JP2004058431A - 粘着テープ又はシート - Google Patents

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Masato Shirai
白井 稚人
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川口 佳秀
Yoshio Nakagawa
中川 善夫
Hiroichi Ukei
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Abstract

【課題】難燃性を有し且つハロゲン原子非を含んでおらず、長期間の使用後であっても、文字や模様の発現された状態が保持されている粘着テープを得る。
【解決手段】粘着テープ又はシートは、ポリオレフィン系樹脂及び無機系難燃剤を含有し且つ実質的にハロゲン原子を含んでいない基材と、該基材の一方の面に形成された粘着剤層とを有しており、前記基材の他方の面に、該基材と一体化した形態の凹凸状構造による文字及び/又は模様が発現されていることを特徴とする。文字及び/又は模様は、基材に刻印加工を施すことにより形成されていてもよい。文字及び/又は模様としては、リサイクルに関連する標識であることが好ましい。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材としてポリオレフィン系樹脂組成物を用いた粘着テープ又はシートに関し、さらに詳細には、難燃性を有し且つ実質的にハロゲン原子を含んでおらず、長期間の使用後であっても、文字及び/又は模様の発現された状態が保持されており、例えば、使用後の廃棄時に、資源リサイクル化や焼却処理等の判断を容易に行うことができる粘着テープ又はシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリ塩化ビニル系フィルムを基材とする粘着テープ又はシート(「ポリ塩化ビニル粘着テープ」と称する場合がある)は、例えば、家電製品や自動車における電線結束や電気絶縁、あるいは塗装時のマスキング用途などとして使用されてきた。しかし、近年、環境問題の観点から、様々な分野において塩化ビニルの使用を抑制する動きが広まり、ポリ塩化ビニル粘着テープの使用についても同様の傾向にある。この様な動きの中で、基材の成分としてポリ塩化ビニルを使用しない粘着テープの製品が種々検討されており、今後徐々にポリ塩化ビニル粘着テープの代替品となるものが製品化される傾向にある。
【0003】
なお、家電製品や自動車における電線結束や電気絶縁などの用途では、粘着テープ又はシートは難燃性を有していることが求められる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ポリ塩化ビニル粘着テープの代替品として焼却や資源リサイクルが可能な粘着テープ又はシートが市場に出回ると、消費者は使用する粘着テープ又はシートが、その使用後の廃棄時等で、焼却が可能かどうかを判断する必要が生じてくる。さらには、今後の資源リサイクルの観点から、廃棄時に、資源リサイクルが可能か否かの判断が益々要求されてくると考えられる。
【0005】
従来の粘着テープ又はシートの場合、貼付け前には、巻芯や包装材等に明記されている情報(製品情報)などで、例えば、粘着テープ又はシートの材質(例えば、基材の材質や、粘着剤の種類など)を判別することが可能であるが、粘着テープ又はシートを切断したり貼り付けたりした後は、粘着テープ又はシートの材質を識別することは困難である。
【0006】
また、一般的に、プラスチック系材料による工業製品には耐用年数が存在し、例えば、ポリオレフィン系樹脂を含む基材を有する粘着テープ又はシートでも同様に耐用年数を過ぎると、基材や粘着剤の劣化が生じ、粘着テープ又はシートとしての機能が低下し、最終的には、粘着テープ又はシートととして機能しなくなる。現在使用されている粘着テープ又はシートは、貼り付けた後には、粘着テープ又はシートの製造年月日を識別する方法がなく、使用可能期限や耐用年数がいつであるかも判別することができない。さらには、粘着テープ又はシートの製造者名称や製品名称も、貼付け後には判別できなくなるという問題も存在する。
【0007】
このように、従来の粘着テープ又はシートは、使用後には、リサイクルに関連する標識(例えば、粘着テープ又はシートの材質を含む資源リサイクル可能な製品であることを示す標識、焼却処理が可能な製品であることを示す標識など)、製造者名称、製品名称、製造年月日、使用可能期限、耐用年数、ロゴマーク、基材や粘着剤の材質又は種類、含有成分の種類やその含有量等の製品情報を判別することができない。
【0008】
