v、5wに順次通電しロータを回転させる。
【0004】
この構成において、センサマグネット2は回転軸1に取り付けられ、ホール素子3u、3v、3wは回路基板に取り付けられ、その回路基板はモータホルダに取り付けられるので、この一連の組み立て工程においてセンサマグネット2とホール素子3u、3v、3wとの位置関係に組み付け誤差が生じる場合がある。
【0005】
図10は、この組み付け誤差によるセンサマグネット2とホール素子3u、3v、3wとの位置関係のずれを表したもので、破線は誤差がない場合の理想的な位置を示している。図に示すX軸とY軸の定義の下でセンサマグネット2がX軸方向にずれると、ホール素子3wと3uとの角度間隔θ1が80°よりも小さくなり、ホール素子3uと3vとの角度間隔θ2が80°よりも大きくなる。
【0006】
図11は、この場合におけるホール素子3u、3v、3wの検出磁界と位置信号Du、Dv、Dw、励磁回路4が有するインバータ回路の出力状態、およびインバータ回路への入力電流(各相電流の合成値)を示している。通電切替制御の基礎となる位置信号Du、Dv、Dw相互の位相差が120°(電気角)から大きくずれ、励磁巻線に流れる電流に180°(電気角)の周期で変動する大きな成分が重畳していることが分かる。この相電流のばらつきによりトルク変動が発生し、特定の周波数帯例えばモータが組み付けられる筐体の共振周波数である200Hz〜300Hzにおいて、作動音が大きくなり車両利用者に不快感を与えるという問題があった。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、組み付け誤差などによりセンサマグネットと磁気検出器との相対的な位置関係にずれが生じる場合でも、そのずれに起因する騒音や振動を抑えることができるブラシレスモータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した手段によれば、所定の角度間隔で配設された第1ないし第3の磁気検出器は、ロータに対し一定の角度関係を有し且つロータと一体回転するセンサマグネットの磁界を検出する。これら磁気検出器の出力信号を用いることによりロータの回転位置の検出が可能となり、その検出位置に基づいて当該ブラシレスモータを回転駆動できる。
【0009】
この場合、製造上の組み付け誤差などにより、センサマグネットと磁気検出器との相対的な位置関係にずれが生じることがある。解析の結果、このずれに起因して第1と第2の磁気検出器の角度間隔θ1に現れる誤差Δθ1および第2と第3の磁気検出器の角度間隔θ2に現れる誤差Δθ2は、角度間隔θ1、θ2が小さいほど小さく抑えられることが明らかとなった。また、通電切替制御を行うには最終的に120°(電気角)間隔の位置信号が得られることが必要である。
【0010】
このため、角度間隔θ1、θ2は、360°/n/3(機械角)により計算される基本最小角度をθaとしてθa、2×θa、4×θa、5×θa、7×θa、8×θa、10×θa、11×θa、…であって180°未満となる角度のうち、配置上の都合などを考慮して可能な限り小さい角度に設定されている。
【0011】
これにより、センサマグネットと磁気検出器との相対的な位置関係にずれが生じる場合でも、磁気検出器の出力信号への影響が小さくなり、相電流のばらつきひいては作動音や振動を極力抑えることができる。また、転流タイミングのずれが小さくなることから効率の低下を抑制できる。さらに、従来構成に対し磁気検出器の配設位置を変更することにより実現できるため、構成変更に伴うコスト上昇がほとんどない。
【0012】
請求項2に記載した手段によれば、ブラシレスモータが有する位相調整手段により、互いに120°(電気角)の位相差を持つ位置信号が得られるので、この位置信号を直接用いて転流制御することができる。
【0013】
請求項3に記載した手段によれば、磁気検出器の角度間隔θ1、θ2(機械角)がθa、5×θa、7×θa、11×θa、…の場合、換言すればm=0、1、2、…として機械角で(6m+3±2)×θaの場合、第1および第3の磁気検出器の出力信号を位相反転して位置信号とし、第2の磁気検出器の出力信号をそのまま位置信号とすることにより、120°(電気角)の位相差を持つ位置信号が得られる。また、第4に記載した手段によっても同様の作用が得られる。
【0014】
請求項5に記載した手段によれば、位相調整手段は、ホール素子からなる磁気検出器の信号出力端子の極性を入れ替えることにより位相反転するように構成されているため、位相調整のための回路が不要となる。
【0015】
請求項6に記載した手段によれば、基板が組み付けられた状態で、基板上の通電端子を介して励磁巻線に通電され、基板上に配設された磁気検出器がセンサマグネットに近接した状態となってその磁界を検出する。磁気検出器が基板上に配設されるので組み立てや部品交換が容易となる一方で、組み付け誤差などによりセンサマグネットと磁気検出器との相対的な位置関係にずれが生じる場合があるが、その場合であってもその影響を極力抑えることができる。
【0016】
請求項7に記載した手段によれば、励磁巻線への通電を制御する制御回路が基板上に配設されているので、ブラシレスモータに電源を供給するだけで回転動作させることができる。
【0017】
請求項8に記載した手段によれば、車室内におけるモータ作動音(騒音)を低く抑えることができ、車両利用者の不快感を低減することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図6を参照しながら説明する。
図2は、車両用空調装置の送風機モータとして使用される三相ブラシレスモータの分解斜視図で、図1は、ブラシレスモータの概略的な電気的構成を示している。図2において、樹脂製のモータホルダ11にはステータ12が固定されており、このステータ12に対し軸受(図示せず)を介してロータ13が回転可能に支持されている。ステータコアにはU相、V相、W相の励磁巻線14u、14v、14w(図1参照)が巻回されており、これら励磁巻線14u、14v、14wに接続された給電用端子15u、15v、15wがそれぞれ下方に向かって延びている。
【0019】
ロータヨーク16の内周面には6極で構成されるロータマグネット(図示せず)が固着されている。出力軸17の上端部にはファン18が固定されており、下端部にはセンサマグネット19と脱抜防止用の止め金具20とが嵌着されている。このセンサマグネット19は、図1に示すようにロータマグネットと同様に6極で構成されており、60°毎にN極とS極とが交互に着磁されている。ロータマグネットの磁極とセンサマグネット19の磁極は、一定の位置関係となるように組み立てられる。
【0020】
前記モータホルダ11の下面には回路基板21がネジ22により取り付けられており、その回路基板21には励磁巻線14u、14v、14wに通電するための通電制御回路23(図1参照)が搭載されている。また、回路基板21には、給電用端子15u、15v、15wを挿通させるための扇形の貫通孔21aと、出力軸17を挿通させるための挿通孔21bと、コ字状をなす接続端子24u、24v、24w(通電端子に相当)の各基端部を挿入するための3つの挿入孔21cが形成されている。
【0021】
接続端子24u、24v、24wの基端部は、挿入孔21cに挿入された状態ではんだ付けされ、通電制御回路23の各相の出力端子と電気的に接続されるようになっている。また、接続端子24u、24v、24wの先端部には、それぞれ給電用端子15u、15v、15wの先端部が嵌挿されるようになっており、その結果、各給電用端子15u、15v、15wと回路基板21とが電気的に接続されるようになっている。
【0022】
通電制御回路23は、制御用IC23aにより制御される三相ブリッジ形のインバータ回路25を有しており、回路基板21には、このインバータ回路25のスイッチング素子(図示せず)を冷却するための放熱板26が取り付けられている。モータホルダ11には放熱板26の上面形状と同一形状の孔部11aが設けられており、回路基板21をモータホルダ11に取り付けた状態で放熱板26の上面部が当該孔部11aに嵌め込まれた状態となり、放熱性を向上させるようになっている。
【0023】
回路基板21の上面には、センサマグネット19の下面周縁部に対向するように、ロータ13の正転方向の向きに順にホール素子27v、27u、27w(第3、第2、第1の磁気検出器に相当)が取り付けられている。これらホール素子27v、27u、27wは、貫通孔21aに対し挿通孔21bを挟んだ反対側に配置され、図1に示すように出力軸17を中心として20°(機械角)間隔で配置されている。また、ホール素子27vと27wは、それぞれ出力信号の位相を反転するために2本の出力端子を逆接続としてあり、これにより位相調整手段28が構成されている。