一方、粘着テープ又はシート自体に、文字等の標識を付与する手段としては、基材に印刷を行うことが一般的である。しかしながら、印刷を施した粘着テープ又はシートを、例えば、自動車のワイヤーハーネス類の結束など、長期間におよぶ耐用(使用)年数が要求される用途において使用すると、時間の経過とともに印刷が不鮮明になり、場合によっては、印刷部分が消失するおそれがあった。
【0009】
なお、ポリ塩化ビニル粘着テープの代替とされる粘着テープ又はシートとしては、ポリオレフィン系樹脂を使用したプラスチックフィルムが使用されることが多く、かかるプラスチックフィルムの場合、印刷インキとの密着性を向上させるための前処理が必要となる場合があった。
【0010】
従って、本発明の目的は、難燃性を有し且つ実質的にハロゲン原子を含んでおらず、長期間の使用後であっても、文字及び/又は模様の発現された状態が保持されている粘着テープ又はシートを提供することにある。
本発明の他の目的は、貼付け後に長期間経過しても、製品情報を識別することができる粘着テープ又はシートを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、特に、使用後の廃棄時に、資源リサイクル化や焼却処理の判断を容易に行うことができる粘着テープ又はシートを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意検討した結果、粘着テープ又はシートの基材として特定の樹脂組成物からなる基材を用い、且つ該基材に特定の形態及び構造で文字及び/又は模様を付与すると、長期間の使用後であっても、前記文字及び/又は模様の発現された状態を保持していることを見出し、本発明を完成させた。
【0012】
すなわち、本発明は、ポリオレフィン系樹脂及び無機系難燃剤を含有し且つ実質的にハロゲン原子を含んでいない基材と、該基材の一方の面に形成された粘着剤層とを有しており、前記基材の他方の面に、該基材と一体化した形態の凹凸状構造による文字及び/又は模様が発現されていることを特徴とする粘着テープ又はシートを提供する。
【0013】
本発明では、前記文字及び/又は模様は、基材に刻印加工を施すことにより形成されていることが好ましい。また、前記文字及び/又は模様は、リサイクルに関連する標識であってもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の粘着テープ又はシートにおける基材(「粘着テープ基材」と称する場合がある)は、ポリオレフィン系樹脂及び無機系難燃剤を含有しており、且つ実質的にハロゲン原子を含んでいないプラスチック材料により構成されていることが重要である。ここで、「実質的にハロゲン原子を含んでいない」とは、粘着テープ基材(プラスチックフィルム)の構成材料として、分子中にハロゲン原子を含む物質を使用していないことを意味している。従って、機器分析手段によって粘着テープ基材の組成分析をした場合に、極微量レベルで検出されるハロゲン原子(例えば、化合物(粘着テープ基材の構成材料)の合成時に触媒として使用したハロゲン原子含有物質によるハロゲン原子が、粘着テープ基材の構成材料中に混入した結果、粘着テープ基材から検出される極微量のハロゲン原子など)の含有等は許容される。
【0015】
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなど)、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブチレン、ポリブタジエンの他、エチレン−プロピレン共重合体(ランダム共重合体)等のエチレン及び/又はプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体(特にランダム共重合体)などが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく、特にポリエチレンが好適である。ポリオレフィン系樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0016】
ポリオレフィン系樹脂は、他の樹脂と併用することができる。このような樹脂としては、粘着テープ基材に適度な柔軟性を付与するという観点から、分子骨格中にカルボニル性の酸素原子を有する熱可塑性樹脂を好適に用いることができる。このような分子骨格中にカルボニル性の酸素原子(カルボニル基に帰属する酸素原子)を有する熱可塑性樹脂としては、分子骨格中にカルボニル性の酸素原子を有する軟質ポリオレフィン系樹脂(「カルボニル基含有ポリオレフィン系樹脂」と称する場合がある)を好適に用いることができる。もちろん、該カルボニル基含有ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂であるので、粘着テープ基材の構成材料としてのポリオレフィン系樹脂として用いることができる。すなわち、前記カルボニル基含有ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂として単独で用いてもよく、他のポリオレフィン系樹脂とともに用いてもよい。
【0017】
カルボニル基含有ポリオレフィン系樹脂の好適な例としては、例えば、モノマー成分として、エチレンと、ビニルエステル系化合物及び/又はα、β−不飽和カルボン酸又はその誘導体(無水物、エステル、塩化物など)とを用いて得られるカルボニル基を有するエチレン系共重合体またはその金属塩(アイオノマー)などが挙げられる。なお、カルボニル基を有するエチレン系共重合体またはその金属塩(アイオノマー)は、一般に、融点が120℃以下であり、好ましくは40〜100℃である。該融点は、示差走査熱量計(DSC)により測定することができる。
【0018】
前記ビニルエステル系化合物としては、例えば、酢酸ビニル等のビニルアルコールと低級のカルボン酸とのエステル(低級カルボン酸のビニルエステル)などが挙げられる。また、α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸の誘導体として、α,β−不飽和カルボン酸の無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の官能基含有(メタ)アクリル酸エステルなど]、マレイン酸エステル[例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジエチル等のマレイン酸(モノ又はジ)アルキルエステルなど]、フマル酸エステル[例えば、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル等のフマル酸(モノ又はジ)アルキルエステルなど]などが挙げられる。ビニルエステル系化合物及び/又はα、β−不飽和カルボン酸又はその誘導体としては、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル[特に(メタ)アクリル酸エチル、中でもアクリル酸エチル]が好適である。ビニルエステル系化合物及び/又はα、β−不飽和カルボン酸又はその誘導体は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0019】
カルボニル基を有するエチレン系共重合体またはその金属塩(アイオノマー)の好適な具体例としては、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル−アクリル酸エチル共重合体およびこれらの金属塩(アイオノマー)等が挙げられる。カルボニル基を有するエチレン系共重合体またはその金属塩(アイオノマー)は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0020】
さらにまた、ポリオレフィン系樹脂としては、エチレン成分とプロピレン成分とを含むポリマーアロイを使用することもできる。なお、該ポリマーアロイの構成(形態)としては、特に制限されず、例えば、(1)2種以上の重合体が物理的に混合されたポリマーブレンド(物理的混合物)、(2)2種以上の重合体が共有結合で結合したブロック共重合体やグラフト共重合体、(3)2種以上の重合体が互いに共有結合で結合されることなく絡み合ったIPN(Interpenetrating Polymer Network)構造体等の種々の構成(形態)が挙げられる。また、ポリマーアロイは、組成的に必ずしも均一でなくてもよく(分布をもっていてもよく)、あるいは、2種以上の重合体が相溶したもの(相溶性ポリマーアロイ)でも、2種以上の重合体が非相溶で相分離構造を形成しているもの(非相溶性ポリマーアロイ)でもよい。また、示差走査熱量計による測定(DSC測定)で、発熱又は吸熱ピークを複数有するような熱特性を示すものでもよい。
【0021】
前記エチレン成分とプロピレン成分とを含むポリマーアロイとしては、例えば、ポリプロピレン(ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン)とポリエチレン(エチレンと少量の他のα−オレフィンとの共重合体を含む)との混合物(物理的混合物)、プロピレン/エチレン共重合体、プロピレンとエチレンとこれら以外の他のα−オレフィンとの3元共重合体(他のα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられ、1−ブテンが好ましい。)などが挙げられる。なお、前記「ホモポリプロピレン」とは、モノマー成分が実質的にプロピレンのみからなる(100%からなる)重合体(プロピレンの単独重合体)を意味しており、また「ランダムポリプロピレン」とは、全モノマー成分に対して数%程度のエチレン成分がプロピレンとランダムに共重合したポリプロピレン系ランダム共重合体を意味している。