【0024】
回路基板21には、通電制御回路23にバッテリ電圧VB(例えば14V)を供給するとともに回転数指令信号Srを印加するためのコネクタ29が取り付けられている。モータホルダ11には、回路基板21を覆うための下部ケース30がネジ31により取り付けられており、下部ケース30の側面に設けられた孔部30aを通して、外部ハーネス(図示せず)とコネクタ29との接続が行われるようになっている。
【0025】
次に、本実施形態の作用について図3ないし図6も参照しながら説明する。
通電制御回路23が通電切替制御を行うためには、ホール素子27u、27v、27wの出力信号に基づいた互いに120°(電気角)の位相差を持つ位置信号Du、Dv、Dwが必要となる。位相調整手段28を適宜用いてこの位置信号Du、Dv、Dwを生成するためには、出力軸17を中心とするホール素子27wと27uとの角度およびホール素子27uと27vとの角度(以下、配置角θと称す)は、20°、40°、80°、100°、140°、160°(機械角)の何れかである必要がある。
【0026】
これをセンサマグネット19およびロータマグネットがn極(n≧2)の場合について一般化すれば、配置角θは次の(1)式により計算される基本最小角度θaを用いて(2)式のように表せる。ただし、ホール素子27u、27v、27wを360°内に配置することから、配置角θは180°未満となる。
【0027】
【数1】
【0028】
通電制御回路23は、60°(電気角)ごとに現れる位置信号Du、Dv、Dwのエッジを基準としてタイマにより30°(電気角)に相当する時間だけ遅延させ、インバータ回路25のスイッチング素子への通電を切り替えている。これにより、励磁巻線14u、14v、14wには120°通電方式による駆動電流が供給され、ステータ12に回転磁界が生じ、その回転磁界に従ってロータ13ひいてはファン18が回転駆動される。なお、通電切替タイミングの遅延時間を切替直前の1区間(60°)の時間に基づいて決定することに替えて、切替直前のk区間(k≧2)分から得た平均時間例えばロータ13の1回転分から得た平均時間に基づいて決定するようにしても良い。
【0029】
ところで、上記配置角θは、位置信号Du、Dv、Dw相互の位相差を120°にすることだけを考慮すれば、(2)式に示したように幾通りもの設定が考えられる。しかし、本発明では、ブラしレスモータの組み付け誤差による位置信号Du、Dv、Dwの位相差のずれが最小となるように、配置角θを20°に設定している。以下、この配置角θの設定基準について詳述する。
【0030】
ブラしレスモータの組み立てにおいては、センサマグネット19が回転軸17に取り付けられ、ホール素子27u、27v、27wが回路基板21に取り付けられ、その後回路基板21がモータホルダ11に取り付けられる。この一連の組み立て工程において、センサマグネット20とホール素子27u、27v、27wとの位置関係に組み付け誤差が生じる場合がある。この誤差は設計公差として組み立て上許容される範囲内のものであるが、ゼロにすることはできない。
【0031】
図3(a)は、出力軸17を中心としてホール素子27u、27v、27wが理想的にθ0(本実施形態では機械角で20°)の角度で配設されている場合のセンサマグネット20とホール素子27u、27v、27wとの位置関係を示している。また、図3(b)は、組み付け誤差が存在する場合のセンサマグネット20とホール素子27u、27v、27wとの位置関係を示している。
【0032】
この図3から分かるように、組み付け誤差が存在すると、回転軸17を中心とするホール素子27wと27uとの角度θ1、ホール素子27uと27vとの角度θ2(以下、配置角θ1、θ2と称す)が、設計上の理想的な角度θ0(以下、理想配置角θ0と称す)からずれる。図3(b)で定義したXY座標軸の下で、組み立て後のセンサマグネット19が理想的な位置からΔx、Δyだけ相対的にずれている場合、配置角θ1、θ2は近似的に以下の(3)式〜(6)式のように計算される。ここで、rは、回転軸17が理想的な位置にある場合の回転軸17とホール素子27u、27v、27wとの距離である。