【0022】
ポリマーアロイが共重合体(特にブロック共重合体)の場合は、該ポリマーアロイとしては、2段以上の多段重合により共重合された共重合体が好ましく、特にプロピレン/エチレン系共重合体が好適である。このような多段重合によって共重合された共重合体は、特開平4−224809号公報に記載されているように、例えば、チタン化合物及び有機アルミニウム化合物からなる触媒の存在下において、先ずプロピレン、またはプロピレンと他のα−オレフィンとを多段重合の第1段目で予備重合して、ポリプロピレン(プロピレンの単独重合体)、またはプロピレン−α−オレフィン共重合体(プロピレンと他のα−オレフィンとの共重合体)を調製し、次いで、第2段目以降で、前記第1段目の予備重合で得られた樹脂組成物の存在下で、プロピレンと、エチレンと、必要に応じて他のα−オレフィンとを共重合させることにより調製することができる。これにより、第1段目の予備重合で生成するポリマー(ポリプロピレンまたはプロピレン−α−オレフィン共重合体)と、第2段目以降の共重合で生成するポリマー(プロピレン−エチレン共重合体またはプロピレン−エチレン−他のα−オレフィン共重合体)とが、第2段目以降の重合過程で分子レベルでブレンドされたポリマーアロイが得られる。
【0023】
前記チタン化合物としては、例えば、三塩化チタンと塩化マグネシウムを共粉砕し、オルトチタン酸n−ブチル、2−エチルヘキサノール、p−トルイル酸エチル、四塩化ケイ素、フタル酸ジイソブチル等で処理した球状で平均粒子径15μmの固体触媒などが挙げられる。また、有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリエチルアルミニウム等のアルキルアルミニウム系化合物等を使用することができる。さらに、重合層において、電子供与体としてジフェニルジメトキシシラン等のケイ素系化合物を添加したり、ヨウ化エチル等のヨウ素系化合物を添加することもできる。
【0024】
このようなエチレン成分とプロピレン成分とを含むポリマーアロイとしては、高温下で高弾性を示すもの、すなわち、粘着テープ又はシートの使用時の温度を考慮して、例えば、80℃における動的貯蔵弾性率(E´)が40MPa以上且つ180MPa未満(好ましくは45〜160MPa)であり、且つ120℃における動的貯蔵弾性率(E´)が12MPa以上且つ70MPa未満(好ましくは15〜65MPa)であるものが好ましい。このような動的貯蔵弾性率(E´)を示すことで、粘着テープ基材(または粘着テープ又はシート)の熱変形を十分に抑制又は防止することができる。具体的には、下記に示されるように、文字及び/又は模様が粘着テープ基材に形成された凹凸部により発現している場合、粘着テープ基材の動的貯蔵弾性率(E´)が前記範囲であれば、粘着テープ又はシートを家電製品や自動車における電線結束や電気絶縁などの用途で使用しても(すなわち、高温環境下で使用しても)、長期間にわたり、文字及び/又は模様が発現している状態が効果的に保持される。
【0025】
なお、ポリマーアロイの動的貯蔵弾性率(E´)は、ポリマーアロイによる試験片(厚み0.2mm、幅10mm、長さ20mm)を作製し、当該試験片の温度分散による動的貯蔵弾性率挙動を、測定器として商品名「DMS200(セイコーインスツルメンツ社製)」を用い、測定法:引張モード、昇温速度:2℃/min、周波数:1Hzの測定条件で測定した値を採用することができる。
【0026】
このような動的貯蔵弾性率(E´)を有するポリマーアロイの具体例としては、例えば、モンテル・エスディーケイ・サンライズ(株)社製の商品名「キャタロイKS−353P」、商品名「キャタロイKS−021P」、商品名「キャタロイC200F」等が挙げられる。
【0027】
無機系難燃剤としては、特に制限されず、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等の金属水酸化物;塩基性炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム−カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、ドロマイト等の金属炭酸塩;ハイドロタルサイト、硼砂等の金属水和物(金属化合物の水和物);メタホウ酸バリウム、酸化マグネシウム、クレーなどが挙げられる。無機系難燃剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等の金属水酸化物や、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトが好ましく、これらの無機系難燃剤は、難燃性の付与効果に優れ、経済的にも有利である。