【0033】
【数2】
【0034】
図4は、(3)式〜(6)式に現れる係数|dθ1/dx|、|dθ1/dy|、|dθ2/dx|、|dθ2/dy|と理想配置角θ0(機械角)との関係を示す計算結果である。|dθ1/dx|と|dθ2/dx|とは等しく、これらは理想配置角θ0の増加に伴って単調に増加する。また、|dθ1/dy|と|dθ2/dy|とは等しく、これらは理想配置角θ0の増加に伴って0°から90°まで増加し、90°を超えると減少に転じる。
【0035】
これらの係数を(5)式と(6)式に代入すると、同じずれ量Δx、Δyに対する配置角θ1、θ2のずれ量Δθ1、Δθ2は、理想配置角θ0が90°以下の場合、理想配置角θ0が小さく設計されているものほど小さくなる傾向を示すことが分かる。これに対し、理想配置角θ0が90°を超えると、|dθ1/dx|と|dθ2/dx|とが増加する傾向を示す一方で、|dθ1/dy|と|dθ2/dy|とが減少する傾向を示すので、ずれ量Δθ1、Δθ2はずれ量Δx、Δyに大きく依存するようになる。
【0036】
実際には、ホール素子27u、27v、27wは、通電電流により生じる磁界の影響を避けるため、給電用端子24u、24v、24wから分離して配置する必要があり、理想配置角θ0は通常90°以下とされる。従って、本実施形態では、上述の計算結果に従って理想配置角θ0が極力小さくなるように、すなわち配置角θが最小の20°となるようにホール素子27u、27v、27wを配置することにより、組み付け誤差によるずれ量Δθ1、Δθ2を低減している。
【0037】
図5は、ずれ量Δx、Δyが0の場合の波形を示し、図6は、センサマグネット19がX軸方向にずれた場合つまりΔx>0、Δy=0の場合の波形を示している。また、この図6と従来技術を示す図11とは、同じずれ量Δxが生じた場合における波形を示している。図5、図6における波形は以下の通りである。
【0038】
(a)…ホール素子27wが検出するセンサマグネット19の磁界
(b)…位置信号Dw
(c)…ホール素子27uが検出するセンサマグネット19の磁界
(d)…位置信号Du
(e)…ホール素子27vが検出するセンサマグネット19の磁界
(f)…位置信号Dv
(g)…インバータ回路25のW相出力状態
(h)…インバータ回路25のU相出力状態
(i)…インバータ回路25のV相出力状態
(j)…インバータ回路25への入力電流(各相電流の合成値)
【0039】
上記(g)〜(i)に示す各相の出力状態は以下の通りである。
H:上アーム側のスイッチング素子がオン
L:下アーム側のスイッチング素子がオン
Z:上アーム側と下アーム側のスイッチング素子がともにオフ
【0040】
組み付け誤差が0の場合には、図5に示すように位置信号Du、Dv、Dw相互の位相差が120°(電気角)となり、定速駆動時における通電区間(60°)の時間幅が一定となるため各相に流れる電流波形は等しくなる。これに対し、組み付け誤差が生じている場合には、配置角θ1、θ2が20°からずれるため、図6に示すように位置信号Du、Dv、Dw相互の位相差が120°からずれ、定速駆動にもかかわらず通電区間の時間幅には若干の広狭が生じる。その結果、各相に流れる電流波形に若干の差が生じ、通電電流に180°(電気角)の周期で変動する成分が重畳する。
【0041】
しかしながら、配置角θ1、θ2が20°に設定された本実施形態のブラシレスモータを、配置角θ1、θ2が80°に設定された従来技術のブラシレスモータと比較すると、センサマグネット19がずれた場合のずれ量Δθ1、Δθ2を1/3以下に抑えることができる(図4参照)。その結果、位置信号Du、Dv、Dwの位相差のずれも抑えられ、180°(電気角)の周期で変動する電流成分の発生を極力抑えることができる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態のブラシレスモータでは、センサマグネット19の磁界を検出するためのホール素子27u、27v、27wの配置角θ1、θ2を、120°の位相差を持つ位置信号Du、Dv、Dwを生成する上で必要な最小角度である20°に設定したので、組み立て時にセンサマグネット19とホール素子27u、27v、27wとの位置関係にずれが生じても、配置角θ1、θ2のずれ量Δθ1、Δθ2を最小に抑えられる。