【0028】
無機系難燃剤の粒径は、その種類によっても異なるが、例えば、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物の場合は、その平均粒径としては、0.1〜50μm(好ましくは0.5〜20μm)程度が適当である。なお、粒径(平均粒径など)は、レーザー回折法を利用して測定することができる。
【0029】
無機系難燃剤は、表面処理が施されたものであってもよい。このような表面処理としては、シランカップリング処理が挙げられる。該シランカップリング処理では、アミノ系シランカップリング剤などの公知乃至慣用のシランカップリング剤を用いることができる。
【0030】
無機系難燃剤の割合としては、通常、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して20〜200重量部(好ましくは40〜150重量部)程度である。無機系難燃剤の割合が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して20重量部より少ないと、粘着テープ基材(または粘着テープ又はシート)の難燃性が低下し、一方、200重量部より多いと、粘着テープ基材(または粘着テープ又はシート)の柔軟性や伸長性が低下する。
【0031】
また、無機系難燃剤のチャー(炭化層)を助成する目的で、赤リンを使用してもよい。赤リンとしては、水分の存在下で加熱しても有毒なホスフィンを発生させない手法(赤リンの表面の安定化方法)が施されたものを用いることが好ましい。具体的には、赤リンとしては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛および水酸化チタンより選ばれた金属水酸化物の被膜で被覆処理したものや、前記金属水酸化物の被膜上に、さらに、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂など)の被覆を設けて、二重に被覆処理したものが好適である。
【0032】
このような赤リン等のチャー形成助剤の使用量としては、特に制限されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して2〜10重量部(好ましくは4〜8重量部)程度の範囲から選択することができる。
【0033】
赤リン等のチャー形成助剤を使用する場合、カーボンブラック、硼酸塩およびシリコーン系化合物(シリコーンオイル、シリコーンゴム、シリコーンレジンなど)から選択された少なくとも一種の化合物を併用すれば、より好ましい結果を得ることができる。この場合、カーボンブラック、硼酸塩およびシリコーン系化合物から選択された少なくとも一種の化合物の使用量は、例えば、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.5〜10重量部(好ましくは1〜5重量部)程度の範囲から選択することができる。
【0034】
粘着テープ基材には、必要に応じて、無機質充填剤(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛など)、老化防止剤(例えば、アミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、ヒドロキノン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、リン系老化防止剤、亜リン酸エステル系老化防止剤など)、酸化防止剤、紫外線吸収剤(例えば、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤など)、滑剤、可塑剤、着色剤(例えば、顔料、染料など)等の各種添加剤が配合されていてもよい。
【0035】
粘着テープ基材の製造方法(例えば、ポリオレフィン系樹脂の成膜方法)は、特に制限されない。粘着テープ基材は、通常、ポリオレフィン系樹脂と、無機系難燃剤と、必要に応じて充填剤等の各種添加剤とを、ドライブレンドし、該混合物をバンバリミキサー、ロール、押出し機等を用いて混練し(この際、必要に応じて加熱することができる)、該混練物を公知乃至慣用の成形方法(例えば、圧縮成形方法、カレンダ成形方法、射出成形方法、押出成形方法等)により、フィルム状又はシート状に成形することにより得られる。粘着テープ基材の製造方法としては、カレンダ圧延方法やフラットダイによる押出方法(フラットダイ押出方法)を好適に採用することができる。