【0043】
その結果、組み付け誤差とずれ量Δθ1、Δθ2との関係を考慮することなくホール素子27u、27v、27wを配置した従来構成のブラシレスモータに比べ、位置信号Du、Dv、Dwの位相差のずれが抑えられ、相電流に重畳する変動成分も低減する。これにより、トルク変動も抑えられ、筐体との共振などにより生じる騒音、振動および効率の低下を抑えることができる。特に、本ブラシレスモータは車両用空調装置の送風機用モータとして使用しているため、騒音を抑えることにより車両利用者の車室内での快適性を高めることができる。
【0044】
本実施形態のブラシレスモータは、従来構成のブラシレスモータに対し、回路基板21上でのホール素子27u、27v、27wの配置を変更し、ホール素子27vと27wの出力端子をそれぞれ逆接続とすることにより構成できるので、新たな部品を追加する必要がなくコスト上昇を伴わない。また、本実施形態に変更しても、センサマグネット19およびロータマグネットの磁極位置に対する位置信号Du、Dv、Dwの位相は影響を受けないので、従来構成で用いていた進み角制御も駆動効率に何ら影響を及ぼすことなくそのまま利用できる。
【0045】
(第2の実施形態)
次に、本実施形態の第2の実施形態について、ブラシレスモータの概略的な電気的構成を示す図7を参照しながら説明する。本実施形態は、ブラシレスモータのセンサマグネット32およびロータマグネットが4極構成である点において、6極構成である第1の実施形態と異なっている。上述した(1)式によれば4極の場合のホール素子27u、27v、27wの配置角θは30°、60°、120°、150°(機械角)の何れかに設定する必要があり、このうち組み付け誤差による配置角θ1、θ2のずれ量Δθ1、Δθ2を最小に抑えるためには30°が最適となる。この構成によれば、第1の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
【0046】
(第3の実施形態)
図8は、本発明の第3の実施形態を示すもので、センサマグネット33およびロータマグネットを2極構成とした場合を示している。上述した(1)式によれば2極の場合のホール素子27u、27v、27wの配置角θは60°と120°(機械角)の何れかに設定する必要があり、このうち組み付け誤差による配置角θ1、θ2のずれ量Δθ1、Δθ2を最小に抑えるためには60°が最適となる。本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の作用、効果が得られる。
【0047】
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
第1の実施形態では、(1)式〜(6)式および図4に示す計算結果に基づいてホール素子27u、27v、27wの配置角θを20°に設定したが、回路基板21への実装上の都合などにより、このような狭小の角度での配置ができない場合がある。この場合には、配置角θを40°、80°、…の順で可能な限り小さく設定すれば良い。第2、第3の実施形態でも同様である。
【0048】
磁気検出器には、ホールセンサとしてホール素子に替えてホールICを用いても良い。また、磁気抵抗素子を用いても良い。位相調整手段28は、オペアンプやインバータを用いて位相反転する構成としても良い。
【0049】
各実施形態において、互いに120°(電気角)の位相差を持つ位置信号Du、Dv、Dwを得るためには、配置角θ1、θ2(機械角)がθa、5×θa、7×θa、11×θa、…(<180°)の場合、換言すればm=0、1、2、…として機械角で(6m+3±2)×θaの場合、ホール素子27vと27wの出力信号を位相反転して位置信号Dv、Dwとし、ホール素子27uの出力信号をそのまま位置信号Duとすれば良い。また、ホール素子27vと27wの出力信号をそのまま位置信号Dv、Dwとし、ホール素子27uの出力信号を位相反転して位置信号Duとしても良い。
【0050】