【0036】
粘着テープ基材は、フィルム状またはシート状の形態を有している。粘着テープ基材(プラスチックフィルム又はシート)の厚みは、特に制限されず、粘着テープ又はシートの用途によっても異なるが、一般に、0.01〜1mm(好ましくは0.05〜5mm)程度である。なお、粘着テープ基材は単層の形態を有していてもよく、また、複層の形態を有していてもよい。粘着テープ基材には、必要に応じて、背面処理、帯電防止処理、下塗り処理などの各種処理を施してもよい。
【0037】
粘着テープ基材の一方の面(片面)には、該粘着テープ基材と一体化した形態の凹凸状構造による文字及び/又は模様が発現されている。このような文字及び/又は模様は、例えば、粘着テープ基材の片面に、該粘着テープ基材と一体化した形態で、所定の文字及び/又は模様が発現されるように形成した凹凸部により発現させることができる。前記凹凸部としては、例えば、(1)粘着テープ基材を作製する際に、金型やロール等として凹凸部を有するものを用いることにより形成された凹凸部、(2)予め形成された粘着テープ基材(特に、平滑な表面を有する粘着テープ基材)に、刻印加工等の凹凸部形成加工を施すことにより形成された凹凸部、(3)予め形成された粘着テープ基材(特に、平滑な表面を有する粘着テープ基材)に、該粘着テープ基材と一体化可能なプラスチック材料(このプラスチック材料としては粘着テープ基材と同様のポリオレフィン系樹脂が好ましい)を塗布することにより前記粘着テープ基材と一体化して形成された凹凸部などが挙げられる。文字及び/又は模様に係る凹凸部は、1種のみの形成方法を利用して形成されていてもよく、2種以上の形成方法を利用して形成されていてもよい。
【0038】
文字及び/又は模様に係る凹凸部の形成方法としては、予め形成された平滑な表面を有する粘着テープ基材に、刻印加工を施すことにより形成する方法が好適である。具体的には、平滑な表面を有する粘着テープ基材を作製後、該粘着テープ基材をエンボス刻印ロールやエンボス刻印平板などに接触させることにより、粘着テープ基材に、凹凸部からなる文字及び/又は模様を転写させることができる。
【0039】
なお、粘着テープ基材において、一方の面(粘着剤層に対して反対側の面)に文字及び/又は模様としての凹部又は凸部が形成されている場合、他方の面(粘着剤層側の面)には、前記文字及び/又は模様の凹部又は凸部に対応した凸部又は凹部が形成されていてもよく、平面となっていてもよい。前記他方の面(粘着剤層側の面)に形成された凸部や凹部は、粘着剤層により被覆される。
【0040】
粘着テープ基材の製造方法としては、一般的に、カレンダ圧延方法やフラットダイ押出方法が用いられる。両者の方法(カレンダ圧延方法やフラットダイ押出方法)では、基本的には、ポリオレフィン系樹脂を溶融点(溶融温度)以上の温度に加熱して、シート形状に変形させて徐々に冷却して成形している。従って、カレンダ圧延方法又はフラットダイ押出方法のどちらの方法にせよ、文字及び/又は模様に係る凹凸部の形成する際の刻印加工工程(エンボス刻印を行う工程)は、溶融させた樹脂(ポリオレフィン系樹脂)がシート形状に変形させた後から完全に冷却されるまでの間に設けて、刻印加工を行うことが望ましい。よって、例えば、カレンダ圧延方法を利用する場合には、カレンダーロールにより剥離させた直後にエンボス刻印ロールとゴムロールとの間をニップさせて、圧延された粘着テープ基材の表面に文字や模様を転写させることができる。また、フラットダイ押出方法の場合には、ダイより吐出された直後の冷却ロールとして、エンボス刻印用の凹凸部を表面に有する冷却ロールを用いることによって、前記カレンダ圧延方法を用いた場合と同様に、粘着テープ基材の表面に文字や模様を転写させることができる。
【0041】
このように、一方の面(粘着剤層に対して反対側の面)に文字や模様としての凹凸部を有する粘着テープ基材は、従来の粘着テープ基材の製造工程で、エンボス刻印ロールやエンボス刻印用の凹凸部を表面に有する冷却ロールなどを用いることによって、製造することができ、大きな設備の追加を必要としていない。従って、容易に且つ低コストで、文字や模様の発現された状態を長期間保持可能な粘着テープ基材を製造することができる。
【0042】
粘着テープ基材の片面に発現された文字や模様としては、特に制限されず、各種製品情報を採用することができる。このような製品情報としては、例えば、リサイクルに関連する標識(例えば、粘着テープ又はシートの材質を含む資源リサイクル可能な製品であることを示す標識、焼却処理が可能な製品であることを示す標識など)、製造者名称、製品名称、製造年月日、使用可能期限、耐用年数、ロゴマーク、粘着テープ基材や粘着剤の材質又は種類、含有成分の種類やその含有量などが挙げられる。前記文字や模様としては、1種のみの製品情報であってもよく、2種以上の製品情報であってもよい。