上述したブラシレスモータは、車両用空調装置の送風機用モータ以外にも適用できる。また、通電制御回路23をブラシレスモータの外部回路として構成し、ブラシレスモータとともにブラシレスモータ駆動システムを構成しても良い。さらに、センサマグネット19、32、33の代わりにロータマグネットを用いることにより、センサマグネット19、32、33を省略し、磁気検出器が直接ロータマグネットの磁界を検出する構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブラシレスモータの概略的な電気的構成図
【図2】ブラシレスモータの分解斜視図
【図3】センサマグネットとホール素子との位置関係を示す図
【図4】理想配置角θ0と微分係数との関係を示す図
【図5】ホール素子とセンサマグネットの位置関係にずれがない場合の波形図
【図6】ホール素子に対しセンサマグネットがX軸方向にずれた場合の波形図
【図7】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図8】本発明の第3の実施形態を示す図1相当図
【図9】従来技術を示す図1相当図
【図10】ずれが存在する場合のセンサマグネットとホール素子との位置関係を示す図
【図11】図6相当図
【符号の説明】
12はステータ、13はロータ、14u、14v、14wは励磁巻線、19、32、33はセンサマグネット、21は回路基板(基板)、23は通電制御回路、24u、24v、24wは接続端子(通電端子)、27uはホール素子(第2の磁気検出器)、27vはホール素子(第3の磁気検出器)、27wはホール素子(第1の磁気検出器)である。
Claims (8)
- 複数相の励磁巻線が巻回されたステータと、ロータと、当該ロータと一体に回転するn極(n≧2)のセンサマグネットと、このセンサマグネットの磁界を検出する磁気検出器とを備えたブラシレスモータにおいて、
第1と第2の磁気検出器の角度間隔および第2と第3の磁気検出器の角度間隔が、360°/n/3(機械角)により計算される基本最小角度をθaとして、θa、2×θa、4×θa、5×θa、7×θa、8×θa、10×θa、11×θa、…であって180°未満となる角度のうち可能な限り小さい角度に設定されていることを特徴とするブラシレスモータ。 - 前記磁気検出器の出力信号の位相を調整して互いに120°(電気角)の位相差を持つ位置信号を生成する位相調整手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータ。
- 前記位相調整手段は、前記磁気検出器の角度間隔(機械角)がθa、5×θa、7×θa、11×θa、…の場合、前記第1および第3の磁気検出器の出力信号を位相反転して位置信号とし、前記第2の磁気検出器の出力信号をそのまま位置信号とするように構成されていることを特徴とする請求項2記載のブラシレスモータ。
- 前記位相調整手段は、前記磁気検出器の角度間隔(機械角)がθa、5×θa、7×θa、11×θa、…の場合、前記第2の磁気検出器の出力信号を位相反転して位置信号とし、前記第1および第3の磁気検出器の出力信号をそのまま位置信号とするように構成されていることを特徴とする請求項2記載のブラシレスモータ。
- 前記第1ないし第3の磁気検出器はホール素子から構成されており、前記位相調整手段は前記ホール素子の信号出力端子を逆接続とすることにより位相反転するように構成されていることを特徴とする請求項3または4記載のブラシレスモータ。
- 前記磁気検出器と前記励磁巻線への通電端子とが基板上に配設され、その基板は、前記磁気検出器が前記センサマグネットに近接するように組み付けられていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のブラシレスモータ。
- 前記基板には、前記磁気検出器の出力信号に基づいて前記励磁巻線への通電を制御する通電制御回路が搭載されていることを特徴とする請求項6記載のブラシレスモータ。
- 車両用空調装置の送風機用モータとして使用されることを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載のブラシレスモータ。
Priority Applications (3)
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