【0043】
前記文字や模様としては、粘着テープ又はシートの使用後の廃棄時に、廃棄方法の判断(焼却処理を行うか、資源リサイクルに供するかなどの判断)を容易に行う観点から、リサイクルに関連する標識が好適である。特に、本発明では、粘着テープ基材は、ポリオレフィン系樹脂から構成されており、実質的にハロゲン原子を含んでいないので、焼却してもハロゲン化水素(例えば、塩化水素等)などの有毒ガスを実質的に発生させないので、粘着テープ又はシートは焼却処理が可能である。従って、前記文字や模様としては、焼却処理が可能な製品であることを示す標識が最適である。
【0044】
もちろん、製造年月日、使用可能期限や耐用年数等を採用すると、一目瞭然で、粘着テープ又はシートの交換時期を判別することができる。従って、前記文字や模様としては、例えば、リサイクルに関連する標識とともに、使用可能期限等を採用すると、粘着テープ又はシートの交換時期とその廃棄方法を一目瞭然で、判別することができ、機械等の保守安全の作業性を大きく改善することができる。
【0045】
本発明の粘着テープ又はシートにおいて、粘着剤層を構成する粘着剤(感圧接着剤)としては、特に制限されず、例えば、ゴム系粘着剤(天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤など)、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤などの公知乃至慣用の粘着剤を適宜選択して用いることができる。粘着剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。粘着剤層は、単層、積層体のいずれの形態を有していてもよい。粘着剤には、必要に応じて各種添加剤、例えば、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種安定剤、粘着付与樹脂、充填剤、着色剤、帯電防止剤、発泡剤、界面活性剤などの公知の各種添加剤が配合されていてもよい。
【0046】
粘着剤層の厚み(乾燥後の厚み)は、例えば、10〜50μm(好ましくは15〜40μm)程度である。
【0047】
粘着剤層は、公知乃至慣用の方法により形成することができ、例えば、流延方法、ロールコーター方法、リバースコータ方法、ドクターブレード方法などを利用して形成することができる。なお、粘着テープ基材(特に、文字や模様としての凹凸部を有する粘着テープ基材)を形成した後、連続して粘着剤の塗布等を行って、粘着剤層を形成してもよく、粘着テープ基材の形成工程と、粘着剤の塗工工程とを別工程で実施してもよい。
【0048】
なお、粘着剤層は、剥離フィルム(剥離ライナ)により保護されていてもよい。また、粘着テープ又はシートは、本発明の効果を損なわない範囲で、他の層(例えば、中間層、下塗り層など)を有していてもよい。
【0049】
粘着テープ又はシートは、例えば、粘着テープ基材と、前記粘着テープ基材の一方の面に形成された粘着剤層と、前記粘着テープ基材の他方の面(文字や模様としての凹凸部を有する面)に形成された背面処理層とで構成されていると、粘着剤層の表面がシート背面(例えば、背面処理層の面)と重ね合わせて積層して、粘着剤層を保護することができる。
【0050】
また、ロール状に巻回することにより、ロール状に巻回された状態又は形態を有している粘着テープ(ロール状に巻回された粘着テープ)として作製することができ、ロール状に巻回しない場合は、粘着シートとして作製することができる。
【0051】
本発明において、粘着テープ又はシートの動的貯蔵弾性率(E´)としては、熱変形を抑制又は防止する観点から、80℃における動的貯蔵弾性率(E´)が25MPa以上で、且つ120℃における動的貯蔵弾性率(E´)が10MPa以上であることが好ましい。また、柔軟性および伸長性の観点から、粘着テープ又はシートの動的貯蔵弾性率(E´)としては、80℃における動的貯蔵弾性率(E´)が200MPa以下で、且つ120℃における動的貯蔵弾性率(E´)が150MPa以下であることが好ましい。粘着テープ又はシートの動的貯蔵弾性率(E´)は、厚み0.2mmの粘着テープ基材の片面に粘着剤層を設けた粘着テープ又はシートから、試験片(幅10mm、長さ20mm)を作製し、当該試験片の温度分散による動的貯蔵弾性率挙動を、測定器として商品名「DMS200(セイコーインスツルメンツ社製)」を用い、測定法:引張モード、昇温速度:2℃/min、周波数:1Hzの測定条件で測定した値を採用することができる。
【0052】
なお、粘着テープ又はシートの動的貯蔵弾性率(E´)は、粘着テープ基材の動的貯蔵弾性率(E´)とほとんど同じであり、粘着剤層による影響はほとんどない。従って、粘着テープ又はシートの動的貯蔵弾性率(E´)は、実質的に粘着テープ基材の動的貯蔵弾性率(E´)に等しい。従って、粘着テープ又はシートの動的貯蔵弾性率(E´)の測定に際して、粘着剤層の厚みは特に制限されないが、例えば、20μmであってもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明の粘着テープ又はシートによれば、難燃性を有し且つ実質的にハロゲン原子を含んでおらず、長期間の使用後であっても、文字及び/又は模様の発現された状態が保持されている。従って、貼付け後に長期間経過しても、粘着テープ又はシートの製品情報を識別することができる。特に、使用後の廃棄時に、資源リサイクル化や焼却処理の判断を容易に行うことができる構成とすることも可能である。
【0054】
なお、電化製品や自動車部品には、数多くのワイヤーハーネスが使用されており、その結束には従来ポリ塩化ビニル系粘着テープ又はシートが使用されているが、今後、ポリ塩化ビニル系粘着テープ又はシートの代替品として、ポリオレフィン系樹脂を基材フィルム(粘着テープ基材)とする粘着テープ又はシートをメインとして数多くの粘着テープ又はシートが出回る傾向にある。そのため、本発明の粘着テープ又はシートを用いると、廃棄する際に、粘着テープ又はシートの焼却やリサイクルの可能又は不可能を、容易に判別することが可能となり、環境問題や資源リサイクルに大いに貢献することができる。
【0055】
また、粘着テープ又はシートに、製造年月日、使用可能期限や耐用年数を、粘着テープ基材と一体化した形態の凹凸状構造による文字及び/又は模様として表記することにより、貼り付けた後でも、粘着テープ又はシートの交換時期を確認することができるため、機械の保守安全に大いに貢献することができる。
【0056】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
ポリオレフィン系樹脂(商品名「サンアロマKS353P」ADFLEX社製)100重量部に対して、無機系難燃剤(商品名「キスマ5A」協和化学工業社製)100重量部の割合でドライブレンドし、次いで、加圧ニーダーにて混練溶融して、樹脂組成物を調製した。該樹脂組成物を、カレンダーロールにより成膜(厚み0.1mm)し、成膜直後に、エンボス刻印ロールに接触させて、表面に「焼却可」の刻印を連続的に施し、フィルム状の基材(粘着テープ基材)を作製した。
【0057】
また、前記粘着テープ基材の刻印を施した反対側の面に、アクリル系粘着剤を乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布して、粘着テープを作製し、巻芯を用いてロール状に巻回して、図1に示されるようなロール状に巻回された粘着テープを得た。図1は実施例1で作製された粘着テープを示す概略図である。図1において、1は巻芯付きロール状に巻回された粘着テープ、2はロール状に巻回されている粘着テープ、2aは粘着テープ2の粘着剤層に対して反対側の面、3は巻芯である。図1で示されるように、刻印により形成された「焼却可」の文字を、粘着剤層に対して反対側の面2aから確認することができる。
【0058】
前記ロール状に巻回された粘着テープを長さ10cmで切断したものを、ステンレス板に貼付し、120℃の雰囲気下に7日間放置した後、刻印により形成された「焼却可」の文字の状態を目視で確認したところ、粘着テープの作製時の状態との変化は見られず、同様の状態であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で作製された粘着テープを示す概略図である。
【符号の説明】
1  巻芯付きロール状に巻回された粘着テープ
2  ロール状に巻回されている粘着テープ
2a 粘着テープ2の粘着剤層に対して反対側の面
3  巻芯

Claims (3)

  1. ポリオレフィン系樹脂及び無機系難燃剤を含有し且つ実質的にハロゲン原子を含んでいない基材と、該基材の一方の面に形成された粘着剤層とを有しており、前記基材の他方の面に、該基材と一体化した形態の凹凸状構造による文字及び/又は模様が発現されていることを特徴とする粘着テープ又はシート。
  2. 文字及び/又は模様が、基材に刻印加工を施すことにより形成されている請求項1記載の粘着テープ又はシート。
  3. 文字及び/又は模様が、リサイクルに関連する標識である請求項1又は2記載の粘着テープ又はシート。
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